JP6867763B2 - 符号化装置及びプログラム - Google Patents

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本発明は、適応動きベクトル予測符号化を行う符号化装置に関するものである。
近年、フレーム周波数が120Hz(毎秒120フレーム)や240Hz(毎秒240フレーム)といった高フレームレートの映像が普及しつつある。高フレームレート映像は動きが速い被写体をなめらかに表示できることが特徴であり、スポーツなどのコンテンツに適している。今後120Hz映像による放送が検討されており、その実現には圧縮符号化技術が課題となっている。120Hz映像をリアルタイムに符号化するためには、1フレームを従来の60Hz映像の半分の時間で処理する必要がある。
8K/4K放送規格で採用されている映像符号化方式であるH.265/HEVC(High Efficiency Video Coding)では、従来方式のH.264/AVC(Advanced Video Coding)と同様に、近傍のフレームから符号化する部分の画素値を予測するインター予測が採用されている。H.265/HEVCのインター予測はH.264/AVCと同様に、複数の参照フレーム候補から選択したフレームを用いて予測することができる。非特許文献1には、120Hz放送におけるH.265/HEVCのGOP(Group Of Picture)構造が記載されている。図6に、16フレームからなるGOP構造の例を示す。
図6において長方形内の数字はフレーム番号を示し、フレーム番号17以降についても同様のGOP構造をとるものとする。図中の下線を付した数字は符号化・復号処理の順番を示し、フレーム番号0,16,1,8,3,4,5,2,7,6・・・の順にフレームが並び替えられる。復号処理の後にはフレーム番号0から順にモニタに表示されるようにフレームが並び替えられる。また、図中の矢印は参照フレームを示す。例えば、フレーム番号16のフレームはフレーム番号0の符号化画像を参照して予測され、フレーム番号1のフレームはフレーム番号0及び16の符号化画像を参照して予測される。図6のGOP構造では、偶数番号のフレーム同士を参照する構造とすることで、偶数番号のフレームのみを復号して60Hz映像とする時間階層符号化を実現している。これにより、将来的に120Hz放送が開始された場合でも、従来の受信機では60Hz映像を再生することが可能である。ここでは、60Hz映像と120Hz映像の差分にあたるフレーム(図6の奇数番号のフレーム)を最上位時間階層と呼ぶこととする。
H.265/HEVCのインター予測ではH.264/AVCと同様に、参照フレームからの動き量を示す動きベクトルを検出して予測する動き補償予測が用いられている。非特許文献2にはH.265/HEVCの動きベクトルの予測方法が記載されている。伝送する動きベクトルの符号量を削減するために、隣接する符号化済みのブロックの動きベクトルから導出された予測動きベクトル候補の中から、実際の動きベクトルとの差分ベクトルが小さくなる予測動きベクトルを選択し、差分ベクトルと予測動きベクトルを示すインデックスが復号側に伝送される。このような符号化方法を、適応動きベクトル予測符号化という。
図7にH.265/HEVCの予測動きベクトル候補の種類を示す。図7(a)は空間予測動きベクトル候補を示しており、図7(b)は時間予測動きベクトル候補を示している。H.265/HEVCでは空間予測動きベクトル候補、時間予測動きベクトル候補、ゼロ予測動きベクトル候補の優先順に、最大2個の予測動きベクトル候補を選択することで、動きベクトル情報を精度良く、かつ効率良く符号化することができる。
空間予測動きベクトル候補では、符号化対象の予測ユニット(PU:Prediction Unit)P1の近傍のブロックを動きベクトルを候補とする。具体的には、P1の左下側に隣接するブロックA0,A1、及びP1の上側に隣接するブロックB0,B1,B2の動きベクトルを候補とする。時間予測動きベクトル候補では、参照フレーム内で符号化対象の予測ユニットP1と同じ空間位置付近のブロックの動きベクトルを候補とする。具体的には、参照フレーム内でP1と同じ空間位置のブロックP2の右下に隣接するブロックH、及びブロックP2のセンター右下のブロックC3の動きベクトルを候補とする。ゼロ予測動きベクトル候補では、動きベクトル(0,0)を候補とする。
ARIB STD−B32 3.6版、「デジタル放送における映像符号化、音声符号化及び多重化方式」、2016年3月25日改定 大久保榮監修、「インプレス標準教科書シリーズ H.265/HEVC教科書」、株式会社インプレスジャパン、2013年10月21日
