JP6858125B2 - 複合シンチレーション結晶、複合シンチレーション検出器及び放射線検出装置 - Google Patents

複合シンチレーション結晶、複合シンチレーション検出器及び放射線検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6858125B2
JP6858125B2 JP2017538386A JP2017538386A JP6858125B2 JP 6858125 B2 JP6858125 B2 JP 6858125B2 JP 2017538386 A JP2017538386 A JP 2017538386A JP 2017538386 A JP2017538386 A JP 2017538386A JP 6858125 B2 JP6858125 B2 JP 6858125B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scintillation crystal
scintillation
module
composite
crystal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017538386A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018508763A (ja
Inventor
立 林
立 林
▲慶▼国 ▲謝▼
▲慶▼国 ▲謝▼
浩 姜
浩 姜
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Raycan Technology Co Ltd
Original Assignee
Raycan Technology Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Raycan Technology Co Ltd filed Critical Raycan Technology Co Ltd
Publication of JP2018508763A publication Critical patent/JP2018508763A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6858125B2 publication Critical patent/JP6858125B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/20Measuring radiation intensity with scintillation detectors
    • G01T1/202Measuring radiation intensity with scintillation detectors the detector being a crystal
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/20Measuring radiation intensity with scintillation detectors
    • G01T1/2008Measuring radiation intensity with scintillation detectors using a combination of different types of scintillation detectors, e.g. phoswich
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/161Applications in the field of nuclear medicine, e.g. in vivo counting
    • G01T1/164Scintigraphy
    • G01T1/1641Static instruments for imaging the distribution of radioactivity in one or two dimensions using one or several scintillating elements; Radio-isotope cameras
    • G01T1/1642Static instruments for imaging the distribution of radioactivity in one or two dimensions using one or several scintillating elements; Radio-isotope cameras using a scintillation crystal and position sensing photodetector arrays, e.g. ANGER cameras
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/29Measurement performed on radiation beams, e.g. position or section of the beam; Measurement of spatial distribution of radiation
    • G01T1/2914Measurement of spatial distribution of radiation
    • G01T1/2985In depth localisation, e.g. using positron emitters; Tomographic imaging (longitudinal and transverse section imaging; apparatus for radiation diagnosis sequentially in different planes, steroscopic radiation diagnosis)

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Measurement Of Radiation (AREA)

