以下、パチンコ遊技機の一実施形態について説明する。本明細書における、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備えている。枠体11は、パチンコ遊技機10の機体を遊技場などの島設備(遊技機設置設備)へ固定するための固定枠(外枠)11aと、各種の部品(遊技用構成部材)を搭載する搭載枠11bと、を備えている。搭載枠11bは、外枠11aの開口前面側に開放及び着脱自在に組み付けられている。搭載枠はさらに複数の枠体を組み合わせて構成されていてもよい。パチンコ遊技機10は、施錠装置SSを備えている。パチンコ遊技機10では、常には施錠装置SSによって搭載枠11bの開放が規制されており、遊技場の管理者が管理する枠キー(鍵)を用いて施錠装置SSを操作することで解錠されて搭載枠11bを開放させることができる。パチンコ遊技機10は、遊技球が流下可能な遊技盤YBを備えている。遊技盤YBは、枠体11に搭載されている。遊技盤YBは、その前面側に、遊技球が流下する遊技領域YBaを備えている。遊技盤YBは、正面から見たときの略中央部分に、開口窓YBbを備えている。開口窓YBbには、各種の意匠が施されたセンター枠Wが組み付けられている。
パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDを備えている。発射ハンドルHDは、遊技媒体としての遊技球を遊技領域YBaへ打ち出すときに操作される。パチンコ遊技機10は、装飾ランプLAを備えている。装飾ランプLAは、演出の1つとして、図示しない発光体を発光、点滅、及び消灯する演出(以下、「発光演出」と示す)を実行可能である。パチンコ遊技機10は、スピーカSPを備えている。スピーカSPは、演出の1つとして、音声を出力する演出(以下、「音声演出」と示す)を実行可能である。
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、画像表示部GHを有する演出表示装置12を備えている。演出表示装置12は、正面から見たときに、画像表示部GHが遊技盤YBの開口窓YBb(センター枠W)を介して視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられている。例えば、画像表示部GHは、液晶パネルや、有機ELパネルである。演出表示装置12は、演出の1つとして、所定のキャラクタや文字を模した画像を表示する演出(以下、「表示演出」と示す)を実行可能である。
パチンコ遊技機10は、所定の情報を表示可能な情報表示装置13を備えている。情報表示装置13は、遊技盤YBにおいて、遊技者が視認可能な位置に設けられている。
情報表示装置13は、第1特別図柄表示部13aを備えている。第1特別図柄表示部13aは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に第1特別図柄を確定停止表示させる変動ゲームとしての第1特別図柄変動ゲームを実行可能である。情報表示装置13は、第2特別図柄表示部13bを備えている。第2特別図柄表示部13bは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に第2特別図柄を確定停止表示させる変動ゲームとしての第2特別図柄変動ゲームを実行可能である。第1特別図柄、及び第2特別図柄は、後述する特別図柄の当り抽選の結果を報知するための図柄である。以下の説明では、特別図柄の当り抽選を略して「特別当り抽選」と示す。また、第1特別図柄の当り抽選を略して「第1特別当り抽選」と示すとともに、第2特別図柄の当り抽選を略して「第2特別当り抽選」と示す。また、第1特別図柄変動ゲームを略して「第1特別ゲーム」と示し、第2特別図柄変動ゲームを略して「第2特別ゲーム」と示す。また、第1特別ゲームと、第2特別ゲームと、を総称して「特別ゲーム」と示す。本明細書において、「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味している。本明細書において、「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味している。図柄について、「確定停止表示」と「導出」とは同じ意味である。
特別図柄表示部13a,13bにおいて導出可能な特別図柄には、大当り表示結果としての大当り図柄と、小当り表示結果としての小当り図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄とがある。本実施形態において、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に実行可能に構成されている。即ち、本実施形態のパチンコ遊技機10は、第1特別ゲームの実行中であっても第2特別ゲームを実行可能に構成されているとともに、第2特別ゲームの実行中であっても第1特別ゲームを実行可能に構成されている。本実施形態では、特別当り抽選において大当りに当選した場合、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出され、当該特別ゲームの終了後、大当り遊技が付与される。また、本実施形態では、特別当り抽選において小当りに当選した場合、特別ゲームにおいて小当り図柄が導出され、当該特別ゲームの終了後、小当り遊技が付与される。
情報表示装置13は、第1特別保留表示部13cを備えている。第1特別保留表示部13cは、保留条件が成立したが、実行条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第1特別ゲームの回数を特定可能な情報を表示する。情報表示装置13は、第2特別保留表示部13dを備えている。第2特別保留表示部13dは、保留条件が成立したが、実行条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第2特別ゲームの回数を特定可能な情報を表示する。以下の説明では、保留中の第1特別ゲームの回数を「第1特別保留数」と示し、保留中の第2特別ゲームの回数を「第2特別保留数」と示す。例えば、第1特別保留数、及び第2特別保留数の最大値は、それぞれ4である。
情報表示装置13は、普通図柄表示部13eを備えている。普通図柄表示部13eは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に普通図柄を確定停止表示させる普通図柄変動ゲームを実行可能である。普通図柄は、後述する普通図柄の当り抽選の結果を報知するための図柄である。以下の説明では、普通図柄の当り抽選を略して「普通当り抽選」と示す。また、普通図柄変動ゲームを略して「普通ゲーム」と示す。普通図柄表示部13eに導出可能な普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄とがある。本実施形態では、普通当り抽選に当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が導出され、当該普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。
情報表示装置13は、普通保留表示部13fを備えている。普通保留表示部13fは、保留条件が成立したが、実行条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている普通ゲームの回数を特定可能な情報を表示する。以下の説明では、保留中の普通ゲームの回数を「普通保留数」と示す。なお、表示部13a〜13fは、1つの表示装置に設けられている必要はなく、異なる部分に設けられていてもよい。また、情報表示装置13は、所謂「右打ち」を指示する情報を表示する右打ち表示部や、後述するラウンド遊技の上限回数を報知するラウンド表示部を備えていてもよい。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口している始動口としての第1入球口14を備えている。第1入球口14は、遊技領域YBaのうちセンター枠Wの下方に位置している。第1入球口14は、常時、遊技球を入球させることができるように開口している。パチンコ遊技機10は、第1入球口14に入球した遊技球を検知する第1入球センサSE1(図4に示す)を備えている。本実施形態では、遊技球が第1入球センサSE1によって検知されると、第1特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口している始動口としての第2入球口15を備えている。第2入球口15は、遊技領域YBaのうちセンター枠Wの右下方に位置している。パチンコ遊技機10は、第2入球口15に入球した遊技球を検知する第2入球センサSE2(図4に示す)を備えている。本実施形態では、遊技球が第2入球センサSE2によって検知されると、第2特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
また、パチンコ遊技機10は、遊技球が第2入球口15へ入球可能な開状態(許容状態)と、遊技球が第2入球口15へ入球不能な閉状態(規制状態)と、に動作可能な開閉手段としての第1可変部材16を備えている。即ち、第2入球口15は、第1可変部材16が開状態に動作することにより開放される。閉状態は、遊技球が第2入球口15へ入球し得るが、開状態に比して入球し難い状態であってもよい。パチンコ遊技機10は、第1可変部材16を動作させる第1アクチュエータA1(図4に示す)を備えている。第1可変部材16は、普通当り遊技において、開状態に動作される。即ち、普通当り遊技では、第1可変部材16が開状態に動作する。以下の説明では、第1可変部材16が開状態となることを「第2入球口15が開放される」と示す場合があるとともに、第1可変部材16が閉状態となることを「第2入球口15が閉鎖される」と示す場合がある。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口している始動口としての第3入球口17を備えている。第3入球口17は、遊技領域YBaのうちセンター枠Wの右下方であって、第2入球口15の上方に位置している。第3入球口17は、常時、遊技球を入球させることができるように開口している。パチンコ遊技機10は、第3入球口17に入球した遊技球を検知する第3入球センサSE3(図4に示す)を備えている。本実施形態では、遊技球が第3入球センサSE3によって検知されると、第2特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口している第1大入賞口18を備えている。第1大入賞口18は、遊技領域YBaのうちセンター枠Wの右方であって、第3入球口17よりも上方に位置している。パチンコ遊技機10は、第1大入賞口18に入球した遊技球を検知する第1カウントセンサSE4(図4に示す)を備えている。本実施形態では、遊技球が第1カウントセンサSE4によって検知されると、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。即ち、本実施形態では、第1大入賞口18に遊技球が入球することで賞球の払出条件が成立する。言い換えれば、本実施形態では、遊技球が第1大入賞口18に入球したことを条件として所定個数の賞球が払い出される。
また、パチンコ遊技機10は、遊技球が第1大入賞口18へ入球可能な開状態(許容状態)と、遊技球が第1大入賞口18へ入球不能な閉状態(規制状態)と、に動作可能な第2可変部材19を備えている。パチンコ遊技機10は、第2可変部材19を動作させる第2アクチュエータA2(図4に示す)を備えている。第2可変部材19は、大当り遊技において、開状態に動作される。以下の説明では、第2可変部材19が開状態となることを「第1大入賞口18が開放される」と示し、第2可変部材19が閉状態となることを「第1大入賞口18が閉鎖される」と示す場合がある。即ち、本実施形態において、大当り遊技では、第1大入賞口18が開放される。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口している第2大入賞口20を備えている。第2大入賞口20は、遊技領域YBaのうちセンター枠Wの右下方であって、第2入球口15よりも左下方に位置している。パチンコ遊技機10は、第2大入賞口20に入球した遊技球を検知する第2カウントセンサSE5(図4に示す)を備えている。本実施形態では、遊技球が第2カウントセンサSE5によって検知されると、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。即ち、本実施形態では、第2大入賞口20に遊技球が入球することで賞球の払出条件が成立する。言い換えれば、本実施形態では、遊技球が第2大入賞口20に入球したことを条件として所定個数の賞球が払い出される。
また、パチンコ遊技機10は、遊技球が第2大入賞口20へ入球可能な開状態(許容状態)と、遊技球が第2大入賞口20へ入球不能な閉状態(規制状態)と、に動作可能な第3可変部材21を備えている。パチンコ遊技機10は、第3可変部材21を動作させる第3アクチュエータA3(図4に示す)を備えている。第3可変部材21は、小当り遊技において、開状態に動作される。以下の説明では、第3可変部材21が開状態となることを「第2大入賞口20が開放される」と示し、第3可変部材21が閉状態となることを「第2大入賞口20が閉鎖される」と示す場合がある。即ち、本実施形態において、小当り遊技では、第1大入賞口18とは異なる第2大入賞口20が開放される。本実施形態において、第2大入賞口20は、特別入球口に相当する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口しているゲート22を備えている。ゲート22は、遊技領域YBaのうちセンター枠Wの右方であって、第1大入賞口18の上方に位置している。ゲート22は、常時、遊技球を通過(入球)させることができるように開口している。パチンコ遊技機10は、ゲート22を通過した遊技球を検知するゲートセンサSE6(図4に示す)を備えている。本実施形態では、遊技球がゲートセンサSE6によって検知されると、普通ゲームの保留条件が成立し得る。本実施形態において、ゲート22は、普通始動口に相当する。また、本実施形態では、大当り遊技の開始待ち状態であるとき、遊技球がゲートセンサSE6によって検知されたことを契機として、大当り遊技の開始条件が成立し、大当り遊技が開始(付与)される。大当り遊技の開始待ち状態について、詳しくは後述する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口している図示しない一般入賞口を備えている。また、パチンコ遊技機10は、一般入賞口に入球した遊技球を検知する図示しない一般センサを備えている。本実施形態では、遊技球が一般センサによって検知されると、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口しているアウト口23を備えている。本実施形態において、第1入球口14や第2入球口15、第3入球口17、第1大入賞口18、第2大入賞口20、一般入賞口へ入球しなかった遊技球は、アウト口23から機外(遊技領域YBaの外部)へと排出される。なお、パチンコ遊技機10は、釘(遊技釘)や風車など、遊技領域YBaを流下する遊技球の挙動に変化を与える遊技構成部材を備えている。
パチンコ遊技機10は、第1通路部材24と、第2通路部材25と、を備えている。第1通路部材24及び第2通路部材25は、遊技領域YBaのうちセンター枠Wの右下方に位置している。第1通路部材24には、第2入球口15が配設されている。そして、第1可変部材16は、第1通路部材24の上面を構成する部材となっている。また、第1通路部材24には、第2大入賞口20が配設されている。そして、第3可変部材21は、第1通路部材24の上面を構成する部材となっている。遊技領域YBaにおいて第2通路部材25は、当該第2通路部材25の下面と第1通路部材24の上面の距離が遊技球の直径よりも長い距離を空けて配置されている。そして、遊技領域YBaでは、第1通路部材24及び第2通路部材25によって、流下通路26が形成される。流下通路26において、第2入球口15は、第2大入賞口20よりも上流に位置している。流下通路26において、第2入球口15へ入球しなかった遊技球は、第2大入賞口20へと誘導される。流下通路26の最上流部の流入口26aから遊技球が入球して第2入球口15及び第2大入賞口20の何れにも入球しなかった場合、流入口26aから入球した遊技球は流下通路26の最下流部の排出口26bから排出される。
第2通路部材25は、当該第2通路部材25の下面において、第1可変部材16と対向する位置に、複数の第1突起部25aを備えている。流下通路26を流下(通過)する遊技球が第1突起部25aと衝突する場合、当該遊技球の流下速度(通過速度)が低下する。すなわち、第1突起部25aは、第1可変部材16の上面を流下する遊技球の流下速度を抑制する機能を有している。また、第2通路部材25は、当該第2通路部材25の下面において、第3可変部材21と対向する位置に、複数の第2突起部25bを有する。流下通路26を流下する遊技球が第2突起部25bと衝突する場合、当該遊技球の流下速度が低下する。すなわち、第2突起部25bは、第3可変部材21の上面を流下する遊技球の流下速度を抑制する機能を有している。
次に、本実施形態において、遊技球が流下する経路について説明する。
上記のように構成されたパチンコ遊技機10は、遊技領域YBaにおいて遊技球が流下する経路として、遊技球の発射強度に応じた複数通りの経路を有している。遊技球が流下する経路は、遊技球が流下する領域として把握することもできる。複数通りの経路には、センター枠W(演出表示装置12)の左側を通ってアウト口23へと至る第1経路R1と、センター枠W(演出表示装置12)の右側を通ってアウト口23へと至る第2経路R2と、がある。第1経路R1と第2経路R2は、一部が重複してもよく、全部が重複していなくてもよい。以下の説明では、遊技盤YBを正面視したときに遊技領域YBaを左右に二等分する中心線CLよりも左側に位置する領域を左側領域R1aと示し、中心線CLよりも右側に位置する領域を右側領域R2aと示す。左側領域R1aを流下する経路は第1経路R1に相当し、右側領域R2aを流下する経路は第2経路R2に相当する。
そして、遊技者は、発射ハンドルHDを操作して遊技球の発射強度を調整することで、左側領域R1a及び右側領域R2aに遊技球を打ち分け、第1入球口14や第2入球口15、第3入球口17、第1大入賞口18、第2大入賞口20、ゲート22、一般入賞口へ遊技球を入球させることが可能となる。本実施形態において、第1経路R1上(左側領域R1a)には、第1入球口14が配設されており、第2経路R2上(右側領域R2a)には、第2入球口15、第3入球口17、第1大入賞口18、第2大入賞口20、及びゲート22が配設されているといえる。即ち、本実施形態において、第2入球口15、第3入球口17、第1大入賞口18、第2大入賞口20、及びゲート22は同一の流下領域に配設されており、第1入球口14は、第2入球口15、第3入球口17、第1大入賞口18、第2大入賞口20、及びゲート22とは異なる流下領域に配設されている。
そして、第2経路R2上(右側領域R2a)において、第2入球口15、第3入球口17、第1大入賞口18、第2大入賞口20、及びゲート22は、上流からゲート22、第1大入賞口18、第3入球口17、第2入球口15、第2大入賞口20の順で配設されている。即ち、第2入球口15、第3入球口17、及びゲート22は、第2大入賞口20よりも上流側に配設されている。本実施形態において、第1入球口は、第3始動口に相当し、第2入球口は、第1始動口に相当し、第3入球口は、第2始動口に相当する。また、本実施形態において、第2入球口は、特定始動口に相当し、第3入球口は、特別始動口に相当する。
本実施形態では、発射強度を弱めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、左打ち)、遊技球が左側領域R1aを流下し易く、第1入球口14へ入球する可能性がある。一方、本実施形態では、発射強度を強めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、右打ち)、遊技球が右側領域R2aを流下し易く、第2入球口15や第3入球口17、第1大入賞口18、第2大入賞口20、ゲート22へ入球する可能性がある。言い換えれば、本実施形態において、遊技球は、第1経路R1上を流下する場合、第2経路R2上を流下する場合に比して、第2入球口15や第3入球口17、第1大入賞口18、第2大入賞口20、ゲート22へ入球する可能性が低い。一方で、遊技球は、第2経路R2上を流下する場合、第1経路R1上を流下する場合に比して、第1入球口14へ入球する可能性が低い。
以下の説明では、遊技球の発射強度のうち遊技球が第1経路R1上を流下するように発射される発射強度を第1発射強度と示し、第1発射強度で遊技球を発射することを「左打ち」と示す場合がある。また、遊技球の発射強度のうち遊技球が第2経路R2上を流下するように発射される発射強度を第2発射強度と示し、第2発射強度で遊技球を発射することを「右打ち」と示す場合がある。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、特別当り抽選において大当りに当選する確率である大当り確率が異なる遊技状態として、低確率状態と高確率状態とを備えている。高確率状態は、低確率状態と比較して大当り確率が高い遊技状態である。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」であり、低確率状態は、所謂「非確率変動状態(非確変状態)」である。
また、パチンコ遊技機10は、第2入球口15の開放に関する制御が異なる遊技状態として、第1開放状態と第2開放状態とを備えている。第2開放状態は、第1開放状態と比較して、第2入球口15への遊技球の入球率が高い遊技状態である。なお、本実施形態では、第1開放状態である場合であっても、遊技球が第2入球口15に入球し得るように構成されている。即ち、本実施形態において、第1開放状態及び第2開放状態は、何れも、遊技球が第2入球口15に入球可能な開放状態である。本実施形態における第2開放状態は、所謂「電サポ状態」であり、第1開放状態は、所謂「非電サポ状態」である。本実施形態において、第1開放状態は第1入球率状態に相当し、第2開放状態は第2入球率状態に相当する。
例えば、第2開放状態では、次に説明する3つの制御のうち任意に選択された1又は複数の制御が行われる。第1の制御は、普通ゲームの変動時間を、第1開放状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通当り抽選において普通当りに当選する確率(普通当り確率)を、第1開放状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、1回の普通当り遊技における第1可変部材16の合計開放時間を、第1開放状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、1回の普通当り遊技における第1可変部材16の開放回数を、第1開放状態のときよりも多くする制御、及び普通当り遊技における第1可変部材16の1回の開放時間を、第1開放状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10における当りについて説明する。
図3(a)に示すように、パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当り遊技の種類が定められている。大当り図柄の種類は、大当りの種類としても把握できる。
本実施形態において、第1特別図柄の大当り図柄及び第2特別図柄の大当り図柄には、それぞれ予め定めた複数種類の大当り図柄がある。そして、複数種類の特別図柄の大当り図柄は、予め定めた比率で、複数種類の大当りに分類されている。具体的に、本実施形態では、100種類の第1特別図柄の大当り図柄の全てが大当り図柄ZAに分類されている。また、本実施形態では、100種類の第2特別図柄の大当り図柄の全てが大当り図柄ZBに分類されている。なお、以下の説明では、大当り図柄ZAに基づく大当りを「大当りZA」、大当り図柄ZBに基づく大当りを「大当りZB」と示す。
