JP6863665B2 - 血圧リスク分析装置及び血圧リスク分析方法 - Google Patents

血圧リスク分析装置及び血圧リスク分析方法 Download PDF

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Description

本発明は、対象者の血圧リスクを分析する技術に関する。
たとえ健康な人であっても疾患を発症するリスクはゼロではない。健康で安心な生活を維持するためには、自分自身の健康上のリスクやその要因を正確に把握し、生活習慣の改善や必要な治療などの対策を適切にとること、加えて、将来の備えとして、医療保険への加入や必要な貯蓄を行うことが大切である。ところで、医療保険や貯蓄計画を検討するに際しては、将来的に発生する医療費(以下、「将来医療費」という)がどの程度の額になるのかを見積もり、備えに過不足が無いようにすべきである。しかしながら、一般の人にとって将来医療費の予測は簡単ではない。また、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談したとしても、平均的な将来医療費はわかるかもしれないが、個々人の健康状態や健康上のリスクなどを考慮した値ではないため、正確性に欠ける。
一方、医療保険を提供する保険者にとっても、保険加入希望者の健康上のリスクや将来医療費をできるだけ正確に予測したいというニーズが強い。医療保険の引き受け査定や契約条件(保険プラン、保障額、特約など)の設計に役立てるためである。しかしながら、現在のところ、個々人の健康状態や健康上のリスクを考慮し、将来医療費を高信頼に予測できる仕組みは存在しないのが実情である。
関連する先行技術として、例えば特許文献1には、保険加入希望者の年齢、性別、生命保険の内容(死亡保障金額、保険の種類や特約の種類など)、健康診断の結果(血圧、BMI、尿酸値など)を入力すると、生命保険の引き受け可否や契約条件を自動で査定するシステムが開示されている。特許文献2には、被保険者の血圧の測定データをネットワークを通じて収集し、過去3か月間の血圧の測定日数と血圧が標準値に収まっている割合に
応じて、被保険者に対する保障額(入院給付金など)を変動させるシステムが開示されている。特許文献3には、一定期間に蓄積されたレセプト情報から、複数の傷病を併発している場合における傷病別の医療費やその増加分を解析し、医療費が急増している被保険者の発見や、その被保険者に対する保健指導に役立てるシステムが開示されている。しかしながら、いずれの文献においても将来医療費の予測については開示がない。
特開2003−31127号公報 特開2016−4430号公報 特開2011−39653号公報
本発明は上記実情に鑑みなされたものであって、血圧リスクを分析するための技術を提供することを目的とする。
本発明に係るリスク分析システムは、対象者の健康に関わる情報を含む対象者データを記憶する記憶装置と、前記記憶装置から取得した前記対象者データに基づき前記対象者の健康に関わるリスクを分析する分析装置と、前記分析装置による分析結果を出力する出力装置と、を備え、前記分析装置は、前記対象者データに基づき前記対象者のイベント発症
リスクを推定するリスク推定部と、前記リスク推定部により推定した前記イベント発症リスクと、前記対象者データとに基づき、前記対象者が将来的に支出する将来医療費を予測する医療費予測部と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、まず対象者のイベント発症リスクを推定し、そのリスクに基づき対象者の将来医療費を予測する。したがって、対象者自身の健康状態や健康上のリスクを考慮した高信頼の将来医療費を予測することができる。ここで、「イベント」とは、健康に悪影響を与える事象を意味し、典型的には「疾患」である。「イベント発症」という語を「疾患発症」と読み替えてもよい。
前記リスク推定部は、前記イベント発症リスクとして、前記対象者が疾患を発症する発症確率を推定し、前記医療費予測部は、前記対象者データに基づき、前記対象者が前記疾患を発症した場合に必要となる医療費を算出し、前記医療費と前記発症確率に基づき前記対象者の将来医療費を予測するとよい。
この構成によれば、比較的簡単なアルゴリズムにより将来医療費を高信頼に予測することができる。すなわち、「疾患を発症した場合に必要となる医療費」は、個人に依存しないため、例えば、過去のレセプトデータや厚生労働省の統計データなどから平均的な医療費の額を簡単に求めることができる。そして、この平均的な医療費に対し、個人に依存する「対象者が疾患を発症する発症確率」を組み合わせることで、対象者自身の健康状態や健康上のリスクを考慮した将来医療費を計算することができる。
前記医療費予測部は、前記対象者が前記疾患を発症した場合に必要となる前記医療費として、入院に要する入院医療費と通院に要する通院医療費を算出するとよい。例えば、入院医療費と通院医療費の合計を前記対象者の医療費としてもよい。この構成によれば、入院と通院の両方の医療費を算出するので、実情により則した医療費の予測が可能となる。