Description

本願は、2015年1月26日に中華人民共和国国家知識産権局に出願された「複合シンチレーション結晶、複合シンチレーション検出器及び放射線検出装置」との和訳名称の中国特許出願第201510038296.0号の優先権を主張し、その内容全体は参照として本願に組み込まれる。
本開示は、放射線検出の分野に係り、特に、複合シンチレーション結晶構造、その複合シンチレーション結晶構造を有するSiPMに基づいた複合シンチレーション検出器構造、及び、その複合シンチレーション検出器構造を有する放射線検出装置に関する。
シンチレーション検出器は、シンチレーション結晶及び光電装置で構成される放射線検出器であり、原子核物理学の研究、放射線測定、核医学イメージング装置の研究を支援する装置を提供する。シンチレーション結晶がまずX線/γ線を可視光子に変換し、次いで光電装置が可視光子を電気パルス信号に変換し、最後にバックエンド部が、振幅に基づいた電気パルス信号の微分計数法を行って、放射線情報を取得する。シリコン光電子増倍管(SiPM)は、新しいタイプの光電装置として、小型、高利得といった特性や、高電圧の不要等の特性を有する。従って、SiPMが、シンチレーション検出器として用いられる従来の高電子増倍管(PMT)に取って代わりつつある。
既存のシンチレーション検出器は、大抵、単一種類のシンチレーション結晶で構成される。この構造の検出器に基づき、X線/γ線線量計等の核測定機器の機能を実現することができる。しかしながら、この種の単一シンチレーション結晶構造のシンチレーション検出器では、感度と計数率の線形性とが両立しない。強放射線場において高計数率の電気パルス信号を発生させる高感度検出器は、情報損失をもたらす表面蓄積効果を生じさせるので、一方ではバックエンド信号処理モジュールの性能に対する高い要求が課せられ、他方では使用の難しさ及びコストが増大する。SiPMは、アバランシェ回復時間及び画素数に対する制約に起因して制限されたダイナミックレンジを有するので、SiPMが広範囲の光強度に対する線形応答を有することは難しい。
従って、上記技術的問題に鑑み、従来技術における感度と計数率の線形性とが両立しない問題を解決するために、新しいタイプの複合シンチレーション結晶構造、その複合シンチレーション結晶構造を有するSiPMに基づいた複合シンチレーション検出器構造、及び、その複合シンチレーション検出器構造を有する放射線検出装置を提供する必要がある。
上記の点に鑑み、本開示の目的は、複合シンチレーション結晶構造、その複合シンチレーション結晶構造を有するSiPMに基づいた複合シンチレーション検出器構造、及び、その複合シンチレーション検出器構造を有する放射線検出装置を提供し、異なるシンチレーション結晶間のパラメータの違いを用いることによって、感度と計数率の線形性とが両立しない問題に対処し、SiPMの制限されたダイナミックレンジのボトルネックを解消することである。
上記目的を達成するために本開示で提供される技術的解決策は以下のとおりである。複合シンチレーション結晶は、少なくとも一つのシンチレーション結晶Aモジュールと、シンチレーション結晶Bモジュールとを含み、シンチレーション結晶Aモジュールとシンチレーション結晶Bモジュールは異なる性能を有するシンチレーション結晶モジュールである。シンチレーション結晶Aモジュールは少なくとも一つのシンチレーション結晶Aを含み、シンチレーション結晶Bモジュールは少なくとも一つのシンチレーション結晶Bを含む。シンチレーション結晶Aの感度はシンチレーション結晶Bの感度よりも低く、シンチレーション結晶Aの光出力性能はシンチレーション結晶Bの光出力性能よりも高い。シンチレーション結晶Bモジュールは、放射線を受けるための放射線入射面を含み、少なくとも一つのシンチレーション結晶Aモジュールは、シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面の外側に配置される。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、シンチレーション結晶Bモジュールは、外部シリコン光電子増倍管装置に結合される第一対接面と、第一対接面の反対側の第二対接面と、第一対接面を第二対接面に繋ぎ且つ放射線を受ける複数の側面とを含み、複数の側面の各々がシンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面として機能し、複合シンチレーション結晶が複数のシンチレーション結晶Aモジュールを含み、複数のシンチレーション結晶Aモジュールがシンチレーション結晶Bモジュールの側面の周囲にそれぞれ配置され、複数のシンチレーション結晶Aモジュール全体が全ての側面の周りに配置され、シンチレーション結晶Bモジュールを側面の周囲から完全に囲む。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、複数のシンチレーション結晶Aモジュールは、少なくとも一方向においてシンチレーション結晶Bモジュールの周りに対称に配置される。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、複数のシンチレーション結晶Aモジュールは、放射線入射面の面積以上の面積で配置され、シンチレーション結晶Bモジュールを囲む。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、シンチレーション結晶Bモジュールは、外部シリコン光電子増倍管装置に結合される第一対接面と、第一対接面の反対側の第二対接面と、第一対接面を第二対接面に繋ぎ且つ放射線を受ける複数の側面とを含み、複数の側面の各々がシンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面として機能し、複合シンチレーション結晶が複数のシンチレーション結晶Aモジュールを含み、複数のシンチレーション結晶Aモジュールがシンチレーション結晶Bモジュールの少なくとも二つの側面の周囲にそれぞれ配置され、複数のシンチレーション結晶Aモジュール全体がシンチレーション結晶Bモジュールを側面の周囲から不完全に囲む。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、複数のシンチレーション結晶Aモジュールは、少なくとも一方向においてシンチレーション結晶Bモジュールの周りに対称に配置される。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、複数のシンチレーション結晶Aモジュールは、放射線入射面の面積以上の面積で配置され、シンチレーション結晶Bモジュールを囲む。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、シンチレーション結晶Bモジュールは、シリコン光電子増倍管装置に結合される第一対接面と、第一対接面の反対側の第二対接面と、第一対接面を第二対接面に繋ぎ且つ放射線を受ける複数の側面とを含み、複数の側面の各々がシンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面として機能し、少なくとも一つのシンチレーション結晶Aモジュールがシンチレーション結晶Bモジュールの側面のうち一つの外側に配置される。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、配置後に放射線入射面に対接する少なくとも一つのシンチレーション結晶Aモジュールの面積は、放射線入射面の面積以上である。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、少なくとも一つのシンチレーション結晶Aモジュールは、シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面に隣接する箇所から外側に向けて配置される。
上記目的を達成するため、本開示は、以下の技術的解決策も提供する。複合シンチレーション結晶は、異なる性能のX種類のシンチレーション結晶を含み、X≧3であり、性能の異なるX種類のシンチレーション結晶のうち第一種類のシンチレーション結晶の感度は、他の種類のシンチレーション結晶の感度よりも高く、性能の異なるX種類のシンチレーション結晶のうち第一種類のシンチレーション結晶の光出力性能は、他の種類のシンチレーション結晶の光出力性能よりも低く、全ての第一種類のシンチレーション結晶が一体構造でシンチレーション結晶Bモジュールを形成し、シンチレーション結晶Bモジュールが放射線を受けるための放射線入射面を有し、他の種類のシンチレーション結晶がシンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面の外側に配置される。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、シンチレーション結晶Bモジュールに対する相対的な他の種類のシンチレーション結晶の配置は、シンチレーション結晶Bモジュールから離れる方向において感度が徐々に減少し且つ光出力性能が徐々に増大するという条件を満たす。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、他の種類のシンチレーション結晶の各々は、偶数個のシンチレーション結晶を含み、偶数個のシンチレーション結晶は、シンチレーション結晶Bモジュールを対称点として、シンチレーション結晶Bモジュールの二つの対称な放射線入射面の外側に配置される。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、シンチレーション結晶Bモジュールは、外部シリコン光電子増倍管装置に結合される第一対接面と、第一対接面の反対側の第二対接面と、第一対接面を第二対接面に繋ぎ且つ放射線を受ける複数の側面とを含み、複数の側面の各々がシンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面として機能し、他の種類のシンチレーション結晶がシンチレーション結晶Bモジュールの側面の周囲にそれぞれ配置され、他の種類のシンチレーション結晶全体が全ての側面の周りに配置され、シンチレーション結晶Bモジュールを側面の周囲から完全に囲む。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、シンチレーション結晶Bモジュールに対する相対的な他の種類のシンチレーション結晶の配置は、シンチレーション結晶Bモジュールから離れる方向において感度が徐々に減少し且つ光出力性能が徐々に増大するという条件を満たす。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、他の種類のシンチレーション結晶の各々は、少なくとも一方向においてシンチレーション結晶Bモジュールの周りに対称に配置される。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、全ての他の種類のシンチレーション結晶は、放射線入射面の面積以上の面積で配置され、シンチレーション結晶Bモジュールを囲む。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、シンチレーション結晶Bモジュールは、外部シリコン光電子増倍管装置に結合される第一対接面と、第一対接面の反対側の第二対接面と、第一対接面を第二対接面に繋ぎ且つ放射線を受ける複数の側面とを含み、複数の側面の各々がシンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面として機能し、他の種類のシンチレーション結晶がシンチレーション結晶Bモジュールの少なくとも二つの側面の周囲にそれぞれ配置され、他の種類のシンチレーション結晶全体がシンチレーション結晶Bモジュールを側面の周囲から不完全に囲む。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、シンチレーション結晶Bモジュールに対する相対的な他の種類のシンチレーション結晶の配置は、シンチレーション結晶Bモジュールから離れる方向において感度が徐々に減少し且つ光出力性能が徐々に増大するという条件を満たす。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、他の種類のシンチレーション結晶の各々は、少なくとも一方向においてシンチレーション結晶Bモジュールの周りに対称に配置される。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、シンチレーション結晶Bモジュールを囲む全ての他の種類のシンチレーション結晶は、放射線入射面の面積以上の面積で配置される。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、シンチレーション結晶Bモジュールは、外部シリコン光電子増倍管装置に結合される第一対接面と、第一対接面の反対側の第二対接面と、第一対接面を第二対接面に繋ぎ且つ放射線を受ける複数の側面とを含み、複数の側面の各々が、シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面として機能し、全ての他の種類のシンチレーション結晶がシンチレーション結晶Bモジュールの側面のうち一つの外側に配置される。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、シンチレーション結晶Bモジュールに対する相対的な他の種類のシンチレーション結晶の配置は、シンチレーション結晶Bモジュールから離れる方向において感度が徐々に減少し且つ光出力性能が徐々に増大するという条件を満たす。
