JP6850014B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
そして、このような設定値を有するパチンコ機は、今後普及が期待されるパチンコ機であり、設定値を変更する設定変更状態や現在の設定値を確認する設定確認状態から、その後に設定される図柄変動を実行可能な遊技可能状態にかけての音量調整において、未だ改良の余地がある。これは、従来から設定値を有するスロットマシンにおいても同様である。
また、本発明によれば、大当りに当選するか否かを判定する当否判定の実行を伴う図柄変動を遊技可能状態において実行可能であり、予め定められた設定値のうちの一の設定値を設定する設定変更状態を電源投入時に設定可能であり、前記設定変更状態の終了後に前記遊技可能状態となる遊技機であって、音を出力する音出力手段と、音量調整操作によって前記音出力手段から出力される音の音量を調整する音量調整手段と、を備え、前記音量調整手段は、前記遊技可能状態における前記音量調整操作によって、該遊技可能状態における音量を、第一の段階数内で調整可能であり、前記設定変更状態における前記音量調整操作によって、該設定変更状態における音量を、前記第一の段階数よりも少ない第二の段階数内で調整可能なものであって、前記設定変更状態の後に前記遊技可能状態となったときに、該設定変更状態において設定された音量に基づいて、該遊技可能状態における初期の音量を設定するものであることを特徴とする遊技機が提供される。
なお、以降の説明における「有利(有利度)」とは、遊技者に対して有利であることを指し、さらに、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出面を除き、賞球の獲得量(遊技球の払い出し、メダルの払い出し)に関して有利であることを指す。
本実施形態における遊技機10の詳細を説明する前に、本実施形態に記載されている発明(本発明)の特徴を説明する。
なお、当該特徴を説明するにあたり、括弧内の構成は、直前の構成に対応する本実施形態の構成を例示したものであり、当該説明以降の遊技機10の説明においても同様の用途で括弧内に構成を記載する場合がある。
音を出力する音出力手段(スピーカ33)と、
音量調整操作(上カーソルボタン38a、下カーソルボタン38bに対する操作)によって上記音出力手段から出力される音の音量を調整する音量調整手段(音量調整手段250)と、を備え、
上記音量調整手段は、
上記遊技可能状態における上記音量調整操作によって該遊技可能状態における音量を調整可能であり、
上記設定変更状態における上記音量調整操作によって該設定変更状態における音量を調整可能なものであって、
上記設定変更状態の後に上記遊技可能状態となったときに、該設定変更状態において設定された音量を反映させずに、該遊技可能状態における初期の音量を設定するものであることを特徴とする遊技機である。
音を出力する音出力手段(スピーカ33)と、
音量調整操作(上カーソルボタン38a、下カーソルボタン38bに対する操作)によって上記音出力手段から出力される音の音量を調整する音量調整手段(音量調整手段250)と、を備え、
上記音量調整手段は、
上記遊技可能状態における上記音量調整操作によって、該遊技可能状態における音量を、第一の段階数(10段階)内で調整可能であり、
上記設定変更状態における上記音量調整操作によって、該設定変更状態における音量を、上記第一の段階数よりも少ない第二の段階数(3段階)内で調整可能なものであって、
上記設定変更状態の後に上記遊技可能状態となったときに、該設定変更状態において設定された音量に基づいて、該遊技可能状態における初期の音量を設定するものであることを特徴とする遊技機である。
まず、図1〜図5を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図であり、図2は、図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図であり、図3は、図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群およびその周辺を示す鳥瞰図であり、図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図であり、図5は、遊技機10の背面図である。
なお、図1から図5に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成および機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成または機能が省かれても良い。
また、前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50aおよび遊技盤50を透視保護している。
また、前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27および下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。なお、本実施形態では、下球受け皿29が排出された遊技球で満タンとなったことを検知するための満タン検知センサ(図示省略)が、下球受け皿29へ遊技球を排出する下部排出口30よりも上流に設けられている。
また、前枠20は、下球受け皿29の右側方に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
また、上カーソルボタン38aおよび下カーソルボタン38bは、後述するスピーカ33から出力される音声の音量を調整するために、左カーソルボタン38cおよび右カーソルボタン38dは、後述する演出ランプ35および演出表示装置80の輝度を調整するために操作される。
また、上球受け皿27の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体22が設けられている。
なお、図示は省略するが、上球受け皿27には、球抜き機構36と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿29へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構36の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
ここで、メイン表示部81は、固定式の液晶表示装置であり、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82cは、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶表示装置である。
メイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示において、表示される装飾図柄は、3つの図柄列をなす。各図柄列の変動表示の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、またはこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向またはその逆方向に図柄列が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
また、本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、数字の「7」を模した「7図柄」、数字の「8」を模した「8図柄」、および数字の「9」を模した「9図柄」があり、これらの図柄は、各図柄列に設けられている。以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」、および「9図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」、「8図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
なお、それぞれの初期位置は、上サブ表示部82aはメイン表示部81を基準として上側であり、左サブ表示部82bはメイン表示部81を基準として左側であり、右サブ表示部82cはメイン表示部81を基準として右側であり、サブ表示部82のそれぞれは、これらの初期位置からメイン表示部81における装飾図柄の表示領域に重なる位置まで移動可能に構成されている。
また、図柄表示装置90は、メイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域は、メイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
なお、特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特図1」、第2特別図柄は「特図2」と略称される場合がある。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特図1の図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特図2の図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能とし、いずれも2つのLEDの点灯態様(本実施形態では、右常時点灯のみ=1、左右常時点灯=2、右側点滅+左側常時点灯=3、左右点滅=4)によって対応する図柄変動の数を特定可能とするものである。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味する。
また、遊技領域50aの左側および上側には、操作ハンドル31の回転操作により発射された遊技球を遊技領域50aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール51および内レール53が配置されている。なお、外レール51は、遊技領域50a中央を基準として内レール53より外側に位置している。ここで、風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口55に向けて転動するように各障害物が配置されている。
より具体的には、特別電動役物65は、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して設定される大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口55への入賞が許容される。このように、特別電動役物65が開放状態である場合には、大入賞口55への入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する大当り遊技は、有利な遊技状態であると言える。
大当り遊技では、特別電動役物65の開放状態と閉鎖状態が交互に設定され、1回の開放状態(「ラウンド」と称する場合があり、1回の大当りで発生するラウンドの総数を「ラウンド数」と称する場合がある)は、あらかじめ定められた数(本実施形態では、10)の遊技球が大入賞口55に入賞したことに基づいて終了し、特別電動役物65が閉鎖状態となる。なお、1回の開放状態は、あらかじめ定められた数の遊技球が大入賞口55に入賞するのに十分な時間(本実施形態では、30s(秒))が経過したことに基づいても終了する。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第2流路Yから転動した場合に比べて、第1流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口57に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図2の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
より具体的には、普通電動役物61は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2始動口59への入賞が許容される。このように、普通電動役物61が開放状態である場合には、第2始動口59への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特図2の図柄変動が実行される機会を大幅に増大し得る。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球がゲート63に向けて転動するように各障害物が配置されている。
なお、本実施形態において、第2流路Yから転動する場合と比較して、第1流路Xから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されているが、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されるようにしてもよい。また、一般入賞口67を複数個設けるようにしてもよい。
