以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン121(図4を参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図4を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図4を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図4を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図4を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置9で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されることはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(16R大当りAおよび16R大当りBのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(16R大当りAおよび16R大当りBのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
遊技盤6における右側方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における右側方には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
遊技盤6の盤面上に形成された遊技領域7には、演出表示装置9の天辺よりも左側の左遊技領域(第1遊技領域)と、右側の右遊技領域(第2遊技領域)とがある。第1遊技領域である左遊技領域と、第2遊技領域である右遊技領域は、例えば遊技領域7の内部における演出表示装置9の端面や釘の配列PLなどにより区分けされていればよい。打球発射装置から発射されて遊技領域7に打ち込まれた遊技球は、第1遊技領域である左遊技領域へと誘導された場合に、例えば釘の配列PLに沿って誘導されることにより、第2遊技領域である右遊技領域へと誘導不可能または誘導困難となる。
左遊技領域(具体的には、演出表示装置9の下方)には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13a(図3参照)によって検出される。
また、右遊技領域(具体的には、演出表示装置9の右方)には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する普通可変入賞球装置が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14a(図3参照)によって検出される。普通可変入賞球装置は、ソレノイド16(図3参照)によって開状態とされる。普通可変入賞球装置が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。普通可変入賞球装置が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、普通可変入賞球装置が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、普通可変入賞球装置が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、普通可変入賞球装置が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
普通可変入賞球装置が開放状態に制御されているときには普通可変入賞球装置に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を、遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う普通可変入賞球装置が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う普通可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1特別図柄表示器8aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられている。この実施の形態では、合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられていることによって、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、この実施の形態では、合算保留記憶表示部18cにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とが第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順に並べて表示されるとともに、第1保留記憶であるか第2保留記憶であるかを認識可能な態様で表示される(例えば、第1保留記憶は赤色で表示され、第2保留記憶は青色で表示される)。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
第2始動入賞口14を有する普通可変入賞球装置の下方には、2つの特別可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置20a、第2特別可変入賞球装置20b)が設けられている。第1大入賞口を形成する第1特別可変入賞球装置20aは、図3に示す第1大入賞口扉用のソレノイド21aによって開閉駆動される第1大入賞口扉を備え、その第1大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する第1大入賞口を形成する。一例として、第1特別可変入賞球装置20aでは、第1大入賞口扉用のソレノイド21aがオフ状態であるときに第1大入賞口扉が第1大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、第1特別可変入賞球装置20aでは、第1大入賞口扉用のソレノイド21aがオン状態であるときに第1大入賞口扉が第1大入賞口を開放状態にする。第1特別可変入賞球装置20aに形成された第1大入賞口に進入した遊技球は、例えば図3に示す第1カウントスイッチ23Aによって検出される。
第2大入賞口を形成する第2特別可変入賞球装置20bは、図3に示す第2大入賞口扉用のソレノイド21bによって開閉駆動される第2大入賞口扉71を備え、その第2大入賞口扉71によって第1状態である開放状態と閉鎖状態とに変化する第2大入賞口を形成する。一例として、第2特別可変入賞球装置20bでは、第2大入賞口扉用のソレノイド21bがオフ状態であるときに第2大入賞口扉71が第2大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、第2特別可変入賞球装置20bでは、第2大入賞口扉用のソレノイド21bがオン状態であるときに第2大入賞口扉71が第2大入賞口を開放状態にする。第2特別可変入賞球装置20bに形成された第2大入賞口に進入した遊技球は、例えば図3に示す第2カウントスイッチ23Bによって検出される。
第1特別可変入賞球装置20aが形成する第1大入賞口や第2特別可変入賞球装置20bが形成する第2大入賞口を遊技球が通過(進入)することにより、多数の遊技球が賞球として払い出される。すなわち、第2特別可変入賞球装置20aは、第1大入賞口扉により第1大入賞口を開放状態とすることにより、遊技者にとって有利な第1状態となる。第2特別可変入賞球装置20bは、第2大入賞口扉71により第2大入賞口を開放状態とすることにより、遊技者にとって有利な第1状態となる。一方、第1特別可変入賞球装置20aは、第1大入賞口扉により第1大入賞口を閉鎖状態とすることにより、遊技者にとって不利な第2状態となる。第2特別可変入賞球装置20bは、第2大入賞口扉71により第2大入賞口を閉鎖状態とすることにより、遊技者にとって不利な第2状態となる。なお、遊技球が第1大入賞口や第2大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が第1大入賞口や第2大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
第2特別可変入賞球装置20bの内部には、図2に示すように、第2大入賞口扉71により開放状態となった第2大入賞口に進入した遊技球が、所定の確変領域を通過して、あるいは通過せずに、第2特別可変入賞球装置20bからの排出経路まで誘導する誘導経路が設けられている。第2特別可変入賞球装置20bに進入した遊技球は、まず入賞した遊技球を検出するための第2カウントスイッチ23Bが設けられた経路を通過したのち、確変領域への誘導路と、確変領域を通過せず排出経路に誘導する誘導路と、への分岐点に誘導される。分岐路に誘導された遊技球が確変領域への誘導路を流下すると、この遊技球が確変領域スイッチ24Aによって検出されることで、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるための確変制御条件が成立する。すなわち、確変領域スイッチ24Aの設置箇所を確変領域とし、この確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて、所定の確変制御条件を成立させることができる。確変領域は第2特別可変入賞球装置20bの内部にあるので、第2特別可変入賞球装置20bに入賞した遊技球のみが通過可能である。
確変領域は、確変領域蓋用のソレノイド72aによって駆動される確変領域蓋72によって、遊技球が通過可能な開放状態と通過不可能な閉鎖状態とに変化する。一例として、確変領域蓋用のソレノイド72aがオフ状態であるときに確変領域蓋72が確変領域を塞ぐ(閉鎖する)位置(規制位置)に移動し、確変領域を閉鎖状態にする(図2(A))。その一方で、確変領域蓋用のソレノイド72aがオン状態であるときに確変領域蓋72が確変領域を塞がない(閉鎖しない)位置(許容位置)に移動し、確変領域を開放状態にする(図2(B))。確変領域が閉鎖状態にあるときに分岐点に到達した遊技球は確変領域を通過せず共通排出経路74に誘導され、第2特別可変入賞球装置20bから排出される(図2(A))。この場合、遊技球は共通排出経路75への誘導路に設置された排出スイッチ24Bによって検出される。一方、確変領域が開放状態にある時に分岐点に到達した遊技球は、確変領域を通過し(図2(B))、確変領域に設置された確変領域スイッチ24Aによって検出される。そして、確変領域を通過した遊技球は共通排出経路74に誘導され、第2特別可変入賞球装置20bから排出される。第2特別可変入賞球装置20bに入賞した遊技球が確変領域を通過することで、確変領域スイッチ24Aが確変領域を通過した遊技球を検出したことにもとづいて、後述する確変状態に制御される。このため、遊技球が第2特別可変入賞球装置20bに入賞する割合、および、確変領域蓋73が許容位置にある時間の長さとそのタイミングを調節することで、確変状態に制御する割合を好適に設定することができる。
なお、確変領域から共通排出経路74に至る誘導経路には、遊技球の流下速度を減速して共通排出経路への到達を遅延する遅延部73が設けられている。遅延部73は、例えば減速用の突起であればよい。遅延部73によって、異なるタイミングで第2特別可変入賞球装置20bに入賞した遊技媒体の一方が確変領域を通過し、他方が通過せず、それぞれ共通排出経路74に到達したとしても、到達のタイミングを異ならせることができる。そのため、共通排出経路74で遊技球が球詰まりを起こすことを防止できる。
遊技盤6の左側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、普通可変入賞球装置が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、普通可変入賞球装置の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である高確率状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態。)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、普通可変入賞球装置の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、大当りとなった場合には、遊技球が所定の確変領域を通過したことを条件として、大当り遊技終了後にいわゆる確変状態に移行され、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、普通可変入賞球装置が開状態となる頻度が高められたり、普通可変入賞球装置が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、普通可変入賞球装置が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、普通可変入賞球装置が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、普通可変入賞球装置が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、普通可変入賞球装置の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、普通可変入賞球装置の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、遊技球が所定の確変領域を通過した場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、普通可変入賞球装置が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、第1カウントスイッチ23A、第2カウントスイッチ23B、確変領域スイッチ24A、排出スイッチ24Bからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、普通可変入賞球装置を開閉するソレノイド16、第1大入賞口を形成する第1特別可変入賞球装置20aを開閉するソレノイド21a、第2大入賞口を形成する第2特別可変入賞球装置20bを開閉するソレノイド21b、および確変領域蓋72を開閉するソレノイド72aを遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、予告用LED99、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図4は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図4に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図4には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図3に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート107を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート107を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート107を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDやランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDやランプを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLED/ランプドライバ352に入力される。LED/ランプドライバ352は、LEDやランプを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LEDなどに電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、高確率フラグ、高ベースフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(16R大当りA、16R大当りBまたははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図15参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、普通可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、第1カウントスイッチ23A、第2カウントスイッチ23B、確変領域スイッチ24Aおよび排出スイッチ24Bの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、第1カウントスイッチ23Aおよび第2カウントスイッチ23Bの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、第1カウントスイッチ23Aおよび第2カウントスイッチ23Bのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
図7は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図7に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図7に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4の変動パターンが用意されている。また、図7に示すように、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。
なお、この実施の形態では、図7に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図8は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する16R大当りA、16R大当りB)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、16R大当りA、16R大当りBである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている。
図6に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図9(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図9(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図9(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図9(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する16R大当りA、16R大当りB)にすることに決定する。なお、図9(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
具体的に、通常時大当り判定テーブルには、大当り判定値として1000〜1217が設定され、確変時大当り判定テーブルには、大当り判定値として1100〜3284が設定されている。図9(B)に示すように、通常状態における大当り判定値(以下、「通常状態大当り判定値」という)と確変状態における大当り判定値(以下、「確変状態大当り判定値」という)とが一部重複するよう設定されている。以下、通常状態大当り判定値と確変状態大当り判定値とにおいて重複する大当り判定値(1100〜1217)を「第1大当り判定値」とし、確変状態大当り判定値ではあるが通常状態大当り判定値ではない大当り判定値(1217〜3284)を「第2大当り判定値」とし、通常状態大当り判定値ではあるが確変状態大当り判定値ではない大当り判定値(1000〜1100)を「第3大当り判定値」とする。
図9(C),(D)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図9(C)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図9(D)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「16R大当りA」、「16R大当りB」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、この実施の形態では、図9(C),(D)に示すように、所定量の遊技価値を付与する特定遊技状態として16ラウンドの「16R大当りA」および「16R大当りB」に決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。例えば、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ16ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、いずれの場合であっても、大入賞口を16回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には16ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に16ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も16回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
この実施の形態では、図9(C),(D)に示すように、大当り種別として、「16R大当りA」および「16R大当りB」がある。なお、この実施の形態では、大当り遊技において実行されるラウンド数が16ラウンドの1種類である場合を示しているが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、7ラウンドの大当り遊技に制御する7R大当りや、5ラウンドの大当り遊技に制御する5R大当りが設けられていてもよい。また、この実施の形態では、大当り種別が「16R大当りA」および「16R大当りB」の2種類である場合を示しているが、2種類にかぎらず、例えば、3種類以上の大当り種別を設けるようにしてもよい。また、逆に、大当り種別が2種類よりも少なくてもよく、例えば、大当り種別として1種類のみ設けられていてもよい。