本複合シンチレーション結晶によると、好ましくは、配置後に放射線入射面に対接する全ての他の種類のシンチレーション結晶の面の面積は、放射線入射面の面積以上である。
上記目的を達成するため、本開示は以下の技術的解決策も提供する。複合シンチレーション検出器は、SiPM装置と、信号処理モジュールとを含み、その複合シンチレーション検出器は上記複合シンチレーション結晶を含む。
上記目的を達成するため、本開示は以下の技術的解決策も提供する。放射線検出装置は、筐体と、表示器とを含み、その放射線検出器装置は上記複合シンチレーション検出器を含む。
従来技術と比較して、上記技術的解決策は以下の利点1〜11を有する。
1. 本開示の複合シンチレーション結晶は、少なくとも一つのシンチレーション結晶Aモジュールと、シンチレーション結晶Bモジュールとを含む。シンチレーション結晶Aモジュールとシンチレーション結晶Bモジュールは異なる性能を有するシンチレーション結晶モジュールである。シンチレーション結晶Aモジュールは少なくとも一つのシンチレーション結晶Aを含み、シンチレーション結晶Bモジュールは少なくとも一つのシンチレーション結晶Bを含む。シンチレーション結晶Aの感度はシンチレーション結晶Bの感度よりも低く、シンチレーション結晶Aの光出力性能はシンチレーション結晶Bの光出力性能よりも高い。シンチレーション結晶Bは、放射線を受けるための放射線入射面を含み、少なくとも一つのシンチレーション結晶Aモジュールは、シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面の外側に配置される。異なる性能を有するシンチレーション結晶Aとシンチレーション結晶Bを選択することによって、本技術的解決策は、異なるシンチレーション結晶間のパラメータの違いを用いることで感度と計数率の線形性とが両立しない問題に対処し、妥当なパラメータ選択によってSiPMの制限されたダイナミックレンジのボトルネックを解消することができる。具体的には、低感度且つ高光出力性能のシンチレーション結晶Aと、高感度且つ低光出力性能のシンチレーション結晶Bを選択することによって、多量の低エネルギー放射線が高光子効率のシンチレーション結晶Aに付与され、多量の高エネルギー放射線が低光子効率のシンチレーション結晶Bに付与されるので、過度の光子生成によって生じるSiPMの飽和を防止し、シンチレーション結晶と共にSiPMを使用する際の不十分なダイナミックレンジの問題に効果的に対処し、広範囲の計数率と高感度要求とが両立しないことを効果的に軽減する。
2. シンチレーション結晶Bモジュールは、外部シリコン光電子増倍管装置に結合される第一対接面と、第一対接面の反対側の第二対接面と、第一対接面を第二対接面に繋ぎ且つ放射線を受ける複数の側面とを含む。複数の側面の各々が、シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面として機能する。複数のシンチレーション結晶Aモジュールが存在し、それら複数のシンチレーション結晶Aモジュールは、シンチレーション結晶Bモジュールの各側面の周囲にそれぞれ配置され、複数のシンチレーション結晶Aモジュール全体は、全ての側面の周りに配置され、シンチレーション結晶Bモジュールを側面の周囲から完全に囲む。本技術的解決策においてはシンチレーション結晶Aを用いて、シンチレーション結晶Bモジュールを完全に囲むことによって、放射線を異なる方向から複合シンチレーション結晶に照射することができるだけでなく、更に、完全な包囲が、放射線付与の効果を保証するので、効果的で処理が簡単な信号データを取得するのに便利である。また、完全な包囲は、結晶が対称に配置される場合に各方向から得られる応答が矛盾しないことを保証することもできる。
3. 複数のシンチレーション結晶Aモジュールは少なくとも一方向においてシンチレーション結晶Bモジュールの周りに対称に配置される。本技術的解決策においては対称な配置を用いることによって、二つの対称な方向において得られる応答が矛盾しないものとなる。
4. 複数のシンチレーション結晶Aモジュールは、放射線入射面の面積以上の面積で配置され、シンチレーション結晶Bモジュールを囲む。本技術的解決策は、全ての低エネルギー放射線が高光子効率のシンチレーション結晶Aに大部分付与され、全ての高エネルギー放射線がシンチレーション結晶Bに大部分付与されることを保証するので、シンチレーション結晶と共にSiPMを使用する際の不十分なダイナミックレンジの問題に直接的且つ効果的に対処し、広範囲の計数率と高感度要求とが両立しないことを効果的に軽減する。
5. シンチレーション結晶Bモジュールは、外部シリコン光電子増倍管装置に結合される第一対接面と、第一対接面の反対側の第二対接面と、第一対接面を第二対接面に繋ぎ且つ放射線を受ける複数の側面とを含む。複数の側面の各々はシンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面として機能する。複数のシンチレーション結晶Aモジュールが存在し、それら複数のシンチレーション結晶Aモジュールは、シンチレーション結晶Bモジュールの少なくとも二つの側面の周囲にそれぞれ配置され、複数のシンチレーション結晶Aモジュール全体が、シンチレーション結晶Bモジュールを側面の周囲から不完全に囲む。本技術的解決策は、全方向における検出が不要な特定の一部応用のためのものである。従って、シンチレーション結晶Aモジュールによるシンチレーション結晶Bモジュールの不完全な包囲を適用することで、コストを削減することができる。
6. シンチレーション結晶Bモジュールは、シリコン光電子増倍管装置に結合される第一対接面と、第一対接面の反対側の第二対接面と、第一対接面を第二対接面に繋ぎ且つ放射線を受ける複数の側面とを含む。複数の側面の各々がシンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面として機能する。少なくとも一つのシンチレーション結晶Aモジュールは、シンチレーション結晶Bモジュールの側面のうち一つの外側に配置される。本技術的解決策は、単一方向における検出が必要とされる特別な一部応用のためのものである。この場合、シンチレーション結晶Bモジュールの側面のうち一つの外側に全てのシンチレーション結晶Aモジュールを配置するだけでよい。
7. 複合シンチレーション結晶は、性能の異なるX種類のシンチレーション結晶を含み、ここでX≧3である。性能の異なるX種類のシンチレーション結晶のうち第一種類のシンチレーション結晶の感度は他の種類のシンチレーション結晶の感度よりも高く、性能の異なるX種類のシンチレーション結晶のうち第一種類のシンチレーション結晶の光出力性能は他の種類のシンチレーション結晶の光出力性能よりも低い。全ての第一種類のシンチレーション結晶が一体構造でシンチレーション結晶Bモジュールを形成し、シンチレーション結晶Bモジュールは、放射線を受けるための放射線入射面を有し、他の種類のシンチレーション結晶は、シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面の外側に配置される。性能の異なる三種類以上のシンチレーション結晶を選択することによって、本技術的解決策は、異なるシンチレーション結晶間のパラメータの違いを用いることで感度と計数率の線形性とが両立しない問題に対処し、妥当なパラメータ選択によってSiPMの制限されたダイナミックレンジのボトルネックを解消することができる。感度及び光出力性能に基づいた異なる配置によって、本技術的解決策は、多量の低エネルギー放射線が高光子効率の他の種類のシンチレーション結晶に付与され、多量の高エネルギー放射線が低光子効率のシンチレーション結晶Bに付与されることを保証するので、過度の光子生成によって生じるSiPMの飽和を防止し、シンチレーション結晶と共にSiPMを使用する際の不十分なダイナミックレンジの問題に効果的に対処し、広範囲の計数率と高感度要求とが両立しないことを効果的に軽減する。
8. シンチレーション結晶Bモジュールに対する相対的な他の種類のシンチレーション結晶の配置は、シンチレーション結晶Bモジュールから離れる方向において感度が徐々に減少し且つ光出力性能が徐々に増大するという条件を満たす。本技術的解決策は、二種類(つまりA及びB)の検出器しか存在しない場合についての設計要求を参考にして為されたものである。二種類よりも多くの検出器が存在する場合には、本開示の目的をより良く達成するため、最も外側のシンチレーション結晶が内側のシンチレーション結晶よりも低い感度及び高い光出力性能を有するという配置原理とされる。複数種類のシンチレーション結晶がシンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面に対して重ね合わせて配置される場合、シンチレーション結晶の隣接する二層ごとに、シンチレーション結晶の外側の層の光出力性能がシンチレーション結晶の内側の層の光出力性能よりも高く、シンチレーション結晶の外側の層の感度がシンチレーション結晶の内側の層の感度よりも低い。
9. 他の種類のシンチレーション結晶の各々は、偶数個のシンチレーション結晶を含み、偶数個のシンチレーション結晶が、シンチレーション結晶Bモジュールを対称点として、シンチレーション結晶Bモジュールの二つの対称な放射線入射面の外側に対称に配置される。他の種類のシンチレーション結晶の各々が偶数個のシンチレーション結晶を含む場合、後のデータ分析及び処理を促進するため、各種類のシンチレーション結晶はシンチレーション結晶Bモジュールの周りに対称に配置される。
10. 本開示の複合シンチレーション検出器は、SiPM装置と、信号処理モジュールと、上記複合シンチレーション結晶とを含む。複合シンチレーション結晶構造を用いることによって、検出器が、低エネルギー放射線が高光子効率の結晶に付与され、高エネルギー放射線が低光子効率の結晶に不要されることを保証するので、過度の光子生成によって生じるSiPMの飽和を防止し、シンチレーション結晶と共にSiPMを使用する際の不十分なダイナミックレンジの問題に効果的に対処し、広範囲の計数率と高感度要求とが両立しないことを効果的に軽減する。
11. 本開示の放射線検出装置は、筐体と、表示器と、上記複合シンチレーション検出器とを含む。複合シンチレーション結晶構造を有する複合シンチレーション検出器構造を用いることによって、放射線検出装置が、低エネルギー放射線が高光子効率の結晶に付与され、高エネルギー放射線が低光子効率の結晶に付与されることを保証するので、過度の光子生成によって生じるSiPMの飽和を防止し、シンチレーション結晶と共にSiPMを使用する際の不十分なダイナミックレンジの問題に効果的に対処し、広範囲の計数率と高感度要求とが両立しないことを効果的に軽減する。
本開示で与えられる二種類のシンチレーション結晶を含む複合シンチレーション検出器を示す構造図である。 本開示で与えられる三種類のシンチレーション結晶を含む複合シンチレーション検出器を示す構造図である。 本開示で与えられる五種類のシンチレーション結晶を含む複合シンチレーション検出器を示す構造図である。 本開示で与えられる複合シンチレーション検出器の光収率飽和曲線を示す図である。