ここで、ベース値とは、最も不利な状態(後述する、特図低確かつ普図低確)におけるセーフ球数(賞球数)÷アウト球数×100で導出される値であり、当該値は、後述する主制御基板モニタ97に表示される。
より具体的には、初回電源投入(RAM103のベース値に係る領域がクリアされた場合を含む)からアウト球数の60000区切りの区間でベース値を導出し、導出したベース値を次の区間に表示(例えば、アウト球数が60001〜120000の区間で導出したベース値を120001〜180000の区間で表示)する。そして、主制御基板モニタ97に表示される値は、導出したベース値の整数部分(小数点第一位を四捨五入)である。
なお、各基板を覆う基板ケースおよびカバーは、透明性を有する部材によって構成されており、各ケースおよびカバーを通して各基板が視認可能となっている。
音量調整部83および輝度調整部84は、いわゆるロータリースイッチであり、本実施形態では、音量調整部83を、音量大、音量中、音量小の3段階のうちのいずれかの段階に調整することが可能であり、輝度調整部84を、輝度高、輝度中、輝度低の3段階のうちのいずれかの段階に調整することが可能である。なお、音量調整部83および輝度調整部84は、ロータリースイッチに限らず、スライド式のスイッチを採用してもよい。また、音量調整部83および輝度調整部84は、第1副制御基板200と電気的に接続されてさえいれば、第1副制御基板200とは異なる基板に設けられたスイッチであってもよい。さらに、遊技盤50の背面側に設けられてさえいれば、その設置位置についても問わない。
ここで、設定値とは、後述する特図当否判定の有利度(大当りが導出される確率)に影響を与える値である。本実施形態における設定値は、設定値1、設定値2、設定値3、設定値4、設定値5、および設定値6の計6段階が設けられており、設定されている設定値(以下、「現在の設定値」と称する場合がある)の値が大きくなるに従って特図当否判定の有利度が高くなるように構成されており、設定値に応じた特図当否判定の詳細は、後述する。なお、設定値の段階は、複数段階あれば、6段階に限らない。
また、設定値は、後述する設定変更手段177による設定変更処理によって変更可能であり、現在の設定値は、後述する設定確認手段178による設定確認処理において確認可能であり、設定変更処理および設定確認処理の詳細は、後述する。
また、本実施形態では、設定されている設定値、ベース値、および遊技停止状態の種別を同一の表示装置(主制御基板モニタ97)で表示しているが、これらの一部または全部を別の表示装置に表示するようにしてもよい。
なお、設定基板カバー44は、設定キースイッチ42を操作するために用いられる設定キー600が挿入されている状態では、閉鎖状態にならないように構成されている。
また、設定基板カバー44は、ヒンジ機構によって開閉可能に構成されているが、上下にスライドするスライド式のカバーであってもよい。
次に、図6を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。図6は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、図6に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図6で図示しない制御構成を備えていてもよい。
RAM103は、後述するバックアップ電源回路502において生成されるバックアップ電源によってバックアップがなされる。具体的には、RAM103に格納される情報のうち、電断が生じた後の復電時にそのデータを用いて電断直前の状態で遊技機10が復帰できるような各種情報がバックアップされるように構成されている。例えば、電断が生じた際に保持されていたスタックポインタや各レジスタ等のデータに加え、そのときの遊技機10の状態(遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、または遊技可能状態)、設定中の設定値、現在の特図抽選状態、現在の普図抽選状態などといった遊技に係る情報がバックアップ対象とされる。
なお、本実施形態におけるバックアップの具体的手法については何ら制限されない。例えば、RAM103のうちバックアップ対象とされる領域は、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能な構成で実現されてもよい。他の例としては、RAM103の中でも、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能に構成される第一メモリと、遊技機10が動作時に参照される第二メモリとで異なるハードウェアが設けられていてもよく、その場合には、遊技機10は、電断時に第二メモリから第一メモリにバックアップ対象となる情報を退避し、その退避された情報を復電時に第一メモリから第二メモリへリカバリすればよい。
同様に、主制御基板100は、メイン操作部39に電気的に接続されており、メイン操作部39に対する操作を検知可能に構成されている。さらに、主制御基板100は、設定基板41と電気的に接続されており、設定キースイッチ42、およびRAMクリアスイッチ43に対する操作を検知可能に構成されている。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。
また、本実施形態では、主制御基板100から第1副制御基板200へのデータ送信にパラレル伝送方式を採用しているが、シリアル伝送方式を採用してもよい。
なお、上述の通り、第1副制御基板200には、音量調整部83および輝度調整部84が設けられている。さらに、第1副制御基板200は、演出ボタン37、カーソルボタン38に電気的に接続されている。そのため、第1副制御基板200は、これらの操作部に対する操作を検知可能に構成されている。
ここで、第1副制御基板200は、第2副制御基板300および音声制御基板310と双方向通信が可能に接続されており、各制御コマンド(画像制御コマンド、輝度調整コマンド、音声制御コマンド、音量調整コマンド)が第1副制御基板200から第2副制御基板300または音声制御基板310へ送信される一方、その応答として、当該制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が各制御基板(第2副制御基板300、音声制御基板310)から第1副制御基板200へ送信される。
ランプ制御データは、輝度調整部84、左カーソルボタン38c、右カーソルボタン38dの操作による調整結果に基づいて決定された輝度にしたがって生成される。そのため、本実施形態では、当該調整結果に基づいて決定された輝度で、演出ランプ35を点灯させることができる。なお、本実施形態における輝度は、輝度1〜輝度10の10段階の範囲で設定可能であり、この順にしたがって輝度が高くなる。また、第1副制御基板200は、輝度が調整されるごとに、当該調整後の輝度を特定するデータ(以下、「輝度特定データ」と称する)を含む輝度調整コマンドを、第2副制御基板300に向けて送信する。
そして、可動装飾体22およびサブ表示部82は、第1副制御基板200から送信される可動制御データによって可動が制御されるように構成されている。
その他、第2副制御基板300には、後述する演出内容決定手段225によって決定された演出の内容に沿った画像データを生成するVDPを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、第2副制御基板300が有するCPUからの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データをメイン表示部81やサブ表示部82へ送信する。また、このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。
なお、第2副制御基板300は、上述の輝度調整コマンドに含まれる輝度特定データにしたがって輝度を設定し、設定した輝度に基づいて画像データを生成する画像処理を実行する。そのため、本実施形態では、輝度調整部84、左カーソルボタン38c、右カーソルボタン38dの操作による調整結果に基づいて決定された輝度で、メイン表示部81やサブ表示部82に画像を表示させることができる。
なお、音声データは、1フレーム(24ミリ秒)ごとに区切られた単位音声データが連続的に配置されたデータであり、CPU311は、1フレームごとに、各音声再生チャネルの再生状態特定データを参照するとともに、再生状態特定データによって再生中と特定される音声再生チャネルの現在の再生位置にある単位音声データを、当該音声再生チャネルに対応する音量特定データにしたがって合成し、合成後の単位音声データを、対応する記憶領域に記憶させる。
また、CPU311は、受信した音声制御コマンドに、再生停止を指示する再生状態指示データを含む音声制御データが含まれていた場合には、当該音声制御データに対応する音声再生チャネルの各種データを削除するとともに、当該音声再生チャネルの再生状態特定データに再生停止を示すデータを設定し、当該音声再生チャネルに係る音声の再生を停止させる。
なお、スピーカ33に出力させる音声や音量の制御方法は、本実施形態の方法に限らず、いかなる方法を採用してもよい。また、音声制御基板310を第2副制御基板300と双方向通信可能に接続し、音声制御基板310が、第2副制御基板300を介して第1副制御基板200からの音声制御コマンドや音量調整コマンドに相当するコマンドを受信可能に構成してもよい。また、音声制御基板310が有する機能を、第1副制御基板200また第2副制御基板300に設けるようにしてもよい。
また、払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて払出ユニット48を駆動させて遊技球を払い出すための制御を実行するとともに、操作ハンドル31の操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路501で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、および払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路503によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
また、バックアップ電源回路502は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路502を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路503を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、および払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
次に、図7を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。図7は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、図7に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図7で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、機能構成を説明する際に、必要に応じて図8および図9を参照することとする。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口57または第2始動口59への入賞が判定された場合には、後述する、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、および特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート63への入賞が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図図柄抽選用の乱数、および普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段160の対応する格納領域に格納する。
