JP6850275B2 - 超音波探傷装置、超音波探傷プログラム及び超音波探傷方法 - Google Patents
超音波探傷装置、超音波探傷プログラム及び超音波探傷方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6850275B2 JP6850275B2 JP2018170787A JP2018170787A JP6850275B2 JP 6850275 B2 JP6850275 B2 JP 6850275B2 JP 2018170787 A JP2018170787 A JP 2018170787A JP 2018170787 A JP2018170787 A JP 2018170787A JP 6850275 B2 JP6850275 B2 JP 6850275B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cell
- echo
- echo height
- detected
- scanning line
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 238000001514 detection method Methods 0.000 title claims description 155
- 239000000523 sample Substances 0.000 claims description 178
- 238000012360 testing method Methods 0.000 claims description 146
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 60
- 238000011161 development Methods 0.000 claims description 36
- 238000002592 echocardiography Methods 0.000 claims description 16
- 238000007689 inspection Methods 0.000 claims 1
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 30
- 230000018109 developmental process Effects 0.000 description 26
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 25
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 14
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 9
- 238000012850 discrimination method Methods 0.000 description 8
- 238000012856 packing Methods 0.000 description 8
- 230000010355 oscillation Effects 0.000 description 7
- 238000003825 pressing Methods 0.000 description 7
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 4
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 3
- 230000002528 anti-freeze Effects 0.000 description 2
- 206010052428 Wound Diseases 0.000 description 1
- 208000027418 Wounds and injury Diseases 0.000 description 1
- 239000000428 dust Substances 0.000 description 1
- 238000001914 filtration Methods 0.000 description 1
- 230000006870 function Effects 0.000 description 1
- 230000012447 hatching Effects 0.000 description 1
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 1
- 238000010801 machine learning Methods 0.000 description 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
- 238000001471 micro-filtration Methods 0.000 description 1
- -1 scale Substances 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
Description
接触媒質は超音波の伝達効率を高めるために使用される。超音波探傷装置のS/N比は、ごみ、スケールまたは気泡のような接触媒質に含まれる異物等に左右される為、接触媒質の中に異物を混入させないことが重要である。しかし、接触媒質の中に異物をまったく混入させないことは困難である。
従来では、機械的に水槽内に水流を発生させ、検出エリアからの気泡、異物の排出を促していた(例えば特許文献1)。また、従来では接触媒質である水の精密濾過を行う場合もあった。このような水流の発生装置の設置及び水の濾過装置の設置は超音波探傷に際して作業負担であり、装置自体にコストがかかるという課題があった。
アレイ探触子から出射され、試験体への入射位置が設定されている複数の走査線の走査線ごとに、エコー高さが対応付けられているエコー高さ分布情報を取得する取得部と、
前記エコー高さ分布情報におけるエコー高さの分布状況を分析し、分析結果に基づいて前記エコー高さがノイズかどうかを判定する判定部と
を備える。
格子状に横方向と縦方向とに並ぶ複数のセルに分割されている展開図であって、前記横方向と前記縦方向とのうち一方が試験体の長手方向を示し、他方が試験体の周に沿う方向を示し、各セルは、アレイ探触子の出射する1本の走査線が入射し入射した前記走査線のエコーが出射する前記試験体の表面の一部に対応し、かつ、前記エコー高さが設定されている電子データの展開図である試験体展開図であり、
