JP6850953B2 - 鉄筋腐食判定方法、及び鉄筋腐食判定プログラム - Google Patents

鉄筋腐食判定方法、及び鉄筋腐食判定プログラム Download PDF

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Description

本願発明は、コンクリート内の鉄筋の腐食状態を判定する技術に関するものであり、より具体的には、含水率や飽和度などコンクリート中の含水状態を示す物理量(以下、便宜上「含水値」という。)に基づいて鉄筋の腐食進行早さの判断を含む腐食判定を行う、鉄筋腐食判定方法、及び鉄筋腐食判定プログラムに関するものである。
我が国で建設された多くの鉄筋コンクリート構造物(以下、「RC(Reinforced Concrete)構造物」という。)は、既に長い期間供用されてきた。特に、東京オリンピックを目前にした昭和30年代は、いわゆる建設ラッシュといわれ数多くのRC構造物が構築されたが、これらの構造物も現在では50年以上が経過している。一般にコンクリートの耐久性は50年とも100年ともいわれるが、仮に50年とすると、当時建設された鉄筋コンクリート構造物は相当に老朽化しているはずであり、必要な耐力が失われていることも考えられる。実際、地方自治体を中心に近年実施された橋梁点検では、多くの鉄筋コンクリー構造物でひび割れ等の損傷が報告されている。
RC構造物は主にコンクリートと鉄筋で構成され、コンクリートが引張力に対して脆弱であることから、この引張力は鉄筋が負担し、コンクリートは圧縮力を負担する。したがって、劣化に伴いコンクリートが圧縮力を負担できなくなるか、あるいは劣化に伴って鉄筋が引張力を負担できなくなると、そのRC構造物は当初の要求性能のうち耐荷性能を失うこととなる。必要とされる耐荷性能を失うと構造物としての目的を果たさないため、通常はその前に補修や補強といった対策工が施される。
ところが、鉄筋コンクリート構造物としての耐荷性能を正しく評価することは容易ではなく、ましてや供用中の構造物の場合は非破壊を条件とされることが多く、さらに耐荷性能評価を難しいものとしている。特に、鉄筋はコンクリートに比べ劣化状況を判断することが難しい。コンクリートの場合、ひび割れなど観察によってある程度劣化の程度を把握することができるが、コンクリートに埋設された鉄筋の場合、観察では何ら状況が把握できないからである。RC構造物の耐荷性能が評価できないと、対策工を行う時期やその実施内容を適切に計画することができず、ひいては構造物の長寿命化を図ることができなくなる。
そこで、種々の情報から鉄筋コンクリート構造物の耐力を推定する技術がこれまでも提案されており、例えば特許文献1では、鉄筋腐食量に関する種々の基礎データ(計測データや設計データ)を利用して構造物劣化性状に関わる特性値を導きだし、この特性値に基づいて現状の劣化性状を推定するとともに、当該構造物が要求性能を満足するか否かを判定する技術について提案している。
特許4075501号公報
既述のとおり、RC構造物の長寿命化を図るためには対策工を行う時期等を適切に判断する必要があり、そのためにはRC構造物の耐荷性能の評価が必要であり、そして鉄筋の腐食の有無あるいは腐食の程度を的確に判定しなければならない。従来、鉄筋の腐食の有無や程度の判定(以下、「鉄筋腐食判定」という。)は、特許文献1でも示されるように、鉄筋周辺の塩化物イオン濃度に基づいて行われていた。これは、「ある濃度以上の塩化物イオンが鉄筋周辺に存在すると、鉄筋表面にある不動態被膜が破壊されるため腐食が始まる」という考えに基づいている。