なお、乱数回路105は、自身が更新している複数種類の乱数が正常に更新されているか否かを監視し、乱数が正常に更新されない更新異常が発生した場合には、乱数回路105が有する特定の記憶領域に当該異常が発生したことを示す情報が書き込まれる。そのため、CPU101は、乱数回路105の更新異常が発生したことを把握可能となっている。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特図1の作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特図1の作動保留情報が使用される(特図抽選手段130の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特図1保留カウンタ」と称する)を備え、特図1保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段160の現在の特図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特図1保留カウンタよりも1少ない特図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
また、メイン保留制御手段120は、特図2および普図に関しても、特図1とは別に上述の制御と同様の制御を行い、特図2の保留カウンタを特図2保留カウンタと称する。
また、以降の説明では、「作動保留情報の保留」を「図柄変動の保留」と表現する場合がある。
また、メイン保留制御手段120は、特図1または特図2の作動保留情報(保留カウンタ)を更新(加算または減算)した際に、特図1保留カウンタおよび特図2保留カウンタを含む演出制御コマンド(保留コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、本実施形態では、特図1に対応する作動保留情報および特図2に対応する作動保留情報の双方が保留されている場合には、特図2に対応する作動保留情報が優先的に使用される優先変動が行われる。
より具体的には、事前判定手段125は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、後述する、特図当否判定、特図停止図柄抽選、および特図変動パターン抽選のそれぞれに対する事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブルと同一または同等の抽選テーブル(図示省略)が用いられる。そのため、これらの事前判定の結果は、後に実行される抽選の結果と同一の結果となる。
また、事前判定手段125は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、上述の通り、事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で送信される(生成され、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶される)ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。ここで、所定の事前判定のタイミングとは、大当り遊技中ではないことを指し、さらに、本実施形態では、後述する普図高確中に特図1の作動保留情報が保留された場合には、事前判定が規制されるため、当該事前判定に対応する事前判定コマンドの送信も規制される。
なお、「特図の変動開始条件が充足される」とは、その一例として、大当り中ではないこと、特図1および特図2のいずれも図柄変動中でないこと、特図1および特図2のうちの少なくともいずれか一方に作動保留情報が存在することのすべての条件が充足されたことである。
なお、これらの抽選テーブル以外も含め、抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値をあらかじめ定められた順序に従って順次加算(対象となる抽選値が一つである場合には、加算回数は一回)され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「−」が記載されている場合があるが、これらは必ずしも各ROMに記憶されたデータを示すものではない。そして、抽選値として「−」が記載された結果は当選することはない。さらに、抽選に使用される乱数範囲(当該範囲で取得され得る乱数の数)と同一の抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選を行う必要はない。また、一回の抽選に用いられる抽選値の合計値が、抽選に使用される乱数範囲と一致した場合には、最後の抽選値の加算で必ずキャリーが発生するため、当該加算を行わなくてよく、その場合には、当該加算に用いられる抽選値自体も不要となる。
図8(a)は、特図当否判定用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選テーブルは、特図1および特図2で共通して用いられる。当該判定で用いられる乱数の範囲は、0〜65535であるため、特図抽選状態が低確率の場合(以下、「特図低確」と略称する場合がある)において、現在の設定値が設定値1である場合には205/65536(約1/319.6)、現在の設定値が設定値2である場合には210/65536(約1/312.0)、現在の設定値が設定値3である場合には215/65536(約1/304.8)、現在の設定値が設定値4である場合には220/65536(約1/297.8)、現在の設定値が設定値5である場合には225/65536(約1/291.2)、現在の設定値が設定値6である場合には230/65536(約1/284.9)の確率で大当りが導出される。
同様に、特図抽選状態が高確率の場合(以下、「特図高確」と略称する場合がある)において、現在の設定値が設定値1である場合には445/65536(約1/147.2)、現在の設定値が設定値2である場合には455/65536(約1/144.0)、現在の設定値が設定値3である場合には466/65536(約1/140.6)、現在の設定値が設定値4である場合には477/65536(約1/137.3)、現在の設定値が設定値5である場合には488/65536(約1/134.2)、現在の設定値が設定値6である場合には499/65536(約1/131.3)の確率で大当りが導出される。
このように、本実施形態では、特図低確および特図高確のそれぞれにおいて、大当りが導出される確率は設定値ごとに異なり、いずれの設定値においても、特図低確において大当りが導出される確率の分子を1とした場合の分母の値が、特図高確において大当りが導出される確率の分子を1とした場合の分母の値よりも大きくなっている。そのため、特図高確は、特図低確よりも大当りが導出される確率が高く、特図低確よりも有利度が高い状態であると言える。なお、これらの確率は、設定値の変更有無によって変化しない。
また、本実施形態では、特図低確の大当りが導出される確率の分母(分子を1とした場合)と、特図高確で大当りが導出される確率の分母(分子を1とした場合)の比率が、設定される設定値に関わらず一定(本実施形態では、1:約2.2)となるように抽選値が設定されており、当該比率が一定とは、大当り確率の分母(分子を1とした場合)の整数部分(小数点以下は、切り捨て、切り上げ、および四捨五入のいずれか)の比率が一定となることを指す。すなわち、前者の確率の分母と、後者の確率の分母の比率が、設定される設定値に関わらず略一定となるように抽選値が設定されていればよい。
なお、これらの確率は、設定値ごとの大当り確率をすべて記載する必要はなく、例えば、特図低確における大当り確率を「1/284.9〜1/319.6」や、特図高確における大当り確率を「1/147.2〜1/131.3」のように、設定値2〜設定値5の大当り確率を記載しないようにしてもよい。すなわち、最も高い確率と最も低い確率のみを記載するようにしてもよい。このようにすることで、確率の記載スペースを有効利用することができる。
特に、特図高確における大当り確率を記載せずに特図低確における大当り確率(特図低確における大当り確率のみ)を記載するようにしてもよく、この場合には、設定値ごとの特図低確における大当り確率をすべて記載してもよいし、一部(最も高い確率と最も低い確率)を記載するようにしてもよい。いずれの場合であっても、特図高確における大当り確率よりも遊技者が関心を持つ特図低確における大当り確率を記載しつつも、特図高確に確率の記載スペースをより有効利用することができる。また、これらの確率の記載は、メイン表示部81の表示に置き換えてもよい。
図8(b)は、特図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜99である。そのため、特図1で大当りが導出された場合には、50/100(1/2)の確率で図柄A、40/100(1/2.5)の確率で図柄B、10/100(1/10)の確率で図柄Cが停止図柄として決定され、これらの確率は設定値に依存しない。
ここで、図柄Aは、ラウンド数が8であり、大当り遊技終了後に特図低確かつ後述する普図高確となる図柄(以下、「通常図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「通常大当り」と称する場合がある)である。一方、図柄Bは、ラウンド数が9であり、大当り遊技終了後に特図高確かつ普図高確となる図柄(以下、「確変図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「確変大当り」と称する場合がある)である。さらに、図柄Cは、ラウンド数が16であり、大当り遊技終了後に特図高確かつ普図高確となる確変図柄である。よって、図柄Cは、ラウンド数において図柄Bよりも有利な図柄であり、図柄Bおよび図柄Cは、ラウンド数およびその後の特図抽選状態の双方において図柄Aよりも有利な図柄であると言える。
図8(c)は、特図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特図1停止図柄抽選と同様に、0〜99である。そのため、特図2で大当りが導出された場合には、65/100(約1/1.53)の確率で図柄a、35/100(約1/2.85)の確率で図柄bが停止図柄として決定され、これらの確率も設定値に依存しない。
ここで、図柄aは、ラウンド数が16であり、大当り遊技終了後に特図高確かつ普図高確となる確変図柄であり、図柄bは、ラウンド数が4であり、大当り遊技終了後に特図低確かつ普図高確となる通常図柄である。よって、図柄aは、ラウンド数およびその後の特図抽選状態の双方において図柄bよりも有利な図柄であると言える。
このように、本実施形態では、特図1および特図2のいずれにおいても、各停止図柄が導出される確率は、設定される設定値に関わらず一定であり、特図停止図柄抽選の有利度は、設定される設定値によって変化しない。また、当該確率は、設定値の変更有無によっても変化しない。
なお、特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定の結果が大当りとならなかった場合には、特図1のハズレ時は図柄D、特図2のハズレ時は図柄cを停止図柄として一律に決定する
また、本実施形態は、特図1による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(50/100)と、特図2による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(65/100)とが異なっている(特図1の図柄変動よりも特図2の図柄変動が有利になっている)。詳細は省略するが、この違いは、大当り遊技中に遊技球が大入賞口55内に設けられたV入賞領域を通過した場合(V入賞領域に設けられたセンサが遊技球を検知した場合)に大当り遊技終了後に特図高確とする機能を備え、V入賞領域の通過が容易となるラウンド(本実施形態では、9ラウンド目)を設けるか否かを特図の停止図柄によって変えることで実現している。
また、本実施形態では、上述の特図停止図柄抽選と同様に、特図変動パターン導出状態および特図当否判定の結果が同一であれば、各特図変動パターンが導出される確率は、設定される設定値によらない。
また、特図変動パターン導出手段133は、図柄変動の開始時に、特図当否判定の結果、決定された特図の停止図柄、および決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
より具体的には、普図当否判定では、普図抽選状態が高確率の状態(「普図高確」と略称する場合がある)と、普図抽選状態が低確率の状態(「普図低確」と略称する場合がある)とがあり、抽選テーブルの図示は省略するが、本実施形態では、普図高確では、65535/65536の確率(すべての設定値で同一)で普図当りとなり、残りの1/65536の確率でハズレとなる一方、普図低確では、1/65536の確率(すべての設定値で同一)で普図当りとなり、残りの65535/65536の確率でハズレとなる。なお、普図低確では、普図当りとならない(65536/65536でハズレとなる)ようにしてもよい。
