JP6884243B2 - 点火装置 - Google Patents

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Description

本願は、点火装置に関するものである。
内燃機関に取り付けられて、点火プラグにエネルギを供給し、火花放電を発生させる点火コイルが存在する。特に一時側の点火コイルに電流を流し、二次側に発生するエネルギ(電流)を可変させる点火コイルが知られている。内燃機関の燃費改善のために空気と燃料が混合された混合気のリーン化(希薄化)、EGR(排気ガス還流)の比率を高めた高EGR率化が進められている。リーン化または高EGR率化した混合気は燃焼が不安定になる傾向があるが、燃焼室にタンブル(縦渦流)、スワール(横渦流)などの旋回流(流動)を強めることで燃焼性が向上することが知られている。強い流動の混合気を安定して燃焼させるために、放電が吹き消えてしまうことを防止する点火装置には、高エネルギ化、特に高電流化が求められている。
この種の内燃機関の点火装置として、多重点火を行うように構成されたものが知られている。例えば、特許文献1には、1回の燃焼行程内にて複数回の放電を断続的に生じさせる構成が開示されている。一方、特許文献2には、放電時間の長い多重放電特性を得るために、2つの点火コイルを並列に接続した構成が開示されている。
特開2007−231927号公報 特開2000−199470号公報
特許文献1に記載の構成のように、1回の燃焼行程内にて複数回の放電を断続的に生じさせる場合、当該行程内における点火放電の開始から終了までの間に、点火放電電流が繰り返しゼロとなるため、燃焼性の十分な確保ができない問題がある。一方、特許文献2に記載のように、2つの点火コイルを並列に接続した構成においては、1回の燃焼行程内における点火放電の開始から終了までの間に点火放電電流が繰り返しゼロとなることはないものの、装置構成が複雑化し、装置サイズが大型化するという問題がある。
複数回の放電を断続的に生じさせる場合、点火放電電流が繰り返しゼロとなって放電の吹き消えが発生し、その後再放電が開始される。吹き消えと再放電を繰り返すことで、点火プラグの消耗が激しくなるおそれがある。また、二次電流が十分に大きい場合は放電の吹き消えが発生しないが、二次電流が必要以上に大きい場合、点火プラグの電極の消耗に繋がるため、点火プラグの寿命を低下させる恐れがある。
本願は、火花放電の開始後に、二次電流を減少させ、プラグ消耗を抑制することができる点火装置を提供することを目的とする。
本願に係る点火装置は、
一次コイルと、一次コイルと磁気結合され二次電流を点火プラグに供給する二次コイルと、一次コイル及び二次コイルと磁気結合され二次電流を減じる通電磁束を発生する三次コイルと、を有する点火コイルと、
電源から一次コイルへの通電をオンオフする第一のスイッチ回路と、
三次コイルへの通電をオンオフする第二のスイッチ回路と、
第一のスイッチ回路のオンオフ制御を実行して、一次コイルに生じる磁束の変化により二次コイルに二次電流を発生させ、点火プラグに火花放電を起こさせ、
二次電流が発生した後に、第二のスイッチ回路をオンすることにより、三次コイルの磁束の変化により二次電流を減少させる制御装置と、を備えたものである。
本願に係る点火装置によれば、二次電流が発生した後に、第二のスイッチ回路をオンし、三次コイルに電流を流すことにより、三次コイルに二次電流を減じる通電磁束を発生させることができる。よって、二次コイルに流れる電流を抑制することができ、プラグ消耗を抑制することが可能となる。
実施の形態1における点火装置の回路図である。 実施の形態1における制御装置のハードウェア構成図である。 実施の形態1における点火装置の動作波形1を示す図である。 実施の形態1における点火装置の動作波形2を示す図である。 実施の形態2における点火装置の回路図である。 実施の形態3における点火装置の回路図である。 実施の形態3における点火装置の動作波形を示す図である。 実施の形態4における点火装置の回路図である。 実施の形態4における点火装置の動作波形を示す図である。 実施の形態5における点火装置の回路図である。 実施の形態5における点火装置の動作波形を示す図である。 実施の形態6における点火装置の回路図である。 実施の形態6における点火装置の動作波形を示す図である 実施の形態7における点火装置の回路図である。 実施の形態7における点火装置の動作波形を示す図である。 実施の形態8における点火装置の回路図である。 実施の形態8における点火装置の動作波形を示す図である。 実施の形態9における点火装置の回路図である。 実施の形態10における点火装置の回路図である。 実施の形態11における点火装置の回路図である。 実施の形態11における点火装置の動作波形を示す図である。 実施の形態12における点火装置の回路図である。 実施の形態12における点火プラグの放電経路が短い状態を示す図である。 実施の形態12における点火プラグの放電経路が長い状態を示す図である。 実施の形態12における点火装置の高一次電圧オン制御の動作波形を示す図である。 実施の形態13における点火装置の低一次電圧オン制御の動作波形を示す図である。 実施の形態14における点火装置の回路図である。 実施の形態14における点火装置の運転状態による制御の切り替えを示す図である。 実施の形態15における点火装置の一次電圧のピーク値が判定値よりも大きい場合の動作波形を示す図である。 実施の形態15における点火装置の一次電圧のピーク値が判定値よりも小さい場合の動作波形を示す図である。 実施の形態17における点火装置の動作波形を示す図である。
以下、本願に係る点火装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
1.実施の形態1
図1は、実施の形態1における点火装置の回路図である。図1に示すように、点火装置1は、一次コイル10、二次コイル20、三次コイル30からなる点火コイル40と、点火プラグ21、第一のスイッチ回路11、第二のスイッチ回路31、点火コイル電源12、制御装置3等を備えている。
1−1.点火装置の基本構成
点火プラグ21は、ギャップを介して対向する第一電極21Aと第二電極21Bを有し、燃焼室内の可燃混合気を点火する。点火プラグ21の第一電極21Aと第二電極21Bは、燃焼室内(気筒内)に配置される。第一電極21Aは、二次コイル20に接続され、第二電極21Bはグランドに接続される。
点火コイル40は、通電により通電磁束が生じる一次コイル10と、一次コイル10に磁気結合され、一次コイルの磁束の変化により二次電流を発生し点火プラグ21に放電エネルギを供給し火花放電を起こさせる二次コイル20と、一次コイル10及び二次コイル20と磁気結合し通電により二次コイル20の二次電流を減少させる通電磁束が生じる三次コイル30と、を有している。一次コイル10、二次コイル20、及び三次コイル30は、共通の鉄心に巻装されている。二次コイル20の巻き数は、一次コイル10の巻き数よりも多くなっている。
一次コイル10の一端は、点火コイル入力コネクタ2を介して直流の点火コイル電源12に接続され、一次コイル10の他端は、第一のスイッチ回路11を介してグランドに接続されている。三次コイル30の両端は、第二のスイッチ回路31を介して接続されている。すなわち、ループになった電線上に三次コイル30と第二のスイッチ回路31は直列接続されている。点火コイル40内のグランドは点火コイル入力コネクタ2を介して接地されている。接地は、例えばバッテリのマイナス端に接続されていてもよい。
第一のスイッチ回路11をオンして一次コイル10を通電した時に生じる磁束の方向と、第二のスイッチ回路31をオンして三次コイル30を通電した時に生じる磁束の方向とが、同方向になるように、各コイルが巻線されている。
第一のスイッチ回路11は、直流の点火コイル電源12から一次コイル10への通電をオンオフするスイッチ回路である。第一のスイッチ回路11には、制御装置3から出力された駆動信号Sig1が入力され、駆動信号Sig1により第一のスイッチ回路11がオンオフされる。
第二のスイッチ回路31は、三次コイル30の通電をオンオフするスイッチ回路である。第二のスイッチ回路31には、制御装置3から出力された駆動信号Sig2が入力され、駆動信号Sig2により第二のスイッチ回路31がオンオフされる。
第一のスイッチ回路11及び第二のスイッチ回路31は、図1ではNPN型トランジスタを使用した回路で例示しているが、PNP型トランジスタ、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、等を用いてもよい。
1−2.制御装置
本実施の形態では、制御装置3は、内燃機関を制御する制御装置とされている。制御装置3の各機能は、制御装置3が備えた処理回路により実現される。具体的には、制御装置3は、図2に示すように、処理回路として、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置90(コンピュータ)、演算処理装置90とデータのやり取りをする記憶装置91、演算処理装置90に外部の信号を入力する入力回路92、及び演算処理装置90から外部に信号を出力する出力回路93等を備えている。
演算処理装置90として、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、IC(Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、各種の論理回路、及び各種の信号処理回路等が備えられてもよい。また、演算処理装置90として、同じ種類のものまたは異なる種類のものが複数備えられ、各処理が分担して実行されてもよい。記憶装置91として、演算処理装置90からデータを読み出し及び書き込みが可能に構成されたRAM(Random Access Memory)、演算処理装置90からデータを読み出し可能に構成されたROM(Read Only Memory)等が備えられている。入力回路92は、電圧検出入力4、クランク角度センサ、カム角センサ、吸気量検出センサ、水温センサ、電源電圧センサ等の各種のセンサ及びスイッチが接続され、これらセンサ及びスイッチの出力信号を演算処理装置90に入力するA/D変換器等を備えている。出力回路93は、第一のスイッチ回路11、第二のスイッチ回路31、インジェクタ等の電気負荷が接続され、これら電気負荷に演算処理装置90からの制御信号を変換して出力する駆動回路等を備えている。
制御装置3が備える各機能は、演算処理装置90が、ROM等の記憶装置91に記憶されたソフトウェア(プログラム)を実行し、記憶装置91、入力回路92、及び出力回路93等の制御装置3の他のハードウェアと協働することにより実現される。なお、制御装置3が用いる閾値、判定値等の設定データは、ソフトウェア(プログラム)の一部として、ROM等の記憶装置91に記憶されている。
