JP6861186B2 - スピーカー導音構造及び該構造を用いるイヤホン - Google Patents

Description

本発明は、発音装置に関し、詳しく言えば、音声の伝達が良好であるヘッドホンに関する。

既存のイヤホン製品では、内部発音スピーカーユニットの配置形態は、一般的には従来のマトリクス状配置が主である。イヤホンの設計では、イヤホンのスピーカーの音声を耳に導入する必要があるため、全てのイヤホンの前部キャビティの外観は、漏斗状のようなものである。しかしながら、漏斗状の構造は、マトリクス状に配置されるスピーカーに上部広幅及び下部狭幅というボトルネック制限をもたらし、それによって全体的な音声伝達効率に影響を及ぼす。

例えば、漏斗状の出口に向かったスピーカーは、出音口にまっすぐに接続されるため、音声の伝達距離が最も短く、効率が最も高く、両側に配置されるスピーカーは、前部キャビティの上部広幅及び下部狭幅の形状により局所的に変形し、それによって異なる影響を与える。その影響は、音声の伝達距離の増加であってもよいし、伝達空間の減少及び歪みによる音声の減衰又は個別の周波数の影響であってもよい。したがって、各スピーカー間の音質の一貫性が低く、各スピーカーの最大又は理想的な性能を発揮することができない。

一部のスピーカーには複数のスピーカーイヤホン製品が内蔵されるが、内部構造では個別のスピーカーユニット又はスピーカーグループに独立した柔らかい材質又は硬質材質のサウンドガイドチューブが配置され、個別のスピーカー又はスピーカーグループを特定のサイズの独立したパイプで接続し、全てのスピーカーの音声は、異なるスピーカーの音声の伝達を満たすために、イヤホンの前部キャビティの出音口にパイプで集中される。図１及び図２は、従来の２種類のイヤホン内部構造の境界構造を示す模式図であり、図に示された前記イヤホンは複数のスピーカーユニット１０（図では３個のスピーカーユニット１、２、３）を含み、イヤホン内に配置され、内部配置のせいで、発音する時に音声の伝達が影響を受ける。ミドルエリア１１０に示されるように、形状が異なるため、局部的な変形が顕著であり、さらに音声の伝達に異なる影響を与え、伝達される音声の効果もよくない。

しかしながら、独立したパイプ間の長さや形状は様々であり、個別のスピーカーやスピーカーグループに対しても異なる影響を与える。例えば、カテーテルは直線状や湾曲状のような異なる内部空間を有し、同じスピーカーグループでは、直進範囲を共有するスピーカーもあれば、周囲範囲を共有するスピーカーもある。同じグループのスピーカーで伝達する場合、カテーテルの全体的な範囲が一致しないため、スピーカーにも異なる影響を与える。パイプの端がスピーカーと狭い角度を形成する時、個別のスピーカーは音声の効率を大幅に低下させる可能性がある。さらに、別々のカテーテル設計の使用は、個別のカテーテルの全体的なサイズによって制限されるため、全体の効果を高めるためにイヤホンのキャビティ内にスピーカーユニットをより多く追加することができなくなる。例えば、内径５ｍｍの円形スピーカーの前部キャビティは、物理的には外径が５ｍｍ以上のカテーテルを使用できない。つまり、前部キャビティが５ｍｍのものが大きな音声伝達スペースと長い経路を有するが、独立したパイプ自体のサイズの制限により、元の伝達スペースが減少し、伝達効率も大幅に低下する。

したがって、人々の精神的な生活のニーズを満たすために、さらに伝達効率が高く、音質効果に優れる伝達構造を得るために、従来技術を改善することが急務である。

本発明の１つの目的は、従来技術の不足を補うために、新規なイヤホン内部のスピーカーユニットの配置構造及び該構造を用いるイヤホンを提供することであり、前記スピーカーユニットの配置構造を利用することで、イヤホンの音声の伝達効率と音質の出力品質を大幅に高めることができる。

上記の目的を実現するために、本発明は、以下の技術的解決手段を採用する。
イヤホン内に配置されるスピーカーベアリングアレイ導音構造であって、
イヤホンの前部キャビティ内に配置される複数のスピーカーユニットと、
複数のスピーカーユニットが同一層でベアリングを中心としてベアリングの周りに均一に分布し、それによって発音の中間チャネルを生成するように複数のスピーカーユニットの中心に配置されるベアリングと、
前記複数のスピーカーユニットを固定させ、且つ前記ベアリング内の音声を集中した後に外へ音声を出力するように前記前部キャビティ内に配置される出音口と、
音声の出力方向を制御するように前記ベアリングの後ろに配置されるバッフルと、を含む。

本発明のスピーカーベアリングアレイ導音構造によれば、前記バッフルは、完全閉鎖型又は半閉鎖型であり、それによって音声の出力方向又は出力された全体的な音声の強さや周波数の完全性を制御し、又は他の外部部品及び構造を接続するために用いられる。