H.265/HEVCでは多数の候補の中から予測動きベクトルを選べる反面、選択に時間がかかるという問題点がある。また、時間予測動きベクトル候補は他のフレームを参照する必要があることから、伝送エラーによる影響を受けやすいため、シンタックスSPS(Sequence Parameter Set)で使用/不使用を選択することができる。表1に、2K(空間解像度1920×1080)/120Hzの画像を3種類使用して符号化実験を行った結果を示す。本実験では図6に示したGOP構造を使用し、すべてのフレームで予測動きベクトルの候補として時間予測動きベクトル(TMVP:Temporal Motion Vector Prediction)を使用した場合を基準とした、時間予測動きベクトルを使用しなかった場合の符号量増加率を求めた。
Figure 0006867763
表1に示すように、時間予測動きベクトルを使用しない場合には符号量が最大2%程度増加し、符号化効率に対する影響が大きくなるという問題がある。
かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、時間予測動きベクトルを予測動きベクトル候補とするか否かを効率良く選択することが可能な符号化装置及びプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る符号化装置は、予測動きベクトル候補の中から動きベクトルとの差分ベクトルが小さくなる予測動きベクトルを選択する符号化装置であって、双方向予測が行われる符号化対象フレームと、該符号化対象フレームが符号化時に参照する参照フレームのうち、動き補償予測が行われたフレームとの最小フレーム間隔を求めるフレーム間隔取得部と、前記最小フレーム間隔が所定の閾値以下である場合にのみ、前記最小フレーム間隔をとる参照フレームの時間予測動きベクトル候補を予測動きベクトルの候補として使用することを判定する時間予測動きベクトル候補判定部と、前記時間予測動きベクトル候補判定部による判定結果に従い、前記符号化対象フレームを符号化する符号化部と、を備えることを特徴とする。
さらに、本発明に係る符号化装置において、前記符号化対象フレームが固定撮影された映像であるか否かを判定するフレーム動静判定部を更に備え、前記時間予測動きベクトル候補判定部は、前記フレーム動静判定部により前記符号化対象フレームが固定撮影された映像であると判定された場合には、時間予測動きベクトルを予測動きベクトルの候補として使用しないと判定し、前記フレーム動静判定部により前記符号化対象フレームが固定撮影された映像でないと判定された場合には、前記最小フレーム間隔に応じて、時間予測動きベクトル候補を予測動きベクトルの候補として使用するか否かを判定することを特徴とする。
さらに、本発明に係る符号化装置において、前記フレーム動静判定部は、前記符号化対象フレームが固定撮影された映像であるか否かをGOP単位で判定することを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明に係るプログラムは、コンピュータを、上記符号化装置として機能させることを特徴とする。
本発明によれば、予測動きベクトルの候補として時間予測動きベクトルを使用するか否かを効率良く選択し、予測動きベクトルの候補を絞ることができる。そのため、符号化効率の低下をおさえたまま、符号化処理の演算量を減らして演算時間を短縮することができる。
本発明の第1の実施形態に係る符号化装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る符号化装置の動作例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る符号化装置における符号化部の構成例を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る符号化装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る符号化装置の動作例を示すフローチャートである。 16フレームからなるGOP構造の例を示す図である。 H.265/HEVCの予測動きベクトル候補の種類を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る符号化装置について、以下に説明する。図1に、第1の実施形態に係る符号化装置の構成例を示す。図1に示す符号化装置1は、フレーム間隔取得部11と、時間予測動きベクトル候補判定部12と、符号化部20とを備える。
符号化装置1は、予測動きベクトル候補の中から動きベクトルとの差分ベクトルが小さくなる予測動きベクトルを選択し、適応動きベクトル予測符号化を行う。
