JP6866145B2 - シュラウド付きタービンロータブレード - Google Patents

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Description

本出願は、一般に燃焼又はガスタービンエンジンにおけるロータブレードの設計、製造、及び使用に関する装置、方法及び/又はシステムに関する。より詳細には、限定を目的としないが、本出願は、ミッドスパン・シュラウドを有するタービンロータブレードに関連した装置及び組立体に関する。
燃焼又はガスタービンエンジン(以後「ガスタービン」)において、圧縮機内で加圧された空気を用いて、燃焼器内で燃料を燃焼させて熱燃焼ガスを発生させ、このときガスは1つ又はそれ以上のタービンを通って下流に流れるので、そこからエネルギーを抽出することができることは公知である。このようなエンジンでは、一般に、円周方向に離間したロータブレードの列が支持ロータディスクから半径方向外向きに延びている。各ロータブレードは、典型的には、ブレードをロータディスク内の対応するダブテールスロット内に組み付ける又は取り外すことを可能にするダブテール、並びに該ダブテールから半径方向外向きに延びた、エンジンを通る作動流体の流れと交差する翼形部を含む。翼形部は、対応する前縁と後縁との間に軸線方向に延びるとともに翼根と先端との間に半径方向に延びた、凹面の正圧側面及び凸面の負圧側面を有する。ブレード先端は、半径方向外側の固定面に対して近接して離間され、それらの間を通ってタービンブレード間を下流へ流れる燃焼ガスの漏れを最小限にするようになっている。
翼形部の先端のシュラウドすなわち「先端シュラウド」は、多くの場合、後方段又はロータブレード上に組み込まれ、先端に接触点をもたらし、バケット振動の振動数を管理し、制振源を有効にし、先端を通り越す作動流体の漏れを低減するようになっている。後方段におけるロータブレードの長さを想定すると、先端シュラウドの制振機能は、耐久性に対して顕著な利益を与える。しかしながら、先端シュラウドが組立体に付加する重量、並びに高温及び極度の機械的負荷に曝される数千時間の動作が持続することを含む他の設計基準を考慮すると、その利益を全て享受するのは困難である。従って、大型の先端シュラウドは、ガス経路を効果的にシールすること及び隣接ロータブレード間に安定な接続部を形成することから望ましいとはいえ、このようなシュラウドは、ロータブレード上の引張り荷重が、特にブレードの全荷重を支持しなければならない翼形部の基部において増大するので、問題がある。
これに対処する1つの方法は、シュラウドを翼形部のより下方に配置することである。すならち、シュラウドを翼形部の先端に付加する代わりに、シュラウドは中間半径方向領域付近に配置される。本明細書において用いる場合、このようなシュラウドを「ミッドスパン・シュラウド」と呼ぶ。このより低い(すなわちより内寄りの)半径では、シュラウドの質量がロータブレードに生じさせる応力のレベルは低減される。しかしながら、本発明者は、従来のミッドスパン・シュラウドの設計及び使用に関連した幾つかの問題点を識別した。これらは一般に、構造的利点及びその他の利点のために隣接する翼形部を機械的に係合させる手段としてミッドスパン・シュラウド間に含められる、接触摩耗面又はパッドの性能に関する。これらの接触面は、たとえ堅固であっても、位置合わせ不良の傾向があれば急速に摩耗する。このような位置合わせ不良は、結果として張力及び剪断力を接触面にかけることになり、その結果、接触面は典型的にはミッドスパン・シュラウドの表面に付着された非一体形パッドであるため、構成要素を急速に劣化させる場合がある有害な摩耗をもたらすことになる。こうした位置合わせ不良の結果として、空気力学的損失などの付加的問題が生じることもある。最終的に、依然として構造的基準を満たしながらこのようなシュラウドの重量を削減することができる範囲で、ロータブレードの寿命を延ばすことができる。
理解されるように、これら及び他の基準によれば、シュラウド付きロータブレードの設計は、多くの複雑でしばしば競合的な考慮事項を含む。1つ又はそれ以上の所望の性能基準を最適化する又は強化するようにこれらの考慮事項のバランスを取り、その一方で構造的な堅固さ、部品寿命の長さ、製造性、及び/又は費用効果の高いエンジン動作をも促進するような新規な設計は、経済的に価値のある技術ということになる。
米国特許第8182228号明細書
従って、本出願は、同様に構成されたロータブレードの列内で使用するために構成された、ガスタービン用のロータブレードを説明する。ロータブレードは、凹面正圧面と横方向に対向する凸面負圧面との間に定められた翼形部と、ミッドスパン・シュラウドとを含むことができる。ミッドスパン・シュラウドは、翼形部の正圧面から延びた正圧ウイングと、翼形部の負圧面から延びた負圧ウイングとを含むことができる。ミッドスパン・シュラウドの正圧ウイング及び負圧ウイングは、同様に構成されたロータブレードの列内のロータブレードのうちの隣接するものとの間に協働して境界面を形成するように構成することができる。境界面は、負圧ウイング上に配置された負圧ウイング接触面と間隙の全域で対向する、正圧ウイング上に配置された正圧ウイング接触面、並びに、正圧ウイング接触面と負圧ウイング接触面との間の所定のオフセットを含むことができる。所定のオフセットは、期待動作条件(expected operating condition)が間隙を閉じたときに、接触面を望ましく位置合わせするように構成することができる。
本出願のこれら及び他の特徴は、図面及び請求項を参照しながら以下の好ましい実施形態の詳細な説明を精査することによって明らかになるであろう。
本発明のこれら及び他の特徴は、添付図面を参照しながら、本発明の例示的な実施形態の以下の詳細な説明を詳細に検討することによって完全に理解され認識されるであろう。
本出願の態様及び実施形態によるタービンブレードを含むことができる例示的なガスタービンの略図。 図1のガスタービンの圧縮機セクションの断面図。 図1のガスタービンのタービンセクションの断面図。 本出願の態様及び実施形態による内部冷却構成及び構造的配置を含む例示的なタービンロータブレードの側面図。 図4の線5−5に沿った断面図。 図4の線6−6に沿った断面図。 図4の線7−7に沿った断面図。 本出願の態様及び実施形態による先端シュラウド及び構成を含むことができる例示的なタービンロータブレードの斜視図。 本発明の態様による又は本発明をその中で用いることができるミッドスパン・シュラウドを有する例示的なロータブレードの斜視図。 本発明の態様による又は本発明をその中で用いることができるミッドスパン・シュラウドを有するロータブレードの例示的な据付配置の斜視図。 本発明の態様による又は本発明をその中で用いることができるミッドスパン・シュラウドを有するロータブレードの例示的な据付配置の外側図(outboard view)。 本発明の態様によるミッドスパン・シュラウドを有する翼形部の斜視図。 本発明の態様による境界面を形成するミッドスパン・シュラウドを有するロータブレードの例示的な据付配置の斜視図。 本発明の態様による境界面を形成するミッドスパン・シュラウドを有するロータブレードの例示的な据付配置の外側輪郭図。 本発明の態様による境界面を形成するミッドスパン・シュラウドを有するロータブレードの例示的な据付配置を下流方向に見た図。 本発明の態様による境界面を形成するミッドスパン・シュラウドを有するロータブレードの例示的な据付配置を上流方向に見た図。 本発明の態様による境界面を形成するミッドスパン・シュラウドを有するロータブレードの例示的な据付配置を下流方向に見た図。
