以下、図を参照しながら、この発明の電話システム、主装置、ハブ装置、内線番号設定プログラムの一実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態においては、例えば会社などにおいて、主装置に対して複数の電話機を接続して形成されるビジネスホンシステム(ボタン電話システム)に、この発明を適用した場合を例にして説明する。
[電話システムの構成例]
図1は、この実施形態の電話システムの全体の構成例を示すブロック図である。ビジネスホンシステムは、例えば、数十台の電話端末を備えて構成されるなど大規模なものも多い。しかし、以下においては、説明を簡単にするため、1台の主装置と、4台の給電ハブ装置(以下、給電ハブ記載する。)と、5台のIP電話機(IP電話端末)とにより構成される電話システムの場合を例にして説明する。
図1に示すように、この実施の形態の電話システムは、主装置1に対して、給電ハブ2(1)が接続され、給電ハブ2(1)に対して、給電ハブ2(2)と給電ハブ2(3)が接続されている。給電ハブ2(2)には、2台のIP電話機3(1)、3(2)と、給電ハブ2(4)が接続され、給電ハブ2(4)には、IP電話機3(3)が接続されている。一方、給電ハブ2(3)には、2台のIP電話機3(4)、3(5)が接続されている。
このように、IP電話機3(1)、3(2)は、給電ハブ2(1)及び給電ハブ2(2)を介して主装置1に接続されている。また、IP電話機3(3)は、給電ハブ2(1)、給電ハブ2(2)及び給電ハブ2(4)を介して主装置1に接続されている。また、IP電話機3(4)、3(5)は、給電ハブ2(1)及び給電ハブ2(3)を介して主装置1に接続されている。
主装置1は、SIP(Session Initiation Protocol)サーバ機能を備え、IP(Internet Protocol)網に接続される電話回線と従来からの公衆交換電話網(以下、単に電話網と記載する。)に接続される電話回線とを収容可能なものである。主装置1は、複数のIP電話機3(1)〜3(5)についての呼制御及び回線交換制御、その他のビジネスホンとしての制御を行う。
給電ハブ2(1)〜2(4)のそれぞれは、通信ネットワークの中継装置の1つで、LAN接続用の複数の接続ポートを備え、受け取ったデータを各接続ポートに接続された全ての機器には送信せずに、宛先を確認して関係する機器のみに送信する機能を有する。また、給電ハブ2(1)〜2(4)のそれぞれは、基準同期信号SYNCを生成し、自機の接続ポートに接続された複数のIP電話機3(1)〜3(5)などの下位装置のそれぞれに供給する機能を備えている。
また、給電ハブ2(1)〜2(4)は、PoE(Power over Ethernet(登録商標))機能を備え、例えば商用電源に接続されて電力の供給を受けると共に、自機の接続ポートにLAN接続される下位装置に対して駆動電力を供給することができるものである。このように、PoE機能は、LAN(Local Area Network)を構築する際に使用するLANケーブル(ツイストペアケーブル)を通じて、接続機器に電力を供給する技術である。従って、給電ハブ2(1)〜2(4)は、給電機器(PSE(Power Sourcing Equipment))であり、IP電話機3(1)〜3(5)は、受電機器(PD(Powered Device))である。
これにより、給電ハブ2(1)〜2(4)にLAN接続されるIP電話機3(1)〜3(5)のそれぞれは、独自に電源の確保をする必要がないので、商用電源のコンセントがない場所への配置も可能となる。また、給電ハブ2(2)〜2(4)のそれぞれは、上位に位置する他の給電ハブから駆動電力の供給を受けて機能する受電機器(PD)としても機能することができる。
更に、給電ハブ2(1)〜2(4)のそれぞれは、自機に接続された下位装置までの配線(LANケーブル)の長さを測定する配線長測定機能を備える。この配線長測定機能は、例えば、TDR(time domain reflectometry:時間領域反射測定)方式を用いたものである。TDR方式は、自機に接続された下位装置に対して立ち上がりの早いパルス信号を送出し、その反射波が戻ってくるまでの往復所要時間や振幅減衰量などに基づいて、下位装置までのLANケーブルの配線長(配線距離)を測定するものである。給電ハブ2(1)〜2(4)のそれぞれが備える配線長測定機能は、通常は、各接続ポートに印加する電圧を制御したり、故障個所を特定したりするために用いられる。
IP電話機3(1)〜3(5)のそれぞれは、内線電話機として機能するものであり、VoIP(Voice over Internet Protocol)に従って、IP網を通じた音声通話を行うための端末装置である。また、IP電話機3(1)〜3(5)のそれぞれは、主装置1に収容されることにより、主装置1と協働して電話網を通じた音声通話も行うことができるものである。