本発明のスピーカーベアリングアレイ導音構造の一実施例によれば、前記複数のスピーカーユニットは、正方形又は円形に配置される。

さらに、本発明のスピーカーベアリングアレイ導音構造の一実施例によれば、前記複数のスピーカーユニットの数は４個である。本発明のスピーカーベアリングアレイ導音構造の他の実施例によれば、前記複数のスピーカーユニットの数は８個である。当然のことながら、異なるニーズを満たすために、スピーカーの数は必要に応じて回転してもよい。

本発明のスピーカーベアリングアレイ導音構造の一実施例によれば、前記スピーカーベアリングアレイ導音構造は、バックプレーンの後ろに配置されるドライブを含む。

本発明はさらに、前部キャビティと後部キャビティを含むイヤホンを提供し、ただし、一貫した音質効果を得るために、前記イヤホンはさらに、前述したスピーカーベアリングアレイ導音構造を含む。

従来技術に比べ、本発明は次の有益な効果を得ることができる。
本発明のスピーカーベアリングアレイ導音構造は、独特なベアリングアレイ配置形態を採用し、同じ層のスピーカーで中間ベアリングを取り囲み、それによって中間チャネルを生成し、また前方出音口と後ろの完全閉鎖型又は半閉鎖型バッフルの配置形態と組み合わせて各スピーカーの伝達チャンネルを作成して制御する。各スピーカーが同じサイズのベアリングチャネルを共有するため、同じ層のスピーカーは全て伝達距離とスペースが同じである。伝達効率と音声の同期性が最大化される。マトリクス状配置と漏斗状の上部広幅及び下部狭幅による伝達距離、経路、及び効率が異なるという問題を解決する。マトリクス状配置を解決する時、個別のスピーカー又はスピーカーグループの独立したパイプのサイズ及びスペースが一致しないため、個別又は全てのスピーカーの音声の伝達効率に影響を及ぼす。

さらに、本発明のスピーカーユニットの配置形態では、一層の構造に複数のスピーカーを配置することができ、また全てのスピーカーが均一なサイズの伝達チャンネルを共有できるように保証でき、同じ層の全てのスピーカーが最高の発音効率、一貫した経路及び同期する時間を持つことを確保する。さらに、同じ層のスピーカーは、異なる特性を有する設計を使用して、オーディオチューニング又は音質効果の改善の目的を達成する。

また、本発明の配置構造は、同じ層に重ね合わせたり、異なる設計構造と協働したりすることが可能であり、構造が異なっても重ね合わせた後に同じ大きさとスペースの伝達チャンネルを共有することができ、それによって制限を破り、全体的な効果を高める。

従来技術におけるイヤホンの内部構造の境界構造の概略構造図である。 従来技術における別のイヤホンの内部構造の境界構造の概略構造図である。 本発明のスピーカーベアリングアレイ導音構造における単層スピーカーユニット構造の構造原理図である。 本発明のスピーカーベアリングアレイ導音構造における二重層スピーカーユニット構造の構造原理図である。 本発明のスピーカーベアリングアレイ導音構造における４個のスピーカーユニットの配置構造図である。 本発明のスピーカーベアリングアレイ導音構造における８個のスピーカーユニットの配置構造図である。 本発明のスピーカーベアリングアレイ導音構造にドライブを追加する構造原理図である。 本発明のスピーカーベアリングアレイ導音構造の立体分解図である。 本発明のスピーカーベアリングアレイ導音構造の立体実体図である。

以下では図面及び具体的な実施例を参照して本発明をさらに詳細に説明する。
図３−図４及び図８−図９は、本発明の一実施例のスピーカーベアリングアレイ導音構造を開示し、複数のスピーカーユニット２１０と、ベアリング２３０と、バッフル２２０とを含む。前記スピーカーベアリングアレイ導音構造はイヤホン内に配置され、それによって音声を提供する。複数のスピーカーユニット２１０は前記イヤホンの前部キャビティ内に配置され、１層構造（図３に示す）又は多層構造に設計されてもよく、図４に示すように、ＡとＢの二層構造を含む。

複数のスピーカーユニット２１０の一側（例えば、後ろ側）には、音声の出力方向を制御するためのバッフル２２０が配置される。前記スピーカーベアリングアレイ導音構造は、複数のスピーカーユニット２１０の中心に配置されるベアリング２３０を含み、それによって複数のスピーカーユニット２１０が同一層でベアリング２３０を中心としてベアリング２３０の周りに均一に分布し、それによって発音の中間チャネルを生成する。

前記スピーカーベアリングアレイ導音構造は前記前部キャビティ内に配置される出音口を含み、それによって複数のスピーカーユニット２１０を固定させ、且つ前記ベアリング内の音声を集中した後に外へ音声を出力する。図中の矢印で示すように、各スピーカーユニット２１０で発生した音声は図中の矢印に沿って伝達し、且つ伝達時には損失がない。

