JP6853907B2 - スロットマシン - Google Patents

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Description

本発明は、遊技を行うスロットマシンに関する。
スロットマシンは、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する可変表示装置を備えており、まず遊技者の賭数設定操作により賭数を設定し、規定の賭数が設定された状態でスタート操作されることによりリールの回転を開始し、各リールに対応して設けられた導出操作手段としての停止ボタンが操作されることにより回転を停止する。通常遊技において、全てのリールの回転を停止したときに入賞ライン上に予め定められた入賞図柄の組合せ(たとえば、7−7−7、以下図柄の組合せを役ともいう)が導出されることによって入賞が発生する。すなわち遊技者の操作によってゲームが進行するようになっている。
これら入賞役には、遊技者にとって有利な特別遊技状態への移行を伴う特別役、メダルなどの遊技用価値の付与を伴う小役、遊技用価値を用いずにゲームを行うことが可能な再遊技の付与を伴う再遊技役などがある。これら入賞役は、スタート操作と同時に行われる内部抽選に当選したことを条件に当選役の入賞が可能となるものが一般的である。
この種のスロットマシンとして、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する前に潜伏カウンタに設定された数値に応じた前兆状態に制御することにより遊技者の期待感を高めるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−112159号公報
しかしながら、特許文献1に記載のようなスロットマシンには改良の余地があった。
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技の興趣を向上させることができるスロットマシンを提供することである。
本発明のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後に表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
演出の実行を制御する演出制御手段と、を備え、
前記遊技制御手段は、
終了条件が成立するまで、遊技者に有利な有利制御を実行する有利状態に制御する有利制御手段と、
前記有利状態において特典を付与する特典付与手段と、
前記特典付与手段により前記特典が付与されるときに、特別期間を設定する期間設定手段と、
前記特別期間が設定されている旨を特定可能な期間設定情報を送信する期間設定情報送信手段と、を含み、
前記演出制御手段は、
前記期間設定情報に応じて前記特別期間が設定されている旨を特定可能であり、
前記有利状態において偽特別期間を設定する偽特別期間設定手段を含み、
前記特別期間および前記偽特別期間が設定されているときに、前記特別期間および前記偽特別期間が設定されていないときと異なる実行態様で演出の実行を制御し、
前記偽特別期間設定手段は、前記有利状態において終了条件が成立するまでの期間にもとづいて、前記偽特別期間を設定し、
前記遊技制御手段は、
少なくともプログラムを記憶する記憶手段と、
該記憶手段に記憶されたプログラムに従った処理を実行するマイクロコンピュータと、を含み、
前記記憶手段は、割込プログラムのアドレスを記憶するアドレス記憶手段を有し、
前記マイクロコンピュータは、
割込に基づいて前記アドレス記憶手段に記憶しているアドレスからのプログラムを割込処理として実行する割込処理実行手段と、
前記アドレス記憶手段に記憶しているアドレスが所定の範囲にあるか否かを前記マイクロコンピュータの起動時に判定する判定手段と、
前記アドレス記憶手段に記憶しているアドレスが所定の範囲にないと前記判定手段が判定したときに前記マイクロコンピュータの起動を禁止する起動禁止手段とを備える。
また、別の形態のスロットマシンとして、
(1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、リール2L、2C、2R)を備え、前記可変表示部を変動表示した後に表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(例えば、スロットマシン1)において、
終了条件が成立するまで(例えば、AT残りゲーム数が0になるまで)、遊技者に有利な有利制御を実施する(例えば、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定する演出を実行する)有利状態(例えば、AT状態)に制御する有利制御手段(例えば、メイン制御部41、サブ制御部91)と、
前記有利状態において特別期間(例えば、前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間)を設定する特別期間設定手段(例えば、メイン制御部41)と、を備え、
前記特別期間設定手段は、前記終了条件が成立するまでの残り期間を参照することなく前記特別期間を設定し、前記有利制御手段は、前記特別期間が設定されているとき(例えば、前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間が設定されているとき、すなわち、遊技状態が前兆演出状態や報知演出状態のとき)には、少なくとも該特別期間が終了するまで前記有利制御を実施することを特徴とする。
このような構成によれば、処理を簡略化しつつ、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 上記(1)に記載のスロットマシンにおいて、
演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、サブ制御部91)
を備え、
前記特別期間設定手段は、前記特別期間が設定されている旨を特定可能な特定期間設定情報(例えば、遊技状態が前兆演出状態や報知演出状態であることを示すコマンド)を、前記演出制御手段に通知し、
前記演出制御手段は、前記特定期間設定情報に応じて演出の実行を制御する(例えば、特別期間が設定されているときには、ガセ前兆演出を実行しない)ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別期間が設定されているかに応じた演出を実行することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 上記(2)に記載のスロットマシンにおいて、
前記演出制御手段は、前記特別期間が設定されているときに、前記特別期間が設定されていないときと異なる実行態様で演出の実行を制御する(例えば、特別期間が設定されているときには前兆演出や上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行し、特別期間が設定されていないときには前兆演出や上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行しない。また、例えば、特別期間が設定されているときには所定演出の実行割合を高くし、特別期間が設定されていないときには所定演出の実行割合を低くする)ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別期間が設定されているかに応じた演出を実行することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかに記載のスロットマシンにおいて、
遊技者に所定の特典(例えば、BIGボーナスやREGボーナス)を付与する決定を行う特典付与決定手段(例えば、メイン制御部41)
を備え、
前記特典付与決定手段は、前記有利状態において前記特別期間が設定されていないときと、前記有利状態において前記特別期間が設定されているときとで、前記特典の付与に関わる有利度合いが異なる(例えば、有利状態において特別期間が設定されていないとき(AT状態)と、前記有利状態において前記特別期間が設定されているとき(前兆演出状態や報知演出状態)とで、BIGボーナスの当選確率が異なる。また、例えば、有利状態において特別期間が設定されていないとき(AT状態)にはBIGボーナスよりもREGボーナスの当選確率が高く、前記有利状態において前記特別期間が設定されているとき(前兆演出状態や報知演出状態)にはREGボーナスよりもBIGボーナスの当選確率が高い。)ように前記特典を付与する決定を行うようにしてもよい。
このような構成によれば、特別期間が設定されているかに、遊技者をより注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかに記載のスロットマシンにおいて、
前記特別期間が経過した後に、前記有利状態とは異なる、遊技者にとって有利な特別状態(例えば、上乗せ特化ゾーン)に制御するようにしてもよい。
このような構成によれば、特別期間が設定されているかに、遊技者をより注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかに記載のスロットマシンにおいて、
前記特別期間設定手段は、複数の長さのいずれか(例えば、5ゲーム、10ゲーム、20ゲーム)で前記特別期間を設定するようにしてもよい。
このような構成によれば、特別期間がどれだけ設定されているかに遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(7) 上記(1)〜(6)のいずれかに記載のスロットマシンにおいて、
前記特別期間を計測する特別期間カウンタ(例えば、前兆演出カウンタ)と、
遊技の開始時に、前記特別期間カウンタを更新する(例えば、Sc7のリール制御処理の前に、Sc6bで状態カウンタ処理を行って前兆演出カウンタを更新する)特別期間カウンタ更新手段(例えば、メイン制御部41)と、
遊技の終了時に、前記特別期間カウンタに基づいて前記特別期間終了後の遊技状態を設定する(例えば、Sc7のリール制御処理の後に、Sc8で状態制御処理を行って遊技状態を設定する)遊技状態設定手段(例えば、メイン制御部41)と、
を備えるようにしてもよい。
このような構成によれば、意図しない遊技状態に制御されないようにできる。
(8) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、リール2L、2C、2R)を備え、前記可変表示部を変動表示した後に表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(例えば、スロットマシン1)において、
割込が発生したときにマイクロコンピュータ(メイン制御部41)により実行されるプログラムアドレスが設定される記憶領域(ベクタテーブル領域)が設けられ、
該マイクロコンピュータの起動時に、前記記憶領域に設定されたプログラムアドレスが所定の範囲にあるか判定し、該所定の範囲にない場合には該マイクロコンピュータの起動を制限する(ベクタテーブル領域に設定された値が、0000h(未使用のベクタテーブル領域に設定される値)であるか、または8000h〜HPRGENDに設定されたアドレスの領域、すなわちプログラム領域のうちプログラム等が実際に格納された領域を示す値であるか、を判定し、ベクタテーブル領域に設定された値が0000hでもなく、8000h〜HPRGENDに設定されたアドレスの領域を示す値でもない場合には、起動しない)ようにしてもよい。
このような構成によれば、意図しない割込処理が実行されることを事前に抑止できる。
(9) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、リール2L、2C、2R)を備え、前記可変表示部を変動表示した後に表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(例えば、スロットマシン1)において、
内部状態の設定(起動時設定)が行われた後、ユーザプログラムの実行(初期設定処理)を開始するマイクロコンピュータ(メイン制御部41)を有し、
前記内部状態の設定において割込禁止が設定されるとともに、
前記ユーザプログラムにおいて、該ユーザプログラムの実行開始に際して前記割込禁止が設定される(メイン制御部41は、割込禁止の状態で起動することとなるが、Sa1では、再度、割込を禁止する)ようにしてもよい。
このような構成によれば、意図しない割込処理が実行されることを防止することができる。
(10) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、リール2L、2C、2R)を備え、前記可変表示部を変動表示した後に表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(例えば、スロットマシン1)において、
用途の異なる複数のタイマを有するとともに、
該複数のタイマ値(複数種類のタイマカウンタ値)は、RAMの連続したアドレスに記憶され(RAM41cの所定の規則で連続するアドレスが割り当てられた領域に設定され)、対象アドレスを遷移させながら共通の更新処理により更新される(指定アドレスに格納されたタイマ値を更新する処理を、現在の指定アドレスに対して定数を加算することで複数種類のタイマカウンタ値が格納された領域に対する指定アドレスを変更しながら繰り返し実行することにより複数種類のタイマ値を更新する)ようにしてもよい。
このような構成によれば、処理内容量を増大させずにタイマ値の更新処理を実行できる。
本実施の形態に係るスロットマシンの全体構造を示す正面図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンの内部構造を示す斜視図である。 スロットマシンの構成を示すブロック図である。 メイン制御部の構成を示すブロック図である。 メイン制御部が搭載するRAMのメモリマップを示す図である。 メイン制御部が実行する初期設定処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が実行する設定変更処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が実行するメイン処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が実行する電断処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部がメイン処理においてタイマカウンタの値を判定する際の制御内容を示すフローチャートである。 RAMにおけるタイマカウンタの格納領域を示す図である。 メイン制御部が実行する時間カウンタ更新処理の制御内容を示すフローチャートである。 特別期間と、AT残りゲーム数との関係について示した図である。 AT残りゲーム数よりも特別期間が少ないときに前兆演出が開始される場合における、演出画面例を示した図である。 AT残りゲーム数よりも特別期間が多いときに前兆演出が開始される場合における、演出画面例を示した図である。 ガセ前兆演出が開始される場合における、演出画面例を示した図である。 メイン制御部がメイン処理中において実行する状態カウンタ処理の制御内容を示すフローチャートである。 前兆演出ゲーム数振り分けテーブルを示した図である。 メイン制御部がメイン処理の遊技終了時設定処理中において実行する状態制御処理の制御内容を示すフローチャートである。 サブ制御部が一定間隔毎に実行するタイマ割込処理(サブ)の制御内容を示すフローチャートである。 サブ制御部がタイマ割込処理(サブ)において実行する演出実行処理の制御内容を示すフローチャートである。 BIGボーナス当選確率テーブルを示した図である。
本発明に係る遊技機の一例であるスロットマシンを実施するための形態を以下に説明する。
[スロットマシンの構成]
図1は、本実施の形態に係るスロットマシン1の全体構造を示す正面図である。本実施の形態のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施の形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図3に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、互いに識別可能な複数種類の図柄(識別情報)が所定の順序で、それぞれ所定数ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bの略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。図2は、各リールの図柄配列を示す図である。リール2L〜2Rには、各々が識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で配列されている。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転されることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される一方で、各リール2L、2C、2Rの回転が停止されることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51b及び透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、図3に示すように、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、所定の契機に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、所定の契機に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1aの内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図3参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31、投入メダルセンサ31の上流側で異物の挿入を検出する投入口センサ26を有するメダルセレクタ29、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1aの内部には、図3に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図4参照)、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図4参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図4参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図4参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留されたメダルが満タン状態となったことを検出する満タンセンサ35a(図4参照)が設けられている。
電源ボックス100の前面には、図3に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