また、本実施形態では、普図に関する抽選(普図当否判定、普図停止図柄抽選、および普図変動パターン抽選)のいずれにおいても各抽選結果が導出される確率は、設定値に関わらず一定であり、普図に関する抽選の有利度は、設定される設定値によって変化しない。
また、大当り遊技制御手段140は、大当り開始時には、大当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、大当り終了時には、大当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、図柄表示制御手段145は、特図1および特図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定停止(確定表示)を要求するための演出制御コマンド(変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
なお、図柄表示制御手段145は、普図の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための普図遊技タイマを有する。
図9(a)に示す通り、特図変動パターン導出状態は、特図低確かつ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態PA、特図高確かつ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態PB、および特図低確かつ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態PCで構成され、大当り遊技中を除いて特図抽選状態および普図抽選状態に応じた特図変動パターン導出状態が設定される。そして、特図変動パターン導出状態PA〜特図変動パターン導出状態PC間の遷移条件には、遷移条件(i)〜遷移条件(iii)がある。遷移条件(i)は確変大当りに係る大当り遊技の終了、遷移条件(ii)は通常大当りに係る大当り遊技の終了、遷移条件(iii)は100回目の図柄変動の終了となる。なお、特図変動パターン導出状態PCにおいて通常大当りに係る大当り遊技が開始された場合には、当該大当り遊技の終了後に再度特図変動パターン導出状態PCが設定される(遷移条件(iii)における図柄変動のカウントが0から開始される)こととなる。
さらに、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PAの平均変動時間と特図変動パターン導出状態PCの平均時間の差は、特図変動パターン導出状態PCの平均変動時間と特図変動パターン導出状態PBの差よりも大きい。
本実施形態において、メインエラー制御手段165によって判定されるエラー状態には、例えば、上述の更新異常の発生に基づく主基板エラー、磁気検知センサによる磁気検知に基づく磁気エラー、電波検知センサによる電波検知に基づく電波エラー、ゲートセンサ74による遊技球の検知に基づく右打ちエラー、満タン検知センサによる遊技球の検知に基づく満タンエラーなどがある。
これらのエラーの発生条件を整理すると、主基板エラーは、上述の通り、乱数回路105の更新異常を示すエラー状態であり、当該更新異常が発生した場合に発生する。続いて、磁気エラーは、磁気検知センサによる磁気検知が500ms連続で発生した場合に発生するエラー状態であり、電波エラーは、電波検知センサによる電波検知回数(直前の電源投入からの累計回数)が計5回発生した場合に発生するエラー状態である。また、右打ちエラーは、通常時(特図低確かつ普図低確)にゲートセンサ74が遊技球を3回検知した場合(当該検知回数は、最後の検知から1000ms経過でリセットされる)に発生するエラー状態であり、満タンエラーは、満タン検知センサがONとなっている場合、すなわち、満タン検知センサによって遊技球が検知されている場合に発生するエラー状態である。
ここで、セキュリティ信号とは、遊技機外の機器(データ表示機やホールコンピュータ)に向けて遊技機10に設けられた外部端子盤(図示省略)から出力される信号の一種である。以降の説明を含め、セキュリティ信号をONにするとは、セキュリティ信号の出力を開始することを指し、セキュリティ信号をOFFにするとは、セキュリティ信号の出力を終了することを指す。また、本実施形態において、セキュリティ信号をOFFにする処理では、セキュリティ信号をONにしてからの経過時間を考慮していないが、当該経過時間を考慮、すなわち、セキュリティ信号をONにしてから一定時間経過する前にセキュリティ信号をOFFにしないようにしてもよい。なお、本実施形態では、磁気エラーおよび電波エラーが発生した場合には、セキュリティ信号をONにする処理を実行するも、払出制御基板400に遊技球の発射を規制させる等の遊技を進行させないための処理を実行しないようにしてもよい。
また、これらの重要度が高いエラー状態となった場合には、第1副制御基板200や第2副制御基板300によって、いずれのエラー状態が発生したかを特定可能な報知演出が実行され、以降の説明では、これらの重要度が高いエラー状態を特定可能な報知演出を、「エラー報知1」と称する場合がある。
さらに、これらの重要度が高いエラー状態は、電断復電によってのみ解除可能(当該エラー状態を終了させることが可能)であり、当該エラー状態に係るセキュリティ信号は、電断によりOFFの状態となる(電断までONの状態が維持される)。
なお、上述の重要度が高いエラー状態は一例であって、当該エラー状態として、他のエラー状態を設けてもよい。
なお、右打ちエラーは、当該エラー状態に係る報知演出の実行が終了したことで終了し、満タンエラーは、満タン検知センサによって遊技球が検知されなくなることで終了する。
また、上述の重要度が低いエラー状態は一例であって、当該エラー状態として、中枠17が開放状態となったこと(中枠開扉センサ76がON)や前枠20が開放状態となったことで発生するいわゆる扉開放エラーや、大当り遊技中の大入賞口55が閉鎖状態となってから所定の時間が経過した以降に大入賞口センサ72によって遊技球が検知された場合に発生する異常入賞エラー等、他のエラー状態を設けてもよく、これらのエラー状態を設けた場合には、当該エラー状態に係る報知演出を実行する。なお、扉開放エラーは、中枠17が閉鎖状態(中枠開扉センサ76がOFF)となり、かつ当該エラー状態の発生から一定時間(例えば、10秒)経過していることを条件に終了させればよく、異常入賞エラーは、上述の右打ちエラーと同様に、当該エラー状態に係る報知演出の実行が終了したことで終了させればよい。
なお、各演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
ここで、遊技停止状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行しない(当該センサの検知結果自体を見なくてもよい)ことで、遊技の進行が不可能となる復帰状態である。そして、遊技可能状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行することで、遊技の進行が可能となる(図柄変動を実行可能な)復帰状態である。なお、設定変更状態および設定確認状態の詳細は後述する。
なお、本実施形態におけるRAM異常チェックでは、ベース値に係る領域に対しても異常があるか否かが判断されるが、本実施形態における説明では、特段の説明がない限り、RAM103に異常があるとは、RAM103の遊技に係る領域に異常があることを指す。
また、復帰状態設定処理では、RAM103の遊技に係る領域に異常があり、かつRAM103のベース値に係る領域に異常がある場合に、RAM103のベース値に係る領域がクリアされるが、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば(RAM103の遊技に係る領域に異常があるか否かに関わらず)、RAM103のベース値に係る領域をクリアするようにしてもよい。
具体的に説明すると、遊技可能状態移行処理では、セキュリティ信号の出力がONになっている場合には、セキュリティ信号の出力をOFFにする処理、ベース値を主制御基板モニタ97に表示させる処理(ベース値の表示態様については、後述)、およびデバイスの初期設定が実行され、遊技可能状態移行処理では、遊技可能状態への移行を示す演出制御コマンド(遊技可能状態移行コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
また、デバイスの初期設定では、払出制御基板400に遊技球の発射を許可するための発射許可コマンドの送信や、各入賞口への入球が有効となる状態の設定や、乱数回路105を起動させるためのデータの設定等の処理が実行される。
具体的には、RAM103のうちの遊技に係る領域(ベース値に係る領域とは異なる領域)に対しては、当該領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、および当該領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。また、RAM103のベース値に係る領域に対しても、RAM103のうちの遊技に係る領域と同様に、RAM103のベース値に係る領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103のベース値に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、およびRAM103のベース値に係る領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。
まず、サブ情報記憶手段260は、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等をRAM103の各々に対応する記憶領域に一時的に記憶する手段である。当該記憶領域には、例えば、メインコマンド管理手段170から、後述するサブコマンド管理手段265が受信した演出制御コマンドを格納する受信コマンド格納領域や、サブコマンド管理手段265から各デバイスに向けて送信される制御コマンドや制御データを格納する送信コマンド格納領域がある。なお、以降の説明では、サブコマンド管理手段265によって演出制御コマンドがサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶されることを、単に「演出制御コマンドの受信」と表現し、サブコマンド管理手段によって制御コマンドや制御データがサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に記憶されることを、単に「制御コマンドまたは制御データの送信」と表現する場合がある。
本実施形態における演出モードは、通常モード、低確時短モード、確変モードに大別され、特図変動パターン導出状態PAには通常モード、特図変動パターン導出状態PBには確変モード、特図変動パターン導出状態PCには低確時短モードが対応する。
ここで、演出ルートとは、図柄変動の開始から終了までの演出であって当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程を規定するものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、後述する演出内容決定手段225によって当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。
先読み演出とは、先読み対象の図柄変動が開始される前の一又は複数回の図柄変動に亘って、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。
より具体的には、演出内容決定手段225は、図柄変動における演出実行タイミングごとの演出の内容(演出パターン)を、演出ルート決定手段222によって決定された演出ルートに対応する演出パターン抽選テーブルを用いた抽選等によって決定する。このようにすることで、決定された演出ルートに係る(に従って実行される)演出の内容を変えることができるとともに、一つの図柄変動における演出に繋がりを持たせることができる。また、同一の演出ルートが決定された場合であっても、実行される演出を多彩にすることもできる。
具体的には、図柄B、図柄C、および図柄aには奇数図柄揃いを、図柄Aと図柄bには偶数図柄揃いを、図柄Dと図柄cにはバラケ目を、対応させている。