そして、図1に示したような電話システムのIP電話機3(1)〜3(5)を設置する場合、各IP電話端末について内線番号を設定する必要がある。内線番号は、部署や班などの纏まりで最上位桁を統一するなどの番号体系でグルーピングする場合が多いが、一般に、設置作業者が手動により設定するため手間がかかる作業となっている。そこで、この実施の形態の電話システムでは、給電ハブ2(1)〜2(4)のそれぞれが測定した下位装置までの配線長を主装置1に提供し、主装置1が内線番号の自動設定のために用いることができるようにしている。
すなわち、主装置1は、給電ハブ2(1)〜2(4)のそれぞれが測定した下位装置までの配線長の提供を受けて、主装置1から各IP電話機までの接続経路と、主装置1からIP電話機までの距離とに基づいて、各IP電話機の設置場所を特定する。この特定した各IP電話機の設置場所に基づいて、主装置1は、IP電話機のグルーピングを行い、このグルーピングに従って各IP電話機についての内線番号を設定する。
以下、この実施の形態の電話システムを構成する主装置1、給電ハブ2(1)〜2(4)、IP電話機3(1)〜3(5)の構成例と動作について説明する。なお、給電ハブ2(1)〜2(4)のそれぞれは、基本的には同様の構成を有するものであるので、特に区別して示す必要がある場合を除き、給電ハブ2と記載する。同様に、IP電話機3(1)〜3(5)のそれぞれは、基本的には同様の構成を有するものであるので、特に区別して示す必要がある場合を除き、IP電話機3と記載する。
[主装置1の構成例]
図2は、主装置1の構成例を説明するためのブロック図である。図2に示すように、主装置1は、IP網への接続ポート101と、IP網インターフェース(以下、IP網I/Fと記載する。)102と、パケット分解/生成部103とを備えている。また、主装置1は、電話網への接続ポート104と、電話網インターフェース(以下、電話網I/Fと記載する。)105とを備えている。
更に、主装置1は、テーブル作成部106と、内線番号設定部107と、配線長テーブル108と、アドレス管理データベース(以下、アドレス管理DBと記載する。)109とを備えている。また、主装置1は、LANへの接続ポート110と、LANインターフェース(以下、LANI/Fと略称する。)111と、制御部120とを備えている。
制御部120は、図示しないが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、不揮発性メモリなどがバスを通じて接続されて構成されたマイクロプロセッサである。そして、制御部120は、この実施の形態の主装置1の各部を制御する。接続ポート101は、IP網への接続端部を構成する。IP網I/F102は、IP網を通じて供給されるパケットを受け付けて、これを自機において処理可能な形式のパケットに変換して取り込む。また、IP網I/F102は、供給される送信すべきパケットを送信用の形式のパケットに変換して、これをIP網に送出する。
接続ポート104は、電話網への接続端部を構成する。電話網I/F105は、電話網を通じて供給されるデータを受け付けて、これを自機において処理可能な形式のデータに変換して取り込む。また、電話網I/F105は、供給される送信すべきデータを送信用の形式のデータに変換して、これを電話網に送出する。接続ポート110はLANへの接続端部を構成するものである。LANI/F111は、LANを通じて供給されるパケットを受け付けて、これを自機において処理可能な形式のパケットに変換して取り込む。また、LANI/F111は、供給される送信すべきパケットを送信用の形式のパケットに変換して、これをLANに送出する。
パケット分解/生成部103は、パケットの分解や生成を行うものであり、主に、電話網に接続された端末装置と主装置1の配下のIP電話機3(1)〜3(5)などとの間で通話を行う場合に、送受するパケットの分解や生成を行う。なお、IP網に接続された外部の端末装置と、主装置1に給電ハブ2(1)〜2(4)を介して接続されるIP電話機3(1)〜3(5)などとの間では、パケットが送受される。この場合には、パケット分解/生成部103において、パケットの分解や生成は行われることはなく、IP網I/F102、LANI/F111において、データ形式が整えられてそのまま送受される。
同様に、主装置1に給電ハブ2(1)〜2(4)を介して接続されるIP電話機3(1)〜3(5)間において内線通話を行う場合も、パケットが送受される。従って、この場合にも、パケット分解/生成部103において、パケットの分解や生成は行われることはなく、LANI/F111を通じてパケットが送受され、内線通話が行われる。
テーブル作成部106は、後述する給電ハブ2(1)〜2(4)からの配線長データに基づいて、後述する配線長テーブル108に格納データを作成して格納する処理を行う。内線番号設定部107は、テーブル作成部106により作成された配線長テーブル108の格納データに基づいて、給電ハブ2(1)〜2(4)を介して主装置1に接続されたIP電話機3(1)〜3(5)について内線番号を設定する処理を行う。
配線長テーブル108は、給電ハブ2(1)〜2(4)のそれぞれごとに、接続されている下位装置と、当該下位装置までの配線長(LANケーブルの長さ)とを管理する。図3は、配線長テーブル108の格納データの例を説明するための図である。図3に示すように、配線長テーブル108は、ハブID、リンク状態、配線長情報、接続機器IDを管理する。
