JP6856227B2 - 計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、放射線量を計測するための計測装置に関する。
放射線量を計測することが可能な装置として、シンチレータを用いた計測装置が知られている。特許文献1は、ファイバ型放射線検出器を開示する。ファイバ型放射線検出器は、光透過性の高いアクリル樹脂部材の中心部分に蛍光性光ファイバが挿入された構造を有する。アクリル樹脂部分の外周面には、シンチレータを含む放射線感応層が形成される。放射線感応層に放射線が入射した場合、シンチレータは放射線を吸収することによって蛍光(「第1蛍光」という。)を発光する。第1蛍光は、アクリル樹脂部材を通って蛍光性光ファイバに吸収される。このとき、蛍光性光ファイバは、第1蛍光と異なる周波数の蛍光(「第2蛍光」という。)を発光する。第2蛍光は、蛍光性光ファイバのコアの中を進み、光電変換器によって電気信号に変換され、計測される。これによって、放射線量が特定される。
特開平11−118933号公報
上記検出器では、放射線がシンチレータに入射することによって発光された蛍光が計測されることによって、放射線量が計測される。しかし、シンチレータの発光量が微弱であるため、計測には光学倍増管を用いたり、非常に高感度の計測機器を備えたりする必要がある。このため、装置が複雑かつ高価になる問題があった。
本発明の目的は、放射線量を高い感度で計測することが可能な計測装置を提供することである。
本発明に係る計測装置は、中性子線が作用することによって蛍光の発光が停止する蛍光物質を少なくとも含む感応部と、前記感応部に含まれる前記蛍光物質に励起が照射されることによって発光される蛍光の強度が、前記蛍光物質の少なくとも一部に中性子線が作用することによって減衰したときの減衰量に基づいて、前記感応部に照射された中性子線中性子線量を計測する計測部とを備えたことを特徴とする。
計測装置は、感応部及び計測部を有する。感応部は、中性子線が作用することによって蛍光の発光が停止する蛍光物質を少なくとも含む。感応部に中性子線が照射された場合、蛍光物質の少なくとも一部に中性子線が作用する。中性子線が作用した蛍光物質の少なくとも一部の蛍光は、停止される。この場合、蛍光物質全体から発光される蛍光の強度は減衰する。又、蛍光の強度の減衰量は、感応部に照射される中性子線中性子線量に応じて変化する。このため、計測部は、蛍光の強度の減衰量に基づいて、感応部に照射された中性子線中性子線量を計測できる。又、上記において、計測装置は、中性子線量の計測に必要な蛍光物質以外の余分な物質が、感応部に含有されることを抑制できる。このため、計測装置は、感応部の透明性を維持できるので、中性子線量を高い感度で計測できる。
本発明において、前記蛍光物質は、リチウム、ホウ素、カドミウム、ガドリニウム、サマリウム、ユウロピウム、及び、ジスプロシウムの少なくとも何れかを含んでいてもよい。この場合、蛍光物質は、中性子線が作用することに応じて蛍光の発光を停止させることができる。
本発明において、前記計測部は、中性子線が前記感応部に照射される前に前記蛍光物質から発光された蛍光の強度と、中性子線が前記感応部に照射された後で前記蛍光物質から発光された蛍光の強度との関係に基づいて、前記中性子線量を計測してもよい。この場合、計測装置は、感応部に中性子線が照射されない場合の蛍光の強度を基準として、感応部に中性子線が照射された場合の蛍光の強度に基づき減衰量を算出できる。これによって、計測装置は、中性子線量を高い精度で計測できる。
本発明において、前記感応部に前記励起を出力する照射部を更に備え、前記蛍光物質は、前記照射部から出力された前記励起が照射されることによって、前記励起の強度に応じた強度で蛍光を発光し、前記計測部は、前記感応部に照射された前記励起の強度に基づいて、前記減衰量を計測してもよい。この場合、計測装置は、励起又は伝送部の安定性に関わらず、減衰量を高い精度で特定できる。
本発明において、前記感応部と前記計測部とに亘って接続され、前記蛍光物質から発光された蛍光を前記計測部に向けて伝送する伝送部を更に備え、前記計測部は、前記伝送部によって伝送された前記蛍光の強度の減衰量に基づいて、中性子線量を計測してもよい。この場合、計測装置は、蛍光物質から発光された蛍光を、計測部に効率的に伝送できる。このため、計測装置は、蛍光の強度の減衰量に基づいて中性子線量を高い精度で計測できる。又、中性子線に影響を受ける可能性のある計測部を、感応部から隔離して配置することができる。
本発明において、前記感応部は、前記伝送部との接続部分から放射状に延びる放射状部を含むように形成し、前記伝送部のうち前記感応部との接続部分における延伸方向に対する前記放射状部の角度は、前記伝送部に入射可能な光の最大の入射角度と略同一であってもよい。この場合、計測装置は、感応部の蛍光物質から発光された蛍光を伝送部に効率的に入射させ、計測部に向けて伝送させることができる。このため、計測装置は、蛍光の強度の減衰量に基づいて中性子線量を更に高い精度で計測できる。
