JP6875094B2 - ノズルカバー及びガス切断火口並びにガス切断トーチ - Google Patents

ノズルカバー及びガス切断火口並びにガス切断トーチ Download PDF

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本発明は、外周面の表面積を増大させることによって放熱性を向上させたノズルカバーと、このノズルカバーを利用したガス切断火口並びにガス切断トーチに関するものである。
ガス切断は、ガス切断火口から燃料ガスと予熱酸素を混合させて燃焼させた予熱炎を噴射して鋼板等の被切断材を予熱し、充分に予熱された被切断材に切断酸素を噴射して母材を燃焼させると共に噴射エネルギーによって溶融母材や酸化生成物を排除することで行われる。そして、ガス切断を継続しつつ、ガス切断火口を目的の方向に走行させることで、被切断材を目的の形状に切断することが可能である。
燃料ガスとしては、アセチレンガス、液化石油ガス、天然ガス、エチレンガス、水素ガスなどがあり、夫々の燃料ガスに対応させたガス切断火口が提供されている。例えば、燃料ガスとしてアセチレンガスを用いるガス切断火口は、中心に形成された切断酸素噴射孔と、この切断酸素噴射孔の周囲に形成された予熱ガス噴射孔とが一本の材に配置されて構成されている(例えば特許文献1参照)
燃料ガスとして液化石油ガス、天然ガス、エチレンガス、水素ガスから選択されたガスを用いるガス切断火口は、中心に切断酸素噴射孔が形成され外周に予熱ガスを通過させるためのスリットが形成されたノズルと、ノズルを挿入するカバーと、によって構成されている(例えば特許文献2参照)。このようなガス切断火口では、カバーにノズルを挿入したとき、カバーの内周面とノズルの外周面の間に空間が形成され、燃料ガスと予熱酸素とが混合した予熱ガスはこの空間を通ってスリットから噴射される。
特に、ガス切断火口を用いて被切断材に対する穴明け加工であるピアシングを行う場合、穴が貫通するまでの間、溶融した母材や酸化生成物からなるスパッタがガス切断火口側に吹き上がり、温度が上昇しているガス切断火口に付着してしまうという問題がある。このスパッタの付着を防止するために、ガス切断火口の被切断材からの高さをガス切断を行う際の高さよりも数倍高く保持してピアシングを行うのが一般的である。
また、特許文献3はプラズマジェットトーチの発明に関するものであり、電極棒とノズルの間に絶縁体を介在させて、ノズルキャップをトーチヘッドアッセンブリの外套に螺着して固定することが記載されている。
特公昭41−11086号公報 特開2016−147291号公報 特開昭62−81274号公報
ガス切断火口を用いて鋼板に対してピアシングを行う際に、該ガス切断火口を被切断材から上方に離隔させた状態とするが、この場合、予熱炎による被切断材に対する予熱効率が低下し、予熱時間が増加することに伴ってピアシングに要する時間がかかるという問題ある。
また、ガス切断火口を通常の切断時に於ける被切断材からの高さよりも高い位置に保持しているため、ピアシングが終了した後、ガス切断火口を鋼板に接近させる操作が必要となる。この操作を単純にガス切断火口を被切断材に接近させることで行った場合、穴の周囲の母材の温度が低下して連続的なガス切断が不能になる。このため、ガス切断火口をピアシング時の高さからガス切断時の高さまで移行する際には、ガス切断火口を走行させて被切断材に対するガス切断を継続させることが必要となる。従って、被切断材に対する余分な切断を行っていることとなり、歩留りが低下するという問題が生じる。
本発明の目的は、外周面の表面積を増大させることによって放熱性を向上させたノズルカバーと、このノズルカバーを利用したガス切断火口並びにガス切断トーチを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る代表的なノズルカバーは、内部に切断酸素を噴出するノズルを挿入する孔を有するノズルカバーであって、外周面に、内部に形成された孔に挿入されたノズルから切断酸素を噴出する端部側に向けて径が小さくなるテーパ部と、前記テーパ部に連続し該テーパ部から他方の端部側に向けて長手方向に配置されると共に一方の端部が該テーパ部に開放した複数の凹凸からなる凹凸部と、前記テーパ部と反対側の端部に形成されトーチ本体に螺合する雄ねじ部と、が形成されているものである。
また、本発明に係るガス切断火口は、中心に配置された切断酸素噴射孔と、前記切断酸素噴射孔を囲んで配置された予熱ガス噴射溝と、を有するノズルを上記ノズルカバーの内部に形成された孔に挿入して構成したものである。