本開示の複合シンチレーション結晶構造は、異なるシンチレーション結晶間のパラメータの違いを利用することによって、感度と計数率の線形性とが両立しない問題に対処することができ、SiPMの制限されたダイナミックレンジのボトルネックを解消することができる。
本開示の複合シンチレーション結晶は、二種類の異なる性能のシンチレーション結晶を含み得て、又は、三種類以上の異なる性能のシンチレーション結晶を含み得る。以下、二つの実施形態を順に説明する。
第一実施形態(二種類の異なる性能のシンチレーション結晶を含む)
図1を参照すると、本開示の複合シンチレーション結晶は、少なくとも一つのシンチレーション結晶Aモジュールと、シンチレーション結晶Bモジュールとを含む。シンチレーション結晶Aモジュールとシンチレーション結晶Bモジュールは、異なる性能のシンチレーション結晶モジュールである。シンチレーション結晶Aモジュールは少なくとも一つのシンチレーション結晶Aを含み、シンチレーション結晶Bモジュールは少なくとも一つのシンチレーション結晶Bを含む。シンチレーション結晶Aの感度はシンチレーション結晶Bの感度よりも低く、シンチレーション結晶Aの光出力性能はシンチレーション結晶Bの光出力性能よりも高い。シンチレーション結晶Bモジュールは、放射線を受けるための放射線入射面を含み、少なくとも一つのシンチレーション結晶Aモジュールは、シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面の外側に配置される。性能が異なるシンチレーション結晶A及びシンチレーション結晶Bを選択することによって、本技術的解決策は、異なるシンチレーション結晶間のパラメータの違いを用いて、感度と計数率の線形性とが両立しない問題に対処し、妥当なパラメータの選択によってSiPMの制限されたダイナミックレンジのボトルネックを解消することができる。具体的には、低感度及び高光出力性能のシンチレーション結晶Aと、高感度及び低光出力性能のシンチレーション結晶Bを選択することによって、多量の低エネルギー放射線が高光子効率のシンチレーション結晶Aに付与され、多量の高エネルギー放射線が低光子効率のシンチレーション結晶Bに付与されるので、過度の光子生成によって生じるSiPMの飽和を防止し、シンチレーション結晶と共にSiPMを使用する際の不十分なダイナミックレンジの問題に効果的に対処し、広範囲の計数率と高感度要求とが両立しないことを効果的に軽減する。
第一実施形態では、シンチレーション結晶Bモジュールと、他の種類のシンチレーション結晶との位置関係は三種類ある。第一種類の位置関係では、シンチレーション結晶Bモジュールが放射線入射面の箇所において他の種類のシンチレーション結晶によって完全に囲まれる。第二種類の位置関係では、シンチレーション結晶Bモジュールが放射線入射面の箇所において他の種類のシンチレーション結晶によって不完全に囲まれる。第三種類の位置関係では、他の種類のシンチレーション結晶が、シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面のうち一つの外側に配置される。以下、本実施形態について詳細に説明する。
以下説明する第一種類の位置関係では、シンチレーション結晶Bモジュールが放射線入射面の箇所において他の種類のシンチレーション結晶によって完全に囲まれる。
シンチレーション結晶Bモジュールは、外部シリコン光電子増倍管装置に結合される第一対接面と、第一対接面の反対側の第二対接面と、第一対接面を第二対接面に繋ぎ且つ放射線を受けるための複数の側面とを含む。複数の側面の各々は、シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面として機能する。複数のシンチレーション結晶Aモジュールが存在し、複数のシンチレーション結晶Aモジュールがシンチレーション結晶Bモジュールの各側面の周囲にそれぞれ配置され、複数のシンチレーション結晶Aモジュール全体は全ての側面の周りに配置されて、シンチレーション結晶Bモジュールを側面の周囲から完全に囲む。本技術的解決策ではシンチレーション結晶Aを用いてシンチレーション結晶Bモジュールを完全に囲むことによって、放射線を異なる複数方向から複合シンチレーション結晶に照射することができるだけではなく、完全な包囲が放射線付与の効果を保証するので、効果的で処理が簡単な信号データを取得するのに便利である。また、完全な包囲は、シンチレーション結晶Aモジュール自体の配置、シンチレーション結晶Bモジュール自体の配置、及び、シンチレーション結晶Bモジュールに対する相対的なシンチレーション結晶Aモジュールの配置が各方向において対称である場合に、各方向から得られる応答が矛盾しないことを保証することもできる。
複数のシンチレーション結晶Aモジュールは、少なくとも一方向においてシンチレーション結晶Bモジュールの周りに対称に配置される。本技術的解決策では対称配置を用いることによって、対称な二方向において得られる応答が矛盾しないものとなり、データ処理がより便利になる。
複数のシンチレーション結晶Aモジュールは、放射線入射面の面積以上の面積で配置されて、シンチレーション結晶Bモジュールを囲む。本技術的解決策は、全ての低エネルギー放射線が高光子効率のシンチレーション結晶Aに大部分付与され、全ての高エネルギー放射線がシンチレーション結晶Bに大部分付与されることを保証するので、シンチレーション結晶と共にSiPMを使用する際の不十分なダイナミックレンジの問題に直接的且つ効果的に対処し、また、広範囲の計数率と高感度要求とが両立しないことを効果的に軽減する。
以下説明する第二種類の位置関係では、シンチレーション結晶Bモジュールが放射線入射面の箇所において他の種類のシンチレーション結晶によって不完全に囲まれる。
シンチレーション結晶Bモジュールは、外部シリコン光電子増倍管装置に結合される第一対接面と、第一対接面の反対側の第二対接面と、第一対接面を第二対接面に繋ぎ且つ放射線を受ける複数の側面とを含む。複数の側面の各々は、シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面として機能する。複数のシンチレーション結晶Aモジュールが存在し、複数のシンチレーション結晶Aモジュールが、シンチレーション結晶Bモジュールの少なくとも二つの側面の周囲にそれぞれ配置され、複数のシンチレーション結晶Aモジュール全体がシンチレーション結晶Bモジュールを側面の周囲から不完全に囲む。本技術的解決策は、全方向における検出が不要な特定の一部応用のためのものである。従って、シンチレーション結晶Aモジュールによるシンチレーション結晶Bモジュールの不完全な包囲を適用することで、コストを削減することができる。
複数のシンチレーション結晶Aモジュールは、少なくとも一方向においてシンチレーション結晶Bモジュールの周りに対称に配置される。本技術的解決策では対称配置を用いることによって、対称な二方向において得られる応答が矛盾しないものとなる。
複数のシンチレーション結晶Aモジュールは、放射線入射面の面積以上の面積で配置され、シンチレーション結晶Bモジュールを囲む。本技術的解決策は、全ての低エネルギー放射線が高光子効率のシンチレーション結晶Aに大部分付与され、全ての高エネルギー放射線がシンチレーション結晶Bに大部分付与されることを保証するので、シンチレーション結晶と共にSiPMを使用する際の不十分なダイナミックレンジの問題に直接的且つ効果的に対処し、広範囲の計数率と高感度要求とが両立しないことを効果的に軽減する。
以下説明する第三種類の位置関係では、他の種類のシンチレーション結晶が、シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面のうち一つの外側に配置される。
シンチレーション結晶Bモジュールは、シリコン光電子増倍管装置に結合される第一対接面と、第一対接面の反対側の第二対接面と、第一対接面を第二対接面に繋ぎ且つ放射線を受ける複数の側面とを含む。複数の側面の各々は、シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面として機能する。少なくとも一つのシンチレーション結晶Aモジュールが、シンチレーション結晶Bモジュールの側面のうち一つの外側に配置される。本技術的解決策は、単一方向における検出が必要とされる特別な一部応用のためのものである。この場合、シンチレーション結晶Bモジュールの側面のうち一つの外側に全てのシンチレーション結晶Aモジュールを配置するだけでよい。
少なくとも一つのシンチレーション結晶Aモジュールは、配置後に放射線入射面の面積以上の面積を有する。本技術的解決策は、全ての低エネルギー放射線が高光子効率のシンチレーション結晶Aに大部分付与され、全ての高エネルギー放射線がシンチレーション結晶Bに大部分付与されることを保証するので、シンチレーション結晶と共にSiPMを使用する際の不十分なダイナミックレンジの問題に直接的且つ効果的に対処し、広範囲の計数率と高感度要求とが両立しないことを効果的に軽減する。
少なくとも一つのシンチレーション結晶Aモジュールは、シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面に隣接する箇所から外側に向けて配置される。シンチレーション結晶Aモジュールとシンチレーション結晶Bモジュールとを隣接して密に配置することによって、放射線の入射及び付与の効果を保証する。
第一実施形態では、シンチレーション結晶Aモジュール及びシンチレーション結晶Bモジュールは、実際の状況に応じて、連続的なシンチレーション結晶、又は、シンチレーション結晶のアレイであり得る。
第二実施形態(三種類以上の異なる性能のシンチレーション結晶を含む)
本開示の複合シンチレーション結晶は、性能の異なるX種類のシンチレーション結晶を含む。ここでX≧3である。性能の異なるX種類のシンチレーション結晶のうち第一種類のシンチレーション結晶の感度は他の種類のシンチレーション結晶の感度よりも高く、性能の異なるX種類のシンチレーション結晶のうち第一種類のシンチレーション結晶の光出力性能は、他の種類のシンチレーション結晶の光出力性能よりも低い。全ての第一種類のシンチレーション結晶が一体構造でシンチレーション結晶Bモジュールを形成し、シンチレーション結晶Bモジュールは、放射線を受けるための放射線入射面を有する。他の種類のシンチレーション結晶は、シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面の外側に配置される。異なる性能のシンチレーション結晶A及びシンチレーション結晶Bを選択することによって、本技術的解決策は、異なるシンチレーション結晶間のパラメータの違いを用いることで、感度と計数率の線形性とが両立しない問題に対処し、妥当なパラメータの選択によってSiPMの制限されたダイナミックレンジのボトルネックを解消することができる。
第二実施形態では、シンチレーション結晶Bモジュールと他の種類のシンチレーション結晶との位置関係は三種類存在する。第一種類の位置関係では、シンチレーション結晶Bモジュールが放射線入射面の箇所において他の種類のシンチレーション結晶によって完全に囲まれる。第二種類の位置関係では、シンチレーション結晶Bモジュールが放射線入射面の箇所において他の種類のシンチレーション結晶によって不完全に囲まれる。第三種類の位置関係では、他の種類のシンチレーション結晶が、シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面のうち一つの外側に配置される。以下、本実施形態について詳細に説明する。
以下説明する第一種類の位置関係では、シンチレーション結晶Bモジュールが、放射線入射面の箇所において他の種類のシンチレーション結晶によって完全に囲まれる。
シンチレーション結晶Bモジュールは、外部シリコン光電子増倍管装置に結合される第一対接面と、第一対接面の反対側の第二対接面と、第一対接面を第二対接面に繋ぎ且つ放射線を受ける複数の側面とを含む。複数の側面の各々は、シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面として機能する。他の種類のシンチレーション結晶は、シンチレーション結晶Bモジュールの側面の周囲にそれぞれ配置され、他の種類のシンチレーション結晶全体が全ての側面の周りに配置され、シンチレーション結晶Bモジュールを側面の周囲から完全に囲む。本技術的解決策ではシンチレーション結晶Bモジュールを完全に囲むことによって、異なる方向から放射線を複合シンチレーション結晶に照射することができるだけでなく、完全な包囲が放射線付与の効果を保証するので、効果的で処理が簡単な信号データを取得するのに便利である。また、完全な包囲は、結晶が対称に配置される場合に、各方向から得られる応答が矛盾しないことを保証することもできる。