尚、電源ボックス100は、筐体1aの内部に設けられており、さらに前面扉1bは、店員等が所持する所定のキー操作により開放可能な構成であるため、これら電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、キーを所持する店員等の者のみが操作可能とされ、遊技者による操作ができないようになっている。また、所定のキー操作により検出されるリセットスイッチ23も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施の形態では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施の形態では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施の形態では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組合せによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組合せ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役ともいう)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施の形態では、スタートスイッチ7の操作が有効な状態でスタートスイッチ7の操作が検出されたときにゲームが開始し、全てのリールが停止したときにゲームが終了する。また、ゲームを実行するための1単位の制御(ゲーム制御)は、前回のゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに開始し、当該ゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに終了する。
また、本実施の形態では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。また、本実施の形態では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていても良い。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
以下では、特に区別する必要がない場合にはリール2L、2C、2Rを単にリールという場合がある。また、リール2Lを左リール、リール2Cを中リール、リール2Rを右リールという場合がある。また、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作によりリール2L、2C、2Rを停止させる操作を停止操作という場合がある。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び演出制御基板90に供給されるようになっている。また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、遊技の進行に関する処理を行うメイン制御部41、制御用クロックCCLKを生成する制御用クロック生成回路42、乱数用クロックRCLKを生成する乱数用クロック生成回路43、スイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送するスイッチ検出回路44、モータ駆動信号(ステッピングモータの位相信号)をリールモータ32L、32C、32Rに伝送するモータ駆動回路45、ソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送するソレノイド駆動回路46、LED駆動信号を各種表示器やLEDに伝送するLED駆動回路47、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49が搭載されている。
図5は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図5に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインターフェイス501と、クロック回路502と、照合用ブロック503と、固有情報記憶回路504と、演算回路505と、リセット/割込コントローラ506と、CPU(Central Processing Unit)41aと、ROM(Read Only Memory)41bと、RAM(Random
Access Memory)41cと、フリーランカウンタ回路507と、乱数回路508a、508bと、タイマ回路509と、割込コントローラ510と、パラレル入力ポート511と、シリアル通信回路512と、パラレル出力ポート513と、アドレスデコード回路514と、を備えて構成される。リセット/割込コントローラ506は、指定エリア外走行禁止(IAT)回路506aとウォッチドッグタイマ(WDT)506bとを備える。
リセット/割込コントローラ506は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込み要求を制御するためのものである。リセット/割込コントローラ506は、指定エリア外走行禁止(IAT)回路506aとウォッチドッグタイマ(WDT)506bとを備える。IAT回路506aは、ユーザプログラムが指定エリア内で正しく実行されているか否かを監視する回路であり、指定エリア外でユーザプログラムが実行されたことを検出するとIAT発生信号を出力する機能を備える。また、ウォッチドッグタイマ506bは、設定期間ごとにタイムアウト信号を発生させる機能を備える。
外部バスインターフェイス501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインターフェイス機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインターフェイスである。クロック回路502は、制御用クロックCCLKを2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。照合用ブロック503は、外部の照合機と接続し、チップの照合を行う機能を備える。固有情報記憶回路504は、メイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。演算回路505は、乗算及び除算を行う回路である。
CPU41aは、ROM41bから読み出した制御コードに基づいてユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を実行することにより、スロットマシン1における遊技制御を実行する制御用CPUである。こうした遊技制御が実行されるときには、CPU41aがROM41bから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU41aがRAM41cに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU41aがRAM41cに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU41aが外部バスインターフェイス501やパラレル入力ポート511、シリアル通信回路512などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU41aが外部バスインターフェイス501やシリアル通信回路512、パラレル出力ポート513などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
ROM41bには、ユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードや固定データ等が記憶されている。RAM41cは、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM41cの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシン1への電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの少なくとも一部の内容が保存される。
フリーランカウンタ回路507として、8ビットのフリーランカウンタを搭載している。乱数回路508a、508bは、8ビット乱数や16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施の形態では、乱数回路508a、508bのうち16ビット乱数回路508bが生成するハードウェア乱数は、後述する内部抽選用の乱数として用いられる。タイマ回路509は、16ビットプログラマブルタイマであり、設定されたタイマ値を制御用クロックCCLKの入力に基づいてダウンカウントし、0000hに達したときに割込コントローラへの割込要求信号を出力する。本実施の形態では、タイマ回路509を用いて定期的な割込要求や時間計測を行うことが可能である。
割込コントローラ510は、割込端子からの外部割込要求や、内蔵の周辺回路(例えば、シリアル通信回路512、乱数回路508a、508b、タイマ回路509)からの割込要求を制御する回路である。パラレル入力ポート511は、8ビット幅の入力専用ポートを内蔵する。また、図5に示すメイン制御部41が備えるパラレル出力ポート513は、11ビット幅の出力専用ポートを内蔵する。シリアル通信回路512は、外部に対する入出力において非同期シリアル通信を行う回路である。
アドレスデコード回路514は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、あるいは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU41aからのアクセスが可能となる。
図6は、メイン制御部41が用いるメモリ領域のアドレスマップである。図6に示すように、メイン制御部41が用いるメモリ領域は、RAM41cに割り当てられたメモリ領域(0000h〜7FFFh)と、ROM41bに割り当てられたメモリ領域(8000h〜FFFFh)と、を含む。
RAM41cのメモリ領域は、ワークとして使用可能な使用可能領域(0000h〜01FFh)と、メイン制御部41に搭載されている各機能を制御するためのレジスタ群が格納される内部機能レジスタ領域(1000h〜1080h)と、アクセスが禁止される未使用領域(0200h〜0FFFh、A800h〜FFFFh)と、を含む。
ROM41bのメモリ領域は、プログラム及び固定データが格納されるプログラム/データ領域(8000h〜A6FFh)と、プログラムのタイトル、バージョン等の任意のデータを設定可能なROMコメント領域(A700h〜A7FFh)と、CALLV命令のサブルーチンの先頭アドレス及び割込処理の先頭アドレスが設定されるベクタテーブル領域(A780h〜A7A7h)と、メイン制御部41の内部機能をハードウェア的に設定するためのパラメータが設定されるHWパラメータ領域(アドレスA7A8h〜A7FFh)と、アクセスが禁止される未使用領域(A800h〜FFFFh)を含む。
HWパラメータ領域に設定されるパラメータは、プログラム/データ領域で使用するROM領域の最終アドレス(HPRGEND)、アクセス禁止するRAM領域の開始アドレス(HRAMSTAT)及び最終アドレス(HRAMEND)を含む。
そして、メイン制御部41は、HPRGENDに設定されたアドレスからA6FFhの間の領域、すなわちプログラム/データ領域のうちプログラム等が格納されていない領域へのアクセスがあったとき、HRAMSTATに設定されたアドレスからHRAMENDに設定されたアドレスの間の領域、すなわち使用可能領域のうちアクセス禁止が設定された領域へのアクセスがあったとき、ROMコメント領域へのアクセスがあったとき、HWパラメータ領域へのアクセスがあったときに、不正アクセスと判断してイリーガルアクセスリセットを発生させる。イリーガルアクセスリセットが発生すると、後述する特殊エラー状態に制御され、遊技の進行が不能化されるとともに、設定変更状態に移行し、新たに設定値が設定されるまで解除されないようになっている。
このようにメイン制御部41は、プログラム/データ領域のうちプログラム等が格納されていない領域へのアクセスがあったとき、使用可能領域のうちアクセス禁止が設定された領域へのアクセスがあったとき、すなわち正常な動作ではアクセスすることのないメモリ領域へのアクセスがあったときにイリーガルアクセスリセットを発生させることで、遊技の進行を不能化させるので、ROM41bの未使用領域や動作とは関係しない領域、RAM41cの未使用領域等に不正なプログラムが格納された場合であっても、不正なプログラムが実行されてしまうことを防止できる。
また、メイン制御部41は、システムリセット信号の入力によるシステムリセット、WDT506bによるWDTリセット、前述のイリーガルアクセスリセットが発生することで起動することとなるが、この際、ベクタテーブル領域に設定された値が、0000h(未使用のベクタテーブル領域に設定される値)であるか、または8000h〜HPRGENDに設定されたアドレスの領域、すなわちプログラム領域のうちプログラム等が実際に格納された領域を示す値であるか、を判定し、ベクタテーブル領域に設定された値が0000hでもなく、8000h〜HPRGENDに設定されたアドレスの領域を示す値でもない場合には、起動しないようになっている。
このようにメイン制御部41は、ベクタテーブル領域に設定された値、すなわちCALLV命令のサブルーチンの先頭アドレス及び割込処理の先頭アドレスが、プログラムが設定される領域外を示す値である場合に起動しないことで、割込の発生等により本来意図していない処理が実行されてしまうことを事前に防止できる。
メイン制御部41は、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。また、本実施の形態では、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に対してコマンドが送信される構成、すなわちコマンドがパラレル信号にて送信される構成であるが、シリアル通信回路512を介してサブ制御部91に対してコマンドを送信する構成、すなわちコマンドをシリアル信号にて送信する構成としても良い。
また、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がパラレル入力ポート511から入力される。そしてメイン制御部41は、これらパラレル入力ポート511から入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施の形態では、タイマ回路509にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施の形態では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。尚、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施の形態では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。尚、本実施の形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。また、本実施の形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔(約2ms)毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選、ナビストック抽選、上乗せ抽選等の遊技者に対する有利度に影響する抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定値6からさらに操作されたときは、設定値1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
尚、設定キースイッチ37がON状態で電源投入された場合に、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定変更状態に移行する構成としても良く、このような構成とすることで、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定変更がされてしまうことを防止できる。また、前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定変更状態に移行する構成においては、設定変更状態に移行後、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされなくなっても、設定変更状態を維持することが好ましく、これにより、設定変更中に前面扉1bが一時的に閉じてしまっても、再度、設定変更状態に移行させるための操作を必要とせず、設定変更操作が煩雑となってしまうことがない。また、設定変更状態に移行後、スタートスイッチ7が操作されて設定値が確定した後、設定キースイッチ37がOFFとなったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定変更状態を終了して遊技の進行が可能な状態に移行する構成としても良く、このような構成においても、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定変更がされてしまうことを防止できる。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
尚、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37がON状態となったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定確認状態に移行する構成としても良く、このような構成とすることで、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定値が確認されてしまうことを防止できる。また、前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定確認状態に移行する構成においては、設定確認状態に移行後、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされなくなっても、設定確認状態を維持することが好ましく、これにより、設定確認中に前面扉1bが一時的に閉じてしまっても、再度、設定確認状態に移行させるための操作を必要とせず、設定確認操作が煩雑となってしまうことがない。また、設定確認状態に移行後、スタートスイッチ7が操作されて設定値が確定した後、設定キースイッチ37がOFFとなったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定確認状態を終了して遊技の進行が可能な状態に復帰する構成としても良く、このような構成においても、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定値が確認されてしまうことを防止できる。
本実施の形態のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
そして、メイン制御部41は、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM41cデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