本発明において、前記感応部は、中性子捕捉療法による治療中の患者に取り付けられ、前記計測部は、前記中性子捕捉療法において前記患者に照射される中性子線の中性子線量を計測してもよい。この場合、計測装置は。中性子捕捉療法において患者に照射される中性子線量を計測することによって、適正な量の中性子線を患者に照射して治療を行うことができる。
本発明において、前記計測部は、前記感応部に中性子線が照射されている状態で、前記中性子線量を繰り返し計測してもよい。この場合、計測装置は、感応部に照射された中性子線の中性子線量をリアルタイムで計測できる。
計測装置1の概要を示す図である。 BODIPYに中性子線が作用した場合の変化の様子を示す図である。 ホウ素を含む蛍光物質の一例であるBODIPYを示す図である。 ホウ素を含む蛍光物質の一例であるBODIPYを示す図である。 ユウロピウムを含む蛍光物質の一例を示す図である。 計測プローブ2の感応部3の各種形状を示す図である。 感応部31及び第1伝送部4の接続部分を拡大した図である。 計測装置1による中性子線量の計測方法を示すフローチャートである。 実験1の結果を示すグラフである。 実験2の結果を示すグラフである。 実験2の結果を示すグラフである。 変形例における計測装置1の概要を示す図である。
本発明の実施形態に係る計測装置1について、図面を参照して説明する。計測装置1は、中性子線量を計測可能な装置である。図1に示すように、計測装置1は、計測プローブ2、計測部5、及び、照射部8を有する。
<計測プローブ2>
計測プローブ2は、計測部5に着脱可能に接続される。計測プローブ2は、感応部3及び第1伝送部4を有する。感応部3は、透明樹脂又はガラスに対する蛍光物質の混合、封入、及び塗布の何れかによって形成される。透明樹脂又はガラスに対する蛍光物質の混入量は特に限定されないが、例えば混入量は、重量比で数ppmとされる。図1では、感応部3の形状が模式的に示されている。感応部3の形状の説明は後述する。第1伝送部4は光ファイバであり、感応部3の一部に接続される。透明樹脂の材料として、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等が使用可能である。なお、透明樹脂は上記の具体例に限定されず、透明性を有する他の樹脂を使用できる。
蛍光物質は、中性子線が作用することによって蛍光の発光が停止する特性を有する。例えば蛍光物質として、中性子捕獲断面積の大きい元素である水素(H)、リチウム(Li)、ホウ素(B)、カドミウム(Cd)、ガドリニウム(Gd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ジスプロシウム(Dy)の少なくとも1つを含む物質が使用される。これらの中でも好ましくは、リチウム(Li)、ホウ素(B)、ガドリニウム(Gd)を含む物質が使用される。なお蛍光物質は、上記の複数の元素の少なくとの1つを含む分子構造を有していてもよいし、上記の複数の元素の少なくとも1つがドーピングによって取り込まれることによって形成されてもよい。
図2は、蛍光物質の一例であるBODIPY(boron-dipyrromethene)に、中性子線が照射された場合の分子構造の変化の様子を示す。BODIPYは、周知の蛍光色素であり、励起光の照射に応じて蛍光を発光する。BODIPYは、分子構造中にホウ素を有する。ホウ素は、自然界において通常約80%存在する同位体11Bと、約20%存在する同位体10Bが混在するが、同位体10Bの中性子捕獲断面積が非常に大きい。このため、図2(a)に示すように、BODIPYに中性子線が照射された場合、図2(b)に示すように、ホウ素が中性子線を吸収し、ホウ素の原子核は破壊される。これによって、BODIPYの蛍光特性は停止する。この場合、BODIPYに励起光を照射しても、蛍光は発光されない。
BODIPYとして、例えば図3(a)〜(m)に示すように、Thermo Fisher Scientific社製の様々なBODIPYが使用可能である。又、例えば図4(a)〜(f)に示すように、Sigma-Aldrich社製の様々なBODIPYが使用可能である。なお、図3、図4に記載された名称は、それぞれの製造会社における製品名を示す。又、ホウ素が含まれる別の蛍光物質として、クロモトロープ酸とホウ酸との錯体が使用可能である。また意図的に同位体10Bの比率を増やした蛍光物質を製造し適用することにより、より中性子線計測精度を向上することができる。
又、リチウムを含む蛍光物質として、Sigma-Aldrich社製のルシファーイエロー CH 二リチウム塩等を使用可能である。又、ガドリニウムを含む蛍光物質として、ユーヴィックス(株)製のTYPE:QUMK58/F−D1(イットリウム ガドリニウム アルミニウム酸化物:セリウム、(Y,Gd)AI12:Ce)、TYPE:UKL63/F−U1(ガドリニウム オキシスルファイド:ユウロピウム、GdS:Eu)を使用可能である。又、ユーヴィックス(株)製のGdS:Tb、(株)ネモト・ルミマテリアル製の(Y,Gd)BO:Eu、(Y,Gd):Eu等を使用可能である。
