JP6881277B2 - シフト切換機構の検査方法および装置 - Google Patents

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本発明は、シフト切換機構の検査方法および装置に関する。
自動変速機が搭載された車両では、運転者操作により選択されたシフトポジションに応じて、自動変速機の動作制御がなされる。
一般的には、駐停車状態時に選択されるパーキングポジション(以下、「Pポジション」と称する)、車両後進時に選択されるリバースポジション(以下、「Rポジション」と称する)、ニュートラルポジション(以下、「Nポジション」と称する)および車両前進時に選択されるドライブポジション(以下、「Dポジション」と称する)等の複数のシフトポジションのうちから、運転者によるシフトレバー操作によって1つのシフトポジションが選択される。
このような複数のシフトポジション間の選択を行うため、シフトレバー操作に伴って揺動するディテントプレートの位置を検出するために複数のポジション用接点を配置したシフトポジションセンサが開示されている(たとえば、特許文献1)。このようなシフトポジションセンサでは、シフトレバー操作に伴ってディテントプレートと一体的に揺動するアームに設けられた摺動接点と各ポジション用接点との接触有無を示す接点信号に基づいて、シフトポジションが検出される。
このシフトポジションセンサは、シフトレバー操作に対応した検出信号を出力させるための、ディテントプレートに対する適切な位置からずれた状態で取り付けられた場合、シフトポジションセンサの検出信号が、検出信号が出力すべきディテントプレートの揺動位置からずれた揺動位置において出力される虞がある。
すなわち、シフトポジションセンサによって検出されたディテントプレートの揺動位置はディテントプレートの実際の揺動位置に対してずれを含んでいる虞がある。
そのため、工場でのシフトポジションセンサの取り付け後に、シフトポジションを所定のポジションとした時の、シフトポジションセンサから得られる信号群が、前記所定のポジションに対応する値として出力されるかを検出することによって、シフトポジションセンサがディテントプレートに対して適切な位置で取り付けられたかを確認する検査が行われることが一般的である。
特開平11−86680号公報
しかしながら、実際はシフトポジションセンサがディテントプレートに対して適切な位置からずれた状態で取り付られた場合であっても、特許文献1のようなシフトポジションセンサに用いられるポジション用接点はアームの可動方向に幅を有しているため、前記検査において、シフトポジションを所定のポジションとした時の、アームの位置がポジション用接点の可動方向の幅の範囲内にある場合は、シフトポジションセンサから得られる信号が、前記所定のポジションに対応する値として出力される。
したがって、前記検査において、実際はシフトポジションセンサが適切な位置からずれた状態で取り付られているにもかかわらず、適切な位置で取り付けられたと判断される可能性があり、特にシフトポジションセンサの適切な位置からのずれが大きい場合は、出荷後の経年劣化等に伴って前記ずれが拡大し、運転者操作により選択されたシフトポジションに応じた自動変速機の動作制御が適切になされなくなる虞があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、シフトポジションセンサの組付け誤差に伴って生じる、シフトポジションセンサによって検出されたディテントプレートの揺動位置とディテントプレートの実際の揺動位置とのずれを検出することができる、シフト切換機構の検査方法および装置を実現する。
この発明によるシフト切換機構の検査方法は、シフトレバーの操作に連動して揺動するシャフトと、前記シャフトの揺動に伴い揺動するディテントプレートと、前記ディテントプレートの揺動位置を検出するシフトポジションセンサと、を有するシフト切換機構の検査方法であって、前記シャフトをモータで回転駆動するステップと、回転駆動中の前記モータのモータトルクの挙動に基づいて前記ディテントプレートの第一揺動位置を求めるステップと、前記シフトポジションセンサの信号が反転した時の前記ディテントプレートの第二揺動位置を求めるステップと、前記第一揺動位置と前記第二揺動位置とから、前記シフトポジションセンサの位置ずれを求めるステップと、を備える。
本発明によれば、シフトポジションセンサによって検出されたディテントプレートの揺動位置とディテントプレートの実際の揺動位置とのずれを求めることができる。
