JP6860320B2 - 椅子 - Google Patents

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Description

本発明は、オフィス等において好適に使用される椅子に関する。
従来から、背凭れを後傾可能に設けた椅子が知られている(例えば、特許文献1を参照)。この種の椅子においては、着座者の荷重を受けた場合に、背凭れが後傾し得る状態と背凭れが後傾し得ない状態とを選択的に採り得るものが存在する。
ところが、従来のものは、背凭れが後傾し得る状態と背凭れが後傾し得ない状態とを選択的に採り得るようにするための構成が複雑なものとなっていた。
特開2010−252892号公報
本発明は、以上のような事情に着目してなされたもので、構造の複雑化が抑制された態様で、少なくとも背凭れが後傾し得る状態と背凭れが後傾し得ない状態とを選択的に採り得る椅子を提供することにある。
すなわち、本発明は次の構成をなしている。
請求項1に記載の発明は、支持基部と、この支持基部に後傾動作可能に支持された背フレームと、この背フレームの前記支持基部に対する後傾動作を制限する後傾動作制限機構とを備えた椅子であって、前記後傾動作制限機構が、前記背フレームに回転可能に支持され回動端に当たり面を有する回転部材と、前記当たり面に対応させて前記支持基部に設けられた受け面と、前記背フレームが後傾しようとする際に前記当たり面が前記受け面に当接し得る後傾制限姿勢と前記当たり面が前記受け面に当接しない後傾非制限姿勢とを切り替えるための操作部とを備えたものであり、前記支持基部が平板状をなす天壁を備えたものであり、前記受け面が前記天壁の上面に設けられたものである椅子である。
請求項2に記載の発明は、前記回転部材が、回転部材本体と、この回転部材本体に設けられ前記背フレームに係合して前記回転部材本体の回動範囲を規制する回転止めとを備えたものである請求項1記載の椅子である。
請求項3に記載の発明は、前記回転部材が、単一の当たり面を備えたものである請求項1又は2記載の椅子である。
請求項4に記載の発明は、前記回転部材が、複数の当たり面を回動方向に隣接配置したものであり、何れかの当たり面を前記受け面に当接させ得るように構成されている請求項1又は2記載の椅子である。
請求項5に記載の発明は、前記回転部材を複数の回動位置の何れかに節度係止させるための節度機構を備えている請求項1、2、3又は4記載の椅子である。
請求項6に記載の発明は、前記節度機構が、前記回転部材の一端面とこの一端面に対面する背フレームの部位との間に設けられ所定の回動位置で相互に節度係合する係合部と、前記回転部材を前記係合部が係合する方向に付勢する弾性部材とを備えたものである請求項5記載の椅子である。
請求項7に記載の発明は、前記背フレームが左右に対をなす背支持アームを備えたものであり、前記回転部材が、軸を介して前記左右の背支持アーム間に支持されたものであり、当該軸に対して一体的に回転可能、且つ、軸心方向に移動可能に外嵌したものであり、前記節度機構が、前記一方の背支持アームと前記回転部材との間に設けられ当該回転部材を他方の背支持アームの方向に付勢する前記弾性部材と、前記他方の背支持アームと前記回転部材との間に設けられた前記係合部とを備えたものである請求項6記載の椅子である。
請求項8に記載の椅子は、前記回転部材が、板状をなす回転部材本体を備えており、前記回転部材本体が、前記操作部の軸に対して一体的に回転可能に外嵌するボス部と、このボス部の外周から突設された突出板とを備えたものである請求項1、2、3、4、5、6、又は7記載の椅子である。
請求項9に記載の椅子は、前記支持基部が、その後端部に前記背フレームを前方に回動付勢するための反力ばねを支持するばね取付部を設けたものであり、前記受け面が、前記ばね取付部と前記背フレームを支持する主軸との間に位置する部位に設けられている請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の椅子である。
請求項10に記載の椅子は、前記回転部材が、前記当たり面を有した板状をなす回転部材本体を備えており、前記後傾制限姿勢における前記回転部材本体が、前記受け面に対して略直交する方向に延びた姿勢をなしている請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の椅子である。
以上説明したように本発明によれば、構造の複雑化が抑制された態様で、少なくとも背凭れが後傾し得る状態と背凭れが後傾し得ない状態とを選択的に採り得る椅子を提供することができるものとなる。
本発明の一実施形態を示す斜視図。 同実施形態における正面図。 同実施形態における背面図。 同実施形態における右側面図。 同実施形態における平面図。 同実施形態における底面図。 図2におけるX−X線断面図(下部)。 図2におけるX−X線断面図(上部)。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態における斜視図。 同実施形態における背面図。 図12におけるY−Y線断面図。 図12におけるZ−Z線断面図。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態における背凭れの分解した状態の断面図。 同実施形態における斜視図。 図19に示す状態における図14対応の断面図。 同実施形態における後傾動作制限機構を説明するための断面図。 異なるタイプの背凭れに共通の背面カバーを適用し得ることを説明するための背面図。 他の実施形態を示す模式的な側面図。 他の実施形態を示す模式的な側面図。 他の実施形態を示す模式的な側面図。
