<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る遊技機の一例であるスロットマシン1について、図1〜図8を参照して説明する。
(構成)
スロットマシン1の構成の概略について図1、図2を参照して説明する。
この実施形態におけるスロットマシン1は、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態において、メダルなどの遊技媒体が規定数投入されることを条件とする遊技者の操作に基づいて一回の遊技が実行されるものであって、例えば図1に示すように構成されている。すなわち、このスロットマシン1では、筐体3の前面が前面扉5により開閉自在に閉塞され、この前面扉5のほぼ中央高さの位置に操作板7が配設されると共に、この操作板7の上方に正面板9が配設されている。
そして、この正面板9には横長矩形の表示窓11が設けられている。また、表示窓11の内側には、図1、図2に示すように、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する左・中・右リール13L,13M,13Rが配置されている。これら左・中・右リール13L,13M,13Rには、複数種類の図柄が合計21個、所定の配列でそれぞれ設けられている。また、各図柄には、0番から20番までのコマ番号が順に付されている。そして、例えば、コマ番号0番から20番までの図柄が印刷されたリールテープがリールの周面に貼り付けられて各リール13L,13M,13Rがそれぞれ形成される。また、各リール13L,13M,13Rが回転すると、コマ番号20番、19番、…、0番、20番、…の予め定められた順に複数の図柄がそれぞれ表示窓11に変動表示される。表示窓11からは、各リール13L,13M,13Rの回転が停止すると、図柄が上段、中段および下段にそれぞれ1個の合計3個ずつ覗くように設定されている。すなわち、3個すべてのリール13L,13M,13Rが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓11に停止表示されるようになっている。なお、例えば、上段ライン、中段ライン、下段ライン、右上がりライン、右下がりラインの5ラインが入賞ラインとして設定されている。
また、各リール13L,13M,13Rをそれぞれ独立して回転駆動できるように、各リール13L,13M,13Rには、それぞれステッピングモータにより構成される図3に示すリールモータ14L,14M,14Rが連結されている。
更に、操作板7には、内部に貯留されているクレジットメダルから1枚ずつのメダル投入を指示するためのベットスイッチ15、クレジットメダルから1ゲーム(遊技)あたりの最大投入枚数(3枚に設定されている)のメダル投入を指示するための最大ベットスイッチ17、各リール13L,13M,13Rを回転させて各図柄の可変表示を開始させるレバー状のスタートスイッチ19、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転をそれぞれ停止させて各図柄の可変表示を停止させる左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R、クレジットメダルを払い出すための精算スイッチ23、およびメダル投入口25が設けられている。また、各リール13L,13M,13Rにより複数種類の図柄を可変表示する複数の可変表示列が形成されており、各ストップスイッチ21L,21M,21Rは、各リール13L,13M,13Rそれぞれに対応して設けられている。
また、正面板9の上方のほぼ中央には、動画などを表示して遊技者に当選や入賞などを告知したり、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を報知したりする演出を行うための液晶表示器27が設けられている。また、液晶表示器27のすぐ上方には、各種の入賞図柄が表示された説明パネル29が設けられ、液晶表示器27および説明パネル29の左右には、音楽や音声などによる演出を行うためのスピーカ31L,31Rがそれぞれ設けられている。なお、図2に示すように、後述するメダル払出口39の左右にもスピーカ31L,31Rがそれぞれ設けられている。また、説明パネル29およびスピーカ31L,31Rの上辺には中央ランプ部33Mが配設され、その左右には左・右ランプ部33L,33Rがそれぞれ配設されている。各ランプ部33M,33L,33Rには、それぞれ発光ダイオードなどの光源が配設されている。これらのランプ部33M,33L,33Rは一体的に形成され、遊技者に当選や入賞を告知するなどの演出を行うための上部ランプ部33を構成している。
また、操作板7の下方には、装飾画などが表示された下部パネル35が設けられ、この下部パネル35の左右には、それぞれ複数の光源が例えば2列に並んで配置された下部ランプ部37L,37Rが設けられている。また、下部パネル35の下方には、メダル払出口39や、このメダル払出口39から払い出されるメダルを受けるメダル受け41が設けられている。また、正面板9の右下隅には、3つのリールに対する入賞ラインの位置を示す図形(図示省略)が描かれ、正面板9の左下隅にはクレジットメダルの貯留枚数を表示するクレジット表示器45が配設されている。このクレジット表示器45は、例えば2個の7セグメントLEDで構成され、2桁の貯留枚数(最大で50枚)が表示可能になっている。
また、図2に示すように、各リール13L,13M,13Rを支持する支持枠体13が、筐体3内の後壁に固定されている。筐体3内の支持枠体13の下方には、図2に示すように、メダルをメダル払出口39に排出するためのホッパーユニット43が配設されている。また、メダル投入口25付近の裏面側には、図2に示すように、メダル投入口25に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して正規のメダルのみをホッパーユニット43に導くメダルセレクタ48が配設されている。なお、筐体3内部には、メダル通路が設けられており、メダルセレクタ48において非正規のメダルとして排除されたメダルや、ホッパーユニット43から払い出されたメダルが、このメダル通路を通過してメダル払出口39から払い出される。また、ホッパーユニット43の左側には、図2に示すように、操作ボックス49が筐体3内の左側壁に固定されている。この操作ボックス49には、電源のオンオフを切り替える電源スイッチ50(図3参照)が設けられるとともに、オンとオフとが切り替えられる設定変更開始処理用のキーシリンダからなる変更処理開始スイッチ56(図3参照)、設定変更時の設定値の切り替えを行うのに用いられるリセットスイッチ52(図3参照)が設けられている。ただし、変更処理開始スイッチ56がオンの状態で電源スイッチ50がオンにされると、リセットスイッチ52を用いた設定変更処理が開始される。
続いて、スロットマシン1の電気的な構成について図3を参照して説明する。図3はスロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。
図3において、投入センサ53は、筐体3内部のメダル投入口25近傍であってメダルセレクタ48部分に設けられ、メダル投入口25に投入されたメダルを1枚ずつ検出するものである。払出センサ54は、ホッパーユニット43の出口に設けられ、メダル払出口39に払い出されるメダルを1枚ずつ検出するものである。
左・中・右位置センサ55L,55M,55Rは、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出するためのものであり、例えば左・中・右リール13L,13M,13Rにそれぞれ設けられた突起部を検出するフォトインタラプタからなり、左・中・右リール13L,13M,13Rが回転すると、一周ごとに突起部を検出してその検出信号をメイン制御基板63に出力する。この実施形態では、例えば左・中・右位置センサ55L,55M,55Rが上記突起部を検出したときに、それぞれコマ番号20番の図柄が表示窓11の中段に位置するように構成されている。