次に、大当り種別ごとの大当りにおける特別可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置20aおよび第2特別可変入賞球装置20b)の開放パターンを説明する。図10は、特別可変入賞球装置の開放パターンを示す説明図である。この実施の形態では、大当り遊技状態に制御される場合、大当り種別にかかわらず、大当り遊技中の内部制御上のラウンド数は16ラウンド一定である。しかし、この実施の形態では、大当り種別が16R大当りAおよび16R大当りBのいずれであるかによって、各ラウンドにおいて開放する特別可変入賞球装置および特別可変入賞球装置の開放時間が異なっており、ラウンドによっては特別可変入賞球装置が極めて短い時間(本例では0.1秒間)しか開放されない制御が行われることによって、見た目上のラウンド数が大当り種別によって異なって見える。なお、上述したように本実施の形態では大当り種別毎に各ラウンドの特別可変入賞球装置22の開放時間が異なることとしたが、開放回数も異なるものとしてもよい。また、ラウンド数を一定としないものであってもよい。
まず、図10(1)を用いて、16R大当りAにおける特別可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置20aおよび第2特別可変入賞球装置20b)の開放パターンを説明する。この実施の形態では、16R大当りAにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、1〜13ラウンドおよび15ラウンドにおいて、1ラウンドあたり第1特別可変入賞球装置20aが27秒間開放状態に制御された後、特別可変入賞球装置が0.8秒間閉鎖状態に制御される(ただし、特別可変入賞球装置が閉鎖状態とされる0.8秒間はインターバル期間である)。そして、14,16ラウンドにおいて、1ラウンドあたり第2特別可変入賞球装置20bが27秒間開放状態に制御された後、特別可変入賞球装置が0.8秒間閉鎖状態に制御される(ただし、特別可変入賞球装置が閉鎖状態とされる0.8秒間はインターバル期間である)。
次に、図10(2)を用いて、16R大当りBにおける特別可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置20aおよび第2特別可変入賞球装置20b)の開放パターンを説明する。この実施の形態では、16R大当りBにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、1〜13ラウンドおよび15ラウンドにおいて、1ラウンドあたり第1特別可変入賞球装置20aが27秒間開放状態に制御された後、特別可変入賞球装置が0.8秒間閉鎖状態に制御される(ただし、特別可変入賞球装置が閉鎖状態とされる0.8秒間はインターバル期間である)。そして、14,16ラウンドにおいて、1ラウンドあたり第2特別可変入賞球装置20bが0.1秒間開放状態に制御された後、特別可変入賞球装置が0.8秒間閉鎖状態に制御される(ただし、特別可変入賞球装置が閉鎖状態とされる0.8秒間はインターバル期間である)。
上述したような制御をおこなうことにより、16R大当りAにおける14,16ラウンドでは第2特別可変入賞球装置20bが27秒間開放されるため、遊技球が容易に確変領域を通過可能なよう構成されている一方、16R大当りBにおける14,16ラウンドでは第2特別可変入賞球装置20bが0.1秒間しか開放されないため、遊技球が確変領域を通過することは困難になるよう構成されている。従って、16R大当りAの方が16R大当りBよりも確変状態へ移行しやすい大当りとなっている。なお、16R大当りBの15ラウンドにおいて第1特別可変入賞球装置20aが0.1秒間開放状態に制御されるものとしてもよい。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「16R大当りA」、「16R大当りB」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図11(A),(B)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Bを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132Bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1、ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「16R大当りA」である場合に用いられる図11(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「16R大当りB」である場合に用いられる図11(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1、ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132Bを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図11(A),(B)に示すように、この実施の形態では、「16R大当りA」または「16R大当りB」である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が150〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、スーパーリーチ大当りについて、擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーPA3−3、スーパーPA3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)と、擬似連を伴わない変動パターン種別(スーパーPB3−3、スーパーPB3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)とに分けてもよい。この場合、16R大当りA用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aおよび16R大当りB用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bの両方において、スーパーリーチかつ擬似連を伴う変動パターン種別と、スーパーリーチかつ擬似連を伴わない変動パターン種別とが割り当てられることになる。
図12(A)〜(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。このうち、図12(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図12(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図12(C)は、遊技状態が確変状態のうちの高確率/高ベース状態(大当りにおいて遊技球が確変領域を通過した後、次に大当りとなるまでの状態)である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、図12に示す例では、遊技状態が高ベース状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135B〜135Cを用いる場合を示しているが、高ベース状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、図12(C)に示す例では、合算保留記憶数にかかわらず共通の高ベース用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを用いる場合を示しているが、高ベース用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとの2種類のテーブルを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。また、このような場合であっても、特定の可変表示パターンとしてのスーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対して共通の判定値を割り当てるように構成すればよい。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図12(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図12(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜79であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行されることがわかる。そのようなテーブル構成により、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135B)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図12(A),(B)に示す例では1〜79)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この実施の形態で示したように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
なお、この実施の形態では、図11に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図12(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が高ベース状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図13は、ROM54に記憶されている大当り変動パターン判定テーブル130Aを示す説明図である。大当り変動パターン判定テーブル137Aは、可変表示結果を「大当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン判定テーブル137Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図13に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。
図14は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図15および図16は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図15および図16に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図7に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C03(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C03(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C03(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り1開始指定コマンドまたは大当り2開始指定コマンドが用いられる。具体的には、「16R大当りA」である場合には大当り開始指定コマンド(A001(H))が用いられ、「16R大当りB」である場合には大当り開始指定コマンド(A002(H))が用いられる。なお、本実施の形態では、「16R大当りA」である場合と「16R大当りB」である場合とで異なるファンファーレ画面を表示することとするが、共通のファンファーレ画面を表示することとしてもよい。その場合、いずれの大当り種別であっても共通した大当り開始指定コマンドが用いられることとしてもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを終了する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A201(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを終了する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A20A(H))が送信される。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面(エンディング画面)を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング指定コマンド)である。なお、大当り終了指定コマンド(A301(H))は、「16R大当りA」や「16R大当りB」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。なお、本実施の形態では、「16R大当りA」である場合と「16R大当りB」である場合とで共通した大当り終了画面を表示することとするが、それぞれ異なる大当り終了画面を表示することとしてもよい。その場合、大当り種別毎にそれぞれ異なる大当り終了指定コマンドが用いられることとしてもよい。
コマンドA400(H)は、第2特別可変入賞球装置20bの内部に設けられた確変領域に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(確変領域入賞指定コマンド)である。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が高確率/高ベース状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確率/高ベース状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、以下、第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、保留記憶数を指定するコマンドとして、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、第1保留記憶と第2保留記憶とのうち増加した方の保留記憶数を指定するコマンドを送信するように構成してもよい。具体的には、第1保留記憶が増加した場合に第1保留記憶数を指定する第1保留記憶数指定コマンドを送信し、第2保留記憶が増加した場合に第2保留記憶数を指定する第2保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、保留記憶情報として、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したかを指定する始動入賞指定コマンドを送信するとともに、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶情報として送信する演出制御コマンドは、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、保留記憶数が増加したときに、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1保留記憶数または第2保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
コマンドC4XX(H)、コマンドC5XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。
コマンドC5XX(H)は、始動入賞時に抽出したランダムRが大当り判定値であるか、および大当り判定値である場合にはいずれの大当り判定値(第1大当り判定値〜第3大当り判定値)であるかを示す演出制御コマンド(判定値指定コマンド)である。例えば、コマンドC500(H)は、始動入賞時に抽出したランダムRが大当り判定値でないこと(すなわち、非大当り判定値であること)を示す非大当り判定値指定コマンドである。また、コマンドC501(H)は、始動入賞時に抽出したランダムRが第1大当り判定値であることを示す第1大当り判定値指定コマンドであり、コマンドC502(H)は、始動入賞時に抽出したランダムRが第2大当り判定値であることを示す第2大当り判定値指定コマンドであり、コマンドC503(H)は、始動入賞時に抽出したランダムRが第3大当り判定値であることを示す第3大当り判定値指定コマンドである。
また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図22参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、大当りの種別、大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの判定値の範囲にとなるか、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。また、判定値指定コマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できる。
図17および図18は、変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図17および図18に示すように、この実施の形態では、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や演出図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態が通常状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1〜79の範囲には非リーチCA2−1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2−1となることを認識することができる。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜89となる場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した変動カテゴリ2コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が90〜99となる場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した変動カテゴリ3コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が100〜169となる場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した変動カテゴリ4コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が170〜199となる場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した変動カテゴリ5コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が200〜214となる場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した変動カテゴリ6コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が215〜229となる場合には、EXTデータに「06(H)」を設定した変動カテゴリ7コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が230〜251となる場合には、EXTデータに「07(H)」を設定した変動カテゴリ8コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値230〜251の範囲にはスーパーCA2−7の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ8コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2−7となることを認識することができる。
なお、上記のいずれの変動カテゴリに属するかを判定するために用いられる閾値79、89、99、169、199、214および229は、具体的には、図12(A),(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップして導き出されたものである。このことは、以降の変動カテゴリ9〜10,21〜26についても同様であり、図11(A),(B)や図12(C)に示す変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップしてカテゴリ判定のために用いられる閾値が導き出される。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が高確率/高ベース状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となる場合(すなわち、非リーチCA2−3の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「08(H)」を設定した変動カテゴリ9コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が220〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「09(H)」を設定した変動カテゴリ10コマンドを送信する。
なお、遊技状態が確変状態である場合にも、判定値230〜251の範囲にスーパーCA2−7の変動パターン種別を割り当てるようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態にかかわらず、スーパーCA2−7の変動パターン種別に対して共通の判定値が割り当てられるようにすることができる。そのため、後述する入賞時演出の処理のステップS232の処理を実行する際に、はずれであれば、遊技状態にかかわらず共通の判定処理を行えばよくなり、プログラム容量をより低減することができる。また、この場合、ステップS226の遊技状態の判定処理も不要とすることができる。
