JP6863605B2 - 脂質、脂質含有材料及び生物活性栄養成分の第一胃内保護 - Google Patents

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Description

多価不飽和脂肪は、それを消費する人間及び動物にとって有益な効果を有することが知られている。人間においては、現在、オメガ3のオメガ6に対する比率が特に強調されており、これは、ここ数十年、オメガ6の消費が急激に増加し、不均衡がもたらされているからである。更に、視力、心機能、脳機能、繁殖、及びリン脂質などの一般的な細胞構造には、十分なオメガ3が必要であることは既定の事実である。家畜に関しても、同様の必要性が存在している。例えば、乳牛の血流中に十分なオメガ3が含まれていれば、乳牛の繁殖効率は著しく増加するであろう。
牛、羊及び山羊などの反芻動物は、腸の前に4つの区画からなる消化器系を有する。この仕組みにより、反芻動物は、草などのセルロースを多く含む飼料を食べ、消化することができる(豚及び鶏などの単胃動物は、かかる飼料からは栄養価はあまり得られない)。第一胃は、これら4つの区画の第1の、かつ最大の特徴である。第一胃において、微生物の生態系により、セルロースが揮発性脂肪酸に代謝されて、成長及び乳生産に使われるエネルギーが動物に供給される。
ミネソタ大学の学外酪農実習プログラム(The University of Minnesota Dairy Extension)のウェブサイトにおいて、第一胃の微生物が水素分子を付加することにより、不飽和脂肪酸を飽和酸に変化させることが報告されている。したがって、単胃動物と比べると、牛は、より多くの飽和脂肪を吸収する。多量の不飽和脂肪酸を与えることは、第一胃の細菌にとって有毒であり得、繊維の消化が悪くなり、かつ第一胃のpHを低下させる場合がある。
したがって、不飽和脂肪が反芻動物に与えられていると、動物もこれら動物由来の産物の消費者も、最大限の健康効果を得ることができない。また、第一胃での消化は、多量の不飽和脂肪により悪影響を受ける。
脂質の健康に良い性質が保存され、第一胃の機能に悪影響が及ばないように、多価不飽和脂肪が第一胃をバイパスすることができる材料組成及び方法が必要とされている。更に、小腸から血流中へと栄養素が吸収され得るように、飼料は、後ほど消化管で消化される必要がある。それにより、動物には利点がもたらされ、動物由来の産物がかかる多価不飽和脂肪を多く含むことになる。
この生物水素化(biohydrogenation)の問題を認識し、反芻動物の腸又は第四胃に直接瘻孔形成を行うことによって様々な多価不飽和脂肪を与えて、効果を測定する研究が行われた。腸又は第四胃への瘻孔形成及び直接給餌は、第一胃をバイパスし、生物水素化の問題を回避する。かかる試験において、肉及び乳は共に、脂肪酸プロファイルにおける著しい改善を示しており、オメガ3などの多価不飽和脂肪がより多く含まれていた。
脂質が第一胃をバイパスする飼料成分を生成し、より健康によい肉及び乳製品を製造するために、多くの試みが行なわれてきた。試みられた方法の一部を以下に挙げる。
・ホルムアルデヒド処理
・脂肪酸のカルシウム塩
・ゲル体
・乳化した脂質及びタンパク質混合物にアルカリ、次いで酸を付与
・亜麻などの油料種子の搾出又は微細化
ホルムアルデヒド処理は、1970年代に始まった。キャノーラ、大豆、ヒマワリ及び亜麻などの油料種子は、種子の内在性タンパク質を架橋するホルムアルデヒドで処理され、第一胃をバイパスさせることに成功した。ホルムアルデヒド処理された油料種子を十分な量与えられていた乳牛の乳脂肪は、異なるかつ一層有利な脂肪酸プロファイルを有していた。しかしながら、アメリカ合衆国環境保護庁などの規制当局は、ホルムアルデヒドを、ヒト発がん性物質の可能性があるものとみなしている。乳脂肪プロファイルを変えるホルムアルデヒド系製品の使用は、信頼性及び消費者受容性の問題から、商業的に実行可能ではなかった。
脂肪酸をカルシウムと反応させた、脂肪酸のカルシウム塩により、第一胃においてほぼ不活性である油脂系飼料が作り出される。1980年代初期において、この技術が開発され、商業化された。第一胃で不活性であることは、第一胃をバイパスすることとは異なる。第一胃で不活性なカルシウム塩は、飼料摂取抑制、まぐさの消化率の低下及び乳脂肪の落ち込みなどの、保護されていない脂肪が牛に与え得る負の効果の多くを軽減させる。しかしながら、生物水素化(第一胃内での脂肪の飽和)は依然として発生する。カルシウム塩では、乳中のオメガ3の量を、商品実現化のために十分な程度増加させることができない。カルシウム塩の主要な用途は乳牛の乳汁分泌のピーク時におけるエネルギー源として残っている。Chouinard et al,Journal of Dairy Science(JDSA)81:471〜481(1998)を参照のこと。カルシウム塩の別の欠点は、嗜好性である。牛は、多くの場合、味が原因でカルシウム塩を避けたり、又は拒絶したりする。
2006年、Carroll et al.(JDSA 89:640〜650)は、乳清タンパク質からなるゲルにより、結果として得られた乳脂肪が商業平均よりも著しく異なる程度に、多価不飽和脂肪を第一胃内で保護することができることを示した。しかしながら、この技術は、商業的に実現されていない。ゲルは、作製後かなり迅速に与えなければならず、さもなければ、缶又は別の保管方法で保存しなければならない。いずれの場合も、商業規模でゲルを与えることの実用性は、非常に低い。更に、ゲルのベースである乳清タンパク質は高価であり、製品の商業利用への課題が二倍となる。
米国特許第5,514,388は、特許請求される第一胃内保護を含む、脂質を被包し保護するために乳化した脂質及びタンパク質混合物に対してアルカリ、次いで酸を使用することを提示している。このアプローチによる第一胃内保護の有効性を確認している刊行物はなく、商業的に実現されていない。
搾出された及び微細化された油料種子が、粉砕粒又は全粒の亜麻仁種子と比較して、第一胃バイパスを著しく増加させることは示されていない。以下の表1で示すGonthier et al.の研究のデータは、その点について示している。
反芻動物の飼料を保護するためのトランスグルタミナーゼの従来技術における使用は、エンシレージ中のタンパク質分解などの、タンパク質分解を防止することに限られており、架橋されたタンパク質が第一胃で不活性であるという化学的側面に依存してきた。例えば、サイレージの保管方法としてのタンパク質架橋剤の使用及び第一胃でのタンパク質保護は、国際公開第1999057993(A1)号として公開された国際出願第PCT/EP1999/003356号で説明されている。しかしながら、国際公開第1999057993(A1)号に記載された技術の目的は、保管中及び第一胃中の両方におけるタンパク質分解の回避に関しており、反芻動物用サイレージ中のタンパク質を保護することに焦点が当てられている。