具体的には、鉄筋周辺の塩化物イオン濃度が、ある規定濃度(例えば、1.2〜2.4kg/m)を超えているか否かによって鉄筋の腐食の有無を判定する。例えば図8に示すCASE−1は、鉄筋周辺の塩化物イオン濃度が規定濃度を超えているため「鉄筋が腐食している」と判定され、一方のCASE−2は、鉄筋周辺の塩化物イオン濃度が規定濃度を超えていないため「鉄筋は腐食していない」と判定される。なお、鉄筋周辺の塩化物イオン濃度は、従来から知られている塩化物拡散方程式(例えば、Fickの法則)に、コンクリート表面の塩化物イオン濃度と、拡散係数、鉄筋のかぶり深さ、経過時間を与えることで算出できる。
鉄筋腐食判定は、既設のRC構造物に対してはもちろん、設計時においても行われている。新設RC構造物に対して期待する寿命に応じ、適当な鉄筋径や、鉄筋かぶり、コンクリート設計強度などを計画する。すなわち、新設RC構造物の仕様や、既設RC構造物の対策時期は、推定される塩化物イオン拡散の進行状況に依存しているといえる。
ところで、鉄筋が腐食するという現象は、鉄筋が酸化することを意味する。つまり、鉄筋が腐食するためには酸素の存在が不可欠となる。しかしながら従来の鉄筋腐食判定では、Fickの法則をはじめ、酸素の影響を考慮することがなかった。ここに疑問を持った発明者らは、種々の実験を重ね、これらの結果を分析して考察した結果、鉄筋周辺の塩化物イオン濃度だけでは鉄筋の腐食の有無を説明できないことを見出した。
図9は、鉄筋かぶりと鉄筋周辺の塩化物イオン濃度との関係を示すグラフ図であり、(a)はコンクリート強度が30〜40N/mmのケースで、(b)はコンクリート強度が40〜50N/mmのケースである。また、図のうち△でプロットしたものは腐食による断面減少率が0〜10%であり、◇でプロットしたものは10〜30%、□でプロットしたものは30%以上である。鉄筋の腐食がある程度進行(断面減少率が10%程度以下)しても、RC構造物に求められる当初の耐荷性能は失われないことが知られている。図10は鉄筋の腐食率(断面減少率)と耐力比(現状/当初耐力)の関係を示す。この図を見ると、鉄筋の腐食率(断面減少率)が10%程度以下のものは耐力比が概ね0.8以上であり、設計時の安全率等を考えれば、当初の耐力比が失われていないことが理解できる。つまり、図9のうち△でプロットしたものは、RC構造物を健全な状態に保つことができる鉄筋といえる。
図9(a)において同じ鉄筋かぶり(例えば40mm)で見比べると、むしろ塩化物イオン濃度が高い方が腐食の程度が低いケースが確認できる。また図9(b)では、腐食判定に用いられる従来規定濃度(1.2〜2.4kg/m)をはるかに超えるものでもそれほど腐食していない(断面減少率が0〜10%)ものが数多くあることが分かる。すなわちこの図が示すとおり、少なくとも鉄筋周辺の塩化物イオン濃度だけでは、鉄筋腐食判定を行うことができないことが理解できる。これは、鉄筋が腐食するために必要な酸素の影響を考慮していない点に問題があると発明者らは考えた。
既述したように新設RC構造物の設計時においても従来の鉄筋腐食判定が行われており、塩化物イオンの浸透を抑制するため過剰な鉄筋かぶりを採用するなど、いわゆる安全側過ぎる設計がたびたび問題視されていた。また既設構造物に対しても、従来の鉄筋腐食判定により過度な補修や必要以上の延命措置が行われる傾向にあり、やはりその問題が指摘されていた。本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解決することであり、すなわち、酸素の影響を考慮することで適切な鉄筋の鉄筋腐食判定を行い、過剰な設計や計画を回避することができる鉄筋腐食判定方法、及び鉄筋腐食判定プログラムを提供することである。
