[第1実施例]
図面を参照して実施例に係る温風暖房機2について説明する。以下の説明では、図1に示すようにX方向とY方向とZ方向を定義する。X方向とY方向とZ方向は、互いに直交している。X方向とY方向は、水平方向に対応する。Z方向は、鉛直方向に対応する。X方向は、温風暖房機2の左右方向に対応する。Y方向は、温風暖房機2の前後方向に対応する。Z方向は、温風暖房機2の上下方向に対応する。
図1に示すように、温風暖房機2は、天板12と、前板14と、後板16と、左右の外側側板18と、底板17と、で構成される本体ケース10を備えている。後板16と左右の外側側板18は、一体的に成形されている。前板14の下部に、温風暖房機2によって暖められた空気を吹き出す吹出口14aが設けられている。天板12には、操作パネル12aが設けられている。ユーザは、操作パネル12aを操作することによって、温風暖房機2の運転モード、設定温度などを設定することができる。また、本体ケース10内には、温風暖房機2の動作を制御する制御装置100が収容されている。
図2に示すように、後板16の上部には、室内の空気を取り入れる取入口16aが設けられている。取入口16aの後方側には、本体ケース10内への埃などの侵入を防止するフィルタユニット13が着脱可能に取り付けられている。
本体ケース10内には、燃焼部80と、送風ファン24と、第1電気ヒータ20と、第2電気ヒータ30と、支持具5が設けられている。以下では、第1電気ヒータ20及び第2電気ヒータ30を総称して、「電気ヒータ」と呼ぶ場合がある。本体ケース10内の燃焼部80は、取入口16aの前方側に設けられている。燃焼部80には、バーナ82が設けられている。バーナ82は、燃料供給路(図示省略)に接続されており、燃料供給路から燃料ガスが供給されるように構成されている。送風ファン24は、燃焼部80の下方に設けられている。電気ヒータは、送風ファン24と吹出口14aの間に設けられている。バーナ82、送風ファン24、及び、電気ヒータの動作は、制御装置100によって制御される。また、図3に示すように、本体ケース10内には、左右の内側側板19が設けられている。一対の内側側板19は、外側側板18より内側に配置されている。送風ファン24の左右両側に内側側板19が配置されている。左の内側側板19と右の内側側板19の間に送風ファン24が配置されている。各内側側板19は、温風暖房機2の上下方向(Z方向)に延びている。
次いで、図2を参照して、本体ケース10内に形成されている複数の空気通路40、42、44、46、48、90、92、及び、本体ケース10内を流れる空気の流れについて説明する。空気通路40、42、44、46、48は、燃焼部80に形成されている空気通路である。送風ファン24を動作させると、室内の空気が取入口16aを介して第1の空気通路40、第2の空気通路42、第3の空気通路44、及び、第6の空気通路90に取り込まれる。矢印Cに示すように、第3の空気通路44に取り込まれた空気はバーナ82に導かれる。この場合に、バーナ82を点火すると、燃焼用一次空気吸込口(図示省略)から吸込まれる空気と矢印Cに示すように導かれた空気によって、燃料ガスが燃焼される。この燃焼によって生じた燃焼ガスは、矢印Eに示すように排出される。そして、矢印Bに示す第2の空気通路42に取り込まれた空気と、矢印Eに示す燃焼ガスが、第4の空気通路46で混合される。さらに、矢印Aに示す第1の空気通路40に取り込まれた空気と第4の空気通路46で混合された空気が、第5の空気通路48で混合される。第6の空気通路90は、第3の空気通路44の下方に形成されており、燃焼部80を介することなく、送風ファン24に連通している。第5の空気通路48で混合された空気は、矢印Dに示す第6の空気通路90に取り込まれた空気と混合され、送風ファン24を介して、第7の空気通路92に導入される。第7の空気通路92は、送風ファン24と吹出口14aを連通する空気通路である。矢印Gに示すように、第7の空気通路92に導入される空気は、吹出口14aから吹き出される。なお、矢印Gは、第7の空気通路92の中心経路であり、通過する空気量が一番多い経路である。送風ファン24によって吹出口14aに送られた空気の一部は、矢印Hに示すように、上方に巻き上げられて、電気ヒータに接触する。電気ヒータが配置されている部分では、巻き上げられた空気の渦が形成される。巻き上げられた空気と電気ヒータが接触することによって、空気が加熱される。電気ヒータによって加熱された空気は、矢印Jに示すように、再び送風ファン24によって送風され、矢印Gに示すように、吹出口14aに向けて流れてゆく。