又、ユウロピウムを含む蛍光物質として、ユーヴィックス(株)製のTYPE:KEMK63M/F−U1(バリウム マグネシウム アルミネート:ユウロピウム、マンガン、BaMgAI1627:Eu,Mn)、TYPE:HL63/S−D1(ストロンチウム スルフィド:ユウロピウム、SrS:Eu)、TYPE:FL63/S−D1(カルシウム スルファイド:ユウロピウム、CaS:Eu)、TYPE:KEMK63/F−P1(バリウム マグネシウム アルミネート:ユウロピウム、BaMgAI1627:Eu)、TYPE:UKL63/F−U1(ガドリニウム オキシスルファイド:ユウロピウム、GdS:Eu)、TYPE:HPL63/F−F1(ストロンチウム チオガレイト:ユウロピウム、SrGa:Eu)を使用可能である。又、東京化成(株)製の図5に示す物質を使用可能である。又、(株)ネモト・ルミマテリアル製の(Ba,Sr)MgAl1017:Eu、Y:Eu、BaMgAl1017:Eu、(Y,Gd)BO:Eu、Y(P,V)O:Eu、(Y,Gd): Eu、Sr(POCl:Eu、YS:Eu、LaS:Euを使用可能である。
なお、上記にて例示した物質は一例であり、蛍光物質はこれらに限定されない。中性子線が作用することによって蛍光の発光が停止する特性を有する物質であれば、有機/無機を問わず様々な物質が蛍光物質として使用可能である。又、蛍光物質は、液体、気体、固体の何れであってもよい。
感応部3として、例えば図6に示す様々な形状の感応部31〜36を適用できる。以下、それぞれについて説明する。なお、感応部3の形状は、感応部3に含まれる透明樹脂又はガラスの形状を反映する。
図6(a)に示すように、感応部31の形状は、底面が平面状の円錐である。感応部31のうち、円錐の頂点に対応する位置310に第1伝送部4の一端部が接続される。感応部31の位置310における第1伝送部4の延びる方向を「延伸方向」という。延伸方向は、言い換えれば、第1伝送部4に沿って延びる方向のうち、感応部31との接続部分における方向に対応する。延伸方向のうち、位置310に対して第1伝送部4が配置される側を「一方側」といい、位置310に対して感応部31が配置される側を「他方側」という。図6は、延伸方向の一方側、延伸方向の他方側、及び、延伸方向と直交する方向(「直交方向」という。)のそれぞれから感応部31を見た場合の形状を示す。なお上記の方向の定義は、後述する感応部32〜36についても適用される。
感応部31の表面のうち、円錐の側面に対応する部分を「放射状部31A」といい、円錐の底面に対応する部分を「平面部31B」という。放射状部31Aは、第1伝送部4の一端部と接続する位置310から平面部31Bに向けて、放射状に延びる。図7に示すように、放射状部31Aに沿って位置310から平面部31Bに向けて延びる方向と延伸方向とのなす角度θは、第1伝送部4の開口数NAとの間で次の関係を満たす。
NA = sinθ
つまり、放射状部31Aの延伸方向に対する角度は、第1伝送部4の一端部に入射可能な光の最大の入射角度、即ち、第1伝送部4における最大受光角度と一致する。角度θは、例えば約30度である。図6(a)に示すように、平面部31Bは、感応部31のうち延伸方向の他方側の端部に対応し、平面状を有する。平面部31Bは、延伸方向と直交する。
図6(b)に示すように、感応部32の形状は、底面が球面状であるという点で、感応部31と相違する。第1伝送部4の一端部が接続される位置320、及び、放射状部32Aは、それぞれ、感応部31の位置310及び放射状部31Aに対応する。感応部32の表面のうち、円錐の底面に対応する部分を「球面部32B」という。球面部32Bは、感応部32のうち延伸方向の他方側の端部に対応し、位置320を中心とする仮想的な球体の表面に沿って配置される。
図6(c)に示すように、感応部33の形状は球体状である。感応部33の表面を「球面部33B」という。球面部33Bの位置330に、第1伝送部4の一端部が接続される。
図6(d)に示すように、感応部34の形状は、三角形の板状である。感応部34の表面は、それぞれが平面状の一対の主面部34A、一対の放射状部34B、及び、平面部34Cを有する。一対の主面部34Aのそれぞれの形状は、三角形である。一対の主面部34Aは、互いに所定間隔を空けて平行に配置される。一対の放射状部34Bは、一対の主面部34Aのそれぞれの2つの辺の間に亘って延びる。一対の放射状部34Bは、一対の主面部34Aの1つの頂点に対応する位置で接続する。一対の放射状部34Bのそれぞれが接続する位置340に、第1伝送部4の一端部が接続される。平面部34Cは、感応部34のうち延伸方向の他方側の端部に対応する。平面部34Cは平面状を有する。平面部34Cは、一対の主面部34Aのそれぞれの3辺のうち、一対の放射状部34Bが接続しない辺の間に亘って延びる。
各放射状部34Bは、第1伝送部4が接続する位置340から平面部34Cに向けて、放射状に延びる。各放射状部34Bに沿って位置340から平面部34Cに向けて延びる方向と延伸方向とのなす角度θは、第1伝送部4における最大受光角度と一致する(図7参照)。平面部34Cは、延伸方向と直交する。
