JP6854054B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、電力変換装置に関する。
自己消弧形の半導体スイッチング素子を用いることによって小型化をはかりつつ、大容量化を実現することができる電力変換方式として、モジュラーマルチレベルコンバータ(Modular Multilevel Converter、以下、MMCという。)の実用化が進められている。
MMCでは、その制御装置は、多数設けられた単位変換器からコンデンサ電圧等のデータをそれぞれ受信し、単位変換器を動作させるためのゲート信号を生成して各単位変換器に送信する。
カスケード接続する単位変換器を増やして出力の大容量化をはかる場合には、制御装置と単位変換器とのデータの伝送に長い光ファイバケーブルを多数用いる必要がある。
データ伝送のための伝送路をデイジーチェーンでループ状に接続して、光ファイバケーブルの総延長を短縮する技術が知られている(特許文献1等)。しかしながら、デイジーチェーンの途中の単位変換器に故障を生じた場合には、データの送受信を行うことができず、電力変換装置の運転を継続することができない。特許文献1のように、データの伝送路を冗長化することによって、運転の継続をはかる場合には、冗長化の程度によって、光ファイバケーブルの総延長が増大する。
特開2014−42390号公報
実施形態は、光ファイバケーブルの総延長を増大させることなく、かつ、いずれかの単位変換器が故障しても、電力変換器の運転を継続することができる電力変換装置を提供する。
実施形態に係る電力変換装置は、カスケードに接続された複数の単位変換器を含む電力変換器と、前記複数の単位変換器のそれぞれを制御するための第1データを含むシリアルデータを第1光信号として伝送し、前記複数の単位変換器のそれぞれの状態を表す第2データを第2光信号として受信する制御装置と、前記第1光信号を、前記複数の単位変換器のそれぞれに分配し、前記複数の単位変換器のそれぞれから収集し、光信号に変換された前記第2データを重なり合わないように合流させて前記第2光信号として伝送する光分配手段と、を備える。前記複数の単位変換器のそれぞれは、自己の前記第2データに、自己に応じた伝送遅延時間を設定して前記光分配手段に伝送する。
本実施形態では、前記光分配手段が、前記複数の単位変換器のそれぞれに前記第1光信号を分配し、前記複数の単位変換器から収集して光信号に変換された前記第2データを重なり合わないように合流させて第2光信号として伝送する。そのため、制御装置と単位変換器との間のデータの伝送は、ループ状のデイジーチェーン接続とする必要がない。したがって、デイジーチェーンの冗長化による光ファイバケーブルの総延長を増大させることなく、かつ、いずれかの単位変換器が故障しても、電力変換装置は運転を継続することができる。
第1の実施形態に係る電力変換装置を例示するブロック図である。 第1の実施形態の電力変換装置の一部を例示するブロック図である。 第1の実施形態の電力変換装置の動作を説明するための概念的な模式図である。 第1の実施形態の電力変換装置の動作を説明するための模式的なタイミングチャートの例である。 図5(a)および図5(b)は、比較例の電力変換装置の動作を説明するための概念的な模式図である。 第2の実施形態に係る電力変換装置の一部を例示する簡略化されたブロック図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して詳細な説明を適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る電力変換装置を例示するブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の電力変換装置10は、電力変換器20と、光分配器40と、制御装置50と、を備える。電力変換装置10は、交流端子21a〜21cを介して、交流の電力系統1に接続される。この例のように、電力変換装置10は、変圧器2を介して電力系統1に接続されてもよい。たとえば、電力系統1は、三相または単相の50Hz若しくは60Hzの電源、負荷および交流送電線を備える構成とすることができる。たとえば、電力変換装置10は、直流端子21d,21eを介して、直流回路3に接続される。直流回路3は、たとえば直流送電線等を含む。以下では、電力変換装置10は、三相の電力系統1に連系されるものとする。
電力変換装置10は、電力系統1と直流回路3との間に接続されて、交流と直流との双方向の電力変換を行うことができる。
