JP6855988B2 - Rfタグ回路 - Google Patents

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Description

本発明は、アンテナと負荷とに接続されるRFタグ回路に関する。
近年、RFタグの発展は目覚ましく、本来の個体識別用途以外にも受信した電波によって供給される電力をエネルギー源として、センサ、LED、IC、マイコン、通信回路、RFタグ回路等によって例示される負荷を駆動する用途が増えている。これら負荷の動作には、安定的に電力が供給されるよう、RFタグにおいて受け取る電力をより大きくすることが好ましい。このようなRFタグでは、アンテナとRFタグ回路との間のインピーダンスの不整合により負荷に対する給電能力が低下することがある。インピーダンスの不整合は、例えば、金属片や水、油などの誘電体がアンテナに付着する、もしくは接近することでアンテナのインピーダンス変化に起因して生じることがある。そのため、アンテナとRFタグ回路との間のインピーダンスを整合させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−111470号公報
電波によって供給されるエネルギーは、負荷の駆動と通信等のその他の処理とを同時に行うには不足することが多い。そのため、RFタグ回路では、負荷は所定周期で起動されて駆動し、負荷が駆動していないときにその他の処理が実行されることが多い。
インピーダンスの調整では、RFタグ回路のインピーダンスを変更しながら電力が増加するようにインピーダンス値が探索される。負荷が駆動していないときは電圧が飽和(例えば、リミッターによる制限値に達している状態)しているため、負荷が駆動していないときにインピーダンス調整を行っても電力の上昇を検出できず、適切なインピーダンス調整を行うことが困難となる。そのため、インピーダンス調整は負荷の駆動中に行われることが好ましい。しかしながら、インピーダンスの調整を負荷の駆動中に行う場合、負荷は処理を終えてもインピーダンス調整が完了するまでの間は継続して駆動することになる。そのため、負荷の駆動時間が長くなってしまい、所定周期において通信等の他の処理を実行する時間が減少する可能性がある。
そこで、開示の技術の1つの側面は、インピーダンス調整を行うRFタグ回路に接続され、起動と停止を繰り返す負荷の駆動時間を短縮することを目的とする。
本開示の一例は、アンテナと負荷とに接続されるRFタグ回路によって例示される。RFタグ回路は、整流回路と、マッチング回路と、指示回路と、制御部とを備える。整流回路は、アンテナが受信した電波を整流して直流電力を供給する。マッチング回路は、アンテナと整流回路との間に配置され、インピーダンスが可変である。制御部は、負荷の起動と停止を繰り返し制御する。指示回路は、RFタグ回路とアンテナとの間のインピーダンスが不整合である場合に、インピーダンス調整の開始を指示する調整指示を制御部に送信する。制御部は、指示回路から調整指示を受信すると、負荷を起動してから停止するまでの時間である駆動時間を延長するとともに、整流回路から供給される直流電力が大きくな
るようにマッチング回路のインピーダンスを負荷の駆動中に調整する。
上記構成において、負荷は、受信した電波によって供給される電力をエネルギー源として駆動する素子である。負荷は、例えば、センサ、LED、IC、マイコン、通信回路、RFタグ回路等である。マッチング回路は可変インピーダンス素子を含む。可変インピーダンス素子は、例えば、複数のコンデンサを組み合わせた回路であってもよいし、バラクタダイオードのようなアナログ制御素子であってもよい。上記構成では、RFタグ回路とアンテナとの間のインピーダンスが不整合である場合にインピーダンスの調整が実行され、インピーダンスの調整時には負荷の駆動時間が制御部によって延長される。そのため、インピーダンス調整を行わないときの負荷の駆動時間は負荷の応答速度に応じて決定されればよい。その結果、インピーダンス調整を行うタグ回路に接続され、所定の周期で起動される負荷の駆動時間を短縮できる。なお、駆動時間の延長およびインピーダンスの調整の実施のタイミングは、指示回路から調整指示を受信した直後に限定されない。制御部は、調整指示の受信以降における任意のタイミングで駆動時間を延長してインピーダンスの調整を実行すればよい。
上記構成において、RFタグ回路とアンテナとの間のインピーダンスが不整合である場合は、整流回路が生成する電圧が負荷の起動に伴う電圧降下により所定の閾値未満となる場合を含んでもよい。所定の閾値は、例えば、負荷を安定して動作させることが可能な電圧を基に決定される。整流回路が生成する電圧が負荷の起動に伴う電圧降下により所定の閾値未満となる場合、例えば、負荷を安定して動作させることが困難となる。そのため、このような構成とすることで、RFタグ回路は負荷を安定して動作させることが困難な場合にインピーダンスの調整を実行できる。
上記構成において、RFタグ回路とアンテナとの間のインピーダンスが不整合である場合は、アンテナを介した無線通信により負荷を利用する装置(例えば、リーダライタ装置や通信インタフェース)から受信した負荷に対するコマンドの実行結果がエラーであった場合を含んでもよい。負荷に対するコマンドの実行結果がエラーである場合、アンテナとRFタグ回路とのインピーダンスの不整合による影響で整流回路が生成する電力が低下し、その結果、負荷が安定動作していない場合が考えられる。そのため、このような構成とすることで、RFタグ回路は負荷が安定動作していない場合にインピーダンスの調整を実行できる。
上記構成において、RFタグ回路とアンテナとの間のインピーダンスが不整合である場合は、アンテナを介した無線通信により負荷を利用する装置からインピーダンス調整の指示を受信したこと場合を含んでもよい。負荷を利用する装置は、例えば、負荷からの応答でエラーを受信した場合や負荷に対してコマンドを送信する場合等にインピーダンス調整の指示を送信する。そのため、このような構成とすることで、RFタグ回路は負荷を利用する装置からの指示に応じてインピーダンスの調整を実行できる。