以下、本発明の一実施形態を、図1〜23を参照して説明する。なお、この実施形態では、背受け部材Mの前側には背クッションを配しているが、図示を省略している。
この実施形態は、本発明を、いわゆる体重感知式のロッキング機能を備えた事務用の回転椅子A(以下、単に「椅子A」という。)に適用したものである。
椅子Aは、脚体1と、脚体1に支持された支持基部2と、支持基部2の上に配された座3と、支持基部2に背フレーム4を介して後傾動作可能に支持された背凭れIとを備えている。
脚体1は、先端にキャスタ12を備えた複数の脚羽根11を放射状に配してなる脚ベース1aと、脚ベース1aに立設されたガススプリング製の脚支柱1bとを備えたものである。
支持基部2は、平板状をなす天壁2aと、天壁2aの左右両側縁から垂下させた平板状をなす側壁2bと、両側壁2bの下端部間に架設された底壁2cとを主体に構成されている。なお、支持基部2の外側には、合成樹脂により作られた隠蔽用のカバー2dが設けられている。
天壁2aは、脚支柱1bに対応する中間部に当該脚支柱1bの上端部が露出し得る中間開口部21を有するとともに後端部に反力バネBが配設される後端開口部22を備えた平板状のものである。天壁2aの上面には、後述する後傾動作制限機構Dを構成する受け面mが設けられている。
側壁2bは、前端近傍部に上方に向かって漸次後退する方向に傾斜させた長孔24を備えている。側壁2bの長孔24には、座3の前部を支持するための前軸j1を当該長孔24に沿ってスライド可能に保持させてある。側壁2bにおける脚支柱1bに対応する前後方向中間部付近には、座高調節用の操作軸25が回転可能に貫通状態で保持されている。
すなわち、側壁2bには、左右方向に延びる操作軸25と、この操作軸25の一端に設けられ脚支柱1bの伸縮ロックを直接的に解除するための解除操作部たるアーム26と、操作軸25の他端に設けられ使用者が直接的に回動操作するための操作レバー27とが設けられており、これらによって脚支柱1bに係わり合う座高操作部が構成されている。側壁2bにおける脚支柱1bに対応する中間部分と反力ばねBに対応する後端部分との間には、背フレーム4の基端部を後傾動作可能に枢支するための左右方向に延びる主軸sjが貫装されている。
底壁2cは、側壁2bの下端部間に架設されたもので、脚支柱1bの上端部が装着されるボス部分28を備えている。底壁2cの後端部、すなわち天壁2aの後端開口部22に対応する部分には、後述する反力ばねBの下端部を取り付けるためのばね取付部たる下ばね取付部29が設けられている。換言すれば、支持基部2は、背フレーム4を回動可能に支持する主軸sjよりも後に位置する部位である後端部に、当該背フレーム4を前方に回動付勢する反力ばねBを支持するための下ばね取付部29を備えている。
なお、後傾動作制限機構Dを構成する受け面mの位置は、天壁2aにおける主軸sjに対応する上面部分よりも後側の上面部分に設定されている。
座3は、座受部材31を上面に一体に有した座シェル3aと座シェル3aの上に装着されたクッション3bとを備えたものである。
座シェル3aは、アウターシェルと称される構成のものであり、前部側の下面に前軸j1を受けるための前軸保持部32を備えているとともに後部側の下面に後軸j2を受けるための後軸保持部33を備えている。座受部材31は、座3の上載荷重を受けるための板状のものである。座受部材31は、その周縁部にクッション3bを止めるための複数の爪t1を有している。
クッション3bは、発泡体を主体に作られたクッション本体34に外装材35を装着したものである。クッション3bは、外装材35の周縁部分を座受部材31に設けられた爪t1に係止させることによって座シェル3a上に取り付けられている。
背フレーム4は、下部に背支持アーム4aを配するとともに上部に上端取付部4bを配してなるものである。背フレーム4は、支持基部2の両側に配された左右対をなす背支持アーム4aと、背支持アーム4aの上端部に設けられた上端取付部4bとを備えている。背フレーム4は、背支持アーム4aの基端部に架設された主軸sjを介して支持基部2に枢支されている。なお、背フレーム4の外側には、合成樹脂により作られた隠蔽用のカバー4cが設けられている。
背支持アーム4aは、その基端部から斜め前上方に延出してなる延出部41を備えている。延出部41間には、後軸j2が架設されている。背支持アーム4aは、その中間部に、反力ばねBの上端部を支持するためのばね取付部たる上ばね取付部43を有した横架材42が架設されている。横架材42と支持基部2との間には、後傾動作制限機構Dが設けられている。