前記リスク推定部は、複数の疾患のそれぞれに対して発症確率を推定し、前記医療費予測部は、前記複数の疾患のそれぞれに対して将来医療費を予測し、予測された将来医療費を合計することにより、前記対象者の総合的な将来医療費を算出するとよい。対象者が発症する可能性のある疾患は1つに限られない。例えば、脳血管疾患と冠動脈疾患のように、複数の疾患が同じ対象者において発症する可能性もある。したがって、この構成によれば、複数の疾患のそれぞれに対して発症確率を推定することで、実情により則した医療費の予測が可能となる。
前記対象者が医療保険に加入した場合に支払う保険料額を見積もり、予測された前記将来医療費と見積もられた前記保険料額とを比較することにより、前記対象者が前記医療保険に加入することの適否を判定する保険加入適否判定部を有するとよい。また、前記出力装置は、前記保険加入適否判定部の判定結果に基づいて、前記対象者に適した医療保険の条件及び/又は保険料額を出力するとよい。この構成によれば、医療保険に加入することの適否を簡単かつ高信頼に判定することができる。なお、適否判定の結果は、対象者自身が医療保険への加入を検討する際の参考情報として利用してもよいし、医療保険を提供する保険者が対象者(保険加入希望者)の引き受け査定や契約条件の計画を行う際の参考情報として利用してもよい。
前記出力装置は、前記対象者の将来医療費の年毎の推移を示すグラフを生成し出力するとよい。イベント発症リスクは時間の経過とともに変化する(通常、時間の経過とともにリスクは増加する)ので、将来医療費も時間の経過とともに変化する。上記のようなグラフを出力すれば、将来医療費の時間的な変化を容易に確認することができる。このグラフは、例えば、対象者自身が医療保険への加入や貯蓄計画を検討する際のファイナンシャル
プランの参考として利用してもよいし、医療保険を提供する保険者が対象者(保険加入希望者)の引き受け査定や契約条件の計画を行う際の参考情報として利用してもよい。
前記分析装置は、人種別及び/又は居住地域別に複数種類の分析アルゴリズムを有しており、前記対象者の人種及び/又は居住地域に応じて分析アルゴリズムの種類を変更するとよい。人種が異なると、遺伝子の違いからイベント発症リスクに差がでる。また、たとえ同じ人種であったとしても居住地域が異なると、生活習慣の違いからイベント発症リスクに差がでる。また、居住地域が異なると、医療制度や物価が異なり、医療費にも差がでる。したがって、上記のように人種及び/又は居住地域に応じて適切な分析アルゴリズムを選択する構成を採用することで、イベント発症リスクの推定及び将来医療費の予測を精度良く行うことができる。
前記分析装置は、前記対象者データに基づき前記対象者の高血圧を判定する高血圧判定部をさらに有し、前記リスク推定部は、前記高血圧判定部の判定結果をリスク要因の一つとして用いて、前記対象者のイベント発症リスクを推定するとよい。高血圧は血管系イベントの発症リスクを上昇させることが知られている。したがって、イベント発症リスクを推定する際のリスク要因の一つとして高血圧を考慮することで、リスク推定の信頼性を向上することができる。
前記高血圧判定部により高血圧であると判定された場合に、前記医療費予測部は、高血圧の治療に必要な医療費も考慮して前記対象者の将来医療費を予測するとよい。例えば、高血圧の場合には、通院や投薬などの継続的な治療が必要になることがある。したがって、高血圧の治療に必要な医療費も考慮することで、将来医療費の予測精度をより向上することができる。
なお、本発明は、上記構成ないし機能の少なくとも一部を有するリスク分析システムとして捉えることができる。また、本発明は、上記処理の少なくとも一部を含むリスク分析方法として捉えることもできる。また、本発明は、上記処理の少なくとも一部を含むリスク分析方法の各ステップを実行させるためのプログラム、又は、そのようなプログラムを非一時的に記録したコンピュータ読取可能な記録媒体として捉えることもできる。また、本発明は、上記リスク分析システム又はリスク分析方法によって出力された分析結果を表示する表示装置又は端末として捉えることもできる。上記構成及び処理の各々は技術的な矛盾が生じない限り互いに組み合わせて本発明を構成することができる。
本発明によれば、血圧リスクを分析することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るリスク分析システムの全体構成を示す図。 図2は、分析装置の機能構成を示すブロック図。 図3は、将来医療費の予測処理の具体的な流れを示すフローチャート。 図4は、保険加入適否判定処理の具体的な流れを示すフローチャート。 図5A〜図5Cは、保険加入適否判定の結果の表示例。 図6は、複数の対象者のリスク分析情報を一覧表示する画面の例。 図7A〜図7Fは、対象者個人のリスク分析情報の詳細表示の例。 図8Aと図8Bは、将来医療費の表示例。
以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態を説明する。ただし、以下に記載されている各構成の説明は、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更され