次に、電気ヒータ(第1電気ヒータ20及び第2電気ヒータ30)と支持具5について説明する。図2及び図3に示すように、温風暖房機2は、本体ケース10内に配置されている電気ヒータ(第1電気ヒータ20及び第2電気ヒータ30)と、本体ケース10内で電気ヒータを支持する支持具5を備えている。電気ヒータと支持具5は、送風ファン24の中心部より前方に配置されている。電気ヒータと支持具5は、送風ファン24の中心部より下方に配置されている。また、電気ヒータと支持具5は、吹出口14aの上端部より上方に配置されている。電気ヒータは、送風ファン24によって送風される空気を加熱する。支持具5は、本体ケース10内の内側側板19に着脱可能に固定されている。
図4から図6に示すように、支持具5は、第1電気ヒータ20を支持する第1ヒータ支持部501と、第2電気ヒータ30を支持する第2ヒータ支持部502を備えている。第2電気ヒータ30は、第1電気ヒータ20に対して傾斜している。第2ヒータ支持部502は、第1ヒータ支持部501に対して傾斜している。以下の説明では、図4から図6に示すように第1方向D1と第2方向D2と第3方向D3を定義する。第1方向D1、第2方向D2及び第3方向D3は、第1電気ヒータ20、第2電気ヒータ30、第1ヒータ支持部501及び第2ヒータ支持部502に関する方向である。
図7に示すように、第1電気ヒータ20は、略U字状の形状をしている。第1電気ヒータ20は、通電によって発熱する。第1電気ヒータ20は、第1ヒータ部21と第2ヒータ部22と接続部23を備えている。第1ヒータ部21と第2ヒータ部22は、棒状に形成されている。接続部23は、弧状に湾曲している。第1ヒータ部21と第2ヒータ部22は、第1方向D1に延びている。第1ヒータ部21と第2ヒータ部22は、第2方向D2に並んでいる。第1ヒータ部21と第2ヒータ部22と接続部23は、一体的に形成されている。第1ヒータ部21と第2ヒータ部22の間に接続部23が配置されている。第1ヒータ部21と第2ヒータ部22は、接続部23を介して接続されている。接続部23は、第1ヒータ部21の第1方向D1の一端部(図7の左側端部)と、第2ヒータ部22の第1方向D1の一端部(図7の左側端部)に接続されている。第1ヒータ部21と第2ヒータ部22と接続部23は、通電によって発熱したときに膨張することがある。第1ヒータ部21の第1方向D1の他端部(図7の右側端部)と、第2ヒータ部22の第1方向D1の他端部(図7の右側端部)は、本体ケース10内に配置されている内側側板19に固定されている(図3参照)。第1ヒータ部21の他端部(図3の右側端部)と第2ヒータ部22の他端部(図3の右側端部)は、内側側板19を介して本体ケース10に固定されている。
第2電気ヒータ30は、第1電気ヒータ20と同様の構成を備えている。図7に示すように、第2電気ヒータ30の第1ヒータ部31と第2ヒータ部32と接続部33は、第1電気ヒータ20の第1ヒータ部21と第2ヒータ部22と接続部23と同様の構成を備えている。したがって、第2電気ヒータ30の各構成(31、32、33)の詳細な説明を省略する。
次に、電気ヒータ(第1電気ヒータ20と第2電気ヒータ30)を支持する支持具5について説明する。まず、第1ヒータ支持部501について説明する。図4から図6に示すように、支持具5の第1ヒータ支持部501は、第1電気ヒータ20を支持している。第1ヒータ支持部501は、第1支持部50と第2支持部60を備えている。第1支持部50は、第1電気ヒータ20の第1ヒータ部21を支持している。第1支持部50は、第1電気ヒータ20の第1ヒータ部21を囲んでいる。
第1支持部50は、第1部分51と第2部分52と第3部分53を備えている。第1部分51と第2部分52と第3部分53は、一体的に形成されている。第1部分51の一方側に第2部分52が固定されており、第1部分51の他方側に第3部分53が固定されている。第1部分51と第2部分52と第3部分53によって第1電気ヒータ20の第1ヒータ部21が囲まれている。