ホッパーモータ57はホッパーユニット43に配設され、その駆動によりメダルをメダル払出口39に向けて払い出すものである。
また、このスロットマシン1では、遊技の進行に関する制御を行うメインCPU61が実装されたメイン制御基板63と、メイン制御基板63に実装されたメインCPU61から送信された情報に基づき所定の演出(例えば、遊技の進行に合わせた演出)に関する制御を行うサブCPU71が実装されたサブ制御基板73とが別々に設けられており、メイン制御基板63からサブ制御基板73に対して各種の遊技情報が一方向で送信される。メイン制御基板63、サブ制御基板73それぞれは、外部から不正にアクセスすることが困難なように、基板ケース80、90内に収容された上、基板ケース80、90が痕跡を残さずに開放することが困難なように厳重に封印されている。また、これらの基板ケース80、90には、不正に開放されたことを視認することができるように、種々の対策が講じられている。メイン制御基板63を収容した基板ケース80は図2に示すように筐体3内の後側壁に支持枠体13より高い位置に設置されており、サブ制御基板73を収容した基板ケース90は図2に示すように筐体3内の左側壁にメイン制御基板63を収容した基板ケースと略同じ高さの位置に設置されている。
メイン制御基板63を収容した基板ケース80は、光透過性を有し、図4に示すように、カバー部材80aとベース部材80bとで構成され、両者が嵌め合わされた状態で形成される収容空間に、平板状をしたメイン制御基板63がその実装面63aがカバー部材80aに対向し、実装面63aと反対側の面がベース部材80bと対向するように収容される。メイン制御基板63は実装面63aが矩形状に形成されるとともに、四隅それぞれにねじ30の挿通孔64が設けられ、カバー部材80aにメイン制御基板63がねじ30で固定される。カバー部材80aとベース部材80bは、いずれも、主に、透明樹脂(例えば、透明なABS樹脂(アクリロニトリル(Acrylonitrile)、ブタジエン(Butadiene)、スチレン(Styrene)等の成分からなる熱可塑性樹脂や透明なポリカーボネート)で形成されており、両者を分離せずともメイン制御基板63を外部から視認可能になっている。
メイン制御基板63の実装面63aには、メインCPU61、モニタLED69、アルミニウムコンデンサ66a、レギュレータ66b、コネクタ68などを含む複数の部品が実装される。モニタLED69は、メイン制御基板63上に配置され、スロットマシン1の各種のセンサに接続されることで、スロットマシン1の各種センサが有効に機能しているか否かを点灯状態(対応するセンサが例えばメダルや操作を検出した状態で点灯、検出していない状態で消灯)により表示するためのものである。
メイン制御基板63は、本実施の形態では、地色(すなわち、ソルダレジストの色)を緑色で着色している。
また、メイン制御基板63の実装面63aには、図示しないが、英数字などからなる文字列が印刷等によって付与される。ここで、メイン制御基板63の実装面63aに付与される文字には、モニタLED69が対応するセンサを示す数字などや、メイン制御基板63の種類や型番を識別可能な基板IDなどが含まれる。
図4に示すように、基板ケース80のカバー部材80aは、メイン制御基板63の実装面63aと略平行となるように当該実装面63aと対向する前方板80a1と、前方板80a1に対して略90°に延在する右内側板80a2、右外側板80a3、左内側板(不図示)、左外側板(不図示)と、左内側板(不図示)及び左外側板(不図示)の左側にy軸の正方向側(奥側)に凹んだ嵌合部80a4と、前方板80a1の下側にy軸の正方向側(奥側)に凹んだ凹部80a5とを有する。凹部80a5には、カバー部材80aとベース部材80bとが嵌め合わされた状態で形成される収容空間にメイン制御基板63を収容した状態で、メイン制御基板63に実装されたコネクタ68が挿通する挿通孔80a5aが形成されている。
図4に示すように、基板ケース80のベース部材80bは、メイン制御基板63の実装面63aと反対側の面に対向するとともに、基板ケース80が筐体3の後側壁に取り付けられた支持板81(図5参照)に保持された状態で当該支持板81に当接する後方板80b1と、後方板80b1に対してそれぞれ略90°に延在する右側板80b2、中間板80b3、左側板80b4、下側板80b5、ベース左外側板80b8と、左側板80b4の左側に被嵌合部80b9とを有する。
下側板80b5の後方板80b1側に窪んだ部分の前方端には、複数のカバー係止片80b6が形成される。各カバー係止片80b6は、いずれも前端部が下側板80b5に対して略90°に屈曲し、フック状に形成される。ベース部材80bにカバー部材80aを装着した状態において、当該屈曲した部分はカバー部材80aの凹部80a5の底面の前方に配置されるようになっており、カバー部材80aの前方への移動が規制される。これにより、カバー部材80aがベース部材80bから前方側に離れるという、カバー部材80aの浮き上がりを防止している。
被嵌合部80b9は、第1被嵌合形成部80b9aと、当該第1被嵌合形成部80b9aに対してy軸の正方向側(奥側)に凹んだ第2被嵌合形成部80b9bとを有する。カバー部材80aとベース部材80bとが組み合わされた場合、カバー部材80aの嵌合部80a4がベース部材80bの被嵌合部80b9の凹みに嵌め合わされた状態となる。この状態では、嵌合部80a4と、被嵌合部80b9の第1被嵌合形成部80b9aとの境界部に凹凸ができる。後述する封印シール550は、その一部が嵌合部80a4と被嵌合部80b9の第1被嵌合形成部80b9aとの凹凸のある境界部に位置するように、嵌合部80a4の封印シール添付面80a4aと第1被嵌合形成部80b9aの封印シール添付面80b9a1とに貼り付けられ、当該封印シール550を剥がさなければカバー部材80aとベース部材80bとを分離できないようになっている。
なお、基板ケース80を支持板81に保持する機構、基板ケース80を当該支持板81に対して回動するための機構、各種かしめ機構等を備えているが、これらの機構の詳細は省略する。
また、メイン制御基板63を収容する基板ケース80には、読取機を用いることにより情報の読み取りが可能になるQRコード(登録商標)が付されており、メイン制御基板63を収容する基板ケース80に付されたQRコード(登録商標)の詳細については図5〜図8を用いて後に詳述する。
メイン制御基板63のRAM65はスロットマシン1の遊技状態などの遊技に関するデータを一時的に記憶するものであり、各種のデータを格納するための各種の記憶領域が形成されている。
また、メイン制御基板63のROM67は予め設定されたデータを含む遊技機用プログラム(スロットマシン1用のプログラム)を記憶するものである。
また、メイン制御基板63のメインCPU61は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM67に記憶された遊技機用プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を行う。また、メインCPU61は、役抽選結果に関する情報、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具の操作に関する情報などの種々の遊技情報をコマンド形式でサブ制御基板73(サブCPU71)に送信する。
また、サブ制御基板73のメモリ75は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、演出用の各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えている。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、タイマ割込などの割込機能を有し、サブCPU71は、メインCPU61から送信されるスロットマシン1に関する各種の遊技情報等に基づいてメモリ75に格納されたプログラムを実行することで、遊技者に対する遊技に関連する演出の内容を決定する。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、決定された演出の内容に基づいて、サブ制御基板73が有するI/Oポートを介して、液晶表示器27、スピーカ31L,31R、上部ランプ部33、下部ランプ部37L,37Rなどの演出機器の制御を行う。