本出願の態様及び利点は、以下の説明において記載され、又は本説明から明らかになることができ、或いは、本発明を実施することによって理解することができる。ここで、その1つ又はそれ以上の実施例が添付図面に例示されている本発明の実施形態について詳細に説明する。以下の詳細な説明は、図面における特徴要素を指すために参照符号の表示を用いている。図面及び本明細書における同じ又は同様の参照符号は、本発明の実施形態の同じ又は同様の部品を指すのに用いることができる。理解されるように、各実施例は、本発明の限定ではなく説明の目的で提供される。実際に、本発明の範囲又は技術的思想から逸脱することなく、修正形態及び変形形態を本発明において実施できることは、当業者であれば理解されるであろう。例えば、1つの実施形態の一部として例示され又は説明される特徴は、別の実施形態と共に使用してさらに別の実施形態を得ることができる。従って、本発明は、このような修正形態及び変形形態を添付の請求項及びその均等物の範囲内にあるものとして保護することが意図される。本明細書で言及される範囲及び境界は、別途指示のない限り、当該境界自体を含めて規定の境界内にある全ての部分範囲を含むことを理解されたい。加えて、本発明並びに構成サブシステム及び要素を記述するために特定の用語が選択されている。可能な限り、これらの用語は、技術分野において一般的な専門用語に基づいて選ばれている。さらに、このような用語は様々な解釈を生じることが多いことは理解されるであろう。例えば、単一の構成要素として本明細書で参照されるものが、他の箇所では複数の構成要素からなるものとして参照される場合があり、又は、複数の構成要素として本明細書で参照されるものが、他の箇所では単一の構成要素として本明細書で参照され場合がある。本発明の範囲を把握する際に、使用される特定の専門用語にのみ留意するのではなく、本明細書及び関連状況に加えて、用語が複数の図に関係する様態並びに当然ながら添付の請求項における専門用語の厳密な使用を含む、参照され記載されている構成要素の構造、構成、機能、及び/又は使用に対しても留意すべきである。さらに、以下の実施例は特定の形式のガスタービン又はタービンエンジンに関連して提示されるが、関連技術分野の当業者には理解されるように、本出願の技術は、他のカテゴリーのタービンエンジンにも限定なく適用することができる。従って、別途指定のない限り、本明細書における「ガスタービン」という用語の使用は、種々の形式のタービンエンジンに対する本発明の適用性を広くかつ制限を伴って意図するものとして理解されたい。
ガスタービンがどのように動作するかという本質を想定すると、幾つかの用語は、その機能の特定の態様を説明する際に特に有用であることがわかる。これらの用語及びその定義は、特に別途指定のない限り、以下の通りである。
「前方」及び「後方」という用語は、ガスタービンの向きに対する、より詳細にはエンジンの圧縮機及びタービンセクションの相対的位置決めに対する方向を指す。従って、本明細書で使用する場合、「前方」という用語は圧縮機側を指し、「後方」はタービン側を指す。これらの用語の各々は、エンジンの中心軸線に沿った運動の方向又は相対位置を示すために用いることができることが理解されるであろう。
「下流」及び「上流」という用語は、本明細書においては、指定された導管又は流路内の位置をその中を通って移動する流れの方向(以後「流れ方向」)に対して示すために用いられる。従って、「下流」という用語は、流体が指定された導管内を通って流れる方向を指し、他方、「上流」は、その反対方向を指す。これらの用語は、当業者が通常の又は予想される動作を想定して流れ方向として理解するであろう方向に関連して解釈することができる。理解されるように、ガスタービンの圧縮機及びタービンセクション内で、作動流体は、エンジンの中心軸線の周りに定められた環形の作動流体流路内を通りかつその内部に閉じ込められるように方向付けられる。このような場合、「流れ方向」という用語は、エンジンの作動流体流路を通る作動流体の流れの理想化された期待方向を表す基準方向を指すものとすることができる。この基準方向は、ガスタービンの中心軸線に対して平行であり、かつ下流又は後方向に向かう方向として理解することができる。
従って、例えば、ガスタービンの作動流体流路を通る作動流体の流れは、期待流れ方向で圧縮機を通る加圧された空気として始まり、燃焼器内で燃料と共に燃焼すると燃焼ガスになり、最後にタービンを通過するときに期待流れ方向で膨張するものとして説明することができる。あるいは、作動流体の流れは、ガスタービンの前方又は上流端付近の前方又は上流位置から始まり、概ね下流又は後方向に移動し、最後にガスタービンの後方又は下流端付近の後方又は下流位置で終わるものとして説明することができる。
圧縮機及びタービンロータブレードといったガスタービンの多くの構成要素は動作中に回転するので、回転的方向前方(rotationally lead)及び回転方向後方(rotationally trail)という用語は、エンジン内の回転に対する部分構成要素又は部分領域の位置決めを描写するために用いることができる。従って、理解されるように、これらの用語は、圧縮機又はタービン内の回転の方向(以後「回転方向」)に従って位置を区別することができる。回転方向は、ガスタービンの通常の又は予想される動作を想定した、構成要素の回転の期待方向として理解することができる。
さらに、ガスタービンの構成、特に共通シャフト又はロータの周りの圧縮機及びタービンセクションの配置、並びに多くの燃焼器形式に共通の円筒形構成を想定して、軸線に対する位置を説明する用語を本明細書において適宜使用することができる。この点に関して、「半径方向」という用語は、軸線に対して垂直な運動又は位置を指すことが理解されるであろう。これに関連して、中心軸線からの相対距離を説明することが必要とされる場合がある。このような場合、例えば、第1の構成要素が第2の構成要素よりも中心軸線に近くにある場合、第1の構成要素は、第2の構成要素の「半径方向内方」又は「内側(inbord)」のいずれかであるとして説明される。他方、第1の構成要素が中心軸線からさらに遠くにある場合、第1の構成要素は、第2の構成要素の「半径方向外方」又は「外側(outboard)」のいずれかであると説明される。本明細書で用いられる場合、「軸線方向」という用語は、軸線に対して平行な運動又は位置を指し、一方、「円周方向」という用語は、軸線の周りの運動又は位置を指す。別途指定のない限り又は文脈上明らかでない限り、これら軸線に対する位置を説明する用語は、エンジンの圧縮機及びタービンセクションの、各々を通って延びるロータによって定められる中心軸線に対するものとして解釈すべきである。しかしながら、これらの用語はまた、ガスタービン内の特定の構成要素又はサブシステムの長手方向軸線、例えば従来の円筒形又は「缶型」燃焼器が典型的にその周りに配置される長手方向軸線に対して用いることもできる。
最後に、「ロータブレード」という用語は、さらなる限定を伴わない場合、圧縮機又はタービンのいずれかの回転ブレードを指すので、圧縮機ロータブレード及びタービンロータブレードの両方を含むことができる。「ステータブレード」という用語は、さらなる限定を伴わない場合、圧縮機又はタービンのいずれかの固定ブレードを指すので、圧縮機ステータブレード及びタービンステータブレードの両方を含むことができる。「ブレード」という用語は、全般的にいずれかの形式のブレードを指すために用いることができる。従って、さらなる限定を伴わない場合、「ブレード」という用語は、圧縮機ロータブレード、圧縮機ステータブレード、タービンロータブレード、タービンステータブレード等を含む全ての形式のタービンエンジンブレードを包含する。