別の刊行物では、人間の消費用に魚油をマイクロカプセル化する食品用製品に焦点が当てられている。Encapsulation of Fish Oil by an Enzymatic Gelation Process Using Transglutaminase Cross−linked Proteins(Cho et al,Journal of Food Science Vol.68 Nr.9,2717〜2723,2003)。当該文献は、マイクロカプセルが「比較的均一に分布している狭い粒径範囲(30〜60マイクロメートル)を有する」と記している。この刊行物は、非常に高価な魚油及びタンパク質単離物に焦点を当てており、また、この刊行物は、人間用の食品を仮定している。加えて、この刊行物は、困難かつ高コストな二重ゲル化工程及び小さくて均一なマイクロカプセルの製造について教示している。
人間による消費とは対照的に、反芻動物において魚油は、大いに問題となり得る。第一胃において、多価不飽和脂肪は、第一胃のミクロフローラに対して毒性作用を有する。脂質の不飽和度がより高く、より長くなるほど、その毒性作用は悪化する。全ての脂質源の中でも、魚油は、最も長く、最も不飽和度が高い脂質を有する。かかる脂質が第一胃において保護されていないと、飼料の摂取、飼料の消化率、乳製品及び乳脂肪の抑制に対する影響は、破壊的となり得る。魚油を反芻動物に与える場合、魚油は、十分に保護され、かつ注意深く試験される必要がある。
オメガ3脂肪酸、αリノレン酸(ALA、18:3 n3、亜麻仁種子に存在する主な脂質)に焦点を当てた乳脂肪プロファイルの改善方法を理解及び実証するために、多くの給餌試験が行われてきた。以下の表(表1)は、様々な試みに関して2つの主要データを示す。データは、以下の3つの文献に基づく。
・Gonthier et al.(McGill University)、Journal of Dairy Science,88:748〜756(2005)で発表。
・Chouinarti et al.,Journal of Dairy Science(JDSA)81:471〜481(1998)
・Moats,Janna,Effects of Extruded Flaxseed and Condensed Tannins on Rumen Fermentation,Omasal Flow of Nutrients,Milk Composition and Milk Fatty Acid Profile in Dairy Cattle(2016年2月2日に発表され、College of Animal and Poultry Science,University of Saskatchewanに提出された論文)。
表に列挙した2つの主要データは、以下を含む。
1.運搬効率:乳牛に与えたα−リノレン酸(ALA)のうちどのくらいが乳に輸送されたかを算出することにより求める。
2.絶対結果は、乳中の乳脂肪の割合として、ALAの量に基づいて測定する。
Figure 0006863605
研究で報告された結果に基づいて算出したデータ
既存の商品に関しては、表1に示す結果は、他の研究にも典型的なものであって、それらと一致しており、こうした研究では、使用される補助飼料又は給餌手法を問わず、運搬効率は2.9%を下回り、乳脂肪に占めるALAの割合が1.3%を超えることは稀である。なお、乳脂肪プロファイルは概ね、下記AOAC Official Method996.06によって決定されているが、査読済みの各研究では、各々の具体的な手法が示されている。
乳牛はALAを合成することができないため、乳脂肪中のALAの増加は、ALAが変化することなく第一胃にうまく輸送されたことを証明する尺度として使用することができる。これは、反芻動物の栄養学に精通している者にとっては、周知の事実である。既にミネソタ大学のウェブサイトから示された通り、「第一胃の微生物が水素分子を付加することにより、不飽和脂肪酸を飽和酸に変化させる」。しかし、第一胃から逃れた全てのALAが乳に向かうわけではない。ALAは、牛の他の代謝プロセスにも利用される。
本開示は、油料種子及び藻類などの脂質含有材料を含む生物活性栄養成分を、第一胃内分解から保護する架橋されたタンパク質マトリックスを提供する。タンパク質マトリックスを形成するメカニズムは、タンパク質架橋剤の使用を含む。
第一胃内保護が生じるのは、架橋された変性タンパク質が咀嚼及び第一胃のミクロフローラに耐える物理的耐久性の高いマトリックスを形成することにより、油料種子、藻類、脂質、タンパク質、栄養補助食品、医薬品及び他の生物活性栄養成分の第一胃内保護がもたらされるからである。品質及び量が十分であり、入手が容易であるタンパク質(必要に応じて、外来性タンパク質を含む)を用いて、保護マトリックスを形成する。
本願で開示される組成物及び方法は、従来技術にみられる欠点を克服する。架橋されたタンパク質は、タンパク質マトリックス中の多価不飽和脂肪などの生物活性栄養成分を第一胃内で保護する。タンパク質及び脂質は一般的なものであり、大豆、キャノーラ、亜麻、ヒマワリ、綿実、ヒマワリ、カメリナなどの商業的に実現可能な油料種子を使用することができる。最終製品は、保存可能期間が長く、簡単に保管ができ、商業的な配給量で取り入れやすい、乾麺、クランブル又はペレットの形状であり得る。嗜好性も良い。
一実施形態において、第一胃内保護化された複合材料を調製する方法は、脂質を含む脂質含有材料を粉砕することと、タンパク質を含むタンパク質性材料と、酵素
タンパク質架橋剤と、粉砕脂質含有材料と、を混合して、混合物を提供することと、混合物を成型して、乾燥、輸送、貯蔵、及び給餌し易い物理的フォームファクタの飼料を提供することと、飼料を乾燥させることと、を含むことができる。成形飼料は、マトリックスを有し、このマトリックスは、脂質含有材料が少なくとも部分的にマトリックス内に取り込まれ、脂質含有材料の脂質の一部が第一胃内分解から保護されるように構成されている。
方法はまた、酵素タンパク質架橋剤を、タンパク質性材料及び粉砕脂質含有材料と混合される前に、水と混合することを伴うことができる。水は、酵素タンパク質架橋剤と混合される前に、加熱されてもよい。脂質含有材料及びタンパク質性材料は、酵素タンパク質架橋剤と混合される前に、共に混合されてもよい。タンパク質性材料は、混合物に添加される前に、常温であってもよいが、脂質含有材料は、混合物に添加される前に、加熱されてもよい。
混合物は、成型される前に、最大約24時間の滞留時間を有してもよい。飼料は、加熱されることによって乾燥され得る。
脂質含有材料を粉砕することにより、粉砕脂質含有材料の大部分は、0.6mmの開口を有するふるいを通過可能となり、粉砕脂質含有材料の少なくとも約95%は、1.18mmの開口を有するふるいを通過可能となる。このサイズは、咀嚼の際に有利である。
脂質及びタンパク質は、脂質対タンパク質比が約2:1〜約1:6の範囲で存在してもよい。更に、脂質含有材料及びタンパク質性材料は、脂質含有材料対タンパク質性材料比が約10:1〜約1:2の範囲で存在することができる。
タンパク質性材料は、脂質含有材料に対して外因性であってもよい。更に、脂質含有材料及びタンパク質性材料は、油料種子、植物プランクトン、藻類、魚、オキアミ、海産物の臓物、又は動物性臓物のうち少なくとも1つである単一の供給源由来である。
脂質含有材料は、植物プランクトン、藻類、魚、オキアミ、海産物の臓物、動物性臓物のうち少なくとも1つであってもよい。脂質含有材料は、油料種子であってもよい。好適な油料種子の例としては、大豆、亜麻、紅花、ヒマワリ、菜種、キャノーラ、カラシ種子、カメリナ、ナッツ、ピーナッツ、大麻、チーア、又はエキウムが挙げられる。