制御装置3は、基本的な制御として、入力された各種センサの出力信号等に基づいて、内燃機関の回転速度、シリンダへの混合気の充填効率、燃料噴射量、点火時期等を算出し、インジェクタ及び第一のスイッチ回路11、第二のスイッチ回路31等を駆動制御する。
<点火制御>
制御装置3は、第一のスイッチ回路11をオンして一次コイル10への通電をオンさせた後、第一のスイッチ回路11をオフして一次コイル10への通電をオフさせ、点火プラグ21に火花放電を発生させる。
制御装置3は、一次コイル10への通電期間と点火時期(点火クランク角度)を算出する。制御装置3は通電期間の間、第一のスイッチ回路11をオンして、一次コイル10を通電させた後、点火時期で、第一のスイッチ回路11をオフして、一次コイル10への通電を遮断させ、二次コイル20に高電圧を発生させ、点火プラグ21に火花放電を生じさせる。火花放電は、点火プラグ21の鉄心に蓄積されていた磁気エネルギが減少するまで継続する。ここでは、一次電流を遮断することで二次コイル側へ高電圧を発生させるフライバック方式で説明を行ったが、一次電流の通電により二次コイル側へ高電圧を発生させるフォワード方式においても、第一のスイッチ回路11のオン動作にて、二次コイルに二次電流を発生させることが可能である。
<三次コイル通電制御>
火花放電中に三次コイル30を通電状態にすると、二次コイル20の二次電流を減少させる方向に電流が流れる。点火装置1の動作波形1について、図3を用いて説明する。
図3は実施の形態1における点火装置の動作波形1を示す図である。図3はタイムチャートであって、上から第一のスイッチ回路11の駆動信号Sig1、第二のスイッチ回路31の駆動信号Sig2、一次コイル10に流れる一次電流I1、三次コイル30に流れる三次電流I3、二次コイル20に流れる二次電流I2の各波形を示している。
第一のスイッチ回路11への駆動信号Sig1が制御装置3から供給されて、第一のスイッチ回路11をオン、オフすることで、一次コイル10の通電電流が通電、遮断される。一次電流I1を遮断すると相互誘導作用により二次コイル20に負側の大きな電圧が発生する。この電圧により、点火プラグ21のギャップ間で絶縁破壊が発生し放電が行われる。この時、二次コイル20に負の二次電流I2が流れる。二次電流I2は、図1に示す矢印方向が正方向である。
制御装置3は、第一のスイッチ回路11をオフにし、二次電流が発生した後に、第二のスイッチ回路31をオンする。二次電流が発生した後に、第二のスイッチ回路31をオンし、三次コイルに電流を流すことにより、三次コイルに二次電流を減じる通電磁束を発生させることができる。よって、二次コイルに流れる電流を抑制することで、プラグ消耗を抑制することが可能となる。
図3の例では、制御装置3は、二次電流が発生した後に、第二のスイッチ回路31をオンした後、オフするオン後オフ制御を1回実行している。制御装置3は、二次電流が発生した直後(時刻A)に、第二のスイッチ回路31をオンにし、その後、第二のスイッチ回路31のオン期間が経過した後(時刻B)に、第二のスイッチ回路31をオフにしている。第二のスイッチ回路31のオン期間は、二次電流I2の大きさが減少し過ぎないように(例えば、二次電流I2の大きさが、下限値よりも低くならないように)、設定される。例えば、制御装置3は、内燃機関の運転状態(例えば、回転速度、充填効率等)に基づいて、第二のスイッチ回路31のオン期間を決定する。二次電流の大きさは、二次電流が発生した直後に最も大きくなり、その後減少する。よって、二次電流が発生した直後に、オン期間の間、第二のスイッチ回路31をオンすることにより、二次電流I2が大きくなる期間を減少させることができる。
制御装置3は、第二のスイッチ回路31をオンにするために、第二のスイッチ回路31への駆動信号Sig2をハイレベル信号(オン出力)にする。その結果、三次コイルの両端間が電気的に接続(ショート)される。これにより放電エネルギの一部を三次コイルにて受け取り、三次コイル30に三次電流I3が流れる。三次電流I3は、図1に示す矢印方向が正方向である。それに伴い、三次コイル30と二次コイル20の巻数比に応じた電流(三次電流I3×三次コイル巻数/二次コイル巻数)が二次電流I2から減算される。その後、時刻Bに第二のスイッチ回路31をオフすることで三次電流I3が遮断され、二次電流I2の減少量も0となる。
内燃機関の筒内の混合気の流動が強い場合であっても、高い点火エネルギを供給することで放電による着火性が向上する。着火後、充分な放電継続時間を確保することで安定した燃焼状態を継続することができるが、放電継続中は非番が小さくても十分な着火性が得られる。この様な場合に、二次電流I2の減少を行うことで、消費エネルギの増加を抑制し、点火プラグ21の消耗を抑制する効果を得ることができる。
また、実施の形態1の構成においては、三次コイル30は点火コイル電源12と接続されず、流れる電流は三次コイル30と二次コイル20の巻数比に応じて決定するので、三次電流I3の大きさは電源電圧変動の影響を受けないといった利点が存在する。
ここでは、一次電流を遮断することで二次コイル側へ高電圧を発生させるフライバック方式で説明を行ったが、一次電流の通電により二次コイル側へ高電圧を発生させるフォワード方式においても、二次電流発生後に第二のスイッチ回路31をオンすることで、二次電流を減少することが可能である。
図4は、実施の形態1における点火装置の動作波形2を示す図である。図4はタイムチャートであって、上から第一のスイッチ回路11の駆動信号Sig1、第二のスイッチ回路31の駆動信号Sig2、一次コイル10に流れる一次電流I1、点火プラグ21のGAP間電圧V2、三次コイル30の両端にかかる三次コイル端子間電圧V3、三次コイル30に流れる三次電流I3、二次コイル20に流れる二次電流I2、の各波形を示している。
時刻Aの絶縁破壊までの動作については、図3に示される点火装置の動作波形1と同様の動作であるので、ここでは説明を省略する。図4では、制御装置3は、時刻Aに二次電流が発生した後、ディレイ期間が経過した後、時刻Bに第二のスイッチ回路31をオンにし、その後、第二のスイッチ回路31のオン期間が経過した後、時刻Cに第二のスイッチ回路31をオフにしている。この例のように、二次電流が発生した直後は、第二のスイッチ回路31をオンにせずに、二次電流I2の大電流を維持し、混合気の着火性を向上させてもよい。よって、着火性の必要性に応じて、図3のように、ディレイ期間を短く設定する場合、図4のようにディレイ期間を長く設定する場合、を選択することができる。制御装置3は、内燃機関の運転状態(例えば、回転速度、充填効率等)に基づいて、第一のスイッチ回路11をオフにしてから、第二のスイッチ回路31をオンにするまでのディレイ期間を決定する。
時刻A以降、絶縁破壊発生までの期間と同様に、点火プラグ21のGAP間電圧V2に対して、三次コイル巻数/二次コイル巻数の巻数比分の三次コイル端子間電圧V3が三次コイル30の両端間に発生し、第二のスイッチ回路31のコレクタ−エミッタ間に印加される。このとき、三次コイル端子間電圧V3が第二のスイッチ回路31のコレクタ−エミッタ間のオン時飽和電圧Vsatより小さい場合、時刻Bから時刻Cの第二のスイッチ回路31の駆動信号Sig2入力中に三次電流I3を流すことができない。そのため、三次コイル端子間電圧V3がオン時飽和電圧Vsat以上となる三次コイルと二次コイルの巻数比を設定する必要がある。
例えば、GAP間電圧V2:800V、二次コイル巻数:8000T、Vsat:2Vの場合、三次コイル巻数/8000T×800V≧2Vとなる必要があり、三次コイル巻数≧20Tと設定する必要がある。
なお、時刻BとCとの間では、第二のスイッチ回路31がオンにされているので、三次コイル端子間電圧V3がオン時飽和電圧Vsatに一致した状態で、三次電流I3が流れている。時刻BとCとの間以外の、二次電流I2の発生期間は、三次コイル端子間電圧V3は、オン時飽和電圧Vsatよりも大きくなっている。
上記のように二次コイル20の巻き数を考慮して三次コイル30の巻き数を設定する。適切な範囲の巻き数比を維持することで、第二のスイッチ回路31を確実にオンオフすることができ、三次コイルを通電させることで二次電流を減少させることが可能となる。
2.実施の形態2
図5は、実施の形態2における点火装置の回路図である。図1で示した実施の形態1の構成に対し、図5ではNPN型トランジスタで例示した第二のスイッチ回路31のコレクタ側を三次コイル30の高圧側へ、エミッタ側をGNDへと接続し、三次コイル30の低圧側をGNDと接続する構成とした部分が異なる。すなわち、両端がグランドに接続された電線上に、三次コイル30と第二のスイッチ回路31が直列接続されている。第二のスイッチ回路31のオンとオフにより、GNDを介して三次コイルの両端の接続(ショート)と遮断の動作を行うことができる。
実施の形態2によって、実施の形態1と同一の機能、すなわち、三次電流I3の通電による二次電流I2の減少を達成することができ、同一の効果、すなわち、二次電流I2の減少を行うことで、消費エネルギの増加を抑制し、点火プラグ21の消耗を抑制する効果を得ることができる。また、図5の実施の形態2の構成とすることで、図1の実施の形態1の構成に対して、第二のスイッチ回路31をGND基準で駆動することができ、安価な素子を使用することができる。
図5では、GNDを介して三次コイルの両端の接続(ショート)と遮断の動作を行う例を説明したが、点火コイル電源12を介して三次コイルの両端の接続(ショート)と遮断の動作を行うこともできる。その場合、図5のNPN型トランジスタで例示した第二のスイッチ回路31のコレクタ側を三次コイル30の高圧側へ、エミッタ側を点火コイル電源12へと接続し、三次コイル30の低圧側を点火コイル電源12と接続する構成とする。また第二のスイッチ回路31をPNP型トランジスタに変更してもよい。
3.実施の形態3
図6は、実施の形態3における点火装置の回路図である。実施の形態3による内燃機関用点火装置は実施の形態2による図5の構成に対して、第二のスイッチ回路31がトランジスタ31aとツェナーダイオード31bから構成される点が異なる。トランジスタ31aのコレクタ−エミッタ間に設けられたツェナーダイオード31bは、電圧保護回路であり、印加される電圧を制限する。これにより、第二のスイッチ回路31が過大な電圧を受けたときに性能が劣化することを防止できる。
図7は、実施の形態3における点火装置の動作波形を示すタイムチャートである。図7では、絶縁破壊時の挙動を詳しく説明するために、図3及び図4のタイムチャートよりも、第一のスイッチ回路11をオフにした直後の時間軸を拡大している。図7は上から第一のスイッチ回路11の駆動信号Sig1、第二のスイッチ回路31の駆動信号Sig2、一次コイル10に流れる一次電流I1、三次コイル30に流れる三次電流I3、絶縁破壊までの点火プラグ21のGAP間電圧V2、第一のスイッチ回路11の端子間電圧Vce1、第二のスイッチ回路31の端子間電圧V3、の各波形を示している。