「ハブID」は、この実施の形態の電話システムで用いられる給電ハブ2(1)〜2(4)のそれぞれを特定することが可能な、例えば、IPアドレス、MACアドレス、その他の識別情報などである。この実施の形態では、「ハブID」は、例えばIPアドレスが用いられるが、説明を簡単にするため、図3に示すように給電ハブ2(1)、給電ハブ2(2)、…のように記載する。「リンク状態」は、「ポートNo.」と「状態」とからなり、どの接続ポートに下位装置が接続するのかを示している。
「配線長情報」は、「ポートNo.」と「配線長」とからなり、接続ポートに接続された下位装置までの配線長(LANケーブルの長さ)を示している。「接続機器ID」は、接続ポートに接続された下位装置を特定することが可能な、例えば、IPアドレス、MACアドレス、その他の識別情報などである。この実施の形態では、接続機器IDは、例えばIPアドが用いられるが、説明を簡単にするため、給電ハブ2(1)、給電ハブ2(2)、…、IP電話機3(1)、IP電話機3(2)、…のように記載する。
なお、この実施の形態の給電ハブ2(1)〜2(4)のそれぞれは、自機が上位装置に接続するための1つのアップポート(図3では「UP」と記載。)と、1〜7の番号で示される下位装置が接続される7つの接続ポートとを備えたものである。そして、図3に示した配線長テーブル108においては、図1を用いて説明した電話システムの接続状態と給電ハブ2(1)〜2(4)における下位装置までの配線長が管理されている。
図3に示す配線長テーブル108では、以下の内容が管理されている。給電ハブ2(1)には、2番の接続ポートに10mのLANケーブルで給電ハブ2(2)が接続され、7番の接続ポートに50mのLANケーブルで給電ハブ2(3)が接続されていることが管理されている。また、給電ハブ2(2)には、2番の接続ポートに1mのLANケーブルでIP電話機3(1)が接続され、4番の接続ポートに1mのLANケーブルでIP電話機3(2)が接続されていることが管理されている。更に、給電ハブ2(2)には、6番の接続ポートに10mのLANケーブルで給電ハブ2(4)も接続されていることが管理されている。
また、給電ハブ2(3)には、1番の接続ポートに1mのLANケーブルでIP電話機3(4)が接続され、5番の接続ポートに50mのLANケーブルでIP電話機3(5)が接続されていることが管理されている。また、給電ハブ2(4)には、6番の接続ポートに1mのLANケーブルでIP電話機3(3)が接続されていることが管理されている。なお、給電ハブ2(1)〜2(4)のそれぞれにおいて、アップポートの配線長は検出しない構成になっている。
このように、配線長テーブル108では、給電ハブ2(1)〜2(4)のそれぞれにおいて、どの接続ポートにどの位の長さのLANケーブを介して、どのような下位装置が接続されているのかが管理される。また、この配線長テーブル108の格納データを辿れば、各IP電話機3(1)〜3(5)のそれぞれは、どのような配線経路を経て主装置1に接続されているのかも分かるようになっている。
具体的には、図1を用いて上述もしたように、IP電話機3(1)、3(2)は、給電ハブ2(1)及び給電ハブ2(2)を通じて主装置1に接続されていることを把握できる。また、IP電話機3(4)、3(5)は、給電ハブ2(1)及び給電ハブ2(3)を通じて主装置1に接続されていることを把握できる。また、IP電話機3(3)は、給電ハブ2(1)、給電ハブ2(2)、給電ハブ2(4)を通じて主装置1に接続されていることが把握できる。
アドレス管理DB109は、レジストラ・サーバ機能を実現するために、IP網やLANに接続され、この主装置1を通じて呼び出す可能性のある端末装置についてのアドレス情報などを記憶保持する。具体的には、主装置1の制御部120は、IP網I/F102やLANI/F111を通じて、これらに接続されている種々の端末装置からの登録要求(レジスタ・リクエスト)を受信する。この場合に、制御部120は、受信した要求に含まれるIPアドレスなどの必要となる情報を抽出する。そして、制御部120は、抽出した情報をアドレス管理DB109に登録したり、抽出した情報を用いてアドレス管理DB109の登録情報を更新したりする。
このようにして、アドレス管理DB109に登録されて管理される情報が参照され、自機にLANを通じて接続されるIP電話機3(1)〜3(5)などから要求のあった通信先を確実に特定する。そして、その特定した相手先に送信すべき情報(パケットデータ)を転送するようにするプロキシ・サーバとしての機能を主装置1が実現する。また、アドレス管理DB109に登録されて管理される情報は、自機にLANを通じて接続されるIP電話機3(1)〜3(5)などへの着信の判別などにも用いられる。