なお、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はなく、例えば、図柄aに偶数図柄揃いを対応させる等、上述の対応関係に対して停止させる装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合(上述の対応関係となる割合よりも低い割合)で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、停止させる装飾図柄の組合せが特図の停止図柄と対応していると言える。
なお、本実施形態では、メインエラー制御手段165によってすべてのエラー状態の判定が行われるが、セキュリティ信号の出力を伴う重要度が高いエラー状態以外のエラー状態の判定については、当該エラー状態の判定に係るセンサの状態を含むコマンドを主制御基板100から受信するように構成し、サブエラー制御手段230によって判定するようにしてもよい。
次に、図10を用いて、復電時の復帰状態が設定変更状態となった場合に設定変更手段177によって実行される設定変更処理の詳細を説明する。なお、図10は、設定変更処理のフローを示す図である。
なお、本実施形態では、RAM103に異常がある場合であっても、設定値が正常範囲であれば、当該処理が実行されないが、RAM103に異常がある場合に当該処理を実行するようにしてもよい。
なお、当該コマンドは、メイン表示部81やスピーカ33を用いて設定変更中であることを報知させるためのコマンドである。
なお、当該判定において、設定キースイッチ42がONであるか否かの判定を加え、双方の条件が充足された場合にステップS113に進むようにしてもよい。
なお、設定値が更新(加算)された場合には、主制御基板モニタ97に表示されている設定値も更新される。
なお、当該コマンドは、設定変更状態の終了および確定された設定値を第1副制御基板200に知らせるためのコマンドである。
次に、図11を用いて、復電時の復帰状態が設定確認状態となった場合に設定確認手段178によって実行される設定確認処理の詳細を説明する。なお、図11は、設定確認処理のフローを示す図である。
なお、当該コマンドは、メイン表示部81やスピーカ33を用いて設定確認中であることを第1副制御基板200に報知させるためのコマンドである。
なお、当該コマンドは、設定確認状態が終了したことを第1副制御基板200に知らせるためのコマンドである。
次に、図12を用いて、主制御基板モニタ97の表示態様について説明する。なお、図12は、状態別の主制御基板モニタ97の表示態様を示す図である。
図12に示す通り、主制御基板モニタ97は、横方向に連続的に配置された4つの7セグメントディスプレイ(以下、「7セグ」と略称する場合がある)で構成されるとともに、各7セグの右下には、ドット状のLEDが設けられている。なお、各情報を表示する際には、各情報は右詰めで表示される。
また、特段の説明がない限り、本実施形態における「ベース値の表示」とは、ベース値の表示であることを示す表示(「bL.」の表示)およびベース値自体の表示を合わせて表示することを指す。
また、上述の通り、設定変更状態および設定確認状態では、主制御基板モニタ97に設定値が表示され、遊技停止状態では、主制御基板モニタ97に遊技停止状態の種別(「E1」または「E2」)が表示され、各表示が表示される期間は、対応する復帰状態が設定されている期間と一致しているが、対応する復帰状態が設定されている期間の一部で表示されるようにしてもよい。
なお、「bL.」を点滅させる場合には、ベース値の整数部分を示す7セグについても点滅させるようにしてもよいが、当該7セグについては常時点灯させることが好ましい。
また、本実施形態では、点滅の有無で識別可能としているが、例えば、点灯色を変える等、点滅の有無を含む点灯態様の差異で識別可能にする方法であれば、いずれの方法を採用してもよい。
ベース値を導出する一区間を規定するアウト球数についても、60000に限らず、60000(1分間に100程度の打ち出しスピードで営業日あたりに打ち出される球数(100×60(分)×10(時間)))に近しい値であれば、いずれの値を採用してもよい。
次に、復電時の復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態の詳細を説明するのに先立ち、図13(a)〜図13(d)を用いて、設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様の組合せについて説明する。なお、図13(a)〜図13(d)は、設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様との組合せのパターンを示す図である。
なお、設定キースイッチ42は、OFFの状態となる位置、およびONの状態となる位置のそれぞれにおいて、外力を要することなく、変位部を保持することができる。
また、設定キー600は、設定キースイッチ42がONの状態で抜去することができない。
なお、RAMクリアスイッチ43は、変位部をOFFの状態となる位置に付勢して保持している。そのため、RAMクリアスイッチ43は、OFFの状態となる位置では、外力を要することなく変位部を保持することができる一方、ONの状態となる位置では、外力を要することなく変位部を保持できないようになっている。
続いて、図14を用いて、直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合における復電時の復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態の詳細を説明する。なお、上述の通り、本実施形態における復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態は、RAM103に異常があるか否か、直前の電断時の状態、復電時の設定キースイッチ42の態様と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様との組合せ、および復電時の中枠開扉センサ76の状態によって決定される。
ここで、図14(a)および図14(b)は、復電時に異常(RAM103の遊技に係る領域に異常がある場合、設定値が正常でない場合、直前の電断時の状態が遊技停止状態である場合)がなく、かつ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表であり、図14(a)は復電時に中枠17が開放状態である場合、図14(b)は復電時に中枠17が閉鎖状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表である。なお、復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態を決定する処理フロー(図示省略)においては、RAMクリアスイッチ43の態様、中枠開扉センサ76の状態、および設定キースイッチ42の態様を参照する順序は問わず、後述する表に示す関係性を満たせば、当該順序に限らず、いずれの順序を採用してもよい。なお、本実施形態では、RAM103の遊技に係る領域に異常がある場合に、復電時に異常があるとしているが、RAM103のベース値に係る領域に異常がある場合を、RAM103の遊技に係る領域に異常がある、すなわち、復電時に異常があると取り扱ってもよい。
場合1において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図14(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合1において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図14(a)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合1において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図14(a)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として設定確認状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。
また、場合1において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図14(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として設定変更状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このようにすることで、復電時の操作手段の態様に応じて復電時の復帰状態を選択可能にし、当該選択をスムーズにすることができる。
場合2において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図14(b)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合2において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図14(b)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合2において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図14(b)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合2において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図14(b)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
さらに、場合1において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合には、設定変更状態を設定する一方、場合2において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合には、RAMクリア処理が実行されるとともに、遊技可能状態が設定される。さらに、場合1および場合2のいずれにおいても、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合には、RAMクリア処理が実行されるとともに、遊技可能状態が設定される。このように、適切でない設定変更状態の設定を禁止する一方、RAMクリア処理は許容することで、中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合における不正な設定変更を防ぎつつも、RAMクリア処理の操作性を高めることができる。
特に、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合において、中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合には、RAMクリア処理が実行される。そのため、不正な設定変更が試みられた虞がある場合に有利な状態を維持しないようにすることができる。
また、本実施形態において、設定変更状態および設定確認状態は、復電時にのみ設定される可能があり、いずれも復電時以外に設定されることはない。そのため、遊技制御の安定化を図ることができる。
次に、図15を用いて、本実施形態に係る報知演出の詳細を説明する。なお、図15は、報知演出を構成する画像および音声の詳細を示す表である。
まず、図15の最上段の設定変更報知は、上述の通り、復電時の復帰状態が設定変更状態となった場合(設定変更開始コマンドを受信した場合)に、第1副制御基板200によって実行される報知演出である。当該報知演出では、「設定変更中」との文字(画像)がメイン表示部81の全面に表示されるとともに、「設定変更中です」との音声(以下、「設定変更報知音」と称する)がスピーカ33からループ再生で出力される。ここで、ループ再生とは、対応する音声が繰り返し再生されることを指す。
なお、設定変更報知に係る音声制御コマンドは、音声再生チャネルCH30に対応する音声制御データで構成され(音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH29および音声再生チャネルCH31に対応する音声制御データが含まれない)、当該音声制御データには、音声指示データは含まれるものの、音量指示データは含まれない。すなわち、当該報知演出に係る音声は、後述する音量調整処理によって調整された音量で出力されることとなる。
なお、設定確認報知に係る音声制御コマンドは、設定確認報知に係る音声制御コマンドと同様に、音声再生チャネルCH30に対応する音声制御データで構成され(音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH29および音声再生チャネルCH31に対応する音声制御データが含まれない)、当該音声制御データには、音声指示データは含まれるものの、音量指示データは含まれない。すなわち、当該報知演出に係る音声は、後述する音量調整処理によって調整された音量で出力されることとなる。