(メイン制御基板)
次に、メイン制御基板63について説明する。
メイン制御基板63に実装されたメインCPU61は、ROM67に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を備えている。
メインCPU61は、当選した当選役グループ(1または複数の役を構成役として有する。)の種類や役の入賞・非入賞等により、スロットマシン1が備える複数の遊技状態のうちいずれか一つの遊技状態にスロットマシン1の遊技を制御する。
また、メインCPU61は、電源スイッチ50、変更処理開始スイッチ56、リセットスイッチ52に対する所定の設定変更操作に基づいて、出玉率(獲得メダル数÷投入メダル数×100[%])の調整をするための設定(設定1〜設定6)を変更する。
また、メインCPU61は、制御した遊技状態の種類、および、設定した設定値(設定1から設定6)に基づき、複数の役抽選テーブルから1つの役抽選テーブルを選択する。この役抽選テーブルには、予め設定された複数の当選役グループそれぞれについて、当選役グループと当該当選役グループが役抽選において当選となる抽選値の範囲とが対応づけて記憶されている。
また、メインCPU61は、スタートスイッチ19が遊技者により操作されると、役抽選用の乱数を所定の範囲内で発生させ、発生させた乱数値を抽選値としてスタートスイッチ19が操作されたタイミングで抽出する。そして、メインCPU61は、選択した役抽選値テーブルと抽出した抽選値とを用いて当選役グループの当選かどうかの決定を行う。
また、メインCPU61は、スタートスイッチ19が遊技者により操作されると、各リール13L,13M,13Rの回転を開始させ、左・中・右位置センサ55L,55M,55Rの検出信号と、左・中・右リール13L,13M,13Rを駆動する各リールモータ14L,14M,14Rへの供給パルス数とに基づき、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出する。メインCPU61は、全てのリール13L,13M,13Rが定速回転となったときに、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作を有効操作として受付ける状態となる。この状態で各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作が遊技者により行われると、メインCPU61は、検出した各左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置と、遊技者による各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様(例えば押し順や操作タイミング)と、役抽選結果とに基づき、予め設定されているすべりコマ数(引き込み可能範囲:通常、最大4コマ)の範囲内で各リール13L,13M,13Rが停止するように停止制御を行う。
全てのリール13L,13M,13Rの回転が停止した後、メインCPU61は、リール13L,13M,13Rの入賞ラインの図柄組合せが、役抽選により当選した当選役グループを構成する役に対応する図柄組合せであるかどうかの判定を行い、入賞ラインの図柄組合せが当該役に対応する図柄組合せである場合は、当該役に入賞したと判定し、そうでない場合はハズレと判定する。メインCPU61は、役抽選により当選した当選役グループを構成する役に入賞したと判定したときに、それがメダル払い出しのある役の入賞であれば、ホッパーユニット43を動作させて、入賞した役に対応した払出数だけメダルを払い出すものである。ただし、メインCPU61はクレジットメダルの貯留枚数が上限値(この実施形態では例えば50枚)に達していない場合は、払出数分だけクレジットメダルの枚数を増加させる。
また、メインCPU61は、メダルセレクタ48の動作を制御することにより、メダル受入可と受入不可とを切り替える。
また、メインCPU61は、設定値、遊技状態、役抽選結果に関する情報、図柄判定結果に関する情報、各リール13L,13M,13Rの回転・停止状態、メダルの払出状態、前面扉5の開放または閉塞の状態、スロットマシン1のエラー状態などスロットマシン1の状態を表すデータ、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具の操作に関する情報などの種々の情報をサブ制御基板73(サブCPU71)に送信するためのコマンドを生成し、生成したコマンドをサブ制御基板73のサブCPU71に送信する。なお、コマンドはメイン制御基板63からサブ制御基板73に一方通行で送信される。
(サブ制御基板)
次に、サブ制御基板73について説明する。サブ制御基板73は、メイン制御基板63から送信されたコマンドを受信し、メイン制御基板63の動作や状態に応じた演出を行うものである。サブ制御基板73に実装されたサブCPU71は、メモリ75に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアにより実現される種々の機能を備えている。
サブCPU71は、メイン制御基板63(メインCPU61)により送信された種々のデータを含むコマンドを受信する。そして、サブCPU71は、受信したコマンドに応じて、演出の内容を決定し、決定した演出の内容に応じて、例えば、液晶表示器27に動画等の画像を表示する表示制御を行ったり、スピーカ31L,31Rからの音声の出力制御を行ったり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rの光源を一斉にあるいは個別に点滅させる制御を行ったりする。
(QRコード(登録商標)が設けられたかしめ記録紙、封印シール、型式シール)
続いて、メイン制御基板63を収容した基板ケース80に貼付されたかしめ記録紙350、封印シール550、型式シール750について図5〜図8を参照して説明する。
図5に示すように、基板ケース80のカバー部材80aの前方板80a1に、かしめ記録紙350及び型式シール750が添付されている。また、基板ケース80のカバー部材80aの嵌合部80a4(図4参照)とベース部材80bの被嵌合部80b9(図4参照)の第1被嵌合形成部80b9a(図4参照)との境界部に一部が位置するように、嵌合部80a4の封印シール添付面80a4a(図4参照)と第1被嵌合形成部80b9aの封印シール添付面80b9a1(図4参照)とに、封印シール550が添付されている。
かしめ記録紙350、封印シール550、型式シール750それぞれには、QRコード(登録商標)355a,550a,750cが設けられ、これらのQRコード(登録商標)355a,550a,750cは基板ケース80の外部から視認可能になっている。
QRコード(登録商標)355a,550aは前景が黒色で背景が白色となっており、QRコード(登録商標)750cは前景が白色で背景が黒色となっている。なお、QRコード(登録商標)355a,550aなどの前景が黒色で背景が白色のQRコード(登録商標)は、QRコード(登録商標)750cなどの前景が白色で背景が黒色のQRコード(登録商標)よりも一般的に広く普及している。
なお、QRコード(登録商標)355a,550aなどの前景が黒色で背景が白色のQRコード(登録商標)を適宜「第1種のQRコード(登録商標)と記載する。また、QRコード(登録商標)750cなどの前景が白色で背景が黒色のQRコード(登録商標)を適宜「第2種のQRコード(登録商標)」と記載する。
(かしめ記録紙)
続いて、かしめ記録紙350について図6を参照して説明する。
かしめ記録紙350は、光透過性を有するシートにより形成され、図6に示すように、かしめ記録紙350の外周の各角部に例えばR0.3mmの面取りなどを施してある。ここで、かしめ記録紙350は、ポリエチレンテレフタラート(PET)などの樹脂などにより形成され、又、無着色であることが望ましい。
