JP6847942B2 - 二環式複素環式誘導体 - Google Patents

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Description

発明の技術分野
本発明は、ピルビン酸デヒドロゲナーゼキナーゼ(PDHK)を阻害する新規な二環式複素環式誘導体、それらを含む医薬組成物、それらの製造方法、およびがんの処置のための療法におけるそれらの使用に関する。
発明の背景
ピルビン酸デヒドロゲナーゼキナーゼ(またピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合キナーゼ、PDCキナーゼ、またはPDHK)は、酵素ピルビン酸デヒドロゲナーゼをATPを用いてそれをリン酸化することによって不活性化するように作用するキナーゼ酵素である。
PDHKは、したがってピルビン酸デヒドロゲナーゼが第1の成分であるピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体の調節に関与する。PDHKおよびピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体の両方は、真核生物のミトコンドリアマトリックス中に位置する。複合体は、ピルビン酸(サイトゾルにおける解糖の生成物)をアセチルCoAに変換する作用を奏し、それは次に、クエン酸サイクルにおいて、ミトコンドリア中で酸化されてエネルギーを生産する。この複合体の活性を下方制御することにより、PDHKは、ミトコンドリアにおけるピルビン酸の酸化を減少させ、サイトゾルにおけるピルビン酸から乳酸への変換を増大させる。
PDHKの反対の作用、すなわちピルビン酸デヒドロゲナーゼの脱リン酸化および活性化は、ピルビン酸デヒドロゲナーゼホスファターゼと称されるリンタンパク質ホスファターゼによって触媒される。
(ピルビン酸デヒドロゲナーゼキナーゼを、また時には「PDK1」として知られているホスホイノシチド依存性キナーゼ−1と混同すべきではない。)
ヒトにおけるPDHKの4種の既知のアイソザイムがある:PDHK1〜PDHK4。
いくつかの研究によって、インスリンを欠いている(またはインスリンに対して感受性でない)細胞がPDHK4を過剰発現することが、示されている。その結果、解糖から生成したピルビン酸は酸化され得ず、それによって、血中のグルコースが効率的に使用され得ないという事実のために高血糖がもたらされる。したがって、数種の薬物は、II型糖尿病を処置することを望むPDHK4を標的とする。
PDHK1は、HIF−1の存在に起因して、低酸素性がん細胞において増大した活性を有することが示されている。PDHK1は、ピルビン酸をクエン酸回路から離して脇へよけ、低酸素細胞を生きたままにする。したがって、PDHK1阻害は、PDHK1がこれらのがん細胞におけるアポトーシスを防止するので、抗腫瘍療法として示唆されている。同様に、PDHK3は、結腸がん細胞株において過剰発現されることが示されている。3種の提案されたインヒビターは、共にPDHK1に結合するAZD7545およびジクロロアセテート、ならびにPDHK3に結合するラディシコールである。
PDHK活性を阻害することにより活性形態におけるPDCを増大させることは、糖尿病、心疾患およびがんについての薬物標的である。
EP 2 345 629 A1には、グルコース利用障害、例えば糖尿病(例えば1型糖尿病、2型糖尿病など)、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高血糖および高乳酸血症に関連する疾患の処置または予防に有用であると考慮されているPDHKインヒビターが開示されている。さらに、PDHKインヒビターは、糖尿病性合併症(例えば神経障害、網膜症、腎症、白内障など)の処置または予防に有用であると考慮されている。
さらに、PDHKインヒビターは、組織への限定されたエネルギー基質供給によって引き起こされる疾患、例えば心不全、心筋症、心筋虚血、脂質異常症およびアテローム性動脈硬化症の処置または予防に有用であると考慮されている。さらに、PDHKインヒビターは、脳虚血または脳卒中の処置または予防に有用であると考慮されている。さらに、PDHKインヒビターは、ミトコンドリア疾患、ミトコンドリア脳筋症、がんなどの処置または予防に有用であると考慮されている。また、それは、肺高血圧症の処置または予防に有用であると考慮されている。
文献:
ウィキペディア、ピルビン酸デヒドロゲナーゼキナーゼ;
T.E. Roche et al., Cell. Mol. Life Sci. 64 (2007) 830-849;
A. Kumar et al., Chemico-Biological Interactions 199 (2012) 29-37;
I.Papandreou et al., Int. J. Cancer: 128, 1001-1008 (2011);
G. Sutendra et al., frontiers in oncology, 2013, vol. 3, 1-11。
本発明は、有用な特性を有する新規な化合物、特に医薬の調製のために使用することができるものを見出す目的を有していた。
本発明の化合物およびそれらの塩は、良好な耐容性を示しながら、極めて有用な薬理学的特性を有することが見出された。
本発明は、特に、PDHK、好ましくはPDHK2を阻害する式IaまたはIbで表される化合物、これらの化合物を含む組成物、ならびに、PDHKに誘導される疾患および愁訴の処置のためのその使用のための方法に関する。
式IaまたはIbで表される化合物を、さらに、PDHKの活性または発現の単離および調査のために使用することができる。加えて、それらは、非調節の、または妨げられたPDHK活性と関連する疾患のための診断的方法において使用するのに特に好適である。
宿主または患者は、あらゆる哺乳動物種、例えば霊長類種、特にヒト;マウス、ラットおよびハムスターを含むげっ歯動物;ウサギ;ウマ、ウシ、イヌ、ネコなどに属し得る。動物モデルは、実験的調査のための対象であり、ヒト疾患の処置のためのモデルを提供する。
本発明の化合物による処置に対する特定の細胞の感受性を、in vitro試験によって決定することができる。典型的には、細胞の培養物を、様々な濃度での本発明の化合物と、抗IgM等の活性剤が、表面マーカーの発現等の細胞応答を誘導することを可能にするのに十分である期間、通常約1時間〜1週間にわたって、組み合わせる。in vitro試験を、血液または生検試料から培養した細胞を使用して行うことができる。発現した表面マーカーの量を、マーカーを認識する特定の抗体を使用するフローサイトメトリーによって評価する。
用量は、使用する特定の化合物、特定の疾患、患者の状態などに依存して変化する。治療的用量は、典型的には、患者のバイアビリティを維持しつつ、標的組織中の望ましくない細胞集団を縮小させるのに相当に十分である。処置を、一般的に、相当な低減、例えば細胞負荷における少なくとも約50%の低減が生じるまで継続し、本質的に、望ましくない細胞が身体においてもはや検出されなくなるまで継続してもよい。
従来技術
疼痛および炎症の処置のための二環式ピラゾロ−複素環式誘導体は、WO 2010/088050に記載されている。
タンパク質キナーゼインヒビターとしての他の二環式複素環式化合物は、WO 2009/143477に記載されている。
炎症の処置のための他のピラゾロピリジンは、US 3423414に記載されている。
発明の概要
本発明は、式Iaまたは式Ib
Figure 0006847942
式中
Xは、CHまたはNを示し、
Yは、CHまたはNを示し、
は、H、A、(CHAr、(CHHetまたはCycを示し、
は、HまたはCHを示し、
Arは、フェニルを示し、それは、非置換であるか、またはHal、A、CN、OA、[C(ROH、[C(RN(R、NO、[C(RCOOR、NRCOA、NRSOA、[C(RSON(R、S(O)A、O[C(RN(R、NRCOOA、NRCON(Rおよび/もしくはCOAによって単置換、二置換、三置換、四置換もしくは五置換されており、
Hetは、1〜4個のN、Oおよび/またはS原子を有し、非置換であるか、またはHal、A、CN、OA、[C(ROH、[C(RN(R、NO、[C(RCOOR、NRCOA、NRSOA、[C(RSON(R、S(O)A、O[C(RN(R、NRCOOA、NRCON(Rおよび/もしくはCOAにより単置換もしくは二置換されている、単環式または二環式の飽和、不飽和または芳香族複素環を示し、
Cycは、3,4,5,6または7個のC原子を有する環状アルキルを示し、これは、非置換であるかまたはOHにより単置換されており、
Aは、1〜10個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキルを示し、ここで1つもしくは2つの隣接していないCHおよび/もしくはCH基は、N、Oおよび/もしくはS原子によって置き換えられていてもよく、ならびに/またはここで1〜7個のH原子は、Rによって置き換えられていてもよく、
は、F、ClまたはOHを示し、
は、HまたはA’を示し、