なお、初期化報知に係る音声制御コマンドは、設定変更報知や設定確認報知に係る音声制御コマンドとは異なり、音声再生チャネルCH31に対応する音声制御データで構成され(音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30に対応する音声制御データが含まれない)、当該音声制御データには、音声指示データに加えて、音量指示データ(特に、音量10を指示する)が含まれる。すなわち、当該報知演出に係る音声は、後述する音量調整処理によって調整された音量ではなく、音量指示データで指示された(あらかじめ定められた)音量で出力されることとなる。
なお、復電報知に係る音声制御コマンドは、初期化報知に係る音声制御コマンドと同様に、音声再生チャネルCH31に対応する音声制御データで構成され(音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30に対応する音声制御データが含まれない)、当該音声制御データには、音声指示データに加えて音量指示データが含まれる。すなわち、当該報知演出に係る音声は、後述する音量調整処理によって調整された音量ではなく、音量指示データで指示された音量で出力されることとなる。
なお、遊技停止報知に係る音声制御コマンドは、初期化報知に係る音声制御コマンドと同様に、音声再生チャネルCH31に対応する音声制御データで構成され(音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30に対応する音声制御データが含まれない)、当該音声制御データには、音声指示データに加えて音量指示データが含まれる。すなわち、当該報知演出に係る音声は、後述する音量調整処理によって調整された音量ではなく、音量指示データで指示された音量で出力されることとなる。
主基板エラー報知は、上述の通り、乱数回路105の更新異常が発生した場合(当該エラー状態の発生を示すエラーコマンドを受信した場合)に、第1副制御基板200によって実行される報知演出である。当該報知演出では、「主基板エラー」との文字がメイン表示部81の全面に表示されるとともに、「主基板に異常を検知しました」との音声(以下、「主基板エラー報知音」と称する)がスピーカ33からループ再生で出力される。
なお、主基板エラー報知に係る音声制御コマンドは、音声再生チャネルCH31に対応する音声制御データで構成され(音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30に対応する音声制御データが含まれない)、当該音声制御データには、音声指示データに加えて、音量指示データ(特に、音量10を指示する)が含まれる。すなわち、当該報知演出に係る音声は、後述する音量調整処理によって調整された音量ではなく、音量指示データで指示された音量で出力されることとなる。
なお、磁気エラー報知に係る音声制御コマンドは、主基板エラーに係る音声制御コマンドと同様に、音声再生チャネルCH31に対応する音声制御データで構成され(音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30に対応する音声制御データが含まれない)、当該音声制御データには、音声指示データに加えて、音量指示データが含まれる。すなわち、当該報知演出に係る音声は、後述する音量調整処理によって調整された音量ではなく、音量指示データで指示された音量で出力されることとなる。
なお、電波エラー報知に係る音声制御コマンドは、主基板エラーに係る音声制御コマンドと同様に、音声再生チャネルCH31に対応する音声制御データで構成され(音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30に対応する音声制御データが含まれない)、当該音声制御データには、音声指示データに加えて、音量指示データが含まれる。すなわち、当該報知演出に係る音声は、後述する音量調整処理によって調整された音量ではなく、音量指示データで指示された音量で出力されることとなる。
右打ちエラー報知は、上述の通り、通常時(特図低確かつ普図低確)にゲートセンサ74が遊技球を3回検知した場合(当該エラー状態の発生を示すエラーコマンドを受信した場合)に、第1副制御基板200によって実行される報知演出である。当該報知演出では、「左打ちに戻してください」との文字がメイン表示部81に帯表示されるとともに、「左打ちに戻してください」との音声(以下、「右打ちエラー報知音」と称する)がスピーカ33から1回再生で出力される。ここで、帯表示とは、画面(メイン表示部81の表示領域)の一部に(他の帯表示と同時に表示可能に)表示されることを指し、1回再生とは、対応する音声が一度だけ再生されることを指す。
なお、右打ちエラー報知に係る音声制御コマンドは、音声再生チャネルCH31に対応する音声制御データで構成され(音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30に対応する音声制御データが含まれない)、当該音声制御データには、音声指示データに加えて、音量指示データ(特に、音量10を指示する)が含まれる。すなわち、当該報知演出に係る音声は、後述する音量調整処理によって調整された音量ではなく、音量指示データで指示された音量で出力されることとなる。
なお、満タンエラー報知に係る音声制御コマンドは、右打ちエラーに係る音声制御コマンドと同様に、音声再生チャネルCH31に対応する音声制御データで構成され(音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30に対応する音声制御データが含まれない)、当該音声制御データには、音声指示データに加えて、音量指示データが含まれる。すなわち、当該報知演出に係る音声は、後述する音量調整処理によって調整された音量ではなく、音量指示データで指示された音量で出力されることとなる。
なお、変動音に係る音声制御コマンドは、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH29の少なくとも一部に対応する音声制御データで構成され(少なくとも音声再生チャネルCH31に対応する音声制御データが含まれない)、当該音声制御データには、音声指示データは含まれるものの、音量指示データは含まれない。すなわち、変動音は、後述する音量調整処理によって調整された音量で出力されることとなる。
続いて、図16を用いて、設定変更状態移行時(設定変更開始コマンド受信時)または設定確認状態の移行時(設定確認開始コマンド受信時)に実行される音量調整処理である設定変更状態(確認)状態移行時音量調整処理の詳細を説明する。なお、図16は、設定変更(確認)状態移行時音量調整処理のフローを示す図である。
ステップS303では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量に音量10を設定し、その後、設定変更(確認)状態移行時音量調整処理を終了する。なお、以降のフローの説明において、音声再生チャネルに音量を設定するとは、RAM203の各音声再生チャネルに対応する記憶領域に音量を設定する(RAM203の各音声再生チャネルに対応する記憶領域の音量を更新する)ことを指し、当該記憶領域に音量が設定された場合には、後述する音量調整コマンド生成処理によって音量調整コマンドが生成され、その後、当該コマンドが音声制御基板310に向けて送信される。また、音声制御コマンドを構成する音声制御データに音量指示データが含まれる場合にも、当該音量指示データが含まれる音声制御データに対応するRAM203の音声再生チャネルの記憶領域に、当該音量指示データで指示される音量が設定される。
ステップS305では、音量調整部83の段階が音量中であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS307に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS309に進む。
ステップS307では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量に音量5を設定し、その後、設定変更(確認)状態移行時音量調整処理を終了する。
ステップS309では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量に音量1を設定し、その後、設定変更(確認)状態移行時音量調整処理を終了する。
なお、音量調整部83の段階に関わらず、設定変更状態または設定確認状態の移行時における音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH31の音量に、あらかじめ定められた音量(例えば、音量10)を設定するようにしてもよい。ただし、本実施形態のように音量調整部83の段階に応じた音量を設定することで、設定変更状態や設定確認状態移行時から、設定変更や設定確認を行うホール関係者(以下、単に「ホール関係者」と称する)への聴覚ストレスを軽減することができる。
ステップS403では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量に音量10が設定されているか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS405に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS407に進む。
ステップS405では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量に音量5を設定し、その後、設定変更(確認)状態中音量調整処理を終了する。
ステップS407では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量に音量5が設定されているか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS409に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS411に進む。
ステップS409では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量に音量1を設定し、その後、設定変更(確認)状態中音量調整処理を終了する。
ステップS411では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量に音量10を設定し、その後、設定変更(確認)状態中音量調整処理を終了する。
ステップS415では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量に音量10が設定されているか否かを判定し、当該条件充足された場合にはステップS417に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS419に進む。
ステップS417では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量に音量1を設定し、その後、設定変更(確認)状態中音量調整処理を終了する。
ステップS419では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量に音量5が設定されているか否かを判定し、当該条件充足された場合にはステップS421に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS423に進む。
ステップS421では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量に音量10を設定し、その後、設定変更(確認)状態中音量調整処理を終了する。
ステップS423では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量に音量5を設定し、その後、設定変更(確認)状態中音量調整処理を終了する。
なお、設定変更(確認)状態中音量調整処理では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量に音量0が設定されないように構成されている。
なお、一般的に、設定変更や設定確認は、ホールが閉店した後または開店する前、すなわち営業時間外で行われる作業であり、営業時間外のホール内は、営業時間中と比較して静かである。そのため、営業時間外にホール関係者が求める音量は、営業時間内に遊技者が求める音量よりも小さくなる。