上記構成において、指示回路は、起動された負荷に整流回路から供給される電力が安定するまでの時間を示す時間情報を記憶する記憶部をさらに備えてもよい。この場合、制御部は、指示回路から調整指示を受信すると、負荷を起動してから記憶部に記憶された時間情報で示される時間が経過してから、インピーダンスの調整を開始する。このような構成とすることで、RFタグ回路に接続される負荷を時定数の異なる負荷に交換しても、補助記憶部に記憶される時間情報を書き換えることで、RFタグ回路は交換した負荷のインピーダンス調整を適切に実行できる。
上記構成において、整流回路から供給される電圧の変動幅が所定の範囲内であることを検出する変動検出回路をさらに備えてもよい。この場合、制御部は、指示回路から調整指
示を受信すると、変動検出回路によって電圧の変動幅が所定の範囲内であることが検出されてから、インピーダンスの調整を開始する。このような構成とすることで、整流回路から供給される電力の変動幅が安定するまでの時間に変動があっても、RFタグ回路は適切にインピーダンス調整を行うことができる。さらに、上記構成において、負荷は所定の周期で起動されてもよい。
本RFタグ回路は、インピーダンス調整を行うタグ回路に接続された負荷の駆動時間を短縮することができる。
図1は、実施形態に係るRFタグ回路の構成および使用態様の一例を示す図である。 図2は、マッチング回路の構成の一例を示す図である。 図3は、マッチング回路の可変容量の構成の一例を示す図である。 図4は、整流回路の構成の一例を示す図である。 図5は、負荷制御回路の構成の一例を示す図である。 図6は、調整トリガ生成回路の構成の一例を示す図である。 図7は、インピーダンス調整制御回路の構成の一例を示す図である。 図8は、インピーダンス調整制御回路によるインピーダンス調整フローの一例を示す図である。 図9は、実施形態に係る処理フローの一例を示す図である。 図10は、実施形態におけるインピーダンス調整の処理フローの一例を示す図である。 図11は、実施形態における整流回路から出力される電源電圧の変動の一例を示す図である。 図12は、整流回路からの電源電圧と負荷制御信号、インピーダンス調整開始命令の波形の一例を示す図である。 図13は、所定の周期で実行される処理の一例を示す図である。 図14は、第1変形例に係るRFタグ回路の構成の一例を示す図である。 図15は、第2変形例に係るRFタグ回路の構成の一例を示す図である。 図16は、第2変形例に係る調整トリガ生成回路の構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。以下に示す実施形態の構成は例示であり、開示の技術は実施形態の構成に限定されない。
<第1実施形態>
図1は、実施形態に係るRFタグ回路10の構成および使用態様の一例を示す図である。RFタグ回路10は、アンテナ20および負荷30に接続される。RFタグ回路10は、リーダライタ装置40が無線にて、負荷30を利用できるシステムを構築する回路である。負荷30は、受信した電波によって供給される電力をエネルギー源として駆動する素子である。負荷30は、例えば、センサ、LED、IC、マイコン、通信回路、RFタグ回路等である。RFタグ回路10は、リーダライタ装置40から受信する電波をエネルギー源として負荷30を駆動させる回路である。RFタグ回路10は、負荷30を所定の周期で起動して駆動し、負荷を駆動していない期間に通信等の他の処理を実行する。RFタグ回路10は、ワイヤレス給電回路、ワイヤレス給電装置ということもできる。また、RFタグ回路10に接続された負荷30は、ワイヤレスセンサということもできる。RFタグ回路10は、例えば、ICチップ、ディスクリート部品を組み合わせた回路、ICチッ
プとディスクリート部品を組み合わせた回路のいずれかとして実現されるものである。また、リーダライタ装置40は、例えば、コンピュータ等の上位装置43に、アンテナ41が取り付けられたリーダライタ42を接続した装置である。負荷30は、「負荷」の一例である。
RFタグ回路10は、例えば、リーダライタ装置40からの電波を受信するアンテナ20と、リーダライタ装置40に利用させる負荷30とに接続される回路である。RFタグ回路10は、マッチング回路11、整流回路12、負荷制御回路13、インピーダンス調整制御回路14、制御部/記憶部15、調整トリガ生成回路16および通信回路18を備える。
マッチング回路11は、アンテナ20とRFタグ回路10内の回路とのインピーダンスを整合させるための回路である。マッチング回路11は、アンテナ20と整流回路12との間に配置される。マッチング回路11の具体的な回路構成は特に限定されない。マッチング回路11の回路構成は、例えば、図2に例示するように、2つのインダクタ51、52と、インピーダンス調整制御回路14からの調整信号により容量を変更可能な可変容量コンデンサ53とを組合せた回路であってもよい。インピーダンス調整制御回路14から受信する調整信号によって容量を変更可能な可変容量コンデンサ53としては、例えば、互いに容量の異なるコンデンサC〜CとスイッチSC1〜SC5とを図3に例示するように組み合わせた回路を使用することができる。また、マッチング回路11は、バラクタダイオードのようなアナログ制御素子であってもよい。RFタグ回路10では、金属片や水、油等の誘電体がアンテナ20に付着するもしくは接近することで、アンテナ20のインピーダンスが変化し得る。アンテナ20のインピーダンス変化によりアンテナ20とRFタグ回路10内の回路との間のインピーダンス不整合が大きくなると、アンテナ20からRFタグ回路10内の回路へのエネルギー伝送効率が低下する。そこで、マッチング回路11によってアンテナ20とRFタグ回路10内の回路とのインピーダンスを整合させることで、アンテナ20からRFタグ回路10内の回路へのエネルギー伝送効率の低下が抑制される。マッチング回路11は、「マッチング回路」の一例である。
整流回路12は、電波を受信したアンテナ20が出力する交流電力を整流して直流(DC)電力を負荷30及びRFタグ回路10内の各部(負荷制御回路13、インピーダンス調整制御回路14)に供給する回路である。図4は、整流回路12の構成の一例を示す図である。整流回路12としては、図4に例示されるような、2つのダイオードD(DとD等)とコンデンサC(CとC等)とにより構成された倍電圧整流回路を多段接続した回路であってもよい。整流回路12は、負荷30の駆動に用いるVOUT(電源電圧)とは別に、インピーダンス調整で使用するための別系統の直流信号を生成してもよい。整流回路12は、「整流回路」の一例である。