前記判定部は、
前記試験体展開図に含まれる複数のセルの中から、前記エコー高さに基づいて、前記エコー高さが傷を示すと予想される傷セルを検出する第1検出部と、
検出された前記傷セルの周囲から、少なくとも一つの前記セルをチェックセルとして選択するチェックセル選択部と、
選択された前記チェックセルの中から前記第1検出部が検出した前記傷セルである検出傷セルと異なる傷セルである参照傷セルを、前記チェックセルのエコー高さに基づいて検出する第2検出部と、
前記第2検出部の検出結果に基づいて、前記第1検出部が検出した前記検出傷セルのエコー高さがノイズかどうかを識別するノイズ識別部と
を備える。
前記1本の走査線が時間を異にして一つの前記セルに対応する前記試験体の表面の一部に複数回入射する場合、各時間における最大のエコー高さをその時間に入射する前記走査線のエコー高さの候補として採用し、採用した複数個のエコー高さのうち、時間的に連続して閾値を超える複数個のエコー高さが存在しないときは、採用した前記複数個のエコー高さのうち前記閾値未満のいずれかの前記エコー高さを、前記セルのエコー高さとして設定するエコー高さ設定部を備える。
複数本の走査線を出射する前記アレイ探触子の前記複数本の走査線のうちの同一の1本の走査線が入射される前記試験体の表面を示し、
前記試験体展開図の前記試験体の長手方向は、
前記試験体の搬送方向であり、
前記チェックセル選択部は、
前記試験体の長手方向に一列に並ぶ複数の前記セルのうち前記第1検出部が検出した前記検出傷セルを起点として、前記試験体が搬送される方向と逆の方向に並ぶ少なくとも一つの前記セルを前記チェックセルとして選択する。
前記第2検出部によってすべての前記チェックセルが前記参照傷セルとして検出される以外は、前記第1検出部が検出した前記検出傷セルのエコー高さを、ノイズと識別する。
前記第2検出部によって少なくとも一つの前記チェックセルが前記参照傷セルとして検出される場合、前記第1検出部が検出した前記検出傷セルのエコー高さを、ノイズと識別しない。
前記エコー高さに加え、前記エコー高さの発生するエコー深さが設定されており、
前記第2検出部は、
各セルに設定された前記エコー高さと、前記エコー高さの発生するエコー深さとに基づいて、前記参照傷セルを検出する。
前記アレイ探触子の出射する1本の走査線のエコーのエコー深さが前記試験体の表面の位置よりも浅い場合には、前記1本の走査線によって検出されたエコーの全部を、ノイズと識別する。
長手方向が搬送方向であり、
前記ノイズ識別部は、
前記試験体の搬送方向と直交する方向に対向するように配置されて互いの間を前記試験体が搬送され、搬送される前記試験体に互いに向かい合う走査線を出射する2つのアレイ探触子のそれぞれから出射された前記走査線による検出結果を照合し、照合の結果、一方の走査線のみで検出されたエコーをノイズと認識する。
1本の走査線である第1の走査線を出射する第1のアレイ探触子の前記第1の走査線による検出結果と、前記第1のアレイ探触子よりも前記試験体の搬送方向の位置に配置されたアレイ探触子であり、前記第1のアレイ探触子と試験体の同じ断面を探傷するように設定されており前記第1の走査線と同じ向きで前記断面に入射する第2の走査線を出射するアレイ探触子である第2のアレイ探触子の前記第2の走査線による検出結果とを照合し、照合の結果、一方の走査線のみで検出されたエコーをノイズと認識する。
前記試験体の表面エコーが連続して検出されることにより前記試験体の存在を認識し、前記試験体が存在しないと認識する場合に検出されるエコーをノイズと識別する。
コンピュータに、
アレイ探触子から出射され、試験体への入射位置が設定されている複数の走査線の走査線ごとに、エコー高さが対応付けられているエコー高さ分布情報を取得する処理と、
前記エコー高さ分布情報におけるエコー高さの分布状況を分析し、分析結果に基づいて前記エコー高さがノイズかどうかを判定する処理と
を実行させる。
コンピュータが、
アレイ探触子から出射され、試験体への入射位置が設定されている複数の走査線の走査線ごとに、エコー高さが対応付けられているエコー高さ分布情報を取得しと、
前記エコー高さ分布情報におけるエコー高さの分布状況を分析し、分析結果に基づいて前記エコー高さがノイズかどうかを判定する。
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一または相当する部分については、説明を適宜省略または簡略化する。
図2は、図1における4つのアレイ探触子T1からT4の配置を、斜視図として、模式的に示す図である。
図3は、8個のアレイ探触子T1からT4,T11からT14を使用する場合の取付配置を示す。
図4は、図2及び図3のX方向矢視におけるアレイ探触子の配置を模式的に示している。なお、X方向は試験体30の搬送方向102に同じである。
図5は、超音波探傷装置10のハードウェア構成を示す。
図1に示すように、試験体30は、入り口側押さえ機構部310の上側ロール機構311と下側ロール機構312とに押さえられながら、下側ロール機構312によって搬送方向102へ送り出される。これにより、試験体30は、入り口側パッキン210から水槽200内部の水104の中に入っていく。図1の例では、水槽200の水中には、4個のアレイ探触子T1からアレイ探触子T4が設置されている。4個のアレイ探触子T1からアレイ探触子T4は探触子ホルダ230に取り付けられている。試験体30は、この4個のアレイ探触子から超音波を照射されながら、出口側パッキン220から送り出され、その先端が出口側押さえ機構部320に達する。試験体30の先端が出口側押さえ機構部320に達すると、上側ロール機構321が下降して下側ロール機構322と共に試験体30を押さえ、下側ロール機構322の駆動で試験体30を搬送方向102へ送り出す。以上の動作により、4つのアレイ探触子で、試験体30の超音波探傷が実施される。なお、水槽200の水104の中にアレイ探触子を配置して、水中で超音波探傷を行うのは、アレイ探触子T1〜Tと試験体30との間における超音波の伝達効率を高めるためである。図1では、図2のように、4個のアレイ探触子が搬送方向102に一つずつ、仮想円柱101の各断面を示すA−A断面、B−B断面、C−C断面及びD−D断面に配置されている。図2のA−A断面、B−B断面、C−C断面及びD−D断面は、図1に示すA−A断面、B−B断面、C−C断面及びD−D断面に対応する。