図4は、アドレス管理DB109の格納データの例を説明するための図である。アドレス管理DB109においては、IP網に接続された他のIP電話システムの端末装置のアドレス情報についても管理できる。しかし、この発明は、主装置1に給電ハブ2(1)〜2(4)を介して接続されるIP電話機3(1)〜3(5)についての内線番号の自動設定を行う点をポイントとするものである。このため、図3においては、主装置1に給電ハブ2(1)〜2(4)のそれぞれを介して接続されたIP電話機3(1)〜3(5)についての情報を示している。なお、IP網に接続された他のIP電話システムの端末装置のアドレス情報については、別途、アドレス管理データベースを設けて管理することもできる。
図4に示すように、アドレス管理DB109は、IPアドレス、他の識別情報、内線番号、その他といった情報を備える。「IPアドレス」は、各IP電話機3(1)〜3(5)に割り当てられた固有の識別情報であり、各IP電話機3(1)〜3(5)のインターネット上における所在を特定する情報である。「他の識別情報」は、IPアドレスと同じく、各IP電話機3(1)〜3(5)に割り当てられた固有の識別情報である、例えば、URL(Uniform Resource Locator)やMACアドレスなどの情報である。
「内線番号」は、IP電話機3(1)〜3(5)のそれぞれごとに割り当てられる内線通話用の番号である。「内線番号」は、使用者(ユーザ)が認識して、IP電話機3(1)〜3(5)のそれぞれを特定できるものである。そして、この実施の形態の主装置1では、「内線番号」は、IP電話機3(1)〜3(5)を設置する作業者が手動で設定するのではない。上述もしたように、まず、テーブル作成部106が機能して、配線長テーブル108の格納データを整え、次に、内線番号設定部107が配線長テーブル108の格納データに基づいて内線番号を自動設定するようにしている。
[給電ハブ2の構成例]
図5は、給電ハブ2の構成例を説明するためのブロック図である。図5に示すように、給電ハブ2は、LANI/F21と、切替等制御部22と、複数のLANI/F23(1)〜23(n)とを備える。なお、図5では、LANI/F21に対応するアップポート(上位装置への接続端)と、LANI/F23(1)〜23(n)に対応する接続ポート(下位装置への接続端)とについては省略している。なお、LANI/F23(n)のように、添字として用いている文字nは、1以上の整数を意味する。しかし、図5においては、LANI/F23(1)、23(2)が存在しているので、図5における添え字nは、3以上の整数となる。添え字nは、以下同様に使用している。
LANI/F21は、自機よりも上位の装置との間でデータを送受するためのインターフェースである。切替等制御部22は、受信データの送信先を確認し、目的とする送信先に対してだけ当該受信データを送信する機能を実現する。切替等制御部22は、メモリ22Mにおいて、接続ポートごとに、接続されている機器のIPアドレスやMACアドレスなどの識別情報を管理し、どの接続ポートにどの機器が接続されているのかを適切に把握している。また、切替等制御部22は、主装置1からの制御信号に基づいて、後述する切替部27(1)〜27(n)の切り替え制御も行う。なお、図5において、切替部27(1)〜27(n)は、「切替」と記載して示している。
複数のLANI/F23(1)〜23(n)のそれぞれは、自機よりも下位の装置との間でデータを送受するためのインターフェースである。そして、下位側の複数のLANI/F23(1)〜23(n)のそれぞれは、少なくとも音声信号や呼制御信号などがパケット化されたパケットデータDtの伝送に用いられるデータラインと、基準同期信号SYNCの伝送に用いられる基準同期信号ラインと、駆動電力PWの供給に用いられる電力供給ラインを備えている。
また、給電ハブ2は、基準信号を発振する発振器24と、発振器24からの基準信号に基づいて、基準同期信号SYNCを生成する同期信号生成回路25とを備えている。更に、給電ハブ2は、商用電源から下位装置に供給する駆動電力を生成する電源回路26を備えると共に、この電源回路26と各LANI/F23(1)〜23(n)との間に、切替部27(1)〜27(n)を備えている。切替部27(1)〜27(n)は、主装置1からの制御信号に応じた切替等制御部22の制御により、電源回路26からの駆動電力を下位装置に供給するか否かを切り替えるものである。従って、主装置1からの制御に応じて、下位装置が接続されていない接続ポートには駆動電力の供給をしないように制御するなどのことが可能になる。
更に、給電ハブ2は、配線長測定部28を備えている。給電ハブ2は、主装置1から配線長の計測要求が到来した場合に、切替等制御部22が配線長測定部28を制御して、各接続ポートに接続されている機器までの配線長を計測する処理を行う。具体的に配線長測定部28は、各LANI/F23(1)〜23(n)ごとに、すなわち接続ポートごとに、上述もしたように立ち上がりの早いパルス信号を送出する。そして、配線長測定部28は、当該パルス信号の反射波が戻ってくるまでの往復所要時間や振幅減衰量などに基づいて、下位装置までのLANケーブルの線路長(配線長)を測定し、測定結果を切替等制御部22に通知する。