図6(e)に示すように、感応部35の形状は、扇形の板状である。感応部35の表面は、それぞれが平面状の一対の主面部35A、一対の放射状部35B、及び、曲面部35Cを有する。一対の主面部35Aのそれぞれの形状は、扇形である。一対の主面部35Aは、互いに所定間隔を空けて平行に配置される。一対の放射状部35Bは、一対の主面部35Aのそれぞれの2つの半径の間に亘って延びる。一対の放射状部35Bは、一対の主面部35Aの2つの半径の交点に対応する位置で接続する。一対の放射状部35Bのそれぞれが接続する位置350に、第1伝送部4の一端部が接続される。曲面部35Cは、一対の主面部35Aのそれぞれのうち円弧状の辺の間に亘って延びる。曲面部35Cは湾曲する。
各放射状部35Bは、第1伝送部4が接続する位置350から曲面部35Cに向けて、放射状に延びる。各放射状部35Bに沿って位置350から曲面部35Cに向けて延びる方向と延伸方向とのなす角度θは、第1伝送部4における最大受光角度と一致する(図7参照)。曲面部35Cは、位置350を通って一対の主面部35Aと直交する直線を中心とする仮想的な円筒の側面に沿って配置される。
図6(f)に示すように、感応部36の形状は、円形の板状である。感応部36の表面は、それぞれが平面状の一対の主面部36A、及び、側面部36Bを有する。一対の主面部36Aのそれぞれの形状は、円形である。一対の主面部36Aは、互いに所定間隔を空けて平行に配置される。側面部36Bは、一対の主面部36Aのそれぞれの円周の間に亘って延びる。側面部36Bは湾曲する。側面部36Bの位置360に、第1伝送部4の一端部が接続される。
感応部31の平面部31B(図6(a)参照)、感応部32の球面部32B(図6(b)参照)、感応部33の球面部33B(図6(c)参照)のうち延伸方向の中央よりも他方側、感応部34の平面部34C(図6(d)参照)、感応部35の曲面部35C(図6(e)参照)、及び、感応部36の側面部36B(図6(f)参照)のうち延伸方向の中央よりも他方側のそれぞれに、非図示の反射部材が接続される。反射部材はフィルム状である。反射部材は、反射率の高い反射面を感応部3側に近接させた状態で、感応部3に貼付される。反射部材は、感応部3から外側に向けて進む光を、感応部3の内側に反射させる。更に感応部3及び反射板は、非図示の遮光部材によって覆われる。遮光部材は、感応部3に外光が進入することを防止する。なお、反射部材及び遮光部材の少なくとも一方は感応部3に設けられなくてもよい。感応部3は、遮光部材の外側からアクリル樹脂等によって更に覆われてもよい。
図7に示すように、第1伝送部4は、クラッド4A及びコア4Bを有する。コア4Bはアクリル樹脂製である。図1に示すように、第1伝送部4の一端部は感応部3に接続される。第1伝送部4の他端部に、ジョイント4Cが接続される。ジョイント4Cは、後述する第2伝送部7のジョイント7Cと接続可能である。第1伝送部4は、後述する計測部5と感応部3との間に亘って接続される。
<計測部5>
図1に示すように、計測部5は、計測機器6及び第2伝送部7を有する。計測機器6は分光光度計である。計測機器6は、後述する第2伝送部7を介して伝送される光の強度を、周波数毎に計測する。第2伝送部7は光ファイバである。第2伝送部7は、非図示のクラッド及びコアを有する。第2伝送部7のコアは、石英製である。第2伝送部7の一端部は、計測機器6に接続される。第2伝送部7の他端部に、ジョイント7Cが接続される。ジョイント7Cは、計測プローブ2の第1伝送部4のジョイント4Cと接続可能である。
なお、計測機器6と第2伝送部7との接続部分に、ダイクロイックフィルタ又はロングパスフィルタが介在してもよい。計測機器6は、特定の周波数の光の強度を計測する光度計であってもよい。計測部5は、外部から進入する中性子線の影響を抑制するため、中性子線に対して耐性を有することが好ましい。更に計測部5は、後述する照射部8から出射される励起光の影響を抑制するため、励起光に耐性を有することが好ましい。例えば計測機器6は、中性子線及び励起光を遮蔽可能なシールド部材の内部に設置されてもよい。
<照射部8>
照射部8は、感応部3の蛍光物質から蛍光を発光させるための励起光を出力する。励起光は、計測部5の第2伝送部7の一部に設けられたダイクロイックミラー71に向けて出射される。ダイクロイックミラー71は、励起光のうち、蛍光物質から蛍光を発光させることが可能な波長の光を選択的に反射させ、その他の波長の光を透過させる。
<中性子線量の計測方法>
図8を参照し、計測装置1を用いた中性子線量の計測方法を説明する。計測装置1の用途は特に限定されないが、例えば計測装置1は、中性子捕捉療法において患者に照射される中性子線の中性子線量を計測する場合に使用される。以下では、計測装置1が上記の用途で使用された場合を前提とする。
はじめに、計測部5の第2伝送部7のジョイント7Cに、計測プローブ2の第1伝送部4のジョイント4Cが接続される。なお、計測プローブ2は、1回の計測が実行される度に取り換えられる。計測部5の計測機器6、及び、照射部8の電源が投入される(S11)。計測プローブ2の感応部3は、中性子捕捉療法による治療を行う患者の患部または体表面に取り付けられる(S13)。照射部8からの励起光の出力が開始される(S15)。なおこの時点で、患者の患部に対する中性子線の照射は開始されていない。