タンパク質性材料は、藻類、植物プランクトン、血液、臓物、羽毛、肉粉、豆類、アルファアルファ、又はゼラチンのうち少なくとも1つであってもよい。タンパク質性材料は、大豆、亜麻、紅花、ヒマワリ、菜種、キャノーラ、カラシ種子、カメリナ、ナッツ、ピーナッツ、大麻、チーア、又はエキウムのうち少なくとも1つなどの油料種子であってもよい。
架橋剤は、トランスグルタミナーゼであってもよい。架橋剤はまた、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼ、タンパク質ジスルフィドレダクターゼ、スルフヒドリルオキシダーゼ、リジルオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、又はグルコースオキシダーゼのうち少なくとも1つであってもよい。
一実施形態において、反芻動物用飼料は、マトリックス内に酵素的に架橋させ、変性させたタンパク質を含むタンパク質性材料と、脂質を含む脂質含有材料と、を含む。脂質及びタンパク質は、脂質対タンパク質比が約2:1〜約1:10の範囲で存在する。脂質含有材料及びタンパク質性材料は、脂質含有材料が少なくとも部分的にマトリックス内に含有され、脂質含有材料の脂質の大部分が第一胃内分解から保護されるように混ぜられる。一実施形態において、脂質含有材料は、亜麻仁であり、タンパク質性材料は、大豆である。他の実施形態において、脂質含有材料は、
キャノーラであり、タンパク質性材料は、大豆である。更なる実施形態において、脂質含有材料は、キャノーラ及び亜麻仁であり、タンパク質性材料は、大豆である。脂質含有材料は、大部分が0.6mmの開口を有するふるいを通過し、脂質含有材料の少なくとも約95%が1.18mmの開口を有するふるいを通過するようにサイズ決めされていてもよい。
乳脂肪中の脂肪酸プロファイルを変更する方法もまた開示され、方法は、本明細書に開示された組成物のうちいずれかを反芻動物に給餌することを含み、この反芻動物では、乳脂肪に占めるオメガ3の割合が、約1.3%超、約2%超、約2.5%超、また、少なくとも約3%となる。肉又は脂肪内の脂肪酸プロファイルを変更する方法が更に開示され、方法は、反芻動物に、本明細書に開示された飼料組成物のうちいずれかを給餌することを含む。
本明細書において開示された組成物及び方法により、第一胃内保護化された飼料を調製するための多くの選択肢が可能となる。組成物は、以下の選択肢又はステップの概要又はメニューに従って調製されてもよい。概要は、代表例であって、排他的なものではない。概要の後、各ステップについて、より詳細に説明される。
ステップ:
1.所望の結果を選択する。
a.1種類又は複数種類の主基質を選択する。
b.含まれる他の構成要素を選択する。
c.必要となるタンパク質を決定する。
d.架橋剤の量を決定する。
e.水量を決定する。
2.基質及び成分を調製する
a.粒径
b.分散
c.加熱
3.タンパク質の混合及び架橋
a.特殊な取扱いケース
b.滞留時間
4.形成及び乾燥
これらの4つのステップは、代表的なメニューを提供する。次の段落で、より詳細に各ステップについて説明する。
ステップ1−所望の結果を選択する。
本開示により得られ得る、望ましい結果としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない。
・乳製品及び牛肉の改善された脂質プロファイル、又は任意の反芻動物製品の改善された脂質プロファイル。
・増加する、オメガ3脂質のバイオアベイラビリティの上昇によるより良い妊娠率の結果、酪農場の向上した経済効果。
・第一胃内保護を必要とするビタミン又は薬物の給餌。
・より高いカロリー摂取、特に脂質の摂取増加による乳生産の増加。
ステップ1a−1種類又は複数種類の主基質を選択する。
以下の表は、いくつかの好適な基質の一覧表である。これらの基質は、タンパク質性材料及び脂質含有材料を含む。このリストは、代表例であり、排他的なものではない。
Figure 0006863605
ステップ1b−含まれる他の構成要素を選択する。
利用され得る添加物は、概ね以下のカテゴリに分類される。
・トコフェロール、ポリフェノール、エトキシキン、及び/又は他の抗酸化剤などの保存料。
・脂溶性ビタミン、その他のビタミン、栄養補助食品、医薬品、酵素、ミネラルなどの生物活性栄養成分。
・糖蜜、乳糖、その他の糖、塩、香辛料、ハーブなどの嗜好性物質。
ステップ1c−必要となるタンパク質を決定する。
外因性タンパク質の質及び量は、もしあれば、どのタンパク質が脂質源に付随するかに依存する。いくつかの実施形態では、脂質及びタンパク質は、脂質対タンパク質比が約2:1〜約1:10の範囲で存在する。多くの場合、1対1のタンパク質対脂質比は、タンパク質が許容可能なアミノ酸プロファイルを有するなら、第一胃内保護に十分である。場合によっては、より少ないタンパク質で十分である。大豆粉は、容易に入手可能であり、アミノ酸の有利な混合物であるためにタンパク質の好ましい供給源である。例えば、ミネソタ州マンケートのCHSは、50%タンパク質含有量及び90%溶解度を保証する大豆粉であるHoneySoyを製造している。
必ずしも外因性タンパク質を添加する必要はない。例えば、多くの油料種子は、脂質及びタンパク質の両方から構成される。平均して、全大豆は20%が脂質であり、36%がタンパク質である。大豆は、外因性タンパク質なしに本開示のもとで加工されてもよい。比較して、キャノーラ及び亜麻は、平均40%が脂質であり、20%がタンパク質である。キャノーラ及び亜麻は、外因性タンパク質なしにある程度の第一胃内保護達成することができるが、実際には、これら2種類の油料種子では、タンパク質を添加した方が、より良好に実施される。
タンパク質を選択する際に考慮すべき1つの要素は、架橋アミノ酸の量である。例えば、酵素トランスグルタミナーゼ(TG)はリジンとグルタミンを架橋結合し、これは、TGが架橋剤の場合には、タンパク質源について、リジンとグルタミンの含有量を確認する必要があることを意味する。上記のように、大豆粉は、リジン及びグルタミンの両方のための優れた供給源であり、かつほとんどの状況で使用することができる。食肉処理場血液はリジンの優れた供給源である。ほとんどの油料種子に内在するグルタミンと組み合わせると、これは効果的な組み合わせになり得る。乳清タンパク質もまた、脱脂された亜麻粉と同様に、アミノ酸の有利なプロファイルを有する外因性タンパク質の優れた供給源である。
タンパク質に関して考慮すべき別の要素は、選択されたタンパク質の質である。架橋する前に、タンパク質はできるだけ自然かつ可溶状態である必要がある。溶解性は、最大の架橋活性のためのタンパク質の利用可能性を提供する。
分散性は、タンパク質を選択する際に考慮すべき追加的要素である。タンパク質は、混合物中によく散在し、比較的均質、かつ/又は均一なタンパク質マトリックスを一貫して提供するような、特定の物理的状態にあるべきである。溶解性及び分散の概念は、同じ結論をもたらす必然的帰結であり、これは脂質及び他の生物活性栄養成分を保護するための高品質タンパク質マトリックスである。
考慮すべき別の要素は、外因性タンパク質の組み合わせの使用である。例えば、大豆粉及び食肉処理場血液の組み合わせは、粉砕した全ヒマワリ種子と一緒に利用することができる。