A’は、1〜6個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキルを示し、ここで1〜5個のH原子は、Fによって置き換えられていてもよく、
Halは、F、Cl、BrまたはIを示し、
mは、1、2、3または4を示し、
nは、0、1または2を示し、
pは、0、1、2、3または4を示し、
ただし、
X=CHである場合、Y=Nであり、
または
Y=CHである場合、X=Nである、
で表される化合物、ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物に関する。
本発明はまた、これらの化合物の光学的に活性な形態(立体異性体)、鏡像異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、ならびに、水和物および溶媒和物に関する。
さらに、本発明は、式IaまたはIbで表される化合物の薬学的に許容し得る誘導体に関する。
化合物の溶媒和物という用語は、それらの相互の引力に起因して形成する不活性溶媒分子の化合物上への付加物(adduction)を意味するものと解釈される。溶媒和物は、例えば、一水和物もしくは二水和物またはアルコキシドである。
本発明はまた、塩の溶媒和物にも関することが、理解される。
薬学的に許容し得る誘導体という用語は、例えば、本発明の化合物の塩、またいわゆるプロドラッグ化合物をも意味するものと解釈される。
本明細書中で使用されるとおりであって、別段の指示がない限り、用語「プロドラッグ」は、活性化合物、特に式IaまたはIbで表される化合物を提供するため、加水分解、酸化することができるか、または、そうでなければ生物学的条件(in vitroまたはin vivo)の下、反応することができる式IaまたはIbで表される化合物の誘導体を意味する。プロドラッグの例は、生体加水分解可能な(biohydrolyzable)部分、例えば、生体加水分解可能なアミド、生体加水分解可能なエステル、生体加水分解可能なカルバマート、生体加水分解可能なカルボナート、生体加水分解可能なウレイドおよび生体加水分解可能なホスファート類似体を含む式IaまたはIbで表される化合物の誘導体および代謝産物を含むが、それらには限定されない。
ある態様において、カルボキシル官能基を有する化合物のプロドラッグは、カルボン酸の低級アルキルエステルである。カルボン酸エステルは、分子上に存在するカルボン酸部分のいずれもエステル化することにより好都合に生成する。プロドラッグを、典型的には、周知の方法、例えばBurger 's Medicinal Chemistry and Drug Discovery、第6版(Donald J. Abraham編、2001, Wiley)およびDesign and Application of Prodrugs(H.Bundgaard編、1985, Harwood Academic Publishers Gmfh)によって記載されている方法を使用して製造することができる。
「有効量」の表現は、組織、系、動物またはヒトにおいて、例えば研究者または医師によって求められているか、もしくは所望されている生物学的または薬学的な応答を引き起こさせる、医薬あるいは薬学的に活性な成分の量を示す。
加えて、「治療的有効量」の表現は、この量を施与されていない対応する対象と比較して、以下の結果:
疾患、症候群、状態、愁訴、障害もしくは副作用の改善された処置、治癒、防止または解消、あるいはまた疾患、愁訴もしくは障害の進行の低減
を有する量を示す。
表現「治療的有効量」はまた、正常な生理学的機能を増大させるのに有効である量をも包含する。
本発明はまた、式IaまたはIbで表される化合物の混合物、例えば比率1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:10、1:100または1:1000における、例えば2種のジアステレオマーの混合物の使用に関する。
これらは、特に好ましくは立体異性の化合物の混合物である。
「互変異性体」は、互いに平衡にある化合物の異性体の形態を指す。異性体の形態の濃度は、化合物が見出される環境に依存し、例えば化合物が固体であるか、または有機溶液中もしくは水溶液中にあるかに依存して異なり得る。
本発明は、式IaまたはIbで表される化合物およびそれらの塩、ならびに式IaまたはIbで表される化合物ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体の製造方法であって、式IIaまたはIIb
Figure 0006847942
式中、X、Y、RおよびRは、請求項1に示す意味を有する、
で表される化合物を、式III
Figure 0006847942
式中、Lは、Cl、Br、Iまたは遊離の、もしくは反応的に官能的に修飾されたOH基を示す、
で表される化合物と反応させ、
ならびに/あるいは
式Iで表される塩基または酸を、その塩の1種に変換する
ことを特徴とする、前記方法に関する。
以上以下、ラジカルX、Y、RおよびRは、他に明確に述べない限り式IaまたはIbについて示した意味を有する。
Aは、アルキルを示し、これは、非分枝状(直鎖状)または分枝状であり、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個のC原子を有する。Aは、好ましくは、メチル、さらにエチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチル、さらにまたペンチル、1−、2−または3−メチルブチル、1,1−、1,2−または2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1−、2−、3−または4−メチルペンチル、1,1−、1,2−、1,3−、2,2−、2,3−または3,3−ジメチルブチル、1−または2−エチルブチル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、1,1,2−または1,2,2−トリメチルプロピル、さらに好ましくは、例えばトリフルオロメチルを示す。
Aは、好ましくは、1〜10個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキルを示し、ここで1つまたは2つの隣接していないCHおよび/またはCH基は、Nおよび/またはO原子によって置き換えられていてもよく、かつここで1〜7個のH原子は、Rによって置き換えられていてもよい。
Aは、極めて特に好ましくは、1、2、3、4、5または6個のC原子を有するアルキル、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチルまたは1,1,1−トリフルオロエチルを示す。
さらに、Aは、好ましくはCHOCH、CHCHOHまたはCHCHOCHを示す。
Cycは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチルを示し、好ましくは非置換であるか、またはOHにより単置換されている。
A’は、アルキルを示し、これは、非分枝(直鎖状)または分枝鎖であり、1、2、3、4、5または6個のC原子を有する。A’は、好ましくは、メチル、さらにエチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチル、さらにまたペンチル、1−、2−または3−メチルブチル、1,1−、1,2−または2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1−、2−、3−または4−メチルペンチル、1,1−、1,2−、1,3−、2,2−、2,3−または3,3−ジメチルブチル、1−または2−エチルブチル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、1,1,2−または1,2,2−トリメチルプロピル、さらに好ましくは、例えばトリフルオロメチルを示す。
A’は、極めて特に好ましくは1、2、3、4、5または6個のC原子を有するアルキルを示し、ここで1〜3個のH原子は、Fによって置き換えられていてもよい。
Arは、好ましくはo−、m−またはp−トリル、o−、m−またはp−エチルフェニル、o−、m−またはp−プロピルフェニル、o−、m−またはp−イソプロピルフェニル、o−、m−またはp−tert−ブチルフェニル、o−、m−またはp−ヒドロキシフェニル、o−、m−またはp−ニトロフェニル、o−、m−またはp−アミノフェニル、o−、m−またはp−(N−メチルアミノ)フェニル、o−、m−またはp−(N−メチルアミノカルボニル)フェニル、o−、m−またはp−メトキシフェニル、o−、m−またはp−エトキシフェニル、o−、m−またはp−エトキシカルボニルフェニル、o−、m−またはp−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル、o−、m−またはp−(N,N−ジメチルアミノカルボニル)フェニル、o−、m−またはp−(N−エチルアミノ)フェニル、o−、m−またはp−(N,N−ジエチルアミノ)フェニル、o−、m−またはp−フルオロフェニル、o−、m−またはp−ブロモフェニル、o−、m−またはp−クロロフェニル、o−、m−またはp−(メチルスルホンアミド)フェニル、o−、m−またはp−(メチルスルホニル)フェニル、o−、m−またはp−シアノフェニル、o−、m−またはp−カルボキシフェニル、o−、m−またはp−メトキシカルボニルフェニル、o−、m−またはp−アセチルフェニル、o−、m−またはp−アミノスルホニルフェニル、o−、m−またはp−[2−(モルホリン−4−イル)エトキシ]フェニル、o−、m−またはp−[3−(N,N−ジエチルアミノ)プロポキシ]フェニル、