図4を参照して、アレイ探触子のエコーの検出範囲を説明する。アレイ探触子T1は範囲21のエコーを検出し、アレイ探触子T2は範囲22のエコーを検出し、アレイ探触子T3は範囲23のエコーを検出し、アレイ探触子T4は範囲24のエコーを検出する。
具体的には、図2において、試験体30の搬送方向102の全長における全周を、アレイ探触子T1からアレイ探触子T4で探傷する。同様に、アレイ探触子T11は範囲21のエコーを検出し、アレイ探触子T12は範囲22のエコーを検出し、アレイ探触子T13は範囲23のエコーを検出し、アレイ探触子T14は範囲24のエコーを検出する。試験体30の搬送方向102の全長における全周を、アレイ探触子T11からアレイ探触子T14で、アレイ探触子T1からアレイ探触子T4と同様に、再度、探傷する。
試験体30は、水槽200の水中を略直線的な軌道で通過する棒状体を想定する。試験体30は、入り口側押さえ機構部310によって搬送されることにより、水槽200に形成された入り口側パッキン210を介して、大気中から水槽200の水中に進入する。そして、試験体30は、出口側押さえ機構部320によって水槽200から引き出されるようにして、水槽200に形成された出口側パッキン220を介して水中から大気中へ出ていく。試験体30は、例えば、長さが3m〜6m程度であり、直径φdは18mm〜120mm程度である。ただし、この寸法は一例であり、試験体30の寸法はこれらに限定されない。
試験体30は、断面が円形、矩形、多角形等であるが、特に限定されない。図1の探傷システム50では、上記のような寸法の試験体30が、0.5秒程度の間隔で、水槽200の中に搬入される。
図1に示すように、アレイ探触子T1からアレイ探触子T4は、試験体30が入り口側パッキン210から出口側パッキン220に向かう搬送方向102において、順次一つずつ設置されている。図1に示すように、A−A断面位置にはアレイ探触子T1が設置され、B−B断面位置にはアレイ探触子T2が設置され、C−C断面位置にはアレイ探触子T3が設置され、D−D断面位置にはアレイ探触子T4が設置されている。
図5の左側は、図1のX方向矢視における4つのアレイ探触子T1からT4の配置の概略図である。図5の右側は超音波探傷装置10のハードウェア構成を示している。図5のように、4つのアレイ探触子T1からT4は、試験体30のまわりに配置されている。各アレイ探触子は、走査線を発する。走査線は超音波ビームと呼ばれることもある。本明細書では走査線と表記する。
なお超音波探傷プログラムは、記録媒体に記録されてもよいし、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
図6から図26を参照して、超音波探傷装置10の動作を説明する。超音波探傷装置10の動作は、制御部110、取得部120及び判定部130が実行する。超音波探傷装置10の動作は超音波探傷プログラムによって行われる。超音波探傷装置10の動作は超音波探傷方法である。アレイ探触子では、取得部120による、送受信素子の選択及び各種の送受信設定に従って、1本の走査線が形成される。
図6は、垂直走査線を示す図である。
図7は、斜角探傷に使用される斜角走査線を示す図である。指定された探傷方式に従って、垂直探傷に使用される図6に示す垂直走査線、斜角探傷に使用される図7に示す斜角走査線などの探傷用の走査線が制御部110の制御によってアレイ探触子から送信され、超音波探傷が行われる。
アレイ探触子では送受信素子の選択及び各種の送受信設定に従って、1つの走査線が形成されるが、実施する探傷方式に従って、垂直探傷を行う垂直走査線、斜角探傷を行う斜角走査線のような走査線を用いて超音波探傷が行われる。図8で述べたように、設定された走査線の一巡をスキャンと称し、スキャン中の各走査線の探傷をステップと称する。
ノイズ識別法Aとしてエコー高さの領域的な連続性によるノイズ識別を説明する。
検出傷に対し、アレイ探触子から発振される走査線は傷を検出するのに十分なビーム幅を持っている。よって、傷は隣接する走査線でも検出される。これに対し、異物は走査線単体、つまり1本の走査線で検出されやすい特性がある。
図9は、超音波探傷を説明するである。図9の内容を図10を用いて説明する。
走査線4のグラフではエコー99が出現しているがエコー99のエコー高さはエコー閾値THよりも低い。一方、5つのグラフの全てにおいてエコー81はエコー閾値THを超えており、エコー高さの連続性がある。
以下に示す判定方式A1と判定方式A3では、取得部120は、アレイ探触子から出射され、試験体30への入射位置が設定されている複数の走査線の走査線ごとに、エコー高さが対応付けられているエコー高さ分布情報を取得する。エコー高さ分布情報の例は後述の平面展開図400である。判定部130は、エコー高さ分布情報におけるエコー高さの分布状況を分析し、分析結果に基づいてエコー高さがノイズかどうかを判定する。以下に、「エコー高さの連続性によるノイズ識別の判定方式」として、判定方式A1、判定方式A2及び判定方式A3を説明する。判定方式A1、判定方式A2及び判定方式A3は、互いに独立の判定方式である。
判定方式A1から判定方式A3の説明の前に、判定方式A1から判定方式A3の基礎となる探傷結果の試験体展開図400を説明する。
図12は、試験体展開図400を示す。
図13は、平面展開図400と試験体30の表面との関係を説明する図である。図13では、アレイ探触子Tは省略しているがアレイ探触子Tの配置は図2と同じである。
平面展開図400は電子データである。図12の平面展開図400は、図13の0度から360度の試験体30の表面が展開されたものに相当する。
図14は、図13の左の端部をX方向から見た図であり、4つのアレイ探触子の配置を模式的に示す。アレイ探触子Tの配置は図4と同じであるが、見易さのため、アレイ探触子Tを試験体30の周方向にずらしている。図14では1本の走査線<3>をハッチングで示しているが他の走査線も走査線<3>と同様である。
図15は、図14の4つのアレイ探触子の配置と試験体30との関係を模式的に示す。図15では試験体30の長手方向(搬送方向102に同じ)に配置された4つのアレイ探触子と周に沿う角度との関係も示している。
試験体展開図400において試験体30の長手方向である搬送方向102に一列に並ぶ複数のセルの一列は、複数本の走査線を出射するアレイ探触子の複数本の走査線のうちの同一の1本の走査線が入射される試験体30の表面を示す。つまり図12のアレイ探触子T1の最上段の横一列の各セルには走査線1のエコー高さが設定される。以下の図16から図21、及び図25では、0度から360度のうち周に沿う方向の一部を模式的に表している。