また、例えば、始動入賞時に、「16R大当りA」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「10(H)」を設定した変動カテゴリ21コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が75〜149となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「11(H)」を設定した変動カテゴリ22コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が150〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「12(H)」を設定した変動カテゴリ23コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、「16R大当りB」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「13(H)」を設定した変動カテゴリ24コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が39〜79となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「14(H)」を設定した変動カテゴリ25コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「15(H)」を設定した変動カテゴリ26コマンドを送信する。
なお、始動入賞時に入賞時判定を行ったときと実際に変動表示を開始するときとでは必ずしも合算保留記憶数が同じであるとは限らないのであるから、入賞時判定結果指定コマンドで示される変動パターン種別が実際に変動表示で用いられる変動パターン種別と一致しない場合も生じうる。しかし、この実施の形態では、少なくとも非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3の変動パターン種別については、合算保留記憶数にかかわらず共通の判定値が割り当てられているのであるから(図11、図12参照)、入賞時判定結果と実際に実行される変動表示の変動パターン種別とで不整合が生じない。なお、非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3の変動パターン種別となると判定した場合にのみ、図17および図18に示す変動カテゴリコマンド(具体的には、変動カテゴリ1コマンド、変動カテゴリ8コマンド、変動カテゴリ23コマンド、変動カテゴリ26コマンドのみ)を送信し、それ以外の変動パターン種別の入賞時判定結果の場合には変動カテゴリコマンドを送信しないようにしてもよい。また、非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3以外となると入賞時判定された場合には、変動パターン種別を特定不能であることを示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図15および図16に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図15および図16に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図19は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、または、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理はラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、高確率フラグや高ベースフラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図20は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS1211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、ステップS1222に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップS1222に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1214)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS1215)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図21(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図21(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図21(A)には、合算保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図21(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図21(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1216)。なお、ステップS1216の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図21(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図21(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップS1217)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1218)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1219)。また、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1221)。そして、CPU56は、入賞時演出処理(ステップS1217)において設定された判定値指定コマンドを送信する制御をおこなう(ステップS1221A)。
なお、ステップS1218,S1219の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第1始動入賞口13に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1218〜S1221の処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1始動入賞指定コマンド、合算保留記憶数指定コマンドおよび判定値指定コマンドの5つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS1222)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS1223)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1224)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1225)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS1226)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図21(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1227)。なお、ステップS1227の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(ステップS1228)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1229)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1230)。また、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1231)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1232)。そして、CPU56は、入賞時演出処理(ステップS1228)において設定された判定値指定コマンドを送信する制御をおこなう(ステップS1232A)。
なお、ステップS1229,S1230の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第2始動入賞口14に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1229〜S1232の処理が実行されることによって、第2始動入賞口14への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第2始動入賞指定コマンド、合算保留記憶数指定コマンドおよび判定値指定コマンドの5つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
図22は、ステップS1217,S1228の入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU56は、まず、ステップS1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図9(A)に示す大当り判定値とを比較し、ランダムRがいずれかの大当り判定値と一致するか否かを判定する。
この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめ大当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。
ランダムRが第1大当り判定値である場合には(ステップS2201のY)、CPU56は、EXTデータとして「01」を判定値指定コマンドに設定し(ステップS2202)、ステップS229へ移行する。
ランダムRが第2大当り判定値である場合には(ステップS2203のY)、CPU56は、EXTデータとして「02」を判定値指定コマンドに設定し(ステップS2204)、ステップS229へ移行する。
ランダムRが第3大当り判定値である場合には(ステップS2205のY)、CPU56は、EXTデータとして「03」を判定値指定コマンドに設定し(ステップS2206)、ステップS229へ移行する。
なお、本実施の形態では、遊技状態にかかわらずステップS2201〜S2206をおこなうこととしたが、遊技状態に応じた処理をおこなうこととしてもよい。例えば、確変状態であれば、ステップS2203のNの後にステップS2205,S2206をおこなわずにステップS2207へ移行することとしてもよい。また、例えば、通常状態であれば、ステップS2201のNの後にステップS2203,S2204をおこなわずにステップS2205へ移行することとしてもよい。
ランダムRがいずれの大当り判定値とも一致しない場合には(ステップS2205のN)、CPU56は、EXTデータとして「00」を判定値指定コマンドに設定し(ステップS2207)、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS224)。
次いで、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS225)。この実施の形態では、CPU56は、ステップS225において、遊技状態が高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否か(具体的には、高確率フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にステップS225で高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS225で高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に16R大当りAや16R大当りBが発生して確変領域に遊技球が入賞した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS225で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
そして、CPU56は、ステップS225の判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(ステップS226)。この実施の形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図17および図18に示す変動カテゴリコマンドに設定するEXTデータの値が決定される。
例えば、CPU56は、遊技状態が高確率/高ベース状態であると判定した場合には閾値219を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値219以下であるか否かを判定し、閾値219以下である場合(すなわち、1〜219である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「08(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値219以下でない場合(すなわち、220〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「09(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、合算保留記憶数にかかわらず、閾値79、89、99、169、199、214および229を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「00(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値89以下である場合(すなわち、80〜89である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「01(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値99以下である場合(すなわち、90〜99である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「02(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値169以下である場合(すなわち、100〜169である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「03(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値199以下である場合(すなわち、170〜199である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「04(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値214以下である場合(すなわち、200〜214である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「05(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値229以下である場合(すなわち、215〜229である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「06(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値229以下でない場合(すなわち、230〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「07(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
なお、上記に示す閾値判定の例では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していくので、後の順番の閾値で判定されたものが前の順番の閾値以下の範囲内となることはない。すなわち、閾値79以下であるか否かを判定した後に、閾値89以下であるか否かを判定するときには、前の順番の閾値以下の1〜79の範囲内となることはなく、80〜89の範囲であるか否かを判定することになる。また、この実施の形態では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していく場合を示したが、逆に大きい方から順に229、214、199、169、99、89および79と判定していってもよい。このことは、以下に示す他の閾値を用いた判定を行う場合も同様である。
なお、ステップS225の遊技状態の判定を行うことなく、常に通常状態(低確率/低ベース状態)における閾値を設定するようにしてもよい。そのように構成しても、少なくとも「非リーチはずれ」となる変動パターン種別と「スーパーリーチはずれ」となる変動パターン種別とに関しては判定値の範囲が共通化されているのであるから、「非リーチはずれ」や「スーパーリーチはずれ」となるか否かについては判定することができる。
ステップS229において、CPU56は、ステップS1216,S1227で抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップS229)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217の入賞時演出処理を実行する場合)には、図9(C)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「16R大当りA」または「16R大当りB」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1228の入賞時演出処理を実行する場合)には、図9(D)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「16R大当りA」または「16R大当りB」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU56は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS230)。この場合、「16R大当りA」となると判定した場合には、CPU56は、「16R大当りA」となることを示すEXTデータ「01(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「16R大当りB」となると判定した場合には、CPU56は、「16R大当りB」となることを示すEXTデータ「02(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。
そして、CPU56は、ステップS229で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(ステップS231)。
例えば、CPU56は、「16R大当りA」と判定した場合には、閾値74および149を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値74以下であるか否かを判定し、閾値74以下である場合(すなわち、1〜74である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「10(H)」を設定すると判定する(図18参照)。また、閾値149以下である場合(すなわち、75〜149である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「11(H)」を設定すると判定する(図18参照)。また、閾値149以下でない場合(すなわち、150〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「12(H)」を設定すると判定する(図18参照)。
また、例えば、CPU56は、「16R大当りB」と判定した場合には、閾値38および79を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値38以下であるか否かを判定し、閾値38以下である場合(すなわち、1〜38である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「13(H)」を設定すると判定する(図18参照)。また、閾値79以下である場合(すなわち、39〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「14(H)」を設定すると判定する(図18参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「15(H)」を設定すると判定する(図18参照)。
次いで、CPU56は、ステップS226,S231で設定した閾値と、ステップS1216,S1227で抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(ステップS232)。
なお、ステップS226,S231において、あらかじめ定められた閾値を設定するのではなく、変動パターン種別判定テーブル(図11、図12参照)を設定するようにし、ステップS232において、設定した変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲やいずれの変動パターン種別となるかを判定するようにしてもよい。
そして、CPU56は、判定結果に応じたEXTデータを変動カテゴリコマンドに設定する処理を行う(ステップS233)。具体的には、CPU56は、ステップS232でいずれの変動パターン種別になると判定したかに応じて、図17および図18に示すような「00(H)」〜「09(H)」、「10(H)」〜「15(H)」のいずれかの値を変動カテゴリコマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