るべきものであり、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
図1は、本発明の実施形態に係るリスク分析システムの全体構成を模式的に示している。
リスク分析システム1は、対象者の健康に関わる情報(以下「対象者データ」と呼ぶ)を基に、対象者の健康に関わるリスク(高血圧リスク、イベント発症リスクなど)の分析等を行い、分析結果に基づき目的に応じた出力を生成するシステムである。本実施形態のリスク分析システム1は、概略、データベース10と分析装置11と投薬支援装置12と出力装置13を有して構成される。
データベース10は、対象者データを収集し管理する大容量の記憶装置である。対象者データには、例えば、レセプト(診療報酬の明細書)データ、健康診断データ、血圧等のバイタルデータ、投薬情報、環境データ(住居の構造、居住地や勤務地の気候、家族構成など、イベント発症リスクに影響を与え得る周囲環境に関する情報)などが含まれ得る。
分析装置11は、対象者データを基に対象者の健康に関わるリスクの分析を行う機能部である。また投薬支援装置12は、対象者データとリスク分析の結果を基に、対象者の病態に適した投薬方法を決定する機能部である。分析装置11及び投薬支援装置12は、エビデンス(例えば、学会のガイドライン、論文、KOL(Key Opinion Leader)の意見など)に基づき、リスク分析や投薬方法の決定を行うことが好ましい。また出力装置13は、分析装置11の分析結果に基づくレポートや投薬支援装置12の処理結果に基づくレポートを生成し、対象者又はシステム1のユーザに提供する機能部である。出力装置13から提供される情報は、例えば、対象者の端末の表示装置や、システム1の表示装置などに表示される。対象者の端末としては、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話などを利用可能である。
このシステム1は、例えば、対象者個人が健康管理やリスクのセルフチェックを行う目的で利用したり、医師・看護師・保健師などが患者の健康状態の分析、治療方針や指導内容を作成する目的で利用することができる。また、保険会社が顧客(保険加入希望者)の健康状態や健康上のリスクを客観的に分析し、その分析結果を顧客に適した保険商品の提案や、保険加入の可否判定、契約条件の設定などに利用する目的にも、本システム1を好ましく適用できる。
リスク分析システム1は、CPU(プロセッサ)、メモリ、大容量ストレージ、入力装置(キーボード、マウス、タッチパネルなど)、表示装置、通信I/Fなどを具備した汎用のコンピュータにより構成することができる。この場合、1つのコンピュータによりリスク分析システム1を構成してもよいし、複数のコンピュータの協働によりリスク分析システム1を実現してもよい。例えば、分散型コンピューティングやクラウドコンピューティングの技術を利用して、堅牢かつ利便性の高いシステムを構築することも望ましい。複数のコンピュータにより構成する場合、それらのコンピュータは1つの拠点に設置されていてもよいし、複数の拠点(異なる国でもよい)に分散して設置されていてもよい。本実施形態のリスク分析システム1の各機能は、CPUが必要なプログラムを実行することにより実現されるものである。ただし、機能の一部又は全部をASICやFPGAなどの回路で構成することも可能である。
(分析装置)
図2は、分析装置11の機能構成を示すブロック図である。分析装置11は、その機能として、データ取得部110、高血圧判定部111、リスク推定部112、医療費予測部113、保険加入適否判定部114を有している。データ取得部110は、データベース
10から必要な対象者データを取得する機能であり、高血圧判定部111は、対象者データに基づき高血圧の判定を行う機能である。リスク推定部112は、高血圧判定部111の結果と対象者データに基づき脳血管イベントや冠動脈イベントの発症リスクを推定する機能である。医療費予測部113は、高血圧判定部111の結果とリスク推定部112の結果に基づき、対象者に将来的に発生する医療費(「将来医療費」という)を予測する機能である。保険加入適否判定部114は、予測した将来医療費と保険料額とを比較することにより、対象者が医療保険に加入することの適否を判定する機能である。
以下、分析装置11の処理の具体例を説明する。
(1)対象者データの取得
データ取得部110は、データベース10からリスク分析に必要な対象者データを取得する。本実施形態では、対象者データとして、対象者の血圧データと健康診断データを少なくとも用いる。
血圧データとしては、病院等で測定された診察室血圧と自宅等で測定された家庭血圧の両方を取得することが望ましい。また、家庭血圧としては、朝の血圧、晩の血圧、夜間の血圧の3種類のデータを取得できるとよい。朝の血圧とは、起床後1時間以内で、排尿後、朝食前に測定した血圧であり、晩の血圧とは、就寝前に測定した血圧である。夜間の血圧とは、就寝中に測定した血圧である。朝及び晩の血圧については1〜2週間分のデータ、夜間の血圧については1〜2日分(1日につき3〜4点の測定を行う)のデータを用いるとよい。