第1部分51は、板状に形成されている。第1部分51は、第2方向D2において第1ヒータ部21の外側(第2ヒータ部22とは反対側)に配置されている。第1部分51は、突出部54aを備えている。第1部分51の第1ヒータ部21側の表面に突出部54aが設けられている。
第2部分52は、板状に形成されている。第2部分52は、第3方向D3において第1ヒータ部21の一方側(第3部分53と反対側)に配置されている。第2部分52は、鉛直方向において第1ヒータ部21の下側に配置されている。第2部分52は、突出部54bを備えている。第2部分52の第1ヒータ部21側の表面に突出部54bが設けられている。
第3部分53は、板状に形成されている。第3部分53は、第3方向D3において第1ヒータ部21の他方側(第2部分52と反対側)に配置されている。第3部分53は、鉛直方向において第1ヒータ部21の上側に配置されている。第3部分53は、突出部54cを備えている。第3部分53の第1ヒータ部21側の表面に突出部54cが設けられている。第2部分52と第3部分53の間に第1電気ヒータ20の第1ヒータ部21が配置されている。第2部分52と第3部分53によって第1電気ヒータ20の第1ヒータ部21が囲まれている。板状の第2部分52は、第1の一方の板状部材の一例である。また、板状の第3部分53は、第1の他方の板状部材の一例である。第1の一方の板状部材と第1の他方の板状部材によって第1ヒータ部21が囲まれている。
第1部分51と第2部分52と第3部分53の突出部54a、54b、54cは、第1ヒータ部21に向かって突出している。各突出部54a、54b、54cの先端部55a、55b、55cは、第1ヒータ部21に向かって凸になるように湾曲している。複数の突出部54a、54b、54cの先端部55a、55b、55cの少なくとも1個が第1ヒータ部21に接触する。第1部分51と第2部分52と第3部分53の突出部54a、54b、54cの全てが同時に第1ヒータ部21に接触することはない。すなわち、複数の突出部54a、54b、54cの先端部55a、55b、55cの少なくとも1個が第1ヒータ部21と非接触になる。
第1ヒータ支持部501の第2支持部60は、上記の第1支持部50と同様の構成であるが、以下に確認的に説明する。第1ヒータ支持部501の第2支持部60は、第1部分61と第2部分62と第3部分63を備えている。第1部分61と第2部分62と第3部分63は、一体的に形成されている。第1部分61の一方側に第2部分62が固定されており、第1部分61の他方側に第3部分63が固定されている。第1部分61と第2部分62と第3部分63によって第1電気ヒータ20の第2ヒータ部22が囲まれている。
第1部分61は、板状に形成されている。第1部分61は、第2方向D2において第2ヒータ部22の外側(第1ヒータ部21とは反対側)に配置されている。第1部分61は、突出部64aを備えている。第1部分61の第2ヒータ部22側の表面に突出部64aが設けられている。また、第2支持部60の第1部分61と上記の第1支持部50の第1部分51とによって、第1電気ヒータ20の第1ヒータ部21と第2ヒータ部22が囲まれている。上記の板状の第1部分51は、第2の一方の板状部材の一例である。また、板状の第1部分61は、第2の他方の板状部材の一例である。第2の一方の板状部材と第2の他方の板状部材によって第1ヒータ部21と第2ヒータ部22が囲まれている。
第2部分62は、板状に形成されている。第2部分62は、第3方向D3において第2ヒータ部22の一方側(第3部分63と反対側)に配置されている。第2部分62は、鉛直方向において第2ヒータ部22の下側に配置されている。第2部分62は、突出部64bを備えている。第2部分62の第2ヒータ部22側の表面に突出部64bが設けられている。
第3部分63は、板状に形成されている。第3部分63は、第3方向D3において第2ヒータ部22の他方側(第2部分62と反対側)に配置されている。第3部分63は、鉛直方向において第2ヒータ部22の上側に配置されている。第3部分63は、突出部64cを備えている。第3部分63の第2ヒータ部22側の表面に突出部64cが設けられている。第2部分62と第3部分63の間に第1電気ヒータ20の第2ヒータ部22が配置されている。第2部分62と第3部分63によって第1電気ヒータ20の第2ヒータ部22が囲まれている。
