JP6870579B2 - 三次元積層造形装置 - Google Patents

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Description

本発明は、三次元積層造形装置に関する。
従来、特許文献1に記載されるように、角筒状の造形枠(造形タンク)に嵌合されたステージ上の金属粉末に対して電子ビームを照射し、金属粉末を所定の三次元形状となるように溶融して凝固させる装置が知られている。この装置では、造形枠の外面に対向するようにして角筒状の加熱炉が配置されており、この加熱炉が、造形枠を温める発熱部を有する。また特許文献2に記載されるように、環状の粉末床を備えた選択的レーザ溶融システムが知られている。このシステムでは、相対的に大型の直径を有する環状、リング状、円筒状、円錐台状、円錐形などの軸対象のコンポーネントが製造される。
特開2015−183245号公報 特表2015−533650号公報
特許文献2に記載されたシステムのように、大型の環状のコンポーネント等を製造する場合に、環状の粉末床が採用され得る。しかしながら、粉末の効率的な加熱の観点で、改善の余地があった。本発明は、筒状の造形物を造形する場合あるいは粉末床が環状の場合に粉末を効率的に加熱することにより、生産効率を向上させることができる三次元積層造形装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る三次元積層造形装置は、筒状の造形タンクと、造形タンクの内側に配置され、造形タンクとの間に、造形物が造形される造形領域を形成する筒状の内壁と、内壁の内側に設けられたヒータと、を備える。
この三次元積層造形装置によれば、筒状の内壁が造形タンクの内側に配置され、造形タンクと内壁との間に、造形領域が形成される。この場合、粉末床は環状となる。よって、筒状の造形物を造形する場合に、その造形に必要な粉末のみを供給すればよく、生産性が良い。すなわち、内壁が占有している領域には粉末が供給されないので、造形に寄与しない無駄な粉末を減らすことができる。しかも、内壁の内側に設けられたヒータは、造形領域内の粉末を内側から加熱できる。よって、造形中に造形領域内の粉末が冷えることを防止でき、粉末を効率的に加熱することができる。その結果として、筒状の造形物の生産効率を向上させることができる。
いくつかの態様において、三次元積層造形装置は、造形タンクの内側であって内壁の下側に配置され、造形タンクに対して造形タンクの軸線方向に相対的に移動するステージを更に備え、内壁は、ステージに対して固定されており、造形タンクとの相対位置に関わらず造形タンクの上端から常に突出するような高さを有する。この場合、内壁は、造形タンクの軸線方向のどの位置においても造形タンクの内側に常に存在する。よって、内壁の内側に設けられたヒータによる造形領域の内側からの加熱が常に行われ得る。したがって、造形工程の全体にわたって、高いエネルギ効率が維持され得る。
いくつかの態様において、三次元積層造形装置は、造形タンクと内壁とを造形タンクの軸線周りに一緒に回転させるように構成された回転機構を更に備える。この場合、回転機構により、粉末および造形物を回転させることができる。造形対象の物質(粉末や造形物)が回転することで、粉末の供給やエネルギビームの照射をある限定された部分でのみ行って造形物を造形することができる。このような回転機構により、たとえば大型の造形物を造形する際に、生産性の向上がもたらされ得る。
いくつかの態様において、三次元積層造形装置は、造形領域の上面に形成された環状の造形面に対し、造形面の周方向における1つまたは複数の第1部分に造形物の材料である粉末を供給する粉末供給部と、造形面に対し、造形面の周方向における1つまたは複数の第2部分であって第1部分とは異なる第2部分にエネルギビームを照射するビーム出射部と、を更に備える。この場合、粉末供給部により、造形面の第1部分に粉末が供給され、ビーム出射部により、造形面の第2部分にエネルギビームが照射される。環状の造形面の周方向の異なる位置で粉末の供給とエネルギビームの照射とを順次行うことにより、生産性の更なる向上がもたらされ得る。