本願発明は、鉄筋が腐食するためには相当の酸素量が必要であるという点、さらには酸素の含有率が極めて小さい水の存在に着眼し、コンクリート中の含水状態を示す「含水値」に応じて鉄筋の腐食判定を行う、というこれまでにない発想に基づいて行われた発明である。なお、酸素の含有率は、直接的には鉄筋の腐食進行早さ(速度)に影響を与える。つまり、コンクリート中の酸素の含水値(すなわち、含水値)を得ることによって、その環境にある鉄筋の腐食進行が早いか遅いかを判断できる。ここで、早い、遅いというのは構造物の供用期間中に耐荷力に影響を与える(例えば、鉄筋断面減少率が10%を超える)ほどの早さで進行するか否かをいう。本願発明は、この鉄筋の腐食進行早さに基づいて鉄筋の腐食判定を行うものである。
本願発明の鉄筋腐食判定方法は、コンクリート中の含水値に基づいて、コンクリート内の鉄筋の腐食を判定する方法であり、含水値計測工程と腐食判定工程を備えている。含水値計測工程では、鉄筋位置における含水値の計測を行い、腐食判定工程では、鉄筋位置における含水値と含水閾値を比較することで鉄筋の腐食の有無を判定する。
本願発明の鉄筋腐食判定方法は、含水値計測工程と、含水値推定工程、腐食判定工程を備えた方法とすることもできる。含水値計測工程では、コンクリート表面の含水値の計測を行い、含水値推定工程では、コンクリート表面の含水値及び鉄筋のかぶり情報に基づいて鉄筋位置における含水値を推定する。
本願発明の鉄筋腐食判定プログラムは、コンクリート中の含水値(含水状態を示す物理量)に基づいて、コンクリート内の鉄筋の腐食判定を行う処理をコンピュータに実行させるプログラムであり、含水値読出し処理と腐食判定処理をコンピュータに実行させる機能を備えたものである。含水値読出し処理では、含水値を読み出し、腐食判定処理では、鉄筋位置における含水値と含水閾値を比較することで鉄筋の腐食の有無を判定する。
本願発明の鉄筋腐食判定プログラムは、鉄筋かぶり読出し処理と、含水値読出し処理、含水値推定処理、腐食判定処理をコンピュータに実行させる機能を備えたものとすることもできる。鉄筋かぶり読出し処理では、鉄筋のかぶり情報を読み出し、含水値読出し処理では、コンクリート表面の含水値を読み出し、含水値推定処理では、コンクリート表面の含水値及び鉄筋のかぶり情報に基づいて、鉄筋位置における含水値を推定する。
本願発明の鉄筋腐食判定プログラムは、コンクリート諸元情報(コンクリート配合や強度を含む)を読み出す諸元情報読出し処理をコンピュータに実行させる機能をさらに備えたものとすることもできる。この場合、腐食判定処理は、コンクリート諸元情報に対応する含水閾値を読み出すとともに、その含水閾値に基づいて鉄筋の腐食の有無を判定する。
本願発明の鉄筋腐食判定方法、及び鉄筋腐食判定プログラムには、次のような効果がある。
(1)腐食に必要な酸素の影響を考慮したうえで鉄筋の腐食状態を判定することから、極めて合理的に判定することができる。この結果、塩化物イオン濃度に基づく従来の鉄筋腐食判定に比べ、適切かつ経済合理的な新設設計や補強対策を実現することができる。
(2)既述のとおり、鉄筋周辺の塩化物イオン濃度だけでは鉄筋腐食判定を行うこは難しく、したがって従来の手法で鉄筋が腐食していないと判定されたとしても実際には腐食しているケースも考えられる。本願発明では合理的に判定することから、従来に比してより正確に鉄筋腐食判定を行うことができる。
(3)直接的に酸素濃度を計測するのではなく、コンクリート中の含水率や飽和度を計測して鉄筋腐食判定を行うことから、従来技術(市販計測器を含む)を利用することができ、比較的容易かつ安価に実施することができる。