背景として、ここで具体的に図面を参照すると、図1乃至図3は、本発明による又はその中で本発明を用いることができる例示的なガスタービンを示す。本発明はこの使用形式に限定されるわけではないことが当業者には理解されるであろう。前述のように、本発明は、発電及び航空機で用いられるエンジンのようなガスタービン、蒸気タービンエンジン、並びに当業者に認識される他の形式の回転エンジンにおいて用いることができる。従って、提示される例は、別途指示のない限り限定することを意図したものではない。図1は、ガスタービン10の略図である。一般に、ガスタービンは、燃料を圧縮空気流の中で燃焼することによって生成された熱ガスの加圧流からエネルギーを抽出することによって動作する。図1に示すように、ガスタービン10は、共通シャフト又はロータによって下流のタービンセクション又はタービン12に機械的に結合された軸流圧縮機11と、圧縮機11とタービン12との間に配置された燃焼器13とによって構成することができる。図1に示すように、ガスタービンは、共通中心軸線19の周りに形成することができる。
図2は、図1のガスタービン内で用いることができる例示的な多段軸流圧縮機11の図を示す。図示するように、圧縮機11は、複数の段を有することができ、その各々は、圧縮機ロータブレード14の列及び圧縮機ステータブレード15の列を含む。従って、第1段は、中心シャフトの周りを回転する圧縮機ロータブレード14の列と、それに続く、動作中静止したままの圧縮機ステータブレード15の列とを含むことができる。図3は、図1のガスタービン内で用いることができる例示的なタービンセクション又はタービン12の部分図を示す。タービン12もまた複数の段を含むことができる。3つの例示的な段が示されているが、もっと多く存在してもよく又は少なくてもよい。各段は、動作中静止したままの複数のタービンノズル又はステータブレード17と、それに続く、動作中シャフトの周りを回転する複数のタービンバケツ又はロータブレード16とを含むことができる。タービンステータブレード17は一般に、互いに円周方向に離間し、回転軸線の周りで外側ケーシングに固定される。タービンロータブレード16は、中心軸線の周りで回転するようにタービンホイール又はロータディスク(図示せず)に取り付けることができる。タービンステータブレード17及びタービンロータブレード16は、タービン12を通る熱ガス路又は作動流体流路内に位置することが理解されるであろう。作動流体流路内の燃焼ガス又は作動流体の流れの方向は、矢印で示されている。
ガスタービン10の動作の一例において、軸流圧縮機11内の圧縮機ロータブレード14の回転は、空気の流れを圧縮することができる。燃焼器13内で圧縮空気が燃料と混合されて点火されたときにエネルギーを放出することができる。その結果得られた燃焼器13からの熱ガス又は作動流体の流れは、次にタービンロータブレード16上に向けられ、これがシャフトの周りでのタービンロータブレード16の回転を引き起こす。このようにして、作動流体の流れのエネルギーは、回転ブレードの機械エネルギーに、さらにロータブレードとシャフトとの間の接続を前提として、回転シャフトの機械エネルギーに変換される。次いで、シャフトの機械エネルギーを用いて圧縮機ロータブレード14を回転駆動し、その結果、必要な圧縮空気の供給がもたらされ、さらに、例えば発電機に電気を発生させることもできる。
背景目的のために、図4乃至図7は、本発明による又はその中で本発明の態様を実施することができるタービンロータブレード16の図を提供する。理解されるように、これらの図は、ロータブレードの共通構成を示すために提供されるものであるので、後の参照のためにこのようなブレード内の構成要素及び領域間の空間的関係を描写すると同時に、その内部設計及び外部設計に影響を与える幾何学的制約及び他の基準も説明している。この例のブレードはロータブレードであるが、別途指示のない限り、本発明はガスタービン内の他の形式のブレードにも適用することができることが理解されるであろう。
ロータブレード16は、図示するように、ロータディスクに取り付けるための翼根21を含むことができる。翼根21は、例えば、ロータディスクの外周内の対応するダブテールスロットに取り付けるように構成されたダブテール22を含むことができる。翼根21は、ダブテール22とプラットフォーム24との間に延びたシャンク23をさらに含むことができる。プラットフォーム24は、図示するように、翼根21と翼形部25との接合部を形成し、該翼形部は、タービン12を通る作動流体流を遮って回転を引き起こすロータブレード16の能動的構成要素である。プラットフォーム24は、翼形部25の内側端部、及びタービン12を通る作動流体流路の内側境界セクションを定めることができる。
ロータブレードの翼形部25は、凹面正圧面26と、円周方向又は横方向に対向する凸面負圧面27とを含むことができる。正圧面26及び負圧面27は、対向する前縁28と後縁29との間に軸線方向に延びることができる。正圧面26及び負圧面27はまた、翼形部25の内側端、すなわちプラットフォーム24から外側先端31まで半径方向に延びることができる。図4及び図5に示すように、翼形部25の形状は、プラットフォーム24から外側先端31まで延びるにつれて漸進的にテーパ付けすることができる。テーパ付けは、図4に示すように翼形部25の前縁28と後縁29との間の距離を狭める軸線方向のテーパ付け、並びに、図5に示すように正圧面26と負圧面27との間に定められる翼形部25の厚さを低減する円周方向のテーパ付けを含むことができる。図6及び図7に示すように、翼形部25の輪郭形状は、翼形部25がプラットフォーム24から延びるにつれてその長手方向軸線の周りのねじれをさらに含むことができる。ねじれは、典型的には、翼形部25の食違い角を内側端と外側先端31との間で漸進的に変化させるように構成される。
説明目的で、図4に示すように、ロータブレード16の翼形部25は、軸線方向中心線32の両側に定められた前縁セクション又は半部分と後縁セクション又は半部分とを含むものとしてさらに説明することができる。軸線方向中心線32は、本明細書におけるその使用法によれば、プラットフォーム24と外側先端31との間で翼形部25のキャンバ線35の中点34を結ぶことによって形成することができる。さらに、翼形部25は、翼形部25の半径方向中心線33の内側と外側に定められた2つの半径方向に積み重なったセクションを含むものとして説明することができる。従って、本明細書で用いる場合、翼形部25の内側セクション又は半部分は、プラットフォーム24と半径方向中心線33との間に延び、一方、外側セクション又は半部分は、半径方向中心線33と外側先端31との間に延びる。最後に、翼形部25は、正圧面セクション半部分及び負圧面セクション又は半部分を含むものとして説明することができ、これは、理解されるように、翼形部25のキャンバ線35の両側及び翼形部25の対応する面26、27に対して定められる。
ロータブレード16は、動作中に冷却剤がその中を通って循環する1つ又はそれ以上の冷却チャネル37を有する内部冷却構成36をさらに含むことができる。冷却チャネル37は、ロータブレード16の翼根21を通って形成された供給源に対する接続部から半径方向外向きに延びることができる。冷却チャネル37は、直線状、曲線状又はそれらの組合せとすることができ、冷却剤がロータブレード16から作動流体流路へと排出される1つ又はそれ以上の出口又は表面ポートを含むことができる。
図8は、先端シュラウド41を含む例示的なタービンロータブレード16の斜視図を提示する。図示するように、先端シュラウド41は、翼形部25の外側端の近く又は外側端に配置することができる。先端シュラウド41は、軸線方向及び円周方向に延びた平板又は平面構成要素を含むことができ、これはその中心付近で翼形部25によって支持される。説明目的で、先端シュラウド41は、内側面45、外側面44及び縁46を含むことができる。図示するように、内側面45は、先端シュラウド41の狭い半径方向厚さを横切って外側面44に対向し、一方、縁46は、内側面45を外側面44に接続し、本明細書で用いられる場合、先端シュラウド41の外周プロファイル又は形状を定める。