本発明の一実施形態に係るシフト切換機構の斜視図。 図1に示すシフトポジションセンサの断面図。 図1に示すシフトポジションセンサのポジション用接点の配置を説明する図。 シフトポジションセンサの出力信号の組合せとシフトポジションとの対応を説明する図。 本発明の一実施形態に係るシフト切換機構の検査装置の斜視図。 図5に示す制御装置を説明する図。 図5に示すシフト切換機構の検査装置における、モータの電流値とシフトポジションセンサのN信号挙動を示す図。 図5に示すシフト切換機構の検査装置における、ずれ判定の検査フローを示す図。 シフトポジションセンサの信号が反転するまでの間に、モータトルクが減少から増加に転じる状態が複数回生じた場合のモータの駆動電流値とシフトポジションセンサの信号を示す図。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。但し、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
以下、図面を参照して本発明のシフト切換機構の検査方法および装置の一実施形態を説明する。
図1は、本発明の検査対象であるシフトポジションセンサを備えるシフト切換機構11を示している。シフト切換機構11は、運転者によるシフトレバー41の操作に応じて回転するレバー12と、シャフト13と一体回転するディテントプレート15と、ディテントプレート15の揺動位置(回転角)を検出するシフトポジションセンサ14が設けられている。
図1に示すように、シャフト13には、ディテントプレート15が固定されている。このディテントプレート15にはL字形のパーキングロッド18が固定され、このパーキングロッド18の先端部に設けられた円錐体19がロックレバー21に当接している。このロックレバー21は、円錐体19の位置に応じて軸22を中心にして上下動してパーキングギヤ20をロック/ロック解除するようになっている。パーキングギヤ20は、自動変速機27のシャフトに設けられ、このパーキングギヤ20がロックレバー21によってロックされると、車両の駆動輪が回り止めされた状態(パーキング状態)に保持される。
一方、ディテントプレート15をP、R、N、Dの各レンジに保持するためのディテントバネ16が支持ベース17に固定される。また、ディテントプレート15には、P、R、N、Dの各レンジに対応してレンジ保持凹部15aが形成される。このディテントプレート15の各レンジ保持凹部15aにディテントバネ16の先端に設けられた係合部16aが嵌まり込んだときに、ディテントプレート15が各レンジの位置に保持されるようになっている。
Pレンジでは、パーキングロッド18がロックレバー21に接近する方向に移動して、円錐体19の大径部がロックレバー21を押し上げてロックレバー21のロックレバー凸部21aがパーキングギヤ20に嵌まり込んでパーキングギヤ20をロックした状態となり、それによって、図示しない自動変速機の回転軸および、当該回転軸の回転に伴って回転する駆動輪がロックされた状態(パーキング状態)に保持される。
一方、Pレンジ以外のレンジでは、パーキングロッド18がロックレバー21から離れ
る方向に移動して、円錐体19の大径部がロックレバー21から抜け出てロックレバー
21が下降し、それによって、ロックレバー21のロックレバー凸部21aがパーキングギヤ20から外れてパーキングギヤ20のロックが解除され、図示しない自動変速機の回転軸が回転可能な状態(走行可能な状態)に保持される。
また、シフトポジションセンサ14の出力信号に基づいて運転者によって選択されたシフトポジションを判断し、図示しない自動変速機が前記シフトレンジへ変速制御される。
図2を参照して、シフトポジションセンサ14は、各ポジション用接点を埋設した第一ベース141と、第一ベース141に埋設したポジション用接点と対向するようにポジション用接点を埋設した第二ベース142と、第一ベース141と第二ベース142との間にシャフト13と一体回転し、摺動接点をポジション用接点と対峙させてスプリング負荷状態で埋め込んだアーム143と、から構成されている。第一ベース141と第二ベース142に埋設された各ポジション用接点の図示しない配線は、第一ベース141と第二ベース142内を通して外部に導かれ、コネクタ144の各端子に接続されている。シフトポジションセンサ14は、第一ベース141を前記自動変速機に締結することによって位置決めされている。