エコー高さの連続性によるノイズ識別の判定方式A1は、ステップ方向(図8)の連続性判定である。後述の図17で説明するが、チェックエリアに「連続性のあるエコー高さ」が検出されない場合、ノイズ識別部134は、エコー閾値THを超えたエコーであってもそのエコーをノイズと判定する。
「連続性のあるエコー高さ」とは、以下の定義1または定義2の場合をいう。「連続性のあるエコー高さ」の定義として定義1を採用するか定義2を採用するか、判定部130に自由に設定できる。
定義2:エコー閾値TH以上のエコー高さ、かつ、同じエコー深さが連続する」場合を、連続性のあるエコー高さという。そのエコーが「連続性のあるエコー高さ」に該当しない場合、ノイズ識別部134は、そのエコーをノイズと判定する。詳細は後述する。
図18は、超音波探傷装置10の判定方式A1の動作を示すフローチャートである。図17は、図16のうち走査線2から走査線4を示している。図17では各セルには走査線が1回送信された際のエコー高さが格納されるとする。
(2)ステップ20において、チェックセル選択部132は、検出された検出傷セルの周囲から、少なくとも一つのセルをチェックセルとして選択する。つまり、チェックセル選択部132は、セル[0]の周囲から少なくとも一つのセルをチェックセルとして選択する。図17では、チェックセル選択部132は、チェックセルとして、走査線2の探傷結果が格納されているセル[1]からセル[5]、走査線4の探傷結果が格納されているセル[6]からセル[10]をチェックセルとして選択している。チェックセルの領域をチェックエリアと呼ぶ。チェックセル選択部132によるチェックセルの選択個数は自由に設定できる。例えば、チェックセル選択部132によるチェックセルの選択規則は予めチェックセル選択部132のプログラムに設定されていてもよいし、チェックセル選択部132が機械学習によりチェックセルの選択規則を学習してもよい。但しエコー高さの連続性の確認をするので、セル[0]に隣接するセル、その隣接するセルに隣接するセル・・・というように、チェックセルは隣接関係が連続するように選択されることが好ましい。(3)ステップ30において、第2検出部133は、選択されたチェックセルの中から第1検出部131が検出した傷セルである検出傷セルと異なる傷セルである参照傷セルを、チェックセルのエコー高さに基づいて検出する。具体的には第2検出部133は、チェックセルとして選択されたセル[1]からセル[5]、及び、セル[6]からセル[10]から照合傷セルを検出する。第2検出部133による照合傷セルの検出方法は上記の(a)または(b)による。
以下に(a)の場合と(b)の場合を分けて説明する。
(3−1)定義1の場合、
第2検出部133は、セル[1]からセル[5]及びセル[6]からセル[10]のなかから、エコー閾値TH以上のエコー高さが格納されているセルを照合傷セルとして検出する。ノイズ識別部134は、第2検出部133の検出結果に基づいて、第1検出部131が検出した検出傷セルのエコー高さがノイズかどうかを識別する(ステップ40)。ここではノイズ識別部134は、第2検出部133によって一つでも照合傷セルが検出された場合、検出傷セルであるセル[0]に格納されているエコー高さに連続性があると判定し、セル[0]のエコー高さをノイズとは識別しない。このように、ノイズ識別部134は、第2検出部133によって少なくとも一つのチェックセルが参照傷セルとして検出される場合に、第1検出部131が検出した検出傷セルのエコー高さを、ノイズと識別しない。第2検出部133によって、セル[1]からセル[5]及びセル[6]からセル[10]の全部のセルが照合傷セルとして検出されない場合にのみ、ノイズ識別部134は、セル[0]に格納されているエコー高さに連続性がなく、セル[0]に格納されているエコー高さをノイズと判定する。
(3−2)定義2の場合、第2検出部133は、さらに、エコー深さの同一性をチェックする。エコー深さの同一性とは、検出傷セルであるセル[0]のエコーの深さと、チェックセル選択部132が選択するチェックセルのエコー深さとの差分(絶対値)が許容範囲に納まる場合である。具体例で述べる。許容範囲を0.3mmとする。セル[1]からセル[10]のエコー高さは全部エコー閾値TH以上であるとする。セル[0]のエコー深さが10.3mmであり、セル[1]からセル[9]が10.1mmであり、セル[10]のエコー深さが10.7mmまたは9.9mmの場合、許容範囲の0.3mmを超えるため、セル[0]のエコー高さには連続性がない。第2検出部133は、チェックセルのなかから照合傷セルとして、エコー閾値TH以上のエコー高さ、かつ、検出傷セルとエコー深さの同一性あるセルを検出する。ノイズ識別部134は、第2検出部133の検出結果に基づいて、第1検出部131が検出した検出傷セルのエコー高さがノイズかどうかを識別する(ステップ40)。この場合も、ノイズ識別部134は、第2検出部133によって少なくとも一つのチェックセルが参照傷セルとして検出される場合に、第1検出部131が検出した検出傷セルのエコー高さを、ノイズとは識別しない。
エコー高さの連続性によるノイズ識別の判定方式A2は、セル内でのエコー高さの連続性の判定である。判定方式A2は、エコー高さ設定部135によって、ある一つのセルにエコー高さを設定する際の判定方式である。判定方式A2は、一つのセルに複数のエコーが対応していることが前提である。
エコー高さ設定部135は、「連続性のあるエコー高さ」を検出した場合、検出したエコー高さをセルに設定する。判定方式A2では、エコー高さ設定部135は、1本の走査線が時間を異にして一つのセルに対応する試験体30の表面の一部に複数回入射する場合、各時間における最大のエコー高さをその時間に入射する走査線のエコー高さの候補として採用する。エコー高さ設定部135は、採用した複数個のエコー高さのうち、時間的に連続してエコー閾値THを超える複数個のエコー高さが存在しないときは、採用した複数個のエコー高さのうち閾値未満のいずれかのエコー高さを(通常、最小値)、セルのエコー高さとして設定する。「連続性のあるエコー高さ」の定義は上記の定義1,定義2のとおりである。エコー高さ設定部135は、「連続性のあるエコー高さ」のセルが検出されない場合、エコー閾値TH以上の信号強度を持つエコーであっても採用しない。具体的には以下のようである。