シールレール42を、先端シュラウド41の外側面44に沿って配置することができる。一般に、図示するように、シールレール42は、先端シュラウド41の外側面44から半径方向外向きに延びたフィン様突起である。シールレール42は、ロータブレード16の回転の方向又は「回転方向」において、先端シュラウド41の対向する端部の間に円周方向に延びることができる。理解されるように、シールレール42を用いて、先端シュラウド41と、タービンを通る作動流体流路の外側境界を定める周囲の固定構成要素との間に存在する半径方向間隙を通る作動流体の漏れを抑止することができる。幾つかの従来の設計において、シールレール42は、間隙を横切ってこれと対向する摩耗性固定ハニカムシュラウドの中へ半径方向に延びることができる。シールレール42は、先端シュラウド41の外側面44の実質的に円周方向全長にわたって延びることができる。本明細書で用いる場合、先端シュラウド41の円周方向長さは、回転方向50における先端シュラウド41の長さである。シールレール42上にカッター歯43を配置することができる。理解されるように、カッター歯43は、シールレール42の幅よりわずかに幅広の固定シュラウドの摩耗性コーティング又はハニカム内に溝を切るために設けることができる。先端シュラウド41は、先端シュラウド41の拡大面(divergent surfaces)と翼形部25との間、並びに先端シュラウド41の拡大面とシールレール42との間に滑らかな表面移行部をもたらすように構成されたフィレット領域を含むことができる。
図9乃至図11は、本発明による又はその中で本発明の態様を実施することができるミッドスパン・シュラウドを有する例示的なタービンロータブレードの図を提示する。図9は、翼形部25が例示的なミッドスパン・シュラウド75を有する、ロータブレード16の斜視図を示す。理解されるように、ミッドスパン・シュラウド75は、前述の先端シュラウド41と特定の特徴及び属性を共有する。例えば、先端シュラウド41と同様に、ミッドスパン・シュラウド75は、組み込まれたロータブレード16の列内の隣接する翼形部25間にわたるように構成することができる。しかし、理解されるように、先端シュラウド41とは異なり、ミッドスパン・シュラウド75は、翼形部25の外側先端31の近く又は外側先端31には位置決めされない。その代わり、図示するように、ミッドスパン・シュラウド75は、翼形部25の中間領域と半径方向で一致する。従って、ミッドスパン・シュラウド75は、翼形部25の半径方向中心線33の近くに位置決めすることができる。本明細書で用いる別の定義によれば、ミッドスパン・シュラウド75は、翼形部25の外側先端31の内側、かつプラットフォーム24の外側に位置決めされたシュラウドとして広く定義することができる。本明細書で用いる別の定義によれば、ミッドスパン・シュラウド75は、翼形部25の半径方向範囲内に配置されるものとして定義することもできる。従って、特定の実施形態によれば、この半径方向範囲は、翼形部25の半径方向高さの約25%の内側境界と、翼形部25の半径方向高さの約85%の外側境界との間にあるものとして定めることができる。他のより具体的な実施形態によれば、ミッドスパン・シュラウド75の位置範囲は、翼形部25の半径方向高さの約33%の内側境界と、翼形部25の半径方向高さの約66%の外側境界との間にあるものとして定められる。
本構成によれば、ミッドスパン・シュラウド75は、翼形部25の両側から延びたウイング様突起を含むことができる。これらのウイング様突起の各々は、それが延びている翼形部25の面26、27に照らして言及することができる。従って、本明細書における説明目的で、ミッドスパン・シュラウド75は、翼形部25の正圧面26から突出した正圧ウイング76と、翼形部25の負圧面27から突出いた負圧ウイング77とを含むものとして言及される。図示するように、ウイング76、77の各々は、軸線方向及び円周方向に突出した構成要素として構成することができ、これは翼形部25の半径方向高さに比べて半径方向寸法が比較的薄く、これにより「ウイング」に似たものとなる。この「ウイング」という命名は、本明細書に説明していない方法で限定することを意図するものではない。より詳細に後述するように、ミッドスパン・シュラウド75のウイング76、77の各々は、その隣に位置決めされた、同じブレード列内の、同様に構成された隣接するロータブレードのウイング76、77の対向する1つと機能的に協働するように構成することができる。この機能的協働は、機械的係合、並びに、組立体の空気力学的性能を改善する構成の提示の両方を含むことができる。
図10は、例示的な据付条件で配置することができた場合のミッドスパン・シュラウド75を有するロータブレード16の斜視図を提示し、一方、図11は、同じ組立体の平面図を提示する。図示するように、ミッドスパン・シュラウド75は、それらに隣接するロータブレード16の他のミッドスパン・シュラウド75と連結する又は係合するように構成することができる。従って、ロータブレード16の列内で、図示するように、第1のロータブレード16の正圧面26から延びた正圧ウイング76は、第1のロータブレード16の一方の側にある第2のロータブレード16の負圧面27から延びた負圧ウイング77と協働するように構成することができる。同様に、第1のロータブレード16の負圧面27から延びた負圧ウイング77は、第1のロータブレード16の他方の側にある第3のロータブレード16の正圧面26から延びた正圧ウイング76と協働するように構成することができる。このようにして、ミッドスパン・シュラウド75を用いて、動作中に隣接する各ロータブレード16の各翼形部25の間に接触点を作り出すことができる。この接触点は、ミッドスパン・シュラウド間の境界面(以後「境界面85」)の間に生じることができ、境界面の全域で正圧ウイング接触面86と負圧ウイング接触面87は互いに係合することができる。この接触は、断続的又は永続的なものとすることができ、ガスタービンの動作モードに応じたものとすることができる。理解されるように、このようにしてロータブレード16の翼形部25の連結を行うと、組立体の固有振動数を増加させ、動作振動を制振することができ、このことによりロータブレード16上の全機械応力を低減し、耐用寿命を延ばすことができる。
ここで図12乃至図15を詳細に参照すると、本発明の特定の態様及び例示的な実施形態によるミッドスパン・シュラウドを有するロータブレード16の幾つかの構成が提示されている。理解されるように、これらの例は、本明細書において既に提供された、特に前述の図面に関連して論じた構成要素及び関連の概念を参照し、かつこれに鑑みて説明される。前述の通りに、ミッドスパン・シュラウド75は、翼形部25の正圧面26から延びた正圧ウイング76と、翼形部25の負圧面27から延びた負圧ウイング77とを含むことができる。ミッドスパン・シュラウド75の正圧ウイング76及び負圧ウイング77は、同じ設計のロータブレードがロータディスク上に並べて組み込まれた状態で、隣接する該ロータブレード間に協働して境界面85を形成するように構成することができる。理解されるように、境界面85は、正圧ウイング76上に配置された正圧ウイング接触面86と、負圧ウイング77上に配置された負圧ウイング接触面87とを含むことができる。境界面85は、間隙88の全域で互いに対向する接触面86、87を含むことができる。ロータブレードが組み込まれた状態で、境界面85の間隙88の距離が変化する場合がある。すなわち、間隙88は、図14に示すように、冷間構築(cold−build)又は冷間状態(cold state)においてはより広くなることができ、これはエンジンが動作していないときである。他の条件において、例えばエンジンが最大出力で動作しているとき(すなわち熱間状態(hot state))、間隙88は図11に示すように実質的に閉じることができるので、その結果、接触面86、87が互いに接するようになる。
