JP6989969B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関し、特にパチンコ機に関する。
パチンコ機に代表される遊技機には、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与するものがある。例えば、特許文献1。
特開2016-97166号公報
このようなパチンコ機では、昨今、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定されている設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なるパチンコ機の開発が求められている。
そして、このような設定値を有するパチンコ機は、今後普及が期待されるパチンコ機であり、依然として遊技の興趣を高める観点において改良の余地がある。
よって、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、設定値を有するパチンコ機において遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供するものである。
本発明によれば、複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている前記設定値によって、大当りに当選するか否かを判定する当否判定において大当りに当選する確率が定まる遊技機であって、演出手段と、前記演出手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、第一のエラーが発生したときには、第一のエラー報知演出を実行させ、設定されている前記設定値を示唆する設定示唆演出として、第一の設定示唆演出および第二の設定示唆演出を実行させることが可能であり、前記複数段階の設定値には、特定の設定値が含まれ、前記第一の設定示唆演出および前記第二の設定示唆演出のそれぞれは、前記第一のエラー報知演出とあわせて実行されるときがあり、前記第一の設定示唆演出は、さらに、前記特定の設定値が設定されていることを特定するときがあり、前記第二の設定示唆演出が前記第一のエラー報知演出とあわせて実行されるときには、当該第一のエラー報知演出によって当該第二の設定示唆演出の実行が制限されることで、前記第二の設定示唆演出が前記第一のエラー報知演出とあわせて実行されないときよりも認識され難い態様となる一方、前記第一の設定示唆演出が前記第一のエラー報知演出とあわせて実行されるときには、当該第一のエラー報知演出によって当該第一の設定示唆演出の実行が制限されず、前記演出手段は、さらに、第一の演出手段と、第二の演出手段と、を含み、前記演出制御手段は、さらに、前記第一のエラーよりも重要度が高い第二のエラーが発生したときには、第二のエラー報知演出を実行させ、前記第一のエラーが発生したときには、前記第一の演出手段に前記第一のエラー報知演出を実行させるとともに、前記第二の演出手段に前記第一の設定示唆演出を実行させることが可能である一方、前記第二のエラーが発生したときには、前記第一の演出手段に前記第二のエラー報知演出を実行させる一方、前記第二の演出手段に前記第一の設定示唆演出を実行させず、第一の遊技期間と、前記第一の遊技期間よりも有利な第二の遊技期間と、があり、前記第一のエラーは、前記第一の遊技期間よりも、前記第二の遊技期間において発生し易く、前記演出制御手段は、さらに、前記第二の遊技期間が開始されてから当該第二の遊技期間が終了するまでに発生した前記第一のエラーの発生回数が所定の回数を超えるまでは、前記第一のエラーが発生したときに、前記第一の演出手段に前記第一のエラー報知演出を実行させるとともに、前記第二の演出手段に前記第一の設定示唆演出を実行させることが可能である一方、前記第二の遊技期間が開始されてから当該第二の遊技期間が終了するまでに発生した前記第一のエラーの発生回数が前記所定の回数を超えた以降には、前記第一のエラーが発生したときに、前記第一の演出手段に前記第一のエラー報知演出を実行させるが、前記第二の演出手段に前記第一の設定示唆演出を実行させない、ことを特徴とする遊技機が提供される。
本発明によれば、設定値を有するパチンコ機において、遊技の興趣を高めることができる遊技機が提供される。
図1は、遊技機の正面図である。 図2は、図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置を示す図である。 図3は、図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群およびその周辺を示す鳥瞰図である。 図4は、遊技機内に設置される遊技盤を示す図である。 図5は、遊技機の背面図である。 図6は、遊技機が備える制御構成を示すブロック図である。 図7は、遊技機が備える機能構成を示すブロック図である。 図8(a)は、特図当否判定用の抽選テーブルを、図8(b)は、特図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを、図8(c)は、特図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である。 図9(a)は、特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図であり、図9(b)は、特図変動パターン導出状態ごとの平均変動時間の関係を示す図である。 図10は、エラー報知演出を構成する画像および音声の詳細を示す表である。 図11は、設定変更処理のフローを示す図である。 図12は、設定確認処理のフローを示す図である。 図13は、状態別の主制御基板モニタの表示態様を示す図である。 図14(a)~図14(d)は、設定キースイッチの態様とRAMクリアスイッチの態様との組合せのパターンを示す図である。 図15(a)および図15(b)は、復電時に異常がなく、かつ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表であり、図15(a)は復電時に中枠が開放状態である場合、図15(b)は復電時に中枠が閉鎖状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表である。 図16(a)は、球抜きボイスパターン種別の種類を、図16(b)は、設定示唆種別の種類を示す図である。 図17は、設定示唆種別抽選用の抽選テーブルを、模式的に示す図である。 18(a)および図18(b)は、満タンエラー報知の具体例を示す図であり、図18(a)は、球抜きボイスパターン種別TNV1が決定された場合における満タンエラー報知を、図18(b)は、球抜きボイスパターン種別TNV2が決定され、かつ奇数設定示唆が決定された場合における満タンエラー報知を、示す図である。 図19(a)、および図19(b)は、満タンエラー報知の具体例を示す図であり、球抜きボイスパターン種別TNV2が決定され、かつ偶数設定示唆が決定された場合における満タンエラー報知を、図19(b)は、球抜きボイスパターン種別TNV2が決定され、かつ高設定示唆が決定された場合における満タンエラー報知を、示す図である。 図20(a)は、大当り遊技中における規定回数到達前の球抜きボイスパターン種別抽選用の抽選テーブルを、図20(b)は、大当り遊技中における規定回数到達以後または通常時の球抜きボイスパターン種別抽選用の抽選テーブルを、模式的に示す図である。 図21(a)および図21(b)を用いて、エラー報知1の実行態様を説明する。図21(a)は、磁気エラー報知の実行態様を、図21(b)は、電波エラー報知の実行態様を示す図である。 図22(a)~図22(c)は、特殊入賞演出の具体例を示す図である。 図23は、大当り遊技中演出パターン決定処理のフローを示す図であり、当該処理は、大当り遊技中に右一般入賞口入賞コマンドを受信した場合に実行される。 図24(a)は、特殊入賞演出実行抽選で用いられる抽選テーブルを、図24(b)は、特殊入賞演出態様抽選で用いられる抽選テーブルを、模式的に示す図である。 図25(a)~図25(c)は、満タンエラー報知の実行中に得入賞演出が実行される場合におけるメイン表示部の表示内容を示す図であり、図25(a)は、満タンエラー報知の実行中に銅トロフィー画像が表示される特殊入賞演出が実行された場合を、図25(b)は、満タンエラー報知の実行中に銀トロフィー画像が表示される特殊入賞演出が実行された場合を、図25(c)は、満タンエラー報知の実行中に金トロフィー画像が表示される特殊入賞演出が実行された場合を、示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。また、以下の説明では、「前」「後」「左」「右」「上」「下」とは、特に断りのない限り、図1に示すように遊技機10を正面側(遊技者側)から見た状態で指称するものとする。
なお、以降の説明における「有利(有利度)」とは、遊技者に対して有利であることを指し、さらに、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出面を除き、賞球の獲得量(遊技球の払い出し、メダルの払い出し)に関して有利であることを指す。
<本発明の特徴について>
本実施形態における遊技機10の詳細を説明する前に、本実施形態に記載されている発明(本発明)の特徴を説明する。
なお、当該特徴を説明するにあたり、括弧内の構成は、直前の構成に対応する本実施形態の構成を例示したものであり、当該説明以降の遊技機10の説明においても同様の用途で括弧内に構成を記載する場合がある。
本発明は、
複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている上記設定値によって、大当りに当選するか否かを判定する当否判定において大当りに当選する確率が定まる遊技機であって、
演出手段と、
上記演出手段を制御する演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300、音声制御基板310)と、を備え、
上記演出制御手段は、
第一のエラー(満タンエラー)が発生したときには、第一のエラー報知演出(満タンエラー報知に係る表示)を実行させ、
設定されている上記設定値を示唆する設定示唆演出として、第一の設定示唆演出(球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイス)を実行させることが可能であり、
上記複数段階の設定値には、特定の設定値(高設定値)が含まれ、
上記第一の設定示唆演出は、
上記第一のエラー報知演出とあわせて実行されるときがあり、
上記特定の設定値が設定されていることを特定するときがある、
ことを特徴とする遊技機である。
本発明によれば、第一のエラー報知演出によって第一の設定示唆演出を認識させ易くすることができるし、当該設定示唆演出によって第一のエラー報知演出を認識させ易くすることができるとも言え、ひいては、設定値を有するパチンコ機において遊技の興趣を高めることができる。
さらに、本発明によれば、第一の設定示唆演出に係る遊技興趣向上の効果を高めることができる。
なお、上記第一のエラーとは、後述する満タンエラーに限らず、遊技機の異常を示すエラー状態であれば、いずれのエラーであってもよく、後述する重要度が低いエラーであることが好ましい。
また上記設定示唆演出は、後述する本実施形態のように、態様によって現在の設定値を示唆するものに限らない。例えば、その実行確率によって現在の設定値を示唆するものであってもよいし、これらの組合せであってもよい。
さらに、設定示唆演出は、大当りに当選する確率が比較的高い設定値(後述する高設定値)を示唆するものに限らない。例えば、後述する偶数設定値や奇数設定値を示唆する等、複数段階の設定値のうちの一部の設定値であることを示唆するものであればよく、一部の設定値を報知する(確定的に示唆する)ものであってもよい。
また、後述する本実施形態では、パチンコ機に本発明を適用した例を示すが、本発明は、所定数のメダルを使用することで複数のリールを回転させる遊技(図柄変動)を実行し、当該遊技において遊技演出(変動演出)を実行し、当該遊技の結果(当該複数のリールの停止態様)に基づいてメダルを払い出すスロットマシンに適用することも可能である。この場合、上記第一のエラーとは、払い出すメダルがなくなったことで発生するエラー(いわゆる、ホッパーエラー)等が該当する。一方、後述する第二のエラー(第一のエラーよりも重要度が高いエラー)については、メダルを不正に獲得する、いわゆるゴトエラー等が該当する。
上記の特徴を有する遊技機10について、以下の実施形態に基づいて具体的に説明する。
<遊技機10の構造について>
まず、図1~図5を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図であり、図2は、図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図であり、図3は、図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群およびその周辺を示す鳥瞰図であり、図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図であり、図5は、遊技機10の背面図である。
なお、図1から図5に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成および機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成または機能が省かれても良い。
本実施形態の遊技機10は、いわゆるパチンコ機であり、多数の遊技釘(図示省略)が立設された遊技盤50の前面領域(以下、「遊技領域50a」と称する)に遊技球を発射し、遊技球が入賞口(例えば、大入賞口55等)に入球すると賞球が得られる遊技を行うものである。なお、以下の説明では、入賞口に遊技球が入球することを、単に「(入賞口に)入賞する」と表現する場合がある。
遊技機10は、前後に開口する矩形枠状の外枠15と、外枠15の開口前面側に遊技盤50を着脱可能に保持する中枠17と、遊技盤50の前面側を覆うよう構成された前枠20と、を備える。
中枠17は、ヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により左端側を中心に回動自在に支持され、外枠15の前側に開閉可能となっている。なお、中枠17は、シリンダ錠23により、施錠および解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを前枠20の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、右)に回す)が可能となっている。
前枠20は、ヒンジ機構21により左端側を中心に回動自在に支持され、中枠17に対して開閉可能となっている。なお、前枠20は、シリンダ錠23により施錠および解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを中枠17の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、左)に回す)が可能となっている。
また、前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50aおよび遊技盤50を透視保護している。
また、前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27および下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。なお、本実施形態では、下球受け皿29が排出された遊技球で満タンとなったことを検知するための満タン検知センサ(図示省略)が、下球受け皿29へ遊技球を排出する下部排出口30よりも上流に設けられている。
また、前枠20は、下球受け皿29の右側方に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
なお、図1~図5において図示は省略するが、中枠17には、中枠17が外枠15に対して開放状態であるか閉鎖状態であるかを検知する中枠開扉センサ77と、中枠17に対して前枠20が開放状態であるか閉鎖状態であるかを検知する前枠開扉センサ78と、を有している。本実施形態において、これらの開扉センサは、いずれも、開放状態でONとなり、閉鎖状態でOFFとなる。ただし、これらの開扉センサは、開放状態でOFFとなり、閉鎖状態でONとなるように構成されてもよい。
これにより、遊技機10が、中枠17の外枠15に対する開閉状態、および前枠20の中枠17に対する開閉状態の双方を検知することができる。
図3に示すように、上球受け皿27の上面には、遊技者に操作される操作ボタン群が配置されている。この操作ボタン群には、後述する主制御基板100に電気的に接続されているメイン操作部39として、球貸ボタン39a、およびプリペイドカードの返却操作を受け付ける返却ボタン39bが設けられ、後述する第1副制御基板200に電気的に接続されている操作部として、遊技中に発生する演出を切り替えるまたは遊技機10に関わる種々の情報を得るために行う遊技者の操作を受け付けることができる演出ボタン37、およびそれぞれ上、下、左、右への操作を指示するためのカーソルボタン38(38a、38b、38c、38d)等が含まれる。なお、各操作部には、操作を検知するためのセンサが設けられており、接続対象の制御基板は、当該センサの検知状態の変化によって各操作部の操作を検知している。
また、上球受け皿27の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体22が設けられている。
下球受け皿29の下部には、下球受け皿29に貯留された遊技球を下方へ排出する球抜き機構36が設けられている。この球抜き機構36を操作することにより、下球受け皿29の底面に形成された底面口(図示省略)が開口して、当該底面口から遊技球が自然落下して排出される。
なお、図示は省略するが、上球受け皿27には、球抜き機構36と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿29へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構36の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
図1に示すように、前枠20の上枠部32の左側と右側にそれぞれ一対のスピーカ33(33a、33b)が配設されている。また、前枠20の上枠部32と左右側枠部34a、34bは光透過性のカバーにより形成されており、その内部にはそれぞれ演出ランプ35(35a、35b、35c)が配設されている。スピーカ33や演出ランプ35は、遊技中に発生する演出やエラー演出等と連動して音声再生または点灯若しくは消灯することができる。
演出表示装置80は、遊技盤50の略中央に配設されているメイン表示部81と、メイン表示部81の周囲に配設されているサブ表示部82で構成されている。サブ表示部82は、さらに、メイン表示部81の上方に配設されている上サブ表示部82aと、メイン表示部81の左側に配設されている左サブ表示部82bと、メイン表示部81の右側に配設されている右サブ表示部82cと、を含んでいる。
ここで、メイン表示部81は、固定式の液晶表示装置であり、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82cは、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶表示装置である。
メイン表示部81は、後述する第1特別図柄表示装置91または第2特別図柄表示装置92における変動表示に連動して行われる図柄列の変動表示を表示することができ、さらに他の各種の演出も表示することができる。
メイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示において、表示される装飾図柄は、3つの図柄列(以下、メイン表示部81に向かって左側から順に、「左の図柄列」、「真ん中の図柄列」、「右の図柄列」と称する場合がある)をなす。各図柄列の変動表示の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、またはこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向またはその逆方向に図柄列が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
また、本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、数字の「7」を模した「7図柄」、数字の「8」を模した「8図柄」、および数字の「9」を模した「9図柄」があり、これらの図柄は、各図柄列に設けられている。以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」、および「9図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」、「8図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
サブ表示部82のそれぞれは、主として演出に関連する演出画像を表示するために設けられるだけでなく、移動可能に構成されている。
なお、それぞれの初期位置は、上サブ表示部82aはメイン表示部81を基準として上側であり、左サブ表示部82bはメイン表示部81を基準として左側であり、右サブ表示部82cはメイン表示部81を基準として右側であり、サブ表示部82のそれぞれは、これらの初期位置からメイン表示部81における装飾図柄の表示領域に重なる位置まで移動可能に構成されている。
なお、本実施形態における演出表示装置80(メイン表示部81、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82c)には、いずれも液晶表示装置が採用されているが、本発明の実施はこれに限るものではない。例えば、ドラム式やドットマトリックス式等、多様な方式の表示装置を演出表示装置80として採用することができる。
メイン表示部81の右下側には、複数の発光ダイオード(light emitting diode、以下、「LED」と略称する)が配設されており、これらのLEDによって図柄表示装置90の表示領域が構成されており、図柄表示装置90には、特別図柄および普通図柄が表示される。
また、図柄表示装置90は、メイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域は、メイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
特別図柄は、特別電動役物(例えば、特別電動役物65)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における特別図柄には、第1特別図柄表示装置91に表示される第1特別図柄と第2特別図柄表示装置92に表示される第2特別図柄とが含まれる。
なお、特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特図1」、第2特別図柄は「特図2」と略称される場合がある。
普通図柄は、普通電動役物(例えば、普通電動役物61)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における普通図柄は、普通図柄表示装置93に表示される。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
また、図柄表示装置90には、上述の表示装置以外に、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96が設けられている。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特図1の図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特図2の図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能とし、いずれも2つのLEDの点灯態様(本実施形態では、右常時点灯のみ=1、左右常時点灯=2、右側点滅+左側常時点灯=3、左右点滅=4)によって対応する図柄変動の数を特定可能とするものである。
以下の説明では、第1特別図柄表示装置91または第2特別図柄表示装置92で特図を変動表示させた後に特図を停止表示させる図柄変動を「特図の図柄変動」と称し、以下の説明では、普通図柄表示装置93を変動表示させた後に普図を停止表示させる図柄変動を「普図の図柄変動」と称する場合がある。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味する。
遊技盤50の前面には、図4に示すように、多数の遊技釘(図示省略)や風車52、装飾部材といった障害物が配置されていることにより、打ち出された遊技球が転動するように遊技領域50aが画成されている。