第1部分61と第2部分62と第3部分63の突出部64a、64b、64cは、第2ヒータ部22に向かって突出している。各突出部64a、64b、64cの先端部65a、65b、65cは、第2ヒータ部22に向かって凸になるように湾曲している。複数の突出部64a、64b、64cの先端部65a、65b、65cの少なくとも1個が第2ヒータ部22に接触する。第1部分61と第2部分62と第3部分63の突出部64a、64b、64cの全てが同時に第2ヒータ部22に接触することはない。すなわち、複数の突出部64a、64b、64cの先端部65a、65b、65cの少なくとも1個が第2ヒータ部22と非接触になる。
第1ヒータ支持部501の構成について更に説明する。まず、図4に示すように、第1方向D1と直交する断面を視た状態で、第1ヒータ部21の中心部21cと第2ヒータ部22の中心部22cを通過する平面であって第1方向D1と平行な平面を第1対向面P1と仮定する。第1対向面P1は、仮想的な平面である。第1対向面P1は、第1支持部50の第2部分52と第3部分53の間に位置している。また、第1対向面P1は、第2支持部60の第2部分62と第3部分63の間に位置している。第1対向面P1は、第2方向D2と平行な平面である。
上記のように第1対向面P1を仮定すると、第1ヒータ支持部501は、第1対向面P1を挟んで対向する第1の一対の突出部54b、54cを備えている。第1の一対の突出部54b、54cのうち、一方の突出部54bが第1対向面P1の一方側(図4の下側)に配置されており、他方の突出部54cが第1対向面P1の他方側(図4の上側)に配置されている。第1の一対の突出部54b、54cは、第1ヒータ部21の外周面に向かって突出している。第1の一対の突出部54b、54cが第1ヒータ部21を囲んでいる。
また、第1方向D1と直交する断面を視た状態で、第1ヒータ部21と第2ヒータ部22の間において第1対向面P1と直交する平面であって第1方向D1と平行な平面を第2対向面P2と仮定する。第2対向面P2は、仮想的な平面である。第2対向面P2は、第1支持部50の第1部分51と第2支持部60の第1部分61の間に位置している。第2対向面P2は、第3方向D3と平行な平面である。
上記のように第2対向面P2を仮定すると、第1ヒータ支持部501は、第2対向面P2を挟んで対向する第2の一対の突出部54a、64aを備えている。第2の一対の突出部54a、64aのうち、一方の突出部54aが第2対向面P2の一方側(図4の左側)に配置されており、他方の突出部64aが第2対向面P2の他方側(図4の右側)に配置されている。一方の突出部54aは、第1ヒータ部21の外周面に向かって突出している。他方の突出部64aは、第2ヒータ部22の外周面に向かって突出している。第2の一対の突出部54a、64aは、第1電気ヒータ20を囲んでいる。
上記の温風暖房機2では、第1電気ヒータ20が発熱すると、第1ヒータ部21と第2ヒータ部22が図4に仮想線Rで示すように膨張することがある。このとき、上記の第1ヒータ支持部501では、第1の一対の突出部54b、54cの一方の突出部54b(図4では下側の突出部54b)が第1ヒータ部21の外周面に接触している状態で、第1電気ヒータ20が膨張したとしても、他方の突出部54c(図4では上側の突出部54c)に対して第1ヒータ部21が膨張可能なスペースS1が存在している。第1ヒータ部21と上側の突出部54cの間にスペースS1が存在している。上側の突出部54cによって第1ヒータ部21が過度に押え付けられることがない。
また、上記の第1ヒータ支持部501では、第2の一対の突出部54a、64aの一方の突出部54a(図4では左側の突出部54a)が第1ヒータ部21の外周面に接触している状態で、第1電気ヒータ20が膨張したとしても、他方の突出部64a(図4では右側の突出部64a)に対して第2ヒータ部22が膨張可能なスペースS2が存在している。第2ヒータ部22と右側の突出部64aの間にスペースS2が存在している。右側の突出部64aによって第2ヒータ部22が過度に押え付けられることがない。