図19は、判定方式A2を説明する図である。図19を参照して説明する。
エコー閾値THは20とする。セル[0]に対応する走査線3の5回の発振で検出されたエコー高さが検出順に「30,30,5,5,5」とする。すなわち、エコー高さ設定部135は、1本の走査線<3>が時間を異にして一つのセル[0]に対応する試験体30の表面の一部に5回入射する場合、各時間における最大のエコー高さをその時間に入射する走査線のエコー高さの候補として、「30,30,5,5,5」と採用する。「30,30,5,5,5」の場合、エコー閾値THの値20を超えるエコー高さ30は連続性がある。よってエコー高さ設定部135は、エコー高さ30を採用し、セル[0]に30を設定する。図19を例に述べれば、「30,30,5,5,5」は、セル[0]において5回連続する走査線3の1回目から5回目の最大のエコー高さである。この場合、エコー高さ設定部135は、1本の走査線<3>が時間を異にして一つのセル[0]に対応する試験体30の表面の一部に5回入射する場合、各時間における最大のエコー高さをその時間に入射する走査線のエコー高さを候補として,「30,30,5,5,5」と採用する。エコー高さ設定部135は30,30が連続するので、セル[0]のエコー高さとして30を設定する。一方、エコー高さが検出順に「30,5,5,5,30」のような場合、エコー高さの出現に連続性がないので、エコー高さ設定部135は、エコー高さ30を採用せずセル[0]のエコー高さに、最低値のエコー高さ5を設定する。エコー高さ設定部135は、採用する複数個のエコー高さ「30,5,5,5,30」のうち、時間的に連続してエコー閾値THを超える複数個のエコー高さが存在しないときは、採用する複数個のエコー高さのうち閾値未満のいずれかのエコー高さを(通常、最小値)、セルのエコー高さとして設定する。
定義2の場合の場合は、エコー高さ設定部135は、エコー深さもチェックするので以下のようである。定義1の場合は「30,30,5,5,5」についてはエコー高さとしてエコー高さ設定部135により30がセル[0]に設定される。定義2の場合、「30,30,5,5,5」を例にとれば、最初の30と2番目の30とのエコー深さの差分が0.3mmを超える場合はエコー高さの連続性がないので、エコー高さ設定部135は、エコー高さとして30を採用せず、セル[0]のエコー高さに5を採用してセル[0]に設定する。
エコー高さの連続性によるノイズ識別の判定方式A3では、エコー高さ設定部135は、照合傷セルが検出傷セルに対して搬送方向102と逆方向に連続するかどうかを判定する
検出傷セルを起点として搬送方向102と逆方向に照合傷セルが連続しない場合、検出傷セルのエコー高さがエコー閾値TH以上あっても、ノイズ識別部134は検出傷セルのエコー高さをノイズと判定する。
図20は、判定方式A3を説明する図である。試験体展開図400において試験体30の長手方向である搬送方向102に一列に並ぶ複数のセルの一列は、複数本の走査線を出射するアレイ探触子の複数本の走査線のうちの同一の1本の走査線が入射される試験体30の表面を示す。これは図12等の説明で述べたとおりである。試験体展開図400の試験体30の長手方向は、試験体30の搬送方向102である。図20において、チェックセル選択部132は、試験体30の長手方向に一列に並ぶ複数のセルのうち第1検出部131が検出した検出傷セルであるセル[0]を起点として、試験体30が搬送される方向と逆の方向に並ぶ少なくとも一つのセルをチェックセルとして選択する。図20ではセル[1],セル[2]がチェックセルとして選択された状態を示している。しかしチェックセル選択部132は、走査線3のセルの一列において、セル[0]を起点として連続するチェックセルとして、セル[1]のみを選択してもよいし、セル[2]の左へ連続するセルを設定してもよい。第2検出部133は、チェックセルとして選択されたセル[1]、セル[2]から照合傷セルを検出する。第2検出部133による検出方法は判定方式A1で述べた(a)または(b)と同様である。
具体的には以下のようである。
エコー閾値THは20とする。図20において、セル[0]のエコー高さが30であるとする。第2検出部133は、セル[1]及びセル[2]のエコー高さが20以上であれば、両方のセルを照合傷セルとして検出する。判定方式A3の場合、ノイズ識別部134は、第2検出部133によってすべてのチェックセルが参照傷セルとして検出される以外は、第1検出部131が検出した検出傷セルのエコー高さを、ノイズと識別する。
定義1の場合は、チェックセルのエコー高さが20以上であれば第2検出部133は、チェックセルを照合傷セルとして検出する。これに対して定義2の場合は、第2検出部133はチェックセルのエコー深さもチェックするので、セル[1]及びセル[2]のエコー高さが20以上であっても、セル[0]のエコー深さとの差分が0.3mmを超える場合は、そのチェックセルは照合傷セルとして検出しない。
ノイズ識別部134の動作は定義1と同じである。
図21は、判定方式A1のバリエーションを示す。図21は、図3に示す8連のアレイ探触子の配置において、アレイ探触子T1とアレイ探触子T11との連携を示す。アレイ探触子T1とアレイ探触子T11とはX方向矢視で同じ位置にある(図4)。アレイ探触子T1及びアレイ探触子T11に関する説明はX方向矢視で同じ位置にある、アレイ探触子T2とアレイ探触子T12、アレイ探触子T3とアレイ探触子T13及びアレイ探触子T4とアレイ探触子T14にも当てはまる。
次にノイズ識別法Bを説明する。ノイズ識別法Bでは、ノイズ識別部134は、アレイ探触子の出射する1本の走査線のエコーのエコー深さが試験体30の表面の位置よりも浅い場合には、この1本の走査線によって検出される複数のエコーの全部をノイズと識別する。具体的にはノイズ識別法Bは次のようである。ノイズ識別部134は、異物による直接反射エコーの検出があった場合、その走査線によって検出されるエコーの全部をノイズと判断する。つまり、図11においてSエコーよりも深さの浅いエコーを検出した走査線によって、その他のエコーが検出された場合、ノイズ識別部134は全部のエコーをノイズと判定する。
次にノイズ識別法Cを説明する。
図22は、対向するアレイ探触子どうしによるノイズ識別を説明する図である。