大当り遊技では、最初に、予め定めた時間(以下、オープニング時間と示す)にわたって、所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の開始を特定可能なオープニング演出である。なお、本実施形態において、大当り遊技におけるオープニング時間は、何れの大当りであっても「10秒」である。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、第1大入賞口18を開放するラウンド遊技が予め定めた上限回数を上限として行われる。即ち、本実施形態において、大当り遊技では、第1大入賞口18への遊技球の入球が許容される。1回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2終了条件が成立することによって終了される。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めた時間(以下、エンディング時間と示す)にわたって、所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の終了を認識可能なエンディング演出である。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。なお、本実施形態において、大当り遊技におけるエンディング時間は、何れの大当りであっても「10秒」である。
各大当りには、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数(図中、ラウンド回数と示す)が定められている。具体的に、大当りZAには、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数として「7回」が定められている。また、大当りZBには、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数として「10回」が定められている。さらに、各大当りには、1回のラウンド遊技における大入賞口の開放態様が定められている。具体的に、大当りZA及び大当りZBには、何れの大当りであっても、1回のラウンド遊技における大入賞口の開放態様として「25秒×1回」が定められている。即ち、大当りZA及び大当りZBにおいて、1回のラウンド遊技の上限時間は、「25秒」である。
また、各大当りには、大当り遊技後の確率状態が定められている。具体的に、大当りZA及び大当りZBには、大当り遊技後の確率状態として、高確率状態が定められている。なお、本実施形態において、大当り遊技後に高確率状態が付与される場合には、次の大当り遊技が付与されるまで、又は、転落抽選において高確率状態を終了させる終了結果(転落結果)に当選するまでの間、高確率状態が付与される。なお、以下の説明では、転落抽選において終了結果に当選することを、単に「転落抽選に当選」と示す。転落抽選について、詳しくは後述する。
また、各大当りには、大当り遊技後の開放状態が定められている。具体的に、大当りZA及び大当りZBには、大当り遊技後の開放状態として、第2開放状態が定められている。本実施形態において、大当り遊技後に第2開放状態が付与される場合には、次の大当り遊技が付与される大当り終了条件が成立するまで、又は、転落抽選に当選し且つ作動回数(本実施形態では100回)の特別ゲームが終了する転落終了条件が成立するまでの間、第2開放状態が付与される。転落終了条件は、第2開放状態に制御されてから作動回数の特別ゲームが終了するまでの間に転落抽選に当選し、その後、第2開放状態に制御されてから作動回数の特別ゲームが終了した場合、及び、第2開放状態に制御されてから作動回数の特別ゲームが終了した後に転落抽選に当選した場合に成立する。即ち、転落終了条件は、第2開放状態に制御された後、転落抽選に当選することと、第2開放状態に制御されてから作動回数の特別ゲームが終了することと、の両方が成立した時点で成立する。
これによれば、大当り遊技後には、次の大当り遊技が付与されない場合、少なくとも作動回数の特別ゲームが終了するまでは第2開放状態が継続するとともに、作動回数の特別ゲームが終了した後であっても、転落抽選に当選するまでは第2開放状態が継続する。言い換えれば、大当り遊技後には、次の大当り遊技が付与されない場合、高確率状態が継続しているか否かにかかわらず、作動回数の特別ゲームが終了するまでは第2開放状態が継続するとともに、作動回数の特別ゲームが終了した後であっても、高確率状態が継続している限りは第2開放状態が継続する。
また、図3(b)に示すように、パチンコ遊技機10は、特別図柄の小当り図柄として、1種類の小当り図柄を備えている。小当り図柄の種類は、小当りの種類としても把握できる。なお、本実施形態において、第1特別図柄の当り抽選では、小当りに当選しない一方で、第2特別図柄の当り抽選では、小当りに当選し得る。このため、本実施形態において、第1特別図柄には、小当り図柄が含まれていない一方で、第2特別図柄には、小当り図柄が含まれている。
小当り遊技では、最初に、予め定めた時間(以下、オープニング時間と示す)にわたって、所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、小当り遊技の開始を特定可能なオープニング演出である。小当り遊技では、オープニング時間の経過後に、第2大入賞口20を開放する開放遊技が行われる。開放遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1開放遊技終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2開放遊技終了条件が成立することによって終了される。そして、小当り遊技では、開放遊技が終了すると、予め定めた時間(以下、エンディング時間と示す)にわたって、所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、小当り遊技の終了を認識可能なエンディング演出である。小当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。
本実施形態の小当りでは、小当り遊技における第2大入賞口20の開放態様として「0.8秒×2回」が定められている。また、本実施形態の小当りでは、開放間のインターバル時間として「0.2秒」が定められている。即ち、本実施形態の小当りにおいて、開放遊技の上限時間は、「1.8秒」である。
また、本実施形態では、小当り遊技の開始前と、小当り遊技の終了後とで、遊技状態が変化しない。即ち、本実施形態では、低確率状態において小当りに当選したときには、小当り遊技の終了後も低確率状態となる一方で、高確率状態において小当りに当選したときには、小当り遊技の終了後も高確率となる。同様に、本実施形態では、第1開放状態において小当りに当選したときには、小当り遊技の終了後も第1開放状態となる一方で、第2開放状態において小当りに当選したときには、小当り遊技の終了後にも第2開放状態となる。さらに、本実施形態では、第2開放状態である場合、小当り遊技の開始前と、小当り遊技の終了後とで、作動回数の残り回数が変化しない。
次に、パチンコ遊技機10において、演出表示装置12で実行可能な演出の1つである演出図柄変動ゲームについて説明する。
演出図柄変動ゲームは、演出表示装置12において演出図柄が複数列で変動表示され、最終的に演出図柄の組み合わせが導出させる変動ゲームである。以下の説明では、演出図柄変動ゲームを略して「演出ゲーム」と示す。演出図柄は、キャラクタや模様等の装飾が施された図柄(飾り図柄)であって、表示演出を多様化させるためのものである。本実施形態において、演出ゲームは、第1列、第2列、及び第3列の図柄列をそれぞれ所定の方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。
演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。そして、演出ゲームでは、特別ゲームにて導出された特別図柄に応じた演出図柄の図柄組み合わせが導出される。特別ゲームで大当り図柄(大当り表示結果)が導出される場合には、演出ゲームでも、演出図柄による大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)が導出される。また、特別ゲームで小当り図柄(小当り表示結果)が導出される場合には、演出ゲームでも、演出図柄による小当りの図柄組み合わせ(小当り表示結果)が導出される。また、特別ゲームではずれ図柄(はずれ表示結果)が導出される場合には、演出ゲームでも、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ表示結果)が導出される。なお、以下の説明では、特別ゲームと演出ゲームとを特に区別しない場合、これらをまとめて「変動ゲーム」と示す場合がある。
本実施形態の演出ゲームでは、リーチ演出を実行可能である。本実施形態のリーチ演出は、演出ゲームにおいて全図柄列のうち特定列に同一の演出図柄を一時停止表示させた状態(所謂、リーチ状態)で行われる演出である。本実施形態において、リーチ演出は、実行中の特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与される期待度が高いことを示す演出である。以下の説明では、大当り表示結果が導出される期待度(大当りとなる期待度)を、単に「大当り期待度」と示す。本実施形態では、特別ゲームで大当り表示結果が導出される場合には、演出ゲームでも大当り表示結果が導出されるため、特別ゲームにおける大当り期待度は、演出ゲームにおける大当り期待度としても把握できる。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図4に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技盤YBの裏側(後方)に主制御基板40を備えている。主制御基板40は、各種の処理を行い、該処理の結果に応じて制御情報(制御コマンド)を出力する。また、パチンコ遊技機10は、遊技盤YBの裏側(後方)に副制御基板50を備えている。副制御基板50は、主制御基板40から入力した制御情報に基づいて所定の処理を実行する。例えば、副制御基板50は、演出表示装置12による表示演出、装飾ランプLAによる発光演出、及びスピーカSPによる音声演出を実行させるための処理を行う。
まず、主制御基板40について詳しく説明する。
主制御基板40は、主制御CPU40aと、主制御ROM40bと、主制御RAM40cと、を備えている。主制御CPU40aは、主制御プログラムを実行することにより、各種の処理を行う。
主制御ROM40bは、各種の判定や抽選に用いる判定値やテーブルなどを記憶している。また、主制御ROM40bは、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始してから終了する迄の変動時間を特定可能な情報である。変動パターンは、特別ゲームの実行中に行う演出ゲームなどの演出内容(変動態様)を特定可能な情報である。本実施形態の変動パターンには、大当り変動パターンと、小当り変動パターンと、はずれ変動パターンとがある。主制御RAM40cは、主制御CPU40aの処理結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主制御RAM40cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、主制御基板40は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、ハードウェア乱数として生成されてもよく、ソフトウェア乱数として生成されてもよい。
主制御CPU40aと、第1入球センサSE1、第2入球センサSE2、第3入球センサSE3、第1カウントセンサSE4、第2カウントセンサSE5、及びゲートセンサSE6とは、接続されている。主制御CPU40aは、各センサが遊技球を検知した際に出力する検知信号を入力可能に構成されている。主制御CPU40aと、情報表示装置13(第1特別図柄表示部13a、第2特別図柄表示部13b、第1特別保留表示部13c、第2特別保留表示部13d、普通図柄表示部13e、普通保留表示部13f)とは、接続されている。主制御CPU40aは、情報表示装置13の表示内容を制御可能に構成されている。主制御CPU40aと、第1アクチュエータA1、第2アクチュエータA2、及び第3アクチュエータA3とは、接続されている。主制御CPU40aは、各アクチュエータの動作を制御可能に構成されている。
次に、副制御基板50について詳しく説明する。
副制御基板50は、副制御CPU50aと、副制御ROM50bと、副制御RAM50cと、を備えている。副制御CPU50aは、副制御プログラムを実行することにより、演出に関する処理などを行う。
副制御ROM50bは、各種の判定や抽選に用いる判定値やテーブルなどを記憶している。副制御ROM50bは、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、音声演出に用いる音声演出データ、及び、図示しない可動体を動作させる可動体演出に用いる可動体演出データなどを記憶している。副制御RAM50cは、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副制御RAM50cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、副制御基板50は、副制御CPU50aによる乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。なお、副制御基板50は、乱数生成回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
副制御CPU50aと、演出表示装置12とは、接続されている。副制御CPU50aは、演出表示装置12の表示内容を制御可能に構成されている。副制御CPU50aと、装飾ランプLAとは、接続されている。副制御CPU50aは、装飾ランプLAの発光態様を制御可能に構成されている。副制御CPU50aと、スピーカSPとは、接続されている。副制御CPU50aは、スピーカSPの出力態様を制御可能に構成されている。
次に、主制御CPU40aによって実行される各種の処理について説明する。
主制御CPU40aは、所定の制御周期(例えば4ms)毎に行う割り込み処理として、特別図柄入力処理、及び特別図柄開始処理などを実行する。なお、本実施形態において、出力バッファに設定された制御情報(コマンド)は、割り込み処理として実行される情報出力処理によって副制御基板50へ出力される。
特別図柄入力処理において、主制御CPU40aは、第1入球口14への遊技球の入球に関する第1入球処理と、第2入球口15への遊技球の入球に関する第2入球処理と、第3入球口17への遊技球の入球に関する第3入球処理と、を実行する。
まず、特別図柄入力処理において、主制御CPU40aは、第1入球処理を実行する。第1入球処理において、主制御CPU40aは、第1入球センサSE1からの検知信号を入力したか否かに基づいて、第1入球口14に遊技球が入球したかを判定する(以下、第1入力判定と示す)。第1入力判定の判定結果が否定の場合、主制御CPU40aは、第1入球処理を終了する。一方、第1入力判定の判定結果が肯定の場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第1特別保留数が上限数(本実施形態では、4)未満であるかを判定する(以下、第1保留判定と示す)。第1保留判定の判定結果が否定の場合、主制御CPU40aは、第1入球処理を終了する。一方、第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主制御CPU40aは、第1特別保留数に1加算して更新する。また、主制御CPU40aは、更新後の第1特別保留数を表示するように情報表示装置13を制御する。そして、主制御CPU40aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第1保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
また、第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主制御CPU40aは、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM40cに記憶させる。このとき、主制御CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第1特別ゲーム用の乱数情報を主制御RAM40cに記憶させておくことで、第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。なお、例えば、乱数は、特別当り抽選に用いる当り乱数、大当り図柄の決定に用いる大当り図柄乱数、転落抽選に用いる転落乱数、変動パターンの決定に用いる変動パターン決定用乱数、普通当り抽選に用いる普通当り乱数などである。その後、主制御CPU40aは、第1入球処理を終了する。
第1入球処理を終了すると、主制御CPU40aは、第2入球処理を実行する。第2入球処理において、主制御CPU40aは、第2入球センサSE2からの検知信号を入力したか否かに基づいて、第2入球口15に遊技球が入球したかを判定する(以下、第2入力判定と示す)。第2入力判定の判定結果が否定の場合、主制御CPU40aは、第2入球処理を終了する。一方、第2入力判定の判定結果が肯定の場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第2特別保留数が上限数(本実施形態では、4)未満であるかを判定する(以下、第2保留判定と示す)。第2保留判定の判定結果が否定の場合、主制御CPU40aは、第2入球処理を終了する。一方、第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主制御CPU40aは、第2特別保留数に1加算して更新する。また、主制御CPU40aは、更新後の第2特別保留数を表示するように情報表示装置13を制御する。そして、主制御CPU40aは、更新後の第2特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第2保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
また、第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主制御CPU40aは、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM40cに記憶させる。このとき、主制御CPU40aは、第2特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主制御RAM40cに記憶させておくことで、第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。
また、主制御CPU40aは、特別図柄入力処理において、特別ゲーム用の乱数情報を取得すると、取得した乱数情報のうち当り乱数の値が、後述する特別当り抽選において大当りに当選することとなる乱数か否かを判定する。即ち、主制御CPU40aは、第2特別ゲームの保留条件が成立したことを契機として、保留条件が成立した第2特別ゲームの開始前に、該第2特別ゲームが大当りとなる第2特別ゲームであるか否かを事前判定する。また、主制御CPU40aは、特別図柄入力処理において、特別ゲーム用の乱数情報を取得すると、取得した乱数情報のうち転落乱数の値が、後述する転落抽選に当選することとなる乱数か否かを判定する。即ち、主制御CPU40aは、第2特別ゲームの保留条件が成立したことを契機として、保留条件が成立した第2特別ゲームの開始前に、該第2特別ゲームが転落抽選に当選する第2特別ゲームであるか否かを事前判定する。そして、主制御CPU40aは、事前判定の結果を特定可能な制御情報(以下、事前判定コマンドと示す)を出力バッファに格納する。その後、主制御CPU40aは、第2入球処理を終了する。
第2入球処理を終了すると、主制御CPU40aは、第3入球処理を実行する。第3入球処理において、主制御CPU40aは、第3入球センサSE3からの検知信号を入力したか否かに基づいて、第3入球口17に遊技球が入球したかを判定する(以下、第3入力判定と示す)。第3入力判定の判定結果が否定の場合、主制御CPU40aは、第3入球処理を終了するとともに、特別図柄入力処理を終了する。一方、第3入力判定の判定結果が肯定の場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第2特別保留数が上限数未満であるかを判定する(以下、第3保留判定と示す)。第3保留判定の判定結果が否定の場合、主制御CPU40aは、第3入球処理を終了するとともに、特別図柄入力処理を終了する。
一方、第3保留判定の判定結果が肯定の場合、主制御CPU40aは、第2入球処理における第2保留判定の判定結果が肯定であるときと同様に、第2特別保留数に1加算して更新するとともに、更新後の第2特別保留数を表示するように情報表示装置13を制御し、第2保留数コマンドを出力バッファに格納する。さらに、第3保留判定の判定結果が肯定の場合、主制御CPU40aは、第2入球処理における第2保留判定の判定結果が肯定であるときと同様に、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を第2特別ゲーム用の乱数情報として主制御RAM40cに記憶させる。また、第3保留判定の判定結果が肯定の場合、主制御CPU40aは、第2入球処理における第2保留判定の判定結果が肯定であるときと同様に、保留条件が成立した第2特別ゲームが大当りとなる第2特別ゲームであるか否かと、転落抽選に当選する第2特別ゲームであるか否かと、を事前判定する。そして、主制御CPU40aは、事前判定の結果を特定可能な事前判定コマンドを出力バッファに格納する。その後、主制御CPU40aは、第3入球処理を終了するとともに、特別図柄入力処理を終了する。
次に、主制御CPU40aが行う特別図柄開始処理について説明する。
主制御CPU40aは、特別ゲームの実行条件が成立しているかを判定する(以下、実行判定と示す)。実行判定において主制御CPU40aは、当り遊技(大当り遊技、小当り遊技)中ではなく、且つ大当り遊技の開始待ち状態ではない場合に肯定判定する一方で、当り遊技中、又は大当り遊技の開始待ち状態中である場合に否定判定する。大当り遊技の開始待ち状態について、詳しくは後述する。実行判定の判定結果が否定の場合、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、実行判定の判定結果が肯定の場合、主制御CPU40aは、第1特別ゲームの実行中であるかの第1実行中判定を行う。第1実行中判定において第1特別ゲームの実行中ではないと判定した場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第1特別保留数が1以上であるか否かを判定する。第1特別保留数が1以上である場合、主制御CPU40aは、第1特別ゲームの実行に係る第1特別図柄開始処理を実行する。
また、第1実行中判定において第1特別ゲームの実行中であると判定した場合、第1特別保留数が1以上ではない(第1特別保留数が0(零)である)場合、及び第1特別図柄開始処理を終了した場合、主制御CPU40aは、第2特別ゲームの実行中であるかの第2実行中判定を行う。第2実行中判定において第2特別ゲームの実行中ではないと判定した場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第2特別保留数が1以上であるか否かを判定する。第2特別保留数が1以上である場合、主制御CPU40aは、第2特別ゲームの実行に係る第2特別図柄開始処理を実行する。一方、第2実行中判定において第2特別ゲームの実行中であると判定した場合、及び第2特別保留数が1以上ではない(第2特別保留数が0(零)である)場合、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