全ての他の種類のシンチレーション結晶は、少なくとも一方向においてシンチレーション結晶Bモジュールの周りに対称に配置される。本技術的解決策では対称配置を用いることによって、対称な二方向において得られる応答が矛盾しないものとなる。
全ての他の種類のシンチレーション結晶は、放射線入射面の面積以上の面積で配置され、シンチレーション結晶Bモジュールを囲む。本技術的解決策は、全ての低エネルギー放射線が高光子効率のシンチレーション結晶Aに大部分付与され、全ての高エネルギー放射線がシンチレーション結晶Bに大部分付与されること保証するので、シンチレーション結晶と共にSiPMを使用する際の不十分なダイナミックレンジの問題に直接的且つ効果的に対処し、広範囲の計数率と高感度要求とが両立しないことを効果的に軽減する。
以下説明する第二種類の位置関係では、シンチレーション結晶Bモジュールが、放射線入射面の位置において他の種類のシンチレーション結晶によって不完全に囲まれる。
シンチレーション結晶Bモジュールは、外部シリコン光電子増倍管装置に結合される第一対接面と、第一対接面の反対側の第二対接面と、第一対接面を第二対接面に繋ぎ且つ放射線を受ける複数の側面とを含む。複数の側面の各々は、シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面として機能する。他の種類のシンチレーション結晶は、シンチレーション結晶Bモジュールの少なくとも二つの側面の周囲にそれぞれ配置され、他の種類のシンチレーション結晶全体が、シンチレーション結晶Bモジュールを側面の周囲から不完全に囲む。本技術的解決策は、全方向における検出器が不要な特定の一部応用のためのものである。シンチレーション結晶Bモジュールを不完全に囲むことによって、コストを削減することができる。
全ての他の種類のシンチレーション結晶は、少なくとも一方向においてシンチレーション結晶Bモジュールの周りに対称に配置される。本技術的解決策では対称配置を用いることによって、対称な二方向において得られる応答が矛盾しないものとなる。
シンチレーション結晶Bモジュールを囲む全ての他の種類のシンチレーション結晶は、放射線入射面の面積以上の面積で配置される。本技術的解決策は、全ての低エネルギー放射線が高光子効率のシンチレーション結晶Aに大部分付与され、全ての高エネルギー放射線がシンチレーション結晶Bに大部分付与されることを保証するので、シンチレーション結晶と共にSiPMを使用する際の不十分なダイナミックレンジの問題に直接的且つ効果的に対処し、広範囲の計数率と高感度要求とが両立しないことを効果的に軽減する。
以下説明する第三種類の位置関係では、他の種類のシンチレーション結晶が、シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面のうち一つの外側に配置される。
シンチレーション結晶Bモジュールは、外部シリコン光電子増倍管装置に結合される第一対接面と、第一対接面の反対側の第二対接面と、第一対接面を第二対接面に繋ぎ且つ放射線を受ける複数の側面とを含む。複数の側面の各々は、シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面として機能する。全ての他の種類のシンチレーション結晶がシンチレーション結晶Bモジュールの側面のうち一つの外側に配置される。本技術的解決策は、単一方向における検出器が必要とされる特別な一部応用のためのものである。従って、全てのシンチレーション結晶Aモジュールをシンチレーション結晶Bモジュールの側面のうち一つの外側に配置するだけでよい。
全ての他の種類のシンチレーション結晶は、配置後に放射線入射面の面積以上の面積面積を有する。本技術的解決策は、全ての低エネルギー放射線が高光子効率のシンチレーション結晶Aに大部分付与され、全ての高エネルギー放射線がシンチレーション結晶Bに大部分付与されることを保証するので、シンチレーション結晶と共にSiPMを使用する際の不十分なダイナミックレンジの問題に直接的且つ効果的に対処し、広範囲の計数率と高精度要求とが両立しないことを効果的に軽減する。
全ての他の種類のシンチレーション結晶は、シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面に隣接する箇所から外側に向けて配置される。
第二実施形態の全ての上記技術的解決策について、シンチレーション結晶Bモジュールに対する相対的な他の種類のシンチレーション結晶の配置は、シンチレーション結晶Bモジュールから離れる方向において感度が徐々に減少し且つ光出力性能が徐々に増大するという条件を満たす。本技術的解決策は、二種類(つまり、A及びB)の検出器のみが存在する場合の設計原理に従う。本開示の目的をより良く達成するために、二種類よりも多くの検出器が存在する場合、その配置原理は、最も外側のシンチレーション結晶が、内側のシンチレーション結晶よりも低い感度及び高い光出力性能を有するものとされる。多種類のシンチレーション結晶がシンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面に対して重ね合わさって配置される場合、シンチレーション結晶の隣接する二層ごとに、シンチレーション結晶の外側の層の光出力性能はシンチレーション結晶の内側の層の光出力性能よりも高く、シンチレーション結晶の外側の層の感度はシンチレーション結晶の内側の層の感度よりも低い。
第二実施形態では、シンチレーション結晶は、実際の状況に応じて、連続的なシンチレーション結晶、又は、シンチレーション結晶のアレイであり得る。
図2は、五種類のシンチレーション結晶を含む複合シンチレーション検出器を示すが、その図は平面図であり、検出器構造の二つの放射線入射面のみが示されている。複数の種類のシンチレーション結晶で他の図示されていない放射線入射面が存在する場合であっても、その配置構成は同様のものである。図2では、最高感度及び最低光出力性能のシンチレーション結晶Bモジュールが、最も内側の層に位置する。シンチレーション結晶C及びシンチレーション結晶Dがシンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面のうち一つの一側面に配置される。シンチレーション結晶Cの感度はシンチレーション結晶Bモジュールの感度よりも低く、一方、シンチレーション結晶Cの光出力性能はシンチレーション結晶Bモジュールの光出力性能よりも高い。シンチレーション結晶Dの感度は、シンチレーション結晶Cモジュールの感度よりも低く、一方、シンチレーション結晶Dの光出力性能は、シンチレーション結晶Cモジュールよりも高い。シンチレーション結晶E及びシンチレーション結晶Fは、シンチレーション結晶Bモジュールの他の放射線入射面の一側面に配置される。シンチレーション結晶Eの感度はシンチレーション結晶Bモジュールよりも低く、一方、シンチレーション結晶Eの光出力性能はシンチレーション結晶Bモジュールの光出力性能よりも高い。シンチレーション結晶Fの感度はシンチレーション結晶Eモジュールの感度よりも低く、一方、シンチレーション結晶Fの光出力性能はシンチレーション結晶Eモジュールよりも高い。
対称な放射線入射面上に放射線が入射する場合、最適な実施モードは、シンチレーション結晶Bモジュールを対称点として、シンチレーション結晶Bモジュールの対称な放射線入射面の二側面においてシンチレーション結晶が対称であり、同じ感度及び光出力性能を有するというものである。図3を参照すると、後のデータ処理を促進するため、シンチレーション結晶Bモジュールを対称点として、シンチレーション結晶Cがシンチレーション結晶Bモジュールの外側に対称に配置され、シンチレーション結晶Dがシンチレーション結晶Cの外側に対称に配置される。シンチレーション結晶Cの感度はシンチレーション結晶Bモジュールの感度よりも低く、一方、シンチレーション結晶Cの光出力性能はシンチレーション結晶Bモジュールの光出力性能よりも高い。シンチレーション結晶Dの感度はシンチレーション結晶Cの感度よりも低く、一方、シンチレーション結晶Dの光出力性能はシンチレーション結晶Cの光出力性能よりも高い。
上記第一実施形態及び第二実施形態における複合シンチレーション結晶構造に基づき、本開示は、第一実施形態及び第二実施形態で説明した複合シンチレーション結晶構造を有するSiPMに基づいた複合シンチレーション検出器構造も提供する。複合シンチレーション検出器は、シリコン光電子増倍管装置と、信号処理モジュールと、上記複合シンチレーション結晶構造とを含み、シンチレーション結晶間のパラメータの違いを用いることによって、感度と計数率の線形性とが両立しない問題に対処し、制限されたSiPMのダイナミックレンジのボトルネックを解消することができる。
また、本開示では、上記複合シンチレーション検出器構造を有する放射線検出装置が開示される。放射線検出装置は、筐体と、表示器と、第一実施形態及び第二実施形態で説明した複合シンチレーション検出器構造とを含み、シンチレーション結晶間のパラメータの違いを用いることによって、感度と計数率の線形性とが両立しない問題に対処し、制限されたSiPMのダイナミックレンジのボトルネックを解消することができる。
本開示においては、シンチレーション結晶Aをシンチレーション結晶Bの放射線入射面の外側に配置し、好ましくはシンチレーション結晶Bの放射線入射面の周囲からシンチレーション結晶Bを完全に囲むことが必要とされる。このようにして、多量の低エネルギー放射線がシンチレーション結晶Aに付与され、高エネルギー放射線が、低い線形減衰係数でシンチレーション結晶Aを通過し、シンチレーション結晶Bに入射する。シンチレーション結晶Aの光子効率が得られると、SiPMを飽和させる光子数のγ線エネルギー値を決定することができる。SiPMの製造業者は、SiPMの光子飽和パラメータ(Imax)を提供する。式1を参照すると、Eはγ線エネルギーを表し、Iは光子数を表す。I<Imaxの場合には、線形な動作範囲となる。図4に示されるように、Xはγ線エネルギーを表し、Yは光子数を表し、Zは光子収率を表し、Hは飽和限界を表し、Jはシンチレーション結晶Aを表し、Kはシンチレーション結晶Bを表す。
I=λE (式1)
シンチレーション結晶Aが飽和した時点におけるγ線エネルギーが決定されると、シンチレーション結晶の線形減衰係数μに従って、シンチレーション結晶Aの厚さd0を決定することができる。
N=N−μd (式2)
この時点において、複合シンチレーション検出器の構造及びパラメータが決定される。高光子効率の周辺のシンチレーション結晶Aが低エネルギーγ線を検出し、シンチレーション結晶Aに付与されるとSiPMを飽和させ得る高エネルギー放射線は、シンチレーション結晶Aを通過して、低光子効率のシンチレーション結晶Bに付与されるので、検出器全体のダイナミックレンジが広がる。
異なるシンチレーション結晶は異なる光減衰時定数を有するので、更なる処理のために、パルス信号形成を用いて、シンチレーション結晶Aとシンチレーション結晶Bとからの信号を区別することができる。
本開示の実施形態で説明される複数種類のシンチレーション結晶は、実際の応用に応じて選択可能であるので、シンチレーション結晶の具体的な種類は本開示の要点ではない。本開示の要点は、二種類以上のシンチレーション結晶が存在する場合に、シンチレーション結晶の性能に基づいて、異なる性能のシンチレーション結晶を適切に配置することによって、技術的問題を解決することである。つまり、異なる性能を有するシンチレーション結晶を選択することで、異なるシンチレーション結晶間のパラメータの違いを用いることによって感度と計数率の線形性とが両立しない問題に対処し、妥当なパラメータ選択によってSiPMの制限されたダイナミックレンジのボトルネックを解消する。具体的には、低感度且つ高光出力性能のシンチレーション結晶を高感度且つ低光出力性能のシンチレーション結晶の周囲に配置することによって、多量の低エネルギー放射線が高光子効率のシンチレーション結晶に付与され、多量の高エネルギー放射線が低光子効率のシンチレーション結晶に付与されるので、過度の光子生成によって生じるSiPMの飽和を防止し、シンチレーション結晶と共にSiPMを使用する際の不十分なダイナミックレンジの問題に効果的に対処し、広範囲の計数率と高感度要求とが両立しないことを効果的に軽減する。

