JP6876898B2 - ダイナミックインシュレーション(di)用の二重窓システム - Google Patents

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建物の室内温熱環境において、冬期は熱損失を、夏期には熱取得を、それぞれ抑える熱回収型の断熱技術「ダイナミックインシュレーション(DI:Dynamic Insulation)」(以下DIという)である。DIは、室外の新鮮空気が透気機能を持つ窓や壁を通過して室内に流入する際に、流入気流と逆方向の熱輸送を移流により妨げる仕組みである。熱回収の効果を適切に実現するには躯体性能上、高いレベルが要求され、換気動力の負荷にも一考を要する。実用化されれば住宅の断熱材を厚くしなくても熱損失・取得の抑制を図ることができ、換気レジスターが不要になる。暖冷房エネルギーを大幅に低減する省エネ・省CO2型住宅に必須な新技術となる。
DIは、冬期は熱損失、夏期に熱取得を抑える省エネ型の断熱技術として国際的に注目されている。既に英国で壁透気のDI技術が実用化されており、国内では北方建築総合研究所(北総研)が20年前から同じく壁透気に取り組み、一部工法で特許を取得しているものの、採用実績はない。
下記の先行文献による窓のDIでは、開口部のサッシ窓枠を通気部分として新鮮外気を導入し、逃げる熱を気流等によって熱交換しながら室内に引き戻す試みで、窓枠は透気機能を持つポーラス材(グラスウール、ミネラルウール、ウッドファイバーなど)を用いて全体を囲み、室外の新鮮空気がポーラス材を通過して室内に入る仕組みである。冬期は第3種換気方式を採用して室内を負圧に制御し、逆に夏期は第2種換気方式として室内を正圧とする。断熱材を介して通気した外気の換気冷暖房負荷を補うため、室内からの排気をただ室外に捨てるのではなく、小風量の排熱回収型ヒートポンプを用いて熱回収する考えである。
特開2012−21367
特開2012−21367による窓のDIでは、開口部のサッシ窓枠を通気部分としているので、室外の風圧・温度・日射などの変動、ポーラス材の物性値の違いに基づく性能の変化、ポーラス材表面・内部での結露発生の有無など、検証すべき課題は多い。また、DIを壁で実施する場合、通常の窓ではDIで必要な通気層の通気を窓幅の上下で阻害してしまうので十分なDI効果が得られない。
本発明の目的は、建物外皮の壁や屋根におけるDIシステムの通気層と連通するDI用二重窓システムに関するものである。
DIシステムの外皮の部位にDI用二重窓装置をDIシステムの通気層と連通させることで室外の風圧・温度・日射などの変動、通気流量の変化などに影響されにくいDI窓を提供する。また、窓幅の上下でDI通気が阻害されないため、開口部を含む壁面又は屋根面の全体でDIによる省エネ効果が得られる。
国土交通省は2010年10月31日、経済産業省など関係省庁と「低炭素社会に向けた住まいと住まい方推進会議」を開き、新築住宅・建築物における省エネ基準への適合義務化などに係る中間とりまとめ案を提出した。10年後の2020年までに標準的な新築住宅で、20年後の2030年までに新築住宅の平均で、それぞれZEH(ネット・ゼロ・エネルギー/ゼロ・エミッションハウス)を実現する目標を明記。2020年までに全ての住宅・建築物に対して段階的に省エネ基準への適合を義務化するのに併せて、住宅躯体の外皮性能や基本的な建築設備のエネルギー消費量、太陽光などによる創エネルギー量などに対する総合的な評価方法を確立する。また、ラベリング表示を導入して省エネ改修を誘発する市場環境を整備していく方針である。
このような状況下において、省資源でありながら、省エネ性能を向上させるDIは市場が希求する技術と言える。その中で熱損失の大きい大開口窓を要望するユーザーに対しても、窓を含む外皮全体の断熱性能向上が期待できるDIは、将来的な省エネ基準への適合義務化においても有効な対策と言える。
また、南面など開口部が多くなる壁面において、開口部上下の外壁部の通気が確保できないため、その部分においてDI機能が十分に働かない可能性がある。そこで、DI壁に設置する窓を二重とし、開口部においてもDI壁と同様に通気できる装置を有した二重窓システムで、DI機能を窓も含めた壁全体で確保できるようにする。
本発明DI用二重窓システムの一実施例の縦断面図である。 本発明DI用二重窓システムの一実施例の横断面図である。 本発明DI用二重窓システムの他の実施例の縦断面図である。 本発明DI用二重窓システムの他の実施例の縦断面図である。 本発明DI用二重窓システムの他の実施例の縦断面図である。 本発明DI用二重窓システムの他の実施例の縦断面図である。 本発明DI用二重窓システムをDIとDSSを組み合わせたシステムに利用した場合の模式図である。