フレーム間隔取得部11は、符号化対象フレームのフレーム番号を含むフレーム情報を入力する。また、フレーム間隔取得部11は、符号化対象フレームが符号化時に参照する1以上の参照フレームのフレーム番号を、符号化対象フレームのフレーム番号と紐付けて予め記憶している。そして、フレーム間隔取得部11は、符号化対象フレームと、該符号化対象フレームが符号化時に参照する参照フレームのうち、動き補償予測が行われた非Iフレームとの最小フレーム間隔を求め、時間予測動きベクトル候補判定部12に出力する。
本明細書では、図6に示したGOP構造を使用するものとして説明する。この場合、フレーム番号17以降もフレーム番号1〜16と同様の構造がくり返され、所定の間隔でフレーム番号0の部分に動き補償予測を行わないIフレーム(Iスライスのみから構成されるフレーム)が挿入される。表2に、符号化対象フレームと非Iフレームの参照フレームとの最小フレーム間隔mの関係を示す。併せて、m=1に該当するか否か、及びm≦2に該当するか否かを示す。
Figure 0006867763
符号化対象フレームのフレーム番号が1で、参照フレームのフレーム番号が0,16の場合について補足説明する。フレーム番号が0のフレームが非Iフレームである場合、最小フレーム間隔mは、1−0=1となる。しかし、フレーム番号が0のフレームがIフレームである場合、符号化対象フレームと非Iフレームの参照フレームとの最小フレーム間隔mは、16−1=15となる。よって、表2では「○又は×」と記している。
時間予測動きベクトル候補は、参照フレーム内で符号化対象の予測ユニットP1と同じ空間位置のブロックP2内、又はブロックP2の近傍のブロックから導出される。参照フレームとの時間間隔が大きい場合には、ブロックP2付近に予測ユニットP1と似た動きがある可能性が低いことから、時間予測動きベクトル候補は、符号化対象と参照フレームとのフレーム間隔が小さい場合に予測動きベクトルとして選択されやすいと考えられる。
よって、時間予測動きベクトル候補判定部12は、フレーム間隔取得部11から入力された最小フレーム間隔mに応じて、時間予測動きベクトル候補を予測動きベクトルの候補として使用するか否かを判定する。具体的には、時間予測動きベクトル候補判定部12は、最小フレーム間隔mが閾値k以下である場合には時間予測動きベクトル候補を予測動きベクトルの候補として使用すると判定し、最小フレーム間隔mが閾値kよりも大きい場合には時間予測動きベクトル候補を予測動きベクトルの候補として使用しないと判定し、判定結果を示すTMVP判定情報を符号化部20に出力する。
符号化部20は、時間予測動きベクトル候補判定部12の判定結果に従い、符号化対象フレームを符号化し、符号化装置1の外部に符号化データを出力する。
次に、図2を参照して符号化装置1の動作を説明する。図2は、符号化装置1の動作例を示すフローチャートである。
ステップS11では、フレーム間隔取得部11により、符号化対象フレームと非Iフレームの参照フレームとの最小フレーム間隔mを求め、ステップS12へ進む。
ステップS12では、時間予測動きベクトル候補判定部12により、最小フレーム間隔mが閾値k以下であるか否かを判定する。最小フレーム間隔mが閾値k以下である場合にはステップS13へ進み、最小フレーム間隔mが閾値kよりも大きい場合にはステップS14へ進む。ここで、閾値kを1としてもよい。また、高フレームレート映像では隣接フレームとの時間間隔が短いことから、を最小フレーム間隔が例えば1/50秒以内となる場合にステップS12がYesとなるように閾値kを決定してもよい。1/50秒以内とする場合、120Hz映像では閾値k=2となり、240Hz映像では閾値k=4となる。
ステップS13では、符号化部20により、動きベクトルの予測に時間予測動きベクトル候補を使用して符号化対象フレームを符号化し、ステップS15へ進む。
ステップS14では、符号化部20により、動きベクトルの予測に時間予測動きベクトル候補を使用しないで符号化対象フレームを符号化し、ステップS15へ進む。
ステップS15では、符号化対象フレームが最後のフレームであったか否かを判定する。最後のフレームであれば終了とし、そうでなければステップS11に戻って処理を繰り返す。
次に、図3を参照して符号化部20の構成を説明する。図3は、符号化部20の構成例を示すブロック図である。図3に示す符号化部20は、ブロック分割部21と、減算部22と、変換部23と、量子化部24と、逆量子化部25と、逆変換部26と、加算部27と、記憶部28と、イントラ予測部29と、動き補償予測部30と、切替部31と、エントロピー符号化部32と、ループフィルタ部33とを備える。
ブロック分割部21は、符号化対象フレームを複数のブロックに分割し、ブロック画像を減算部22、イントラ予測部29、及び動き補償予測部30に出力する。ブロックのサイズは可変サイズであってもよく、例えば32×32画素、16×16画素、8×8画素、又は4×4画素とする。