上端取付部4bは、背支持アーム4a間に取り付けられている。上端取付部4bは、上縁から上方に突出した係合突部t2と、中間部に穿設された係止窓t3と、上部と下部とに複数設けられた雌ねじ孔n1とを備えたものである。上端取付部4bは、背支持アーム4aの上端に連続する左右対をなす側板44と、両側板44間に架設された上取付板45と、上取付板45の下縁から背支持アーム4a間に延出させた下取付板46とを備えたものである。
上取付板45の上縁には、係合突部t2が上方に突出する態様で設けられている。上側の雌ねじ孔n1は、上取付板45における上部の左右二箇所に形成されている。上取付板45の中間位置には、四角形状をなす係止窓t3が設けられている。
下取付板46は、背支持アーム4aに溶接等により剛結されている。下側の雌ねじ孔n1は、下取付板46における下部の左右二箇所に形成されている。
しかして、本実施形態に示す椅子Aは、後傾動作制限機構Dの働きにより、殆どの後傾動作を制限し得る後傾制限状態と所定範囲の後傾動作を許容し得る後傾非制限状態とを選択的に採り得るものとなっている。
後傾動作制限機構Dは、背フレーム4の支持基部2に対する後傾動作を制限することにより、背凭れI、及び、座3の支持基部2に対する相対回動を制限することができるようになっている。
後傾動作制限機構Dは、背フレーム4に軸たる駆動軸c1を介して回転可能に支持され回動端に当たり面atを有する回転部材Eと、回転部材Eの当たり面atに対応させて支持基部2に設けられた受け面mと、背フレーム4が後傾しようとする際に当たり面atが受け面mに当接し得る後傾制限姿勢(F)と当たり面atが受け面mに当接しない後傾非制限姿勢(G)とを切り替えるための駆動軸c1を有した操作部Cとを備えたものである。この実施形態では、受け面mが支持基部2における天壁2aの上面によって構成されている。
回転部材Eは、当たり面atを有し駆動軸c1を介して背フレーム4に対して回転可能に支持された回転部材本体e1と、回転部材本体e1に一体に設けられ背フレーム4に係合して回転部材本体e1の回動範囲を規制し得る回転止めe2とを備えたものである。
この実施形態では、回転部材Eが、単一の当たり面atを備えたものとなっている。すなわち、この実施形態では、当たり面atが、回転部材Eが後傾制限姿勢(F)を採る場合にのみ受け面mに当たり得るように、当該回転部材Eの一面側にのみ設定されている。操作部Cを構成する駆動軸c1は、左右の背支持アーム4a間に貫通して設けられたものである。つまり、回転部材Eは、左右の背支持アーム4a間に位置している。回転部材Eは、駆動軸c1に対して一体的に回転可能であり、且つ、軸心方向に移動可能に外嵌している。
詳述すれば、回転部材本体e1は、当たり面atを有した全体として板状をなすものである。回転部材本体e1は、駆動軸c1に対して一体的に回転し得るとともに当該駆動軸c1の軸心方向に移動可能に外嵌し得るボス部e11と、ボス部e11の外周から突設された突出板e12と、この突出板e12の両面に形成され基端をボス部e11に一体化させた複数のリブe13を備えたものである。なお、当たり面atは、突出板e12の回動端である先端部、及び、リブe13の回動端である先端部に設けられている。
回転止めe2は、ボス部e11の一方の端部から突出板e12に対して略直交する方向に延出させた延出部分e21と、延出部分e21の回動端部から駆動軸c1と略平行になるように外方に突出した係合突起e22とを備えたものである。回転止めe2は、係合突起e22を背支持アーム4aの下縁に設定された二箇所の当接部分である前当接部分u1及び後当接部分u2の何れかに選択的に当接させることにより、回転部材本体e1の回転範囲を一定の範囲に規制している。
すなわち、後傾動作制限機構Dは、係合突起e22が前当接部分u1に当接した状態では回転部材Eが後傾非制限姿勢(G)を採り得るものとなり、係合突起e22が後当接部分u2に当接した状態では回転部材Eが後傾制限姿勢(F)を採り得るものとなるように構成されている。なお、後傾制限姿勢(F)における回転部材本体e1は、受け面mに対して略直交する方向に延びた姿勢をなしている。換言すれば、後傾制限姿勢(F)における突出板e12の突出方向は、受け面mに対して略直交するように設定されている。
この実施形態では、後傾動作制限機構Dには、回転部材Eを後傾非制限姿勢(G)又は後傾制限姿勢(F)に節度停止させて安定保持するための節度機構Hが設けられている。
節度機構Hは、回転部材Eを複数の回動位置に節度停止させるものである。換言すれば、節度機構Hは、複数の回動位置に対応する後傾非制限姿勢(G)及び後傾制限姿勢(F)の何れかに節度停止させるためのものである。節度機構Hは、一方の背支持アーム4aと回転部材Eとの間に設けられ回転部材Eを他方の背支持アーム4a側に向かって付勢する弾性部材たるコイルスプリングspと、他方の背支持アーム4aと回転部材Eとの間に設けられた係合部h1とを備えたものである。
換言すれば、節度機構Hは、回転部材Eの一端面とこの一端面に対面する側の背支持アーム4aの内面との間に設けられ所定の回動位置で相互に節度係合し得る係合部h1と、回転部材Eを係合部h1が係合し得る方向に付勢するコイルスプリングspとを備えたものである。