以下、本発明に係る一実施形態のDI用二重窓システムを図1から図7を参照しながら説明する。なお、本発明は外皮壁に限ることなく、特に図示していないが外皮勾配屋根などにも適用することができる。
本発明のものを用いる木造構造体は、構造躯体の外側に断熱・気密層aを用い、外皮側に外皮通気層bを設け、外装材cで仕上げる図1、図2に示すDI構造である。さらに図3〜図6に示す室内側構造躯体にも躯体内通気層dを設けるDI構造である。
上記のDI構造体に用いるのが本発明のDI用二重窓システムであり、その構成は、外皮に取付ける外皮外側窓1‐1と構造躯体に取付ける外皮内側窓1‐2である。
さらに、外皮通気層bと連通を図るための通気口1‐3、躯体通気層dと連通を図る通気口1‐4を備えている。
また、室内の内装材側には、室内遮蔽装置1‐5も具備している。
ここで図3、図4によるものは、外皮外側窓1‐1にペアガラスを用いた断熱サッシを用い、外皮内側窓1‐2にもペアガラスを用いた断熱サッシを用いている。しかし温暖地では、外皮外側窓1‐1をシングルガラスとしてもよく、さらに温暖地域では両方ともシングルガラスとしてもよい。
また、通気口1‐3、通気口1‐4にはメッシュ状の防虫網を用いた例を示している。さらに、室内遮蔽装置1‐5には遮蔽板を用いているが、シャッターや、ブラインド、ロールスクリーン、カーテン、ブラインド、障子等などの代用も可能である。
ここで図5、図6によるものは、外皮外側窓1‐1にペアガラスを用いた断熱サッシを用い、外皮内側窓1‐2にはトリプルガラスを用いた断熱サッシを用いている。これは、寒冷地でのガラス面の断熱強化を図ったもので、適宜断熱サッシの仕様変更を可能とする。さらに極寒冷地の場合、図1、図2に示すDI壁の躯体内に充填式断熱材aを施工することも可能としている。
また、外皮通気層の通気口1‐3、躯体通気層の通気口1‐4にはガラリ状の通気部材を用いた例を示している。ここで、この通気部材を開閉可能とし、通気量を調節することも可能とすることでDIシステムの機能向上を図ることができる。さらに、室内遮蔽装置1‐5には遮蔽用ロールスクリーンや、カーテン、ブラインド、障子等を具備して制御可能としている。
また、上記図1〜図6に示す通気の流れを示す矢印は、冬季間の日中晴れて日射が外皮と裏面の外皮通気層を温めて上昇している状態を示すものである。一方、躯体通気層では下降気流が生じていることを示している。
また、図7に示すものは、断熱性能向上効果の望めるダイナミックインシュレーション(DI)を壁に適用し、かつ移流による蓄熱を利用したダイナミック・ストレージ・システム(DSS)を用いた、建物全体を左半分で冬季、右半分で夏季を表すシステム模式図である。本図において、左半分の冬季外壁面に本発明の二重窓システムを組み込んだ場合を示している。このようにDIとDSSを組み合わせたシステムにも本発明が利用可能で有効的手段と成り得る。
産業上の利用の可能性を本システム用いることでの効果と共に以下に示す。
DIシステムの外皮の部位にDI用二重窓システムをDIシステムの通気層と連通させることで室外の風圧・温度・日射などの変動、通気流量の変化などに影響されにくいDIシステム及びDI機能を有する二重窓システムが提供できる。
DIシステムで重要とされる外皮面積が窓開口部で遮断され、通気も窓の上下で横流させて上下連通を図る必要が生じ、熱エネルギーの運搬効率も著しく低下させる。しかし、本DI用二重窓システムを用いることで、南側に大きな窓を用いてもDIシステムにより大開口部での熱損失をも低減できる。
DI機能及び制御機能を有する本二重窓システムを提供することで、窓枠・ガラス面での結露発生の心配がなくなる。
a 断熱・気密層
b 外皮通気層
c 外装材
d 躯体内通気層
DI用二重窓システム
1‐1 外皮外側窓 ひ
1‐2 外皮内側窓
1‐3 外皮通気層の通気口
1‐4 躯体内通気層の通気口
1‐5 室内遮蔽装置

Claims (1)

  1. ダイナミックインシュレーション(DI)の壁や屋根に用いる窓システムで、建物外皮の外側と建物外皮の内側にそれぞれ取付ける窓を有し、外皮外側窓と外皮内側窓の間を建物外皮部に配置したDI通気層が連通するよう構成され、さらに建物外皮の内側構造躯体内に配置したDI通気層が、外皮内側窓と室内側で遮蔽する遮蔽装置との間で、通気が連通することを特徴とするダイナミックインシュレーション(DI)用の二重窓システム
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