さらに好ましくは2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−もしくは3,5−ジフルオロフェニル、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−もしくは3,5−ジクロロフェニル、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−もしくは3,5−ジブロモフェニル、2,4−もしくは2,5−ジニトロフェニル、2,5−もしくは3,4−ジメトキシフェニル、3−ニトロ−4−クロロフェニル、3−アミノ−4−クロロ−、2−アミノ−3−クロロ−、2−アミノ−4−クロロ−、2−アミノ−5−クロロ−または2−アミノ−6−クロロフェニル、2−ニトロ−4−N,N−ジメチルアミノ−または3−ニトロ−4−N,N−ジメチルアミノフェニル、2,3−ジアミノフェニル、2,3,4−、2,3,5−、2,3,6−、2,4,6−もしくは3,4,5−トリクロロフェニル、2,4,6−トリメトキシフェニル、2−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル、p−ヨードフェニル、3,6−ジクロロ−4−アミノフェニル、4−フルオロ−3−クロロフェニル、2−フルオロ−4−ブロモフェニル、2,5−ジフルオロ−4−ブロモフェニル、3−ブロモ−6−メトキシフェニル、3−クロロ−6−メトキシフェニル、3−クロロ−4−アセトアミドフェニル、3−フルオロ−4−メトキシフェニル、3−アミノ−6−メチルフェニル、3−クロロ−4−アセトアミドフェニルまたは2,5−ジメチル−4−クロロフェニルを示す。
Arは、さらに好ましくはフェニルを示し、それは、非置換であるか、またはHal、A、CNおよび/もしくはOAにより単置換、二置換、三置換、四置換もしくは五置換されている。
さらなる置換とは無関係に、Hetは、例えば2−もしくは3−フリル、2−もしくは3−チエニル、1−、2−もしくは3−ピロリル、1−、2、4−もしくは5−イミダゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、3−、4−もしくは5−イソキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−、5−もしくは6−ピリミジニル、
さらに好ましくは1,2,3−トリアゾール−1−、−4−もしくは−5−イル、1,2,4−トリアゾール−1−、−3−もしくは5−イル、1−もしくは5−テトラゾリル、1,2,3−オキサジアゾール−4−もしくは−5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−もしくは−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−もしくは−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−もしくは−5−イル、1,2,3−チアジアゾール−4−もしくは−5−イル、3−もしくは4−ピリダジニル、ピラジニル、1−、2−、3−、4−、5−、6−もしくは7−インドリル、4−もしくは5−イソインドリル、インダゾリル、1−、2−、4−もしくは5−ベンズイミダゾリル、1−、3−、4−、5−、6−もしくは7−ベンゾピラゾリル、2−、4−、5−、6−もしくは7−ベンゾオキサゾリル、3−、4−、5−、6−もしくは7−ベンズイソキサゾリル、2−、4−、5−、6−もしくは7−ベンゾチアゾリル、2−、4−、5−、6−もしくは7−ベンズイソチアゾリル、4−、5−、6−もしくは7−ベンズ−2,1,3−オキサジアゾリル、2−、3−、4−、5−、6−、7−もしくは8−キノリル、1−、3−、4−、5−、6−、7−もしくは8−イソキノリル、3−、4−、5−、6−、7−もしくは8−シンノリニル、2−、4−、5−、6−、7−もしくは8−キナゾリニル、5−もしくは6−キノキサリニル、2−、3−、5−、6−、7−もしくは8−2H−ベンゾ−1,4−オキサジニル、
さらに好ましくは1,3−ベンゾジオキソール−5−イル、1,4−ベンゾジオキサン−6−イル、2,1,3−ベンゾチアジアゾール−4−、−5−イルまたは2,1,3−ベンゾオキサジアゾール−5−イル、アザビシクロ[3.2.1]オクチルまたはジベンゾフラニルを示す。
複素環式ラジカルはまた、部分的に、または完全に水素化されていてもよい。
さらなる置換とは無関係に、Hetは、したがってまた、例えば2,3−ジヒドロ−2−、−3−、−4−または−5−フリル、2,5−ジヒドロ−2−、−3−、−4−または5−フリル、テトラヒドロ−2−または−3−フリル、1,3−ジオキソラン−4−イル、テトラヒドロ−2−または−3−チエニル、2,3−ジヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−または−5−ピロリル、2,5−ジヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−または−5−ピロリル、1−、2−または3−ピロリジニル、テトラヒドロ−1−、−2−または−4−イミダゾリル、2,3−ジヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−または−5−ピラゾリル、テトラヒドロ−1−、−3−または−4−ピラゾリル、1,4−ジヒドロ−1−、−2−、−3−または−4−ピリジル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−または−6−ピリジル、1−、2−、3−または4−ピペリジニル、2−、3−または4−モルホリニル、テトラヒドロ−2−、−3−または−4−ピラニル、1,4−ジオキサニル、1,3−ジオキサン−2−、−4−または−5−イル、ヘキサヒドロ−1−、−3−または−4−ピリダジニル、ヘキサヒドロ−1−、−2−、−4−または−5−ピリミジニル、1−、2−または3−ピペラジニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−または−8−キノリル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−,−2−,−3−、−4−、−5−、−6−、−7−または−8−イソキノリル、2−、3−、5−、6−、7−または8−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ−1,4−オキサジニル、
さらに好ましくは2,3−メチレンジオキシフェニル、3,4−メチレンジオキシフェニル、2,3−エチレンジオキシフェニル、3,4−エチレンジオキシフェニル、3,4−(ジフルオロメチレンジオキシ)フェニル、2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−もしくは6−イル、2,3−(2−オキソメチレンジオキシ)フェニルまたはまた3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−6−もしくは−7−イル、さらに好ましくは2,3−ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロ−2−オキソフラニル、3,4−ジヒドロ−2−オキソ−1H−キナゾリニル、2,3−ジヒドロベンゾオキサゾリル、2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾオキサゾリル、2,3−ジヒドロベンズイミダゾリル、1,3−ジヒドロインドール、2−オキソ−1,3−ジヒドロインドールまたは2−オキソ−2,3−ジヒドロベンズイミダゾリルを示すことができる。
Hetは、好ましくはピリミジル、ピリジル、ピリダジニル、ピラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピラゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、フラニル、チオフェニル、ピロリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリルまたはチアジアゾリルを示し、その各々は、非置換であるか、またはHal、Aおよび/もしくはOAによって単置換もしくは二置換されている。
Halは、好ましくはF、ClまたはBr、しかしまたI、特に好ましくはFまたはClを示す。
本発明の全体にわたって、1回よりも多く出現するすべてのラジカルは、同一であるか、または異なっていてもよく、つまり互いに独立している。