コンクリート表面からの深さとコンクリート中の含水値(含水率)との関係を示すグラフ図。 コンクリート表面からの深さと鉄筋の腐食進行早さ(年あたりの断面減少率)との関係を示すグラフ図。 コンクリート表面からの深さとコンクリート中の塩化物イオン濃度との関係、コンクリート表面からの深さとコンクリート中の含水値(含水率)との関係、コンクリート表面からの深さと鉄筋の腐食進行早さ(年あたりの断面減少率)との関係を、それぞれ組み合わせた3軸のグラフ図。 鉄筋かぶり位置でのコンクリート含水値が得られるケースにおける、本願発明の鉄筋腐食判定プログラムがコンピュータに実行させる主要な処理の流れを示すフロー図。 鉄筋かぶり位置でのコンクリート含水値を推定するケースにおける、本願発明の鉄筋腐食判定プログラムがコンピュータに実行させる主要な処理の流れを示すフロー図。 鉄筋かぶり位置でのコンクリート含水値が得られるケースにおける、本願発明の鉄筋腐食判定方法の主な流れを示すフロー図。 鉄筋かぶり位置でのコンクリート含水値を推定するケースにおける、本願発明の鉄筋腐食判定方法の主な流れを示すフロー図。 従来の鉄筋腐食判定の考え方を説明するグラフ図。 (a)は、強度30〜40N/mmのコンクリートにおける鉄筋かぶりと鉄筋周辺の塩化物イオン濃度との関係を示すグラフ図、(b)は、強度40〜50N/mmのコンクリートにおける鉄筋かぶりと鉄筋周辺の塩化物イオン濃度との関係を示すグラフ図。 鉄筋の腐食率とRC構造物の耐力比との関係を示すグラフ図。
本願発明の鉄筋腐食判定方法、及び鉄筋腐食判定プログラムの実施形態の一例を、図に基づいて説明する。
1.全体概要
はじめに、本願発明の全体概要について説明する。既述のとおり本願発明は、塩化物イオン濃度ではなく、腐食に必要な酸素の影響を考慮して鉄筋腐食判定を行うことを一つの特徴としている。具体的には、鉄筋周辺の酸素濃度が所定の閾値を超えている場合は、その鉄筋の腐食進行早さが大きいと判断し、その結果、腐食の程度も進んでいると判定する。一方、鉄筋周辺の酸素濃度が所定の閾値を超えていない場合は、その鉄筋の腐食は進行していない(止まっている)、あるいは進行早さが小さいと判断し、その結果、当該鉄筋は腐食していない、あるいは腐食の程度が軽微である(既述したとおり鉄筋の軽微な腐食は許容できる)と判定する。ただし、コンクリート内の酸素濃度を直接測定することは困難であるため、コンクリート中の含水値(含水率や飽和度などコンクリート中の含水状態を示す物理量)を測定し、その含水値から酸素濃度を間接的に把握する。空気中には約20%の酸素を含んでいるが、水中ではわずか0.7%の酸素しか含まれない。したがって、鉄筋周辺の含水値が所定の閾値(以下、「含水閾値」という。)を超えれば酸素濃度が低いことが推測され、すなわち鉄筋が腐食していないと判定できるわけである。
図1は、コンクリート表面からの深さ(以下、便宜上「コンクリート深さ」という。)とコンクリート中の含水値(含水率)との関係を示すグラフ図であり、図2は、コンクリート深さと鉄筋の腐食進行早さ(年あたりの断面減少率)との関係を示すグラフ図である。コンクリート表面は空気に接している一方で、コンクリート内部では水分が放出されにくいことから、一般的にコンクリート深さとコンクリート中の含水値との関係は図1のような曲線を示す。そして、図1の関係からも分かるように、コンクリート表面ほど含水値が低く(つまり酸素濃度が高く)、コンクリート内部であるほど含水値が高い(つまり酸素濃度が低い)ため、コンクリート深さと鉄筋の腐食進行早さとの関係は図2のような曲線を示す。なお、図1の曲線は、コンクリートの配合とコンクリート表面の含水値などによって定められ、数多くの実績データに基づいて導くことができる。また、図2の曲線も、コンクリートの配合、鉄筋径や鉄筋かぶりなどによって定められ、こちらも数多くの実績データに基づいて導くことができる。