図1に示すように、照射部8から出力された励起光は、ダイクロイックミラー71に到達する。ダイクロイックミラー71は、励起光のうち、感応部3の蛍光物質から蛍光を発光させることが可能な波長(例えば、400〜500nm)の光を選択的に反射させる。ダイクロイックミラー71によって反射された励起光は、第2伝送部7を介して第1伝送部4側に伝送される。励起光は、ジョイント7C、4Cを介して第1伝送部4に進入し、第1伝送部4を介して感応部3側に更に伝送される。励起光は、第1伝送部4の一端部から感応部3に進入する。
感応部3に進入した励起光は、感応部3の蛍光物質に照射される。励起光が照射された蛍光物質は、蛍光を発光する。蛍光物質から発光された蛍光は、感応部3内を第1伝送部4に向けて進み、第1伝送部4に進入する。又、蛍光は、感応部3の表面に設けられた反射部材によって反射される。反射された蛍光は、感応部3内を第1伝送部4に向けて進み、第1伝送部4に進入する。更に、感応部3に進入した励起光は、反射部材によって反射される。反射された励起光(「反射光」という。)は、感応部3内を第1伝送部4に向けて進み、第1伝送部4に進入する。
第1伝送部4に進入した蛍光及び反射光は、第1伝送部4を介して第2伝送部7側に伝送される。蛍光及び反射光は、ジョイント4C、7Cを介して第2伝送部7に進入し、第2伝送部7を介して計測機器6側に伝送される。蛍光及び反射光は、ダイクロイックミラー71を透過し、計測機器6に到達する。計測機器6は、蛍光及び反射光を検出する。図8に示すように、計測機器6は、蛍光の波長(例えば、500〜600nm)の光を分光し、蛍光の強度を計測する(S17)。更に、計測機器6は、反射光の波長(400〜500nm)の光を分光し、反射光の強度を計測する(S17)。
患者の患部に対する中性子線の照射が開始されることによって、治療が開始される(S19)。患者の患部に取り付けられた感応部3に中性子線が照射されることによって、感応部3の蛍光物質の少なくとも一部に中性子線が作用する。中性子線が作用した蛍光物質では、蛍光の発光が停止される。このため、蛍光物質全体から発光される蛍光の強度は、中性子線の照射が開始される前と比べて減衰する。
計測機器6は、中性子線の照射が開始された後、蛍光の波長の光を分光して強度を計測する(S21)。計測機器6は、S17によって計測された蛍光の強度、つまり、中性子線の照射前における蛍光の強度から、S21によって計測された蛍光の強度、つまり、中性子線の照射後における蛍光の強度を減算するか、又は比をとることによって、減衰量を特定する(S23)。計測機器6は、特定された減衰量に基づいて、感応部3に照射された中性子線の中性子線量を特定する(S25)。
具体的には次の通りである。照射部8から照射される励起光の強度が大きい程、感応部3の蛍光物質から発光される蛍光の強度も大きくなる。又、感応部3に照射される中性子線の中性子線量が大きい程、蛍光の発光が停止される蛍光物質の量も多くなるので、S23によって算出される減衰量も大きくなる。これに対し、計測機器6は、感応部3に照射される中性子線の中性子線量と減衰量との関係を、反射光の強度毎に予め記憶する。計測機器6は、S17によって計測された反射光の強度、及び、S25によって算出された減衰量に対応する中性子線量を、感応部3に照射された中性子線の中性子線量として特定する。
計測機器6は、特定された中性子線量を、非図示の出力部(表示部等)に出力させる(S27)。計測機器6は、計測を終了させるための指示が非図示の入力部(スイッチ等)を介して入力されていない場合(S29:NO)、S21〜S27を繰り返す。これによって、計測機器6は、感応部3に中性子線が照射されている状態で、中性子線量を周期的に繰り返し特定する。計測機器6は、計測を終了させるための指示が入力された場合(S29:YES)、中性子線量の計測を終了させる。
<実験例>
計測プローブ2の感応部3に中性子線が照射されない状態とした場合において、計測機器6によって検出される光の強度が実際に計測された。実験1では、感応部3が蛍光物質としてBODIPYを含む計測プローブ2と、感応部3が蛍光物質を含まない計測プローブ2とのそれぞれが用いられた。そして、照射部8から照射される励起光の強度を一定とした場合において、計測機器6にて光の強度が計測された。一方、実験2では、感応部3が蛍光物質としてBODIPYを含む計測プローブ2が用いられた。そして、照射部8から照射される励起光の強度を4段階に変更させた場合において、計測機器6にて光の強度が計測された。
なお、計測プローブ2の感応部3の透明樹脂として、エポキシ樹脂が使用された。BODIPYが蛍光物質として含まれる場合の含有量は、透明樹脂に対して数ppmとされた。計測機器6として、(株)オプトサイエンス製 Qmini モバイルアプリ用オンボードプロセス・評価付き分光器が用いられた。照射部8から照射される励起光として、LED光源が用いられた。実験1の結果を図9に示し、実験2の結果を図10、図11に示す。
