JP6875190B2 - 繊維強化樹脂製板バネの超音波探傷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、繊維強化樹脂製板バネの超音波探傷装置に関する。
近年、様々な分野にて金属材料に代えて繊維強化樹脂が用いられている。例えば、特許文献1には、台車枠のうち側梁を省く代わりに繊維強化樹脂製の板バネを用いた鉄道車両台車が開示されている。当該台車では、前後一対の軸箱が車両長手方向に延びた板バネの両端部を支持し、板バネの中央部が台車枠の横梁を支持する。台車の出荷時及び定期検査時においては、繊維強化樹脂製の板バネの内部欠陥の有無を検査することが望まれる。例えば、特許文献2では、複合材等の内部欠陥の有無を検査する非破壊検査として超音波探傷検査が開示されている。
特許第5576990号公報 特開2015−125008号公報
しかし、鉄道車両用台車に使用する板バネは長尺であり重量も大きくなるため、超音波探傷装置に板バネを設置する作業や板バネを超音波探傷装置から取り出す作業が行い難く、作業負荷が生じる。
そこで本発明は、繊維強化樹脂製の板バネの内部欠陥の有無を検査する作業の負荷及び時間を軽減することを目的とする。
本発明の一態様に係る繊維強化樹脂製板バネの超音波探傷装置は、繊維強化樹脂製板バネの欠陥の有無を検査する超音波探傷装置であって、フレームと、前記フレームで囲まれた検査空間に配置される超音波探触子と、前記フレームに支持され、前記板バネに対して前記超音波探触子を走査させる走査機構と、少なくとも1つの前記板バネを収容する上方に開放されたケース部と、前記ケース部を前記検査空間に配置された位置と前記検査空間の外側に引き出された位置との間で移動可能にする移動機構部とを有する可動ケースを備える。
前記構成によれば、可動ケースを検査空間に配置することで板バネの超音波探傷検査を行える一方、可動ケースを移動させてケース部を検査空間の外側に引き出すことで、長尺の板バネをケース部に収容したりケース部から取り出したりする作業等をフレームの外側で行える。よって、繊維強化樹脂製板バネの内部欠陥の有無を検査する作業の負荷及び時間を軽減できる。
本発明によれば、繊維強化樹脂製の板バネの内部欠陥の有無を検査する作業の負荷及び時間を軽減できる。
第1実施形態に係る超音波探傷装置の可動ケースの収納時の斜視図である。 図1に示す超音波探傷装置の可動ケースの引出時の斜視図である。 図1に示す可動ケース及びその内部の平面図である。 図1に示す第1設置部(第2設置部)の斜視図である。 図1に示す第1端設定部の側面図である。 図3に示す回転機構の断面図である。 図1に示す超音波探触子の探傷作業を説明する断面図である。 図1に示す可動ケース及び排水溝部材の断面図である。 第1変形例の回転機構の平面図である。 図9に示す回転機構の断面図である。 第2変形例の回転機構の平面図である。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。なお、以下の説明では、板バネの長手方向をX方向とし、板バネの長手方向に直交する幅方向をY方向とし、X方向及びY方向に直交する鉛直方向をZ方向と定義する。
図1は、第1実施形態に係る超音波探傷装置1の可動ケース3の収納時の斜視図である。図2は、図1に示す超音波探傷装置1の可動ケース3の引出時の斜視図である。図3は、図1に示す可動ケース3及びその内部をZ方向の上方から見た平面図である。なお、図1及び2では、後述する回転機構28の図示が省略されている。図1乃至3に示すように、超音波探傷装置1は、繊維強化樹脂製の板バネ50,51の欠陥の有無を検査するための装置であり、例えば、板バネ50,51は鉄道車両用台車に用いられるものである。超音波探傷装置1は、局部水浸式である。超音波探傷装置1は、内側に検査空間Sを形成するフレーム2を備える。