電力変換装置10では、制御装置50および光分配器40は、光ファイバケーブル60を介して接続され、相互にデータを伝送する。光分配器40および電力変換器20は、光ファイバケーブル42を介して接続され、相互にデータを伝送する。つまり、制御装置50は、光ファイバケーブル60、光分配器40および光ファイバケーブル42を介して、電力変換器20と相互にデータを伝送することができる。
電力変換器20は、絶縁架台26上に設置されている。絶縁架台26、光分配器40および制御装置50は、同一の設置面4に載置されることができる。絶縁架台26は、絶縁性の材料によって形成されており、電力変換器20は、光分配器40および制御装置50から電気的に絶縁されている。絶縁架台26、光分配器40および制御装置50が載置される設置面4上は、ほぼ同電位であることを意味し、物理的に異なる面であってもよい。たとえば、絶縁架台26および光分配器40は、建屋の2階の制御室の床面に載置され、制御装置50は、同一の建屋の1階の床面に載置される等であってもよい。
電力変換器20は、三相交流の各相に対応したアーム22を含む。アーム22は、直流端子21d,21e間で直列に接続されている。
直流端子21d,21e間で直列に接続されるアーム22には、バッファリアクトル24がそれぞれ直列に接続されている。バッファリアクトル24は、上下のアーム22間に瞬時的な短絡電流が流れることを防止する。
バッファリアクトル24のタップは、交流端子21a〜21cにそれぞれ接続されている。
アーム22は、カスケードに接続された単位変換器30を含む。以下の説明では、単位変換器30は、1つのアーム22にM個直列接続されているものとする(Mは2以上の整数)。
図2は、本実施形態の電力変換装置の一部を例示するブロック図である。
図2に示すように、単位変換器30は、端子31a,31bを含む。単位変換器30は、端子31a,31bによって、他の単位変換器30等とカスケード接続される。単位変換器30は、光電変換部32と、制御回路33と、ゲートドライバ34と、主回路35と、主回路給電部36と、電圧検出器37と、を含む。
光電変換部32は、光分配器40の一対の入出力に光ファイバケーブル42を介して接続されている。光電変換部32は、光分配器40から出力される単位変換器30のステーション番号およびそのステーション番号に対応する制御データ等を含む光信号を受信して、電気信号に変換する。変換された電気信号は、制御回路33に供給される。ステーション番号は、単位変換器30を特定するための番号であり、たとえば単位変換器30ごとに一連番号があらかじめ付与されている。
制御回路33には、その単位変換器30のステーション番号があらかじめ登録されている。制御回路33は、光電変換部32から供給された電気信号に含まれるデータを解釈して、自己のステーション番号に一致する制御データ(第1データ)を取得する。制御データには、たとえばスイッチング素子35S1,35S2を駆動するためのゲート信号の位相データ等が含まれている。制御回路33は、制御データにもとづいて、ゲート信号を生成する。生成されたゲート信号は、ゲートドライバ34に供給される。
制御回路33は、単位変換器30に関連して単位変換器30の状態等を表すデータを自己のステーション番号に対応づけて光電変換部32に供給する。このデータは、たとえばコンデンサ35Cの両端の電圧値の測定データである。コンデンサ35Cの電圧値Vcは、電圧検出器37によって計測される。以下では、単位変換器30の状態等を表すデータを変換器データ(第2データ)ということとする。
制御回路33は、光電変換部32にデータを供給する場合には、自己のステーション番号xに応じた伝送遅延時間Txを付加して供給する。伝送遅延時間Txは、光分配器40において、制御装置50に伝送するデータを、他の単位変換器30のデータと合流させて、実質的なシリアルデータとするために、他のステーション番号の単位変換器30のデータと重複しないように設定される。伝送遅延時間Txは、たとえば単位変換器30が出力するデータの長さに等しいか、長くなるように設定される。
たとえば、単位変換器30のステーション番号が、“1”から昇順に設定され、電力変換器20から制御装置50に伝送されるシリアルデータにおけるデータの順序がステーション番号の昇順に設定されている場合について説明すると、以下のようになる。