切替等制御部22は、配線長測定部28からの測定結果に基づいて、配線長データを形成し、これをLANI/F21を通じて主装置1に通知する。図6は、配線長測定部28からの測定結果に基づいて、切替等制御部22で形成される配線長データの構成例(フォーマットの例)を示す図である。図6に示すように、配線長データは、区分、送信先、送信元、接続ポート、接続機器ID、配線長(m)からなるものである。
「区分」は、当該データが配線長データであることを示す情報である。「送信先」は、この配線長データの送信先を示す情報であり、主装置1を特定する識別情報になる。送信元は、当該配線長データを形成して送信する各給電ハブ2(1)〜2(4)のいずれかを特定する識別情報になる。「接続ポート」は、当該配線長データが、送信元の給電ハブ2のどの接続ポートについてのものかを示す情報である。「接続機器ID」は、当該接続ポートにLANケーブルを通じて接続されている機器を特定する識別情報になる。そして、「配線長(m)」が、当該接続ポートと接続機器とを繋ぐLANケーブルの計測された長さをメートルで表した情報になる。
なお、各機器の識別情報は、IPアドレス、MACアドレス、その他の識別情報を用いることが可能であるが、この実施の形態では、例えばIPアドレスが用いられるものとする。また、上述もしたように、給電ハブ2(1)〜2(4)は、自機の識別情報、主装置1の識別情報、自機に接続される他の給電ハブ2の識別情報や自機に接続されるIP電話機3(1)〜3(5)の識別情報を切替等制御部22のメモリ22Mに記憶している。これらの識別情報は、電話システムを設置する作業者が手作業により入力することも可能である。しかし、各機器を接続した後に、各機器間で相互に情報のやり取りを行うことにより、自機と接続される各機器の識別情報を取得して、自動でメモリ22Mに格納し、これを利用することができるようにされる。
このように、給電ハブ2は、送信データの送信先の制御や駆動電力の供給をするだけではなく、主装置1からの要求に応じて、自機に接続された下位装置までの配線長を計測して、図6に示した配線長データを形成し、これを主装置1に提供できるものである。これにより、主装置1は、各給電ハブ2からの配線長データに基づいて、テーブル作成部106が機能して、図3を用いて説明した配線長テーブル108を形成することができるようにされる。
[IP電話機3の構成例]
図7は、この実施形態の電話システムで用いられるIP電話機3の構成例を示すブロック図である。この実施の形態のIP電話機3は、図7に示すように、LAN接続端子301T、LANI/F301、パケット処理部302、コーデック303、ハンドセット304、リンガ305を備える。さらに、IP電話機3は、NTP同期部306、操作入力I/F307、操作部308、ディスプレイコントローラ309、ディスプレイ310を備える。また、IP電話機3は、各部を制御する制御部320を備える。
制御部320は、図示しないが、CPU、ROM、RAMなどがCPUバスを通じて接続されて形成されたマイクロプロセッサである。NTP同期部306は、インターネットに接続されているNTPサーバにアクセスし、他のIP電話端末やルーターなどとの間で、音声パケットを送受する例えば20ミリ秒ごとのタイミングの同期を合わせる処理を行う。そして、制御部320の制御の下、IP電話機3の各部が機能することによって、掛かってきた電話に応答して通話したり、目的とする相手先に電話をかけて通話したりすることができるようにされる。
そして、図1を用いて説明したように、給電ハブ2には、図7に示したIP電話機3や他の給電ハブ2がLANケーブルによって接続されることにより、電気的に接続されることになる。これにより、給電ハブ2は、自機の接続ポートを通じて所定の信号を送信することにより、送信した信号の反射波を受信することができ、配線長が計測できるようにされる。また、給電ハブ2は、自機の接続ポートに下位装置が接続されていないときには、所定の信号を送信するようにしても、その反射波が戻ってくることはないので、当該接続ポートには下位装置が接続されていないことが確認できる。
[配線長の計測結果と内線番号の設定]
図8は、上述した構成の主装置1と、給電ハブ2(1)〜2(4)と、IP電話機3(1)〜3(5)とにより構成される図1に示した電話システムにおいて、給電ハブ2(1)〜2(4)が配線長を計測した場合の計測結果について説明するための図である。上述もしたように、主装置1には、給電ハブ2(1)が接続されている。この給電ハブ2(1)においては、配線長計測機能により、10mのLANケーブルにより給電ハブ2(2)が接続され、50mのLANケーブルにより給電ハブ2(3)が接続されていると測定されたとする。
また、給電ハブ2(2)においては、配線長計測機能により、1mのLANケーブルによりIP電話機3(1)が接続され、同じく1mのLANケーブルによりIP電話機3(2)が接続されていると測定されたとする。更に、給電ハブ2(2)には、10mのLANケーブルにより給電ハブ2(4)が接続されていると測定されたとする。この給電ハブ2(4)においては、1mのLANケーブルによりIP電話機3(3)が接続されていると測定されたとする。更に、給電ハブ2(3)においては、配線長計測機能により、1mのLANケーブルによりIP電話機3(4)が接続され、50mのLANケーブルによりIP電話機3(5)が接続されていると測定されたとする。