第1特別図柄開始処理において主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第1特別保留数を1減算して更新する。主制御CPU40aは、更新後の第1特別保留数が表示されるように、情報表示装置13を制御する。また、主制御CPU40aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な第1保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主制御CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM40cから読み出す。なお、主制御CPU40aは、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM40cから消去する。その後、主制御CPU40aは、読み出した乱数情報に基づいて各種の抽選を行う。具体的に、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている確率状態を特定可能な情報(以下、確率状態フラグと示す)を参照し、高確率状態であるかを判定する。そして、高確率状態である場合、主制御CPU40aは、転落抽選を行った後に、第1特別当り抽選を行う。一方、高確率状態ではない(低確率状態である)場合、主制御CPU40aは、転落抽選を行うことなく、第1特別当り抽選を行う。
まず、転落抽選(転落判定)について説明する。主制御CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な転落乱数の値と、主制御ROM40bに記憶されている転落判定値とをもとに、終了結果に当選とするかの転落抽選を行う。例えば、主制御CPU40aは、転落乱数の値と転落判定値が一致するか否かにより転落抽選を行ってもよい。また、主制御CPU40aは、転落乱数の値と転落判定値を加算した値が、所定値を超えているか否かにより転落抽選を行ってもよい。そして、転落抽選に当選した場合、主制御CPU40aは、低確率状態であることを特定可能な値を確率状態フラグに設定し、確率状態フラグを更新する。これにより、高確率状態が終了して、低確率状態に制御される。即ち、本実施形態において、主制御CPU40aは、高確率状態に制御している場合には、転落抽選に当選したことを契機として低確率状態に制御する。本実施形態において、転落抽選は、終了抽選に相当する。
次に、第1特別当り抽選(第1特別図柄の当り判定)について説明する。主制御CPU40aは、第1特別当り抽選として、大当りに当選とするか否かの大当り抽選(大当り判定)を行う一方で、小当りに当選とするか否かの小当り抽選(小当り判定)を行わない。即ち、本実施形態において、第1特別当り抽選では、小当りに当選しない。言い換えれば、本実施形態において、第1特別当り抽選には、大当り抽選を含む一方で、小当り抽選を含まない。
主制御CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な当り乱数の値と、主制御ROM40bに記憶されている大当り判定値とをもとに、大当り抽選を行う。このとき、主制御CPU40aは、現在の確率状態に応じて異なる大当り判定値を用いて大当り抽選を行う。具体的に、主制御CPU40aは、高確率状態において、低確率状態と比較して、大当りに当選する確率が高くなるように大当り抽選を行う。例えば、主制御CPU40aは、当り乱数の値と大当り判定値が一致するか否かにより大当り抽選を行ってもよい。この場合、高確率状態において大当りに当選する確率を高くするには、低確率状態と比較して大当り判定値の数を多くするとよい。また、主制御CPU40aは、当り乱数の値と大当り判定値を加算した値が、所定値を超えているか否かにより大当り抽選を行ってもよい。この場合、高確率状態において大当りに当選する確率を高くするには、低確率状態と比較して大当り判定値を大きい値にしてもよいし、所定値を小さい値にしてもよい。
第1特別当り抽選において大当りに当選した場合、主制御CPU40aは、乱数情報から特定可能な大当り図柄乱数の値を用いた抽選により、第1特別ゲームで導出させる大当り図柄を決定する。大当り図柄の決定は、大当りの種類の決定に相当する。また、主制御CPU40aは、乱数情報から特定可能な変動パターン決定用乱数の値を用いた抽選により、大当り変動パターンを決定する。一方、第1特別当り抽選において大当りに当選しなかった場合(はずれの場合)、主制御CPU40aは、第1特別ゲームで導出させるはずれ図柄を決定する。また、主制御CPU40aは、乱数情報から特定可能な変動パターン決定用乱数の値を用いた抽選により、はずれ変動パターンを決定する。その後、主制御CPU40aは、第1特別図柄開始処理を終了する。
また、第2特別図柄開始処理において主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第2特別保留数を1減算して更新する。主制御CPU40aは、更新後の第2特別保留数が表示されるように情報表示装置13を制御する。また、主制御CPU40aは、更新後の第2特別保留数を特定可能な第2保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主制御CPU40aは、第2特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM40cから読み出す。なお、主制御CPU40aは、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM40cから消去する。その後、主制御CPU40aは、読み出した乱数情報に基づいて各種の抽選を行う。具体的に、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている確率状態フラグを参照し、高確率状態であるかを判定する。そして、高確率状態である場合、主制御CPU40aは、転落抽選を行った後に、第2特別当り抽選を行う。一方、高確率状態ではない(低確率状態である)場合、主制御CPU40aは、転落抽選を行うことなく、第2特別当り抽選を行う。第2特別図柄開始処理における転落抽選は、上述した第1特別図柄開始処理における転落抽選と同様であるため、説明を省略する。
第2特別当り抽選として、主制御CPU40aは、大当りに当選とするか否かの大当り抽選と、小当りに当選とするか否かの小当り抽選とを行う。即ち、本実施形態において、第2特別当り抽選には、大当り抽選と小当り抽選とを含む。
主制御CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な当り乱数の値と、主制御ROM40bに記憶されている大当り判定値とをもとに、大当り抽選を行う。このとき、主制御CPU40aは、現在の確率状態に応じて異なる大当り判定値を用いて大当り抽選を行う。具体的に、主制御CPU40aは、高確率状態において、低確率状態と比較して、大当りに当選する確率が高くなるように大当り抽選を行う。第2特別当り抽選において大当りに当選した場合、主制御CPU40aは、乱数情報から特定可能な大当り図柄乱数の値を用いた抽選により、第2特別ゲームで導出させる大当り図柄を決定する。また、主制御CPU40aは、乱数情報から特定可能な変動パターン決定用乱数の値を用いた抽選により、大当り変動パターンを決定する。
また、第2特別当り抽選において大当りに当選しなかった場合、主制御CPU40aは、読み出した乱数情報に基づいて、小当り抽選を行う。主制御CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な当り乱数の値と、主制御ROM40bに記憶されている小当り判定値とをもとに、小当り抽選を行う。例えば、主制御CPU40aは、当り乱数の値と小当り判定値が一致するか否かにより小当り抽選を行ってもよい。また、主制御CPU40aは、当り乱数の値と小当り判定値を加算した値が、所定値を超えているか否かにより小当り抽選を行ってもよい。本実施形態では、第2特別当り抽選において小当りに当選する確率は、第2特別当り抽選において大当りに当選する確率よりも高い。また、本実施形態では、第2特別当り抽選において小当りに当選する確率は、第2特別当り抽選においてはずれとなる確率(大当り及び小当りの何れにも当選しない確率)よりも高い。このため、本実施形態では、第2入球口15又は第3入球口17へ遊技球を入球させて第2特別ゲームが実行される場合、大半は小当りとなって小当り遊技が付与されるようになっており、はずれとなる機会及び大当りとなる機会は少ない。
第2特別当り抽選において小当りに当選した場合、主制御CPU40aは、第2特別ゲームで導出させる小当り図柄を決定する。また、主制御CPU40aは、乱数情報から特定可能な変動パターン決定用乱数の値を用いた抽選により、小当り変動パターンを決定する。一方、第2特別当り抽選において大当り及び小当りの何れにも当選しなかった場合(はずれの場合)、主制御CPU40aは、第2特別ゲームで導出させるはずれ図柄を決定する。また、主制御CPU40aは、乱数情報から特定可能な変動パターン決定用乱数の値を用いた抽選により、はずれ変動パターンを決定する。その後、主制御CPU40aは、第2特別図柄開始処理を終了する。
そして、特別図柄開始処理を終了すると、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理とは別の処理を行い、特別ゲームを実行させる。具体的に、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を特定可能な制御情報(以下、図柄コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、主制御CPU40aは、特別ゲームが開始されるように、情報表示装置13を制御する。さらに、主制御CPU40aは、特別ゲームを開始させることに伴って、特別図柄開始処理において決定した変動パターンを特定可能な制御情報(以下、変動パターン指定コマンドと示す)を出力バッファに格納する。本実施形態において、変動パターン指定コマンドは、特別ゲームの開始を示す制御情報としても把握できる。また、主制御CPU40aは、特別ゲームを開始させることに伴って、特別図柄開始処理において実行した転落抽選の結果を特定可能な制御情報(以下、転落指定コマンドと示す)を出力バッファに格納する。続いて、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間を計時する。そして、主制御CPU40aは、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が導出されるように、情報表示装置13を制御する。このとき、主制御CPU40aは、第1特別ゲームにおいて大当り図柄を導出させた場合、第2特別ゲームの実行中であれば、該第2特別ゲームにおいて、特別図柄開始処理で決定した特別図柄にかかわらずはずれ図柄を導出させるように情報表示装置13を制御する。同様に、主制御CPU40aは、第2特別ゲームにおいて大当り図柄を導出させた場合、第1特別ゲームの実行中であれば、該第1特別ゲームにおいて、特別図柄開始処理で決定した特別図柄にかかわらずはずれ図柄を導出させるように情報表示装置13を制御する。即ち、主制御CPU40aは、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち何れか一方の特別ゲームの実行中である場合に、他方の特別ゲームにおいて大当り図柄を導出させたときには、一方の特別ゲームにおいて、特別図柄開始処理で決定した特別図柄にかかわらずはずれ図柄を導出させるように情報表示装置13を制御する。
また、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、演出図柄による図柄組み合わせを導出させるためのゲーム終了コマンドを出力バッファに格納する。以上のような制御により、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理により決定された変動パターンに定められた変動時間に亘って特別ゲームを実行させるように制御する。
上述したように、本実施形態において、主制御CPU40aは、第1特別図柄開始処理において小当り抽選を行わない一方で、第2特別図柄開始処理において小当り抽選を行う。このため、本実施形態の第2特別当り抽選では、第1特別当り抽選と比較して小当りに当選する確率が高い。
また、主制御CPU40aは、特別ゲームにおいて大当り図柄を導出した場合、大当り遊技の開始待ち状態とし、大当り遊技の開始待ち状態であることを特定可能な制御情報(以下、開始待ちコマンドと示す)を出力バッファに格納する。大当り遊技の開始待ち状態は、ゲート22に遊技球を通過させることで大当り遊技を開始可能な状態である。言い換えれば、大当り遊技の開始待ち状態は、未だ大当り遊技が開始されていない状態であって、大当り遊技を開始可能な状態である。即ち、大当り遊技の開始待ち状態は、大当り遊技の開始が停滞している状態であって、大当り遊技の開始に関して停滞制御が行われている状態であるともいえる。
上述したような特別図柄開始処理により、本実施形態において、主制御CPU40aは、遊技球が第1入球口14、第2入球口15、又は第3入球口17に入球したことを条件として特別当り抽選を行う。特に、主制御CPU40aは、遊技球が第1入球口14に入球したことを条件として第1特別当り抽選を行う。また、主制御CPU40aは、遊技球が第2入球口15又は第3入球口17に入球したことを条件として第2特別当り抽選を行う。本実施形態では、主制御CPU40aが特別図柄開始処理において特別当り抽選を行うことにより、特別抽選手段が実現される。
ここで、本実施形態における変動パターンの決定態様(決定条件)について説明する。
図5に示すように、本実施形態において、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理で変動パターンを決定するに際して、1又は複数の変動パターンを含む変動パターン群の中から何れかの変動パターンを決定する。本実施形態において、変動パターン群は複数ある。そして、主制御CPU40aは、現在の遊技状態に対応する変動パターン群に含まれている変動パターンの中から何れかの変動パターンを決定する。言い換えれば、本実施形態において、主制御CPU40aは、複数種類の決定態様のうち何れかの決定態様により変動パターンを決定する。以下の説明では、低確率状態且つ第1開放状態であるときの遊技状態を「第1低確状態」と示すとともに、低確率状態且つ第2開放状態であるときの遊技状態を「第2低確状態」と示す。また、以下の説明では、高確率状態且つ第1開放状態であるときの遊技状態を「第1高確状態」と示すとともに、高確率状態かつ第2開放状態であるときの遊技状態を「第2高確状態」と示す。なお、本実施形態において、第1低確状態は、通常遊技状態に相当する。
例えば、主制御CPU40aは、第1低確状態であるときには、第1変動パターン群に含まれている変動パターンの中から何れかの変動パターンを決定する。また、主制御CPU40aは、第2低確状態であるときには、第2変動パターン群に含まれている変動パターンの中から何れかの変動パターンを決定する。さらに、主制御CPU40aは、第1高確状態であるときには、第3変動パターン群に含まれている変動パターンの中から何れかの変動パターンを決定する。そして、主制御CPU40aは、第2高確状態であるときには、第2低確状態であるときと同様に、第2変動パターン群に含まれている変動パターンの中から何れかの変動パターンを決定する。
本実施形態において、第1変動パターン群〜第3変動パターン群の各変動パターン群では、各変動パターン群に含まれている変動パターンのうち一部又は全部の変動パターンが異ならされている。本実施形態において、第1変動パターン群に含まれている変動パターンの中から第2特別ゲームの変動パターンを決定する場合の第2特別ゲームの平均変動時間は、第1時間である。また、本実施形態において、第2変動パターン群に含まれている変動パターンの中から第2特別ゲームの変動パターンを決定する場合の第2特別ゲームの平均変動時間は、第2時間であり、第3変動パターン群に含まれている変動パターンの中から第2特別ゲームの変動パターンを決定する場合の第2特別ゲームの平均変動時間は、第3時間である。そして、本実施形態では、第3時間<第2時間<第1時間の順に、第2特別ゲームの平均変動時間が長くなっている。即ち、本実施形態では、第1高確状態であるときには、他の遊技状態であるときよりも第2特別ゲームの平均変動時間が短い。言い換えれば、本実施形態において、第2特別ゲームの変動時間は、第1高確状態である場合、他の遊技状態であるときと比較して短くなり易い。また、本実施形態では、第2低確状態又は第2高確状態であるときには、第1低確状態であるときよりも第2特別ゲームの平均変動時間が短い。言い換えれば、本実施形態において、第2特別ゲームの変動時間は、第2低確状態又は第2高確状態である場合、第1低確状態であるときと比較して短くなり易い。
特に、本実施形態において、第1変動パターン群には、第2特別ゲームの変動パターンとして、所定の変動時間(例えば、10分)を定めた変動パターンが含まれている一方で、所定の変動時間よりも短い変動時間を定めた変動パターンが含まれていない。一方、第2変動パターン群及び第3変動パターン群には、第2特別ゲームの変動パターンとして、所定の変動時間よりも短い変動時間を定めた変動パターンが含まれている一方で、所定の変動時間以上の変動時間を定めた変動パターンが含まれていない。即ち、本実施形態において、第1低確状態であるときには、第2特別ゲームの変動時間が所定の変動時間となる一方で、第2低確状態、第1高確状態、及び第2高確状態の何れかであるときには、第2特別ゲームの変動時間が所定の変動時間未満の変動時間となる。
次に、主制御CPU40aが行う賞球処理について説明する。
主制御CPU40aは、第1入球センサSE1から検知信号を入力した場合、予め定められた数の遊技球を払い出すように制御する。同様に、主制御CPU40aは、第2入球センサSE2、第3入球センサSE3、第1カウントセンサSE4、及び第2カウントセンサSE5の各センサから検知信号を入力した場合、各センサに定められた数の遊技球を払い出すように制御する。本実施形態において、第1カウントセンサSE4及び第2カウントセンサSE5の各センサから検知信号を入力した場合に払い出される賞球の個数は、第1入球センサSE1、第2入球センサSE2、及び第3入球センサSE3の各センサから検知信号を入力した場合に払い出される賞球の個数よりも多い。
次に、主制御CPU40aが行う大当り処理について説明する。主制御CPU40aは、大当り遊技の開始待ち状態において、ゲートセンサSE6から検知信号を入力した場合、大当り処理を実行する。大当り処理において、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄(大当りの種類)に基づく大当り遊技を開始させる制御を行う。上述したように、本実施形態では、特別当り抽選において大当りに当選した場合、特別ゲームにおいて大当り図柄を導出した後に、大当り遊技の開始待ち状態となる。即ち、本実施形態では、特別当り抽選において大当りに当選したときには、特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。
大当り処理において、主制御CPU40aは、最初にオープニング時間の開始を特定可能な情報(以下、オープニングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主制御CPU40aは、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。具体的に、主制御CPU40aは、大当り図柄(大当りの種類)に定められた開放態様で第1大入賞口18を開放させるように制御することにより、ラウンド遊技を開始させる。そして、主制御CPU40aは、ラウンド遊技を開始させた後、第1終了条件又は第2終了条件が成立すると、第1大入賞口18を閉鎖させるように制御することにより、ラウンド遊技を終了させる。主制御CPU40aは、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。また、主制御CPU40aは、ラウンド遊技を開始するごとに、ラウンド遊技の開始を特定可能な情報(以下、ラウンドコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主制御CPU40aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能な情報(以下、エンディングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主制御CPU40aは、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。
次に、主制御CPU40aが行う小当り処理について説明する。主制御CPU40aは、小当りの特別ゲームが終了すると、小当り処理を実行する。小当り処理において、主制御CPU40aは、小当り遊技を付与させる制御を行う。即ち、特別当り抽選において小当りに当選した場合、主制御CPU40aは、特別ゲームの終了後に小当り遊技を付与する。なお、本実施形態において、主制御CPU40aは、小当りの特別ゲームが終了すると、ゲートセンサSE6から検知信号を入力したか否かにかかわらず小当り処理を行う。
小当り処理において、主制御CPU40aは、最初にオープニング時間の開始を特定可能な情報(以下、小当りオープニングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主制御CPU40aは、オープニング時間が経過すると、小当り図柄(小当りの種類)に定められた開放態様で第2大入賞口20を開放させるように第3アクチュエータA3を制御することにより、開放遊技を開始させる。また、主制御CPU40aは、開放遊技を開始させたことを契機として、開放遊技の開始を特定可能な情報(以下、開放遊技コマンドと示す)を出力バッファに格納する。その後、主制御CPU40aは、第1の開放遊技終了条件又は第2の開放遊技終了条件が成立すると、第2大入賞口20を閉鎖させるように制御することにより、開放遊技を終了させる。主制御CPU40aは、開放遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能な情報(以下、小当りエンディングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主制御CPU40aは、エンディング時間が経過すると、小当り遊技を終了する。
次に、主制御CPU40aが行う遊技状態に関する処理について説明する。
主制御CPU40aは、大当り遊技を開始させるに際して、遊技状態を第1低確状態(低確率状態且つ第1開放状態)に制御する。このため、本実施形態において、大当り遊技中は、第1低確状態となる。また、主制御CPU40aは、大当りに当選した場合、大当り図柄(大当りの種類)に応じて大当り遊技の終了後に制御する遊技状態を特定する。そして、主制御CPU40aは、大当り遊技の終了に伴って、特定した遊技状態に制御する。
主制御RAM40cには、遊技状態を特定可能な情報が記憶されている。主制御RAM40cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報には、上述した確率状態フラグと、第1開放状態及び第2開放状態のうち何れの開放状態であるかを特定可能な開放状態フラグと、がある。
低確率状態に制御する場合、主制御CPU40aは、低確率状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定するとともに、低確率状態を特定可能な制御情報(以下、低確コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、高確率状態に制御する場合、主制御CPU40aは、高確率状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定するとともに、高確率状態を特定可能な制御情報(以下、高確コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、第1開放状態に制御する場合、主制御CPU40aは、第1開放状態を特定可能な値を開放状態フラグに設定するとともに、第1開放状態を特定可能な制御情報(以下、第1開放コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、第2開放状態に制御する場合、主制御CPU40aは、第2開放状態を特定可能な値を開放状態フラグに設定するとともに、第2開放状態を特定可能な制御情報(以下、第2開放コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