なお、この実施の形態では、入賞時判定において大当りとなる(ランダムRがいずれかの大当り判定値である)と判定した場合であっても一律に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの範囲となるかを判定する場合を示したが、大当りとなる(ランダムRがいずれかの大当り判定値である)と判定した場合には、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲の判定を行わないようにしてもよい。そして、大当りとなると入賞時判定したことを示す図柄指定コマンドを送信するとともに、大当りの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
図23および図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
なお、ステップS51において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認するのではなく、保留特定領域の1番目の領域にデータが設定されているか否かを確認し、設定されていれば保留記憶があると判定してステップS52に移行し、設定されていなければ保留記憶がないと判定してステップS51Aに移行してもよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域(図21(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS52)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(ステップS52のN)、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(ステップS52のY)、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される。なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。この場合、例えば、高ベース状態に移行された場合には普通可変入賞球装置が設けられた第2始動入賞口14に始動入賞しやすくなり第2保留記憶が溜まりやすくなるのであるから、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているとともに、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされている場合には、高確率高ベース状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、高確率フラグも高ベースフラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に合算保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS1216やステップS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図9参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態)の場合には、遊技状態が非確変状態(通常状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、高確率フラグがセットされているか否かにより行われる。高確率フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「16R大当りA」または「16R大当りB」とすることに決定され、大当り遊技中に確変領域を遊技球が通過したことを条件として、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。そして、大当り遊技終了後、次の大当りとなったときにリセットされる。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図9(C)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図9(D)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「16R大当りA」または「16R大当りB」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS1216やステップS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「16R大当りA」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「16R大当りB」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「16R大当りB」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「16R大当りA」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図25は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132B(図11(A),(B)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS102に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、高確率状態であることを示す高確率フラグおよび高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、高ベースフラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、高ベース状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「16R大当りA」または「16R大当りB」とすることに決定され、大当り遊技中に確変領域を遊技球が通過したことを条件として、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。そして、大当り遊技終了後、次の大当りとなったときにリセットされる。
高ベースフラグがセットされていなければ(ステップS95のN)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS96)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS96のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図12(A)参照)を選択する(ステップS97)。そして、ステップS102に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS96のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図12(B)参照)を選択する(ステップS98)。そして、ステップS102に移行する。
高確率フラグおよび高ベースフラグがセットされている場合(ステップS95のY)には、すなわち、遊技状態が高確率/高ベース状態であれば(この実施の形態では、低確率/高ベース状態に制御されることはないので、高ベースフラグがセットされていれば高確率/高ベース状態である)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図12(C)参照)を選択する(ステップS99)。そして、ステップS102に移行する。
この実施の形態では、ステップS95〜S99の処理が実行されることによって、遊技状態が通常状態であって合算保留記憶数が3以上である場合には、図12(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が高確率/高ベース状態である場合には、図12(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するステップS102の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS105の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図14参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が高確率/高ベース状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、高確率/高ベース状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図12(C)参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図12(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が高ベース状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS95でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図12(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S97、S98またはS99の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り変動パターン判定テーブル137A(図13参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図14参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS107)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S102の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図12に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図12に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。この場合、CPU56は、例えば、入賞時演出処理における「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かの判定において、リーチ判定テーブルの共通の範囲に割り当てられた判定値に合致するか否かを判定することによって、リーチとなるか否かをあらかじめ判定するようにしてもよい。
図26は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果3指定のいずれかの演出制御コマンド(図15参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS120に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が「16R大当りA」であるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、「16R大当りA」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が「16R大当りB」であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S114)。なお、「16R大当りB」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS120)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS121)。
図27は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、合算保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS1121)。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS1122で合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に合算保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS1121では、その合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、合算保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1122)。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS1125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS1128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図28は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS133)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、高確率状態であることを示す高確率フラグ、および高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が「16R大当りA」である場合には大当り開始1指定コマンド(コマンドA001(H))を送信する。また、大当りの種別が「16R大当りB」である場合には大当り開始2指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する。なお、大当りの種別が「16R大当りA」または「16R大当りB」のいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。また、ラウンド数を示すラウンド数カウンタに「0」をセットし(ステップS137)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS138)。
また、ステップS133で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS148)。
図29は、大当り遊技における各ラウンドの前に実行される大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口開放前タイマの値を−1する(ステップS1401)。大入賞口開放前タイマがタイムアウト(大入賞口開放前タイマの値が0)したら(ステップS1402)、CPU56は、入賞個数カウンタを初期化する(ステップS1403)。すなわち、入賞個数カウンタの値を0にする。また、CPU56は、ラウンド数カウンタの値を1加算する(ステップS1405)。
次いで、CPU56は、大当り種別に応じた開放パターン選択テーブルを選択する(ステップS1406)。なお、大当り種別は、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」〜「02」のいずれであるかを確認することにより判定できる。
図30(A),(B)は、開放パターン選択テーブルについて示す説明図である。各開放パターン選択テーブルには、ラウンドに応じた開放パターンが対応付けて記憶されている。例えば、図30(A)に示すように、大当り種別が16R大当りAである場合に選択される開放パターン選択テーブルAにおいては、1〜13,15ラウンドに対する開放パターンとして開放パターンAが対応付けられており、14,16ラウンドに対する開放パターンとして開放パターンBが対応付けられている。また、例えば、図30(B)に示すように、大当り種別が16R大当りBである場合に選択される開放パターン選択テーブルBにおいては、1〜13,15ラウンドに対する開放パターンとして開放パターンAが対応付けられており、14,16ラウンドに対する開放パターンとして開放パターンCが対応付けられている。
次いで、CPU56は、選択した開放パターン選択テーブルおよび現在のラウンドにもとづいて、開放パターンテーブルを選択する(ステップS1407)。具体的に、CPU56は、選択した開放パターン選択テーブルにおいて現在のラウンドに対応して記憶されている開放パターンを特定し、特定した開放パターンにおける実際の制御内容(開放対象の大入賞口および開放時間)を示す開放パターンテーブルを選択する。現在のラウンドは、ラウンド数カウンタの値を確認することにより判定できる。
図30(C)〜(E)は、開放パターンテーブルについて示す説明図である。各開放パターンテーブルには、開放対象である大入賞口と開放時間とが記憶されている。例えば、図30(C)に示すように、開放パターンAが選択された場合に用いられる開放パターンテーブルAでは、開放対象が第1大入賞口であり、開放時間が27秒であることが記憶されている。また、例えば、図30(D)に示すように、開放パターンBが選択された場合に用いられる開放パターンテーブルBでは、開放対象が第2大入賞口であり、開放時間が27秒であることが記憶されている。また、例えば、図30(E)に示すように、開放パターンCが選択された場合に用いられる開放パターンテーブルCでは、開放対象が第2大入賞口であり、開放時間が0.1秒であることが記憶されている。
ステップS1407の後、CPU56は、選択した開放パターンテーブルから開放時間を読み出して、大入賞口の開放時間を計測するための開放時間タイマにセットする(ステップS1409)。例えば、開放パターンテーブルA,Bが選択された場合は27秒をセットし、開放パターンテーブルCが選択された場合は0.1秒をセットする。そして、選択した開放パターンテーブルから開放対象の大入賞口を読み出して、読み出した大入賞口を開放状態に制御する(ステップS1410)。具体的には、開放対象の大入賞口が第1大入賞口である場合(開放パターンテーブルAが選択された場合)には、ソレノイド21aを駆動して第1大入賞口を開放状態に制御する。また、開放対象の大入賞口が第2大入賞口である場合(開放パターンテーブルB,Cが選択された場合)には、ソレノイド21bを駆動して第2大入賞口を開放状態に制御する。
次いで、CPU56は、現在のラウンド数カウンタの値をEXTデータにセットして、演出制御用マイクロコンピュータ100に大入賞口開放中指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1411)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する(ステップS1412)。
図31は、大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、まず、CPU56は、確変領域スイッチ24Aがオンしているか否か、すなわち、確変領域への遊技球の入賞が検知されたか否かを判定し(ステップS1450A)、オンしていなければステップS1451へ移行する。カウントスイッチ24Aがオンしていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100に確変領域入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1451B)。なお、確変領域への遊技球の入賞が発生し得るラウンド以外のタイミングでは、確変領域スイッチ24Aがオンしている場合であっても、確変領域への遊技球の入賞を無効とすることとしてもよい。例えば、ステップS1450AのYであっても、16R大当りA,Bにおける14,16ラウンド以外のラウンド(ラウンド数カウンタ=1〜13,15)であれば、ステップS1450Bを行わないこととしてもよい。
次に、CPU56は、開放対象の大入賞口に対応するカウントスイッチからの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS1451)。具体的には、大入賞口開放前処理のステップS1410で開放した大入賞口が第1大入賞口である場合には、第1カウントスイッチ23Aからの検出信号を入力したか否かを確認する。また、大入賞口開放前処理のステップS1410で開放した大入賞口が第2大入賞口である場合には、第2カウントスイッチ23Bからの検出信号を入力したか否かを確認する。そして、開放対象の大入賞口に対応するカウントスイッチがオンしたら、すなわち大入賞口に入賞した遊技球を検出したら(ステップS1451のY)、入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS1452)。そして、CPU56は、加算後の入賞個数カウンタの値が10になった場合には(ステップS1453)、ステップS1459に移行する。
入賞個数カウンタの値が10未満であれば、CPU56は、開閉時間タイマを1減算し(ステップS1454)、開閉時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS1455)。開閉時間タイマがタイムアウトしていなければ、そのまま処理を終了する。開閉時間タイマがタイムアウトしていれば、ステップS1459に移行する。
ステップS1459において、CPU56は、第1大入賞口または第2大入賞口を閉鎖状態に制御し(ステップS1459)、ステップS1460へ移行する。具体的には、大入賞口開放前処理のステップS1410で第1大入賞口が開放された場合には、ソレノイド21aの駆動を停止して第1大入賞口を閉鎖状態に制御する。また、大入賞口開放前処理のステップS1410で第2大入賞口が開放された場合には、ソレノイド21bの駆動を停止して第2大入賞口を閉鎖状態に制御する。
ステップS1460に移行すると、CPU56は、ラウンドを終了させるための処理を行う。具体的には、CPU56は、まず、現在のラウンド数カウンタの値をEXTデータにセットして、演出制御用マイクロコンピュータ100に大入賞口開放後指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1460)。