フレーム2で囲まれた検査空間Sには、被検査物である板バネ50,51を収容する可動ケース3がY方向にスライド自在に配置される。即ち、フレーム2には、可動ケース3が引出可能に収納される。フレーム2及び可動ケース3の各々の外形は、X方向に延びた略直方体形状を有する。フレーム2のY方向手前側には、可動ケース3が通過できる開口2aが形成されている。フレーム2には、検査空間Sの底側において可動ケース3をスライド自在に下方から支持可能な支持部2b(例えば、底部)が設けられている。なお、フレーム2の下端部には、脚輪が設けられているが、地面に定置される脚が設けられてもよい。
フレーム2には、板バネ50,51に対して超音波探触子4を走査させる走査機構5が支持されている。走査機構5は、フレーム2に載せられてX方向に延びる第1ガイド6と、第1ガイド6にX方向に案内されてY方向に延びる第2ガイド7と、第2ガイド7にY方向に案内されたZ方向に延びる第3ガイド8とを備える。第3ガイド8には、超音波探触子4を支持する支持機構10がZ方向に案内される。
走査機構5は、第1ガイド6に沿って第2ガイド7をX方向に移動させる第1モータ11と、第2ガイド7に沿って第3ガイド8をY方向に移動させる第2モータ12と、第3ガイド8に沿って支持機構10をZ方向に移動させる第3モータ13とを備える。第3ガイド8には、超音波探傷器14が取り付けられている。即ち、走査機構5による超音波探触子4のX−Y方向の移動に伴って、超音波探傷器14もX−Y方向に移動する。超音波探触子4は、電気ケーブル15を介して超音波探傷器14に接続されている。超音波探傷器14は、プロセッサ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ及びI/Oインターフェース等を有する。超音波探傷器14は、走査機構5を制御するコントローラCと同期し超音波探傷データを記録する。
可動ケース3は、ケース部16及び移動機構部17を備える。ケース部16は、一対の板バネ(第1及び第2板バネ50,51)を収容し、上方に開放されている。ケース部16は、X方向に延びた長方形状の底壁16aと、底壁16aの一対の長辺から上方に延びる一対の側壁16bと、底壁16aの一対の短辺から上方に延びる一対の側壁16cとを有する。ケース部16の各辺には、金属製(例えば、アルミ等の軽金属)の骨部18が設けられ、骨部18で囲まれた面に透明樹脂板19が設けられている。即ち、ケース部16のうち第1板バネ50及び第2板バネ51にY方向から対向する側壁16bと、第1板バネ50及び第2板バネ51にX方向から対向する側壁16cとが、透明樹脂板19により形成されている。
ケース部16は、その短辺側の側壁16cを開閉する開閉機構20を有する。具体的には、短辺側の側壁16cは、底壁16a及び長辺側の側壁16bに対して変位可能に構成されており、長辺側の側壁16bの側縁部に対して短辺側の側壁16cの側縁部が開閉機構20としてのヒンジにより回動自在に接続されている。
移動機構部17は、例えば、ケース部16の下端部に設けられた脚輪21と、フレーム2に対してスライドするケース部16のガイド体(図示せず)とで構成される。即ち、ケース部16がフレーム2に支持されるとともに、脚輪21がフレーム2の外部に配置されて地面に置かれる。脚輪21は、ケース部16のうちY方向の引出し側の端部に取り付けられ、ケース部16が引出状態及び収納状態のどちらの状態にあるときも脚輪21は接地している。
作業者が、検査空間Sに配置された可動ケース3をY方向手前側に引くと、可動ケース3がフレーム2の開口2aを介して検査空間Sの外側に引き出される。その際、ケース部16からX方向両側に突出したストッパ22がフレーム2のY方向手前側の部分に干渉することで、ケース部16のうちY方向の引出し側とは反対側の端部がフレーム2に支持された状態が保たれ、可動ケース3がフレーム2から脱落することが防がれる。
そして、引き出された可動ケース3をY方向奥側に押すと、可動ケース3がフレーム2の開口2aを介して検査空間Sに戻される。その際、可動ケース3のストッパ22がフレーム2のY方向奥側の部分に干渉することで、可動ケース3が所定の検査位置に位置決めされる。即ち、可動ケース3の収納状態では、可動ケース3とフレーム2とが特定の位置関係に決まるように可動ケース3がフレーム2に案内される。