本発明のいくつかの態様によれば、筒状の造形物を造形する場合に粉末を効率的に加熱することにより、生産効率を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る三次元積層造形装置の概略構成を示す図である。 図1のII−II線に沿った断面図である。 図1のIII−III線に沿った断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1を参照して、本実施形態に係る三次元積層造形装置1の基本構成について説明する。図1に示されるように、三次元積層造形装置1は、粉末Aに電子ビームBを照射して粉末Aを溶融させ凝固させて三次元の物体である造形物Cを造形する装置である。三次元積層造形装置1は、電子ビーム出射部(ビーム出射部)2及び造形部3を備えている。三次元積層造形装置1は、さらに、造形部3を収容するチャンバ10を備えている。電子ビーム出射部2は、チャンバ10の外側に取り付けられている。
電子ビーム出射部2は、造形部3の粉末Aに対し電子ビームBを出射し、粉末Aを溶融させる。電子ビーム出射部2は、下方に向けて電子ビームBを出射する電子銃部と、電子ビームBの収差を補正する収差コイルと、電子ビームBを収束させるフォーカスコイルと、電子ビームBの照射位置を調整する偏向コイルとを、コラム2b内に備えてもよい(いずれも図示せず)。電子ビーム出射部2は、コラム2bの下端に設けられてチャンバ10内に開口する出射口2aから、造形部3内に形成された造形面Sに向けて、電子ビームBを出射させる。
三次元積層造形装置1は、たとえば筒状の造形物Cを造形するのに適した構成を有する。特に、三次元積層造形装置1は、大型の造形物Cを効率的に造形するのに適した構成を有する。ここで言う「筒状の造形物C」とは、後述する造形タンク4の軸線Lに垂直な断面が概ね環状を呈する造形物Cの総称である。すなわち、「筒状」は、たとえば円筒状および角筒状、多角筒状を含むが、それら以外にも、円錐状や角錐状などの内径が変化する形状や、軸線Lに垂直な断面形状が軸線Lに沿った方向において変化する形状をも含む。また「筒状の造形物C」は、周方向に連続する壁部を有する物体に限られず、周壁部が途切れたような物体をも含む。たとえば、「筒状の造形物C」は、軸線Lに垂直な断面が連続する環状ではなく、1つまたは複数の弧状の物体も含む。三次元積層造形装置1によれば、たとえば、半円筒状の造形物Cを造形することもできる。また、環状の造形面S(環状の粉末床)を有する三次元積層造形装置1によれば、筒状の造形物Cに限られず、たとえば鉛直方向に延びる棒状または柱状の物体が環状に配置された造形物Cを造形することもできる。三次元積層造形装置1によって造形され得る造形物Cは、一例として、金属製の航空機の部品などである。
このような大型かつ筒状の造形物Cを造形するための三次元積層造形装置1では、造形部3の外周側から、電子ビーム出射部2による電子ビームBの照射が行われる。そのため、電子ビーム出射部2は、チャンバ10に形成された段部10bに取り付けられている。この段部10bは、造形部3の斜め上方において水平に延在する壁部である。
チャンバ10は、密閉された内部空間を形成する。三次元積層造形装置1における造形物Cの造形工程中は、チャンバ10内が真空又はほぼ真空な状態とされる。
造形部3は、所望の物体である造形物Cを造形する部位である。造形部3は、たとえば円筒状の造形タンク4と、造形タンク4内に嵌め込まれた円板状の昇降ステージ(ステージ)6と、昇降ステージ6に対して固定された円筒状の容器(内壁)7とを有する。造形タンク4は、円筒状の周壁部4aと、周壁部4aの下端を閉鎖する底壁部4bとを含む。造形タンク4は、その内部に、造形物Cが造形される造形領域Rを形成する。
昇降ステージ6は、造形タンク4の内側であって容器7の下側に配置されている。昇降ステージ6は、造形タンク4の周壁部4a内において、造形タンク4の軸線L(図2参照)の方向に移動可能である。
筒状の造形物Cを造形するための三次元積層造形装置1において、上記した造形領域Rは、筒状を呈している。より詳細には、容器7は、造形タンク4の内側に配置されている。円筒状の容器7は、たとえば、造形タンク4と同心状に配置されている。容器7の外径は、造形タンク4の内径よりも小さい。容器7と造形タンク4との間には、円筒状の造形領域Rが形成されている。造形タンク4内に容器7が配置されることにより、造形物Cの形状に応じた造形領域Rが形成されており、造形に寄与しない無駄な粉末Aを減らすことが可能になっている。なお、容器7の形状および大きさ(直径)は、目的とする造形物Cの形状および大きさに応じて適宜に変更されてもよい。