減算部22は、ブロック分割部21から入力されたブロック画像の各画素値から、後述するイントラ予測部29又は動き補償予測部30から入力された予測ブロック画像の各画素値を減算して、ブロック画像と予測ブロック画像との差を示す残差ブロック画像を生成し、変換部23に出力する。
変換部23は、減算部22から入力された残差ブロック画像に対して直交変換などの変換処理を行って二次元変換処理された変換係数を算出し、ブロックごとの変換係数を量子化部24に出力する。
量子化部24は、変換部23から入力されたブロックごとの変換係数を量子化ステップで除算して量子化することにより量子化係数を生成し、逆量子化部25及びエントロピー符号化部32に出力する。
逆量子化部25は、量子化部24から入力された量子化係数に対して、量子化ステップを乗ずることによりブロックごとの変換係数を復元し、逆変換部26に出力する。
逆変換部26は、逆量子化部25から入力された変換係数に対して、変換部23で行った変換の逆変換を行って残差ブロック画像を復元し、加算部27に出力する。例えば、変換部23が離散コサイン変換を行った場合には、逆変換部26は逆離散コサイン変換を行う。
加算部27は、逆変換部26から入力された残差ブロック画像と、動き補償予測部30から入力された予測ブロック画像の各画素値とを加算し、ループフィルタ部33に出力する。
ループフィルタ部33は、加算部27から出力された画像に対してフィルタ処理を行い、その結果を復号ブロック画像として記憶部28に出力する。
記憶部28は、ループフィルタ部33から入力された復号ブロック画像を記憶するメモリである。
イントラ予測部29は、記憶部28に記憶された復号ブロック画像を参照してイントラ予測を行ってイントラ予測画像を生成し、切替部31に出力する。また、選択したイントラ予測モードをエントロピー符号化部32に出力する。
動き補償予測部30は、記憶部28に記憶された復号ブロック画像を参照して、ブロックマッチングなどの手法により動きベクトルを生成する。そして、時間予測動きベクトル候補判定部12から入力されたTMVP判定情報が時間予測動きベクトル候補を使用しないことを示していた場合には、時間予測動きベクトル候補を使用せず、空間予測動きベクトル候補、及びゼロ予測動きベクトル候補の中から予測動きベクトルを選択し、予測動きベクトルを示すインデックス、及び動きベクトルとの差分ベクトルをエントロピー符号化部32に出力する。一方、TMVP判定情報が時間予測動きベクトル候補を使用することを示していた場合には、空間予測動きベクトル候補、時間予測動きベクトル候補、及びゼロ予測動きベクトル候補の中から予測動きベクトルを選択し、予測動きベクトルを示すインデックス、及び動きベクトルとの差分ベクトルをエントロピー符号化部32に出力する。
また、動き補償予測部30は、動きベクトルに基づいて動き補償予測画像を生成し、切替部31に出力する。
切替部31は、イントラ予測部29から入力されたイントラ予測画像と、動き補償予測部30から入力された動き補償予測画像とを切替えて、減算部22及び加算部27に出力する。
エントロピー符号化部32は、量子化部24から入力された量子化係数、イントラ予測部29から入力されたイントラ予測モード、動き補償予測部30から入力された予測動きベクトルを示すインデックス及び差分ベクトル、及びループフィルタ部33から入力されたフィルタに関する情報に対してエントロピー符号化を行い、データ圧縮を行ってビットストリームを生成し、符号化装置1の外部に出力する。エントロピー符号化は、0次指数ゴロム符号やCABAC(Context-based Adaptive Binary Arithmetic Coding;コンテキスト適応型2値算術符号)など、任意のエントロピー符号化方式を用いることができる。
なお、上述した符号化装置1として機能させるためにコンピュータを好適に用いることができ、そのようなコンピュータは、符号化装置1の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを該コンピュータの記憶部に格納しておき、該コンピュータのCPUによってこのプログラムを読み出して実行させることで実現することができる。なお、このプログラムは、コンピュータ読取り可能な記録媒体に記録可能である。
このように、符号化装置1及びそのプログラムは、符号化対象フレームと、該符号化対象フレームが符号化時に参照する非Iフレームとの最小フレーム間隔mを求め、最小フレーム間隔mが閾値k以下である場合には時間予測動きベクトル候補を予測動きベクトルの候補として使用し、最小フレーム間隔mが閾値kよりも大きい場合には時間予測動きベクトル候補を予測動きベクトルの候補として使用しないようにする。そのため、符号化装置1は、予測動きベクトルの候補を適切に絞ることができ、符号化効率の低下をおさえたまま、符号化処理の演算量を減らして演算時間を短縮することができる。