本発明によれば、冷間状態において、間隙88は広くなることができ、境界面85の接触面86、87の間の相対的な位置合わせ及び位置は、所定のオフセットを含むことができる。本明細書で提示されるように、この所定のオフセットは、動作条件が間隙88を閉じたときに接触面86、87の間の所望の位置合わせが達成されるように構成することができる。すなわち、境界面85は、期待動作条件が間隙88を閉じる結果となったとき正圧ウイング接触面86を負圧ウイング接触面87に対して望ましく位置合わせするように構築された、接触面86、87間の所定のオフセットを含む。
図4乃至図7に関連して論じたように、ロータブレードの翼形部は、ねじれ構成を有するように構築される場合が多い。これは、典型的には、翼形部の食違い角をブレードの半径方向高さに対して漸進的に変化させるように行われる。従って、このねじれは、図6及び図7に示すように、翼形部25がプラットフォーム24と外側先端31との間で半径方向に延びるにつれてその長手方向軸の周りで生じる。通常動作中、ロータブレードの回転速度が、僅かに翼形部25の「ねじれ戻り(untwist)」を生じさせることがあり、これは、接触面86、87が互いに接するまで境界面85の間隙88を狭める場合がある。接触した状態で、支持されたミッドスパン・シュラウドのリングが形成され、これは有利に振動を低減し、耐久性を高め、さらなるねじれ戻りに抗することができる。理解されるように、この翼形部25のねじれ戻りは、接触面86、87間に、間隙88を閉じることになる軸線方向運動とは異なる他のタイプの相対運動を生じさせることができる。すなわち、翼形部25のねじれ戻りは、接触面86、87を境界面85の全域で、互いに、円周方向、半径方向、及び/又は角度方向に偏向させることができる。このような偏向及び相対運動を生じさせる期待動作条件は、翼形部25のねじれを、間隙88を閉じるのに十分に戻すのに必要な動作として定義することができる。例えば、期待動作条件は、必要なねじれ戻りを生じさせるエンジン内の所定の回転速度を含むことができる。特定の実施形態によれば、期待動作条件は、エンジンの所定の回転速度及び動作温度として定めることができる。例えば、期待動作条件は、エンジンの定格負荷の90%以上のガスタービンの動作モードに対応するものとすることができる。
説明目的で、ガスタービンは、前方端に位置決めされた圧縮機及び後方端に位置決めされたタービンを通るように定められた作動流体流路を含む。理解されるように、この向きを用いて、ガスタービン及びその構成成分セクション内で前方向及び後方向を定めることができる。さらに、本明細書で用いられるように、「流れ方向」(矢印89によって示される)という用語は、正常条件を想定して作動流体流路を通って流れる作動流体の一般方向を指す。従って、圧縮機及びタービンセクション内で、流れ方向という用語は、ガスタービンの中心軸線に対して平行であって後方向に向いたものとして定義される理想化された基準方向として理解することができる。上記のように、「回転方向」(矢印90で示される)という用語は、エンジンの圧縮機又はタービンセクション内の正常動作条件時のロータブレードの回転の期待方向を指す。最後に、別途指示のない限り、本発明は、ガスタービンの圧縮機セクション又はタービンセクション内で使用するために構成されたロータブレードとの組合せで用いることができることを理解されたい。図示するように、1つの好ましい実施形態は、特にエンジンのタービンセクション用に構成されたロータブレードとの組合せでの使用を含む。
上記定義を前提として、正圧ウイング76及び負圧ウイング77は各々、前面92及び後面93を含むものとして説明することができる。図示するように、各面の前面92は、ガスタービンの前方端(又は上流方向)に面し、各面の後面93は、ガスタービンの後方端(又は下流方向)に面する。図示するように、境界面85は、正圧ウイング76と負圧ウイング77との円周方向に重なったセクション間に形成される場合がある。この円周方向の重なり内で、好ましい実施形態によれば、正圧ウイング76は負圧ウイング77の前方に位置決めされる。理解されるように、このような場合、正圧ウイング接触面86は、正圧ウイング76の後面93上に形成され、負圧ウイング接触面87は、負圧ウイング77の前面92の上に形成される。
特定の好ましい実施形態によれば、図13及び図14に示すように、正圧ウイング接触面86は、正圧ウイング76の後面93に付着された非一体形パッド91として構成することができる。同様に、負圧ウイング接触面87もまた、負圧ウイング77の前面92に付着された非一体形パッド91として構成することができる。非一体形パッド91が付着される正圧ウイング76の後面93は、実質的に平らな面として構成することができる。非一体形パッド91が付着される負圧ウイング77の前面92もまた、実質的に平らな面として構成することができる。従って、このような場合、非一体形パッド91は、各々が取り付けられる周囲の面に対して隆起した接触面を形成することができる。他の構成を考えることが可能であり、正圧ウイング76の後面93の非一体形パッド91は、そこに付着したときに正圧ウイング接触面86が実質的に平らな面として形成されるように、一定の厚さを含むものとすることができる。同様に、負圧ウイング77の前面92の非一体形パッド91は、そこに付着されたときに負圧ウイング接触面87が実質的に平らな面として形成されるように、一定の厚さを含むものとすることができる。
さらに、本明細書において説明目的で用いられる場合、境界面85の外側プロファイルは、外部半径方向視点から見たときの境界面85のプロファイルを指す。境界面の外側プロファイルの例を図13及び図14に示す。外側プロファイル(詳細には図14)を参照すると、正圧ウイング接触面86及び負圧ウイング接触面87は各々、遠位縁94及び近位縁95を有するものとして説明することができ、これらは各々が取り付けられた翼形部25からの距離に関連してそのように呼ばれる。
図14の外側プロファイルにおいて最も明らかに示されているように、正圧ウイング接触面86及び負圧ウイング接触面87は各々、流れ方向に対して傾斜した構成を含むことができる。正圧ウイング接触面86の傾斜した構成は、正圧ウイング接触面86が遠位縁94から近位縁95へ延びるにつれて回転方向90へ向かっていく傾斜を含むことができる。負圧ウイング接触面に関して、傾斜した構成は、負圧ウイング接触面87が近位縁95から遠位縁94へ延びるにつれて回転方向90へ向かっていく傾斜を含むことができる。傾斜した構成は、より具体的には、流れ方向89に対して形成される角度によって説明することができる。図示するように、正圧ウイング接触面86の傾斜は、該正圧ウイング接触面86と流れ方向89との間に第1の角度96を形成することができ、この第1の角度96は、10度と80度との間、又はより好ましくは20度と70度との間とすることができる。同様に、負圧ウイング接触面87の傾斜は、該負圧ウイング接触面87と流れ方向89との間に第2の角度97を形成することができ、この第2の角度97は、10度と80度との間、又はより好ましくは20度と70度との間とすることができる。