このような、測定結果は、上述もしたように、給電ハブ2(1)〜2(4)のそれぞれから図6を用いて説明した配線長データとして主装置1に送信される。主装置1は、給電ハブ2(1)〜2(4)のそれぞれからの配線長データに基づいて、テーブル作成部106が、図3を用いて説明した配線長テーブル108を形成する。そして、主装置1では、内線番号設定部107が機能して、配線長テーブル108の格納データに基づいて、IP電話機3(1)〜3(5)のそれぞれについての内線番号を自動設定する。
具体的に、内線番号設定部107は、図3に示した配線長テーブル108を参照し、主装置1に接続された給電ハブ2(1)においては、2番の接続ポートに給電ハブ2(2)が接続され、7番の接続ポートに2(3)が接続されていることを認識する。ここでは、まだ、内線番号を設定すべきIP電話端末は登場しないので、内線番号設定部107は、次に、給電ハブ2(2)についてのテーブルを参照し、給電ハブ2(2)には、2番の接続ポートにIP電話機3(1)が接続され、4番の接続ポートにIP電話機3(2)が接続され、6番の接続ポートに給電ハブ2(4)が接続されていることを認識する。
ここで、内線番号設定部107は、内線番号を設定すべきIP電話機3(1)、3(2)が登場したことを認識する。そこで、内線番号設定部107は、ここまで経由した給電ハブ2(1)から給電ハブ2(2)までの配線長10mと、給電ハブ2(2)からIP電話機3(1)までの配線長1mとを加算する。同様に、内線番号設定部107は、給電ハブ2(1)から給電ハブ2(2)までの配線長10mと、給電ハブ2(2)からIP電話機3(2)までの配線長1mとを加算する。これにより、内線番号設定部107は、図8の(イ)、(ロ)に示すように、給電ハブ2(1)からIP電話機3(1)、3(2)までの配線長は、いずれも11mであり、同じ配線経路を通っていると認識する。
更に、内線番号設定部107は、上述したように、給電ハブ2(2)には、給電ハブ2(4)が接続されていることを認識している。そこで、内線番号設定部107は、給電ハブ2(4)についてのテーブルを参照し、給電ハブ2(4)には、6番の接続ポートにIP電話機3(3)が接続されていると認識する。このため、内線番号設定部107は、ここまで経由した給電ハブ2(1)から給電ハブ2(2)までの配線長10mと、給電ハブ2(2)から給電ハブ2(4)までの配線長10mと、給電ハブ2(4)からIP電話機3(3)までの配線長1mを加算する。これにより、内線番号設定部107は、図8の(ハ)に示すように、給電ハブ2(1)からIP電話機3(3)までの配線長は、21mであり、同じ配線経路を通っている他のIP電話端末は存在しないことを認識する。
更に、内線番号設定部107は、上述したように、給電ハブ2(1)には、給電ハブ2(3)が接続されていることを認識している。このため、内線番号設定部107は、給電ハブ2(3)についてのテーブルを参照し、給電ハブ2(3)には、1番の接続ポートにIP電話機3(4)が接続され、5番の接続ポートにIP電話機3(5)が接続されていることを認識する。
ここで、内線番号設定部107は、内線番号を設定すべきIP電話機3(4)、3(5)が登場したことを認識する。そこで、内線番号設定部107は、ここまで経由した給電ハブ2(1)から給電ハブ2(3)までの配線長50mと、給電ハブ2(3)からIP電話機3(4)までの配線長1mとを加算する。同様に、内線番号設定部107は、給電ハブ2(1)から給電ハブ2(3)までの配線長50mと、給電ハブ2(3)からIP電話機3(5)までの配線長50mとを加算する。これにより、内線番号設定部107は、図8の(二)、(ホ)に示すように、給電ハブ2(1)からIP電話機3(4)までの配線長は51mで、給電ハブ2(1)からIP電話機3(5)までの配線長は100mであると認識する。
そして、内線番号設定部107は、直前の給電ハブが給電ハブ2(2)であり、同じ11mの配線長のIP電話機3(1)、3(2)は、同じ部署(同じ机の島)に配置された端末と判別する。これにより、内線番号設定部107は、IP電話機3(1)には、図8(イ)に示すように、内線番号として「100番」を設定し、IP電話機3(2)には、図8(ロ)に示すように、「100番」に連続する内線番号として「101番」を設定する。
また、内線番号設定部107は、配線長が21mのIP電話機3(3)については、他に同じ配線経路を辿っているIP電話端末は存在しないので、IP電話機3(1)、3(2)とは別の部署(別の机の島)に配置されたものと判別し、IP電話機3(3)には、図8(ハ)に示すように、内線番号として、最初の内線番号「100番」から10繰り上げた内線番号「110番」を設定する。