図3を参照して、アーム143は、各ポジション用接点との摺動接点143w、143x、143y、143zとを含む。ポジション用接点141PNBは、運転者のシフトポジション選択操作に伴う摺動接点143wの可動範囲14w上に配置される。ポジション用接点141Rと141DB1は、運転者のシフトポジション選択操作に伴う摺動接点143xの可動範囲14x上に順次配置される。ポジション用接点141PRと141DB2は、運転者のシフトポジション選択操作に伴う摺動接点143yの可動範囲14y上に順次配置される。ポジション用接点141Pと141Nは、運転者のシフトポジション選択操作に伴う摺動接点143zの可動範囲14z上に順次配置される。また、図3に図示しない第2ベース142はアーム143に対して第1ベース141と面対称に構成されている。
ポジション用接点141PNBは、シフトレバー41によるPおよび、N、Bポジション選択位置に対応した摺動接点位置Pおよび、N、Bをカバーするように設けられる。摺動接点143aがポジション用接点141PNBと接触すると、ポジション用接点141PNBと142PNBとの間に電流パスが形成され、PNB信号としてコネクタ144の端子から出力される(PNB信号がハイレベルとなる)。一方で、摺動接点143aがポジション用接点141PNBと非接触となると、前記電流パスが形成されず、PNB信号としてコネクタ144の端子から出力されない(PNB信号がローレベルとなる)。
同様にポジション用接点141DB1、および141DB2は、シフトレバー41によるDおよび、Bポジション選択位置に対応した摺動接点位置Dおよび、Bをカバーするように設けられる。摺動接点143aがポジション用接点141DB1、あるいは141DB2と接触すると、ポジション用接点141DB1と142DB1、あるいは141DB2と142DB2との間に電流パスが形成され、DB1信号あるいはDB2信号としてコネクタ144の端子から出力される(DB1信号あるいはDB2信号がハイレベルとなる)。一方で、摺動接点143aがポジション用接点141DB1、および141DB2と非接触となると、前記電流パスが形成されず、DB1信号、およびDB2信号としてコネクタ144の端子から出力されない(DB1信号、およびDB2信号がローレベルとなる)。
同様にポジション用接点141Nは、シフトレバー41によるNポジション選択位置に対応した摺動接点位置Nをカバーするように設けられる。摺動接点143aがポジション用接点141Nと接触すると、ポジション用接点141Nと142Nとの間に電流パスが形成され、N信号としてコネクタ144の端子から出力される(N信号がハイレベルとなる)。一方で、摺動接点143aがポジション用接点141Nと非接触となると、前記電流パスが形成されず、N信号としてコネクタ144の端子から出力されない(N信号がローレベルとなる)。
同様にポジション用接点141Rは、シフトレバー41によるRポジション選択位置に対応した摺動接点位置Rをカバーするように設けられる。摺動接点143aがポジション用接点141Rと接触すると、ポジション用接点141Rと142Rとの間に電流パスが形成され、R信号としてコネクタ144の端子から出力される(R信号がハイレベルとなる)。一方で、摺動接点143aがポジション用接点141Rと非接触となると、電流パスが形成されず、R信号としてコネクタ144の端子から出力されない(R信号がローレベルとなる)。
同様にポジション用接点141PRは、シフトレバー41によるP、およびRポジション選択位置に対応した摺動接点位置P、およびRをカバーするように設けられる。摺動接点143aがポジション用接点141PRと接触すると、ポジション用接点141PRと142PRとの間に電流パスが形成され、PR信号としてコネクタ144の端子から出力される(PR信号がハイレベルとなる)。一方で、摺動接点143aがポジション用接点141PRと非接触となると、前記電流パスが形成されず、PR信号としてコネクタ144の端子から出力されない(PR信号がローレベルとなる)。
同様にポジション用接点141Pは、シフトレバー41によるPポジション選択位置に対応した摺動接点位置Pをカバーするように設けられる。摺動接点143aがポジション用接点141Pと接触すると、ポジション用接点141Pと142Pとの間に電流パスが形成され、P信号としてコネクタ144の端子から出力される(P信号がハイレベルとなる)。一方で、摺動接点143aがポジション用接点141Pと非接触となると、前記電流パスが形成されず、P信号としてコネクタ144の端子から出力されない(P信号がローレベルとなる)。