式IaまたはIbで表される化合物は、1つまたは2つ以上のキラル中心を有していてもよく、したがって様々な立体異性体の形態で存在し得る。式IaまたはIbは、すべてのこれらの形態を包含する。
したがって、本発明は、特に、前記ラジカルの少なくとも1つが先に示した好ましい意味の1つを有する式IaまたはIbで表される化合物に関する。化合物のいくつかの好ましい群を、以下の従属式Iaa〜Iacによって表すことができ、それは式IaまたはIbに適合し、ここでより詳細に表示しないラジカルは、式IaまたはIbについて示した意味を有するが、ここで、
Iaaにおいて、Arは、フェニルを示し、それは、非置換であるか、またはHal、A、CNおよび/もしくはOAにより単置換、二置換、三置換、四置換もしくは五置換されており;
Iabにおいて、Hetは、ピリミジル、ピリジル、ピリダジニル、ピラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピラゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、フラニル、チオフェニル、ピロリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリルまたはチアジアゾリルを示し、その各々は、非置換であるか、またはHal、Aおよび/もしくはOAにより単置換もしくは二置換されており;
Iacにおいて、Xは、CHまたはNを示し、
Yは、CHまたはNを示し、
は、H、A、(CHAr、(CHHetまたはCycを示し、
は、HまたはCHを示し、
Arは、フェニルを示し、それは、非置換であるか、またはHal、A、CNおよび/もしくはOAにより単置換、二置換、三置換、四置換もしくは五置換されており、
Hetは、ピリミジル、ピリジル、ピリダジニル、ピラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピラゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、フラニル、チオフェニル、ピロリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリルまたはチアジアゾリルを示し、その各々は、非置換であるか、またはHal、Aおよび/もしくはOAにより単置換もしくは二置換されており、
Cycは、3,4,5,6または7個のC原子を有する環状アルキルを示し、それは、非置換であるか、またはOHにより単置換されており、
Aは、1〜10個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキルを示し、ここで1つもしくは2つの隣接していないCHおよび/もしくはCH基は、N、Oおよび/もしくはS原子によって置き換えられていてもよく、ならびに/またはここで1〜7個のH原子は、Rによって置き換えられていてもよく、
は、F、ClまたはOHを示し、
Halは、F、Cl、BrまたはIを示し、
nは、0,1または2を示し、
ただし、
X=CHである場合、Y=Nであり、
または
Y=CHである場合、X=Nである、
ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体であり、すべての比率でのそれらの混合物を含む。
式IaまたはIbで表される化合物およびまたこれらの製造のための出発物質は、加えて、文献(例えばHouben-Weyl, Methoden der organischen Chemie [Methods of Organic Chemistry], Georg-Thieme-Verlag, Stuttgartなどの標準学術書)に記載されているような、それ自体公知の方法により、正確には公知でありおよび前述の反応に適する周知の反応条件下で、製造される。また、ここで、本明細書では詳細には述べない、それ自体公知の変法を使用することができる。
式IaまたはIbで表される化合物の製造のための出発化合物は、一般に知られている。それらが新規である場合、しかしながら、それらを、自体知られている方法によって製造することができる。
式IaまたはIbで表される化合物を、好ましくは、式IIaまたはIIbで表される化合物を式IIIで表される化合物と反応させることによって得ることができる。
式IIIで表される化合物において、Lは、好ましくは、Cl、Br、Iまたは遊離の、もしくは反応的に修飾されたOH基、例えば1〜6個のC原子を有する活性化エステル、イミダゾリドもしくはアルキルスルホニルオキシ(好ましくはメチルスルホニルオキシもしくはトリフルオロメチルスルホニルオキシ)または6個〜10個のC原子を有するアリールスルホニルオキシ(好ましくはフェニルもしくはp−トリルスルホニルオキシ)を示す。
当該反応を、一般に、酸結合剤、好ましくは有機塩基、例えばDIPEA、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ピリジンまたはキノリンの存在下で行う。
アルカリもしくはアルカリ土類金属水酸化物、炭酸塩もしくは重炭酸塩、またはアルカリもしくはアルカリ土類金属、好ましくはカリウム、ナトリウム、カルシウムもしくはセシウムの弱酸の別の塩の添加もまた、好ましい場合がある。
好ましくは、反応を、[ジメチルアミノ−([1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルオキシ)−メチレン]−ジメチル−アンモニウムヘキサフルオロホスフェート[HATU;カップリング試薬]の存在下で、または1−クロロ−N,N,2−トリメチル−1−プロペニルアミンの存在下で行うことができる。
使用する条件に依存して、反応時間は数分〜14日であり、反応温度は約−30°〜140°、通常−10°〜90°、特に約0°〜約70°である。
好適な不活性溶媒の例は、炭化水素、例えばヘキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエンもしくはキシレン;塩素化炭化水素、例えばトリクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロホルムもしくはジクロロメタン;アルコール、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノールもしくはtert−ブタノール;エーテル、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)もしくはジオキサン;グリコールエーテル、例えばエチレングリコールモノメチルもしくはモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム);ケトン、例えばアセトンもしくはブタノン;アミド、例えばアセトアミド、ジメチルアセトアミドもしくはジメチルホルムアミド(DMF);ニトリル、例えばアセトニトリル;スルホキシド、例えばジメチルスルホキシド(DMSO);二硫化炭素;カルボン酸、例えばギ酸もしくは酢酸;ニトロ化合物、例えばニトロメタンもしくはニトロベンゼン;エステル、例えば酢酸エチル、または前記溶媒の混合物である。
特に好ましいのは、アセトニトリル、ジクロロメタンおよび/またはDMFである。
薬学的塩および他の形態
本発明の前述の化合物を、それらの最終的な非塩形態で用いることができる。一方、本発明はまた、これらの化合物を、当該分野で公知の手順によって、種々の有機および無機酸類および塩基類から誘導し得るそれらの薬学的に許容し得る塩の形態で用いることを包含する。式IaまたはIbで表される化合物の薬学的に許容し得る塩の形態は、大部分、慣用的な方法によって製造される。式IaまたはIbで表される化合物がカルボキシル基を含む場合は、この好適な塩の1種を、当該化合物を好適な塩基と反応させて対応する塩基付加塩を得ることによって生成することができる。このような塩基は、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化リチウムを含むアルカリ金属水酸化物;アルカリ土類金属水酸化物、例えば水酸化バリウムおよび水酸化カルシウム;アルカリ金属アルコキシド類、例えばカリウムエトキシドおよびナトリウムプロポキシド;ならびに種々の有機塩基、例えばピペリジン、ジエタノールアミンおよびN−メチルグルタミンである。
式IaまたはIbで表される化合物のアルミニウム塩が、同様に包含される。式IaまたはIbで表される数種の化合物の場合、これらの化合物を、薬学的に許容し得る有機および無機酸類、例えばハロゲン化水素、例えば塩化水素、臭化水素またはヨウ化水素、他の鉱酸およびそれらの対応する塩、例えば硫酸塩、硝酸塩またはリン酸塩など、ならびにアルキルおよびモノアリールスルホン酸塩類、例えばエタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩およびベンゼンスルホン酸塩、ならびに他の有機酸およびそれらの対応する塩、例えば酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、アスコルビン酸塩などで処置することによって、酸付加塩を生成することができる。