そして、CPU56は、ラウンド数カウンタの値が16となっているか否かを確認する(ステップS1461)。ラウンド数カウンタの値が16となっていれば(すなわち、最終ラウンドを終了していれば)、ステップS1466に移行する。
ラウンド数カウンタの値が16となっていなければ(すなわち、残りのラウンドがあれば)、CPU56は、大入賞口開放前タイマにラウンド開始前時間(新たなラウンドが開始されることを例えば演出表示装置9において報知する時間(インターバル演出を行い期間に相当))に相当する値(本例では、0.8秒)を設定する(ステップS1464)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS1465)。
最終ラウンドを終了していれば(ステップS1461のY)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、大当り終了処理(ステップS307)に対応した値に更新する(ステップS1466)。
図32は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS164)。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、大当り遊技状態において確変領域を遊技球が通過したか否かを判定する(ステップS166)。具体的には、確変領域を遊技球が通過したときに、確変領域を遊技球が通過したことを示すフラグをセットしておき、ここでは該フラグがセットされていれば確変領域を遊技球が通過したと判定する一方、該フラグがセットされていなければ確変領域を遊技球が通過していないと判定する。大当り遊技状態において確変領域を遊技球が通過したと判定した場合、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS167)とともに、高ベースフラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS168)。そして、ステップS171に移行する。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS171)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図33は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図34は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図15および図16参照)であるのか解析する。なお、演出制御INT信号にもとづく割込処理は、4msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して実行される。
図35および図36は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果3指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(コマンドA001(H)またはコマンドA002(H))であれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップS652)。
図37は、始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示す説明図である。図37に示すように、始動入賞時コマンド格納領域には、合算保留記憶数の最大値(この例では8)に対応した領域(格納領域1〜8)が確保されている。この実施の形態では、図20の始動口スイッチ通過処理のステップS1218〜S1221A,S1229〜S1232Aで示したように、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときに、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)、合算保留記憶数指定コマンドおよび判定値指定コマンドの5つのコマンドがセットで送信される。そのため、図37に示すように、始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8には、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド、合算保留記憶数指定コマンドおよび判定値指定コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
この実施の形態では、演出制御用CPU101は、コマンド解析処理において、受信した順にコマンドを始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域内に格納していく。この実施の形態では、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド、合算保留記憶数指定コマンドおよび判定値指定コマンドの順にコマンド送信が行われるので、コマンド受信が正常に行われれば、図37に示すように、各格納領域1〜8に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド、合算保留記憶数指定コマンドおよび判定値指定コマンドの順に格納されていくことになる(なお、図37では、格納領域1〜5までコマンドが格納されている例が示されている)。
なお、図37に示す例では、前回の変動表示において7個までの保留記憶が発生して最新のコマンドが格納されている格納領域に合算保留記憶数7を指定する合算保留記憶数指定コマンド(C207(H))が格納され、その後、保留記憶が1つ消化されて2番目の保留記憶にもとづく変動表示が開始されている状況での始動入賞時コマンド格納領域の格納状態が示されている。
また、図37に示す始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各コマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごと(合算保留記憶数減算指定コマンドを受信するごと)に、後述するステップS663で1つ目の格納領域1に格納されているものから削除され、始動入賞時コマンド格納領域の内容がシフトされる。例えば、図37に示す格納状態において新たな演出図柄の変動表示が開始された場合には、格納領域1に格納されている各コマンドが削除され、格納領域2に格納されている各コマンドが格納領域1にシフトされ、格納領域3に格納されている各コマンドが格納領域2にシフトされ、格納領域4に格納されている各コマンドが格納領域3にシフトされ、格納領域5に格納されている各コマンドが格納領域4にシフトされる。なお、各コマンドが削除されるタイミングは、演出図柄の変動表示を開始するタイミングで後述する演出図柄変動開始処理中であってもよい。
また、この実施の形態では、始動入賞の発生時に受信する図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド、合算保留記憶数指定コマンドおよび判定値指定コマンドを、包括的に表現する場合に、始動入賞時のコマンドともいう。また、これら始動入賞時のコマンドのうち、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを認識可能な情報を指定するコマンドである始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを、包括的に表現する場合に、保留記憶情報ともいう。また、始動入賞時の入賞時演出処理(図22参照)で判定される大当りとなるか否か、大当り種別の判定結果、変動パターン種別の判定結果を示すコマンドである図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを、包括的に表現する場合に、入賞時判定結果指定コマンドや判定結果情報ともいう。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS654A)。
受信した演出制御コマンドが第1始動入賞指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1つ増加させ、合算保留記憶数表示を更新する(ステップS656A)。そして、受信した第1始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS656B)。
受信した演出制御コマンドが第2始動入賞指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1つ増加させ、合算保留記憶数表示を更新する(ステップS658A)。そして、受信した第2始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS658B)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS659)、演出制御用CPU101は、受信した合算保留記憶数指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび始動入賞指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS660)。
受信した演出制御コマンドが判定値指定コマンドであれば(ステップS654)、演出制御用CPU101は、受信した判定値指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS665)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS661)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおける1つ目の保留表示を消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、合算保留記憶表示部18cにおける合算保留記憶数表示を更新する(ステップS662)。例えば、合算保留記憶表示部18cの1つ目〜5つ目の保留表示が点灯表示されていた場合に、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信した場合には、1つ目の保留表示を消去するとともに、2つ目に表示されていた保留表示を1つ目の表示領域にシフトし、3つ目に表示されていた保留表示を2つ目の表示領域にシフトし、4つ目に表示されていた保留表示を3つ目の表示領域にシフトし、5つ目に表示されていた保留表示を4つ目の表示領域にシフトする。
また、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域における格納領域1のデータを削除し、残りのデータをシフトして格納する(ステップS663)。
受信した演出制御コマンドが確変領域入賞指定コマンドであれば(ステップS656)、演出制御用CPU101は、確変領域を遊技球が通過したことを示す確変領域入賞フラグをセットする(ステップS667)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS684)。そして、ステップS611に移行する。
図38は、図33に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図39は、図38に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。なお、前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(ステップS44参照)のであるが、図39に示すように、この実施の形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
図40は、図38に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8002で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8002)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8002において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。また、演出制御用CPU101は、ステップS8002において、「図柄変動時の変動形態の変化」の演出態様の連続演出を実行すると決定されている場合には、演出図柄の停止図柄として、いわゆるチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)を決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップS8002において、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
図41は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図41に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「16R大当りA」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「16R大当りB」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。なお、「16R大当りA」または「16R大当りB」のいずれであるかに応じて停止図柄の決定割合を異ならせてもよい。例えば、「16R大当りA」である場合には、3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する割合を高くし、「16R大当りB」である場合には、3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する割合を高くするようにしてもよい。
また、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中に演出表示装置9において予告演出(予告演出。例えば、ステップアップ予告演出やミニキャラ予告演出、可動物予告演出、演出羽根役物予告演出。)を実行するか否かを決定したり予告演出の演出態様を設定する予告演出設定処理を実行する(ステップS8003A)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンや予告演出を実行する場合にはその予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8004)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8005)。
図42は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図42に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8006)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。また、例えば、擬似連の演出や予告演出を実行する際に、モータ86を駆動させることによって可動部材78を可動させたり、モータ87を駆動させることによって演出羽根役物79a,79bを可動させる演出が行われる。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8007)。 そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8008)。
図43は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS8305に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS8302の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS8305に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS8302)。ステップS8302の処理で大当り図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、ステップS8310に移行する。
ステップS8302の処理で大当り図柄を停止表示した場合には(ステップS8303のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS8304)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS8305)。大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS8306)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8307)。なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS8308)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)の制御を実行する(ステップS8309)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8310)。
大当りとしないことに決定されている場合には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS8311)。例えば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、図39のステップS811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。ただし、例えば、図柄変動指定コマンドについては、演出制御プロセス処理と第4図柄プロセス処理との両方で参照されるので、この実施の形態で示すように、変動終了の際に演出図柄変動停止処理などにおいてリセットしたり、大当り終了の際に大当り終了演出処理においてリセットしたりすることが望ましい。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8312)。
図44は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否か(すなわち、ラウンド1開始時の大入賞口開放中表示コマンドを受信したか否か)を確認する(ステップS1901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS1901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、枠LED28等)の制御を実行する(ステップS1903)。例えば、演出表示装置9において大当り図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS1901のY)、すなわち、ラウンド1の開始タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、その大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS1907)。そして、演出制御用CPU101は、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1909)。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1913)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS1914)。
図45は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放後指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2801)。
大入賞口開放後フラグがセットされていないときは(ステップS2801のN)、演出制御用CPU101は、確変領域入賞フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS2802)、セットされていなければステップS2808へ移行する。セットされていた場合、すなわち、確変領域へ遊技球が入賞した場合、第2タイミングフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS2804)。第2タイミングフラグとは、第2タイミングにて報知演出を実行予定であることを示すフラグである。
ここで、報知演出について説明する。報知演出とは、大当りとなる特定保留記憶が記憶されていることを報知する演出である。本実施の形態においては、演出表示装置9に「大当り保留があるぞ!」といった文字情報を表示することにより報知演出をおこなうこととするが、これに限るものではない。例えば、所定の発光部材を発光させたり、スピーカ27から所定の音声を出力させたり、所定の演出用駆動部材(いわゆる、役物)を駆動させるものであってもよい。報知演出は、大当りとなる特定保留記憶が記憶されている場合に限り、第1タイミング〜第3タイミングのいずれかのタイミングにおいておこなわれる。第1タイミングは大当り遊技状態における第10ラウンドを開始するタイミングであり、第2タイミングは確変領域に遊技球が入賞したタイミングであり、第3タイミングは大当り遊技状態における全ての開放制御が終了したタイミング(エンディング演出開始タイミング)である。
ステップS2804において第2タイミングフラグがセットされている場合、すなわち、第2タイミングにおいて報知演出をおこなうことが決定されているときに確変領域へ遊技球が入賞した場合(ステップS2804のY)、第2タイミングフラグをリセットし(ステップS2805)、報知演出を実行する(ステップS2806)。