また、本発明に係るガス切断トーチは、中心に配置された切断酸素噴射孔と前記切断酸素噴射孔を囲んで配置された予熱ガス噴射溝とを有するノズルを、上記ノズルカバーの孔に挿入すると共に、該ノズルカバーの雄ねじ部をトーチ本体の端部に配置された雌ねじ部に締結して構成したものである。
本発明に係るノズルカバー(以下単に「カバー」という)では、外周面に複数の凹凸からなる凹凸部を有するので、外周面の表面積を増加させることができる。このため、放熱面積が増加し、ガス切断時の温度上昇を軽減することができる。
この結果、特にピアシング時に於けるスパッタの付着が軽減され、被切断材に対して従来よりも接近させた状態で予熱、ピアシングを行うことができる。このため、予熱時間の短縮化をはかると共に、カバーを従来よりも清浄に保持することができる。
また、本発明に係るガス切断火口(以下単に「火口」という)では、カバーに、切断酸素噴射孔と予熱ガス噴射溝を有するノズルを挿入したとき、カバーの内周面とノズルの外周面とによって予熱ガス噴射溝に通じる空間が形成される。このため、カバーは、放熱面積の増加に伴う温度上昇の軽減に加えて、ガス切断時に前記空間を流れる予熱ガスによって冷却されることとなり、より温度上昇を軽減することができる。
また、本発明に係るガス切断トーチ(以下単に「トーチ」という)では、端部に雄ねじ部を有するカバーをトーチ本体の端部に形成された雌ねじ部に締結して構成されている。このため、カバーを充分に太くすることが可能となり、外周面の表面積を大きくすることができ、より温度上昇を軽減することができる。
カバーの構成を説明する図である。 カバーの構成を説明する断面図である。 カバーとノズルを組み合わせた火口の構成を説明する展開図である。 カバーとトーチ本体を組み合わせたトーチの構成を説明する図である。 トーチとカバーとノズルを組み合わせた状態を説明する図である。 カバーの比較例を説明する図である。
以下、本発明に係るカバー、このカバーを利用した火口、このカバーを利用したトーチについて説明する。本発明に係るカバーは、外周面に複数の凹凸からなる凹凸部を有することで、外周面の表面積を増加させた放熱面としている。また、内部には切断酸素を噴射するノズルを挿入する孔が形成されており、該孔にノズルを挿入することで火口としての機能を発揮することが可能である。更に、端部にトーチ本体の雌ねじに螺合する雄ねじ部を有することで、ノズルをトーチ本体に取り付けるナットして機能させてトーチを構成することが可能となる。
カバーの寸法は限定するものではなく、液化石油ガス(LPG)、天然ガス、エチレンガス、水素ガス等(以下代表して「LPG」という)を燃料ガスとする切断火口の火口カバーと同等の形状と寸法であって良い。しかし、より効果的な放熱を実現するには、長さは前記火口カバーと同等で、外径を前記火口カバーよりも充分に大きくすることが好ましい。
カバーの外周面に形成された凹凸部は凹凸の形状を限定するものではない。例えば、カバーの長手方向に複数の溝と複数の突起を交互に形成して凹凸部を形成することが可能であり、また外周面の円周方向に複数の溝と複数の突起を交互に形成して構成しても良い。このような凹凸は、機械加工によって溝を切削することで形成することが可能であり、また転造加工によって形成することも可能である。
従って、凹凸の断面形状は、連続した直線からなる三角形状、四角形状、台形状、梯形状、或いは連続した曲線からなる波型状等の形状の中から、選択された形状を有することとなる。このように、カバーに複数の凹凸が形成されることで外周面の面積が増加し、この結果、放熱面積が増加することとなり、カバーの温度上昇を軽減することが可能となる。
カバーは、ガス切断作業を行う際に予熱炎を確認したり、噴射された切断酸素の気流を確認したりする作業を円滑に行うために、切断酸素を噴出する端部(以下「先端部」という)側が先細状に形成されることが好ましい。このため、カバーには、先端部側に先細状のテーパ部が形成されており、このテーパ部に連続して他方の端部(以下「トーチ本体側端部」という)側に凹凸部が形成されている。
カバーの先端部に先細状のテーパ部が形成されることによって、凹凸部に長手方向に形成された溝を有する凹凸は、該溝の先端部側がテーパ部に開放されることになる。
凹凸部を構成する溝がテーパ部に開放している場合、凹凸を形成するための加工が容易である。