次に、第2ヒータ支持部502について説明する。支持具5の第2ヒータ支持部502は、上記の第1ヒータ支持部501と同様の構成を備えている。第2ヒータ支持部502と第2電気ヒータ30の関係は、第1ヒータ支持部501と第1電気ヒータ20の関係と同様である。したがって、第1ヒータ支持部501と同様の構成については詳細な説明を省略し、第1ヒータ支持部501と相違する構成について以下に説明する。
支持具5の第2ヒータ支持部502は、第1ヒータ支持部501に対して傾斜している。第2ヒータ支持部502には、案内部材70が固定されている。案内部材70は、第2ヒータ支持部502の第1支持部50の第2部分52と、第2支持部60の第2部分62に固定されている。第2ヒータ支持部502の第1支持部50の第2部分52と、第2支持部60の第2部分62とは、一体的に形成されている。案内部材70は、板状に形成されている。案内部材70は、第2ヒータ支持部502に固定されている部分から、第3方向D3に広がりながら、第1方向D1に延びている。案内部材70は、第2電気ヒータ30の第1ヒータ部31と第2ヒータ部32から離れる方向に広がりながら第1方向D1に延びている。この案内部材70は、第2電気ヒータ30が第1方向D1に沿って支持具5に差し込まれるときに、第2電気ヒータ30の第1ヒータ部31と第2ヒータ部32を案内するための構成である。第2電気ヒータ30が案内部材70によって案内され、支持具5の第2ヒータ支持部502に差し込まれる。
また、支持具5は、第1板状部材71と第2板状部材72と第3板状部材73を備えている。第1板状部材71と第2板状部材72と第3板状部材73は、一体的に形成されている。第1板状部材71と第3板状部材73の間に第2板状部材72が形成されている。第1板状部材71には、第2ヒータ支持部502が固定されている。第2板状部材72と第3板状部材73には、第1ヒータ支持部501が固定されている。
第1板状部材71は、鉛直方向に延びている。第1板状部材71は、Y−Z平面に沿うように配置されている。第1板状部材71は、第1ヒータ支持部501に対する第2方向D2と第3方向D3によって形成される平面(D2−D3平面)に沿うように配置されている。
第2板状部材72は、鉛直方向に延びている。第2板状部材72は、X−Z平面に沿うように配置されている。第2板状部材72は、第1ヒータ支持部501に対する第1方向D1と第3方向D3によって形成される平面(D1−D3平面)に沿うように配置されている。第2板状部材72は、第1板状部材71に直交している。第2板状部材72には、第1ヒータ支持部501の第1支持部50の第1部分51が形成されている。
第3板状部材73は、水平方向に延びている。第3板状部材73は、X−Y平面に沿うように配置されている。第3板状部材73は、第1ヒータ支持部501に対する第1方向D1と第2方向D2によって形成される平面(D1−D2平面)に沿うように配置されている。第3板状部材73は、第1板状部材71と第2板状部材72に直交している。第3板状部材73には、第1ヒータ支持部501の第1支持部50の第2部分52と、第2支持部60の第2部分62が形成されている。第1ヒータ支持部501の第1支持部50の第2部分52と、第2支持部60の第2部分62とは、第3板状部材73よって一体的に形成されている。第3板状部材73は、第1電気ヒータ20の鉛直下方に配置されている。第3板状部材73は、第1電気ヒータ20の第1ヒータ部21と第2ヒータ部22の一方側(下側)に配置されている。第3板状部材73は、第1電気ヒータ20を支持している。第1電気ヒータ20の第1ヒータ部21と第2ヒータ部22の下面が第3板状部材73によって覆われている。
第1板状部材71と第2板状部材72は、第1接続部74で接続されている。第1接続部74は、鉛直方向に延びている。第2板状部材72と第3板状部材73は、第2接続部75で接続されている。第2接続部75は、水平方向に延びている。
また、第1板状部材71には、支持孔77が形成されている。支持孔77には、本体ケース10内の内側側板19に形成されている支持突起76が係合する。第1板状部材71の支持孔77に支持突起76が挿入される。これによって、支持具5が本体ケース10内の内側側板19に仮固定される。その後、ネジ78によって支持具5が内側側板19に本固定される。