健康診断データには、例えば、年齢、性別、身長、体重といった対象者の基本データに加え、肥満度(BMI)、HDLコレステロール、LDLコレステロール、推算糸球体濾過量(eGFR)、空腹時血糖、HbA1cといった検査データや、既往症、治療中の疾患、服用中の薬、生活習慣(喫煙習慣、飲酒量、睡眠時間など)といった参考データが含まれるとよい。
(2)高血圧の判定
高血圧判定部111は、対象者の血圧データに基づき、対象者の高血圧を判定する。具体的には、高血圧判定部111は、対象者から測定した血圧が正常域血圧か高血圧かを判定するとともに、高血圧の場合にはそのレベルを判定する。高血圧の判定手順及び判定基準は信頼できるエビデンスに従うことが望ましい。本実施形態の高血圧判定部111は、日本高血圧学会発行の「高血圧治療ガイドライン2014(JSH2014)」に従って、表1に示す分類により血圧レベルを判定する。なお、本実施形態では収縮期血圧を判定に用いるが、拡張期血圧を用いてもよいし、収縮期血圧と拡張期血圧の両方を用いてもよい。
Figure 0006863665
また、対象者データに診察室血圧と家庭血圧の両方のデータが含まれている場合には、高血圧判定部111は、表2に示す基準により高血圧のタイプを判定することもできる。
Figure 0006863665
なお、白衣高血圧とは、診察室で測定した血圧は高血圧であるが、診察室外血圧(家庭血圧など)では正常域血圧を示す状態である。仮面高血圧は、その逆であり、診察室で測定した血圧は正常域血圧であるが、診察室外血圧(家庭血圧など)では高血圧を示す状態である。仮面高血圧には早朝高血圧、昼間高血圧、夜間高血圧の3つの病態があるため、高血圧判定部111は、家庭血圧が135mmHgを超えた時刻に基づき早朝/昼間/夜間高血圧のいずれの病態であるか判定する。
さらに、高血圧判定部111は、血圧の日内変動を基に血圧の異常を判定することもできる。例えば、夜間血圧の変動に基づき、non-dipper型夜間高血圧やriser型夜間高血圧
を検出することができる。non-dipper型夜間高血圧とは、夜間に血圧が低下しない状態(正常な人は夜間に血圧の低下がみられる)であり、riser型夜間高血圧とは、夜間に血圧
が上昇する状態である。
(3)リスクの推定
リスク推定部112は、対象者データに基づいて、脳血管イベントや冠動脈イベントの発症リスクを推定する。このとき、リスク推定部112は、高血圧判定部111の判定結果をリスク要因の一つとして考慮するとよい。高血圧は脳血管イベントや冠動脈イベントの発症確率を上げる要因だからである。
リスク推定部112におけるリスク推定処理は信頼できるエビデンスに従うことが望ましい。本実施形態では、例えば、国立循環器病研究センターにより開発された「吹田スコア」、国立がん研究センターの「多目的コホート研究(JPHC Study)」、「NIPPON DATA 80/90」などを利用する。
吹田スコアは、冠動脈イベント(例えば、心筋梗塞、狭心症などの虚血性心疾患)の10年間の発症危険度を予測するリスクスコアである。リスク要因として、年齢、性別、喫煙習慣の有無、糖尿病の有無、高血圧レベル、LDLコレステロール、HDLコレステロール、慢性腎臓病(CKD)のレベル(eGFRの値)を入力すると、10年間の冠動脈イベントの発症確率が予測できる。また、JPHC Studyの成果の一つとして開発された予測モデルを用いれば、リスク要因として、年齢、性別、喫煙習慣の有無、肥満度(BMI)、糖尿病の有無、高血圧レベル、降圧薬内服の有無を入力すると、10年間の脳血管イベント(例えば、脳卒中、脳梗塞など)の発症確率が予測できる。これらのリスクスコアは公知のため、ここでは詳しい説明を割愛する。
(4)将来医療費の予測
図3のフローチャートに沿って、本実施形態の医療費予測部113による将来医療費の予測処理の具体的な流れを説明する。
まず、医療費予測部113は、高血圧判定部111により判定された高血圧レベル(正常域/I度高血圧/II度高血圧/III度高血圧)と、リスク推定部112により推定された冠動脈イベントと脳血管イベントそれぞれの発症確率と、対象者データと、を取得する(ステップS300〜S302)。対象者データとしては、少なくとも、対象者の性別及び年齢の情報を用いる。
医療費予測部113は、冠動脈疾患を発症した場合に必要となる入院医療費と、脳血管疾患を発症した場合に必要となる入院医療費をそれぞれ算出する(ステップS303)。入院医療費とは、罹患に伴う入院により必要な総医療費であり、下記式により算出される。

入院医療費=1回医療費+1日在院医療費×在院日数