前述のように、本発明による所定のオフセットは、1つの境界面85の接触面86、87間に生じる相対的な偏向又は運動を補償する1つ又はそれ以上の方向成分を含むことができる。特定の好ましい実施形態によれば、図14に示すように、境界面85の所定のオフセットは、円周方向成分を含み、これは本明細書において円周方向オフセット98と呼ばれる。円周方向オフセット98は、正圧ウイング接触面86の回転方向前方の負圧ウイング接触面87を含むことができる。より詳細には、回転方向90に関して、所定のオフセットは、負圧ウイング接触面87の遠位縁94が、円周方向オフセット98の分だけ正圧ウイング接触面86の近位縁95の回転方向前方にあることを含むことができる。所定のオフセットは、負圧ウイング接触面87の近位縁95が、円周方向オフセット98の分だけ正圧ウイング接触面86の遠位縁94の回転方向前方にあることをさらに含むことができる。理解されるように、翼形部25のねじれ戻りが生じたときの正圧ウイング接触面86と負圧ウイング接触面87との間の相対運動は、予想される円周方向偏向を含む場合があり、円周方向オフセット98は、この偏向に対応するように構成することができ、期待動作条件が間隙88を閉じたとき、負圧ウイング接触面87の遠位縁94が正圧ウイング接触面86の近位縁95と円周方向に位置合わせされるように、及び、期待動作条件が間隙88を閉じたとき、負圧ウイング接触面87の近位縁95が正圧ウイング接触面86の遠位縁94と円周方向に位置合わせされるようになっている。
他の好ましい実施形態によれば、図15に示すように、境界面85の所定のオフセットは、半径方向成分を含み、これは本明細書において半径方向オフセット99と呼ばれる。より詳細には、半径方向オフセット99は、示されているように、負圧ウイング接触面87に対して外部半径方向又は外側方向にオフセットした正圧ウイング接触面86を含むことができる。このような場合、図示するように、正圧ウイング接触面86の外側縁101は、半径方向オフセット99の分だけ負圧ウイング接触面87の外側縁101の外側に位置決めすることができる。また示されているように、正圧ウイング接触面86の内側縁102は、半径方向オフセット99の分だけ負圧ウイング接触面87の内側縁102の外側に位置決めすることができる。理解されるように、動作負荷によって翼形部がねじれ戻りしたときの正圧ウイング接触面86と負圧ウイング接触面87との間の相対運動の結果として、予想される半径方向偏向が生じる場合があり、半径方向オフセット99の距離は、この半径方向偏向に対応するように構成することができ、期待動作条件が間隙88を閉じたとき、正圧ウイング接触面86の外側縁101が負圧ウイング接触面87の外側縁101と半径方向に位置合わせされるように、及び、期待動作条件が間隙88を閉じたとき、正圧ウイング接触面86の内側縁102が負圧ウイング接触面87の内側縁102と半径方向に位置合わせされるようになっている。
他の好ましい実施形態によれば、境界面85の所定のオフセットは、角度オフセットを含むことができる。図14において先に論じたように、接触面86、87の各々は、流れ方向89に対して角度96、97を形成する。所定のオフセットは、角度オフセットを含むことができ、これは正圧ウイング接触面86及び負圧ウイング接触面87が流れ方向89と形成する角度96、97の間の違いとして表される。理解されるように、動作負荷によって翼形部がねじれ戻りしたときの正圧ウイング接触面86と負圧ウイング接触面87との間の相対運動の結果として、予想される角度偏向が生じる場合がある。好ましい実施形態によれば、所定のオフセットの角度オフセットは、この角度偏向に対応するように構成することができ、動作条件が間隙88を閉じたとき、正圧ウイング接触面86が負圧ウイング接触面87と角度的に位置合わせされるようになっている。理解されるように、このような角度的位置合わせが行われると、2つの角度96、97は同じになり、すなわち正圧ウイング接触面86と負圧ウイング接触面87とが平行になる。
所定のオフセットを含む上記構成を用いて、境界面内の接触面間の接触部における位置合わせを改善することができ、それにより、それらの間に形成される接触の堅固さを高めることができる。接触点において接触面を位置合わせすることで、各々が互いに完全に押しつけられることになる。この結果得られる完全な圧縮を用いて、特に摩耗パッドがロータブレードの非一体形構成要素である場合に組立体を急速に劣化させる応力要因である、はるかに危険な引張り応力及び剪断応力が生じることを制限する又は排除することができる。理解されるように、これは、このような非一体形摩耗パッドをミッドスパン・シュラウドのウイングの表面に形成された凹部内に配置する従来設計に対する改善である。そのような従来の配置は、結果として生じる摩耗パッド内の引張り力を増大させ、それにより、摩耗パッドが自由に引き裂かれ、破断する可能性が高まる。この結果、高い接触負荷による摩耗パッドの亀裂又は断裂に起因する予期せぬ停止のリスクが高まる。対照的に、本発明の構成は、このような高接触荷重条件下でも構成要素寿命を縮めることなく又はそのような故障のリスクを高めることなく使用することができる。
ここで図16及び図17を参照すると、動作中にミッドスパン・シュラウド75の境界面85が空気力学的に有利な位置合わせを維持する可能性を高めるために用いることができる、本発明の代替的な実施形態が示されている。理解されるように、境界面85の正圧ウイング76と負圧ウイング77との間の相対運動及びその運動の程度は、期待される運動が実際と異なる期間を含む場合がある。例えば、これは、移行動作期間又は構成要素の誤動作又はシステム異常などの異常事象を伴う動作の際に当てはまる。これを想定すると、タービンのオペレータは、正圧ウイング76と負圧ウイング77とが空気力学的性能に悪影響を与えるような位置合わせ不良を生じる可能性に対する安全措置を講ずるミッドスパン・シュラウド構成を有することを好む場合がある。このような場合、本発明の代替的な態様により、また図16及び図17に示されているように、この安全措置は、正圧ウイング76及び負圧ウイング77を、これらが協働して、本明細書において下流狭小化ステップ(downstream narrowing step)110と呼ばれる特定の構成を形成するように構築することによって達成することができる。
本発明の下流狭小化ステップ110は、シュラウドのウイング76、77を異なる半径方向厚さを有するように構築し、次いでこれらを組立体の半径方向厚さが下流又は後方向に向かって狭まるように互いに位置決めし、そしてこの全般的な位置合わせが、ウイング76、77が半径方向にかなり偏向するような動作条件であっても維持されるようにすることによって、構成することができる。さらに後述するように、これは、半径方向バッファを形成することによって、ウイング76、77間の位置合わせ不良が生じるまでに両方向、すなわち内側又は外側にかなりの相対半径方向運動を可能にさせることによって、達成することができる。このように境界面85を構築して、たとえウイング76、77間の相対半径方向運動がどのような結果になったとしても、予想外の状況又は異常により予期せぬ又は予想基準外の相対運動が生じたときでさえ、空気力学的により有利な、本明細書で一般的には「上流ウイング」と呼ばれる最前方のウイングの前面92が作動流体の流れに当たる可能性を高めることができる。従って、例示的な実施形態によれば、下流狭小化ステップ110を有する境界面85は、本明細書において最後方ウイングを指すのに用いられる用語である下流ウイング76、77を上回る半径方向厚さを有するように構成された、最前方又は上流ウイング76、77(これは、特定の好ましい実施形態によれば正圧ウイング76であるが、負圧ウイング77であってもよい)を含むことができる。好ましい実施形態によれば、上流ウイングの半径方向厚さは、下流ウイングの半径方向の厚さを1.05倍と1.5倍との間で上回り、より好ましくは1.2倍と1.4倍との間で上回るものとすることができる。