第1板バネ50及び第2板バネ51は、繊維強化樹脂の積層体である。第1板バネ50及び第2板バネ51は、互いに同一である。第1板バネ50及び第2板バネ51は、長手方向及び厚さ方向に直交する幅方向から見た側面視で曲面形状を有する。第1板バネ50及び第2板バネ51の各々は、Y方向から見た側面視で弓形状を有し、その中央部50a,51aの肉厚はその端部50b,51bの肉厚よりも大きい。ケース部16の内部には、第1設置部23、第2設置部24、第1端設定部25、第2端設定部26、基準試験片設置部27、回転機構28が設けられている。
図4は、図1に示す第1設置部23の斜視図である。図2乃至4に示すように、ケース部16の内部には、第1板バネ50が設置される第1設置部23と、第2板バネ51が設置される第2設置部24とが設けられている。第1設置部23に設置された第1板バネ50と第2設置部24に設置された第2板バネ51とは、互いに平行状態でX方向に延びている。第1設置部23は、第1板バネ50の表面(凹面)が超音波探触子4に向くように上方に向けた状態で第1板バネ50を支持する。第2設置部24は、第2板バネ51の裏面(凸面)が超音波探触子4に向くように上方に向けた状態で第2板バネ51を支持する。即ち、第1板バネ50及び第2板バネ51は、互いに表裏が逆転した状態で第1設置部23及び第2設置部24に夫々設置される。
第1設置部23及び第2設置部24は、それぞれ第1板バネ50及び第2板バネ51の中央部50a,51aのX方向両側に位置する。第1設置部23及び第2設置部24は、それぞれ第1板バネ50及び第2板バネ51のうち中央部50a,51aと端部50b,51bとの間の部分を支持する。第1設置部23及び第2設置部24の板バネ保持構造は、板バネ保持面を板バネ形状に沿うように傾斜させた点を除き、実質的に同じであるため、図4では第1設置部23について代表して説明する。
図4に示すように、第1設置部23は、載置部29と、位置決め壁部30と、支持壁部31と、押圧部32とを備える。載置部29は、Y方向に延び、第1板バネ50が上方から載せられる。載置部29は、Y方向において第1板バネ50の幅よりも長い。位置決め壁部30は、載置部29のY方向一端部から上方に突出し、第1板バネ50の幅方向一方側の側面が当接する。支持壁部31は、載置部29のY方向他端部から上方に突出している。押圧部32は、支持壁部31をY方向に貫通して支持壁部31に螺合された回転ピン32aと、回転ピン32aの先端に設けられ且つ回転ピン32aよりも柔らかい先端部材32bとを有する。回転ピン32aを正逆回転させることで押圧部32が位置決め壁部30に対して進退する。
作業者は、第1板バネ50を載置部29に載せた状態で押圧部32を位置決め壁部30に向けて進出させることで、押圧部32が第1板バネ50の幅方向他方側の側面を押圧し、第1板バネ50が位置決め壁部30と押圧部32との間に挟まれてY方向に位置決めされる。第1板バネ50を第1設置部23から取り外す場合には、作業者はこれと逆の手順を行う。第1設置部23は、ケース部16の底壁16aに設けられたレール33に係合し、レール33に沿ってX方向にスライド可能である。なお、第2設置部24の板バネ保持構造は、第1設置部23と実質的に同様であるため説明を省略する。
図5は、図1に示す第1端設定部25のY方向から見た側面図である。なお、図2に示すように、一対の第1端設定部25は、互いにX方向に対称構造で、第1板バネ50のX方向両側に設けられ、かつ、一対の第2端設定部26は、互いにX方向に対称構造で、第2板バネ51のX方向両側に設けられている。また、第1端設定部25と第2端設定部26とは、互いに高さ位置が異なるが基本的には同構造である。そのため、図5では1つの第1端設定部25について代表して説明する。
図5に示すように、第1端設定部25は、ベース部34と、水平スライド部35と、位置決め壁部36と、タブ部材37と、鉛直スライド部38と、回動部39とを備える。ベース部34は、ケース部16の底壁16aに固定されている。水平スライド部35は、ベース部34に対してX方向にスライド可能に取り付けられている。位置決め壁部36は、水平スライド部35に固定され、水平スライド部35のスライド移動に伴って第1板バネ50のX方向の端縁に当接又は離反する。