図9に示すように、実験1において、蛍光物質(BODIPY)を含まない感応部3を有する計測プローブ2が使用された場合(図中点線)、励起光の波長(励起波長)に起因するピークが約450nmに現れた。一方、蛍光物質としてBODIPYを含む感応部3を有する計測プローブ2が使用された場合(図中実線)、励起波長に起因する約450nmのピークに加えて、蛍光の波長(蛍光波長)に起因するピークが約550nmに現れた。この結果から、約450nmにピークを有する光源を励起光として感応部3に照射することによって、約550nmにピークを有する蛍光がBODIPYから発光されることが明らかとなった。
図10に示すように、実験2において、蛍光波長に対応する約550nmのピークの強度は、励起波長に対応する約450nmのピークの強度が大きくなる程、大きくなることが示された。この結果から、励起光の強度が大きい程、蛍光物質から発光される蛍光の強度も大きくなることが分かった。又、図11に示すように、励起光の強度と蛍光波長の強度とがおおよそ線形の関係を有することが示された。この結果から、計測装置1は、照射部8から照射される励起光の強度に依存せず、蛍光の強度を精度良く計測できることが明らかとなった。
<本実施形態の主たる作用、効果>
計測装置1は、感応部3、計測部5、及び、照射部8を有する。感応部3は、中性子線が作用することによって蛍光の発光が停止する蛍光物質を少なくとも含む。感応部3に中性子線が照射された場合、蛍光物質の少なくとも一部に中性子線が作用する。中性子線が作用した蛍光物質の少なくとも一部の蛍光は、停止される。この場合、蛍光物質全体から発光される蛍光の強度は減衰する。又、蛍光の強度の減衰量は、感応部3に照射される中性子線の中性子線量に応じて変化する。このため、計測部5は、蛍光の強度の減衰量に基づいて、感応部3に照射された中性子線の中性子線量を計測できる。
計測装置1は、感応部3の蛍光物質に中性子線が作用することによる蛍光特性の変化に基づいて、中性子線量を計測する。このため、感応部3には、中性子線量の計測に必要な蛍光物質が含まれていればよく、蛍光物質以外の物質は不要となる。このため、計測装置1は、感応部3に含まれる物質によって感応部3の透明性が悪化することを抑制できる。従って、計測装置1は、中性子線量を高い感度で計測できる。
感応部3には、中性子捕獲断面積の大きい元素であるリチウム(Li)、ホウ素(B)、ガドリニウム(Gd)を含む物質が、蛍光物質として含まれる。蛍光物質は、中性子線の照射によって上記元素が破壊されることによって、蛍光の発光を停止させる。つまり、蛍光物質は、中性子線の照射に応じた蛍光特性の変化が、上記の元素を含まない物質と比べて大きい。従って、計測装置1は、上記の元素を含む物質を蛍光物質として感応部3に含めることによって、中性子線を高い感度で計測できる。
計測機器6は、中性子線の照射前における蛍光の強度(S17)から、中性子線の照射後における蛍光の強度(S21)を減算することによって、減衰量を算出する(S23)。計測機器6は、算出された減衰量に基づいて、感応部3に照射された中性子線の中性子線量を特定する(S25)。この場合、計測装置1は、感応部3に中性子線が照射されない場合の蛍光の強度を基準として、感応部3に中性子線が照射された場合の蛍光の強度に基づき減衰量を算出できる。従って、計測装置1は、中性子線の照射に伴う蛍光の強度の減衰量を正確に特定できるので、中性子線量を高い精度で計測できる。
計測装置1は、感応部3に励起光を出力する照射部8を備える。感応部3の蛍光物質は、励起源が照射されることによって、励起光の強度に比例した強度で蛍光を発光する。これに対して計測機器6は、感応部3に照射される中性子線の中性子線量と減衰量との関係を、励起光の反射光である反射光の強度毎に予め記憶する。計測機器6は、S17によって計測された反射光の強度、及び、S25によって算出された減衰量に対応する中性子線量を、感応部3に照射された中性子線の中性子線量として特定する。この場合、計測装置1は、励起光の安定性、並びに、第1伝送部4及び第2伝送部7の安定性のそれぞれに関わらず、減衰量を高い精度で特定できる。
計測装置1は、照射部8から出力された励起光を、第2伝送部7及び第1伝送部4を介して感応部3に伝送する。これによって、計測装置1は、励起光を効率的に感応部3に伝送して蛍光物質に照射し、蛍光を発光させることができる。又、計測装置1は、感応部3の蛍光物質から発光された蛍光を、第1伝送部4及び第2伝送部7を介して計測機器6に伝送する。これによって、計測装置1は、蛍光を効率的に計測機器6に伝送できる。これらによって、計測装置1は、中性子線量を高い感度で計測できる。又、計測装置1は、蛍光以外の光(外光等)が計測機器6に進入することを排除できるので、蛍光以外の光が計測結果に影響を及ぼすことを抑制できる。従って、計測装置1は、中性子線量を高い精度で計測できる。又、第1伝送部4を設けることによって、計測プローブ2の感応部3と計測部5との間を離隔させることができる。このため、中性子線が計測部5に照射されることを抑制できるので、中性子線の照射によって計測部5が誤動作することを防止できる。
感応部31の放射状部31A、感応部32の放射状部32A、感応部34の一対の放射状部34B、及び、感応部35の一対の放射状部35Bのそれぞれと延伸方向とのなす角度θは、第1伝送部4の最大受光角度と一致する。この場合、計測装置1は、感応部3の蛍光物質から発光された蛍光を第1伝送部4に効率的に入射させ、計測部5に対して伝送できる。このため、計測装置1は、中性子線量を更に高い精度で計測できる。