なお、当該効果を奏するにあたって、エラー報知1に係る音声の音量は、最大音量である音量10であることが好ましいが、当該音量に限らず、あらかじめ定められた音量(音量1以上の音量)であればいずれの音量であってもよい。
これにより、設定キースイッチ42やRAMクリアスイッチ43を一方の手で操作し、かつ上カーソルボタン38aや下カーソルボタン38bを他方の手で操作することができるため、中枠17の開放角度を比較的狭くした状態であってもこれらの操作を容易にすることができる。
また、このような操作を行う操作者は、中枠17を抱え込む態勢となり、目視や防犯カメラによる監視で当該操作者を他の者(当該操作を行っていない者)との区別がつきやすくなる。そのため、不正な設定変更や不正な設定確認を発見し易くすることができる。
ステップS503では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量に音量10を設定し、その後、設定変更(確認)状態移行時音量調整処理を終了する。
ステップS505では、音量調整部83の段階が音量中であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS507に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS509に進む。
ステップS507では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量に音量5を設定し、その後、設定変更(確認)状態移行時音量調整処理を終了する。
ステップS509では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量に音量1を設定し、その後、設定変更(確認)状態移行時音量調整処理を終了する。
なお、当該効果を奏するにあたっては、遊技可能状態において音量を調整するための操作部と、設定変更状態または設定確認状態において音量を調整するための操作部とが異なる操作部であってもよい。さらに、音量調整操作に係る操作部は、本実施形態のようなボタン、すなわち、音量調整操作が、操作部の操作回数や操作時間によって実現されるだけに限らない。例えば、本実施形態における音量調整部のようなロータリースイッチ等、操作部の位置を変更することで音量調整操作が実現されるものであってもよい。
ステップS603では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量に音量1が設定されているか否かを判定し、当該条件が充足されなかった場合にはステップS605に進み、当該条件が充足された場合には遊技可能状態中音量調整処理を終了する。すなわち、遊技可能状態中音量調整処理では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量が音量1である場合には次のステップS605における音量の減算処理が実行されない。そのため、当該音量が音量0に設定されないように構成されている。
ステップS605では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量を1減算し、その後、遊技可能状態中音量調整処理を終了する。
ステップS607では、上カーソルボタン38aが操作されたか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS609に進み、当該条件が充足されなかった場合には遊技可能状態中音量調整処理を終了する。
ステップS609では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量に音量10が設定されているか否かを判定し、当該条件充足されなかった場合にはステップS611に進み、当該条件が充足された場合には遊技可能状態中音量調整処理を終了する。
ステップS611では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量を1加算し、その後、設定変更(確認)状態中音量調整処理を終了する。
なお、当該効果を奏するにあたっては、設定変更(確認)状態中音量調整処理によって調整可能な音量の範囲(例えば、音量3〜音量8)よりも、遊技可能状態中音量調整処理によって調整可能な音量の範囲(例えば、音量1〜音量10)を広くしてもよい。
ステップS703では、今回の音量調整コマンド生成処理を実行するに至った音量調整処理によって音量が更新された音声再生チャネルの音量を指示する音量指示データを含む音量調整コマンドを生成し、当該コマンドを、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に記憶させる。
ステップS803では、生成された音声制御コマンドに音声再生チャネルCH31に対応する音声制御データがあるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS805に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS807に進む。
ステップS805では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量を音量0とする音量調整コマンドを生成し、当該コマンドを、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に記憶させ、その後、その他音量調整処理を終了する。
ステップS807では、音声再生チャネルCH31に対応する音声の再生が終了したか否か(音声再生チャネルCH31に係る再生状態特定データが新たに停止を示したか否か)を判定し、当該条件が充足された場合にはステップS809に進み、当該条件が充足されなかった場合にはその他音量調整処理を終了する。
ステップS809では、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量を現在の音量に復帰させる音量調整コマンドを生成し、当該コマンドを、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に記憶させ、その後、その他音量調整処理を終了する。なお、現在の音量とは、RAM203の各音声再生チャネルに対応する記憶領域に設定された音量を指す。
そして、音声再生チャネルCH31に対応する音声の再生が終了すると、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量を現在の音量に復帰させる音声調整コマンドが生成され、これらの音声再生チャネルによって出力される音声の音量が復帰される。
したがって、例えば、上述の初期化報知音や復電報知音の再生中に図柄変動が開始された場合には、当該図柄変動に対応する変動音に係る音量は強制的に音量0となったままとなる。その後、初期化報知音や復電報知音の再生が終了すると、当該変動音の音量が現在の音量で出力される。
続いて、図22〜図24を用いて、以上説明した各音量調整処理、音量調整コマンド生成処理、およびその他音量調整処理によって実現される音量調整の具体例を説明する。特に、当該具体例では、設定変更状態または設定確認状態(以降の説明では、単に「設定変更状態(設定確認状態)」と表現する)が設定され、設定変更状態(設定確認状態)から遊技可能状態に移行した場合におけるものである。
具体的には、設定変更状態(設定確認状態)移行時における設定変更報知音(設定確認状態から遊技可能状態に移行した場合には設定確認報知音となり、以降の説明では、単に「設定変更報知音(設定確認報知音)」と表現する)の音量は、音量10となっている。その後、設定変更状態(設定確認状態)中に下カーソルボタン38bが一度操作されたため、設定変更報知音(設定確認報知音)」の音量が音量5となっている。なお、本具体例とは異なるが、例えば、当該状態において上カーソルボタン38aが一度操作されると、設定変更報知音(設定確認報知音)の音量は音量1となる。
このように、設定変更状態(設定確認状態)では、下カーソルボタン38bまたは上カーソルボタン38aの操作により音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量が調整される。
そして、この具体例では、初期化報知音(復電報知音)の出力期間中に、始動口(第1始動口57、第2始動口59)への入賞が発生している。この際、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH29の少なくとも一部に対応する変動音に係る音声制御データを含む音声制御コマンドが生成され、音声制御基板310に送信され、本来であれば、図22の想像線で示される音量(音量10)で変動音が出力されることとなる。しかし、初期化報知音(復電報知音)の出力期間中であるため、変動音の音量は強制的に音量0となっている。なお、本具体例では、始動口への入賞が発生してから一定時間経過するまで下カーソルボタン38bまたは上カーソルボタン38aに対する操作がなされていない。
すなわち、変動音は、設定変更状態(設定確認状態)から遊技可能状態に移行してから一定時間経過後に、下カーソルボタン38bまたは上カーソルボタン38aに対する操作によって調整される音量で変動音の出力がなされることとなる。そのため、設定変更状態(設定確認状態)における音量調整の結果に引っ張られることなく、遊技可能状態における音量調整をさせることができる。
この具体例は、図22で示した具体例と比較し、初期化報知音(復電報知音)の出力中であって始動口への入賞が発生した後の期間において、下カーソルボタン38bが複数回操作されている点が異なる。具体的には、当該期間において、下カーソルボタン38bが連続して4回操作されている。そのため、変動音の音量が、順に、音量9、音量8、音量7と下がり、音量6となっている。したがって、図22で示した具体例と同様に、本来であれば、図23の想像線で示される音量で変動音が出力されることとなる。しかし、当該期間は、初期化報知音(復電報知音)の出力期間であるため、変動音の音量は強制的に音量0となっている。
なお、本具体例とは異なるが、当該状態において上カーソルボタン38aが操作されると、操作されるごとに、変動音の音量が1上がる。
なお、当該効果を奏するにあたっては、本実施形態とは異なり、遊技可能状態に移行してから一定時間経過するまでの期間における音量調整を規制する(上カーソルボタン38a、下カーソルボタン38bに対する操作によって音量が調整されない)ようにしてもよい。
また、当該効果を奏するにあたっては、必ずしも、遊技可能状態に移行してから一定時間経過するまでの期間における変動音の音量を強制的に音量0とする必要はない。初期化報知(復電報知)の音量よりも小さい音量であれば、スピーカ33から変動音が出力されるようにしてもよく、当該小さい音量とは、音量0を除く音量の最低値である音量1であることが好ましい。
具体的には、設定変更状態(設定確認状態)移行時の音量は、音量10となっている。その後、設定変更状態(設定確認状態)中に下カーソルボタン38bが一度操作されたため、音声再生チャネルCH0〜音声再生チャネルCH30の音量が音量5となり、設定変更報知音(設定確認報知音)の音量が音量5となる。
その後の設定変更状態(設定確認状態)において、重要度が高いエラー状態(主基板エラー、磁気エラー、電波エラー)が発生したため、当該エラー状態に係る音声(主基板エラー報知音、磁気エラー報知音、電波エラー報知音)が音量10で出力され、設定変更報知音(設定確認報知音)の音量は強制的に音量0となっている。
続いて、図25を用いて、遊技可能状態移行時(遊技可能状態移行コマンド受信時)に実行される輝度調整処理である遊技可能状態移行時輝度調整処理の詳細を説明する。なお、図25は、遊技可能状態移行時輝度調整処理のフローを示す図である。
ステップS903では、輝度に輝度10を設定し、その後、設定変更(確認)状態移行時輝度調整処理を終了する。
ステップS905では、輝度調整部84の段階が輝度中であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS907に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS909に進む。
ステップS907では、輝度に輝度5設定し、その後、設定変更(確認)状態移行時輝度調整処理を終了する。
ステップS909では、輝度に輝度1を設定し、その後、設定変更(確認)状態移行時輝度調整処理を終了する。
このように、本実施形態では、遊技可能状態の移行時における輝度調整部84の段階に基づいて、当該状態における輝度が設定される。