タブ部材37は、鉛直スライド部38及び回動部39を介して水平スライド部35に取り付けられている。タブ部材37は、第1設置部23に設置された第1板バネ50の長手方向外側にて第1板バネ50に隣接して配置される。タブ部材37は、鉛直スライド部38により水平スライド部35に対してZ方向に相対変位可能である。タブ部材37は、回動部39により水平スライド部35に対してY方向軸線周りに回動可能である。水平スライド部35と鉛直スライド部38と回動部39とを用いた位置調整によって、第1板バネ50のX方向端縁が位置決め壁部36に当接した状態において、タブ部材37の上面が第1板バネ50の上面と連続して面一になるように設定される。なお、水平スライド部35、鉛直スライド部38及び回動部39には、夫々の変位を規制するロック装置が設けられているとよい。また、第2端設定部26の構造は、第1端設定部25と対称な構造であるため詳細な説明を省略する。
図2及び5に示すように、一方の第1端設定部25の位置決め壁部36を先に第1板バネ50の一端に当接させてから他方の第1端設定部25の位置決め壁部36を第1板バネ50の他端に当接させる場合には、一方の第1端設定部25の位置決め壁部36が文字通り位置決め壁部の役目を果たし、他方の第1端設定部25の位置決め壁部36が押圧部の役目を果たすことになる。このようにして、第1板バネ50が、そのX方向両側の位置決め壁部36の間に挟まれてX方向に位置決めされる。
図2及び3に示すように、基準試験片設置部27は、被検査物である第1及び第2板バネ50,51を超音波探触子4により実際に探傷する前にゼロ補正のために試験探傷される基準試験片40が設置される台座である。基準試験片設置部27は、ケース部16内において、平面視で、第1及び第2設置部23,24、第1及び第2端設定部25,26、回転機構28、及び、第1及び第2板バネ50,51と重ならない位置に設けられている。
図6は、図3に示す回転機構28のX方向から見た断面図である。図3及び6に示すように、回転機構28は、ケース部16に収容された第1板バネ50及び第2板バネ51を表裏逆転させるためのものである。例えば、回転機構28は、ケース部16の底壁16aに支持台(図示せず)を介して回転自在に支持された回転軸41aと、回転軸41aに直交する方向に延びるアーム41bとを有する回転体41を有する。アーム41bの一端部には、第1ヒンジ44を介して第1クランプ42が接続され、アーム41bの他端部には、第2ヒンジ45を介して第2クランプ43が接続されている。
第1クランプ42は第1板バネ50に下方から嵌合し、第2クランプ43は第2板バネ51に上方から嵌合する。第1及び第2クランプ42,43は、第1及び第2ヒンジ44,45によりアーム41bに対して回動することで、第1及び第2板バネ50,51から離脱可能である。なお、本実施形態では、回転機構28は、第1及び第2板バネ50,51の中央部50a,51aを保持するようにしたが(図3参照)、第1及び第2板バネ50,51の両側の端部50b,51bを保持するようにしてもよい。
第1板バネ50の上方に向いた表面(凹面)及び第2板バネ51の上方に向いた裏面(凸面)の超音波探触子4による探傷が完了したら、回転機構28の回転体41を180°回転させて第1及び第2板バネ50,51を表裏逆転させることで、第1板バネ50の裏面(凹面)及び第2板バネ51の表面(凸面)を上方(凹凸逆転)に向けることができる。回転機構28により第1及び第2板バネ50,51が回転する際には、干渉防止のために第1及び第2設置部23,24を第1及び第2板バネ50,51から離れるようにX方向にスライドさせる(図3参照)。なお、回転機構28の回転と第1及び第2設置部23,24のスライドとの何れか一方を実施すれば、その何れか他方が連動して実施されるようにインターロック機構が設けられてもよい。そして、第1板バネ50の裏面(凸面)及び第2板バネ51の表面(凹面)の超音波探触子4による探傷が完了したら、第1及び第2クランプ42,43を第1及び第2板バネ50,51から離脱させて、次に検査する新たな板バネと交換する。