また、主制御CPU40aは、第2開放状態に制御する場合、作動回数に相当する回数を、第2開放状態に制御する残り回数として主制御RAM40cに記憶させる。また、主制御CPU40aは、作動回数を特定可能な情報(以下、作動回数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。そして、主制御CPU40aは、特別ゲームが実行される毎に、主制御RAM40cに記憶されている作動回数の残り回数を1減算する。主制御CPU40aは、作動回数の残り回数が0となった場合、作動回数の残り回数が0となった特別ゲームの終了に伴って、第1開放状態に制御する。なお、本実施形態において、主制御CPU40aは、第2特別ゲームが実行される毎に、主制御RAM40cに記憶されている作動回数の残り回数を1減算する一方で、第1特別ゲームが実行されたときには、作動回数の残り回数を減算しないように制御してもよい。
また、主制御CPU40aは、小当りに当選した場合であっても、遊技状態を変化させない。即ち、主制御CPU40aは、小当り遊技の開始前と、小当り遊技の終了後とで、同一の遊技状態に制御する。そして、主制御CPU40aは、小当りに当選した場合であっても、作動回数を更新しない。
本実施形態では、主制御CPU40aが上述した遊技状態に関する処理を実行することにより、遊技状態を制御する状態制御手段が実現される。そして、本実施形態において、主制御CPU40aは、上述した遊技状態に関する処理を実行することにより、低確率状態と、高確率状態と、を含む複数の確率状態のうち何れかの確率状態に制御可能であるとともに、第1開放状態と、第2開放状態と、を含む複数の開放状態のうち何れかの開放状態に制御可能である。
次に、主制御CPU40aが行う普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において、主制御CPU40aは、ゲートセンサSE6から検知信号を入力したかに基づいて、遊技球がゲート22を通過(入球)したか否かを判定する。遊技球がゲート22を通過していない場合、主制御CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球がゲート22を通過した場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている普通保留数が上限数(本実施形態では、4)未満であるか否かを判定する。普通保留数が上限数未満ではない場合、主制御CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている普通保留数を1加算して更新する。この場合、主制御CPU40aは、更新後の普通保留数を表示するように、情報表示装置13を制御する。また、主制御CPU40aは、更新後の普通保留数を特定可能な制御情報(以下、普通保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。次に、主制御CPU40aは、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM40cに記憶させる。この場合、主制御CPU40aは、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。なお、例えば、乱数は、普通当り抽選(普通当り判定)に用いる普通当り乱数などである。その後、主制御CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。
次に、主制御CPU40aが行う普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において、主制御CPU40aは、普通ゲームの実行条件が成立しているかを判定する。主制御CPU40aは、普通当り遊技中ではなく、且つ普通ゲーム中ではない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中、又は普通ゲーム中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主制御CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通ゲームの実行条件が成立している場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている普通保留数が1以上であるか否かを判定する。普通保留数が1以上ではない場合、主制御CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。普通保留数が1以上である場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている普通保留数を1減算して更新する。この処理において、主制御CPU40aは、更新後の普通保留数が表示されるように、情報表示装置13を制御する。また、主制御CPU40aは、更新後の普通保留数を特定可能な普通保留数コマンドを出力バッファに格納する。
次に、主制御CPU40aは、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM40cから読み出す。なお、主制御CPU40aは、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM40cから消去する。続いて、主制御CPU40aは、読み出した乱数情報に基づいて、普通当り抽選(普通当り判定)を行う。本実施形態では、主制御CPU40aが、普通図柄開始処理において普通当り抽選を実行することにより、遊技球がゲート22へ入球(通過)したことを条件として普通当り抽選を行う普通当り抽選手段が実現される。
図6に示すように、主制御CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な普通当り乱数の値と、主制御ROM40bに記憶されている普通当り判定値とをもとに、普通当り抽選を行う。このとき、主制御CPU40aは、現在の開放状態に応じて異なる普通当り判定値を用いて普通当り抽選を行う。具体的に、主制御CPU40aは、第2開放状態において、第1開放状態と比較して、普通当り確率が高くなるように普通当り抽選を行う。例えば、主制御CPU40aは、普通当り乱数の値と普通当り判定値が一致するか否かにより普通当り抽選を行ってもよい。この場合、第2開放状態における普通当り確率を高くするには、第1開放状態と比較して普通当り判定値の数を多くするとよい。また、主制御CPU40aは、普通当り乱数の値と普通当り判定値を加算した値が、所定値を超えているか否かにより普通当り抽選を行ってもよい。この場合、第2開放状態における普通当り確率を高くするには、第1開放状態と比較して普通当り判定値を大きい値にしてもよいし、所定値を小さい値にしてもよい。普通当りに当選した場合、主制御CPU40aは、普通ゲームで導出させる普通当り図柄を決定する。
また、主制御CPU40aは、普通図柄開始処理において、普通ゲームの変動時間を決定する。本実施形態において、普通ゲームの変動時間は、複数種類ある。そして、主制御CPU40aは、普通ゲームの変動時間として、複数種類の変動時間の中から何れかの変動時間を決定する。本実施形態において、普通ゲームの変動時間には、第1普通変動時間と、該第1普通変動時間よりも長い第2普通変動時間と、該第2普通変動時間よりも長い第3普通変動時間と、がある。例えば、本実施形態において、第1普通変動時間は0.2秒であり、第2普通変動時間は0.3秒であり、第3普通変動時間は3分である。なお、以下の説明では、第3普通変動時間が決定された場合の普通ゲームを、「ロング変動の普通ゲーム」と示す場合がある。本実施形態において、第3普通変動時間は、特定変動時間に相当する。
ここで、普通ゲームの変動時間を決定するときの主制御CPU40aの制御について詳しく説明する。本実施形態において、主制御CPU40aは、現在の開放状態に応じて、普通ゲームの平均変動時間が異ならされるように変動時間を決定する。例えば、主制御CPU40aは、第2開放状態において、第1開放状態と比較して、普通ゲームの平均変動時間が短くなるように普通ゲームの変動時間を決定する。
具体的に、本実施形態において、主制御CPU40aは、第1開放状態であるときには、所定の乱数を用いた抽選により普通ゲームの変動時間を決定する。このとき、主制御CPU40aは、第1決定抽選と、第2決定抽選と、の2段階の抽選により普通ゲームの変動時間を決定する。即ち、本実施形態において、第1開放状態であるときには、複数段階の抽選により普通ゲームの変動時間が決定される。第1決定抽選は、第2決定抽選における普通ゲームの変動時間の決定割合を決定する抽選である。第2決定抽選は、第1決定抽選により決定された決定割合で普通ゲームの変動時間を決定する抽選である。主制御CPU40aは、第1決定抽選において、第2決定抽選における決定割合として、第1決定割合と、第2決定割合と、のうち何れかの決定割合を決定する。そして、第1決定割合を決定した場合、主制御CPU40aは、第2決定抽選において、普通ゲームの変動時間として第2普通変動時間を決定する一方で、第1普通変動時間及び第3普通変動時間を決定しない。第2決定割合を決定した場合、主制御CPU40aは、第2決定抽選において、普通ゲームの変動時間として第2普通変動時間及び第3普通変動時間の何れかを決定する一方で、第1普通変動時間を決定しない。なお、主制御CPU40aは、第1決定抽選において第1決定割合を決定した場合、第2決定抽選を行うことなく、普通ゲームの変動時間として第2普通変動時間を決定してもよい。これにより、本実施形態において、第1開放状態であるときには、普通ゲームの変動時間が第3普通変動時間となる場合があるとともに、第1開放状態であるときであっても、普通ゲームの変動時間が第3普通変動時間とならない場合がある。
また、本実施形態において、主制御CPU40aは、第2開放状態であるときには、普通ゲームの変動時間として、第1普通変動時間を決定する。このとき、主制御CPU40aは、所定の乱数を用いた抽選において、普通ゲームの変動時間として第1普通変動時間を決定する。即ち、本実施形態において、第2開放状態であるときには、1段階の抽選により普通ゲームの変動時間が決定される。なお、主制御CPU40aは、第2開放状態であるときには、所定の乱数を用いた抽選を行うことなく、普通ゲームの変動時間として第1普通変動時間を決定してもよい。これにより、本実施形態において、第2開放状態であるときには、普通ゲームの変動時間が第3普通変動時間とはならない。普通ゲームの変動時間を決定した後、主制御CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。
そして、主制御CPU40aは、普通図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主制御CPU40aは、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が導出されるように、情報表示装置13を制御する。また、主制御CPU40aは、普通ゲームを開始させることに伴って、決定した普通図柄の種類と、決定した普通ゲームの変動時間と、を特定可能な制御情報(以下、普通ゲーム開始コマンドと示す)を出力バッファに格納する。本実施形態において、普通ゲーム開始コマンドは、普通ゲームの開始を示す制御情報としても把握できる。また、主制御CPU40aは、普通ゲームを終了させることに伴って、普通ゲームの終了を示す制御情報(以下、普通ゲーム終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
次に、主制御CPU40aが行う普通当り処理について説明する。主制御CPU40aは、普通当りの普通ゲームが終了すると、普通当り処理を実行する。普通当り処理において、主制御CPU40aは、普通当り遊技を付与させる制御を開始する。即ち、本実施形態では、普通当りにおいて普通当りに当選したときには、普通ゲームの終了後に普通当り遊技が付与される。普通当り処理において、主制御CPU40aは、第2入球口15を開放させるように第1アクチュエータA1を制御することにより、普通当り遊技を付与する。即ち、主制御CPU40aは、普通当り遊技において、第1可変部材16を開状態に制御する。このとき、主制御CPU40aは、現在の開放状態に応じて、第2入球口15の開放態様が異ならされるように制御する。例えば、主制御CPU40aは、第2開放状態において、第1開放状態と比較して、第2入球口15の開放時間が長くなるように制御する。
具体的に、本実施形態において、主制御CPU40aは、第1開放状態である場合、普通当り遊技において第2入球口15を1回開放させるように制御する一方で、第2開放状態である場合、普通当り遊技において第2入球口15を3回開放させるように制御する。また、本実施形態において、主制御CPU40aは、第1開放状態である場合、1回の開放につき0.5秒を上限として第2入球口15を開放させるように制御する一方で、第2開放状態である場合、1回の開放につき1.8秒を上限として第2入球口15を開放させるように制御する。なお、主制御CPU40aは、第2開放状態である場合、普通当り遊技において第2入球口15を複数回開放させるに際しては、1回の開放が終了した後、0.4秒のインターバル時間にわたって第2入球口15を閉鎖した後に次の開放を行わせるように制御する。
次に、副制御CPU50aによって実行される各種の処理について説明する。
まず、副制御CPU50aが行う状態処理について説明する。副制御RAM50cには、遊技状態を特定可能な情報が記憶されている。副制御RAM50cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報には、低確率状態と高確率状態のうち何れであるかを特定可能な情報(以下、副確率状態フラグと示す)がある。副制御RAM50cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報には、第1開放状態と第2開放状態のうち何れであるかを特定可能な情報(以下、副開放状態フラグと示す)がある。
副制御CPU50aは、低確コマンドを入力した場合、低確率状態を特定可能な値を副確率状態フラグに設定する一方で、高確コマンドを入力した場合、高確率状態を特定可能な値を副確率状態フラグに設定する。また、副制御CPU50aは、第1開放コマンドを入力した場合、第1開放状態を特定可能な値を副開放状態フラグに設定する一方で、第2開放コマンドを入力した場合、第2開放状態を特定可能な値を副開放状態フラグに設定する。これにより、副制御CPU50aは、現在の遊技状態を特定可能である。
また、副制御CPU50aは、作動回数コマンドを入力した場合、該作動回数コマンドから特定可能な作動回数を副制御RAM50cに記憶させる。そして、副制御CPU50aは、変動パターン指定コマンドを入力する毎に、副制御RAM50cに記憶されている作動回数を1減算する。これにより、副制御CPU50aは、作動回数の残り回数を特定可能である。なお、本実施形態において、副制御CPU50aは、第2特別ゲーム用の変動パターン指定コマンドを入力する毎に、副制御RAM50cに記憶されている作動回数の残り回数を1減算する一方で、第1特別ゲーム用の変動パターン指定コマンドを入力したときには、作動回数の残り回数を減算しないように制御してもよい。
次に、演出ゲームを実行するための演出図柄変動処理について説明する。
演出図柄変動処理において、副制御CPU50aは、図柄コマンドを入力すると、図柄コマンドにより指定された特別図柄に基づき、演出ゲームで導出させる演出図柄の組み合わせを決定する。副制御CPU50aは、特別図柄の大当り図柄が指定された場合、演出図柄による大当りの図柄組み合わせを決定する。また、副制御CPU50aは、特別図柄の小当り図柄が指定された場合、演出図柄による小当りの図柄組み合わせを決定する。そして、副制御CPU50aは、特別図柄のはずれ図柄が指定された場合、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせを決定する。
また、副制御CPU50aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、演出図柄を変動表示させるように、演出表示装置12を制御する。つまり、副制御CPU50aは、演出ゲームを開始させる。変動パターン指定コマンドは、変動パターンに基づく演出ゲームの開始を指示する制御情報といえる。副制御CPU50aは、変動パターン指定コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、例えば、大当り予告演出などの演出が実行されるように、演出表示装置12、装飾ランプLA、及びスピーカSPのうち少なくとも1つを制御する。そして、副制御CPU50aは、所定のタイミングにおいて、決定した演出図柄による図柄組み合わせを一旦停止表示させる。
その後、副制御CPU50aは、ゲーム終了コマンドの入力を契機として、演出ゲームを終了させ、演出図柄による図柄組み合わせを導出させるように演出表示装置12の表示内容を制御する。なお、副制御CPU50aは、変動パターン指定コマンドを入力したことを契機として指定された変動パターンから特定される変動時間を計時し、該変動時間が経過したことを契機に演出ゲームを終了させるようにしてもよい。この場合、ゲーム終了コマンドは省略してもよい。
次に、副制御CPU50aが行う当り状態処理について説明する。
副制御CPU50aは、オープニングコマンドを入力すると、副制御RAM50cに記憶されている当り状態フラグに、大当り遊技中であることを特定可能な値を設定する。副制御CPU50aは、エンディングコマンドを入力してから変動パターン指定コマンドを入力すると、副制御RAM50cに記憶されている当り状態フラグに、大当り遊技中ではないことを特定可能な値を設定する。副制御CPU50aは、小当りオープニングコマンドを入力すると、副制御RAM50cに記憶されている当り状態フラグに、小当り遊技中であることを特定可能な値を設定する。副制御CPU50aは、小当りオープニングコマンドを入力した後に変動パターン指定コマンドを入力すると、副制御RAM50cに記憶されている当り状態フラグに、小当り遊技中ではないことを特定可能な値を設定する。副制御CPU50aは、副制御RAM50cに記憶されている当り状態フラグを参照することにより、大当り遊技中であるか、小当り遊技中であるか、当り遊技中でないか(大当り遊技中及び小当り遊技中の何れでもないか)を特定できる。なお、副制御CPU50aは、開始待ちコマンドを入力した場合、大当り遊技の開始待ち状態であることを特定可能な値を当り状態フラグに設定するように構成してもよい。この場合、副制御CPU50aは、副制御RAM50cに記憶されている当り状態フラグを参照することにより、大当り遊技の開始待ち状態であるかを特定することができる。
次に、副制御CPU50aが行う当り演出処理について説明する。
副制御CPU50aは、開始待ちコマンドを入力した場合、開始待ち演出が実行されるように、演出表示装置12、装飾ランプLA、及びスピーカSPのうち少なくとも1つを制御する。開始待ち演出は、ゲート22へ遊技球を入球させることを促す演出内容で実行される。具体的に、開始待ち演出は、右打ちすることを促す演出内容で実行される。このように、開始待ち演出は、大当り遊技を開始させることを促す演出内容で実行される。
副制御CPU50aは、大当り遊技中において、大当り演出が行われるように、演出表示装置12、装飾ランプLA、及びスピーカSPのうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副制御CPU50aは、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出を実行させるように制御する。また、副制御CPU50aは、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出を実行させるように制御する。さらに、副制御CPU50aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出を実行させるように制御する。
また、副制御CPU50aは、小当り遊技中、小当り演出が行われるように、演出表示装置12、装飾ランプLA、及びスピーカSPのうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副制御CPU50aは、小当りオープニングコマンドを入力すると、小当り用のオープニング演出を実行させるように制御する。また、副制御CPU50aは、開放遊技コマンドを入力すると、開放遊技中の演出を実行させるように制御する。さらに、副制御CPU50aは、小当りエンディングコマンドを入力すると、小当り用のエンディング演出を実行させるように制御する。
次に、副制御CPU50aが行う事前判定コマンド入力処理について説明する。
副制御CPU50aは、事前判定コマンドを入力した場合、入力した事前判定コマンドの順序を特定可能となるように副制御RAM50cの所定の記憶領域に記憶させる。このとき、副制御CPU50aは、入力した事前判定コマンドと、該事前判定コマンドを入力したときの特別保留数と、を対応付けて記憶させる。これにより、副制御CPU50aは、入力した事前判定コマンドが、保留中の特別ゲームのうち何れの特別ゲームに対応する事前判定コマンドであるのかを特定可能となる。また、副制御CPU50aは、特別ゲームが終了する毎に、終了した特別ゲームに対応する事前判定コマンドを消去するように制御する。
また、図5に示すように、本実施形態では、複数種類の演出モードのうち何れかの演出モードを実行することにより行われるモード演出を実行可能である。本実施形態において、演出モードを実行するとは、例えば、所定の演出モードにおける決定条件で遊技演出の実行可否や演出態様を決定したり、所定の演出モードに対応する画像を演出表示装置12において演出図柄の背景に表示したりすることである。本実施形態における複数種類の演出モードには、例えば、第1低確状態において滞在する通常モードと、第2低確状態及び第2高確状態において滞在する第1特定モードと、第1高確状態において滞在する第2特定モードと、がある。
本実施形態において、副制御CPU50aは、現在の遊技状態に応じた演出モードを実行させるように制御する。具体的に、副制御CPU50aは、副確率状態フラグに記憶されている値及び副開放状態フラグに記憶されている値に基づいて現在の遊技状態を特定し、特定した遊技状態に対応する演出モードを示す値を副制御RAM50c内のモードフラグに設定する。例えば、本実施形態において、副制御CPU50aは、現在の遊技状態が第1低確状態であるときには、モードフラグに通常モードを示す値を設定する。また、副制御CPU50aは、現在の遊技状態が第2低確状態又は第2高確状態であるときには、モードフラグに第1特定モードを示す値を設定し、現在の遊技状態が第1高確状態であるときには、モードフラグに第2特定モードであることを示す値を設定する。そして、副制御CPU50aは、モードフラグに設定された値から特定した演出モードを実行することにより、モード演出を実行させる。
ここで、図7及び図8に基づき、本実施形態のパチンコ遊技機10において、各遊技状態における遊技時間に対する持ち球の変化について説明する。なお、ここでは、大当りに当選せず、大当り遊技が付与されないときの遊技時間に対する持ち球の変化について説明する。