高レベルの第一胃内保護が必要な場合、脂質に対するタンパク質の比を増加させることができる。
ステップ1d−架橋剤の量を決定する。
タンパク質性材料をマトリックス中で酵素的に架橋させることができる架橋剤を選択してもよい。各種の架橋剤は、特有の効果曲線及び尺度を有し、それに応じて各架橋剤の最適化が可能である。例えば、トランスグルタミナーゼは、市販の活性アッセイによって定義される「単位」で測定することができる。2〜12又はそれ以上の活性単位のいずれかが使用され得る。トランスグルタミナーゼの好適な投与量は6〜12である。
ステップ1e−水量を決定する。
タンパク質の架橋には一般的に水が必要である。架橋は、広範囲の水分レベルで達成することができる。油料種子及び20%の大豆粉からなる組成物の場合、良好な加工水分は39%であるが、多かれ少なかれも機能する。乾燥の効率のために、水量を最小にする方が良い。
ステップ2a−第一胃内保護のための粒径。
第一胃内保護のために考慮すべき重要な問題の1つは、製品が動物に給餌されると、当該製品が噛み砕かれるということである。かような咀嚼は、
保護タンパク質マトリックス又はシェルを破壊する可能性がある。咀嚼による破壊を最小限にするために、小さな粒子サイズを使用することが有利である。例えば、キャノーラ油を第一胃内で保護することが好ましく、脂質源がキャノーラ種子である場合、粒子減少後のサイズは、咀嚼の生存のために設計することができる。平均的なキャノーラ種子のサイズと形状は、わずかに楕円形で、約2mmの直径である。キャノーラ種子を半分に切断し、次いで外因性タンパク質及びトランスグルタミナーゼで切り口を封止することで、第一胃環境内にて、半分の種子を保護する。キャノーラ種子の種皮は、反芻動物によって実質的に消化されないため、破壊されることがなければ、種皮が第一胃内保護を提供し、牛の体内での種子の消化が妨がれることに留意されたい。しかしながら、比較的大きなサイズ及び半分の種子の構造的完全性の欠如のために、咀嚼中に砕かれる可能性が高い。砕かれると、第一胃内保護はほとんど失われる。しかし、キャノーラの種子が小さな粒子サイズに粉砕されると、咀嚼中に砕かれる可能性は、以下の2つの理由で非常に低くなる。即ち、1)反芻動物の歯は不完全であり、全ての小さな粒子を砕くわけではなく、また、2)小さな粒子を破壊するには、大きな粒子の場合よりも多くの圧迫力が必要であるためである。
ステップ2b−分散。
タンパク質及び他の成分は、架橋剤の適用前によく散在している必要がある。
ステップ2c−加熱。
本開示の下では、加工中の加熱は任意である。十分な架橋は、通常周囲温度又は冷蔵温度で達成することができる。これには、より多くの時間がかかる。
異なるタンパク質架橋剤は、時間及び温度に基づいて異なる効率曲線を有する。概して、加熱は効率曲線を最大にするべきである。基質は、
架橋前にタンパク質の質を維持するように、所望の温度に穏やかに加熱すべきである。更に、過熱は酵素架橋剤を不活性化し得る。
加熱は、基質が混合される前又は後のいずれかに行うことができ、かつ加熱が架橋剤の作用を中断しない程度に十分穏やかであれば、架橋剤を加える前又は後に加熱を行うことができる。
ステップ3−タンパク質の混合及び架橋
基質の混合は、水を加える前又は後に行うことができるが、水を加える前に基質を混合することが概して好ましい。最後に水を加える理由の1つは、水に架橋剤を混合することができ、これにより最適な分散がもたらされるからである。
ステップ3a−特殊な取扱いケース
空気と酸素は、タンパク質マトリックス中に取り込まれ得る。取り込まれた酸素は、さもなければ保護された脂質及び生物活性栄養成分の劣化を引き起こし得る。本開示の下で、この問題を処理するいくつかの方法がある。1つは、レシピに酸化防止剤又は他の保存料を含めることである。別の方法は、基質を混合し、かつ真空下、又は窒素雰囲気中で架橋を実施することである。
多くの実施形態において、一部の脂質又は他の添加物は、最初の架橋の後でも露出している。この露出は、追加のタンパク質、及び1種類又は複数種類の架橋剤を使用する第2のコーティングの使用を通して低減することができる。所望又は必要であれば、第3、第4、又はそれ以上のコーティングを利用してもよい。
ステップ3b−滞留時間
ほとんどの架橋剤は、時間及び温度によって定義される活性曲線を有する。タンパク質架橋のより完全な形成のために架橋剤が添加された後に滞留時間を有することが概して必要である。滞留時間は、具体的な架橋剤の活性曲線によって決定される。
ステップ4−形成及び乾燥
混合及び架橋の後、混合物は概してペースト又は生地の状態にある。このペースト又は生地は、乾燥前に、麺又はペレットに押し出し加工されたり、クランブルに分割されたり、又は他のかような形状とされてよい。フォームファクタは、本開示には重要ではないが、乾燥効率、取扱い、輸送、及び動物受容性に影響を及ぼす。生地又はペーストが形成又は分割された後に滞留時間を設けることができる。
乾燥は、強制空気ベルト乾燥、赤外線、対流などの任意の数の従来の方法によって実施することができる。製品の温度は、ある時点で約95℃に達する必要があり、このことは、第一胃バイパスを促進するために一部のタンパク質を変性させるのに役立つ。更に、熱は架橋酵素を変性させて、架橋活性を終結させ、この時点が所望の結果である。タンパク質、脂質、及び他の生物活性栄養成分は、高温で不必要に分解され得るので、温度は概して約105℃を超えるべきではない。本開示において、温度がこれらの記載されたパラメータから外れるような場合が否定されているわけではない。
開示される組成物の影響
脂質は、炭水化物又はタンパク質と比較して、グラム当たり約2倍のカロリー値を有し、本発明の第一胃バイパスの性質により、高生産牛のカロリー摂取量を増加させるために使用することができる。これは生産者にとって大きな利点である。現在、脂肪酸のカルシウム塩は、カロリー量を増加させるために提供することができるが、カルシウム塩に対する嗜好性の低さのために、牛は、多くの場合、かような飼料を拒絶する。本明細書に開示される組成物は、牛への嗜好性が高い製品において必要なカロリーを提供する。
食餌中にオメガ3がより多いと、牛が妊娠しかつ妊娠を維持することに役立つことが既知である。妊娠率は、酪農の成功にとって最も重要な要素の1つである。ほとんどの既存の飼料は、オメガ6を過多に与え、オメガ3が、不十分である。理想的には、飼料組成物は、オメガ6のオメガ3に対する比を、牛が妊娠して妊娠を維持できるように均衡させている。別の健康上の利益もまた、特に免疫システム機能に関して、均衡のとれた食餌脂質プロファイルを有することから得られる。
反芻動物及びオメガ3脂質について論じる場合、牛(又は他の反芻動物)が、一部のALAをEPA(20:5 n3)及びDPA(22:5 n3)などの他のオメガ3脂肪に変換することを理解することが重要である。これらのオメガ3が、乳又は肉で利用可能なオメガ3の総量に、わずかに加わることになる。以下の実施例1では、アイダホ大学で試験され、乳脂肪中に2.77%のALAを有することが示された、発明性のある組成物について報告する。総乳脂肪プロファイルが既知である場合、ALAが2.77%であるとき、オメガ3の総量は、3%をわずかに上回ることを示すことが予測される。