図7は、図1に示す超音波探触子4の探傷作業を説明するY方向から見た断面図である。図7に示すように、超音波探触子4は、支持機構10の一部を構成するキャリア46に保持されている。キャリア46は、板バネ50の上面に接触する接触面46aと、接触面46aに囲まれて超音波探触子4から出力された超音波が通過する開口46bと、接触面46aに形成されて開口46bからX方向に延びる溝46cと、溝46cに形成されて溝46cを介して開口46bに連通する水ノズル46dとを有する。水ノズル46dには、チューブ49を介して水ポンプ(図示せず)から水が供給される。
超音波探触子4は、Y方向に並べられた複数の検出素子を有する。超音波探触子4の下面(即ち、板バネ50との対向面)は、接触面46aと接触した第1板バネ50の上面と隙間Gをあけるように接触面46aよりも上方に位置している。開口46bに形成された隙間Gには、水ノズル46dから溝46cを介して供給される水が溜められる。超音波探触子4及びキャリア46は、走査機構5により板バネ50の上面をX方向に走査しながら探傷を行い、超音波探触子4で検出された探傷データは、電気ケーブル15を介してコントローラCに送信される(図1参照)。
図8は、図1に示す可動ケース3及び排水溝部材48のX方向から見た断面図である。図8に示すように、フレーム2(図1参照)には、Y方向に延びる排水溝部材48が設けられている。排水溝部材48は、断面凹形状を有する樋である。可動ケース3のケース部16の底壁16aには、排水溝部材48の上方に配置される排水口16dが設けられている(図3も参照)。なお、底壁16aは、排水口16dに向かうにつれ、下方へ傾斜した傾斜面となっている。排水溝部材48は、平面視において、可動ケース3の移動に伴う排水口16dの移動軌跡Tを包含する形状を有する。排水溝部材48と排水口16dとは、互いに空隙をあけて鉛直方向に対向している。排水溝部材48は、可動ケース3が引き出される向きとは逆向きにおいてフレーム2の外側に向けて下方に傾斜しながら延びている。即ち、ケース部16内の水は、排水口16dから落下して排水溝部材48に受け止められ、排水溝部材48の傾斜に従って流れる。
以上に説明した構成によれば、可動ケース3を検査空間Sに配置することで板バネ50,51の超音波探傷検査を行える一方、可動ケース3を移動させてケース部16を検査空間Sの外側に引き出すことで、長尺の板バネ50,51をケース部16に収容したりケース部16から取り出したりする作業等をフレーム2の外側で行える。よって、繊維強化樹脂製の板バネ50,51の内部欠陥の有無を検査する作業の負荷及び時間を軽減できる。
また、ケース部16は、その短辺側の側壁16cを開閉する開閉機構20を有するので、ケース部16の短辺側の側壁16cを開閉することで、板バネ交換作業の際に上下方向への移動を伴わずに済み、作業者が容易に板バネ50,51にアクセスできる。なお、可動ケース3を引き出す方向の長辺側の側壁16bを可倒式にするなどすると、より一層アクセス性が向上する。
また、第1設置部23は、第1板バネ50の表面を超音波探触子4に向けた状態で第1板バネ50を支持し、第2設置部24は、第2板バネ51の裏面を超音波探触子4に向けた状態で第2板バネ51を支持できるので、板バネ50,51の表面からの超音波探傷と裏面からの超音波探傷とを容易に行うことができる。
また、第1設置部23及び第2設置部24は、第1板バネ50及び第2板バネ51のうち中央部50a,51aと端部50b,51bとの間の部分を支持するので、弓形状で中央部50a,51aが厚肉の板バネ50,51を表裏逆転させる際に、板バネ50,51の比較的重い中央部50a,51aが設置部23,24に干渉することを防止できる。
また、第1及び第2設置部23,24の位置決め壁部30に板バネ50,51の一側面を当接させて押圧部32で板バネ50,51の他側面を押圧することで、検査上重要な板バネ50,51が設置される位置の再現性を確保できると共に、押圧部32が進退することで板バネ50,51の寸法変更にも対応できる。このことは、第1及び第2端設定部25,26の位置決め壁部36についても同様である。
