JP6879353B2 - 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム - Google Patents
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Description
まず、本発明の実施形態の概要について説明する。
貨物をトラックに混載させることが可能であるか否かには、貨物を届ける日時(集配日時)、貨物を届ける場所の他にも、トラック内での貨物の積み方、輸配送時に維持すべき貨物の温度帯、輸配送に付帯する業務(例えば、立ち寄り場所からの物品の引き上げなど)の有無などといった制約が掛かる場合がある。かかる制約下では、物流事業者にとっては、自社の受けた輸配送依頼のみに基づいて高効率(例えば、高積載率)を確保することが難しい。
輸配送計画の立案段階において、物流事業者が物流需要者に対して輸配送計画のもとになる輸配送条件の変更を依頼してトラックへの混載可能な貨物量を調整することによって、効率(例えば、積載率)を高めることも考えられる。しかし、電話などを介した人対人の交渉は非効率であるため、物流事業者側からの輸配送条件の変更または輸配送辞退は通常行われない。したがって、一部の繁忙期を除いては、このような貨物量の調整が行われることは少ない。
続いて、本発明の第1の実施形態について説明する。
まず、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置の構成例について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置の機能構成例を示す図である。図1に示されるように、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置300は、提携構造生成装置100、選択提携構造記憶部301、輸配送計画生成装置200、輸配送計画記憶部302、余剰利益量計算部401(利益量計算部)、および、利益配分量計算部402(配分量計算部)を備える。
輸配送計画セットR1は、複数の輸配送計画により構成される。すなわち、輸配送計画セットR1は、複数の輸配送計画それぞれを要素とする集合である。複数の輸配送計画は、互いに異なる計画生成企業によって生成された輸配送に関する計画を示す情報である。このように、本発明の実施形態では、複数の計画作成企業それぞれによって生成された輸配送計画に基づいて、複数の計画作成企業間を横断して輸配送計画を変更することを許容する。これによって、複数の計画生成企業それぞれによって生成された輸配送計画よりも、適切な輸配送計画が生成され得る。
入力部101には、輸配送計画セットR1が入力される。例えば、輸配送計画セットR1を構成する複数の輸配送計画それぞれが、情報処理装置300によってネットワークを介して対応する計画作成企業のコンピュータから受信された場合、入力部101には、情報処理装置300によって受信された当該複数の輸配送計画が入力されてもよい。あるいは、入力部101は、あらかじめ複数の輸配送計画が輸配送計画セットR1としていずれかの記録媒体に記録されている場合には、当該記録媒体から輸配送計画セットR1を読み込んでもよい。
図1に戻って説明を続ける。輸配送計画セットR1からは、複数通りの部分集合(以下、「提携S」とも言う。)が抽出され得る。複数通りの提携Sそれぞれは、1または複数の要素(すなわち、1または複数の輸配送計画)によって構成される。特性関数計算部102は、入力部101に入力された輸配送計画セットR1に基づいて、輸配送計画セットR1を構成する提携Sごとの特性関数値を計算する。例えば、特性関数値は、輸配送コストをどの程度低減することが可能であるかを示す量(輸配送コストの低減量)であり得る。
特性関数記憶部103は、特性関数計算部102によって得られた特性関数値v(S)を記憶する。
提携構造試作部104は、入力部101に入力された輸配送計画セットR1に基づいて、輸配送計画セットR1を、漏れおよび重複なく1または複数の提携Sに分けることによって、1または複数通りの提携構造(以下、「提携構造CS」とも言う。)を生成する。提携構造CSが用いられることによって、輸配送計画セットR1を構成する特定の提携Sのみに対応する輸配送コストの低減量だけではなく、輸配送計画セットR1の全体としての輸配送コストの低減量が考慮されるようになる。
効用値計算部105は、1または複数通りの提携構造CSそれぞれに対応する効用値u(CS)を計算する。より詳細に、特性関数計算部102によって、少なくとも1または複数通りの提携構造CSそれぞれを構成する提携Sごとの特性関数値が計算され、特性関数記憶部103によって記憶される。そこで、効用値計算部105は、特性関数記憶部103から特性関数値v(S)を取得し、提携構造CSごとに提携構造CSを構成する1または複数の提携Sそれぞれの特性関数値v(S)に基づいて、提携構造CSに対応する効用値u(CS)を計算する。
提携構造記憶部106は、提携構造試作部104によって生成された提携構造CSと、効用値計算部105によって得られた提携構造CSに対応する効用値u(CS)とを対応付けて記憶する。
