JP6874267B2 - 鋼製支保工の連結構造、及び鋼製支保工の連結方法 - Google Patents
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Description
られている。NATM工法は、地山が有する支保能力、強度を有効に利用してトンネルの安定を保つという考え方のもとに、吹付けコンクリート、ロックボルト、鋼製支保工を適宜に用いて、地山と一体化したトンネル構造物を建設する工法である。
って、一方の前記鋼製支保工の天端部に設けられると共に雄型連結部を有する雄型継手板と、他方の前記鋼製支保工の天端部に設けられると共に雌型連結部を有する雌型継手板と、を備え、前記雄型継手板及び前記雌型継手板の当接面同士が当接した状態で当該当接面の横幅方向に相対スライドすることで、前記雌型連結部に前記雄型連結部が係止される。
図1は、実施形態1に係るトンネル支保工10の側面図である。トンネル支保工10は、トンネル掘削に伴い露出する地山の崩落防止のために、掘削直後の坑壁に沿って建て込まれるアーチ状の鋼製支保工であり、トンネル軸方向に沿って一定間隔毎に設置される。本実施形態におけるトンネル支保工10は、H形断面を有するH形鋼によって形成されている。より詳しくは、トンネル支保工10は、一対の円弧状の鋼製支保工10L,10Rの天端部(上端部)同士を一体に連結することでアーチ状に形成されている。以下、鋼製支保工10Lを「左側鋼製支保工」と呼び、鋼製支保工10Rを「右側鋼製支保工」と呼ぶ。
第2底板132が溶接されている。雄型継手板122、第2底板132は四角形の鋼製平板であり、第2本体部112のH形断面に対して直交方向に延在している。本実施形態では、雌型継手板121及び雄型継手板122は合同の矩形平面を有している。図1に示すように、左側鋼製支保工10L及び右側鋼製支保工10Rは、雌型継手板121及び雄型継手板122が互いに突き合わされた状態で連結されている。また、雌型継手板121及び雄型継手板122は、大きさ及び形状が同一であり、左側鋼製支保工10L及び右側鋼製支保工10Rが連結された状態において、雌型継手板121及び雄型継手板122の当接面同士がちょうど重ね合せられた状態で当接している。
いる。
図5は、左側鋼製支保工10L及び右側鋼製支保工10Rを連結する直前の左側鋼製支保工10Lの雌型継手板121及び右側鋼製支保工10Rの雄型継手板122の位置関係を説明する図である。図5において、雌型継手板121については当接面121a側から眺めた状態を示し、雄型継手板122については裏面122b側から眺めた状態を示している。
における挿入口410に到達すると、挿通壁部51a,51bが係止溝孔41a,41b内へ挿入される。
要がない。従って、本実施形態におけるトンネル支保工10の連結構造によれば、従来に比べて、より短時間で簡単に、左側鋼製支保工10L及び右側鋼製支保工10Rの連結作業を行うことができる。また、本実施形態における鋼製支保工の連結構造によれば、エレクタ装置100における一対のブーム17L,17Rに取り付けられたハンド18L,18Rの操作によって、左側鋼製支保工10L及び右側鋼製支保工10Rを連結することができるため、トンネルの切羽における人手作業を回避することができ、従来に比してより一層安全性及び作業性を向上することができる。
次に、本発明の実施形態2について説明する。図10は、実施形態2に係る左側鋼製支保工10L及び右側鋼製支保工10Rの連結構造を説明する図である。図10には、左側鋼製支保工10Lにおける雌型継手板121及びその周辺構造と、右側鋼製支保工10Rにおける雄型継手板122及びその周辺構造を概略的に示している。図11(a)は、図10におけるE矢視図であり、雌型継手板121の当接面121a側を示す図である。図11(b)は、図11(a)におけるF−F矢視断面図である。図12(a)は、図10におけるG矢視図である。図12(b)は、図12(a)におけるH−H矢視断面図である。以下、実施形態2に係る左側鋼製支保工10L及び右側鋼製支保工10Rの連結構造について、実施形態1との相違点を中心に説明する。
次に、本発明の実施形態3について説明する。図13は、実施形態3に係る左側鋼製支保工10L及び右側鋼製支保工10Rの連結構造を説明する図である。図13には、左側鋼製支保工10Lにおける雌型継手板121及びその周辺構造と、右側鋼製支保工10Rにおける雄型継手板122及びその周辺構造を概略的に示している。図14(a)は、図13におけるI矢視図であり、雌型継手板121の当接面121a側を示す図である。図14(b)は、図14(a)におけるJ−J矢視断面図である。図15(a)は、図14におけるK矢視図であり、雄型継手板122の当接面122a側を示す図である。図15(b)は、図15(a)におけるL−L矢視断面図である。以下、実施形態3に係る左側鋼製支保工10L及び右側鋼製支保工10Rの連結構造について、実施形態1との相違点を中心に説明する。
設される係止頭部54a,54bを有している。係止頭部54a,54bは、雄型継手板122の当接面122aの高さ方向に延伸しており、雌型継手板121の当接面121aの高さ方向に沿った幅寸法W4は、挿通軸部53a,53bの幅寸法W5よりも大きい。なお、挿通軸部53a,53bの幅寸法W5は、雌型継手板121の当接面121aの高さ方向に沿った寸法を指す。本実施形態において、雄型連結部50a,50bにおける挿通軸部53a,53b及び係止頭部54a,54bは四角柱形状を有しているが、これには限られない。また、本実施形態においては、雄型連結部50a,50bにおける挿通軸部53a,53bの当接面122aからの突出寸法は、雌型継手板121の板厚と等しいか、若干大きな寸法に設定されている。