ステップS1003では、現在の輝度が輝度1であるか否かを判定し、当該条件が充足されなかった場合にはステップS1005に進み、当該条件が充足された場合には遊技可能状態中輝度調整処理を終了する。すなわち、遊技可能状態中輝度調整処理では、現在の輝度が輝度0である場合には次のステップS1005における輝度の減算処理が実行されない。そのため、輝度0が設定されないように構成されている。
ステップS1005では、輝度を1減算し、その後、遊技可能状態中輝度調整処理を終了する。
ステップS1007では、右カーソルボタン38dが操作されたか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS1009に進み、当該条件が充足されなかった場合には遊技可能状態中輝度調整処理を終了する。
ステップS1009では、現在の輝度が輝度10であるか否かを判定し、当該条件充足されなかった場合にはステップS1011に進み、当該条件が充足された場合には遊技可能状態中輝度調整処理を終了する。
ステップS1011では、輝度を1加算し、その後、遊技可能状態中輝度調整処理を終了する。
ただし、本実施形態では、音量調整とは異なり、遊技可能状態中に輝度を調整することができる左カーソルボタン38cまたは右カーソルボタン38dが操作による輝度調整が、設定変更状態および設定確認状態では規制されている。これにより、遊技可能状態となった際に、音量調整の機会でもある輝度調整の機会を設けることで、遊技可能状態に適した音量への調整を促すことができる。
以上の説明に記載されていない変形例について、以下に列挙する。
本実施形態は、次のような技術思想を包含する。
(1)
複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている前記設定値によって特典に当選する確率が定まり、前記設定値を変更可能な設定変更状態を設定可能であり、前記設定変更状態の終了後に、図柄変動を実行可能な遊技可能状態となる遊技機であって、
音を出力する音出力手段と、
音量調整操作によって前記音出力手段から出力される音の音量を調整する音量調整手段と、を備え、
前記音量調整手段は、
前記遊技可能状態における前記音量調整操作によって該遊技可能状態における音量を調整可能であり、
前記設定変更状態における前記音量調整操作によって該設定変更状態における音量を調整可能なものであって、
前記設定変更状態の後に前記遊技可能状態となったときに、該設定変更状態において設定された音量を反映させずに、該遊技可能状態における初期の音量を設定するものであることを特徴とする遊技機。
(2)
複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている前記設定値によって特典に当選する確率が定まり、前記設定値を変更可能な設定変更状態を設定可能であり、前記設定変更状態の終了後に、図柄変動を実行可能な遊技可能状態となる遊技機であって、
音を出力する音出力手段と、
音量調整操作によって前記音出力手段から出力される音の音量を調整する音量調整手段と、を備え、
前記音量調整手段は、
前記遊技可能状態における前記音量調整操作によって、該遊技可能状態における音量を、第一の段階数内で調整可能であり、
前記設定変更状態における前記音量調整操作によって、該設定変更状態における音量を、前記第一の段階数よりも少ない第二の段階数内で調整可能なものであって、
前記設定変更状態の後に前記遊技可能状態となったときに、該設定変更状態において設定された音量に基づいて、該遊技可能状態における初期の音量を設定するものであることを特徴とする遊技機。
(3)
上記(1)又は(2)に記載の遊技機であって、
前記音出力手段は、前記遊技可能状態において、図柄変動の実行中に変動音を出力可能なものであり、
前記音量調整操作に基づく音量の前記変動音は、前記設定変更状態の後に前記遊技可能状態となってから所定の期間が経過した後に出力されることを特徴とする遊技機。
(4)
上記(1)乃至(3)のいずれか一つに記載の遊技機であって、
所定の操作部を備え、
電源投入時に、前記所定の操作部に対して所定の操作がなされていることを条件に、前記設定変更状態を設定可能であり、
遊技盤を基準として前記所定の操作部と反対側に配設された第一の音量調整部と、
前記遊技盤を基準として前記所定の操作部と同じ側に配設された第二の音量調整部と、をさらに備え、
前記音量調整手段は、
前記第二の音量調整部に対する前記音量調整操作によって、該遊技可能状態における音量を調整可能なものであって、
前記設定変更状態では、前記第一の音量調整部に対する前記音量調整操作によって、該設定変更状態における音量を調整可能である一方、
前記設定変更状態では、前記第二の音量調整部に対する前記音量調整操作によって該設定変更状態における音量を調整不可能なものであることを特徴とする遊技機。
(5)
上記(1)乃至(4)のいずれか一つに記載の遊技機であって、
発光手段と、
前記発光手段を制御する発光制御手段と、
輝度調整操作によって前記発光手段の輝度を調整する輝度調整手段と、を備え、
前記輝度調整手段は、
前記遊技可能状態における前記輝度調整操作によって該遊技可能状態における輝度を調整可能である一方、
前記設定変更状態では、輝度を調整不可能なものであることを特徴とする遊技機。
15 外枠
17 中枠
20 前枠
21 ヒンジ機構
22 可動装飾体
23 シリンダ錠
25 透明部材
27 上球受け皿
29 下球受け皿
31 操作ハンドル
32 上枠部
33(33a、33b) スピーカ
34a、34b 左右側枠部
35(35a、35b、35c) 演出ランプ
36 球抜き機構
37 演出ボタン
38 カーソルボタン
38a 上カーソルボタン
38b 下カーソルボタン
38c 左カーソルボタン
38d 右カーソルボタン
39 メイン操作部
39a 玉貸ボタン
39b 返却ボタン
40 電源スイッチ
41 設定基板
42 設定キースイッチ
43 RAMクリアスイッチ
44 設定基板カバー
45 開閉カバー
46 遊技球タンク
47 タンクレール
48 払出ユニット
49 払出通路
50 遊技盤
50a 遊技領域
51 外レール
52 風車
53 内レール
55 大入賞口
57 第1始動口
59 第2始動口
61 普通電動役物
62 普通電動役物ソレノイド
63 ゲート
65 特別電動役物
66 特別電動役物ソレノイド
67 一般入賞口
69 アウト口
70 第1始動口センサ
71 第2始動口センサ
72 大入賞口センサ
73 一般入賞口センサ
74 ゲートセンサ
75 アウト球センサ
76 中枠開扉センサ
80 演出表示装置
81 メイン表示部
82 サブ表示部
82a 上サブ表示部
82b 左サブ表示部
82c 右サブ表示部
83 音量調整部
84 輝度調整部
90 図柄表示装置
91 第1特別図柄表示装置
92 第2特別図柄表示装置
93 普通図柄表示装置
94 第1特別図柄保留ランプ
95 第2特別図柄保留ランプ
96 普通図柄保留ランプ
97 主制御基板モニタ
100 主制御基板
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oポート
105 乱数回路
109 主制御基板ケース
110 入球判定手段
115 メイン乱数発生手段
120 メイン保留制御手段
125 事前判定手段
130 特図抽選手段
131 特図当否判定手段
132 特図停止図柄抽選手段
133 特図変動パターン導出手段
135 普図抽選手段
140 大当り遊技制御手段
145 図柄表示制御手段
150 電動役物制御手段
155 遊技状態制御手段
160 メイン情報記憶手段
165 メインエラー制御手段
170 メインコマンド管理手段
175 復電処理実行手段
176 復帰状態設定手段
177 設定変更手段
178 設定確認手段
179 遊技可能状態移行手段
180 電断処理実行手段
200 第1副制御基板
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 I/Oポート
209 第1副制御基板ケース
210 サブ乱数発生手段
220 通常演出制御手段
221 演出モード制御手段
222 演出ルート決定手段
223 サブ保留制御手段
224 先読み演出制御手段
225 演出内容決定手段
226 装飾図柄制御手段
227 大当り演出制御手段
230 サブエラー制御手段
235 音声制御手段
240 ランプ制御手段
245 可動役物制御手段
250 音量調整手段
255 輝度調整手段
260 サブ情報記憶手段
265 サブコマンド管理手段
300 第2副制御基板
310 音声制御基板
311 CPU
312 ROM
313 RAM
314 I/Oポート
350 第2副制御基板ケース
400 払出制御基板
401 CPU
402 ROM
403 RAM
409 払出制御基板ケース
500 電源制御基板
501 通常電源回路
502 バックアップ電源回路
503 電断検出回路
509 電源制御基板ケース
600 設定キー
X 第1流路
Y 第2流路
Claims (2)
- 大当りに当選するか否かを判定する当否判定の実行を伴う図柄変動を遊技可能状態において実行可能であり、予め定められた設定値のうちの一の設定値を設定する設定変更状態を電源投入時に設定可能であり、前記設定変更状態の終了後に前記遊技可能状態となる遊技機であって、
音を出力する音出力手段と、
音量調整操作によって前記音出力手段から出力される音の音量を調整する音量調整手段と、を備え、
前記音量調整手段は、
前記遊技可能状態における前記音量調整操作によって該遊技可能状態における音量を調整可能であり、
前記設定変更状態における前記音量調整操作によって該設定変更状態における音量を調整可能なものであって、
前記設定変更状態の後に前記遊技可能状態となったときに、該設定変更状態において設定された音量を反映させずに、該遊技可能状態における初期の音量を設定するものであり、
所定の操作部を、さらに備え、
電源投入時に、前記所定の操作部に対して所定の操作がなされていることを条件に、前記設定変更状態を設定可能であり、
遊技盤を基準として前記所定の操作部と反対側に配設された第一の音量調整部と、
前記遊技盤を基準として前記所定の操作部と同じ側に配設された第二の音量調整部と、をさらに備え、
前記音量調整手段は、さらに、
前記第二の音量調整部に対する前記音量調整操作によって、該遊技可能状態における音量を調整可能なものであって、
前記設定変更状態では、前記第一の音量調整部に対する前記音量調整操作によって、該設定変更状態における音量を調整可能である一方、
前記設定変更状態では、前記第二の音量調整部に対する前記音量調整操作によって該設定変更状態における音量を調整不可能なものである、
ことを特徴とする遊技機。 - 大当りに当選するか否かを判定する当否判定の実行を伴う図柄変動を遊技可能状態において実行可能であり、予め定められた設定値のうちの一の設定値を設定する設定変更状態を電源投入時に設定可能であり、前記設定変更状態の終了後に前記遊技可能状態となる遊技機であって、
音を出力する音出力手段と、
音量調整操作によって前記音出力手段から出力される音の音量を調整する音量調整手段と、を備え、
前記音量調整手段は、
前記遊技可能状態における前記音量調整操作によって、該遊技可能状態における音量を、第一の段階数内で調整可能であり、
前記設定変更状態における前記音量調整操作によって、該設定変更状態における音量を、前記第一の段階数よりも少ない第二の段階数内で調整可能なものであって、
前記設定変更状態の後に前記遊技可能状態となったときに、該設定変更状態において設定された音量に基づいて、該遊技可能状態における初期の音量を設定するものである、
ことを特徴とする遊技機。
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JP2018185767A JP6850014B2 (ja) | 2018-09-28 | 2018-09-28 | 遊技機 |
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Family Applications (1)
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JP2018185767A Active JP6850014B2 (ja) | 2018-09-28 | 2018-09-28 | 遊技機 |
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2018
- 2018-09-28 JP JP2018185767A patent/JP6850014B2/ja active Active
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