その後、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS2808)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、枠LED28等)の制御を実行する(ステップS2809)。例えば、通常用のラウンド中演出を実行する場合には、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出が実行される。また、例えば、高速用のラウンド中演出を実行する場合には、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、その他のキャラクタなどを表示する演出が実行される(ただし、ラウンド数表示や大入賞口への入賞数の表示は行わない)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS2810)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS2811)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS2812)。
ステップS2801において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS2801のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをリセットする(ステップS2813)。そして、演出制御用CPU101は、大当り種別に応じたインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2814)。そして、ステップS2861に移行する。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS2815)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS2816)。
図46および図47は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当りが終了したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグ(具体的には、大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否かを確認する(ステップS3901)。なお、大当り終了1指定コマンド受信フラグは大当り終了1指定コマンドを受信した際に、大当り終了2指定コマンド受信フラグは大当り終了2指定コマンドを受信した際に、ステップS691においてそれぞれセットされるフラグである。
大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップS3901のN)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3902)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS3902のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS3903)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、LED25,28等)の制御を実行する(ステップS3904)。例えば、通常用のインターバル演出を実行する場合には、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行される。また、例えば、高速用のインターバル演出を実行する場合には、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、その他のキャラクタなどを表示する演出が実行される(ただし、ラウンド数表示や大入賞口への入賞数の表示は行わない)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS3905)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS3906)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS3907)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS3902のY)、演出制御用CPU101は、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS4401)。次いで、演出制御用CPU101は、開始するラウンドが10ラウンド目であるか否かを判定し(ステップS4402)、10ラウンド目でない場合、ステップS4404へ移行する。具体的には、受信した大入賞口開放中指定コマンドにもとづいて10ラウンド目であるか否かを判定する。
開始するラウンドが10ラウンド目である場合、演出制御用CPU101は、報知演出を設定する報知演出設定処理をおこなう(ステップS4403)。報知演出設定処理の詳細については、図48に後述する。その後、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS4404)。そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS4405)。そして、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS4406)。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS4407)。
また、ステップS3901において大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされたときは(ステップS3901のY)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS3908)。そして、演出制御用CPU101は、第3タイミングフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS3909)。第3タイミングフラグは、第3タイミングにて報知演出を実行予定であることを示すフラグである。第3タイミングフラグがセットされていない場合、ステップS3915へ移行する。セットされている場合、第3タイミングフラグをリセットし(ステップS3910)、確変領域入賞フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS3911)。
確変領域入賞フラグがセットされている場合、すなわち、第3タイミングにて報知演出を実行予定であるとともに大当り遊技状態において確変領域へ遊技球が入賞した場合、第3大当り判定値指定コマンドが始動入賞時コマンド格納領域に格納されているか否かを判定する(ステップS3912)。格納されていない場合、すなわち、第1大当り判定値または第2大当り判定値が格納されている(確変状態大当り判定値が記憶されている)とともに、確変状態へ移行することが決定した場合、報知演出を実行し(ステップS3913)、ステップS3915へ移行する。また、第3大当り判定値指定コマンドが始動入賞時コマンド格納領域に格納されている場合、すなわち、通常状態でのみ大当りとなる大当り判定値が記憶されているが、確変状態へ移行することが決定した場合、報知演出をおこなうことなく、ステップS3915へ移行する。
また、ステップS3911において、確変領域入賞フラグがセットされていない場合、すなわち、大当り遊技状態において確変領域へ遊技球が入賞しなかった場合、第2大当り判定値指定コマンドが始動入賞時コマンド格納領域に格納されているか否かを判定する(ステップS3914)。格納されていない場合、すなわち、第1大当り判定値または第3大当り判定値が格納されている(通常状態大当り判定値が記憶されている)とともに、確変状態へ移行しないこと(通常状態へ移行すること)が決定した場合、ステップS3913へ移行して報知演出を実行する。また、第2大当り判定値指定コマンドが始動入賞時コマンド格納領域に格納されている場合、すなわち、確変状態でのみ大当りとなる大当り判定値が記憶されているが、通常状態へ移行することが決定した場合、報知演出をおこなうことなく、ステップS3915へ移行する。
ステップS3915において、演出制御用CPU101は、所定のフラグ(セットされていれば確変領域入賞フラグ、第2タイミングフラグ)をリセットし(ステップS3915)、エンディング演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3916)。また、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマをスタートさせるとともに、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS3917)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に設定する(ステップS3918)。
図48は、報知演出設定処理を示すフローチャートである。報知演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、第1大当り判定値指定コマンド〜第3大当り判定値指定コマンドのうちいずれかの大当り判定値指定コマンドが始動入賞時コマンド格納領域に格納されているか否かを判定する(ステップS4601)。格納されていない場合、そのまま報知演出設定処理を終了する。
いずれかの大当り判定値指定コマンドが始動入賞時コマンド格納領域に格納されている場合、演出制御用CPU101は、報知演出の実行の有無を決定する報知演出実行抽選をおこなう(ステップS4602)。具体的には、図49(a)に示す報知演出実行抽選テーブルを用いて、報知演出の実行の有無を決定する。
図49(a)は、報知演出実行抽選テーブルを示す説明図である。報知演出実行抽選テーブルには、報知演出の実行の有無に対応する判定値が割り当てられているが、図49(a)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、報知演出実行抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
従って、図49(a)に示す報知演出実行抽選テーブルでは、70/100の割合で報知演出を実行することが、30/100の割合で報知演出を実行することが、決定される。
そして、演出制御用CPU101は、報知演出を実行するか否かを判定し(ステップS4603)、実行しない場合にはそのまま報知演出設定処理を終了する。実行する場合、報知演出を実行する実行タイミングを決定する実行タイミング抽選をおこなう(ステップS4604)。具体的には、図49(b)に示す報知演出実行タイミング決定テーブルを用いて、実行タイミングを決定する。
図49(b)は、報知演出実行タイミング決定テーブルを示す説明図である。報知演出実行タイミング決定テーブルには、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている大当り判定値指定コマンド毎に、実行タイミングとして第1タイミング〜第3タイミングに対応する判定値が割り当てられているが、図49(b)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、報知演出実行タイミング決定用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
従って、図49(b)に示す報知演出実行タイミング決定テーブルでは、始動入賞時コマンド格納領域に第1大当り判定値指定コマンドが格納されている場合、実行タイミングとして50/100の割合で第1タイミングが、30/100の割合で第2タイミングが、20/100の割合で第3タイミングが、それぞれ決定される。また、始動入賞時コマンド格納領域に第2大当り判定値指定コマンドが格納されている場合、実行タイミングとして60/100の割合で第2タイミングが、40/100の割合で第3タイミングが、それぞれ決定され、第1タイミングは決定されない。また、始動入賞時コマンド格納領域に第3大当り判定値指定コマンドが格納されている場合、実行タイミングとして100/100の割合で第3タイミングが決定され、第1タイミングおよび第2タイミングは決定されない。
なお、本実施の形態では、確変領域に遊技球が入賞したタイミングとして第2タイミングを設けることとしたが、確変領域に遊技球が入賞し得るタイミングとして14ラウンドと16ラウンドがあることより、14ラウンドにおいて確変領域に遊技球が入賞したタイミングと、16ラウンドにおいて確変領域に遊技球が入賞したタイミングとを、実行タイミングの選択肢としてそれぞれ設けることとしてもよい。そうすることにより、14ラウンドにおいて確変領域に遊技球が入賞したにもかかわらず報知演出が実行されない場合であっても、16ラウンドにおいて報知演出が実行されることに対する期待感を遊技者に与えることができる。
ステップS4604の後、演出制御用CPU101は、第1タイミングが決定されたか否かを判定し(ステップS4605)、第1タイミングが決定された場合には報知演出を実行し(ステップS4606)、報知演出設定処理を終了する。第2タイミングである場合、第2タイミングフラグをセットし(ステップS4607のY,S4608)、報知演出設定処理を終了する。第3タイミングである場合、第3タイミングフラグをセットし(ステップS4607のN,S4609)、報知演出設定処理を終了する。
このように、報知演出設定処理をおこなうことにより報知演出の実行の有無および実行する場合における実行タイミングが決定されることとなる。なお、複数の大当り判定値指定コマンドが始動入賞時コマンド格納領域に格納されている場合には、最も早く記憶された一の大当り判定値指定コマンドに対して、ステップS4602〜S4609をおこなうものとする。
図50は、本実施の形態における報知演出を実行する場合のタイミングチャートである。図50に示すタイミングチャートには、16R大当りAにおける大当り遊技状態に制御する際の各大入賞口の開閉パターンと、報知演出の実行タイミングとを示している。16R大当りAを示す大当り図柄が停止表示された場合、まず、大当り遊技状態がタイミングTsから開始され、1ラウンド〜13ラウンドまで第1大入賞口が開放される。そして、14ラウンドでは第2大入賞口が開放され、15ラウンドでは第1大入賞口が開放され、16ラウンドでは第2大入賞口が開放された後、エンディング演出後のタイミングTeにて大当り遊技状態が終了する。
また、10ラウンドを開始するタイミングT10において、いずれの大当り判定値が保留記憶として記憶されているかにもとづいて、報知演出の設定をおこなう。そして、第1大当り判定値が保留記憶として記憶されている場合には、確変領域への遊技球の入賞の有無にかかわらず、第1タイミングT1(10ラウンド)、第2タイミングT2(確変領域入賞時)または第3タイミングT3(エンディング演出開始タイミング)において報知演出を実行可能である。また、第2大当り判定値が保留記憶として記憶されている場合には、第2タイミングT2(確変領域入賞時)または確変領域へ遊技球が入賞した場合の第3タイミングT3(エンディング演出開始タイミング)において報知演出を実行可能である。また、第3大当り判定値が保留記憶として記憶されている場合には、確変領域へ遊技球が入賞しなかった場合の第3タイミングT3(エンディング演出開始タイミング)において報知演出を実行可能である。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、開始条件(本例では、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれの可変表示も実行されておらず、かつ大当り遊技状態でもないこと)が成立したことにもとづいて各々を識別可能な複数種類の識別情報(本例では、第1特別図柄または第2特別図柄)の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示装置(本例では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8b)に特定表示結果(本例では、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(本例では、大当り遊技状態)に制御することとした。また、遊技媒体(本例では、遊技球)が進入可能な第1状態(本例では、開放状態)と遊技媒体が進入不可能な第2状態(本例では、閉鎖状態)とに変化する可変入賞装置(本例では、特別可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置20a、第2特別可変入賞球装置20b))を備え、特定遊技状態として、可変入賞装置を第1状態に変化させ(本例では、ステップS1410を実行し)、可変入賞装置に進入した遊技媒体が該可変入賞装置内に設けられた特定領域(本例では、第2特別可変入賞球装置20b内に設けられた確変領域)を通過したことにもとづいて、通常遊技状態(本例では、通常状態)よりも特定遊技状態となりやすい特別遊技状態(本例では、確変状態)に制御する(本例では、ステップS166〜S168を実行する)こととした。そして、開始条件が成立していない識別情報の可変表示について、保留記憶として記憶し(本例では、ステップS1216,S1227を実行し)、特定遊技状態に制御することが決定される保留記憶(本例では、大当り判定値)が記憶されていることを報知する報知演出を、特定遊技状態(ラウンド中に限らず、ファンファーレ画面の表示中、インターバル中およびエンディング画面の表示中をも含む概念である。)において実行可能である(本例では、ステップS2806,S3913,S4606を実行する)こととした。
なお、本実施の形態では、特定領域に遊技媒体が入賞することにもとづいて確変状態に制御することとしたが、通常遊技状態よりも特定遊技状態となりやすい遊技状態に制御するものであればこれに限るものではない。例えば、低確率高ベース状態や高確率低ベース状態に制御することとしてもよい。
また、以上に説明したように、この実施の形態によれば、少なくとも通常遊技状態および特別遊技状態のいずれの遊技状態においても特定遊技状態に制御することが決定される保留記憶(本例では、第1大当り判定値)が記憶されているときに報知演出を実行可能である(本例では、第1大当り判定値が記憶されている場合には、ステップS2806,S3913,S4606を実行可能である)こととした。これにより、特定領域を遊技媒体が通過するか否かにかかわらず報知演出の実行タイミングが制限されず、興趣の向上を図ることができる。
なお、本実施の形態では、特別遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される確変状態大当り判定値の範囲と通常遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される通常状態大当り判定値の範囲とが一部の範囲で重複するように設けられており、該重複範囲に含まれる大当り判定値の保留記憶を、通常遊技状態および特別遊技状態のいずれの遊技状態においても特定遊技状態に制御することが決定される保留記憶としたが、これに限るものではない。
例えば、通常遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される全ての通常状態大当り判定値の範囲が、特別遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される確変状態大当り判定値の範囲に含まれるよう設けられているものであれば、それらの重複範囲に含まれる大当り判定値、すなわち通常状態大当り判定値自体の保留記憶を、通常遊技状態および特別遊技状態のいずれの遊技状態においても特定遊技状態に制御することが決定される保留記憶としてもよい。
また、以上に説明したように、この実施の形態によれば、特別遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される保留記憶(本例では、第2大当り判定値)が記憶されているときに、遊技媒体が特定領域を通過したことにもとづいて報知演出を実行可能である(本例では、第2大当り判定値が記憶されている場合には、確変領域入賞フラグがセットされていることを条件として、ステップS2806,S3913を実行可能である)こととした。これにより、特定領域を遊技媒体が通過して特別遊技状態に移行することが決定されたことを条件に報知演出が実行されるので、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづく遊技状態の変化に遊技者を注目させることができ、興趣の向上を図ることができる。
なお、本実施の形態では、特別遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される確変状態大当り判定値の範囲と通常遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される通常状態大当り判定値の範囲とが一部の範囲で重複するように設けられていることとしたが、これに限るものではない。
例えば、通常遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される全ての通常状態大当り判定値の範囲が、特別遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される確変状態大当り判定値の範囲に含まれるよう設けられているものであれば、確変状態大当り判定値のうち、それらの重複範囲(すなわち、通常状態大当り判定値)を除いた範囲の大当り判定値が保留記憶として記憶されているときに、遊技媒体が特定領域を通過したことにもとづいて報知演出を実行可能であることとしてもよい。
また、例えば、特別遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される確変状態大当り判定値の範囲と通常遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される通常状態大当り判定値の範囲とが重複しないように設けられているものであれば、特別遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される確変状態大当り判定値が記憶されているときに、遊技媒体が特定領域を通過したことにもとづいて報知演出を実行可能であることとしてもよい。
また、本実施の形態では、特別遊技状態においてのみ特定遊技状態に制御することが決定される保留記憶(第2大当り判定値)が記憶されているときに、遊技媒体が特定領域を通過したことにもとづいて報知演出を実行可能であることとしたが、これに限るものではない。例えば、特別遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される確変状態大当り判定値が保留記憶として記憶されているときであれば、該確変状態大当り判定値が通常遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される通常状態大当り判定値の範囲に含まれる場合であっても、遊技媒体が特定領域を通過したことにもとづいて報知演出を実行可能であることとしてもよい。