また、超音波探傷装置1を局部水浸式とすることでケース部16の耐圧要求を大幅に緩和し、ケース部16の側壁16b,16cを透明樹脂板19により形成することで、板バネ50,51が透明樹脂板19を透して視認可能となるとともに、可動ケース3が軽量化され、可動ケース3の移動を容易に行うことができる。
また、可動ケース3は、ケース部16内に設けられた基準試験片設置部27を有するので、基準試験片40を用いた感度調整とその後の板バネ50,51の探傷とを一連の流れで行うことができる。
また、排水溝部材48が、平面視において、可動ケース3の移動に伴う排水口16dの移動軌跡を包含する形状を有し、排水口16dにホースを接続する必要がないので、可動ケース3を移動させる際にホースが邪魔になることがなく、装置の簡素化及び作業の容易化を図ることができる。
また、可動ケース3は、ケース部16に収容された板バネ50,51を表裏逆転させる回転機構28を有するので、回転機構28により板バネ50,51を回転させることで、板バネ50,51の表面側からの超音波探傷と裏面側からの超音波探傷とを少ない作業負荷及び時間で確実に行うことができる。
なお、ケース部16に収容された板バネを表裏逆転させる回転機構は、図6の回転機構28の形態に限られず、あらゆる形態を採用し得る。例えば、以下の第1及び第2変形例の回転機構128,228が他の形態として考え得る。
図9は、第1変形例の回転機構128のZ方向から見た平面図である。図10は、図9に示す回転機構128のX方向から見た断面図である。図9及び10に示すように、一対の回転機構128が、板バネ50のX方向両側に配置されている。回転機構128は、ケース部16に固定されたブラケット160と、ブラケット160に回転軸161を介して回転自在に接続された第1アーム162と、第1アーム162の先端部に回転軸163を介して一端部が回転自在に接続された第2アーム164と、第2アーム164の他端部に回転軸165を介して回転自在に接続されて板バネ50を保持するホルダ166とを備える。ホルダ166は、板バネ50の端部50bに向けて開口して当該端部50bが差し込まれる収容凹部166aを有する。ホルダ166の上面及び下面には、第1ストッパ166b及び第2ストッパ166cが突設されている。
板バネ50の検査時には、第1アーム162を水平な位置に下すと共に第2アーム164を垂直に立てて、ホルダ166の第1ストッパ166bを第2アーム164に干渉させることで、ホルダ166に保持された板バネ50をケース部16内で所定の姿勢に保持する。板バネ50の表裏を逆転させるときには、ホルダ166を回転させる。その際、第2ストッパ166cが第2アーム164に干渉することで、ホルダ166は180°回転したところで位置決めされる。板バネ交換時には、第1アーム162及び第2アーム164を垂直な位置に起こし、作業者が板バネ50をホルダ166から取り外す。なお、他の構成は前述した第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
図11は、第2変形例の回転機構228のZ方向から見た平面図である。図11に示すように、ケース部16内には、一対の板バネ50,51が配置されており、板バネ50,51の各々のX方向両側に、一対の回転機構228が配置されている。回転機構228は、板バネ50,51の端部50b,51bを保持するホルダ260と、ホルダ260に固定されてケース部16に回転自在に支持された回転軸261と、回転軸261に固定されてケース部16の外側に位置するハンドル262とを備える。作業者は、ハンドル262を180°回転操作することで、ホルダ260に保持された板バネ50,51を表裏逆転させることができる。なお、他の構成は前述した第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
1 超音波探傷装置
2 フレーム
3 可動ケース
4 超音波探触子
5 走査機構
14 超音波探傷器
15 電気ケーブル
16 ケース部
16c 側壁