Claims (28)

  1. 少なくとも一つのシンチレーション結晶Aモジュールと、シンチレーション結晶Bモジュールとを備える複合シンチレーション結晶であって、
    前記シンチレーション結晶Aモジュールと前記シンチレーション結晶Bモジュールが異なる性能を有するシンチレーション結晶モジュールであり、
    前記シンチレーション結晶Aモジュールが少なくとも一つのシンチレーション結晶Aを備え、前記シンチレーション結晶Bモジュールが少なくとも一つのシンチレーション結晶Bを備え、
    前記シンチレーション結晶Aの感度が前記シンチレーション結晶Bの感度よりも低く、前記シンチレーション結晶Aの光出力性能が前記シンチレーション結晶Bの光出力性能よりも高く、
    前記シンチレーション結晶Bモジュールが、外部シリコン光電子増倍管装置に結合される第一対接面と、前記第一対接面の反対側の第二対接面と、前記第一対接面を前記第二対接面に繋ぎ且つ放射線を受ける複数の側面とを備え、前記複数の側面の各々が前記シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面として機能し、前記少なくとも一つのシンチレーション結晶Aモジュールが前記シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面の外側に配置されている、複合シンチレーション結晶。
  2. 記複合シンチレーション結晶が複数のシンチレーション結晶Aモジュールを備え、前記複数のシンチレーション結晶Aモジュールが前記シンチレーション結晶Bモジュールの各側面の周囲にそれぞれ配置され、前記複数のシンチレーション結晶Aモジュール全体が、全ての側面の周りに配置され、前記シンチレーション結晶Bモジュールを前記側面の周囲から完全に囲んでいる、請求項1に記載の複合シンチレーション結晶。
  3. 前記複数のシンチレーション結晶Aモジュールが、少なくとも一方向において前記シンチレーション結晶Bモジュールの周りに対称に配置されている、請求項2に記載の複合シンチレーション結晶。
  4. 前記複数のシンチレーション結晶Aモジュールが、前記放射線入射面の面積以上の面積で配置され、前記シンチレーション結晶Bモジュールを囲む、請求項2に記載の複合シンチレーション結晶。
  5. 記複合シンチレーション結晶が複数のシンチレーション結晶Aモジュールを備え、前記複数のシンチレーション結晶Aモジュールが前記シンチレーション結晶Bモジュールの側面のうち少なくとも二つの周囲にそれぞれ配置され、前記複数のシンチレーション結晶Aモジュール全体が前記シンチレーション結晶Bモジュールを前記側面の周囲から不完全に囲んでいる、請求項1に記載の複合シンチレーション結晶。
  6. 前記複数のシンチレーション結晶Aモジュールが少なくとも一方向において前記シンチレーション結晶Bモジュールの周りに対称に配置されている、請求項5に記載の複合シンチレーション結晶。
  7. 前記複数のシンチレーション結晶Aモジュールが、前記放射線入射面の面積以上の面積で配置され、前記シンチレーション結晶Bモジュールを囲んでいる、請求項5に記載の複合シンチレーション結晶。
  8. 記少なくとも一つのシンチレーション結晶Aモジュールが前記シンチレーション結晶Bモジュールの側面のうち一つの外側に配置されている、請求項1に記載の複合シンチレーション結晶。
  9. 配置後に前記放射線入射面に対接する前記少なくとも一つのシンチレーション結晶Aモジュールの面の面積が前記放射線入射面の面積以上である、請求項8に記載の複合シンチレーション結晶。
  10. 前記少なくとも一つのシンチレーション結晶Aモジュールが、前記シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面に隣接する箇所から、前記シンチレーション結晶Bから離れる外側に向けて配置されている、請求項1に記載の複合シンチレーション結晶。
  11. シリコン光電子増倍管装置と、信号処理モジュールと、請求項1から10のいずれか一項に記載の複合シンチレーション結晶とを備える複合シンチレーション検出器。
  12. 筐体と、表示器と、請求項11に記載の複合シンチレーション検出器とを備える放射線検出装置。
  13. 性能の異なるX種類のシンチレーション結晶を備える複合シンチレーション結晶であって、X≧3であり、
    前記性能の異なるX種類のシンチレーション結晶のうち第一種類のシンチレーション結晶の感度が他の種類のシンチレーション結晶の感度よりも高く、前記性能の異なるX種類のシンチレーション結晶のうち第一種類のシンチレーション結晶の光出力性能が他の種類のシンチレーション結晶の光出力性能よりも低く、
    全ての前記第一種類のシンチレーション結晶が一体構造でシンチレーション結晶Bモジュールを形成し、前記シンチレーション結晶Bモジュールが外部シリコン光電子増倍管装置に結合される第一対接面と、前記第一対接面の反対側の第二対接面と、前記第一対接面を前記第二対接面に繋ぎ且つ放射線を受ける複数の側面とを備え、前記複数の側面の各々が前記シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面として機能し、他の種類のシンチレーション結晶が前記シンチレーション結晶Bモジュールの放射線入射面の外側に配置されている、複合シンチレーション結晶。
  14. 前記シンチレーション結晶Bモジュールに対する相対的な前記他の種類のシンチレーション結晶の配置が、前記シンチレーション結晶Bモジュールから離れる方向において感度が徐々に減少し且つ光出力性能が徐々に増大するという条件を満たす、請求項13に記載の複合シンチレーション結晶。
  15. 前記他の種類のシンチレーション結晶の各々が偶数個のシンチレーション結晶を備え、前記偶数個のシンチレーション結晶が、前記シンチレーション結晶Bモジュールを対称点として、前記シンチレーション結晶Bモジュールの二つの対称な放射線入射面の外側に対称に配置されている、請求項13に記載の複合シンチレーション結晶。
  16. 記他の種類のシンチレーション結晶が前記シンチレーション結晶Bモジュールの各側面の周囲にそれぞれ配置され、前記他の種類のシンチレーション結晶全体が、全ての前記側面の周りに配置され、前記シンチレーション結晶Bモジュールを前記側面の周囲から完全に囲んでいる、請求項13に記載の複合シンチレーション結晶。
  17. 前記シンチレーション結晶Bモジュールに対する相対的な前記他の種類のシンチレーション結晶の配置が、前記シンチレーション結晶Bモジュールから離れる方向において感度が徐々に減少し且つ光出力性能が徐々に増大するという条件を満たす、請求項16に記載の複合シンチレーション結晶。
  18. 前記他の種類のシンチレーション結晶の各々が少なくとも一方向において前記シンチレーション結晶Bモジュールの周りに対称に配置されている、請求項16に記載の複合シンチレーション結晶。
  19. 全ての前記他の種類のシンチレーション結晶が、前記放射線入射面の面積以上の面積で配置され、前記シンチレーション結晶Bモジュールを囲んでいる、請求項16に記載の複合シンチレーション結晶。
  20. 記他の種類のシンチレーション結晶が前記シンチレーション結晶Bモジュールの側面のうち少なくとも二つの周囲にそれぞれ配置され、前記他の種類のシンチレーション結晶全体が前記シンチレーション結晶Bモジュールを前記側面の周囲から不完全に囲んでいる、請求項13に記載の複合シンチレーション結晶。
  21. 前記シンチレーション結晶Bモジュールに対する相対的な前記他の種類のシンチレーション結晶の配置が、前記シンチレーション結晶Bモジュールから離れる方向において感度が徐々に減少し且つ光出力性能が徐々に増大するという条件を満たす、請求項20に記載の複合シンチレーション結晶。
  22. 前記他の種類のシンチレーション結晶の各々が、少なくとも一方向において前記シンチレーション結晶Bモジュールの周りに対称に配置されている、請求項20に記載の複合シンチレーション結晶。
  23. 前記シンチレーション結晶Bモジュールを囲む全ての前記他の種類のシンチレーション結晶が、前記放射線入射面の面積以上の面積で配置されている、請求項20に記載の複合シンチレーション結晶。
  24. ての前記他の種類のシンチレーション結晶が前記シンチレーション結晶Bモジュールの側面のうち一つの外側に配置されている、請求項13に記載の複合シンチレーション結晶。
  25. 前記シンチレーション結晶Bモジュールに対する相対的な前記他の種類のシンチレーション結晶の配置が、前記シンチレーション結晶Bモジュールから離れる方向において感度が徐々に減少し且つ光出力性能が徐々に増大するという条件を満たす、請求項24に記載の複合シンチレーション結晶。
  26. 配置後に前記放射線入射面に隣接する全ての前記他の種類のシンチレーション結晶の面の面積が、前記放射線入射面の面積以上である、請求項24に記載の複合シンチレーション結晶。
  27. シリコン光電子増倍管装置と、信号処理モジュールと、請求項13から26のいずれか一項に記載の複合シンチレーション結晶とを備える複合シンチレーション検出器。
  28. 筐体と、表示器と、請求項27に記載の複合シンチレーション検出器とを備える放射線検出装置。
JP2017538386A 2015-01-26 2015-12-09 複合シンチレーション結晶、複合シンチレーション検出器及び放射線検出装置 Active JP6858125B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CN201510038296.0 2015-01-26
CN201510038296.0A CN104614754B (zh) 2015-01-26 2015-01-26 组合闪烁晶体、组合闪烁探测器及辐射探测设备
PCT/CN2015/096813 WO2016119527A1 (zh) 2015-01-26 2015-12-09 组合闪烁晶体、组合闪烁探测器及辐射探测设备