エラー状態は、リセット操作(リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23の操作)により解除される通常エラー状態と、前述した設定変更状態に移行し、新たな設定値が設定されるまで解除されることがない特殊エラー状態と、を含み、RAM異常エラー状態は、特殊エラー状態であり、一度RAM異常エラー状態に制御されると、設定変更状態に移行し、新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
また、サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
また、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す後述の設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す後述の復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化するようになっている。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域のうちの使用可能領域は、重要ワーク、特別ワーク、一般ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されており、重要ワーク、特別ワーク、一般ワーク、未使用領域、スタック領域の順で配置されている。
本実施の形態においてメイン制御部41は、設定キースイッチ37がOFFの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されているとき、設定キースイッチ37がONの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、設定キースイッチ37がONの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されているとき、設定変更終了時、特定の遊技状態の終了時、1ゲーム終了時の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化0は、設定キースイッチ37がOFFの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されているとき、設定キースイッチ37がONの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されているときに行う初期化であり、初期化0では、使用可能領域全ての領域が初期化される。初期化1は、設定キースイッチ37がONの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないときに行う初期化であり、初期化1では、使用可能領域のうち重要ワーク及び特別ワーク以外の領域が初期化される。初期化2は、特定の遊技状態の終了時に行う初期化であり、初期化2では、使用可能領域のうち一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化3では、使用可能領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。尚、設定値や遊技状態を示すデータの格納領域は、特別ワークに割り当てられており、設定キースイッチ37がONの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、すなわちRAM41cのデータが正常で設定変更される場合には、設定値や遊技状態を示すデータが保持されることとなる。また、後述のタイマカウンタの格納領域は、特別ワークに割り当てられており、ゲームの終了時や特定の遊技状態の終了時には初期化されることなく保持されることとなる。
本実施の形態のスロットマシン1は、遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施の形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
そして、本実施の形態では、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施の形態の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインという)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。
入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
以下、本実施の形態の内部抽選について説明する。内部抽選は、メイン制御部41が、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出される以前(具体的には、スタートスイッチ7の検出時)に決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、乱数回路508bにより生成され、乱数回路508bの乱数値レジスタに格納されている値をRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて入賞を許容するか否かの判定が行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
本実施の形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになる。また、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
また、本実施の形態では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御を行う。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになる。
尚、本実施の形態では、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行う構成であるが、停止可能な位置を特定可能な停止位置テーブルから停止位置を特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに、停止操作がされたタイミングで停止可能な停止位置を検索・特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルを用いた停止制御、停止位置テーブルを用いた停止制御、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに停止可能な停止位置を検索・特定することによる停止制御を併用する構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを一部変更して停止制御を行う構成としても良い。
本実施の形態においてメイン制御部41は、ゲームの開始後、リールの回転を開始させる毎にその時点、すなわちリールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっており、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間(本実施の形態では4.1秒)以上であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から規定時間が経過していれば、ウェイトを発生させず、その時点で当該ゲームにおける遊技のためのリールの回転を開始させる。一方、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間未満であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から規定時間が経過していなければ、ウェイトを発生させて、その時点ではリールの回転を開始させず、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間に到達するまで待機し、規定時間に到達した時点でリールの回転を開始させる。
本実施の形態においてメイン制御部41は、遊技状態やエラーの発生状況などを示す外部出力信号を出力する制御を行う。これら外部出力信号は、外部出力基板1000、スロットマシン1が設置される遊技店(ホール)の情報提供端子板を介してホールコンピュータなどのホール機器に出力されるようになっている。
メイン制御部41は、賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により遊技者に付与されたメダル数を示すメダルOUT信号、遊技状態がRB(レギュラーボーナス)中の旨を示すRB中信号、遊技状態が後述するBB(ビッグボーナス)中の旨を示すBB中信号、RT2中の旨を示すRT中信号、前面扉1bが開放中の旨を示すドア開放信号、後述する設定変更モードに移行している旨を示す設定変更信号、メダルセレクタの異常を示す投入エラー信号、ホッパーユニット34の異常を示す払出エラー信号をそれぞれ出力する。
外部出力基板1000には、リレー回路、パラレル・シリアル変換回路、出力信号毎の端子が設けられ、情報提供端子板の回路と電気的に接続するための接続されるコネクタが設けられている。遊技制御基板40から出力された信号のうち、メダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号は、リレー回路を介して、そのままパルス信号として情報提供端子板に出力される。これに対してドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、パラレル・シリアル変換回路にて、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換されて情報提供端子板に出力される。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施の形態では、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、遊技状態コマンド、内部当選コマンド、リール加速情報コマンド、停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンド、遊技終了コマンド、入賞枚数コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンド、カウンタ値コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、電断復帰時、または規定数の賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、投入枚数コマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、投入枚数コマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
遊技状態コマンドは、当該ゲームの遊技状態を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときであって、遊技状態コマンドの送信後に送信される。遊技状態コマンド、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信されるので、これらコマンドを受信することで、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したことを特定可能である。
リール加速情報コマンドは、遊技の進行に伴いリールの回転が開始する旨を特定可能なコマンドであり、遊技の進行に伴いリールの回転を開始するときに送信する。停止操作時コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。滑りコマ数コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止操作がされてから停止するまでに移動する滑りコマ数を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、対応する停止操作時コマンドが送信された後に送信される。停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、対応する滑りコマ数コマンドが送信された後に送信される。停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンドは、いずれも停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、を特定可能であり、かつ各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信されるので、これらコマンドを受信することで、いずれかのリールの停止操作がされたこと及び停止するリールを特定可能である。
遊技終了コマンドは、遊技が終了された旨を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときに送信される。入賞枚数コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組合せ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときであり、遊技終了コマンドの送信後に送信される。遊技終了コマンド、入賞枚数コマンドは、いずれも遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときに送信されるので、これらコマンドを受信することで、1ゲームを進行させるのに必要な全ての操作が終了したことを特定可能である。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに終了推定時間(本実施の形態では60秒)経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちON(開放状態)/OFF(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(ONからOFF、OFFからON)した時に送信される。操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(ON/OFF)を示すコマンドであり、一定時間毎に送信される。
カウンタ値コマンドは、後述する状態カウンタ処理において更新されるATカウンタ、上乗せ特化ゾーンカウンタ、前兆演出カウンタなどの各種カウンタ値を示すコマンドである。
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理においてに生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理が10回実行される毎に、スイッチの検出状態に基づいて生成されるとともに、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLED55の点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
次に、本実施の形態におけるメイン制御部41が実行する各種制御内容を、図7〜図12に基づいて以下に説明する。
メイン制御部41は、リセットの発生により起動すると、起動時設定を行う。起動時設定では、メイン制御部41が備えるステータスフラグを初期化する。ステータスフラグは、命令の演算結果や実行結果の状態を保持するデータであり、特に割込の禁止/許可を設定する割込マスタ許可フラグを含む。割込マスタ許可フラグの初期値は割込の禁止を示す値であるため、メイン制御部41は、割込が禁止された状態で起動することとなる。
その後、メイン制御部41は、HWパラメータを参照して各種機能を設定した後、プログラム/データ領域に格納されたプログラムに従って、図7のフローチャートに示す初期設定処理を行う。初期設定処理では、まず、割込マスタ許可フラグの値を、割込禁止を示す値に設定することで割込を禁止する(Sa1)。前述のようにメイン制御部41は、割込禁止の状態で起動することとなるが、Sa1では、再度、割込を禁止する。次いで、初期化データをセットし(Sa2)、各出力ポートを初期化する(Sa3)。次いで、内蔵レジスタの設定を行う(Sa4)。
次いで、電源電圧が正常か否かを判定する(Sa5)。電源電圧が正常でない場合には正常になるまで判定を繰り返す。電源電圧が正常である場合には割込ベクタの上位アドレスをセットする(Sa6)。そして、RAM41cへのアクセスを許可し(Sa7)、スタックポインタを初期化する(Sa8)。
次いで、RAMパリティを計算する(Sa9)。そして、計算したRAMパリティが0になるか否かを判定する(Sa10)。RAMパリティが0にならない場合にはSa13のステップに進み、破壊診断用データをクリアする(Sa13)。
RAMパリティが0になる場合には、破壊診断用データをRAM41cから取得する(Sa11)。そして、取得した破壊診断用データが正しいか否かを判定し(Sa12)、破壊診断用データをクリアする(Sa13)。
次いで、設定キースイッチ37がON状態か否かを判定する(Sa14)。設定キースイッチ37がON状態の場合には、タイマ割込の設定を行う(Sa19)。具体的には、所定時間毎に定期的にタイマ割込がかかるようにメイン制御部41に内蔵されているタイマ回路509のレジスタの設定を行なう。本実施の形態では約0.56msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定されることで、約0.56ms毎に定期的にタイマ割込が発生することとなる。また、タイマ回路509ではレジスタの設定が行われることにより、タイマが初期化され、初期値から計時を開始することになる。Sa19のステップにおけるタイマ割込の設定が終了すると設定変更処理に移行する。
一方、設定キースイッチ37がOFF状態の場合には、RAM41cの記憶内容が破壊されているか否かを判定する(Sa15)。Sa15のステップでは、後述するRAM異常フラグが設定されているか否か、Sa10、Sa12の判定に基づきRAM41cの記憶内容が破壊されているか否かを判定する。RAM41cの記憶内容が破壊されていない場合には、復帰コマンドをサブ制御部91に送信する(Sa16)。尚、RAM41cの記憶内容が破壊されていない場合とは、RAM異常フラグがセットされておらず、かつSa10のステップにおいてRAMパリティが0であると判定され、さらにSa12のステップにおいて破壊診断用データが正しいと判定された場合である。
Sa16のステップの後、全レジスタを復帰し(Sa17)、Sa19のステップと同様のタイマ割込みの設定を行う(Sa18)。そして、後述のタイマ割込処理(メイン)のSd24の処理に移行する。これにより電断前に実行していた処理に復帰することとなる。
また、Sa15のステップにおいてRAM41cの記憶内容が破壊されている場合には、RAMの開始アドレス(0000h)をレジスタにセットし(Sa20)、指定したアドレスから使用可能領域の最終アドレス(0FFFh)までの領域、すなわち使用可能領域全ての領域を初期化する(Sa21)。