通信回路18は、アンテナ20を介してリーダライタ装置40と無線通信を行うための回路である。通信回路18は、リーダライタ装置40から受信した電波からコマンド等の情報を取り出す復調回路と、リーダライタ装置40に送信する情報を電波によって伝送するために変調する変調回路とを含む。通信回路18は、例えば、リーダライタ装置40から無線通信によって送信されるコマンドを受信し、また、コマンドの実行結果等の情報をリーダライタ装置40に無線通信によって送信する。
負荷制御回路13は、制御部/記憶部15から受信した信号に応じて負荷30を起動させる回路である。図5は、負荷制御回路13の構成の一例を示す図である。負荷制御回路13としては、図5に例示されるように、負荷30への電力供給のオンとオフとを切り替えるスイッチSW131およびコンデンサ132を備える回路を利用することができる。コンデンサ132は、例えば、整流回路12から供給される直流電力を蓄電する。コンデン
サ132は、例えば、整流回路12から供給される直流電力のうち、負荷30の駆動に利用されない余剰分を蓄電してもよい。余剰分の電力は、例えば、負荷30の駆動期間外にアンテナ20が受信した電波によって供給された電力である。コンデンサ132に蓄電された電力は負荷30に供給される。コンデンサ132は、容量が比較的大きいもの(例えば、負荷30の抵抗成分の逆数より容量が大きいもの(時定数の大きい(〜秒オーダー)もの))を選定することで、負荷30に供給される電圧の降下を抑制できる。このようなコンデンサ132が選定されることで、リーダライタ装置40からの受信状況が悪化する等の理由により瞬間的な電力遮断等が生じた場合でも、負荷30をより安定して動作させることが可能となる。スイッチSW131は、負荷制御回路13が制御部/記憶部15から負荷制御信号を受信している間オンにされる。スイッチSW131がオンにされることで整流回路12から供給される直流電力が負荷30に供給され、負荷30が起動される。そのため、負荷制御回路13が負荷制御信号を受信している間、負荷30は継続して駆動する。
制御部/記憶部15は、負荷制御回路13のスイッチSW131のオンにする負荷制御信号を所定の周期で送信する。制御部/記憶部15は、例えば、所定の周期で外部から入力される命令(クロック信号等)に応じて負荷制御信号を負荷制御回路13に送信することで、負荷制御回路13のスイッチSW131をオンにする。その結果、負荷30は、所定の周期で起動される。制御部/記憶部15は、調整トリガ生成回路16からのインピーダンス調整開始命令に応じて調整開始フラグをオンに設定する。調整開始フラグがオンにされた制御部/記憶部15は、インピーダンス調整制御回路14に対してインピーダンス調整の開始を指示するインピーダンス調整を指示する調整制御信号を送信する。
制御部/記憶部15は、例えば、プロセッサと記憶部とを組み合わせた素子である。プロセッサは単一のプロセッサに限定される訳ではなく、マルチプロセッサ構成であってもよい。また、単一のソケットで接続される単一のプロセッサがマルチコア構成を有していても良い。プロセッサが実行する処理のうち少なくとも一部は、例えば、Digital Signal
Processor(DSP)、Graphics Processing Unit(GPU)、数値演算プロセッサ、ベクトルプロセッサ、画像処理プロセッサ等の専用プロセッサで行われても良い。また、プロセッサが実行する処理のうち少なくとも一部は、集積回路(IC)、その他のディジタル回路によって実行されてもよい。また、プロセッサの少なくとも一部にアナログ回路が含まれても良い。集積回路は、Large Scale Integrated circuit(LSI)、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PL
D)を含む。PLDは、例えば、Field-Programmable Gate Array(FPGA)を含む。
プロセッサは、プロセッサと集積回路との組み合わせであっても良い。組み合わせは、例えば、マイクロコントローラユニット(MCU)、System-on-a-chip(SoC)、システムLSI、チップセットなどと呼ばれる。記憶部は、プロセッサから読み書き可能な記憶媒体である。記憶部は、例えば、プロセッサから直接アクセスされる記憶媒体である。記憶部は、例えば、Random Access Memory(RAM)およびRead Only Memory(ROM)を含む。制御部/記憶部15は、「制御部」の一例である。
調整トリガ生成回路16は、制御部/記憶部15の調整開始フラグをオンにするインピーダンス調整開始命令を制御部/記憶部15に送信する。調整トリガ生成回路16は、例えば、整流回路12からインピーダンス調整制御回路14に入力される電源電圧が所定の閾値を下回った際に制御部/記憶部15に対してインピーダンス調整開始命令を送信する。調整トリガ生成回路16は、例えば、外部の回路から入力される外部調整トリガが入力された場合にインピーダンス調整開始命令を送信してもよい。調整トリガ生成回路16は、「指示回路」の一例である。インピーダンス調整開始命令は、「調整指示」の一例である。
図6は、調整トリガ生成回路16の構成の一例を示す図である。調整トリガ生成回路16は、例えば、閾値生成回路161、比較回路162、OR器163およびタイマ164を含む。閾値生成回路161は、閾値1および閾値2の2種類の閾値を生成する回路である。閾値1は、例えば、インピーダンス調整を開始する基準値となる電圧を示す値である。閾値1は、例えば、負荷30を安定して動作させることが可能な電圧の下限値に対して安全係数を考慮して決定される。閾値2は、例えば、負荷30が安定して動作可能な電圧の下限を示す。閾値1は閾値2より大きく、閾値2は負荷30が駆動可能な電圧値の下限より高い。閾値生成回路161は、例えば、整流回路12から入力される電源電圧に基づいて閾値1を決定してもよい。また、閾値生成回路161は閾値2を予めメモリ上に保持してもよい。比較回路162は、閾値生成回路161から入力される閾値1、閾値2と整流回路12から入力される電源電圧とを比較する。電源電圧が閾値2より低い場合、負荷30の安定動作が期待できない。