図4は、シフトポジションセンサ14の出力信号の組合せとシフトポジションとの対応を説明する図である。図4を参照して、図示しない自動変速機の制御装置は、シフトポジションセンサ14からPNB信号、およびDB1信号、DB2信号が入力された場合、運転者によってBポジションを選択したと判断する。前記自動変速機の制御装置は、シフトポジションセンサ14からDB1信号、およびDB2信号が入力された場合、運転者によってDポジションを選択したと判断する。前記自動変速機の制御装置は、シフトポジションセンサ14からPNB信号、およびN信号が入力された場合、運転者によってNポジションを選択したと判断する。前記自動変速機の制御装置は、シフトポジションセンサ14からPR信号、およびR信号が入力された場合、運転者によってRポジションを選択したと判断する。前記自動変速機の制御装置は、シフトポジションセンサ14からPNB信号、およびP信号、PR信号が入力された場合、運転者によってPポジションを選択したと判断する。
ところで、シフトポジションセンサ14が、シフトレバー操作に対応した検出信号を出力させるための、ディテントプレート15に対する適切な位置からずれた状態で取り付られた場合、シフトポジションセンサ14の検出信号が、検出信号が出力すべきディテントプレート15の揺動位置からずれた揺動位置において出力される虞がある。
すなわち、シフトポジションセンサ14によって検出されたディテントプレート15の揺動位置はディテントプレート15の実際の揺動位置に対してずれを含んでいる虞がある。
そのため、工場でのシフトポジションセンサ14の取り付け後に、シフトポジションを所定のポジションとした時の、シフトポジションセンサ14から得られる信号群が、前記所定のポジションに対応する値として出力されるかを検出することによって、シフトポジションセンサ14が適切な位置にて取り付けられたかを確認する検査が行われることが一般的である。
しかしながら、実際はシフトポジションセンサ14がディテントプレート15に対する適切な位置からずれた状態で取り付られた場合であっても、図3のようにシフトポジションセンサ14に用いられるポジション用接点はアーム143の可動方向に幅を有しているため、前記検査において、シフトポジションを所定のポジションとした時の、アーム143の位置がポジション用接点の可動方向の幅の範囲内にある場合は、シフトポジションセンサ14から得られる信号が、前記所定のポジションに対応する値として出力される。
図5は、シフトポジションセンサ14の、ディテントプレート15に対する位置ずれを求めるための検査装置31を示している。図5を参照して、検査装置31は、モータ32と、ディテントプレート15の回転角を検出する回転角センサ33と、シフトポジションセンサ14によって検出されたディテントプレート15の揺動位置とディテントプレート15の実際の揺動位置とのずれを求める制御装置34と、を含んで構成される。
また、図6を参照して、制御装置34は、モータ32を駆動するモータ制御部341と、モータ32の駆動中におけるモータトルクを取得するトルク取得部342と、トルク取得部342で取得したモータトルクに基づいてディテントプレート15の揺動位置を求める揺動位置演算部343と、シフトポジションセンサ14の信号が反転した位置における回転角センサ33の出力値と、揺動位置演算部343が求めた揺動位置とから、シフトポジションセンサ14によって検出されたディテントプレート15の揺動位置とディテントプレート15の実際の揺動位置とのずれを求める判定部344と、から構成される。
モータ32は例えばサーボモータが用いられる。図5に示すように、モータ32は、モータのシャフト321に、フランジ322が固定され、フランジの先端316は、シフトレバーの結合穴12aに挿入される。これにより、モータ32を駆動すると、モータの回転がフランジ322を介して、シフト切換機構11のレバー12に伝達され、更にはシャフト13、およびシフトポジションセンサ14のアーム143と、ディテントプレート15が回転する。
回転角センサ33によりモータ32の回転角を検出することによって、ディテントプレート15の揺動位置を求めることができる。
モータ制御部341は、回転角センサ33により取得したモータのシャフト321の回転角の変化速度と、モータのシャフト321の目標変化速度との偏差がゼロに近づくように、モータ32の駆動用の電流値をフィードバック制御することができる。
判定部344は、シフトポジションセンサ14の出力信号とモータ32の回転角とモータ32のトルク情報とに基づいて、ずれを求める。判定部332によるシフト切換機構11のずれの算出方法を以下で説明する。
図7は、シフト切換機構11のレバー12にフランジ322を介して接続されたモータ32をモータ制御部341により矢印A方向(RポジションからNポジションへ)に一定速度で回転させた時の、モータ32の回転角におけるモータ駆動用の電流値とN信号を示す。