次いで、RAM41cの記憶内容が正常でないことを示すRAM異常フラグをRAM41cにセットし(Sa22)、エラー処理に移行する。エラー処理では、遊技の進行が不能化される。また、RAM異常フラグが設定されて移行したエラー状態では、設定キースイッチ37をON状態にして電源スイッチ39をONにすることによって、設定変更処理に移行させることにより解除することができる。一方、設定キースイッチ37をON状態にせずに電源スイッチ39をONにした場合には、RAM異常フラグが設定されたままであり、再びエラー状態となる。
次に、メイン制御部41が実行する設定変更処理について説明する。
図8に示すように、メイン制御部41は、まず、RAMの開始アドレス(0000h)をレジスタにセットする(Sb1)。次いで、図7に示すSa15のステップと同様にRAM41cの記憶内容が破壊されているか否かを判定する(Sb2)。RAMの内容が破壊されていない場合、すなわちRAM内容が異常でない場合には、設定変更開始時の初期化対象RAMの先頭アドレスをレジスタにセットする(Sb3)。すなわちSb1で設定したアドレスを変更する。RAMの内容が破壊されている場合、すなわちRAM内容が異常である場合には、Sb4のステップに進む。
次いで、Sb1またはSb3のステップで指定したアドレスから使用可能領域の最終アドレスまでの領域を初期化する(Sb4)。Sb1のステップでは、RAMの開始アドレスがセットされるため、この場合にはSb4のステップにおいて、使用可能領域全ての領域が初期化されることとなる。一方、Sb3のステップでは、設定変更開始時の初期化対象RAMの先頭アドレスがセットされるため、この場合にはSb4のステップにおいて、使用可能領域のうち重要ワーク及び特別ワーク以外の領域が初期化されることとなる。
次いで、設定変更状態の開始を示す設定コマンドをサブ制御部91に送信し(Sb5)、割込を許可する(Sb6)。
次いで、リセット/設定スイッチ38がOFFからONに変化したか否かを判定する(Sb7)。リセット/設定スイッチ38がOFFからONに変化した場合にはレジスタの設定値を更新(1〜5の場合は1加算し、6の場合は1に更新)する(Sb8)。リセット/設定スイッチ38が変化しなかった場合には、スタートスイッチ7がOFFからONに変化したか否かを判定する(Sb9)。
スタートスイッチ7が変化しなかった場合には、Sb7のステップに戻る。スタートスイッチ7がOFFからONに変化した場合には設定キースイッチ37がOFF状態か否かを判定する(Sb10)。設定キースイッチ37がOFF状態になっていない場合には、設定キースイッチ37がOFF状態になるまで判定を繰り返す。設定キースイッチ37がOFFになっている場合には、レジスタにセットしている設定値のデータをRAM41cに格納する(Sb11)。
次いで、設定変更状態の終了を示す設定コマンドをサブ制御部91に送信する(Sb12)。そして、設定変更終了時の初期化対象RAMの先頭アドレスをレジスタにセットし(Sb13)、メイン処理に移行する。
次に、メイン制御部41が実行するメイン処理について説明する。尚、メイン処理は一単位の遊技毎に繰り返し実行される。そして、メイン処理の一周期が遊技の一単位に相当している。
図9に示すように、メイン制御部41は、まず、割込を禁止する(Sc1)。次いで、初期化対象RAMの最終アドレスをセットする(Sc2)。
次いで、指定したアドレスで示すRAMの領域をクリアする(Sc3)。この際、設定変更処理後にメイン処理が開始された場合は、設定変更終了時の初期化対象RAMの先頭アドレスが設定され、Sc2のステップでは、設定変更終了時の初期化対象RAMの最終アドレス(0FFFh)が設定されるため、使用可能領域のうち重要ワーク及び特別ワーク以外の領域が初期化されることとなる。また、特定の遊技状態の終了時ではない遊技の終了時には、後述のSc10のステップにおいて特定の遊技状態の終了時の初期化対象RAMの先頭アドレスが設定され、Sc2のステップでは、最終アドレスとしてスタックポインタが示すアドレスが設定されるため、使用可能領域のうち一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化されることとなる。また、特定の遊技状態の終了時であり、かつ遊技の終了時には、後述のSc11のステップにおいて遊技の終了時の初期化対象RAMの先頭アドレスが設定され、Sc2のステップでは、最終アドレスとしてスタックポインタが示すアドレスが設定されるため、使用可能領域のうち未使用領域及び未使用スタック領域が初期化されることとなる。
Sc3のステップにおけるRAMの初期化の後、割込を許可する(Sc4)。
次いで、遊技開始待ち処理を実行する(Sc5)。遊技開始待ち処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。
次いで、内部抽選処理を実行する(Sc6a)。内部抽選処理では、Sc5のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するか(すなわち、表示結果の導出を許容するか否か)どうかを決定する処理を行う。また、内部抽選処理では、AT(アシストタイム)状態への移行を許容するかどうかを決定する抽選処理を行う。なお、AT状態は、ATゲーム数が0になるまで、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定する演出を実行する(遊技者に有利な有利制御を行う)遊技状態であり、遊技者にとって有利な状態(有利状態)である。これにより、AT状態では、遊技者に有利な図柄組み合わせを入賞ラインに揃えることができ、遊技者に有利となる。
また、内部抽選処理では、AT状態への移行を許容する抽選に当選した場合、初期ATゲーム数の抽選を行う。また、内部抽選処理では、遊技状態が上乗せ特化ゾーン状態であるときには、ATゲーム数の上乗せ抽選を行う。
次いで、状態カウンタ処理を実行する(Sc6b)。状態カウンタ処理では、スロットマシン1の遊技状態の遷移に関する各種カウンタの更新処理を行う。なお、状態カウンタ処理の詳細内容については後述する。
次いで、リール制御処理を実行する(Sc7)。リール制御処理では、スタートスイッチ7の操作に応答して各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、Sd2のステップにおける内部抽選の結果及び遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
次いで、遊技終了時設定処理を実行する(Sc8)。遊技終了時設定処理では、Sc7の処理において全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
また、遊技終了時設定処理では、Sc6bで更新された各種カウンタの値に基づいて、スロットマシン1の遊技状態を設定する状態制御処理を行う。なお、状態制御処理の詳細内容については後述する。
また、遊技終了時設定処理では、入賞が発生したと判定した場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。入賞が発生した場合にはメダルの払い出し等が終了した後に次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。また、入賞が発生しなかった場合にはリールが停止した後に、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
遊技終了時設定処理が終了すると、特定の遊技状態の終了時か否かを判定し(Sc9)、特定の遊技状態の終了時でない場合には、遊技終了時の初期化対象RAMの先頭アドレスをセットして(Sc10)、Sc1のステップに戻る。また、特定の遊技状態の終了時である場合には、特定の遊技状態の終了時の初期化対象RAMの先頭アドレスをセットして(Sc11)、Sc1のステップに戻る。
また、メイン処理では、ゲームの進行に応じてコマンドを生成してコマンドバッファに設定し、その後のタイマ割込処理(メイン)においてサブ制御部91に送信されるようになっている。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、各種処理を行う。
図10及び図11は、メイン制御部41が一定間隔(約0.56msの間隔)で基本処理(主にメイン処理)に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。尚、タイマ割込処理(メイン)とは、タイマ回路509のカウントに応じて発生する割込により実行される処理であり、タイマ割込処理(メイン)のプログラムが格納されたアドレスは、ベクタテーブルのタイマ割込に対応する値として設定されている。そして、タイマ割込が発生すると当該アドレスからの処理が実行される。また、タイマ割込処理(メイン)の実行期間中は自動的に他の割込が禁止される。
図10に示すように、タイマ割込処理(メイン)においては、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sd1)。
次いで、停電判定処理を行う(Sd2)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sd2のステップにおける停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sd3)、電断フラグが設定されていなければ、Sd4に進み、電断フラグが設定されていた場合には、電断処理(メイン)に移行する。
Sd4のステップでは、入力ポートから各種スイッチ類の検出データを入力するポート入力処理を行う。
次いで、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理(メイン)において実行すべきタイマ割込を識別するための分岐用カウンタを1進める(Sd5)。Sd5のステップでは、分岐用カウンタ値が0〜2の場合に1が加算され、カウンタ値が3の場合に0に更新される。すなわち分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して2または3か、すなわちタイマ割込3またはタイマ割込4かを判定し(Sd6)、タイマ割込3またはタイマ割込4ではない場合、すなわちタイマ割込1またはタイマ割込2の場合には、リールモータ32C、32C、32Rの位相信号データを出力するモータ位相信号出力処理を実行する(Sd7)。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して1か否か、すなわちタイマ割込2か否かを判定し(Sd8)、タイマ割込2ではない場合、すなわちタイマ割込1の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時のステップ時間間隔の制御を行うリール始動処理(Sd9)、リールモータ32L、32C、32Rの位相信号データの変更を行うモータステップ処理(Sd10)、リールモータ32L、32C、32Rの停止後、一定時間経過後に位相信号を1相励磁に変更するモータ位相信号スタンバイ処理(Sd11)を順次実行した後、Sd24のステップに進む。
また、Sd8のステップにおいてタイマ割込2の場合には、各種表示器をダイナミック点灯させるLEDダイナミック表示処理(Sd12)、各種LED等の点灯信号等のデータを出力ポートへ出力する制御信号等出力処理(Sd13)、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(Sd14)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態の監視、ドアコマンドの送信要求などを行うドア監視処理(Sd15)、コマンドバッファに設定された各種コマンドをサブ制御部91に送信するコマンド送信処理(Sd16)、外部出力信号を更新する外部出力信号更新処理(Sd17)を順次実行した後、Sd24のステップに進む。
また、Sd6のステップにおいてタイマ割込3またはタイマ割込4であれば、更に、分岐用カウンタ値を参照して3か否か、すなわちタイマ割込4か否かを判定し(Sd18)、タイマ割込4でなければ、すなわちタイマ割込3であれば、回転中のリール2L、2C、2Rの原点通過(リール基準位置の通過)をチェックする原点通過時処理(Sd19)、スイッチ類の検出状態に変化があったか否かの判定等を行うスイッチ入力判定処理(Sd20)を順次実行した後、Sd24のステップに進む。
また、Sd18のステップにおいてタイマ割込4であれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出に伴って停止位置を決定する停止スイッチ処理(Sd21)、停止する時期になったら2相励磁によるブレーキを開始する停止処理(Sd22)、停止処理においてブレーキを開始してから一定時間後に3相励磁とする最終停止処理(Sd23)を順次実行した後、Sd24のステップに進む。
Sd24のステップでは、Sd1においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し、割込前の処理に戻る。
図12は、メイン制御部41が前述したタイマ割込処理(メイン)において電断フラグが設定されていると判定した場合に実行する電断処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。
電断処理(メイン)においては、まず、使用している可能性がある全てのレジスタをスタック領域に退避する(Se1)。なお、前述したIレジスタ及びIYレジスタの値は使用されているが、起動時の初期化に伴って常に同一の固定値が設定されるため、ここでは保存されない。
次いで、破壊診断用データ(本実施の形態では、5A(H))をセットする(Se2)。そして、全ての出力ポートを初期化する(Se3)。次いでRAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してセットし(Se4)、RAM41cへのアクセスを禁止する(Se5)。
その後、電圧が低下してメイン制御部41のCPU41aが停止して待機状態に移行する。そして、この待機状態のまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
このように本実施の形態では、メイン制御部41は、リセットが発生したときに、割込禁止の状態で起動するとともに、その後、最初に実行する初期設定処理の開始時にもプログラムにて割込の禁止を行うようになっており、何らかの原因で割込が禁止されない状態でメイン制御部41が起動した場合でも意図しない割込が発生してしまうことを防止できる。
また、メイン制御部41は、その起動後に、タイマ回路509におけるタイマ割込の設定の後、割込を許可するようになっており、タイマ割込が正常に動作しない状態で割込が発生してしまうことを防止できる。また、タイマ回路509ではタイマ割込の設定が行われることにより、タイマが初期化され、初期値から計時を開始するようになっており、起動後、初回の割込が発生するまでの時間と、2回目以降の割込が発生するまでの時間と、がずれてしまうようなことがなく、一定の時間間隔でタイマ割込を発生させることができる。また、メイン制御部41は、初期設定処理においてタイマ回路509の設定をプログラムにて初期値に更新するようになっており、起動時に、何らかの原因でタイマ回路509の設定が書き換わっていた場合であっても、意図しない割込が発生してしまうことを防止できる。
また、メイン制御部41は、その起動時に設定キースイッチ37がONの状態であれば設定変更処理に移行し、設定変更処理の開始時にRAM41cの初期化を行う。この際、RAM41cのデータが正常であれば、重要ワーク及び特別ワークを保持してそれ以外の領域を初期化することで、設定変更後も変更前の制御状態(設定値や遊技状態等)の一部を保持することができる一方で、RAM41cのデータが正常でない場合には、重要ワーク及び特別ワークを含む使用可能領域の全ての領域を初期化することで、RAM41cのデータに異常を確実に解消することができる。
また、メイン制御部41は、RAM異常が判定された場合にRAM異常フラグが設定されるので、RAM異常エラーの発生後に電断して、再度電源投入がされた場合に、RAMパリティが0であり、破壊診断用データが正常と判定された場合でも、RAM異常フラグに基づいてRAM41cのデータが破壊されているか否かを判定することが可能となる。
また、メイン制御部41は、設定変更処理の終了後、遊技単位毎にゲームの進行に応じて段階的に処理を行うメイン処理を実行する。また、メイン処理では、遊技単位毎にRAM41cの初期化を行うとともに、設定変更処理の終了時にもRAM41cの初期化を行う。そして、設定変更処理の終了後、メイン処理においてRAM41cの初期化を行う処理の前の段階からメイン処理を開始するようになっており、設定変更処理の終了後のRAM41cの初期化と、遊技単位毎のRAM41cの初期化と、を共通の処理にて行うことが可能となる。
また、メイン制御部41は、RAM41cの初期化を行う場合に、初期化が終了するまで割込を禁止するようになっており、RAM41cの初期化の実行中にタイマ割込処理(メイン)が発生することにより、初期化した内容が変更されたり、タイマ割込処理(メイン)で行われる処理が正常に行われなくなってしまうことを防止できる。
また、メイン制御部41は、メイン処理において外部出力信号の出力状態を更新し、更新された出力状態に基づいて、その後のタイマ割込処理(メイン)にて外部出力信号の出力状態を変更するとともに、外部出力信号の出力状態を更新する場合に、更新が終了するまで割込を禁止するようになっており、外部出力信号の出力状態が完了する前にタイマ割込処理(メイン)が発生することにより、意図しないデータを示す外部出力信号が出力されてしまうことを防止できる。
次に、メイン制御部41が遊技の進行制御等に用いる時間間隔を計測するためのタイマカウンタについて説明する。
メイン制御部41は、計時開始条件が成立したときに、RAM41cに割り当てられたタイマカウンタのタイマ値として計時時間に応じた初期値を設定するとともに、タイマ割込処理(メイン)において定期的にタイマ値を減算し、タイマ値が0となることで計時時間が経過したことを特定するようになっている。
詳しくは、メイン制御部41は、メイン処理において計時開始条件が成立したときに、当該条件に応じたタイマカウンタが割り当てられた領域に計時時間に応じたタイマ値の初期値を設定する。
設定されたタイマ値は、タイマ割込処理(メイン)の時間カウンタ更新処理において、約2.24ms毎に0となるまで1ずつ減算される。
そして、メイン処理では、図13に示すように、該当するタイマカウンタのアドレスを取得し(Sf1)、取得した値を読み出し(Sf2)、読み出した値が0でないか否かを判定し(Sf3)、読み出した値が0であると判定した場合に、計時時間が経過したことを特定する。
本実施の形態において用いるタイマカウンタは、図14に示すように、初期値が1バイト以下の1バイトタイマA、1バイトタイマB、1バイトタイマC、初期値が1バイトを超え、2バイト以下の2バイトタイマA、2バイトタイマB、2バイトタイマC、2バイトタイマDを含む。