「1回医療費」は、入院中に一度だけ発生する診療行為の医療費である。本実施形態では、「初・再診」、「手術」、「麻酔」の3つの診療行為の医療費の合計を1回医療費とする。「1日在院医療費」は、在院1日につき必要な医療費である。本実施形態では、「医学管理等」、「検査」、「画像診断」、「投薬」、「注射」、「処置」、「リハビリテーション」、「入院料等」の8つの診療行為の1日当たりの医療費の合計を1日在院医療費とする。各診療行為の医療費の額については、統計情報に基づき平均的な額を予め求めておくとよい。例えば、厚生労働省による社会医療診療行為別統計では、疾患ごとの件数、診療実日数、各診療行為の実施件数、回数、点数とその総数がまとめられている。これらの統計情報を用いれば各診療行為の医療費の平均を算出可能である。
「在院日数」は、対象者の性別及び年齢と疾患の種類に基づき決定する。本実施形態では、表3(男性のテーブル)、表4(女性のテーブル)を予め用意しておき、対象者の性別及び年齢と疾患の種類に対応する在院日数を取得する。これらのテーブルの在院日数の値については、統計情報に基づく平均的な値を用いるとよい。例えば、以下のテーブルは厚生労働省による平成26年患者調査に基づき作成した例である。
Figure 0006863665
Figure 0006863665
また、医療費予測部113は、冠動脈疾患の治療に必要な年間通院医療費と、脳血管疾患の治療に必要な年間通院医療費と、高血圧の治療に必要な年間通院医療費とをそれぞれ算出する(ステップS304)。年間通院医療費とは、1年間の通院に必要な総医療費であり、下記式により算出される。

年間通院医療費=1回通院医療費×年間通院日数
「1回通院医療費」は、通院1日につき必要な医療費である。本実施形態では、「初・再診」、「医学管理等」、「検査」、「画像診断」、「投薬」、「注射」、「処置」、「リハビリテーション」、「入院料等」の9つの診療行為の1日当たりの医療費の合計を1回通院医療費とする。各診療行為の医療費の額については、入院医療費の場合と同じく、統計情報に基づき平均的な額を予め求めておくとよい。ただし、高血圧性疾患については高血圧レベルに応じて投薬量が異なることを考慮し、「投薬」の医療費に高血圧レベルに応じた係数をかける。
「年間通院日数」は、対象者の性別及び年齢と疾患の種類に基づき決定する。表5は男性における疾患、年齢別の平均診療間隔を定義したテーブルであり、図6は女性における疾患、年齢別の平均診療間隔を定義したテーブルである。これらのテーブルから取得した平均診療間隔を用い、下記式により年間通院日数を求めることができる。

年間通院日数=365/平均診療間隔
平均診療間隔の値については、統計情報に基づく平均的な値を用いるとよい。例えば、以下のテーブルは厚生労働省による平成26年患者調査に基づき作成した例である。
Figure 0006863665
Figure 0006863665
次に、医療費予測部113は、ステップS303で算出した入院医療費と、疾患ごとの発症確率に基づき、下記式により、対象者に将来的に発生する入院医療費である将来入院医療費を算出する(ステップS305)。

将来入院医療費=冠動脈疾患の発症確率×冠動脈疾患の入院医療費
+脳血管疾患の発症確率×脳血管疾患の入院医療費
また、医療費予測部113は、ステップS304で算出した年間通院医療費と、疾患ごとの発症確率に基づき、下記式により、対象者に将来的に発生する通院医療費である将来通院医療費を算出する(ステップS306)。

将来通院医療費=冠動脈疾患の発症確率×冠動脈疾患の年間通院医療費
+脳血管疾患の発症確率×脳血管疾患の年間通院医療費
+高血圧性疾患の年間通院医療費
次に、医療費予測部113は、10年間総医療費期待値を算出する(ステップS307)。10年間総医療費期待値とは、10年間の中で必ず一度、疾患が発症すると仮定した場合に、どの程度の医療費が必要となるかを表すものである。疾患の発症に伴う入院は一度だけであるとして、10年間総医療費期待値は下記式により算出する。

10年間総医療費期待値=将来入院医療費+(将来通院医療費×10)/2
以上の処理により、将来入院医療費、将来通院医療費、及び、10年間総医療費期待値を算出することができる。
(5)保険加入の適否判定
図4のフローチャートに沿って、本実施形態の保険加入適否判定部114による保険加入適否判定処理の具体的な流れを説明する。
まず、保険加入適否判定部114は、対象となる医療保険の契約条件(保険プラン、保障額、特約、契約期間など)を設定する(ステップS400)。契約条件については、対象者自身に入力ないし選択させてもよいし、保険加入適否判定部114が対象者の年齢、性別や希望などに合わせておすすめの条件を自動設定してもよい。
次に、保険加入適否判定部114は、設定された契約条件と対象者の年齢、性別などの情報に基づき、対象者が医療保険に加入した場合に支払う保険料額を見積もる(ステップS401)。保険料額は単年度ごとに算出してもよいし、契約期間全体での金額を算出してもよい。本実施形態では、将来医療費との比較のため、10年間に支払う保険料額の総額を見積もるものとする。
次に、保険加入適否判定部114は、ステップS401で見積もられた保険料額と、医療費予測部113により予測された将来医療費(例えば10年間総医療費期待値)とを比較することにより、この対象者が医療保険に加入することの適否を判定し(ステップS402)、判定結果を出力する(ステップS403)。