図16及び図17に関する説明目的で、「半径方向範囲」という用語は、正圧ウイング76又は負圧ウイング77の外側縁111と内側縁112との間に定められる範囲を指す。その範囲は、据付状態のロータブレードによって定められるものとして理解することができ、そのため作動流体流路内の半径方向範囲として理解することができる。さらに、ロータブレードの半径方向範囲は、冷間構築状態で決定することができる。従って、本構成において正圧ウイング76が上流ウイングであり負圧ウイング77が下流ウイングであると仮定すると、本発明の実施形態は、境界面85の円周方向に重なったセクション内で、負圧ウイング77の半径方向範囲が正圧ウイング76の半径方向範囲より小さくかつその範囲内に完全に含まれるように、半径方向に位置決めされた正圧ウイング76及び負圧ウイング77を含む。この構成を想定すると、正圧ウイング76及び負圧ウイング77は、図示するように、正圧ウイング76の外側縁111が負圧ウイング77の外側縁111の外側にあるように構成されることが理解されるであろう。さらに示されるように、正圧ウイング76の外側縁111が負圧ウイング77の外側縁111から外側方向にオフセットした分の半径方向の差は、本明細書において外側バッファ113と呼ばれるバッファを構築することができる。正圧ウイング76及び負圧ウイング77は、正圧ウイング76の内側縁112が負圧ウイング77の内側縁112の内側にあるようにさらに構成することができる。図示するように、正圧ウイング76の内側縁112が負圧ウイング77の内側縁112から内側方向にオフセットした分の半径方向の差は、本明細書において内側バッファ114と呼ばれるバッファを構築することができる。理解されるように、外側バッファ113及び内側バッファ114の程度は、組立体が、空気力学的に有利な下流狭小化ステップ110を、より広範囲の可能な動作条件及びそれに関連した正圧ウイング76と負圧ウイング77との間の相対運動にわたって維持する可能性を高めるように構成することができる。
理解されるように、下流狭小化ステップ110をより広範囲の動作条件にわたって継続的に維持することで、空気力学的性能を全般的に強化することができる。これは、境界面85の上流ウイング76、77の滑らかな輪郭の前面92が、接触面として意図された第1の機能ゆえに典型的には鈍く平らな空気力学的にそれほど有利ではない面として構成される下流ウイング76、77の前面92の代わりに、作動流体の流れと出会うことを可能にすることによって達成される。すなわち、上流ウイング76、77の前面92は、図示するように、典型的には滑らかな空気力学的テーパ付き面として構成され、これは作動流体の流れと直接相互作用することが意図されているので、上流方向に先細になり又は狭くなっている。下流ウイング76、77の前面92は、空気力学に関連した目的で機能することが意図されているものではなく接触面として機能することが意図されているので、通常、作動流体の流れに直接当たるように直接向けられた鈍い平坦面を有するように構成される。本発明によれば、この鈍い面は、より幅広の上流ウイング76、77の後に続き又はこれにより遮蔽され、作動流体との相互作用が間接的なもの又は限定されたものとなるようにされることが好ましい。そうしなければ、空気力学的性質に悪影響を与えることになるであろう。理解されるように、このような空気力学的損失を回避することで、一般にエンジンの総合効率を高めることができる。
当業者であれば理解されるように、幾つかの例示的な実施形態に関して上述された多くの様々な特徴及び構成は、本発明の他の実施可能な実施形態を形成するようさらに選択的に適用することができる。簡潔にするため、及び当業者の能力を考慮して、実施可能な繰り返しの全ては本明細書で詳細には提供され又は説明していないが、添付の複数の請求項又はその他によって包含される全ての組み合わせ及び可能な実施形態は、本出願の一部をなすものとする。加えて、本発明の複数の例示的な実施形態の上記の説明から、当業者であれば改善、変更、及び修正が理解されるであろう。当該技術分野の範囲内にあるこのような改善、変更、及び修正はまた、添付の請求項によって保護されるものとする。さらに、上記のことは、本出願の好ましい実施形態にのみに関連しているが、添付の請求項及びその均等物によって定められる本出願の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者によって多くの変更及び修正を本明細書において行うことができる点を理解されたい。
10:ガスタービン
11:圧縮機
12:タービン
13:燃焼器
14:圧縮機ロータブレード
15:圧縮機ステータブレード
16:タービンロータブレード
17:タービンステータブレード
19:共通中心軸線
21:翼根
22:ダブテール
23:シャンク
24:プラットフォーム
25:翼形部
26:正圧面
27:負圧面
28:前縁
29:後縁
31:外側先端
32:軸線方向中心線
33:半径方向中心線
34:キャンバ線の中点
35:キャンバ線
36:内部冷却構造
37:冷却チャネル
41:先端シュラウド
42:シールレール
43:カッター歯
75:ミッドスパン・シュラウド
76:正圧ウイング
77:負圧ウイング
85:境界面
86:正圧ウイング接触面
87:負圧ウイング接触面
88:間隙
89:流れ方向
90:回転方向
91:非一体形パッド
92:前面
93:後面
94:遠位縁
95:近位縁
96:第1の角度
97:第2の角度
98:円周方向オフセット
99:半径方向オフセット
101、111:外側縁
102、112:内側縁
113:外側バッファ
114:内側バッファ

Claims (14)

  1. ガスタービン(10)用のロータブレード(14、16)であって、前記ロータブレードは、ロータディスクに取り付けられてその周りで円周方向に離間された同様に構成されたロータブレードの列内での使用のために構成され、前記ロータブレードは、
    凹面正圧面(26)と、横方向に対向する凸面負圧面(7)との間に定められた翼形部(25)であって、前記正圧面及び前記負圧面は、軸線方向には対向する前縁(28)と後縁(29)との間に延びるとともに、半径方向には外側先端(31)と内側端(24)との間に延びており、前記内側端は、前記ロータブレードを前記ロータディスクに取り付けるように構成された翼根(21)に取り付けられる、翼形部と、
    前記翼形部の前記正圧面から延びた正圧ウイング(76)と、前記翼形部の前記負圧面から延びた負圧ウイング(77)と、を備えたミッドスパン・シュラウド(75)と、
    をさらに含み、
    前記ミッドスパン・シュラウドの前記正圧ウイング及び前記負圧ウイングは、組み込まれた前記同様に構成されたロータブレードの列内の前記ロータブレードのうち隣接するものとの間に協働して境界面(85)を形成するように構成され、
    前記境界面は、
    前記負圧ウイング上に配置された負圧ウイング接触面(87)であって、前記負圧ウイング接触面が、平坦セクションと、前記平坦セクションから突出したパッドとを備える、前記負圧ウイング接触面と、
    前記負圧ウイング接触面(87)に対向する、前記正圧ウイング上に配置された正圧ウイング接触面(86)であって、前記正圧ウイング接触面が、平坦セクションと、前記平坦セクションから突出したパッドとを備える、前記正圧ウイング接触面と、
    前記正圧ウイング接触面の前記パッドと、前記負圧ウイング接触面の前記パッドとの間の間隙(88)と、
    前記正圧ウイング接触面の前記パッドの縁部と前記負圧ウイング接触面の前記パッドの縁部との間の期待動作条件にないときの所定のオフセット(98、99)であって、期待動作条件が前記間隙を閉じてそれらの間に接触をもたらしたときに、前記正圧ウイング接触面の前記パッドの縁部を前記負圧ウイング接触面の前記パッドの縁部に対して望ましく位置合わせするように構成された、所定のオフセットと、
    を含む、
    ロータブレード。
  2. 前記翼形部は、該翼形部が前記内側端と前記外側先端との間で半径方向に延びるにつれて長手方向軸の周りにねじれを有するように構築されたねじれ構成を備え、そのねじれ戻りは、前記境界面の前記正圧ウイング接触面と前記負圧ウイング接触面との間に相対運動を生じさせ、
    前記期待動作条件は、前記翼形部の前記ねじれ構成を、前記間隙を閉じるのに十分にねじれ戻りさせる動作条件を含み、