本実施形態では、上述したように、小当り遊技が付与された場合に第2大入賞口20が開放される。そして、小当り遊技において遊技球が第2大入賞口20に入球した場合に、予め定めた個数の賞球が払い出される。ただし、本実施形態では、第2大入賞口20が設けられている流下通路26において、第2大入賞口20よりも上流側に第2入球口15が設けられている。このため、本実施形態では、小当り遊技が付与されて第2大入賞口20が開放された場合であっても、第2入球口15が開放されているときには、実質的に遊技球を第2大入賞口20に入球させることが不可能又は困難である。言い換えれば、本実施形態では、第2入球口15が開放されていないときに小当り遊技が付与されて第2大入賞口20が開放されることで、小当り遊技によって賞球が払い出される機会が生じることとなる。なお、本実施形態において、小当り遊技において第2大入賞口20が開放されている期間であって、且つ第2入球口15が開放されていない期間は、遊技球が第2大入賞口20に入球可能な期間と言い換えることもできる。本実施形態において、遊技球が第2大入賞口20に入球可能な期間が長くなることは、小当り遊技によって賞球が払い出される機会が増加することに相当する。
上述したように、本実施形態では、第1開放状態と第2開放状態の何れであっても、第2入球口15及び第3入球口17へ遊技球を入球させることができる。そして、第2特別当り抽選では、はずれとなるよりも高い確率で小当りに当選する。つまり、本実施形態では、第2入球口15又は第3入球口17へ遊技球を入球させれば、大当りとならない場合であっても、高い確率で小当りとなる。そして、本実施形態では、右打ちして遊技球を右側領域R2aに発射させることで、第2入球口15及び第3入球口17へ入球させることができるため、小当り遊技によって第2大入賞口20を開放させることができる。
ここで、第1低確状態である場合、第2低確状態、第1高確状態、及び第2高確状態の各遊技状態であるときと比較して、第2特別ゲームの平均変動時間が長くなる。具体的に、第2開放状態である場合における第2特別ゲームの平均変動時間は、第2時間及び第3時間よりも長い第1時間である。このため、第1低確状態である場合、第2特別ゲームの平均変動時間が第2時間となる第2低確状態及び第2高確状態や、第2特別ゲームの平均変動時間が第3時間となる第1高確状態と比較して、第2特別ゲームを実行させたとしても、実際に小当り遊技が付与されて第2大入賞口20が開放されるまでの時間が長くなる。即ち、第1低確状態では、第2低確状態、第1高確状態、及び第2高確状態の各遊技状態であるときと比較して、所定の単位時間あたりに付与される小当り遊技の回数が少なくなる。具体的に、第1低確状態では、第2特別ゲームの実行が開始されてから、10分程度の時間が経過した後にようやく第2大入賞口20が開放されることになる。したがって、第1低確状態である場合には、短くても10分に1回の間隔でしか遊技球が第2大入賞口20に入球可能な期間が発生しない。
また、第2低確状態である場合、第1低確状態であるときと比較して、第2特別ゲームの平均変動時間が短くなる。同様に、第2高確状態である場合、第1低確状態であるときと比較して、第2特別ゲームの平均変動時間が短くなる。即ち、第2開放状態である場合、第1低確状態であるときと比較して、第2特別ゲームの平均変動時間が短くなる。具体的に、第2開放状態である場合における第2特別ゲームの平均変動時間は第2時間である。このため、第2開放状態である場合、第2特別ゲームを実行させたときには、第1低確状態であるときと比較して、小当り遊技が付与されて第2大入賞口20が開放されるまでの時間が短くなる。
また、図7(a)に示すように、第2開放状態である場合において、第2特別ゲームの変動時間として決定可能な最短時間は2秒であるため、第2特別ゲームの実行が開始されてから、最短で2秒後に小当り遊技が付与されて第2大入賞口20が開放される。ただし、第2開放状態である場合、第1開放状態(第1低確状態、第1高確状態)であるときと比較して、所定の単位時間あたりに第2入球口15が開放される時間が長くなる。具体的には、上述したように、第2開放状態である場合には、普通ゲームが開始されてから第1普通変動時間(本実施形態では0.2秒)の経過後に普通当り遊技が付与され、該普通当り遊技において、1.8秒を上限とした第2入球口15の開放が0.4秒のインターバル時間を挟んで3回行われる。このため、第2開放状態である場合、第1開放状態であるときと比較して、小当り遊技において第2大入賞口20が開放される期間と、第2入球口15が開放される期間とが重なり易い。上述したように、本実施形態では、小当り遊技において第2大入賞口20が開放されている期間であって、且つ第2入球口15が開放されていない期間が、遊技球が第2大入賞口20に入球可能な期間に相当する。したがって、第2開放状態は、所定の単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数が増加するものの、遊技球が第2大入賞口20に入球可能な期間が発生し難い遊技状態であるといえる。
一方、第1高確状態である場合、第1低確状態であるときと比較して、第2特別ゲームの平均変動時間が短くなる。具体的に、第1高確状態である場合における第2特別ゲームの平均変動時間は第3時間である。このため、第1高確状態である場合、第2特別ゲームを実行させたときには、第1低確状態、第2低確状態、及び第2高確状態の各遊技状態であるときと比較して、小当り遊技が付与されて第2大入賞口20が開放されるまでの時間が短くなる。
また、図7(b)及び図7(c)に示すように、第1高確状態である場合において、第2特別ゲームの変動時間として決定可能な最短時間は1.5秒であるため、第2特別ゲームの実行が開始されてから、最短で1.5秒後に小当り遊技が付与されて第2大入賞口20が開放される。そして、第1高確状態である場合、第2開放状態であるときと比較して、所定の単位時間あたりに第2入球口15が開放される時間が短くなる。具体的には、上述したように、第1高確状態である場合には、普通ゲームが開始されてから第2普通変動時間(本実施形態では0.3秒)又は第3普通変動時間(本実施形態では3分)の経過後に普通当り遊技が付与され、該普通当り遊技において0.5秒を上限とした第2入球口15の開放が1回行われる。このため、第1高確状態である場合、第2開放状態であるときと比較して、小当り遊技において第2大入賞口20が開放される期間と、第2入球口15が開放される期間とが重なり難い。このため、第1高確状態は、所定の単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数が増加し、且つ遊技球が第2大入賞口20に入球可能な期間が発生し易い遊技状態であるといえる。
さらに、図7(b)に示すように、第1高確状態である場合において、普通ゲームの変動時間として第2普通変動時間(0.3秒)が決定されたときには、第2特別ゲームの最短時間(1.5秒)よりも短い時間で普通ゲームが終了して普通当り遊技が付与される。一方で、図7(c)に示すように、第1高確状態である場合において、普通ゲームの変動時間として第3普通変動時間(3分)が決定されたときには、第2特別ゲームの最短時間よりも長い時間にわたって普通ゲームが実行される。特に、本実施形態において、第3普通変動時間は、普通ゲームの実行中に第2特別ゲームを複数回実行可能な長さの変動時間である。即ち、普通ゲームの変動時間として第3普通変動時間が決定されたときには、第2特別ゲームが複数回実行されるよりも長い時間にわたって、第2入球口15が開放されないこととなる。したがって、第1高確状態である場合において、普通ゲームの変動時間として第3普通変動時間が決定されたときには、第2普通変動時間が決定されたときと比較して、小当り遊技において第2大入賞口20が開放される期間と、第2入球口15が開放される期間とが重なり難い。このため、同じ第1高確状態である場合であっても、第3普通変動時間の普通ゲームが実行されている期間は、第2普通変動時間の普通ゲームが実行されている期間と比較して、小当り遊技において第2大入賞口20が開放される期間と、第2入球口15が開放される期間とが重なり難く、遊技球が第2大入賞口20に入球可能な期間が発生し易くなる。
上述したように、第1高確状態は、第1低確状態と比較して、遊技球が第2大入賞口20に入球可能な期間が発生し易くなることから、小当り遊技によって賞球が払い出される機会が増加する遊技状態であるといえる。したがって、本実施形態において、第1高確状態は、第1低確状態(通常遊技状態)と比較して小当り遊技によって賞球が払い出される機会が増加する特別遊技状態に相当する。また、第1高確状態は、第2低確状態及び第2高確状態と比較して、遊技球が第2大入賞口20に入球可能な期間が発生し易くなることから、小当り遊技によって賞球が払い出される機会が増加する遊技状態であるといえる。本実施形態において、第1高確状態は、高確率状態であるときの遊技状態の1つとしても把握できる。即ち、高確率状態であるときの遊技状態には、特別遊技状態が含まれているともいえる。また、本実施形態において、第1高確状態は、第1開放状態であるときの遊技状態の1つとしても把握できる。即ち、第1開放状態であるときの遊技状態には、特別遊技状態が含まれているといえる。
また、本実施形態では、同じ第1高確状態である場合であっても、普通ゲームの変動時間として第3普通変動時間が決定されたときには、普通ゲームの変動時間として第2普通変動時間が決定されたときと比較して、遊技球が第2大入賞口20に入球可能な期間が発生し易くなることから、小当り遊技によって賞球が払い出される機会が更に増加する。即ち、第1高確状態である場合において、第3普通変動時間の普通ゲームが実行されている期間は、第2普通変動時間の普通ゲームが実行されている期間と比較して、小当り遊技によって賞球が払い出される機会が更に増加する期間であるといえる。本実施形態において、第1高確状態であって第2普通変動時間の普通ゲームが実行されている期間は、第1特別遊技状態に相当し、第1高確状態であって第3普通変動時間の普通ゲームが実行されている期間は、第2特別遊技状態に相当する。言い換えれば、第1高確状態には、第1特別遊技状態と、該第1特別遊技状態と比較して小当り遊技によって賞球を獲得できる機会が更に増加する第2特別遊技状態と、が含まれているといえる。
そして、図8に示すように、第1低確状態では、所定の単位時間あたりに消費される遊技球の個数(遊技球の発射個数)が、所定の単位時間あたりにおいて獲得可能な遊技球の個数を上回る。言い換えれば、第1低確状態では、遊技時間が経過するにつれて、持ち球が減少する。さらに、本実施形態では、右打ちする場合、第1入球口14に遊技球が入球しない。このため、第1低確状態において右打ちする場合、第1特別ゲームが実行されず、且つ第2特別ゲームの変動時間が長くなることから、第1低確状態において左打ちするときと比較して、所定の単位時間あたりに実行される特別ゲームの回数が少なくなる。したがって、本実施形態において、第1低確状態であるときは、左打ちすることが好ましい状況であるといえる。
また、第2低確状態及び第2高確状態では、所定の単位時間あたりに消費される遊技球の個数(遊技球の発射個数)が、所定の単位時間あたりにおいて獲得可能な遊技球の個数を上回る。言い換えれば、第2低確状態及び第2高確状態では、遊技時間が経過するにつれて、持ち球が減少する。ただし、本実施形態では、第2低確状態において右打ちする場合、及び第2高確状態において右打ちする場合、第1特別ゲームが実行されないものの、第2入球口15へ遊技球を入球させ易く、且つ第2特別ゲームの平均変動時間が短くなることから、左打ちするときと比較して、所定の単位時間あたりに実行される特別ゲームの回数が多くなり得る。したがって、本実施形態において、第2低確状態であるとき、及び第2高確状態であるときは、右打ちすることが好ましい状況である。
そして、第1高確状態では、所定の単位時間あたりに消費される遊技球の個数(遊技球の発射個数)が、所定の単位時間あたりにおいて獲得可能な遊技球の個数を下回る。言い換えれば、第1高確状態では、遊技時間が経過するにつれて、持ち球が増加する。このように、本実施形態では、第1高確状態に制御されている場合、右打ちすれば、大当り遊技が付与されなくても、小当り遊技によって持ち球を増加させることが可能となる。言い換えれば、第1高確状態に制御されている場合には、第1低確状態に制御されているときと比較して、単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数が多くなることで、持ち球を増加させることが可能である。本実施形態において、第1高確状態は、小当り遊技によって賞球を獲得できることにより、持ち球を増加させることが可能な遊技状態であるといえる。
以下、本実施形態における遊技状態及び演出モードの移行態様と、その作用について、詳しく説明する。
まず、図9(a)を用いて、大当り遊技の終了後、100回の特別ゲームが実行されるよりも前に転落抽選に当選した場合の遊技状態及び演出モードの移行態様について説明する。主制御CPU40aは、大当りZA及び大当りZBの何れに当選したときであっても、大当り遊技の終了に伴って第2高確状態に制御する。即ち、主制御CPU40aは、高確率状態及び第2開放状態に制御する。また、主制御CPU40aは、作動回数として100回を主制御RAM40cに記憶させる。このとき、副制御CPU50aは、遊技状態が第2高確状態であることから、演出モードとして第1特定モードを実行させるように制御する。その後、主制御CPU40aは、特別ゲームを実行する毎に作動回数の残り回数を1減算する。そして、主制御CPU40aは、転落抽選に当選したことを契機として高確率状態を終了させる。このとき、主制御CPU40aは、作動回数の残り回数が0(零)になっていないことから、引き続き第2開放状態に制御する。即ち、主制御CPU40aは、遊技状態を第2高確状態から第2低確状態に移行させる。そして、副制御CPU50aは、遊技状態が第2低確状態であることから、引き続き第1特定モードを実行させるように制御する。このように、本実施形態では、大当り遊技が終了してから作動回数(100回)の特別ゲームが実行されるよりも前に転落抽選に当選した場合、遊技状態を第2高確状態から第2低確状態に移行させる一方で、演出モードを変更することなく、引き続き第1特定モードを実行させるように制御する。その後、主制御CPU40aは、作動回数の残り回数が0(零)となった場合、残り回数が0となった特別ゲームの終了に伴って第2開放状態を終了させる。即ち、主制御CPU40aは、遊技状態を第2低確状態から第1低確状態に移行させる。そして、副制御CPU50aは、遊技状態が第1低確状態であることから、演出モードとして通常モードを実行させるように制御する。
次に、図9(b)を用いて、大当り遊技の終了後、100回の特別ゲームが実行された後に転落抽選に当選した場合の遊技状態及び演出モードの移行態様について説明する。主制御CPU40aは、大当りZA及び大当りZBの何れに当選したときであっても、大当り遊技の終了に伴って第2高確状態に制御するとともに、作動回数として100回を主制御RAM40cに記憶させる。このとき、副制御CPU50aは、遊技状態が第2高確状態であることから、演出モードとして第1特定モードを実行させるように制御する。そして、主制御CPU40aは、特別ゲームを実行する毎に作動回数の残り回数を1減算する。その後、大当り遊技が終了してから実行された特別ゲームの回数が100回(作動回数)に到達すると、作動回数の特別ゲームが終了する回数終了条件が成立することから、主制御CPU40aは、第2開放状態を終了させるように制御する。このとき、主制御CPU40aは、転落抽選に当選していないことから、高確率状態を終了させない。即ち、主制御CPU40aは、遊技状態を第2高確状態から第1高確状態に制御する。そして、副制御CPU50aは、遊技状態が第1高確状態であることから、演出モードとして第2特定モードを実行させるように制御する。その後、主制御CPU40aは、転落抽選に当選したことを契機として高確率状態を終了させる。即ち、主制御CPU40aは、遊技状態を第1高確状態から第1低確状態に移行させる。そして、副制御CPU50aは、遊技状態が第1低確状態であることから、演出モードとして通常モードを実行させるように制御する。
このように、本実施形態では、大当り遊技の終了後に第2高確状態に制御された後、大当りに当選せず且つ転落抽選にも当選することなく100回(作動回数)の特別ゲームが実行されたことを契機として、第1高確状態に制御される場合がある。
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10において実行可能な演出の一例について説明する。
図10に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、演出の1つとして、第1高確状態において第3普通変動時間の普通ゲームが実行されていることを報知する特殊ゾーン演出を実行可能である。
図10(a)に示すように、特殊ゾーン演出には、特殊ゾーン演出の開始を示す開始演出を含む。開始演出では、演出表示装置12において「特殊ゾーン開始」の文字列を模した画像が表示される。
また、図10(b)に示すように、特殊ゾーン演出には、特殊ゾーン演出の実行中であることを示す実行中演出を含む。実行中演出では、演出表示装置12において、「特殊ゾーン」の文字列を模した画像が表示される。また、本実施形態において、特殊ゾーン演出の実行中には、該特殊ゾーン演出の実行契機となった第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に払い出される賞球数を報知する報知演出としての賞球数報知演出が実行される。賞球数報知演出では、演出表示装置12において、特殊ゾーン演出の実行契機となった第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に払い出される賞球数を示す賞球数報知画像が表示される。本実施形態において、賞球数報知画像は、「XX球獲得!」の文字列を模した画像である。
本実施形態の賞球数報知演出では、特殊ゾーン演出の実行契機となった第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に、小当り遊技において第2大入賞口20に遊技球が入球したことにより払い出される賞球数が報知される。なお、賞球数報知演出により報知される賞球数には、小当り遊技において第2大入賞口20に遊技球が入球したことにより払い出される賞球数に限らず、大当り遊技において第1大入賞口18に遊技球が入球したことにより払い出される賞球数を含んでいてもよい。同様に、賞球数報知演出により報知される賞球数には、第1入球口14、第2入球口15、及び第3入球口17に遊技球が入球したことにより払い出される賞球数を含んでいてもよいし、一般入賞口に遊技球が入球したことにより払い出される賞球数を含んでいてもよい。また、賞球数報知演出により報知される賞球数は、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中である期間のうち一部の期間において払い出される賞球数であってもよい。例えば、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中のうち、特殊ゾーン演出が実行されている期間において払い出される賞球数であってもよいし、特殊ゾーン演出が実行されている期間のうち、特に実行中演出が実行されている期間において払い出される賞球数であってもよい。なお、本実施形態において、「払い出される賞球数」とは、払出条件が成立した賞球の総数を意図しており、払出条件が成立したが何らかの事情(異常)により払い出されなかった賞球を含む。
図10(c)に示すように、特殊ゾーン演出には、特殊ゾーン演出が終了することを示唆する終了示唆演出を含む。終了示唆演出では、演出表示装置12において、扉を模した画像が閉まる態様で表示される。その後、図10(d)〜図10(h)に示すように、終了示唆演出は、複数の演出内容のうち何れかの演出内容で実行される。具体的に、終了示唆演出の演出内容には、特殊ゾーン演出が終了しないことを示す継続演出内容(図10(d))と、リーチ演出が実行される発展演出内容(図10(e))と、特殊ゾーン演出が終了することを示す終了演出内容(図10(f)又は図10(g))と、がある。本実施形態では、終了演出内容で実行される終了示唆演出が、終了演出に相当する。
継続演出内容で終了示唆演出が実行される場合、演出表示装置12では、扉を模した画像が開く態様で表示された後に、「継続」の文字列を模した画像が表示される。発展演出内容で終了示唆演出が実行される場合、演出表示装置12では、扉を模した画像が開く態様で表示された後に、リーチ演出が実行される。なお、この場合、リーチ演出の終了後には、大当りとなる場合(図10(h))と、特殊ゾーン演出が継続する場合(図10(d))と、特殊ゾーン演出が終了する場合(図10(f)又は図10(g))と、がある。終了演出内容で終了示唆演出が実行される場合、演出表示装置12では、扉を模した画像が開く態様で表示された後に、特殊ゾーン演出が終了する。なお、特殊ゾーン演出が終了する場合には、現在の遊技状態に応じた演出モードが実行される。詳しくは後述するが、本実施形態において、終了演出内容で終了示唆演出が実行されて特殊ゾーン演出が終了するときの遊技状態としては、第1低確状態及び第1高確状態の何れかである場合がある一方で、第2低確状態及び第2高確状態であることはない。したがって、終了演出内容で終了示唆演出が実行されて特殊ゾーン演出が終了するときには、通常モード及び第2特定モードの何れかの演出モードが実行される場合がある一方で、第1特定モードが実行されることはない。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、演出の1つとして、特殊ゾーン演出の実行中に所定の楽曲としての特殊音楽を出力させる音声演出を実行可能である。本実施形態において、特殊音楽は、第3普通変動時間と同一又は略同一の長さ(3分)の楽曲である。本実施形態において、特殊音楽を出力させる音声演出は、特別演出に相当する。
次に、各種の演出を実行させるための制御について説明する。本実施形態では、副制御CPU50aが以下の制御を行うことにより、演出に関する制御を行う演出制御手段が実現される。
まず、特殊ゾーン演出を開始させるための特殊ゾーン演出開始処理について説明する。副制御CPU50aは、第2特別ゲームの開始を示す変動パターン指定コマンドを入力したことを契機として、特殊ゾーン演出開始処理を実行する。
図11に示すように、特殊ゾーン演出開始処理において、副制御CPU50aは、第2特定モードの実行中であるか否かを判定する(ステップS1)。第2特定モードの実行中ではない場合(ステップS1:NO)、副制御CPU50aは、特殊ゾーン演出を開始させることなく特殊ゾーン演出開始処理を終了する。一方、第2特定モードの実行中である場合(ステップS1:YES)、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲーム(ロング変動の普通ゲーム)の実行中であるか否かを判定する(ステップS2)。第3普通変動時間の普通ゲームの実行中ではない場合(ステップS2:NO)、副制御CPU50aは、特殊ゾーン演出を開始させることなく特殊ゾーン演出開始処理を終了する。一方、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中である場合(ステップS2:YES)、副制御CPU50aは、特殊ゾーン演出がすでに開始されているか否かを判定する(ステップS3)。ステップS3において、副制御CPU50aは、副制御RAM50cの所定の記憶領域に特殊ゾーン演出の実行中であることを示す特殊ゾーン演出中フラグが設定されている場合に、特殊ゾーン演出がすでに開始されていると判定する。なお、特殊ゾーン演出中フラグは、後述するステップS8において特殊ゾーン演出を開始させたときに設定される。
特殊ゾーン演出がすでに開始されている場合(ステップS3:YES)、副制御CPU50aは、特殊ゾーン演出を開始させることなく特殊ゾーン演出開始処理を終了する。一方、特殊ゾーン演出が開始されていない場合(ステップS3:NO)、副制御CPU50aは、開始される第2特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであるか否かを判定する(ステップS4)。ステップS4において、副制御CPU50aは、入力した変動パターン指定コマンドから特定可能な変動パターンが、大当り変動パターンである場合に、開始される第2特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであると判定する。開始される第2特別ゲームが大当りとなる特別ゲームである場合(ステップS4:YES)、副制御CPU50aは、特殊ゾーン演出を開始させることなく特殊ゾーン演出開始処理を終了する。一方、開始される第2特別ゲームが大当りとなる特別ゲームではない場合(ステップS4:NO)、副制御CPU50aは、保留中の特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームが含まれているか否かを判定する(ステップS5)。ステップS5において、副制御CPU50aは、副制御RAM50cに記憶されている事前判定コマンドに基づいて、保留中の特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームが含まれているか否かを判定する。