提携構造選択部107は、(提携構造No.1〜5それぞれに対応する)提携構造CSから効用値u(CS)が所定の条件を満たす提携構造CSを選択提携構造として選択する。ここで、所定の条件は、特定の条件に限定されない。本発明の実施形態では、所定の条件が、(提携構造No.1〜5それぞれに対応する)提携構造CSの中で効用値u(CS)が最大であるという条件を含む場合を主に想定する。しかし、所定の条件は、効用値u(CS)が閾値よりも大きいという条件を含んでもよい。
選択提携構造記憶部301は、提携構造選択部107によって選択された選択提携構造R2(以下、「選択提携構造CS*」とも言う。)を記憶する。
提携情報入力部201は、選択提携構造記憶部301によって記憶されている選択提携構造CS*を取得する。選択提携構造CS*には、1つの輸配送計画(1つの要素)だけが含まれる提携Sも存在し得るし、複数の輸配送計画(複数の要素)が含まれる提携Sも存在し得る。提携情報入力部201から移動コスト取得部202および運行計画生成部203それぞれに対しては、複数の輸配送計画が含まれる提携Sが出力される。一方、提携情報入力部201から輸配送計画再生成部204に対しては、選択提携構造CS*が出力される。
移動コスト取得部202は、選択提携構造CS*に含まれる提携Sのうち、複数の輸配送計画が含まれる提携S{1,2}と、場所(住所)と座標とが対応付けられた地図情報とに基づいて、同じ輸配送計画同士および異なる輸配送計画同士それぞれの巡回地点(立ち寄り場所、出発場所および到着場所)間の移動コストを取得する。移動コストは、巡回地点間の距離であってもよいし、巡回地点間を所定の速度で移動した場合における所要時間であってもよい。また、地図情報は、ナビゲーションシステムなどから取得されればよい。
’が挙げられる(図2)。一例として、同じ輸配送計画{1}同士、同じ輸配送計画{2}同士、および、異なる輸配送計画{1}と{2}同士それぞれの巡回地点(立ち寄り場所、出発場所および到着場所)間の移動コストは、図8に示されるように取得される。
運行計画生成部203は、輸配送計画{1}および輸配送計画{2}それぞれの巡回地点(立ち寄り場所、出発場所および到着場所)に対応する日時(集配予定日時)と、移動コスト取得部202によって取得された移動コストとに基づいて、対応する日時に各巡回地点に到着することが可能な巡回順序を計算する。例えば、運行計画生成部203は、時間制限付き巡回セールスマン問題または時間枠配送計画問題を解くことによって、巡回順序を計算することができる。このとき、運行計画生成部203は、巡回順序とともに各巡回地点への到着予定時刻も計算され得る。
輸配送計画再生成部204は、提携情報入力部201から出力された選択提携構造CS*に含まれる(複数の輸配送計画である輸配送計画{1}および輸配送計画{2}を含んだ)提携Sに含まれる輸配送計画{1}および輸配送計画{2}を統合することによって新たな輸配送計画を生成する。より詳細に、輸配送計画再生成部204は、運行計画生成部203によって生成された巡回順序と各巡回地点への到着予定時刻とに基づいて、新たな輸配送計画における各巡回地点(立ち寄り場所、出発場所および到着場所)および日時を設定すればよい。
輸配送計画記憶部302は、輸配送計画再生成部204によって生成された新たな輸配送計画R3を記憶する。その他、選択提携構造CS*に含まれる提携Sには、1つの輸配送計画{3}を含む提携Sも存在する。かかる輸配送計画{3}は、他の輸配送計画とは統合されない。したがって、輸配送計画記憶部302は、輸配送計画{3}をそのまま記憶する。
余剰利益量計算部401は、選択提携構造記憶部301から選択提携構造CS*を取得し、選択提携構造CS*に対応する利益量(余剰利益量)を計算する。より詳細に、余剰利益量計算部401は、選択提携構造CS*と新たな輸配送計画R3とに基づいて、選択提携構造CS*に含まれる統合前の輸配送計画である輸配送計画{1}および輸配送計画{2}の代わりに、統合後の輸配送計画である輸配送計画{4}(新たな輸配送計画R3)に従って輸配送が行われる場合に得られる余剰利益量を計算する。
利益配分量計算部402は、余剰利益量計算部401によって計算された余剰利益量から選択提携構造CS*に対応する複数の還元対象者(関係者)それぞれに分配される利益配分量(配分量)を計算する。これによって、輸配送計画の統合によって得られる利益量が還元対象者ごとに把握されるようになる。
続いて、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置300の動作例について説明する。図14および図15は、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置300の動作例を示すフローチャートである。なお、図14および図15に示された動作例は、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置300の動作の一例に過ぎない。したがって、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置300の動作は、図14および図15に示された動作例に限定されない。
以上に説明したように、本発明の第1の実施形態によれば、より適切な輸配送計画の生成に用いられ得る技術が提供される。より詳細に、本発明の第1の実施形態によれば、複数の物流事業者それぞれによって生成された輸配送計画に基づいて、複数の物流事業者間を横断して輸配送条件を変更することが許容される。これによって、複数の物流事業者それぞれによって生成された輸配送計画よりも、適切な輸配送計画が生成され得る。