以下、本実施例に係るカバーAについて図1、図2を用いて説明する。本実施例に係るカバーAは、ガス切断に通常利用される火口カバー(図示せず)の外径よりも充分に大きい外径を有している。そして、ノズルと組み合わせることによって火口Bとしての機能を発揮することが可能であり、またトーチ本体と組み合わせることでトーチCとしての機能を発揮させることが可能である。
図1、2に示すように、カバーAの内部には、切断酸素を噴出するノズル(図3参照)を挿入する孔1と、該孔1に連続して予熱ガスの流通路となる流通孔2が形成されている。
カバーAの外周面には、複数の四角形状の溝5aと複数の凸部5bからなる凹凸部5が形成されている。溝5aの条数や幅寸法は特に限定するものではなく、組み合わせるべきノズルの仕様に対応させて適宜設定することが好ましい。
また、カバーAの先端部側には、先端部に向けて径が小さくなる先細テーパ状のテーパ部6が形成されており、該テーパ部6が凹凸部5と連続している。テーパ部6のテーパ角度は特に限定するものではなく、凹凸部5の外径や先端部の外径に対応させて適宜設定することが好ましい。
本実施例では、各溝5aのテーパ部6側の端部は該テーパ部6で開放している。
カバーAのテーパ部6とは反対側の端部には、後述するトーチ本体20に形成された雌ねじ24に螺合する雄ねじ7aと逃げ部7bからなる雄ねじ部7が形成されている。また、雄ねじ部7の端面8は、後述する火口Bを構成したとき、ノズル10のスピンドル11を構成する分配部材12の端面12fと当接して該ノズル10をトーチ本体20に固定する機能を有する。
凹凸部5の雄ねじ部7側の端部であって、該雄ねじ部7から離隔した部位に平行に形成された二面取部9が形成されており、該二面取部9にスパナを掛けることで、カバーAをトーチ本体に対し締結することが可能である。
上記の如く構成されたカバーAでは、凹凸部5に於ける溝5aと凸部5bとで構成された側壁部分の表面積が増加する。そして、カバーAの表面積が増加することによって、ガス切断を行う際に予熱炎による輻射熱や溶融した母材及び酸化生成物による輻射熱を受ける面積も増加することとなる。しかし、輻射熱の影響を大きく受けるのは主としてテーパ部6の表面であり、凹凸部5の表面は放熱面としての機能を発揮し、放熱効果を向上することが可能である。
カバーAの凹凸部5に於ける表面積の増加に伴って放熱効果が向上し、この結果、カバーAの温度の低減をはかることが可能となる。このため、被切断材に対するガス切断に伴って、或いは被切断材に対するピアシングに伴って生じたスパッタがカバーAに付着しても、このスパッタが強固に融着する虞が減少する。
また、カバーAの外形を通常のガス切断火口を構成する火口カバーの外径よりも大きくすることによって、カバーAの肉厚を大きくすることが可能となる。この結果、カバーAの熱容量が大きくなって輻射熱による温度上昇をより軽減することが可能となる。
次に、本実施例に係る上記カバーAを用いた火口Bの構成について図3により説明する。火口Bは、カバーAと、該カバーAの孔1に挿入されたノズル10との組み合わせによって構成されている。
ノズル10は、スピンドル11と分配部材12とによって構成され、スピンドル11を分配部材12に締結することで一体化されている。そして、スピンドル11の先端11aをカバーAの内部に形成された孔1に挿入することで、該カバーAとノズル10とによって火口Bを構成している。
スピンドル11は、中心に図示しない切断酸素噴出孔が配置され、外周面の先端11a側に燃料ガスと予熱酸素との混合ガスからなる予熱ガスの噴射溝となる複数のスリット11bが形成されている。また、スピンドル11の後端11cには雄ねじが形成されており、この雄ねじを介して分配部材12に締結されている。
スピンドル11に形成された切断酸素噴出孔は、切断すべき被切断材の厚さに対応して直径が設定されている。また、スリット11bの幅寸法、深さ寸法及び数は、切断すべき被切断材の厚さ、被切断材の表面性状、或いは燃料ガスの種類等の条件に対応させて設定されている。
分配部材12は、予め設定された角度を有するテーパ状に形成された分配部12aを有しており、該分配部12aにはシート12b、12c、12dが形成されている。分配部材12の中心には長手方向(中心軸方向)に貫通して切断酸素が供給される孔が形成されており、この孔の先端側12e(図3に於ける右の端部側)にはスピンドル11を締結する雌ねじが形成されている。