1バイトタイマは、1バイト以内のタイマ値にて計測可能な比較的短い期間を計測するためのタイマであり、例えば、外部出力信号の出力期間を計測する外部出力信号タイマ、LEDの出力更新期間を計測するLED更新タイマ、停止操作の検出後、再度の停止操作が有効化されるまでの期間を計測する停止無効タイマ、リール停止後、メダルの払出が開始するまでの期間を計測する払出待ちタイマ、投入メダルセンサ31のONが検出されてからの期間を計測する投入検出タイマ、投入口センサ26のONが検出されてからの期間を計測する投入口検出タイマ、払出センサ34cのONが検出されてからの期間を計測する払出検出タイマ、リール回転開始後、停止操作が有効となるまでの期間を計測する始動時タイマなどがある。このうち停止無効タイマ、払出待ちタイマ、始動時タイマは、これらのタイマによる計測期間が1遊技の終了するタイミングを跨ぐことはないが、外部出力信号タイマ、LED更新タイマ、投入検出タイマ、投入口検出タイマ、払出検出タイマは、これらのタイマによる計測時間が1遊技の終了するタイミングを跨ぐことがある。
2バイトタイマは、1バイト以内のタイマ値では計測できない比較的長い期間を計測するためのタイマであり、例えば、1遊技に必要な規定時間(約4.1秒)を計測する1遊技時間タイマ、外部出力信号のうちセキュリティ信号の最低出力期間を計測するセキュリティ信号タイマ、遊技終了からの期間を計測する待機時間タイマ、ホッパーモータ34bの駆動後、払出センサ34cが検出されない期間を計測するホッパーエンプティタイマなどがある。このうち待機時間タイマ、ホッパーエンプティタイマは、これらのタイマによる計測期間が1遊技の終了するタイミングを跨ぐことはないが、1遊技時間タイマ、セキュリティ信号タイマは、これらのタイマによる計測時間が1遊技の終了するタイミングを跨ぐことがある。
このようにタイマカウンタは、1遊技の終了するタイミング、すなわち遊技の進行に応じてRAM41cの一部が初期化されるタイミング(1遊技の終了時または特定の遊技状態の終了時においてRAM41cの一部が初期化されるタイミング)を跨ぐ計測期間を計測するタイマカウンタと、遊技の進行に応じてRAM41cの一部が初期化されるタイミングを跨ぐことのないタイマカウンタと、を含むが、いずれのタイマカウンタも遊技の進行に応じたタイミングでは初期化されることのない特別ワークに割り当てられている。
これらタイマカウンタのうち1バイトタイマA〜Cは、RAM41cの連続する3バイトの領域(7E2Ch〜7E2Eh)に1バイトずつ割り当てられており、2バイトタイマA〜Dは、RAM41cの連続する8バイトの領域(7E2Fh〜7E35h)に2バイトずつ割り当てられている。さらに、1バイトタイマA〜C、2バイトタイマA〜DもRAM41cの連続する領域に割り当てられている。以下では、1バイトタイマA〜Cが割り当てられた領域を1バイトタイマ群と呼び、2バイトタイマA〜Dが割り当てられた領域を2バイトタイマ群と呼ぶ。すなわち1バイトタイマ群及び2バイトタイマ群はいずれも、所定の規則で連続するアドレスが割り当てられた領域に設定されている。尚、所定の規則で連続するアドレスが割り当てられる領域とは、例えば、開始アドレス及び開始アドレスからN(Nは自然数)ずつ加算されるアドレスが割り当てられる領域である。
図15は、時間カウンタ更新処理の制御内容を示すフローチャートである。
時間カウンタ更新処理では、まず、1バイト用処理回数として、更新すべき1バイトのタイマカウンタの数(本実施の形態では3)をセットし(Sg1)、1バイトタイマ群の先頭アドレス(7E2Ch)にポインタをセットする(Sg2)。
次いで、指定アドレス(ポインタが示すアドレス)に格納された1バイトの値が0でなければ指定アドレスの1バイトの値を1減算し(Sg3)、Sg1のステップで設定した処理回数を1減算し(Sg4)、減算後の処理回数が0か否かを判定する(Sg5)。
Sg5のステップで減算後の処理回数が0でない場合、すなわち全ての1バイトタイマの更新が終了していない場合には、ポインタを1加算し(Sg6)、Sg3のステップに戻る。これにより、未処理の1バイトタイマのアドレスにポインタが移動し、指定アドレスの1バイトの値が0でなければ減算される。
Sg5のステップで減算後の処理回数が0の場合、すなわち全ての1バイトタイマの更新が終了した場合には、2バイト用処理回数として、更新すべき2バイトのタイマカウンタの数(本実施の形態では4)をセットし(Sg7)、ポインタを1加算する(Sg8)。これにより、2バイトカウンタ群の先頭アドレス(7E2Fh)にポインタが移動する。
次いで、指定アドレス(ポインタが示すアドレス)及び次のアドレスからなる領域に格納された2バイトの値が0でなければ指定アドレス及び次のアドレスの2バイトの値を1減算し(Sg9)、Sg7のステップで設定した処理回数を1減算し(Sg10)、減算後の処理回数が0か否かを判定する(Sg11)。
Sg11のステップで減算後の処理回数が0でない場合、すなわち全ての2バイトタイマの更新が終了していない場合には、ポインタを2加算し(Sg12)、Sg9のステップに戻る。これにより、未処理の2バイトタイマのアドレスにポインタが移動し、指定アドレス及び次のアドレスの2バイトの値が0でなければ減算される。
Sg11のステップで減算後の処理回数が0の場合、すなわち全ての2バイトタイマの更新が終了した場合には、処理を終了する。
このように本実施の形態では、RAM41cに割り当てられたタイマカウンタの値を定期的に更新し、特定の値(0)となることで時間の経過を特定するようになっている。従来は、複数種類の時間間隔を計測する場合に、計時を要する複数種類の処理内で、タイマ値の設定及び更新を行っており、複数種類のタイマ値を更新するためのプログラムをそれぞれの処理内に設ける必要があるため、プログラム容量が増大する要因となっていた。また、複数種類のタイマカウンタは、それぞれが用いられる処理毎のデータ群として割り当てられているため、一の処理においてまとめて更新するためには、それぞれの関連性のないアドレスの値を読み出す必要があった。
これに対して本実施の形態では、複数種類のタイマカウンタ値が格納される領域がRAM41cの所定の規則で連続するアドレスが割り当てられた領域に設定されるとともに、指定アドレスに格納されたタイマ値を更新する処理を、現在の指定アドレスに対して定数を加算することで複数種類のタイマカウンタ値が格納された領域に対する指定アドレスを変更しながら繰り返し実行することにより複数種類のタイマ値を更新するので、複数種類のアドレスをそれぞれ指定して当該アドレスの値を更新する処理を個々の処理で行う場合よりもプログラム容量を削減することができる。
尚、指定アドレスに格納されたタイマ値を更新する処理を、所定の演算を行うことで複数種類のタイマカウンタ値が格納された領域に対する指定アドレスを変更しながら繰り返し実行することにより複数種類のタイマ値を更新する構成であれば良く、例えば、現在の指定アドレスに対して定数を加算することで複数種類のタイマカウンタ値が格納された領域に対する指定アドレスを変更しながら繰り返し実行することにより複数種類のタイマ値を更新する構成でも良いし、基準アドレスに対して処理数に応じた値(例えば、1バイトカウンタであれば、処理数1の場合に+1、処理数2の場合に+2、処理数3の場合に+3…)を加算または減算することで複数種類のタイマカウンタ値が格納された領域に対する指定アドレスを変更しながら繰り返し実行することにより複数種類のタイマ値を更新する構成でも良い。
また、本実施の形態では、1バイトタイマA〜C、2バイトタイマA〜Dの7種類のタイマカウンタの値を備える構成であるが、少なくとも2種類以上のタイマカウンタの値をRAM41cの所定の規則で連続するアドレスが割り当てられた領域に設定し、指定アドレスに格納されたタイマ値を更新する処理を、所定の演算を行うことで複数種類のタイマ値が格納された領域に対する指定アドレスを変更しながら繰り返し実行することにより2種類以上のタイマ値を更新する構成であれば、上記のようにプログラム容量を削減することができる。
また、1バイトタイマまたは2バイトタイマの一方のみ、タイマカウンタの値をRAM41cの所定の規則で連続するアドレスが割り当てられた領域に設定し、指定アドレスに格納されたタイマ値を更新する処理を、所定の演算を行うことで複数種類のタイマ値が格納された領域に対する指定アドレスを変更しながら繰り返し実行することにより複数種類のタイマ値を更新する構成でも良い。
また、メイン制御部41が備える一部のタイマカウンタのみ、タイマ値をRAM41cの所定の規則で連続するアドレスが割り当てられた領域に設定し、指定アドレスに格納されたタイマ値を更新する処理を、所定の演算を行うことで複数種類のタイマ値が格納された領域に対する指定アドレスを変更しながら繰り返し実行することにより複数種類のタイマ値を更新する構成でも良い。
また、本実施の形態では、計測する期間の種類毎に別個のタイマカウンタを備える構成であるが、例えば、計測する期間が重複しない複数種類の期間について一のタイマカウンタを共用する構成としても良い。
また、本実施の形態では、メイン制御部41が実行する処理として、遊技の進行状況に関わらず予め定められた処理を定期的に行うタイマ割込処理(メイン)と、遊技の進行状況に応じて段階的に異なる処理を行うメイン処理と、を含み、メイン制御部41は、メイン処理において計時条件が成立した場合にタイマカウンタに初期値を設定し、タイマ割込処理(メイン)において複数種類のタイマ値を更新するようになっており、メイン処理を構成する各処理内に複数種類のタイマ値を更新する処理を設ける必要がないため、複数種類のタイマ値の更新に係るプログラム容量を削減することができる。
尚、本実施の形態では、メイン処理に定期的に割り込んでタイマ割込処理(メイン)を実行する構成であるが、定期的に行うタイマ割込処理内で、遊技の進行状況に関わらず予め定められた処理を行う定期処理と、遊技の進行状況に応じて段階的に異なる処理を行うメイン処理と、の双方を行う構成としても良く、このような構成においても、メイン制御部41は、メイン処理において計時条件が成立した場合にタイマカウンタに初期値を設定し、定期処理において複数種類のタイマ値を更新する構成とすることで、メイン処理を構成する各処理内に複数種類のタイマ値を更新する処理を設ける必要がないため、複数種類のタイマ値の更新に係るプログラム容量を削減することができる。
また、本実施の形態では、時間カウンタ更新処理において、指定アドレスの値が0でないことを条件に当該アドレスの値を更新するようになっており、タイマ値が異常な値に更新されてしまうことを防止できる。
また、本実施の形態では、時間カウンタ更新処理において、更新するタイマカウンタの数と同数の処理数を設定し、設定した処理数分、タイマ値を更新する処理を繰り返し実行する構成であるため、更新するタイマカウンタの数の管理が容易になるとともに、例えば、更新間隔が異なる複数種類のタイマカウンタを備える場合などに、設定する処理数に応じて更新するタイマ値の種類を任意に設定することができる。
尚、処理数、すなわち更新するタイマカウンタの数は、プログラムに設定されていても良いし、テーブルに設定された値を読み出して設定するようにしても良い。
また、最初に処理数を設定することなく、最後に更新するタイマカウンタを予め設定するとともに、当該タイマカウンタのアドレスに到達するまでタイマ値を更新する処理を繰り返し実行する構成としたり、最後に更新するタイマカウンタの次のアドレスに特定のエンド値(例えば、FFh)を格納し、指定アドレスから読み出された値が特定のエンド値となるまでタイマ値を更新する処理を繰り返し実行する構成としても良い。
また、本実施の形態では、1バイトのタイマカウンタと、2バイトのタイマカウンタと、を備え、1バイトのタイマ値を更新する処理と、2バイトのタイマ値を更新する処理と、を別個に備えるため、1バイトのタイマ値を更新する処理と、2バイトのタイマ値を更新する処理と、を共通化する場合よりもプログラムの容量やRAM41cにおいてタイマ値が占有する容量を削減することができる。
尚、本実施の形態では、2バイトのタイマカウンタを備えることで1バイトを超える初期値に対応する相対的に長い時間を計測する構成であるが、例えば、更新間隔が異なるタイマカウンタ、例えば、タイマ割込処理(メイン)4回に1回更新する第1のタイマカウンタと、14回に1回更新する第2のタイマカウンタと、を備えることにより、2バイトのカウンタを設けることなく、相対的に長い時間間隔を計測する構成としても良く、このようにすることで、1バイトのタイマ値を更新する処理と、2バイトのタイマ値を更新する処理と、それぞれ設ける必要がなくなるため、タイマ値の更新に係るプログラム容量を削減できる。
また、本実施の形態では、複数種類のタイマカウンタがRAM41cにおいて遊技の進行に応じて初期化されることのない特別ワークに割り当てられており、遊技の進行に応じて初期化されることがないため、遊技の進行状況に関わらず、遊技の進行に応じてRAM41cの一部が初期化されるタイミングを跨ぐ期間の時間を計測することができる。
特に、本実施の形態では、計測期間が1遊技の終了するタイミング、すなわち遊技の進行に応じてRAM41cの一部が初期化されるタイミングを跨ぐことのあるタイマカウンタだけでなく、計測期間が遊技の進行に応じてRAM41cの一部が初期化されるタイミングを跨ぐことのないタイマカウンタについても他のタイマカウンタとともに特別ワークに割り当てられた領域に格納されているため、タイマカウンタの管理が容易になるとともに、計測期間が遊技の進行に応じてRAM41cの一部が初期化されるタイミングを跨ぐことのないタイマカウンタを、計測期間が遊技の進行に応じてRAM41cの一部が初期化されるタイミングを跨ぐことのあるタイマカウンタに変更する等、後の設計変更等によりタイマカウンタの用途を容易に変更することができる。また、上記のように計測する期間が重複しない複数種類の期間について一のタイマカウンタを共用する構成であれば、遊技の進行に応じてRAM41cの一部が初期化されるタイミングを跨ぐことのある計測期間と、遊技の進行に応じてRAM41cの一部が初期化されるタイミングを跨ぐことのない計測期間と、を一のタイマカウンタにて計測することが可能となる。
[特別期間について]
次に、特別期間について説明する。本実施形態では、ATゲーム中に、強ベル、強スイカ、強チェリーなどのレア役が当選した場合、所定の割合で上乗せ特化ゾーンに当選する。上乗せ特化ゾーンは、ATゲーム数の上乗せが期待できる期間である。また、上乗せ特化ゾーンに当選した場合には、上乗せ特化ゾーンの開始を示唆する演出である前兆演出を実行し、前兆演出の終了後、上乗せ特化ゾーンの開始を報知する上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する。その後、ATゲームを一度中断して上乗せ特化ゾーンを開始する。
従って、本実施形態では、上乗せ特化ゾーンに当選してから上乗せ特化ゾーンを開始するまでの期間である特別期間は、前兆演出のゲーム数と上乗せ特化ゾーン有り報知演出のゲーム数とを加算したゲーム数である。
本実施形態における前兆演出の演出態様は、演出画面の見た目を変化させる演出態様である。後述する図17(B),(C)、図18(B),(C)は、本実施形態における前兆演出の演出態様を示した図である。図示する例では、前兆演出では、前兆演出の残りゲーム数を演出画面の中央に表示している。これにより、遊技者は、前兆演出の残りゲーム数が演出画面の中央に表示されることで、前兆演出が開始されたことを認識することができる。また、演出画面の中央に表示される前兆演出の残りゲーム数を確認することにより、遊技者は前兆演出の継続ゲーム数を認識することができる。
また、本実施形態では、前兆演出は、5ゲーム間の演出、10ゲーム間の演出、20ゲーム間の演出のいずれかで実行される。また、上乗せ特化ゾーン有り報知演出は1ゲームで実行される。よって、特別期間(前兆演出ゲーム数+上乗せ特化ゾーン有り報知演出ゲーム数)は、6ゲーム間、11ゲーム間、21ゲーム間のいずれかである。なお、前兆演出のゲーム数の振り分けについては後述する。また、本実施形態では、上乗せ特化ゾーンは5ゲーム間である。また、上乗せ特化ゾーンが終了した場合、ATゲームを再開する。
図16は、本実施形態における特別期間と、AT残りゲーム数との関係について示した図である。図16(A)は、AT残りゲーム数よりも特別期間(前兆演出+上乗せ特化ゾーン有り報知演出のゲーム数)が少ないときに前兆演出が開始される場合における、特別期間とAT残りゲーム数との関係を示している。図示する例では、AT残りゲーム数が27ゲームのときにレア役が当選して上乗せ特化ゾーンに当選している。また、図示する例では、前兆演出は5ゲームであり、AT残りゲーム数が26ゲームから22ゲームの間に前兆演出を行っている。そして、前兆演出の終了後、AT残りゲーム数が21ゲームのときに上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行している。すなわち、特別期間(上乗せ特化ゾーンに当選してから上乗せ特化ゾーンを開始するまでの期間)は6ゲーム間である。
また、図示する例では、特別期間後、5ゲーム間の上乗せ特化ゾーンを実行している。図示する例では、上乗せ特化ゾーンにおいて、ATゲーム数の30ゲーム上乗せが当選している。よって、上乗せ特化ゾーン終了後にATゲームを再開した場合のAT残りゲーム数は、上乗せ特化ゾーンの実行前におけるAT残りゲーム数20ゲームと、上乗せゲーム数30ゲームとを加算した50ゲームとなる。
なお、AT残りゲーム数と特別期間(前兆演出のゲーム数+上乗せ特化ゾーン有り報知演出のゲーム数)とが同じ場合においても、図16(A)に示した例と同様に、前兆演出と、上乗せ特化ゾーン有り報知演出と、上乗せ特化ゾーンと、ATゲームの再開とを行う。
一方、本実施形態では、AT残りゲーム数よりも特別期間(前兆演出+上乗せ特化ゾーン有り報知演出のゲーム数)が多いときに前兆演出が開始される場合には、特別期間が終了するまではATの制御を維持する。これにより、AT残りゲーム数を確認してAT残りゲーム数に応じて特別期間の設定(例えば、前兆演出のゲーム数を振り分ける処理)を行わなくても、特別期間中にATの制御が終了してしまうことが無くなる。従って、処理を簡素化することができ、プログラムの容量を減らすことができる。例えば、メイン制御部41が有するROM41bの記憶容量は一般的に少ないため、特別期間の長さの設定を遊技制御基板40で行う場合には処理を簡素化し、プログラムのデータ容量を減らすことが望ましい。
また、本実施形態では、AT残りゲーム数が無くなっても、特別期間中はATの制御が維持されるため、遊技者にとって得となり、遊技の興趣を向上させることができる。
図16(B)は、AT残りゲーム数よりも特別期間(前兆演出+上乗せ特化ゾーン有り報知演出のゲーム数)が多いときに前兆演出が開始される場合における、特別期間とAT残りゲーム数との関係を示している。図示する例では、AT残りゲーム数が2ゲームのときにレア役が当選して上乗せ特化ゾーンに当選している。また、図示する例では、前兆演出は5ゲームである。そのため、前兆演出の2ゲーム目でAT残りゲーム数が0となるが、本実施形態では、特別期間が終了するまではATの制御を維持する。従って、AT残りゲーム数が0となっても、特別期間中はATの制御が維持される。そして、特別期間の終了後、5ゲーム間の上乗せ特化ゾーンを実行している。
図示する例では、上乗せ特化ゾーンにおいて、ATゲーム数の30ゲーム上乗せが当選している。よって、上乗せ特化ゾーン終了後にATゲームを再開した場合のAT残りゲーム数は、上乗せ特化ゾーンの実行前におけるAT残りゲーム数0ゲームと、上乗せゲーム数30ゲームとを加算した30ゲームとなる。