この進歩の重要性は、チェダーチーズの1オンス分をどのように改善できるかを調べることによって実証することができる。1オンス分のチーズ(1オンスは28.35グラム)には約9グラムの脂肪がある。通常の乳で作られたチーズは45ミリグラムのオメガ3(9,000mgの脂肪×0.5%のALA)を供給する。女性のオメガ3の米国デイリーバリュー(DV)は1,100mgで、かつ男性は1,600mgである。したがって、普通のチーズは女性にオメガ3のDVの4.1%を、男性には2.8%を供給する。チーズが本開示を使用して改善されたミルクから製造される場合、チーズ1オンス中に供給されるオメガ3の量は、270mg(9,000mgの脂肪×3%)、又は女性の場合はDVの24.5%、男性の場合は16.9%に増加する。このように、本開示は、乳製品を、オメガ3の重要でない供給源から主な供給源に変える。
以下は、飼料組成物及び飼料組成物を調製するための方法のいくつかの実施例である。そのような例示的処方及び製造条件は、有用であることが判明した組成物を説明するために例として与えられるものであり、限定するためのものではない。実際に行われた実施例は、過去形で記述し(実施例1〜実施例4)、その一方で、仮想実施例(実施例5〜実施例12)は、現在形で記述した。特に指示しない限り、全ての百分率は、重量百分率である。
実施例1〜実施例4は、乳脂肪中のオメガ3の量を増加させるように設計された。実施例5は、最大泌乳の時期又は高温ストレス若しくは低温ストレスの時期に泌乳牛に給餌するように設計されている。最大泌乳中に必要となる飼料の特性にはとりわけ、高い乳生産を支えるカロリー密度及び妊娠を支える脂質プロファイルバランスが挙げられる。
実施例1
粉砕亜麻仁を乾燥物基準で基質の80%として使用した。粉砕により、粉砕亜麻仁の65%がUS標準ふるい番号40(0.425mm)を通過し、95%がふるい番号20(0.85mm)を通過した。大豆粉は、乾燥物基準で基質の20%として使用した。大豆粉は、PDI 90、メッシュ100であった(CHS Cooperative(ミネソタ州マンケート)製のHoney Soy)。トランスグルタミナーゼは、タンパク質1グラム当たり12単位の活性で投与した。水分の処理は、総湿重量の39%を目標とした。滞留時間は、トランスグルタミナーゼの投与後12時間であった。
粉砕亜麻仁は、電子レンジを使用して50℃に加熱した。常温の大豆粉(21℃)を、十分に分散するまで亜麻仁と混合した。水を50℃に加熱して、トランスグルタミナーゼと混合した。続いて、水及びトランスグルタミナーゼを、生地が均質になるまで乾燥材料と混合した。生地は、12時間の滞留時間を施され、その後、生地は、4mmのダイサイズを通して麺に成形された。乾燥は、95℃の空気温度及び最後の5分間に95℃の製品温度により強制風乾機で行った。乾燥後の水分量は、6%であった。
実施例1は、アイダホ大学で2016年に実施された実験で使用された処方を開示し、その実験では、8頭の泌乳中期乳牛を4群に2頭ずつ分けた。ラテン方格法を採用し、処置は、対照(補助飼料なし)、1日当たり0.9kg(2lbs)の補助飼料、1日当たり2kg(4lbs)の補助飼料及び1日当たり3kg(6lbs)の補助飼料であった。
乳脂肪中のALAの平均は、0、2、4及び6ポンドそれぞれに対して、0.53、1.43、2.14及び2.77であった。運搬効率は、まだ完全には決定されていないが、約10%であると予測されている。本研究の結果は、更に計算かつ体系化されて、査読済みの定期刊行物において公開されるであろう。
表1に示した結果と比較すると、実施例1の結果は、現在利用可能なあらゆる処置が達成できるよりもはるかに高い。既存の処置により、乳脂肪中の総ALAは、最大で0.9%から1.3%の限度まで増加し得る一方で、実施例1は、乳脂肪中のALAが2.24%から合計で2.77%まで増加することを達成する。
実施例2
粉砕亜麻仁を乾燥物基準で基質の83%として使用した。粉砕により、粉砕亜麻仁の32%がUS標準ふるい番号40(0.425mm)を通過し、67%がふるい番号20(0.85mm)を通過した。大豆粉は、乾燥物基準で基質の17%として使用した。大豆粉は、
PDI90、メッシュ100であった(CHS Cooperative(ミネソタ州マンケート)製のHoney Soy)。トランスグルタミナーゼは、タンパク質1グラム当たり8単位の活性で投与した。水分の処理は、総湿重量の42%を目標とした。滞留時間は、トランスグルタミナーゼの投与後2時間であった。
粉砕亜麻仁は、電子レンジを使用して50℃に加熱した。常温の大豆粉(21℃)を、十分に分散するまで亜麻仁と混合した。水を50℃に加熱して、トランスグルタミナーゼと混合した。続いて、水及びトランスグルタミナーゼを、生地が均質になるまで乾燥材料と混合した。生地は、2時間の滞留時間を施され、その後、生地は、4mmのダイサイズを通して麺に成形された。乾燥は、95℃の空気温度及び最後の5分間に95℃の製品温度により強制風乾機で行った。乾燥後の水分量は、6%であった。
実施例2は、2015年初頭に実施された、アイダホ大学での第1の酪農試験で使用された処方を開示する。本試験は、短くかつ簡易な試験であり、その試験では、4頭の泌乳中期乳牛に対照食餌(通常の混合飼料)を1週間給餌し、続いて、上述した実施形態2の補助飼料を通常の混合飼料に加えて1日当たり0.9kg(2lbs)の割合で1週間給餌した。それぞれの週の最後に乳サンプルを取り、乳脂肪プロファイルを決定した。結果は、以下の通りであった。
Figure 0006863605
低含有割合(1日当たり0.9kg(2lbs))を施した場合、これらの結果は、特筆すべきものであり、現在利用可能なあらゆるものを超える顕著な改善が明確に実証された。
実施例3
粉砕亜麻仁を乾燥物基準で基質の83%として使用した。粉砕により、粉砕亜麻仁の32%がUS標準ふるい番号40(0.425mm)を通過し、67%がふるい番号20(0.85mm)を通過した。大豆粉は、乾燥物基準で基質の17%として使用した。大豆粉は、PDI90、メッシュ100であった(CHS Cooperative(ミネソタ州マンケート)製のHoney Soy)。トランスグルタミナーゼは、タンパク質1グラム当たり8単位の活性で投与した。水分の処理は、総湿重量の35%を目標とした。滞留時間は、トランスグルタミナーゼの投与後30分であった。
粉砕亜麻仁は、電子レンジを使用して50℃に加熱した。常温の大豆粉(21℃)を、十分に分散するまで亜麻仁と混合した。水を50℃に加熱して、トランスグルタミナーゼと混合した。続いて、水及びトランスグルタミナーゼを、生地が均質になるまで乾燥材料と混合した。生地は、30分の滞留時間を施され、その後、生地は、4mmのダイサイズを通して麺に成形された。乾燥は、95℃の空気温度及び最後の5分間に95℃の製品温度により強制風乾機で行った。乾燥後の水分量は、6%であった。
以下は、4週間にわたるアイダホ大学での第2の酪農試験の結果であり、その試験では、4頭の乳牛にこの実施例由来の処方を給餌した。
Figure 0006863605
泌乳中期乳牛であった4頭の乳牛は、1日当たり0、0.9、2及び3kg(1日当たり0、2、4及び6lbs)の割合で給餌された。アイダホ大学でのこの第2の酪農試験もまた2015年に実施された。