保留中の特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームが含まれている場合(ステップS5:YES)、副制御CPU50aは、特殊ゾーン演出を開始させることなく特殊ゾーン演出開始処理を終了する。一方、保留中の特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームが含まれていない場合(ステップS5:NO)、副制御CPU50aは、開始される第2特別ゲームが転落抽選に当選した特別ゲームであるか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6において、副制御CPU50aは、入力した転落指定コマンドに基づいて、開始される第2特別ゲームが転落抽選に当選した特別ゲームであるか否かを判定する。開始される第2特別ゲームが転落抽選に当選した特別ゲームである場合(ステップS6:YES)、副制御CPU50aは、特殊ゾーン演出を開始させることなく特殊ゾーン演出開始処理を終了する。一方、開始される第2特別ゲームが転落抽選に当選した特別ゲームではない場合(ステップS6:NO)、副制御CPU50aは、保留中の特別ゲームの中に転落抽選に当選する特別ゲームが含まれているか否かを判定する(ステップS7)。ステップS7において、副制御CPU50aは、副制御RAM50cに記憶されている事前判定コマンドに基づいて、保留中の特別ゲームの中に転落抽選に当選する特別ゲームが含まれているか否かを判定する。
保留中の特別ゲームの中に転落抽選に当選する特別ゲームが含まれている場合(ステップS7:YES)、副制御CPU50aは、特殊ゾーン演出を開始させることなく特殊ゾーン演出開始処理を終了する。一方、保留中の特別ゲームの中に転落抽選に当選する特別ゲームが含まれていない場合(ステップS7:NO)、副制御CPU50aは、特殊ゾーン演出を開始させるように制御する(ステップS8)。また、副制御CPU50aは、特殊ゾーン演出の開始に伴って、副制御RAM50cの所定の記憶領域に特殊ゾーン演出中フラグを設定する。その後、副制御CPU50aは、特殊ゾーン演出開始処理を終了する。
このような特殊ゾーン演出開始処理により、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲーム中に特殊ゾーン演出を実行させる制御が可能である。具体的に、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に第2特別ゲームが開始されたことを契機として、特殊ゾーン演出を開始させる制御が可能である。特に、本実施形態において、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームが開始されてから、最初に実行される特別ゲームの開始を契機として、特殊ゾーン演出を開始させる制御が可能である。言い換えれば、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に実行される特別ゲームのうち1回目の特別ゲームの開始を契機として、特殊ゾーン演出を開始させる制御が可能である。なお、本実施形態では、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に実行される特別ゲームのうち1回目の特別ゲームが、特定回数目の特別ゲームに相当する。
また、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に開始された第2特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであるときには、特殊ゾーン演出を開始させない(ステップS4:YES)。同様に、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に開始された第2特別ゲームが転落抽選に当選した特別ゲームであるときには、特殊ゾーン演出を開始させない(ステップS6:YES)。即ち、本実施形態において、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に開始された第2特別ゲームが特定条件を満たす特別ゲームであるときには、該特別ゲームが開始されたことを契機としては特殊ゾーン演出を開始させない。なお、この場合、特定条件とは、特別当り抽選において大当りに当選した場合に成立する条件であるとともに、転落抽選に当選した場合に成立する条件である。
上述したように、本実施形態において、第1高確状態である場合に大当り抽選に当選したときには、大当り遊技の終了後に第2高確状態に制御され、第1特定モードが実行される。そして、上述した特殊ゾーン演出開始処理では、第1特定モードが実行されているときには、特殊ゾーン演出が開始されない(ステップS1:NO)。このため、本実施形態では、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に開始された第2特別ゲームが大当りとなる特別ゲームである場合、該特別ゲームが終了して大当り遊技が付与された後においても、特殊ゾーン演出が開始されない。さらに、本実施形態において、第1高確状態である場合に転落抽選に当選したときには、第1低確状態に制御され、通常モードが実行される。そして、上述した特殊ゾーン演出開始処理では、通常モードが実行されているときには、特殊ゾーン演出が開始されない(ステップS1:NO)。このため、本実施形態では、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に開始された第2特別ゲームが転落抽選に当選した特別ゲームである場合、該特別ゲームが終了した後においても、特殊ゾーン演出が開始されない。即ち、本実施形態では、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に実行される特別ゲームのうち1回目の特別ゲームが特定条件を満たす特別ゲームであるときには、該1回目の特別ゲームの開始を契機としては特殊ゾーン演出を開始させないとともに、1回目の特別ゲームが終了した後においても特殊ゾーン演出を開始させない。
さらに、副制御CPU50aは、保留中の特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームが含まれているときには、特殊ゾーン演出を開始させない(ステップS5:YES)。同様に、副制御CPU50aは、保留中の特別ゲームの中に転落抽選に当選する特別ゲームが含まれているときには、特殊ゾーン演出を開始させない(ステップS7:YES)。即ち、本実施形態において、副制御CPU50aは、保留中の特別ゲームの中に特定条件を満たす特別ゲームが含まれているときには、特殊ゾーン演出を開始させない。
また、上述したように、本実施形態では、第1高確状態である場合に大当り抽選に当選したときには、大当り遊技の終了後に第2高確状態に制御され、第1特定モードに制御されるため、保留中の特別ゲームのうち大当りとなる特別ゲームが終了した後であっても、特殊ゾーン演出が開始されない。さらに、上述したように、本実施形態では、第1高確状態である場合に転落抽選に当選したときには、第1低確状態に制御され、通常モードに制御されるため、保留中の特別ゲームのうち転落抽選に当選する特別ゲームが終了した後であっても、特殊ゾーン演出が開始されない。即ち、本実施形態において、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に実行される特別ゲームのうち1回目の特別ゲームの開始時において、保留中の特別ゲームの中に特定条件を満たす特別ゲームが含まれているときには、特定条件を満たす特別ゲームが終了した後においても特殊ゾーン演出を開始させない。
次に、第3普通変動時間の普通ゲームが実行されるときの遊技の流れの具体的な一例について、副制御CPU50aの制御とともに説明する。
まず、第3普通変動時間の普通ゲームが開始されてから最初に実行される第2特別ゲームの開始に伴って特殊ゾーン演出が開始されるときについて説明する。
図12に示すように、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に第2特別ゲームが開始されたことを契機として、特殊ゾーン演出を開始させるように演出表示装置12を制御する(時点t1)。このとき、副制御CPU50aは、特殊ゾーン演出として、開始演出を実行させる。その後、副制御CPU50aは、特殊ゾーン演出が開始されてから最初に小当り遊技が付与されたことを契機として、開始演出を終了させるとともに、実行中演出を開始させるように演出表示装置12を制御する(時点t2)。またこのとき、副制御CPU50aは、特殊音楽の出力を開始させるようにスピーカSPを制御するとともに、賞球数報知演出を開始させるように演出表示装置12を制御する。即ち、本実施形態において、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に小当り遊技が付与されたことを契機として、特殊音楽を出力させる制御が可能である。また、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に小当り遊技が付与されたことを契機として、賞球数報知演出を実行させる制御が可能である。
その後、副制御CPU50aは、少なくとも後述する特殊ゾーン演出の終了条件が成立するまでの間、特殊ゾーン演出を継続して実行させるように制御する。ここで、特殊ゾーン演出の終了条件は、特殊ゾーン演出が開始されてから、複数回の特別ゲームが実行された後に成立する場合がある。このため、本実施形態において、特殊ゾーン演出は、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に実行される複数回の特別ゲームに跨って実行可能である。また、特殊ゾーン演出の終了条件は、特殊ゾーン演出が開始されてから、複数回の特別ゲームと、1又は複数回の小当り遊技と、が実行された後に成立する場合がある。このため、本実施形態において、特殊ゾーン演出は、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に実行される複数回の特別ゲームと、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に実行される1又は複数回の小当り遊技と、に跨って実行可能である。
また、副制御CPU50aは、特殊音楽の出力を開始させた後、特殊ゾーン演出が終了するまでの間、特殊音楽を継続して出力させるように制御する。同様に、副制御CPU50aは、賞球数報知演出を開始させた後、特殊ゾーン演出が終了するまでの間、賞球数報知演出を継続して実行させるように制御する。このため、本実施形態において、特殊音楽は、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に実行される複数回の特別ゲームに跨って出力可能であるとともに、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に実行される複数回の特別ゲームと、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に実行される1又は複数回の小当り遊技と、に跨って出力可能である。また、本実施形態において、賞球数報知演出は、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に実行される複数回の特別ゲームに跨って実行可能であるとともに、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に実行される複数回の特別ゲームと、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に実行される1又は複数回の小当り遊技と、に跨って実行可能である。
次に、第3普通変動時間の普通ゲームが開始されてから最初に実行される第2特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであるときについて説明する。
図13に示すように、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に第2特別ゲームが開始されたときであっても、該特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであるときには、特殊ゾーン演出を開始させない(時点t11)。そして、副制御CPU50aは、大当りとなる特別ゲームが終了して大当り遊技が開始された後にも、特殊ゾーン演出を開始させない(時点t12)。その後、大当り遊技の実行中に第3普通変動時間の普通ゲームが終了すると(時点t13)、副制御CPU50aは、大当り遊技が終了した後にも、特殊ゾーン演出を開始させない(時点t14)。
ここで、第3普通変動時間と、大当り遊技の時間や大当りとなる特別ゲームの変動時間と、の関係について説明する。
図14に示すように、本実施形態において、第3普通変動時間は、3分である。一方、本実施形態において、大当り遊技の時間は、大当り遊技におけるラウンド遊技に要する時間に応じて変化し得る。具体的に、本実施形態の大当り遊技におけるラウンド遊技は、大当りZA及び大当りZBの何れに基づく大当り遊技であっても、1回のラウンド遊技の上限時間が25秒に定められている一方で、1回のラウンド遊技中に上限個数の遊技球が第1大入賞口18に入球した場合には、上限時間よりも短い時間で終了し得る。そして、本実施形態では、大当りZBに基づく大当り遊技の方が、大当りZAに基づく大当り遊技よりもラウンド遊技の回数が多い。したがって、本実施形態における理論上の大当り遊技の最長時間は、大当りZBに基づく大当り遊技において全てのラウンド遊技が上限時間にわたって実行されたときのオープニング時間(20秒)とラウンド遊技の時間(25秒、10回)とエンディング時間(20秒)とを合計した時間(4分30秒)である。即ち、本実施形態において、第3普通変動時間は、大当りZBに基づく大当り遊技が付与される最長時間よりも短い。したがって、本実施形態では、第3普通変動時間の普通ゲームが開始された後に大当りZBに基づく大当り遊技が付与された場合には、該大当り遊技が付与された時点における普通ゲームの残り時間にかかわらず、大当り遊技の実行中に普通ゲームが終了される可能性がある。なお、本実施形態において、大当りZBに基づく大当り遊技は、特定大当り遊技に相当する。
また、本実施形態において、理論上の大当り遊技の最短時間は、オープニング時間とエンディング時間を合計した時間(本実施形態では、20秒)である。また、本実施形態において、大当り変動パターンにより特定される最短の変動時間は、2分50秒である。このため、本実施形態において、大当りとなる特別ゲームの最短の変動時間と大当り遊技の最短時間とを合計した時間は、3分10秒である。したがって、本実施形態において、第3普通変動時間は、大当りとなる特別ゲームの最短の変動時間と、大当り遊技が付与される最短時間と、の合計時間よりも短い。したがって、本実施形態では、第3普通変動時間の普通ゲームが開始された後に大当りとなる特別ゲームが開始された場合、普通ゲームは、大当りとなる特別ゲームが終了した後に付与される大当り遊技が終了するまでに終了する。
次に、特殊ゾーン演出の実行中における副制御CPU50aの制御とともに説明する。
副制御CPU50aは、特殊ゾーン演出の実行中に、継続演出内容で終了示唆演出を実行可能である。具体的に、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に、転落抽選に当選せず、且つリーチ演出が実行されない第2特別ゲームの開始を示す変動パターン指定コマンドを入力したことを契機として、継続演出内容で終了示唆演出を実行可能である。この場合、副制御CPU50aは、転落抽選に当選せず、且つリーチ演出が実行されない第2特別ゲームの実行中に、継続演出内容で終了示唆演出を実行させるように演出表示装置12を制御する。このとき、副制御CPU50aは、終了示唆演出の実行中も、特殊音楽の出力を継続させるとともに、賞球数報知演出を継続させるように制御する。
また、副制御CPU50aは、特殊ゾーン演出の実行中に、発展演出内容で終了示唆演出を実行可能である。具体的に、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に、リーチ演出が実行される第2特別ゲームの開始を示す変動パターン指定コマンドを入力したことを契機として、発展演出内容で終了示唆演出を実行可能である。この場合、副制御CPU50aは、リーチ演出が実行される第2特別ゲームの実行中に、発展演出内容で終了示唆演出を実行させるように演出表示装置12を制御する。このとき、副制御CPU50aは、終了示唆演出の実行中も、特殊音楽の出力を継続させるとともに、賞球数報知演出を継続させるように制御する。
そして、副制御CPU50aは、リーチ演出が実行される第2特別ゲームが大当りとなる特別ゲームである場合には、大当り遊技の開始に伴って特殊ゾーン演出を終了させる。同様に、副制御CPU50aは、リーチ演出が実行される第2特別ゲームが転落抽選に当選した特別ゲームである場合には、該特別ゲームの終了に伴って特殊ゾーン演出を終了させる。また、副制御CPU50aは、特殊ゾーン演出の終了に伴って、特殊音楽の出力を終了させるとともに、賞球数報知演出を終了させるように制御する。一方で、副制御CPU50aは、リーチ演出が実行される第2特別ゲームが、大当りとなる特別ゲームではなく、且つ転落抽選に当選した特別ゲームではない場合には、該特別ゲームが終了した後も特殊ゾーン演出を継続させるように制御する。
次に、特殊ゾーン演出を終了させるときの遊技の流れの具体的な一例について、副制御CPU50aの制御とともに説明する。
図15及び図16に示すように、本実施形態において、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの終了を条件として特殊ゾーン演出を終了させるように制御する。言い換えれば、本実施形態において、特殊ゾーン演出の終了条件には、第3普通変動時間の普通ゲームが終了する普通ゲーム終了条件を含む。このとき、特殊ゾーン演出が終了するときの演出内容は、普通ゲームが終了したときに実行されている第2特別ゲームの変動内容に応じて異なる。具体的に、本実施形態において、特殊ゾーン演出が終了するときの演出内容は、第3普通変動時間の普通ゲームが終了したときに実行されている第2特別ゲームが、該第2特別ゲームに対応する演出ゲームにおいてリーチ演出が実行される特特別ゲームであるか否かに応じて異なる。なお、以下の説明では、対応する演出ゲームにおいてリーチ演出が実行される第2特別ゲームを、単に「リーチ演出が実行される第2特別ゲーム」と示す。
図15に示すように、リーチ演出が実行される第2特別ゲームの実行中に第3普通変動時間の普通ゲームが終了した場合(時点t21)、副制御CPU50aは、普通ゲームの終了時に実行されていた第2特別ゲームの次の第2特別ゲームの開始に伴って、終了演出内容で終了示唆演出を実行させる(時点t22)。その後、副制御CPU50aは、普通ゲームの終了時に実行されていた第2特別ゲームの次の第2特別ゲームの終了に伴って、特殊ゾーン演出を終了させるように制御する(時点t23)。またこのとき、副制御CPU50aは、特殊音楽の出力を停止させるとともに、賞球数報知演出を終了させるように制御する。
これにより、副制御CPU50aは、リーチ演出が実行されない第2特別ゲームの実行中に第3普通変動時間の普通ゲームが終了したときには、普通ゲームの終了時に実行されていた第2特別ゲームの次の第2特別ゲームの実行中に終了演出内容で終了示唆演出を実行させるとともに、該次の第2特別ゲームの終了に伴って特殊ゾーン演出を終了させる。
また、図16に示すように、リーチ演出が実行される第2特別ゲームの実行中に第3普通変動時間の普通ゲームが終了した場合(時点t31)、副制御CPU50aは、普通ゲームの終了時に実行されている第2特別ゲームの終了に伴って特殊ゾーン演出を終了させる(時点t32)。このとき、副制御CPU50aは、終了演出内容で終了示唆演出を実行させることなく特殊ゾーン演出を終了させる。即ち、副制御CPU50aは、リーチ演出が実行される第2特別ゲームの実行中に第3普通変動時間の普通ゲームが終了したときには、終了演出内容で終了示唆演出を実行させることなく特殊ゾーン演出を終了させる。本実施形態において、リーチ演出が実行されることは、特殊条件の成立に相当する。即ち、本実施形態において、リーチ演出が実行される第2特別ゲームは、特殊条件を満たす特別ゲームに相当し、リーチ演出が実行されない第2特別ゲームは、特殊条件を満たさない特別ゲームに相当する。
また、本実施形態において、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中であっても、遊技状態が第1高確状態から別の遊技状態に移行したことを条件として特殊ゾーン演出を終了させる。言い換えれば、本実施形態において、特殊ゾーン演出の終了条件には、遊技状態が移行する状態移行終了条件を含む。なお、本実施形態において、特殊ゾーン演出の実行中に遊技状態が移行するのは、転落抽選に当選したときである。即ち、本実施形態において、状態移行終了条件は、転落抽選に当選したときに成立する条件としても把握できる。
具体的に、図17に示すように、特殊ゾーン演出の実行中に転落抽選に当選した場合、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中であっても、転落抽選に当選した第2特別ゲームの開始に伴って終了演出内容で終了示唆演出を実行させるように制御する(時点t41)。その後、副制御CPU50aは、第2特別ゲームの終了に伴って特殊ゾーン演出を終了させる(時点t42)。
これにより、副制御CPU50aは、転落抽選に当選した第2特別ゲームが実行された場合には、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中であっても、転落抽選に当選した第2特別ゲームの終了を契機として特殊ゾーン演出を終了させる。特に、副制御CPU50aは、転落抽選に当選した第2特別ゲームの実行中に、終了演出内容で終了示唆演出を実行させるとともに、転落抽選に当選した第2特別ゲームの終了に伴って特殊ゾーン演出を終了させる。本実施形態において、転落抽選に当選することは、特別条件の成立に相当する。即ち、本実施形態において、転落抽選に当選した第2特別ゲームは、特別条件を満たす特別ゲームに相当する。
なお、上述したように、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に転落抽選に当選した第2特別ゲームが実行された場合であっても、該第2特別ゲームにおいてリーチ演出が実行されるときには、該第2特別ゲームの実行中に発展演出内容で終了示唆演出を実行させ、終了演出内容では終了示唆演出を実行させない。
本実施形態の効果について説明する。
(1)本実施形態において、小当り遊技によって賞球を獲得できる機会が増加する第1高確状態には、第1特別遊技状態と、該第1特別遊技状態と比較して小当り遊技によって賞球を獲得できる機会が更に増加する第2特別遊技状態と、が含まれている。このため、第1高確状態中の遊技性を多様化して遊技者を楽しませることができる。
(2)具体的に、普通ゲームの変動時間には、普通ゲームの実行中に第2特別ゲームを複数回実行可能な長さの第3普通変動時間が含まれている。このため、本実施形態では、第1高確状態中に、普通当り遊技が付与されることなく複数回の第2特別ゲームが実行される期間を設けることができる。言い換えれば、本実施形態では、第1高確状態中に、小当り遊技が付与された場合に遊技球が第2大入賞口20に入球し易い期間を設けることができる。これにより、本実施形態では、小当り遊技によって賞球を獲得できる機会が増加する第1高確状態中に、さらに賞球を獲得しやすい期間を設けることができるため、遊技者の興趣を向上できる。