適否判定のロジックは、本システム1を誰がどのような目的で利用するか、によって異なる。すなわち、対象者(保険加入希望者)が自分に適した医療保険を検討する目的で本システム1を利用する場合には、対象者側の利益を優先すべきであるから、保険料額が10年間総医療費期待値より少ない場合に「加入:適」、保険料額が10年間総医療費期待値以上の場合に「加入:不適」という判定結果を出力するとよい。図5Aは、保険加入希望者に提示する判定結果の表示例である。
一方、医療保険を提供する保険者が対象者(保険加入希望者)の引き受け査定を行う目的で本システム1を利用する場合には、保険者側の利益を優先すべきであるから、保険料額が10年間総医療費期待値より多い場合に「加入:適」、保険料額が10年間総医療費期待値以下の場合に「加入:不適」という判定結果を出力するとよい。図5Bは、保険者に提示する引き受け可否の判定結果の表示例である。
なお、ここに例示した判定ロジック及び表示例はあくまで一例であり、他のロジックや
基準を用いてもよい。保険加入適否判定部114の判定結果に基づいて、対象者(保険加入希望者)に適した医療保険の条件や保険料額を出力することも好ましい。例えば、複数の契約条件のなかから、保険料額と10年間総医療費期待値とがバランスする最適な契約条件を選択し、対象者(保険加入希望者)又は保険者にレコメンドしてもよい。図5Cは、出力装置13によるレコメンド出力の一例である。あるいは、適/否の2択ではなく、最適/適/否のように複数段階の判定結果を出力してもよい。このような出力を行うことで、保険の加入を検討している者にとっては自分に適した条件の保険商品を選択することが容易になるというメリットがあり、他方、保険者にとっても、医療保険への加入機会を増やすことが期待できるというメリットがある。
(リスク分析結果の表示例)
出力装置13によるリスク分析結果の表示例について説明する。
図6は、複数の対象者のリスク分析情報を一覧表示する画面の例である。それぞれの行が対象者ひとり分のリスク分析情報を示している。図6の例では、リスク分析情報として、対象者のユーザID、年齢、性別、血圧のトレンド、診察室血圧、家庭血圧、血管年齢、総合リスクなどの情報が出力される。血圧のトレンドとしては、例えば、収縮期血圧の一週間の変化(グラフ)や、一週間のうちの平均値・最大値・最小値などを表示するとよい。総合リスクは、脳血管イベント及び冠動脈イベントの発症リスクを総合的に判定した指標であり、図6の例では、「Low」、「Middle」、「High」、「Very
High」の4段階で示されている。また総合リスクが「Very High」と判定された対象者には、アラートアイコンが表示されている。
図7A〜図7Fは、対象者個人のリスク分析情報の詳細表示の例である。図7Aは、血圧の層別化の表示例である。横軸が一日の時刻(0時から24時)を表し、縦軸が血圧値を表している。三角(△)でプロットされたデータは日中に測定された血圧(朝晩血圧)であり、四角(□)でプロットされたデータは夜間に測定された血圧(夜間血圧)である。図7Aのグラフでは、正常血圧、I度高血圧、II度高血圧、III度高血圧それぞれの血
圧範囲が色分けして示されており、対象者の血圧値がどの血圧範囲に分類されるか簡単に確認できるようになっている。なお、図7Aでは、収縮期血圧が140−159の範囲をI度高血圧、160−179の範囲をII度高血圧、180以上をIII度高血圧としている
また、対象者の血圧データから、白衣高血圧、仮面高血圧、血圧日内変動異常(non-dipper型夜間高血圧、riser型夜間高血圧など)などが検出された場合には、これらの情報
も出力するとよい。
図7Bは、血圧の層別化の他の表示例である。横軸が診察室血圧を表し、縦軸が家庭血圧を表している。図7Bのグラフでも、正常血圧、I度高血圧、II度高血圧、III度高血
圧それぞれの血圧範囲が色分けして示されている。円(〇)でプロットされたデータは、所定期間に測定された血圧値の統計値を示している。具体的には、円の中心は血圧の平均値、円の大きさ(直径)は血圧値のばらつき(標準偏差、分散など)を表している。このような表示によれば、円の位置をみることで、対象者の血圧値がどの血圧範囲に属するかを簡単に確認できる。また、診察室血圧(横軸)での分類と家庭血圧(縦軸)での分類が不一致の場合は、白衣高血圧や仮面高血圧の疑いがあることがわかる。また、円の大きさをみることで、血圧値が安定しているか変動が大きいかを直観的に把握することができる。
図7Cは、脳血管リスクの表示例である。血圧、肥満度(BMI)、喫煙習慣、糖尿病、血圧治療薬の5つのリスク要因について、対象者のスコアと同年代の平均スコアとの比
較を示している。また、図7Dは、冠動脈リスクの表示例である。血圧、慢性腎臓病(推算糸球体濾過量eGFR)、喫煙習慣、糖尿病、HDLコレステロール、LDLコレステロールの6つのリスク要因について、対象者のスコアと同年代の平均スコアとの比較を示している。図7Cや図7Dのチャート図をみることで、脳血管リスクや冠動脈リスクの有無(平均と乖離しているかどうか)、改善すべき項目などを容易に把握することができる。