また、内線番号設定部107は、直前の給電ハブが給電ハブ2(3)であるが、配線長が異なるIP電話機3(4)とIP電話機3(5)とは、異なる部署(異なる机の島)に配置された端末と判別する。このため、内線番号設定部107は、IP電話機3(4)には、図8(二)に示すように、内線番号として、前の内線番号「110番」から10繰り上げた内線番号「120番」を設定する。同様に、IP電話機3(5)には、図8(ホ)に示すように、前の内線番号「120番」から10繰り上げた内線番号「130番」を設定する。
このようにして、内線番号設定部107が設定したIP電話機3(1)〜3(5)のそれぞれの内線番号は、図4に示したアドレス管理DB109の内線番号の欄にIP電話機3(1)〜3(5)のそれぞれに対応して自動設定される。これにより、この電話システムを構築する作業者は、設置するIP電話機3(1)〜3(5)のそれぞれについての内線番号を手入力することなく、配線経路と配線長とに基づいて、設置場所を特定し、特定した設置場所に応じて、内線番号を自動的に設定することができる。
なお、ここでは、100番台の内線番号を設定するものとしたが、これに限るものではない。配線経路と配線長とに基づいて特定される設置場所、すなわち、部署(同じ机の島)ごとに、100番台、200番台、300番のように、100番台ごとの内線番号とすることもできる。もちろん、特定される部署ごとに何番からの内線番号を割り当てるのかを決めてテーブルを作成しておき、これに基づき、内線番号を設定することもできる。すなわち、開始の内線番号、内線番号の刻み幅を定めておけば、種々の態様で内線番号を設定できる。
[主装置1の処理のまとめ]
図9は、内線番号の自動設定に関する主装置1の処理を説明するためのフローチャートである。図9のフローチャートに示す処理は、図1、図8に示した電話システムが構築された後に、作業者からの実行指示を受けた場合に、主装置1の制御部120が実行する処理である。すなわち、図8の処理は、各機器間が所定のケーブルにより接続され、IPアドレスの割り当てを受けて、主装置1や給電ハブ2(1)〜2(4)が自機に接続された下位装置からのIPアドレス等の通知を受けて、それらを保持して管理できるようになった後に実行される。
図9に示す処理が実行されると、制御部120は、給電ハブ2(1)〜2(4)のそれぞれに対して、自機に直接接続されている配下の機器までの配線長の測定を実施して、その結果を通知するように指示を出す(ステップS101)。これに応じて、給電ハブ2(1)〜2(4)のそれぞれは、配線長の測定を実行し、測定結果として、図6を用いて説明した配線長データを接続ポートごとに形成して送信して来るので、主装置1はこれを受信する(ステップS102)。
そして、制御部120は、テーブル作成部106を制御して、受信した配線長データ(図6)に基づいて、図3を用いて説明した配線長テーブル108を作成する(ステップS103)。次に、制御部120は、内線番号設定部107を制御して、作成した配線長テーブル108の格納データに基づいて、IP電話機3(1)〜3(5)のそれぞれについての内線番号を設定する(ステップS104)。そして、制御部120は、内線番号設定部107により設定されたIP電話機3(1)〜3(5)のそれぞれについての内線番号を、図4を用いて説明したアドレス管理DB109に更新する(ステップS105)。
[給電ハブ2(1)〜2(4)の処理のまとめ]
図10は、内線番号の自動設定に関する給電ハブ2の処理を説明するためのフローチャートである。図10のフローチャートに示す処理もまた、図1、図8に示した電話システムが構築された後に、給電ハブ2の切替等制御部22が常時実行するようにしている処理である。
切替等制御部22は、LANI/F21を通じて主装置1からの指示等の制御信号を常時受信するようにしている(ステップS201)。ステップS201において、主装置1からの指示等を受信すると、切替等制御部22は、受信した指示等は、配線長の測定指示か否かを判別する(ステップS202)。ステップS202の判別処理において、配線長の測定指示を受信したと判別したときには、切替等制御部22は、配線長測定部28を制御して、接続ポートごとに配線長を測定し、測定結果を切替等制御部22に通知する(ステップS203)。
測定結果の通知を受けた切替等制御部22は、接続ポートごとに、図6を用いて説明した配線長データを形成して、これを主装置1に送信し(ステップS204)、ステップS201からの処理を繰り返すようにする。なお、下位装置が接続されていない接続ポートも存在するが、その場合には、配線長の測定はできない(されない)ので、接続機器IDや配線長が空欄あるいは0(ゼロ)とされた配線長データが形成され、主装置に送信される。従って、主装置1においては、各給電ハブ2において、下位装置が接続されていない接続ポートも把握できるので、図3を用いて説明した配線長テーブル108が作成できる。
また、ステップS202の判別処理において、受信した指示等は配線長の測定指示ではないと判別したときには、切替等制御部22は、その受信した指示等に応じた処理を実行することになる(ステップS205)。例えば、各IP電話機3への制御信号を受信した場合には、当該制御信号を各IP電話機3に送信する処理を行うことになる。そして、ステップS205の処理の後においては、ステップS201からの処理を繰り返すようにする。