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。
続いて、図16を参照しながら、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置500の機能構成例について説明する。図16は、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置500の機能構成例を示すブロック図である。図16に示されるように、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置500は、提携構造生成装置100の代わりに提携構造生成装置400を備える点において、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置300と異なる。したがって、本発明の第2の実施形態では、提携構造生成装置400について主に説明し、輸配送計画生成装置200についての詳細な説明は省略する。
続いて、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置500の動作例について説明する。図17および図18は、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置500の動作例を示すフローチャートである。なお、図17および図18に示された動作例は、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置500の動作の一例に過ぎない。したがって、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置500の動作は、図17および図18に示された動作例に限定されない。
以上に説明したように、本発明の第2の実施形態によれば、本発明の第1の実施形態と同様の効果が享受される。さらに、本発明の第2の実施形態によれば、提携構造試作部104によって生成された1または複数通りの提携構造CSそれぞれを構成する提携Sのみに対して、特性関数値v(S)が計算されればよいため、計算量を低減することが可能となるという効果が享受される。
続いて、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置300および本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置500のハードウェア構成例について説明する。以下では、これらのハードウェア構成例として、情報処理装置900のハードウェア構成例について説明する。なお、以下に説明する情報処理装置900のハードウェア構成例は一例に過ぎない。したがって、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置300および本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置500のハードウェア構成は、以下に説明する情報処理装置900のハードウェア構成から不要な構成が削除されてもよいし、新たな構成が追加されてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
101 入力部
102 特性関数計算部
103 特性関数記憶部
104 提携構造試作部
105 効用値計算部
106 提携構造記憶部
107 提携構造選択部
110 構造抽出部
200 輸配送計画生成装置
201 提携情報入力部
202 移動コスト取得部
203 運行計画生成部
204 輸配送計画再生成部
300 情報処理装置
301 選択提携構造記憶部
302 輸配送計画記憶部
400 提携構造生成装置
401 余剰利益量計算部
402 利益配分量計算部
500 情報処理装置
Claims (11)
- 各々を要素とする集合である複数の輸配送計画情報が1または複数の部分集合に分けられてそれぞれ構成される1または複数通りの提携構造それぞれに対応する効用値を、前記提携構造ごとに前記提携構造を構成する前記1または複数の部分集合それぞれの特性関数値に基づいて計算する効用値計算部と、
前記1または複数の提携構造から前記効用値が所定の条件を満たす提携構造を選択提携構造として選択する提携構造選択部と、
前記選択提携構造に対応する利益量を計算する利益量計算部と、
前記利益量から前記選択提携構造に対応する複数の関係者それぞれに分配される配分量を計算する配分量計算部と、
前記選択提携構造を構成する部分集合の中に複数の要素が含まれる部分集合が存在する場合に、前記複数の要素を統合した新たな輸配送計画情報を生成する輸配送計画再生成部と、
を備える、情報処理装置。 - 前記複数の輸配送計画情報は、互いに異なる物流事業者によって作成された輸配送に関する計画を示す情報である、
請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記情報処理装置は、少なくとも前記1または複数通りの提携構造それぞれを構成する部分集合ごとの特性関数値を計算する特性関数計算部を備える、