(3)本実施形態において、第2大入賞口20と同一の流下領域には、第2入球口15とは別に、常時開放されている第3入球口17が配設されている。これにより、本実施形態では、第1高確状態中に普通当り遊技が付与されることなく複数回の第2特別ゲームが実行される期間を設けたことで、その期間中に遊技球が第2入球口15に入球しなくなった場合であっても、第3入球口17に遊技球が入球したことを条件として第2特別当り抽選が行われ、小当り遊技が付与されることとなる。即ち、本実施形態では、第1高確状態中に、小当り遊技が付与された場合に遊技球が第2大入賞口20に入球し易い期間を設けたにもかかわらず、小当り遊技自体が付与されないことで賞球を獲得できなくなってしまうという状況が生じることを抑制できる。したがって、本実施形態では、賞球を獲得しやすい期間となったにもかかわらず、小当り遊技自体が付与されないことで好適に賞球を獲得することができず、却って遊技者の興趣を低下させてしまうことを抑制できる。
(4)仮に、第3入球口17を第2大入賞口20よりも下流側に配設した場合、遊技球が第2大入賞口20に入球することで第3入球口17に到達せず、小当り遊技が付与されないという状況が生じてしまう虞がある。これに対し、本実施形態では、第3入球口17を第2大入賞口20よりも上流側に配設したため、小当り遊技によって賞球を獲得できる機会が増加する第1高確状態中であっても遊技球を第3入球口17へ入球させることができるため、小当り遊技自体が付与されないという状況が生じてしまうことを抑制できる。
(5)第1高確状態中に普通当り遊技が付与されることなく複数回の第2特別ゲームが実行される期間を設けた場合、遊技者は、遊技球を第3入球口17に入球させることで小当り遊技を獲得し、該小当り遊技において遊技球を第2大入賞口20に入球させることで賞球を獲得するという流れで遊技を行うこととなる。ここで、本実施形態では、第3入球口17に遊技球が入球したことを条件として、第1特別当り抽選と比較して小当りに当選する確率が高い第2特別当り抽選が行われる。これによれば、第1高確状態中に普通当り遊技が付与されることなく複数回の第2特別ゲームが実行される期間を設けた場合の遊技において、第3入球口17に遊技球を入球させることで小当り遊技を獲得しやすくなるため、遊技に対する興趣を向上できる。
(6)本実施形態では、第1特別当り抽選においては小当りに当選しない一方で、第2特別当り抽選においては小当りに当選し得るというように、各特別当り抽選が行われる場合の遊技の流れを明確に区別することができるため、遊技性を多様化して遊技者を楽しませることができる。
(7)左側領域R1aに配設されている第1入球口14に遊技球が入球したことを条件として第1特別当り抽選が行われる一方で、右側領域R2aに配設されている第2入球口15又は第3入球口17に遊技球が入球したことを条件として第2特別当り抽選が行われる。このため、遊技球を流下させる流下領域に応じて異なる遊技性で遊技者を楽しませることができる。
(8)本実施形態では、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に第2特別ゲームが開始されたことを契機として特殊ゾーン演出が開始されることがあるため、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に第2特別ゲームが開始されたときの遊技者の期待感を高めることができる。
(9)特殊ゾーン演出は、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に実行される複数回の第2特別ゲームに跨がって実行可能であるため、複数回の第2特別ゲームに跨がって遊技者の期待感を持続させることができる。
(10)さらに、特殊ゾーン演出は、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に実行される複数回の第2特別ゲームと、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に付与される1又は複数回の小当り遊技とに跨がって実行可能であるため、複数回の第2特別ゲームと、1又は複数回の小当り遊技と、に跨がって遊技者の期待感を持続させることができる。
(11)本実施形態では、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に第2特別ゲームが開始された場合であっても、開始された第2特別ゲームが特定条件を満たす特殊ゾーン演出を開始させないことがある。このため、状況に応じて特殊ゾーン演出を開始させるか否かを異ならせることができ、遊技者の期待感を高めることができる。
(12)本実施形態において、特殊ゾーン演出が開始された場合、遊技者は、小当り遊技によって賞球を獲得できることに期待する。ここで、本実施形態では、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に第2特別ゲームが開始された場合であっても、開始された第2特別ゲームが大当りとなる特別ゲームである場合には、特殊ゾーン演出を開始させない。このため、特殊ゾーン演出が開始されたにもかかわらず大当り遊技が付与されたことで小当り遊技が付与されず、却って遊技者の興趣を低下させてしまうことを抑制できる。
(13)また、本実施形態では、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に第2特別ゲームが開始された場合であっても、開始された第2特別ゲームが転落抽選に当選した特別ゲームである場合には、特殊ゾーン演出を開始させない。このため、特殊ゾーン演出が開始されたにもかかわらず第1高確状態が終了してしまうことで、却って遊技者の興趣を低下させてしまうことを抑制できる。
(14)さらに、本実施形態では、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に第2特別ゲームが開始された場合であっても、保留中の特別ゲームの中に特定条件を満たす特別ゲームが含まれているときには、特殊ゾーン演出を開始させないことがある。このため、保留中の特別ゲームを含めて、状況に応じて特殊ゾーン演出を開始させるか否かを異ならせることができ、遊技者の期待感を高めることができる。
(15)本実施形態では、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に第2特別ゲームが開始された場合であっても、保留中の特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームが含まれているときには、特殊ゾーン演出を開始させない。このため、特殊ゾーン演出が開始されたにもかかわらず、保留中の特別ゲームにおいて大当りとなって大当り遊技が付与されたことで小当り遊技が付与されず、却って遊技者の興趣を低下させてしまうことを抑制できる。
(16)本実施形態では、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に第2特別ゲームが開始された場合であっても、保留中の特別ゲームの中に転落抽選に当選する特別ゲームが含まれているときには、特殊ゾーン演出を開始させない。このため、特殊ゾーン演出が開始されたにもかかわらず、保留中の特別ゲームにおいて転落抽選に当選して第1高確状態が終了してしまうことで、却って遊技者の興趣を低下させてしまうことを抑制できる。
(17)第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に実行される第2特別ゲームのうち最初に実行される第2特別ゲームが特定条件を満たす特別ゲームであるときには、該第2特別ゲームの開始に伴って特殊ゾーン演出を開始させないとともに、最初に実行される第2特別ゲームが終了した後にも特殊ゾーン演出を開始させないことがある。このため、状況に応じて、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に特殊ゾーン演出を開始させるか否かを異ならせることができ、遊技者の期待感を高めることができる。
(18)本実施形態では、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に第2特別ゲームが開始された場合であっても、保留中の特別ゲームの中に特定条件を満たす特別ゲームが含まれているときには、該特定条件を満たす特別ゲームが終了した後にも特殊ゾーン演出を開始させないことがある。このため、保留中の特別ゲームを含めて、状況に応じて、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に特殊ゾーン演出を開始させるか否かを異ならせることができ、遊技者の期待感を高めることができる。
(19)本実施形態では、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に小当り遊技が付与されたことを契機として特殊音楽の出力が開始されることがあるため、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に小当り遊技が付与されたときの遊技者の期待感を高めることができる。
(20)第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に第2特別ゲームが開始されたことを契機として特殊ゾーン演出を開始可能であり、その後に第2特別ゲームが終了して小当り遊技が付与されたことを契機として特殊音楽の出力を開始可能であるため、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中において、遊技者の期待感を段階的に高めることができる。
(21)特殊音楽は、特殊ゾーン演出と同様に、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に実行される複数回の第2特別ゲームに跨がって実行可能であるため、複数回の第2特別ゲームに跨がって遊技者の期待感を持続させることができる。
(22)さらに、特殊音楽は、特殊ゾーン演出と同様に、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に実行される複数回の第2特別ゲームと、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に付与される1又は複数回の小当り遊技とに跨がって実行可能である。このため、複数回の第2特別ゲームと、1又は複数回の小当り遊技と、に跨がって遊技者の期待感を持続させることができる。
(23)特殊音楽の長さは、第3普通変動時間と同一又は略同一であるため、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に小当り遊技が付与されたときから、第3普通変動時間の普通ゲームが終了するときまで、特殊音楽の出力を楽しませることができる。
(24)第3普通変動時間は、大当りZBに基づく大当り遊技が付与される最長時間よりも短い。このため、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に大当りZBに基づく大当り遊技が付与された場合、該大当り遊技が終了するよりも前に第3普通変動時間の普通ゲームが終了することで、小当り遊技において第2大入賞口20に遊技球を入球させやすいことによる利益を十分に享受できないことも考えられる。したがって、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中においては、大当り遊技が付与されるよりも、大当り遊技が付与されることなく小当り遊技が付与されたときの方が、遊技者にとっての利益が大きくなることもあり得る。このため、本実施形態では、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に、大当り遊技が付与されることなく小当り遊技が付与されることに期待させるという斬新な遊技性を提供することができる。
(25)第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に大当りに当選して大当り遊技が付与される場合、大当りとなる第2特別ゲームが終了して大当り遊技が付与され、該大当り遊技が終了するよりも前に第3普通変動時間の普通ゲームが終了する。このため、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に、大当り遊技が付与されることなく小当り遊技が付与されることに対する期待感を高めることができる。
(26)副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に特殊ゾーン演出を実行させる制御が可能であり、第3普通変動時間の普通ゲームの終了を条件として特殊ゾーン演出を終了させる。これにより、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中であるか否かを認識しやすくすることができ、第3普通変動時間の普通ゲームが実行されることに期待する遊技者の興趣を向上できる。
(27)副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームが終了した場合、該普通ゲームの終了後も特殊ゾーン演出を軽属して実行させるとともに、第2特別ゲームの終了に伴って特殊ゾーン演出を終了させる。これによれば、仮に、第2特別ゲームの実行中に特殊ゾーン演出を終了させた場合と比較して、違和感なく特殊ゾーン演出を終了させることができる。
(28)副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に特殊ゾーン演出を実行させる制御が可能であり、特殊条件を満たす第2特別ゲームの実行中に第3普通変動時間の普通ゲームが終了したときには、特殊条件を満たす第2特別ゲームの終了に伴って特殊ゾーン演出を終了させる。これにより、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中であるか否かを認識しやすくすることができる。したがって、第3普通変動時間の普通ゲームが実行されることに期待する遊技者の興趣を向上できる。
(29)特に、特殊条件は、第2特別ゲームにおいてリーチ演出が実行される場合に成立する。これによれば、リーチ演出が実行される第2特別ゲームの実行中においては、実行中の第2特別ゲームが大当りとなるか否かに集中させて遊技を楽しませることができる一方で、第2特別ゲームが終了したときには、第3普通変動時間の普通ゲームが終了したことを速やかに認識させることができる。
(30)一方で、リーチ演出が実行されない第2特別ゲームの実行中に第3普通変動時間の普通ゲームが終了したときには、該普通ゲームの終了時に実行されていた第2特別ゲームの次の第2特別ゲームの実行中に終了演出内容で終了示唆演出を実行した後に特殊ゾーン演出を終了させる。これによれば、終了示唆演出によって特殊ゾーン演出が終了することを予告した上で特殊ゾーン演出を終了させることができるため、第3普通変動時間の普通ゲームが終了したことをより認識させやすくすることができる。
(31)リーチ演出が実行される第2特別ゲームの実行中に第3普通変動時間の普通ゲームが終了したときには、終了示唆演出を実行することなく、普通ゲームの終了時に実行されている第2特別ゲームの終了に伴って特殊ゾーン演出を終了させる。このため、第3普通変動時間の普通ゲームが終了してから特殊ゾーン演出が終了されるまでの時間を短くすることができる。これによれば、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中であるか否かをより正確に認識させることができるため、第3普通変動時間の普通ゲームが実行されることに期待する遊技者の興趣を向上できる。
(32)第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に特殊ゾーン演出を実行させる制御が可能であり、特別条件を満たす第2特別ゲームが実行された場合には、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中であっても、特別条件を満たす第2特別ゲームの終了に伴って特殊ゾーン演出を終了させる。これによれば、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中であっても特殊ゾーン演出が終了される状況を創出することができるため、演出の流れを多様化して遊技者の興趣を向上できる。
(33)特に、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中であっても、転落抽選に当選した場合には特殊ゾーン演出が終了されるため、高確率状態の終了を遊技者に認識させることができる。
(34)転落抽選に当選した第2特別ゲームが実行される場合には、該転落抽選に当選した特別ゲーム中に終了演出内容で終了示唆演出を実行した後に特殊ゾーン演出を終了させるため、特殊ゾーン演出が終了したことをより認識させやすくすることができる。
(35)本実施形態では、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に払い出される賞球数を報知する賞球数報知演出が実行されるため、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に賞球が払い出されることにより、遊技者の興趣をさらに向上できる。
(36)賞球数報知演出では、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に第2大入賞口20に遊技球が入球したことにより払い出される賞球数が報知されるため、特に小当り遊技において賞球を獲得したことに対して、遊技者の興趣をさらに向上できる。
(37)本実施形態において、第1開放状態に制御されているときには、普通ゲームの変動時間が第3普通変動時間となることがある。そして、本実施形態において、第1開放状態に制御されているときのうち、特に第1高確状態に制御されているときには、第3普通変動時間にわたって普通ゲームが実行されることで、小当り遊技において第2大入賞口20に遊技球を入球させやすくなることから、遊技者の興趣を向上できる。一方で、第2開放状態であるときには、普通ゲームの変動時間が第3普通変動時間とはならないため、普通当り遊技が付与されない期間が長く続くことで、却って遊技者の興趣を低下させてしまうことを抑制できる。
(38)第1開放状態である場合であっても、普通ゲームの変動時間が第3普通変動時間とはならない場合があるため、普通当り遊技が付与されない期間が長く続きすぎることで、却って遊技者の興趣を低下させてしまうことを抑制できる。また、普通ゲームの変動時間が第3普通変動時間とならない場合もあることで、普通ゲームの変動時間が第3普通変動時間となったときの遊技者の興趣をより効果的に向上できる。
(39)主制御CPU40aは、第1開放状態に制御しているときには、複数段階の抽選により普通ゲームの変動時間を決定する一方で、第2開放状態に制御しているときには、1段階の抽選により普通ゲームの変動時間を決定する。このため、第1開放状態においては、普通ゲームの変動時間を第3普通変動時間とするか否かをより詳細に決定することができる一方で、第2開放状態においては、普通ゲームの変動時間を決定する際の制御負担を低減できる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・図18に示すように、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの終了後であっても、賞球数報知演出を実行させる制御が可能であってもよい。言い換えれば、副制御CPU50aは、特殊ゾーン演出が実行されていない場合であっても、賞球数報知演出を実行させる制御が可能であってもよい。この場合、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中である場合には、第1報知態様で賞球数報知演出をじっこうさせる一方で、第3普通変動時間の普通ゲームの終了後には、第2報知態様で賞球数報知演出を実行させるように制御してもよい。例えば、図18(a)に示すように、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中である場合には、「XX球獲得!」の文字列を模した画像を表示させることにより、実行中の第3普通変動時間の普通ゲームにおいて払い出される賞球数を報知するとよい。一方で、図18(b)に示すように、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中ではない場合には、「XX球」の文字列を模した画像を表示させることにより、終了した第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に払い出された賞球数を報知するとよい。このとき、第3普通変動時間の普通ゲームが複数回実行されている場合、各普通ゲームの実行中に払い出された賞球数を報知する画像を個別に表示させるように制御してもよい。例えば、終了した第3普通変動時間の普通ゲームのうち、最後に終了した普通ゲームの実行中に払い出された賞球数を報知する画像として、「XX球」の文字列を模した画像を表示させるとともに、最後よりも1つ前に終了した普通ゲームの実行中に払い出された賞球数を報知する画像として、「YY球」の文字列を模した画像を表示させてもよい。この場合、電源が投入されてから現在までに実行された第3普通変動時間の普通ゲームのうち、すべての普通ゲームについて、該普通ゲームの実行中に払い出された賞球数を報知する画像を表示させてもよいし、一部の普通ゲームについて、該普通ゲームの実行中に払い出された賞球数を報知する画像を表示させてもよい。例えば、一部の普通ゲームは、最後に第1高確状態に制御されてから現在までに実行された普通ゲームとしてもよい。また、普通ゲームの実行中に払い出された賞球数に応じて、賞球数を報知する画像の表示態様を変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、普通ゲームの実行中に払い出された賞球数が特定数未満である場合には、第1の表示態様で賞球数を報知する画像を表示させる一方で、普通ゲームの実行中に払い出された賞球数が特定数以上である場合には、第2の表示態様で賞球数を報知する画像を表示させてもよい。
・賞球数報知演出の開始契機及び終了契機は、適宜変更してもよい。例えば、賞球数報知演出は、特殊ゾーン演出の実行中に第2大入賞口20に遊技球が入球したことを契機として開始されるようにしてもよい。また、賞球数報知演出は、特殊ゾーン演出のうち終了示唆演出の開始を契機として終了(中断)されるようにしてもよい。この場合、特殊ゾーン演出として、終了示唆演出が終了した後に再び実行中演出が開始されたときには、実行中演出の開始に伴って開始(再開)されるようにしてもよい。また、賞球数報知演出を実行しないパチンコ遊技機10に具体化してもよい。
・特殊音楽の長さは適宜変更してもよい。例えば、第3普通変動時間とは異なる時間であってもよい。なお、特殊音楽の長さを第3普通変動時間よりも短い時間とする場合、副制御CPU50aは、特殊ゾーン演出の実行中において、特殊音楽を繰り返し出力させるように制御してもよい。
・特殊音楽の出力の開始契機及び終了契機は、適宜変更してもよい。例えば、特殊音楽は、特殊ゾーンの実行中に小当り遊技が開始されたことを契機として開始される一方で、小当り遊技が終了したことを契機として終了されてもよい。また、特殊音楽を出力しないパチンコ遊技機10に具体化してもよい。この場合、副制御CPU50aは、第1高確状態である場合に、特殊ゾーン演出が実行されているときと実行されていないときとで、同一の楽曲を出力させるようにしてもよい。
・終了示唆演出の演出内容は適宜変更してもよい。例えば、継続演出内容を備えていなくてもよいし、発展演出内容を備えていなくてもよい。即ち、終了示唆演出が実行されたときには、特殊ゾーン演出が終了されることが確定的に報知されるようにしてもよい。