    前記期待動作条件は、前記タービン内の前記ロータブレードの所定の回転速度を含む、
    請求項1に記載のロータブレード。
  3. 前記所定の回転速度は、前記ガスタービンの定格負荷の約90%以上の動作に対応する回転速度を含み、
    前記翼形部の前記ねじれ構成は、前記内側端と前記外側端との間で前記翼形部についての食違い角が漸進的に変化するように構成され、
    前記ミッドスパン・シュラウドは、前記翼形部の半径方向高さの25%の内側境界と前記翼形部の半径方向高さの85%の外側境界との間に定められた前記翼形部上の位置範囲内に配置されたシュラウドを含む、
    請求項2に記載のロータブレード。
  4. 前記ガスタービンは、前方端に位置決めされた圧縮機及び後方端に位置決めされたタービンを通るように定められた作動流体流路を備え、その向きは、前記ガスタービン内の前方向及び後方向を定め、
    流れ方向は、前記作動流体流路を通る作動流体の流れの期待方向を含み、前記流れ方向は、前記圧縮機及び前記タービン内で前記ガスタービンの中心軸線に対して平行であるとともに前記後方向に向かうように定められ、
    回転方向は、前記ガスタービンの動作中の前記ロータブレードの回転の期待方向を含む、
    請求項1乃至3のいずれかに記載のロータブレード。
  5. 前記ロータブレードは、前記タービン内での使用のために構成されたものを含み、
    前記境界面は、前記正圧ウイングと前記負圧ウイングとが円周方向に重なったセクション間に形成され、
    前記正圧ウイングは、前面及び後面を備え、前記前面は前記ガスタービンの前方端に面し、前記後面は前記ガスタービンの後方端に面し、
    前記負圧ウイングは、前面及び後面を備え、前記前面は前記ガスタービンの前方端に面し、前記後面は前記ガスタービンの後方端に面
    前記正圧ウイングと前記負圧ウイングとが円周方向に重なった前記セクション内で、前記正圧ウイングは、前記負圧ウイングの前方に位置決めされ、
    前記正圧ウイング接触面が前記正圧ウイングの前記後面上に形成され、
    前記負圧ウイング接触面が前記負圧ウイングの前記前面上に形成される
    ようになっている、請求項に記載のロータブレード。
  6. 前記正圧ウイング接触面の前記パッド非一体形パッドであり
    前記負圧ウイング接触面の前記パッド非一体形パッドである、
    請求項に記載のロータブレード。
  7. 前記正圧ウイングの前記後面の前記非一体形パッドは、前記正圧ウイングの前記後面の前記平坦セクションに付着されたときに前記正圧ウイング接触面が平坦になるように、実質的に一定の厚さを備え、
    前記負圧ウイングの前記前面の前記非一体形パッドは、前記負圧ウイングの前記前面の前記平坦セクションに付着されたときに前記負圧ウイング接触面が平坦になるように、実質的に一定の厚さを備え、
    前記非一体形パッドは各々、耐摩耗性材料を含
    外側プロファイルは、外部半径方向視点から見たときの前記境界面のプロファイルを含み、
    前記外側プロファイルによれば、
    前記翼形部からの距離に関して、前記正圧ウイング接触面は、遠位縁及び近位縁を備え、
    前記翼形部からの距離に関して、前記負圧ウイング接触面は、遠位縁及び近位縁を備える、
    請求項に記載のロータブレード。
  8. 前記外側プロファイルによれば、前記正圧ウイング接触面及び前記負圧ウイング接触面は各々、前記流れ方向に対して傾斜した構成を備え、
    前記正圧ウイング接触面の前記傾斜した構成は、前記正圧ウイング接触面が前記遠位縁から前記近位縁に延びるにつれて前記ロータブレードの前記回転方向に向かう傾斜を備え、
    前記負圧ウイング接触面の前記傾斜した構成は、前記負圧ウイング接触面が前記近位縁から前記遠位縁に延びるにつれて前記ロータブレードの前記回転方向に向かう傾斜を備え
    前記外側プロファイルによれば、
    前記正圧ウイング接触面の前記傾斜は、該正圧ウイング接触面と前記流れ方向との間に第1の角度を形成し、前記第1の角度は、10度と80度との間に含まれ、
    前記負圧ウイング接触面の前記傾斜は、該負圧ウイング接触面と前記流れ方向との間に第2の角度を形成し、前記第1の角度は、10度と80度との間に含まれ、
    前記境界面の前記所定のオフセットは、円周方向オフセットを含む、
    請求項に記載のロータブレード。
  9. 前記回転方向に関して、前記円周方向オフセットは、
    前記負圧ウイング接触面の前記遠位縁が、前記円周方向オフセットの分だけ前記正圧ウイング接触面の前記近位縁の回転方向前方にあること、及び
    前記負圧ウイング接触面の前記近位縁が、前記円周方向オフセットの分だけ前記正圧ウイング接触面の前記遠位縁の回転方向前方にあること、
    を含み、
    前記境界面内での前記正圧ウイング接触面と前記負圧ウイング接触面との間の前記相対運動は、予想される円周方向偏向を含み、
    前記円周方向オフセットは、前記予想される円周方向偏向に対応するように構成され、
    前記期待動作条件が前記間隙を閉じたとき、前記負圧ウイング接触面の前記遠位縁が前記正圧ウイング接触面の前記近位縁に位置合わせされ、
    前記期待動作条件が前記間隙を閉じたとき、前記負圧ウイング接触面の前記近位縁が前記正圧ウイング接触面の前記遠位縁に位置合わせされる
    ようになっている、請求項に記載のロータブレード。
  10. 前記境界面の前記所定のオフセットは、半径方向オフセットを含み、
    前記半径方向オフセットは、前記正圧ウイング接触面が前記負圧ウイング接触面から外側方向にオフセットしていることを含む、
    請求項1乃至9のいずれかに記載のロータブレード。
  11. 前記半径方向オフセットは、
    前記正圧ウイング接触面の外側縁が、前記半径方向オフセットの分だけ前記負圧ウイング接触面の外側縁の外側に位置決めされていること、及び
    前記正圧ウイング接触面の内側縁が、前記半径方向オフセットの分だけ前記負圧ウイング接触面の内側縁の外側に位置決めされていること、
    を含み、
    前記境界面内の前記正圧ウイング接触面と前記負圧ウイング接触面との間の前記相対運動は、予想される半径方向偏向を含み、
    前記半径方向オフセットは、前記予想される半径方向偏向に対応するように構成され、
    前記期待動作条件が前記間隙を閉じたとき、前記正圧ウイング接触面の前記外側縁が前記負圧ウイング接触面の前記外側縁に位置合わせされ
    前記期待動作条件が前記間隙を閉じたとき、前記正圧ウイング接触面の前記内側縁が前記負圧ウイング接触面の前記内側縁に位置合わせされる
    ようになっている、請求項1に記載のロータブレード。
  12. 前記境界面の前記所定のオフセットは、角度オフセットを含み、前記角度オフセットは、前記正圧ウイング接触面の前記第1の角度と前記負圧ウイング接触面の前記第2の角度との間の差を含む、請求項1乃至11のいずれかに記載のロータブレード。
  13. 前記境界面内での前記正圧ウイング接触面と前記負圧ウイング接触面との間の前記相対運動は、予想される角度偏向を含み、
    前記角度オフセットは、前記予想される角度偏向に対応するように構成され、前記期待動作条件が前記間隙を閉じたとき前記正圧ウイング接触面が前記負圧ウイング接触面に角度的に位置合わせされるようになっている、
    請求項1に記載のロータブレード。
  14. ロータディスクに取り付けられてその周りで円周方向に離間されたロータブレード(14、15)の列を有するガスタービン(10)であって、前記ロータブレード列内の前記ロータブレードの各々は、請求項1乃至13のいずれかに記載のロータブレードである、
    ガスタービン。
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