シート12bとシート12cの間には予熱酸素が供給される複数の孔が形成されており、シート12cとシート12dの間も燃料ガスが供給される複数の孔が形成されている。また、分配部材12の内部には予熱酸素が供給される孔と燃料ガスが供給される孔が交差したガス混合部が形成され、供給された予熱酸素と燃料ガスは該ガス混合部で混合ガスとなり、先端側12eの端面から噴出してスピンドル11の外周面に供給される。
分配部12aのスピンドル11側の端面12fは、カバーAの端面8が当接し、該カバーAの雄ねじ7をトーチ本体20の雌ねじ24に締結する際の押圧力が作用する面となる。
カバーAの孔1にノズル10を挿入して構成した火口Bでは、図5に示すように、カバーAの内周面と、スピンドル11の外周面との間に混合ガスの流通路13が構成される。従って、火口Bによって被切断材に対するガス切断を行っている間、カバーAは流通路13を流れる混合ガスによって冷却されることとなる。このため、カバーAの外周面に形成された凹凸部5に於ける放熱面積の増加に伴って効率の良い冷却を行うことが可能となり、火口Bの温度の上昇を軽減することが可能となる。
尚、前述の実施例では、ノズル10が分配部材12で予熱酸素と燃料ガスを混合させるチップミキシング方式に構成されたものを利用したが、カバーとノズルとの間に混合ガスが流れる流通路が形成されるような方式の火口、例えばトーチミキシング火口であっても利用することが可能である。
次に、本実施例に係るカバーAを用いたトーチCの構成について図4により説明する。トーチCは、カバーAとトーチ本体20を組み合わせることで構成されている。
トーチ本体20は、通常用いられている中圧トーチをそのまま利用することが可能である。即ち、トーチ本体20の一方側の端部に器頭21が配置され、他方側の端部に分配部材22が配置されている。器頭21と分配部材22は切断酸素配管23、及び図示しない予熱酸素配管、燃料ガスを介して接続されている。
器頭21はカバーAを介してノズル10取り付けたとき、このノズル10に切断酸素、予熱酸素、燃料ガスを夫々独立して供給するものである。このため、トーチ本体20の器頭21の端部には雌ねじ24が形成されている。そして、カバーAに形成した雄ねじ7を締結し、或いは取り外すことが可能なように構成されている。
器頭21の内面には、ノズル10に設けた分配部材12の分配部12aと同一のテーパからなるシート25a、25b、25cが形成されている。シート25aとシート25bの間には溝26aが、シート25bとシート25cの間には溝26bが形成されている。また、器頭21の中心には穴27が形成されており、該穴27がシート25aに開口している。そして、穴27に切断酸素配管23が、溝26aに予熱酸素配管が、溝26bに燃料ガス配管が、夫々接続されている。
分配部材22には、図示しない切断酸素通路、予熱酸素通路、燃料ガス通路が夫々独立して形成されており、各通路にはニードル弁28が配置されている。そして、各ニードル弁を個別に開閉操作することによって、各ガスの流量を調整し得るように構成されている。
上記の如く構成されたトーチCは、カバーAとトーチ本体20との組み合わせによって構成されており、ノズル10の仕様の制限を受けることがない。例えば薄板をガス切断するためのノズルであって切断酸素噴出孔の径が小さいノズル、或いは厚板をガス切断するためのノズルであって切断酸素噴出孔の径が大きいノズル、など、切断すべき被切断材の厚さに対応させて最適な径の切断酸素噴出孔を有するノズル10を選択して使用することが可能である。
そして、図5に示すように、カバーAの孔1にノズル10を挿入して火口Bを構成し、カバーAの雄ねじ7を器頭21の雌ねじ24に締結することで、トーチ本体20に火口Bを取り付けることが可能である。このとき、ノズル10の分配部材12のシート12bがトーチ本体20の器頭21に形成されたシート25aと、シート12cがシート25bと、シート12dがシート25cと夫々圧接して供給されたガスの漏洩を防ぐことが可能である。
従って、トーチ本体20に設けた分配部材22のニードル弁28を開閉操作することで、予熱酸素、燃料ガスを火口Bに供給して混合ガスとして噴出することが可能である。そして、噴出した混合ガスを点火して予熱炎を形成し、この予熱炎によって被切断材を予熱することが可能である。被切断材が充分に予熱された後、切断酸素を供給して火口Bの切断酸素噴出孔から噴出することで、被切断材に対するピアシング及び切断を行うことが可能である。