係合部h1は、回転部材Eにおけるボス部e11の一端部から回転部材本体e1に沿って延出した突出片h11の先端部に設けられた凸部h12と、背支持アーム4aの内側面に設けられた二つの凹部h13とを備えている。凸部h12は、二つの凹部h13の何れかに選択的に係わり合うことができるようになっている。
コイルスプリングspは、回転部材Eにおけるボス部e11と、一方の背支持アーム4aの内側面間に介設されたものである。コイルスプリングspは、操作部Cの駆動軸c1に巻装した状態で設けられている。ボス部e11には、コイルスプリングspの一部を収容し得る凹陥部e14が形成されている。ボス部e11に凹陥部e14が設けられているため、一定の長さが保持されたコイルスプリングspが安定的に配設されたものとなるだけでなく、回転部材Eと背支持アーム4a間に形成され得る隙間を可及的に小さくし得るものとなっている。
駆動軸c1の一端は、背支持アーム4aの外面よりも外方に突出させてあり、突出端に回転部材Eを回転可能に操作するための操作レバーc2が設けられている。すなわち、操作レバーc2を使用者の手によって回転操作すると、駆動軸c1を介して回転部材Eを後傾制限姿勢(F)から後傾非制限姿勢(G)までの間で自由に回動させることが可能になる。その際、回転部材E全体がコイルスプリングspの付勢力によって一方側の背支持アーム4aの方向に押されているため、回転部材Eに一体に設けられた凸部h12が背支持アーム4aに設けられた複数の凹部h13の何れかに円滑に係脱して節度動作が営まれる。
以上説明した背フレーム4に背凭れIが取り付けられている。
背凭れIは、座3とは異なった態様で後傾動作し得るものである。すなわち、この背凭れIを支持する背フレーム4が後傾動作を行うと、背フレーム4に支持された後軸j2が上昇しつつ後方に移動し、座3の後端側を斜め後上方に押し上げるとともに、座3の前端側を支持する前軸j1が支持基部2の長孔24に案内されて後上方に移動する。その結果、背フレーム4に支持された背凭れIが後傾動作を行うと、座3は上昇しつつ後方に移動するようになっている。換言すれば、この実施形態に示される椅子Aは、背凭れIの後傾動作に伴って座3が後上方に上昇し得るように構成された体重感知式のロッキング機構を備えている。
背凭れIは、背フレーム4の上端取付部4bに取り付けられた背シェルJと、背シェルJの前面側にのみ添設された図示しない背クッションを保持する背受け部材Mと、背シェルJの背面側に装着された背面カバーNとを備えてなる。換言すれば、背凭れIは、背面カバーNと、背シェル本体Kの下支持部分5と、背受け部材Mとによって三重構造が形成されている。
背シェルJは、着座者の腰から下の部分を支持するための腰支持部分たる下支持部分5を有した背シェル本体Kと、この背シェル本体Kに一体に設けられた下支持部分5の側部から前側に延出する突出部である肘掛けPとを備えたものである。背シェル本体Kと突出部である肘掛けPとは共通の素材により一体に形成されている。換言すれば、背シェルJは、着座者の後に位置した背シェル本体Kと、この背シェル本体Kの両側から前側に延出した着座者の左右に位置した突出部たる肘掛けPとを備えたものであり、これら背シェル本体Kと肘掛けPとが合成樹脂により一体に形成されている。
背シェル本体Kは、主として着座者の腰から下の部分を後方から支持するための下支持部分5、及び、主として着座者の腰から上の部分を後方から支持するための上支持部分6とを備えている。この実施形態では、背シェル本体Kの下支持部分5は、上述した三重構造における中間層を構成している。
下支持部分5は、背面に複数のリブを備えている。下支持部分5は、肘掛けPにおける肘当て面p21の高さ位置よりも低い位置に設けられている。下支持部分5に設けられた複数のリブには、縦向きのリブ5b及び横向きのリブ5cを含んでいる。換言すれば、下支持部分5は、後側に向かって強度を確保するためのリブを露出させている。下支持部分5は、背シェル本体Kの前面を形成する前面壁5aと、この前面壁5aの背面に設けられた縦向きのリブ5b及び横向きのリブ5cを含む複数のリブと、縦向きのリブ5b及び横向きのリブ5cを含む複数のリブが外部に露出するのを許容する窓52を有した背面壁5dとを備えている。背面壁5の窓52には、背面カバーNが嵌合し得るようになっている。窓52における左右方向に延びる上の開口縁、すなわち、背面カバーNにおける左右方向に延びる上縁は、直線をなしている。そして、背シェルJは、背面カバーNの上縁である当該直線を同一方向に仮想的に延伸させた仮想延長線上に、肘掛けPの肘当て面Pが位置するようになっている。この実施形態では、前面壁5aと、リブの一部である縦向きのリブ5b及び横向きのリブ5cと、背面壁5dの下縁部分を主体として、後方及び下方に開放された背フレーム取付部Qが形成されている。
背フレーム取付部Qは、背フレーム4の上端取付部4bに設けられた係合突部t2が挿入される係止孔53と、上端取付部4bに設けられた係止窓t3の縁に係わり合う鉤部54と、上端取付部4bに設けられた雌ねじ孔n1に対応するねじ挿通孔55と、背フレーム4の上端取付部4bが挿通し得る上下方向に連通した開口部56を備えたものである。