本実施の形態と異なり、第二のスイッチ回路31に設けたツェナーダイオード31bによる制限電圧Vth3を、絶縁破壊電圧により生じる第二のスイッチ回路31の端子間電圧よりも低くされている比較例の挙動を図7に破線で示している。比較例では、第二のスイッチ回路31の端子間電圧、即ち三次コイル端子間電圧V3が、時刻Bに第二のスイッチ回路による制限電圧Vth3に到達した際、第二のスイッチ回路31の電圧クランプ用ツェナーダイオード31bにより、三次電流I3が流れ、点火コイルのエネルギを消費する。このため、絶縁破壊に至るまでの時間が、時刻Cから時刻Dへと遅延する。また、絶縁破壊を起こすまでの点火コイルの消費エネルギが増加するため、点火コイルの出力が低下してしまう。
一方、本実施の形態では、制限電圧Vth3は、点火プラグの絶縁破壊電圧により、三次コイルを介して第二のスイッチ回路の端子間電圧よりも高くされている。そのため、図に実線で示すように、時刻Aの一次コイル10の電流遮断のタイミングの後、点火プラグ21のGAP間に電圧が発生し、時刻Cで絶縁破壊に至る。その際発生する、点火プラグ21のGAP間電圧V2に対して、三次コイル巻数/二次コイル巻数の巻数比に応じた三次コイル端子間電圧V3が三次コイル端子間に発生し、第二のスイッチ回路31のコレクタ−エミッタ間に印加される。図6の第二のスイッチ回路のコレクタ−エミッタ間電圧Vce3として印加される。このとき、制限電圧Vth3は、コレクタ−エミッタ間電圧Vce3以上になっているので、コレクタ−エミッタ間電圧Vce3は、制限電圧Vth3により制限されない。
よって実施の形態3によって、制限電圧Vth3を適正に設定することで、第二のスイッチ回路31の保護と、着火性能の確保を両立し得る。
4.実施の形態4
図8は、実施の形態4における点火装置の回路図である。実施の形態4による内燃機関用点火装置は実施の形態2による図5の構成に対して、三次コイル30の低圧側を点火コイル電源12へ接続した点が異なる。すなわち、一端が点火コイル電源12に接続され他端がグランドに接続された電線上に、三次コイル30と第二のスイッチ回路31が直列接続されている。これにより、第二のスイッチ回路31のオンによって三次コイル30は点火コイル電源12からエネルギを受け取り、通電期間中は二次電流を減少させつつ、第二のスイッチ回路31のオフによって、三次電流の遮断により磁束が発生して、二次電流を増加させ、二次電流の通電期間を延長することができる。
図9は、実施の形態4における点火装置の動作波形を示す図である。図9はタイムチャートであって、上から第一のスイッチ回路11の駆動信号Sig1、第二のスイッチ回路31の駆動信号Sig2、一次コイル10に流れる一次電流I1、三次コイル30に流れる三次電流I3、二次コイル20に流れる二次電流I2、の各波形を示している。
二次電流I2発生までの動作は、実施の形態1、2と同様であるため説明は省略する。制御装置3は、二次電流I2が発生した後に、第二のスイッチ回路31をオンした後、オフするオン後オフ制御を実行している。これにより、第二のスイッチ回路31のオン期間中に、二次電流I2を減少させた後、第二のスイッチ回路31のオン期間中に点火コイル電源12から三次コイル30に蓄積した磁気エネルギにより、第二のスイッチ回路31のオフ後に、二次電流I2を増加させることができる。制御装置3は、二次電流I2が発生した後に、オン後オフ制御を二回以上行っている。制御装置3は、内燃機関の運転状態(例えば、回転速度、充填効率等)に基づいて、第一のスイッチ回路11のオフ後の各オン後オフ制御のオン時期、オフ時期を決定する。
時刻Aに、第二のスイッチ回路31への駆動信号Sig2が制御装置3から供給されて、第二のスイッチ回路31のオンを行うことにより、点火コイル電源12から三次コイル30へ電流が通電される。これにより、放電エネルギを打ち消す方向での磁束が発生し二次電流I2が減少する。減少する電流の量は、実施の形態1、2と同様に、三次電流I3に対して、三次コイル30と二次コイル20の巻数比に応じた電流(三次電流I3×三次コイル巻数/二次コイル巻数)となる。
その後、時刻Bで第二のスイッチ回路31のオフを行うことにより、三次電流I3が遮断されることで二次電流I2の電流減少が終了し、三次電流I3遮断による発生磁束で二次電流I2が増加する。すなわち、第二のスイッチ回路31のオンオフにより、二次電流の減少と放電時間延長の効果を得ることができる。
よって、実施の形態4によって、内燃機関の筒内の混合気の流動が強い場合であっても、高い点火エネルギを供給することで放電による着火性が向上し、二次電流I2の減少を行うことで、消費エネルギの増加を抑制し、点火プラグ21の消耗抑制を可能とし、加えて放電時間の延長といった効果を得ることができる。
図9では、駆動信号Sig2のオン信号が二回発生している。駆動信号Sig2を複数回に分割して入力することにより、その入力タイミング及びオン時間を最適化させて、点火プラグ21の消耗抑制を図りつつ安定した燃焼を維持する、望ましい二次電流の減少パターンを得ることが可能となる。
5.実施の形態5
図10は、実施の形態5における点火装置の回路図である。実施の形態5による内燃機関用点火装置は、実施の形態2による図5の構成に対して、三次コイル30の高圧側と第二のスイッチ回路31のコレクタ側との間に三次電流制限抵抗32を設けた点が異なる。三次電流制限抵抗32は、三次コイルを流れる電流を抑制する電流制限回路を構成する。
図11は、実施の形態5における点火装置の動作波形を示す図である。図11は、タイムチャートであって、上から第一のスイッチ回路11の駆動信号Sig1、第二のスイッチ回路31の駆動信号Sig2、一次コイル10に流れる一次電流I1、三次コイル30に流れる三次電流I3、二次コイル20に流れる二次電流I2、の各波形を示している。
基本の動作については、実施の形態1、2と同様であるため、動作についての説明は省略する。三次電流I3及び二次電流I2波形において、破線の波形は三次電流制限抵抗32無しの際の電流を表し、実線の波形は三次電流制限抵抗32有りの際の電流を表している。時刻Bにおいて、第二のスイッチ回路31がオンとなることで三次電流I3が流れるが、その電流と三次電流制限抵抗32の抵抗値で決まる電圧が三次電流制限抵抗32の両端間に発生する。三次コイル30の両端間に発生する電圧(起電力)に対して、三次電流制限抵抗32の両端間に発生する電圧が大きくなった場合には、三次コイルに電流を流すことができなくなるため、三次電流I3が制限され、二次電流I2の減少量も制限される。
実施の形態5により、二次電流の減少による点火プラグ21の消耗抑制を図りつつ、必要以上に二次電流I2が減少せず、着火に必要なエネルギを保持することができる。また、三次電流I3を制限する方法としては、三次電流制限抵抗32を使用する他にも、ダイオードのような整流素子を使用しても良い。
6.実施の形態6
図12は、実施の形態6における点火装置の回路図である。実施の形態6による内燃機関用点火装置は、実施の形態5による図10の構成に対して、三次電流制限抵抗32に換えて、第二のスイッチ回路31に電流制限回路を設けた点が異なる。第二のスイッチ回路31は、トランジスタ31a、電流制御器31c、および電流センサ31dを備え、これらが電流制限回路として機能する。トランジスタ31aのエミッタとグランドの間に電流センサ31dを設け、電流センサ31dによって検出した三次電流I3が所定の三次電流制限値Icl3を超えないよう電流制御器31cがトランジスタ31aの出力電流を制御する。電流制御器31cは、オペアンプまたは電流制御ICを用いて構成してもよい。電流センサ31dはシャント抵抗または電流プローブを用いて構成してもよい。
図13は、実施の形態6における点火装置の動作波形を示す図である。基本の動作については、図11に示された実施の形態5と同様であるため、動作についての説明は省略する。三次電流I3及び二次電流I2波形において、破線の波形は三次電流の電流制限回路が無い場合の電流を表し、実線の波形は三次電流の電源制限回路が有る場合の電流を表している。時刻Bにおいて、第二のスイッチ回路駆動信号Sig2がオンとなることで、第二のスイッチ回路31がオンとなり三次電流I3が流れる。三次電流は電流センサ31dで検出され、電流制御器によって最大値が三次電流制限値Icl3で制限される。
実施の形態6により、三次電流の最大値を制限することができ、二次電流の減少による点火プラグ21の消耗抑制を図りつつ、必要以上に二次電流I2が減少せず、着火に必要なエネルギを保持することができる。
図12では、第二のスイッチ回路31に電流制限回路を設けた事例について説明したが、電流センサ31dの検出信号を制御装置3が受け取り、制御装置3が三次電流I3の上限を制限するように、第二のスイッチ回路駆動信号Sig2を制御する構成としてもよい。
7.実施の形態7
図14は、実施の形態7における点火装置の回路図である。実施の形態7による内燃機関用点火装置は、実施の形態2による図5の構成に対して、以下の三点が異なる。一つ目は、図5で二次コイル20のグランドに接地している一端が、図14では二次コイル20の一端が二次電流検出抵抗22を介してグランドに接地している点。二つ目は、図14では、二次コイル20と二次電流検出抵抗22が接続している接続点の電圧である二次電流検出値I2sensが制御装置3に伝達されている点。三つ目は、図14では、制御装置3内に、電流オンオフ判定ブロック61と第二のスイッチ回路制御ブロック5が記載されている点、である。
制御装置3内の電流オンオフ判定ブロック61は、二次電流検出値I2sensが、オンオフ閾値I2th1を超えたとき、電流オンオフ判定信号Sig2_I2th1をハイレベル信号(オン出力)とし、二次電流検出値I2sensが、オンオフ閾値I2th1以下となった時、電流オンオフ判定信号Sig2_I2th1をロウレベル信号(オフ出力)とする。図14に示す例では、判定遅れが設けられており、電流オンオフ判定ブロック61は、二次電流検出値I2sensが、オンオフ閾値I2th1を超える状態が高電流継続時間の間継続したとき、電流オンオフ判定信号Sig2_I2th1をハイレベル信号(オン出力)とする。
第二のスイッチ回路制御ブロック5は電流オンオフ判定信号Sig2_I2th1を受け取って、ハイレベル信号(オン出力)の時、第二のスイッチ回路駆動信号Sig2をハイレベル信号(オン出力)とし、ロウレベル信号(オフ出力)の時、第二のスイッチ回路駆動信号Sig2をロウレベル信号(オフ出力)とする。