図17は、AT残りゲーム数よりも特別期間が少ないときに前兆演出が開始される場合における、演出画面例を示している。図示する演出画面例は、図16(A)に示した例に対応している。
図17(A)は、ATゲーム中の演出画面例を示している。ATゲーム中の演出画面では、AT残りゲーム数と、獲得枚数と、ストップスイッチ8L,8C,8Rの押し順とを示している。図示する例では、AT残りゲーム数が27ゲームであり、獲得枚数は55枚であり、中リール・左リール・右リールの順で停止させることを示している。なお、この例では、図17(A)に示すAT演出を行っているゲームのときに、レア役が当選して上乗せ特化ゾーンに当選している。
図17(B)は、前兆演出中の演出画面例を示している。前兆演出中の演出画面では、前兆演出の残りゲーム数と、AT残りゲーム数と、獲得枚数と、ストップスイッチ8L,8C,8Rの押し順とを示している。なお、図17(B)は、図17(A)から1ゲーム経過し、前兆演出を実行しているときの演出画面例を示している。図示する例では、前兆ゲームの残りゲーム数は5Gであり、AT残りゲーム数は26ゲームであり、獲得枚数は61枚であり、中リール・右リール・左リールの順で停止させることを示している。
図17(C)は、図17(B)と同様に、前兆演出中の演出画面例を示している。なお、図17(C)は、図17(B)から4ゲーム経過し、前兆演出を実行しているときの演出画面例である。図示する例では、前兆ゲームの残りゲーム数は1Gであり、AT残りゲーム数は22ゲームであり、獲得枚数は76枚であり、左リール・右リール・中リールの順で停止させることを示している。
図17(D)は、上乗せ特化ゾーン有り報知演出中の演出画面例を示している。上乗せ特化ゾーン有り報知演出中の演出画面では、上乗せ特化ゾーンに突入することの報知と、AT残りゲーム数と、獲得枚数と、ストップスイッチ8L,8C,8Rの押し順とを示している。なお、図17(D)は、図17(C)から1ゲーム経過し、上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行しているときの演出画面例を示している。図示する例では、AT残りゲーム数は21ゲームであり、獲得枚数は82枚であり、中リール・右リール・左リールの順で停止させること、上乗せ特化ゾーンに突入することを示している。
図17(E)は、上乗せ特化ゾーン中の演出画面例を示している。上乗せ特化ゾーン中の演出画面では、上乗せ特化ゾーンの残りゲーム数と、獲得枚数と、当選した上乗せゲーム数とを示している。なお、図17(E)は、図17(D)から1ゲーム経過し、上乗せ特化ゾーンを実行しているときの演出画面例を示している。図示する例では、上乗せ特化ゾーンの残りゲーム数は5ゲームであり、獲得枚数は88枚であり、10ゲームの上乗せに当選したことを示している。
図17(F)は、上乗せ特化ゾーンの最終ゲームが終了したときの演出画面例を示している。上乗せ特化ゾーンの最終ゲームが終了したときの中の演出画面では、獲得異数と、上乗せ特化ゾーンで当選した上乗せゲーム数の合計数とを示している。なお、図17(F)は、図17(E)から5ゲーム経過し、上乗せ特化ゾーンの最終ゲームが終了したときの演出画面例を示している。図示する例では、獲得枚数は76枚であり、上乗せ特化ゾーンにおいて合計30ゲームの上乗せに当選したことを示している。
図17(G)は、ATゲーム中の演出画面例を示している。なお、図17(G)は、図17(F)の次ゲームが開始し、ATが再開されたときの演出画面例を示している。図示する例では、AT残りゲーム数が50ゲームであり、獲得枚数は76枚であり、中リール・左リール・右リールの順で停止させることを示している。
図18は、AT残りゲーム数よりも特別期間が多いときに前兆演出が開始される場合における、演出画面例を示している。図示する演出画面例は、図16(B)に示した例に対応している。
図18(A)は、ATゲーム中の演出画面例を示している。図示する例では、AT残りゲーム数が2ゲームであり、獲得枚数は75枚であり、中リール・左リール・右リールの順で停止させることを示している。なお、この例では、図18(A)に示すAT演出を行っているゲームのときに、レア役が当選して上乗せ特化ゾーンに当選している。
図18(B)は、前兆演出中の演出画面例を示している。図18(B)は、図18(A)から1ゲーム経過し、前兆演出を実行しているときの演出画面例を示している。図示する例では、前兆ゲームの残りゲーム数は5Gであり、AT残りゲーム数は1ゲームであり、獲得枚数は81枚であり、中リール・右リール・左リールの順で停止させることを示している。
図18(C)は、図18(B)と同様に、前兆演出中の演出画面例を示している。なお、図18(C)は、図18(B)から4ゲーム経過し、前兆演出を実行しているときの演出画面例である。図示する例では、前兆ゲームの残りゲーム数は1Gであり、AT残りゲーム数は0ゲームであり、獲得枚数は96枚であり、左リール・右リール・中リールの順で停止させることを示している。このように、本実施形態では、AT残りゲーム数が0であっても、特別期間中である場合には、ATの制御を維持する。
図18(D)は、上乗せ特化ゾーン有り報知演出中の演出画面例を示している。図18(D)は、図18(C)から1ゲーム経過し、上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行しているときの演出画面例を示している。図示する例では、AT残りゲーム数は0ゲームであり、獲得枚数は82枚であり、中リール・右リール・左リールの順で停止させること、上乗せ特化ゾーンに突入することを示している。このように、本実施形態では、AT残りゲーム数が0であっても、特別期間中である場合には、ATの制御を維持する。
図18(E)は、上乗せ特化ゾーン中の演出画面例を示している。図18(E)は、図18(D)から1ゲーム経過し、上乗せ特化ゾーンを実行しているときの演出画面例を示している。図示する例では、上乗せ特化ゾーンの残りゲーム数は5ゲームであり、獲得枚数は99枚であり、10ゲームの上乗せに当選したことを示している。
図18(F)は、上乗せ特化ゾーンの最終ゲームが終了したときの演出画面例を示している。図18(F)は、図18(E)から5ゲーム経過し、上乗せ特化ゾーンの最終ゲームが終了したときの演出画面例を示している。図示する例では、獲得枚数は97枚であり、上乗せ特化ゾーンにおいて合計30ゲームの上乗せに当選したことを示している。
図18(G)は、ATゲーム中の演出画面例を示している。図18(G)は、図18(F)の次ゲームが開始し、ATが再開されたときの演出画面例を示している。図示する例では、AT残りゲーム数が30ゲームであり、獲得枚数は97枚であり、中リール・左リール・右リールの順で停止させることを示している。
なお、本実施形態ではガセ前兆演出も実行される。ガセ前兆演出の演出態様は前兆演出と同様である。しかしながら、本実施形態では、ガセ前兆演出が終了した場合には上乗せ特化ゾーンが開始されないことを報知する上乗せ特化ゾーン無し報知演出を実行し、その後、状態に応じたゲームを開始する。すなわち、ガセ前兆演出および上乗せ特化ゾーン無し報知演出が終了しても、上乗せ特化ゾーンは開始されない。このように、前兆演出とガセ前兆演出とは演出態様が同じであるため、前兆演出が開始された場合であっても、上乗せ特化ゾーンが開始されるか否かに遊技者を注目させることができる。
図19は、ガセ前兆演出が開始される場合における、演出画面例を示している。
図19(A)は、ATゲーム中の演出画面例を示している。図示する例では、AT残りゲーム数が4ゲームであり、獲得枚数は85枚であり、中リール・左リール・右リールの順で停止させることを示している。
図19(B)は、ガセ前兆演出中の演出画面例を示している。ガセ前兆演出中の演出画面では、ガセ前兆演出の残りゲーム数と、AT残りゲーム数と、獲得枚数と、ストップスイッチ8L,8C,8Rの押し順とを示している。なお、ガセ前兆演出中の演出画面は、前兆演出中の演出画面と同様である。これにより、遊技者は、演出画面を見ても、前兆演出中とガセ前兆演出中との区別をつけることができない。
図19(B)は、図19(A)から1ゲーム経過し、ガセ前兆演出を実行しているときの演出画面例を示している。図示する例では、ガセ前兆ゲームの残りゲーム数は3Gであり、AT残りゲーム数は3ゲームであり、獲得枚数は91枚であり、中リール・右リール・左リールの順で停止させることを示している。
なお、この例では、図19(B)に示す演出を行うゲームのときに、ガセ前兆演出を実行すると判定している。また、本実施形態では、ガセ前兆演出の実行処理は演出制御基板90で行う。例えば、サブ制御部91が有するROM91bの記憶容量は、メイン制御部41が有するROM41bの記憶容量よりも一般的に多い。そのため、ガセ前兆演出の制御を演出制御基板90で行うときには、プログラムの容量を多くすることが可能である。従って、本実施形態では、ガセ前兆演出を実行する際には、AT残りゲーム数を確認してAT残りゲーム数に応じてガセ前兆演出のゲーム数を振り分ける処理を行い、ATゲームが終了してもガセ前兆演出が継続しないように制御する処理を行う。具体的には、サブ制御部91は、ガセ前兆演出のゲーム数がAT残りゲーム数以下となるように、ガセ前兆演出のゲーム数を振り分ける処理を行う。これにより、ATゲームが終了してもガセ前兆演出が継続しないようにでき、違和感のない演出を実行することができる。
図19(C)は、図19(B)と同様に、ガセ前兆演出中の演出画面例を示している。なお、図19(C)は、図19(B)から2ゲーム経過し、ガセ前兆演出を実行しているときの演出画面例である。図示する例では、ガセ前兆ゲームの残りゲーム数は1Gであり、AT残りゲーム数は1ゲームであり、獲得枚数は97枚であり、左リール・右リール・中リールの順で停止させることを示している。このように、本実施形態では、ガセ前兆演出のゲーム数がAT残りゲーム数以下となるようにガセ前兆演出を実行する。
図19(D)は、上乗せ特化ゾーン無し報知演出中の演出画面例を示している。図19(D)は、図19(C)から1ゲーム経過し、上乗せ特化ゾーン無し報知演出を実行しているときの演出画面例を示している。図示する例では、獲得枚数は103枚であり、上乗せ特化ゾーンには突入しないことを示している。また、ATゲームは終了しているため、リールの停止順については表示されない。
図19(E)は、通常ゲーム中の演出画面例を示している。図19(E)は、図19(D)から1ゲーム経過し、通常ゲームを実行しているときの演出画面例を示している。図示する例では、キャラクタが歩いている画像が表示されている。
[状態カウンタ処理]
次に、図9に示したメイン処理中に実行する状態カウンタ処理(Sc6b)について説明する。図20は、メイン制御部が遊技の開始時(リール制御処理Sc7の前)において実行する状態カウンタ処理の制御内容を示すフローチャートである。
メイン制御部41は、図9のSc8の遊技終了時設定処理で実行する状態制御処理で設定される遊技状態に基づいて、遊技状態が報知状態であるか否かを判定する(Sh1)。報知状態は、上乗せ特化ゾーン有り報知演出(例えば、図17(D)や図18(D))を実行する遊技状態である。遊技状態が報知状態であると判定した場合(Sh1でY)、メイン制御部41は、上乗せ特化ゾーンカウンタを設定する(Sh2)。これにより、次ゲームから遊技状態を上乗せ特化ゾーン状態に移行させることができる。なお、本実施形態では上乗せ特化ゾーンは5ゲーム間であるため、メイン制御部41は、上乗せ特化ゾーンカウンタに5を設定する。上乗せ特化ゾーンカウンタを設定した後、メイン制御部41は、報知フラグをOFFにする(Sh3)。
Sh1で遊技状態は報知状態ではないと判定した場合(Sh1でN)、メイン制御部41は、図9のSc8の遊技終了時設定処理で実行する状態制御処理で設定される遊技状態に基づいて、遊技状態が上乗せ特化ゾーン状態であるか否かを判定する(Sh4)。上乗せ特化ゾーン状態は、上乗せ特化ゾーン(例えば、図17(E)や図18(E))を実行する遊技状態である。
Sh4で遊技状態が上乗せ特化ゾーン状態であると判定した場合(Sh4でY)、メイン制御部41は、本ゲームにおいてATゲーム数の上乗せに当選したか否か判定する(Sh5)。なお、ATゲーム数の上乗せ抽選は、例えば図9のSc6aの内部抽選処理で実行する。また、ATゲーム数の上乗せ抽選は、遊技状態が上乗せ特化ゾーン状態であるときに、強チェリー、強ベル、強スイカなどのレア役に当選した場合には、予め定められた割合でATゲーム数の上乗せに当選するようにしてもよい。また、上乗せするATゲーム数についても、予め定められた割合で決定してもよい。
Sh5でATゲーム数の上乗せに当選したと判定した場合(Sh5でY)、メイン制御部41は、本ゲームにおいて当選した上乗せゲーム数をATカウンタに加算する(Sh6)。ATカウンタは、AT残りゲーム数を計数するカウンタである。
Sh5でATゲーム数の上乗せに当選していないと判定した場合(Sh5でN)、またはSh6で本ゲームにおいて当選した上乗せゲーム数をATカウンタに加算した場合、メイン制御部41は、上乗せ特化ゾーンカウンタから1減算し(Sh7)、状態カウンタ処理を終了する。上乗せ特化ゾーンカウンタは、上乗せ特化ゾーンの残りゲーム数を計数するカウンタである。
Sh4で遊技状態が上乗せ特化ゾーン状態ではないと判定した場合(Sh4でN)、メイン制御部41は、図9のSc8の遊技終了時設定処理で実行する状態制御処理で設定される遊技状態に基づいて、遊技状態が前兆演出状態であるか否かを判定する(Sh8)。前兆演出状態は、前兆演出(例えば、図17(B)(C)や図18(B)(C))を実行する遊技状態である。
Sh8で遊技状態が前兆演出状態であると判定した場合(Sh8でY)、メイン制御部41は、前兆演出カウンタから1減算する(Sh9)。前兆演出カウンタは、前兆演出を実行する残りゲーム数を計数するカウンタである。
前兆演出カウンタから1減算した後、メイン制御部41は、前兆演出カウンタが0であるか否かを判定する(Sh10)。前兆演出カウンタが0であると判定した場合(Sh10でY)、メイン制御部41は、報知フラグをONにする(Sh11)。報知フラグは、報知演出状態に移行するか否かを示すフラグである。具体的には、報知フラグがONである場合には、報知演出状態に移行することを示す。すなわち、前兆演出カウンタが0となり、前兆演出が終了する場合には、メイン制御部41は、報知フラグをONにし、報知演出状態に移行することを指示する。これにより、次ゲームの遊技状態を報知演出状態に移行させることができる。
Sh8で遊技状態が前兆演出状態ではないと判定した場合(Sh8でN)、メイン制御部41は、図9のSc8の遊技終了時設定処理で実行する状態制御処理で設定される遊技状態に基づいて、遊技状態がAT状態であるか否かを判定する(Sh12)。AT状態は、ATの制御(例えば、図17(A)(G)や図18(A)(G)や図19(A))を実行する遊技状態である。
Sh12で遊技状態がAT状態であると判定した場合(Sh12でY)、メイン制御部41は、図9のSc6aの内部抽選処理において上乗せ特化ゾーンに当選したか否かを判定する(Sh13)。上乗せ特化ゾーンに当選したと判定した場合(Sh13でY)、メイン制御部41は、前兆演出のゲーム数の振り分けを決定し、決定した前兆演出のゲーム数を前兆演出カウンタに設定する(Sh14)。
図21は、本実施形態における前兆演出ゲーム数振り分けテーブルを示した図である。図示する例では、前兆演出ゲーム数を「5ゲーム」とする割合は80%であり、前兆演出ゲーム数を「10ゲーム」とする割合は15%であり、前兆演出ゲーム数を「20ゲーム」とする割合は5%である。メイン制御部41は、Sh14の処理において、図21に示した前兆演出ゲーム数振り分けテーブルで指定された割合で、前兆演出のゲーム数の振り分けを決定する。このように、本実施形態では、前兆演出ゲーム数を複数の長さのいずれかで設定する。これにより、前兆演出ゲーム数(特別期間)がどれだけ設定されているかに遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、前兆演出のゲーム数は、図21に示した例に限らず、どのようなゲーム数であってもよい。また、前兆演出のゲーム数の振り分け割合は、図21に示した例に限らず、どのような割合であってもよい。
Sh3で報知フラグをOFFにした場合、または、Sh10で前兆演出カウンタが0ではないと判定した場合(Sh10でN)、または、Sh11で報知フラグをONにした場合、または、Sh13で上乗せ特化ゾーンに当選していないと判定した場合(Sh13でN)、または、Sh14で前兆演出のゲーム数を前兆演出カウンタに設定した場合、メイン制御部41は、ATカウンタが0より大きいか否かを判定する(Sh15)。ATカウンタが0より大きいと判定した場合(Sh15でY)、メイン制御部41は、ATカウンタから1減算し(Sh16)、状態カウンタ処理を終了する。一方、ATカウンタが0以下であると判定した場合(Sh15でN)、メイン制御部41は、状態カウンタ処理を終了する。
Sh12で遊技状態がAT状態ではないと判定した場合(Sh12でN)、メイン制御部41は、図9のSc6aの内部抽選処理において上乗せ特化ゾーンに当選したか否か判定する(Sh17)。ATに当選したと判定した場合(Sh17でY)、メイン制御部41は、当選したATの初期ゲーム数をATカウンタに設定し(Sh18)、状態カウンタ処理を終了する。一方、ATに当選していないと判定した場合(Sh17でN)、メイン制御部41は、状態カウンタ処理を終了する。
上述したとおり、本実施形態では、状態カウンタ処理は、遊技の開始時(リール制御処理Sc7の前)において実行する。例えば、メイン制御部41は、遊技の開始時に、前兆演出カウンタ等の各種カウンタの値を更新する。
[状態制御処理]
次に、図9に示したメイン処理の遊技終了時設定処理(Sc8)で実行される状態制御処理について説明する。図22は、メイン制御部がメイン処理の遊技終了時設定処理中(リール制御処理Sc7の後)において実行する状態制御処理の制御内容を示すフローチャートである。状態制御処理では、スロットマシン1の遊技状態を設定する。
メイン制御部41は、図20の状態カウンタ処理で設定される報知フラグがONであるか否かを判定する(Si1)。報知フラグがONであると判定した場合(Si1でY)、メイン制御部41は、遊技状態を「報知状態」と設定し(Si2)、状態制御処理を終了する。
Si1で報知フラグがONではないと判定した場合(Si1でN)、メイン制御部41は、図20の状態カウンタ処理で設定される上乗せ特化ゾーンカウンタが0より大きいか否か判定する(Si3)。上乗せ特化ゾーンカウンタが0より大きいと判定した場合(Si3でY)、メイン制御部41は、遊技状態を「上乗せ特化ゾーン状態」と設定し(Si4)、状態制御処理を終了する。
Si3で上乗せ特化ゾーンカウンタが0以下であると判定した場合(Si3でN)、メイン制御部41は、図20の状態カウンタ処理で設定される前兆演出カウンタが0より大きいか否か判定する(Si5)。前兆演出カウンタが0より大きいと判定した場合(Si5でY)、メイン制御部41は、遊技状態を「前兆演出状態」と設定し(Si6)、状態制御処理を終了する。