詳述すれば、背フレーム取付部Qは、後面側を後方に露出させた前面壁5aと、前面壁5aの左右方向中間領域に左右方向に離間して配された対をなす縦向きのリブ5bと、縦向きのリブ5bの上部間に架設された横向きのリブ5cと、縦向きのリブ5bの下端部間を繋ぐ背面壁5dの下縁部分とを主体にして構成されたものである。下支持部分5における前面壁5aと背面壁5dの下縁部分との間には、背フレーム4の上端取付部4bを挿入するための開口部56が形成されている。すなわち、開口部56は、背シェル本体Kの下端部における左右方向中央部に形成されている。また、縦向きのリブ5bの先端縁、横向きのリブ5cの先端縁、及び、背面壁5dにおける下縁部分の上縁とによって、後方に開放された矩形状の開口が形成されている。
係止孔53は、下支持部分5における上部に配された横向きのリブ5cに形成されたスリット状の挿入口を有したものである。なお、係止孔53に挿入された背フレーム4の係合突部t2は、背シェル本体Kの前面側から視認し得るようになっている。鉤部54は、先端部が基端部よりも下に位置するように下向きに突設された鉤状のものである。鉤部54は、係止孔53よりも下に位置しており、前面壁5aの後側に突設されている。ねじ挿通孔55は、前面壁5aの上部及び下部に穿設されている。
背シェルJの背フレーム4に対する取り付けは、例えば、次のように行われる。まず、背シェルJの開口部56に背フレーム4の上端取付部4bを挿通する。次に、背フレーム4の係合突部t2を背シェルJの係止孔53に係合させつつ背フレーム4における係止窓t3の下縁を背シェルJの鉤部54に掛け止めする。そうすると、背フレーム4の雌ねじ孔n1と、背シェルJのねじ挿通孔55が合致することになる。続いて、ねじ挿通孔55を通して雌ねじ孔n1にねじv1を定着する。以上の過程を経て背シェルJが背フレーム4に対して取り付けられることになる。
上支持部分6は、前面に縦リブ6bを備えている。換言すれば、上支持部分6は、正面側に左右方向に複数並んだ複数の縦リブ6bを露出させている。上支持部分6は、背シェル本体Kの後面を形成する背面壁6aと、この背面壁6aの前面に設けられた複数本の縦リブ6bと、背受け部材Mを取り付けるための上向き鉤状をなす取付爪6cとを備えたものである。
なお、背シェル本体Kは、上下方向中間位置に下支持部分5における前面壁5aの上縁と、上支持部分6における背面壁6aの下縁とを連続させるための境界壁kを備えている。境界壁kは、平面視において左右方向両端部が中央部よりも前側に突出するように形成されており、全体として湾曲形状をなしている。境界壁kの上面は、上支持部分6の前側に複数形成された縦リブ6bの下端部と接続している。
突出部である肘掛けPは、背シェル本体Kの下支持部分5の側縁から前側に延出して設けられたものである。肘掛けPは、前方に向かって漸次上下幅が小さくなる形状をなしている。肘掛けPは、中間領域に空洞kdを有する三角枠状のものである。
肘掛けPは、背シェル本体Kと一体に隣接した後辺部p1と、この後辺部p1の上端から前方に述べる上辺部p2と、この上辺部p2の前端から後辺部p1の下端に至る前辺部p3とを備えている。肘掛けPは、側面視において略三角形状をなしている。これら後辺部p1、上辺部p2、及び、前辺部p3は、それぞれ棒状に形成されたものであり、後辺部p1は背シェル本体Kに一体化されている。
後辺部p1は、背シェル本体Kの前側に設けられたものであり、上辺部p2の外側面p22及び前辺部p3の外側面p32と面一に連続する外側面p12を備えている。
上辺部p2及び前辺部p3はそれぞれ平板棒状をなしている。上辺部p2の上面には、略水平な平面状をなした肘当て面p21が形成されている。上辺部p2は、上面である肘当て面p21と、この肘当て面p21に対して略直交する方向を向く外側面p22及び内側面p23とを備えている。
前辺部p3は、前側を向く前向き面p31を備えている。前辺部p3は、上辺部p2の外側面p22と略面一に連続する外側面p32と、上辺部p2の内側面p23と略面一に連続する内側面p33とを備えている。
肘掛けPは、前辺部p3の寸法w3よりも後辺部p1の寸法w1が短く設定されており、且つ、後辺部p1の寸法w1よりも上辺部p2の寸法w2が短く設定されている。肘掛けPにおける前辺部p3の前縁は、背シェル本体Kの下縁すなわち背面壁5dの下縁に滑らかに連続している。また、肘掛けPにおける前辺部p3及び後辺部p1の外側面は、背面壁5dの背面に面一に連続している。
背受け部材Mは、背シェル本体Kの前面に添設したものであり、その背シェル本体Kよりも柔軟性を有するように設定されている。背受け部材Mは、背シェル本体Kに比べて薄肉に設定された背受け部材本体7と、この背受け部材本体7の背面に設けられた比較的突出度合いの低い補強リブrとを一体に備えたものである。この実施形態では、背シェル本体Kの下支持部分5に対応する背受け部材Mにおける下部は、上述した三重構造における前側の層を構成している。
背受け部材本体7は、背シェル本体Kの上支持部分6に対応する上部に、背シェル本体Kの上支持部分6に設けられた取付爪6cに係合する下向きの取付窓71を備えている。また、背受け部材本体7は、背シェル本体Kの下支持部分5に対応する下部に、背シェル本体Kの下支持部分5に設けられた取付突起t4に弾性係合し得る弾性係合部72を備えている。背受け部材本体7は、その周縁部近傍に図示しない背クッションにおける外装材の周縁部を係止するための背クッション取付用の係止爪73を備えている。