感応部31の平面部31B、及び、感応部34の平面部34Cは、延伸方向に対して直交する。この場合、感応部3から発光された蛍光を、平面部31B、34Cによって効率的に反射させ、第1伝送部4に戻すことができる。つまり、計測装置1は、感応部3の蛍光物質から発光された蛍光を第1伝送部4により多く入射させ、計測部5に対して伝送させることができる。又、第1伝送部4から感応部3に進入した励起光を、平面部31B、34Cによって効率的に反射させることができる。この場合、励起光に応じて蛍光物質から発光される蛍光の強度も大きくなる。従って、計測装置1は、中性子線量を更に高い感度で精度良く計測できる。
感応部32の球面部32Bは、第1伝送部4と接続する位置320を中心とする仮想的な球体の表面に沿って配置される。感応部35の曲面部35Cは、第1伝送部4と接続する位置350を通る直線を中心とする仮想的な円筒の側面に沿って配置される。これらの場合、感応部3の蛍光物質から発光された蛍光を、球面部32B及び曲面部35Cによって反射させ、位置320、350に集光させることができる。つまり、計測装置1は、感応部3の蛍光物質から発光された蛍光を第1伝送部4により多く入射させ、計測部5に対して伝送させることができる。従って、計測装置1は、中性子線量を更に高い感度で精度良く計測できる。
感応部31、32は略円錐状を有する。感応部33は球体状を有する。これらの場合、板状の感応部34〜36に比べて表面積が大きくなるので、より多くの中性子線を蛍光物質に作用させることができる。従って、計測装置1は、中性子線量の計測感度を高めることができる。一方、感応部34〜36は板状を有する。このため、患者の患部に主面部34A、35A、36Aを接触させることによって、感応部34〜36を安定的に保持できる。
計測装置1は、中性子捕捉療法において患者に照射される中性子線の中性子線量を計測する場合に好適に使用される。この場合、計測装置1は、中性子捕捉療法において患者に照射される中性子線量を計測することによって、適正な量の中性子線を患者に照射して治療を行うことができる。
計測機器6は、感応部3に中性子線が照射されている状態で、中性子線量を周期的に繰り返し特定する。この場合、計測装置1は、感応部3に照射された中性子線の中性子線量をリアルタイムで計測できる。このため例えば、計測装置1が中性子捕捉療法において使用される場合、患者に照射される中性子線量を計測しながら治療を行うことができるので、患部の状態に応じて中性子線量を調整しながら治療を行うことができる。
<変形例>
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。上記実施形態において、計測装置1によって計測される対象は中性子線量であった。これに対して例えば、感応部3に含まれる蛍光物質として、中性子線を含む放射線の照射に応じて蛍光の発光が停止する物質が使用されてもよい。この場合、計測装置1は、上記と同様の原理に基づき、放射線量を計測してもよい。
計測機器6は、計測された光の強度を、非図示の演算装置(PC等)に出力してもよい。演算装置は、計測機器6がS17によって計測した蛍光の強度から、S21によって計測した蛍光の強度を減算することによって、減衰量を算出してもよい。演算装置は、算出された減衰量に基づいて、計測プローブ2の感応部3に照射された中性子線の中性子線量を特定してもよい。
図12(a)に示すように、計測部5の第2伝送部7は、ジョイント7Cにおいて2つに分岐していてもよい。そして、分岐された第2伝送部7の一方側の端部に計測機器6が接続され、他方側の端部に照射部8が接続されてもよい。この場合、図1に示すダイクロイックミラー71は不要となる。又、図12(b)に示すように、第1伝送部4及び第2伝送部7は、それぞれ2つずつ設けられてもよい。そして、それぞれの第1伝送部4の一端部は、感応部3に接続されてもよい。これに対し、一方の第2伝送部7の一端部が計測機器6に接続され、他方の第2伝送部7の一端部が照射部8に接続されてもよい。つまり、照射部8から感応部3に向けて出力される励起光と、感応部3の蛍光物質から発光された蛍光とは、別の伝送部を介して伝送されてもよい。
中性子線量の特定方法は、上記実施形態における方法に限定されない。例えば、減衰量と中性子線量との関係を示す関係式が予め導出され、この導出式が計測機器6に記憶されてもよい。計測機器6は、S23によって算出された減衰量を、予め導出された関係式に代入することによって、中性子線量を算出してもよい。又、計測機器6は、計測を開始する前のキャリブレーション処理として、規定の中性子線量の中性子線が感応部3に照射された時の蛍光の強度に基づき補正計数を算出してもよい。計測機器6は、実際の計測時に計測された蛍光の強度に補正計数を適用することによって減衰量を算出し、算出された減衰量に基づいて中性子線量を特定してもよい。
照射部8から出力された励起光は、第1伝送部4及び第2伝送部7を介さず、感応部3に対して直接照射されてもよい。照射部8は、励起光の代わりに電子線を出力してもよい。蛍光物質は、照射部8から出力された電子線が照射された場合に蛍光を発光してもよい。