かしめ記録紙350には、基板ケース80の正規の開封履歴に関する文字が形成されている。ここで、基板ケース80の正規の開封履歴に関する文字は、図6に示すように、「主基板番号」、「かしめ使用記録」、「A」、「B」、「C」、「F」、「用途」、「本体固定用」、「立入検査」、「基板回収用」、「年月日」、「担当者」の文字である。ここで、「A」、「B」、「C」、「F」に関しては、図6に示す通り、〇で囲まれているが、本件明細書では単に「A」、「B」、「C」、「F」と記載する。
また、かしめ記録紙350に形成される基板ケース80の正規の開封履歴に関する文字の色は、メイン制御基板63の地色(例えばメイン制御基板63の面のうちのかしめ記録紙350と対向する実装面63aの地色)に対し、高コントラストとなる色が使用される。
また、かしめ記録紙350の外周に沿った枠線W1や、上述の基板ケース80の正規の開封履歴に関する文字を縦線と横線とで仕切る枠線W2の色も、かしめ記録紙350に形成される基板ケース80の正規の開封履歴に関する文字の色と同様、メイン制御基板63の地色(例えばメイン制御基板63の面のうちのかしめ記録紙350と対向する実装面63aの地色)に対し、高コントラストとなる色、例えば、白色が使用される。なお、枠線W1の方が枠線W2よりも太線で形成されている。
また、かしめ記録紙350には、光透過性を有する光透過部と、下地の色を白色系統の色で形成された着色部351とを備える。ここで、光透過部は、かしめ記録紙350を光透過性を有するシートで形成するため、着色部351や記録紙350に形成される基板ケース80の正規の開封履歴に関する文字や枠線W1、W2以外の部分となる。
着色部351は、複数の領域を備えており、例えば、文字情報354aが記載される文字領域354と、QRコード(登録商標)355aが記載されるコード領域355と、検印領域357と、日付記入領域356a及び担当者名記入領域356bとの計9個、備えられており、着色部351は矩形状に着色されており、本実施の形態では、白色である。
かしめ記録紙350の右上に設けられた検印領域357の左側には「A」の文字が、上述したように白色で形成されている。ここで、かしめ記録紙350の右上の検印領域357は「Aかしめ部」を使用したことを示す捺印が可能な領域である。ここで、カバー部材80aとベース部材80bとを係合させることを「Aかしめ」と定義し、基板ケース80における「Aかしめ」が施される部分を「Aかしめ部」と定義する。「Aかしめ部」は、スロットマシン1が製造工場から出荷されてから、スロットマシン1の検査機関が基板ケース80を開放してメイン制御基板63を検査するまでの間、基板ケース80の内部のメイン制御基板63に不正改造等が施されないように、基板ケース80を封止して、基板ケース80が不正に開放された際にはその痕跡が残るようにするための部分である。なお、検印領域357に対する捺印に限定されず、検印領域357に対して筆記具などにより記入するようにしても良い。
一番上の日付記入領域356aの上側には「年月日」、一番上の担当者名記入領域356bの上側には「担当者」、一番上の日付記入領域356aの左側には「B」及び「本体固定用」、中央の日付記入領域356aの左側には「C」及び「立入検査」、一番下の日付記入領域356aの左側には、「F」、「基板回収用」の文字が、上述したように白色で形成されている。
ここで、かしめ記録紙350に形成される文字「B」及び「本体固定用」は、同じ行にある日付記入領域356a及び担当者名記入領域356bが「Bかしめ部」を正規に使用した「年月日」を作業者の筆記具による手書きや捺印などにより記入可能な領域及び「Bかしめ部」を正規に使用した「担当者」の名前を筆記具などにより記入可能な領域であることを示している。ここで、支持板81と基板ケース80とを係合させることを「Bかしめ」と定義し、基板ケース80における「Bかしめ」が施される部分を「Bかしめ部」と定義する。「Bかしめ部」は、スロットマシン1が製造工場から出荷された後に、基板ケース80が支持板81から不正に取り外されないように、基板ケース80を支持板81に連結させて、基板ケース80が支持板81から不正に取り外された際にはその痕跡が残るようにするための部分である。基板ケース80や支持板81を点検する場合は、「Bかしめ部」やその周辺の状態(破壊痕等の有無)を確認することによって、基板ケース80が支持板81から不正に取り外されたか否かを確認することができる。
また、かしめ記録紙350に形成される文字「C」及び「立入検査」は、同じ行にある日付記入領域356a及び担当者名記入領域356bが「Cかしめ部」を正規に使用した「年月日」を筆記具などにより記入可能な領域及び「Cかしめ部」を正規に使用した「担当者」の名前を筆記具などにより記入可能な領域であることを示している。ここでは、「Bかしめ」の予備であって検査のためにBかしめ部が破壊された後の支持板81と基板ケース80との係合を「Cかしめ」と定義し、基板ケース80における「Cかしめ」が施される部分を「Cかしめ部」と定義する。なお「Cかしめ」の予備としてさらに「Dかしめ」を備えるようにしてもよい。
また、かしめ記録紙350に形成される文字「F」、「基板回収用」は、同じ行にある日付記入領域356a及び担当者名記入領域356bが「Fかしめ部」を正規に使用した「年月日」を筆記具などにより記入可能な領域及び「Fかしめ部」を使用した「担当者」の名前を筆記具などにより記入可能な領域であることを示している。ここでは、メイン制御基板63をメーカに返却する際に、そのメイン制御基板63を収容する基板ケース80におけるベース部材80bとカバー部材80aとを係合させることを「Fかしめ」と定義し、基板ケース80における「Fかしめ」が施される部分を「Fかしめ部」と定義する。「Fかしめ部」は、メイン制御基板63をメーカに返却する際に、基板ケース80が不正に開放されないように、基板ケース80を封止して、基板ケース80が不正に開放された際にはその痕跡が残るようにするための部分である。
また、文字情報354aは、例えば、「ABCD/12345」などのメイン制御基板(主基板)の管理番号である。
以下では、例えば英数字や記号などからなる文字列をQRコード(登録商標)に変換するコード処理を適宜「第1コード処理」と記載する。また、QRコード(登録商標)を当該QRコード(登録商標)の作成に使用された文字列に変換するデコード処理を適宜「第1デコード処理」と記載する。
また、QRコード(登録商標)355aは、例えば英数字や記号などからなる第1文字列を第1コード処理し、その結果を白色で着色された着色部355に黒色で印刷等することにより作成されたものである。QRコード(登録商標)355aは前景が黒色で背景が白色である第1種のQRコード(登録商標)である。
第1文字列は、正規の作業者がQRコード(登録商標)355aから読み取って確認作業に利用するものである。第1実施形態では、第1文字列は文字情報354aを特定可能な情報であるが、これに限定されるものではない。ここで、文字情報354aを特定可能な情報は、文字情報354aと完全一致している情報や、文字情報354aとは完全一致していなくても文字情報354aを特定できる情報である。文字情報354aとは完全一致していなくても文字情報354aを特定できる情報として、例えば、文字情報354aがABCD/12345である場合のABCD12345(スラッシュ無し)、文字情報354aがABCD12345である場合のABCD−12345(ハイフン有り)、文字情報354aがABCD/12345s(「s」は機種に関わらず付加されるもの)である場合のABCD/12345(「s」無し)、文字情報354aがABCD/12345である場合の12345/ABCD(順番の入れ替え)、文字情報354aが6453である場合の006453(上位桁側に「00」(上位桁)有り)、文字情報354aが6453である場合のK6453(上位桁側に「K」有り)、文字情報354aが6453である場合のK006453(上位桁側に「K」及び「00」有り)などがある。また、両者に、大文字と小文字の違いや、全角と半角の違いや、フォントの違いなどがある場合であっても、文字情報354aとは完全一致していなくても文字情報35abを特定できる情報の一例に含まれることとしてもよい。