図23は、ノイズ識別法Cにおけるアレイ探触子の配置を示し、図22の具体的なアレイ探触子の配置を示す。試験体30は、長手方向が搬送方向102である。ノイズ識別部134は、試験体30の搬送方向102と直交する方向に対向するように配置されて互いの間を試験体30が搬送され、搬送される試験体30に互いに向かい合う走査線を出射する2つのアレイ探触子のそれぞれから出射される走査線による検出結果を照合する。2つのアレイ探触子とは、図23のアレイ探触子T1とT1a、または、アレイ探触子T2とT2a、または、アレイ探触子T3とT3a、または、アレイ探触子T4とTaである。ノイズ識別部134は、照合の結果、一方の走査線のみで検出されたエコーをノイズと認識する。図23は図3に対して、アレイ探触子T1からアレイ探触子T4と対向するアレイ探触子T1aからアレイ探触子T4aを設けた構成である。このようにノイズ識別法Cでは、ノイズ識別部134は、対向する一方の走査線での検出エコーがエコー閾値TH以上であっても他方のアレイ探触子で検出が無い場合、エコー閾値TH以上のエコー高さを異物によるノイズと判断する。
ノイズ識別法Dは、試験体30の同一箇所の断面に同一角度で入射する走査線を出射し、搬送方向102で異なる位置に配置された2つのアレイ探触子の探傷結果の照合によるノイズ識別である。
ノイズ識別法Dでは、ノイズ識別部134は、1本の走査線である第1の走査線を出射する第1のアレイ探触子T1の第1の走査線による検出結果と、第2のアレイ探触子T2の第2の走査線による検出結果とを照合する。第2のアレイ探触子T2は、第1のアレイ探触子よりも試験体30の搬送方向の位置に配置されたアレイ探触子である。第2のアレイ探触子T2は、1本の走査線である第2の走査線を出射する。第2の走査線は、第1のアレイ探触子と試験体30の同じ断面を探傷するように設定されており第1の走査線と同じ向きで試験体30の断面に入射する。ノイズ識別部134は、照合の結果、一方の走査線のみで検出されたエコーをノイズと認識する。
以下に具体的に説明する。
図24は、試験体30の同一箇所の断面に同一角度で入射する走査線を出射し、搬送方向102で異なる位置に配置された2つのアレイ探触子の探傷結果の照合によるノイズ識別を説明する図である。
図25は、ノイズ識別法Dにおけるアレイ探触子の配置を示し、図23の具体的なアレイ探触子の配置を示す。図25のアレイ探触子の配置は図3に示す8連である。図25は図21に対して、アレイ探触子T1とアレイ探触子T11とは同じ状態の走査線を発振する。つまりアレイ探触子T1は走査線3、1、5、2、4の順に発振するとすれば、アレイ探触子T11も同様に走査線3、1、5、2、4の順に発振する。ノイズ識別部134は、図3のアレイ探触子T1とアレイ探触子T11のように、試験体30の同一箇所の断面に同一角度で入射する走査線を出射し、搬送方向102で異なる位置に配置された2つのアレイ探触子の走査線どうしの照合を行い、一方で検出が無い場合はノイズ識別部134は異物によるノイズと判断する。
上述のノイズ識別法Aからのノイズ識別法Dを組合わせる事でノイズ除去レベルを設定する。
図26は、試験体30の探傷開始及び探傷終了の状況を示す。ノイズ識別部134は、試験体30の表面エコーが連続して検出されることにより試験体30の存在を認識する。ノイズ識別部134は、試験体30が存在しないと認識する場合に検出されるエコーをノイズと識別する。具体的には以下のようである。試験体30を搬送してアレイ探触子直下で探傷を開始する場合、探傷開始タイミング及び探傷終了タイミングが、試験体30の速度検出及び通過センサ検出誤差のためずれることがある。その場合、接触媒質または試験体30の角が探傷された時に、ノイズが発生する。そこで、試験材30がアレイ探触子の直下に無い場合にはSエコー反射が無い事を利用し、探傷開始と探傷終了の設定区間においては、ノイズ識別部134は、アレイ探触子の各走査線Sエコー検出に連続性が無いときに検出されたエコーをノイズと判断する。
実施の形態1の超音波探傷装置はエコー高さの分布状況を分析するので、媒質接触中の異物による多重ノイズと試験体内の傷との識別を、信号処理によって行うことができる。
また、実施の形態1の超音波探傷装置は、異物の特性を使用してエコー高さがノイズかどうかを識別するので、高い精度でノイズ識別を行うことができる。
Claims (12)
- アレイ探触子から出射され、試験体への入射位置が設定されている複数の走査線の走査線ごとに、エコー高さが対応付けられているエコー高さ分布情報を取得する取得部と、
前記エコー高さ分布情報におけるエコー高さの分布状況を分析し、分析結果に基づいて前記エコー高さがノイズかどうかを判定する判定部と
を備え、
前記エコー高さ分布情報は、
格子状に横方向と縦方向とに並ぶ複数のセルに分割されている展開図であって、前記横方向と前記縦方向とのうち一方が試験体の長手方向を示し、他方が試験体の周に沿う方向を示し、各セルは、アレイ探触子の出射する1本の走査線が入射し入射した前記走査線のエコーが出射する前記試験体の表面の一部に対応し、かつ、前記エコー高さが設定されている電子データの展開図である試験体展開図であり、
前記判定部は、
前記試験体展開図に含まれる複数のセルの中から、前記エコー高さに基づいて、前記エコー高さが傷を示すと予想される傷セルを検出する第1検出部と、
検出された前記傷セルの周囲から、少なくとも一つの前記セルをチェックセルとして選択するチェックセル選択部と、
選択された前記チェックセルの中から前記第1検出部が検出した前記傷セルである検出傷セルと異なる傷セルである参照傷セルを、前記チェックセルのエコー高さに基づいて検出する第2検出部と、
前記第2検出部の検出結果に基づいて、前記第1検出部が検出した前記検出傷セルのエコー高さがノイズかどうかを識別するノイズ識別部と
を備える超音波探傷装置。 - 前記超音波探傷装置は、
前記1本の走査線が時間を異にして一つの前記セルに対応する前記試験体の表面の一部に複数回入射する場合、各時間における最大のエコー高さをその時間に入射する前記走査線のエコー高さの候補として採用し、採用した複数個のエコー高さのうち、時間的に連続して閾値を超える複数個のエコー高さが存在しないときは、採用した前記複数個のエコー高さのうち前記閾値未満のいずれかの前記エコー高さを、前記セルのエコー高さとして設定するエコー高さ設定部を備える請求項1に記載の超音波探傷装置。 - 前記試験体展開図において前記試験体の長手方向に一列に並ぶ複数の前記セルの一列は、
複数本の走査線を出射する前記アレイ探触子の前記複数本の走査線のうちの同一の1本の走査線が入射される前記試験体の表面を示し、
前記試験体展開図の前記試験体の長手方向は、
前記試験体の搬送方向であり、
前記チェックセル選択部は、