18:3n3に対する乳脂肪中のALAは、含有割合が1日当たり3kg(6lbs)のとき、平均で0.49%から1.92%まで増加した。この改善は、アイダホ大学で実施された他の2試験における結果ほど卓越したものではなかったが、その結果は、いかなる他の利用可能な処置よりも顕著に良好な結果を依然として示している。それほど優れていない結果は、生産処方における2つの問題、1)生産処方中のより少ない水分、及び2)低減された滞留時間に起因すると仮定することができる。
実施例4
粉砕亜麻仁を基質の83%として使用した。粉砕により、粉砕亜麻仁の32%がUS標準ふるい番号40(0.425mm)を通過し、67%がふるい番号20(0.85mm)を通過した。大豆粉を、基質の17%として使用した。大豆粉は、PDI90、メッシュ100であった(CHS Cooperative(ミネソタ州マンケート)製のHoney Soy)。トランスグルタミナーゼは、タンパク質1グラム当たり8単位の活性で投与した。水分の処理は、総湿重量の42%を目標とした。滞留時間は、トランスグルタミナーゼの付与後2時間であり、その後、生地を麺とし、乾燥した。
粉砕亜麻仁は、電子レンジを使用して50℃に加熱した。常温の大豆粉(21℃)を、十分に分散するまで亜麻仁と混合した。水を50℃に加熱して、トランスグルタミナーゼと混合した。続いて、水及びトランスグルタミナーゼを、生地が均質になるまで乾燥材料と混合した。生地は、2時間の滞留時間を施され、その後、生地は、3.5mmのダイサイズを通して麺に成形された。乾燥は、95℃の空気温度により対流オーブン中で行われた。乾燥後の水分量は、6%であった。
実施例4は、アメリカ合衆国農務省農業研究事業団(USDA−ARS)(ノースダコタ州マンダン)で実施された実験において使用された処方を開示する。この実験では、15頭の去勢雄牛からなる2つの群について、それぞれを、1日当たり0.9kg(2lbs)の粉砕粒亜麻仁(陽性対照)又は1日当たり0.9kg(2lbs)の実施例4の組成物のいずれかにより補助された牧草で飼育した。去勢雄牛を屠殺し、皮下脂肪サンプルを筋肉サンプルと併せて採取した。血液サンプルを研究中の様々な時点で採取した。牧草ベースの食餌は、去勢雄牛にその遺伝的潜在能力を最大化するための十分なカロリー摂取を与えなかった。去勢雄牛は、概ね痩せており、屠殺時に良好であると評価されなかった。これは、脂質代謝に関連する問題を引き起こした恐れがあるため、導き出せる結論は、限定的である。
陽性対照群(粉砕粒亜麻仁)の皮下脂肪中の平均ALAは、0.709%であった。実施例4由来の組成物を使用する実験群の脂肪中の平均ALAは、1.027%であった。その結果は、実施例4での組成物が粉砕粒亜麻仁よりも顕著に良好であったという結論を明確に支持する。このUSDA−ARS研究は、血液及び筋肉のリン脂質データが受領されかつ体系化されるときに、公表用に提出されることとなる。
実施例5
粉砕亜麻仁を基質の14%として使用する。粉砕キャノーラを基質の66%として使用する。粉砕により、粉砕種子の65%がUS標準ふるい番号40(0.425mm)を通過し、95%がふるい番号20(0.85mm)を通過する。大豆粉を、基質の20%として使用する。大豆粉は、PDI90、メッシュ100である(CHS Cooperative(ミネソタ州マンケート)製のHoney Soy)。トランスグルタミナーゼをタンパク質1グラム当たり10単位の活性で付与する。水分の処理は、総湿重量の40%を目標とする。滞留時間は、トランスグルタミナーゼの付与後2時間であり、その後、生地を麺とし、乾燥する。
粉砕種子は、電子レンジを使用して50℃に加熱する。常温の大豆粉(21℃)を、十分に分散するまで粉砕亜麻仁及びキャノーラと混合する。水を50℃に加熱して、トランスグルタミナーゼと混合する。続いて、水及びトランスグルタミナーゼを、生地が均質になるまで乾燥材料と混合する。生地は、2時間の滞留時間を施され、その後、生地は、4mmのダイサイズを通して麺に成形される。乾燥は、強制通風ベルト乾燥機で行い、製品温度は、乾燥中95℃以下に維持され、製品温度は、95℃に少なくとも5分間達する。乾燥後の水分量は、6%である。
実施例5は、最大泌乳の時期又は高温ストレス若しくは低温ストレスの時期に泌乳牛に給餌するように設計されている。最大泌乳中に必要となる飼料の特性にはとりわけ、高い乳生産を支えるカロリー密度及び妊娠を支える脂質プロファイルバランスが挙げられる。
上述したように、食餌中にオメガ3がより多いと、牛が妊娠しかつ妊娠を維持することに役立つことが既知である。妊娠率は、酪農の成功にとって最も重要な要素の1つである。ほとんどの既存の飼料は、オメガ6を過多に与え、オメガ3が不十分である一方で、実施例5の組成物は、オメガ6のオメガ3に対する比を乳牛が妊娠できかつ妊娠を維持できるように均衡させている。また上述したように、別の健康上の利益もまた、特に免疫システム機能に関して、均衡のとれた食餌脂質プロファイルを有することから得られる。
高温ストレス若しくは低温ストレスの時期に、乳牛は、多くの場合飼料摂取量を減らすこととなる。したがって、必要なものは、より多くのカロリー密度を簡単に提供する給餌である。実施例5の組成物は、必要なカロリー密度を提供し、嗜好性及び概ね改善された脂質プロファイルの更なる利点を伴う。
実施例6
粉砕キャノーラを基質の80%として使用する。粉砕により、粉砕キャノーラの65%がUS標準ふるい番号40(0.425mm)を通過し、95%がふるい番号20(0.85mm)を通過する。大豆粉を、基質の20%として使用する。大豆粉は、PDI90、メッシュ100である(CHS Cooperative(ミネソタ州マンケート)製のHoney Soy)。トランスグルタミナーゼをタンパク質1グラム当たり10単位の活性で付与する。水分の処理は、総湿重量の40%を目標とする。滞留時間は、トランスグルタミナーゼの付与後2時間であり、その後、生地を麺とし、乾燥する。
粉砕種子は、電子レンジを使用して50℃に加熱する。常温の大豆粉(21℃)を、十分に分散するまで粉砕亜麻仁及びキャノーラと混合する。水を50℃に加熱して、トランスグルタミナーゼと混合する。続いて、水及びトランスグルタミナーゼを、生地が均質になるまで乾燥材料と混合する。生地は、2時間の滞留時間を施され、その後、生地は、4mmのダイサイズを通して麺に成形される。乾燥は、強制通風ベルト乾燥機で行い、製品温度は、乾燥中95℃以下に維持され、製品温度は、95℃に少なくとも5分間達する。乾燥後の水分量は、6%である。
実施例5の組成物と同様に、実施例6の組成物もまた、必要なカロリー密度を提供し、嗜好性及び概ね改善された脂質プロファイルの更なる利点を伴う。
実施例7
ヒマワリ、紅花、綿実、大豆、カメリナなどの別の油料種子が亜麻仁の代わりに使用されることを除き、実施例6に類似している。
実施例8
生じる脂質プロファイルが所望の通りに適合化されるように、油料種子の適合化された混合物が使用されることを除き、実施例5に類似している。
実施例9
ブタ、家禽類、ウシ又は他の食肉処理場血液を大豆粉の代わりに外来タンパク質として使用することを除き、実施例5に類似している。
実施例10
大豆粉と食肉処理場血液との混合物を外来タンパク質として使用することを除き、実施例5に類似している。
実施例11