QRコード(登録商標)355aでは、読取機を用いて、当該読取機が備えるカメラでQRコード(登録商標)355aを撮像し、当該読取機が備えるCPU等によりQRコード(登録商標)355aの撮像結果を、切り出しシンボルを検出して当該切り出しシンボルに対して前景と背景とがどのような位置関係になっているかを基に第1コード処理に対応する第1デコード処理することによって第1文字列に変換し、この第1デコード処理により、例えば正規の作業者などの人が第1文字列の全てを認識可能になる。このため、例えば、正規の作業者は、QRコード(登録商標)355aから第1デコード処理により認識可能に得られた第1文字列の全てを用いて確認作業を行うことが可能になる。
(封印シール)
続いて、封印シール550について図7を参照して説明する。
長方形状の封印シール550は、かしめ記録紙350における光透過部よりも光透過性が低い白色のシートにより形成され、図7に示すように、封印シール550の外周の各角部に例えばR2mmの面取りなどを施してあり、文字情報550bと、QRコード(登録商標)550aとが表示される。
文字情報550bは、例えば、「87654321」や「D2254939」などの封印シール550のシリアル番号である。
また、QRコード(登録商標)550aは、例えば英数字や記号などからなる第2文字列を第1コード処理し、その結果を封印シール550に黒色で印刷等することにより作成されたものである。QRコード(登録商標)550aは、前景が黒色で背景が白色である第1種のQRコード(登録商標)である。
第2文字列は、正規の作業者がQRコード(登録商標)550bから読み取って確認作業に利用するものである。第1実施形態では、第2文字列は文字情報550aとは異なる情報であるが、これに限定されるものではない。
QRコード(登録商標)550aでは、読取機を用いて、当該読取機が備えるカメラでQRコード(登録商標)550aを撮像し、当該読取機が備えるCPU等によりQRコード(登録商標)550aの撮像結果を、切り出しシンボルを検出して当該切り出しシンボルに対して前景と背景とがどのような位置関係になっているかを基に第1コード処理に対応する第1デコード処理することによって第2文字列に変換し、この第1デコード処理により、例えば正規の作業者などの人が第2文字列の全てを認識可能になる。このため、例えば、正規の作業者は、QRコード(登録商標)550aから第1デコード処理により認識可能に得られた第2文字列の全てを用いて確認作業を行うことが可能になる。
(型式シール)
続いて、型式シール750について図8を参照して説明する。
長方形状の型式シール750は、光透過性を有しない白色のシートにより形成され、図8に示すように、封印シール550の外周の各角部に例えばR1.5mmの面取りなどを施してあり、機種名750aと、文字情報750bと、QRコード(登録商標)750cとが表示され、QRコード(登録商標)750cが白色で印刷等される黒色に着色された着色部750dが形成されている。
機種名750aは、スロットマシン1の機種名である。
また、文字情報750bは、例えば、「Y30A」などのスロットマシン1の型式番号である。
以下では、例えば英数字や記号などからなる文字列を人が当該文字列を認識できない別の文字列に変換するコード処理を適宜「第2コード処理」と記載する。また、別の文字列を当該別の文字列の作成に使用された文字列に変換するデコード処理を適宜「第2デコード処理」と記載する。
また、QRコード(登録商標)750cは、例えば英数字や記号等からなる第3文字列を第2コード処理し、当該第2コード処理の結果得られる人が第3文字列を認識できない別の文字列(以下、「中間文字列」と記載する。)を第1コード処理し、その結果を黒色で着色された着色部750dに白色で印刷等することにより形成されたものである。QRコード(登録商標)750cは前景が白色で背景が黒色である第2種のQRコード(登録商標)である。
第3文字列は、正規の作業者がQRコード(登録商標)750cから読み取って確認作業に利用するものである。第1実施形態では、第3文字列は文字情報750bを特定可能な情報であるが、これに限定されるものではない。
第1実施形態では、第3文字列を第2コード処理して得られる中間文字列は、例えば、第3文字列が文字情報750bを特定可能な情報部分のみからなる場合(例えば、「Y30A」)や一部に文字情報750bを特定可能な情報部分を含む場合(例えば、「X1X2Y30AX3」)、正規の作業者などの人は、第3文字列を認識できず、さらに第3文字列の全部又は一部を構成する文字情報750bを特定可能な情報を認識できないような文字列であり、第2コード処理はこのような中間文字列が得られる処理である。
QRコード(登録商標)750cでは、読取機を用いて、当該読取機が備えるカメラでQRコード(登録商標)750cを撮像し、当該読取機が備えるCPU等によりQRコード(登録商標)750cの撮像結果を、切り出しシンボルを検出して当該切り出しシンボルに対して前景と背景とがどのような位置関係になっているかを基に第1コード処理に対応する第1デコード処理することによって中間文字列に変換し、変換の結果得られた中間文字列を第2コード処理に対応する第2デコード処理することによって第3文字列に変換し、これにより、例えば正規の作業者などの人が第3文字列の全てを認識可能になる。このため、例えば、正規の作業者は、QRコード(登録商標)750cから第1デコード処理及び第2デコード処理の双方の処理により認識可能に得られた第3文字列の全てを用いて確認作業を行うことが可能になる。ここで、第1デコード処理は、QRコード(登録商標)355a,550aなどの第1種のQRコード(登録商標)と、QRコード(登録商標)750cなどの第2種のQRコード(登録商標)とも、撮像結果から切り出しシンボルを検出して当該切り出しシンボルに対して前景と背景とがどのような位置関係になっているかを基に、コード化される前の文字列(元の文字列)を取得するためのものである。しかしながら、背景が白色で前景が黒色である第1種のQRコード(登録商標)用に設計された読取機又は読取機に実装された第1種のQRコード(登録商標)用に構築されたソフトウェアでは、例えば第1種のQRコード(登録商標)と第2種のQRコード(登録商標)とでは前景と背景の明度の関係が逆転しているために、第1デコード処理の実施前に前景の色と背景の色との関係の認識機能や白黒の反転機能を備えていなければ切り出しシンボルを正常に検出することができないなど、第2種のQRコード(登録商標)に対して正常に第1デコード処理を行うことができない。また、背景が黒色で前景が白色である第2種のQRコード(登録商標)用に設計された読取機又は読取機に実装された第2種のQRコード(登録商標)用に構築されたソフトウェアでは、同様に、第1種のQRコード(登録商標)に対して正常に第1デコード処理を行うことができない。
ただし、QRコード(登録商標)750cでは、QRコード(登録商標)750cの撮像結果を第1コード処理に対応する第1デコード処理しても人が第3文字列を認識できない中間文字列までしか得られない。つまり、QRコード(登録商標)750cでは、第1デコード処理まででは人は第3文字列の全てを認識することができないようになっている。
第1実施形態では、基板ケース80の外部から視認可能な第1種のQRコード(登録商標)としてQRコード(登録商標)355a,550aの2つがあり、基板ケース80の外部から視認可能な第2種のQRコード(登録商標)としてQRコード(登録商標)750cの1つがあり、前者が後者よりも多くなっている。