図15は、実施の形態7における内燃機関用点火装置の動作波形を示す図である。図15は、タイムチャートであって、上から第一のスイッチ回路11の駆動信号Sig1、電流オンオフ判定信号Sig2_I2th1、第二のスイッチ回路31の駆動信号Sig2、一次コイル10に流れる一次電流I1、三次コイル30に流れる三次電流I3、二次コイル20に流れる二次電流I2、二次電流検出値I2sensの各波形を示している。基本の動作については、図11に示された実施の形態5と同様であるため、基本動作についての説明は省略する。
一次コイル10の通電が、時刻Aで遮断されると、二次コイル20に二次電流I2が流れ、これを二次電流検出抵抗22にて検出し、二次電流検出値I2sensに変換して判断を行う。二次電流検出値I2sensがオンオフ閾値I2th1を超える状態が高電流継続時間の間継続した時刻Bに、電流オンオフ判定信号Sig2_I2th1がハイレベル信号(オン出力)となり、第二のスイッチ回路制御ブロック5によって第二のスイッチ回路31の駆動信号Sig2がハイレベル信号(オン出力)となって第二のスイッチ回路31がオンし、三次コイル30に三次電流I3が流れ始める。三次電流I3によって、二次電流が減少する。時刻Cに二次電流I2がオンオフ閾値I2th1まで減少するので、電流オンオフ判定信号Sig2_I2th1はロウレベル信号(オフ出力)となり、第二のスイッチ回路制御ブロック5によって第二のスイッチ回路31の駆動信号Sig2がロウレベル信号(オフ出力)となって第二のスイッチ回路31がオフする。このため、三次電流がゼロとなり、二次電流I2が上昇する。二次電流I2がオンオフ閾値I2th1を高電流継続時間の間継続して上回ることで、時刻Dに再び第二のスイッチ回路31がオンされる。これを繰り返すことで、二次電流I2は、オンオフ閾値I2th1付近の電流を維持することができる。時刻E以降は二次電流I2が減少することでオンオフ閾値I2th1を高電流継続時間の間継続して上回ることがなくなるため、第二のスイッチ回路をオンすることなく二次電流I2は徐々に減少していく。
この動作により、高い二次電流I2が不要な運転領域での消費エネルギを抑制し、プラグの消耗を抑制することができ、必要以上に二次電流I2が減少せず、着火に必要なエネルギを保持することができる。
時刻Aと時刻Bの間の時間差を、オンオフ閾値I2th1を継続して上回る高電流継続時間によって設けたが、時間差は第二のスイッチ回路自身もしくは制御による遅れ時間等によって発生させてもよい。高電流継続時間を設けず、オンオフ閾値I2th1にヒステリシスを設けて上昇側判定値と下降側判定値の間に不感帯を設けることとしてもよい。また、高電流継続時間を二次電流の発生後、徐々に短くする制御を実施して、二次電流をオンオフ閾値I2th1近辺の値を取るように制御してもよい。
8.実施の形態8
図16は、実施の形態7における点火装置の回路図である。実施の形態8による内燃機関用点火装置は、実施の形態7による図14の構成に対して、制御装置3内の、電流オンオフ判定ブロック61を電流カットオフ判定ブロック62に置き換えた点が異なる。
電流カットオフ判定ブロック62は、二次電流I2の大きさを、二次電流検出値I2sensによって判断し、二次電流I2の大きさが、カットオフ閾値I2th2を上回る値から下回る値に変化したと判定した時、所定のカットオフ時間の間ハイレベル信号(オン出力)となる電流カットオフ判定信号Sig2_I2th2を第二のスイッチ回路制御ブロック5へ出力し、第二のスイッチ回路駆動信号Sig2をハイレベル信号(オン出力)し、三次電流I3を通電するための第二のスイッチ回路31をオンする制御を行う。
図17は、実施の形態8における点火装置の動作波形を示す図である。図17は、タイムチャートであって、基本の動作については、図15に示された実施の形態7と同様であるため、基本動作についての説明は省略する。
一次コイル10の通電が、時刻Aで遮断されると、二次コイル20に二次電流I2が流れ、これを二次電流検出抵抗22にて検出する。電流カットオフ判定ブロック62は、二次電流I2が減少して、時刻Bにカットオフ閾値I2th2を上回る値から下回る値に変化した時、電流カットオフ判定信号Sig2_I2th2をカットオフ時間の間、ハイレベル信号(オン出力)にする。この結果、第二のスイッチ回路駆動信号Sig2がハイレベル信号(オン出力)となり、三次電流I3を通電するための第二のスイッチ回路31がカットオフ時間の間オンされる。三次電流I3によって、二次電流が減少する。
この動作により、放電終盤の燃焼に寄与しない低い二次電流I2を減少させ、放電をカットすることで、消費エネルギを抑えることができる。また、放電終盤に発生するリストライクを抑制し、プラグの消耗を抑制することができる。
9.実施の形態9
図18は、実施の形態9における点火装置の回路図である。実施の形態9による内燃機関用点火装置は、実施の形態7による図14の構成に対して、電流オンオフ判定ブロック61と第二のスイッチ回路制御ブロック5を点火コイル40へ内蔵した点が異なる。電流オンオフ判定ブロック61及び第二のスイッチ回路制御ブロック5は、IC等のデジタル電子回路により構成されてもよいし、コンパレータ、オペアンプ等のアナログ電子回路から構成されてもよいし、デジタル電子回路及びアナログ電子回路の双方により構成されてもよい。
実施の形態7と同様に、電流オンオフ判定ブロック61は、二次電流検出値I2sensが、オンオフ閾値I2th1を超える状態が高電流継続時間の間継続したとき、電流オンオフ判定信号Sig2_I2th1をハイレベル信号(オン出力)とし、二次電流検出値I2sensが、オンオフ閾値I2th1以下となった時、電流オンオフ判定信号Sig2_I2th1をロウレベル信号(オフ出力)とする。第二のスイッチ回路制御ブロック5は電流オンオフ判定信号Sig2_I2th1を受け取って、ハイレベル信号(オン出力)の時、第二のスイッチ回路駆動信号Sig2をハイレベル信号(オン出力)とし、ロウレベル信号(オフ出力)の時、第二のスイッチ回路駆動信号Sig2をロウレベル信号(オフ出力)とする。
実施の形態9の構成にて、実施の形態7の構成と同一の機能を達成し同一の効果を得ることができる。すなわち、高い二次電流I2が不要な運転領域での消費エネルギを抑制し、プラグの消耗を抑制することができ、必要以上に二次電流I2が減少せず、着火に必要なエネルギを保持することができる。加えて、第二のスイッチ回路駆動信号Sig2用のコネクタピンと二次電流検出値I2sens用のコネクタピン及びハーネスを無くすことができるため、実施の形態7に比べて、装置全体を小型化することができる。
10.実施の形態10
図19は、実施の形態10における点火装置の回路図である。実施の形態8による内燃機関用点火装置は、実施の形態8による図16の構成に対して、電流カットオフ判定ブロック62と第二のスイッチ回路制御ブロック5を点火コイル40へ内蔵した点が異なる。電流カットオフ判定ブロック62及び第二のスイッチ回路制御ブロック5は、IC等のデジタル電子回路により構成されてもよいし、コンパレータ、オペアンプ等のアナログ電子回路から構成されてもよいし、デジタル電子回路及びアナログ電子回路の双方により構成されてもよい。
実施の形態8と同様に、電流カットオフ判定ブロック62は、二次電流I2がカットオフ閾値I2th2を上回る値から下回る値に変化したと判定した時、所定のカットオフ時間の間ハイレベル信号(オン出力)となる電流カットオフ判定信号Sig2_I2th2を第二のスイッチ回路制御ブロック5へ出力し、第二のスイッチ回路駆動信号Sig2をハイレベル信号(オン出力)とし、三次電流I3を通電するための第二のスイッチ回路31をオンする制御を行う。
実施の形態10の構成にて、実施の形態8の構成と同一の機能を達成し同一の効果を得ることができる。すなわち、放電終盤の燃焼に寄与しない低い二次電流I2を減少させ、放電をカットすることで、消費エネルギを抑えることができる。また、放電終盤に発生するリストライクを抑制し、プラグの消耗を抑制することができる。加えて、第二のスイッチ回路駆動信号Sig2用のコネクタピンと二次電流検出値I2sens用のコネクタピン及びハーネスを無くすことができるため、実施の形態8に比べて、装置全体を小型化することができる。
11.実施の形態11
図20は、実施の形態11における点火装置の回路図である。実施の形態11による内燃機関用点火装置は、実施の形態7による図14の構成に対して、第二のスイッチ回路制御ブロック5に換えて、複合制御用第二のスイッチ回路51を設けて、運転状況に基づいた運転状況信号Sig2_driveと電流オンオフ判定信号Sig2_I2th1を用いて、第二のスイッチ回路駆動信号Sig2を決定する制御を行っている点が異なる。複合制御用第二のスイッチ回路51は、運転状況信号Sig2_driveと電流オンオフ判定信号Sig2_I2th1のAND判定により、第二のスイッチ回路駆動信号Sig2を決定している。運転状況判定ブロック7は、車両の運転状況、すなわち車両の負荷、走行速度、機関のクランク角度、回転数、吸入空気量、燃料供給量、などの情報の少なくとも一つの情報を用いて、運転状況信号Sig2_driveを生成し、複合制御用第二のスイッチ回路51に送信する。
図21は、実施の形態11における内燃機関用点火装置の動作波形を示す図である。図21は、タイムチャートであって、上から第一のスイッチ回路11の駆動信号Sig1、電流オンオフ判定信号Sig2_I2th1、運転状況信号Sig2_drive、第二のスイッチ回路31の駆動信号Sig2、一次コイル10に流れる一次電流I1、三次コイル30に流れる三次電流I3、二次コイル20に流れる二次電流I2、二次電流検出値I2sensの各波形を示している。基本の動作については、図15に示された実施の形態7と同様であるため、基本動作についての説明は省略する。
二次電流I2を二次電流検出抵抗22にて検出を行い、二次電流検出値I2sensに変換して、電流オンオフ判定ブロック61にて、オンオフ閾値I2th1との比較を行う。時刻Aにて、二次電流検出値I2sensは、オンオフ閾値I2th1を超えているので、電流オンオフ判定信号Sig2_I2th1は信号(オン出力)となっている。しかし、運転状況に基づいた運転状況信号Sig2_driveは時刻Bまでロウレベル信号(オフ出力)なので、電流オンオフ判定信号Sig2_I2th1は第二のスイッチ回路31の駆動信号Sig2に反映されない。絶縁破壊直後に高い二次電流値が必要な運転状況であると判断し、時刻Aから時刻Bの期間において、二次電流I2の減少は許可されず実行されない。
図21の時刻Bに運転状況信号Sig2_driveがハイレベル信号(オン出力)となり、二次電流の減少を許可している。時刻B以降の期間は、燃焼状態が安定しており、二次電流を減少しても問題ないと判断したためである。このため、二次電流検出値I2sensをオンオフ閾値I2th1と比較して、二次電流減少制御を行っている。この場合、運転状況信号Sig2_driveによって、実質的に、三次コイルの通電開始時期を制御している。