容器7は、たとえばカーボン材からなる。容器7は、円筒状の周壁部7aと、周壁部7aの上端を閉鎖する円板状の頂壁部7bと、周壁部7aの下端を閉鎖する円板状の底壁部7cとを含む。容器7の外径は、昇降ステージ6の直径よりも小さい。容器7の高さは、たとえば、造形タンク4の高さよりも高い。容器7の底壁部7cが、昇降ステージ6の上面6aに固定されていてもよいが、底壁部7cと上面6aとの間に別の部材が介在してもよい。たとえば、底壁部7cと上面6aとの間に、造形物Cを支持するプレートが設けられてもよい。その場合、プレートが昇降ステージ6の上面6aに固定され、プレート上に容器7の底壁部7cが固定され得る。
昇降ステージ6および容器7は一体化されており、昇降ステージ6に固定されて軸線L方向に延びる昇降軸16を介して、昇降機構22に連結されている。昇降機構22は、昇降軸16を軸線L方向に移動させることにより、昇降ステージ6および容器7を、造形タンク4に対して軸線L方向に移動させることができる。すなわち、昇降ステージ6は、昇降機構22によって移動させられることにより、造形タンク4に対して軸線L方向に相対的に移動する。
一方で、三次元積層造形装置1は、造形タンク4と昇降ステージ6と容器7とを軸線L周りに一緒に回転させるように構成された回転機構21を備えている。造形タンク4は、底壁部4bに固定されて軸線L方向に延びる円筒状の回転軸14を介して、回転機構21に連結されている。回転機構21は、回転軸14を軸線L周りで回転方向D(図2参照)に回転させることにより、造形タンク4と昇降ステージ6と容器7とを、回転方向Dに一緒に回転させることができる。すなわち、昇降軸16は回転軸14内を貫通しており、回転軸14からの回転トルクを受けて回転方向Dに回転軸14と一緒に回転させられるが、回転軸14に対して、軸線L方向に独立して移動可能である。
より詳細には、チャンバ10の底壁および底壁に固定された板状の軸保持部20に、回転軸14および昇降軸16が貫通しており、回転軸14は、軸保持部20に保持されつつ、軸保持部20に対して回転可能である。軸保持部20の内部には、回転軸14の外周面に当接する回転シール部15が設けられる。回転機構21は、回転軸14に接続されており、回転軸14を軸線L周りに回転させる。昇降機構22は、回転軸14の下端に固定されて高さが不変の上板部22aと、昇降軸16の下端に固定された下板部22bと、上板部22aおよび下板部22bを連結すると共に軸線L方向に伸縮可能な伸縮連結部22cと、を含む。昇降機構22は、伸縮連結部22cの伸縮により、下板部22bおよび昇降軸16を下降又は上昇させる。昇降軸16と回転軸14との間には、溶接ベローズ19が設けられている。回転軸14に対する昇降軸16の軸線L方向の移動に伴って、溶接ベローズ19は伸縮可能である。
造形部3は、さらに、造形領域Rの上面に形成された円環状の造形面Sに対し、造形物Cの材料である粉末Aを供給する粉末供給部24と、粉末供給部24によって供給された粉末Aの表面を平坦化させる表面平坦化機構23とを有する。粉末供給部24は、たとえば、粉末Aを収容するホッパを含む。粉末供給部24は、ホッパの下端に形成された排出口(図示せず)から造形面Sに向けて、粉末Aを排出する。粉末供給部24および表面平坦化機構23は、たとえば、チャンバ10の側壁10aに固定されてもよい。
粉末Aは、多数の粉末体により構成される。粉末Aとしては、たとえば金属製の粉末が用いられる。また、粉末Aとしては、電子ビームBの照射により溶融及び凝固できるものであれば、粉末より粒径の大きい粒体を用いてもよい。
表面平坦化機構23は、たとえば棒状または板状の本体部23aを含む。この本体部23aは、リコータとも称され、造形面S上で水平に延在する。表面平坦化機構23は、たとえば、造形タンク4の上端4cと面一になるように、粉末Aの表面を均す。
造形部3には、粉末Aを加熱するための複数の機構が備わっている。まず、三次元積層造形装置1は、容器7に内蔵された第1ヒータ(ヒータ)8を備える。容器7の内側に設けられた第1ヒータ8は、給電線9を介して外部の電源18に接続されている。第1ヒータ8は、たとえば電熱線からなる。給電線9は、昇降軸16の内部を通されて、昇降ステージ6および容器7の底壁部7cを貫通してもよい。第1ヒータ8として、電熱線以外の公知の加熱手段が用いられてもよい。第1ヒータ8は、周壁部7aを加熱することにより、造形領域Rの内側から、造形物Cおよび造形領域R内の粉末Aを加熱する。