そのため、調整トリガ生成回路16は、制御部/記憶部15に対して負荷強制OFF信号を送信する。負荷強制OFF信号は、負荷30が起動される所定の周期にかかわらず負荷30をオフにさせる指示である。負荷強制OFF信号は、例えば、負荷30を安定して動作させ得る電力がコンデンサ132に蓄電されるまで継続して出力される。電源電圧が閾値2より大きく閾値1よりは小さい場合は、調整トリガ生成回路16は制御部/記憶部15に対して負荷強制ON信号を送信するとともに、タイマ164による計時を開始する。負荷強制ON信号は、負荷30が起動される所定の周期にかかわらず負荷30を継続して駆動させる指示である。タイマ164には負荷30に供給される電源電圧が安定すると考えられる電圧安定期間が記憶されており、調整トリガ生成回路16はタイマ164による計時開始から電圧安定期間経過後に制御部/記憶部15の調整フラグをオンにする指示を送信する。電源電圧が安定すると考えられる電圧安定期間としては、例えば、負荷30の時定数の2倍から4倍程度の期間が例示される。
調整トリガ生成回路16は、例えば、外部調整トリガを用いずに閾値の比較結果に基づいてインピーダンス調整開始命令を送信してもよい。この場合、OR器163が調整トリガ生成回路16から省略されてもよい。また、調整トリガ生成回路16は、例えば、閾値を用いずに外部調整トリガが入力された際にインピーダンス調整開始命令を送信してもよい。この場合、閾値生成回路161および比較回路162が調整トリガ生成回路16から省略されてもよい。
図6に例示される調整トリガ生成回路16では、閾値生成回路161によって生成された閾値と電源電圧との比較結果と外部調整トリガの入力に基づいてインピーダンス調整開始命令を送信した。しかしながら、調整トリガ生成回路16がインピーダンス調整開始命令を送信する契機は、これらに限定されない。調整トリガ生成回路16は、例えば、整流回路12が生成する電源電圧を監視し、電源電圧の監視結果に基づいてインピーダンス調整開始命令を送信してもよい。電源電圧の監視は、例えば、電源立ち上がりの検出、電池接続の検出、リミッタ解除および図6を参照して説明した閾値との比較を含む。電源立ち上がりの検出は、例えば、Power on Reset(POR)の検出、RFタグ回路10に接続された外部電源からの電力供給開始、電源電圧が供給されたことによる制御部/記憶部15の記憶部がmemory read enable状態に遷移したことの検出、を含む。
また、調整トリガ生成回路16は、内部タイマを備え、内部タイマによって一定時間の経過が計時されるたびに(すなわち定期的に)インピーダンス調整開始命令を送信してもよい。この場合、閾値生成回路161、比較回路162、OR器163、タイマ164が調整トリガ生成回路16から省略されてもよい。
また、調整トリガ生成回路16は、RFタグ回路10が外部入力端子を備え、外部インタフェースから入力される割り込み信号を契機としてインピーダンス調整開始命令を送信してもよい。外部インタフェースは、例えば、General Perpose Input Output(GPIO
)端子である。外部インタフェースで入力される割り込みとしては、例えば、外部インタフェースに接続されたMicro Control Unit(MCU)から入力される割り込み、外部インタフェースに接続された外部スイッチから入力される割り込み、を挙げることができる。
また、調整トリガ生成回路16は、例えば、リーダライタ装置40に例示される無線通信の相手装置やSerial Peripheral Interface(SPI)、Inter-Integrated Circuit(
I2C)等の通信インタフェースを介して入力されたコマンドに応じて、インピーダンス調整開始命令を送信してもよい。調整トリガ生成回路16は、例えば、リーダライタ装置40から連続波(Continuous Wave, CW)を受信した場合にRFIDの通信手順により規定
されているコマンドシーケンス(例えばPreamble、Command、parameters、Answer)の開
始タイミングまたは終了タイミングに基づいてインピーダンス調整開始命令を送信してもよい。また、調整トリガ生成回路16は、受信したコマンドの実行エラーを検知した場合にインピーダンス調整開始命令を送信してもよい。実行エラーは、例えば、負荷30を起動するコマンドを受信したにもかかわらず、負荷30の起動ができなかった場合である。また、調整トリガ生成回路16は、コマンドを受信すると、そのコマンドの実行前または実行後に、インピーダンス調整開始命令を送信してもよい。また、調整トリガ生成回路16は、インピーダンス調整の実行を指示するコマンドを受信した場合に、インピーダンス調整開始命令を送信してもよい。また、調整トリガ生成回路16は、特定のコマンドを受信した場合にインピーダンス調整開始命令を送信してもよい。特定のコマンドは、例えば、負荷30の起動を指示するコマンドである。
インピーダンス調整制御回路14は、マッチング回路11のインピーダンスを指定する調整信号(本実施形態では、可変容量コンデンサ53(図2)の容量を指定する調整信号)を出力する回路である。本実施形態に係るRFタグ回路10には、例えば、図7に示した構成を有するインピーダンス調整制御回路14が使用されている。
このインピーダンス調整制御回路14の全体的な動作については後述するが、アップカウンタ61は、Resetパルスが入力されたときにカウント値を“0”クリアし、UPパルスが入力されたときにカウントアップするカウンタである。このアップカウンタ61のカウンタ値は、マッチング回路11のインピーダンス(可変容量コンデンサ53(図2)の容量)を指定する調整信号として使用されている。
比較器62は、電源電圧(整流回路12の出力電圧)VOUTとコンデンサ63の電圧との比較結果を出力する回路である。この比較器62の出力は、CMP_OUT信号線により制御部/記憶部15に入力されている。スイッチ64は、Ctrl信号線を介して制御部/記憶部15によってON/OFF制御されるスイッチである。
図8は、制御部/記憶部15がインピーダンス調整制御回路14を制御する制御フローの一例を示す図である。図7の制御フローは、例えば、調整トリガ生成回路16から制御部/記憶部15に調整トリガが入力されることで開始される。以下、図7を参照して、制御部/記憶部15がインピーダンス調整制御回路14を制御する制御フローの一例について説明する。