図20、21では、車両の運転状況、すなわち車両の負荷、走行速度、機関の回転数、吸入空気量、燃料供給量、などの情報の少なくとも一つの情報を用いて二次電流I2の減少可否を判断し、三次電流の通電許可期間を制御する例を示した。このほか車両の運転状況に基づいて、三次電流の、通電期間、通電後の遮断期間、オンオフ繰り返し周期、を決定して制御してもよい。
実施の形態11により、車両の運転状況に基づいて、三次電流の通電開始タイミング、通電期間、通電後の遮断期間、オンオフ繰り返し周期を最適化させて、点火プラグ21の消耗抑制を図りつつ安定した燃焼を維持する、望ましい二次電流の減少パターンを得ることが可能となる。この動作により、消費のエネルギを抑え、点火プラグの消耗を抑制して、運転に最適なエネルギ投入を行うことができる
また、車両の運転状況に基づいて、オンオフ閾値I2th1、カットオフ閾値I2th2を変化させることで、二次電流の減少パターンを最適化させて、点火プラグの消耗抑制を図りつつ、安定した燃焼を維持してもよい。
12.実施の形態12
<高一次電圧オン制御>
図22は、実施の形態12における点火装置の回路図である。図23は、実施の形態12における点火プラグ21の放電経路が短い状態を示す図である。図24は、実施の形態12における点火プラグ21の放電経路が長い状態を示す図である。図25は、実施の形態12における点火装置の高一次電圧オン制御の動作波形を示す図である。
図22の回路図に示す、実施の形態12による内燃機関用点火装置は、実施の形態2による図5の構成に対して、一次コイルの低圧側と第一のスイッチ回路11との接続点の電圧が制御装置3に接続線8によって伝達されている点と、制御装置3内に一次コイル電圧検出回路81と第二のスイッチ回路制御ブロック5が記載されている点が異なる。一次コイル電圧検出回路81は、一次コイル10の端子間に発生する一次電圧V1(以下、一次電圧V1と称す)の検出を行い、高一次電圧オンオフ閾値V1th1と比較した結果を第二のスイッチ回路制御ブロック5へ伝達する。第二のスイッチ回路制御ブロック5は、第二のスイッチ回路31を駆動する。第二のスイッチ回路31は、三次コイル30への通電をオンオフさせ、二次コイル20の二次電流を減少させる。ここで、三次コイル30への通電を決定する、制御装置3内の一次コイル電圧検出回路81と第二のスイッチ回路制御ブロック5を、まとめて三次コイル制御部6とする。
点火プラグ21のギャップ間電圧(二次電圧V2)は、気筒内の気流、温度、圧力等により変化し、二次電圧V2の大きさ(絶対値)が大きくなった場合は、点火コイル40のトランス構造により、一次コイル10に発生する一次電圧V1の大きさも比例して大きくなる。図23に点火プラグ21の放電経路が短い状態を示している。点火プラグ21の、ギャップを介して対向する第一電極21Aと第二電極21Bの間に火花放電が行われている状態を示している。気筒内の気流が強い場合は、図24に示すように点火プラグ21のギャップ間の火花放電の放電経路が伸長する。放電経路が長くなるに従って、二次電圧V2の大きさが増加し、一次電圧V1の大きさが増加する。この火花放電の放電経路の伸長度合に応じて、二次電流の必要性が変化する。内燃機関の特定の運転状態において、この火花放電の放電経路の伸長度合に応じて、三次コイル30に通電して二次電流を減少させることが望まれる。
制御装置3内の三次コイル制御部6は、一次コイル10への通電がオフされ二次電流が発生した後の一次電圧V1を検出し、高一次電圧オンオフ閾値V1th1と比較する。三次コイル制御部6は、一次電圧V1が高一次電圧オンオフ閾値V1th1を超えているとき、第二のスイッチ回路31をオンする。また三次コイル制御部6は、一次電圧V1が高一次電圧オンオフ閾値V1th1以下のとき、第二のスイッチ回路31をオフする。第二のスイッチ回路31が、三次コイル30の通電をオンしている期間、二次コイル20に流れる二次電流を減少させられる。
この構成によれば、火花放電の放電経路の長さに比例する一次電圧V1に基づいて、放電経路の伸長度合に応じて変化する火花放電に対する二次電流の減少の必要性に応じて、適切に三次コイル30に通電することができる。放電経路が長くなることで十分な着火性を確保できる運転条件の場合には、放電経路が長くなった場合に過大な二次電流を流すことが不要となる。このような運転条件には、例えば、気筒内に充填される混合気の充填効率が高い高負荷である場合、気筒内の混合気がリッチである場合等がある。
高一次電圧オンオフ閾値V1th1は、充填効率、空燃比、及び回転速度等の内燃機関の運転状態に応じて変化することとしてもよい。
この構成によれば、一次電圧V1が高一次電圧オンオフ閾値V1th1を上回り、放電経路が長くなったと判定できる場合に、三次コイル30を通電し、二次コイル20に流れる二次電流を減少させて点火プラグ21の消耗の増加を抑制することができる。
図25に示すタイムチャートを用いて、高一次電圧オン制御の挙動を説明する。図25の左端で、第一のスイッチ回路11への駆動信号Sig1が、オフからオンに切り替えられ、一次コイル10が通電されて、一次電流I1が流れている。その後、時刻Aに駆動信号Sig1が、オンからオフに切り替えられて、一次コイル10の通電が遮断される。これにより、二次コイル20に負の高電圧の二次電圧V2が発生し、点火プラグ21の第一電極21Aに印加されて、その電位が急峻に低下(マイナス側に増大)し、絶縁破壊電圧に至る。そして、点火プラグ21の第一電極21Aと第二電極21Bとのギャップ間に火花放電が発生する。火花放電が開始すると、二次電圧V2は、絶縁破壊電圧から上昇(絶対値が減少)し、放電維持電圧になる。
時刻Aで、火花放電が開始されると、二次電流I2がステップ的にゼロからマイナイス方向に上昇した後、鉄心に蓄積されていた磁気エネルギが減少するに従って、次第に電流の絶対値が減少していき、時刻Hで、二次電流I2がゼロになり、火花放電が終了する。
図24に示す例では、気筒内の流動が大きく、火花放電の開始後、放電経路が次第に伸長しており、放電経路の伸長に応じて、二次電圧V2が次第に低下(マイナス側に増大)している。点火コイル40のトランス構造により、二次電圧V2の正負反転値に比例して、一次電圧V1も変化しており、一次電圧V1は、放電経路の伸長に応じて、次第に増加している。
図25の例では、時刻C、時刻Eおよび時刻Gで火花放電が吹き飛んでおり、その度に、放電経路の長さが短くなり、その後、次第に伸長している。それに応じて、時刻C、時刻E、および時刻Gで、二次電圧V2及び一次電圧V1の大きさも、一旦小さくなり、その後、次第に増加している。
放電開始後、時刻A直後から時刻Bまでは、一次電圧V1が高一次電圧オンオフ閾値V1th1を下回っているので、三次コイル制御部6は、第二のスイッチ回路31への駆動信号Sig2のオフ状態を持続する、時刻Bから時刻Cまでは、一次電圧V1が高一次電圧オンオフ閾値V1th1を上回っているので三次コイル制御部6は、第二のスイッチ回路31への駆動信号Sig2をオフからオンに切り替え、三次コイル30に通電し、三次コイル30に三次電流I3を流す。これにより、二次コイル20に流れる二次電流を減少させている。
放電経路の伸長により、時刻Bから時刻Cまで、一次電圧V1が高一次電圧オンオフ閾値V1th1を上回っているが、放電経路が長く、着火性を確保できる場合は、三次コイル制御部6は、三次コイル30へ通電し、二次コイル20に流れる二次電流を減少させて点火プラグ21の消耗の増加を抑制することができる。
時刻Cで、火花放電の吹き飛びにより、一次電圧V1が低下し、高一次電圧オンオフ閾値V1th1を下回ると、三次コイル制御部6は、再び、第二のスイッチ回路31への駆動信号Sig2をオンからオフに切り替え、三次コイル30の通電を停止する。そして、放電経路の伸長により、時刻Dで、一次電圧V1が高一次電圧オンオフ閾値V1th1を上回ると、第二のスイッチ回路31への駆動信号Sig2をオフからオンに切り替え、三次コイル30へ通電する。時刻Eで、再び火花放電が吹き飛んだので、同様に、三次コイル30への通電を停止し、時刻Fで、放電経路の伸長により、三次コイル30へ通電する。このように、火花放電の吹き飛びが生じても、一次電圧V1に基づいて、放電経路の伸長に応じて、適切に、三次コイル30への通電をオンオフすることができる。
13.実施の形態13
<低一次電圧オン制御>
実施の形態13に係る点火装置のハードウェア構成は、実施の形態12と同様であり、回路図は、図22と同一であるが、一次コイル電圧検出回路81の機能を変更したものである。図26は、実施の形態13における点火装置の低一次電圧オン制御の動作波形を示す図である。
放電経路が長くなると、火花放電が吹き飛ばされやすくなり、その結果着火性が悪化する運転条件が存在する。そのような場合には、放電経路が長い場合は、三次コイル30への通電を停止し、二次電流I2を高く維持することで、火花放電を吹き飛ばされ難くし、着火性を維持することができる。このような運転条件には、例えば、内燃機関の回転速度が高い高回転速度域である場合がある。高回転速度域になると筒内流動が大きくなり過ぎて、火花放電が吹き飛ばされ易くなる。高回転速度域では、短い燃焼行程の間に燃焼を完了させるために、火花放電を中断させず維持する必要があるので、火花放電の吹き飛びを抑制することが望ましい。
そこで、三次コイル制御部6は、二次電流I2の発生後、一次電圧V1を検出し、一次電圧V1が低一次電圧カットオフ閾値V1th2を上回っている場合に、第二のスイッチ回路31をオフして三次コイル30への通電をオフさせ、一次コイルに発生する一次電圧V1が低一次電圧カットオフ閾値V1th2を下回っている場合に、第二のスイッチ回路31をオンして三次コイル30への通電をオフさせる。低一次電圧カットオフ閾値V1th2は、充填効率、空燃比、及び回転速度等の内燃機関の運転状態に応じて変化させてもよく、低一次電圧カットオフ閾値V1th2は、高一次電圧オンオフ閾値V1th1と同一の値に設定して、統一的に扱うこともできる。また、それぞれ異なる値に設定してもよい。
この構成によれば、三次コイル制御部6は、一次電圧V1が低一次電圧カットオフ閾値V1th2を上回り、放電経路が長くなったと判定できる場合に、三次コイル30の通電を停止して二次電流I2の抑制を停止することで吹き飛ばされ難くし、着火性を確保することができる。
図26に示すタイムチャートを用いて、低一次電圧オン制御の動作を説明する。時刻Aで、火花放電が開始すると、二次電流I2がステップ的にゼロからマイナス方向に増大した後、鉄心に蓄積されていた磁気エネルギが減少するに従って、次第に減少していき、時刻Gで、二次電流I2がゼロになり、火花放電が終了する。