以下に、実験結果を示す。表3は、閾値k=1として、すなわち最小フレーム間隔m=1の場合にのみ時間予測動きベクトル候補を使用するものとして、表1と同様の2K 120Hz画像3種類を用いて実験を行った結果を示す表である。また、併せてすべてのフレームで予測動きベクトルの候補として時間予測動きベクトル(TMVP)を未使用とした場合の符号量増加率を示す。
Figure 0006867763
本実験では、Iフレームは64フレームに1回、すなわち16枚のGOP構造の4回に1回挿入した。そのため、半数以上(9.25/16)のフレームで時間予測動きベクトル候補を使用しないようにしており、符号化処理の演算量を減らしつつ、時間予測動きベクトル候補を使用しない場合に比べて符号量の増加を抑えることができている。符号化演算時間は、全てのフレームで時間予測動きベクトル候補を使用する場合に比べて2〜3%程度短縮することができた。
表4は、閾値k=2として、すなわち最小フレーム間隔m≦2の場合に時間予測動きベクトル候補を使用するものとして、同様に実験を行った結果を示す表である。また、併せてすべてのフレームで予測動きベクトルの候補として時間予測動きベクトル(TMVP)を未使用とした場合の符号量増加率を示す。
Figure 0006867763
この場合は、40%程度(6.25/16)のフレームで時間予測動きベクトル候補を使用しないようにしており、符号化処理の演算量を減らしつつ、時間予測動きベクトル候補を使用しない場合に比べて符号量の増加を大幅に抑えることができている。符号化演算時間は、全てのフレームで時間予測動きベクトル候補を使用する場合に比べて1〜2%程度短縮することができた。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る符号化装置について説明する。上記表3,4で示したように、実験に用いた画像AではTMVP未使用時の符号量増加率が0.57%と低い。画像Aは固定撮影された映像であるため、動きベクトル予測がほとんど使われないことや、空間予測ベクトル候補を使用することで十分であることが考えられる。そこで本実施形態では、まず符号対象フレームが固定撮影された映像であるか否を判定した後に、時間予測動きベクトル候補を使用するか否かを決定することとする。
図4に第2の実施形態に係る符号化装置の構成例を示す。図4に示す符号化装置2は、フレーム間隔取得部11と、時間予測動きベクトル候補判定部12と、フレーム動静判定部13と、符号化部20とを備える。第2の実施形態の符号化装置2は第1の実施形態の符号化装置1と比較して、フレーム動静判定部13を更に備える点が相違する。その他の構成については第1の実施形態と同様であるため、同一の参照番号を付して適宜説明を省略する。
フレーム動静判定部13は、符号化対象フレームが固定撮影された映像であるか否かを判定し、判定結果を示す動静判定情報を時間予測動きベクトル候補判定部12に出力する。固定撮影された映像であるか否かの判定は、例えば連続するフレームの輝度値の相関係数が0.99以上であるか否かで判定することができる。符号化対象のフレームfと、fに連続するフレームfとの相関係数rは、式(1)で求まる。式(1)において、f(x,y)はフレームfの座標における輝度値を表し、
Figure 0006867763
はフレームfの輝度値の相加平均を表す。
Figure 0006867763
なお、フレーム動静判定部13による判定方法はこれに限られるものではなく、例えば連続するフレームの輝度値の絶対差分値が閾値以下であるか否かで判定してもよい。
フレーム間隔取得部11は、実施形態1と同様に、符号化対象フレームと、該符号化対象フレームが符号化時に参照する参照フレームのうち、動き補償予測が行われた非Iフレームとの最小フレーム間隔を求め、時間予測動きベクトル候補判定部12に出力する。
時間予測動きベクトル候補判定部12は、フレーム動静判定部13により符号化対象フレームが固定撮影された映像であると判定された場合には時間予測動きベクトル候補を予測動きベクトルの候補として使用しないと判定する。また、フレーム動静判定部13により符号化対象フレームが固定撮影された映像でないと判定された場合には、最小フレーム間隔mが閾値k以下である場合には時間予測動きベクトル候補を予測動きベクトルの候補として使用すると判定し、最小フレーム間隔mが閾値kよりも大きい場合には時間予測動きベクトル候補を予測動きベクトルの候補として使用しないと判定する。
次に、図5を参照して符号化装置2の動作を説明する。図5は、符号化装置2の動作例を示すフローチャートである。
ステップS21では、フレーム動静判定部13により、符号化対象フレームが固定撮影された映像であるか否かを判定する。固定撮影であると判定された場合にはS24へ進んで時間予測動きベクトル候補を使用しないこととする。固定撮影でないと判定された場合はステップS22へ進んで最小フレーム間隔mを求める。ステップS22〜26の処理は実施形態1のステップS11〜15と同様であるため、説明を省略する。