したがって、式IaまたはIbで表される化合物の薬学的に許容し得る酸付加塩は、以下のものを含む:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アルギニン酸塩(arginate)、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシル酸塩)、重硫酸塩、重亜硫酸塩、臭化物、酪酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、カプリル酸塩、塩化物、クロロ安息香酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、リン酸二水素塩、ジニトロ安息香酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、ギ酸塩、ガラクタル酸塩(ムチン酸から)、ガラクツロン酸塩、グルコヘプタン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミコハク酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、イソ酪酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタリン酸塩、メタンスルホン酸塩、メチル安息香酸塩、リン酸一水素塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、オレイン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、フェニル酢酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩、フタル酸塩、しかしこれは、限定を表すものではない。
さらに、本発明の化合物の塩基性塩は、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、鉄(III)、鉄(II)、リチウム、マグネシウム、マンガン(III)、マンガン(II)、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛塩を含むが、これは、限定を表すことを意図しない。前述の塩の中で、好ましいのは、アンモニウム;アルカリ金属塩、ナトリウムおよびカリウム、ならびにアルカリ土類金属塩、カルシウムおよびマグネシウムである。
薬学的に許容し得る有機無毒性塩基から誘導される式IaまたはIbで表される化合物の塩は、第一、第二および第三アミン類、また天然に存在する置換アミン類を含む置換アミン類、環状アミン類、ならびに塩基性イオン交換樹脂、例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、クロロプロカイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン(ベンザチン)、ジシクロヘキシルアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン(hydrabamine)、イソプロピルアミン、リドカイン、リシン、メグルミン、N−メチル−D−グルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン類、テオブロミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミンおよびトリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン(トロメタミン)の塩を含むが、これは、制限を表すことを意図しない。
塩基性窒素含有基を含む本発明の化合物を、剤、例えば(C〜C)アルキルハロゲン化物、例えば塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、イソプロピルおよびtert−ブチル;ジ(C〜C)アルキル硫酸塩、例えば硫酸ジメチル、ジエチルおよびジアミル;(C10〜C18)アルキルハロゲン化物、例えば塩化、臭化およびヨウ化デシル、ドデシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリル;ならびにアリール(C〜C)アルキルハロゲン化物、例えば塩化ベンジルおよび臭化フェネチルを用いて四級化することができる。本発明の水溶性および油溶性の化合物を共に、このような塩を用いて製造することができる。
好ましい前述の薬学的塩は、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、ベシル酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、ヘミコハク酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、イセチオン酸塩、マンデル酸塩、メグルミン、硝酸塩、オレイン酸塩、ホスホン酸塩、ピバリン酸塩、リン酸ナトリウム、ステアリン酸塩、硫酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、チオリンゴ酸塩、トシル酸塩およびトロメタミンを含むが、これは、制限を表すことを意図しない。
特に好ましいのは、塩酸塩、二塩酸塩、臭化水素酸塩、マレイン酸塩、メシラート、リン酸塩、硫酸塩およびコハク酸塩である。
式IaまたはIbで表される塩基性化合物の酸付加塩を、遊離塩基形態を十分な量の所望の酸と接触させ、慣用的な方法で塩の生成を引き起こさせることによって製造する。塩形態を塩基と接触させ、慣用の方法で遊離塩基を単離することによって、遊離塩基を再生することができる。遊離塩基形態は、ある観点において、いくつかの物性、例えば極性溶媒への溶解性の点で、対応する塩形態と異なる;しかし、本発明の目的のためには、塩は、他の点ではそれぞれの遊離塩基形態に相当する。
述べたとおり、式IaまたはIbで表される化合物の薬学的に許容し得る塩基付加塩は、金属またはアミン類、例えばアルカリ金属およびアルカリ土類金属または有機アミン類を用いて生成する。好ましい金属は、ナトリウム、カリウム、マグネシウムおよびカルシウムである。好ましい有機アミン類は、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチル−D−グルカミンおよびプロカインである。
本発明の酸性化合物の塩基付加塩を、遊離酸形態を十分な量の所望の塩基と接触させ、慣用的な方法で塩の生成を引き起こさせることによって製造する。塩形態を酸と接触させ、慣用的な方法で遊離酸を単離することによって、遊離酸を再生することができる。遊離酸形態は、ある観点において、いくつかの物性、例えば極性溶媒への溶解性の点で、対応する塩形態と異なる;しかし、本発明の目的のためには、塩は、他の点ではそれぞれの遊離酸形態に相当する。
本発明の化合物が、このタイプの薬学的に許容し得る塩を生成することができる1つよりも多い基を含む場合には、本発明はまた、多重塩を包含する。典型的な多重塩形態には、例えば、重酒石酸塩、二酢酸塩、二フマル酸塩、ジメグルミン、二リン酸塩、二ナトリウムおよび三塩酸塩が含まれるが、これは、制限を表すことを意図しない。
前述に関し、本文脈における表現「薬学的に許容し得る塩」は、式IaまたはIbで表される化合物をその塩の1種の形態で含む活性成分を意味するものと解釈されることが明らかであり、特に、この塩形態が、活性成分に対して、前に用いられていた活性成分の遊離形態または活性成分のすべての他の塩形態と比較して改善された薬物動態学的特性を付与する場合は、このように解釈されることが明らかである。活性成分の薬学的に許容し得る塩形態はまた、活性成分に前には有していなかった所望の薬物動態学的特性を初めて付与することができ、さらに、この活性成分の薬力学に対して身体における治療的有効性に関する正の影響を有することができる。
同位体
さらに、式IaまたはIbで表される化合物が同位体で標識されたその形態を含むことを、意図する。式IaまたはIbで表される化合物の同位体で標識された形態は、化合物の1個または2個以上の原子が通常天然に存在する原子の原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子(単数)または原子(複数)によって置き換えられているという事実とは別に、この化合物と同一である。
容易に商業的に入手でき、周知の方法によって式IaまたはIbで表される化合物に包含させることができる同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体、例えば、それぞれH、H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18Fおよび36CIを含む。前述の同位体および/または他の原子の他の同位体の1種または2種以上を含む式IaまたはIbで表される化合物、そのプロドラッグまたは薬学的に許容し得る塩は、本発明の一部であることを意図する。式IaまたはIbで表される同位体で標識した化合物を、多数の有益な方法において使用することができる。