上記の温風暖房機2では、送風ファン24が動作すると、本体ケース10外の空気(室内の空気)が本体ケース10内に取り入れられる。本体ケース10内に取り入れられた空気は、バーナ82及び電気ヒータによって加熱される。加熱された空気は、送風ファン24によって吹出口14aに送風され、吹出口14aから本体ケース10外(室内)に吹き出される。
以上、実施例に係る温風暖房機2について説明した。上記の温風暖房機2では、電気ヒータの第1ヒータ部21(31)の端部と第2ヒータ部22(32)の端部が本体ケース10に固定されている。また、電気ヒータを支持する支持具5が、第1対向面P1を挟んで対向する第1の一対の突出部54b、54cと、第2対向面P2を挟んで対向する第2の一対の突出部54a、64aを備えている。第1の一対の突出部54b、54cは、第1ヒータ部21(31)の外周面に向かって突出している。第2の一対の突出部54a、64aのうち、一方の突出部54aは第1ヒータ部21(31)の外周面に向かって突出し、他方の突出部64aは第2ヒータ部22(32)の外周面に向かって突出している。第1の一対の突出部54b、54cの一方の突出部54b(又は54c)が第1ヒータ部21(31)の外周面に接触している状態で、電気ヒータが膨張したとしても他方の突出部54c(又は54b)に対して第1ヒータ部21(31)が膨張可能なスペースS1が存在している。また、第2の一対の突出部54a、64aの一方の突出部54aが第1ヒータ部21(31)の外周面に接触している状態で、電気ヒータが膨張したとしても他方の突出部64aに対して第2ヒータ部22(32)が膨張可能なスペースS2が存在している。
この構成によれば、電気ヒータの端部が本体ケース10に固定されており、その電気ヒータが支持具5によって支持されているので、電気ヒータを確実に支持することができる。また、仮に電気ヒータが発熱時に膨張したとしても、第1ヒータ部21(31)が膨張可能なスペースS1が存在しているので、第1ヒータ部21(31)と第1の一対の突出部54b、54cが過度に押圧された状態で接触することを抑制できる。また、第2ヒータ部22(32)が膨張可能なスペースS2が存在しているので、第2ヒータ部22(32)と第2の一対の突出部54a、64aが過度に押圧された状態で接触することを抑制できる。電気ヒータが膨張したとしても、それを逃がすためのスペースS1、S2を確保しておくことによって、電気ヒータと支持具5に過度な力が作用することを抑制できる。これによって、電気ヒータが発熱して膨張したときに、電気ヒータと第1の一対の突出部54b、54c及び第2の一対の突出部54a、64aとが強い力で擦れ合うことを抑制できる。そのため、電気ヒータを確実に支持しつつ、電気ヒータが発熱によって膨張したとしても、電気ヒータと支持具5が擦れ合って不快な音が発生することを抑制できる。
また、上記の温風暖房機2では、第1ヒータ部21(31)が、第1の一対の突出部の一方の突出部54bが設けられている板状の第2部分52と、第1の一対の突出部の他方の突出部54cが設けられている板状の第3部分53とによって囲まれている。また、第1ヒータ部21(31)と第2ヒータ部22(32)が、第2の一対の突出部の一方の突出部54aが設けられている板状の第1部分51と、第2の一対の突出部の他方の突出部64aが設けられている板状の第1部分61とによって囲まれている。そのため、電気ヒータが板状部材によって覆われるので、電気ヒータを保護することができる。
また、上記の温風暖房機2では、第1の一対の突出部54b、54cのそれぞれが第1ヒータ部21(31)に向かって凸になるように湾曲している。また、第2の一対の突出部54a、64aの一方の突出部54aが第1ヒータ部21(31)に向かって凸になるように湾曲しており、他方の突出部64aが第2ヒータ部22(32)に向かって凸になるように湾曲している。そのため、各突出部と電気ヒータが接触する部分が少なくなり、両者が擦れ合う部分が少なくなる。よって、電気ヒータが膨張したときに、電気ヒータと各突出部が擦れ合って不快な音が発生することを抑制できる。
