JP6849755B2 - 電子機器および制御方法 - Google Patents
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Description
他方、不十分なブレーキングによればアクチュエータが停止せずに残響が生ずるため良好なインパクト触感が得られない。そのため、典型的な条件を仮定しておき、その仮定のもとで制動信号のパラメータを予め設定していたのが通例である。よって、個体差や使用環境に関わらず、効果的な制動を実現することが期待されていた。
電子機器1は、筐体15で覆われ、その内部に構成部材を収容する。電子機器1は、全体として平たいほぼ直方体の形状を有する。電子機器1の厚みは、表面の幅および高さよりもそれぞれ小さい。筐体15の表面には、タッチパネル4が配置されている。タッチパネル4は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)23と、操作を受け付けるタッチセンサ41を重ね合わせて構成される。LCD23が画像を表示可能とする表示領域と、タッチセンサ41が物体の接触を検出する検出領域は、ほぼ等しい。キーボード5の画像は、LCD23の表示領域のほぼ全面に表示され、複数のキー画像が配置されたキー領域5Aと、キー画像が配置されない非キー領域5Bとを含む。図1に示す例では、キー領域5Aは、筐体15の表面の長手方向に細長く、その直交方向の一方に他方よりも偏った位置に設けられている。個々のキー画像は、それぞれ異なる文字、記号、数字、コマンド等の入力のための操作を受け付ける領域を示す。
タッチパネル4は、その周囲を筐体15で支持される。タッチパネル4自体は、キーストロークを有しないか、キーストロークがあったとしてもユーザが感知できない程度に少ない。
図1の例では、1個のアクチュエータ47が、キーボード5の一端に設置されているが、複数のアクチュエータ47が設けられてもよい。例えば、キーボード5の四隅のそれぞれに各1個のアクチュエータ47が設けられてもよい。また、1個または複数個のアクチュエータ47は、キーボード5に代え、筐体15の外縁部に設けられてもよい。例えば、互いに対向する2辺もしくは4辺のそれぞれに各1個のアクチュエータ47が設けられてもよい。複数のアクチュエータ47にそれぞれ印加する駆動信号の位相は、一例としては複数のアクチュエータ47間で同相とすればよいが、これには限られない。駆動信号の位相は、複数のアクチュエータ47の相互間において、所定の位相差を有していてもよい。
図2は、本実施形態に係る電子機器1のハードウェア構成例を示すブロック図である。
電子機器1は、プロセッサ20、ROM21、RAM22、LCD23、グラフィックアダプタ24、フラッシュメモリ30、通信デバイス31、電源回路32、タッチセンサ41、タッチIC42、加速度センサ44、SoC45、駆動回路46、およびアクチュエータ47を含んで構成される。これらの部材は、相互にバスBSで接続され、各種のデータを入出力可能としている。
RAM(Random Access Memory)22は、プロセッサ20で実行される各種のプログラムの読み込み、実行により生成される処理データの書き込みを行うための作業領域として用いられる。
LCD23は、グラフィックアダプタ24から入力される画像信号に基づく画像を表示する。
グラフィックアダプタ24は、プロセッサ20の制御に従って、プロセッサ20から供給される表示情報を画像信号に変換し、変換した画像信号をLCD23に出力する。
通信デバイス31は、有線または無線で他の機器と接続し、接続した他の機器との間で通信を実行可能とする。通信デバイス31は、例えば、通信インタフェースユニットである。
タッチIC(Integrated Circuit)42は、タッチセンサ41の動作を制御するタッチコントローラの一例である。また、タッチIC42は、タッチセンサ41から入力される検出信号の強度を調整し、強度が調整された検出信号をシステムSoC34とプロセッサ20に出力する。