図7Eは、脳血管イベント及び冠動脈イベントそれぞれの発症リスクの表示例である。縦軸は10年以内にイベントを発症する確率を表している。対象者のイベント発症リスクと同年代の平均的なイベント発症リスクとを比較表示することで、対象者自身のイベント発症リスクの高さ/低さを容易に評価することができる。また、図7Fは、脳血管イベントの発症リスクと冠動脈イベントの発症リスクを合わせた総合リスクの表示例である。例えば、脳血管イベントの発症リスクと冠動脈イベントの発症リスクを重み付け加算し、0(リスク最小)〜100(リスク最大)の値域で正規化したスコアを、総合リスクとして用いることができる。
(将来医療費の表示例)
図8A及び図8Bに、出力装置13による将来医療費の表示例を示す。図8Aは、医療費予測部113によって予測された10年間総医療費期待値を対象者に提示する画面例である。
図8Bは、年度ごとの将来医療費の予測値をグラフで示す画面例である。年度ごとの医療費の推計は例えば次のように行うことができる。
リスク推定部112によって推定されたある疾患の10年間の発症確率をp{p|0≦p≦1}、算出する年度をy{y|1≦y≦10}としたとき、各年度yにおける疾病発症率P(y)を例えば以下のように算出する。なおここでは疾病発症確率を線形予測する単純なモデルを用いたが、非線形なモデルを用いてもよい。
Figure 0006863665
疾患を発症した場合の追加医療費をCp[円]、疾病とは無関係に発生する基礎年間医療費をCn[円/年]とおくと、各年度yにおける平均医療費μ(y)と医療費の分散σ(y)はそれぞれ以下のように求まる。
Figure 0006863665


ここで、追加医療費Cpは、医療費予測部113によって計算された入院医療費と年間通院医療費の合計である。
図8BのグラフAは、疾患の発症確率p=0.1、追加医療費Cp=10,000,000[円]、基礎年間医療費Cn=10,000[円/年]とした場合の平均医療費μ(y)の推移である。また、グラフB,C,DはグラフAよりも悲観的な予測を示すグラフであり、グラフB,C,Dはそれぞれμ(y)+σ(y),μ(y)+2σ(y),μ(
y)+3σ(y)である。このようなグラフをみることで、年度ごとの医療費の予測と、予測値のばらつきの範囲(確率分布)を把握することができる。このグラフは、例えば、対象者自身が医療保険への加入や貯蓄計画を検討する際のファイナンシャルプランの参考として利用してもよいし、医療保険を提供する保険者が対象者(保険加入希望者)の引き受け査定や契約条件の計画を行う際の参考情報として利用してもよい。
(本実施形態の利点)
以上述べた本実施形態の構成によれば、まず対象者のイベント発症リスクを推定し、そのリスクに基づき対象者の将来医療費を予測する。したがって、対象者自身の健康状態や健康上のリスクを考慮した将来医療費を予測することができる。しかも、信頼できるエビデンスや公的機関(厚生労働省など)の統計データに基づき、リスク推定や医療費予測を行うので、高い信頼性及び正確性を期待できる。
また、本実施形態では、疾患を発症した場合に必要となる医療費と疾患の発症確率に基づき将来医療費を予測するというアルゴリズムを採用している。「疾患を発症した場合に必要となる医療費」は、個人に依存しないため、例えば、過去のレセプトデータや厚生労働省の統計データなどから平均的な医療費の額を簡単に求めることができる。そして、この平均的な医療費に対し、個人に依存する「発症確率」を組み合わせることで、対象者自身の健康状態や健康上のリスクを考慮した将来医療費を計算することができる。
また、本実施形態では、入院医療費と通院医療費の両方を考慮するので、実情により則した医療費の予測が可能となる。さらに本実施形態では、冠動脈イベントと脳血管イベントの2種類の疾患についてリスク推定及び将来医療費の予測を行うので、医療費の予測の精度を向上できる。さらに本実施形態では高血圧の治療に必要な医療費も考慮して対象者の将来医療費を予測しているので、高血圧治療のための通院や投薬などを考慮でき、将来医療費の予測精度をより向上することができる。
また、本実施形態では、将来医療費と保険料額をもとに保険加入の適否を自動判定する機能を設けたので、保険加入希望者や保険者が医療保険に加入することの適否を簡単かつ高信頼に判定することができる。
<その他の実施形態>
上述した実施形態の構成は本発明の一具体例を示したものにすぎない。本発明の範囲は上記実施形態に限られるものではなく、その技術思想の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、吹田スコアやJPHC Studyなど、日本での研究成果に基づくエビデンスを利用したが、本システム1の対象者が日本人以外の場合や日本以外に居住している場合には、その人の人種や居住地域に合致したエビデンスを利用することが望ましい。人種が異なると、遺伝子の違いからイベント発症リスクに差がでるし、たとえ同じ人種であったとしても居住地域が異なると、生活習慣の違いからイベント発症リスクに差がでるからである。また、居住地域が異なると、医療制度や物価が異なり、医療費にも差がでるので、医療費予測のアルゴリズムについても対象者の居住地域ごとに変更するとよい。