図3は、コンクリート深さとコンクリート中の塩化物イオン濃度との関係に加え、図1及び図2を組み合わせた3軸のグラフ図である。この図を見ると、鉄筋かぶり位置となるコンクリート深さでは、塩化物イオン濃度が規定濃度(1.2〜2.4kg/m)を超えているが、含水率(含水値)は100%であり、鉄筋腐食進行早さも0%/年に近い値を示している。また、含水率が100%となるコンクリート深さでは、鉄筋腐食進行早さが0%/年に近い値を示しているが、塩化物イオン濃度はやはり規定濃度を超えている。つまり、含水値(酸素濃度)に基づくと「鉄筋は腐食していない」と判定できるが、塩化物イオン濃度に基づくと「鉄筋は腐食している」と判定されることになるわけである。
2.鉄筋腐食判定プログラム
本願発明の鉄筋腐食判定方法、及び鉄筋腐食判定プログラムのうち、便宜上まずは鉄筋腐食判定プログラムから説明する。なお本願発明の鉄筋腐食判定プログラムは、鉄筋周辺(つまり鉄筋かぶり位置)におけるコンクリート中の含水値を取得する方法によって2つの形態に大別される。第1の形態は、鉄筋かぶり位置でのコンクリート含水値が得られるケースであり、第2の形態は、鉄筋かぶり位置でのコンクリート含水値を推定して得るケースである。以下、第1の形態について図4を参照しながら、第2の形態について図5を参照しながら詳しく説明する。
(第1の形態)
図4は、鉄筋かぶり位置でのコンクリート含水値が得られるケースにおける、本願発明の鉄筋腐食判定プログラムがコンピュータに実行させる主要な処理の流れを示すフロー図である。まず、鉄筋腐食判定プログラムの処理に必要な情報について説明する。対象となるRC構造物の鉄筋(主に主筋)かぶりは、鉄筋かぶり入力手段101を用いて入力され、その情報は鉄筋かぶり記憶手段102で記憶される。なお、鉄筋かぶりの情報は、設計図や竣工図(出来形図)といった過去の記録を利用してもよいし、コア抜きやハツリなどの破壊検査、あるいは電磁波レーダや電磁誘導による非破壊検査によって取得してもよい。また、ここでいう鉄筋かぶりは、コンクリート表面から鉄筋表面までの「純かぶり」としてもよいし、コンクリート表面から鉄筋中心までの「真かぶり(設計かぶり)」としてもよい。
鉄筋かぶり位置でのコンクリート含水値は、コンクリート含水値入力手段111を用いて入力され、その情報はコンクリート含水値記憶手段112で記憶される。ここでコンクリート中の含水値とは、既述のとおりコンクリート中の含水状態を示す物理量であり、含水率や飽和度といったものが例示できる。具体的には、コンクリート内部にある空隙にどの程度の水分が存在するかを示す物理量が、コンクリート中の含水値である。
また、鉄筋腐食判定を行うための基準となる「含水閾値」は、含水閾値記憶手段130に記憶され、対象となるRC構造物のコンクリートに関する諸元情報(以下、単に「コンクリート諸元情報」という。)は、コンクリート諸元入力手段121を用いて入力され、その情報はコンクリート諸元記憶手段122で記憶される。なお、コンクリート諸元情報には、コンクリートの配合又はコンクリート強度のどちらか一方、あるいはその両方が含まれる。
次に、鉄筋腐食判定プログラムの処理について説明する。含水値読出し処理210では、コンクリート含水値記憶手段112から鉄筋かぶり位置におけるコンクリート含水値を読み出し、含水閾値読出し処理220では、含水閾値記憶手段130から含水閾値を読み出す。
ところで含水閾値は、他の条件に関わらず一定の値とすることもできるし、コンクリート深さに応じて変化させる(コンクリート深さが大きいほど小さい含水閾値とするなど)こともできるし、あるいはコンクリート諸元に応じて変化させる(密なコンクリートほど小さい含水閾値とするなど)こともできる。含水閾値をコンクリート深さに応じて変化させる場合は、鉄筋かぶり読出し処理230で、鉄筋かぶり記憶手段102から鉄筋かぶり情報を読み出し、その鉄筋かぶり情報に基づいて所定の含水閾値が読み出される。また、含水閾値をコンクリート諸元に応じて変化させる場合は、諸元情報読出し処理240で、コンクリート諸元記憶手段122からコンクリート諸元情報を読み出し、そのコンクリート諸元情報に基づいて所定の含水閾値が読み出される。なお、含水閾値を他の条件に関わらず一定とする場合は、鉄筋かぶり読出し処理230や諸元情報読出し処理240は必ずしも必要ではない。