Si5で前兆演出カウンタが0以下であると判定した場合(Si5でN)、メイン制御部41は、図20の状態カウンタ処理で設定されるATカウンタが0より大きいか否か判定する(Si7)。ATカウンタが0より大きいと判定した場合(Si7でY)、メイン制御部41は、遊技状態を「AT状態」と設定し(Si8)、状態制御処理を終了する。
Si7でATカウンタが0以下であると判定した場合(Si7でN)、メイン制御部41は、遊技状態を「通常状態」と設定し(Si9)、状態制御処理を終了する。
上述したとおり、本実施形態では、状態制御処理は遊技の終了時(リール制御処理Sc7の後)に行い、遊技状態を設定する。例えば、メイン制御部41は、遊技の終了時に報知フラグがOFFかつ上乗せ特化ゾーンカウンタが0以下のときに、遊技状態を上乗せ特化ゾーン状態に移行させる。これにより、意図しない遊技状態に制御されないようにすることができる。
[タイマ割込処理(サブ)]
次に、サブ制御部91(CPU91c)が内部クロックのカウント値に基づいて1.12msの間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)について説明する。
図23に示すように、タイマ割込処理(サブ)においては、サブ制御部91は、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sp1)。次いで、停電判定処理を行う(Sp2)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sp2のステップにおける停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sp3)、電断フラグが設定されていた場合には電断処理(サブ)に移行する。電断処理(サブ)では起動処理(サブ)で用いるバックアップフラグをバックアップデータの作成後にセットしたり、チェックサムをバックアップデータの排他的論理和を算出して計算するなどの処理を実行する。
電断フラグが設定されていない場合にはコマンド解析処理を実行する(Sp4)。コマンド解析処理では、コマンドバッファにコマンドが格納されているか否かを判定し、コマンドバッファにコマンドが格納されていればコマンドバッファからコマンドを取得する。そして、取得したコマンドに応じた処理を実行する。
次いで、サブ制御部91は、Sp4のコマンド解析処理で解析したコマンドに基づいて、遊技状態がAT状態、前兆演出状態、報知状態のいずれかであると判定した場合にはATに制御し、それ以外の状態であると判定した場合にはATに制御しない(Sp4)。例えば、サブ制御部91は、ATに制御する際には、内部抽選処理により所定の抽選対象役に当選したときに送信されるコマンド受信時に、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定する。
次いで、サブ制御部91は、遊技状態や、当選役などに応じた演出を実行する(Sp6)。なお、Sp5でATに制御している場合には、サブ制御部91は、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定する演出(例えば、図17(A)(G)や図18(A)(G)や図19(A))を実行する。これにより、遊技者は有利な図柄組み合わせを入賞ラインLN上に停止させることが可能となり、有利となる。
[演出実行処理]
次に、図23の演出実行処理(Sp6)の詳細について説明する。図24は、サブ制御部がタイマ割込処理(サブ)において実行する演出実行処理の制御内容を示すフローチャートである。
サブ制御部91は、図23のSp4のコマンド解析処理で解析した結果に基づいて、遊技状態が報知状態であるか否かを判定する(Sj1)。遊技状態が報知状態であると判定した場合(Sj1でY)、サブ制御部91は、上乗せ特化ゾーン有り報知演出(例えば、図17(D)や図18(D))を実行し(Sj2)、演出実行処理を終了する。なお、遊技状態が報知状態である場合にはATの制御が行われている。そのため、サブ制御部91は、上乗せ特化ゾーン有り報知演出において、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定する演出(例えば、図17(D)や図18(D))も実行する。
Sj1で遊技状態が報知状態ではないと判定した場合(Sj1でN)、サブ制御部91は、図23のSp4のコマンド解析処理で解析した結果に基づいて、遊技状態が上乗せ特化ゾーン状態であるか否かを判定する(Sj3)。遊技状態が上乗せ特化ゾーン状態であると判定した場合(Sj3でY)、サブ制御部91は、上乗せ特化ゾーン演出(例えば、図17(E)や図18(E))を実行し(Sj4)、演出実行処理を終了する。なお、上乗せ特化ゾーンの最終ゲーム時においては、第3停止リールが停止されたとき(上乗せ特化ゾーン終了時)に、上乗せ特化ゾーンの最終ゲームが終了したときの演出画面を(例えば、図17(F)や図18(F))を表示する。
Sj3で遊技状態が上乗せ特化ゾーン状態ではないと判定した場合(Sj3でN)、サブ制御部91は、図23のSp4のコマンド解析処理で解析した結果に基づいて、遊技状態が前兆演出状態であるか否かを判定する(Sj5)。遊技状態が前兆演出状態であると判定した場合(Sj5でY)、サブ制御部91は、前兆演出(例えば、図17(B)(C)や図18(B)(C))を実行する(Sj6)。このように、前兆演出カウンタが0より大きい場合(特別期間が設定されている場合)には、前兆演出を行う。これにより、前兆演出期間(特別期間)が設定されているかに応じた演出を実行することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、前兆演出で表示する前兆ゲームの残りゲーム数は、図23のSp4のコマンド解析処理で解析した結果に基づいた値とする。また、遊技状態が前兆演出状態である場合にはATの制御が行われている。そのため、サブ制御部91は、前兆演出において、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定する演出(例えば、図17(B)(C)や図18(B)(C))も実行する。
Sj6で前兆演出を実行した後、サブ制御部91は、ガセ前兆演出カウンタが0より大きいか否かを判定する(Sj7)。ガセ前兆演出カウンタが0より大きいと判定した場合(Sj7でY)、サブ制御部91は、ガセ前兆演出カウンタを0とし(Sj8)、演出実行処理を終了する。これにより、ガセ前兆演出が実行されているときに遊技状態が前兆演出状態に移行した場合においても、ガセ前兆演出を中止し、前兆演出を実行することができる。
一方、Sj7でガセ前兆演出カウンタが0以下であると判定した場合(Sj7でN)、サブ制御部91は、演出実行処理を終了する。
Sj5で遊技状態が前兆演出状態ではないと判定した場合(Sj5でN)、サブ制御部91は、図23のSp4のコマンド解析処理で解析した結果に基づいて、遊技状態がAT状態であるか否かを判定する(Sj9)。遊技状態がAT状態ではないと判定した場合(Sj9でN)、サブ制御部91は、通常演出(例えば、図19(E))を実行し、演出実行処理を終了する。
Sj9で遊技状態がAT状態であると判定した場合(Sj9でY)、サブ制御部91は、ガセ前兆演出カウンタが0より大きいか否かを判定する(Sj11)。ガセ前兆演出カウンタが0以下であると判定した場合(Sj11でN)、サブ制御部91は、ガセ前兆演出を実行するか否かを所定の割合で決定する(Sj12)。なお、ガセ前兆演出を実行するか否かの割合は、どのような割合であってもよい。また、例えば、内部抽選がはずれの場合に所定の割合でガセ前兆演出を実行するようにしてもよい。また、例えば、内部抽選で小役が当選した場合に所定の割合でガセ前兆演出を実行するようにしてもよい。
また、Sj12におけるガセ前兆演出を実行するか否かを所定の割合で決定する処理は、遊技状態が報知演出状態や前兆演出状態であるときには実行されない。すなわち、特定期間が設定されているとき(前兆演出状態や報知演出状態のとき)には、ガセ前兆演出は実行されない。これにより、特別期間が設定されているかに応じた演出を実行することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
Sj12で、ガセ前兆演出を実行しないと決定した場合(Sj12でN)、サブ制御部91は、AT演出(例えば、図17(A)(G)や、図18(A)(G)や、図19(A))を実行し(Sj13)、演出実行処理を終了する。
Sj12で、ガセ前兆演出を実行すると決定した場合(Sj12でY)、サブ制御部91は、図23のSp4のコマンド解析処理で解析した結果に基づいて、ATカウンタの値以下となるようにガセ前兆演出のゲーム数を選択し、選択したガセ前兆演出のゲーム数をガセ前兆演出カウンタの値として設定する(Sj14)。例えば、本実施形態では、サブ制御部91は、ガセ前兆演出のゲーム数として、5ゲーム、10ゲーム、20ゲームのうち、いずれかのゲーム数を選択する。ガセ前兆演出のゲーム数の選択割合は、例えば、図21に示した前兆演出ゲーム数振り分けテーブルと同じ選択割合としてもよく、異なる選択割合としてもよい。
なお、選択したガセ前兆演出のゲーム数がATカウンタの値よりも大きい場合、ATカウンタの値をガセ前兆演出のゲーム数とする。例えば、ガセ前兆演出のゲーム数として10ゲームが選択されたとしても、ATカウンタの値が3である場合には、ガセ前兆演出のゲーム数を3ゲームとする。
このように、本実施形態では、ガセ前兆演出を実行する際には、AT残りゲーム数を確認してAT残りゲーム数に応じてガセ前兆演出のゲーム数を振り分ける処理を行い、ATゲームが終了してもガセ前兆演出が継続しないように制御する処理を行う。具体的には、AT残りゲーム数とガセ前兆演出のゲームとが同じ、または、AT残りゲーム数よりもガセ前兆演出のゲーム数が少なくなるように、ガセ前兆演出のゲーム数を振り分ける処理を行う。これにより、ATゲームが終了してもガセ前兆演出が継続しないようにでき、違和感のない演出を実行することができる。
Sj11でガセ前兆演出カウンタが0より大きいと判定した場合(Sj11でY)、または、Sj14でガセ前兆演出カウンタの値を設定した場合、サブ制御部91は、ガセ前兆演出(例えば、図19(B)(C))を実行する(Sj15)。なお、ガセ前兆演出で表示するガセ前兆ゲームの残りゲーム数は、ガセ前兆演出カウンタの値とする。また、遊技状態がガセ前兆演出状態である場合にはATの制御が行われている。そのため、サブ制御部91は、ガセ前兆演出において、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定する演出(例えば、図19(B)(C))も実行する。
Sj15でガセ前兆演出を実行した場合、サブ制御部91は、ガセ前兆演出カウンタから1減算し(Sj16)、演出実行処理を終了する。なお、Sj15でガセ前兆演出カウンタから1減算したときにガセ前兆演出カウンタが0となったときは、サブ制御部91は、次ゲームにおいて遊技状態に関わらず上乗せ特化ゾーン無し報知演出を実行する。なお、次ゲームにおいて上乗せ特化ゾーン無し報知演出を実行する際に遊技状態がAT状態であるときには、サブ制御部91は、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定する演出も実行する。また、次ゲームにおいて上乗せ特化ゾーン無し報知演出を実行する際に遊技状態が通常状態であるときには、サブ制御部91は、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定する演出は実行しない。
上述した状態カウンタ処理、状態制御処理、演出実行処理により、本実施形態では、AT残りゲーム数が0になるまで(終了条件が成立するまで)、遊技状態はAT状態となり、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定する演出を実行する(遊技者に有利な有利制御を実施する)。また、遊技状態がAT状態のときに(有利状態において)、前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間を設定する場合がある。本実施形態では、上乗せ特化ゾーンに当選した場合には、前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間を設定する。このとき、AT残りゲーム数に関係なく、前兆演出のゲーム数は5ゲーム、10ゲーム、20ゲームのいずれかに設定される。すなわち、前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間(特別期間)は、6ゲーム、11ゲーム、21ゲームのいずれかに設定される。
また、本実施形態では、前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間においては、AT残りゲーム数が0になっても、AT制御を行う。すなわち、前兆演出を実行するときにおいても、上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行するときにおいても、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定する演出を実行する。
このように、本実施形態では、AT残りゲーム数よりも「前兆演出のゲーム数+上乗せ特化ゾーン有り報知演出のゲーム数」が少ないときに前兆演出が開始される場合には、前兆演出+上乗せ特化ゾーン有り報知演出が終了するまではATの制御を維持する。これにより、AT残りゲーム数を確認してAT残りゲーム数に応じて前兆演出のゲーム数を振り分ける処理を行わなくても、前兆演出および上乗せ特化ゾーン有り報知演出中にATの制御が終了してしまうことが無くなる。従って、処理を簡素化することができ、プログラムの容量を減らすことができる。例えば、メイン制御部41が有するROM41bの記憶容量は一般的に少ないため、前兆ゲーム数の設定を遊技制御基板40で行う場合には、前兆ゲーム数の設定処理を簡素化し、プログラムのデータ容量を減らすことが望ましい。
また、処理を簡略化しつつ、遊技の興趣を向上させることができる。また、AT残りゲーム数が0になっても、前兆演出+上乗せ特化ゾーン有り報知演出が終了するまではATの制御が維持されるため、遊技者にとって得となり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、AT残りゲーム数が0になっても、前兆演出を実行する。すなわち、AT残りゲーム数よりも、前兆演出のゲーム数が多い場合がある。一方、ガセ前兆演出を実行する際には、AT残りゲーム数を確認してAT残りゲーム数に応じてガセ前兆演出のゲーム数を振り分ける処理を行い、ATゲームが終了してもガセ前兆演出が継続しないように制御する処理を行う。すなわち、AT残りゲーム数よりも、ガセ前兆演出のゲーム数が多い場合は無い。これにより、AT残りゲーム数よりも、前兆演出のゲーム数が多い場合には、ガセ前兆演出の可能性はないため、遊技者は上乗せ特化ゾーンの当選が確定していることを認識することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[変形例1]
上述した例では、遊技状態として、「通常状態」と、「AT状態」と、「前兆演出状態、報知状態」と、「上乗せ特化ゾーン」との状態があるが、各状態でのBIGボーナスの当選確率を異なるようにしてもよい。図25は、BIGボーナス当選確率テーブルを示した図である。図示する例では、遊技状態が「通常状態」であるときのBIGボーナスの当選確率は1/315である。また、遊技状態が「AT状態」であるときのBIGボーナスの当選確率は1/256である。また、遊技状態が「前兆演出状態、報知状態」であるときのBIGボーナスの当選確率は1/99である。また、遊技状態が「上乗せ特化ゾーン状態」であるときのBIGボーナスの当選確率は1/200である。
このように、遊技状態によってBIGボーナスの当選確率を異ならせることで、どの遊技状態であるかに遊技者をより注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、前兆演出状態または報知状態であるときに(特別期間が設定されているときに)、BIGボーナスの当選確率が高くなっているため、前兆演出状態または報知状態であるか(特別期間が設定されているか)に、遊技者をより注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、「通常状態」と、「AT状態」と、「前兆演出状態、報知状態」と、「上乗せ特化ゾーン」との各状態で、BIGボーナスの当選確率を異ならせる例と同様に、ATの当選確率や小役の当選確率など、どのような当選確率を異ならせるようにしてもよい。
[変形例2]
また、上述した例では、遊技状態として、「通常状態」と、「AT状態」と、「前兆演出状態、報知状態」と、「上乗せ特化ゾーン」との状態があるが、各状態でのBIGボーナスとREGボーナスとの当選確率を異なるようにしてもよい。例えば、遊技状態が「通常状態」、「AT状態」、「上乗せ特化ゾーン状態」のとき(特別期間が設定されていないとき)には、BIGボーナスよりもREGボーナスの当選確率が高く、遊技状態が「前兆演出状態、報知状態」のとき(特別期間が設定されているとき)には、REGボーナスよりもBIGボーナスの当選確率が高くなるように設定してもよい。なお、BIGボーナスもREGボーナスも遊技者に有利なボーナスであるが、BIGボーナスの方がREGボーナスよりも有利度が高い。
このように、遊技状態によってBIGボーナスとREGボーナスとの当選確率を異ならせることで、どの遊技状態であるかに遊技者をより注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、前兆演出状態または報知状態であるときに(特別期間が設定されているときに)、REGボーナスよりもBIGボーナスの当選確率が高くなっている(遊技者の有利度が高くなっている)ため、前兆演出状態または報知状態であるか(特別期間が設定されているか)に、遊技者をより注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[変形例3]
また、上述した例では、前兆演出カウンタが設定されているとき(特別期間が設定されているとき)には、前兆演出を実行したが、これに限らない。例えば、前兆演出カウンタが設定されているときには、所定演出(例えば、上乗せ特化ゾーンに当選している可能性が高いことを示唆する演出)の実行割合を高くし、前兆演出カウンタが設定されていないときには所定演出の実行割合を低くする。これにより、遊技者は、所定演出の実行頻度が高くなったことを認識することで、前兆演出が開始されたことを認識することができる。なお、このような場合には、前兆演出が開始されたとしても所定演出が必ず実行されるとは限らないため、前兆演出が開始されたゲーム(タイミング)を正確には把握できないが、おおよその開始ゲームについては推測することができる。また、このような場合には、前兆演出の残りゲーム数が演出画面には表示されないが、前兆演出が開始されたゲームであると推測したゲームから、前兆演出が継続していると推測するゲーム数を遊技者が数えることで、遊技者は前兆演出が実行されているゲーム数を推測することができる。
[変形例4]