SoC45は、記憶媒体に予め記憶されたプログラムを実行して、検出信号処理部452と、キー出力制御部454と、振動制御部456と、を備える制御部として機能する。
検出信号処理部452は、タッチIC42から入力される検出信号に基づいてタッチセンサ41の検出領域に物体の接触したタイミングとその状態を判定する。検出信号処理部は、例えば、検出信号が示す接触位置からなる接触領域の大きさが所定の大きさの判定閾値未満である状態から、その判定閾値以上となる状態に変化するとき、接触開始と判定する。検出信号処理部452は、接触領域の大きさが判定閾値以上となる状態から、その判定閾値未満となる状態に変化するとき、接触終了と判定してもよい。
検出信号処理部452は、接触開始または接触終了を示す接触状態情報をキー出力制御部と振動制御部に出力する。
キー出力制御部454は、接触開始から接触終了との判定を行われない状態での継続期間が所定期間以上となるとき、タッチIC42から入力される検出信号が示す接触位置の代表点(例えば、重心)がキー領域5Aに配置されたキー画像の領域内に含まれるとき、そのキー画像が示すキーが押下されたと判定する。キー出力制御部は、押下されたと判定したキーに対応する文字、数字、記号またはコマンドを示すキー入力情報をプロセッサ20に出力する。
例えば、振動制御部456は、検出信号処理部452から接触開始を示す接触状態情報が入力されるとき、所定の時間周期で強度が変動する駆動信号を生成し、生成した駆動信号の駆動回路46への印加を開始する。各時刻における駆動信号の強度の時系列は駆動波形を示す。駆動信号は、例えば、各周期の一部の時間(以下、パルス幅)において第1電圧値を有し、その他の時間において第2電圧値を有するパルス信号である。第1電圧値は、例えば、0Vよりも有意に高い所定の正の電圧値である。第2電圧値は、例えば、0Vである。
なお、振動制御部456は、駆動信号としてパルス信号を用いる場合には、各周期の起点の時刻から、入力される加速度信号が示す加速度がその次に有意な極大値をとる時刻までの時間を遅延量として定めてもよい。振動制御部456は、有意な極大値として、例えば、予め設定されたノイズレベルよりも大きい極大値を判定する。これにより、遅延量の算出に要する演算量を低減することができる。
なお、振動制御部456は、周期ごとの加速度の極大値と、その極大値をとる時刻からなるセットの少なくとも2つから極大値がゼロとなる時刻を停止時刻として推定し、その停止時刻において制動信号の駆動回路46への出力を停止してもよい。振動制御部456は、極大値に代え、極小値を用いて同様の手法により停止時刻を推定してもよい。
反転器462は、電源回路32から供給される電力の電圧の極性を反転させ、電圧の極性を反転した電力を第2スイッチに供給する。反転器462は、例えば、電源回路32を構成するDC/DCコンバータとは別個のDC/DCコンバータである。
第1スイッチ464は、入力される駆動信号または制動信号の電圧値が正電圧値であるとき、電源回路32から供給される電力をアクチュエータ47に供給し、印加される制御信号の電圧値が0V以下となるとき、電源回路32から供給される電力のアクチュエータ47への供給を停止する。
第2スイッチ466は、入力される駆動信号または制動信号の電圧値が負電圧値であるとき、反転器から供給される電力をアクチュエータ47に供給し、印加される制御信号の電圧値が0V以上となるとき、反転器から供給される電力のアクチュエータ47への供給を停止する。
従って、駆動回路46は、駆動信号が示す信号値に対応する電圧を有する駆動電力を供給し、制動信号が示す信号値に対応する電圧を有する制動電力を供給することができる。なお、駆動回路46は、入力される駆動信号または制動信号の信号値に対応する電圧を有する駆動電力をアクチュエータ47に供給することができれば、必ずしも図3に例示される構成を有してなくてもよい。例えば、駆動回路46は、Hブリッジ回路を含むHブリッジドライバとして構成されてもよい。Hブリッジドライバには、少なくとも3段階の電圧値のいずれかを有する入力信号が入力され、電圧値に対応する短時間平均電圧を有する制動電力を供給することができる。そこで、振動制御部456は、各時刻の電圧値として第1段階または第2段階の電圧を有するPWM(Pulse Width Modulation)信号を駆動信号とし、各時刻の電圧値として第3段階または第2段階の電圧を有するPWM信号を制動信号として、Hブリッジドライバに出力すればよい。