自己のステーション番号が“1”の場合には、伝送遅延時間T1=0に設定される。自己のステーション番号が“2”の場合には、伝送遅延時間T2=Twに設定される。Twは、制御回路33が供給するデータの長さにもとづいて設定される。Twは、たとえば制御回路33が供給するデータの長さよりも長く設定されている。自己のステーション番号が“3”の場合には、遅延時間T3=2×Twに設定される。
ゲートドライバ34は、制御回路33から供給されたゲート信号をレベル変換して出力する。レベル変換されたゲート信号は、ゲート駆動信号として主回路35に供給される。
主回路35は、スイッチング素子35S1,35S2と、ダイオード35D1,35D2と、コンデンサ35Cと、を含む。スイッチング素子35S1,35S2は、直列に接続されている。ダイオード35D1,35D2は、スイッチング素子35S1,35S2にそれぞれ逆並列に接続されている。コンデンサ35Cは、スイッチング素子35S1,35S2の直列回路に並列に接続されている。
スイッチング素子35S1,35S2は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の自己消弧型の半導体スイッチである。スイッチング素子35S1,35S2は、ゲートドライバ34から供給されるゲート駆動信号によって駆動されて、コンデンサ35Cを充放電する。
主回路は、上述のようなハーフブリッジ構成の回路に限らず、スイッチング素子を4つ用いたフルブリッジ構成の回路であってもよい。
主回路給電部36は、コンデンサ35Cから電力の給電を受けて、適切な電圧に変換して、光電変換部32、制御回路33およびゲートドライバ34にそれぞれ供給する。
図1に戻って説明を続ける。光分配器40は、光ファイバケーブル60を介して、制御装置50の光電変換部52に接続されている。光分配器40は、単位変換器30の光電変換部32と光ファイバケーブル42を介して接続されている。光分配器40は、制御装置50から伝送された光信号を、図では省略されているが単位変換器30に対応する光ファイバケーブル42によって、複数の単位変換器30のそれぞれに分配する。光分配器40は、複数の単位変換器30から伝送されたそれぞれの光信号のデータを1つの光信号のデータに合流させることによって、実質的にシリアルデータとし、制御装置50に伝送する。
光分配器40は、電力変換器20の近傍に設置することができる。そのため、光ファイバケーブル42は、電力変換器20内に敷設される程度の長さとすることができる。制御装置50は、電力変換器20および光分配器40から十分離れた場所に設置することができる。たとえば制御装置50は、光分配器40および電力変換器20の設置場所とは異なる建屋や階に設置されていてもよい。光ファイバケーブル42の長さは、光ファイバケーブル60の長さよりも十分短くすることができる。
制御装置50は、光電変換部52を含む。光電変換部52は、光ファイバケーブル60に接続されている。光電変換部52は、制御装置50の他の部分で生成されたシリアルデータを光信号に変換して光ファイバケーブル60を介して電力変換器20に伝送する。シリアルデータは、単位変換器30に対応する制御データを含んでいる。光電変換部52は、電力変換器20から受信したデータを電気信号に変換して、制御装置50の他の部分に供給する。制御装置50の他の部分では、次の制御データを生成するための処理等を実行する。
本実施形態の電力変換装置の動作について説明する。
図3は、本実施形態の電力変換装置の動作を説明するための概念的な模式図である。
図3に示すように、制御装置50と光分配器40との間で、データは、光ファイバケーブル60を介して、相互に伝送される。なお、図では、データの流れる方向を表すように光ファイバケーブル60,42を矢印で示している。
光分配器40と単位変換器(セル)30との間では、データは、光ファイバケーブル42を介して相互に伝送される。本実施形態の電力変換装置10では、光分配器40と単位変換器30との間のデータの形式は、データの伝送方向によって相違する。以下では、ステーション番号xの単位変換器30を「セルx」と呼ぶことにする。また、xは、1〜Nの整数であり、Nは、単位変換器30の総数(この例では、N=6×M)を表すものとする。
まず、制御装置50から電力変換器20にデータを伝送する場合について説明する。
電力変換器20のセル1〜セルNのそれぞれには、自己を特定するためのステーション番号xが設定されている。ステーション番号xは、任意に設定される。たとえば、ステーション番号xは、電力変換器20に含まれるすべてのセルに一連番号を付すことによって設定される。セル1には、ステーション番号1が設定され、セル2には、ステーション番号2が設定され、同様にして、セルNには、ステーション番号Nが設定される。