図7は、モータ32の回転角増加に伴ってモータ駆動用の電流値が低下し、やがて負の最低値をとり、再び上昇することを示している。ディテントバネ16の先端に設けられた係合部16aがディテントプレート15をNのレンジに保持するためのNのレンジ保持凹部15aの谷に向かって下る場合は、速度超過を抑制し、モータ32の回転角速度を一定にするために、より小さな駆動力、あるいは矢印A方向と反対方向に回転させるための負の駆動力を必要とする。一方で、ディテントバネ16の先端に設けられた係合部16aがディテントプレート15をNのレンジに保持するためのNのレンジ保持凹部15aの谷から登る場合は、速度低下を抑制し、回転角速度を一定にするために、より大きな駆動力を必要とする。すなわち、モータ32のトルクを低減するために回転角域Bにおけるモータ駆動用の電流値は低下する一方で、モータ32のトルクを増加させるために回転角域Cにおけるモータ駆動用の電流値は上昇する。
したがって、これら回転角域Bと回転角域Cとの中間である角度Dは実際にディテントバネ16の先端に設けられた係合部16aがディテントプレート15をNのレンジに保持するためのNのレンジ保持凹部15aの谷に嵌り込んだ時の角度であると推測される。
この方法により、シフトレバー41からシャフト13を介して、ディテントプレート15に接続される伝達経路においてガタ及び機械的な捻りがあった場合であっても、精度良く実際のディテントプレート15の揺動位置を求めることができる。
判定部344は、回転角センサ33から取得したモータのシャフト321の回転角と、モータ制御部341から取得したトルク情報に基づいて、モータ駆動用の電流値が極小となる角度を微分等の演算を用いて角度Dとして取得することができる。このとき、角度Dとしては、モータ駆動用の電流値が極小値となる角度のみに限らず、極小値となる角度から±数パーセント程度のずれがあっても良い。例えば極小値となる角度から±0.35°であれば許容しても良い。
また、図7で示すように、角度Eを起点にシフトポジションセンサ14のN信号が出力されなくなる(ハイからローへ反転する)ことを示している。
角度Dは、シフトポジションセンサ14のN信号が出力される角度域にある場合、運転者操作によりNポジションを選択されたときに、自動変速機においてNレンジに対応する制御が適切になされる。しかしながら、前記第一角度と前記第二角度との差の絶対値が過大、あるいは過小である場合は、出荷後の経年劣化等によるずれ量の変化に伴って、角度Dと角度Eも変化するため、変化後の角度Dが、シフトポジションセンサのN信号が出力される角度域から外れ、運転者操作によりNポジションを選択されたときに、自動変速機においてNレンジに対応する制御が適切になされない虞がある。
判定部344は、角度Dと角度Eとの絶対値の差ΔDEを求めることによって、シフトポジションセンサ14によって検出されたディテントプレート15の揺動位置とディテントプレート15の実際の揺動位置とのずれを求めることができる。
このとき、判定部344は、ΔDEが所定値範囲外の場合に、シフトポジションセンサ14によって検出されたディテントプレート15の揺動位置とディテントプレート15の実際の揺動位置とのずれが大きく異常であると判断しても良い。これにより、出荷後の経年劣化等によるずれ量の変化に伴って、変化する角度Dが、シフトポジションセンサ14のN信号が出力される角度域から外れる可能性を低減することができ、シフト切換機構11の検査精度を向上させることができる。
次に、図8を参照して、検査装置31において、シフトポジションセンサ14によって検出されたディテントプレート15の揺動位置とディテントプレート15の実際の揺動位置とのずれを判定する時の検査フローを説明する。
図8は、モータ32をモータ制御部341により矢印A方向に一定速度で回転させたときに、例えば5ms毎で実行されるルーチンを示している。
ステップST11で、モータ32駆動中に、モータトルク取得部342によりモータ駆動電流値Miを取得し、揺動位置演算部343が取得したMiを時間微分し、ΔMiを算出する。
次にステップST21で、ステップST11にて算出したΔMiの符号が負から正となったかを判断する。ここで、前回のステップST11にて算出したΔMiの符号が負であり、かつ今回のステップST11にて算出したΔMiの符号が正の場合に、今回のステップST11にて算出したΔMiの符号が負から正となったと判断する。
ステップST21で、ΔMiの符号が負から正となったと判断された場合は、次にステップST31で、揺動位置演算部343が最初にΔMiの符号が正となった時の回転角センサ33の出力値を角度Dとして入力する。
次にステップST41で、シフトポジションセンサ14のN信号がハイからローに反転したかを判断する。