例えば、例えばHまたは14Cなどの放射性同位体が包含された式IaまたはIbで表される同位体で標識した化合物は、医薬および/または基質の組織分布アッセイに適している。これらの放射性同位体、つまりトリチウム(H)および炭素14(14C)は、単純な調製および優れた検出可能性のために特に好ましい。より重い同位体、例えば重水素(2H)の式IaまたはIbで表される化合物中への包含は、この同位体で標識した化合物のより高い代謝安定性のために治療的利点を有する。
より高い代謝安定性は、増加したin vivoでの半減期またはより低い投与量に直接変換可能であり、それは、ほとんどの状況の下で本発明の好ましい態様を表す。式IaまたはIbで表される同位体で標識した化合物を、通常、本テキスト中の合成スキームおよび関連する記載に、例の部に、ならびに調製の部に開示した手順を行うことによって製造することができ、同位体で標識していない反応体を容易に入手できる同位体で標識した反応体によって交換する。
重水素(H)をまた、化合物の酸化的代謝を一次反応速度の同位体効果(primary kinetic isotope effect)によって操作するための目的で、式IaまたはIbで表される化合物に包含させることもできる。一次反応速度の同位体効果は、同位体核の交換に起因する化学反応の速度の変化であり、それは、この同位体交換の後に共有結合形成に必要な基底状態エネルギーの変化によって順に引き起こされる。より重い同位体の交換の結果、通常、化学結合のための基底状態エネルギーの低下がもたらされ、したがって律速的な結合破壊において速度の低下が生じる。
結合破壊が、多生成物反応の座標に沿った鞍点領域において、またはその近辺で生じる場合には、生成物分布比を、実質的に変化させることができる。説明のために:重水素が炭素原子に交換可能でない位置において結合する場合には、k/k=2〜7の速度差が、典型的である。この速度差を、酸化を受けやすい式IaまたはIbで表される化合物に首尾よく適用する場合には、in vivoでのこの化合物のプロフィールを大幅に修正し、改善された薬物動態学的特性をもたらすことができる。
治療薬を発見し、進展させる場合には、当業者は、薬物動態学的パラメーターを最適化し、同時に所望のin vitro特性を保持することを試みる。薬物動態学的プロフィールの乏しい多くの化合物が酸化的代謝を受けやすいものと推測することは、合理的である。
現在利用可能なin vitroでの肝臓ミクロソームアッセイは、このタイプの酸化的代謝の経過についての有用な情報を提供し、それによって次に、かかる酸化的代謝に対する耐性によって改善された安定性を有する式IaまたはIbで表される重水素化された化合物の合理的な設計が可能になる。
式IaまたはIbで表される化合物の薬物動態学的プロフィールにおける著しい改良が、それによって得られ、in vivo半減期(t/2)、最大の治療効果における濃度(Cmax)、用量反応曲線下面積(AUC)およびFの増加の点において;ならびに低下したクリアランス、用量および物質コストの点において定量的に表すことができる。
以下は、上記のものを例示することを意図する:酸化的代謝のための攻撃の複数の潜在的な部位、例えばベンジル水素原子および窒素原子に結合した水素原子を有する式IaまたはIbで表される化合物を、水素原子の様々な組み合わせが重水素原子によって置き換えられ、したがってこれらの水素原子のいくつか、ほとんどまたはすべてが重水素原子によって置き換えられている一連の類似体として製造する。半減期決定によって、酸化的代謝に対する耐性の改善が改善される程度の好ましく、かつ正確な決定が可能になる。このようにして、基本化合物の半減期を、このタイプの重水素−水素交換の結果、最高100%まで延長することができることが決定される。
式IaまたはIbで表される化合物における重水素−水素交換をまた、望ましくない有毒な代謝産物を減少させるか、または消失させるための出発化合物の代謝産物範囲の好ましい修正を達成するために使用することもできる。例えば、有毒な代謝産物が酸化的炭素−水素(C−H)結合切断によって生じる場合には、重水素化された類似体が、特定の酸化が律速ステップでない場合であっても不要な代謝産物の産生を大幅に減少させるか、または消失させるであろうことを合理的に推測することができる。重水素−水素交換に関しての先端技術に関するさらなる情報は、例えばHanzlik et al., J. Org. Chem. 55, 3992-3997, 1990、Reider et al., J. Org. Chem. 52, 3326-3334, 1987、Foster, Adv. Drug Res. 14, 1-40, 1985、Gillette et al, Biochemistry 33(10) 2927-2937, 1994およびJarman et al. Carcinogenesis 16(4), 683-688, 1993に見出され得る。
本発明はさらに、式IaまたはIbで表される少なくとも1種の化合物ならびに/または、それらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物、および任意に賦形剤および/または補助剤を含む医薬に関する。
医薬製剤を、投薬単位あたり所定量の活性成分を含む投薬単位の形態で、投与することができる。かかる単位は、処置される状態、投与の方法、ならびに患者の年齢、体重および状態に依存して、例えば0.5mg〜1g、好ましくは1mg〜700mg、特に好ましくは5mg〜100mgの本発明の化合物を含んでもよく、または医薬製剤を、投薬単位あたり所定量の活性成分を含む投薬単位の形態で投与してもよい。好ましい投薬単位製剤は、前に示されるように、毎日の用量もしくは部分的用量を含むもの、または活性成分のこの対応する部分である。さらに、このタイプの医薬製剤を、薬学分野で周知の方法を用いて製造することができる。
医薬製剤を、すべての所望の好適な方法による、例えば経口(口腔内もしくは舌下を含む)、直腸内、鼻腔内、局所的(口腔内、舌下もしくは経皮的を含む)、膣内または非経口(皮下、筋肉内、静脈内もしくは皮内を含む)方法による投与に適合させることができる。このような製剤を、薬学分野で公知のすべての方法を用いて、例えば活性成分を賦形剤(単数もしくは複数)または補助剤(単数もしくは複数)と合わせることによって製造することができる。
経口投与に適合した医薬製剤を、別個の単位、例えばカプセルもしくは錠剤;散剤もしくは顆粒;水性もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液;食用発泡体もしくは発泡体食品;または水中油型液体エマルジョンもしくは油中水型液体エマルジョンとして投与することができる。
したがって、例えば、錠剤またはカプセルの形態での経口投与の場合、活性成分要素を、経口的な、無毒性の、かつ薬学的に許容し得る不活性賦形剤、例えばエタノール、グリセロール、水などと組み合わせることができる。散剤を、化合物を好適な微細な大きさに粉砕し、これを同様にして粉砕した薬学的賦形剤、例えば食用炭水和物、例えばデンプンまたはマンニトールと混合することによって製造する。風味剤、保存剤、分散剤および色素が、同時に存在してもよい。
カプセルを、上記のように散剤混合物を製造し、成形したゼラチン殻をそれで充填することによって製造する。流動促進剤および潤滑剤、例えば固体形態での高度に分散性のケイ酸、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたはポリエチレングリコールを、充填操作の前に散剤混合物に添加することができる。崩壊剤または可溶化剤、例えば寒天、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウムを、同様に加えて、カプセルを服用した後の医薬の有効性を改善してもよい。
加えて、所望により、または所要に応じて、好適な結合剤、潤滑剤および崩壊剤ならびに染料を、同様に混合物中に包含させることができる。好適な結合剤は、デンプン、ゼラチン、天然糖類、例えばグルコースまたはベータ−ラクトース、トウモロコシから製造された甘味剤、天然および合成ゴム、例えばアカシア、トラガカントまたはアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ろうなどを含む。これらの投薬形態で用いられる潤滑剤は、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどを含む。崩壊剤は、限定されずに、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンゴムなどを含む。錠剤を、例えば散剤混合物を製造し、混合物を顆粒化または乾燥圧縮し、潤滑剤および崩壊剤を添加し、混合物全体を圧縮して錠剤を得ることによって処方する。
散剤混合物を、好適な方法で粉砕した化合物を上記のように希釈剤または塩基と、および任意に結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチンまたはポリビニルピロリドン、溶解遅延剤、例えばパラフィン、吸収促進剤、例えば第四級塩および/または吸収剤、例えばベントナイト、カオリンまたはリン酸二カルシウムと混合することによって製造する。散剤混合物を、それを結合剤、例えばシロップ、デンプンペースト、アラビアゴム粘液またはセルロースの溶液またはポリマー材料で湿潤させ、それをふるいに通過させて押圧することによって顆粒化することができる。顆粒化の代替として、散剤混合物を、打錠機に通し、不均一な形状の塊を得、それを崩壊させて、顆粒を形成することができる。