図9、図10のフローチャートに示した処理からも分かるように、主装置1と配線長測定機能を有する給電ハブ2(1)〜2(4)との機能によって、内線番号の設置場所に応じた内線番号の自動設定が実現できる。
[実施の形態の効果]
この実施の形態の電話システムの場合には、電話システムを設置する作業者がIP電話機3(1)〜3(5)のそれぞれについての内線番号を手動設定するとなく自動的に設定することができる。しかも、内線番号の設定は、配線経路と配線長とに基づいて特定される設置場所に応じて、部署別に設定することができる。
これにより、大規模な電話システムを構築する場合にも、時間と手間がかかっていた内線番号の設定を、作業者の手を煩わせることなく、短時間に、かつ、適切に行うことができる。
[変形例]
なお、上述した実施の形態では、主装置1と給電ハブ2(1)〜2(4)と、IP電話機3(1)〜3(5)とにより構成される電話システムを例にして説明したが、これに限るものではない。より多くの給電ハブやより多くのIP電話端末を用いて構成される大規模な電話システムにもこの発明を適用できる。
また、給電ハブ2に対して無線LANのアクセスポイント(AP)を接続し、無線電話端末の利用も可能な電話システムを構築する場合にも、この発明を適用できる。この場合、主装置に直接接続された給電ハブから無線電話端末が通常接続されるアクセスポイントまでの経路と距離に応じて、そのアクセスポイントに通常接続される無線電話端末についての内線番号を設定するようにすればよい。
また、上述した実施の形態では、給電ハブを用いるようにしたがこれに限るものではない。給電機能を備えない通常のハブ装置を用いて電話システムを構築する場合にもこの発明を適用できる。
また、主装置1と給電ハブ2とが協働して電話端末についての内線番号を自動設定した後に、当該自動設定した内線番号について作業者が手動で修正を加えることももちろんできる。もちろん、内線番号の自動設定を繰り返し行うこともできる。従って、IP電話機の設置場所を間違えた場合には、正しい設置場所に設置した後に、内線番号の自動設定をやり直せばよい。
また、例えば、配線経路を指定して、その経路だけについて内線番号の設定をやり直すこともできる。この場合には、例えば、目的とする経路上の給電ハブを指示するようにすればよい。例えば、図1、図8に示した電話システムで、給電ハブ2(2)にIP電話機の設置3(1)、3(2)以外のIP電話機が接続された場合には、給電ハブ2(1)と給電ハブ2(2)を指示すれば、これら給電ハブ2(1)と給電ハブ2(2)を通って主装置に接続される接続経路についてだけ、内線番号の設定を行うようにすることができる。すなわち、リンク接続がある経路ごとに内線番号の設定を行うようにすることもできる。
また、上述した実施の形態では、全てのIP電話機3(1)〜3(5)が、必ず給電ハブ2(1)を通じて主装置1に接続される構成のため、主装置1から給電ハブ2(1)までの配線長は計測しなくても済んでいた。しかし、例えば、主装置1と直接接続される給電ハブまでの配線長を、例えば主装置1や主装置1と直接接続される給電ハブで計測するようにし、主装置1から各IP電話機までの配線長を求め、これを用いるようにすることもできる。
また、上述した実施の形態では、主装置1に直接接続されていたのは、給電ハブ2(1)だけであるが、例えば、主装置に対して複数の給電ハブが直接に接続される場合もある。例えば、各階ごとに主装置1に直接接続された親給電ハブを設け、この親給電ハブから複数の子給電ハブが並列あるいは直列に接続される場合もある。このような場合には、主装置1に対して直接接続された親給電ハブを基準にして、配線経路と配線長とに応じて、内線番号を付与することができる。従って、上述したように、大規模な電話システムにもこの発明を適用することにより、内線番号の迅速かつ適切な設定が実現できる。
[その他]
上述した実施の形態の説明からも分かるように、請求項における主装置の測定指示手段の機能は、実施の形態の主装置1の制御部120が実現し、請求項における主装置のテーブル作成手段の機能は、主装置1のテーブル作成部106が実現している。また、請求項における主装置における内線番号設定手段の機能は、主装置1の内線番号設定部107が実現している。また、請求項における主装置が備える配線長テーブルは、実施の形態の主装置1の配線長テーブル108が実現している。
また、請求項におけるハブ装置の受付手段、通知手段の各機能は、給電ハブ2のLANI/F21及び切替等制御手段が実現し、請求項におけるハブ装置の配線長測定手段の機能は、給電ハブ2の配線長測定部28が実現している。
また、図9のフローチャートに示した処理を実行するプログラムが、この発明の内線番号設定プログラムの一実施の形態が適用されたものである。また、図2に示した主装置1のテーブル作成部106及び内線番号設定部107の機能は、制御部120で実行されるプログラムにより、制御部120の機能として実現することも可能である。