制御装置50が電力変換器20に伝送するデータには、セルを特定するステーション番号xおよびステーション番号に対応する制御データAxが含まれる。
制御装置50は、これらの制御データAxを生成する。光電変換部52は、生成されたステーション番号xおよび制御データAxの組みをシリアルデータASにして、光信号に変換する。光信号に変換されたシリアルデータAS*は、光ファイバケーブル60を介して、光分配器40に伝送される。
光分配器40は、受信したシリアルデータAS*をセル1〜セルNにそれぞれ分配する。つまり、たとえばセル1に、シリアルデータAS*が伝送され、セル2にも、シリアルデータAS*が伝送される。同様に、すべてのセルに同じシリアルデータAS*が伝送される。
図2においてすでに説明したように、セルでは、シリアルデータAS*は、光電変換部32に入力される。光電変換部32は、光信号のシリアルデータAS*を電気信号のシリアルデータASに変換する。光電変換部32は、シリアルデータASを制御回路33に供給する。制御回路33は、受信したシリアルデータASから自己のステーション番号xを探索し、そのステーション番号xに対応づけられている制御データAxを取得する。各セルは、取得した制御データAxにもとづいて動作する。
次に、電力変換器20から制御装置50にデータを伝送する場合について、図3および図4を参照しつつ説明する。
図4は、本実施形態の電力変換装置の動作を説明するための模式的なタイミングチャートの例である。
図4に示すように、制御装置50は、電力変換器20に対してデータの伝送を要求するリクエスト信号RQを生成する。制御装置50は、光電変換部52によってリクエスト信号RQを光信号のリクエスト信号RQ*に変換して伝送する。
リクエスト信号RQ*は、光分配器40に伝送される。光分配器40は、リクエスト信号RQ*をセル1〜セルNにそれぞれ分配される。
セル1〜セルNは、光電変換部32によって電気信号のリクエスト信号RQにそれぞれ変換し、制御回路33によってデータ伝送要求をそれぞれ解釈する。
セル1〜セルNでは、制御回路33が、たとえば主回路35に関連するデータを取得し、自己のステーション番号xに対応づけた変換器データBxを生成する。制御回路33は、ステーション番号xおよび変換器データBxの組みを伝送する場合には、伝送遅延時間Txを付加して伝送する。伝送遅延時間Txは、伝送するデータの長さおよびシリアルデータとされた場合の位置に応じて設定される。
制御回路33は、ステーション番号xおよびステーション番号xに対応づけられた変換器データBxの組みを、設定された伝送遅延時間Txの経過後、光電変換部32に供給する。
この例では、セル1のデータの組みは、伝送遅延時間なしに設定される。セル2のデータの組みは、セル1のデータの組みに続いて伝送されるように、伝送遅延時間Tw後に伝送される。最後のセルNのデータの組みは、伝送遅延時間(N−1)×Tw後に伝送される。
光電変換部32は、伝送遅延時間が付加されたデータの組みを光信号にそれぞれ変換し、光分配器40に供給する。
光分配器40は、各単位変換器30から順次伝送されてくるデータの組みを順次、光ファイバケーブル60に送出する。順次送出されたデータの組みは、重なり合うことがないので、実質的に1つのシリアルデータBS*として制御装置50に伝送される(図3)。
制御装置50の光電変換部52は、光信号のシリアルデータBS*を電気信号のシリアルデータBSに変換する。制御装置50は、シリアルデータBSの変換器データBxをステーション番号xに対応させて取得し、所定の処理を実行する。
なお、伝送遅延時間Txについては、ステーション番号xに応じて、(x−1)×Twに設定するものとしたが、データを合流させたときに隣接するデータが重なり合わなければ、必ずしもこの関係に限定されるものではない。たとえば、Tw’>Twとして、Tx=(x−1)×Tw’を満たすように設定してもよいし、単位変換器ごとに個別に設定するようにしてもよい。