ステップST41で、シフトポジションセンサ14のN信号がハイからローに反転したと判断された場合は、次にステップST51で、最初にN信号がローとなった時の回転角センサ33の出力値を角度Eとして入力する。一方、ステップST41で、シフトポジションセンサ14のN信号がハイからローに反転していないと判断された場合は、ステップST11に戻る。
ステップST51で、最初にN信号がローとなった時の回転角センサ33の出力値が角度Eとして入力された場合は、次にステップST61で、判定部344が角度Dと角度Eの差の絶対値ΔDEを算出する。
次にステップST71で、判定部344が、ΔDEがTHLより大きく、かつTHHより小さいかを判断する。
ステップST71で、判定部344が、ΔDEがTHLより大きく、かつ、THHより小さいと判断した場合は、ステップST11に戻る。一方、ステップST71で判定部344が、ΔDEがTHL以下である、あるいは、ΔDEがTHH以上であると判断した場合は、次にステップST81で、判定部344が異常と判断し、ステップST11に戻る。
ステップST21で、ΔMiの符号が負から正となったと判断されなかった場合は、次にステップST32で、シフトポジションセンサ14のN信号がハイからローに反転したかを判断する。
ステップST32で、シフトポジションセンサ14のN信号がハイからローに反転したと判断された場合は、判定部344が、異常と判断し、ステップST11に戻る。一方、ステップST32で、シフトポジションセンサ14のN信号がハイからローに反転したと判断されなかった場合は、ステップST11に戻る。
本実施例では、モータ32をモータ制御部341により矢印A方向に一定速度で回転させて、シフト切換機構11の検査をした場合を記載したが、モータ32をモータ制御部341により矢印Aと逆方向に一定速度で回転させて、シフト切換機構11の検査をしてもよい。
本実施例では、ディテントバネ16の先端に設けられた係合部16aがNのレンジに保持するためのNのレンジ保持凹部15aの谷に嵌り込んだ時の角度を推測し、シフト切換機構11の検査をした場合を記載したが、ディテントバネ16の先端に設けられた係合部16aがその他のレンジに保持するためのレンジ保持凹部15aの谷に嵌り込んだ時の角度を推測し、シフト切換機構11の検査をしてもよい。
図9はシフト切換機構11のレバー12にフランジ322を介して接続されたモータ32をモータ制御部341により矢印A方向(RポジションからNポジションへ)に一定速度で回転させている時に、シフトポジションセンサ14の信号が反転するまでの間に、モータトルクが減少から増加に転じる状態が複数回生じた場合のモータの駆動電流値とシフトポジションセンサ14の信号を示す。図9を参照して、角度D21とD22において、極小値をとることを示している。角度D21における極小値は、ディテントバネ16の先端に設けられた係合部16aがディテントプレート15をNのレンジに保持するためのNのレンジ保持凹部15aの谷に向かって下る際に、バウンドした時の角度であると推測される。
したがって、モータ駆動用の電流値が極小値となる角度として角度D21とD22がある場合、ディテントバネ16の先端に設けられた係合部16aがディテントプレート15をNのレンジに保持するためのNのレンジ保持凹部15aの谷に嵌り込んだ時の角度をD22と推測し、ΔD22E2に基づいてシフト切換機構11の検査をしてもよい。
本実施例では、ディテントバネ16の先端に設けられた係合部16aがNのレンジに保持するためのNのレンジ保持凹部15aの谷に嵌り込んだ時の角度を推測し、シフト切換機構11の検査をした場合を記載したが、図9で示すように、ディテントバネ16の先端に設けられた係合部16aがディテントプレート15の凸部16bに位置した時の角度D3を推測し、ΔD3E2に基づいてシフト切換機構11の検査をしてもよい。
本実施例では、シフトポジションセンサ14のN信号が出力されなくなる(ハイからローへ反転する)角度とモータ駆動用の電流値が極小となる角度との偏差に基づいて、シフト切換機構11の検査をした場合を記載したが、図9で示すように、シフトポジションセンサ14のN信号が出力され始める(ローからハイへ反転する)角度とモータ駆動用の電流値が極小となる角度との偏差ΔD22E3に基づいて、シフト切換機構11の検査をしてもよい。
本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
11 シフト切換機構
12 レバー
12a 結合穴
13 シャフト
14 シフトポジションセンサ
141 第一ベース
142 第二ベース
143 アーム
144 コネクタ
15 ディテントプレート
15a レンジ保持凹部
15b 凸部
16 ディテントバネ
16a 係合部
17 支持ベース
18 パーキングロッド