また、遊技領域50aの左側および上側には、操作ハンドル31の回転操作により発射された遊技球を遊技領域50aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール51および内レール53が配置されている。なお、外レール51は、遊技領域50a中央を基準として内レール53より外側に位置している。ここで、風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
遊技機10は操作ハンドル31の回転操作量(例えば回転角度)の大小によって遊技球の打ち出しの強弱をつけることが可能になっており、より弱く打ち出された遊技球が転動する第1流路X(いわゆる左打ち)、より強く打ち出された遊技球が転動する第2流路Y(いわゆる右打ち)、のいずれか一方を遊技球が転動するように各種障害物が遊技領域50aに配置されている。
図4には、主要な入賞口として、大入賞口55、第1始動口57、第2始動口59、ゲート63、左一般入賞口67、右一般入賞口68を図示しているが、図示されている入賞口は一例であり、その数や配置は適宜変更しても構わない。
大入賞口55は遊技領域50aの右下部に配置されている。大入賞口55には大入賞口センサ72が付設されており、大入賞口センサ72の検知結果によって大入賞口55への入賞が判定されて、大入賞口55に対応づけられた数(本実施形態では、15)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口55に向けて転動するように各障害物が配置されている。
大入賞口55の上方には特別電動役物65が配設されている。特別電動役物65は、大入賞口55への入賞が容易である開放状態または入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、特別電動役物ソレノイド66により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、特別電動役物65は、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して設定される大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口55への入賞が許容される。このように、特別電動役物65が開放状態である場合には、大入賞口55への入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する大当り遊技は、有利な遊技状態であると言える。
大当り遊技では、特別電動役物65の開放状態と閉鎖状態が交互に設定され、1回の開放状態(「ラウンド」と称する場合があり、1回の大当りで発生するラウンドの総数を「ラウンド数」と称する場合がある)は、あらかじめ定められた数(本実施形態では、10)の遊技球が大入賞口55に入賞したことに基づいて終了し、特別電動役物65が閉鎖状態となる。
なお、1回の開放状態は、あらかじめ定められた数の遊技球が大入賞口55に入賞するのに十分な時間(本実施形態では、30s(秒))が経過したことに基づいても終了する。
ここで、1回のラウンドにおいて、10球の遊技球が入賞したことに基づいて特別電動役物65が開放状態から閉鎖状態に設定される場合に、すぐに閉鎖状態となることはできない。そのため、1回のラウンドにおいて、10球を超える遊技球が大入賞口55に入賞する場合が発生し、当該入賞をオーバー入賞と称する場合がある。
よって、遊技機10において、第一の遊技期間(通常時)と、第一の遊技期間よりも有利な第二の遊技期間(大当り遊技)と、があり、第一のエラー(満タンエラー)は、第一の遊技期間よりも、第二の遊技期間において発生し易い、と換言できる。
なお、上記第一の遊技期間および第二の遊技期間は、主制御基板100によって管理される一又は複数の期間で構成される期間であり、互いに重複する期間を有さないものであれば、上述の有利度の関係性が満たされる限りどのような期間であってもよい。さらに、これらの遊技期間は、図柄変動が実行可能に構成されているか否かは問わない。
第1始動口57は、遊技領域50aの中央下部に配置されている。第1始動口57には第1始動口センサ70が付設されており、第1始動口センサ70の検知結果によって第1始動口57への入賞が判定されて、第1始動口57に対応づけられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。第1始動口57に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図1の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第2流路Yから転動した場合に比べて、第1流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口57に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59は、遊技領域50aの右下部に配置されている。第2始動口59には第2始動口センサ71が付設されており、第2始動口センサ71の検知結果によって第2始動口59への入賞が判定されて、第2始動口59に対応づけられた数(本実施形態では、1)の賞球が付与される。
第2始動口59に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図2の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59に繋がる流路には普通電動役物61が配設されている。普通電動役物61は、第2始動口59への遊技球の入球が容易である開放状態または当該入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、普通電動役物ソレノイド62により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、普通電動役物61は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2始動口59への入賞が許容される。このように、普通電動役物61が開放状態である場合には、第2始動口59への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特図2の図柄変動が実行される機会を大幅に増大し得る。
ゲート63は、遊技領域50aの右中央部に配置されている。ゲート63には、ゲートセンサ75が付設されており、ゲートセンサ75の検知結果によってゲート63への入賞が判定される。ゲート63に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、普図の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球がゲート63に向けて転動するように各障害物が配置されている。
左一般入賞口67は、遊技領域50aの左下部に配置されている。左一般入賞口67には、左一般入賞口センサ73が付設されており、左一般入賞口センサ73の検知結果によって左一般入賞口67への入賞が判定されて、左一般入賞口67に対応付けられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。
右一般入賞口68は、遊技領域50aの右下部に配置されている。右一般入賞口68には、右一般入賞口センサ74が付設されており、右一般入賞口センサ74の検知結果によって右一般入賞口68への入賞が判定されて、右一般入賞口68に対応づけられた数(本実施形態では、3であり、左一般入賞口センサ73に対応づけられた数である4よりも少ない)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第1流路Xから遊技球が転動する場合には、右一般入賞口68よりも左一般入賞口67に向けて当該遊技球が転動するように遊技釘等の障害物が配置されている。一方、第2流路Yから遊技球が転動する場合には、左一般入賞口67よりも右一般入賞口68に向けて当該遊技球が転動するように遊技釘等の障害物が配置されている。また、左一般入賞口67および右一般入賞口68のそれぞれは、複数個設けるようにしてもよい。
ここで、本実施形態では、図4に示す通り、右一般入賞口68が、第2流路Yにおいて、大入賞口55よりも上流側となるよう、遊技領域50aに配置されている。そのため、第2流路Yから転動した遊技球は、右一般入賞口68に入賞しなかった場合に、大入賞口55に入賞可能となる。なお、右一般入賞口68と大入賞口55との位置関係は、このような関係性に限らず、右一般入賞口68が、第2流路Yにおいて、大入賞口55よりも下流側となるよう、遊技領域50aに配置されるようにしてもよいが、本実施形態のようにすることが好ましい。ここで、「入賞可能」とは、必ず入賞する場合だけでなく(大入賞口55に関しては、特別電動役物65が開放状態であることが前提となる)、入賞しない場合も許容することを指す。
また、本実施形態のような、一方の入賞口の上流側に他方の入賞口が配置される位置関係とは異なるが、右一般入賞口68と大入賞口55のいずれよりも上流側に、第2流路Yから転動した遊技球を、右一般入賞口68への入賞が可能となる流路と、大入賞口55に入賞可能となる流路とに振り分ける振分け部を設け、当該遊技球を、振り分けられた一方の入賞口に入賞可能となるようにしてもよい。この場合には、右一般入賞口68と大入賞口55とに上流側下流側という概念はなくなる。
なお、振分け部は、遊技球の自重により可動する可動部を設け、転動してきた遊技球を、右一般入賞口68または大入賞口55に交互に振り分ける振分け装置を有していてもよいし、単に、遊技釘等の障害物によって構成され、転動してきた遊技球が、右一般入賞口68または大入賞口55のいずれかに振り分けられるものであってもよい。さらに、振分け部は、右一般入賞口68および大入賞口55のいずれにも入賞可能とならないルートに振り分ける場合があってもよい。
アウト口69は、遊技領域50aの最下部に配置されている。遊技領域50aに打ち込まれ、上述の各入賞口に入球しなかった遊技球はアウト口69に落入し、アウト球として処理される。
なお、本実施形態では、上記入賞口およびアウト口に入球した遊技球(以下、「アウト球」と称する)を検出するためのアウト球センサ76(図示省略)を備えており、当該センサの検出結果を用いて計数されたアウト球数は、ベース値を導出するために用いられる。
ここで、ベース値とは、最も不利な状態(後述する、特図低確かつ普図低確)におけるセーフ球数(賞球数)÷アウト球数×100で導出される値であり、当該値は、後述する主制御基板モニタ97に表示される。
より具体的には、初回電源投入(RAM103のベース値に係る領域がクリアされた場合を含む)からアウト球数の60000区切りの区間でベース値を導出し、導出したベース値を次の区間に表示(例えば、アウト球数が60001~120000の区間で導出したベース値を120001~180000の区間で表示)する。そして、表示される値は、導出したベース値の整数部分(小数点第一位を四捨五入)である。
また、本実施形態において、遊技盤50には、上述したセンサの他に、不正に賞球を受ける不正行為を防止するために、磁気を検知するための磁気検知センサおよび電波を検知するための電波検知センサ(いずれも図示省略)が設けられている。
遊技盤50の背面には、図5に示すように、主制御基板100が格納された主制御基板ケース109、第1副制御基板200が格納された第1副制御基板ケース209、第2副制御基板300が格納された第2副制御基板ケース309、電源制御基板500が格納された電源制御基板ケース509、払出制御基板400が格納された払出制御基板ケース409、および設定基板41が装着され、第1副制御基板ケース209および第2副制御基板ケース309の背面に加え、主制御基板ケース109の背面の一部を覆う開閉カバー45が着脱自在に装着されている。
なお、各基板を覆う基板ケースおよびカバーは、透明性を有する部材によって構成されており、各ケースおよびカバーを通して対応する基板が視認可能となっている。
また、図5に示すように、第1副制御基板200上には、音量調整のために操作される音量調整部83、および輝度調整のために操作される輝度調整部84が設けられている。そして、第1副制御基板ケース209は、音量調整部83および輝度調整部84を外部に露出するように第1副制御基板200を格納し、開閉カバー45は、音量調整部83および輝度調整部84を避けるように取り付けられている。そのため、図5に示す状態、すなわち、第1副制御基板ケース209に第1副制御基板200が格納され、かつ開閉カバー45が取り付けられている状態で、音量調整部83および輝度調整部84の操作が可能となっている。
音量調整部83および輝度調整部84は、いわゆるロータリースイッチであり、本実施形態では、音量調整部83を、音量大、音量中、音量小の3段階のうちのいずれかの段階に調整することが可能であり、輝度調整部84を、輝度高、輝度中、輝度低の3段階のうちのいずれかの段階に調整することが可能である。なお、音量調整部83および輝度調整部84は、ロータリースイッチに限らず、スライド式のスイッチを採用してもよい。また、音量調整部83および輝度調整部84は、第1副制御基板200と電気的に接続されてさえいれば、第1副制御基板200とは異なる基板に設けられたスイッチであってもよい。さらに、遊技盤50の背面側に設けられてさえいれば、その設置位置についても問わない。
主制御基板100には、設定値、ベース値、および遊技停止状態の種別(詳細は後述)を表示する主制御基板モニタ97が設けられ、当該モニタは、遊技盤50の背面から視認可能となっている。また、当該モニタの表示は、主制御基板100により制御される。
ここで、設定値とは、後述する特図当否判定の有利度(大当りが導出される確率)に影響を与える値である。本実施形態における設定値は、設定値1、設定値2、設定値3、設定値4、設定値5、および設定値6の計6段階が設けられており、設定されている設定値(以下、「現在の設定値」と称する場合がある)の値が大きくなるに従って特図当否判定の有利度が高くなるように構成されており、設定値に応じた特図当否判定の詳細は、後述する。なお、以降の説明では、設定値1、設定値3、設定値5を総称して奇数設定値と、設定値2、設定値4、設定値6を総称して偶数設定値と、設定値1、設定値2、設定値3を総称して低設定値と、設定値4、設定値5、設定値6を総称して高設定値と称する場合がある。また、設定値の段階は、複数段階あれば、6段階に限らない。そして、本実施形態とは異なる数の段階となる場合における高設定値とは、上位半分の設定値(段階の数が奇数の場合には、真ん中の設定値を含む上位の設定値)を指す。
また、設定値は、後述する設定変更手段177による設定変更処理によって変更可能であり、現在の設定値は、後述する設定確認手段178による設定確認処理において確認可能であり、設定変更処理および設定確認処理の詳細は、後述する。
また、本実施形態では、設定されている設定値、ベース値、および遊技停止状態の種別を同一の表示装置(主制御基板モニタ97)で表示しているが、これらの一部または全部を別の表示装置に表示するようにしてもよい。
電源制御基板500には、遊技島の電源設備から供給される一次電源を遊技機10に供給するために操作される電源スイッチ40が設けられている。
設定基板41には、後述する復電時(電源投入時)の復帰状態を決定するための操作部として、設定キースイッチ42およびRAMクリアスイッチ43が設けられている。さらに、設定基板41には、設定キースイッチ42およびRAMクリアスイッチ43を覆う透明性を有する設定基板カバー44がヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により開閉可能に設けられている。
なお、設定基板カバー44は、設定キースイッチ42を操作するために用いられる設定キーが挿入されている状態では、閉鎖状態にならないように構成されている。
また、設定基板カバー44は、ヒンジ機構によって開閉可能に構成されているが、上下にスライドするスライド式のカバーであってもよい。
このように、遊技島に設置された状態では、中枠17を開放状態としなければ、遊技盤50の背面側に設けられた各操作部(電源スイッチ40、設定キースイッチ42、RAMクリアスイッチ43)の操作が困難となる。
また、遊技盤50の背面には、開閉カバー45の上部に、遊技島の球供給設備から供給される遊技球が貯留される遊技球タンク46が配置されている。遊技球タンク46は、さらに、タンクレール47および払出ユニット48を介して、上球受け皿27に繋がる払出通路49と接続されており、払出ユニット48によって払い出された球は、払出通路49を通って上球受け皿27に払い出される。
ここまで、本実施形態における遊技機10の構造について説明してきたが、これらは一具体例であって、別の構成によって本発明を実施することもできる。
<遊技機10の制御構成について>
次に、図6を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。図6は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、図6に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図6で図示しない制御構成を備えていてもよい。
主制御基板100は、遊技に関する各種の演算処理を行うCPU101と、制御プログラムや各種抽選テーブル等のデータを記憶したROM102と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM103と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート104と、CPU101によるプログラム処理とは別系統で動作して乱数(ハード乱数)を生成する乱数回路105と、を備えており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
CPU101は、ROM102に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。
RAM103は、後述するバックアップ電源回路502において生成されるバックアップ電源によってバックアップがなされる。具体的には、RAM103に格納される情報のうち、電断が生じた後の復電時にそのデータを用いて電断直前の状態で遊技機10が復帰できるような各種情報がバックアップされるように構成されている。例えば、電断が生じた際に保持されていたスタックポインタや各レジスタ等のデータに加え、そのときの遊技機10の状態(遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、または遊技可能状態)、設定中の設定値、現在の特図抽選状態、現在の普図抽選状態などといった遊技に係る情報がバックアップ対象とされる。
本実施形態では、少なくとも、そのような遊技に係る情報が格納される領域(RAM103の遊技に係る領域と表記される場合がある)に加えて、ベース値が格納される領域(RAM103のベース値に係る領域)と、RAM103の遊技に係る領域に関するチェックサムの補数およびバックアップフラグが格納される領域(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)と、RAM103のベース値に係る領域に関するチェックサムの補数およびバックアップフラグが格納される領域(RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)とがバックアップされる。そして、遊技機10は、復電時に、そのバックアップされた、RAM103の遊技に係る領域と、RAM103のベース値に係る領域と、RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と、RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域とに格納される各種情報を用いて復帰する。
なお、本実施形態におけるバックアップの具体的手法については何ら制限されない。例えば、RAM103のうちバックアップ対象とされる領域は、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能な構成で実現されてもよい。他の例としては、RAM103の中でも、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能に構成される第一メモリと、遊技機10が動作時に参照される第二メモリとで異なるハードウェアが設けられていてもよく、その場合には、遊技機10は、電断時に第二メモリから第一メモリにバックアップ対象となる情報を退避し、その退避された情報を復電時に第一メモリから第二メモリへリカバリすればよい。
また、主制御基板100は、第1始動口センサ70、第2始動口センサ71、大入賞口センサ72、左一般入賞口センサ73、右一般入賞口センサ74、ゲートセンサ75、アウト球センサ76、中枠開扉センサ77、前枠開扉センサ78等と電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、これらのセンサからの検出信号をCPU101に入力可能に構成されている。なお、図示は省略するが、これらのセンサ以外に、主制御基板100は、満タン検知センサ、磁気検知センサ、および電波検知センサとも電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、これらのセンサからの検出信号をCPU101に入力可能に構成されている。
また、主制御基板100は、第1特別図柄表示装置91、第2特別図柄表示装置92、普通図柄表示装置93、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96、主制御基板モニタ97、普通電動役物ソレノイド62および特別電動役物ソレノイド66に電気的に接続されており、I/Oポート104を介してこれらを制御可能に構成されている。
同様に、主制御基板100は、メイン操作部39に電気的に接続されており、メイン操作部39の操作を検知可能に構成されている。さらに、主制御基板100は、設定基板41と電気的に接続されており、設定キースイッチ42、およびRAMクリアスイッチ43の操作を検知可能に構成されている。
主制御基板100と第1副制御基板200との間は、8本のパラレル信号線および1本のストローブ線で接続されており、主制御基板100から第1副制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続され、主制御基板100から第1副制御基板200へ各種の演出制御コマンドが送信される。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。
また、本実施形態では、主制御基板100から第1副制御基板200へのデータ送信にパラレル伝送方式を採用しているが、シリアル伝送方式を採用してもよい。
第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うCPU201、演出制御プログラムや各種抽選テーブル等のデータを記憶したROM202、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート204と、を備え、これらが内部バスを介して相互に接続され、CPU201がROM202に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
なお、第1副制御基板200は、演出ボタン37およびカーソルボタン38に電気的に接続されており、当該操作部の操作を検知可能に構成されている。
また、第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づく演出制御処理にて、第2副制御基板300へ表示させる画像を指示する画像制御コマンド、輝度の調整を指示する輝度調整コマンド、音声制御基板310に再生させる音声を指示する音声制御コマンド、音量の調整を指示する音量調整コマンド、演出ランプ35等の各種ランプの点灯を制御するためのランプ制御データ、および可動装飾体22やサブ表示部82等の可動体の可動を制御するための可動制御データ等を生成する。
ここで、第1副制御基板200は、第2副制御基板300および音声制御基板310と双方向通信が可能に接続されており、各制御コマンド(画像制御コマンド、輝度調整コマンド、音声制御コマンド、音量調整コマンド)が第1副制御基板200から第2副制御基板300または音声制御基板310へ送信される一方、その応答として、当該制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が各制御基板(第2副制御基板300、音声制御基板310)から第1副制御基板200へ送信される。
また、第1副制御基板200は、演出ランプ35と電気接続されており、I/Oポート204を介して、ランプ制御データを送信する。そして、演出ランプ35は、第1副制御基板200から送信されるランプ制御データによって点灯が制御されるように構成されている。
また、第1副制御基板200は、可動装飾体22およびサブ表示部82と電気接続されており、I/Oポート204を介して、可動制御データを送信する。
そして、可動装飾体22およびサブ表示部823は、第1副制御基板200から送信される可動制御データによって可動が制御されるように構成されている。