前記試験体の長手方向に一列に並ぶ複数の前記セルのうち前記第1検出部が検出した前記検出傷セルを起点として、前記試験体が搬送される方向と逆の方向に並ぶ少なくとも一つの前記セルを前記チェックセルとして選択する請求項1または請求項2に記載の超音波探傷装置。 - 前記ノイズ識別部は、
前記第2検出部によってすべての前記チェックセルが前記参照傷セルとして検出される以外は、前記第1検出部が検出した前記検出傷セルのエコー高さを、ノイズと識別する請求項3に記載の超音波探傷装置。 - 前記ノイズ識別部は、
前記第2検出部によって少なくとも一つの前記チェックセルが前記参照傷セルとして検出される場合、前記第1検出部が検出した前記検出傷セルのエコー高さを、ノイズと識別しない請求項1または請求項2に記載の超音波探傷装置。 - 前記試験体展開図の各セルは、
前記エコー高さに加え、前記エコー高さの発生するエコー深さが設定されており、
前記第2検出部は、
各セルに設定された前記エコー高さと、前記エコー高さの発生するエコー深さとに基づいて、前記参照傷セルを検出する請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の超音波探傷装置。 - 前記ノイズ識別部は、
前記アレイ探触子の出射する1本の走査線のエコーのエコー深さが前記試験体の表面の位置よりも浅い場合には、前記1本の走査線によって検出されたエコーの全部を、ノイズと識別する請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の超音波探傷装置。 - 前記試験体は、
長手方向が搬送方向であり、
前記ノイズ識別部は、
前記試験体の搬送方向と直交する方向に対向するように配置されて互いの間を前記試験体が搬送され、搬送される前記試験体に互いに向かい合う走査線を出射する2つのアレイ探触子のそれぞれから出射された前記走査線による検出結果を照合し、照合の結果、一方の走査線のみで検出されたエコーをノイズと認識する請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の超音波探傷装置。 - 前記ノイズ識別部は、
1本の走査線である第1の走査線を出射する第1のアレイ探触子の前記第1の走査線による検出結果と、前記第1のアレイ探触子よりも前記試験体の搬送方向の位置に配置されたアレイ探触子であり、前記第1のアレイ探触子と試験体の同じ断面を探傷するように設定されており前記第1の走査線と同じ向きで前記断面に入射する第2の走査線を出射するアレイ探触子である第2のアレイ探触子の前記第2の走査線による検出結果とを照合し、照合の結果、一方の走査線のみで検出されたエコーをノイズと認識する請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の超音波探傷装置。 - 前記ノイズ識別部は、
前記試験体の表面エコーが連続して検出されることにより前記試験体の存在を認識し、前記試験体が存在しないと認識する場合に検出されるエコーをノイズと識別する請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の超音波探傷装置。 - コンピュータに、
アレイ探触子から出射され、試験体への入射位置が設定されている複数の走査線の走査線ごとに、エコー高さが対応付けられているエコー高さ分布情報を取得する処理と、
前記エコー高さ分布情報におけるエコー高さの分布状況を分析し、分析結果に基づいて前記エコー高さがノイズかどうかを判定する処理と
を実行させる超音波探傷プログラムであり、
前記エコー高さ分布情報は、
格子状に横方向と縦方向とに並ぶ複数のセルに分割されている展開図であって、前記横方向と前記縦方向とのうち一方が試験体の長手方向を示し、他方が試験体の周に沿う方向を示し、各セルは、アレイ探触子の出射する1本の走査線が入射し入射した前記走査線のエコーが出射する前記試験体の表面の一部に対応し、かつ、前記エコー高さが設定されている電子データの展開図である試験体展開図であり、
前記分析結果に基づいて前記エコー高さがノイズかどうかを判定する前記処理は、
前記試験体展開図に含まれる複数のセルの中から、前記エコー高さに基づいて、前記エコー高さが傷を示すと予想される傷セルを検出し、
検出された前記傷セルの周囲から、少なくとも一つの前記セルをチェックセルとして選択し、
選択された前記チェックセルの中から、検出された前記傷セルである検出傷セルと異なる傷セルである参照傷セルを、前記チェックセルのエコー高さに基づいて検出し、
前記参照傷セルの検出結果に基づいて、検出された前記検出傷セルのエコー高さがノイズかどうかを識別する超音波探傷プログラム。 - コンピュータが、
アレイ探触子から出射され、試験体への入射位置が設定されている複数の走査線の走査線ごとに、エコー高さが対応付けられているエコー高さ分布情報を取得し、
前記エコー高さ分布情報におけるエコー高さの分布状況を分析し、分析結果に基づいて前記エコー高さがノイズかどうかを判定する超音波探傷方法であり、
前記エコー高さ分布情報は、
格子状に横方向と縦方向とに並ぶ複数のセルに分割されている展開図であって、前記横方向と前記縦方向とのうち一方が試験体の長手方向を示し、他方が試験体の周に沿う方向を示し、各セルは、アレイ探触子の出射する1本の走査線が入射し入射した前記走査線のエコーが出射する前記試験体の表面の一部に対応し、かつ、前記エコー高さが設定されている電子データの展開図である試験体展開図であり、
前記コンピュータは、
前記試験体展開図に含まれる複数のセルの中から、前記エコー高さに基づいて、前記エコー高さが傷を示すと予想される傷セルを検出し、
検出された前記傷セルの周囲から、少なくとも一つの前記セルをチェックセルとして選択し、
選択された前記チェックセルの中から検出された前記傷セルである検出傷セルと異なる傷セルである参照傷セルを、前記チェックセルのエコー高さに基づいて検出し、
前記参照傷セルの検出結果に基づいて、検出された前記検出傷セルのエコー高さがノイズかどうかを識別する超音波探傷方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018170787A JP6850275B2 (ja) | 2018-09-12 | 2018-09-12 | 超音波探傷装置、超音波探傷プログラム及び超音波探傷方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018170787A JP6850275B2 (ja) | 2018-09-12 | 2018-09-12 | 超音波探傷装置、超音波探傷プログラム及び超音波探傷方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020041951A JP2020041951A (ja) | 2020-03-19 |