19 円錐体
20 パーキングギヤ
21 ロックレバー
21a ロックレバー凸部
31 検査装置
32 モータ
321 モータのシャフト
322 フランジ部
33 回転角センサ
34 制御装置

Claims (12)

  1. シフトレバーの操作に連動して揺動するシャフトと、前記シャフトの揺動に伴い揺動するディテントプレートと、前記ディテントプレートの揺動位置を検出するシフトポジションセンサと、を有するシフト切換機構の検査方法であって、前記シャフトをモータで回転駆動するステップと、回転駆動中の前記モータのモータトルクの挙動に基づいて前記ディテントプレートの第一揺動位置を求めるステップと、前記シフトポジションセンサの信号が反転した時の前記ディテントプレートの第二揺動位置を求めるステップと、前記第一揺動位置と前記第二揺動位置とから、前記シフトポジションセンサの位置ずれを求めるステップと、を備えたシフト切換機構の検査方法。
  2. 前記モータトルクが減少から増加に転じた時、あるいは、前記モータトルクが増加から減少に転じた時の前記ディテントプレートの位置を前記第一揺動位置とする、請求項1に記載のシフト切換機構の検査方法。
  3. 前記シフトポジションセンサの信号が反転するまでの間に、前記モータトルクが減少から増加に転じる状態が複数回生じた場合、前記モータトルクが減少から増加に転じる状態が最後に生じた時の前記ディテントプレートの位置を前記第一揺動位置とする、請求項2に記載のシフト切換機構の検査方法。
  4. 駆動中における前記モータの駆動電流が減少から増加に転じた時の位置を前記第一搖動位置とする、請求項2または請求項3の何れかに記載のシフト切換機構の検査方法。
  5. 前記第一揺動位置において、前記シフトポジションセンサの信号レベルがハイであることを特徴とする、請求項4に記載のシフト切換機構の検査方法。
  6. 前記第一揺動位置と前記第二揺動位置の偏差が、所定範囲外の場合、前記位置ずれが大きく異常であると判断する、請求項1から5の何れか1項に記載のシフト切換機構の検査方法。
  7. シフトレバーの操作に連動して揺動するシャフトと、前記シャフトの揺動に伴い揺動するディテントプレートと、前記ディテントプレートの揺動位置を検出するシフトポジションセンサと、を有するシフト切換機構の検査装置であって、前記シャフトを回転駆動するモータと、前記シャフトの回転角度を検出する回転角センサと、前記シフトポジションセンサによって検出された前記ディテントプレートの揺動位置と前記ディテントプレートの実際の揺動位置とのずれを求める制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記モータを駆動するモータ制御部と、前記モータの駆動中におけるモータトルクを取得するトルク取得部と、前記トルク取得部で取得した前記モータトルクに基づいて前記ディテントプレートの所定の揺動位置を求める揺動位置演算部と、前記シフトポジションセンサの信号が反転した位置における前記回転角センサの出力値と、前記揺動位置演算部が求めた前記所定の揺動位置における前記回転角センサの出力値とから、前記ずれを求める判定部と、を備えることを特徴とするシフト切換機構の検査装置。
  8. 前記揺動位置演算部は、前記モータトルクが減少から増加に転じた時、あるいは、前記モータトルクが増加から減少に転じた時の前記回転角センサの出力値に基づいて前記所定の揺動位置を求めることを特徴とする、請求項7に記載のシフト切換機構の検査装置。
  9. 前記揺動位置演算部は、前記シフトポジションセンサの信号が反転するまでの間に、前記モータトルクが減少から増加に転じた時の前記回転角センサの出力値が複数検出された場合、最後に検出された前記回転角センサの出力値に基づいて前記所定の揺動位置を求めることを特徴とする、請求項8に記載のシフト切換機構の検査装置。
  10. 前記揺動位置演算部は、前記駆動中における前記モータの駆動電流が減少から増加に転じた時の位置を前記所定の揺動位置とすることを特徴とする、請求項8または請求項9の何れかに記載のシフト切換機構の検査装置。
  11. 前記所定の揺動位置において、前記シフトポジションセンサの信号レベルがハイであることを特徴とする、請求項10に記載のシフト切換機構の検査装置。
  12. 前記所定の揺動位置と前記シフトポジションセンサの信号が反転した位置における前記回転角センサの出力値の偏差が、所定範囲外の場合、前記位置ずれが大きく異常であると判断する、請求項7から11の何れか1項に記載のシフト切換機構の検査装置。
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