また、上述した例では、遊技者に有利な有利制御として、ATを用いた例を説明したが、これに限らない。遊技者に有利な有利制御は、遊技者にとって有利な制御であればどのような制御であってもよい。例えば、遊技者に有利な有利制御としては、小役の入賞割合を高くする制御であってもよい。これにより、メダルを獲得できる確率を高くすることができ、遊技者に有利となる。また、例えば、遊技者に有利な有利制御としては、リプレイの入賞割合を高くする制御であるRT(リプレイタイム)であってもよい。これにより、再遊技の確率を高くすることができ、遊技者に有利となる。また、例えば、遊技者に有利な有利制御としては、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定する演出を実行し、かつ、リプレイの入賞割合を高くする制御であるART(アシストリプレイタイム)であってもよい。これにより、遊技者に有利な図柄組み合わせを入賞ラインに揃えることができ、かつ、再遊技の確率を高くすることができ、遊技者に有利となる。
[変形例5]
また、上述した例では、残りATゲーム数が一定ゲーム数以下(例えば、3ゲーム)になった場合であってもカウントダウン演出を行っていないが、残りATゲーム数が一定ゲーム数以下になった場合にはカウントダウン演出を行うようにしてもよい。具体例としては、カウントダウン演出として、AT残りゲーム数が3ゲームのときには演出画面に「残り3ゲーム」と表示し、AT残りゲーム数が2ゲームのときには演出画面に「残り2ゲーム」と表示し、AT残りゲーム数が1ゲームのときには演出画面に「残り1ゲーム」と表示してもよい。また、カウントダウン演出中に前兆演出を開始する場合には、カウントダウン演出を中止して前兆演出を開始するようにしてもよい。これにより、カウントダウン演出が中止された場合には、有利状態(例えば、AT状態)とは異なる、遊技者にとって有利な特別状態(例えば、上乗せ特化ゾーン)に制御される期待度を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[変形例6]
また、上述した例では、前兆演出のゲーム数が異なっていても、上乗せ特化ゾーンのゲーム数は一定(5ゲーム)であったが、これに限らない。例えば、前兆演出のゲーム数に応じて、上乗せ特化ゾーンの有利度合いを異なるようにしてもよい。例えば、前兆演出のゲーム数が長いほど、上乗せ特化ゾーンのゲーム数を長くするようにしてもよい。また、例えば、前兆演出のゲーム数が長いほど、上乗せ特化ゾーンのゲーム数を短くするようにしてもよい。また、例えば、前兆演出のゲーム数が長いほど、上乗せ特化ゾーンにおいて上乗せゲーム数の当選確率を高くするようにしてもよい。また、例えば、前兆演出のゲーム数が長いほど、上乗せ特化ゾーンにおいて上乗せゲーム数の当選確率を低くするようにしてもよい。また、例えば、前兆演出のゲーム数が長いほど、1回の上乗せゲーム数の当選時における上乗せゲーム数を多くするようにしてもよい。また、例えば、前兆演出のゲーム数が長いほど、1回の上乗せゲーム数の当選時における上乗せゲーム数を少なくするようにしてもよい。これにより、前兆演出のゲーム数がどれだけ設定されているかに対して遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[本実施の形態の効果]
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 本実施の形態では、メイン制御部41やサブ制御部91(有利制御手段)は、AT残りゲーム数が0になるまで(終了条件が成立するまで)、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定する演出を実行する遊技者に有利な有利制御を実施するAT状態(有利状態)に制御する。また、メイン制御部41(特別期間設定手段)は、AT状態において、前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間(特別期間)を設定する。また、メイン制御部41(特別期間設定手段)は、AT残りゲーム数が0になるまでの残り期間を参照することなく、前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間(特別期間)を設定する。また、メイン制御部41やサブ制御部91(有利制御手段)は、前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間(特別期間)が設定されているときには、少なくとも前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間が終了するまで、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定する演出を実行する。
このような構成によれば、処理を簡略化しつつ、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) また、本実施の形態では、サブ制御部91(演出制御手段)は、演出の実行を制御する。また、メイン制御部41(特別期間設定手段)は、前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間(特別期間)が設定されている旨を特定可能な、遊技状態が前兆演出状態や報知演出状態であることを示すコマンド(特定期間設定情報)を、サブ制御部91(演出制御手段)に通知する。また、サブ制御部91(演出制御手段)は、遊技状態が前兆演出状態や報知演出状態であることを示すコマンド(特定期間設定情報)に応じてガセ前兆演出を実行しない(演出の実行を制御する)ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別期間が設定されているかに応じた演出を実行することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) また、本実施の形態では、サブ制御部91(演出制御手段)は、前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間(特別期間)が設定されているときに、前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間(特別期間)が設定されていないときと異なる実行態様で演出の実行を制御するようにしてもよい。
例えば、前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間(特別期間)が設定されているときには前兆演出や上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行し、前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間(特別期間)が設定されていないときには前兆演出や上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行しないようにしてもよい。また、例えば、前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間(特別期間)が設定されているときには所定演出の実行割合を高くし、前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間(特別期間)が設定されていないときには所定演出の実行割合を低くする)ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別期間が設定されているかに応じた演出を実行することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) また、本実施の形態では、メイン制御部41(特典付与決定手段)はBIGボーナスやREGボーナス(所定の特典)を付与する決定を行う。また、メイン制御部41(特典付与決定手段)は、AT状態(有利状態)において前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間(特別期間)が設定されていないときと、AT状態(有利状態)において前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間(特別期間)が設定されているときとで、BIGボーナスやREGボーナス(所定の特典)の付与に関わる有利度合いが異なるようにしてもよい。
例えば、AT状態(有利状態)において前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間(特別期間)が設定されていないときと、AT状態(有利状態)において前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間(特別期間)が設定されているときとで、BIGボーナスの当選確率が異なるようにしてもよい。また、例えば、AT状態(有利状態)において前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間(特別期間)が設定されていないときにはBIGボーナスよりもREGボーナスの当選確率が高く、AT状態(有利状態)において前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間(特別期間)が設定されているときにはREGボーナスよりもBIGボーナスの当選確率が高い。)ように前記特典を付与する決定を行うようにしてもよい。
このような構成によれば、特別期間が設定されているかに、遊技者をより注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(5) また、本実施の形態では、前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間(特別期間)が経過した後に、上乗せ特化ゾーン(AT状態(有利状態)とは異なる、遊技者にとって有利な特別状態)に制御するようにしてもよい。
このような構成によれば、特別期間が設定されているかに、遊技者をより注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(6) また、本実施の形態では、メイン制御部41(特別期間設定手段)は、5ゲーム、10ゲーム、20ゲームのいずれか(複数の長さのいずれか)で、前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間(特別期間)を設定するようにしてもよい。
このような構成によれば、特別期間がどれだけ設定されているかに遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(7) また、本実施の形態では、前兆演出カウンタ(特別期間を計測する特別期間カウンタ)と、遊技の開始時に、前兆演出カウンタ(特別期間カウンタ)を更新するメイン制御部41(特別期間カウンタ更新手段)と、遊技の終了時に、前兆演出カウンタ(特別期間カウンタ)に基づいて、前兆演出と上乗せ特化ゾーン有り報知演出を実行する期間(特別期間)終了後の遊技状態を設定するメイン制御部41(遊技状態設定手段)と、を備えるようにしてもよい。
このような構成によれば、意図しない遊技状態に制御されないようにできる。
(8) また、本実施の形態では、割込が発生したときにマイクロコンピュータ(メイン制御部41)により実行されるプログラムアドレスが設定される記憶領域(ベクタテーブル領域)が設けられ、該マイクロコンピュータの起動時に、記憶領域に設定されたプログラムアドレスが所定の範囲にあるか判定し、該所定の範囲にない場合には該マイクロコンピュータの起動を制限するようにしてもよい。
具体的には、ベクタテーブル領域に設定された値が、0000h(未使用のベクタテーブル領域に設定される値)であるか、または8000h〜HPRGENDに設定されたアドレスの領域、すなわちプログラム領域のうちプログラム等が実際に格納された領域を示す値であるか、を判定し、ベクタテーブル領域に設定された値が0000hでもなく、8000h〜HPRGENDに設定されたアドレスの領域を示す値でもない場合には、起動しないようにしてもよい。
このような構成によれば、意図しない割込処理が実行されることを事前に抑止できる。
(9) また、本実施の形態では、内部状態の設定(起動時設定)が行われた後、ユーザプログラムの実行(初期設定処理)を開始するマイクロコンピュータ(メイン制御部41)を有し、内部状態の設定において割込禁止が設定されるとともに、ユーザプログラムにおいて、該ユーザプログラムの実行開始に際して前記割込禁止が設定されるようにしてもよい。例えば、メイン制御部41は、割込禁止の状態で起動するが、Sa1で、再度、割込を禁止するようにしてもよい。
このような構成によれば、意図しない割込処理が実行されることを防止することができる。
(10) また、本実施の形態では、用途の異なる複数のタイマを有するとともに、複数複数種類のタイマカウンタ値は、RAM41cの所定の規則で連続するアドレスが割り当てられた領域に設定されており、対象アドレスを遷移させながら共通の更新処理により更新されるようにしてもよい。例えば、指定アドレスに格納されたタイマ値を更新する処理を、現在の指定アドレスに対して定数を加算することで複数種類のタイマカウンタ値が格納された領域に対する指定アドレスを変更しながら繰り返し実行することにより複数種類のタイマ値を更新するようにしてもよい。
このような構成によれば、処理内容量を増大させずにタイマ値の更新処理を実行できる。
以上、本発明の実施の形態および変形例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施の形態および変形例に限定されるものではない。本発明は、上記の実施の形態および変形例に限られず、種々の変形、応用が可能である。また、本実施の形態および変形例で説明した技術事項のうち少なくとも2つを組み合わせて実施するようにしてもよく、本実施の形態で説明した技術事項を変形例で説明する技術事項に置換して実施するようにしてもよく、当該置換したものに対して、変形例で説明する技術事項をさらに組み合わせて実施するようにしてもよい。
[スロットマシンについて]
以上のように、上記の実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを例に挙げて説明したが、これに限定されることなく、例えば、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに上記の実施の形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させた場合に、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数 を設定するものに相当する。
また、本発明の遊技機は、メダル及び遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちのいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものでなく、例えばメダル及び遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダル及び遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得る遊技機も本発明の遊技機に含まれるものである。
また、本実施の形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、すべてのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。また、本実施の形態では、リール2L、2C、2Rは縦方向に回転するリールであるが、リール2L、2C、2Rは横方向や斜め方向など、どの方向に回転するリールであってもよい。
また、本実施の形態に係るスロットマシン1は、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な複数の可変表示領域(透視窓3)のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値(メダル、クレジット)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、複数の可変表示領域のすべてに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として複数の可変表示領域のそれぞれに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであってもよい。
また、本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 スロットマシン
2L、2C、2R リール
6 MAXBETスイッチ
7 スタートスイッチ
8L、8C、8R ストップスイッチ
40 遊技制御基板
41 メイン制御部
51 液晶表示器
90 演出制御基板
91 サブ制御部
91a サブCPU
91b ROM
91c RAM

Claims (1)

  1. 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
    前記可変表示部を変動表示した後に表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
    遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
    演出の実行を制御する演出制御手段と、を備え、
    前記遊技制御手段は、
    終了条件が成立するまで、遊技者に有利な有利制御を実行する有利状態に制御する有利制御手段と、
    前記有利状態において特典を付与する特典付与手段と、
    前記特典付与手段により前記特典が付与されるときに、特別期間を設定する期間設定手段と、
    前記特別期間が設定されている旨を特定可能な期間設定情報を送信する期間設定情報送信手段と、を含み、
    前記演出制御手段は、
    前記期間設定情報に応じて前記特別期間が設定されている旨を特定可能であり、
    前記有利状態において偽特別期間を設定する偽特別期間設定手段を含み、
    前記特別期間および前記偽特別期間が設定されているときに、前記特別期間および前記偽特別期間が設定されていないときと異なる実行態様で演出の実行を制御し、
    前記偽特別期間設定手段は、前記有利状態において終了条件が成立するまでの期間にもとづいて、前記偽特別期間を設定し、
    前記遊技制御手段は、
    少なくともプログラムを記憶する記憶手段と、
    該記憶手段に記憶されたプログラムに従った処理を実行するマイクロコンピュータと、を含み、
    前記記憶手段は、割込プログラムのアドレスを記憶するアドレス記憶手段を有し、
    前記マイクロコンピュータは、
    割込に基づいて前記アドレス記憶手段に記憶しているアドレスからのプログラムを割込処理として実行する割込処理実行手段と、
    前記アドレス記憶手段に記憶しているアドレスが所定の範囲にあるか否かを前記マイクロコンピュータの起動時に判定する判定手段と、
    前記アドレス記憶手段に記憶しているアドレスが所定の範囲にないと前記判定手段が判定したときに前記マイクロコンピュータの起動を禁止する起動禁止手段とを備える、スロットマシン。
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