鉄筋かぶり位置におけるコンクリート含水値と、含水閾値が読み出されると、腐食判定処理250では、鉄筋の腐食の有無を判定する。すなわち、鉄筋かぶり位置におけるコンクリート含水値が含水閾値を超える場合は「腐食していない」と判定し、鉄筋かぶり位置におけるコンクリート含水値が含水閾値を下回る場合は「腐食している」もしくは「腐食の可能性あり」と判定する。これらの判定結果は、ディスプレイやプリンタといった出力手段で出力することもできる。
(第2の形態)
続いて第2の形態について、図5を参照しながら説明する。図5は、鉄筋かぶり位置でのコンクリート含水値を推定するケースにおける、本願発明の鉄筋腐食判定プログラムがコンピュータに実行させる主要な処理の流れを示すフロー図である。なお、「第1の形態」と重複する内容の説明はここでは避け、第2の形態に特有の内容のみ説明することとする。すなわち、ここに記載されていない内容は、「第1の形態」で記載したものと同様である。
本形態では、コンクリート表面での含水値が、コンクリート含水値入力手段111を用いて入力され、コンクリート含水値記憶手段112で記憶される。また、含水値分布記憶手段140では、あらかじめ様々なパターンの含水値分布が記憶されている。この含水値分布は、コンクリート深さに応じた含水値を示す分布であり、コンクリート表面での含水値によって異なり、あるいはコンクリート諸元によって異なるパターンとして用意される。なお、様々な含水値分布パターンは、実験データや過去の実績に基づいて作成することができる。
本形態における含水値読出し処理210では、コンクリート含水値記憶手段112からコンクリート表面での含水値を読み出し、鉄筋かぶり読出し処理230で、鉄筋かぶり記憶手段102から鉄筋かぶり情報を読み出す。そして鉄筋位置含水値読出し処理260では、コンクリート表面での含水値と鉄筋かぶり情報に基づいて、含水値分布記憶手段140から鉄筋かぶり位置でのコンクリート含水値を読み出す。具体的には、コンクリート表面での含水値に対応する含水値分布パターンを選定し、当該含水値分布パターンを用いて鉄筋かぶり位置における含水値を求める。したがって本形態では、鉄筋かぶり読出し処理230は実行される必要がある。なお、含水値分布パターンがコンクリート諸元によって異なるものとして用意される場合は、コンクリート諸元も合わせて読出し、コンクリート表面での含水値とコンクリート諸元に対応する含水値分布パターンを選定するとよい。
含水閾値読出し処理220では、含水閾値記憶手段130から含水閾値を読み出す。この場合の含水閾値も、他の条件に関わらず一定の値とすることもできるし、コンクリート深さに応じて変化させることも、あるいはコンクリート諸元に応じて変化させることもでき、必要に応じて鉄筋かぶり読出し処理230や諸元情報読出し処理240が実行される。 鉄筋かぶり位置におけるコンクリート含水値と、含水閾値が読み出されると、第1の形態と同様、腐食判定処理250で鉄筋の腐食の有無を判定する。
3.鉄筋腐食判定方法
続いて本願発明の鉄筋腐食判定方法について説明する。なお、ここまで説明してきた内容と重複する説明は避け、鉄筋腐食判定方法に特有の内容のみ説明することとする。すなわち、ここに記載されていない内容は、「2.鉄筋腐食判定プログラム」で記載したものと同様である。
はじめに、鉄筋かぶり位置でのコンクリート含水値が得られるケースについて、図6を参照しながら詳しく説明する。図6は、鉄筋かぶり位置でのコンクリート含水値が得られるケースにおける、本願発明の鉄筋腐食判定方法の主な流れを示すフロー図である。まず、設計図や竣工図など過去の記録を利用して、あるいは破壊検査や非破壊検査によって、鉄筋かぶりを取得する(Step10)。