また、上記の温風暖房機2は、案内部材70を備えている。案内部材70は、第2電気ヒータ30の第1ヒータ部31と第2ヒータ部32から離れる方向に広がりながら第1方向D1に延びている。案内部材70は、第2電気ヒータ30が第1方向D1に沿って支持具5に差し込まれるときに第1ヒータ部21と第2ヒータ部22を案内する。この構成によれば、第2電気ヒータ30を支持具5にスムーズに差し込むことができる。例えば、温風暖房機2を製造するときには、温風暖房機2の本体ケース10内の内側側板19に支持具5を仮固定しておき、その状態で第2電気ヒータ30を本体ケース10内に入れ、仮固定されている支持具5に第2電気ヒータ30を差し込むことがある。このような場合には、第2電気ヒータ30を支持具5に差し込むことが難しくなるが、案内部材70によって第2電気ヒータ30が案内されることによって、第2電気ヒータ30を支持具5にスムーズに差し込むことができる。案内部材70が第2電気ヒータ30の第1ヒータ部31と第2ヒータ部32から離れる方向に広がりながら第1方向D1に延びているので、第2電気ヒータ30を第1方向D1に沿って支持具5に差し込むときに、スムーズに差し込むことができる。
また、上記の温風暖房機2は、第1板状部材71と第2板状部材72と第3板状部材73を備えている。第1板状部材71は、鉛直方向に延びている。第2板状部材72は、第1板状部材71に直交しており、鉛直方向に延びている。第3板状部材73は、第1板状部材71と第2板状部材72に直交しており、水平方向に延びている。第1板状部材71と第2板状部材72が鉛直方向に延びる第1接続部74で接続されており、第2板状部材72と第3板状部材73が水平方向に延びる第2接続部75で接続されている。第1電気ヒータ20の第1ヒータ部21と第2ヒータ部22の鉛直方向下方に第3板状部材73が配置されている。
上記の温風暖房機2では、例えば、第1板状部材71が温風暖房機2の本体ケース10内の内側側板19に固定された状態で、第1電気ヒータ20が鉛直方向に落下すると、水平方向に延びる第3板状部材73の上に第1電気ヒータ20が落下するので、第3板状部材73に鉛直方向の荷重が作用する。このとき、第3板状部材73が第2板状部材72を介して第1板状部材71に接続されているので、第3板状部材73と第2板状部材72の接続部分(第2接続部75)にはそれほど大きな応力が作用せず、第2板状部材72と第1板状部材71の接続部分(第1接続部74)に比較的大きな応力が作用することになる。その結果、鉛直方向に延びる第1接続部74(第2板状部材72と第1板状部材71の接続部分)によって荷重を受け持つことによって、支持具5の強度を高めることができる。鉛直方向の荷重に対する支持具5の強度を高めることができる。そのため、第1電気ヒータ20が第3板状部材73の上に落下したときに、第3板状部材73が鉛直方向下方に変位する量を抑制できる。したがって、第1電気ヒータ20を確実に支持することができる。
以上、各実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
上記の実施例では、第1支持部50の突出部54b、54cを第1の一対の突出部として説明したが、これに限定されるものではなく、第2支持部60の突出部64b、64cを第1の一対の突出部として考えてもよい。
また、上記の実施例では、第1の一対の突出部のうち上側の突出部を一方の突出部とし、下側の突出部を他方の突出部として説明したが、一方と他方の関係は特に限定されるものではなく、互いに逆に考えてもよい。
また、上記の実施例では、第2の一対の突出部のうち左側の突出部を一方の突出部とし、右側の突出部を他方の突出部として説明したが、一方と他方の関係は特に限定されるものではなく、互いに逆に考えてもよい。また、電気ヒータの第1ヒータ部21と第2ヒータ部22における第1と第2の関係は特に限定されるものではなく、互いに逆に考えてもよい。
上記の実施例では、支持具5の第2ヒータ支持部502に案内部材70が固定されていたが、この構成に限定されるものではなく、支持具5の第1ヒータ支持部501に案内部材70が固定されていてもよい。第1ヒータ支持部501および/または第2ヒータ支持部502に案内部材70が固定されている。また、案内部材70を省略することもできる。
[第2実施例]