具体的には、人種別及び/又は居住地域別に複数種類の分析アルゴリズム(プログラムやテーブルなど)を用意しておき、リスク推定部112や医療費予測部113が、対象者の人種及び/又は居住地域に応じて分析アルゴリズムの種類を変更するとよい。人種や居住地域の情報は対象者データとして与えることができる。このように、対象者の人種や居住地域に応じて適応的にアルゴリズムを変える機能をもたせると、例えば米国のように様
々な人種が混在している国でのシステム運用に有利である。
1:リスク分析システム
10:データベース、11:分析装置、12:投薬支援装置、13:出力装置
110:データ取得部、111:高血圧判定部、112:リスク推定部、113:医療費予測部、114:保険加入適否判定部

Claims (7)

  1. 所定期間に測定された複数回分の対象者の血圧データを取得し、前記複数回分の血圧データを分析する分析装置と、
    前記分析装置による分析結果を出力する出力装置と、を備え、
    前記分析装置は、前記複数回分の血圧データに基づいて前記対象者の収縮期血圧の平均値とばらつきを計算するものであり、
    前記出力装置は、前記対象者の収縮期血圧の統計値を表す図形をプロットしたグラフを表示するものであり、
    前記グラフは、診察室血圧の数値軸と家庭血圧の数値軸を含むグラフであり、
    前記図形は円図形であって、前記図形の中心位置が前記対象者の収縮期血圧の平均値を表し、前記図形の大きさが前記対象者の収縮期血圧のばらつきを表す
    ことを特徴とする血圧リスク分析装置。
  2. 前記グラフは、高血圧の分類ごとの血圧範囲が色分けされたグラフである
    ことを特徴とする請求項1に記載の血圧リスク分析装置。
  3. 所定期間に測定された複数回分の対象者の血圧データを取得し、前記複数回分の血圧データを分析する分析装置と、
    前記分析装置による分析結果を出力する出力装置と、を備え、
    前記分析装置は、前記複数回分の血圧データに基づいて前記対象者の収縮期血圧の平均値とばらつきを計算するものであり、
    前記出力装置は、前記対象者の収縮期血圧の統計値を表す図形をプロットしたグラフを表示するものであり、
    前記グラフは、収縮期血圧の数値軸を含み、かつ、高血圧の分類ごとの血圧範囲が色分けされたグラフであり、
    前記図形の中心位置が前記対象者の収縮期血圧の平均値を表し、前記図形の大きさが前記対象者の収縮期血圧のばらつきを表す
    ことを特徴とする血圧リスク分析装置。
  4. コンピュータが、所定期間に測定された複数回分の対象者の血圧データを取得する取得ステップと、
    コンピュータが、前記複数回分の血圧データを分析する分析ステップと、
    コンピュータが、前記分析ステップによる分析結果を出力する出力ステップと、を有し、
    前記分析ステップは、コンピュータが、前記複数回分の血圧データに基づいて前記対象者の収縮期血圧の平均値とばらつきを計算するステップを含み、
    前記出力ステップは、コンピュータが、前記対象者の収縮期血圧の統計値を表す図形をプロットしたグラフを表示するステップを含み、
    前記グラフは、診察室血圧の数値軸と家庭血圧の数値軸を含むグラフであり、
    前記図形は円図形であって、前記図形の中心位置が前記対象者の収縮期血圧の平均値を表し、前記図形の大きさが前記対象者の収縮期血圧のばらつきを表す
    ことを特徴とする血圧リスク分析方法。
  5. コンピュータが、所定期間に測定された複数回分の対象者の血圧データを取得する取得ステップと、
    コンピュータが、前記複数回分の血圧データを分析する分析ステップと、
    コンピュータが、前記分析ステップによる分析結果を出力する出力ステップと、を有し、
    前記分析ステップは、コンピュータが、前記複数回分の血圧データに基づいて前記対象者の収縮期血圧の平均値とばらつきを計算するステップを含み、
    前記出力ステップは、コンピュータが、前記対象者の収縮期血圧の統計値を表す図形をプロットしたグラフを表示するステップを含み、
    前記グラフは、収縮期血圧の数値軸を含み、かつ、高血圧の分類ごとの血圧範囲が色分けされたグラフであり、
    前記図形の中心位置が前記対象者の収縮期血圧の平均値を表し、前記図形の大きさが前記対象者の収縮期血圧のばらつきを表す
    ことを特徴とする血圧リスク分析方法。
  6. 請求項4又は5に記載の血圧リスク分析方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  7. 請求項4又は5に記載の血圧リスク分析方法によって出力された分析結果を表示する表示装置。
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