次に、三次元積層造形装置1は、造形タンク4の外周面に取り付けられた円筒状の外周容器31と、外周容器31に内蔵された第2ヒータ32とを備える。外周容器31は、造形タンク4を包囲しており、造形タンク4の周壁部4aに相当する高さを有する。外周容器31は、たとえばカーボン材からなる。第2ヒータ32も、第1ヒータ8と同様の構成を有する。ただし図1では、第2ヒータ32の電源および第2ヒータ32に接続される給電線の図示は省略されている。第2ヒータ32は、外周容器31および造形タンク4の周壁部4aを加熱することにより、造形領域Rの外側から、造形物Cおよび造形領域R内の粉末Aを加熱する。
さらに、三次元積層造形装置1は、造形面Sの上方に設けられた第3ヒータ26を備える。第3ヒータ26は、たとえば図示しない電源から電流の供給を受けて点灯するランプヒータである。第3ヒータ26として、たとえばハロゲンランプ等が用いられてもよい。第3ヒータ26は、造形物Cの造形時に、たとえば粉末Aの予備加熱を行ってもよい。
以上の第1ヒータ8、第2ヒータ32、および第3ヒータ26によって、造形領域R内の造形物Cおよび粉末A(造形面Sの粉末Aを含む)が加熱される。言い換えれば、造形工程中において、造形物Cおよび粉末Aが冷めることが防止される。
三次元積層造形装置1では、造形工程において、造形タンク4、昇降ステージ6および容器7が回転する。環状の造形面Sには、周方向の異なる位置において造形に関わる各工程が実施される。以下、図2を参照して、造形面Sに対して施される各工程について説明する。図2に示されるように、円環状の造形面Sに対し、造形面Sの周方向における第1部分P1に、粉末供給部24から粉末Aが供給される。また造形面Sに対し、第1部分P1とは異なる第2部分P2に、電子ビーム出射部2から電子ビームBが照射される。第1部分P1と第2部分P2とは、たとえば180°離れた位置に設けられる。なお、これらの周方向の間隔は、適宜に変更されてもよい。
造形タンク4および容器7が回転するため、造形領域Rおよび造形面Sも回転する。一方で粉末供給部24および電子ビーム出射部2はチャンバ10に固定されているため、上記した第1部分P1および第2部分P2は、空間的に決まった部分であり、移動しない。第1部分P1と第2部分P2との間には、表面平坦化機構23によって粉末Aの表面が平坦化される第3部分P3と、第3ヒータ26によって粉末Aが加熱される第4部分P4とが設けられる。表面平坦化機構23および第3ヒータ26も固定されているため、第3部分P3および第4部分P4は、空間的に決まった部分であり、移動しない。上記構成により、第1部分P1において造形面Sに供給された粉末Aは、造形タンク4および容器7の回転とともに回転方向Dに移動し、第3部分P3において表面平坦化機構23によって平坦化される。平坦化された粉末Aは、更に回転方向Dに移動し、第4部分P4において第3ヒータ26によって予備加熱される。予備加熱された粉末Aは、更に回転方向Dに移動し、第2部分P2において電子ビームBの照射により溶融凝固される。このような一連の工程が連続して行われる。
造形工程の初期においては、昇降機構22は、昇降ステージ6を造形タンク4の上部へ移動させ、粉末Aが溶融凝固されて積層されるごとに、昇降ステージ6を降下させる。昇降ステージ6上には造形物Cが造形されていく。その間、上記した回転動作は継続して行われる。昇降ステージ6が最も低い位置まで下降して造形が終了する時点でも、容器7は造形タンク4の上端4cから突出する。すなわち、容器7は、造形タンク4との相対位置に関わらず、造形タンク4の上端4cから常に突出するような高さを有する。
なお、三次元積層造形装置1は、図示しない制御部を備える。制御部は、たとえばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)等のハードウェアと、ROMに記憶されたプログラム等のソフトウェアとから構成されたコンピュータを含んで構成される。制御部は、偏向コイルに制御信号を出力して、電子ビームBの照射位置を制御する。たとえば、制御部には造形すべき物体である造形物Cの三次元CAD(Computer-Aided Design)データが入力される。制御部は、この三次元CADデータに基づいて二次元のスライスデータを生成する。スライスデータは、たとえば、造形物Cの水平断面のデータであり、上下位置に応じた多数のデータの集合体である。このスライスデータに基づいて、電子ビームBが造形面S上の粉末Aに対し照射する領域が決定され、その領域に応じて偏向コイルに制御信号が出力される。