16d 排水口
17 移動機構部
19 透明樹脂板
20 開閉機構
23 第1設置部
24 第2設置部
27 基準試験片設置部
28,128,228 回転機構
30 位置決め壁部
32 押圧部
36 位置決め壁部(押圧部)
48 排水溝部材
50 第1板バネ
51 第2板バネ
S 検査空間

Claims (10)

  1. 繊維強化樹脂製板バネの欠陥の有無を検査する超音波探傷装置であって、
    フレームと、
    前記フレームで囲まれた検査空間に配置される超音波探触子と、
    前記フレームに支持され、前記板バネに対して前記超音波探触子を走査させる走査機構と、
    少なくとも1つの前記板バネを収容する上方に開放されたケース部と、前記ケース部を前記検査空間に配置された位置と前記検査空間の外側に引き出された位置との間で移動可能にする移動機構部とを有する可動ケースと、を備える、繊維強化樹脂製板バネの超音波探傷装置。
  2. 前記超音波探傷装置は、局部水浸式であり、
    前記ケース部は、その側壁を開閉する開閉機構を有する、請求項1に記載の繊維強化樹脂製板バネの超音波探傷装置。
  3. 前記少なくとも1つの板バネは、第1板バネ及び第2板バネを含み、
    前記可動ケースは、前記ケース部内に設けられ、前記第1板バネ及び前記第2板バネが平行状態で夫々設置される第1設置部及び第2設置部を更に有し、
    前記第1設置部は、前記第1板バネの表面を前記超音波探触子に向けた状態で前記第1板バネを支持し、
    前記第2設置部は、前記第2板バネの裏面を前記超音波探触子に向けた状態で前記第2板バネを支持する、請求項1又は2に記載の繊維強化樹脂製板バネの超音波探傷装置。
  4. 前記第1板バネ及び前記第2板バネの各々は、側面視で弓形状を有し、その中央部の肉厚はその端部の肉厚よりも大きく、
    前記第1設置部及び前記第2設置部は、前記第1板バネ及び前記第2板バネのうち前記中央部と前記端部との間の部分を支持する、請求項3に記載の繊維強化樹脂製板バネの超音波探傷装置。
  5. 前記板バネの幅方向又は長手方向のいずれか一方の方向の一端が当接する位置決め壁部と、
    前記位置決め壁部に対して進退して、前記板バネの前記一方の方向の他端を押圧可能な押圧部と、を有する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂製板バネの超音波探傷装置。
  6. 前記超音波探傷装置は、局部水浸式であり、
    前記ケース部のうち前記板バネに幅方向から対向する側壁と前記板バネに長手方向から対向する側壁とは、透明樹脂板により形成されている、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂製板バネの超音波探傷装置。
  7. 前記可動ケースは、前記ケース部内に設けられた基準試験片設置部を更に有する、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂製板バネの超音波探傷装置。
  8. 前記フレームに取り付けられた排水溝部材を更に備え、
    前記ケース部は、前記排水溝部材の上方に配置される排水口を有し、
    前記排水溝部材は、平面視において、前記可動ケースの移動に伴う前記排水口の移動軌跡を包含する形状を有する、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂製板バネの超音波探傷装置。
  9. 前記可動ケースは、前記ケース部に収容された前記板バネを表裏逆転させる回転機構を更に有する、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂製板バネの超音波探傷装置。
  10. 前記板バネは、鉄道車両台車用の板バネである、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂製板バネの超音波探傷装置。
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