藻類を基質の60%として使用する。大豆粉を基質の40%として使用する。大豆粉は、PDI 90、メッシュ100である(CHS Cooperative(ミネソタ州マンケート)製のHoney Soy)。トランスグルタミナーゼをタンパク質1グラム当たり12単位の活性で付与する。水分の処理は、総湿重量の40%を目標とする。滞留時間は、トランスグルタミナーゼの付与後2時間であり、その後、生地を麺とし、乾燥する。
藻類を電子レンジを使用して50℃に加熱する。常温の大豆粉(21℃)を、十分に分散するまで粉砕亜麻仁及びキャノーラと混合する。水を50℃に加熱して、トランスグルタミナーゼと混合する。続いて、水及びトランスグルタミナーゼを、生地が均質になるまで乾燥材料と混合する。生地は、2時間の滞留時間を施され、その後、生地は、3mmのダイサイズを通して麺に成形される。乾燥は、強制通風ベルト乾燥機で行い、製品温度は、乾燥中95℃以下に維持され、製品温度は、95℃に少なくとも5分間達する。
実施例12
藻類を基質の22%として使用する。粉砕亜麻仁を基質の45%として使用する。粉砕により、粉砕亜麻の65%がUS標準ふるい番号40(0.425mm)を通過し、95%がふるい番号20(0.85mm)を通過する。大豆粉を基質の33%として使用する。大豆粉は、PDI 90、メッシュ100である(CHS Cooperative(ミネソタ州マンケート)製のHoney Soy)。トランスグルタミナーゼをタンパク質1グラム当たり12単位の活性で付与する。水分の処理は、総湿重量の40%を目標とする。滞留時間は、トランスグルタミナーゼの付与後2時間であり、その後、生地を麺とし、乾燥する。
藻類及び亜麻仁を電子レンジを使用して50℃に加熱する。常温の大豆粉(21℃)を、十分に分散するまで粉砕亜麻仁及びキャノーラと混合する。水を50℃に加熱して、トランスグルタミナーゼと混合する。続いて、水及びトランスグルタミナーゼを、生地が均質になるまで乾燥材料と混合する。生地は、2時間の滞留時間を施され、その後、生地は、4mmのダイサイズを通して麺に成形される。乾燥は、強制通風ベルト乾燥機で行い、製品温度は、乾燥中95℃以下に維持され、製品温度は、95℃に少なくとも5分間達する。
本開示の範囲
当業者には、変更が、本明細書に提示される根本的な原理から逸脱することなく、上記の実施形態の詳細に対して成され得ることが理解されるであろう。例えば、様々な実施形態の又はそれらの特徴の任意の好適な組み合わせが考えられる。
本明細書に開示されるいかなる方法も、記載されている方法を実行する1つ又は2つ以上のステップ又は操作を含む。それらの方法のステップ及び/又は行為は、互いに入れ替えることができる。換言すれば、実施形態の適切な動作に関して、特定のステップ又は行為の順序が必要とされない限り、それら特定のステップ及び/又は行為の順序並びに/あるいは操作を、変更することができる。
近似値への参照は本明細書全体にわたって、例えば用語「約」又は「およそ」の使用によって行われる。かかる参照のそれぞれについて、いくつかの実施形態では、値、特徴、又は特性は近似値なしで特定されてもよいように理解される。例えば、「約」、「実質的に」及び「概ね」などの修飾語が用いられるところでは、これらの用語は、その範囲内に、それらの修飾語が不在の場合での修飾される言葉を含む。
本明細書の全体にわたる、「ある実施形態」又は「その実施形態」への言及は、その実施形態に関連して説明されている特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれていることを意味する。それゆえ、引用される表現又はその変形は、本明細書の全体にわたって記載されている場合、必ずしも全てが、同じ実施形態に言及するものとは限らない。
同様に、上の実施形態の記載において、様々な特徴は時々、本開示を効率化する目的で、1つの実施形態、図面又はその説明にまとめられるものとして認識されるべきである。しかしながら、この開示の方法は、任意の請求項が、その請求項において明示的に記載されている特徴以外の更なる特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の請求項が反映するように、発明の態様は、上記で開示された任意の単一の実施形態の全ての特徴よりも、少ない特徴の組み合わせにある。
この記載に続く請求項は本記載に明示的に組み込まれており、各請求項はそれぞれ個別に別々の実施形態として独立している。本開示は、独立請求項とそれらの従属請求項の、あらゆる並べ替えを含む。また、続く独立及び従属請求項から由来可能な追加の実施形態もまた、本記載に明示的に組み込まれている。これらの更なる実施形態は、所与の従属請求項の従属性を「前述の請求項のいずれか一項及び請求項[X]」というフレーズで置換することによって決定され、括弧が付された用語「[X]」は、最も直近に引用された独立請求項の数字で置換される。例えば、独立請求項1で始まる第1の請求項のセットに関して、請求項3は、請求項1及び2のいずれか一方に従属することができ、これらの別個の従属性は、2つの明白に異なる実施形態を生じさせる。請求項4は、請求項1、2、又は3のうちいずれか一項に従属することができ、これらの別個の従属性は、3つの明白に異なる実施形態を生じさせる。請求項5は、請求項1、2、3、又は4のうちいずれか一項に従属することができ、これらの別個の従属性は、4つの明白に異なる実施形態を生じさせる。
ある特徴又は要素に関する、請求項における「第1の」という用語の記載は、必ずしも、第2の若しくは追加的な、そのような特徴又は要素の存在を示唆するものではない。排他的な権利又は特権が主張される本発明の実施形態は、以下の通り定義される。

Claims (39)

  1. 第一胃内保護化された複合材料を調製する方法であって、
    脂質を含む脂質含有材料を粉砕することと、
    タンパク質を含むタンパク質性材料と、酵素タンパク質架橋剤と、前記粉砕脂質含有材料と、を混合して、混合物を提供することと、
    前記混合物を成形して飼料を提供することであって、
    前記成形飼料は、酵素的に架橋させ、変性させたタンパク質で形成されたタンパク質マトリックスを有し、前記タンパク質マトリックスは、前記脂質含有材料が少なくとも部分的に前記タンパク質マトリックス内に包含され、前記脂質含有材料の前記脂質の一部が第一胃内分解から保護されるように構成されている、ことと、
    前記飼料を乾燥させることと、を含む、方法。