続いて、三次元積層造形装置1における造形物Cの造形方法について説明すると、回転機構21および昇降機構22によって、上述したとおりの回転動作および下降動作が行われつつ、粉末供給部24による粉末Aの供給、表面平坦化機構23による粉末Aの表面の平坦化、第3ヒータ26による粉末Aの予備加熱、および電子ビーム出射部2による電子ビームBの照射が行われる。これらは、上記の制御部によって制御され得る。造形工程の間、第1ヒータ8および第2ヒータ32は、造形領域R内の造形物Cおよび粉末Aを加熱し続ける。これにより、筒状の造形物Cを造形するための効率的な粉末Aの供給および加熱が行われる。
なお、図3に示されるように、造形物Cの中で特に薄い壁部や細い壁部には、当該壁部から、造形タンク4の周壁部4aおよび容器7の周壁部7aに向けて突出するサポート部Csが形成されてもよい。サポート部Csは、造形物Cと同様に、粉末Aの溶融凝固によって形成される。サポート部Csは、造形物Cがチャンバ10から取り出された後に、削り取られる。なお、サポート部Csと周壁部4aとの固着を防止するため、サポート部Csと周壁部4aとの間に僅かな隙間が形成されてもよい。
本実施形態の三次元積層造形装置1によれば、容器7が造形タンク4の内側に配置され、造形タンク4と容器7との間に、造形領域Rが形成される。よって、筒状の造形物Cを造形する場合に、その造形に必要な粉末Aのみを供給すればよく、生産性が良い。すなわち、容器7が占有している領域には粉末Aが供給されないので、造形に寄与しない無駄な粉末Aを減らすことができる。しかも、容器7に内蔵された第1ヒータ8は、造形領域R内の粉末Aを内側から加熱できる。よって、造形中に造形領域R内の粉末Aが冷えることを防止でき、粉末Aを効率的に加熱することができる。たとえば、順次供給されていく新たな粉末Aを効率的に加熱することができる。その結果として、筒状の造形物Cの生産効率を向上させることができる。このことは、特に、大型の造形物Cを造形する場合に有利である。三次元積層造形装置1によれば、筒状の造形物Cを造形する場合に限られず、環状の造形面S(環状の粉末床)によって造形され得る他のあらゆる造形物Cに対しても、上記の効果が奏される。
また、造形タンク4内に入れる粉末Aが減ることで造形タンク4全体の重量が軽くなり、造形タンク4の駆動部である回転機構21および昇降機構22が軽量化される。粉末Aの溶融と粉末Aの供給・加熱が同時にできるようになるため、生産速度が向上する。金属粉を平らにならす表面平坦化機構23の構造が簡単になる。第1ヒータ8が内蔵された容器7により、造形物Cが常に加熱された状態で造形可能になり、造形物Cの熱変形等が抑えられる。第1ヒータ8が内蔵された容器7の周壁部7aと造形物Cとの間にサポート部Csを設けることで、造形物Cの熱変形を抑えることができるようになる。
容器7が造形タンク4の上端4cから常に突出するような高さを有するので、容器7は、軸線L方向のどの位置においても造形タンク4の内側に常に存在する。よって、容器7に内蔵された第1ヒータ8による造形領域Rの内側からの加熱が常に行われ得る。したがって、造形工程の全体にわたって、高いエネルギ効率が維持され得る。
回転機構21により、粉末Aおよび造形物Cを回転させることができる。造形対象の物質(粉末Aや造形物C)が回転することで、粉末Aの供給や電子ビームBの照射をある限定された部分でのみ行って造形物Cを造形することができる。このような回転機構21により、たとえば大型の造形物Cを造形する際に、生産性の向上がもたらされ得る。
粉末供給部24により、造形面Sの第1部分P1に粉末Aが供給され、電子ビーム出射部2により、造形面Sの第2部分P2に電子ビームBが照射される。環状の造形面Sの周方向の異なる位置で粉末Aの供給と電子ビームBの照射とを順次行うことにより、生産性の更なる向上がもたらされ得る。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られない。たとえば、粉末材料は金属に限られず、樹脂やセラミック等であってもよい。