したがって上記した第1実施形態によれば、第2種のQRコード(登録商標)750cは前景が白色で背景が黒色で作成されたものであり、一般的に広く普及している前景が黒色で背景が白色で作成された第1種のQRコード(登録商標)355a,550aとは、前景と背景との色の明度の関係が逆転しているため、前景が黒色で背景が白色で作成された第1種のQRコード(登録商標)355a,550aなど用に設計された読取機又は読取機に実装された第1種のQRコード(登録商標)355a,550a用に構築されたソフトウェアでは、そもそも、例えば明度の関係が逆転しているために切り出しシンボルを正常に見つけることができないなど、前景が白色で背景が黒色で作成された第2種のQRコード(登録商標)750cに対して正常に第1デコード処理を行うことができない。また、第2種のQRコード(登録商標)750cでは、確認作業に用いられる第3文字列を認識可能に取得するには第1デコード処理だけでは足りず第1デコード処理及び第2デコード処理を必要とするため、仮に第2種のQRコード(登録商標)750cを正常に第1デコード処理できたとしても第2デコード処理が行われる前の第3文字列を人が認識できない不可解な文字列(中間文字列)しか得られず、また、第2デコード処理が必要であることを知っていない不正行為者に第3文字列を人が認識できない不可解な文字列(中間文字列)を見た段階でそれ以上の不正取得の試みを断念させることが可能となる。この結果、第2種のQRコード(登録商標)750cに関するセキュリティの向上を図ることができる。
また、第1種のQRコード(登録商標)355a,550aと第2種のQRコード(登録商標)750cとの双方があって、第2種のQRコード(登録商標)750cよりも一般に使用される第1種のQRコード(登録商標)355a,550a用に設計された読取機又は第1種のQRコード(登録商標)355a,550a用に構築されたソフトウェアが実装された読取機が広く普及しているため、第1種のQRコード(登録商標)355a,550a用に設計された読取機又は第1種のQRコード(登録商標)355a,550a用に構築されたソフトウェアを用意するように不正行為者を誘導でき、第2種のQRコード(登録商標)750cに関するセキュリティの向上を図ることができる。
また、第1種のQRコード(登録商標)355a,550aの数が第2種のQRコード(登録商標)750cの数よりも多いため、不正行為者が第1種のQRコード(登録商標)355a,550aに設計された読取機又は第1種のQRコード(登録商標)355a,550a用に構築されたソフトウェアが実装された読取機を用意するように不正行為者を誘導でき、これにより、第2種のQRコード(登録商標)750cに関するセキュリティの更なる向上を図ることができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る遊技機の一例であるスロットマシン1について、図9〜図13を参照して説明する。図9は第2実施形態のメイン制御基板63及び基板ケース80の分解斜視図である。図10は支持板81に取り付けた状態のメイン制御基板63を収容した基板ケース80の正面図である。図11は図10の一点鎖線Bで囲む領域のメイン制御基板63の実装面63aの概略を示す図である。図12は図10のA−A矢視断面の概略を示す図である。
第2実施形態は、主に、メイン制御基板63の実装面63aの無配線領域2015(ベタ配線で形成された第1配線パターンで囲まれた配線パターンが存在しない領域)にQRコード(登録商標)1000が形成されたシール1010が配置され、基板ケース80には無配線領域2015に対応して凹部1030が形成される点において、第1実施形態と異なる。なお、第2実施形態では、第1実施形態の構成と同様の構成には同じ符号を付し、その説明を省略する。
メイン制御基板63(本発明の「制御基板」に相当)は、図12に示すように、カバー部材80aとベース部材80bとからなる基板ケース80(本発明の「基板ケース」に相当)に収容される。
メイン制御基板63において、その実装面63a(本発明の「一の面」に相当)には、電位が所定値0であるグランド用の配線パターン2010(本発明の「第1配線パターン」に相当)、電位が所定値VDDである電源用の配線パターン(不図示)、信号用の配線パターン2020が配置されるとともに、メインCPU61やコネクタ1020などの複数の部品が実装されている(図11、図12参照)。配線パターン2010は単一のベタ配線で形成されている。なお、コネクタ1020(本発明の「コネクタ」に相当)の配置位置の詳細については後述する。
また、メイン制御基板63において、その裏面63b(本発明の「他の面」に相当)には、電位が所定値0であるグランド用の配線パターン2030(本発明の「第2配線パターン」に相当)、電位が所定値VDDである電源用の配線パターン(不図示)、信号用の配線パターン(不図示)が配置されている(図12参照)。
また、メイン制御基板63には、実装面63aに配置されたグランド用の配線パターン2010と裏面63bに配置されたグランド用の配線パターン2030とを電気的に接続するメイン制御基板63を貫通するビア2040,ビア2045が複数形成されている(図11、図12参照)。なお、複数のビア2040(本発明の「複数の導体部」に相当)の配置位置の詳細については後述する。また、メイン制御基板63には、実装面63aに配置された電源用の配線パターンと裏面63bに配置された電源用の配線パターンとを接続するメイン制御基板63を貫通するビア(不図示)が複数形成されている。また、メイン制御基板63には、実装面63aに配置された信号用の配線パターン2020と、裏面63bに配置された信号用の配線パターンとを接続するメイン制御基板63を貫通するビア2050が複数形成されている(図11参照)。ビア2040などの各ビアは、配線パターン2010の色や実装面63aの色と大きく異なる色(例えば、金色)をしている。
また、メイン制御基板63の実装面63aには、単一のベタ配線で形成された配線パターン2010に囲まれ、サイズがシール1010のサイズよりも大きい、配線パターンが存在しない無配線領域2015(本発明の「無配線領域」に相当)が存在し、実装面63aが剥き出しになっている(図10、図11、図12参照)。第2実施形態では、配線パターン2010の色と実装面63aの色(実装面63aが剥き出しになっている無配線領域2015の色)とは見分けがつくが一見しただけでは見分けにくい同系色(例えば、緑色と深緑色)である。
上記した複数のビア2040は、図11に示すように、配線パターン2010における無配線領域2015と隣接する隣接領域に、整列して敷設される。図11の具体例では、隣接領域のうちの無配線領域2015の上側の領域に5個のビア2040が略等間隔に敷設され、隣接領域のうちの無配線領域2015の下側の領域に5個のビア2040が略等間隔に敷設されている。なお、複数のビア2040を隣接領域に整列して敷設する例として、無配線領域2015の全周を取り囲むように整列して敷設することが挙げられる。これらのように、作業者がシール1010を無配線領域2015に貼り付ける際に複数のビア2040が無配線領域2015の存在位置の目印となるように、複数のビア2040が、配線パターン2010における無配線領域2015と隣接する隣接領域に、整列して敷設されるようにするとよい。
また、表面には情報の読み取りに際して読取機が用いられるQRコード(登録商標)1000(本発明の「コード」に相当)が形成され、裏面には接着剤が塗布されたシール1010(本発明の「シール」に相当)が、シール1010全体が無配線領域2015に収まるように、無配線領域2015に貼り付けられる(図10、図11、図12参照)。なお、図10では、QRコード(登録商標)1000は基板ケース80の奥側(y軸の正方向側)に存在しているが、図面の作成の便宜上実線で図示している。無配線領域2015は平坦であるため、シール1010を無配線領域2015に貼り付けることに起因してシール1010の表面が凸凹にならずに平坦とすることができる。
QRコード(登録商標)1000は、例えば英数字や記号などからなる第4文字列を第1コード処理し、その結果を白色のシール1010に黒色で印刷等することにより作成されたものである。
第4文字列は、正規の作業者がQRコード(登録商標)1000から読み取って確認作業に利用するものである。第2実施形態では、第4文字列はメイン制御基板63の基板IDであるが、製造番号や製造場所など、これに限定されるものではない。