上述では、シリアルデータAS,AS*は、ステーション番号xの昇順に、制御データAxを含むデータの組みが配列され、実質的なシリアルデータBS,BS*も、ステーション番号xの昇順で、変換器データの組みの配列がされるものとした。しかし、これらのデータの配列順序、伝送順序は、これに限るものではない。電力変換器20から制御装置50に伝送する際に、変換器データBxのデータの組みが互いに重なり合わずに、実質的にシリアルデータとなればよい。つまり、変換器データBxの伝送順序があらかじめ設定されており、その順序に応じた伝送遅延時間Txが変換器データBxの組みに設定されていればよい。たとえば、シリアルデータASにおける制御データの組みの順序と、実質的なシリアルデータBxにおける変換器データBxの組みの順序は、異なっていてもよい。また、いずれのデータについても、ステーション番号の昇順に限らず、降順であってもよいし、ランダムであってもよい。
本実施形態の電力変換装置の効果について、比較例の電力変換装置の場合と比較しつつ説明する。
図5(a)および図5(b)は、比較例の電力変換装置の動作を説明するための概念的な模式図である。
図5(a)には、制御装置150aと電力変換器120aとの間のデータの伝送に、各単位変換器130aがデイジーチェーン接続された伝送路である光ファイバケーブル160aを用いる例が示されている。
単位変換器(セル1)130aは、光電変換部によって制御装置50から伝送されたシリアルデータCS*を受信する。シリアルデータCS,CS*は、ステーション番号xと、ステーション番号xに対応づけられた制御データAxおよび変換器データBxとを含んでいる。
光電変換部は、シリアルデータCS*を電気信号のシリアルデータCSに変換して、変換したシリアルデータCSを制御回路に供給する。制御回路は、自己のステーション番号1の制御データA1を取得し、変換器データB1でシリアルデータCSを更新する。
更新されたシリアルデータCSは、光ファイバケーブル160aによってデイジーチェーン接続された単位変換器(セル2)130aに転送される。単位変換器130aは、セル1と同様に、シリアルデータから自己のステーション番号に対応する制御データA2を取得して、変換器データB2によってシリアルデータCSを更新する。
上述の動作をすべての単位変換器130aにおいて行い、最後の単位変換器(セルN)130aは、光ファイバケーブル160aを介して制御装置50にシリアルデータCS,CS*を伝送する。
上述したように、比較例の電力変換装置では、制御装置150aと単位変換器130aとの間のデータ伝送において、単位変換器130a間を相互に接続するデイジーチェーンによるループ状の伝送路を用いている。そのため、デイジーチェーンの途中の単位変換器130aに故障を生じた場合には、制御装置150aからの制御データの転送を行うことができず、それまで単位変換器で取得された変換器データの更新を行うこともできない。したがって、電力変換装置として運転を継続することが困難になる。
図5(b)には、制御装置150bと電力変換器120bとの間のデータの伝送に、電力変換器120bの各単位変換器130bに応じた光ファイバケーブル160bを設けた場合の例が示されている。
図5(b)に示すように、制御装置150bは、すべての単位変換器130bに伝送するデータをシリアルデータとすることなく、ステーション番号xの単位変換器130bに対して対応する制御データAxとして伝送し、各単位変換器130bから伝送される変換器Bxデータを取得する。
このような構成によれば、いずれかの単位変換器に故障を生じても、制御データAxおよび変換器データBxの伝送が中断されることがないので、電力変換装置は運転を継続することができる。
しかしながら、制御装置150bと電力変換器120bとの間の光ファイバケーブル160bを単位変換器130bの数に応じて設ける必要がある。MMCでは、アームあたりの単位変換器の数が数10〜100以上に及ぶことがあり、長距離の光ファイバケーブルを多数用いる場合には、高コストとなるおそれがある。
上述の比較例に対して、本実施形態の場合には、光分配器40を備えているので、制御装置50と電力変換器20との間の長い距離を敷設する光ファイバケーブル60の数を減らすことができる。そして、電力変換器20内で、光分配器40と各単位変換器30との間でデータの伝送を行うので、いずれかの単位変換器30に故障を生じても、他の単位変換器の制御データや変換器データに不備を生じることはない。そのため、電力変換装置10は、運転を継続することができる。
光分配器40は、絶縁架台26によって、電力変換器20と電気的に絶縁されている。そのため、光分配器40は、設置のための特別な配慮をすることなく、電力変換器20の近傍に設置することができる。
また、本実施形態の電力変換装置10では、デイジーチェーン接続された伝送路を順次データを転送することがないので、データの設定および取得に要する時間を短縮することができる。そのため、制御の応答特性を改善することが可能になる。