鉄筋かぶり位置でのコンクリート含水値は、含水値計測工程(Step20)で取得される。鉄筋かぶり位置でのコンクリート含水値は、あらかじめコンクリート内部に埋設されたセンサ(セラミックセンサなど)を利用して取得することもできるし、コンクリートを部分的に穿孔して挿入した電極間の電気抵抗を測定することで取得することもできるし、コア抜きやハツリなど直接的に計測空間を設けて取得することもできる。なお、鉄筋かぶり情報取得工程(Step10)と含水値計測工程(Step20)は、その工程が前後してもよいし、並行して行ってもよい。
鉄筋かぶり情報が得られると、当該位置における含水閾値を決定する(Step30)。なお、図6は含水閾値がコンクリート深さに応じて変化する場合であり、そのため鉄筋かぶり情報取得工程(Step10)が必要となるが、他の条件に関わらず一定の含水閾値とする場合は、この鉄筋かぶり情報取得工程(Step10)は省略することができる。
鉄筋かぶり位置におけるコンクリート含水値と、含水閾値が把握されると、鉄筋の腐食の有無を判定する(Step40)。鉄筋かぶり位置におけるコンクリート含水値が含水閾値を超える場合(Yes)は「腐食なし」と判定し、鉄筋かぶり位置におけるコンクリート含水値が含水閾値を超えない場合(No)は「腐食あり」もしくは「腐食の可能性あり」と判定する。
次に、鉄筋かぶり位置でのコンクリート含水値を推定するケースについて、図7を参照しながら詳しく説明する。図7は、鉄筋かぶり位置でのコンクリート含水値を推定するケースにおける、本願発明の鉄筋腐食判定方法の主な流れを示すフロー図である。まず、設計図や竣工図など過去の記録を利用して、あるいは破壊検査や非破壊検査によって、鉄筋かぶりを取得する(Step10)。
表面含水値計測工程(Step50)で、コンクリート表面の含水値が取得される。コンクリート表面の含水値は、コンクリート表面に電極を押し当てて電気抵抗を測定する「電気抵抗法」や、同じくコンクリート表面に電極を押し当てて高周波静電容量を測定する「静電容量法」、その他熱赤外線センサを利用する方法など、種々の手法によって取得することができる。なお、鉄筋かぶり情報取得工程(Step10)と表面含水値計測工程(Step50)は、その工程が前後してもよいし、並行して行ってもよい。
鉄筋かぶりとコンクリート表面の含水値が取得されると、鉄筋かぶり位置における含水値を推定する(Step60)。コンクリート表面の含水値に応じた含水値分布(コンクリート深さに応じた含水値を示す分布)を、実験データや過去の実績に基づいて推定し、当該含水値分布のうち鉄筋かぶり位置における含水値を求める。なお、コンクリート諸元も条件に含めて含水値分布を推定することもできる。
鉄筋かぶり位置における含水値が得られると、含水閾値を決定する(Step30)。なお、図7ではコンクリート諸元に応じた含水閾値を選定しているが、コンクリート深さに応じた含水閾値を選定してもよいし、他の条件に関わらず一定の含水閾値を用いてもよい。
鉄筋かぶり位置におけるコンクリート含水値と、含水閾値が把握されると、鉄筋の腐食の有無を判定する(Step40)。鉄筋かぶり位置におけるコンクリート含水値が含水閾値を超える場合(Yes)は「腐食なし」と判定し、鉄筋かぶり位置におけるコンクリート含水値が含水閾値を超えない場合(No)は「腐食あり」もしくは「腐食の可能性あり」と判定する。