また、以上に説明したように、この実施の形態によれば、通常遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される保留記憶(本例では、第3大当り判定値)が記憶されているときに、遊技媒体が特定領域を通過した場合には報知演出を実行しない(本例では、第3大当り判定値が記憶されている場合には、確変領域入賞フラグがセットされている場合には、ステップS3913を実行しない)こととした。これにより、特定領域を遊技媒体が通過したか否かにもとづく遊技状態の変化の有無に遊技者を注目させることができ、興趣の向上を図ることができる。
なお、本実施の形態では、特別遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される確変状態大当り判定値の範囲と通常遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される通常状態大当り判定値の範囲とが一部の範囲で重複するように設けられていることとしたが、これに限るものではない。
例えば、通常遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される全ての通常状態大当り判定値の範囲が、特別遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される確変状態大当り判定値の範囲に含まれるよう設けられているものであれば、それらの重複範囲、すなわち通常状態大当り判定値が保留記憶として記憶されているときに、遊技媒体が特定領域を通過したことにもとづいて報知演出を実行しないこととしてもよい。
また、例えば、特別遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される確変状態大当り判定値の範囲と通常遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される通常状態大当り判定値の範囲とが重複しないように設けられているものであれば、通常遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される通常状態大当り判定値が記憶されているときに、遊技媒体が特定領域を通過したことにもとづいて報知演出を実行しないこととしてもよい。
また、本実施の形態では、通常遊技状態においてのみ特定遊技状態に制御することが決定される保留記憶(第3大当り判定値)が記憶されているときに、遊技媒体が特定領域を通過したことにもとづいて報知演出を実行しないこととしたが、これに限るものではない。例えば、通常遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される通常状態大当り判定値が保留記憶として記憶されているときであれば、該通常状態大当り判定値が特別遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される確変状態大当り判定値の範囲に含まれる場合であっても、遊技媒体が特定領域を通過したことにもとづいて報知演出を実行しないこととしてもよい。
また、特定領域に遊技媒体が一切入賞しないよう構成された特定遊技状態(例えば、本実施の形態における16R大当りBのように確変領域が設けられている特別可変入賞球装置の開放時間が短いとともに、確変領域蓋72により確変領域への遊技球の入賞を不可能にしたり、確変領域への遊技球の通過を検出した場合であっても無効としたりするもの)が設けられているものであれば、該特定遊技状態後に特別遊技状態へ移行することはないので、通常遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される保留記憶(通常状態大当り判定値)が記憶されている場合、該特定遊技状態中のいずれのタイミングであっても報知演出を実行することとしてもよい。
また、本実施の形態では、2つの可変入賞装置(特別可変入賞球装置)を設けることとしたが、これに限るものではなく、遊技媒体の通過を契機に特別遊技状態へ移行する特定領域が設けられている可変入賞装置が含まれていれば、単一の可変入賞装置が設けられた遊技機や、3つ以上の可変入賞装置が設けられた遊技機において同様の制御を行うこととしてもよい。
また、本実施の形態では、通常遊技状態および特別遊技状態のいずれの遊技状態においても特定遊技状態に制御することが決定される保留記憶(第1大当り判定値)と、特別遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される保留記憶(第2大当り判定値)と、通常遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される保留記憶(第3大当り判定値)とのうちいずれの保留記憶が記憶されている場合にも報知演出を実行可能な構成としたが、これに限るものではない。例えば、これらの保留記憶のうち所定の保留記憶が記憶されている場合にのみ報知演出を実行可能な構成としてもよい。
また、本実施の形態において、特定遊技状態における複数のタイミングのうちいずれかのタイミングにて報知演出を実行可能である(本例では、図49(b)に示す報知演出実行タイミング決定テーブルを用いて実行タイミングを決定することにより、第1大当り判定値が記憶されている場合には、第1タイミング〜第3タイミングのいずれかで報知演出を実行可能であり、第2大当り判定値が記憶されている場合には、第2タイミング〜第3タイミングのいずれかで報知演出を実行可能である)こととした。これにより、報知演出の多様化を図ることができ、興趣を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、通常遊技状態および特別遊技状態のいずれの遊技状態においても特定遊技状態に制御することが決定される保留記憶(本例では、第1大当り判定値)が記憶されている場合、特定領域が設けられた可変入賞装置(第2特別可変入賞球装置20b)を開放するより前の第1タイミング(10ラウンド目)と、特定領域へ遊技媒体が入賞した第2タイミングと、特定遊技状態における全ての開放制御が終了した第3タイミングとのうち、いずれかのタイミングで報知演出を実行可能なこととしたが、これに限るものではない。例えば、特定領域が設けられた可変入賞装置(第2特別可変入賞球装置20b)の開放の前後、特定領域への遊技媒体の入賞の有無、開放制御中または閉鎖制御中などの要素にかかわらず、特定遊技状態中であればいずれのタイミングにおいても報知演出を実行可能なこととしてもよい。
なお、本実施の形態では、特別遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される保留記憶(本例では、第2大当り判定値)が記憶されている場合、特定領域へ遊技媒体が入賞した第2タイミングと、特定遊技状態における全ての開放制御が終了した第3タイミングとのうち、いずれかのタイミングで報知演出を実行可能なこととしたが、特別遊技状態へ移行すること(特定領域へ遊技媒体が入賞すること)が決定された後であればこれに限るものではない。例えば、特定領域へ遊技媒体が入賞した後の全てのラウンドにおいて報知演出を実行可能なこととしてもよい。
なお、本実施の形態では、通常遊技状態において特定遊技状態に制御することが決定される保留記憶(本例では、第3大当り判定値)が保留記憶として記憶されている場合には、特別遊技状態へ移行しないこと(特定領域へ遊技媒体が入賞しないこと)が決定された場合に、一のタイミング(特定遊技状態における全ての開放制御が終了した第3タイミング)において報知演出を実行可能としたが、複数のタイミングにおいて報知演出を実行可能としてもよい。
例えば、特定遊技状態において特定領域へ遊技媒体が入賞しないことが決定した後の複数タイミングから一のタイミングを選択し、選択したタイミングにて報知演出を実行可能であることとしてもよい。特定遊技状態において特定領域へ遊技媒体が入賞しないことが決定した後のタイミングとは、具体的には、特定領域が設けられた可変入賞装置(第2特別可変入賞球装置20b)の全ての開放制御が終了してから特定遊技状態が終了するまで(例えば、特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄通常処理に応じた値に更新されるまで)のいずれかのタイミングである。例えば、16ラウンドの大当りにおいて、15ラウンドでは特定領域が設けられた可変入賞装置(第2特別可変入賞球装置20b)が開放され、最終ラウンドでは特定領域が設けられていない可変入賞装置(第1別可変入賞球装置20a)が開放されることとした場合、特定領域へ遊技媒体が入賞していないことを条件として、15ラウンドの開放制御を終了するタイミング、16ラウンドの開放制御を開始するタイミング、16ラウンドの開放制御を終了するタイミング(エンディング演出開始タイミング)、およびエンディング演出終了タイミングから一のタイミングを選択し、選択した一のタイミングにて報知演出を実行することとしてもよい。
また、本実施の形態では、大当り遊技状態における10ラウンド開始時に報知演出設定処理をおこなうこととしたが、これに限るものではない。例えば、大当りとなる変動の開始時、大当りとなる変動の終了時、大当り遊技状態開始時、所定ラウンド開始時、所定ラウンド終了時、または遊技者による所定の操作を検出したときなどのタイミングに報知演出設定処理をおこなうこととしてもよい。
また、本実施の形態では、報知演出設定処理を1回だけ実行可能なこととしたが、報知演出設定処理において大当り判定値が記憶されていない場合には、複数回の報知演出設定処理を実行可能なこととしてもよい。例えば、二回の報知演出設定処理を実行可能なこととし、所定のタイミング(例えば、1ラウンド開始時)にて1回目の報知演出設定処理をおこなうとともに、大当り判定値が記憶されていない場合には該所定のタイミングより後のタイミング(遊技球が始動領域へ入賞可能な程度の時間が経過した後であることが望ましい。例えば、10ラウンド開始時)にて2回目の報知演出設定処理を行うこととしてもよいし、ラウンドを開始する度に報知演出設定処理を行うこととしてもよい。
また、第1大当り判定値が記憶されておらず、第2大当り判定値または第3大当り判定値が記憶されている場合には、特定領域を遊技媒体が通過したか否かが確定するまで報知演出を実行できないことから、特定領域を遊技媒体が通過したか否かが確定するまでのタイミングに実行する報知演出設定処理では、第1大当り判定値の記憶の有無についての制御を行うが、第2大当り判定値および第3大当り判定値の記憶の有無についての制御を行わないものであってもよい。
なお、本実施の形態では、複数の大当り判定値指定コマンドが始動入賞時コマンド格納領域に格納されている場合には、最も早く記憶された一の大当り判定値指定コマンドに対して報知演出を実行し得る構成としたがこれに限るものではない。例えば、複数の大当り判定値指定コマンドが始動入賞時コマンド格納領域に格納されている場合、全ての大当り判定値指定コマンドに対して報知演出を実行し得る構成としてもよい。また、例えば、複数の大当り判定値指定コマンドが始動入賞時コマンド格納領域に格納されている場合、報知演出を設定する処理(ステップS4602〜S4609)については全ての大当り判定値指定コマンドに対して実行するとともに、いずれか一の大当り判定値指定コマンドに対する報知演出を実行した場合には、他の大当り判定値指定コマンドに対しては報知演出を実行しないこととしてもよい。また、複数の大当り判定値指定コマンドに対して報知演出を実行することが決定された場合には、実行タイミングが重複しないよう実行タイミング抽選をおこなうことにより、複数の特定保留記憶が記憶されていることを遊技者に認識させやすくすることとしてもよい。また、複数の大当り判定値指定コマンドに対して報知演出を実行することが決定され、実行タイミング抽選において重複した実行タイミングが決定された場合、それぞれ演出態様の異なる報知演出を実行することにより、複数の特定保留記憶が記憶されていることを遊技者に認識させやすくすることとしてもよい。
また、本実施の形態では、一の大当り判定値指定コマンドに対して報知演出を1回のみ実行可能な構成としたが、これに限るものではなく、一の大当り判定値指定コマンドに対して複数回の報知演出を実行することとしてもよい。
また、本実施の形態では、上述したように、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行する構成の遊技機に適用することとしてもよい。その場合、例えば、高ベース状態に移行された場合には普通可変入賞球装置が設けられた第2始動入賞口14に始動入賞しやすくなり第2保留記憶が溜まりやすくなるのであるから、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。また、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する遊技機においては、高ベース状態に移行された場合、または大当り遊技状態である場合には、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する処理(上述した入賞時演出処理)を第1保留記憶に対して実行せず、第2保留記憶に対してのみ実行することとしてもよい。また、逆に、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する遊技機においては、低ベース状態に移行された場合には、始動入賞時判定を第2保留記憶に対して実行せず、第1保留記憶に対してのみ実行することとしてもよい。
また、本実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ランダムRがいずれの大当り判定値と一致するかを示す判定値指定コマンドと、大当りであるか否かおよび大当り種別を示す図柄指定コマンドとを、始動入賞時に演出制御用マイクロコンピュータ100にそれぞれ送信することとしたが、これに限るものではない。例えば、ランダムRがいずれの大当り判定値と一致するかと、大当り種別とを示す一のコマンドを送信することとしてもよい。具体的には、ランダムRが第1大当り判定値と一致するとともに大当り種別が16R大当りAであることを示すコマンドAと、ランダムRが第1大当り判定値と一致するとともに大当り種別が16R大当りBであることを示すコマンドBと、ランダムRが第2大当り判定値と一致するとともに大当り種別が16R大当りAであることを示すコマンドCと、ランダムRが第2大当り判定値と一致するとともに大当り種別が16R大当りBであることを示すコマンドDと、ランダムRが第3大当り判定値と一致するとともに大当り種別が16R大当りAであることを示すコマンドEと、ランダムRが第3大当り判定値と一致するとともに大当り種別が16R大当りBであることを示す図柄指定コマンドFとから一のコマンドを選択して送信することとしてもよい。
また、本実施の形態では説明を省略したが、確変領域が設けられている特別可変入賞球装置が開放状態に制御されるときに、該特別可変入賞球装置に対して遊技球を入賞させることを遊技者に促進させる発射促進報知演出をおこなうこととしてもよい。具体的には、以下の変形例1を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
変形例1においては、大当り種別として16R大当りCと14R大当りとが設けられている。図51を用いて、変形例1における大当り種別毎の特別可変入賞球装置の開放パターンについて説明する。図51は、変形例1における特別可変入賞球装置の開放パターンを示す説明図である。
まず、図51(1)を用いて、16R大当りCにおける特別可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置20aおよび第2特別可変入賞球装置20b)の開放パターンを説明する。変形例1では、16R大当りCにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、奇数ラウンドにおいて、1ラウンドあたり第1特別可変入賞球装置20aを27秒間開放状態に制御した後、特別可変入賞球装置が0.8秒間閉鎖状態に制御される(ただし、特別可変入賞球装置が閉鎖状態とされる0.8秒間はインターバル期間である)。そして、偶数ラウンドにおいて、1ラウンドあたり第2特別可変入賞球装置20bを27秒間開放状態に制御した後、特別可変入賞球装置が0.8秒間閉鎖状態に制御される(ただし、特別可変入賞球装置が閉鎖状態とされる0.8秒間はインターバル期間である)。
次に、図51(2)を用いて、14R大当りにおける特別可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置20aおよび第2特別可変入賞球装置20b)の開放パターンを説明する。変形例1では、14R大当りにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、1〜13ラウンドにおいて、1ラウンドあたり第1特別可変入賞球装置20aを27秒間開放状態に制御した後、特別可変入賞球装置が0.8秒間閉鎖状態に制御される(ただし、特別可変入賞球装置が閉鎖状態とされる0.8秒間はインターバル期間である)。そして、14ラウンドにおいて、1ラウンドあたり第2特別可変入賞球装置20bを0.1秒間開放状態に制御した後、特別可変入賞球装置が0.8秒間閉鎖状態に制御される(ただし、特別可変入賞球装置が閉鎖状態とされる0.8秒間はインターバル期間である)。
上述したような制御をおこなうことにより、16R大当りCでは確変領域が設けられた第2大入賞口の開放回数が8回である一方、14R大当りでは確変領域が設けられた第2大入賞口の開放回数が1回であるよう構成されている。すなわち、14R大当りの方が16R大当りCよりも確変領域が設けられた第2大入賞口の開放回数が少ない大当りである。
図52は、変形例1における演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。変形例1のラウンド後処理において、演出制御用CPU101は、ステップS4402において10ラウンド目ではない場合(ステップS4402のN)、またはステップS4403の後、実行中の大当り遊技状態が14R大当りによるものであるか否かを判定し(ステップS4403A)、14R大当りによるものではない場合、すなわち、16R大当りCによる大当り遊技状態である場合、ステップS4404へ移行する。
14R大当りによる大当り遊技状態である場合、演出制御用CPU101は、14ラウンド目であるか否かを判定し(ステップS4403B)、14ラウンド目でない場合、ステップS4404へ移行する。14ラウンド目である場合、演出制御用CPU101は、発射促進報知演出を実行する(ステップS4403C)。具体的には、演出表示装置9に「下のアタッカーを狙え!」といった文字情報を表示することにより、発射報知演出を実行する。なお、所定の発光部材を発光させたり、スピーカ27から所定の音声を出力させたりすることにより発射促進報知演出を実行することとしてもよい。
以上に説明したように、この変形例1によれば、特定遊技状態において可変入賞装置が第1状態に変化されているときに、可変入賞装置への遊技媒体の発射操作を促進する促進演出(本例では、発射促進報知演出)を実行可能(本例では、ステップS4403Cを実行可能)であり、可変入賞装置を第1状態に変化させる特定回数が異なる複数種類の特定遊技状態(本例では、第2特別可変入賞球装置20bを8回開放状態に制御する16R大当りCと、第2特別可変入賞球装置20bを1回開放状態に制御する14R大当り)に制御可能であり、特定回数が多い種類の特定遊技状態においては促進演出の実行を制限する(本例では、16R大当りCにおいてはステップS4403Cを実行しない)一方、特定回数が少ない種類の特定遊技状態においては促進演出を実行する(本例では、14R大当りにおいてはステップS4403Cを実行する)こととした。これにより、促進演出を必要性に応じて適切に行うことができる。
なお、変形例1では、ラウンド数の異なる16R大当りCと14R大当りとを設けることとしたが、これに限るものではなく、例えば、特定領域が設けられている可変入賞装置を第1状態(開放状態)とする特定回数が異なる複数種類の特定遊技状態が設けられていることとすれば、ラウンド数が同じであってもよい。具体的には、ラウンド数が同数であって第2特別可変入賞球装置20bの開放回数が異なる複数の大当り種別を設け、第2特別可変入賞球装置20bの開放回数が少ない大当り種別においては発射促進報知演出を実行する一方、第2特別可変入賞球装置20bの開放回数が多い大当り種別においては発射促進報知演出を実行しないものであってもよい。
また、変形例1では、特定領域が設けられている可変入賞装置の開放回数が異なる種別の特定遊技状態を設けることとしたが、これに限るものではない。例えば、特定領域が設けられている可変入賞装置の開放回数が同じ大当りであっても、特定領域が設けられている可変入賞装置に遊技球が入賞可能な程度の期間の開放回数(以下、「長期間開放回数」という)が多い種類の特定遊技状態においては促進演出を実行する一方、長期間開放回数が少ない種類の特定遊技状態においては促進演出の実行を制限することとしてもよい。具体的には、ラウンド数が「16」であり、奇数ラウンドにおいて、1ラウンドあたり第1特別可変入賞球装置20aを27秒間開放状態に制御し、16ラウンド以外の偶数ラウンドにおいて、1ラウンドあたり第2特別可変入賞球装置20bを0.1秒間開放状態に制御し、16ラウンドにおいて、1ラウンドあたり第2特別可変入賞球装置20bを27秒間開放状態に制御する16R大当りαと、上述した16R大当りCとを設けた場合には、16R大当りαと16R大当りCとでは、特定領域が設けられている可変入賞装置の開放回数は同じ(8回)であるが、16R大当りαの方が16R大当りCよりも、特定領域が設けられている可変入賞装置に遊技球が入賞可能な程度の長期間開放回数が少ない(16R大当りαでは1回、16R大当りCでは8回)ため、16R大当りCでは促進演出の実行を制限する一方、16R大当りαにおいては促進演出を実行することとしてもよい。