(第2の実施形態)
上述の実施形態では、電力変換器から制御装置にデータを伝送する場合において、単位変換器ごとに伝送遅延時間を設定して、光信号のデータを合流させて、実質的にシリアルデータとして伝送した。以下説明する実施形態では、光分配器に伝送遅延時間の設定機構を設けて、実質的なシリアルデータを生成する。
図6は、本実施形態に係る電力変換装置を例示する簡略化されたブロック図である。
図6に示すように、電力変換装置210は、電力変換器220と、光分配器240と、制御装置50と、を備える。電力変換器220は、カスケード接続された単位変換器230を含むMMC方式の変換器である。図6においては、電力変換器220の構成を簡略化して示しており、電力変換器220の詳細な構成は、図1と同様である。
単位変換器230は、制御回路233を含む。他の構成要素は、上述の実施形態の場合の単位変換器30と同じである。
光分配器240は、光電変換部241,242と、信号処理回路243と、を含む。光電変換部241は、制御装置50に一端が接続された光ファイバケーブル60の他端が接続されている。光電変換部242は、単位変換器230の数だけ設けられている。単位変換器(セル)230がN個の電力変換器220の場合には、光電変換部242は、N個設けられる。信号処理回路243は、制御装置側の光電変換部241と単位変換器230側の光電変換部242との間に接続されている。
信号処理回路243は、制御装置50から伝送され、光電変換部241によって電気信号に変換されたシリアルデータを単位変換器ごとのデータに変換する。信号処理回路243は、単位変換器ごとのデータを単位変換器に対応する光電変換部242に供給する。
信号処理回路243は、各単位変換器230から伝送され、光電変換部242によって電気信号に変換された変換器データを、変換器データごとに、順次、単位変換器に応じた伝送遅延時間Txを付加して光電変換部に供給する。
本実施形態においては、光分配器は、電力変換器から制御装置にデータを伝送する場合に、単位変換器が出力するデータに伝送遅延時間を付加することができれば他の構成であってもかまわない。たとえば、信号処理回路は、制御装置50から伝送されてきたシリアルデータを単位変換器230ごとのデータに分解することなく、シリアルデータのまま伝送してもよい。信号処理回路243は、単位変換器230から伝送されたデータについて、上述のように伝送遅延時間を付加する。あるいは、制御装置50から伝送されてきたシリアルデータは、信号処理回路を介さず、各単位変換器230に伝送するようにしてもよい。
本実施形態の電力変換装置210の動作について説明する。
まず、制御装置50から電力変換器220にデータを伝送する場合について説明する。
制御装置50から伝送するデータは、上述の他の実施形態の場合と同様である。すなわち、単位変換器230ごとに設定されたステーション番号xおよびステーション番号xに対応する設定データDxの組みデータがシリアルデータASに変換され、さらに制御装置50の光電変換部52によって光信号のシリアルデータAS*に変換されて伝送される。
シリアルデータAS*は、電力変換器220の光分配器240に伝送される。光分配器240の光電変換部241は、シリアルデータAS*を電気信号のシリアルデータASに変換する。変換されたシリアルデータASは、信号処理回路243に供給される。
信号処理回路243は、シリアルデータASをステーション番号ごとのデータにして、各光電変換部242に供給する。各光電変換部242は、対応するステーション番号を有する単位変換器230の光電変換部に光ファイバケーブル42によって接続されている。
光電変換部242は、光ファイバケーブル42を介して、対応するステーション番号xを有する単位変換器230に変換器データBx*を伝送する。変換器データBx*を受信した単位変換器230は、変換器データBx*を電気信号の変換器データBxに変換して、変換された変換器データBxにしたがって、たとえばスイッチング素子を駆動する。
次に電力変換器220から制御装置50にデータを伝送する場合について説明する。
電力変換器220の各単位変換器230では、制御回路33が、たとえば主回路35に関連する変換器データBxを取得し、自己のステーション番号xに対応づけて、光電変換部に供給する。
光電変換部は、変換器データBxを光信号Bx*に変換して光分配器240の光電変換部242に供給する。
信号処理回路243は、各単位変換器230に対応した光電変換部242を介して、各ステーション番号に対応した変換器データBxを取得する。