本実施形態では、ステップS21の判定をフレーム単位行っているが、符号化対象フレームが固定撮影された映像であるか否かをGOP単位で判定してもよい。この場合には、GOPの先頭フレームが固定撮影された映像であると判定されると、当該GOP内のフレームはすべて固定撮影されたものであるとみなし、時間予測動きベクトル候補を使用しないようにする。
なお、上述した符号化装置2として機能させるためにコンピュータを好適に用いることができ、そのようなコンピュータは、符号化装置2の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを該コンピュータの記憶部に格納しておき、該コンピュータのCPUによってこのプログラムを読み出して実行させることで実現することができる。なお、このプログラムは、コンピュータ読取り可能な記録媒体に記録可能である。
このように、符号化装置2及びそのプログラムは、符号化対象フレームが固定撮影された映像であるか否かを判定し、符号化対象フレームが固定撮影された映像である場合には、時間予測動きベクトルを予測動きベクトルの候補として使用しないようにする。すなわち、符号化装置2は、固定撮影された映像であるか否かを考慮するため、更に映像予測動きベクトルの候補を適切に絞ることができる。固定撮影されたフレームを含む映像を符号化する場合には、符号化装置1と比較して、更に符号化処理の演算時間を短縮することができる。
なお、上述の第1及び第2の実施形態において、GOP構造の最上位時間階層のフレーム(図6における奇数番号のフレーム)に対してのみ、時間予測動きベクトル候補を使用するか否かを判定し、その他のフレームでは常に使用するようにしてもよい。この場合、上述の実施形態に比べて、符号化処理の演算時間は多くなるが、符号化効率を向上させることができる。
上述の実施形態は代表的な例として説明したが、本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変更及び置換ができることは当業者に明らかである。したがって、本発明は、上述の実施形態によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。例えば、実施形態の構成図に記載の複数の構成ブロックを1つに組み合わせたり、あるいは1つの構成ブロックを分割したりすることが可能である。
1,2 符号化装置
11 フレーム間隔取得部
12 時間予測動きベクトル候補判定部
13 フレーム動静判定部
20 符号化部
21 ブロック分割部
22 減算部
23 変換部
24 量子化部
25 逆量子化部
26 逆変換部
27 加算部
28 記憶部
29 イントラ予測部
30 動き補償予測部
31 切替部
32 エントロピー符号化部

Claims (4)

  1. 予測動きベクトル候補の中から動きベクトルとの差分ベクトルが小さくなる予測動きベクトルを選択する符号化装置であって、
    双方向予測が行われる符号化対象フレームと、該符号化対象フレームが符号化時に参照する参照フレームのうち、動き補償予測が行われたフレームとの最小フレーム間隔を求めるフレーム間隔取得部と、
    前記最小フレーム間隔が所定の閾値以下である場合にのみ、前記最小フレーム間隔をとる参照フレームの時間予測動きベクトル候補を予測動きベクトルの候補として使用することを判定する時間予測動きベクトル候補判定部と、
    前記時間予測動きベクトル候補判定部による判定結果に従い、前記符号化対象フレームを符号化する符号化部と、
    を備えることを特徴とする符号化装置。
  2. 前記符号化対象フレームが固定撮影された映像であるか否かを判定するフレーム動静判定部を更に備え、
    前記時間予測動きベクトル候補判定部は、前記フレーム動静判定部により前記符号化対象フレームが固定撮影された映像であると判定された場合には、時間予測動きベクトルを予測動きベクトルの候補として使用しないと判定し、前記フレーム動静判定部により前記符号化対象フレームが固定撮影された映像でないと判定された場合には、前記最小フレーム間隔に応じて、時間予測動きベクトル候補を予測動きベクトルの候補として使用するか否かを判定することを特徴とする、請求項1に記載の符号化装置。
  3. 前記フレーム動静判定部は、前記符号化対象フレームが固定撮影された映像であるか否かをGOP単位で判定することを特徴とする、請求項2に記載の符号化装置。
  4. コンピュータを、請求項1から3のいずれか一項に記載の符号化装置として機能させるためのプログラム。
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