調整トリガが入力された制御部/記憶部15は、まず、Resetパルスを出力する(ステップS101)。これにより、インピーダンス調整制御回路14(図7参照)内のアップカウンタ61のカウント値が“0”にリセットされ、マッチング回路11内の可変容量コンデンサ53(図2)の容量が最低容量Cに調整される。
次いで、制御部/記憶部15は、Ctrlパルスを出力する(ステップS102)。すなわち、制御部/記憶部15は、スイッチ64をONとすることにより、コンデンサ63
の電圧(比較器62の−端子への入力電圧)を、その時点における電源電圧VOUTと一致させてから、スイッチ64をOFFとすることにより、コンデンサ63の電圧をホールドする。
その後、制御部/記憶部15は、UPパルスを出力(ステップS103)してから、比較器62の出力CMP_OUTがローであるか否かを判定する(ステップS104)。
UPパルスが入力されると、アップカウンタ61のカウント値がカウントアップされるため、マッチング回路11内の可変容量コンデンサ53の容量が増加する。可変容量コンデンサ53の容量を増加させた後におけるマッチング回路11のインピーダンスが適正値とはなっておらず、かつ、マッチング回路11のインピーダンスが適正値に近づいた場合には、電源電圧が上昇する。一方、可変容量コンデンサ53の容量を増加させた後におけるマッチング回路11のインピーダンスが適正値となっていた場合には、電源電圧は殆ど変化しない。また、可変容量コンデンサ53の容量を増加させた後におけるインピーダンスが適正値となっておらず、かつ、インピーダンスが適正値からさらに外れた場合にも、電源電圧は殆ど変化しない。従って、インピーダンスが適正値となっている場合、または、インピーダンスが適正値からさらに外れる場合には、CMP_OUTがローになる。そのため、CMP_OUTがローである場合には、インピーダンスが適正値であるとして、または、インピーダンスが適正値からさらに適正値から外れることを抑制するために、マッチング回路11のインピーダンスの調整が完了される。また、マッチング回路11のインピーダンスが適正値とはなっておらず、かつ、マッチング回路11のインピーダンスが適正値に近づいた場合には、CMP_OUTがハイになる。そのため、CMP_OUTがハイである場合には、マッチング回路のインピーダンスの調整が完了していないことになり、インピーダンスの調整が継続して実行される。
そのため、制御部/記憶部15は、比較器62の出力CMP_OUTがハイであった場合(ステップS104;NO)には、ステップS103以降の処理を再び開始する。そして、制御部/記憶部15は、比較器62の出力CMP_OUTがローとなったとき(ステップS104;YES)に、このインピーダンス調整処理(図8の処理)を終了する。
図9は、実施形態に係る処理フローの一例を示す図である。以下、図9を参照して、実施形態に係る処理フローの一例について説明する。
OP1では、インピーダンス調整が有効か否かが確認される。インピーダンス調整が有効か否かを示す情報は、例えば、制御部/記憶部15に予め記憶される。インピーダンス調整が有効な場合(OP1でYES)、処理はOP2に進められる。インピーダンス調整が無効な場合(OP1でNO)、OP2からOP5に例示されるインピーダンス調整処理は実行されず、処理はOP7に進められる。
OP2では、調整トリガ生成回路16は、インピーダンス調整の指示が外部から入力されたか否か判定する。外部からの指示は、例えば、外部調整トリガ、リーダライタ装置40からのコマンド、SPIやI2Cを介して入力されたコマンド等である。インピーダンス調整の指示が外部から入力された場合(OP2でYES)、処理はOP5に進められる。インピーダンス調整の指示が外部から入力されていない場合(OP2でNO)、処理はOP3に進められる。
OP3では、調整トリガ生成回路16は、整流回路12から入力される電源電圧が閾値2未満であるか否かを判定する。閾値2は、上述の通り、負荷30を安定動作可能な電圧の下限であるため、入力電圧が閾値2未満である場合、負荷30の安定動作は期待できない。そのため、入力電圧が閾値2未満である場合(OP3でYES)、インピーダンス調
整不可と判定され、処理はOP8に進められる。閾値2以上である場合(OP3でNO)、入力電圧が負荷30を安定動作可能であることからインピーダンス調整可能と判定され、処理はOP4に進められる。
OP4では、制御部/記憶部15は、調整開始フラグがオンに設定されているか否かを判定する。調整開始フラグは、例えば、調整トリガ生成回路16からのインピーダンス調整開始命令によってオンにされる。調整トリガ生成回路16は、例えば、負荷30が起動されてから電圧安定期間が経過すると、インピーダンス調整開始命令を送信する。調整開始フラグがオンに設定されている場合(OP4でYES)、制御部/記憶部15は、負荷制御信号を負荷制御回路13に送信することで、所定の周期にかかわらずスイッチSW131をオンにする。以降、スイッチSW131は、通常負荷30を起動させる所定の周期にかかわらずOP6でオフにされるまでの間、オンの状態が維持される。すなわち、負荷30の起動されてから停止するまでの時間である駆動時間が延長される。以下、本明細書において、所定の周期にかかわらずスイッチSW131をオンにすることを、スイッチSW131の強制オンと称する。
OP5では、インピーダンス調整制御回路14は、調整信号をマッチング回路11に送信してインピーダンスの調整を行う。インピーダンス調整の詳細については後述する。OP6では、制御部/記憶部15は、スイッチSW131の強制オンを解除する。すなわち、スイッチSW131の強制オンが解除された結果、負荷30を駆動する駆動時間の延長は終了する。さらに、OP6では、制御部/記憶部15は、調整トリガ生成回路16のタイマ164を“0”にリセットする。
OP7では、制御部/記憶部15は負荷制御回路13に対して負荷制御信号を所定の期間送信する。負荷制御回路13は、負荷制御信号を受信している間、スイッチSW131をオンにする。すなわち、OP7では、負荷30は所定の期間駆動される。