第2副制御基板300は、第1副制御基板200からの画像制御コマンドに基づき画像演出に関する各種の演算処理を行うCPU301と、画像制御プログラムや各種データ等を記憶したROM302と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM303と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート304とを備えており、CPU301がROM302に記憶された制御プログラムに従って画像演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
その他、第2副制御基板300には、図示省略するが、CPU301から受信した制御信号に基づき、後述する演出内容決定手段225によって決定された演出の内容に沿った画像データを生成するVDPと、CPU301から受信した制御信号に基づき当該演出の内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、CPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを演出表示装置80へ送信する。このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。音源ICは、CPU301からの指示に応じて音声ROMに記憶された音響データを読み込み、読み込んだ音響データを合成処理して生成した最終的な音響データを増幅器を介してスピーカ33に出力する。
音声制御基板310は、第1副制御基板200からの音声制御コマンドに基づき音声演出に関する各種の演算処理を行うCPU311と、音声制御プログラムや音声データ等を記憶したROM312と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM313と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート314とを備えており、CPU311がROM312に記憶された制御プログラムに従って音声演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。したがって、音声制御基板310は、第1副制御基板200から受信した音声制御コマンドに応じて、ROM312に記憶された音声データを読み込み、読み込んだ音声データを合成し、合成後の最終的な音声データを、増幅器を介してスピーカ33に送信し、スピーカ33に音声を出音させることができる。
払出制御基板400は、CPU、ROM、およびRAM(いずれも図示省略)を主体として構成されている。
また、払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて払出ユニット48を駆動させて遊技球を払い出すための制御を実行するとともに、操作ハンドル31の操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
電源制御基板500は、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、上述の制御基板等の電子部品や電気部品に供給する通常電源を生成する通常電源回路501、バックアップ電源を生成するバックアップ電源回路502、および電断(通常電源による供給電圧が所定の電圧低下となること)を検出する電断検出回路503で構成されている。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路501で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、および払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路503によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
また、バックアップ電源回路502は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路502を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路503を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、および払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
<遊技機10の機能構成について>
次に、図7を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。図7は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、図7に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図7で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、機能構成を説明する際に、必要に応じて図8~図10を参照することとする。
主制御基板100は、図7に示すように、入球判定手段110、メイン乱数発生手段115、メイン保留制御手段120、事前判定手段125、特図抽選手段130、普図抽選手段135、大当り遊技制御手段140、図柄表示制御手段145、電動役物制御手段150、遊技状態制御手段155、メイン情報記憶手段160、メインエラー制御手段165、メインコマンド管理手段170、復電処理実行手段175、および電断処理実行手段180を備えており、これらの手段は、図6を用いて説明した主制御基板100上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
なお、メイン情報記憶手段160は、主制御基板100が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。特に、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶されたデータ(演出制御コマンド)は、記憶された後にコマンド送信手段によって後述する第1副制御基板200のサブコマンド管理手段270に向けて送信される。
入球判定手段110は、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に基づいて各入賞口への入賞を判定する。
なお、本実施形態において、入球判定手段110は、左一般入賞口67への入賞が発生した場合には、当該入賞を発生したことを示す演出制御コマンド(左一般入賞口入賞コマンド)を送信し、右一般入賞口68への入賞が発生した場合には、当該入賞が発生したことを示す演出制御コマンド(右一般入賞口入賞コマンド)を送信する。
メイン乱数発生手段115は、乱数回路105によって更新範囲が異なる複数種類の乱数を生成可能であり、入賞口への入賞が判定されたタイミングで乱数回路105から当該入賞口に対応する一または複数の乱数を取得(ラッチ)する。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口57または第2始動口59への入賞が判定された場合には、後述する、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、および特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート63への入賞が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図停止図柄抽選用の乱数、および普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段160の対応する格納領域に格納する。
なお、乱数回路105は、自身が更新している複数種類の乱数が正常に更新されているか否かを監視し、乱数が正常に更新されない更新異常が発生した場合には、乱数回路105が有する特定の記憶領域に当該異常が発生したことを示す情報が書き込まれる。そのため、CPU101は、乱数回路105の更新異常が発生したことを把握可能となっている。
メイン保留制御手段120は、特図の図柄変動の保留、および普図の図柄変動の保留に関する制御を行う。特図1に関しては、第1始動口57への入賞を契機として取得された、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、および特図変動パターン抽選用の乱数を、特図1の作動保留情報として保留する(記憶させる)。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特図1の作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特図1の作動保留情報が使用される(特図抽選手段130の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特図1保留カウンタ」と称する)を備え、特図1保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段160の現在の特図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特図1保留カウンタよりも1少ない特図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
また、メイン保留制御手段120は、特図2および普図に関しても、特図1とは別に上述の制御と同様の制御を行い、特図2の保留カウンタを特図2保留カウンタと称する。
また、以降の説明では、「作動保留情報の保留」を「図柄変動の保留」と表現する場合がある。
また、メイン保留制御手段120は、特図1または特図2の作動保留情報(保留カウンタ)を更新(加算または減算)した際に、特図1保留カウンタおよび特図2保留カウンタを含む演出制御コマンド(保留コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、本実施形態では、特図1に対応する作動保留情報および特図2に対応する作動保留情報の双方が保留されている場合には、特図2に対応する作動保留情報が優先的に使用される優先変動が行われる。
事前判定手段125は、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で、当該作動保留情報を対象とした先読み演出のための事前判定を実行する。
より具体的には、事前判定手段125は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、後述する、特図当否判定、特図停止図柄抽選、および特図変動パターン抽選のそれぞれに対する事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブルと同一または同等の抽選テーブル(図示省略)が用いられる。そのため、これらの事前判定の結果は、後に実行される抽選の結果と同一の結果となる。
また、事前判定手段125は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、上述の通り、事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で送信される(生成され、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶される)ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。ここで、所定の事前判定のタイミングとは、大当り遊技中ではないことを指し、さらに、本実施形態では、後述する普図高確中に特図1の作動保留情報が保留された場合には、事前判定が規制されるため、当該事前判定に対応する事前判定コマンドの送信も規制される。
特図抽選手段130は、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、および特図変動パターン導出手段133を備え、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、特図変動パターン導出手段133の順に各手段による処理を実行する。特図抽選手段130は、特図の変動開始条件が充足された際に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出す。
なお、「特図の変動開始条件が充足される」とは、その一例として、大当り中ではないこと、特図1および特図2のいずれも図柄変動中でないこと、特図1および特図2のうちの少なくともいずれか一方に作動保留情報が存在することのすべての条件が充足されたことである。
ここで、図8(a)~図8(c)は、主制御基板100で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図であり、以下の説明において必要に応じて参照する。
なお、これらの抽選テーブル以外も含め、抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値をあらかじめ定められた順序に従って順次加算(対象となる抽選値が一つである場合には、加算回数は一回)され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「-」が記載されている場合があるが、これらは必ずしも各ROMに記憶されたデータを示すものではない。そして、抽選値として「-」が記載された結果は当選することはない。さらに、抽選に使用される乱数範囲(当該範囲で取得され得る乱数の数)と同一の抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選を行う必要はない。また、一回の抽選に用いられる抽選値の合計値が、抽選に使用される乱数範囲と一致した場合には、最後の抽選値の加算で必ずキャリーが発生するため、当該加算を行わなくてよく、その場合には、当該加算に用いられる抽選値自体も不要となる。
特図当否判定手段131は、図柄変動ごとに、特図当否判定用の乱数を読み出し、読み出した乱数と現在の設定値に対応する特図当否判定用の抽選テーブルを用いて大当り、ハズレのいずれに当選するかを抽選によって判定する特図当否判定を実行する。
図8(a)は、特図当否判定用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選テーブルは、特図1および特図2で共通して用いられる。当該判定で用いられる乱数の範囲は、0~65535であるため、特図抽選状態が低確率の場合(以下、「特図低確」と略称する場合がある)において、現在の設定値が設定値1である場合には205/65536(約1/319.6)、現在の設定値が設定値2である場合には210/65536(約1/312.0)、現在の設定値が設定値3である場合には215/65536(約1/304.8)、現在の設定値が設定値4である場合には220/65536(約1/297.8)、現在の設定値が設定値5である場合には225/65536(約1/291.2)、現在の設定値が設定値6である場合には230/65536(約1/284.9)の確率で大当りが導出される。
同様に、特図抽選状態が高確率の場合(以下、「特図高確」と略称する場合がある)において、現在の設定値が設定値1である場合には445/65536(約1/147.2)、現在の設定値が設定値2である場合には455/65536(約1/144.0)、現在の設定値が設定値3である場合には466/65536(約1/140.6)、現在にお設定値が設定値4である場合には477/65536(約1/137.3)、現在の設定値が設定値5である場合には488/65536(約1/134.2)、現在の設定値が設定値6である場合には499/65536(約1/131.3)の確率で大当りが導出される。
このように、本実施形態では、特図低確および特図高確のそれぞれにおいて、大当りが導出される確率は設定値ごとに異なり、いずれの設定値においても、特図低確において大当りが導出される確率の分子を1とした場合の分母の値が、特図高確において大当りが導出される確率の分子を1とした場合の分母の値よりも大きくなっている。そのため、特図高確は、特図低確よりも大当りが導出される確率が高く、特図低確よりも有利度が高い状態であると言える。なお、これらの確率は、設定値の変更有無によって変化しない。
また、本実施形態では、特図低確の大当りが導出される確率の分母(分子を1とした場合)と、特図高確で大当りが導出される確率の分母(分子を1とした場合)の比率が、設定される設定値に関わらず一定(本実施形態では、1:約2.2)となるように抽選値が設定されており、当該比率が一定とは、大当り確率の分母(分子を1とした場合)の整数部分(小数点以下は、切り捨て、切り上げ、および四捨五入のいずれか)の比率が一定となることを指す。すなわち、前者の確率の分母と、後者の確率の分母の比率が、設定される設定値に関わらず略一定となるように抽選値が設定されていればよい。
また、上述の遊技盤50の説明では省略したが、遊技盤50の前面には、特図低確における大当り確率および特図高確における大当り確率の設定値ごとの設計値(いずれも分子を1とした場合の確率であることが好ましい)が、前枠20が閉鎖している状態で前面側から視認可能な位置に記載されている。そのため、遊技者は、これらの確率の設計値を認識することができる。
なお、これらの確率は、設定値ごとの大当り確率をすべて記載する必要はなく、例えば、特図低確における大当り確率を「1/284.9~1/319.6」や、特図高確における大当り確率を「1/147.2~1/131.3」のように、設定値2~設定値5の大当り確率を記載しないようにしてもよい。すなわち、最も高い確率と最も低い確率のみを記載するようにしてもよい。このようにすることで、確率の記載スペースを有効利用することができる。
特に、特図高確における大当り確率を記載せずに特図低確における大当り確率(特図低確における大当り確率のみ)を記載するようにしてもよく、この場合には、設定値ごとの特図低確における大当り確率をすべて記載してもよいし、一部(最も高い確率と最も低い確率)を記載するようにしてもよい。いずれの場合であっても、特図高確における大当り確率よりも遊技者が関心を持つ特図低確における大当り確率を記載しつつも、特図高確に確率の記載スペースをより有効利用することができる。また、これらの確率の記載は、メイン表示部81の表示に置き換えてもよい。
特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定の結果が大当りとなった場合に、特図停止図柄抽選用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図停止図柄抽選用の抽選テーブルを用いて特図の停止図柄を抽選によって決定する。
図8(b)は、特図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~99である。そのため、特図1で大当りが導出された場合には、50/100(1/2)の確率で図柄A、40/100(1/2.5)の確率で図柄B、10/100(1/10)の確率で図柄Cが停止図柄として決定され、これらの確率は設定値や設定値の変更有無(後述する設定変更フラグの状態)に依存しない。
ここで、図柄Aは、ラウンド数が8であり、大当り遊技終了後に特図低確かつ後述する普図高確となる図柄(以下、「通常図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「通常大当り」と称する場合がある)である。一方、図柄Bは、ラウンド数が9であり、大当り遊技終了後に特図高確かつ普図高確となる図柄(以下、「確変図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「確変大当り」と称する場合がある)である。さらに、図柄Cは、ラウンド数が16であり、大当り遊技終了後に特図高確かつ普図高確となる確変図柄である。よって、図柄Cは、ラウンド数において図柄Bよりも有利な図柄であり、図柄Bおよび図柄Cは、ラウンド数およびその後の特図抽選状態の双方において図柄Aよりも有利な図柄であると言える。
図8(c)は、特図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特図1停止図柄抽選と同様に、0~99である。そのため、特図2で大当りが導出された場合には、65/100(約1/1.53)の確率で図柄a、35/100(約1/2.85)の確率で図柄bが停止図柄として決定され、これらの確率も設定値や設定値の変更有無に依存しない。
ここで、図柄aは、ラウンド数が16であり、大当り遊技終了後に特図高確かつ普図高確となる確変図柄であり、図柄bは、ラウンド数が4であり、大当り遊技終了後に特図低確かつ普図高確となる通常図柄である。よって、図柄aは、ラウンド数およびその後の特図抽選状態の双方において図柄bよりも有利な図柄であると言える。
このように、本実施形態では、特図1および特図2のいずれにおいても、各停止図柄が導出される確率は、設定される設定値に関わらず一定であり、特図停止図柄抽選の有利度は、設定される設定値によって変化しない。また、当該確率は、設定値の変更有無によっても変化しない。
なお、特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定の結果が大当りとならなかった場合には、特図1のハズレ時は図柄D、特図2のハズレ時は図柄cを停止図柄として一律に決定する。
また、本実施形態は、特図1による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(50/100)と、特図2による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(65/100)とが異なっている(特図1の図柄変動よりも特図2の図柄変動が有利になっている)。詳細は省略するが、この違いは、大当り遊技中に遊技球が大入賞口55内に設けられたV入賞領域を通過した場合(V入賞領域に設けられたセンサが遊技球を検知した場合)に大当り遊技終了後に特図高確とする機能を備え、V入賞領域の通過が容易となるラウンド(本実施形態では、9ラウンド目)を設けるか否かを特図の停止図柄によって変えることで実現している。
特図変動パターン導出手段133は、特図変動パターンを決定する際に参照する特図変動パターン抽選テーブルを複数種類備え、現在の特図変動パターン導出状態と今回の特図当否判定の結果とに基づいて、今回の特図変動パターンを決定するための一つの特図変動パターン抽選テーブルを選択し、選択した特図変動パターン抽選テーブルと特図変動パターン抽選用の乱数とを用いて一つの特図変動パターンを決定し、決定した特図変動パターンに基づいて変動時間を決定する。
なお、遷移条件等の詳細は後述するが、本実施形態における特図変動パターン導出状態には、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PB、および特図変動パターン導出状態PCが存在する。そして、上述の特図変動パターンの決定方法は、特図変動パターン導出状態PAでは特図1の図柄変動で採用され、特図変動パターン導出状態PBおよび特図変動パターン導出状態PCでは特図2の図柄変動で採用され、各特図変動パターン導出状態における他方の特図の図柄変動は、特図当否判定の結果に応じてあらかじめ定められた一の特図変動パターンが決定される。
また、本実施形態では、上述の特図停止図柄抽選と同様に、特図変動パターン導出状態および特図当否判定の結果が同一であれば、各特図変動パターンが導出される確率は、設定される設定値によらない。
また、特図変動パターン導出手段133は、図柄変動の開始時に、特図当否判定の結果、決定された特図の停止図柄、および決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
普図抽選手段135は、特図抽選手段130と同様に、普図の図柄変動中でない場合に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出し、読み出した乱数を用いて、普図の当否を判定する普図当否判定を実行し、当該普図当否判定によって普通電動役物61が開放状態に制御されることとなる普図当りに当選した場合に普図の停止図柄を抽選により決定する普図停止図柄抽選、および普図の変動パターン(変動時間)を抽選により決定する普図変動パターン抽選を実行する。
より具体的には、普図当否判定では、普図抽選状態が高確率の状態(「普図高確」と略称する場合がある)と、普図抽選状態が低確率の状態(「普図低確」と略称する場合がある)とがあり、抽選テーブルの図示は省略するが、本実施形態では、普図高確では、65535/65536の確率(すべての設定値で同一であり、設定値の変更有無に依存しない)で普図当りとなり、残りの1/65536の確率でハズレとなる一方、普図低確では、1/65536の確率(すべての設定値で同一であり、設定値の変更有無に依存しない)で普図当りとなり、残りの65535/65536の確率でハズレとなる。なお、普図低確では、普図当りとならない(65536/65536でハズレとなる)ようにしてもよい。