信号処理回路243は、変換器データBxに伝送遅延時間Txを付加して、他の変換器データに結合してシリアルデータを生成する。
信号処理回路243は、生成したシリアルデータを光電変換部241に供給し、光電変換部241は、シリアルデータを光信号に変換して、制御装置50に伝送する。
制御装置50では、光信号のシリアルデータを電気信号に変換し、ステーション番号に対応した変換器データを取得する。
このようにして、本実施形態の電力変換装置では、いずれかの単位変換器が故障しても、光ファイバケーブルの数を増やすことなく、制御装置とのデータの相互の伝送を可能とすることができる。
また、本実施形態では、1台の光分配器240に対して、信号処理回路243を追加実装することによって、容易に実現することができるので、既存の電力変換器の改造によっても実現することができる。
以上説明した実施形態によれば、いずれかの単位変換器が故障しても、制御装置と電力変換器との間でデータを伝送し、動作を継続することができる電力変換装置を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明およびその等価物の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 電力系統、2 変圧器、3 直流回路、10 電力変換装置、20,220 電力変換器、22 アーム、24 バッファリアクトル、30,230 単位変換器、32,232 光電変換部、33,233 制御回路、34 ゲートドライバ、35 主回路、36 主回路給電部、40,240 光分配器、42 光ファイバケーブル、50 制御装置、52 光電変換部、60 光ファイバケーブル、241,242 光電変換部、243 信号処理回路

Claims (5)

  1. カスケードに接続された複数の単位変換器を含む電力変換器と、
    前記複数の単位変換器のそれぞれを制御するための第1データを含むシリアルデータを第1光信号として伝送し、前記複数の単位変換器のそれぞれの状態を表す第2データを第2光信号として受信する制御装置と、
    前記第1光信号を、前記複数の単位変換器のそれぞれに分配し、前記複数の単位変換器のそれぞれから収集し、光信号に変換された前記第2データを重なり合わないように合流させて前記第2光信号として伝送する光分配手段と、
    を備え
    前記複数の単位変換器のそれぞれは、自己の前記第2データに、自己に応じた伝送遅延時間を設定して前記光分配手段に伝送する電力変換装置。
  2. カスケードに接続された複数の単位変換器を含む電力変換器と、
    前記複数の単位変換器のそれぞれを制御するための第1データを含むシリアルデータを第1光信号として伝送し、前記複数の単位変換器のそれぞれの状態を表す第2データを第2光信号として受信する制御装置と、
    前記第1光信号を、前記複数の単位変換器のそれぞれに分配し、前記複数の単位変換器のそれぞれから収集し、光信号に変換された前記第2データを重なり合わないように合流させて前記第2光信号として伝送する光分配手段と、
    を備え、
    前記光分配手段は、前記複数の単位変換器のそれぞれに応じた伝送遅延時間を設定して、前記複数の単位変換器から伝送された前記第2データを合流させる電力変換装置。
  3. 前記光分配手段は、前記複数の単位変換器ごとの前記遅延時間を生成する信号処理回路を含む請求項記載の電力変換装置。
  4. カスケードに接続された複数の単位変換器を含む電力変換器と、
    前記複数の単位変換器のそれぞれを制御するための第1データを含むシリアルデータを第1光信号として伝送し、前記複数の単位変換器のそれぞれの状態を表す第2データを第2光信号として受信する制御装置と、
    前記第1光信号を、前記複数の単位変換器のそれぞれに分配し、前記複数の単位変換器のそれぞれから収集し、光信号に変換された前記第2データを重なり合わないように合流させて前記第2光信号として伝送する光分配手段と、
    を備え、
    前記電力変換器は、絶縁材料によって形成された絶縁架台の上に設置され、
    前記絶縁架台は、前記光分配手段と同電位上に設置され得る電力変換装置。
  5. 前記伝送遅延時間は、前記複数の単位変換器ごとの前記第2データの長さに応じて設定された請求項〜4のいずれか1つに記載の電力変換装置。
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