OP8では、調整トリガ生成回路16は、負荷強制OFF信号を制御部/記憶部15に送信する。負荷強制OFF信号を受信した制御部/記憶部15は、負荷制御信号を負荷制御回路13に送信することで、負荷30が起動される所定の周期にかかわらず、負荷30をオフにする。さらに、制御部/記憶部15は、インピーダンス調整を実行できなかったことを示すエラー報告をリーダライタ装置40に送信してもよい。
図9を参照して説明した実施形態に係る処理フローにおいて、制御部/記憶部15は、調整開始フラグがオンに設定されている場合(OP4でYES)に負荷30の駆動時間を延長し、OP5によるインピーダンスの調整を実行した。この駆動時間の延長およびインピーダンスの調整は、調整トリガ生成回路16からのインピーダンス調整開始命令が調整フラグをオンに設定した周期と同じ周期内に実行されてもよいし、調整フラグがオンにされた周期の次以降の周期に実行されてもよい。すなわち、制御部/記憶部15は、インピーダンス調整開始命令を受信してから任意のタイミングで駆動時間を延長してインピーダンスの調整を実行できる。
図10は、実施形態におけるインピーダンス調整の処理フローの一例を示す図である。図10に例示される処理は、例えば、図9のOP5で実行される処理である。図10に例示される処理では、図8におけるアップカウンタ61へのResetパルス送信は既に行われているものとする。以下、図10を参照して、実施形態におけるインピーダンス調整の処理フローの一例について説明する。
OP11では、制御部/記憶部15は、整流回路12からインピーダンス調整制御回路14に入力される電源電圧(図中では監視電圧と記載)をサンプルホールド(S/H)す
る。OP11の処理は、例えば、図8のS102の処理に相当する。OP12では、インピーダンス調整制御回路14はマッチング回路11のインピーダンスを上昇させる調整信号を送信する。調整信号を受信したマッチング回路11は、例えば、可変容量コンデンサ53の容量を変更することで、マッチング回路11のインピーダンスをΔZ上昇させる。OP12の処理は、例えば、図8のS103の処理に相当する。OP13では、制御部/記憶部15は、OP12によるインピーダンス上昇後における電源電圧を取得する。制御部/記憶部15は、OP12で取得した電源電圧とOP11でS/Hした電源電圧との差がδV未満であるか否かを判定する。ここで、δVは、インピーダンス調整制御回路14の比較器141の分解能によって定まる値である。また、δVは、は所定の閾値であってもよい。δV未満である場合(OP13でYES)、インピーダンス調整処理は終了する。δV未満ではない場合(OP13でNO)、処理はOP11に戻る。OP13の処理は、図8のS104に相当する。図10に例示されるように、電源電圧の上昇幅が比較器141の分解能未満または所定の閾値未満となるまでの間、OP11、OP12の処理が繰り返され、マッチング回路11のインピーダンスが調整される。
図11は、実施形態における整流回路12から出力される電源電圧の変動の一例を示す図である。図11では、縦軸に電圧、横軸に時間が例示される。図11では、負荷30が起動されるタイミングを「負荷ON」または「ON」、負荷30が停止されるタイミングを「負荷OFF」または「OFF」と記載している。すなわち、実施形態に係る負荷30は、所定の周期で「負荷ON」されるとともに、「負荷ON」されてから「負荷OFF」されるまでの間は継続して駆動される。図11に例示されるように、負荷30が起動すると、負荷30の起動に伴う電圧降下により、整流回路12が出力する電源電圧が低下する。RFタグ回路10に水等が付着することでアンテナ20とRFタグ回路10とのインピーダンス不整合が生じると、整流回路12から出力される電源電圧が負荷30の起動に伴う電圧降下によってインピーダンス調整開始の契機となる閾値1(図6)を下回る。電源電圧が閾値1を下回ると、図9で説明したようにスイッチSW131が強制オンにされ、インピーダンス調整が実行される。強制オンはアンテナ20とRFタグ回路10のインピーダンスが整合するまで継続する。強制オンの結果、負荷30の駆動時間が延長される。インピーダンス調整は、図10を参照して説明したように、マッチング回路11のインピーダンスをΔZずつ上昇させて行われる。そのため、インピーダンス調整時の電源電圧は、図11に例示されるように、階段状に上昇する。アンテナ20とRFタグ回路10のインピーダンスが整合すると、強制オンが解除され、スイッチSW131は所定の周期でオンオフされるようになる。すなわち、実施形態では、インピーダンス調整時には、インピーダンスが整合するまでの間、スイッチSW131がオンの状態で維持される。
図12は、整流回路12からの電源電圧と負荷制御信号、インピーダンス調整開始命令の波形の一例を示す図である。図12において、「TON」の期間は負荷30が駆動している期間の例示であり、「TOFF」の期間は負荷30が駆動していない期間の例示である。さらに、「TON_stable」は電源電圧が安定したと判定されるまでの期間の例示であり、「TON_ext」の期間は、負荷30の駆動時間の延長期間の例示である。図12では、「TON_stable」の期間として、負荷30の時定数τの4倍の時間(4τ)が例示されている。図12に例示されるように、負荷30が駆動時における整流回路12からの電源電圧が閾値1(図12ではVTHと記載)を下回ると、負荷30の駆動時間が延長される。電源電圧が安定すると(すなわち、「TON_ext」の期間経過すると)、調整トリガ生成回路16からインピーダンス調整開始命令が制御部/記憶部15に対して送信される。図12の例では、インピーダンスが整合するまでの時間は、負荷30の時定数τと同じ長さになっている。そのため、図12の例では、「TON_ext」の期間は、「TON_stable」の期間とインピーダンスが整合するまでの時間を合計した、時定数の5倍(5τ)となる。なお、図12において、インピーダンス調整時の電源電圧の上昇は、図11に例示されるように階段状に上昇するが、図12では簡略
化してなだらかな曲線として記載している。