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018508763A JP2018508763A (ja) 2018-03-29
JP6858125B2 true JP6858125B2 (ja) 2021-04-14

Family

ID=53149287

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017538386A Active JP6858125B2 (ja) 2015-01-26 2015-12-09 複合シンチレーション結晶、複合シンチレーション検出器及び放射線検出装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10976450B2 (ja)
EP (1) EP3236290A4 (ja)
JP (1) JP6858125B2 (ja)
CN (1) CN104614754B (ja)
WO (1) WO2016119527A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104614754B (zh) 2015-01-26 2017-08-25 苏州瑞派宁科技有限公司 组合闪烁晶体、组合闪烁探测器及辐射探测设备
CN107080551B (zh) * 2017-05-25 2023-08-22 苏州瑞派宁科技有限公司 一种三维异质pet系统
CN107255828B (zh) * 2017-07-18 2019-05-28 中国科学院福建物质结构研究所 闪烁晶体单元片、阵列模块及探测器
CN109407139B (zh) * 2018-12-21 2024-03-22 苏州瑞派宁科技有限公司 组合闪烁晶体及包括组合闪烁晶体的辐射探测装置和系统
CN111522053A (zh) * 2020-06-15 2020-08-11 阿镭法科技(苏州)有限公司 一种基于SiPM的扩散式闪烁法氡探测器
CN114280660A (zh) * 2022-01-06 2022-04-05 吉林大学 一种特殊形状双晶体反符合叠层探测器