図26に示す例では、気筒内の流動が大きく、火花放電の開始後、放電経路が次第に伸長しており、放電経路の伸長に応じて、二次電圧V2が次第にマイナス方向に増大している。点火コイル40のトランス構造により、二次電圧V2の正負反転値に比例して、一次電圧V1も変化しており、一次電圧V1は、放電経路の伸長に応じて、次第に増加している。時刻C、時刻Eで火花放電が吹き飛んでおり、その度に、放電経路の長さが短くなり、その後、次第に伸長している。それに応じて、時刻C、時刻Eで、二次電圧V2及び一次電圧V1の大きさも、一旦小さくなり、その後、次第に増加している。
放電開始後、時刻Aから時刻Bまでは、一次電圧V1が低一次電圧カットオフ閾値V1th2を下回っているので、三次コイル制御部6は、第二のスイッチ回路31への駆動信号Sig2を、オンして三次コイル30を通電し、三次コイル30に三次電流I3を流すことで二次電流を減少させる。放電経路が長くなっておらず、火花放電が吹き飛ばされ易くなっていない場合は、三次コイル制御部6は、三次コイル30への通電を行う。その結果、三次コイル制御部6は、二次コイル20に流れる二次電流を減少させて点火プラグ21の消耗の増加を抑制することができる。
一方、放電経路の伸長により、時刻Bから時刻Cまで、一次電圧V1が低一次電圧カットオフ閾値V1th2を上回り、三次コイル制御部6は、第二のスイッチ回路31への駆動信号Sig2を、オンからオフに切り替える。三次コイル制御部6は、三次コイル30の通電を停止し、三次コイル30に三次電流I3を停止する。その結果、二次コイル20の減少がなくなる。これによって、三次コイル制御部6は、放電経路が長くなり、火花放電が吹き飛ばされ易くなった場合に、二次電流が高く維持されるため、火花放電を吹き飛ばされ難くし、着火性を確保することができる。
時刻Cで、火花放電の吹き飛びにより、一次電圧V1が低下し、低一次電圧カットオフ閾値V1th2を下回ると、三次コイル制御部6は、再び、第二のスイッチ回路31への駆動信号Sig2をオフからオンに切り替え、三次コイル30へ通電する。そして、放電経路の伸長により、時刻Dで、一次電圧V1が低一次電圧カットオフ閾値V1th2を上回ると、三次コイル制御部6は、第二のスイッチ回路31への駆動信号Sig2をオンからオフに切り替え、三次コイル30へ通電を停止する。時刻Eで、再び火花放電が吹き飛んだので、同様に、三次コイル制御部6は、三次コイル30へ通電し、時刻Fで、放電経路の伸長により、三次コイル30への通電を停止する。このように、三次コイル制御部6は、火花放電の吹き飛びが生じても、一次電圧V1に基づいて、放電経路の伸長に応じて、適切に、三次コイル30への通電をオンオフすることができる。
14.実施の形態14
<運転条件に応じた、低一次電圧オン制御と高一次電圧オン制御との切り替え>
次に、実施の形態14に係る点火装置1について説明する。図27は、実施の形態14における点火装置1の回路図である。図28は、実施の形態14における点火装置の運転状態による制御の切り替えを示す図である。
図27の実施の形態14における回路図は、実施の形態12の回路図である図22の、第二のスイッチ回路制御ブロック5を、複合制御用第二のスイッチ回路52と運転状況判定ブロック7に置き換えたものである。運転状況判定ブロック7は、車両の運転状況、すなわち車両の負荷、走行速度、機関のクランク角度、回転数、吸入空気量、燃料供給量、などの情報の少なくとも一つの情報を用いて、運転状況信号Sig2_driveを生成し、複合制御用第二のスイッチ回路52に送信する。実施の形態14では、制御装置3は、内燃機関の運転状態が第一の領域、または第二の領域にある時に条件に応じて、低一次電圧オン制御と高一次電圧オン制御の少なくとも一方を実行する。運転状態が所定の領域にあるか否かは、運転状況判定ブロック7によって、複合制御用第二のスイッチ回路52に伝えられる。また、一次コイル電圧検出回路81が一次コイル電圧を複合制御用第二のスイッチ回路52に伝達する。この構成によれば、運転条件に応じて変化する必要性に応じて、三次コイル30の通電制御を切り替えて、着火性と点火プラグの消耗増加を両立させることができる。
実施の形態14に係る点火装置1は、点火装置1が設けられた内燃機関の運転状態を検出する運転状況判定ブロック7と、一次コイル10に発生する一次電圧V1を検出する一次コイル電圧検出回路81を備え、
制御装置3は、運転状態が第一の運転領域にある場合に、二次電流I2が発生した後に、一次コイル電圧検出回路81により検出した一次電圧V1の大きさが、予め設定された高一次電圧オンオフ閾値V1th1を下回った場合に第二のスイッチ回路31をオフし、一次コイル電圧の大きさが高一次電圧オンオフ閾値V1th1を上回った場合に第二のスイッチ回路をオンする高一次電圧オン制御と、
運転状態が第二の運転領域にある場合に、二次電流I2が発生した後に、一次電圧V1の大きさが、予め設定された低一次電圧カットオフ閾値V1th2を下回った場合に第二のスイッチ回路31をオンし、一次コイル電圧の大きさが低一次電圧カットオフ閾値V1th2を上回った場合に第二のスイッチ回路31をオフする低一次電圧オン制御の少なくとも一方を実行するものである。
制御装置3は、予め設定された高一次電圧オン制御の実行条件が成立した場合に、高一次電圧オン制御を実行し、予め設定された低一次電圧オン制御の実行条件が成立した場合に、低一次電圧オン制御を実行する。例えば、低一次電圧オン制御の実行条件は、内燃機関の充填効率が、予め設定された高負荷実行域の範囲内である場合に成立する条件、内燃機関の空燃比が、予め設定されたリッチ空燃比実行域の範囲内である場合に成立する条件から構成される。また、低一次電圧オン制御の実行条件は、例えば内燃機関の回転速度が、予め設定された高回転速度域の範囲内である場合に成立する条件等から構成される。
図28に、高一次電圧オン制御の実行条件と、低一次電圧オン制御の実行条件について説明している。内燃機関の充填効率Ceが、高負荷領域であるCe1≦Ce<Ce2(例えば40%≦Ce<90%)の領域にある場合、高一次電圧オン制御を実施する。また、内燃機関の空燃比係数Kafが、リッチ領域であるKaf1≦Kaf<Kaf2(例えば1.1≦Kaf<1.4)の領域にある場合、高一次電圧オン制御を実施する。また、内燃機関の回転速度Neが高速領域であるNe1≦Ne<Ne2(例えば4000rpm≦Ne<6000rpm)の領域にある場合、低一次電圧オン制御を実施する。Ce1、Ce2、Kaf1、Kaf2、Ne1、Ne2は、自由に設定できるが、実験によって高一次電圧オン制御と、低一次電圧オン制御が効果的に機能する領域を求めて設定してもよい。
前述した、高一次電圧オン制御と、低一次電圧オン制御は、排他的に実行されることとしてもよい。また、高一次電圧オン制御と、低一次電圧オン制御は、同時に実行する領域を定義してもよい。
15.実施の形態15
<一次電圧ピーク値対応高一次電圧オン制御>
実施の形態15に係る点火装置について説明する。図29は、実施の形態15における点火装置1の一次電圧V1のピーク値が高一次電圧ピーク判定値V1th1_V2よりも大きい場合の動作波形を示す図である。図30は、実施の形態15における点火装置1の一次電圧V1のピーク値が高一次電圧ピーク判定値V1th1_V2よりも小さい場合の動作波形を示す図である。実施の形態15における点火装置1の基本的な構成及び処理は実施の形態12の図22と同様であるが、一次コイル電圧検出回路81の機能のみが異なる。実施の形態15では、一次コイル電圧検出回路81は、一次電圧のピーク値と高一次電圧ピーク判定値V1th1_V2を比較して、その大小関係に応じて、以後の一次電圧V1と比較する基準値を、高一次電圧オンオフ閾値V1th1と高一次電圧オンオフ低閾値V1th1_Lから選択している。
内燃機関の充填効率Ceが低い場合、筒内の圧力が低い場合(低負荷)、または点火プラグ21のギャップの間隔が小さい場合には、点火プラグ21の絶縁破壊電圧の大きさ(絶対値)が小さくなるが、放電経路の抵抗成分も小さくなるため、絶縁破壊後の放電維持電圧の大きさも小さくなる。この場合は、着火性が低いため、着火性を確保するために、三次コイル30の通電による二次コイル20に流れる二次電流の抑制を制限した方がよい。
一方、充填効率Ceが高い場合、筒内の圧力が高い場合(高負荷)、または点火プラグ21のギャップの間隔が広い場合には、絶縁破壊電圧の大きさが大きくなるが、放電経路の抵抗成分も大きくなるため、絶縁破壊後の放電維持電圧の大きさも大きくなる。この場合は、着火性が高いため、三次コイル30の通電による二次コイル20に流れる二次電流の減少を積極的に行い、点火プラグ21の消耗の増加を抑制することが可能となる。
制御装置3内の一次コイル電圧検出回路81と第二のスイッチ回路制御ブロック5を、全体として三次コイル制御部6と称するが、三次コイル制御部6は、一次コイル10への通電がオフされた直後の、一次コイル10に発生する電圧(一次電圧V1)のピーク値に応じて、高一次電圧オン制御の一次電圧V1と比較する基準値を変化させる。一次電圧V1は、二次電圧V2の正負反転値に比例して変化するため、一次電圧V1のピーク値は、二次電圧V2の絶縁破壊電圧の正負反転値に対応する。
この構成によれば、内燃機関の充填効率Ce、及び点火プラグ21のギャップの間隔の大きさに相関する一次電圧V1のピーク値に応じて、一次電圧V1と比較する基準値を変化させ、三次コイル30の通電期間を適切に増減させることができる。
本実施の形態では、三次コイル制御部6は、高一次電圧オン制御を実行する場合に、一次コイル10への通電がオフされた直後の、一次電圧V1のピーク値が大きいほど、一次電圧V1と比較する基準値を低下させる。
この構成によれば、一次電圧V1のピーク値が大きいほど、二次電圧V2の絶縁破壊電圧の大きさが大きく、着火性が高いと判断できるため、一次電圧V1と比較する基準値を低下させ、三次コイル30の通電期間を増加させることができ、点火プラグ21の消耗の増加を抑制することができる。逆に、一次電圧V1のピーク値が小さいほど、二次電圧V2の絶縁破壊電圧の大きさが小さく、着火性が低いと判断できるため、一次電圧V1と比較する基準値を上昇させ、三次コイル30の通電期間を減少させることができ、着火性を向上させることができる。
例えば、三次コイル制御部6は、高一次電圧オン制御を実行する場合に、一次コイル10への通電がオフされた直後の、一次電圧V1のピーク値が、高一次電圧ピーク判定値V1th1_V2よりも大きい場合は、一次電圧V1と比較する基準値として高一次電圧オンオフ低閾値V1th1_Lを設定し、一次電圧V1のピーク値が、高一次電圧ピーク判定値V1th1_V2よりも小さい場合は、一次電圧V1と比較する基準値として、高一次電圧オンオフ低閾値V1th1_Lよりも大きい値である高一次電圧オンオフ閾値V1th1を設定する。