実施形態との比較のため、比較例について検討する。比較例に係るRFタグ回路では、負荷の駆動時間はインピーダンス調整の有無に関わらず一定である。すなわち、比較例では、アンテナとRFタグ回路とのインピーダンス不整合が生じていない場合でも、負荷の応答とインピーダンス調整が可能な負荷の駆動時間が確保される。図13は、所定の周期で実行される処理の一例を示す図である。図13では、実施形態に係る所定の周期で実行される処理の一例とともに、比較例に係る所定の周期で実行される処理の一例も例示される。図13の例では、実施形態および比較例のいずれも、所定の周期の間に負荷が駆動する「負荷ON」と負荷によって収集されたデータを送信する「SPI通信」とが行われる。実施形態では、アンテナ20とRFタグ回路10とのインピーダンス不整合が生じていない場合は、負荷30の応答時間に応じた期間継続して負荷30は駆動する。すなわち、インピーダンス不整合が生じていない場合、実施形態に係る負荷30の駆動時間は、比較例に係る負荷の駆動時間よりもインピーダンス調整時間の分だけ短かい。そのため、実施形態では負荷駆動以外の処理(図13では、SPI通信が例示される)に割り当て可能な時間が比較例よりも多くなる。そのため、図13に例示されるように、比較例よりも実施形態の方が多くの時間をSPI通信に割り当てることができる。そのため、比較例ではSPI通信で送信されるデータが8bitであるのに対し、実施形態では16bitとすることが可能となり、実施形態に係るRFタグ回路10は比較例に係るRFタグ回路よりも多くのデータを送信できる。
<実施形態の作用効果>
実施形態では、上述の通り、インピーダンス調整を行わないときは、負荷30の駆動時間は、負荷30のインピーダンス調整にかかる時間を考慮せずに決定される。また、実施形態では、アンテナ20とRFタグ回路10とのインピーダンス不整合が生じると、インピーダンス調整が可能となるように負荷30の駆動時間が延長される。そのため、実施形態によれば、負荷が駆動するたびにインピーダンス調整を行う比較例よりも負荷30の駆動時間を短縮できる。その結果、実施形態によれば、通信によって例示されるその他の処理に対して比較例よりも多くの時間を割り当て可能となる。
実施形態では、図9のOP8に例示されるように、整流回路12からの電源電圧が閾値2(負荷30の安定稼働の下限)を下回る場合、負荷30を強制オフにするとともに、インピーダンス調整を実行できなかったことを示すエラー報告をリーダライタ装置40に送信する。そのため、実施形態によれば、電源電圧が負荷30の駆動に不足していることをリーダライタ装置40に通知できる。
実施形態では、整流回路12からの電源電圧が閾値1(図6)を下回ると、図9で説明したように、インピーダンス調整が実行される。整流回路12からの電源電圧が負荷30の起動に伴う電圧降下により閾値1を下回る場合は、例えば、負荷30を安定して動作させることが困難となる。そのため、実施形態によれば、RFタグ回路10は負荷30を安定して動作させることが困難な場合にインピーダンスの調整を実行できる。
実施形態では、上述の通り、調整トリガ生成回路16は、リーダライタ装置40から受信した負荷に対するコマンドの実行結果がエラーであったことを契機として、調整指示を送信してもよい。負荷30に対するコマンドの実行結果がエラーである場合、アンテナ20とRFタグ回路10とのインピーダンスの不整合による影響で整流回路12が生成する電圧が低下し、その結果、負荷30が安定動作していない場合が考えられる。そのため、実施形態によれば、RFタグ回路は負荷が安定動作していない場合にインピーダンスの調整を実行できる。
実施形態では、上述の通り、調整トリガ生成回路16は、リーダライタ装置40からインピーダンス調整の指示を受信したことを契機として、調整指示を送信してもよい。リーダライタ装置40は、例えば、負荷30からの応答でエラーを受信した場合や負荷30に対してコマンドを送信する場合等にインピーダンス調整の指示を送信する。そのため、実施形態によれば、RFタグ回路10はリーダライタ装置40からの指示に応じてインピーダンスの調整を実行できる。
<第1変形例>
実施形態では、アンテナ20とRFタグ回路10とのインピーダンスが不整合になると、整流回路12からの電源電圧が安定するまで待機してからインピーダンス調整が実施される。電源電圧が安定するまでの時間は、調整トリガ生成回路16のタイマ164によってあらかじめ決定された電圧安定期間(例えば、図12に例示される4τ)が計時される。第1変形例では、電圧安定期間は駆動延長時間として外部から補助記憶部に記憶される。以下、図面を参照して第1変形例について説明する。なお、実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図14は、第1変形例に係るRFタグ回路10aの構成の一例を示す図である。図14では、リーダライタ装置40および通信回路18の図示は省略している。第1変形例に係るRFタグ回路10aは、調整トリガ生成回路16が調整トリガ生成回路16aに置き換えられるとともに、補助記憶部17が追加される点で実施形態に係るRFタグ回路10とは異なる。
補助記憶部17は、不揮発性のメモリであり、外部から書き換え可能である。補助記憶部17には、例えば、インピーダンス調整を行う際に電源電圧が安定するまでの時間を示す駆動延長時間が記憶される。駆動延長時間は、例えば、リーダライタ装置40によって例示される外部装置から補助記憶部17に書き込まれる。また、駆動時間は、RFタグ回路10aの製造時に補助記憶部17に書き込まれてもよい。補助記憶部17は、「記憶部」の一例である。駆動延長時間は「時間情報」の一例である。
インピーダンスが調整される場合、調整トリガ生成回路16aは、負荷強制ON信号を送信してから補助記憶部17に記憶された駆動延長時間経過後、インピーダンス調整開始命令を制御部/記憶部15に送信する。補助記憶部17に記憶された駆動延長時間は書き換え可能である。そのため、例えば、負荷30とは時定数の異なる負荷がRFタグ回路10aに接続されることで電源電圧が安定するまでの時間が変動しても、補助記憶部17に記憶された駆動延長時間を書き換えることで、第1変形例に係るRFタグ回路10aは当該負荷のインピーダンス調整を適切に実行できる。
<第2変形例>