  2. 前記酵素タンパク質架橋剤は、前記タンパク質性材料及び前記粉砕脂質含有材料と混合される前に、水と混合される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記水は、前記酵素タンパク質架橋剤と混合される前に、加熱される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記脂質含有材料及び前記前記タンパク質性材料は、前記酵素タンパク質架橋剤と混合される前に、共に混合される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記脂質含有材料は、前記混合物に添加される前に、加熱される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記タンパク質性材料は、前記混合物に添加される前、常温である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記混合物は、成形される前に、最大約24時間の滞留時間を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記飼料は、加熱されることによって乾燥される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 脂質含有材料を粉砕することにより前記粉砕脂質含有材料の少なくと95%は、1.18mmの開口を有するふるいを通過可能となる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記脂質及び前記タンパク質は、脂質対タンパク質比2:11:10の範囲で存在する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記タンパク質性材料は、前記脂質含有材料に対して外因性である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記脂質含有材料及びタンパク質性材料は、油料種子、植物プランクトン、藻類、魚、オキアミ、海産物の臓物、又は動物性臓物のうち少なくとも1つである単一の供給源由来である、請求項に記載の方法。
  13. 前記脂質含有材料は、植物プランクトン、藻類、魚、オキアミ、海産物の臓物、動物性臓物のうち少なくとも1つである、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記脂質含有材料は、油料種子である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記油料種子は、大豆、亜麻、紅花、ヒマワリ、菜種、キャノーラ、カラシ種子、カメリナ、ナッツ、ピーナッツ、大麻、チーア、又はエキウムのうち少なくとも1つである、請求項14に記載の方法。
  16. 前記タンパク質性材料は、藻類、植物プランクトン、血液、臓物、羽毛、肉粉、豆類、アルファアルファ、又はゼラチンのうち少なくとも1つである、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記タンパク質性材料は、油料種子である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記油料種子は、大豆、亜麻、紅花、ヒマワリ、菜種、キャノーラ、カラシ種子、カメリナ、ナッツ、ピーナッツ、大麻、チーア、又はエキウムのうち少なくとも1つである、請求項17に記載の方法。
  19. 前記架橋剤は、トランスグルタミナーゼである、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記架橋剤は、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼ、タンパク質ジスルフィドレダクターゼ、スルフヒドリルオキシダーゼ、リジルオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、又はグルコースオキシダーゼのうち少なくとも1つである、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
  21. タンパク質性材料と、
    脂質を含む脂質含有材料と、を含む、反芻動物用飼料であって
    前記タンパク質性材料は酵素的に架橋させ、変性させたタンパク質で形成されたタンパク質マトリックスを含み、
    前記脂質及び前記タンパク質は、脂質対タンパク質比2:11:10の範囲で存在し、
    前記脂質含有材料及び前記タンパク質性材料は、前記脂質含有材料が少なくとも部分的に前記タンパク質マトリックス内に包含され、前記脂質含有材料の前記脂質の一部が第一胃内分解から保護されるように混ぜられる、反芻動物用飼料。
  22. 前記脂質含有材料及びタンパク質性材料は、油料種子、植物プランクトン、藻類、魚、オキアミ、海産物の臓物、又は動物性臓物のうち少なくとも1つである単一の供給源由来である、請求項21に記載の飼料。
  23. 前記タンパク質性材料は、前記脂質含有材料に対して外因性である、請求項21に記載の飼料。
  24. 前記脂質含有材料は、植物プランクトン、藻類、魚、オキアミ、海産物の臓物、動物性臓物のうち少なくとも1つである、請求項21〜23のいずれか一項に記載の飼料。
  25. 前記脂質含有材料は、油料種子である、請求項21〜23のいずれか一項に記載の飼料。
  26. 前記油料種子は、大豆、亜麻、紅花、ヒマワリ、菜種、キャノーラ、カラシ種子、カメリナ、ナッツ、ピーナッツ、大麻、チーア、又はエキウムのうち少なくとも1つである、請求項25に記載の飼料。
  27. 前記タンパク質性材料は、藻類、植物プランクトン、血液、臓物、羽毛、肉粉、豆類、アルファアルファ、又はゼラチンのうち少なくとも1つである、請求項21〜26のいずれか一項に記載の飼料。
  28. 前記タンパク質性材料は、油料種子である、請求項21〜26のいずれか一項に記載の飼料。
  29. 前記油料種子は、大豆、亜麻、紅花、ヒマワリ、菜種、キャノーラ、カラシ種子、カメリナ、ナッツ、ピーナッツ、大麻、チーア、又はエキウムのうち少なくとも1つである、請求項28に記載の飼料。
  30. 前記脂質含有材料は、亜麻仁であり、前記タンパク質性材料は、大豆である、請求項21に記載の飼料。
  31. 前記脂質含有材料は、キャノーラであり、前記タンパク質性材料は、大豆である、請求項21に記載の飼料。
  32. 前記脂質含有材料は、キャノーラ及び亜麻仁であり、前記タンパク質性材料は、大豆である、請求項21に記載の飼料。
  33. 前記架橋剤は、トランスグルタミナーゼである、請求項21〜32のいずれか一項に記載の飼料。
  34. 前記架橋剤は、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼ、タンパク質ジスルフィドレダクターゼ、スルフヒドリルオキシダーゼ、リジルオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、又はグルコースオキシダーゼのうち少なくとも1つである、請求項21〜33のいずれか一項に記載の飼料。
  35. 前記脂質含有材料は前記脂質含有材料の少なくと95%が1.18mmの開口を有するふるいを通過するようにサイズ決めされている、請求項21〜34のいずれか一項に記載の飼料。
  36. 前記脂質含有材料及び前記タンパク質性材料は、脂質含有材料対タンパク質性材料比2:11:10の範囲で存在する、請求項21〜35のいずれか一項に記載の飼料。
  37. 乳脂肪の脂肪酸プロファイルを変更する方法であって、請求項21〜36に記載の飼料のうちいずれかを反芻動物に給餌することを含む、方法。
  38. 前記反芻動物では、乳脂肪に占めるオメガ3の割合が1.3%超なる、請求項37に記載の方法。
  39. 肉又は脂肪中の脂肪酸プロファイルを変更する方法であって、請求項21〜36に記載の飼料のうちのいずれかを反芻動物に給餌することを含む、方法。
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