また、変形例1では、複数の可変入賞装置を設けていることとしたが、これに限るものではない。例えば、特定領域が内部に設けられている単一の可変入賞装置を備えた遊技機において、該単一の可変入賞装置の開放回数が異なる複数の特定遊技状態が設けられ、該単一の可変入賞装置の開放回数(特定回数)が少ない特定遊技状態においては促進演出(発射促進報知演出)を実行する一方、該単一の可変入賞装置の開放回数(特定回数)が多い特定遊技状態においては促進演出(発射促進報知演出)を実行しないものであってもよい。
また、変形例1において、発射促進報知演出を実行した場合には遊技者が第2特別可変入賞球装置20bを狙って遊技球を発射することが想定されるため、14R大当りの14ラウンドにおいて確変領域を遊技球が入賞した場合には、確変領域を遊技球が通過したこと(すなわち、確変状態へ移行すること)を報知する演出をおこなうこととしてもよい。
また、上述した実施の形態および変形例1では説明を省略したが、特別可変入賞球装置が閉鎖状態であるにもかかわらず該特別可変入賞球装置への遊技球の入賞を検知した場合、異常を報知する異常報知演出をおこなうこととしてもよい。具体的には、以下の変形例2を用いて説明する。なお、上述した実施の形態または変形例1と同じ箇所については、説明を省略する。また、変形例2では、枠LED28とは異なる特定発光部材が前面枠に設けられているものとする。
図53は、変形例2における入賞報知処理を示すフローチャートである。入賞報知処理は、図6に示したタイマ割込み処理のステップS21以降のタイミングにおいて行われる処理である。図53において、CPU56は、第1カウントスイッチ23Aがオンであるか否かを判定し(ステップS241)、オンでない場合はステップS244へ移行する。オンである場合、特別図柄プロセスフラグの値が5〜7(大入賞口開放前処理〜大当り終了処理)であるか否か、すなわち、大当り遊技状態中であるか否かを判定する(ステップS242)。特別図柄プロセスフラグの値が5〜7である場合、すなわち、大当り遊技状態中である場合、ステップS244へ移行する。特別図柄プロセスフラグの値が5〜7でない場合、すなわち、大当り遊技状態中でないにもかかわらず第1特別可変入賞球装置20aへの遊技球の入賞を検知した場合、第1大入賞口異常入賞指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS243)。第1大入賞口異常入賞指定コマンドは、第1大入賞口が閉鎖しているタイミングに該第1大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンドである。
ステップS244において、CPU56は、第2カウントスイッチ23Bがオンであるか否かを判定し(ステップS244)、オンでない場合は入賞報知処理を終了する。オンである場合、特別図柄プロセスフラグの値が5〜7(大入賞口開放前処理〜大当り終了処理)であるか否か、すなわち、大当り遊技状態中であるか否かを判定する(ステップS245)。特別図柄プロセスフラグの値が5〜7である場合、すなわち、大当り遊技状態中である場合、入賞報知処理を終了する。特別図柄プロセスフラグの値が5〜7でない場合、すなわち、大当り遊技状態中でないにもかかわらず第2特別可変入賞球装置20bへの遊技球の入賞を検知した場合、第2大入賞口異常入賞指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS246)。第2大入賞口異常入賞指定コマンドは、第2大入賞口が閉鎖しているタイミングに該第2大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンドである。以下、第1大入賞口異常入賞指定コマンドおよび第2大入賞口異常入賞指定コマンドを、大入賞口異常入賞指定コマンドと総称することがある。
図54および図55は、変形例2におけるコマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。コマンド解析処理におけるステップS666において、受信した演出制御コマンドが確変領域入賞指定コマンドでない場合、大入賞口異常入賞指定コマンドであるか否かを判定する。
受信した演出制御コマンドが第1大入賞口異常入賞指定コマンドであれば(ステップS670)、演出制御用CPU101は、第1異常報知演出を実行する(ステップS671)。具体的には、枠LED28を所定の発光態様にて発光させる。
受信した演出制御コマンドが第2大入賞口異常入賞指定コマンドであれば(ステップS672)、演出制御用CPU101は、検出回数Pに「1」を加算する(ステップS673)。検出回数Pは、大入賞口に対する異常入賞を検出した回数であり、電源が投入されたときに「0」にセットされる。そして、検出回数Pが3以上であるか否かを判定し(ステップS674)、3未満である場合(すなわち、今回検出した異常入賞が1回目または2回目の異常入賞である場合)には第2異常報知演出を実行する(ステップS675)。具体的には、枠LED28とは異なる特定発光部材を発光させる。また、検出回数Pが3以上である場合、第1異常報知演出を実行する(ステップS676)。このように、変形例2では、電源投入から2回目までの第2特別可変入賞球装置20bに対する異常入賞検出時に第2異常報知演出を実行することとし、第1特別可変入賞球装置20aに対する異常入賞検出時、または電源投入から3回目以降の第2特別可変入賞球装置20bに対する異常入賞検出時に第1異常報知演出を実行することとした。
以上に説明したように、この変形例2によれば、複数の可変入賞装置(本例では、第1特別可変入賞球装置20aおよび第2特別可変入賞球装置20b)と、複数の可変入賞装置のうち第2状態に変化されている可変入賞装置へ遊技媒体が入賞したことにもとづいて異常報知を行い(本例では、ステップS2806,S3913,S4606を実行し)、複数の可変入賞装置のうちいずれかの可変入賞装置へ遊技媒体が入賞したことにもとづいて通常異常報知(本例では、第1異常報知演出)を行い(本例では、ステップS671,S676を実行し)、電源が投入されてから所定条件が成立するまでの間(本例では、第2特別可変入賞球装置20bに対する異常入賞を2回検出するまで(検出回数P=2になるまで)の間)においては、複数の可変入賞装置のうち特定可変入賞装置(本例では、第2特別可変入賞球装置20b)へ遊技媒体が入賞したことにもとづいて特殊異常報知(本例では、第2異常報知演出)を行う(本例では、ステップS675を実行する)こととした。これにより、異常報知が適切に実行されるか否かを容易に確認させることができる。
なお、この変形例2では、特定遊技状態(大当り遊技状態)でないとき可変入賞装置(特別可変入賞球装置)への遊技媒体(遊技球)の入賞を検出した場合に異常報知を実行することとしたが、第1状態(閉鎖状態)である可変入賞装置に遊技媒体が入賞した場合に異常報知をおこなうものであれば、これに限るものではない。例えば、ラウンド間のインターバル中、大当り遊技状態における特別可変入賞球装置の開放前の期間、特別可変入賞球装置を開放し終えた期間(エンディング画像表示中の期間)、または他の特別可変入賞球装置の開放中に、閉鎖状態である特別可変入賞球装置に遊技球が入賞した場合に異常報知演出をおこなうものであってもよい。
また、この変形例2では、通常異常報知として枠LED28を発光させるとともに、特殊異常報知として特定発光部材を発光させることとしたが、これに限るものではない。例えば、通常異常報知として枠LED28を発光させるとともに、特殊異常報知として枠LED28および特定発光部材を発光させることとしてもよい。
また、この変形例2では、発光部材を用いた異常報知演出をおこなうものとしたが、これに限るものではない。例えば、演出表示装置9に異常入賞が発生した旨を示す画像や文字情報を表示したり、音声をスピーカ27から出力することにより異常報知演出を実行するものであってもよい。また、通常異常報知と特殊異常報知とは報知態様が異なるものであれば同一の演出部材を用いたものであってもよい。具体的には、通常異常報知では枠LED28を点滅させる一方、特殊異常報知では枠LED28を継続して点灯させることとしてもよい。
また、この変形例2では、演出制御用CPU101が検出回数Pを計測することとしたが、これに限るものではない。例えば、CPU56が第2特別可変入賞球装置20bに対する異常入賞を検出する毎に検出回数を計測し、電源が投入されてから検出回数が2回になるまでの間に第2特別可変入賞球装置20bに対する異常入賞を検出した場合には演出制御用CPU101に大入賞口異常入賞指定コマンドAを送信し、検出回数が2回になった後に第2特別可変入賞球装置20bに対する異常入賞を検出した場合には演出制御用CPU101に大入賞口異常入賞指定コマンドBを送信することにより、演出制御用CPU101は、大入賞口異常入賞指定コマンドAを受信した場合には特殊異常報知を行う一方、大入賞口異常入賞指定コマンドBを受信した場合には通常異常報知を行うこととしてもよい。なお、その場合、CPU56は、第1特別可変入賞球装置20aに対する異常入賞を検出した場合には演出制御用CPU101に大入賞口異常入賞指定コマンドAを送信するものである。
また、この変形例2では、演出制御用CPU101は、大入賞口異常入賞指定コマンドを受信した場合には検出回数Pが2を超えた後であっても「1」ずつ加算することとしているが、検出回数Pが2になった以降は、大入賞口異常入賞指定コマンドを受信した場合であっても「1」加算しないものであってもよい。
また、遊技機の製造工場(製造時や出荷時)や遊技店において特別可変入賞球装置の異常の有無を点検する際には、複数の特別可変入賞球装置のうちいずれの特別可変入賞球装置において異常が発生しているかを点検者が特定可能であることが望ましい。そこで、変形例2のような構成とすることにより、電源投入直後(所定条件の成立前)では異常が発生している特別可変入賞球装置を点検者に特定させることができるため、点検を容易に行わせることができる。
一方、遊技中に異常を検出した際には、複数の特別可変入賞球装置のうちいずれの特別可変入賞球装置において異常が発生しているのかを遊技店の店員に特定させなくてもよい(店員は、異常が発生したことを認識できればよい)ため、所定条件(例えば、2回の異常検出)が成立した後にはいずれの特別可変入賞球装置において異常が発生した場合でも共通の態様にて異常報知をおこなうことにより、処理負担を軽減しつつ異常報知をおこなうことができる。
また、この変形例2では、第2特別可変入賞球装置20bに対する異常入賞を電源投入から2回検出することを所定条件としたが、これに限るものではない。例えば、第1特別可変入賞球装置20aに対する異常入賞を電源投入から所定回数検出することや、所定期間が経過することや、所定事象が発生することを所定条件としてもよい。
また、大当り遊技状態における大入賞口の開放態様としては、上述したものに限るものではない。具体的には、以下の変形例3を用いて説明する。なお、上述した実施の形態、変形例1または変形例2と同じ箇所については、説明を省略する。
変形例3においては、大当り種別として16R大当りEと16R大当りFとが設けられている。図56を用いて、変形例3における大当り種別毎の特別可変入賞球装置の開放パターンについて説明する。図56は、変形例3における特別可変入賞球装置の開放パターンを示す説明図である。
まず、図56(1)を用いて、16R大当りEにおける特別可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置20aおよび第2特別可変入賞球装置20b)の開放パターンを説明する。変形例3では、16R大当りEにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、奇数ラウンドにおいて、1ラウンドあたり第1特別可変入賞球装置20aを29秒間開放状態に制御した後、特別可変入賞球装置が0.1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、特別可変入賞球装置が閉鎖状態とされる0.1秒間はインターバル期間である)。そして、偶数ラウンドにおいて、1ラウンドあたり第2特別可変入賞球装置20bを29秒間開放状態に制御した後、特別可変入賞球装置が0.1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、特別可変入賞球装置が閉鎖状態とされる0.1秒間はインターバル期間である)。
次に、図56(2)を用いて、16R大当りFにおける特別可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置20aおよび第2特別可変入賞球装置20b)の開放パターンを説明する。変形例3では、16R大当りFにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、奇数ラウンドにおいて、1ラウンドあたり第1特別可変入賞球装置20aを0.05秒間開放状態に制御した後、特別可変入賞球装置が3.0秒間閉鎖状態に制御される(ただし、特別可変入賞球装置が閉鎖状態とされる3.0秒間はインターバル期間である)。そして、偶数ラウンドにおいて、1ラウンドあたり第2特別可変入賞球装置20bを0.05秒間開放状態に制御した後、特別可変入賞球装置が3.0秒間閉鎖状態に制御される(ただし、特別可変入賞球装置が閉鎖状態とされる3.0秒間はインターバル期間である)。このように、特定可変入賞球装置に遊技球を入賞させて多くの払い出しを行うことを目的とした16R大当りEと、特定可変入賞球装置に遊技球を入賞させにくくすることにより極力払い出しを行わないことを目的とした16R大当りFとを設けることにより、いずれの大当りが発生するかを遊技者に期待させ、興趣の向上を図っている。
上述したような制御をおこなうことにより、16R大当りEにおける特別可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置20aおよび第2特別可変入賞球装置20b)の開放時間t1=29秒の方が、16R大当りFにおける特別可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置20aおよび第2特別可変入賞球装置20b)の開放時間t3=0.05秒よりも長くなるとともに、16R大当りEにおける特別可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置20aおよび第2特別可変入賞球装置20b)の閉鎖時間t2=0.1秒の方が、16R大当りFにおける特別可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置20aおよび第2特別可変入賞球装置20b)の閉鎖時間t4=3.0秒よりも短くなる。
以上に説明したように、この変形例3によれば、可変入賞装置は、第1可変表示装置(本例では、第1特別可変入賞球装置20a)と第2可変入賞装置(本例では、第2特別可変入賞球装置20b)とを含み、第1可変表示装置と第2可変入賞装置とは、遊技媒体が流下する同一の領域(本例では、右遊技領域(第2遊技領域))に設けられていることとした。また、可変入賞装置を第1期間(本例では、t1=29秒)に亘って第1状態に変化させる第1制御パターンと、可変入賞装置を第1期間よりも短い第2期間(本例では、t3=0.05秒)に亘って第1状態に変化させる第2制御パターンとのうちいずれかの制御パターンにて、第1可変入賞装置と第2可変入賞装置とを交互に第1状態に変化させ(本例では、変形例3の各大当り種別に対応する大当り遊技状態の特別可変入賞球装置の開放制御を実行し)、可変入賞装置が第1制御パターンにて第1状態に変化され終えてから再び第1制御パターンにて第1状態に変化されるまで所定期間(本例では、t2=0.1秒)に亘って第2状態に変化させ、可変入賞装置が第2制御パターンにて第1状態に変化され終えてから再び第2制御パターンにて第1状態に変化されるまで所定期間よりも長い期間(本例では、t4=3.0秒)に亘って第2状態に変化させる(本例では、変形例3の各大当り種別に対応する大当り遊技状態の特別可変入賞球装置の閉鎖制御を実行する)こととした。これにより、第1制御パターンでは遊技媒体を入賞しやすくする一方で、第2制御パターンでは遊技媒体を入賞させにくくすることができる。
なお、変形例3では、16R大当りFの閉鎖期間をt4=3.0秒としたが、仮にこれを16R大当りEの閉鎖時間と同じ長さのt2=0.1秒とした場合、16R大当りFにもとづいた大当り遊技状態において、いずれかの特別可変入賞球装置が閉鎖状態となっている期間の割合が低くなる。すなわち、大当り遊技状態における閉鎖時間を短くした場合には、大当り遊技状態においていずれかの特別可変入賞球装置が開放状態となっている期間の割合が高くなる。その場合、遊技者によって遊技球の打ち出し(本例では、右打ち)が継続して行われていれば、打ち出された遊技球のうちほとんどの遊技球がいずれかの特定可変入賞球装置へ入賞することとなる。しかし、16R大当りFは、上述したように、特定可変入賞球装置に遊技球を入賞させにくくすることにより極力払い出しを行わないことを目的として設けられた大当りであるため、大当り遊技状態において多くの遊技球がいずれかの特定可変入賞装置へ入賞すること(多くの遊技球が払い出されること)は好ましくない。そこで、変形例3のように、16R大当りFの閉鎖期間を、大当り遊技状態においていずれかの特別可変入賞球装置が開放状態となっている期間の割合が低くなる程度に長い時間(t4=3.0秒)としたことにより、遊技者によって遊技球の打ち出しが継続して行われた場合であっても、大当り遊技状態において多くの遊技球がいずれかの特定可変入賞装置へ入賞すること(多くの遊技球が払い出されること)を防止することができる。
なお、上述した実施の形態および変形例について、第2特別可変入賞球装置20bへ遊技球が進入不可能である状態(大当り遊技状態ではないとき、大当り遊技状態ではあるが第2特別可変入賞球装置20bが閉鎖状態であるとき)または進入困難である状態(第2特別可変入賞球装置20bが0.1秒間だけ開放状態となるとき)において、遊技球が第2特別可変入賞球装置20b内に設けられた確変領域を通過したと検出された場合、主基板31に搭載されている情報出力回路(図示せず)から確変領域を通過したことを示す信号を外部装置に対して出力することとしてもよい。
第2特別可変入賞球装置20bへ遊技球が進入不可能である状態または進入困難である状態において、遊技球が第2特別可変入賞球装置20b内に設けられた確変領域を通過したと検出された場合には、該検出が不正行為によって行われた虞がある。このような状況において、何も報知しない、または遊技機において異常報知(スピーカやランプ、液晶による報知)を行うだけでは、不正行為が行われている虞がある状況を遊技店員が気付けない虞がある。そこで上記のように、第2特別可変入賞球装置20bへ遊技球が進入不可能である状態または進入困難である状態において、遊技球が第2特別可変入賞球装置20b内に設けられた確変領域を通過したと検出された場合に外部装置に対して信号を出力することで、不正行為が行われている虞がある状況を遊技店員に気付かせることができる。
第2特別可変入賞球装置20bへ遊技球が進入困難である状態とは特別可変入賞球装置20bが0.1秒間だけ開放状態となるときに限らず、0.1秒間だけ開放状態となることがある大当り遊技状態(16R大当りBなど)中の期間全体であってもよい。
第2特別可変入賞球装置20bへ遊技球が進入不可能である状態または進入困難である状態において、遊技球が第2特別可変入賞球装置20b内に設けられた確変領域を通過したと検出された場合に、外部出力に加えて遊技機において異常報知を行うようにしてもよい。異常報知としては、スピーカによる音による報知、ランプを特定態様に発光または消灯させる光による報知、液晶画面による報知などを行うようにしてもよい。また、外部出力するときには異常報知を行わないようにしてもよい。
また、外部出力する場合に、第2特別可変入賞球装置20bへ遊技球が進入不可能である状態(大当り遊技状態ではないとき、大当り遊技状態ではあるが第2特別可変入賞球装置20bが閉鎖状態であるとき)において遊技球が確変領域を通過したと検出された場合と、第2特別可変入賞球装置20bへ遊技球が進入困難である状態(第2特別可変入賞球装置20bが0.1秒間だけ開放状態となるとき)において遊技球が確変領域を通過したと検出された場合とで、異なる外部出力を行うようにしてもよい。異なる外部出力とは、異なる端子から信号を出力するものであってもよいし、信号を出力する期間が異なるものであってもよいし、これらを組み合せた態様で出力するものであってもよい。
また、第2特別可変入賞球装置20bへ遊技球が進入不可能である状態または進入困難である状態において、遊技球が第2特別可変入賞球装置20b内に設けられた確変領域を通過したと検出された場合以外の異常(磁気異常、電波異常、異常入賞など)が発生したときにも外部装置に信号を出力するようにしてもよい。この場合に、確変領域を通過したと検出されたことにもとづく外部出力と他の異常が発生したことにもとづく外部出力とで共通の端子から信号を出力するようにしてもよい。このようにすることで、外部出力用の信号線の無駄を低減することができる。また、共通の端子から出力する場合であっても、確変領域を通過したと検出されたことにもとづく外部出力と他の異常が発生したことにもとづく外部出力とで信号の出力期間を異ならせるようにしてもよい。また、異なる端子から信号を出力するようにしてもよい。
また、第2特別可変入賞球装置20bへ遊技球が進入不可能である状態または進入困難である状態において、複数の遊技球(例えば、5)が第2特別可変入賞球装置20b内に設けられた確変領域を通過したと検出された場合に、外部装置に信号を出力するようにしてもよい。この場合、通過した遊技球数をカウントするカウンタは、電源供給が途絶えるまでカウント値を保持するようにしてもよいし、所定条件(例えば、一定時間経過、遊技状態の切り替わり)が発生することでカウント値をリセットするようにしてもよい。
なお、上述した実施の形態および変形例について、特別図柄や演出図柄の可変表示結果にもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第一種の遊技機)について説明したが、遊技領域に設けられた可変入賞球装置(いわゆる役物)内の特定入賞口(V入賞口)に遊技球が入賞(V入賞)したことにもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第二種の遊技機)や、第一種と第二種とを組み合わせた遊技機において、複数の期間に応じた特定演出を実行することとしてもよい。
なお、上記の実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図4に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。