背面カバーNは、下支持部分5の背面に装着されたものである。背面カバーNは、背シェル本体Kの背面壁5dの外面と略面一となる状態で、窓52に装着され得る形態をなしている。すなわち、背面カバーNは、背フレーム取付部Qが設けられており、且つ、外部に表出している下支持部分5の背面側を好適な外観にするべく隠蔽し得るものとなっている。この実施形態では、背面カバーNは、上述した三重構造における後側の層を構成している。
具体的には、背面カバーNは、その下縁部に突設された係止突片N1と、その上縁部近傍に背シェルJ側に向かって突設された弾性爪N2と、上端部近傍における左右両端部近傍に設けられ背シェルJに設けられたねじ挿通孔t5を通過した図示しないねじが螺着するナット部N3とを備えている。背面カバーNは、その係止突片N1を背シェル本体Kにおける窓52の下縁近傍に設けられたスリット状又は凹陥状の係止部57に挿入した状態で、弾性爪N2を背シェル本体Kにおける下支持部分5の上部に設けられた弾性爪係合部58に弾性係合させるとともに図示しないねじをナット部N3に螺着することによって、背シェル本体Kに取り付けられるようになっている。なお、背シェルJの前面壁5aにおける弾性爪係合部58に対応する部位には、弾性爪N2と弾性爪係合部58との係わり合いを解除し得るようにするための連通孔59が形成されている。
なお、この実施形態の椅子Aは、図23に示すように、背凭れIとして背シェル本体Kの上下方向の寸法を異ならせた複数タイプのものを取り付け可能に構成されている。図1〜4等に図示しているものは、いわゆるローバックタイプと称されるものであり、図23における中央に示している。図23における右側に示すものは、ローバックタイプのものよりも背シェル本体Kの上下方向の寸法(及び、これに対応する背受け部材Mの上下方向の寸法)が長いいわゆるハイバックタイプと称されるものである。図23における左側に示すものは、ローバックタイプのものよりも背シェル本体Kの上下方向の寸法(及び、これに対応する背受け部材Mの上下方向の寸法)が短いいわゆるミニバックタイプと称されるものである。ミニバックタイプの背シェル本体Kは、下支持部分5を主体に構成されており、背受け部材Mの大きさもミニバックタイプの背シェル本体Kの大きさに対応して形成されている。この実施形態に示された背面カバーNは、上記何れのタイプの背シェルJに対しても共通的に取り付け得るように構成されている。換言すれば、何れのタイプの背シェルJにおいても背シェル本体Kの下支持部分5に設けられた背面カバーNが装着され得る窓52の大きさは共通に設定されている。
次いで、この実施形態における後傾動作制限機構Dに関連する椅子Aの作動を説明する。
背凭れIに対して後方への荷重を作用させない状態では、背凭れIが反力ばねBの付勢力、及び、座3に作用する着座者の体重に起因した付勢力により、背凭れIが前方に付勢され、後軸j2が支持基部2における天壁2aの上面に設けられたストッパ23に当接した初期位置に保持されている。
操作部Cに対する操作により、回転部材Eを、図7等に示すように、支持基部2に当接し得ない後傾非制限姿勢(G)にしている場合には、背凭れIに対して後方への押圧力が付与されると、当該背凭れIが背フレーム4とともに後傾動作し得ることになる。背凭れIに対する後方への押圧力をなくせば、当該背凭れIは、初期位置に自己復帰することになる。
一方、操作部Cに対する操作により、回転部材Eを、図20、及び、図21に示すように支持基部2に当接し得る後傾制限姿勢(F)にしている場合には、背凭れIに対して後方への押圧力が付与されても回転部材Eの当たり面atが支持基部2の受け面mに当たることになり、背凭れIとともに背フレーム4の後傾はほとんどできないように制限される。
回転部材Eは、節度機構Hの働きにより、後傾非制限姿勢(G)と後傾制限姿勢(F)において、それぞれ安定保持されるようになっている。節度機構Hは、使用者に対して、操作部Cによる操作完了を示唆し得る明確なクリック感を与えることができるため、良好且つ軽快な切り替え操作に寄与し得るものとなっている。
以上説明したように、本実施形態に係る椅子Aは、支持基部2と、この支持基部2に後傾動作可能に支持された背フレーム4と、この背フレーム4の支持基部2に対する後傾動作を制限する後傾動作制限機構Dとを備えている。そして、後傾動作制限機構Dが、背フレーム4に軸たる駆動軸c1を介して回転可能に支持され回動端に当たり面atを有する回転部材Eと、当たり面atに対応させて支持基部2に設けられた受け面mと、背フレーム4が後傾しようとする際に当たり面atが受け面mに当接し得る後傾制限姿勢(F)と当たり面atが受け面mに当接しない後傾非制限姿勢(G)とを切り替えるための操作部Cとを備えている。このため、構造の複雑化が抑制された態様で、少なくとも背凭れIが後傾し得る状態と背凭れIが後傾し得ない状態とを選択的に採り得る椅子Aを提供することができるものとなる。つまり、後傾動作制限機構Dは、回転部材Eの姿勢を変化させるだけで、背凭れIの後傾を許容し得る椅子Aにおける後傾非制限状態と、背凭れIの後傾を制限し得る椅子Aの後傾制限状態とを切り替えることができるものとなっている。このため、本実施形態における後傾動作制限機構Dであれば、部品点数を削減して構成のシンプル化を図るための設計の自由度に優れたものとなっている。