上記の実施例では、第1支持部50が第3部分53を備え、第2支持部60が第3部分63を備える構成であったが、この構成に限定されるものではない。他の実施例では、図8に示すように、第1支持部50の第3部分53と第2支持部60の第3部分63を省略することもできる。なお、図8では、支持具5のうち第1ヒータ支持部501の構成のみを示している。
他の実施例では、支持具5の第1ヒータ支持部501が、第1対向面P1を挟んで対向する第1の一対の突出部54a、54bを備えている。第1の一対の突出部54a、54bのうち、一方の突出部54bが第1対向面P1の一方側(図8の下側)に配置されており、他方の突出部54aが第1対向面P1の他方側(図8の上側)に配置されている。第1の一対の突出部54a、54bは、第1ヒータ部21の外周面に向かって突出している。第1の一対の突出部54a、54bが第1ヒータ部21を囲んでいる。
また、第1ヒータ支持部501は、第2対向面P2を挟んで対向する第2の一対の突出部54a、64aを備えている。第2の一対の突出部54a、64aのうち、一方の突出部54aが第2対向面P2の一方側(図8の左側)に配置されており、他方の突出部64aが第2対向面P2の他方側(図8の右側)に配置されている。一方の突出部54aは、第1ヒータ部21の外周面に向かって突出している。他方の突出部64aは、第2ヒータ部22の外周面に向かって突出している。第2の一対の突出部54a、64aは、第1電気ヒータ20を囲んでいる。
上記の温風暖房機2では、第1電気ヒータ20が発熱すると、第1ヒータ部21と第2ヒータ部22が図8に仮想線Rで示すように膨張することがある。このとき、上記の第1ヒータ支持部501では、第1の一対の突出部54a、54bの一方の突出部54b(図8では下側の突出部54b)が第1ヒータ部21の外周面に接触している状態で、第1電気ヒータ20が膨張したとしても、他方の突出部54a(図8では上側の突出部54a)に対して第1ヒータ部21が膨張可能なスペースS3が存在している。第1ヒータ部21と上側の突出部54aの間にスペースS3が存在している。上側の突出部54aによって第1ヒータ部21が過度に押え付けられることがない。
また、上記の第1ヒータ支持部501では、第2の一対の突出部54a、64aの一方の突出部54a(図8では左側の突出部54a)が第1ヒータ部21の外周面に接触している状態で、第1電気ヒータ20が膨張したとしても、他方の突出部64a(図8では右側の突出部64a)に対して第2ヒータ部22が膨張可能なスペースS4が存在している。第2ヒータ部22と右側の突出部64aの間にスペースS4が存在している。右側の突出部64aによって第2ヒータ部22が過度に押え付けられることがない。
このような第2実施例の構成によっても、上記の第1実施例と同様に、電気ヒータを確実に支持しつつ、電気ヒータが発熱によって膨張したとしても音が発生することを抑制できる。
[第3実施例]
第1支持部50の第3部分53と第2支持部60の第3部分63を省略した構成は、上記の第2実施例に限定されるものではない。第3実施例では、図9に示すように、第3板状部材73の両端部が屈曲している。支持具5の第1ヒータ支持部501は、第2対向面P2を挟んで対向する第2の一対の突出部54a、64aを備えている。この第3実施例では、突出部54aと突出部64bを第2の一対の突出部と考えてもよい。あるいは、突出部54bと突出部64aを第2の一対の突出部と考えてもよい。第2の一対の突出部の一方の突出部(図9では左側の突出部54a又は54b)が第1ヒータ部21の外周面に接触している状態で、第1電気ヒータ20が膨張したとしても、他方の突出部(図9では右側の突出部64a又は64b)に対して第2ヒータ部22が膨張可能なスペースS4又はS5が存在している。なお、図9では、支持具5のうち第1ヒータ支持部501の構成のみを示している。
このような第3実施例の構成によっても、上記の第2実施例と同様に、電気ヒータを確実に支持しつつ、電気ヒータが発熱によって膨張したとしても音が発生することを抑制できる。
また、電気ヒータの構成は、上記の実施例に限定されるものではない。他の実施例では、図10に示すように、第1電気ヒータ20の接続部23がループ状に形成されていてもよい。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。