請求項1または2に記載の情報処理装置。 - 前記特性関数計算部は、前記1または複数通りの提携構造に基づいて、前記1または複数通りの提携構造それぞれを構成する部分集合ごとの前記特性関数値を計算する、
請求項3に記載の情報処理装置。 - 前記特性関数計算部は、前記複数の輸配送計画情報を構成する部分集合ごとの特性関数値を計算し、
前記効用値計算部は、前記複数の輸配送計画情報を構成する部分集合ごとの特性関数値から、前記1または複数通りの提携構造それぞれを構成する部分集合ごとの特性関数値を選択する、
請求項3に記載の情報処理装置。 - 前記複数の輸配送計画情報それぞれは、運送車への積載予定の貨物量と前記運送車の積載容量と輸配送コストとを含み、
前記特性関数計算部は、前記部分集合に属する2以上の要素それぞれの前記積載容量が前記部分集合に属する全要素の前記貨物量の総和以上である場合、前記全要素の輸配送コストの総和から前記2以上の要素の輸配送コストの最小値を減じた結果を前記特性関数値として計算する、
請求項3〜5のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 前記効用値計算部は、前記提携構造ごとに前記提携構造を構成する前記1または複数の部分集合それぞれの特性関数値の総和を前記提携構造に対応する効用値として計算する、
請求項3〜6のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 前記所定の条件は、前記1または複数の提携構造の中で前記効用値が最大であるという条件または前記効用値が閾値よりも大きいという条件を含む、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 前記利益量計算部は、前記複数の要素の代わりに、前記新たな輸配送計画情報に従って輸配送が行われる場合に得られる利益量を計算する、
請求項1〜8のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - コンピュータが、各々を要素とする集合である複数の輸配送計画情報が1または複数の部分集合に分けられてそれぞれ構成される1または複数通りの提携構造それぞれに対応する効用値を、前記提携構造ごとに前記提携構造を構成する前記1または複数の部分集合それぞれの特性関数値に基づいて計算することと、
前記コンピュータが、前記1または複数の提携構造から前記効用値が所定の条件を満たす提携構造を選択提携構造として選択することと、
前記コンピュータが、前記選択提携構造に対応する利益量を計算することと、
前記コンピュータが、前記利益量から前記選択提携構造に対応する複数の関係者それぞれに分配される配分量を計算することと、
前記コンピュータが、前記選択提携構造を構成する部分集合の中に複数の要素が含まれる部分集合が存在する場合に、前記複数の要素を統合した新たな輸配送計画情報を生成することと、
を含む、情報処理方法。 - コンピュータを、
各々を要素とする集合である複数の輸配送計画情報が1または複数の部分集合に分けられてそれぞれ構成される1または複数通りの提携構造それぞれに対応する効用値を、前記提携構造ごとに前記提携構造を構成する前記1または複数の部分集合それぞれの特性関数値に基づいて計算する効用値計算部と、
前記1または複数の提携構造から前記効用値が所定の条件を満たす提携構造を選択提携構造として選択する提携構造選択部と、
前記選択提携構造に対応する利益量を計算する利益量計算部と、
前記利益量から前記選択提携構造に対応する複数の関係者それぞれに分配される配分量を計算する配分量計算部と、
前記選択提携構造を構成する部分集合の中に複数の要素が含まれる部分集合が存在する場合に、前記複数の要素を統合した新たな輸配送計画情報を生成する輸配送計画再生成部と、
を備える情報処理装置として機能させるためのプログラム。
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JP2019208852A JP6879353B2 (ja) | 2019-11-19 | 2019-11-19 | 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム |
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JP2019208852A JP6879353B2 (ja) | 2019-11-19 | 2019-11-19 | 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム |
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Family Applications (1)
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JP2019208852A Active JP6879353B2 (ja) | 2019-11-19 | 2019-11-19 | 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム |
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2019
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