回転部材Eが、回転部材本体e1と、この回転部材本体e1に設けられ背フレーム4に係合して回転部材本体e1の回動範囲を規制する回転止めe2とを備えている。このため、回転部材本体e1の回動範囲が適切に設定されることになるため、回転部材Eの操作性に優れたものとなる。
回転部材Eが、単一の当たり面atを備えたものである。このため、回転部材Eの構造の複雑化が好適に抑制されたものとなっている。
回転部材Eを複数の回動位置の何れかに節度係止させるための節度機構Hを備えている。このため、使用者に対して操作部Cによる操作完了を示唆し得る明確なクリック感を与えることができるため、良好且つ軽快な切り替え操作に寄与し得るものとなっている。
節度機構Hが、回転部材Eの一方の側端面と当該一方の側端面に対面する背フレーム4の部位すなわち背支持アーム4aの内面との間に設けられ所定の回動位置で相互に節度係合する係合部h1と、回転部材Eを係合部h1が係合する方向に付勢する弾性部材たるコイルスプリングspとを備えている。このため、比較的簡易な構成で節度係止し得る機能を発揮し得るものとなっている。
背フレーム4が左右に対をなす背支持アーム4aを備えたものであり、駆動軸c1が、両背支持アーム4a間に貫通して設けられたものであり、回転部材Eが、両背支持アーム4a間に位置させて駆動軸c1に対して一体的に回転可能、且つ、軸心方向に移動可能に外嵌したものである。そして、節度機構Hが、一方の背支持アーム4aと回転部材Eとの間に設けられ当該回転部材Eを他方の背支持アーム4aの方向に付勢する弾性部材たるコイルスプリングspと、他方の背支持アーム4aと回転部材Eとの間に設けられた係合部h1とを備えたものである。このため、対をなす背支持アーム4aの構造を利用して、節度機構Hを実現したものとなっている。
回転部材Eが、板状をなす回転部材本体e1を備えており、回転部材本体e1が、操作部Cの駆動軸c1に対して一体的に回転可能に外嵌するボス部と、このボス部の外周から突設された突出板e12と、この突出板e12に形成され基端を前記ボス部に一体化させた複数のリブを備えたものである。このため、構造の複雑化が抑制された態様で、回転部材Eが実現されたものとなっている。
支持基部2が、後端部に背フレーム4を前方に回動付勢するための反力ばねBを支持するばね取付部を備えたものであり、受け面mが、ばね取付部たる下ばね取付部29と背フレーム4を支持する主軸sjとの間に位置する支持基部2の上面に設けられている。このため、反力ばねBを設けるための構造を好適に利用して後傾動作制限機構Dを構成する受け面mが設けられたものとなっている。すなわち、この実施形態では、支持基部2における後半部分が比較的長く設定されている。この椅子Aは、支持基部2の中間部に配された主軸sjと当該支持基部2の後端部に配された下ばね取付部29との離間距離を従来よりも長く設定することによって、反力ばねBの小型化を実現している。この結果、支持基部2における主軸sjよりも後側に位置する天壁2a部分が比較的長くなっているため、回転部材Eの当たり面atが当接し得る受け面mを支持基部2の上面に無理なく設定し得るものとなっている。
節度機構Hは、コイルスプリングspによって、回転部材Eを駆動軸c1の軸心方向に押圧することにより、当該回転部材Eに設けられた凸部h12を背支持アーム4aに設けられた二つの凹部h13に選択的に係合し得るようにしている。このため、本実施形態における節度機構Hであれば、節度用のボールやそのボールを押圧する小さなばね等の微細な部品を用いることなく、安定した動きを確保し得るものとなっている。
回転部材Eが、当たり面atを有した板状をなす回転部材本体e1を備えている。そして、後傾制限姿勢(F)における回転部材本体e1が、受け面mに対して略直交する方向に延びた姿勢をなしている。このため、着座者の荷重が、回転部材本体e1を介して、受け面mに好適に伝達され得るものとなる。
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
支持基部や背フレームの構成は、上述した実施形態に示したものに限定されるものではなく、種々の構成のものを採用してもよい。
回転部材は、背フレームに対して回転可能に構成されたものであればよく、種々の形状のものを採用することができる。
回転部材は、回転部材本体と回転止めとが一体に構成されたものに限られるものではなく、別体に構成されたものであってもよい。
節度機構の係合部は、種々の形態のものを採用することができる。例えば、回転部材に凹部を設け、背支持アームの内面に回転部材の凹部に係合し得る凸部を設けるようにしてもよい。
後傾動作制限機構は、背凭れが殆ど後傾し得ない椅子の後傾制限状態に加えて、背凭れが後傾し得る場合においてその後傾可能範囲を段階的に設定し得るように構成したものであってもよい。