図29及び図30に示すタイムチャートを用いて制御挙動を説明する。図29は、高一次電圧オン制御を実行する場合において、一次電圧V1のピーク値が、高一次電圧ピーク判定値V1th1_V2よりも大きい場合であり、図30は、一次電圧V1のピーク値が、高一次電圧ピーク判定値V1th1_V2よりも小さい場合である。
図29の第一のスイッチ回路11の駆動信号Sig1をオンからオフに切り替えて、一次コイル10の通電を遮断すると、二次電圧V2が絶縁破壊電圧までマイナス方向に増大し、絶縁破壊により火花放電が発生する。火花放電が開始すると、二次電圧V2は、絶縁破壊電圧からマイナス方向に減少し、放電維持電圧になる。図29の例では、充填効率Ceが高く、筒内の圧力が高いので、絶縁破壊電圧と、放電維持電圧の絶対値がともに大きくなっている状態を例示している。
そのため、絶縁破壊電圧の正負反転値に対応する一次電圧V1のピーク値が、高一次電圧ピーク判定値V1th1_V2よりも大きくなっており、以後一次電圧V1と比較する基準値として、高一次電圧オンオフ閾値V1th1よりも小さい高一次電圧オンオフ低閾値V1th1_Lが設定されている。その結果、一次電圧V1が高一次電圧オンオフ低閾値V1th1_Lを上回り、第二のスイッチ回路31への駆動信号Sig2がオンになる期間が増加し、一次電圧V1が高一次電圧オンオフ低閾値V1th1_Lを下回り、第二のスイッチ回路31への駆動信号Sig2がオフになる期間が減少する。よって、着火性が高いと判定できる場合は、三次コイル30の通電期間を増加させ、点火プラグ21の消耗の増加を抑制することができる。高一次電圧オン制御は、時刻Aから時刻Fまでの火花放電期間に実行されている。
図30の第一のスイッチ回路11の駆動信号Sig1をオンからオフに切り替えて、一次コイル10の通電を遮断すると、二次電圧V2が絶縁破壊電圧までマイナス方向に増加し、絶縁破壊により火花放電が発生する。火花放電が開始すると、二次電圧V2は、絶縁破壊電圧からマイナス方向に減少し、放電維持電圧になる。図30の例では、充填効率Ceが低く、筒内の圧力が低いので、絶縁破壊電圧と、放電維持電圧の絶対値がともに小さくなっている状態を例示している。
そのため、絶縁破壊電圧の正負反転値に対応する一次電圧V1のピーク値が、高一次電圧ピーク判定値V1th1_V2よりも小さくなっており、一次電圧V1と比較する基準値として、高一次電圧オンオフ低閾値V1th1_Lよりも大きい高一次電圧オンオフ閾値V1th1が設定されている。その結果、一次電圧V1が高一次電圧オンオフ閾値V1th1を上回り、第二のスイッチ回路31への駆動信号Sig2がオンになる期間が減少し、一次電圧V1が高一次電圧オンオフ閾値V1th1を下回り、第二のスイッチ回路31への駆動信号Sig2がオフになる期間が増加する。よって、着火性が低いと判定できる場合は、三次コイル30の通電期間を減少させ、着火性を向上させることができる。
この構成によれば、一次電圧V1のピーク値が大きいほど、二次電圧V2の絶縁破壊電圧の大きさが大きく、着火性が高いと判断できるため、一次電圧V1と比較する基準値を低下させ、三次コイル30の通電期間を増加させることができ、点火プラグ21の消耗の増加を抑制することができる。逆に、一次電圧V1のピーク値が小さいほど、二次電圧V2の絶縁破壊電圧が小さく、着火性が低いと判断できるため、一次電圧V1と比較する基準値を減少させ、三次コイル30の通電期間を減少させることができ、着火性を向上させることができる。
ここでは、一次電圧V1のピーク値に対して、以後の一次電圧V1と比較する基準値を二段階に切り替える例で説明したが、三段階以上の多段階に切り替えることとしてもよい。また、一次電圧V1のピーク値に応じて無段階に(連続的に)一次電圧V1と比較する基準値を設定することとしてもよい。
16.実施の形態16
<一次電圧ピーク値対応低一次電圧オン制御>
実施の形態16に係る点火装置について説明する。実施の形態16における点火装置1の基本的な構成及び処理は実施の形態12の図22と同様であるが、制御装置3内の一次コイル電圧検出回路81の機能のみが異なる。実施の形態16に係る、動作波形の図は省略する。
実施の形態16では、一次コイル電圧検出回路81は、火花放電開始時の一次電圧のピーク値と低一次電圧ピーク判定値V1th2_V2を比較して、その大小関係に応じて、以後の一次電圧V1と比較する基準値を、ピーク値が大の時、低一次電圧カットオフ閾値V1th2に設定し、ピーク値が小の時、低一次電圧カットオフ低閾値V1th2_Lに設定する。そして、一次電圧V1と選択した基準値を比較して、一次電圧V1が小さい場合は、制御装置3内の第二のスイッチ回路制御ブロック5にオン信号を出力させ、一次電圧V1が大きい場合は、第二のスイッチ回路制御ブロック5にオフ信号を出力させて、低一次電圧オン制御を実施する。
内燃機関の充填効率Ceが低い場合、筒内の圧力が低い場合(低負荷)、または点火プラグ21のギャップの間隔が小さい場合には、点火プラグ21の絶縁破壊電圧の大きさ(絶対値)が小さくなるが、放電経路の抵抗成分も小さくなるため、絶縁破壊後の放電維持電圧の大きさも小さくなる。この場合は、着火性が低いため、着火性を確保するために、三次コイル30の通電による二次コイル20に流れる二次電流の抑制を制限した方がよい。この状況下で内燃機関の回転速度が高い高回転速度域である場合に、筒内流動が大きくなり、火花放電が吹き飛ばされ易くなる。そのような場合には、放電経路が長い場合(すなわち放電維持電圧に相当する一次電圧が高い場合)は、三次コイル30への通電を停止し、二次電流I2を高く維持することで、火花放電を吹き飛ばされ難くし、着火性を維持することができる。
そこで、点火装置1の一次電圧V1のピーク値が低い場合、三次コイル30への通電を停止する閾値である低一次電圧カットオフ閾値V1th2を、より小さい値である低一次電圧カットオフ低閾値V1th2_Lに変更して、三次コイル30への通電を停止する領域を拡げることで、火花放電を吹き飛ばされ難くしつつ、一次電圧V1が低一次電圧カットオフ低閾値V1th2_Lを下回る領域で三次コイル30への通電を実施して点火プラグの消耗を抑制することができる。
一方、充填効率Ceが高い場合、筒内の圧力が高い場合(高負荷)、または点火プラグ21のギャップの間隔が広い場合には、絶縁破壊電圧の大きさが大きくなるが、放電経路の抵抗成分も大きくなるため、絶縁破壊後の放電維持電圧の大きさも大きくなる。この場合は、着火性が高いため、三次コイル30の通電による二次コイル20に流れる二次電流の減少を積極的に行い、点火プラグ21の消耗の増加を抑制することが可能となる。
そこで、点火装置1の一次電圧V1のピーク値が高い場合、三次コイル30への通電を停止する閾値を、小さい値である低一次電圧カットオフ低閾値V1th2_Lではなく低一次電圧カットオフ閾値V1th2として、三次コイル30への通電を実施する領域を拡げることで、一次電圧V1が低一次電圧カットオフ閾値V1th2を下回る領域で三次コイル30への通電を実施して、着火性を維持しつつ点火プラグの消耗を抑制することができる。
実施の形態16では、一次電圧V1のピーク値に対して、以後の一次電圧V1と比較する基準値を二段階に切り替える例で説明したが、三段階以上の多段階に切り替えることとしてもよい。また、一次電圧V1のピーク値に応じて無段階に(連続的に)一次電圧V1と比較する基準値を設定することとしてもよい。実施の形態16に係る、動作波形の説明は省略した。実施の形態16に係る、低一次電圧ピーク判定値V1th2_V2、低一次電圧カットオフ低閾値V1th2_Lは不図示のパラメータである。
実施の形態16に係る制御を、実施の形態15に係る制御と組みあわせて実施することとしてもよい。組み合わせて実施することで、着火性の維持と点火プラグ21の消耗の抑制をより広い範囲で実施することができ、有意である。
17.実施の形態17
<閾値のヒステリシス>
実施の形態17に係る点火装置1について説明する。実施の形態17に係る点火装置は、一次電圧V1を検出して予め定められた閾値との大小判定をする場合にヒステリシスを設けたものである。
実施の形態17について、高一次電圧オン制御に適用した場合の例について以下に説明する。ハードウェア構成は、上記の実施の形態12における回路図である図22と同様の構成であって、一次コイル電圧検出回路81の一次電圧V1の予め定められた閾値との大小判定にヒステリシスを設けたところが異なる。図31は、実施の形態17における点火装置1の動作波形の例を示す図である。
実施の形態17に係る点火装置は、その制御装置3が、二次電流I2が発生した後に、一次コイル電圧検出回路81により検出した一次電圧V1の大きさと、予め設定された閾値を比較して、前記一次電圧の大きさが下回っていると判断する時の閾値の下側設定値(V1th1_Low)と、一次電圧V1の大きさが上回っていると判断する時の前記閾値の上側設定値(V1th1_High)とを備え、上側設定値(V1th1_High)は下側設定値(V1th1_Low)よりも大きい値に設定されるものである。
この構成によれば、ヒステリシス付きの判定を行うことで、一次電圧V1の微小変化により、第二のスイッチ回路31が高速でオンオフすることを防止でき、第二のスイッチ回路31のオンオフを安定化させることができる。
図31は、実施の形態17における点火装置1の動作波形を示す図である。図31に示すタイムチャートを用いて、高一次電圧オン制御を実行する場合の制御挙動を説明する。第一のスイッチ回路11の駆動信号Sig1をオンからオフに切り替えて、一次コイル10の通電を遮断すると、二次電圧V2が絶縁破壊電圧まで低下し、絶縁破壊により火花放電が発生する。火花放電が開始すると、二次電圧V2は、絶縁破壊電圧から増加し、放電維持電圧になる。
時刻Aの火花放電の開始時点では、三次コイル30がオフであり、第二のスイッチ回路31をオンするか否かの判定を行うので、判定基準値は、高一次電圧オンオフ下側閾値V1th1_Lowよりも大きい値に設定された高一次電圧オンオフ上側閾値V1th1_Highに設定されている。時刻Bの直後に、三次コイル制御部6は、一次電圧V1が高一次電圧オンオフ上側閾値V1th1_Highを上回ったので、第二のスイッチ回路31をオンしている。
第二のスイッチ回路31をオンした後、第二のスイッチ回路31をオフするか否かの判定を行うので、判定基準値は、高一次電圧オンオフ上側閾値V1th1_Highよりも小さい値に設定された高一次電圧オンオフ下側閾値V1th1_Lowに変更される。時刻Cで、三次コイル制御部6は、一次電圧V1が高一次電圧オンオフ下側閾値V1th1_Lowを下回ったので、第二のスイッチ回路31をオフしている。
第二のスイッチ回路31をオフした後、第二のスイッチ回路31をオンするか否かの判定を行うので、判定基準値は、高一次電圧オンオフ下側閾値V1th1_Lowよりも大きい値に設定された高一次電圧オンオフ上側閾値V1th1_Highに変更される。時刻Dで、三次コイル制御部6は、一次電圧V1が高一次電圧オンオフ上側閾値V1th1_Highを上回ったので、第二のスイッチ回路31をオンしている。