第1変形例では、駆動延長時間が補助記憶部17に記憶された。第2変形例では、整流回路12から供給される電源電圧が安定したことを検出する電源安定化検出回路が追加される。以下、図面を参照して第2変形例について説明する。なお、実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図15は、第2変形例に係るRFタグ回路10bの構成の一例を示す図である。図15では、リーダライタ装置40および通信回路18の図示は省略している。第2変形例に係るRFタグ回路10bは、調整トリガ生成回路16が調整トリガ生成回路16bに置き換えられる点で、実施形態に係るRFタグ回路10とは異なる。
図16は、第2変形例に係る調整トリガ生成回路16bの構成の一例を示す図である。第2変形例に係る調整トリガ生成回路16bは、タイマ164の代わりにスイッチSW1
66を介して接続される電源安定化検出回路165を備える点で、実施形態に係る調整トリガ生成回路16とは異なる。電源安定化検出回路165は、例えば、電源電圧の変動幅が所定幅以下である場合に、電源電圧が安定したと判定する。電源安定化検出回路165は、例えば、微分回路と比較回路(図中では、COMPと記載)を含む。電源安定化検出回路165は、例えば、電源電圧の時間微分が所定値より小さくなったときに、電源電圧が安定したと判定する。電源安定化検出回路165によって電源電圧が安定したと判定されると、調整トリガ生成回路16bはインピーダンス調整開始命令を送信することで、制御部/記憶部15の調整トリガをオンに設定する。電源安定化検出回路165は、「変動検出回路」の一例である。
第2変形例では、電源安定化検出回路165によって、電源電圧の安定を検出した。電源電圧が安定するまでの時間に変動があっても適切にインピーダンス調整を行うことができる。また、第2変形例によれば、駆動延長時間をあらかじめ設定しなくともよい。
以上説明した実施形態や変形例では、負荷30は所定の周期で起動と停止を繰り返した。しかしながら、負荷30の起動は所定の周期で行われなくともよい。すなわち、負荷30は起動と停止が繰り返されればよい。負荷30の駆動時間は、あらかじめ制御部/記憶部15に記憶された時間でもよいし、リーダライタ装置40からの負荷30の起動および停止を指示するコマンドによって決定されてもよいし、電波の受信状況等の周囲の環境変化によって決定されてもよいし、ユーザによって指定されてもよい。また、駆動時間は、負荷30が起動されるたびに指定されてもよい。
以上説明した実施形態や変形例では、マッチング回路11内の可変容量コンデンサ53の容量を単調増加させる線形探索によってインピーダンスの調整が実施された。しかしながら、インピーダンスの調整のアルゴリズムが、可変容量コンデンサ53の容量を単調増加させる線形探索に限定されるわけではない。例えば、可変容量コンデンサ53の容量を単調減少させる線形探索によってインピーダンスの調整が実施されてもよい。また、二分探索、木探索等の任意の探索アルゴリズムによってインピーダンスの調整が実施されてもよい。
以上で開示した実施形態や変形例はそれぞれ組み合わせる事ができる。
10、10a、10b・・・RFタグ回路
11・・・マッチング回路
12・・・整流回路
13・・・負荷制御回路
132・・・コンデンサ
14・・・インピーダンス調整制御回路
15・・・制御部/記憶部
16、16a、16b・・・調整トリガ生成回路
17・・・補助記憶部
18・・・通信回路
20、41・・・アンテナ
30・・・負荷
40・・・リーダライタ装置
42・・・リーダライタ
43・・・上位装置

Claims (7)

  1. アンテナと負荷とに接続されるRFタグ回路であって、
    前記アンテナが受信した電波を整流して直流電力を供給する整流回路と、
    前記アンテナと前記整流回路との間に配置された、インピーダンスが可変なマッチング回路と、
    前記負荷の起動と停止を繰り返し制御する制御部と、
    前記RFタグ回路と前記アンテナとの間のインピーダンスが不整合である場合に、インピーダンス調整の開始を指示する調整指示を前記制御部に送信する指示回路と、を備え、
    前記制御部は、前記指示回路から前記調整指示を受信すると、前記負荷を起動してから停止するまでの時間である駆動時間を延長するとともに、前記整流回路から供給される直流電力が大きくなるように前記マッチング回路のインピーダンスを前記負荷の駆動中に調整する、
    RFタグ回路。
  2. 前記RFタグ回路と前記アンテナとの間のインピーダンスが不整合である場合は、前記整流回路から供給される直流電圧が前記負荷の起動に伴う電圧降下により所定の閾値以下となる場合を含む、
    請求項1に記載のRFタグ回路。
  3. 前記RFタグ回路と前記アンテナとの間のインピーダンスが不整合である場合は、前記アンテナを介した無線通信により前記負荷を利用する装置から受信した前記負荷に対するコマンドの実行結果がエラーであった場合を含む、
    請求項1または2に記載のRFタグ回路。
  4. 前記RFタグ回路と前記アンテナとの間のインピーダンスが不整合である場合は、前記アンテナを介した無線通信により前記負荷を利用する装置からインピーダンス調整の指示を受信した場合を含む、
    請求項1から3のいずれか一項に記載のRFタグ回路。
  5. 起動された前記負荷に前記整流回路から供給される電力が安定するまでの時間を示す時間情報を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記制御部は、前記指示回路から前記調整指示を受信すると、前記負荷を起動してから前記記憶部に記憶された前記時間情報で示される時間が経過してから、前記インピーダンスの調整を開始する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載のRFタグ回路。
  6. 前記整流回路から供給される電圧の変動幅が所定の範囲内であることを検出する変動検出回路をさらに備え、
    前記制御部は、前記指示回路から前記調整指示を受信すると、前記変動検出回路によって前記電圧の変動幅が所定の範囲内であることが検出されてから、前記インピーダンスの調整を開始する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載のRFタグ回路。
  7. 前記制御部は、前記負荷を所定の周期で起動する、
    請求項1から6のいずれか一項に記載のRFタグ回路。
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