顆粒を、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルクまたは鉱油を添加することによって潤滑化して、錠剤流延型への粘着を防止することができる。次に、潤滑化した混合物を圧縮して、錠剤を得る。本発明の化合物をまた、自由流動の不活性賦形剤と組み合わせ、次に直接圧縮して、顆粒化または乾燥圧縮工程を行わずに錠剤を得ることもできる。セラック密封層、糖またはポリマー材料の層およびろうの光沢層からなる透明な、または不透明な保護層が、存在してもよい。色素を、これらのコーティングに加えて、異なる投薬単位間を区別することができるようにすることができる。
経口液体、例えば溶液、シロップおよびエリキシル剤を、投薬単位の形態で製造し、そのようにして所定量が予め特定された量の化合物を含むようにすることができる。シロップを、化合物を水性溶液に好適な風味剤と共に溶解することによって製造することができ、一方エリキシル剤を、無毒性アルコール性ビヒクルを用いて製造する。懸濁液を、化合物を無毒性ビヒクル中に分散させることによって処方することができる。可溶化剤および乳化剤、例えばエトキシル化イソステアリルアルコール類およびポリオキシエチレンソルビトールエーテル類、保存剤、風味添加剤、例えばペパーミント油もしくは天然甘味剤もしくはサッカリン、または他の人工甘味料などを、同様に添加することができる。
経口投与用の投薬単位製剤を、所望により、マイクロカプセル中にカプセル封入することができる。製剤をまた、放出が延長されるかまたは遅延されるように、例えば粒子状材料をポリマー、ろうなどの中にコーティングするか、または包埋することによって製造することができる。
式IaまたはIbで表される化合物ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体をまた、リポソーム送達系、例えば小さな単層小胞(small unilamellar vesicles)、大きな単層小胞(large unilamellar vesicles)、および多層小胞(multilamellar vesicles)の形態で投与することができる。リポソームを、種々のリン脂質、例えばコレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリン類から生成することができる。
式IaまたはIbで表される化合物ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および生理学的に官能性の誘導体をまた、化合物分子が結合した個別の担体としてモノクローナル抗体を用いて送達することができる。当該化合物をまた、標的化された医薬担体としての可溶性ポリマーに結合させることができる。このようなポリマーは、パルミトイルラジカルにより置換されたポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパラタミドフェノール(polyhydroxyethylaspartamidophenol)またはポリエチレンオキシドポリリジンを包含することができる。当該化合物をさらに、医薬の制御された放出を達成するのに適する生分解性ポリマーの群、例えばポリ乳酸、ポリ−エプシロン−カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル類、ポリアセタール類、ポリジヒドロキシピラン類、ポリシアノアクリレート類、およびヒドロゲルの架橋ブロックコポリマーまたは両親媒性のブロックコポリマーに結合することができる。
経皮的投与に適合した医薬製剤を、レシピエントの表皮との長期間の、密接な接触のための独立した硬膏剤として投与することができる。したがって、例えば、活性成分を、Pharmaceutical Research, 3(6), 318 (1986)に一般的に記載されているように、イオン泳動により硬膏剤から送達することができる。
局所投与に適合した医薬化合物を、軟膏、クリーム、懸濁液、ローション、散剤、溶液、ペースト、ゲル、スプレー、エアゾールまたは油として処方することができる。
目または他の外部組織、例えば口および皮膚の処置のために、製剤を、好ましくは、局所用軟膏またはクリームとして適用する。軟膏を施与するための製剤の場合、活性成分を、パラフィン系または水混和性クリームベースのいずれかと共に用いることができる。あるいはまた、活性成分を処方して、水中油型クリームベースまたは油中水型ベースのクリームを得ることができる。
目への局所的適用に適合した医薬製剤には、点眼剤が含まれ、ここで活性成分を、好適な担体、特に水性溶媒中に溶解させるか、または懸濁させる。
口における局所的適用に適合した医薬製剤は、薬用キャンディー、トローチおよび洗口剤を包含する。
直腸内投与に適合した医薬製剤を、坐剤または浣腸剤の形態で投与することができる。
担体物質が固体であって鼻腔内投与に適合した医薬製剤は、例えば20〜500ミクロンの範囲内の粒子の大きさを有する粗い粉末を含み、これを、嗅ぎタバコを服用する方法で、すなわち鼻に近接して保持した散剤を含む容器からの鼻道を介する迅速な吸入によって投与する。担体物質としての液体とともに鼻腔内スプレーまたは点鼻剤で投与するのに好適な製剤は、水または油に溶解した活性成分溶液を包含する。
吸入による投与に適合した医薬製剤は、微細粒子状細粉またはミストを含み、これは、エアゾール、噴霧器または吸入器を有する種々のタイプの加圧ディスペンサーによって生じせしめ得る。
膣内投与に適合した医薬製剤を、膣坐薬、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、発泡体またはスプレー製剤として投与することができる。
非経口投与に適合した医薬製剤は、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤および溶質を含む水性および非水性の無菌注射溶液であって、それによって製剤が処置されるべきレシピエントの血液と等張になるもの;ならびに水性の、および非水性の無菌懸濁液であって、懸濁媒体および増粘剤を含むことができるもの、を含む。製剤を、単一用量または複数用量の容器、例えば密封したアンプルおよびバイアルで投与してもよく、使用の直前に無菌の担体液体、例えば注射用水を添加することのみを要するように、フリーズドライ(freeze-dried)(凍結乾燥(lyophilised))状態で貯蔵してもよい。レシピに従って製造される注射溶液および懸濁液は、無菌の散剤、顆粒および錠剤から製造することができる。
上記で特に述べた構成成分に加えて、製剤はまた、製剤の特定のタイプに関して当該分野において通常である他の剤をも含むことができることは、言うまでもない;したがって、例えば、経口投与に適する製剤は、風味剤を含んでいてもよい。
式IaまたはIbで表される化合物の治療的有効量は、例えば、動物の年齢および体重、処置を必要とする正確な状態およびその重篤度、製剤の性質および投与の方法を含む多くの因子に依存し、最終的には、処置する医師または獣医師によって決定される。しかしながら、本発明の化合物の有効量は、一般的に、1日あたり0.1〜100mg/レシピエント(哺乳動物)の体重1kgの範囲内および特に典型的には1日あたり1〜10mg/体重1kgの範囲内である。したがって、体重が70kgである成体の哺乳動物についての1日あたりの実際の量は、通常は70〜700mgであり、ここで、この量を、1日あたりの単一の用量として、または通常は1日あたり一連の部分用量(例えば2回分、3回分、4回分、5回分もしくは6回分)で投与し、したがって合計の1日用量が同一であるようにすることができる。その塩もしくは溶媒和物の、または生理学的に官能性の誘導体の有効量を、本発明の化合物自体の有効量の比として決定することができる。同様の用量が、前述の他の状態の処置に適すると、推測することができる。
このタイプの併用処置を、処置の個々の構成成分の同時の、連続的な、または別個の施しを活用することによって達成することができる。このタイプの組み合わせ生成物は、本発明の化合物を使用する。
本発明はさらに、式IaまたはIbで表される化合物ならびに/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物の少なくとも1種と、少なくとも1種の他の医薬活性成分とを含む医薬に関する。
本発明はまた、
(a)式IaまたはIbで表される化合物ならびに/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物の有効量、
ならびに
(b)さらなる医薬活性成分の有効量
の別個のパックからなるセット(キット)に関する。