QRコード(登録商標)1000では、読取機を用いて、当該読取機が備えるカメラでQRコード(登録商標)1000を撮像し、当該読取機が備えるCPU等によりQRコード(登録商標)1000の撮像結果を、切り出しシンボルを検出して当該切り出しシンボルに対して前景と背景とがどのような位置関係になっているかを基に第1コード処理に対応する第1デコード処理することによって第4文字列に変換し、この第1デコード処理により、例えば正規の作業者などの人が第4文字列の全てを認識可能になる。このため、例えば、正規の作業者は、QRコード(登録商標)1000から第1デコード処理により認識可能に得られた第4文字列の全てを用いて確認作業を行うことが可能になる。
なお、無配線領域2015に貼り付けられたシール1010の表面に形成されたQRコード(登録商標)1000は、第4文字列を第2コード処理し、第2コード処理の結果得られる人が第4文字列を認識できない別の文字列を第1コード処理し、その結果をシール1010の黒色で着色された着色部に白色で印刷等することにより形成されたQRコード(登録商標)などであってもよく、第2実施形態ではQRコード(登録商標)1000の種類などに制限はない。
また、コネクタ1020は、図11に示すように、実装面63aのうちの、無配線領域2015を含む領域(以下、「凹部形成対向領域」と記載する。)2000(本発明の「所定の領域」に相当)に配置される。コネクタ1020の配置位置は、メイン制御基板63が基板ケース80に収容された状態で例えば不正行為者によるQRコード(登録商標)1000の発見を邪魔するが、正規の作業者による読取機でのQRコード(登録商標)1000の撮像を邪魔しないような位置であることが好ましい。また、後述するように、基板ケース80では、メイン制御基板63を収容した基板ケース80の正面視での凹部形成対向領域2000と重なる領域に凹部1030が形成され、凹部1030は斜視でのQRコード(登録商標)1000の発見を邪魔する作用を有するものであるので、このことを踏まえて凹部形成対向領域2000のサイズを設定することが好ましい。
基板ケース80のカバー部材80aの前方板80a1には、メイン制御基板63を収容した基板ケースの正面視において、メイン制御基板63の実装面63aの凹部形成対向領域2000と重なる領域(以下、「凹部形成領域」と記載する。:本発明の「特定の領域」に相当)がメイン制御基板63の実装面63a側に凹んだ凹形状となるように凹部1030(本発明の「凹部」に相当)が形成されており、凹部1030の一部に挿通孔1031が形成されている(図9、図10、図12参照)。基板ケース80にメイン制御基板63が収容された状態では、コネクタ1020は挿通孔1031に挿通した状態となる。
凹部1030のメイン制御基板63の実装面63aと対向する面は、当該面の全領域で、実装面63aと平行な平坦面となっている。なお、凹部1030のメイン制御基板63の実装面63aと対向する面は、少なくとも、メイン制御基板63を収容した基板ケース80の正面視で無配線領域2015と重なる領域で、実装面63aと平行な平坦面とするとよい。
なお、第2実施形態では、凹部103は、メイン制御基板63を収容した基板ケース80の正面視で実装面63aのうちの凹部形成対向領域2000と重なる領域に形成されるようにしているが、例えば、無配線領域2015以外の領域とは重ならず、無配線領域2015と重なる領域にだけ形成されるようにしてもよい。
また、メイン制御基板63を収容した基板ケース80を支持板81によりスロットマシン1の筐体3の後側面に取り付け、メイン制御基板63をサブ制御基板73などと接続したスロットマシン1の稼働状態などでは、図13に示すように、コネクタ1020に接続されたハーネスHが、例えば基板ケース80のカバー部材80aにクリップなどで固定して、無配線領域2015側に延在するように敷設される。なお、ハーネスHが無配線領域2015側に延在する例として、図13のようにハーネスHがメイン制御基板63を収容した基板ケース80の正面視で無配線領域2015と重なるように無配線領域2015側に延在する場合の他に、例えば、ハーネスHがメイン制御基板63を収容した基板ケース80の正面視で無配線領域2015と重ならないが無配線領域2015の近くの領域と重なるように無配線領域2015側に延在する場合がある。
したがって、上記した第2実施形態によれば、シール1010を貼り付ける領域をベタ配線で形成された配線パターン2010で囲まれた配線パターンが存在しない無配線領域2015とすることで、シール1010の貼付時にシール1010を貼り付ける領域を視覚的に分かりやすくすることができる。また、配線パターンが存在しない無配線領域2015は通常平坦となっており、シール1010を通常平坦となっている無配線領域2015に貼り付けた場合には、シール1010を無配線領域2015に貼り付けたことに起因してシール1010の表面に形成されたQRコード(登録商標)1000に凹凸ができず、このため、QRコード(登録商標)1000を読取機で撮像した場合に撮像したQRコード(登録商標)1000がほとんど歪むことがなく、QRコード(登録商標)1000の誤認識を防止できる。また、シール1010は平坦である無配線領域2015に貼り付けられるため、シール1010が剥がれにくくなる。
また、ダイシングの余白や基板製造番号を入れるために四方を配線パターンで囲まれていない配線パターンが存在しない領域が作られるが、仮に四方を配線パターンで囲まれていない配線パターンが存在しない領域をシール1010の貼付領域とした場合には、両領域の誤認を防ぐために例えば当該シール1010の貼付領域を判別可能にする『』のようなマークをシルク印刷で作成する工程が必要となる。しかしながら、第2実施形態では、シール1010を貼り付ける領域をベタ配線で形成された配線パターン2010で囲まれた配線パターンが存在しない無配線領域2015とすることで前述のシルク印刷の工程が必要でなくなるため、製造工程の増大を抑制することができる。
また、基板ケース80の正面視では、QRコード(登録商標)1000は基板ケース80に形成された凹部1030での平坦となっている領域の奥にQRコード(登録商標)1000全体が当該領域と重なるように存在するため、基板ケース80の凹部1030が読取機による撮像時に邪魔にならず、読取機でのQRコード(登録商標)1000の撮像を容易にできる。また、基板ケース80の斜視では、基板ケース80の凹部1030によりQRコード(登録商標)1000が見にくくなるため、QRコード(登録商標)1000が基板ケース80に形成された凹部1030の奥にあることを知らない人にはQRコード(登録商標)1000の発見が難しくなる。
また、配線パターン2010と無配線領域2015は同系色(例えば、緑色と深緑色)であるため配線パターン2010と無配線領域2015との境界は分かりにくいが、ビア2040は通常配線パターン2010とも無配線領域2015とも大きく色が異なって目立つため、配線パターン2010における無配線領域2015と隣接する隣接領域に整列して敷設された複数のビア2040により、シール1010を貼り付ける領域である無配線領域2015が分かりやすくなってシール1010の貼り付け作業が容易になる。特に、光がビア2040に当たって反射した場合には、反射した光により隣接領域に整列して敷設された複数のビア2040がより見やすくなって無配線領域がより分かりやすくなってシールの貼り付け作業が容易になる。
また、コネクタ1020を凹部形成対向領域2000に設けることによって、コネクタ1020によりQRコード(登録商標)1000が見にくくなるため、QRコード(登録商標)1000がどこにあるか分からない人によるQRコード(登録商標)1000の発見をより難しくできる。
また、ハーネスHがコネクタ1020に接続された稼働状態では、無配線領域2015側に延在するように敷設されたハーネスHによりQRコード(登録商標)1000が見にくくなるため、QRコード(登録商標)1000がどこにあるか分からない人によるQRコード(登録商標)1000の発見をより難しくすることができる。また、仮に不正行為者がQRコード(登録商標)1000を発見できたとしても、QRコード(登録商標)1000を読取機で撮像する際にハーネスHが邪魔になって読取機でのQRコード(登録商標)1000の撮像をより難しくできる。