計測プローブ2は、第1伝送部4を有していなくてもよい。計測部5の第2伝送部7のジョイント7Cは、感応部3に直接接続されてもよい。更に、計測部5は第2伝送部7を有していなくてもよい。この場合、感応部3の蛍光物質から発光された蛍光は、感応部3から周囲に放射されてもよい。計測機器6は、感応部3から周囲に放射された蛍光の一部を受光部によって受光し、蛍光の強度を計測してもよい。
感応部31の放射状部31A、感応部32の放射状部32A、感応部34の一対の放射状部34B、及び、感応部35の一対の放射状部35Bのそれぞれと延伸方向とのなす角度θは、第1伝送部4の最大受光角度と一致しなくてもよい。例えば角度θは、第1伝送部4の最大受光角度よりも小さくてもよい。感応部31の放射状部31A、感応部32の放射状部32A、感応部34の一対の放射状部34B、及び、感応部35の一対の放射状部35Bのそれぞれの表面に、透明樹脂又はガラスが更に積層されていてもよい。この積層部分に蛍光物質は含まれていなくてもよい。これらの場合、感応部3のうち上記のように積層された部分の表面と延伸方向とのなす角度θは、第1伝送部4の最大受光角度より大きくてもよい。つまり、感応部3のうち蛍光物質が含まれている領域と延伸方向とのなす角度が、第1伝送部4の最大受光角度と略同一であればよい。
感応部31の平面部31B、及び、感応部34の平面部34Cは、延伸方向に対して傾斜してもよい。平面部31B、34Cに凹凸が形成されてもよい。感応部32の球面部32Bを通る仮想的な球体の中心は、位置320と一致しなくてもよい。感応部35の曲面部35Cを通る仮想的な円筒の中心は、位置350を通過しなくてもよい。それぞれの中心は、位置320、350に対して延伸方向の一方側に配置されてもよいし、延伸方向の他方側に配置されてもよい。
計測装置1は、中性子捕捉療法における中性子線の中性子線量の計測以外に使用可能であることは言うまでもない。計測装置1は、所定時間内に計測される蛍光の強度を記憶してもよい。計測装置1は、記憶された蛍光の強度に基づいて、中性子線量を一括して特定してもよい。

Claims (8)

  1. 中性子線が作用することによって蛍光の発光が停止する蛍光物質を少なくとも含む感応部と、
    前記感応部に含まれる前記蛍光物質に励起が照射されることによって発光される蛍光の強度が、前記蛍光物質の少なくとも一部に中性子線が作用することによって減衰したときの減衰量に基づいて、前記感応部に照射された中性子線中性子線量を計測する計測部と
    を備えたことを特徴とする計測装置。
  2. 前記蛍光物質は、リチウム、ホウ素、カドミウム、ガドリニウム、サマリウム、ユウロピウム、及び、ジスプロシウムの少なくとも何れかを含むことを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
  3. 前記計測部は、
    中性子線が前記感応部に照射される前に前記蛍光物質から発光された蛍光の強度と、中性子線が前記感応部に照射された後で前記蛍光物質から発光された蛍光の強度との関係に基づいて、前記中性子線量を計測することを特徴とする請求項1又は2に記載の計測装置。
  4. 前記感応部に前記励起を出力する照射部を更に備え、
    前記蛍光物質は、前記照射部から出力された前記励起が照射されることによって、前記励起の強度に応じた強度で蛍光を発光し、
    前記計測部は、
    前記感応部に照射された前記励起の強度に基づいて、前記減衰量を計測することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の計測装置。
  5. 前記感応部と前記計測部とに亘って接続され、前記蛍光物質から発光された蛍光を前記計測部に向けて伝送する伝送部を更に備え、
    前記計測部は、前記伝送部によって伝送された前記蛍光の強度の減衰量に基づいて、中性子線量を計測することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の計測装置。
  6. 前記感応部は、前記伝送部との接続部分から放射状に延びる放射状部を含むように形成し、
    前記伝送部のうち前記感応部との接続部分における延伸方向に対する前記放射状部の角度は、前記伝送部に入射可能な光の最大の入射角度と略同一であることを特徴とする請求項5に記載の計測装置。
  7. 前記感応部は、中性子捕捉療法による治療中の患者に取り付けられ、
    前記計測部は、前記中性子捕捉療法において前記患者に照射される中性子線の中性子線量を計測することを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の計測装置。
  8. 前記計測部は、
    前記感応部に中性子線が照射されている状態で、前記中性子線量を繰り返し計測することを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の計測装置。
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