粉末供給部24によって粉末Aが供給される第1部分P1は、造形面Sの周方向の複数の部分に設けられてもよい。電子ビーム出射部2によって電子ビームBが照射される第2部分P2は、造形面Sの周方向の複数の部分に設けられてもよい。複数の電子ビーム出射部2と粉末供給部24を円周状に配置することで、生産性を向上させることができる。その場合に、回転機構21は、造形タンク4、昇降ステージ6および容器7を、回転方向Dに回転させることができ、さらに回転方向Dとは反対方向に回転させることができてもよい。
造形タンク4と容器7とを回転させる回転機構21が省略されてもよい。その場合に、電子ビーム出射部2は、環状の造形面Sに対して電子ビームBを照射可能なように構成される。粉末供給部24および表面平坦化機構23は、環状の造形面Sに対して粉末Aを供給し、平坦化することができるように構成される。
造形タンク4に対して容器7および昇降ステージ6を相対的に移動させる構成は、昇降機構22によって昇降ステージ6が下降する形態に限られず、固定された容器7および昇降ステージ6に対して、他の昇降機構によって造形タンク4が上昇する形態が採用されてもよい。その場合、表面平坦化機構23、外周容器31と第2ヒータ32、粉末供給部24、第3ヒータ26、および電子ビーム出射部2が、造形に伴って上昇する構造が採用され得る。
第1ヒータ8を内蔵する容器は、造形タンク4の上端4cから常に突出するような高さを有さなくてもよい。容器は、上記実施形態の容器7の高さよりも低い高さを有し、造形の終了時、すなわち相対的な移動距離が最大となったときに、造形タンク4の内部に完全に収まるような高さを有してもよい。
第3ヒータ26としては、輻射熱によって加熱するランプに代えて、抵抗加熱ヒータ、またはビーム出射部を用いてもよいし、異なる加熱方式のヒータを併用してもよい。第3ヒータ26としてビーム出射部を用いる場合は、例えば、粉末Aを溶融させる電子ビーム出射部2とは別に、予備加熱用のビーム出射部を設け、予備加熱用のビーム出射部からビームを粉末Aに照射することで粉末Aを予備加熱するようにしてもよい。
三次元積層造形装置は、電子ビーム溶融法が適用された造形装置に限られず、たとえばレーザ溶融法が適用された造形装置であってもよい。すなわち、三次元積層造形装置において粉末Aに照射されるビームは、レーザビームであってもよい。三次元積層造形装置において粉末Aに照射されるビームは、電子ビームおよびイオンビームを含む概念である荷電粒子ビームであってもよい。三次元積層造形装置において粉末Aに照射されるビームは、粉末Aに対してエネルギを供給し得るエネルギビームであってもよい。
1 三次元積層造形装置
2 電子ビーム出射部(ビーム出射部)
3 造形部
4 造形タンク
6 昇降ステージ(ステージ)
7 容器(内壁)
8 第1ヒータ(ヒータ)
14 回転軸
16 昇降軸
21 回転機構
22 昇降機構
23 表面平坦化機構
24 粉末供給部
26 第3ヒータ
A 粉末
B 電子ビーム(エネルギビーム)
C 造形物
Cs サポート部
L 軸線
P1 第1部分
P2 第2部分
R 造形領域
S 造形面

Claims (4)

  1. 筒状の造形タンクと、
    前記造形タンクの内側に配置され、前記造形タンクとの間に、造形物が造形される造形領域を形成する筒状の内壁と、
    前記内壁の内側に設けられたヒータと、を備える三次元積層造形装置。
  2. 前記造形タンクの内側であって前記内壁の下側に配置され、前記造形タンクに対して前記造形タンクの軸線方向に相対的に移動するステージを更に備え、
    前記内壁は、前記ステージに対して固定されており、前記造形タンクとの相対位置に関わらず前記造形タンクの上端から常に突出するような高さを有する、請求項1に記載の三次元積層造形装置。
  3. 前記造形タンクと前記内壁とを前記造形タンクの軸線周りに一緒に回転させるように構成された回転機構を更に備える、請求項1または2に記載の三次元積層造形装置。
  4. 前記造形領域の上面に形成された環状の造形面に対し、前記造形面の周方向における1つまたは複数の第1部分に前記造形物の材料である粉末を供給する粉末供給部と、
    前記造形面に対し、前記造形面の周方向における1つまたは複数の第2部分であって前記第1部分とは異なる前記第2部分にエネルギビームを照射するビーム出射部と、を更に備える、請求項3に記載の三次元積層造形装置。
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