・副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に第2特別ゲームの開始を示す変動パターン指定コマンドを入力した場合、保留中の特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームが含まれているときであっても、特殊ゾーン演出を開始させるように制御してもよい。同様に、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に第2特別ゲームの開始を示す変動パターン指定コマンドを入力した場合、保留中の特別ゲームの中に転落抽選に当選する特別ゲームが含まれているときであっても、特殊ゾーン演出を開始させるように制御してもよい。
・副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に第2特別ゲームの開始を示す変動パターン指定コマンドを入力した場合、該変動パターン指定コマンドにより特定された特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであっても、特殊ゾーン演出を開始させるように制御してもよい。同様に、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に第2特別ゲームの開始を示す変動パターン指定コマンドを入力した場合、該変動パターン指定コマンドにより特定された特別ゲームが転落抽選に当選した特別ゲームであっても、特殊ゾーン演出を開始させるように制御してもよい。
・特定条件は、適宜変更してもよい。例えば、特別ゲームの実行中に所定の演出が実行される場合に、特定条件が成立するようにしてもよい。この場合、大当り抽選に当選したときや、転落抽選に当選したときであっても、特定条件が成立しないように制御してもよい。また、この場合、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に特定条件を満たす特別ゲームが開始されたときであっても、その後、普通ゲームが終了するよりも前に特定条件を満たさない特別ゲームが開始されたときには、該特定条件を満たさない特別ゲームが開始されたことを契機として特殊ゾーン演出を開始させてもよい。さらに、この場合、副制御CPU50aは、保留中の特別ゲームの中に特定条件を満たす特別ゲームが含まれていたときであっても、該特定条件を満たす特別ゲームの終了後に別の特別ゲームが開始されたときには、該別の特別ゲームが開始されたことを契機として特殊ゾーン演出を開始させてもよい。
・特殊ゾーン演出の開始契機は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に小当り遊技が付与されたことを契機として、特殊ゾーン演出を開始させる制御が可能であってもよい。
・副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームが終了した場合、特別ゲームの実行中であっても特殊ゾーン演出を終了させるように制御してもよい。この場合、実行中の特別ゲームの内容が特定の内容であるときには、普通ゲームの終了に伴っては特殊ゾーン演出を終了させず、特別ゲームの終了に伴って特殊ゾーン演出を終了させるようにしてもよい。
・副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームが終了した場合、実行中の特別ゲームの内容にかかわらず、該実行中の特別ゲームの終了に伴って特殊ゾーン演出を終了させるように制御してもよい。
・副制御CPU50aは、転落抽選に当選していない場合であっても、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に特殊ゾーン演出を終了させる制御が可能であってもよい。例えば、副制御CPU50aは、所定の演出を実行させる場合には、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に特殊ゾーン演出を終了させるようにしてもよい。この場合、所定の演出が実行されることが特別条件に相当する。即ち、特別条件は適宜変更してもよい。
・副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に特殊ゾーン演出を終了させる場合、終了演出内容で終了示唆演出を実行させることなく特殊ゾーン演出を終了させてもよい。
・副制御CPU50aは、リーチ演出が実行されない特別ゲームの実行中に第3普通変動時間の普通ゲームが終了する場合、該リーチ演出が実行されない特別ゲームの実行中に終了演出内容で終了示唆演出を実行させた後に特殊ゾーン演出を終了させてもよい。この場合、副制御CPU50aは、変動パターン指定コマンドを入力したことを契機として、該変動パターン指定コマンドに基づく特別ゲームの実行中に第3普通変動時間の普通ゲームが終了するか否かを判定し、該判定の結果に応じて終了演出内容で終了示唆演出を実行させるか否かを決定してもよい。
・副制御CPU50aは、リーチ演出が実行される特別ゲームの実行中に第3普通変動時間の普通ゲームが終了した場合であっても、終了演出内容で終了示唆演出を実行させた後に特殊ゾーン演出を終了させてもよい。この場合、終了演出内容による終了示唆演出は、リーチ演出が実行される特別ゲームの実行中に実行されてもよいし、リーチ演出が実行される特別ゲームの後に実行される特別ゲームの実行中に実行されてもよい。
・特殊条件は、適宜変更してもよい。例えば、特別ゲームの実行中に所定の演出が実行される場合に、特殊条件が成立するようにしてもよい。
・副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの終了時に実行されていた特別ゲームが終了した場合であって、次の特別ゲームが開始されないとき、即ち、次の特別ゲームが保留されていないときには、次の特別ゲームが開始されるまでの間、特殊ゾーン演出を継続させるように制御してもよい。つまり、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの終了時に実行されていた特別ゲームが終了した場合であって、該特別ゲームの終了後に特別ゲームの実行を待機する待機状態に移行したときには、該待機状態中も特殊ゾーン演出を継続させてもよい。この場合、副制御CPU50aは、次の特別ゲームの開始に伴って待機状態が終了することを契機として、特殊ゾーン演出を終了させるとよい。
・副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの終了時に実行されていた特別ゲームが終了した場合には、次の特別ゲームが開始されるか否かにかかわらず、即ち、次の特別ゲームが保留されているか否かにかかわらず、特殊ゾーン演出を終了させるように制御してもよい。つまり、副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの終了時に実行されていた特別ゲームが終了した場合であって、該特別ゲームの終了後に特別ゲームの実行を待機する待機状態に移行したときには、該待機状態中に移行したことを契機として、特殊ゾーン演出を終了させるとよい。
・副制御CPU50aは、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中であっても、待機状態に移行したことを契機として特殊ゾーン演出を終了させるように制御してもよい。この場合、次の特別ゲームの開始に伴って再び特殊ゾーン演出を開始させてもよいし、特殊ゾーン演出を開始させなくてもよい。
・その他、特殊ゾーン演出の開始契機及び終了契機は適宜変更してもよい。例えば、特殊ゾーン演出は、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に第2特別ゲームが開始されたことに伴って開始される一方で、該第2特別ゲームの終了に伴って終了されてもよいし、該第2特別ゲームの終了後に付与される小当り遊技の終了に伴って終了されてもよい。また、特殊ゾーン演出を実行しないパチンコ遊技機10に具体化してもよい。
・主制御CPU40aは、第1開放状態に制御しているときであっても、1段階の抽選により普通ゲームの変動時間を決定するようにしてもよい。なお、第1開放状態に制御しているときに決定可能な普通ゲームの変動時間を1種類とする場合、主制御CPU40aは、抽選を行うことなく普通ゲームの変動時間を決定してもよい。また、主制御CPU40aは、第2開放状態に制御しているときであっても、複数種類の変動時間の中から普通ゲームの変動時間を決定するようにしてもよい。この場合、主制御CPU40aは、1段階の抽選により普通ゲームの変動時間を決定してもよいし、複数段階の抽選により普通ゲームの変動時間を決定してもよい。
・主制御CPU40aは、第1開放状態に制御しているときには、普通ゲームの変動時間として常に第3普通変動時間を決定するようにしてもよい。即ち、第1開放状態に制御しているときに決定可能な普通ゲームの変動時間は、1種類であってもよい。
・主制御CPU40aは、第2開放状態に制御しているときであっても、普通ゲームの変動時間として第3普通変動時間を決定可能であってもよい。この場合、主制御CPU40aは、第1開放状態に制御しているときには、第2開放状態に制御しているときと比較して高い割合で第3普通変動時間を決定するとよい。
・第3普通変動時間の長さは、適宜変更してもよい。第3普通変動時間は、大当りに当選したときの第2特別ゲームの最短の変動時間と、大当り遊技が付与される最短時間と、の合計時間よりも長い時間であってもよい。また、第3普通変動時間は、大当り遊技が付与される最長時間よりも長い時間であってもよい。
・大当りの種類は、適宜変更してもよい。例えば、大当り遊技において開放される大入賞口を変更してもよいし、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数、オープニング時間、エンディング時間などを変更してもよい。また、各ラウンド遊技において大入賞口が開放される場合の開放態様を変更してもよい。例えば、各ラウンド遊技において大入賞口が開放される上限時間、大入賞口が開放される回数、大入賞口に入球可能な遊技球の上限個数などを変更してもよい。
・大当り遊技が付与される最短時間が第3普通変動時間よりも長い大当りを備えていてもよい。言い換えれば、第3普通変動時間は、特定の大当りに基づく大当り遊技が付与される最短時間よりも短い時間であってもよい。この場合、オープニング時間とエンディング時間との合計時間が、第3普通変動時間よりも長くなるようにするとよい。これによれば、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に大当り遊技が付与される場合、該大当り遊技が終了するよりも前に第3普通変動時間の普通ゲームが終了するため、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に、大当り遊技が付与されることなく小当り遊技が付与されることに期待させるという遊技性で遊技を楽しませることができる。
・大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、適宜変更してもよい。例えば、大当り遊技の終了後に第1高確状態に制御される大当りを備えていてもよい。また、大当り遊技の終了後に第1低確状態や第2低確状態に制御される大当りを備えていてもよい。また、大当りに当選したときの遊技状態に応じて、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態を異ならせてもよい。
・小当りの種類は、適宜変更してもよい。例えば、小当り遊技において開放される大入賞口を変更してもよいし、小当り遊技において大入賞口が開放される場合の開放態様を変更してもよい。例えば、小当り遊技における大入賞口の開放時間、開放回数、上限時間、上限個数などを変更してもよい。
・ゲート22は、該ゲート22に入球した遊技球が機外に排出されるように構成されていてもよい。この場合、遊技球がゲート22に入球したときには、賞球の払出条件が成立するようにしてもよい。
・遊技盤YBにおける各種の部材の配設位置は適宜変更してもよい。例えば、第3入球口17を第2入球口15よりも下流側に配設してもよい。また、第3入球口17を第2大入賞口20よりも下流側に配設してもよい。即ち、第2入球口15及びゲート22が第2大入賞口20よりも上流側に配設されていればよい。
・第3入球口17を備えていないパチンコ遊技機10に具体化してもよい。この場合、第3普通変動時間の長さを調整することにより、第3普通変動時間の普通ゲームの実行中に第2特別ゲームが実行されない状況が生じないようにするとよい。例えば、第3普通変動時間の長さを、保留上限数の第2特別ゲームがすべて最短の変動時間で実行される場合の合計時間よりも短くするとよい。
・主制御CPU40aは、第1特別当り抽選として小当り抽選を行うように制御してもよい。この場合、主制御CPU40aは、第1特別当り抽選における小当り確率が、第2特別当り抽選における小当り確率よりも低くなるように小当り抽選を行ってもよい。
・主制御CPU40aは、特別図柄開始処理において、特別当り抽選を行った後に転落抽選を行うようにしてもよい。
・主制御CPU40aは、第1特別図柄開始処理及び第2特別図柄開始処理のうち何れか一方の処理において、転落抽選を行わないように制御してもよい。
・主制御CPU40aは、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出された後、大当り遊技の開始待ち状態に制御することなく大当り遊技を開始させるように制御してもよい。
・変動パターンの決定態様は、適宜変更してもよい。例えば、主制御CPU40aは、所定の遊技状態である場合において、大当り遊技が終了してから実行された特別ゲームの回数に応じて異なる変動パターン群に含まれている変動パターンの中から変動パターンを決定してもよい。また、主制御CPU40aは、大当り遊技の終了後に同一の遊技状態に制御される場合であっても、大当りの種類に応じて異なる変動パターン群に含まれている変動パターンの中から変動パターンを決定してもよい。また、主制御CPU40aは、何れの遊技状態であっても同一の変動パターン群に含まれている変動パターンの中から変動パターンを決定可能とする一方で、異なる決定割合により変動パターンを決定するようにしてもよい。
・各変動パターン群に含まれている変動パターンの中から変動パターンを決定した場合の第2特別ゲームの平均変動時間は、適宜変更してもよい。例えば、第2変動パターン群に含まれている変動パターンの中から変動パターンを決定したときと、第3変動パターン群に含まれている変動パターンの中から変動パターンを決定したときとで、第2特別ゲームの平均変動時間が同一となるように、各変動パターン群に含まれる変動パターンの種類を変更してもよい。また、第2変動パターン群に含まれている変動パターンの中から変動パターンを決定した場合、第3変動パターン群に含まれている変動パターンの中から変動パターンを決定したときと比較して、第2特別ゲームの平均変動時間が短くなるように、各変動パターン群に含まれる変動パターンの種類を変更してもよい。
・演出モードの決定態様は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、同一の遊技状態である場合であっても、異なる演出モードを実行させるように制御してもよい。このとき、副制御CPU50aは、大当りの種類に応じて異なる演出モードを実行させるように制御してもよいし、大当り遊技が終了されてから実行された特別ゲームの回数に応じて異なる演出モードを実行させるように制御してもよいし、所定の抽選により決定された演出モードを実行させるように制御してもよい。また、副制御CPU50aは、遊技者による所定の操作手段の操作により特定された演出モードを実行させるように制御してもよい。
・主制御CPU40aは、第1高確状態であるときには、大当り抽選及び転落抽選のうち少なくとも一方に当選したことを条件として、第2特別ゲームの変動パターンとしてリーチ演出を実行可能な変動パターンを決定可能に制御してもよい。即ち、第1高確状態である場合、第2特別ゲームの実行中にリーチ演出が実行されたときには、大当り及び転落の何れかとなることが確定するようにしてもよい。
・主制御CPU40aは、第2低確状態である場合と、第2高確状態である場合とで、異なる変動パターン群に含まれている変動パターン群の中から変動パターンを決定してもよい。また、副制御CPU50aは、第2低確状態である場合と、第2高確状態である場合とで、異なる演出モードを実行させるようにしてもよい。これによれば、特別ゲームの変動時間や特別ゲームの実行中に実行される演出により、第2低確状態であるか第2高確状態であるか、即ち、転落抽選に当選したか否かを示唆することができる。
・第1低確状態である場合、副制御CPU50aは、第2特別ゲームに基づく演出ゲームを実行させないように制御してもよい。なお、副制御CPU50aは、第2特別ゲームが大当りとなる特別ゲームである場合に限り、第1低確状態においても第2特別ゲームに基づく演出ゲームを実行させるように制御してもよい。これによれば、実行中の第2特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されることになっているにもかかわらず、該第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されることで、第2特別ゲームがはずれとなって終了されてしまうことを抑制できる。また、第2低確状態、第1高確状態、及び第2高確状態のうち1又は複数の遊技状態において、副制御CPU50aは、第1特別ゲームに基づく演出ゲームを実行させないように制御してもよい。なお、副制御CPU50aは、第1特別ゲームが大当りとなる特別ゲームである場合に限り、第2低確状態、第1高確状態、及び第2高確状態においても第1特別ゲームに基づく演出ゲームを実行させるように制御してもよい。これによれば、実行中の第1特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されることになっているにもかかわらず、該第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されることで、第1特別ゲームがはずれとなって終了されてしまうことを抑制できる。
・主制御CPU40aは、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいて大当り図柄が導出された場合であっても、前記一方の特別ゲームを終了しないように構成してもよい。また、主制御CPU40aは、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいて大当り図柄が導出された場合、前記一方の特別ゲームにおいて導出されることが決定されている特別図柄に応じて、該一方の特別ゲームに関する制御を異ならせてもよい。例えば、主制御CPU40aは、前記一方の特別ゲームにおいて導出されることが決定されている特別図柄が大当り図柄であるときには、前記他方の特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されたことを契機として前記一方の特別ゲームにおいてはずれ図柄を導出させて終了させる。一方で、主制御CPU40aは、前記一方の特別ゲームにおいて導出されることが決定されている特別図柄がはずれ図柄であるときには、前記他方の特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されたことを契機として前記一方の特別ゲームの実行を中断し、大当り遊技の終了を契機として前記一方の特別ゲームの実行を再開させてもよい。また、主制御CPU40aは、前記一方の特別ゲームにおいて導出されることが決定されている特別図柄がはずれ図柄であるときには、前記他方の特別ゲームにおいて大当り図柄が導出された後も前記一方の特別ゲームを継続して実行させてもよい。なお、前記主制御CPU40aは、前記一方の特別ゲームにおいて導出されることが決定されている特別図柄が小当り図柄である場合、前記他方の特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されたことを契機として、前記一方の特別ゲームについて、はずれ図柄を導出させて終了させてもよいし、実行を中断してもよいし、継続して実行させてもよい。
・主制御CPU40aは、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいて小当り図柄が導出された場合、前記一方の特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出され、当該一方の特別ゲームが終了するように構成してもよい。同様に、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出された場合、前記一方の特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出され、当該一方の特別ゲームが終了するように構成してもよい。
・主制御CPU40aは、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいて大当り図柄を導出させた場合、前記一方の特別ゲームを中断し、大当り遊技の終了後に、中断していた前記一方の特別ゲームの実行を再開させるようにしてもよい。同様に、主制御CPU40aは、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいて小当り図柄を導出させた場合、前記一方の特別ゲームを中断し、小当り遊技の終了後に、中断していた前記一方の特別ゲームの実行を再開させるようにしてもよい。
・主制御CPU40aは、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームを実行させる場合であって、前記一方の特別ゲームが大当りとなる特別ゲームである場合、他方の特別ゲームを実行させるに際して、当り判定を実行しなくてもよい。即ち、主制御CPU40aは、大当りとなる特別ゲームの実行中に他の特別ゲームを開始させる場合、他の特別ゲームにおいては、当り判定を行うことなくはずれ図柄を導出させるように制御してもよい。つまり、主制御CPU40aは、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームを実行させる場合、前記一方の特別ゲームにおいて導出されることが決定されている特別図柄に応じて、前記他方の特別ゲームを実行させるときの制御を異ならせてもよい。
・主制御CPU40aは、第1特別ゲームと第2特別ゲームとを同時に実行させないように制御してもよい。この場合、主制御CPU40aは、何れか一方の特別ゲームが優先して実行されるように制御してもよいし、始動口への入球順(保留条件の成立順)に実行されるように制御してもよい。
・大当り遊技の終了後、予め定めた確変回数の特別ゲームが実行されるまでを上限として高確率状態に制御する遊技機(所謂、ST機)に具体化してもよい。また、大当り遊技の終了後、次の大当り遊技が付与されるまで高確率状態に制御する遊技機に具体化してもよい。
・大当り遊技中に遊技球が大入賞口内に設定された特定領域を通過することを契機として高確率状態を付与する遊技機(所謂、V確変機)に具体化してもよい。この場合、特定領域を通過し易い開放態様で大入賞口が開放する大当りと、特定領域を通過し難い開放態様で大入賞口が開放する大当りと、を備えてもよい。また、第1特別図柄開始処理において大当りに当選した場合と、第2特別図柄開始処理において大当りに当選した場合とで、特定領域を通過し易い開放態様で大入賞口が開放する大当り、及び特定領域を通過し難い開放態様で大入賞口が開放する大当りのうち何れの大当りとなるかの割合を異ならせてもよい。
・上記実施形態において、副制御基板50をサブ統括制御基板とし、副制御基板50とは別に演出表示装置12を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプLAを専門に制御する発光制御基板、スピーカSPを専門に制御する音声制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて副基板としてもよい。
・上記実施形態において、単一の基板に主制御基板40の主制御CPU40aと副制御基板50の副制御CPU50aとを搭載してもよい。また、上記の別例において、表示制御基板、発光制御基板、及び音声制御基板を任意に組み合わせて単数の基板、若しくは複数の基板としてもよい。