本願発明の鉄筋腐食判定方法、及び鉄筋腐食判定プログラムは、橋梁の下部工や、鉄筋コンクリート擁壁、ボックスカルバートといった土木構造物、あるいはオフィスビル等の建築構造物、その他種々のRC構造物に利用することができる。本願発明により、鉄筋腐食進行早さという構造物の性能に関わる情報を提供することで、補修や補強の内容や対策時期の決定において過剰な対策を避けることが可能となこと、新設設計時に過大なかぶり厚さを回避できることで適切な仕様のRC構造物が計画が可能となることなどから、鉄筋コンクリート構造物の長寿命化に資するための、メンテナンス費用ひいては設備投資費用の削減に繋がり、産業上利用できるばかりでなく社会的にも大きな貢献を期待し得る発明といえる。
101 鉄筋かぶり入力手段
102 鉄筋かぶり記憶手段
111 コンクリート含水値入力手段
112 コンクリート含水値記憶手段
121 コンクリート諸元情報入力手段
122 コンクリート諸元情報記憶手段
130 含水閾値記憶手段
140 含水値分布記憶手段

Claims (5)

  1. コンクリート中の含水状態を示す含水値に基づいて、コンクリート内の鉄筋の腐食を判定する方法であって、
    鉄筋位置における前記含水値を計測する含水値計測工程と、
    鉄筋位置における前記含水値と、含水閾値と、を比較することで鉄筋の腐食の有無を判定する腐食判定工程と、を備え、
    前記腐食判定工程では、コンクリートの配合及び/又は強度を含むコンクリート諸元情報に対応する前記含水閾値に基づいて、鉄筋の腐食の有無を判定する、
    ことを特徴とする鉄筋腐食判定方法。
  2. コンクリート中の含水状態を示す含水値に基づいて、コンクリート内の鉄筋の腐食を判定する方法であって、
    コンクリート表面の前記含水値を計測する含水値計測工程と、
    コンクリート表面の前記含水値、及び鉄筋のかぶり情報に基づいて、鉄筋位置における前記含水値を推定する含水値推定工程と、
    鉄筋位置における前記含水値と、含水閾値と、を比較することで鉄筋の腐食の有無を判定する腐食判定工程と、
    を備えたことを特徴とする鉄筋腐食判定方法。
  3. コンクリート中の含水状態を示す含水値に基づいて、コンクリート内の鉄筋の腐食判定を行う処理を、コンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記含水値を読み出す含水値読出し処理と、
    コンクリートの配合及び/又は強度を含むコンクリート諸元情報を読み出す諸元情報読出し処理と、
    鉄筋位置における前記含水値と、コンクリートの配合及び/又は強度を含むコンクリート諸元情報に対応する含水閾値と、を比較することで鉄筋の腐食の有無を判定する腐食判定処理と、
    を前記コンピュータに実行させる機能を、備えたことを特徴とする鉄筋腐食判定プログラム。
  4. コンクリート中の含水状態を示す含水値に基づいて、コンクリート内の鉄筋の腐食判定を行う処理を、コンピュータに実行させるプログラムであって、
    鉄筋のかぶり情報を読み出す鉄筋かぶり読出し処理と、
    コンクリート表面の前記含水値を読み出す含水値読出し処理と、
    コンクリート表面の前記含水値、及び鉄筋のかぶり情報に基づいて、鉄筋位置における前記含水値を推定する含水値推定処理と、
    鉄筋位置における前記含水値と、含水閾値と、を比較することで鉄筋の腐食の有無を判定する腐食判定処理と、
    を前記コンピュータに実行させる機能を、備えたことを特徴とする鉄筋腐食判定プログラム。
  5. コンクリートの配合及び/又は強度を含むコンクリート諸元情報を読み出す諸元情報読出し処理、を前記コンピュータに実行させる機能をさらに備え、
    前記腐食判定処理は、コンクリート諸元情報に対応する含水閾値を読み出すとともに、該含水閾値に基づいて鉄筋の腐食の有無を判定する、
    ことを特徴とする請求項4記載の鉄筋腐食判定プログラム。
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