固定部105a〜105dと、錘107a〜107dの間には、それぞれ圧縮コイル・バネ109a〜109dが設けられている。圧縮コイル・バネ109a、109bは、シャフト103aに巻き付けられ、圧縮コイル・バネ109c、109dは、シャフト103bに巻き付けられている。
上部ヨーク111bの下面には、互いに磁極の方向が異なる永久磁石113a、113bが貼り付けられている。上部ヨーク111bと下部ヨーク111aの間に形成されるコイル空間には、コイル115が配置されている。
可動子150の振幅が大きくなると、シャフト117a、117bの先端が第1筐体101aに接触または衝突することがある。可動子150の振幅は、シャフト117a、117bの先端が第1筐体101aの内面に接触しない範囲に設定されることが望ましい。シャフト117a、117bが衝突しない程度に可動子150の振幅を制限する場合は、必ずしも、シャフト117a、117bを設ける必要はない。
図5は、本実施形態に係る電子機器1の機能構成例を示すブロック図である。
タッチセンサ41は、検出領域のうち物体が接触した接触位置を検出し、検出位置を示す検出信号をタッチIC42に出力する。
タッチIC42は、タッチセンサ41から入力される検出信号をSoC45に出力する。
SoC45の振動制御部456は、接触開始と判定されるとき駆動信号を生成し、生成した駆動信号の駆動回路46への印加を開始する。振動制御部456は、加速度センサ44から入力される加速度信号が示す所定の方向への加速度が、所定の上限よりも高いか否かを判定する。加速度が所定の加速度の上限よりも高いとき、振動制御部456は、駆動信号と加速度信号が示す加速度との相関係数に基づいて遅延量を算出する。振動制御部456は、生成した駆動信号の位相を反転し、特定した遅延量で遅延させて得られる制動信号の駆動回路46への印加を開始する。
他方、振動制御部456は、加速度センサ44から入力される加速度信号が示す所定の一方向の加速度が所定の収束判定閾値以下に収束したか否かを判定する。加速度が収束したと判定するとき、SoC45は、制動信号の駆動回路46への印加を停止する。
駆動回路46は、SoC45から制動電力が入力されるとき、入力される制動信号に基づく制動電力をアクチュエータ47に供給する。
駆動回路46は、入力される駆動信号に基づく駆動電力をアクチュエータ47に供給する。駆動電力も、各周期の前半において第1電圧値として0Vよりも有意に高い正の電圧値を有し、各周期の後半において第2電圧値として0Vよりも有意に低い負の電圧値を有する。そのため、アクチュエータ47の可動子150が周期Tで振動し、その振動がタッチセンサ41に伝搬する。振動加速度として、ほぼ周期Tで振動する加速度が観測される。駆動信号の出力が継続されるほど、振動加速度の極値の絶対値が増加する傾向がある。また、振動加速度は、各周期において概ね駆動信号が正の電圧値を有する期間において増加し、駆動信号が負の電圧値を有する期間において減少する傾向がある。但し、駆動信号の電圧値と検出される振動の間には位相差が生じる。振動加速度が極値をとるタイミングは、駆動信号の電圧値が変化するタイミングよりも遅延量ΔTで遅延する。振動制御部456は、駆動信号と加速度信号に基づいて遅延量ΔTを定めることができる。
振動制御部456は、駆動信号の位相を反転させて制動信号を生成する。但し、従来、振動制御部456は、制動信号の電圧値の時系列で表される制動波形の周期の起点を、制動を開始する時点としていた。つまり、振動制御部456は、単純に駆動信号の極性を反転させて制動信号を生成し、生成した制動信号を駆動回路46に出力していた。駆動回路46は、振動制御部456から入力される制動信号に応じた制動電力をアクチュエータ47に供給する。この場合には、アクチュエータ47の可動子150に、振動信号により加えられた力とは逆向きの力が作用する。そのため、可動子150の振動が減衰する。振動制御部456は、時刻t2において振動加速度の極値が所定の収束判定閾値以下になるとき、制動信号の出力を停止する。時刻t1からt2までの期間が制動期間T2に相当する。この場合も、各周期の起点から振動加速度が極値をとる時刻までの遅延量ΔTに相当する遅延が生じる。
ここで、振動制御部456は、時刻t1から遅延量ΔTに相当する期間である遅延期間において、位相の反転直後の電圧値として負の電圧値を維持し、遅延期間の経過時(図6の例では時刻t1’)において、出力すべき制動信号の電圧値の時系列で表される制動波形の周期を開始させる。各周期の前半では、制動信号の電圧値は負値となり、各周期の後半では、制動信号の電圧値は正値となる。そのため、振動加速度が増加する期間と制動信号の電圧値が負値となる期間とがほぼ一致する。また、振動加速度が減少する期間と駆動信号の電圧値が正値となる期間とが、ほぼ一致する。つまり、振動加速度の増加と制動とが同期するため、振動体であるタッチセンサ41の振動が効果的に抑制される。また、遅延期間において、位相の判定直後の電圧値として負電圧値を維持したまま、制動信号を遅延させることができる。そのため、極力早くアクチュエータ47の振動を抑止することができる。
図7は、本実施形態に係る調整動作の例を示すフローチャートである。図7に示す処理は、触覚刺激(Haptic Stimuli)の提示開始から、その終了までの一連の処理を示す。
(ステップS102)振動制御部456は、検出信号処理部452から接触開始を示す接触状態情報が入力されるとき、触覚刺激の提示開始を判定する。その後、ステップS104の処理に進む。
(ステップS104)振動制御部456は、駆動信号を生成し、生成した駆動信号の駆動回路46への出力を開始する。その後、ステップS106の処理に進む。
(ステップS108)振動制御部456は、加速度センサ44から入力される加速度信号が示す所定の方向の加速度をモニタし、ゼロクロス点の時刻、極値とその時刻を記録する。ゼロクロス点の時刻、極値とその時刻の記録は、制動処理の終了まで継続されてもよい。また、振動制御部456は、駆動信号と加速度信号が示す加速度との位相差を算出し、算出した位相差を記録する。位相差を示すパラメータとして、上記の遅延量ΔTが利用可能である。その後、ステップS110の処理に進む。
(ステップS112)振動制御部456は、駆動信号の位相を反転させて得られる制動信号に、算出した位相差で遅延させてタイミングを調整して得られる制動信号を駆動回路46に出力する。その後、ステップS114の処理に進む。
(ステップS116)振動制御部456は、制動信号の出力を停止し、制動開始から収束したと判定した時点までの経過時間内におけるパルス数を特性パラメータとして記録する。制動制御部456は、特性パラメータに制動信号のパルスの電圧値(強度)を含めてもよい。その後、図7に示す処理を終了する。
しかしながら、電子機器1の各部材の経年変化、使用環境の変化などにより、記憶した制動パラメータが永続的に制動処理に利用できるとは限らない。
(1)自器の動作開始を検出する際、振動制御部456は、例えば、電源回路32から入力される電力制御情報を参照して動作開始を判定することができる。自器の動作開始は、例えば、電力の供給開始(パワーオン)、低消費電力モード(スリープ)から通常動作モードへの変更(ウェイクアップ)などである。電力制御情報により電力の供給先の部材やその供給の有無、供給電力などの情報が含まれうる。
(2)制動パラメータの最後の取得からの期間が所定期間以上となることを検出するため、振動制御部456は、新たな制動パラメータを記録する際、その時点における時刻を取得時刻としてさらに制動パラメータと対応付けて記録する。振動制御部456は、記録した取得時刻から現時刻までの経過時間が所定期間(例えば、15分〜3時間)以上となるか否かを判定することができる。
(4)動作環境の変化を検出する際、振動制御部456は、例えば、通信デバイス31から入力される接続情報を参照し、接続情報で示される接続先の変化を検出することができる。接続先の変化自体は、直ちに部材間の機械的特性の変化をもたらす要因にはなるとは限らないが、その変化によりユーザによる使用形態やタッチセンサ41に対する操作状況が変化することがある。また、振動制御部456は、電子機器1に備わる温度センサ(図示せず)入力される温度信号を参照し、最後に制動パラメータを更新した時点から現時点までの温度の変化(例えば、1〜3°)を検出してもよい。温度の変化は、部材間の機械的特性の変化をもたらすことがある。
(ステップS122)振動制御部456は、検出信号処理部452から接触開始を示す接触状態情報を待ち受ける。接触開始を示す接触状態情報が入力されるとき(ステップS122 YES)、ステップS124の処理に進む。接触開始を示す接触状態情報が入力されないとき(ステップS122 NO)、ステップS122の処理を繰り返す。
(ステップS124)振動制御部456は、調整動作トリガの検出後、初めての接触開始であるか否かを判定する。調整動作トリガの検出後、初めての接触開始であるとき(ステップS124 YES)、ステップS126の処理に進む。調整動作トリガの検出後、初めての接触開始ではないとき(ステップS124 NO)、ステップS128の処理に進む。
(ステップS128)電子機器1は、調整動作を行わずに、触覚刺激の提示(駆動)と振動制御部456が記録した制動パラメータを用いた制動処理を実行する。この処理は、図7のステップS104〜S106、S110〜S112の処理に相当する。その後、ステップS122の処理に戻る。
図9、図10において、縦軸は振動加速度と駆動信号を示し、横軸は時刻を示す。駆動信号は、半周期ごとの平均値が交互に変動する電圧値を有する。図9、図10に示す例では、時刻t0から時刻t1まで6周期の間、駆動信号が出力される。但し、図9に示す例では。時刻t1から時刻t2までの3周期の間、位相が単純に反転した制動信号が出力される。振動加速度の極値は、駆動信号の出力が継続するほど増加する傾向を有するが、出力開始から約4周期後にほぼ一定値に収束する。振動加速度の極値は、制動信号の出力が継続しても、緩やかな減少にとどまる。このことは、残響が生じ、制動が有効に作用していないことを示す。制動信号と振動加速度に位相差が生じることが主因と推定される。
なお、振動制御部456は、説明変数として各種センサから入力される検出信号と、目的変数としてその時点で記録された制動パラメータとの関係を示す制動モデルを生成してもよい。制動モデルは、説明変数に対して所定の演算処理を行って目的変数を算出するために用いられる1以上のモデルパラメータを含むデータである。制動モデルを生成することは、推定目的変数が極力目的変数に近似するように、説明変数に対して推定目的変数の算出に用いられる機械学習アルゴリズムのモデルパラメータを算出(学習)することを意味する。モデルパラメータの種別や数は、機械学習アルゴリズムの種別に依存する。本実施形態では、機械学習アルゴリズムとして、例えば、ニューラルネットワーク、XGBoostなどが利用可能である。
検出信号の取得に係るセンサとして、電子機器1の動作環境、使用状況により変動しうる物理量を検出可能とするセンサ、例えば、加速度センサ44、温度センサ、などが利用可能である。加速度センサ44、温度センサは、それぞれ検出した加速度を示す加速度信号、検出した温度を示す温度信号を検出信号として出力する。
振動制御部456は、制動処理を行う際、通信デバイス31を用いて、センサから入力される検出信号を含む制動パラメータ要求情報をサーバ装置に送信する。
サーバ装置は、電子機器1から制動パラメータ要求情報を受信するとき、制動パラメータ要求情報に含まれる検出信号から、制動モデルを用いて制動パラメータを算出する。サーバ装置は、算出した制動パラメータを制動パラメータ要求情報に対する応答として電子機器1に送信する。
電子機器1の振動制御部456は、サーバ装置から通信デバイス31を用いて制動パラメータを受信し、受信した制動パラメータを用いて制動処理を行う。
この構成によれば、振動体の振動とは逆位相の制動信号がアクチュエータ47に印加される。そのため、振動体の振動が効果的に抑制される。
この構成によれば、振動体の振動を制動する都度、振動の収束を判定する処理を省略することができる。そのため、より小規模なハードウェア資源による経済的な実現が可能となる。
この構成によれば、調整動作トリガの検出に応じて更新された制動パラメータを用いて、振動体の制動処理が実行される。そのため、動作環境や設置状況の変化にも関わらず、一定の制動パラメータの使用が継続されることにより振動体の振動が効果的に抑制されなくなる現象を回避することができる。
この構成によれば、電子機器1は、検出信号の出力先とした所定の機器から自器の環境に応じた制動パラメータを取得することができる。そのため、個体差によらず使用環境または設置状況の変動に応じて振動体の振動を効果的に抑制することができる。
この構成によれば、電子機器1は、自器の環境に応じた制動パラメータを取得することができる。そのため、使用環境または設置状況の変動に応じて振動体の振動を効果的に抑制することができる。
Claims (8)
- 振動体を振動させるアクチュエータと、
前記振動体を振動させる所定のパルス幅の第1のパルスを含む駆動信号と、前記第1のパルスとは逆位相の第2のパルスを含む制動信号のいずれかを前記アクチュエータに出力可能な駆動回路と、
前記アクチュエータの振動を制御する振動制御部と、
前記振動体の振動波形を検出する振動検出部と、を備え、
前記振動制御部は、
前記駆動信号の駆動波形と前記振動体の振動波形の位相差を算出し、
自器の環境に関する物理量を検出するセンサから入力される検出信号を所定の機器に出力し、前記所定の機器は、検出信号と、前記位相差と前記振動体の制動開始から前記振動体の振動の加速度が所定の収束判定値以下に収束させるための制動信号の特性を示す特性パラメータを含む制動パラメータと、の関係を示す制動モデルを用いて、前記振動制御部から出力された検出信号から制動パラメータを定め、
前記振動制御部は、出力された前記検出信号に対応する応答として、定めた制動パラメータを前記所定の機器から入力し、
入力された制動パラメータのうち前記特性パラメータで示される特性を有する制動信号を生成し、入力された制動パラメータのうち前記位相差に基づいて、前記駆動回路が生成した制動信号を前記アクチュエータに出力するタイミングを補償し、
前記振動体の振動を停止させるとき、前記特性パラメータで示される特性を有する前記制動信号を前記アクチュエータに出力する
電子機器。 - 振動体を振動させるアクチュエータと、
前記振動体を振動させる所定のパルス幅の第1のパルスを含む駆動信号と、前記第1のパルスとは逆位相の第2のパルスを含む制動信号のいずれかを前記アクチュエータに出力可能な駆動回路と、
前記アクチュエータの振動を制御する振動制御部と、
前記振動体の振動波形を検出する振動検出部と、を備え、
前記振動制御部は、
前記駆動信号の駆動波形と前記振動体の振動波形の位相差を算出し、
検出信号と、前記位相差と前記振動体の制動開始から前記振動体の振動の加速度が所定の収束判定値以下に収束させるための制動信号の特性を示す特性パラメータを含む制動パラメータと、の関係を示す制動モデルを用いて、自器の環境に関する物理量を検出するセンサから入力される検出信号から制動パラメータを定め、
定めた制動パラメータのうち前記特性パラメータで示される特性を有する制動信号を生成し、定めた制動パラメータのうち前記位相差に基づいて、前記駆動回路が生成した制動信号を前記アクチュエータに出力するタイミングを補償し、
前記振動体の振動を停止させるとき、前記特性パラメータで示される特性を有する前記制動信号を前記アクチュエータに出力する
電子機器。 - 前記振動制御部は、
所定の調整動作トリガの検出後、前記振動体を振動させるとき前記位相差と前記特性パラメータを含む制動パラメータを更新する
請求項1または請求項2に記載の電子機器。 - 前記調整動作トリガは、自器の動作開始、前記制動パラメータの最後の更新からの経過期間が所定期間以上となるとき、自器の動作環境の変化、自器の設置状況の変化の少なくともいずれか一つである
請求項3に記載の電子機器。 - 前記振動制御部は、
自器の環境に関する物理量を検出するセンサから入力される検出信号が示す物理量に基づいて自器の設置状況を判定する
請求項4に記載の電子機器。 - 入力操作を受け付け、前記入力操作に反応して前記振動体によって振動させられるように構成される操作入力部を備え、
前記振動制御部は、
振動させた前記振動体の振動の加速度が所定の振動判定値を超えるとき、前記振動体の振動を停止させる
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電子機器。 - 振動体を振動させるアクチュエータと、
前記振動体を振動させる所定のパルス幅の第1のパルスを含む駆動信号と、前記第1のパルスとは逆位相の第2のパルスを含む制動信号のいずれかを前記アクチュエータに出力可能な駆動回路と、
前記アクチュエータの振動を制御する振動制御部と、
前記振動体の振動を検出する振動検出部と、を備える電子機器における制御方法であって、
前記駆動信号の駆動波形と前記振動体の振動波形の位相差を算出する第1ステップと、
自器の環境に関する物理量を検出するセンサから入力される検出信号を所定の機器に出力するステップであって、前記所定の機器は、検出信号と、前記位相差と前記振動体の制動開始から前記振動体の振動の加速度が所定の収束判定値以下に収束させるための制動信号の特性を示す特性パラメータを含む制動パラメータと、の関係を示す制動モデルを用いて、出力された検出信号から制動パラメータを定める、第2ステップと、
出力された前記検出信号に対応する応答として、定めた制動パラメータを前記所定の機器から入力する第3ステップと、
入力された制動パラメータのうち前記特性パラメータで示される特性を有する制動信号を生成し、入力された制動パラメータのうち前記位相差に基づいて、前記駆動回路が生成した制動信号を前記アクチュエータに出力するタイミングを補償する第4ステップと、
前記振動体の振動を停止させるとき、前記特性パラメータで示される特性を有する前記制動信号を前記アクチュエータに出力する第5ステップと、
を有する制御方法。 - 振動体を振動させるアクチュエータと、
前記振動体を振動させる所定のパルス幅の第1のパルスを含む駆動信号と、前記第1のパルスとは逆位相の第2のパルスを含む制動信号のいずれかを前記アクチュエータに出力可能な駆動回路と、
前記アクチュエータの振動を制御する振動制御部と、
前記振動体の振動を検出する振動検出部と、を備える電子機器における制御方法であって、
前記駆動信号の駆動波形と前記振動体の振動波形の位相差を算出する第1ステップと、
検出信号と、前記位相差と前記振動体の制動開始から前記振動体の振動の加速度が所定の収束判定値以下に収束させるための制動信号の特性を示す特性パラメータを含む制動パラメータと、の関係を示す制動モデルを用いて、自器の環境に関する物理量を検出するセンサから入力される検出信号から制動パラメータを定める第2ステップと、
定めた制動パラメータのうち前記特性パラメータで示される特性を有する制動信号を生成し、定めた制動パラメータのうち前記位相差に基づいて、前記駆動回路が生成した制動信号を前記アクチュエータに出力するタイミングを補償する第3ステップと、
前記振動体の振動を停止させるとき、前記特性パラメータで示される特性を有する前記制動信号を前記アクチュエータに出力する第4ステップと、
を有する制御方法。
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