普図停止図柄抽選では、特図停止図柄抽選と同様に、普通電動役物61の開放状態となるパターンが異なる複数種類の停止図柄から、普図停止図柄抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選(すべての設定値で共通)によって一つの停止図柄が決定される。なお、普図当否判定でハズレとなった場合には、特図1、特図2と同様に、停止図柄が一律に決定される。
また、普図変動パターン抽選では、特図変動パターン抽選と同様に、複数種類の普図変動パターンから、普図変動パターン抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選(すべての設定値で同一であり、設定値の変更有無に依存しない)によって一つの普図変動パターンが決定される。
このように、普図高確は、普図低確よりも普図当りが導出される確率が高く、普図低確よりも有利度が高い状態であると言える。
また、本実施形態では、普図に関する抽選(普図当否判定、普図停止図柄抽選、および普図変動パターン抽選)のいずれにおいても各抽選結果が導出される確率は、設定値に関わらず一定であり、すべての設定値で同一であり、設定値の変更有無に依存しない、すなわち、普図に関する抽選の有利度は、すべての設定値で同一であり、設定値の変更有無によって変化しない。
なお、本実施形態は、上述の通り、設定される設定値に基づいて特図当否判定で大当りに当選する確率が定まり、設定される設定値が大きくなるほど特図当否判定で大当りに当選する確率が高くなることで、設定される設定値が大きくなるほど有利度が高くなるように構成されているが、特図当否判定に加え、特図停止図柄抽選、普図当否判定、および普図停止図柄抽選のうちの少なくとも一つの抽選(または判定)において有利な結果が導出される確率に設定差を設けるようにしてもよい。また、特図当否判定を含まず、特図停止図柄抽選、普図当否判定、および普図停止図柄抽選のうちの少なくとも一つの抽選(または判定)において有利な結果が導出される確率に設定差を設けることで、設定される設定値が大きくなるほど有利度が高くなる(設定される設定値に応じて有利度が異なる)ようにしてもよい。すなわち、設定される設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なるように構成されていればよい。
大当り遊技制御手段140は、特図当否抽選の結果が大当りである場合、決定された大当り図柄に応じて、大当り開始デモに係るデモ時間、および大当り終了デモに係るデモ時間を決定する。
また、大当り遊技制御手段140は、大当り開始時には、大当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、大当り終了時には、大当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
図柄表示制御手段145は、特図1の特図変動パターンに基づく変動時間に従って、特図1を第1特別図柄表示装置91に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特図1を停止表示させる。同様に、第2特別図柄の特図変動パターンに基づく変動時間に従って、特図2を第2特別図柄表示装置92に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特図2を停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、特図1および特図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定停止(確定表示)を要求するための演出制御コマンド(変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
また、図柄表示制御手段145は、普図の普図変動パターン(変動時間)に従って、普図を普通図柄表示装置93に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に普図を普図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、普図の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための普図遊技タイマを有する。
電動役物制御手段150は、特図当否抽選の結果が大当りとなった場合、特図の停止表示後に、特別電動役物ソレノイド66に制御信号を出力し、特別電動役物65を特図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。大当り遊技は、特別電動役物65の1回の開閉動作を1回のラウンド遊技とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数(本例では、16R、9R、8R)だけ連続して実行する遊技状態である。なお、以降の説明では、規定ラウンド数が16Rとなる大当りを、16R大当りと称する。
また、電動役物制御手段150は、普図当否抽選に当選した場合、普通電動役物ソレノイド62に制御信号を出力して、普通電動役物61を普図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。
遊技状態制御手段155は、特図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、上述の通り、大当り遊技の開始時に、大当りに係る図柄に関わらず、特図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図低確を維持し、確変大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図高確とする。
また、遊技状態制御手段155は、普図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、大当り開始時に、大当りに係る図柄に関わらず、普図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には、100回の図柄変動が行われるまで普図高確とし(100回の図柄変動後には普図低確とする)、確変大当りに係る大当り終了時には、次回の大当り遊技の開始まで(例えば、大当りが導出されるのに十分な有限の回数(例えば、5000回)を設定する場合も含む)普図高確とする。
また、遊技状態制御手段155は、上述の特図変動パターン導出状態を制御する。この特図変動パターン導出状態の遷移については、図9(a)および図9(b)を参照しながら説明する。なお、図9(a)は、特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図であり、図9(b)は、特図変動パターン導出状態ごとの平均変動時間の関係を示す図である。
図9(a)に示す通り、特図変動パターン導出状態は、特図低確かつ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態PA、特図高確かつ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態PB、および特図低確かつ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態PCで構成され、大当り遊技中を除いて特図抽選状態および普図抽選状態に応じた特図変動パターン導出状態が設定される。そして、特図変動パターン導出状態PA~特図変動パターン導出状態PC間の遷移条件には、遷移条件(i)~遷移条件(iii)がある。遷移条件(i)は確変大当りに係る大当り遊技の終了、遷移条件(ii)は通常大当りに係る大当り遊技の終了、遷移条件(iii)は100回目の図柄変動の終了となる。なお、特図変動パターン導出状態PCにおいて通常大当りに係る大当り遊技が開始された場合には、当該大当り遊技の終了後に再度特図変動パターン導出状態PCが設定される(遷移条件(iii)における図柄変動のカウントが0から開始される)こととなる。
また、図9(b)に示す通り、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PB、および特図変動パターン導出状態PCのそれぞれの平均変動時間(当該特図変動パターン導出状態において選択され得る特図変動パターンの変動時間に対して出現率(当該特図当否判定の結果が導出される確率に対して当該特図変動パターンの当選確率を掛け算することで導出される、任意の図柄変動において発生し得る確率)を掛け算することで導出される変動時間の総和)は、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PC、特図変動パターン導出状態PBの順に短くなる。さらに、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PAの平均変動時間と特図変動パターン導出状態PCの平均時間の差は、特図変動パターン導出状態PCの平均変動時間と特図変動パターン導出状態PBの差よりも大きい。
また、遊技状態制御手段155は、特図抽選状態、普図抽選状態、および特図変動パターン導出状態の更新が発生した場合に、更新後の各状態を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
メイン情報記憶手段160は、上述の通り、各手段によって読み出されたデータや、各手段による演算等によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
メインエラー制御手段165は、I/Oポート104の入力情報を監視し、遊技機10がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態であると判定された場合には、当該エラー状態を特定可能な情報を含む演出制御コマンド(エラーコマンド)をメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
本実施形態において、メインエラー制御手段165によって判定されるエラー状態には、例えば、上述の更新異常の発生に基づく主基板エラー、磁気検知センサによる磁気検知に基づく磁気エラー、電波検知センサによる電波検知に基づく電波エラー、ゲートセンサ75による遊技球の検知に基づく右打ちエラー、満タン検知センサによる遊技球の検知に基づく満タンエラーなどがある。
これらのエラーの発生条件を整理すると、主基板エラーは、上述の通り、乱数回路105の更新異常を示すエラー状態であり、当該更新異常が発生した場合に発生する。続いて、磁気エラーは、磁気検知センサによる磁気検知が500ms連続で発生した場合に発生するエラー状態であり、電波エラーは、電波検知センサによる電波検知回数(直前の電源投入からの累計回数)が計5回発生した場合に発生するエラー状態である。また、右打ちエラーは、通常時(特図低確かつ普図低確)にゲートセンサ75が遊技球を3回検知した場合(当該検知回数は、最後の検知から1000ms経過でリセットされる)に発生するエラー状態であり、満タンエラーは、満タン検知センサがONとなっている場合、すなわち、満タン検知センサによって遊技球が検知されている場合に発生するエラー状態である。
また、本実施形態では、これらのエラー状態のうち、主基板エラー、磁気エラー、電波エラーを相対的に重要度が高いエラー状態として扱っている。そのため、メインエラー制御手段165は、これらの重要度が高いエラー状態が発生した場合には、セキュリティ信号をONにする処理に加え、払出制御基板400に遊技球の発射を規制させる等の遊技を進行させないための処理を実行する。
ここで、セキュリティ信号とは、遊技機外の機器(データ表示機やホールコンピュータ)に向けて遊技機10に設けられた外部端子盤(図示省略)から出力される信号の一種である。以降の説明を含め、セキュリティ信号をONにするとは、セキュリティ信号の出力を開始することを指し、セキュリティ信号をOFFにするとは、セキュリティ信号の出力を終了することを指す。また、本実施形態において、セキュリティ信号をOFFにする処理では、セキュリティ信号をONにしてからの経過時間を考慮していないが、当該経過時間を考慮、すなわち、セキュリティ信号をONにしてから一定時間経過する前にセキュリティ信号をOFFにしないようにしてもよい。なお、本実施形態では、磁気エラーおよび電波エラーが発生した場合には、セキュリティ信号をONにする処理を実行するも、払出制御基板400に遊技球の発射を規制させる等の遊技を進行させないための処理を実行しないようにしてもよい。
また、これらの重要度が高いエラー状態となった場合には、第1副制御基板200や第2副制御基板300によって、いずれのエラー状態が発生したかを特定可能な報知演出が実行され、以降の説明では、これらの重要度が高いエラー状態を特定可能な報知演出を、「エラー報知1」と称する場合がある。
さらに、これらの重要度が高いエラー状態は、電断復電によってのみ解除可能(当該エラー状態を終了させることが可能)であり、当該エラー状態に係るセキュリティ信号は、電断によりOFFの状態となる(電断までONの状態が維持される)。
なお、上述の重要度の高いエラー状態は一例であって、当該エラー状態として、他のエラー状態を設けてもよい。
一方、重要度が相対的に低いエラー状態となる右打ちエラーおよび満タンエラーは、遊技球の発射は規制されず、遊技の進行が可能な状態が維持される。なお、これらのエラー状態となった場合には、第1副制御基板200や第2副制御基板300によって、いずれのエラー状態が発生したかを特定可能な報知演出が実行され、以降の説明では、これらの重要度が低いエラー状態を特定可能な報知演出を、「エラー報知2」と称する場合がある。
なお、右打ちエラーは、当該エラー状態に係る報知演出の実行が終了したことで終了し、満タンエラーは、満タン検知センサによって遊技球が検知されなくなることで終了する。
また、上述の重要度が低いエラー状態は一例であって、当該エラー状態として、中枠17が開放状態となったこと(中枠開扉センサ77がON)や前枠20が開放状態となったこと(前枠開扉センサ78がON)で発生するいわゆる扉開放エラーや、大当り遊技中の大入賞口55が閉鎖状態となってから所定の時間が経過した以降に大入賞口センサ72によって遊技球が検知された場合に発生する異常入賞エラー等、他のエラー状態を設けてもよく、これらのエラー状態を設けた場合には、当該エラー状態に係る報知演出を実行する。なお、扉開放エラーは、中枠17が閉鎖状態(中枠開扉センサ77がOFF)となり、かつ当該エラー状態の発生から一定時間(例えば、10秒)経過していることを条件に終了させればよく、異常入賞エラーは、上述の右打ちエラーと同様に、当該エラー状態に係る報知演出の実行が終了したことで終了させればよい。
また、本実施形態では、重要度の高低に限らず、これらのエラー状態の発生有無については、後述する遊技可能状態中に監視される。一方、後述する設定変更状態や設定確認状態では、上述の重要度が高いエラー状態の発生有無は監視されるものの、重要度が低いエラー状態の発生有無は監視されない。
メインコマンド管理手段170は、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に演出制御コマンドが記憶されている場合に、当該演出制御コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する。
なお、各演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
復電処理実行手段175は、復帰状態設定手段176、設定変更手段177、設定確認手段178、および遊技可能状態移行手段179を備える。
復帰状態設定手段176は、復電時にRAM103に異常があるか否か、当該復電の直前の電断時の状態、復電時の設定キースイッチ42の態様と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様の組合せ、および復電時の中枠開扉センサ77の状態に基づいて設定する復帰状態設定処理を実行する。当該処理によって設定される復帰状態には、遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、および遊技可能状態(RAMクリア処理を伴う場合と、RAMクリア処理を伴わない場合とがある)があり、当該処理のフローは省略するが、上記復帰条件に対応する復電時の復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態の詳細は後述する。なお、RAMクリア処理が実行された場合には、特図低確および普図低確が設定されることとなる。
ここで、遊技停止状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行しない(当該センサの検知結果自体を見なくてもよい)ことで、遊技の進行が不可能となる復帰状態である。そして、遊技可能状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行することで、遊技の進行が可能となる復帰状態である。なお、設定変更状態および設定確認状態の詳細は後述する。
また、RAM103に異常があるか否かとは、復帰状態設定処理の先頭で行われるRAM異常チェック(具体的には、対象となる領域に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグが記憶されているか否か(バックアップフラグがONであるか否か)を判定し、当該バックアップフラグが記憶されている場合(当該バックアップフラグがONである場合)には、対象となる領域と当該領域に係るバックアップ情報領域に記憶されている補数のチェックサムを導出し、当該演算結果が0である場合には、対象となる領域が正常であると判断し、それ以外は、対象となる領域が異常であると判断する処理)をRAM103の遊技に係る領域に対して実行して判断される。
なお、本実施形態におけるRAM異常チェックでは、ベース値に係る領域に対しても異常があるか否かが判断されるが、本実施形態における説明では、特段の説明がない限り、RAM103に異常があるとは、RAM103の遊技に係る領域に異常があることを指す。
また、復帰状態設定処理では、RAM103の遊技に係る領域に異常があり、かつRAM103のベース値に係る領域に異常がある場合に、RAM103のベース値に係る領域がクリアされるが、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば(RAM103の遊技に係る領域に異常があるか否かに関わらず)、RAM103のベース値に係る領域をクリアするようにしてもよい。
設定変更手段177は、設定変更状態が設定された場合に、設定値の変更を可能とする設定変更処理を実行する。なお、当該処理の詳細は、後述する。
設定確認手段178は、設定確認状態が設定された場合に、設定値の確認を可能とする設定確認処理を実行する。なお、当該処理の詳細は、後述する。
遊技可能状態移行手段179は、遊技可能状態が設定された場合に、遊技可能状態へ移行させる遊技可能状態移行処理を実行する。
具体的に説明すると、遊技可能状態移行処理では、セキュリティ信号の出力がONになっている場合には、セキュリティ信号の出力をOFFにする処理、ベース値を主制御基板モニタ97に表示させる処理(ベース値の表示態様については、後述)、およびデバイスの初期設定が実行される。
また、デバイスの初期設定では、払出制御基板400に遊技球の発射を許可するための発射許可コマンドの送信や、各入賞口への入球が有効となる状態の設定や、乱数回路105を起動させるためのデータの設定等の処理が実行される。
電断処理実行手段180は、電源制御基板500からの電断信号を受信したことに基づいて電断処理を実行する。
具体的には、RAM103のうちの遊技に係る領域(ベース値に係る領域とは異なる領域)に対しては、当該領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、および当該領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。また、RAM103のベース値に係る領域に対しても、RAM103のうちの遊技に係る領域と同様に、RAM103のベース値に係る領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103のベース値に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、およびRAM103のベース値に係る領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。
第1副制御基板200は、図7に示すように、サブ乱数発生手段210、通常演出制御手段220、サブエラー制御手段230、ランプ制御手段240、可動役物制御手段245、音量調整手段250、輝度調整手段255、サブ情報記憶手段260、およびサブコマンド管理手段270を備えており、これらの手段は、図6を用いて説明した第1副制御基板200上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
ここで、サブ情報記憶手段260は、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。また、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドは、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶される。なお、以降の説明では、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドが、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶されることを、単に、演出制御コマンドの受信と表現する場合がある。
サブ乱数発生手段210は、CPU201によってプログラム処理で更新される乱数(ソフトウェア乱数)を生成可能であり、通常演出制御手段220による各抽選(詳細は後述)が実行されるタイミングで乱数を取得する。
通常演出制御手段220は、演出モード制御手段221、演出ルート決定手段222、サブ保留制御手段223、先読み演出制御手段224、演出内容決定手段225、装飾図柄制御手段226、および大当り演出制御手段227を備える。
演出モード制御手段221は、遊技状態指定コマンドが送信された場合に、主制御基板100側で管理された特図変動パターン導出状態との整合性をとるかたちで、演出モードの遷移を制御する。
本実施形態における演出モードは、通常モード、低確時短モード、確変モードに大別され、特図変動パターン導出状態PAには通常モード、特図変動パターン導出状態PBには確変モード、特図変動パターン導出状態PCには低確時短モードが対応する。
演出ルート決定手段222は、事前判定コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果(本実施形態では、特図変動パターン)に基づいて、今回保留された図柄変動に対応する演出ルートを決定(設定)する。なお、演出ルート決定手段222は、当該図柄変動に対応する特図変動パターンが上述の特図変動パターンHNPであった場合には、事前判定コマンドが送信された場合に演出ルートは決定せず、図柄変動の開始時に、変動開始コマンドに含まれる特図変動パターンに基づいて演出ルートを決定する。
ここで、演出ルートとは、図柄変動の開始から終了までの演出であって当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程を規定するものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、後述する演出内容決定手段225によって当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。
サブ保留制御手段223は、保留コマンドの受信があった場合に、当該コマンドに含まれる特図1保留カウンタと特図2保留カウンタの情報に基づいて、メイン表示部81の保留表示領域(図示省略)に、特図1保留カウンタに対応する数の保留画像と、特図2保留カウンタに対応する数の保留画像とを表示させるための演出データを設定する。なお、保留画像とは、大当り遊技の期待度等の有利度を示唆する種々の態様に変化する保留先読み演出の対象となる画像である。
先読み演出制御手段224は、事前判定コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果に基づいて先読み演出の内容を決定する。
先読み演出とは、先読み対象の図柄変動が開始される前の一又は複数回の図柄変動に亘って、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。
演出内容決定手段225は、変動開始コマンドが送信された場合に、演出ルート決定手段222によって既に決定された演出ルートに従って今回の図柄変動において実行する演出の内容を決定する。
より具体的には、演出内容決定手段225は、図柄変動における演出実行タイミングごとの演出の内容(演出パターン)を、演出ルート決定手段222によって決定された演出ルートに対応する演出パターン抽選テーブルを用いた抽選等によって決定する。このようにすることで、決定された演出ルートに係る(に従って実行される)演出の内容を変えることができるとともに、一つの図柄変動における演出に繋がりを持たせることができる。また、同一の演出ルートが決定された場合であっても、実行される演出を多彩にすることもできる。
装飾図柄制御手段226は、変動開始コマンドが送信された場合に、決定された特図の停止図柄に基づいて、装飾図柄の最終的な停止図柄の組合せ(左図柄・中図柄・右図柄)を決定する。
具体的には、図柄B、図柄C、および図柄aには奇数図柄揃いを、図柄Aと図柄bには偶数図柄揃いを、図柄Dと図柄cにはバラケ目を、対応させている。
なお、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はなく、例えば、図柄aに偶数図柄揃いを対応させる等、上述の対応関係に対して停止させる装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合(上述の対応関係となる割合よりも低い割合)で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、停止させる装飾図柄の組合せが特図の停止図柄と対応していると言える。
大当り演出制御手段227は、大当り開始コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる情報等に基づいて、大当り遊技中であることを報知する大当り演出の内容を決定する。なお、大当り演出には、大当り遊技の開始を報知する開始デモ演出、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出、及び大当り遊技の終了を報知する終了デモ演出が存在する。
さらに、大当り演出制御手段227は、大当り遊技中に右一般入賞口入賞コマンドを受信した場合(大当り遊技中に左一般入賞口入賞コマンドを受信した場合は除く)に、当該コマンドの受信に基づく演出の演出パターンを決定する大当り遊技中演出パターン決定処理を実行する。なお、当該演出には、特殊入賞演出および入賞点灯演出があり、これらの演出および大当り遊技中演出パターン決定処理の詳細は後述する。特に、本実施形態において、特殊入賞演出は、後述する設定示唆演出の一例である。
通常演出制御手段220は、第1副制御基板200が備える上述の手段によって決定された演出の内容に従って、各演出の実行タイミングで当該演出に対応する各デバイスの演出データを読み出す。なお、読み出した演出データに画像及び音響に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて画像及び音響に関する画像制御コマンドを生成し、当該コマンドをサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に格納する。
特に、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が設定変更状態となった場合(後述する設定変更開始コマンドが送信された場合)に、演出表示装置80を用いて設定変更中であることを報知させるための演出データを読み出し、当該演出データによって開始された報知は、当該設定変更状態が終了して遊技可能状態となる場合(後述する設定変更終了コマンドが送信された場合)に終了する。同様に、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が設定確認状態となった場合(後述する設定確認開始コマンドが送信された場合)に、演出表示装置80を用いて設定確認中であることを報知させるための演出データを読み出し、当該演出データによって開始された報知は、当該設定確認状態が終了して遊技可能状態となる場合(設定確認終了コマンドが送信された場合)に終了する。なお、これらの報知の詳細は省略するが、当該報知は現在の設定値を特定不可能な(特定可能な態様ではない)報知であり、当該報知を実行する演出デバイスは問わない。このようにすることで、設定値の変更や設定値の確認に対する作業効率及びセキュリティを高めることができる。
また、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が遊技可能状態となった場合(RAMクリア処理を伴う場合)には、RAMクリア処理を伴って遊技可能状態となったことを報知させるための演出データを読み出し、復電時の復帰状態が遊技可能状態となった場合(RAMクリア処理を伴わない場合)には、RAMクリア処理を伴わずに遊技可能状態となったことを報知させるための演出データを読み出す。これらの報知は、設定変更状態を経由して遊技可能状態となった場合、設定確認状態を経由して遊技可能状態となった場合にも実行され、これらの報知の違いによっても、設定変更状態を経由したか、設定確認状態を経由したかを判断させることができる。
さらに、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が遊技停止状態となった場合には、遊技停止状態となったことに加え、後述する設定変更処理の実行が必要となったことを報知させるための演出データを読み出す。
なお、これらの報知の詳細は省略するが、実行が開始されてから一定時間(例えば、30s)継続して実行されることが好ましく、当該報知を実行する演出デバイスは問わない。
さらに、通常演出制御手段220は、後述する設定変更終了コマンドが受信された場合に、設定変更フラグをONにする(RAM203の領域に設定変更フラグを記憶させる)。一方、設定変更終了コマンドを受信することなく(設定変更処理が実行されずに)遊技可能状態が設定された場合には、設定変更フラグをONにしない。そして、通常演出制御手段220は、当該フラグを、電断時に一律にOFFにする。したがって、設定変更フラグは、設定変更処理が実行された場合にONとなり、設定変更処理が実行されなかった場合にOFFとなる。
なお、本実施形態とは異なり、設定変更終了コマンドで特定される今回設定された設定値と、RAM203の領域に記憶されていた前回設定された設定値とを比較し、これらの設定値が相違する場合にのみ、設定変更フラグをONにするようにしてもよい。すなわち、設定変更処理が実行されても前回設定されていた設定値と同一の設定値が今回の設定値として設定された場合(以下、「同一設定値への打ち直し」と表現する場合がある)に設定変更フラグをOFFとするようにしてもよい。
また、通常演出制御手段220は、電断時に設定変更フラグをOFFにせず、復電時も当該フラグをOFFにするようにしてもよく、特に、設定変更処理が実行される場合には、設定変更終了コマンドが来る前に当該フラグをOFFにするようにすればよい。
また、設定変更フラグをONに維持する期間は、設定電源投入時の設定変更処理によって別の設定値が設定されてから電断が発生するまでの期間としているが、当該期間の終了条件はこれに限らない。例えば、当該期間を、電源投入からあらかじめ定められた回数の図柄変動が実行されるまでの期間や、電源投入から最初に大当りに当選するまでの期間としてもよい。すなわち、当該期間の終了条件は、あらかじめ定められた条件であれば、いずれの条件を採用してもよい。
サブエラー制御手段230は、エラーコマンドを受信した場合に、当該エラーコマンドで特定されるエラーを報知するエラー報知演出を実行させるための演出データを読み出す。当該演出データに基づいて実行される報知演出については、図10を参照しながら説明する。図10は、エラー報知演出を構成する画像および音声の詳細を示す表である。
なお、本実施形態では、メインエラー制御手段165によってすべてのエラー状態の判定が行われるが、セキュリティ信号の出力を伴う重要度の高いエラー状態以外の重要度が低いエラー状態の判定については、当該エラー状態の判定に係るセンサの状態を含むコマンドを主制御基板100から受信するように構成し、サブエラー制御手段230によって判定するようにしてもよい。
まず、上述のエラー報知1である、主基板エラーに係る報知演出である主基板エラー報知、磁気エラーに係る報知演出である磁気エラー報知、および電波エラーに係る報知演出である電波エラー報知の詳細を説明する。なお、エラー報知1は、後述するエラー報知2よりも優先度が高く、エラー報知1の実行中には、エラー報知2に係る演出データの読み出し、または当該演出データを読み出した上でのエラー報知2の実行が規制される。これにより、エラー報知2の実行中にエラー報知1が実行される場合には、エラー報知1の実行によってそれまで実行されていたエラー報知2の実行が中止され、エラー報知1の実行中には、エラー報知2が実行されることがない。
主基板エラー報知は、上述の通り、乱数回路105の更新異常が発生した場合(当該エラー状態の発生を示すエラーコマンドを受信した場合)に、第1副制御基板200によって実行される報知演出である。当該報知演出では、「主基板エラー」との文字がメイン表示部81の表示領域に表示(全画面表示)されるとともに、「主基板に異常を検知しました」との音声(以下、「主基板エラー報知音」と称する)がスピーカ33からループ再生で出音される。
磁気エラー報知は、上述の通り、磁気検知センサによって磁気が検知された場合(当該エラー状態の発生を示すエラーコマンドを受信した場合)に、第1副制御基板200によって実行される報知演出である。当該報知演出では、「磁気センサエラー」との文字がメイン表示部81の表示領域に表示されるとともに、「磁気センサが反応しました」との音声(以下、「磁気エラー報知音」と称する)がスピーカ33からループ再生で出音される。
電波エラー報知は、上述の通り、電波検知センサによって電波が検知された場合(当該エラー状態の発生を示すエラーコマンドを受信した場合)に、第1副制御基板200によって実行される報知演出である。当該報知演出では、「電波センサエラー」との文字がメイン表示部81の表示領域に表示されるとともに、「電波センサが反応しました」との音声(以下、「電波エラー報知音」と称する)がスピーカ33からループ再生で出音される。
なお、これらのエラー報知1の具体例は、図面を用いて後述する。
また、本実施形態では、エラー報知1に係る表示は、全画面表示であるが、当該表示を後述する帯表示としてもよい。
続いて、上述のエラー報知2である、右打ちエラーに係る右打ちエラー報知、および満タンエラーに係る満タンエラー報知の詳細を説明する。
右打ちエラー報知は、上述の通り、通常時(特図低確かつ普図低確)にゲートセンサ75が遊技球を3回検知した場合(当該エラー状態の発生を示すエラーコマンドを受信した場合)に、第1副制御基板200によって実行される報知演出である。当該報知演出では、「左打ちに戻してください」との文字がメイン表示部81の表示領域に帯表示されるとともに、「左打ちに戻してください」との音声(以下、「右打ちエラー報知音」と称する)がスピーカ33から1回再生で出音される。ここで、帯表示とは、画面(メイン表示部81の表示領域)の一部に(他の帯表示や、図柄変動の進行にあわせて表示される変動画像等と同時に表示可能に)表示されることを指し、1回再生とは、その音声が一度だけ再生されることを指す。
満タンエラー報知は、上述の通り、満タン検知センサがONとなっている場合(当該エラー状態の発生を示すエラーコマンドを受信した場合)に、第1副制御基板200によって実行される報知演出である。当該報知演出では、「球を抜いてください」との文字がメイン表示部81の表示領域に帯表示されるとともに、「球を抜いてください」等の音声(以下、「球抜きボイス」と称する)がスピーカ33から1回再生で出音される。
詳細は後述するが、球抜きボイス(特に、球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイス)は、現在の設定値を示唆する設定示唆演出として機能する。一方、満タンエラー報知に係る表示は、あらかじめ定められた一の態様となり、これは現在の設定値を示唆しないものとなる。
ここで、上記球抜きボイスおよび上記特殊入賞演出を含む、現在の設定値を示唆する設定示唆演出とは、当該演出によって遊技者に現在の設定値を推測させる演出であり、当該示唆は、当該演出の態様によって実現されてもよいし、当該演出の実行確率によって実現されてもよいし、またはこれらの組み合わせで実現されてもよい。特に、演出の態様によって現在の設定値を示唆するとは、当該態様が現在の設定値を参照して態様が決定されることを指し、演出の実行確率によって現在の設定値を示唆するとは、当該実行確率が現在の設定値を参照して決定されることを指す。
また、現在の設定値を示唆しない演出とは、当該演出によって遊技者に現在の設定値を推測させない演出であり、当該演出は、必ずしもあらかじめ定められた一の態様や、あらかじめ定められた一の実行確率に限らない。例えば、複数種類の態様の中から一の態様が決定され、当該決定された態様となるが、当該決定にあたって現在の設定値を参照しないものであってもよいし、複数種類の実行確率の中から一の実行確率が決定され、当該決定された実行確率で実行されるが、当該決定にあたって現在の設定値を参照しないものであってもよい。
なお、本実施形態において、上述のエラー報知1や、満タンエラー報知を除いたエラー報知2は、現在の設定値を示唆しないものとなる。
また、本実施形態において、エラー報知1同士の優先順位は存在しないが、あるエラー報知1の実行中に別のエラー報知1が実行されることがない。一方、本実施形態において、エラー報知2同士の優先順位は存在せず、あるエラー報知2の実行中に別のエラー報知2に係るエラーが発生された場合には、これらのエラー報知は並行して実行される。
ただし、エラー報知1に係るエラー同士(重要度が高いエラー状態同士)に優先順位を設けてもよく、この場合において重要度が高いエラー状態が複数発生している場合には、より優先度が高いエラー状態に係るエラー報知1が優先して実行されることとなる。
同様に、エラー報知2に係るエラー同士(重要度が低いエラー状態同士)に優先順位を設けてもよく、この場合において重要度が低いエラー状態が複数発生している場合には、より優先度が高いエラー状態に係るエラー報知2が優先して実行されることとなる。
なお、このように、エラー報知1またはエラー報知2の中で優先順位を設ける場合には、あるエラー状態が発生している場合に、当該エラー状態よりも優先度が低いエラー状態の発生有無自体が判断されないようにしてもよい。このようにすれば、エラー報知1またはエラー報知2において、より優先度が高いエラー状態に係るエラー報知を優先して実行することができる。
また、本実施形態における重要度が低いエラー状態には、右打ちエラー、満タンエラーがあり、これらのエラー状態に優先順位を設ける場合には、満タンエラーを右打ちエラーよりも低い優先順位とすることが好ましい。さらに、重要度が低いエラー状態に、上述の扉開放エラーや異常入賞エラーを設ける場合にも、これらのエラー状態よりも満タンエラーの優先順位を低くすることが好ましい。すなわち、満タンエラーは、重要度が低いエラー状態の中で最も優先度が低いエラー状態とすることが好ましい。
ランプ制御手段240は、演出ランプ35の点灯を制御するためのランプ制御データを保持しており、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに演出ランプ35に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいてランプ制御データを読み出し、読み出したランプ制御データを演出ランプ35へ送信する。
可動役物制御手段245は、可動装飾体22およびサブ表示部82の可動を制御するための可動制御データを保持しており、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに可動役物に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいて可動制御データを読み出し、読み出した可動制御データを可動装飾体22およびサブ表示部82へ送信する。
サブ情報記憶手段260は、上述の通り、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
音量調整手段250は、音量を調整する音量調整処理、および上述の音量調整コマンドを生成する音量調整コマンド生成処理を実行する。
ここで、音量調整処理とは、復電時または音量調整操作(上カーソルボタン38aまたは下カーソルボタン38bに対する操作)がなされた場合に実行される処理である。
復電時に実行される音量調整処理では、復電時の音量調整部83の段階によって復電時における初期の音量が設定される。より具体的には、当該処理では、復電時の音量調整部83の段階が音量大である場合には、特定の音声再生チャネル(本実施形態では、音声再生チャネルCH1、および音声再生チャネルCH2)を除いた音声再生チャネルの音量に音量10が設定され、復電時の音量調整部83の段階が音量中である場合には、特定の音声再生チャネルを除いた音声再生チャネルの音量に音量5が設定され、復電時の音量調整部83の段階が音量小である場合には、特定の音声再生チャネルを除いた音声再生チャネルの音量に音量1が設定される。なお、当該音量調整処理は、復電時に限らず、直近の図柄変動の終了からあらかじめ定められた時間経過したことに基づいて実行されてもよく、この場合には、特定の音声再生チャネルを除く音声再生チャネルの音量(現在の音量)が音量調整部83の現在の段階に対応する音量よりも小さい場合にのみ実行されるようにしてもよい。
また、音量調整操作がなされた場合に実行される音量調整処理では、当該音量調整操作に基づいて現在の音量が更新される。より具体的には、当該処理では、当該処理が上カーソルボタン38aの操作によって実行された場合には、特定の音声再生チャネルを除いた音声再生チャネルの音量に、音量10を上限として当該処理の前に設定されていた音量よりも1段階大きい音量が設定され、当該処理が下カーソルボタン38bの操作によって実行された場合には、音量1を下限として特定の音声再生チャネルを除いた音声再生チャネルの音量に、当該処理の前に設定されていた音量よりも1段階小さい音量が設定される。なお、音量調整操作がなされた場合に実行される音量調整処理は、後述する輝度調整処理とは異なり、図柄変動が実行されているか否かに関わらず実行される。
ここで、音量調整処理において音声再生チャネルに音量が設定されるとは、RAM203の音声再生チャネルに対応する記憶領域に音量が設定されることを指し、当該記憶領域に音量が設定された場合には、音量調整コマンド生成処理によって当該音声再生チャネルの音量調整に対応する音量調整コマンドが生成され、その後、当該コマンドが音声制御基板310に向けて送信される。
上述の通り、本実施形態では、特定の音声再生チャネルに係る音量調整が行われない。したがって、特定の音声再生チャネルに係る音声データは、音量調整部83の段階や音量調整操作の結果に依存しない音量(本実施形態では、最大の音量である音量10)で再生されることとなる。そして、本実施形態では、上述のエラー状態(重要度が高いエラー状態、重要度が低いエラー状態)の発生に基づくエラー演出に係る音声は、特定の音声再生チャネルによって再生される。そのため、これらの音声は、音量調整部83の段階や音量調整操作の結果に依存しない音量で出音されることとなる。
一方、後述する特殊入賞演出に係る音声等のエラー演出に係る音声とは異なる音声は、特定の音声再生チャネルを除く音声再生チャネルによって再生される。そのため、これらの音声は、音量調整部83の段階や音量調整操作の結果に依存する音量で出音されることとなる。
輝度調整手段255は、輝度を調整する輝度調整処理、および上述の輝度調整コマンドを生成する輝度調整コマンド生成処理を実行する。
ここで、輝度調整処理とは、復電時、または図柄変動が実行されていない状態において輝度調整操作(左カーソルボタン38cまたは右カーソルボタン38dに対する操作)がなされた場合に実行される処理である。
復電時に実行される輝度調整処理では、復電時の輝度調整部84の段階によって復電時における初期の輝度が設定される。より具体的には、当該処理では、復電時の輝度調整部84の段階が輝度高である場合には、輝度10が設定され、復電時の輝度調整部84の段階が輝度中である場合には、輝度5が設定され、復電時の輝度調整部84の段階が輝度低である場合には、輝度1が設定される。なお、当該輝度調整処理は、復電時に限らず、最新の図柄変動の終了からあらかじめ定められた時間経過したことに基づいて実行されてもよく、この場合には、現在の輝度が輝度調整部84の現在の段階に対応する輝度よりも小さい場合にのみ実行されるようにしてもよい。
また、輝度調整操作がなされた場合に実行される輝度調整処理では、当該輝度調整操作に基づいて現在の輝度が更新される。より具体的には、当該処理では、当該処理が右カーソルボタン38dの操作によって実行された場合には、輝度10を上限として当該処理の前に設定されていた輝度よりも1段階大きい輝度が設定され、当該処理が左カーソルボタン38cの操作によって実行された場合には、輝度1を下限として当該処理の前に設定されていた輝度よりも1段階小さい輝度が設定される。
ここで、輝度調整処理において輝度が設定されるとは、RAM203の輝度に対応する記憶領域に輝度が設定されることを指し、当該記憶領域に輝度が設定された場合には、輝度調整コマンド生成処理によって調整後の輝度を特定可能な輝度調整コマンドが生成され、その後、当該コマンドが第2副制御基板300に向けて送信される。
なお、本実施形態では、輝度調整部84の段階や輝度調整操作の結果によって、演出ランプ35等のランプの輝度に限らず、メイン表示部81に係る表示の輝度も調整される。そして、これらの輝度の調整結果は、特殊入賞演出に係るメイン表示部81の表示や入賞点灯演出に係る演出ランプ35cの点灯だけでなく、エラー報知1やエラー報知2に係る表示にも反映される。
また、本実施形態では、第1特別図柄保留ランプ94や第2特別図柄保留ランプ95等の主制御基板100によって制御されるランプは、輝度調整部84の段階や輝度調整操作の結果によって輝度が変化しない。すなわち、これらのランプは、輝度調整の対象外のランプとなる。これは、上述の通り、主制御基板100と第1副制御基板200との間が、主制御基板100から第1副制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続されていることに起因するが、主制御基板100によって制御されるランプが、第1副制御基板200によって制御されるランプ等よりもより重要度が高く、輝度を調整しないこと好ましいためでもある。なお、第1副制御基板200によって制御されるランプ等の中にも輝度調整の対象外となるものを設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、図柄変動が実行されていない状態における音量調整操作がなされたことによって音量調整処理が実行された場合には、音量調整音が出音される(音量調整音に係る演出データが設定される)とともに、メイン表示部81に音量調整表示が実行される(音量調整表示に係る演出データが設定される)。一方、図柄変動が実行されている状態における音量調整操作がなされたことによって音量調整処理が実行された場合には、音量調整音は出音されずに、メイン表示部81によって音量調整表示が実行される。
なお、音量調整音は、音量調整処理によって調整された後の音量で出音されることで、調整後の音量を実際に聞かせて当該音量を認識させるものである。さらに、音量調整表示は、音量調整処理によって調整された後の音量の段階(音量1~音量10のいずれか)を特定可能な表示であり、これにより調整後の音量の段階を視覚的に認識させるものである。
さらに、本実施形態では、図柄変動が実行されていない状態において輝度調整操作がなされたことによって輝度調整処理が実行された場合には、輝度調整音が出音される(輝度調整音に係る演出データが設定される)とともに、メイン表示部81に輝度調整表示が実行される(輝度調整表示に係る演出データが設定される)。
なお、輝度調整音は、聴覚を通して輝度調整処理によって輝度が調整されたことを認識させるものであり、当該音声は、輝度調整処理によって調整された輝度によって出音に係る音量が変化しない。さらに、輝度調整表示は、輝度調整処理によって調整された後の輝度の段階(輝度1~輝度10のいずれか)を特定可能な表示であり、これにより調整後の輝度の段階を視覚的に認識させるものである。
サブコマンド管理手段270は、主制御基板100から送信された演出制御コマンドを受信し、受信した演出コマンドをサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶させる、また、サブコマンド管理手段270は、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に画像制御コマンドが記憶されている場合には、当該画像制御コマンドを第2副制御基板300に向けて送信する。さらに、サブコマンド管理手段270は、当該格納領域に音声制御コマンドまたは音量調整コマンドが記憶されている場合には、これらのコマンドを音声制御基板310に向けて送信される。なお、これらのコマンドは、原則として、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
<設定変更処理について>
次に、図11を用いて、復電時の復帰状態が設定変更状態となった場合に設定変更手段177によって実行される設定変更処理の詳細を説明する。なお、図11は、設定変更処理のフローを示す図である。
最初のステップS101では、設定値が正常範囲(設定値1~設定値6)であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS105に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS103に進む。
ステップS103では、設定値に1を設定する。
なお、本実施形態では、RAM103に異常がある場合であっても、設定値が正常範囲であれば、当該処理が実行されないが、RAM103に異常がある場合に当該処理を実行するようにしてもよい。
ステップS105では、セキュリティ信号をONにする。
ステップS107では、設定変更開始コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する(当該コマンドを、メイン情報記憶手段160の第1副制御基板200への送信用の送信コマンド格納領域に格納する)。
なお、当該コマンドは、メイン表示部81やスピーカ33を用いて設定変更中であることを報知させるためのコマンドである。
ステップS109では、現在の設定値を主制御基板モニタ97に表示させる。
ステップS111では、RAMクリアスイッチ43がOFFからONになったか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS113に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS115に進む。
なお、当該判定において、設定キースイッチ42がONであるか否かの判定を加え、双方の条件が充足された場合にステップS113に進むようにしてもよい。
ステップS113では、設定値を更新する。具体的には、現在の設定値に1を加算し、設定値が6を超える場合には、設定値に1を設定する。
なお、設定値が更新(加算)された場合には、主制御基板モニタ97に表示されている設定値も更新される。
ステップS115では、設定キースイッチ42がONからOFFになったか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS117に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS111に戻る。
ステップS117では、表示していた設定値を非表示にし、現在の設定値を設定値として確定する。
ステップS119では、RAM103の遊技に係る領域の一部(設定値に係る領域を除く領域)をクリアする。
ステップS121では、設定変更終了コマンドを第1副制御基板200および払出制御基板400に向けて送信する(当該コマンドを、メイン情報記憶手段160の第1副制御基板200への送信用の送信コマンド格納領域に格納する)。
なお、当該コマンドは、設定変更状態の終了および確定された設定値を第1副制御基板200に知らせるためのコマンドである。
ステップS123では、遊技可能状態を設定し、その後、設定変更処理を終了する。なお、遊技可能状態が設定された場合には、上述の遊技可能状態移行処理が実行された後に遊技可能状態へ移行する。
<設定確認処理について>
次に、図12を用いて、復電時の復帰状態が設定確認状態となった場合に設定確認手段178によって実行される設定確認処理の詳細を説明する。なお、図12は、設定確認処理のフローを示す図である。
最初のステップS201では、セキュリティ信号をONにする。
ステップS203では、設定確認開始コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する(当該コマンドを、メイン情報記憶手段160の第1副制御基板200への送信用の送信コマンド格納領域に格納する)。
なお、当該コマンドは、メイン表示部81やスピーカ33を用いて設定確認中であることを第1副制御基板200に報知させるためのコマンドである。
ステップS205では、現在の設定値を主制御基板モニタ97に表示させる。
ステップS207では、設定キースイッチ42がONからOFFに変化したか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS209に進み、当該条件が充足されなかった場合には再びステップS207の判定を実行する。
ステップS209では、設定値を非表示にする。
ステップS211では、設定確認終了コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する(当該コマンドを、メイン情報記憶手段160の第1副制御基板200への送信用の送信コマンド格納領域に格納する)。
なお、当該コマンドは、設定確認状態が終了したことを第1副制御基板200に知らせるためのコマンドである。
ステップS213では、遊技可能状態を設定し、その後、設定確認処理を終了する。なお、遊技可能状態が設定された場合には、上述の遊技可能状態移行処理が実行された後に遊技可能状態へ移行する。
<主制御基板モニタ97の表示態様について>
次に、図13を用いて、主制御基板モニタ97の表示態様について説明する。なお、図13は、状態別の主制御基板モニタ97の表示態様を示す図である。
図13に示す通り、主制御基板モニタ97は、横方向に連続的に配置された4つの7セグメントディスプレイ(以下、「7セグ」と略称する場合がある)で構成されるとともに、各7セグの右下には、ドット状のLEDが設けられている。なお、各情報を表示する際には、各情報は右詰めで表示される。
より具体的には、現在の設定値は、右端の7セグを用いて表示され、遊技停止状態の種別は、右端の7セグおよび右から2番目の7セグを用いて表示される。また、ベース値の表示については、ベース値の表示であることを示す「bL.」を、左端の7セグ、左から2番目の7セグ、および左から2番目の7セグの右下のドット状のLEDを用いて表示し、導出したベース値を、右端の7セグおよび右から2番目の7セグを用いて表示する。なお、ベース値が100を超える場合には、「bL.99.」と表示する。
また、特段の説明がない限り、本実施形態における「ベース値の表示」とは、ベース値の表示であることを示す表示(「bL.」の表示)およびベース値自体の表示をあわせて表示することを指す。
ここで、現在の設定値を特定可能な表示、および遊技停止状態の種別を特定可能な表示は、互いに異なる態様であれば、本実施形態における態様に限らず、種々の態様を採用してもよい。
また、上述の通り、設定変更状態および設定確認状態では、主制御基板モニタ97に設定値が表示され、遊技停止状態では、主制御基板モニタ97に遊技停止状態の種別(「E1」または「E2」)が表示され、各表示が表示される期間は、対応する復帰状態が設定されている期間と一致しているが、対応する復帰状態が設定されている期間の一部で表示されるようにしてもよい。
また、上述のベース値に関する説明において説明を省略したが、初回電源投入(RAM103のベース値に係る領域がクリアされた場合を含む)からアウト球数が300となるまで(アウト球数が0~299の範囲)では、主制御基板モニタ97に「bL.--」を表示し(ベース値自体を表示せず)、アウト球数が300~60000の範囲では、主制御基板モニタ97にリアルタイムのベース値を表示し、いずれの範囲においても「bL.」を点滅させる。一方、アウト球数が60001以降の範囲では、上述の通り、手前の区間で導出されたベース値を表示し、当該範囲では、「bL.」を常時点灯させる(点滅させない)。そのため、ベース値の表示が常時点灯しているか否(点滅しているか)か、またはベース値の表示の有無によって、RAM103のベース値に係る領域がクリアされたか否かを認識させることができる。
なお、「bL.」を点滅させる場合には、ベース値の整数部分を示す7セグについても点滅させるようにしてもよいが、当該7セグについては常時点灯させることが好ましい。
また、本実施形態では、点滅の有無で識別可能としているが、例えば、点灯色を変える等、点滅の有無を含む点灯態様の差異で識別可能にする方法であれば、いずれの方法を採用してもよい。
また、初回電源投入からの「bL.--」を表示させる期間を規定するアウト球数の閾値は、300に限らず、ベース値を導出する一区間を規定するアウト球数(本実施形態では、60000)の10%未満の値であれば、いずれの値を採用してもよい。
ベース値を導出する一区間を規定するアウト球数についても、60000に限らず、60000(1分間に100程度の打ち出しスピードで営業日あたりに打ち出される球数(100×60(分)×10(時間)))に近しい値であれば、いずれの値を採用してもよい。
また、本実施形態では、設定変更状態および設定確認状態において表示されていた設定値が非表示になった直後に(遊技者が認識できない程度の時間を挟んで)ベース値を表示しているが、設定値を非表示にした後に遊技者が認識できる程度の時間を空けてベース値の表示を開始するようにしてもよい。なお、一度表示されたベース値は、電断が発生するまで表示され続けることとなる。
<設定キースイッチ42の態様、およびRAMクリアスイッチ43の態様について>
次に、復電時の復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態の詳細を説明するのに先立ち、図14(a)~図14(d)を用いて、設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様の組合せについて説明する。なお、図14(a)~図14(d)は、設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様との組合せのパターンを示す図である。
まず、設定キースイッチ42およびRAMクリアスイッチ43のそれぞれは、一方の位置から他方の位置に変位する変位部(図示省略)と、当該変位部をいずれかの位置で検知するセンサ(図示省略)を備えており、主制御基板100のCPU101は、当該センサの検知結果によって各スイッチの態様を把握することができる。
設定キースイッチ42を操作する際には、図14(a)~図14(d)に示す通り、設定キースイッチ42に設定キー600を挿入する必要がある。より具体的には、設定キースイッチ42は、図14(a)および図14(b)に示す設定キー600を挿入した状態(以下、「設定キースイッチ42がOFF」と表現する場合があり、当該状態は設定キー600の挿入の有無とは無関係)で、図14(c)および図14(d)に示すように、挿入面に向かって右回りに90度回転させることで、設定キースイッチ42が操作された状態(以下、「設定キースイッチ42がON」と表現する場合がある)となる。
なお、設定キースイッチ42は、OFFの状態となる位置、およびONの状態となる位置のそれぞれにおいて、外力を要することなく、変位部を保持することができる。
また、設定キー600は、設定キースイッチ42がONの状態で抜去することができない。
また、RAMクリアスイッチ43は、当該スイッチの上面を押下することで操作可能となる。より具体的には、図14(a)および図14(c)に示す状態(以下、「RAMクリアスイッチ43がOFF」と表現する場合がある)で、図14(b)および図14(d)に示すように、当該スイッチの上面を押下することで、RAMクリアスイッチ43が操作された状態(以下、「RAMクリアスイッチ43がON」と表現する場合がある)となる。
なお、RAMクリアスイッチ43は、変位部をOFFの状態となる位置に付勢して保持している。そのため、RAMクリアスイッチ43は、OFFの状態となる位置では、外力を要することなく変位部を保持することができる一方、ONの状態となる位置では、外力を要することなく変位部を保持できないようになっている。
このように、復電時の設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様の組合せとしては、図14(a)に示す、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFの状態となる組合せ、図14(b)に示す、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONの状態となる組合せ、図14(c)に示す、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFの状態となる組合せ、および図14(d)に示す、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONの状態となる組合せの4パターンが存在する。
<復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態について>
続いて、図15に示す表を用いて、直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合における復電時の復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態の詳細を説明する。なお、上述の通り、本実施形態における復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態は、RAM103に異常があるか否か、直前の電断時の状態、復電時の設定キースイッチ42の態様と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様との組合せ、および復電時の中枠開扉センサ77の状態によって決定される。
ここで、図15(a)および図15(b)は、復電時に異常(RAM103の遊技に係る領域に異常がある場合、設定値が正常でない場合、直前の電断時の状態が遊技停止状態である場合)がなく、かつ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表であり、図15(a)は復電時に中枠17が開放状態である場合、図15(b)は復電時に中枠17が閉鎖状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表である。なお、復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態を決定する処理フロー(図示省略)においては、RAMクリアスイッチ43の態様、中枠開扉センサ77の状態、および設定キースイッチ42の態様を参照する順序は問わず、後述する表に示す関係性を満たせば、当該順序に限らず、いずれの順序を採用してもよい。なお、本実施形態では、RAM103の遊技に係る領域に異常がある場合に、復電時に異常があるとしているが、RAM103のベース値に係る領域に異常がある場合を、RAM103の遊技に係る領域に異常がある、すなわち、復電時に異常があると取り扱ってもよい。
図15(a)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が遊技可能状態であり、かつ復電時の中枠開扉センサ77がON(中枠17が開放状態)である場合(以下、「場合1」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
場合1において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図15(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合1において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図15(a)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合1において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図15(a)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として設定確認状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。
また、場合1において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図15(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として設定変更状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このようにすることで、復電時の操作手段の態様に応じて復電時の復帰状態を選択可能にし、当該選択をスムーズにすることができる。
また、場合1において、復電時の設定キースイッチ42の態様と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様の組合せに対応する復帰状態は、本実施形態の対応関係に限定されないが、本実施形態のように、RAMクリアスイッチ43がONであることを少なくとも含む組合せに対して、RAMクリア処理を伴う復帰状態を対応させることで、誤ったRAMクリア処理の発生を抑えることができる。
図15(b)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が遊技可能状態であり、かつ復電時の中枠開扉センサ77がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合(以下、「場合2」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
場合2において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図15(b)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合2において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図15(b)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合2において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図15(b)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合2において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図15(b)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
このように、本実施形態では、復電時に異常がなく、かつ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合には、中枠開扉センサ77の状態(中枠17の開閉状態)に応じて設定される復帰状態が異なる。
さらに、場合1において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合には、設定変更状態を設定する一方、場合2において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合には、RAMクリア処理が実行されるとともに、遊技可能状態が設定される。さらに、場合1および場合2のいずれにおいても、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合には、RAMクリア処理が実行されるとともに、遊技可能状態が設定される。このように、適切でない設定変更状態の設定を禁止する一方、RAMクリア処理は許容することで、中枠開扉センサ77がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合における不正な設定変更を防ぎつつも、RAMクリア処理の操作性を高めることができる。
特に、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合において、中枠開扉センサ77がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合には、RAMクリア処理が実行される。そのため、不正な設定変更が試みられた虞がある場合に有利な状態を維持しないようにすることができる。
また、上述の説明では省略したが、復電時に異常がある場合、直前の電断状態が遊技停止状態である場合、および直前の電断状態が設定変更状態である場合のいずれかの場合では、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合において、中枠開扉センサ77がON(中枠17が開放状態)である場合にのみ、設定変更状態を経由して遊技可能状態に復帰させることができ、当該場合以外では、遊技停止状態となり、主制御基板モニタ97には遊技停止状態の種別(「E1」または「E2」)が表示される。なお、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が設定確認状態である場合には、上述の復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合と同様の挙動となる。
また、本実施形態において、設定変更状態および設定確認状態は、復電時にのみ設定される可能があり、いずれも復電時以外に設定されることはない。そのため、遊技制御の安定化を図ることができる。
以上説明した通り、本実施形態に係る遊技機10は、有利度が異なる設定値を任意に設定可能に構成されており、このような設定値を有するパチンコ機における遊技の興趣を高めて稼働を向上させるために有効な手段の一つとして、現在の設定値の示唆を行う設定示唆演出の実行が挙げられる。これに対し、本実施形態では、球抜きボイス(満タンエラー報知に係る音声)によって現在の設定値の示唆を行っている。以下、当該機能の詳細を説明する。
<球抜きボイスパターン種別について>
まず、図16(a)および図16(b)を用いて、球抜きボイスの態様である球抜きボイスパターン種別について説明する。図16(a)は、球抜きボイスパターン種別の種類を、図16(b)は、設定示唆種別の種類を示す図である。
図16(a)に示す通り、本実施形態における球抜きボイスパターン種別には、球抜きボイスパターン種別TNV1および球抜きボイスパターン種別TNV2の計2種類が存在する。なお、これらの球抜きボイスパターン種別は、後述する球抜きボイスパターン種別抽選によって決定される。
具体的には、球抜きボイスパターン種別TNV1に係る球抜きボイスでは、「球を抜いてください」との音声がスピーカ33から出音される。
一方、図16(a)の音声に、「※設定示唆種別」と記載されている球抜きボイスパターン種別TNV2は、当該球抜きボイスパターン種別が決定されると、さらに、この場合の最終的な球抜きボイスパターン種別である設定示唆種別を決定するための設定示唆種別抽選が実行される。なお、当該抽選の詳細は後述するが、当該抽選によって決定され得る設定示唆種別は、図16(b)に示す通りである。
具体的には、「奇数設定示唆」には、「球を抜いてくれ」との音声が対応し、「偶数設定示唆」には、「球を抜いてね」との音声が対応し、「高設定示唆」には、「何度もすまんな」との音声が対応する。そして、これらの音声は現在の設定値の示唆にあたり、その根拠は設定示唆種別抽選の詳細とともに後述する。なお、本実施形態では、現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別を複数設けているが、その数は問わない。
<設定示唆種別抽選について>
次に、図17を用いて、設定示唆種別を決定する設定示唆種別抽選の詳細を説明する。図17は、設定示唆種別抽選用の抽選テーブルを、模式的に示す図である。なお、これらの抽選では、現在の設定値が参照され、用いられる乱数の範囲は、0~999であり、当該乱数は、後述する球抜きボイスパターン種別抽選で用いられる乱数とは異なる。
また、以下の説明では、必要に応じて、図18および図19を参照することとする。図18(a)、図18(b)、図19(a)、および図19(b)は、満タンエラー報知の具体例を示す図であり、図18(a)は、球抜きボイスパターン種別TNV1が決定された場合における満タンエラー報知を、図18(b)は、球抜きボイスパターン種別TNV2が決定され、かつ奇数設定示唆が決定された場合における満タンエラー報知を、図19(a)は、球抜きボイスパターン種別TNV2が決定され、かつ偶数設定示唆が決定された場合における満タンエラー報知を、図19(b)は、球抜きボイスパターン種別TNV2が決定され、かつ高設定示唆が決定された場合における満タンエラー報知を、示す図である。
具体的には、図17に示す抽選テーブルの「奇数設定示唆」の段では、設定値1、設定値3、設定値5に対応づけられている抽選値(順に、550、550、475)がいずれも、設定値2、設定値4、設定値6に対応づけられている抽選値(順に、350、300、250)のいずれよりも大きい。
したがって、設定示唆種別である「奇数設定示唆(「球を抜いてくれ」との球抜きボイス)」は、現在の設定値が奇数設定値であることを示唆する設定示唆種別であると言える。
図17に示す抽選テーブルの「偶数設定示唆」の段では、設定値2、設定値4、設定値6に対応づけられている抽選値(順に、550、500、450)がいずれも、設定値1、設定値3、設定値5に対応づけられている抽選値(順に、350、350、275)のいずれよりも大きい。
したがって、設定示唆種別である「偶数設定示唆(「球を抜いてね」との球抜きボイス)」は、現在の設定値が偶数設定値であることを示唆する設定示唆種別であると言える。
図17に示す抽選テーブルの「高設定示唆」の段では、設定値4~設定値6に対応づけられている抽選値(順に、200、250、300)がいずれも、設定値1~設定値3に対応づけられている抽選値100よりも大きい。
したがって、設定示唆種別である「高設定示唆(「何度もすまんな」との球抜きボイス)」は、現在の設定値が高設定値であることを示唆する設定示唆種別であると言える。
特に、本実施形態において、「高設定示唆」の段では、設定値4に対応づけられている抽選値200、設定値5に対応づけられている抽選値250、設定値6に対応づけられている抽選値300の順に大きくなる。
このように、設定示唆種別抽選が実行されることとなる球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイスは、現在の設定値を示唆する設定示唆演出となる。
そして、これらの球抜きボイスは、図18(a)、図18(b)、図19(a)、および図19(b)に示す通り、満タンエラー報知に係る表示とセットで実行される。
具体的には、図18(a)に示す通り、球抜きボイスパターン種別TNV1が決定された場合における球抜きボイスである「球を抜いてください」との音声は、スピーカ33から出音され、この時、メイン表示部81には、満タンエラー報知に係る表示である「球を抜いてください」とのエラー画像eg1がメイン表示部81の表示領域に帯表示される。
図18(b)に示す通り、球抜きボイスパターン種別TNV2が決定され、かつ奇数設定示唆が決定された場合における球抜きボイスである「球を抜いてくれ」との音声は、スピーカ33から出音され、この時、メイン表示部81には、満タンエラー報知に係る表示である「球を抜いてください」とのエラー画像eg1がメイン表示部81の表示領域に帯表示される。
図19(a)に示す通り、球抜きボイスパターン種別TNV2が決定され、かつ偶数設定示唆が決定された場合における球抜きボイスである「球を抜いてね」との音声は、スピーカ33から出音され、この時、メイン表示部81には、満タンエラー報知に係る表示である「球を抜いてください」とのエラー画像eg1がメイン表示部81の表示領域に帯表示される。
図19(b)に示す通り、球抜きボイスパターン種別TNV2が決定され、かつ高設定示唆が決定された場合における球抜きボイスである「何度もすまんな」との音声は、スピーカ33から出音され、この時、メイン表示部81には、満タンエラー報知に係る表示である「球を抜いてください」とのエラー画像eg1がメイン表示部81の表示領域に帯表示される。
このように、球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイスは、満タンエラー報知に係る表示とセットで実行される演出である。そのため、満タンエラー報知によって、設定示唆演出となる球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイスを認識させ易くすることができるし、当該球抜きボイスによって満タンエラー報知に係る表示を認識させ易くすることができるとも言え、ひいては、設定値を有するパチンコ機において遊技の興趣を高めることができる。
なお、当該効果を奏するにあたっては、球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイスに相当する設定示唆演出を、満タンエラー報知に係る演出とする必要はない。例えば、当該設定示唆演出を、満タンエラー報知の実行条件とは異なる実行条件が充足されたことで実行される演出等、当該設定示唆演出は、満タンエラー報知に係る表示と並行して実行され得る演出であればいずれの設定示唆演出を対象としてもよい。すなわち、当該設定示唆演出は、満タンエラー報知にかかる表示とあわせて実行されるときがある演出であればよい。
よって、遊技機10において、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300、音声制御基板310)は、第一のエラー(満タンエラー)が発生したときには、第一のエラー報知演出(満タンエラー報知に係る表示)を実行させ、設定されている設定値を示唆する設定示唆演出として、第一の設定示唆演出(球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイス)を実行させることが可能であり、第一の設定示唆演出は、第一のエラー報知演出とあわせて実行されるときがある、と換言できる。
特に、本実施形態では、上述の通り、球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイスは、態様によって現在の設定値を示唆する設定示唆演出である。そして、満タンエラー報知に係る表示は、あらかじめ定められた一の態様となる。
これにより、球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイスをより認識させ易くすることができる。
よって、遊技機10において、第一の設定示唆演出(球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイス)は、設定されている設定値を、第一の設定示唆演出の態様によって示唆する演出であり、第一のエラー報知演出(満タンエラー報知に係る表示)は、あらかじめ定められた一の態様で実現される演出である、と換言できる。
また、本実施形態において、球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイスは、一部の設定値を確定的に報知する場合があるものではないが、当該設定示唆演出を、一部の設定値(例えば、高設定)を確定的に報知する場合があるものとしてもよい。このようにすれば、当該設定示唆演出に係る遊技興趣向上の効果を高めることができる。
よって、遊技機10において、第一の設定示唆演出は、特定の設定値(高設定値)が設定されていることを特定するときがある、と換言できる。
さらに、上述の通り、球抜きボイスパターン種別TNV1に係る音声の内容(音声を文字に落とした場合の文字列)は、満タンエラー報知に係る表示を構成する文字列と一致する。一方、球抜きボイスパターン種別TNV2に係る音声の内容は、いずれも、満タンエラー報知に係る表示を構成する文字列と一致しない。
すなわち、本実施形態では、球抜きボイスに係る音声の内容が、満タンエラー報知に係る表示を構成する文字列と一致する場合には、当該音声が、現在の設定値を示唆する態様でないと言える。そして、球抜きボイスに係る音声の内容が、満タンエラー報知に係る表示を構成する文字列と一致しない場合には、当該音声が、現在の設定値を示唆する態様であると言える。
ただし、本実施形態では、現在の設定値を示唆する態様でない球抜きボイスパターン種別TNV1に係る音声に加え、現在の設定値を示唆する態様となる球抜きボイスパターン種別TNV2に係る音声の一部(設定示唆種別が、奇数設定示唆または偶数設定示唆となる音声)が、満タンエラーを解消するために操作される球抜き機構36の操作を推奨する音声である点は共通している。そのため、これらの音声の出音に係る違和感を与えないようにすることができる。当該効果を奏するにあたっては、現在の設定値を示唆する態様となる球抜きボイスの全部を、球抜き機構36の操作を推奨する音声としてもよい。すなわち、現在の設定値を示唆する態様となる球抜きボイスの少なくとも一部を、当該ボイスの出音契機となるエラー状態を解消するための操作(球抜き機構36の操作)を推奨する音声とすればよい。
なお、本実施形態における満タンエラーを、別のエラーに置き換えて本発明を実現するにあたっては、本段落で記載したエラー報知の態様に係る関係性を維持することが好ましい。
<球抜きボイスパターン種別抽選について>
次に、図20(a)および図20(b)を用いて、球抜きボイスパターン種別抽選の詳細を説明する。図20(a)は、大当り遊技中における規定回数到達前の球抜きボイスパターン種別抽選用の抽選テーブルを、図20(b)は、大当り遊技中における規定回数到達以後または通常時の球抜きボイスパターン種別抽選用の抽選テーブルを、模式的に示す図である。なお、当該抽選で用いられる乱数の範囲は0~999である。
図20(a)に示す通り、大当り遊技中における規定回数到達前では、300/1000(約1/3.33)の確率で球抜きボイスパターン種別TNV1が、700/1000(約1/1.43)の確率で球抜きボイスパターン種別TNV2が、決定される。
一方、図20(b)に示す通り、大当り遊技中における規定回数到達以後または通常時では、1000/1000(1/1)の確率で球抜きボイスパターン種別TNV1が、0/1000の確率で球抜きボイスパターン種別TNV2が、決定される。すなわち、本実施形態において、大当り遊技中における規定回数到達以後または通常時では、設定示唆演出となる球抜きボイスパターン種別TNV2が決定されず、必ず球抜きボイスパターン種別TNV1が決定されることとなる。
ここで、規定回数到達前とは、一回の大当り遊技において球抜きボイスパターン種別抽選が実行された回数が規定回数に到達するよりも前であることを指し、本実施形態における規定回数とは、1回である。すなわち、一回の大当り遊技において球抜きボイスパターン種別TNV2が決定されて設定示唆種別抽選が実行される回数は、最大で1回となる。なお、本実施形態における規定回数は、1回に限らず、任意の回数を設定してもよい。また、規定回数到達以後とは、一回の大当り遊技において球抜きボイスパターン種別抽選が実行された回数が規定回数となった以降であることを指す。
これにより、球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイスによる設定示唆の精度を下げ過ぎないようにすることができる。さらに、球抜き機構36の操作がなされないことによって満タンエラーが頻発することを抑えることができる。
よって、遊技機10において、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300、音声制御基板310)は、第二の遊技期間(16R大当りに係る大当り遊技)が開始されてから当該第二の遊技期間が終了するまでに発生した第一のエラー(満タンエラー)の発生回数が所定の回数を超えるまでは、第一のエラーが発生したときに、第一の演出手段(メイン表示部81)に第一のエラー報知演出(満タンエラー報知に係る表示)を実行させるとともに、第二の演出手段(スピーカ33)に第一の設定示唆演出(球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイス)を実行させることが可能である一方、第二の遊技期間が開始されてから当該第二の遊技期間が終了するまでに発生した第一のエラーの発生回数が所定の回数を超えた以降には、第一のエラーが発生したときに、第一の演出手段に第一のエラー報知演出を実行させるが、第二の演出手段に第一の設定示唆演出を実行させない、と換言できる。
なお、上記第一の演出手段と、上記第二の演出手段とは、本実施形態のように、異なる感覚種で認識される演出段であることが好ましいが、例えば、液晶表示装置とランプ等、異なるデバイスであれば、同一の感覚種で認識されるデバイスであってもよい。これは、後述する第一の演出手段および第二の演出手段においても同様である。
特に、本実施形態では、上述の通り、規定回数到達以後は、球抜きボイスパターン種別TNV1が決定される。そして、球抜きボイスパターン種別TNV1が決定された場合において、球抜きボイスは、あらかじめ定められた一の態様となる。
これにより、球抜きボイスによる設定示唆を誤認させ難くすることができる。
なお、当該効果を奏するにあたっては、球抜きボイスパターン種別TNV1が決定された場合における球抜きボイスの態様を、本実施形態のように、あらかじめ定められた一の態様とすること、さらには、当該態様を、球抜きボイスパターン種別TNV2が決定された場合に決定され得る態様のいずれとも異なる態様とすることが好ましい。ただし、現在の設定値を参照しない抽選によって複数種類の態様から一つ決定するようにしてもよい。
よって、遊技機10において、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300、音声制御基板310)は、一回の第二の遊技期間(16R大当りに係る大当り遊技)において発生した第一のエラー(満タンエラー)の発生回数が、所定の回数を超えた以降には、第一のエラーが発生したときに、設定されている設定値を参照せずに態様が定まる所定の演出(球抜きボイスパターン種別TNV1に係る球抜きボイス)を実行させる、と換言できる。
また、満タンエラーは、球抜き機構36を操作の有無によって、その発生し易さが変わる。より具体的には、球抜き機構36が操作されることにより、下球受け皿29の底面に形成された底面口(図示省略)が開口して、当該底面口から遊技球が自然落下して排出され、球抜き機構36が操作されない場合よりも、満タンエラーが発生し難くなる。これは、遊技者が意図的に満タンエラーを発生させ易くすることができると言うこともできる。
よって、遊技機10において、第一のエラー(満タンエラー)は、所定の遊技操作(球抜き機構36に対する操作)が行われない場合に、所定の遊技操作が行わる場合よりも発生し易いエラーである、と換言できる。
<エラー報知1について>
次に、図21(a)および図21(b)を用いて、エラー報知1の実行態様を説明する。図21(a)は、磁気エラー報知の実行態様を、図21(b)は、電波エラー報知の実行態様を示す図である。
図21(a)に示す通り、上述の磁気エラーが発生した場合には、「磁気センサが反応しました」との音声がスピーカ33から出音されるとともに、「磁気センサエラー」とのエラー画像eg2がメイン表示部81の表示領域の全面に表示される。
図21(b)に示す通り、電波エラーが発生した場合には、「電波センサが反応しました」との音声がスピーカ33から出音されるとともに、「電波センサエラー」とのエラー画像eg3がメイン表示部81の表示領域の全面に表示される。
また、図示は省略するが、主基板エラーが発生した場合には、「主基板に異常を検知しました」との音声がスピーカ33から出音されるとともに、「主基板エラー」とのエラー画像がメイン表示部81の表示領域の全面に表示される。
なお、上述の通り、エラー報知1は、エラー報知2よりも優先度が高く、エラー報知1の実行中には、エラー報知2の実行が規制される。そのため、エラー報知1に係る音声の出音中には、エラー報知2に係る音声であり設定示唆演出である球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイスの出音が規制される。そして、球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイスは、満タンエラー報知に係る音声であり、当該音声は、満タンエラー報知に係る表示と並行して実行される。
これにより、エラー報知2よりも重要度が高いエラー報知1の認識し易さの低下を防止することができる。
ここで、上記した「実行の規制」とは、本実施形態のように、対象となる演出が制御上は実行された上で、当該演出自体が認識不可能となることに限らず、対象となる演出が制御上で実行されないことで、当該演出自体が認識不可能となることも含む。
よって、遊技機10において、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300、音声制御基板310)は、第一のエラー(満タンエラー)よりも重要度が高い第二のエラー(磁気エラー等の重要度が高いエラー状態)が発生したときには、第二のエラー報知演出(エラー報知1に係る表示)を実行させ、第一の設定示唆演出(球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイス)は、第二のエラー報知演出とあわせて実行されるときがない、と換言できる。
また、上述の通り、本実施形態では、満タンエラー(重要度が低いエラー状態)が発生した場合には、設定示唆演出として機能する球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイスが、スピーカ33によって実行(出音)され、満タンエラー報知に係る表示が、メイン表示部81によって実行(表示)される。そして、磁気エラー等の重要度が高いエラー状態が発生した場合には、当該エラーに対応するエラー報知1に係る表示が、メイン表示部81によって実行される一方、当該場合において満タンエラーが発生したとしても球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイスがスピーカ33によって実行されない。
これにより、実行された球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイスをより認識させ易くすることができる。
よって、遊技機10において、演出手段は、第一の演出手段(メイン表示部81)と、第二の演出手段(スピーカ33)と、を含み、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300、音声制御基板310)は、第一のエラー(満タンエラー)よりも重要度が高い第二のエラー(磁気エラー等の重要度が高いエラー状態)が発生したときには、第二のエラー報知演出(エラー報知1に係る表示)を実行させ、第一のエラーが発生したときには、第一の演出手段に第一のエラー報知演出(満タンエラー報知に係る表示)を実行させるとともに、第二の演出手段に第一の設定示唆演出(球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイス)を実行させることが可能である一方、第二のエラーが発生したときには、第一の演出手段に第二のエラー報知演出を実行させる一方、第二の演出手段に設定示唆演出を実行させない、と換言できる。
なお、後述する特殊入賞演出についても、エラー報知2に係る表示と同様に、エラー報知1に係る表示が優先される。そのため、エラー報知1の実行中には、特殊入賞演出の実行が規制される。
以上の説明では、本実施形態における設定示唆演出の一つとして、球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイスの詳細を説明したが、本実施形態では、当該設定示唆演出以外の設定示唆演出として、特殊入賞演出を実行可能に構成されている。以下、図22~図25を用いて、当該演出の詳細を説明する。
<特殊入賞演出について>
まず、図22~図25を用いて、特殊入賞演出の詳細を説明する。図22(a)~図22(c)は、特殊入賞演出の具体例を示す図であり、これらの図では、大当り遊技中の右一般入賞口68への入賞が発生して特殊入賞演出が実行されたタイミングにおけるメイン表示部81の表示例が示されている。なお、詳細は後述するが、本実施形態において、特殊入賞演出は、16R大当りに係る大当り遊技において実行され得る。
図22(a)~図22(c)に示す通り、本実施形態における特殊入賞演出は、トロフィーを模した画像(以下、「トロフィー画像」と称する)が、メイン表示部81の表示領域の右下(右一般入賞口68側)から出現し(表示され)、当該表示領域の左下に向かって移動し、消滅する(非表示となる)演出である。そして、表示され得るトロフィー画像は3種類存在する。
具体的には、図22(a)に示す、最も大きさが小さいトロフィー画像tg1(以下、「銅トロフィー画像」と称する)と、図22(b)に示す、中くらいの大きさのトロフィー画像tg2(以下、「銀トロフィー画像」と称する)と、図22(c)に示す、最も大きさが大きいトロフィー画像tg3(以下、「金トロフィー画像」と称する)と、が存在する。なお、これらの画像は、大きさだけでなく、その形状にも差異があり、移動しながら表示されても遊技者がその違いを識別することができる。
本実施形態におけるトロフィー画像(特殊入賞演出)は、大当り遊技中における右一般入賞口68への入賞が発生した際の特殊入賞演出実行抽選に当選した際に実行され、その態様(トロフィー画像の種類)は、現在の設定値が参照される特殊入賞演出態様抽選によって決定される。なお、これらの抽選の詳細は、後述する。
<大当り遊技中演出パターン決定処理について>
次に、図23を用いて、大当り演出制御手段227によって実行される大当り遊技中演出パターン決定処理の詳細を説明する。なお、図23は、大当り遊技中演出パターン決定処理のフローを示す図であり、当該処理は、大当り遊技中に右一般入賞口入賞コマンドを受信した場合に実行される。
最初のステップS301では、16R大当りに係る大当り遊技であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS303に進み、当該条件が充足されなかった場合には大当り遊技中演出パターン決定処理を終了する。
ステップS303では、入賞点灯演出に係る演出パターンを決定する。
なお、入賞点灯演出とは、演出ランプ35cを点灯させる演出であり、当該演出は、現在の設定値に関わらない態様の演出となる。
さらに、入賞点灯演出は、16R大当り以外の大当りに係る大当り遊技中の右一般入賞口への入賞時にも実行されるようにしてもよい。
ステップS305では、上述の特殊入賞演出を実行するか否かを決定する特殊入賞演出実行抽選が実行する。なお、当該抽選の詳細は、後述する。
ステップS307では、特殊入賞演出実行抽選に当選したか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS313に進み、当該条件が充足されなかった場合には大当り遊技中演出パターン決定処理を終了する。
ステップS309では、特殊入賞演出の態様を決定する特殊入賞演出態様抽選を実行する。なお、当該抽選の詳細は、後述する。
ステップS311では、特殊入賞演出態様抽選で決定された態様の特殊入賞演出に係る演出パターンを決定し、その後に大当り遊技中演出パターン決定処理を終了する。これにより、通常演出制御手段220によって、決定された態様の特殊入賞演出に対応する各デバイスの演出データが読み出され、当該演出が実行される。
このように、本実施形態では、16R大当りに係る大当り遊技中の右一般入賞口68への入賞の発生により、特殊入賞演出および入賞点灯演出が実行され得る。
ただし、上述の大当り遊技中演出パターン決定処理は、左一般入賞口入賞コマンドを受信した場合に実行されない。そのため、16R大当りに係る大当り遊技中であっても、左一般入賞口入賞コマンドを受信した場合に、特殊入賞演出および入賞点灯演出は実行されない。
<特殊入賞演出実行抽選および特殊入賞演出態様抽選について>
次に、図24(a)および図24(b)を用いて、上述の特殊入賞演出を実行するか否かを決定する特殊入賞演出実行抽選、および特殊入賞演出の態様を決定する特殊入賞演出態様抽選の詳細を説明する。
なお、図24(a)は、特殊入賞演出実行抽選で用いられる抽選テーブルを、図24(b)は、特殊入賞演出態様抽選で用いられる抽選テーブルを、模式的に示す図である。さらに、これらの抽選で用いられる乱数の範囲は、0~999であり、特殊入賞演出実行抽選に用いられる乱数と、特殊入賞演出態様抽選で用いられる乱数と、は互いに異なる。
図24(a)に示す通り、特殊入賞演出実行抽選では、100/1000(1/10)の確率で当該抽選に当選し、900/1000(約1/1.11)の確率で当該抽選に非当選となる。
なお、特殊入賞演出実行抽選では、現在の設定値が参照されない。そのため、当該抽選に当選する確率は、現在の設定値の段階によらない。
図24(b)に示す通り、本実施形態では、特殊入賞演出として表示されるトロフィー画像の種類は、現在の設定値を参照して決定される。
具体的には、現在の設定値が設定値1である場合には、800/1000(1/1.25)の確率で銅トロフィー画像が、200/1000(1/5)の確率で銀トロフィー画像が決定される。現在の設定値が設定値2である場合には、775/1000(約1/1.29)の確率で銅トロフィー画像が、225/1000(約1/4.44)の確率で銀トロフィー画像が決定される。現在の設定値が設定値3である場合には、750/1000(約1/1.33)の確率で銅トロフィー画像が、250/1000(1/4)の確率で銀トロフィー画像が決定される。ただし、これらの場合には、金トロフィー画像が決定されない。
一方、現在の設定値が設定値4である場合には、700/1000(約1/1.43)の確率で銅トロフィー画像が、275/1000(約1/3.64)の確率で銀トロフィー画像が、25/1000(1/50)の確率で金トロフィー画像が決定される。現在の設定値が設定値5である場合には、650/1000(約1/1.54)の確率で銅トロフィー画像が、300/1000(約1/3.33)の確率で銀トロフィー画像が、50/1000(1/20)の確率で金トロフィー画像が決定される。最後に、現在の設定値が設定値6である場合には、600/1000(約1/1.67)の確率で銅トロフィー画像が、325/1000(約1/3.08)の確率で銀トロフィー画像が、755/1000(約1/13.3)の確率で金トロフィー画像が決定される。
このように、本実施形態において特殊入賞演出として表示されるトロフィー画像は、現在の設定値が設定値1に近づくほど銅トロフィー画像となり易く(現在の設定値が設定値6に近づくほど銅トロフィー画像となり難い)、現在の設定値が設定値6に近づくほど銀トロフィー画像となり易い(現在の設定値が設定値1に近づくほど銀トロフィー画像または金トロフィー画像となり難い)。すなわち、特殊入賞演出は、設定値を示唆する設定示唆演出であると言える。
特に、本実施形態では、特殊入賞演出の実行にあたり、現在の設定値が高設定値(設定値4~設定値6)の場合には、金トロフィー画像が決定され得るが、現在の設定値が低設定値(設定値1~設定値3)の場合には、金トロフィー画像が決定されない。すなわち、金トロフィー画像は、現在の設定値が高設定値であることが確定的に報知するトロフィー画像であると言える。さらに、金トロフィー画像は、現在の設定値が設定値4から設定値6に近づくほど決定され易い。
一方、上述の通り、本実施形態において、設定示唆演出の一つである球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイスには、一部の設定値(本実施形態では、高設定値)を確定的に報知する態様となることがない。
そのため、本実施形態において、球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイスは、特殊入賞演出よりも設定値を示唆する精度が低いと言える。
ここで、態様によって設定値を示唆する場合において、現在の設定値を示唆する精度が低いとは、上述の球抜きボイスにおける高設定示唆と特殊入賞演出における金トロフィーとの関係性のように、前者の設定示唆演出で現在の設定値を一または複数の設定値(複数段階の設定値の一部)に絞りこめる(特定できる)態様がない一方、後者の設定示唆演出で当該態様が存在することに限らない。例えば、前者および後者の設定示唆演出の双方で、当該態様が存在する場合には、前者の設定示唆演出における当該態様の数が、後者の設定示唆演出における当該態様の数よりも小さくなることとしてもよい。また、或る設定値において比較対象となる態様が決定される割合と、別の設定値において当該態様が決定される割合の差(いわゆる設定差)が、後者の設定示唆演出よりも前者の設定示唆演出で小さくなることとしてもよい。
すなわち、現在の設定値を示唆する精度が低いとは、結果として現在の設定値を示唆する精度が低く(設定されている設定値を推測し難く)なれば、その要因は問わない。
なお、実行確率によって現在の設定値を示唆する機能を少なくとも有する設定示唆演出においても、現在の設定値を示唆する精度が低いとは、態様によって設定値を示唆する場合と同様に、結果として現在の設定値を示唆する精度が低く(設定されている設定値を推測し難く)なれば、その要因は問わない。
よって、遊技機10において、第一の設定示唆演出(球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイス)は、設定されている設定値を示唆する精度が、第二の設定示唆演出(トロフィー画像の表示)よりも低い、と換言できる。
なお、遊技者による現在の設定値の推測し易さを一定とした上で、一回の特殊入賞演出の実行による現在の設定値を示唆する精度(遊技者による現在の設定値の推測のし易さ)を下げ過ぎないようにする観点では、大当り遊技中の特定期間における右一般入賞口68への入賞の発生時の一部で実行されることが好ましいが、当該入賞の発生の全部で実行されるようにしてもよい(特殊入賞演出が、その実行確率によって現在の設定値を示唆する設定示唆演出である場合には、最も高い実行確率を100%とすればよい)。
<エラー報知2実行中の特殊入賞演出の実行態様について>
次に、図25(a)~図25(c)を用いて、エラー報知2の一つである満タンエラーが発生している際に特殊入賞演出が事項された場合における、当該特殊入賞演出の実行態様を説明する。図25(a)~図25(c)は、満タンエラー報知の実行中に得入賞演出が実行される場合におけるメイン表示部81の表示内容を示す図であり、図25(a)は、満タンエラー報知の実行中に銅トロフィー画像が表示される特殊入賞演出が実行された場合を、図25(b)は、満タンエラー報知の実行中に銀トロフィー画像が表示される特殊入賞演出が実行された場合を、図25(c)は、満タンエラー報知の実行中に金トロフィー画像が表示される特殊入賞演出が実行された場合を、示す図である。
図25(a)に示す通り、満タンエラー報知の実行中に銅トロフィー画像が表示される特殊入賞演出が実行された場合には、満タンエラー報知に係る表示である「球を抜いてください」との帯表示(エラー画像eg1)の後ろに、銅トロフィー画像(トロフィー画像tg1)が表示される。
同様に、図25(b)に示す通り、満タンエラー報知の実行中に銀トロフィー画像が表示される特殊入賞演出が実行された場合には、満タンエラー報知に係る表示である「球を抜いてください」との帯表示(エラー画像eg1)の後ろに、銀トロフィー画像(トロフィー画像tg2)が表示される。
さらに、図25(c)に示す通り、満タンエラー報知の実行中に金トロフィー画像が表示される特殊入賞演出が実行された場合には、満タンエラー報知に係る表示である「球を抜いてください」との帯表示(エラー画像eg1)の後ろに、金トロフィー画像(トロフィー画像tg3)が表示される。
なお、図示は省略したが、満タンエラー報知の実行中に特殊入賞演出が実行される場合には、スピーカ33によって、球抜きボイス、すなわち、当該満タンエラー報知に係る音声が出音され、入賞点灯演出も実行される。
このように、本実施形態では、満タンエラー報知の実行中に特殊入賞演出が実行される場合があり、当該場合には、満タンエラー報知に係る帯表示の後ろに、当該特殊入賞演出に係るトロフィー画像が表示される。そのため、当該特殊入賞演出は、設定示唆演出の一つである球抜きボイスとは異なり、満タンエラー報知とあわせて実行される認識され難い内容となる。
これにより、満タンエラー報知の認識し易さの低下を抑えつつも、球抜きボイスを認識させ易くすることができる。
よって、遊技機10において、演出手段は、設定示唆演出として、第二の設定示唆演出(トロフィー画像の表示)を実行させることが可能であり、第二の設定示唆演出は、第一のエラー報知演出(満タンエラー報知に係る表示)とあわせて実行されるときがあり、第二の設定示唆演出が第一のエラー報知演出とあわせて実行されるときには、当該第一のエラー報知演出によって当該第二の設定示唆演出の実行が制限されることで、第二の設定示唆演出が第一のエラー報知演出とあわせて実行されないときよりも認識され難い態様となる一方、第一の設定示唆演出(球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイス)が第一のエラー報知演出とあわせて実行されるときには、当該第一のエラー報知演出によって当該第一の設定示唆演出の実行が制限されない、と換言できる。
なお、上記した「実行の制限」とは、本実施形態のように、第二の設定示唆演出に相当する画像を、第一のエラー報知演出に相当する画像の後ろに表示することに限らず、第一のエラー報知演出の実行によって、第二の設定示唆演出が認識され難い態様となれば、その要因は問わない。さらに、当該「実行の制限」には、対象となる演出自体が実行されないことも含む。
また、上述の通り、トロフィー画像は、トロフィー画像tg1、トロフィー画像tg2、トロフィー画像tg3の順に、トロフィー画像が大きくなる。そのため、図24(a)~図24(c)に示す通り、満タンエラー報知の実行中に特殊入賞演出が実行される場合には、満タンエラー報知に係る帯表示によって隠れない、すなわち、遊技者に視認されるトロフィー画像の面積が、当該順に大きくなる。
これにより、満タンエラー報知の認識し易さの低下を抑えつつも、より有利な設定値を示唆するトロフィー画像を、より不利な設定値を示唆するトロフィー画像よりも認識させ易くすることができる。
<他の変形例について>
以上の説明に記載されていない変形例について、以下に列挙する。
まず、本実施形態において、球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイス、は、上述の通り、現在の設定値を示唆する設定示唆演出であった。しかし、これに限らず、上述の設定変更処理が実行されたか否かを示唆する変更示唆演出としてもよい。具体的には、球抜きボイスパターン種別抽選において上述の設定変更フラグの状態を参照し、当該フラグがONの場合に用いられる抽選テーブルと、当該フラグがOFFの場合に用いられる抽選テーブルとを設け、前者の抽選テーブルにおいて球抜きボイスパターン種別TNV2に当選する確率を、後者の抽選テーブルにおける同確率よりも高めるようにすればよい。これにより、球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイスを変更示唆演出とすることができる。
これによれば、満タンエラー報知によって、変更示唆演出となる球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイスを認識させ易くすることができるし、当該球抜きボイスによって満タンエラー報知に係る表示を認識させ易くすることができるとも言える。
さらに、上述した設定示唆演出として機能する球抜きボイスに関連する構成を適宜適用することができる。
さらに、設定示唆演出として機能する球抜きボイスに関連した上述の構成は、変更示唆演出として機能する球抜きボイスに対しても適宜適用することができる。
よって、遊技機10において、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300、音声制御基板310)は、第一のエラー(満タンエラー)が発生したときには、第一のエラー報知演出(満タンエラー報知に係る表示)を実行させ、設定変更処理が実行されたか否かを示唆する変更示唆演出として、第一の変更示唆演出(球抜きボイスパターン種別TNV2に係る球抜きボイス)を実行させることが可能であり、第一の変更示唆演出は、第一のエラー報知演出とあわせて実行されるときがあり、設定変更処理が実行されたことを特定するときがある、と換言できる。
また、特殊入賞演出についても、変更示唆演出とすることができる。具体的には、特殊入賞演出態様抽選において設定変更フラグの状態を参照し、当該フラグがONの場合に用いられる抽選テーブルと、当該フラグがOFFの場合に用いられる抽選テーブルとを設け、前者の抽選テーブルにおいて銀トロフィーに当選する確率を、後者の抽選テーブルにおける同確率よりも高めるとともに、前者の抽選テーブルにおいて金トロフィーに当選可能に構成する一方、後者の抽選テーブルにおいて金トロフィーに当選しないように構成すればよい。これにより、特殊入賞演出を変更示唆演出とすることができる。
また、上述の「実行の規制」に係る説明では、対象となる二つの演出が重複する期間を中心に説明したが、当該二つの演出のうちの優先度が高い方の演出が実行されていない期間(当該重複期間の手前の期間、または当該重複期間)では、当該二つの演出のうちの優先度が低い方の演出の実行が実行されてもよいし、当該演出の実行が規制されてもよい。
同様に、上述の「実行の制限」に係る説明においても、対象となる二つの演出が重複する期間を中心に説明したが、当該二つの演出のうちの優先度が高い方の演出が実行されていない期間(当該重複期間の手前の期間、または当該重複期間)では、当該二つの演出のうちの優先度が低い方の演出の実行が実行されてもよいし、当該演出の実行が制限されてもよい。
また、本実施形態およびその変形例における確率、割合、頻度の高低は、各関係性が担保されていれば、低い方が当選しないようにしてもよいし、高い方が必ず当選するようにしてもよい。いずれの場合も抽選自体を行わないようにしてもよい。
さらに、本実施形態において図示した抽選テーブルにおける各抽選値は一例であって、抽選テーブル同士の大小関係が維持されていれば、各抽選値は当該範囲において任意の値を採用してもよい。
また、上述の説明では、復電時のRAMクリアスイッチ43の態様を参照して復電時の復帰状態を決定しているが、復電時からのRAMクリアスイッチ43の連続操作時間が規定時間(例えば、3s)を超えるか否かを参照するようにしてもよい。このようにすれば、誤ったRAMクリア処理の発生をより抑えることができる。
また、上述の説明では、復電時の復帰状態を決定するにあたり、中枠開扉センサ77の状態(中枠17の開閉状態)を参照していたが、当該状態を参照せずに復帰状態を設定するようにしてもよい。この場合には、一律に、中枠開扉センサ77がON(中枠17が開放状態)の場合に従って復電時の復帰状態を設定すればよい。
また、主制御基板モニタ97に表示する遊技機の性能に関する表示としては、上述のベース値に限らず、いわゆる「役物比率」や「役物連続比率」等の遊技機の性能(設計値)を評価するための指標であれば、いずれの指標を採用してもよい。
以上で説明した本発明は、上述の説明に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。そして、上述の本発明に係る各構成は、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、適宜組合せることができる。
<付記>
本実施形態は、次のような技術思想を包含する。
(1)
複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている前記設定値によって、大当りに当選するか否かを判定する当否判定において大当りに当選する確率が定まる遊技機であって、
演出手段と、
前記演出手段を制御する演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
第一のエラーが発生したときには、第一のエラー報知演出を実行させ、
設定されている前記設定値を示唆する設定示唆演出として、第一の設定示唆演出を実行させることが可能であり、
前記第一の設定示唆演出は、
前記第一のエラー報知演出とあわせて実行されるときがあり、
前記特定の設定値が設定されていることを特定するときがある、
ことを特徴とする遊技機。
(2)
上記(1)に記載の遊技機であって、
前記演出手段は、前記設定示唆演出として、第二の設定示唆演出を実行させることが可能であり、
前記第二の設定示唆演出は、前記第一のエラー報知演出とあわせて実行されるときがあり、
前記第二の設定示唆演出が前記第一のエラー報知演出とあわせて実行されるときには、当該第一のエラー報知演出によって当該第二の設定示唆演出の実行が制限されることで、前記第二の設定示唆演出が前記第一のエラー報知演出とあわせて実行されないときよりも認識され難い態様となる一方、
前記第一の設定示唆演出が前記第一のエラー報知演出とあわせて実行されるときには、当該第一のエラー報知演出によって当該第一の設定示唆演出の実行が制限されない、
ことを特徴とする遊技機。
(3)
上記(1)又は(2)に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記第一のエラーよりも重要度が高い第二のエラーが発生したときには、第二のエラー報知演出を実行させ、
前記第一の設定示唆演出は、前記第二のエラー報知演出とあわせて実行されるときがない、
ことを特徴とする遊技機。
(4)
上記(1)乃至(3)のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出手段は、第一の演出手段と、第二の演出手段と、を含み、
前記演出制御手段は、
前記第一のエラーよりも重要度が高い第二のエラーが発生したときには、第二のエラー報知演出を実行させ、
前記第一のエラーが発生したときには、前記第一の演出手段に前記第一のエラー報知演出を実行させるとともに、前記第二の演出手段に前記第一の設定示唆演出を実行させることが可能である一方、
前記第二のエラーが発生したときには、前記第一の演出手段に前記第二のエラー報知演出を実行させる一方、前記第二の演出手段に前記設定示唆演出を実行させない、
ことを特徴とする遊技機。
(5)
上記(4)に記載の遊技機であって、
第一の遊技期間と、前記第一の遊技期間よりも有利な第二の遊技期間と、があり、
前記第一のエラーは、前記第一の遊技期間よりも、前記第二の遊技期間において発生し易い、
ことを特徴とする遊技機。
(6)
上記(5)に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記第二の遊技期間が開始されてから当該第二の遊技期間が終了するまでに発生した前記第一のエラーの発生回数が所定の回数を超えるまでは、前記第一のエラーが発生したときに、前記第一の演出手段に前記第一のエラー報知演出を実行させるとともに、前記第二の演出手段に前記第一の設定示唆演出を実行させることが可能である一方、
前記第二の遊技期間が開始されてから当該第二の遊技期間が終了するまでに発生した前記第一のエラーの発生回数が前記所定の回数を超えた以降には、前記第一のエラーが発生したときに、前記第一の演出手段に前記第一のエラー報知演出を実行させるが、前記第二の演出手段に前記第一の設定示唆演出を実行させない、
ことを特徴とする遊技機。
(a)
複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている前記設定値によって、大当りに当選するか否かを判定する当否判定において大当りに当選する確率が定まり、設定されている前記設定値を変更する設定変更処理を実行可能な遊技機であって、
演出手段と、
前記演出手段を制御する演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
第一のエラーが発生したときには、第一のエラー報知演出を実行させ、
前記設定変更処理が実行されたか否かを示唆する変更示唆演出として、第一の変更示唆演出を実行させることが可能であり、
前記設定変更処理が実行されたか否かを示唆する変更示唆演出として、第一の変更示唆演出を実行させることが可能であり、
前記第一の設定示唆演出は、
前記第一のエラー報知演出とあわせて実行されるときがあり、
前記設定変更処理が実行されたことを特定するときがある、
ことを特徴とする遊技機。
(b)
前記第一のエラーは、所定の遊技操作が行われない場合に、前記所定の遊技操作が行わる場合よりも発生し易いエラーであり、
前記第一の設定示唆演出は、設定されている前記設定値を示唆する精度が、前記第二の設定示唆演出よりも低い、
ことを特徴とする遊技機。
(c)
前記第一の設定示唆演出は、設定されている前記設定値を、前記第一の設定示唆演出の態様によって示唆する演出であり、
前記第一のエラー報知演出は、あらかじめ定められた一の態様で実現される演出である、
ことを特徴とする遊技機。
(d)
前記演出制御手段は、一回の前記第二の遊技期間において発生した前記第一のエラーの発生回数が、前記所定の回数を超えた以降には、前記第一のエラーが発生したときに、設定されている前記設定値を参照せずに態様が定まる所定の演出を実行させる、
ことを特徴とする遊技機。
10 遊技機
15 外枠
17 中枠
20 前枠
21 ヒンジ機構
22 可動装飾体
23 シリンダ錠
25 透明部材
27 上球受け皿
29 下球受け皿
31 操作ハンドル
32 上枠部
33(33a、33b) スピーカ
34a、34b 左右側枠部
35(35a、35b、35c) 演出ランプ
36 球抜き機構
37 演出ボタン
38(38a、38b、38c、38d) カーソルボタン
39 メイン操作部
39a 球貸ボタン
39b 返却ボタン
40 電源スイッチ
41 設定基板
42 設定キースイッチ
43 RAMクリアスイッチ
44 設定基板カバー
45 開閉カバー
46 遊技球タンク
47 タンクレール
48 払出ユニット
49 払出通路
50 遊技盤
50a 遊技領域
51 外レール
52 風車
53 内レール
55 大入賞口
57 第1始動口
59 第2始動口
61 普通電動役物
62 普通電動役物ソレノイド
63 ゲート
65 特別電動役物
66 特別電動役物ソレノイド
67 左一般入賞口
68 右一般入賞口
69 アウト口
70 第1始動口センサ
71 第2始動口センサ
72 大入賞口センサ
73 左一般入賞口センサ
74 右一般入賞口センサ
75 ゲートセンサ
76 アウト球センサ
77 中枠開扉センサ
78 前枠開扉センサ
80 演出表示装置
81 メイン表示部
82 サブ表示部
82a 上サブ表示部
82b 左サブ表示部
82c 右サブ表示部
83 音量調整部
84 輝度調整部
90 図柄表示装置
91 第1特別図柄表示装置
92 第2特別図柄表示装置
93 普通図柄表示装置
94 第1特別図柄保留ランプ
95 第2特別図柄保留ランプ
96 普通図柄保留ランプ
97 主制御基板モニタ
100 主制御基板
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oポート
105 乱数回路
109 主制御基板ケース
110 入球判定手段
115 メイン乱数発生手段
120 メイン保留制御手段
125 事前判定手段
130 特図抽選手段
131 特図当否判定手段
132 特図停止図柄抽選手段
133 特図変動パターン導出手段
135 普図抽選手段
140 大当り遊技制御手段
145 図柄表示制御手段
150 電動役物制御手段
155 遊技状態制御手段
160 メイン情報記憶手段
165 メインエラー制御手段
170 メインコマンド管理手段
175 復電処理実行手段
176 復帰状態設定手段
177 設定変更手段
178 設定確認手段
179 遊技可能状態移行手段
180 電断処理実行手段
200 第1副制御基板
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 I/Oポート
209 第1副制御基板ケース
210 サブ乱数発生手段
220 通常演出制御手段
221 演出モード制御手段
222 演出ルート決定手段
223 サブ保留制御手段
224 先読み演出制御手段
225 演出内容決定手段
226 装飾図柄制御手段
227 大当り演出制御手段
230 サブエラー制御手段
240 ランプ制御手段
245 可動役物制御手段
250 音量調整手段
255 輝度調整手段
260 サブ情報記憶手段
270 サブコマンド管理手段
300 第2副制御基板
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 I/Oポート
309 第2副制御基板ケース
310 音声制御基板
311 CPU
312 ROM
313 RAM
314 I/Oポート
400 払出制御基板
409 払出制御基板ケース
500 電源制御基板
501 通常電源回路
502 バックアップ電源回路
503 電断検出回路
509 電源制御基板ケース
600 設定キー
X 第1流路
Y 第2流路

Claims (1)

  1. 複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている前記設定値によって、大当りに当選するか否かを判定する当否判定において大当りに当選する確率が定まる遊技機であって、
    演出手段と、
    前記演出手段を制御する演出制御手段と、を備え、
    前記演出制御手段は、
    第一のエラーが発生したときには、第一のエラー報知演出を実行させ、
    設定されている前記設定値を示唆する設定示唆演出として、第一の設定示唆演出および第二の設定示唆演出を実行させることが可能であり、
    前記複数段階の設定値には、特定の設定値が含まれ、
    前記第一の設定示唆演出および前記第二の設定示唆演出のそれぞれは、前記第一のエラー報知演出とあわせて実行されるときがあり、
    前記第一の設定示唆演出は、さらに、前記特定の設定値が設定されていることを特定するときがあり、
    前記第二の設定示唆演出が前記第一のエラー報知演出とあわせて実行されるときには、当該第一のエラー報知演出によって当該第二の設定示唆演出の実行が制限されることで、前記第二の設定示唆演出が前記第一のエラー報知演出とあわせて実行されないときよりも認識され難い態様となる一方、
    前記第一の設定示唆演出が前記第一のエラー報知演出とあわせて実行されるときには、当該第一のエラー報知演出によって当該第一の設定示唆演出の実行が制限されず、
    前記演出手段は、さらに、第一の演出手段と、第二の演出手段と、を含み、
    前記演出制御手段は、さらに、
    前記第一のエラーよりも重要度が高い第二のエラーが発生したときには、第二のエラー報知演出を実行させ、
    前記第一のエラーが発生したときには、前記第一の演出手段に前記第一のエラー報知演出を実行させるとともに、前記第二の演出手段に前記第一の設定示唆演出を実行させることが可能である一方、
    前記第二のエラーが発生したときには、前記第一の演出手段に前記第二のエラー報知演出を実行させる一方、前記第二の演出手段に前記第一の設定示唆演出を実行させず、
    第一の遊技期間と、前記第一の遊技期間よりも有利な第二の遊技期間と、があり、
    前記第一のエラーは、前記第一の遊技期間よりも、前記第二の遊技期間において発生し易く、
    前記演出制御手段は、さらに、
    前記第二の遊技期間が開始されてから当該第二の遊技期間が終了するまでに発生した前記第一のエラーの発生回数が所定の回数を超えるまでは、前記第一のエラーが発生したときに、前記第一の演出手段に前記第一のエラー報知演出を実行させるとともに、前記第二の演出手段に前記第一の設定示唆演出を実行させることが可能である一方、
    前記第二の遊技期間が開始されてから当該第二の遊技期間が終了するまでに発生した前記第一のエラーの発生回数が前記所定の回数を超えた以降には、前記第一のエラーが発生したときに、前記第一の演出手段に前記第一のエラー報知演出を実行させるが、前記第二の演出手段に前記第一の設定示唆演出を実行させない、
    ことを特徴とする遊技機。
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