Family Cites Families (37)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4870667A (en) * 1985-08-29 1989-09-26 Picker International, Inc. Radiation detector
US5753917A (en) 1995-06-06 1998-05-19 Engdahl; John C. Dual crystal scintillation camera
JP3332200B2 (ja) 1995-11-29 2002-10-07 日立金属株式会社 X線ct用放射線検出器
US6563121B1 (en) * 1999-03-12 2003-05-13 Saint Gobain Industrial Ceramics, Inc. Thick scintillation plate with internal light collimation
JP4096300B2 (ja) 2002-09-30 2008-06-04 豊田合成株式会社 自動車用サイドモール
JP4338177B2 (ja) * 2003-03-12 2009-10-07 独立行政法人放射線医学総合研究所 3次元放射線位置検出器
GB0311881D0 (en) * 2003-05-22 2003-06-25 Univ Aberdeen A detector module for detecting ionizing radiation
US8436315B1 (en) * 2003-06-05 2013-05-07 Thermo Scientific Portable Analytical Instruments Inc. Compact thermal neutron monitor
EP1634104A2 (en) * 2003-06-05 2006-03-15 Niton Llc Neutron and gamma ray monitor
EP1876955B1 (en) * 2005-04-26 2016-11-23 Koninklijke Philips N.V. Double decker detector for spectral ct
EP1877832B1 (en) * 2005-04-26 2018-02-21 Koninklijke Philips N.V. Detector array for spectral ct
US7358506B2 (en) * 2005-12-15 2008-04-15 Palo Alto Research Center Incorporated Structured X-ray conversion screen fabricated with molded layers
RU2437118C2 (ru) * 2006-08-09 2011-12-20 Конинклейке Филипс Электроникс, Н.В. Устройство и способ для спектральной компьютерной томографии
US7999236B2 (en) * 2007-02-09 2011-08-16 Mropho Detection, Inc. Dual modality detection system of nuclear materials concealed in containers
WO2008095257A1 (en) * 2007-02-09 2008-08-14 University Of Wollongong Dual radiation detector
US8101919B2 (en) * 2007-04-10 2012-01-24 Lawrence Livermore National Security, Llc Isotopic response with small scintillator based gamma-ray spectrometers
JP5139881B2 (ja) * 2008-05-08 2013-02-06 浜松ホトニクス株式会社 シンチレータの製造方法および放射線位置検出器
US8963094B2 (en) * 2008-06-11 2015-02-24 Rapiscan Systems, Inc. Composite gamma-neutron detection system
GB0810638D0 (en) * 2008-06-11 2008-07-16 Rapiscan Security Products Inc Photomultiplier and detection systems
US20100316184A1 (en) * 2008-10-17 2010-12-16 Jan Iwanczyk Silicon photomultiplier detector for computed tomography
US8952337B2 (en) * 2009-06-12 2015-02-10 Saint-Gobain Ceramics & Plastics, Inc. High aspect ratio scintillator detector for neutron detection
CN201555955U (zh) * 2009-06-30 2010-08-18 同方威视技术股份有限公司 双能x射线探测器及双能x射线探测器阵列装置
RU2501040C2 (ru) * 2009-07-27 2013-12-10 Флир Радиацион Гмбх Устройство и способ для детектирования нейтронов с помощью поглощающих нейтроны калориметрических гамма-детекторов
JP2013500480A (ja) * 2009-07-27 2013-01-07 フリール・ラディエーション・ゲーエムベーハー 捕獲ガンマ線熱量測定による中性子検出用の装置及び方法
EP2652525B1 (en) * 2010-12-13 2016-09-21 Koninklijke Philips N.V. Radiation detector with photodetectors
US8884213B2 (en) * 2011-07-06 2014-11-11 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Energy correction for one-to-one coupled radiation detectors having non-linear sensors
CN102426381B (zh) * 2011-10-31 2015-02-18 清华大学 一种CsI:Tl和LaBr3:Ce3+叠层闪烁体
US8901503B2 (en) * 2012-04-19 2014-12-02 Canberra Industries, Inc. Radiation detector system and method
US9018586B2 (en) * 2012-06-27 2015-04-28 Batelle Energy Alliance, Llc Apparatuses for large area radiation detection and related method
JP2014122820A (ja) * 2012-12-20 2014-07-03 Canon Inc シンチレータ、放射線検出装置および放射線検出システム
US20140197321A1 (en) * 2013-01-11 2014-07-17 Joseph Bendahan Composite gamma-neutron detection system
KR102026737B1 (ko) * 2013-01-25 2019-09-30 삼성전자주식회사 영상 생성 장치 및 방법
CN103698801B (zh) 2013-11-29 2016-01-27 西北核技术研究所 高能质子和中子能谱测量的多层闪烁探测器及测量方法
TW201543061A (zh) * 2014-05-13 2015-11-16 Architek Material Co Ltd 閃光體面板、輻射顯像裝置及其製作方法
CN104614754B (zh) * 2015-01-26 2017-08-25 苏州瑞派宁科技有限公司 组合闪烁晶体、组合闪烁探测器及辐射探测设备
CN204374430U (zh) * 2015-01-26 2015-06-03 苏州瑞派宁科技有限公司 组合闪烁晶体、组合闪烁探测器及辐射探测设备
US9606245B1 (en) * 2015-03-24 2017-03-28 The Research Foundation For The State University Of New York Autonomous gamma, X-ray, and particle detector

Also Published As

Publication number Publication date
WO2016119527A1 (zh) 2016-08-04
US10976450B2 (en) 2021-04-13
EP3236290A4 (en) 2018-08-15
US20180011205A1 (en) 2018-01-11
CN104614754A (zh) 2015-05-13
CN104614754B (zh) 2017-08-25
JP2018508763A (ja) 2018-03-29
EP3236290A1 (en) 2017-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6858125B2 (ja) 複合シンチレーション結晶、複合シンチレーション検出器及び放射線検出装置
US11101315B2 (en) Detector, PET system and X-ray CT system
EP2866057B1 (en) Multilayer scintillation crystal and pet detector
US10483316B2 (en) Fabrication and operation of multi-function flexible radiation detection systems
JP7224649B2 (ja) 核検出器
US8669513B2 (en) Method of assembling a light sensor module using an intermediate layer, and light sensor module assembly including the same
RU2567400C2 (ru) Пикселированное детекторное устройство
CN206906586U (zh) 一种大面积位置灵敏探测器
WO2000028351A1 (en) Gamma-ray detector employing scintillators coupled to semiconductor drift photodetectors
JP2017538281A (ja) 半導体フォトマルチプライヤ
US20070262261A1 (en) Isolating Plates and Imaging Array of Crystal Lattices and the Method of Making the Same
US11977190B2 (en) Scintillator radiation detector and corresponding dosimeter
CN112002718A (zh) X射线探测器及其制备方法
CN114699099A (zh) Pet探测器
JPWO2007113898A1 (ja) 放射線検出器
US9599726B2 (en) Array crystal module and fabrication method thereof
Kokubun et al. Hard X-ray imager (HXI) for the NeXT mission
CN110477942B (zh) 一种pet探测器以及医学影像设备
CN111175805A (zh) 辐射探测装置、伽马中子测量仪及图像定位系统
JPWO2007113899A1 (ja) 放射線検出器
CN109470722A (zh) 放射自显影装置
US10971541B2 (en) Detector architecture using photodetector arrays on thinned substrates
KR101089812B1 (ko) 방사선 카메라
KR20120003245A (ko) Pet 모듈에서의 광자 수집 효율 및 입사한 감마선 에너지 대 광전소자 어레이에서 출력된 전자의 수 간의 선형성 향상 방법
KR102316574B1 (ko) 컴프턴 영상 장치 및 이를 포함하는 단일 광자 및 양전자 단층 촬영 시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170919

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180806

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181026

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20181105

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20190218

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20190819

C13 Notice of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C13

Effective date: 20191007

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200107

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20200413

C13 Notice of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C13

Effective date: 20200914

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20210215

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20210315

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20210315

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210323

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6858125

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250