JP6850275B2 true JP6850275B2 (ja) | 2021-03-31 |
Family
ID=69799372
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018170787A Active JP6850275B2 (ja) | 2018-09-12 | 2018-09-12 | 超音波探傷装置、超音波探傷プログラム及び超音波探傷方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6850275B2 (ja) |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007024000A1 (ja) * | 2005-08-26 | 2007-03-01 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | 超音波探触子、超音波探傷装置、超音波探傷方法及び継目無管の製造方法 |
JP5298439B2 (ja) * | 2007-03-08 | 2013-09-25 | 大同特殊鋼株式会社 | 超音波探傷装置、この超音波装置の感度補正方法および超音波探傷方法 |
JP2013148382A (ja) * | 2012-01-17 | 2013-08-01 | Ryoden Shonan Electronics Kk | 超音波探傷装置 |
JP6518205B2 (ja) * | 2016-03-07 | 2019-05-22 | 株式会社日立パワーソリューションズ | 超音波検査方法及び超音波検査装置 |
US10184813B2 (en) * | 2016-11-09 | 2019-01-22 | The Boeing Company | System and method for performing an automated inspection operation |
-
2018
- 2018-09-12 JP JP2018170787A patent/JP6850275B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020041951A (ja) | 2020-03-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7299697B2 (en) | Method and system for inspecting objects using ultrasound scan data | |
JP2014145621A (ja) | 自動分析装置 | |
JP2005156305A (ja) | 内部欠陥の評価方法 | |
US10317367B2 (en) | Eddy-current flaw detector and eddy-current flaw detection method | |
JP6850275B2 (ja) | 超音波探傷装置、超音波探傷プログラム及び超音波探傷方法 | |
JP2013156166A (ja) | 超音波探傷方法 | |
JP6249763B2 (ja) | 超音波探傷システム、および超音波探傷システムの制御方法 | |
CN111693602B (zh) | 声检查装置和操作方法 | |
KR20230041413A (ko) | 용접 이음부의 결함의 위치를 검출하기 위한 3차원 초음파 스캐너 | |
JP2006220570A (ja) | 底部腐食検知装置及び底部腐食検知方法 | |
TWI518319B (zh) | 音波偵測杯底檢測系統、檢測方法及檢測模組 | |
CN113899785A (zh) | 一种基于超声和红外探伤对锂电池的检测方法 | |
JP7091646B2 (ja) | 表面きずの深さ判定装置 | |
JP2006194763A (ja) | 超音波探傷方法 | |
JP2006226834A (ja) | 表面検査装置、表面検査の方法 | |
KR102614954B1 (ko) | 해양 구조물 내부 탐사용 초음파 스캐너 및 이를 포함하는 선박 | |
JPH09229909A (ja) | 移動被検体の検査方法および検査装置 | |
US11913911B2 (en) | System and method for dual pulse-echo sub-surface detection | |
CN111487314B (zh) | 一种基于超声检测的扫查方法 | |
JP2015094588A (ja) | 被測定物素材の超音波探傷検査方法 | |
JP7381888B2 (ja) | 超音波探傷システムおよび超音波探傷方法 | |
JP6467811B2 (ja) | 超音波探傷方法 | |
US11885767B2 (en) | Automated scan data quality assessment in ultrasonic testing | |
JP2003294715A (ja) | 超音波探傷装置及び超音波探傷方法 | |
JP4380384B2 (ja) | 不等板厚材の自動超音波探傷方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190605 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200714 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200818 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210209 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210305 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6850275 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |