JP6849002B2 - 駆動軸保護構造 - Google Patents

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Description

本発明は、高炉ガス等の洗浄集塵設備(湿式集塵設備)におけるリング・スリット・エレメントなどの動作部を駆動する駆動軸を集塵水等から保護する駆動軸保護構造に関する。
製鉄所においては、高炉や転炉等の炉体からの排ガス(高炉ガスや転炉ガス)を回収し、燃料ガスとして有効活用している。高炉ガス等の排ガスには、ダストが含まれているので、燃料ガスとして活用するに際し、回収した排ガス中のダスト濃度レベルを所定のレベルになるまで洗浄、集塵する必要がある。
そのため、製鉄所においては、高炉や転炉等の炉体から排出される排ガスに含まれるダストを除去する洗浄集塵設備(湿式集塵設備とも呼ばれる)が設置されている。
この洗浄集塵設備は、一般に、排ガスにノズルから水を噴射して予備洗浄する予備洗浄室と、予備洗浄された排ガスを通過させ、ガス流路の断面積を調整してガス流速を変更自在にするベンチュリースクラバーと、ベンチュリースクラバーを通過した排ガスからミストを分離するミストセパレータとを備えている。ベンチュリースクラバーには、板状のダンパーで長方形状のガス流路断面の断面積を調整するものや三角錐状のダンパーでリング状のガス流路断面の断面積を調整するものなどがあるが、これ以降は、コーン(三角錐)状のダンパーで断面積を調整し、ガス流路の断面の形状がリング形状であるリング・スリット・ウォッシャーを例として説明する。
洗浄集塵設備におけるベンチュリースクラバーは、予備洗浄室で予備洗浄された排ガスのガス導入管の出力側の断面積を調整してガス流速を可変させるダンパーであるところのリング・スリット・エレメント(以下、RSEという)を備えている。このRSEは、コーン形状に形成されて、洗浄集塵設備の筐体の下壁にシール材を介して上下移動自在に取り付けられた駆動軸の上端に固定されている。駆動軸は、最も下方の位置から上方に常用ストローク移動し、最も上方の位置から下方に常用ストローク移動することにより、RSEを上下方向に駆動する。これにより、ガス導入管の出力側とRSEとの間の隙間の断面積を調整し、当該隙間を通る集塵水とともに当該隙間を通過する排ガスの流速を可変させて排ガス中のダストを除塵する。
ここで、RSEを駆動する駆動軸のシール材の近傍が集塵水に曝されると、当該シール材に集塵水が浸入し、あるいは集塵水中のダストが駆動軸の摺動部位に堆積、固着し、シール材であるグリスやガスケットの劣化や動作抵抗の増大が発生する。
このため、RSEを駆動する駆動軸のシール材の近傍を集塵水から保護する必要がある。
ここで、従来においては、RSEを駆動する駆動軸を保護するものではないが、シリンダロッドを保護するものとして、例えば、特許文献1に示すシリンダロッド保護構造が提案されている。
特許文献1に示すシリンダロッド保護構造は、シリンダロッドと、シリンダロッドを進退可能に収容する収容するシリンダチューブとを備えたアームシリンダにおいて、シリンダロッドに該シリンダロッドを保護する保護カバーを散り付けている。そして、シリンダチューブの外周面には、シリンダロッドを保護する保護カバーの伸長方向に沿って延びる複数の放熱フィンが設けられている。これら放熱フィンはシリンダチューブの外周面と保護カバーとの間の間隔を確保するとともに、保護カバーをガイドする機能をも兼ね備えている。
また、シリンダチューブから導出したピストンロッドの外周部を覆うシリンダ保護カバーとして、従来、例えば、特許文献2に示すものが知られている。
特許文献2に示すシリンダ保護カバーは、複数枚の円環状の可撓性シートからなり、相隣接する可撓性シートを、内周側と、外周側とを交互に固着することにより伸縮可能な蛇腹構造となったカバー部本体を構成している。そして、このカバー部本体は、その一端がピストンロッドの先端部に固定され、他端がシリンダチューブに固定されている。また、カバー部本体を構成する各可撓性シートの谷折れ部からピストンロッドの外周面に摺接するワイピング部が延びている。
そして、特許文献2に示すシリンダ保護カバーにおいて、シリンダ保護カバーを油圧シリンダに着脱可能に取り付けるために、カバー部本体の側面に長手方向に貫通する切れ目を形成し、その切れ目を挟んで面ファスナーを掛け渡すようにして面ファスナーの両端を連結している。
特開2010−216557号公報 特開2010−96294号公報
しかしながら、これら特許文献1に示すシリンダロッド保護構造及び特許文献2に示すシリンダ保護カバーを、RSEを駆動する駆動軸の保護に適用した場合、以下の問題点があった。
即ち、特許文献1に示すシリンダロッド保護構造の場合、保護カバーとシリンダチューブとの間に隙間があるため、当該隙間から集塵水が侵入し、シリンダロッドが集塵水に曝されてしまうおそれがある。このため、シリンダロッドを駆動軸に見立てた場合、駆動軸が集塵水に曝され、シール材に集塵水が侵入し、あるいは集塵水中のダストが駆動軸の摺動部位に堆積、固着し、シールのシール性能の低下や動作抵抗の増大が発生する。
また、特許文献2に示すシリンダ保護カバーの場合、面ファスナーで連結されないカバー部本体の側面に形成された切れ目の部分から集塵水が容易にカバー部本体の内部に浸入する。特に、洗浄集塵設備における集塵水のように大量のダストを含有したダスト含有水が連続的に供給される場合には、ダスト含有水は面ファスナーで連結されないカバー部本体の側面に形成された切れ目の部分から容易にカバー部本体の内部に浸入する。特許文献2に示す保護カバーの場合、カバー部本体に設けられたワイピング部がピストンロッドの外周面を摺動し、ピストンロッドの外周面に付着したダストを除去している。しかし、その除去されたダストはカバー部本体の内部に残留するため、少量のダストの場合のみワイピング部の機能は有効であり、洗浄集塵設備における集塵水のように大量のダストを含有したダスト含有水が連続的に供給される場合にはカバー部本体の内部に大量の残留物が残ってしまうため、適用が困難である。
従って、本発明はこれら従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、湿式集塵設備の筐体の内部にダスト含有水が供給される場合に当該ダスト含有水の保護構造の内部への浸入を確実に阻止し、動作部を駆動する駆動軸が当該ダスト含有水に曝されてシール材のシール性能の低下や動作抵抗の増大の発生を回避することができる駆動軸保護構造を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る駆動軸保護構造は、湿式集塵設備の内部にダスト含有水が供給される筐体に対しシール材を介して移動自在に取り付けられた、動作部を駆動する駆動軸を保護する駆動軸保護構造であって、前記駆動軸の周囲を覆うとともに、前記駆動軸の移動方向に伸縮可能な蛇腹構造を有し、一端が前記駆動軸側に固定され、他端が前記筐体側に固定され、側面に伸縮方向に延びる切れ目を形成した保護カバーと、前記保護カバーの切れ目の両側を前記切れ目の全長にわたって連結する線ファスナーと、該線ファスナーの外面側を前記線ファスナーの全長にわたって覆う面ファスナーと、を備えていることを要旨とする。
また、本発明の別の態様に係る駆動軸保護構造は、湿式集塵設備の内部にダスト含有水が連続的に供給される筐体に対しシール材を介して移動自在に取り付けられた、動作部を駆動する駆動軸を保護する駆動軸保護構造であって、前記駆動軸の周囲を覆うとともに、前記駆動軸の移動方向に伸縮可能な蛇腹構造を有し、一端が前記駆動軸側に固定され、他端が前記筐体側に固定され、側面に伸縮方向に延びる切れ目を形成した保護カバーと、前記保護カバーの切れ目の両側を前記切れ目の全長にわたって連結する線ファスナーと、該線ファスナーの外面側を前記線ファスナーの全長にわたって覆う面ファスナーと、を備えていることを要旨とする。
本発明に係る駆動軸保護構造によれば、湿式集塵設備の筐体の内部にダスト含有水が供給される場合に当該ダスト含有水の保護構造の内部への浸入を確実に阻止し、動作部を駆動する駆動軸が当該ダスト含有水に曝されてシール材のシール性能の低下や動作抵抗の増大の発生を回避することができる駆動軸保護構造を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る駆動軸保護構造が適用される洗浄集塵設備の概略図である。 図1における矢印2で示す部分の拡大図である。 図2に示す駆動軸保護構造の断面図である。 図2における矢印4で示す部分の保護カバーの壁面部の拡大図である。 駆動軸保護構造の第1変形例における保護カバーの壁面部の拡大図である。 駆動軸保護構造の第2変形例における保護カバーの壁面部の拡大図である。 本発明の第2実施形態に係る駆動軸保護構造における保護カバーの一部を示す概略図である。 比較例に係る駆動軸保護構造の概略図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
また、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
(第1実施形態)
図1には、本発明の第1実施形態に係る駆動軸保護構造が適用される洗浄集塵設備の概略構成が示されている。
図1に示す湿式集塵設備としての洗浄集塵設備(リング・スリット・ウォッシャー、以下RSWという)1は、筐体10内に流入した排ガス(高炉ガス)に図示しないノズルから集塵水を噴射して予備洗浄する予備洗浄室2と、予備洗浄された排ガスを通過させ、ガス流路の断面積を調整してガス流速を変更自在にするベンチュリースクラバー3と、ベンチュリースクラバー3を通過した排ガスからミストを分離するミスト分離区間5とを備えている。
そして、ベンチュリースクラバー3は、RSE入口管4と、動作部としてのリング・スリット・エレメント(以下、RSEという)7とを含んでいる。RSE入口管4は、予備洗浄室2で予備洗浄された排ガスをミスト分離区間5に導入する排ガス導入管であり、RSE7は、上下鉛直方向に駆動してRSE入口管4の出力側の断面積を調整してガス流速を可変する。
ここで、排ガスは、筐体10内の予備洗浄室2に流入し、ノズルからの水で予備洗浄される。その後、予備洗浄された水分(ミスト)を含有した排ガスは、RSE入口管4を経由してRSE7のところでガス流速が可変され、ミスト分離区間5に送られる。ミスト分離区間5では、排ガス中の水分(ミスト)は筐体10の底壁側から系外に排出され、水分を除去されたガスは出口ダクト9から排出される。RSW1の筐体10の底壁近傍には、ダストを含有した霧状の集塵水W(図2参照、ダスト含有水)が連続的に供給される。
ここで、RSE7は、RSW1の筐体10の底壁に対してシール材93(図2参照)を介して上下鉛直方向に移動自在に取り付けられた駆動軸6の上端に取り付けられている。RSE7は、動作部として機能し、駆動軸6が上下鉛直方向に移動することによって上下鉛直方向に駆動し、RSE入口管4の出力側の断面積を調整してガス流速を可変する。
RSW1の筐体10の底壁には、図3に示すように、シール充填部材92を筐体10の底壁に取り付けるための取付基台部91が、駆動軸6を上下鉛直方向に挿通した状態で固定されている。シール充填部材92は、駆動軸を挿通するとともに、駆動軸6の外周面をシールするシール材93を内周側に充填するための凹部92aを備えている。シール充填部材92は、駆動軸6を中央に挿通した状態で取付基台部91上に取り付けられる。シール材93は、グリスで構成され、取付基台部91上に取り付けられたシール充填部材92の凹部92a内に駆動軸6の外周面をシールするように充填される。シール材93は、シール充填部材92の上方から取り付けられるシール閉塞部材94によって上方を閉塞され、その凹部92aからの漏出が阻止される。シール閉塞部材94は、取付ねじ95によりシール充填部材92に取り付けられる。
そして、駆動軸6のシール材93よりも上方側(筐体10の内部側)は、駆動軸保護構造8によって前述の集塵水Wから保護されている。駆動軸6のシール材93よりも下方側は、図2に示すように、取付基台部91やシール充填部材92等によって保護されているから、駆動軸保護構造8による保護の必要はない。
駆動軸保護構造8は、図2に示すように、保護カバー81と、線ファスナー86と、面ファスナー87とを備えている。
保護カバー81は、駆動軸6の周囲を覆う円筒状に形成されるとともに、駆動軸6の移動方向、即ち上下鉛直方向に伸縮可能な蛇腹構造を有する。保護カバー81は、図3に示すように、駆動軸6の周囲を囲い山部82a及び谷部82bを有し、上下鉛直方向に伸縮可能な蛇腹構造の壁面部82と、壁面部82の山部82aを壁面部82の内周側から支持する複数のリング83とを備えている。ここで、保護カバー81の壁面部82の山部82aをなす稜線82cは、上下鉛直方向に直交するリング状に延びている。
そして、保護カバー81の壁面部82の上端には円環状の上側固定部84が取り付けられ、壁面部82の下端には円環状の下側固定部85が取り付けられている。上側固定部84には、中央に駆動軸6を挿通する挿通孔84aが形成されている。上側固定部84は、駆動軸6を挿通孔84aに挿通した状態で固定部材88により駆動軸6に固定される。これにより、保護カバー81の上端(一端)が駆動軸6に固定される。また、下側固定部85には、中央にシール閉塞部材94が挿通する貫通孔85aが形成されている。下側固定部85は、シール閉塞部材94を貫通孔85aに挿通した状態で固定ボルト89及び固定ナット90によりシール充填部材92及び取付基台部91に固定される。これにより、保護カバー81の下端(他端)は筐体10側に固定される。
また、保護カバー81の側面、即ち、壁面部82、リング83、上側固定部84及び下側固定部85の側面には、伸縮方向(上下鉛直方向)に延びる切れ目81aが形成され、保護カバー81は、左側と右側に分割されている。切れ目81aは、保護カバー81の伸縮方向(上下鉛直方向)の両端間を貫通している。また、切れ目81aは、壁面部82の外周面及び内周面間を貫通し、リング83の外周面及び内周面間を貫通し、上側固定部84の外周面及び挿通孔84a間を貫通し、下側固定部85の外周面及び貫通孔85a間を貫通している。
そして、線ファスナー86は、保護カバー81の切れ目81aの左右両側を伸縮方向の全長にわたって開閉可能に連結するものである。線ファスナー86は、切れ目81aの左右両側にある壁面部82に対になって設けられ、互いに噛み合う歯部(図示せず)と、切れ目81aの延びる方向に移動することで、対になった歯部を噛み合わせるスライダー(図示せず)とを備えている。
また、面ファスナー87は、線ファスナー86の外面側を線ファスナー86の全長にわたって覆うものである。切れ目81aの左側あるいは右側の一方にある壁面部82に設けられたフック状に起毛されたフック部(図示せず)と、切れ目81aの左側あるいは右側の他方にある壁面部82に設けられ、フック部に貼り付くループ状に起毛されたループ部(図示せず)とを備えている。
ここで、駆動軸6は、保護カバー81の縮限界と伸限界の上下中央の位置を中心とした上下の所定範囲を常用ストロークに設定している。
そして、駆動軸6が常用ストロークの上下中央位置にあるときに、図4に示すように、保護カバー81の壁面部82の谷部82bに対する上側の傾斜外壁面82d及び下側の傾斜外壁面82eのうち下側の傾斜外壁面82eの水平面82fに対する傾斜角度θが、水平面82fから下側の傾斜外壁面82eに向かって時計回り方向に60°に設定されている。
本発明者らは、保護カバー81の外面にダストが付着する現象がまれに発生することから、ダストの性状を観察して付着の低減を図った。湿式集塵は、一般に粒径の小さいダストの捕集に適するため、発生するダストが粒径の大きいもの(例えば、粒径が100μm以上)を多く含む場合には、湿式集塵の上流側に乾式集塵を備えることもある。そのため、集塵水中のダストは比較的小径のものが多く、湿潤状態での安息角が大きいことが、保護カバー81の外面のダストが流れ落ちずに付着する原因ではないかと考えられた。そこで、集塵水中のダストを捕集し、安息角を測定したところ、40°程度であったが、粒径がより小さい場合や油脂等の混入物が有る場合や水分が5〜15%の範囲であるような場合には安息角が60°に達することもあった。そこで、前述の傾斜角度θを60°に設定することで、集塵水中のダスト濃度が高い場合や、油脂等の混入により付着性の高いダストに対しても高い耐付着性が得られることを見い出した。
なお、この傾斜角度θは、60°に限らず、60°以上であればよい。但し、前記傾斜角度θは、70°未満とすることが好ましい。傾斜角度θを大きくすることは保護カバー81を伸縮範囲の伸側の領域で使用することになるため、駆動軸6の常用ストロークを保護カバー81の伸側に設定する場合は問題ないが、駆動軸6の常用ストロークを保護カバー81の上下中央位置近傍や縮側に設定する場合には保護カバー81の伸縮限界幅を過剰に確保することとなり、保護カバー81の重量が増加することになる。
また、保護カバー81の壁面部82の材質は、伸縮可能な素材であり、ジエン系ゴム、または、ジエン系ゴムとクロスやメッシュの補強材との複合材である。
次に、保護カバー81の駆動軸6への取付けについて図2及び図3を参照して説明する。
先ず、保護カバー81を切れ目81aに沿って左右方向に開いておき、その開いた部分から駆動軸6のシール材93よりも上方部分の周囲を保護カバー81で覆う。
次いで、切れ目81aの左右両側にある壁面部82に対になって設けられた線ファスナー86の歯部を、スライダーを移動させることで互いに噛み合わせ、保護カバー81の切れ目81aの左右両側を伸縮方向の全長にわたって連結する。
更に、面ファスナー87の切れ目81aの左右一方にある壁面部82に設けられたフック状に起毛されたフック部を、切れ目81aの左右他方にある壁面部82に設けられたループ部に貼り合わせ、線ファスナー86の外面側を線ファスナー86の全長にわたって覆う。
次いで、保護カバー81の上側固定部84を、駆動軸6を挿通孔84aに挿通した状態で固定部材88により駆動軸6に固定し、下側固定部85を固定ボルト89及び固定ナット90によりシール充填部材92及び取付基台部91に固定する。これにより、保護カバー81の上端は駆動軸6に固定され、保護カバー81の下端は筐体10側に固定され、その状態で保護カバー81は駆動軸6に取り付けられる。
また、保護カバー81を取り外す場合、前述と逆の作業を行えばよい。
このように、保護カバー81の取付けのためには、保護カバー81を切れ目81aに沿って左右方向に開いておき、その開いた部分から駆動軸6のシール材93よりも上方部分の周囲を保護カバー81で覆う作業の他、線ファスナー86による連結作業、面ファスナー87による被覆作業、上側固定部84を駆動軸6に固定する作業、下側固定部85をシール充填部材92及び取付基台部91に固定する作業を行えばよい。また、保護カバー81を取り外す場合、前述と逆の作業を行えばよい。このため、保護カバー81の取付け及び取り外しに、駆動軸6に接続された接続部材を分解する作業は不要となり、保護カバー81を容易に交換することができる。また、保護カバー81を容易に脱着できるので、保護カバー81の内部の清掃を容易に行うことができる。
なお、特許文献1に示すシリンダロッド保護構造において、シリンダロッドを保護する保護カバーは、シリンダロッドと一体的に移動するよう構成され、金属筒などの剛体で製造されている。一方、本実施形態の保護カバー81は、壁面部82が、伸縮可能な素材で、ジエン系ゴム、または、ジエン系ゴムとクロスやメッシュの補強材との複合材で構成されているため、その重さが金属に比べ軽い。例えば、保護カバー81の重量は金属体の略10分の1程度である。このため、特許文献1に示すシリンダロッド保護構造と比較して保護カバー81の脱着を容易に行うことができる。また、保護カバー81の壁面部82の材質を伸縮可能な素材とすることは、線ファスナー86による連結作業を容易に行う上で非常に重要であるが、同時に、壁面部82の表面にダストが厚く付着成長することを防ぐ効果もある。
次に、保護カバー81による駆動軸6の保護、即ち駆動軸保護構造8による駆動軸6の保護について、図2を参照して説明する。
前述したように、RSW1の筐体10の底壁近傍には、ダストを含有した霧状の集塵水Wが連続的に供給される。
この際に、集塵水(ダスト含有水)Wは、保護カバー81によって保護カバー81の内部への浸入は阻止される。これにより、駆動軸6が集塵水Wに曝されることによるシール材93のシール性能の低下や動作抵抗の増大の発生を回避することができる。
なお、集塵水Wが保護カバー81の周囲に連続的に供給されると、保護カバー81の切れ目81aから保護カバー81の内部に浸入しようとする。しかし、その切れ目81aの左右両側の保護カバー81の部分が線ファスナー86で切れ目81aの全長にわたって開閉可能に連結され、線ファスナー86の外面側が線ファスナー86の全長にわたって面ファスナー87で覆われている。これにより、ダストを含有した集塵水Wの切れ目81aから保護カバー81の内部への浸入を確実に阻止することができる。このため、駆動軸6が集塵水Wに曝されることによるシール材93のシール性能の低下や動作抵抗の増大の発生を確実に回避することができる。
ここで、面ファスナー87を用いずに、切れ目81aの左右両側の保護カバー81の部分を線ファスナー86で連結しただけの場合、線ファスナー86の歯部間を微細なダストが侵入し、駆動軸6に付着してしまうおそれがある。また、この場合、線ファスナー86の歯部にダストが付着して開閉が困難となり、駆動軸6の交換や内部の清掃のためには駆動軸6の端部の接続部材の分解や保護カバー81の切断が必要になってしまうおそれがある。一方、面ファスナー87のみで切れ目81aを覆った場合、保護カバー81の伸縮動作を妨げずに切れ目81aの全長を覆うためには緩く隙間を持たせて連結することになり、線ファスナー86のみを用いる場合よりも、ダストの侵入量が増大する。このため、切れ目81aの左右両側の保護カバー81の部分を線ファスナー86で連結し、線ファスナー86の外面側を面ファスナー87で覆う二重連結構造とすることにより、保護カバー81の伸縮動作を妨げずに、ダストを含有した集塵水Wの切れ目81aから保護カバー81の内部への浸入を確実に阻止することができる。
また、ダストを含有した集塵水Wの保護カバー81内への浸入を確実に阻止できるので、特許文献2に示す保護カバーのように、保護カバー81の内部に大量の残留物が残ってしまうことはなく、ダストを含有した集塵水Wが連続的に供給される場合に適用できる。
また、駆動軸6が常用ストロークの上下中央位置にあるときに、保護カバー81の壁面部82の谷部82bに対する上側の傾斜外壁面82d及び下側の傾斜外壁面82eのうち下側の傾斜外壁面82eの水平面82fに対する傾斜角度θが、水平面82fから下側の傾斜外壁面82eに向かって時計回り方向に60°に設定されている。これにより、下側の傾斜外壁面82eの傾斜角度が大きく、下側の傾斜外壁面82e上において集塵水Wが速やかに流下するためにダストの付着、堆積が軽減され、壁面部82の伸縮負荷の増大や壁面部82の破断に起因する保護カバー81の交換頻度を軽減することができる。60°は湿潤ダストの安息角に略等しく、乾燥ダストの安息角よりやや大きい角度である。保護カバー81の壁面部82の谷部82bに対する上側の傾斜外壁面82d及び下側の傾斜外壁面82eのうち下側の傾斜外壁面82eの水平面82fに対する傾斜角度θは、駆動軸6の移動によって変化し、保護カバー81の伸端では水平面82fに対して90°未満、縮端では水平面82fに対して0°よりも大きい必要があるが、駆動軸6が常用ストロークの上下中央位置にあるときに、前記傾斜角度θを60°確保することにより、常用中に頻繁に前記傾斜角度θが60°以上となり、集塵水中のダスト濃度が高い場合や、油脂等の混入により付着性の高いダストに対しても湿潤ダストと乾燥ダストの双方について、壁面部82の外面への滞留を抑止することができる。
また、保護カバー81の壁面部82の材質は、ジエン系ゴム、または、ジエン系ゴムとクロスやメッシュの補強材との複合材である。これにより、壁面部82の材質の劣化に起因する交換頻度を軽減することができる。非ジエン系ゴムはジエン系ゴムに比べて使用中の硬度などの劣化が少なく、伸縮部位の用途に好適と考えられたが、耐用は劣った。これは、非ジエン系ゴムはジエン系ゴムに比べて伸び率が小さいことから素材にかかる力が大きく疲労が進んだことが原因と考えられる。また、高炉のRSW1のRSE7を駆動する駆動軸6は、グリスで構成されたシール材93を介して筐体10の底壁の内外を貫通しており、保護カバー81の壁面部82にグリスが付着し得る。グリス等の油脂に対してもジエン系ゴムは劣化が少ないことが確認された。保護カバー81の壁面部82がゴム系であることで、伸縮時の表面の動きがフレキシブルであり、ダストが表面に付着しても壁面部82の伸縮運動によりダストを落とすことができる。そして、適正な壁面部82の山部82aの高さ及びピッチを設計することにより、縮み時と伸び時に山部82aの角度の変化に伴い、ダストと壁面部82との間に十分な隙間が発生し、ダストは自重により落下し、油脂等の混入により付着性の高いダストに対しても高い耐付着性が得られる。
次に、駆動軸保護構造の第1変形例について図5を参照して説明する。図5において、図4に示す部材と同一の部材については同一の符号を付し、その説明を省略することがある。
第1変形例に係る駆動軸保護構造は、図1乃至図4に示す第1実施形態に係る駆動軸保護構造8と基本構成は同様であるが、保護カバー81の壁面部82の形状が異なっている。
即ち、図5に示す第1変形例に係る駆動軸保護構造の保護カバーにおける壁面部82においては、駆動軸6が常用ストロークの上下中央位置にあるときに、保護カバー81の壁面部82の谷部82bに対する上側の傾斜外壁面82d及び下側の傾斜外壁面82eが、谷部82bを通る水平面82gに対して対称である。また、上側の傾斜外壁面82dの上側の水平面82fに対する傾斜角度θは、上側の水平面82fから上側の傾斜外壁面82dに向かって反時計回り方向に60°であるとともに、下側の傾斜外壁面82eの下側の水平面82fに対する傾斜角度θは、下側の水平面82fから下側の傾斜外壁面82eに向かって時計回り方向に60°である
この傾斜角度θは、60°に限らず、60°以上であればよい。
この第1変形例に係る駆動軸保護構造によれば、前述の第1実施形態に係る駆動軸保護構造8と同様に、下側の傾斜外壁面82eの傾斜角度が大きく、下側の傾斜外壁面82e上において集塵水Wが速やかに流下するためにダストの付着、堆積が軽減され、壁面部82の伸縮負荷の増大や壁面部82の破断に起因する保護カバー81の交換頻度を軽減することができる。
また、第1変形例に係る駆動軸保護構造によれば、この下側の傾斜外壁面82eの傾斜角度θを60°とした効果に加えて、保護カバー81の壁面部82の谷部82bに対する上側の傾斜外壁面82d及び下側の傾斜外壁面82eが谷部82bを通る水平面82gに対して対称であるので、上側の傾斜外壁面82d及び下側の傾斜外壁面82eの伸縮量が均等化する。これにより、保護カバー81の寿命を第1実施形態に係る駆動軸保護構造8の保護カバー81と比較して延長することができる。
なお、駆動軸6が常用ストロークの上下中央位置にあるときに、保護カバー81の壁面部82の谷部82bに対する上側の傾斜外壁面82d及び下側の傾斜外壁面82eのうち下側の傾斜外壁面82eの水平面82fに対する傾斜角度θは、水平面82fから下側の傾斜外壁面82eに向かって時計回り方向に60°未満に設定してもよい。図6に示す第2変形例に係る駆動軸保護構造における保護カバー81の壁面部82においては、前記傾斜角度θは40°に設定してある。傾斜角度θが40°であっても、集塵水中のダスト濃度が低い場合や、油脂等の混入が無く粒度も大きめの付着性の低いダストであれば、保護カバー81の外面へのダスト付着は軽微であるが、何らかの操業要因で集塵水中のダスト濃度が上昇したりダストの付着性が上昇した場合には、駆動軸6の操作には影響しないものの、保護カバー81の外面の付着ダストの定期的な除去が必要になることがある。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る駆動軸保護構造について図7を参照して説明する。図7には、第2実施形態に係る駆動軸保護構造における保護カバーの一部が示されている。図7において、図2に示す部材と同一の部材については同一の符号を付し、その説明を省略することがある。
第2実施形態に係る駆動軸保護構造は、図1乃至図4に示す第1実施形態に係る駆動軸保護構造と基本構成は同様であるが、保護カバー81の形状が異なっている。
即ち、図7に示す第2実施形態に係る駆動軸保護構造における保護カバー81においては、保護カバー81の壁面部82の山部82aをなす稜線82cが上下鉛直方向に沿って螺旋状に形成されている。
このように、壁面部82の山部82aをなす稜線82cを上下鉛直方向に沿って螺旋状に形成することにより、第1実施形態に係る駆動軸保護構造8の効果に加えて、ダストが稜線82cに沿って流れ落ちることによりセルフクリーニング効果を享受でき、壁面部82の伸縮運動との相乗効果によってダストの付着を効果的に防止することができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、駆動軸保護構造8は、高炉ガスの洗浄集塵設備(RSW)1におけるリング・スリット・エレメント(RSE)7を駆動する駆動軸6を集塵水Wから保護する場合に限られず、内部にダスト含有水が連続的に供給される筐体に対しシール材を介して移動自在に取り付けられた駆動軸であって、RSE7以外の動作部を駆動する駆動軸を保護するものに適用される。
また、保護カバー81の壁面部82の材質は、伸縮可能な素材であればよく、ジエン系ゴム、または、ジエン系ゴムとクロスやメッシュの補強材との複合材である必要は必ずしもない。
さらに、駆動軸保護構造8は、内部に含有水が間欠的に供給される筐体に対しシール材を介して移動自在に取り付けられた駆動軸を保護するものに適用しても効果がある。
高炉ガスの洗浄集塵設備(RSW)におけるリング・スリット・エレメント(RSE)を駆動する駆動軸を集塵水から保護する駆動軸保護構造(比較例及び実施例1乃至5)について各種検討した。
(比較例)
比較例に係る駆動軸保護構造は、図8に示されている。図8において、図2及び図3に示す部材と同一の部材については同一の符号を付し、その説明を省略することがある。
図8に示す駆動軸保護構造8は、図1に示す高炉ガスの洗浄集塵設備(RSW)1に適用される。高炉の容積は5000m、洗浄集塵設備(RSW)1の高さは34mであり、駆動軸6の長さは10mである。駆動軸6のフルストロークは0.6mであるが、操業中に常用する常用ストロークは、フルストロークの略中央の0.1mの範囲である。
RSW1の筐体10の底壁には、図8に示すように、シール充填部材92を筐体10の底壁に取り付けるための取付基台部91が、駆動軸6を上下鉛直方向に挿通した状態で固定されている。シール充填部材92は、駆動軸6を挿通するとともに駆動軸6の外周面をシールするシール材93を内周側に充填するための凹部92aを備えている。シール充填部材92は、駆動軸6を中央に挿通した状態で取付基台部91上に固定ボルト89及び固定ナット90により取り付けられる。シール材93は、グリスで構成され、取付基台部91上に取り付けられたシール充填部材92の凹部92a内に駆動軸6の外周面をシールするように充填される。シール材93は、シール充填部材92の上方から取り付けられるシール閉塞部材94によって上方を閉塞され、その凹部92aからの漏出が阻止される。シール閉塞部材94は、取付ねじ95によりシール充填部材92に取り付けられる。
そして、駆動軸6の筐体の内部側は、駆動軸保護構造8によって集塵水Wから保護されている。
この駆動軸保護構造8は、第1カバー96、第2カバー97及び第3カバー98を備えている。
第1カバー96は、駆動軸6の周囲を覆う金属製の円筒体で構成され、駆動軸6の外周に固定された頂壁部96a及び円筒体の下端において外周に突出するように形成されたフランジ部96bを備えている。そして、第1カバー96は、駆動軸6の上下鉛直方向の移動とともに上下鉛直方向に移動するようになっている。
また、第2カバー97は、第1カバー96の周囲を覆う金属製の円筒体で構成され、第1カバー96を挿通する貫通孔97bを有する頂壁部97a及び円筒体の下端において外周に突出するように形成されたフランジ部97cを備えている。第2カバー97は、フリーな状態で上下鉛直方向に移動自在となっている。
更に、第3カバー98は、第2カバー97の周囲を覆う金属製の円筒体で構成され、第2カバー97を挿通する貫通孔98bを有する頂壁部98aを備えている。第3カバー98の下端は、筐体の底壁10に固定されている。
そして、駆動軸6とともに第1カバー96が上昇し、第1カバー96のフランジ部96bが第2カバー97の頂壁部97aに到達すると、第2カバー97が上昇を開始する。そして、第2カバー97のフランジ部97cが第3カバー98の頂壁部98aに到達する位置が第1カバー96のストローク上限となり、駆動軸6のストローク上限はそれよりも下に設定される。第1カバー96と第2カバー97との間及び第2カバー97と第3カバー98との間には、第1カバー96と第2カバー97とが昇降できるように数mmの隙間が設けられている。
集塵水Wは、第1カバー96、第2カバー97及び第3カバー98の周辺を霧状に流下するので、前記隙間から第1カバー96、第2カバー97及び第3カバー98の内部に集塵水Wが浸入する。これにより、集塵水W中に含有されるダストが第1カバー96及び第2カバー97間、第2カバー97及び第3カバー間に堆積し、第1カバー96及び第2カバー97の摺動を阻害したり、駆動軸6が集塵水Wに曝されてダストがシール材93及び駆動軸6間に堆積して駆動軸6の摺動を阻害したりし、RSE7の駆動が妨げられることが発生した。
RSE7の駆動が妨げられると、RSW1の集塵効率が低下したり、高炉の排気抵抗が上昇して操業停止に至る。高炉は、設備保全のために計画的に例えば4か月周期で停止し点検、補修を行うが、RSE7の駆動不良の発生は4か月周期よりも短い時があり、計画外の停止を余儀なくされた。
また、第1カバー96、第2カバー97及び第3カバー98の重量は合計で240kgと重く、また、第3カバー98の外径は770mmと大きいため、RSW1の内部での分解清掃作業に24時間を要した。
(実施例1)
実施例1に係る駆動軸保護構造は、図1乃至図4に示す駆動軸保護構造8において、保護カバー81の壁面部82の材質としてシリコーンゴムを採用し、保護カバー81の壁面部82における下側の傾斜外壁面82eの水平面82fに対する傾斜角度θを、駆動軸6が常用ストロークの上下中央位置にあるときに、図6に示す第2変形例のように、水平面82fから下側の傾斜外壁面82eに向かって時計回り方向に40°に設定したものである。
そして、比較例に係る駆動軸保護構造と同様に、高炉の容積は5000m3、洗浄集塵設備(RSW)1の高さは34mであり、駆動軸6の長さは10mである。駆動軸6のフルストロークは0.6mであるが、操業中に常用する常用ストロークは、フルストロークの略中央の0.1mの範囲である。
保護カバー81の重量は、比較例における金属製の第1カバー96、第2カバー97及び第3カバー98の合計重量が240kgであるのに対し、20kgと12分の1に軽量化した。また、保護カバー81の外径は、第3カバー98の外径770mmに対し、540mmに小型化できた。
また、駆動軸6の上端にはRSE7が取り付けられ、駆動軸6の下部は筐体10のシール材93間を挿通しているため、切れ目81aのない保護カバー81を装着するためには駆動軸6の分解が必要となり、駆動軸6の分解及び清掃を含めた切れ目81aのない保護カバー81の装着には約14時間程度かかる。
しかし、実施例1の駆動軸保護構造の場合、保護カバー61の側面に伸縮方向に延びる切れ目81aを形成しているため、保護カバー81の装着のために駆動軸6の分解が不要となり、駆動軸6の清掃を含めた保護カバー81の装着の所要時間は約4時間に短縮された。
また、集塵水Wが保護カバー81の周囲に連続的に供給されると、集塵水Wは保護カバー81の切れ目81aから保護カバー81の内部に浸入しようとする。しかし、その切れ目81aの左右両側の保護カバー81の部分が線ファスナー86で切れ目81aの全長にわたって開閉可能に連結され、線ファスナー86の外面側が線ファスナー86の全長にわたって面ファスナー87で覆われている。これにより、ダストを含有した集塵水Wの切れ目81aから保護カバー81の内部への浸入を確実に阻止することができた。このため、駆動軸6が集塵水Wに曝されることによるシール材93のシール性能の低下や動作抵抗の増大の発生を確実に回避することができた。
なお、面ファスナー87を用いずに、切れ目81aの左右両側の保護カバー81の部分を線ファスナー86で連結しただけの場合についても実施した。この場合、線ファスナー86からの集塵水Wの浸入ならびに保護カバー81の内部へのダストの堆積は、比較例の金属製の第1カバー96、第2カバー97及び第3カバー98を用いた場合に比べ、100分の1程度に減少したが、解消はしなかった。また、線ファスナー86の歯部間を微細なダストが侵入し、線ファスナー86の開閉が妨げられ、駆動軸6の清掃等のために保護カバー81を線ファスナー86に沿って切断してしまうこともあった。
これに対し、保護カバー81の切れ目81aに線ファスナー86を用いずに面ファスナー87のみで切れ目81aを覆っただけの場合も実施した。この場合、保護カバー81の伸縮動作を妨げずに切れ目81aの全長を覆うためには緩く隙間を持たせて連結することになり、線ファスナー86のみを用いる場合よりも、ダストの侵入量が増大した。
このため、切れ目81aの左右両側の保護カバー81の部分を線ファスナー86で連結し、線ファスナー86の外面側を面ファスナー87で覆う二重連結構造とすることにより、線ファスナー86の歯部間へのダストの噛み込みによる開閉不良を回避するとともに、保護カバー81の伸縮動作を妨げずに、ダストを含有した集塵水Wの切れ目81aから保護カバー81の内部への浸入を確実に阻止することができた。
これらの結果、RSE7の駆動不良の発生がなくなり、駆動軸6周辺の分解、清掃が高炉の計画停止周期の4か月よりも短期間で行う必要がなくなった。
また、駆動軸6と筐体10との間のシール材93の給脂は操業中も可能であるが、その周期も1か月から4か月に延長した。
(実施例2)
実施例2に係る駆動軸保護構造は、実施例1に係る駆動軸保護構造において、保護カバー81の壁面部82における下側の傾斜外壁面82eの水平面82fに対する傾斜角度θを、駆動軸6が常用ストロークの上下中央位置にあるときに、図4に示すように、水平面82fから下側の傾斜外壁面82eに向かって時計回り方向に60°に設定したものである。
実施例1においては、当該傾斜角度θを40°に設定してあるが、保護カバー81の壁面部82における下側の傾斜外壁面82eの上面へのダストの固着、堆積が確認された。ダストが下側の傾斜外壁面82eの上面へ固着、堆積することにり、保護カバー81の壁面部82の縮限界が長くなってしまい、駆動軸6が動作不良を起こすことがある。この駆動軸6が動作不良を起こす頻度は、高炉の計画停止周期2回分の8か月よりも短い期間で発生すると見積もられたので、4か月周期の高炉の計画停止では、毎回、保護カバー81の壁面部82の外壁面の清掃作業が必要であった。
これに対して、実施例2においては、保護カバー81の壁面部82における下側の傾斜外壁面82eの水平面82fに対する傾斜角度θを、駆動軸6が常用ストロークの上下中央位置にあるときに、60°に設定した。これにより、保護カバー81の壁面部82における下側の傾斜外壁面82eの上面へのダストの固着、堆積が解消した。その結果、保護カバー81の壁面部82の外壁面の清掃作業を高炉の計画停止周期2回分の8か月周期とすることができた。
なお、保護カバー81の壁面部82における下側の傾斜外壁面82eの水平面82fに対する傾斜角度θを40°から50°に変更した場合には、下側の傾斜外壁面82eの上面へのダストの固着、堆積は3割程度減少した。
(実施例3)
実施例3に係る駆動軸保護構造は、実施例2に係る駆動軸保護構造において、駆動軸が常用ストロークの上下中央位置にあるときに、図5に示すように、保護カバー81の壁面部82の谷部82bに対する上側の傾斜外壁面82d及び下側の傾斜外壁面82eを、谷部82bを通る水平面82gに対して対称に設定したものである。
実施例2においては、保護カバー81の壁面部82における下側の傾斜外壁面82eの水平面82fに対する傾斜角度θを、駆動軸6が常用ストロークの上下中央位置にあるときに、60°に設定したが、上側の傾斜外壁面82dの水平面82fに対する傾斜角度θは緩やかであった。これにより、保護カバー81の壁面部82の下側の傾斜外壁面82eの上面へのダストの固着、堆積は解消したが、壁面部82の伸縮に伴う下側の傾斜外壁面82eの伸縮量に比べて上側の傾斜外壁面82dの伸縮量が大きかった。このため、上側の傾斜外壁面82d及びその境界部で亀裂などの劣化が確認され、高炉の計画停止周期3回分の12か月の耐用はなく、高炉の計画停止周期2回分の8か月での保護カバー81の交換が必要であった。
これに対して、実施例3においては、駆動軸6が常用ストロークの上下中央位置にあるときに、保護カバー81の壁面部82の谷部82bに対する上側の傾斜外壁面82d及び下側の傾斜外壁面82eの水平面82fに対する傾斜角度θをそれぞれ60°とし、かつ、上側の傾斜外壁面82d及び下側の傾斜外壁面82eを、谷部82bを通る水平面82gに対して対称とした。
これにより、保護カバー81の壁面部82の伸縮に伴う上側の傾斜外壁面82d及び下側の傾斜外壁面82eの伸縮量が等しくなり、保護カバー81の寿命が実施例2の保護カバー81の寿命に対して延長できた。
但し、保護カバー81を実施例3のようにすることで、駆動軸6のストロークに対して保護カバー81の伸縮限界幅を過剰に確保する度合いが大きくなるため、保護カバー81の重量は実施例1の20kgから28kgに上昇したが、運搬や据え付けを人力で行うことは可能であった。
その結果、保護カバー81の交換ならびに駆動軸6の周辺の分解、清掃を高炉の計画停止周期3回分の12か月とすることができた。
(実施例4)
実施例4に係る駆動軸保護構造は、第2実施形態に係る駆動軸保護構造と同様であり、図7に示す保護カバー81を用いている。
実施例4に係る駆動軸保護構造における保護カバー81においては、保護カバー81の壁面部82の山部82aをなす稜線82cが上下鉛直方向に沿って螺旋状に形成されている。
これにより、集塵水Wが稜線82cに沿って流れ落ちることが促進され、下側の傾斜外壁面82eの傾斜角度θを増加するのと同じセルフクリーニング効果を享受できた。また、保護カバー81の稜線82cによる壁面部82の拘束が緩やかになるため、亀裂などの劣化抑止の効果も享受できた。
その結果、保護カバー81の交換ならびに駆動軸6の周辺の分解、清掃を高炉の計画停止周期4回分の16か月とすることができた。
(実施例5)
実施例5に係る駆動軸保護構造は、実施例2に係る駆動軸保護構造において、保護カバー81の壁面部82の材質として、ジエン系ゴムを採用したものである。
保護カバー81の壁面部82の材質はダストの固着を抑制するために伸縮可能な材質の中から選定し、当初は実施例2のようにシリコーンゴムを採用していた。シリコーンゴムは、経験的に硬化などの劣化が少ないと認識していたが、高炉の計画停止周期3回分の12か月の時点で浅い亀裂が観察されることがあり、破断することはないものの、高炉の計画停止周期4回分の16か月で交換した。
シリコーンゴム等の非ジエン系ゴムは、化学的に不安定な二重結合を含まないため劣化が少ないという長所を持つ。本発明者らは、化学的安定性以外に弾性力や強度などの機械的特性が壁面部82の耐用に影響している可能性を確認するため、保護カバー81の壁面部82の材質をシリコーンゴムから他のゴム系材料に変更した。
その結果、化学的安定性は非ジエン系ゴムに劣ってはいるジエン系ゴムが保護カバー81の壁面部82の材質として耐用が優れていることを知見した。ジエン系ゴムとしては、イソブレンゴム、クロロブレンゴム、スチレンブタジエンゴムが挙げられ、いずれも優れた耐用を発揮する。特に、この中でもクロロブレンゴムは硬化などの劣化に起因する亀裂の発生が特に少ない。高炉のRSW1内は約60℃の温度であり、硫黄などの化学的に活性な元素も有るにもかかわらず、化学的安定性に優れる非ジエン系ゴムよりもジエン系ゴムの耐用が優れた原因は以下のように考えられた。
即ち、数カ月以上の長期にわたって動作を継続する駆動軸6の動作に伴って保護カバー81も伸縮するため、保護カバー81の壁面部82の材質の伸縮負荷は非常に大きい。このため、化学的安定性よりも弾性力や強度などの機械的特性、即ち伸縮時にかかる力の低さと機械的強度の高さが壁面部82の耐用に大きな影響を与え、これらの特性に優れるジエン系ゴムが壁面部82の材質として好適であると考えられる。
1 洗浄集塵設備(リング・スリット・ウォッシャー、RSW)
2 予備洗浄室
3 ベンチュリースクラバー
4 RSE入口管
5 ミスト分離区間
6 駆動軸
7 リング・スリット・エレメント(RSE、動作部)
8 駆動軸保護構造
9 出口ダクト
10 筐体
81 保護カバー
81a 切れ目
82 壁面部
82a 山部
82b 谷部
82c 稜線
82d 上側の傾斜外壁面
82e 下側の傾斜外壁面
82f 水平面
82g 水平面
83 リング
84 上側固定部
84a 挿通孔
85 下側固定部
85a 貫通孔
86 線ファスナー
87 面ファスナー
88 固定部材
89 固定ボルト
90 固定ナット
91 取付基台部
92 シール充填部材
92a 凹部
93 シール材
94 シール閉塞部材
95 取付ねじ
96 第1カバー
96a 頂壁部
96b フランジ部
97 第2カバー
97a 頂壁部
97b 貫通孔
97c フランジ部
98 第3カバー
98a 頂壁部
98b 貫通孔
W 集塵水(ダスト含有水)

Claims (6)

  1. 内部にダスト含有水が供給される湿式集塵設備の筐体に対しシール材を介して移動自在に取り付けられた、動作部を駆動する駆動軸を保護する駆動軸保護構造であって、
    前記駆動軸の周囲を覆うとともに、前記駆動軸の移動方向に伸縮可能な蛇腹構造を有し、一端が前記駆動軸側に固定され、他端が前記筐体側に固定され、側面に伸縮方向に延びる切れ目を形成した保護カバーと、
    前記保護カバーの切れ目の両側を前記切れ目の全長にわたって開閉可能に連結する線ファスナーと、
    該線ファスナーの外面側を前記線ファスナーの全長にわたって覆う面ファスナーと、
    を備えていることを特徴とする駆動軸保護構造。
  2. 内部にダスト含有水が連続的に供給される湿式集塵設備の筐体に対しシール材を介して移動自在に取り付けられた、動作部を駆動する駆動軸を保護する駆動軸保護構造であって、
    前記駆動軸の周囲を覆うとともに、前記駆動軸の移動方向に伸縮可能な蛇腹構造を有し、一端が前記駆動軸側に固定され、他端が前記筐体側に固定され、側面に伸縮方向に延びる切れ目を形成した保護カバーと、
    前記保護カバーの切れ目の両側を前記切れ目の全長にわたって開閉可能に連結する線ファスナーと、
    該線ファスナーの外面側を前記線ファスナーの全長にわたって覆う面ファスナーと、
    を備えていることを特徴とする駆動軸保護構造。
  3. 前記駆動軸が上下鉛直方向に延びるように設置されて上下鉛直方向に移動自在に前記筐体に取り付けられ、前記駆動軸が常用ストロークの上下中央位置にあるときに、前記保護カバーの壁面部の谷部に対する上側及び下側の傾斜外壁面のうち下側の傾斜外壁面の水平面に対する傾斜角度が、前記水平面から前記下側の傾斜外壁面に向かって時計回り方向に60°以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の駆動軸保護構造。
  4. 前記駆動軸が上下鉛直方向に延びるように設置されて上下鉛直方向に移動自在に前記筐体に取り付けられ、前記駆動軸が常用ストロークの上下中央位置にあるときに、前記保護カバーの壁面部の谷部に対する上側及び下側の傾斜外壁面が、前記谷部を通る水平面に対して対称であるとともに、前記上側の傾斜外壁面の上側の水平面に対する傾斜角度は、前記上側の水平面から前記上側の傾斜外壁面に向かって反時計回り方向に60°以上であるとともに、前記下側の傾斜外壁面の下側の水平面に対する傾斜角度は、前記下側の水平面から前記下側の傾斜外壁面に向かって時計回り方向に60°以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の駆動軸保護構造。
  5. 前記駆動軸が上下鉛直方向に延びるように設置されて上下鉛直方向に移動自在に前記筐体に取り付けられ、前記保護カバーの壁面部の山部をなす稜線が上下鉛直方向に沿って螺旋状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の駆動軸保護構造。
  6. 前記保護カバーの壁面部の材質が、ジエン系ゴム、または、ジエン系ゴムとクロスやメッシュの補強材との複合材であることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の駆動軸保護構造。
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