図５に示すように、本発明のスピーカーベアリングアレイ導音構造の一実施例によれば、複数のスピーカーユニット２１０の数は４個であり、それはベアリング２３０を中心として円２４０を形成する。図６に示すように、本発明のスピーカーベアリングアレイ導音構造の別の実施例によれば、複数のスピーカーユニット２１０の数は８個であり、それはベアリング２３０を中心として円２４０を形成する。当然のことながら、異なるニーズを満たすために、スピーカーの数は必要に応じて回転することができる。さらに、複数のスピーカーユニット２１０の配置形態によっては、複数のスピーカーユニット２１０を四角形などの他の形状に配置してもよい。

さらに、本発明のスピーカーベアリングアレイ導音構造によれば、バッフル２２０は完全閉鎖型又は半閉鎖型であり、それによって音声の出力方向又は出力された全体的な音声の強さや周波数の完全性を制御し、又は他の外部部品及び構造を接続する。

図７に示すように、本発明のスピーカーベアリングアレイ導音構造の一実施例によれば、前記スピーカーベアリングアレイ導音構造はバックプレーン２２０の後ろに配置されるドライブ２５０を含み、それによって駆動力を追加し、イヤホンがよりよい音質を得る。

さらに、本発明は前部キャビティと後部キャビティを含むイヤホン（図示せず）を提供し、ただし、一貫した音質効果を得るために、前記イヤホンはさらに、前述したスピーカーベアリングアレイ導音構造を含む。

以上により、本発明のスピーカーベアリングアレイ導音構造は、独特なベアリングアレイ配置形態を採用し、同じ層のスピーカーで中間ベアリングを取り囲み、それによって中間チャネルを生成し、また前方出音口と後ろの完全閉鎖型又は半閉鎖型バッフルの配置形態と組み合わせて各スピーカーの伝達チャンネルを作成して制御する。各スピーカーが同じサイズのベアリングチャネルを共有するため、同じ層のスピーカーは全て伝達距離とスペースが同じである。伝達効率と音声の同期性が最大化される。マトリクス状配置と漏斗状の上部広幅及び下部狭幅による伝達距離、経路、及び効率が異なるという問題を解決する。マトリクス状配置を解決する時、個別のスピーカー又はスピーカーグループの独立したパイプのサイズ及びスペースが一致しないため、個別又は全てのスピーカーの音声の伝達効率に影響を及ぼす。

上記の実施例は、本発明の好ましい実施形態を示すに過ぎず、その説明はより具体的且つ詳細であるが、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。当業者であれば、本発明の概念から逸脱することなく、いくつかの変更及び改良を行うことができ、例えば様々な実施形態において様々な特徴を組み合わせることなどは、本発明の保護範囲に属すると留意されたい。

Claims (6)

1. イヤホン内に配置されるスピーカー導音構造であって、
   イヤホンの前部キャビティ内に配置される複数のスピーカーユニットと、
   前記複数のスピーカーユニットが同一層で音声伝達スペースを中心として前記音声伝達スペースの周りに直接、均一に分布するよう配置され、それによって発音の中間チャネルを生成するように前記複数のスピーカーユニットの中心に配置される音声伝達スペースと、
   前記複数のスピーカーユニットを固定させ、且つ前記音声伝達スペース内の音声を集中した後に外へ音声を出力するように前記前部キャビティ内に配置される出音口と、
   音声の出力方向を制御するように前記音声伝達スペースの後ろに配置されるバッフルと、を含み、
   前記複数のスピーカ―ユニットは前記音声伝達スペースの周りを音声出力方向に沿って多層構造に配置され、
   前記出音口は、前記音声伝達スペース内の音声を出力するための円筒形のパイプであり、前記パイプの一端側には、前記複数のスピーカーユニットを固定するための円盤状の部材が形成されており、前記円盤状の部材の中心部は前記音声を出力するための円形の開放口が形成され、前記パイプと連通しており、
   前記円盤状の部材は、前記開放口から放射状に延伸する溝が設けられ、前記溝に前記複数のスピーカーユニットのスピーカーが個々に設置され、固定される、
   ことを特徴とするスピーカー導音構造。
2. 前記バッフルは完全閉鎖型又は半閉鎖型であることを特徴とする請求項１に記載のスピーカー導音構造。
3. 前記複数のスピーカーユニットは正方形又は円形に配置されることを特徴とする請求項１に記載のスピーカー導音構造。
4. 前記複数のスピーカーユニットの数は４個又は８個であることを特徴とする請求項３に記載のスピーカー導音構造。
5. 前記スピーカー導音構造はバックプレーンの後ろに配置されるドライブを含むことを特徴とする請求項１に記載のスピーカー導音構造。
6. 前部キャビティと後部キャビティを含むイヤホンであって、一貫した音質効果を得るために請求項１−５のいずれか１項に記載のスピーカー導音構造を含むことを特徴とするイヤホン。

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