第二のスイッチ回路31をオンした後、判定基準値は、高一次電圧オンオフ下側閾値V1th1_Lowに変更される。時刻Eで、三次コイル制御部6は、一次電圧V1が高一次電圧オンオフ下側閾値V1th1_Lowを下回ったので、第二のスイッチ回路31をオフしている。その後、時刻Fで、鉄心に蓄積されていた磁気エネルギが無くなり、火花放電が終了する。高一次電圧オン制御は、時刻Aから時刻Fまでの火花放電期間で実行されている。
時刻Aから時刻Fまでの火花放電中に、放電経路の短縮等により、一次電圧V1が微小変化しているが、ヒステリシス付きの判定を行うことで、第二のスイッチ回路31が高速でオンオフすることを防止でき、第二のスイッチ回路31のオンオフを安定化させることができている。
上記では、実施の形態12の高一次電圧オン制御において、一次電圧V1の大きさとあらかじめ定められた閾値の大小判定をする場合にヒステリシスを付加した場合について説明した。この閾値に対するヒステリシスの設定は、実施の形態13における、低一次電圧オン制御に適用することもできる。
その場合、実施の形態13において、低一次電圧カットオフ閾値V1th2を用いて実行している低一次電圧オン制御を、替わりに、低一次電圧カットオフ下側閾値V1th2_Lowと、それより高い値を有する、低一次電圧カットオフ上側閾値V1th2_Highを用いて、ヒステリシスを設定して低一次電圧オン制御を実行することができる。一次電圧V1が閾値を上回ることを判定する場合に、低一次電圧カットオフ上側閾値V1th2_Highを用いる。一次電圧V1が閾値を下回ることを判定する場合に、低一次電圧カットオフ下側閾値V1th2_Lowを用いる。低一次電圧カットオフ下側閾値V1th2_Lowと、低一次電圧カットオフ上側閾値V1th2_Highは不図示のパラメータである。
これによって、低一次電圧オン制御において、火花放電中に、放電経路の短縮等により、一次電圧V1が微小変化しても、ヒステリシス付きの判定を行うことで、第二のスイッチ回路31が高速でオンオフすることを防止でき、第二のスイッチ回路31のオンオフを安定化させることができる。
実施の形態12から実施の形態16の態様に対して、一次電圧の大きさを比較する閾値にヒステリシスを設けることによって、同様の効果を得ることができることは明らかである。
上記の実施の形態1から17では、第一のスイッチ回路11及び第二のスイッチ回路31は、点火装置1に内蔵された回路で例示しているが、制御装置3に内蔵させて用いてもよい。
また、制御装置3から出力される第二のスイッチ回路31をオンオフする駆動信号Sig2は、複数気筒を共通の信号線を介して送信することで、それぞれの第二のスイッチ回路31を制御させてもよい。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 点火装置、3 制御装置、5 第二のスイッチ回路制御ブロック、6 三次コイル制御部、7 運転状況判定ブロック、10 一次コイル、11 第一のスイッチ回路、12 点火コイル電源、20 二次コイル、21 点火プラグ、30 三次コイル、31 第二のスイッチ回路、31b ツェナーダイオード、40 点火コイル、51、52 複合制御用第二のスイッチ回路、61 電流オンオフ判定ブロック、62 電流カットオフ判定ブロック、81 一次コイル電圧検出回路

Claims (20)

  1. 一次コイルと、前記一次コイルと磁気結合され二次電流を点火プラグに供給する二次コイルと、前記一次コイル及び前記二次コイルと磁気結合され前記二次電流を減じる通電磁束を発生する三次コイルと、を有する点火コイルと、
    電源から前記一次コイルへの通電をオンオフする第一のスイッチ回路と、
    前記三次コイルへの通電をオンオフする第二のスイッチ回路と、
    前記第一のスイッチ回路のオンオフ制御を実行して、前記一次コイルに生じる磁束の変化により前記二次コイルに前記二次電流を発生させ、前記点火プラグに火花放電を起こさせ、前記二次電流が発生した後に、前記第二のスイッチ回路をオンすることにより、前記三次コイルの磁束の変化により前記二次電流を減少させる制御装置と、を備えた点火装置。
  2. ループになった電線上に、前記三次コイル及び前記第二のスイッチ回路が直列接続されている請求項1に記載の点火装置。
  3. 両端がグランドに接続された電線上に、前記三次コイル及び前記第二のスイッチ回路が直列接続されている請求項1に記載の点火装置。
  4. 一端が前記電源に接続され、他端がグランドに接続された電線上に、前記三次コイル及び前記第二のスイッチ回路が直列接続されている請求項1に記載の点火装置。
  5. 前記制御装置は、前記二次電流が発生した後に、前記第二のスイッチ回路をオンした後、オフするオン後オフ制御を実行することにより、前記二次電流を減少させた後、増加させる請求項4に記載の点火装置。
  6. 前記制御装置は、前記二次電流が発生した後に、前記第二のスイッチ回路をオンした後、オフするオン後オフ制御を二回以上行う請求項1から5のいずれか一項に記載の点火装置。
  7. 前記第二のスイッチ回路は、前記第二のスイッチ回路の両端電圧を、予め設定された制限電圧以下に制限する電圧保護回路を備え、
    前記制限電圧は、前記火花放電を起こさせる際の前記点火プラグの絶縁破壊電圧により、前記三次コイルを介して前記第二のスイッチ回路の両端に生じる電圧よりも高くされている請求項1から6のいずれか一項に記載の点火装置。
  8. 前記二次電流が発生している期間中において、前記三次コイルに発生する電圧が、第二のスイッチ回路のオン時飽和電圧以上となる、前記三次コイルと前記二次コイルとの巻き数比が設定されている請求項1から7のいずれか一項に記載の点火装置。
  9. 前記三次コイルを流れる電流を抑制する電流制限回路が設けられている請求項1から8のいずれか一項に記載の点火装置。
  10. 前記二次電流を検出する電流検出回路を備え、
    前記制御装置は、前記二次電流が発生した後に、前記電流検出回路により検出した前記二次電流の大きさが、予め設定されたオンオフ閾値を下回った場合に前記第二のスイッチ回路をオフし、前記二次電流の大きさが、前記オンオフ閾値を上回った場合に前記第二のスイッチ回路をオンする請求項1から9のいずれか一項に記載の点火装置。
  11. 前記二次電流を検出する電流検出回路を備え、
    前記制御装置は、前記二次電流が発生した後に、前記電流検出回路により検出した前記二次電流の大きさが、予め設定されたカットオフ閾値を下回った場合に、前記第二のスイッチ回路をオンする、請求項1から10のいずれか一項に記載の点火装置。
  12. 前記電流検出回路、及び前記電流検出回路により検出した前記二次電流に基づいて、前記第二のスイッチ回路をオンオフする前記制御装置の部分が、前記点火コイルに内蔵されている請求項10または11に記載の点火装置。
  13. 前記制御装置は、車両の運転状況に基づいて前記三次コイルの通電開始タイミング、通電期間、通電後の通電遮断期間、及びオンオフ繰り返し周期の少なくとも一つを決定し、前記二次電流が発生した後に、前記第二のスイッチ回路を、前記通電開始タイミング、前記通電期間、前記通電後の通電遮断期間、及び前記オンオフ繰り返し周期に基づいてオンオフする、請求項1から12のいずれか一項に記載の点火装置。
  14. 前記一次コイルに発生する一次コイル電圧を検出する一次コイル電圧検出回路を備え、
    前記制御装置は、前記二次電流が発生した後に、前記一次コイル電圧検出回路により検出した前記一次コイル電圧の大きさが、予め設定された高一次電圧オン用の閾値を下回った場合に前記第二のスイッチ回路をオフし、前記一次コイル電圧の大きさが高一次電圧オン用の前記閾値を上回った場合に前記第二のスイッチ回路をオンする高一次電圧オン制御を実行する請求項1から13のいずれか一項に記載の点火装置。
  15. 前記一次コイルに発生する一次コイル電圧を検出する一次コイル電圧検出回路を備え、
    前記制御装置は、前記二次電流が発生した後に、前記一次コイル電圧検出回路により検出した前記一次コイル電圧の大きさが、予め設定された低一次電圧オン用の閾値を下回った場合に前記第二のスイッチ回路をオンし、前記一次コイル電圧の大きさが低一次電圧オン用の前記閾値を上回った場合に前記第二のスイッチ回路をオフする低一次電圧オン制御を実行する請求項1から14のいずれか一項に記載の点火装置。
  16. 前記点火装置が設けられた内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    前記一次コイルに発生する一次コイル電圧を検出する一次コイル電圧検出回路を備え、
    前記制御装置は、
    前記運転状態が第一の運転領域にある場合に、
    前記二次電流が発生した後に、前記一次コイル電圧検出回路により検出した前記一次コイル電圧の大きさが、予め設定された高一次電圧オン用の閾値を下回った場合に前記第二のスイッチ回路をオフし、前記一次コイル電圧の大きさが高一次電圧オン用の前記閾値を上回った場合に前記第二のスイッチ回路をオンする高一次電圧オン制御と、
    前記運転状態が第二の運転領域にある場合に、
    前記二次電流が発生した後に、前記一次コイル電圧の大きさが、予め設定された低一次電圧オン用の閾値を下回った場合に前記第二のスイッチ回路をオンし、前記一次コイル電圧の大きさが前記低一次電圧オン用の前記閾値を上回った場合に前記第二のスイッチ回路をオフする低一次電圧オン制御の少なくとも一方を実行する請求項1から13のいずれか一項に記載の点火装置。
  17. 前記制御装置は、前記二次電流が発生した後の、前記一次コイル電圧のピーク値の大きさに応じて、前記閾値を変更する請求項14から16のいずれか一項に記載の点火装置。
  18. 前記制御装置は、前記二次電流が発生した後の、前記一次コイル電圧のピーク値の増大に応じて、高一次電圧オン用の前記閾値を減少させる請求項14または16に記載の点火装置。
  19. 前記制御装置は、前記二次電流が発生した後の、前記一次コイル電圧のピーク値の増大に応じて、低一次電圧オン用の前記閾値を増大させる請求項15または16に記載の点火装置。
  20. 前記制御装置は、前記二次電流が発生した後に、前記一次コイル電圧検出回路により検出した前記一次コイル電圧の大きさと、予め設定された前記閾値を比較して、前記一次コイル電圧の大きさが下回っていると判断する時の前記閾値の下側設定値と、前記一次コイル電圧の大きさが上回っていると判断する時の前記閾値の上側設定値とを備え、前記上側設定値は前記下側設定値よりも大きい値に設定される請求項14から19のいずれか一項に記載の点火装置。
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