被切断材に対して予熱を行っている間、カバーAには予熱炎による輻射熱が作用する。また、被切断材を切断している間、カバーAには予熱炎による輻射熱、溶融酸化物による輻射熱が作用し、更に、噴き上げたスパッタが付着する虞が生じる。しかし、カバーAとノズル10のスピンドル11との間に形成された流通路13を流れる混合ガスがカバーAに対する冷却作用を発揮し、カバーAの温度上昇を軽減する。このため、カバーAに対するスパッタの付着を軽減することが可能となる。
従って、被切断材に対してピアシングを行う際に、カバーAを接近させることが可能となり、予熱時間の短縮化をはかることが可能となる。
本件発明者は、長さを従来のLPGを燃料ガスとする火口のキャップと同じ寸法とし、凹凸部5の外径を約30mmで、幅約2mm、深さ約2mmの溝5aを24条形成したカバーAを製作してピアシング実験を行った。実験はピアシングを行ったときのカバーAに対するスパッタの付着が従来のガス切断火口と略同程度になるような高さとし、予熱時間を計測した。
被切断材の厚さが70mmの場合、従来のガス切断火口では高さを約50mmに設定して予熱を行い、ピアシングを開始するまでの予熱時間が約60秒であった。前述のカバーを用いた場合、高さを6〜10mmまで接近させることが可能となり、予熱時間は20秒〜30秒であった。このときのカバーAに対するスパッタの付着は、前記した従来のガス切断火口に対するスパッタの付着と略同程度である。
次に、カバーの比較例について図6により説明する。尚、図に於いて前述の実施例と同一の部分及び同一の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図に示すように、凹凸部5とテーパ部6は、隔壁30を介して接続されている。即ち、凹凸部5を構成する溝5aのテーパ部6側の端部には、該凹凸部5を構成する外周面に開放した切り上がり部5cが形成されており、該切り上がり部5cとテーパ部6との間が隔壁30として構成されている。
従って、凹凸部5の溝5aはテーパ部6に開放されることなく、隔壁30によって閉塞される。このため、凹凸部5は、隔壁30によって被切断材に対する予熱時や切断時の輻射熱から保護されることとなり、より放熱性を向上させることが可能となる。更に、ピアシング時に飛散するスパッタも隔壁30によって遮断することが可能となり、凹凸部5に付着するスパッタを減少させることが可能となる。
このため、従来よりもカバーAを清浄な状態に保持し得るようになり、切断性能の保持や寿命の延長に寄与することが可能となる。
本発明に係るカバーAは、チップミキシング方式のノズルに適用するのみならずトーチミキシング方式のノズルに利用することも可能である。
A カバー
B 火口
C トーチ
1 孔
2 流通孔
5 凹凸部
5a 溝
5b 凸部
5c 切り上がり部
6 テーパ部
7 雄ねじ部
7a 雄ねじ
7b 逃げ部
8 端面
9 二面取部
10 ノズル
11 スピンドル
11a 先端
11b スリット
11c 後端
12 分配部材
12a 分配部
12b〜12d シート
12e 先端側
12f 端面
13 流通路
20 トーチ本体
21 器頭
22 分配部材
23 切断酸素配管
24 雌ねじ
25a〜25c シート
26a、26b 溝
27 穴
28 ニードル弁
30 隔壁

Claims (3)

  1. 内部に切断酸素を噴出するノズルを挿入する孔を有するノズルカバーであって、
    外周面に、
    内部に形成された孔に挿入されたノズルから切断酸素を噴出する端部側に向けて径が小さくなるテーパ部と、
    前記テーパ部に連続し該テーパ部から他方の端部側に向けて長手方向に配置されると共に一方の端部が該テーパ部に開放した複数の凹凸からなる凹凸部と、
    前記テーパ部と反対側の端部に形成されトーチ本体に螺合する雄ねじ部と、
    が形成されていることを特徴とするノズルカバー。
  2. 中心に配置された切断酸素噴射孔と、前記切断酸素噴射孔を囲んで配置された予熱ガス噴射溝と、を有するノズルを請求項1に記載されたノズルカバーの内部に形成された孔に挿入して構成したことを特徴とするガス切断火口。
  3. 中心に配置された切断酸素噴射孔と前記切断酸素噴射孔を囲んで配置された予熱ガス噴射溝とを有するノズルを、請求項1に記載されたノズルカバーの孔に挿入する(請求項2)と共に、該ノズルカバーの雄ねじ部をトーチ本体の端部に配置された雌ねじ部に締結して構成したことを特徴とするガス切断トーチ。
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