また、例えば不正行為者からQRコード(登録商標)1000を隠すために利用する凹部1030にコネクタ1020が挿通する挿通孔1031を設けることで、基板ケース80での凹部1031等の凹部の制作箇所を少なくできて、基板ケース80の製造が容易になる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上記したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
例えば、上記した第1実施形態では、第1種のQRコード(登録商標)355a,550aは背景が白色で前景が黒色であるとし、第2種のQRコード(登録商標)750cは背景が黒色で前景が白色であるとしているが、これに限定されず、第1種のQRコード(登録商標)355a,550aを背景が白色で前景が黒色である以外の背景の色の明度よりも前景の色の明度の方が低いQRコード(登録商標)とし、第2種のQRコード(登録商標)750cを背景が黒色で前景が白色である以外の背景の色の明度よりも前景の色の明度の方が高いQRコード(登録商標)としてもよい。
また、上記した第1実施形態では、第1種のQRコード(登録商標)をQRコード(登録商標)355a,550aの2個、第2種のQRコード(登録商標)をQRコード(登録商標)750cの1個としたが、これに限定されるものではなく、第1種のQRコード(登録商標)が2個で第2種のQRコード(登録商標)が1個である以外の第1種のQRコード(登録商標)の個数が第2種のQRコード(登録商標)の個数よりも多いとしてもよい。
また、上記した第1実施形態では、第1種のQRコード(登録商標)をQRコード(登録商標)355a,550aの2個、第2種のQRコード(登録商標)をQRコード(登録商標)750cの1個としたが、これに限定されるものではなく、第1種のQRコード(登録商標)の個数と第2種のQRコード(登録商標)の個数とが同じであってもよいし、第2種のQRコード(登録商標)の個数が第1種のQRコード(登録商標)の個数より多いとしてもよい。
また、上記した第1実施形態では、基板ケース80の外部から視認可能なQRコード(登録商標)を基板ケース80の外面に貼付されたかしめ記録紙350、封印シール550、型式シール750に形成されたQRコード(登録商標)355a,550a,750cとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、基板ケース80に直接刻印等された基板ケース80の外部から視認可能なQRコード(登録商標)であってもよいし、メイン制御基板63の実装面63aに設けられた基板ケース80の外部から視認可能なQRコード(登録商標)や実装面63aに実装された電子部品の天面に設けられた基板ケース80の外部から視認可能なQRコード(登録商標)であってもよい。
また、上記した第1実施形態では、第3文字列を第2コード処理して得られる中間文字列は、例えば、第3文字列が文字情報750bを特定可能な情報部分のみからなる場合(例えば、「Y30A」)や一部に文字情報750bを特定可能な情報部分を含む場合(例えば、「X1X2Y30AX3」)、正規の作業者などの人は、第3文字列を認識できず、さらに第3文字列の全部又は一部を構成する文字情報750bを特定可能な情報を認識できないような文字列であり、第2コード処理はこのような中間文字列が得られる処理であるとしたが、これに限定されるものではなく、例えば次のようなものであってもよい。例えば、第3文字列を第2コード処理して得られる中間文字列は、例えば、第3文字列が一部に文字情報750bを特定可能な情報部分を含む場合(例えば、「X1X2Y30AX3」)、正規の作業者などの人は、第3文字列全体を認識することができないが、第3文字列の一部を構成する文字情報750bを特定可能な情報を認識できるような文字列(例えば、「Y1Y2Y3Y4Y5Y30AY6Y7」)であり、第2コード処理はこのような中間文字列が得られる処理であるとしてもよい。このようにすると、例えば文字情報750bとQRコード(登録商標)750cとが近くに配置されているような場合において、仮に正規の作業者が読取機又は読取機に実装されたソフトウェアを用いてQRコード(登録商標)750cから第3文字列を読み取ろうとした際に、読取機又は読取機に実装されたソフトウェアに前景が白色で背景が黒色であるQRコード(登録商標)750cに対する第1デコード処理の機能が備えられているが、第2デコード処理の機能が備わっていないような場合には、第3文字列全体を認識できないが、第1デコード処理により得られる中間文字列から文字情報750bを特定可能な情報を認識でき、この認識できた文字情報750bを特定可能な情報と文字情報750bとの対比作業を行うことができる。
また、上記した第1実施形態や第2実施形態では、二次元コードをQRコード(登録商標)355a,550a,750c,1000であるとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、QRコード(登録商標)以外の2次元コードや、バーコードなどの一次元コードなどであってもよい。
また、上記した第2実施形態では、QRコード(登録商標)1000が形成されたシール1010を貼り付ける配線パターンが存在しない無配線領域2015を、電位が所定値0であるグランド用の配線パターン2030に囲まれた領域としたが、これに限定されるものではなく、例えば、電位が所定値VDDである電源用の配線パターンに囲まれた領域としてもよい。
また、上記した第2実施形態において、次のような制約を付加するようにしてもよく、図14を参照して説明する。図14はメイン制御基板63の実装面63aを見た状態の図であり、裏面63b側に配置された後述する配線パターン3000や、裏面63b側の第1禁止領域3005a及び第2禁止領域3005bは、点線で示している。なお、ここでは、周囲を同一の配線パターン(例えば、ベタ配線で形成された同一の配線パターン)で囲まれた配線パターンが存在しない領域を適宜「第1無配線領域」と記載する。また、配線パターンは存在しないが、周囲の少なくとも一部が同一の配線パターン(例えば、ベタ配線で形成された同一の配線パターン)で囲まれていない領域を適宜「第2無配線領域」と記載する。
無配線領域2015が存在する実装面63aの裏面63bでは、裏面63bを垂直な方向から見て無配線領域2015と重なる領域と、裏面63bの長手方向での裏面63bの中心線CL1に対して線対称となる領域(以下、「第1禁止領域」と記載する。)3005a及び裏面63bの短手方向での裏面63bの中心線CL2に対して線対称となる領域(以下、「第2禁止領域」と記載する。)3005bは、第1無配線領域としない。つまり、第1禁止領域3005a及び第2禁止領域3005bは、第1無配線領域とすることを禁止する領域である。図14の例では、第1禁止領域3005a及び第2禁止領域3005bには、ベタ配線で形成された配線パターン3000が存在し、第1無配線領域となっていない。なお、第1禁止領域3005a及び第2禁止領域3005bが、第2無配線領域となっていてもよい。
このようにすることより、メイン制御基板63に部品を実装する前であっても、無配線領域2015を利用することにより、メイン制御基板63の実装面63aと裏面63bとの区別を容易につけることができる。
また、裏面63bに第1無配線領域を形成することを禁止するようにしてもよい。これによれば、メイン制御基板63に部品を実装する前であっても、無配線領域2015を利用することにより、メイン制御基板63の実装面63aと裏面63bとの区別を容易につけることができる。
また、上記した第1実施形態や第2実施形態、それらの変形例の内容を、例えば、サブ制御基板73及び当該サブ制御基板73を収容する基板ケース90など、他の制御基板及び当該他の制御基板を収容する他の基板ケースに適用可能である。
また、上記した第1実施形態や第2実施形態、それらの変形例の内容を、パチンコ機やカジノマシンなどの他の遊技機に適用可能である。
また、上記実施形態や上記変形例等の内容を適宜組み合わせることができる。
本発明は、基板ケース内に収容されたセキュリティ対策の必要な制御基板を備える遊技機に関する。