する係止頭部54a,54bの挿入が完了した後、雌型継手板121及び雄型継手板122を当接面121a,122aの横幅方向に沿って(トンネル軸方向に沿って)相対スライドさせることで、雄型連結部50a,50bにおける挿通軸部53a,53bを雌型連結部40a,40bにおける頭部挿入口44a,44bから係止溝孔45a,45bに進入させる。本実施形態においては、例えば左側鋼製支保工10Lをトンネル軸方向における坑口側にスライドさせ、或いは、右側鋼製支保工10Rをトンネル軸方向における切羽側にスライドさせることで、雄型連結部50a,50bにおける挿通軸部53a,53bを雌型連結部40a,40bにおける係止溝孔45a,45bに進入させることができる。なお、上記のように、係止溝孔45a,45bの溝幅W6は挿通軸部53a,53bの幅寸法W5よりも大きな寸法に設定されているため、係止溝孔45a,45b内へと挿通軸部53a,53bを円滑に進入させることができる。
10L・・・左側鋼製支保工
10R・・・右側鋼製支保工
40a,40b・・・雌型連結部
50a,50b・・・雄型連結部
111・・・第1本体部
112・・・第2本体部
121・・・雌型継手板
122・・・雄型継手板
Claims (5)
- NATM工法(New Austrian Tunneling Method)に適用され、トンネル掘削によって形
成されたトンネル坑壁に沿って建て込まれる円弧状に分割された一対の鋼製支保工をエレクタ装置における一対のハンドによって把持しつつ、当該一対の鋼製支保工をそれぞれの天端部同士で相互に連結するための鋼製支保工の連結構造であって、
一方の前記鋼製支保工の天端部に設けられると共に雄型連結部を有する雄型継手板と、
他方の前記鋼製支保工の天端部に設けられると共に雌型連結部を有する雌型継手板と、
を備え、
前記雄型継手板及び前記雌型継手板の当接面同士が当接した状態で当該当接面の横幅方向に相対スライドすることで、前記雌型連結部に前記雄型連結部が係止される、
鋼製支保工の連結構造。 - 前記雄型連結部は、
前記雄型継手板の前記当接面から垂直に立設すると共に当該当接面の横幅方向に沿って延在する挿通壁部と、
前記挿通壁部における前記当接面との接続端と反対側の端部に連設されると共に、前記当接面の高さ方向に沿った幅寸法が前記挿通壁部の壁厚よりも大きな係止頭部と、
を含み、
前記雌型連結部は、前記雌型継手板における一方の側縁に開口すると共に前記当接面の横幅方向に沿って延在すると共に前記雌型継手板を厚さ方向に貫通する係止溝孔を含み、
前記係止溝孔の溝幅は、前記挿通壁部の壁厚よりも大きく且つ前記係止頭部の幅寸法よりも小さく、
前記係止溝孔に前記挿通壁部を挿通させつつ前記雌型継手板における前記係止溝孔の縁部に前記係止頭部を係止可能である、
請求項1に記載の鋼製支保工の連結構造。 - 前記雄型連結部は、前記雄型継手板における上縁及び下縁によって形成され、
前記雌型連結部は、前記雌型継手板における上縁及び下縁にそれぞれ設けられると共に当該上縁及び下縁に沿って延在する一対の係止枠部を含み、
前記一対の係止枠部は、前記雌型継手板の前記当接面から垂直に立設すると共に当該当接面の横幅方向に沿って延在する外壁部と、前記外壁部における前記当接面との接続端と
反対側の端部から直交方向に折れ曲って形成された係止壁部と、を有し、前記係止壁部は、前記当接面との間に形成される内空部に前記雄型連結部を収容することで前記雄型連結部を係止可能である、
請求項1に記載の鋼製支保工の連結構造。 - 前記雄型連結部は、
前記雄型継手板の前記当接面から垂直に立設する棒状の挿通軸部と、
前記挿通軸部における前記当接面との接続端と反対側の端部に連設されると共に、前記当接面の高さ方向に沿った幅寸法が前記挿通軸部よりも大きな係止頭部と、
を含み、
前記雌型連結部は、前記雌型継手板を厚さ方向に貫通すると共に前記係止頭部を挿入可能な頭部挿入口と、
前記頭部挿入口と連通すると共に前記当接面の横幅方向に沿って延在し、且つ前記雌型継手板を厚さ方向に貫通する係止溝孔と、
を含み、
前記係止溝孔の溝幅は、前記挿通軸部の軸幅よりも大きく且つ前記係止頭部の幅寸法よりも小さく、
前記係止溝孔に前記挿通軸部を挿通させつつ前記雌型継手板における前記係止溝孔の縁部に前記係止頭部を係止可能である、
請求項1に記載の鋼製支保工の連結構造。 - NATM工法(New Austrian Tunneling Method)に適用され、トンネル掘削によって形
成されたトンネル坑壁に沿って建て込まれる円弧状に分割された一対の鋼製支保工をエレクタ装置における一対のハンドによって把持しつつ、当該一対の鋼製支保工をそれぞれの天端部同士で相互に連結する鋼製支保工の連結方法であって、
一方の前記鋼製支保工の天端部に、雄型連結部を有する雄型継手板が設けられ、
他方の前記鋼製支保工の天端部に、雌型連結部を有する雌型継手板が設けられ、
前記鋼製支保工の連結方法は、前記一対の鋼製支保工を前記一対のハンドの各々に把持しつつ当該ハンドを駆動し、前記雄型継手板及び前記雌型継手板の当接面同士が当接した状態で当該当接面の横幅方向に相対スライドすることで、前記雌型連結部に前記雄型連結部が係止される、
鋼製支保工の連結方法。
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