ここで、図24、図25、及び、図26では、他の実施形態である後傾動作制限機構を模式的に示している。なお、同図において、上述した実施形態と同一又は対応する構成については同一の符号を付すものとし、詳細な説明を省略する。
他の実施形態における後傾動作制限機構Dは、回転部材Eが、背フレーム4の後傾動作が殆どできないように制限し得る後傾制限姿勢(F)を採り得るとともに、後傾度合いが異なる複数の後傾非制限姿勢(G)を採り得るようになっている。より具体的に言えば、回転部材Eは、受け面mに当接し得る複数の当たり面at1、at2、at3を当該回転部材Eの回動方向に隣接して設けたものとなっている。そして、操作部Cの操作によって、複数の当たり面at1、at2、at3のうち、何れか一つが受け面mに当接し得るようになっている。
回転部材Eは、回転中心である駆動軸c1から最も離れて設けられ受け面mに当接した場合には後傾制限姿勢(F)となる第一の当たり面at1と、この第一の当たり面at1よりも駆動軸c1から近い位置に設けられ背フレーム4が一定程度後傾した段階で受け面mに当接し得る第二の当たり面at2と、この第二の当たり面at2よりも駆動軸c1から近い位置に設けられ背フレーム4が一定程度後傾した段階で受け面mに当接し得る第三の当たり面at3とを備えている。このようなものであれば、第二の当たり面at2が受け面mに当接する場合と比べて、第三の当たり面at3が受け面mに当接する場合には、背凭れIの後傾度合いが大きなものとなる。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
2…支持基部
4…背フレーム
A…椅子
C…操作部
D…後傾動作制限機構
E…回転部材
at…当たり面
m…受け面
(F)…後傾制限姿勢
(G)…後傾非制限姿勢

Claims (10)

  1. 支持基部と、この支持基部に後傾動作可能に支持された背フレームと、この背フレームの前記支持基部に対する後傾動作を制限する後傾動作制限機構とを備えた椅子であって、
    前記後傾動作制限機構が、前記背フレームに回転可能に支持され回動端に当たり面を有する回転部材と、前記当たり面に対応させて前記支持基部に設けられた受け面と、前記背フレームが後傾しようとする際に前記当たり面が前記受け面に当接し得る後傾制限姿勢と前記当たり面が前記受け面に当接しない後傾非制限姿勢とを切り替えるための操作部とを備えたものであり、
    前記支持基部が平板状をなす天壁を備えたものであり、前記受け面が前記天壁の上面に設けられたものである椅子。
  2. 前記回転部材が、回転部材本体と、この回転部材本体に設けられ前記背フレームに係合して前記回転部材本体の回動範囲を規制する回転止めとを備えたものである請求項1記載の椅子。
  3. 前記回転部材が、単一の当たり面を備えたものである請求項1又は2記載の椅子。
  4. 前記回転部材が、複数の当たり面を回動方向に隣接配置したものであり、何れかの当たり面を前記受け面に当接させ得るように構成されている請求項1又は2記載の椅子。
  5. 前記回転部材を複数の回動位置の何れかに節度係止させるための節度機構を備えている請求項1、2、3又は4記載の椅子。
  6. 前記節度機構が、前記回転部材の一端面とこの一端面に対面する背フレームの部位との間に設けられ所定の回動位置で相互に節度係合する係合部と、前記回転部材を前記係合部が係合する方向に付勢する弾性部材とを備えたものである請求項5記載の椅子。
  7. 前記背フレームが左右に対をなす背支持アームを備えたものであり、
    前記回転部材が、軸を介して前記左右の背支持アーム間に支持されたものであり、当該軸に対して一体的に回転可能、且つ、軸心方向に移動可能に外嵌したものであり、
    前記節度機構が、前記一方の背支持アームと前記回転部材との間に設けられ当該回転部材を他方の背支持アームの方向に付勢する前記弾性部材と、前記他方の背支持アームと前記回転部材との間に設けられた前記係合部とを備えたものである請求項6記載の椅子。
  8. 前記回転部材が、板状をなす回転部材本体を備えており、
    前記回転部材本体が、前記操作部の軸に対して一体的に回転可能に外嵌するボス部と、このボス部の外周から突設された突出板とを備えたものである請求項1、2、3、4、5、6、又は7記載の椅子。
  9. 前記支持基部が、その後端部に前記背フレームを前方に回動付勢するための反力ばねを支持するばね取付部を設けたものであり、
    前記受け面が、前記ばね取付部と前記背フレームを支持する主軸との間に位置する部位に設けられている請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の椅子。
  10. 前記回転部材が、前記当たり面を有した板状をなす回転部材本体を備えており、
    前記後傾制限姿勢における前記回転部材本体が、前記受け面に対して略直交する方向に延びた姿勢をなしている請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の椅子。
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