セットは、好適な容器、例えば箱、個別のビン、袋またはアンプルを含む。セットは、例えば、各々が有効量の式IaまたはIbで表される化合物ならびに/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、溶媒和物および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物、
ならびに、溶解した形態または凍結乾燥形態での有効量のさらなる医薬活性成分
を含む個別のアンプルを含んでもよい。
本明細書中で使用する「処置」は、障害または疾患と関連する徴候の全体的な、もしくは部分的な軽減、または当該徴候のさらなる進行もしくは悪化の緩徐化、もしくは停止、または疾患もしくは障害を発症する危険にある対象における疾患もしくは障害の防止もしくは予防を意味する。
式IaまたはIbで表される化合物に関連する用語「有効量」は、障害または疾患と関連する徴候を全体的に、もしくは部分的に軽減するか、または当該徴候のさらなる進行もしくは悪化を緩徐化、もしくは停止するか、または本明細書中に開示した疾患を有するかもしくは発症する危険にある対象における疾患もしくは障害、例えば炎症性状態、免疫学的状態、がんもしくは代謝的状態を防止するかもしくは予防を提供することができる量を意味することができる。
一態様において、式IaまたはIbで表される化合物の有効量は、細胞におけるPDHKを例えばin vitroまたはin vivoで阻害する量である。いくつかの態様において、有効量の式IaまたはIbで表される化合物は、細胞におけるPDHKを、処理していない細胞のPDHKの活性と比較して10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または99%まで阻害する。例えば医薬組成物中の有効量の式IaまたはIbで表される化合物は、所望の効果を発揮するレベル;例えば経口投与および非経口的投与の両方のための単位投薬において対象の体重の約0.005mg/kg〜対象の体重の約10mg/kgにあり得る。
使用
本発明は特に、がん、糖尿病および心臓虚血の処置のための使用のための、式IaまたはIbで表される化合物、ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物に関する。
さらに、本発明は、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高血糖症、脂質異常症、アテローム性動脈硬化症、心不全、心筋症、心筋虚血、高乳酸血症、ミトコンドリア病、ミトコンドリア脳筋症の処置のための使用のための、式IaまたはIbで表される化合物ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物に関する。
本発明は特に、がん、糖尿病および心臓虚血を処置または防止する方法であって、それを必要とする対象に、有効量の式IaもしくはIbで表される化合物またはそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体、立体異性体もしくは溶媒和物を投与することを含む、前記方法に関する。
また包含されるのは、式IaもしくはIbで表される化合物ならびに/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体の、哺乳動物におけるPDHK誘発疾患またはPDHK誘発状態の処置または防止のための医薬の調製のための使用であり、この方法に対して、本発明による化合物の治療的に有効な量を、かかる処置を必要としている病気の哺乳動物に投与する。治療的量は、特定の疾患に応じて変化し、当業者によって過度の努力を伴わずに決定され得る。
表現「PDHK誘発疾患または状態」は、PDHKの活性に依存する病理学的状態を指す。PDHK活性に関連する疾患には、がん、糖尿病および心臓虚血が含まれる。
本発明は、特に、PDHKの阻害、調節および/または変調が役割を果たす疾患の処置のための使用のための、式IaまたはIbで表される化合物およびそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物に関する。
本発明は、特にPDHKの阻害のための使用のための、式IaまたはIbで表される化合物ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物に関する。
式IaまたはIbで表される化合物が処置または防止するのに有用である代表的ながんは、頭部、頸部、目、口、喉、食道、気管支、喉頭、咽頭、胸、骨、肺、結腸、直腸、胃、前立腺、膀胱、子宮、子宮頸部、乳房、卵巣、精巣または他の生殖器、皮膚、甲状腺、血液、リンパ節、腎臓、肝臓、膵臓、脳、中枢神経系のがん、固形腫瘍および血液由来の腫瘍を含むが、それらには限定されない。
さらに、式IaまたはIbで表される化合物が処置または防止するのに有用である代表的ながんは、脳のがん(神経膠腫)、神経膠芽腫、白血病、Bannayan-Zonana症候群、カウデン病、レルミット−デュクロ病、乳がん、炎症性乳がん、ウィルムス腫瘍、ユーイング肉腫、横紋筋肉腫、上衣腫、髄芽腫、結腸、頭頸部、腎臓、肺、肝臓、メラノーマ、卵巣、膵臓、前立腺、肉腫、骨肉腫、骨の巨細胞腫および甲状腺を含む。
好ましくは、本発明は、疾患ががんである方法に関する。
特に好ましくは、本発明は、疾患ががんである方法に関し、投与が、同時、連続的または少なくとも1種の他の活性薬剤の投与との交互である。
式IaまたはIbで表される開示した化合物を、抗がん剤を含む他の既知の治療薬と組み合わせて投与することができる。本明細書中で使用する用語「抗がん剤」は、がんを処置する目的のためにがんを有する患者に投与されるあらゆる剤に関する。
上に定義した抗がん処置を、単独療法として適用してもよいか、または本明細書に開示した式IaもしくはIbで表される化合物に加えて、従来の外科手術もしくは放射線療法もしくは医薬療法を含んでもよい。かかる医薬療法、例えば化学療法または標的療法は、以下の抗腫瘍剤の1種以上、しかし好ましくは1種を含んでもよい:
アルキル化剤
例えばアルトレタミン、ベンダムスチン、ブスルファン、カルムスチン、クロラムブシル、クロルメチン、シクロホスファミド、ダカルバジン、イホスファミド、インプロスルファン、トシラート、ロムスチン、メルファラン、ミトブロニトール、ミトラクトール、ニムスチン、ラニムスチン、テモゾロミド、チオテパ、トレオスルファン、メクロレタミン、カルボコン;アパジコン、ホテムスチン、グルホスファミド(glufosfamide)、パリホスファミド(palifosfamide)、ピポブロマン、トロホスファミド、ウラムスチン(uramustine)、TH−302、VAL−083
白金化合物
例えばカルボプラチン、シスプラチン、エプタプラチン(eptaplatin)、ミリプラチン水和物、オキサリプラチン、ロバプラチン(lobaplatin)、ネダプラチン、ピコプラチン、サトラプラチン;ロバプラチン、ネダプラチン、ピコプラチン、サトラプラチン;
DNA変化剤
例えばアムルビシン、ビサントレン(bisantrene)、デシタビン、ミトキサントロン、プロカルバジン、トラベクテジン、クロファラビン;アムサクリン、ブロスタリシン(brostallicin)、ピクサントロン、ラロムスチン(laromustine)1、3
トポイソメラーゼインヒビター
例えばエトポシド、イリノテカン、ラゾキサン、ソブゾキサン、テニポシド、トポテカン;アモナフィド(amonafide)、ベロテカン(belotecan)、エリプチニウムアセタート(elliptinium acetate)、ボレロキシン;
微小管修正剤
例えばカバジタキセル、ドセタキセル、エリブリン、イクサベピロン、パクリタキセル、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ビンデシン、ビンフルニン;フォスブレタブリン、テセタキセル(tesetaxel);
代謝拮抗薬
例えばアスパラギナーゼ3、アザシチジン、レボホリナートカルシウム、カペシタビン、クラドリビン、シタラビン、エノシタビン、フロクスウリジン、フルダラビン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、メルカプトプリン、メトトレキサート、ネララビン、ペメトレキセド、プララトレキサート、アザチオプリン、チオグアニン、カルモフール;ドキシフルリジン、エラシタラビン(elacytarabine)、ラルチトレキセド、サプラシタビン(sapacitabine)、テガフール2、3、トリメトレキサート;
抗がん抗生物質
例えばブレオマイシン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、レバミソール、ミルテホシン、マイトマイシンC、ロミデプシン、ストレプトゾシン、バルルビシン、ジノスタチン、ゾルビシン、ダウノルビシン、プリカマイシン;アクラルビシン、ペプロマイシン、ピラルビシン;
ホルモン/アンタゴニスト
例えばアバレリックス、アビラテロン、ビカルタミド、ブセレリン、カルステロン、クロロトリアニセン、デガレリクス、デキサメタゾン、エストラジオール、フルオコルトロン、フルオキシメステロン、フルタミド、フルベストラント、ゴセレリン、ヒストレリン、リュープロレリン、メゲストロール、ミトタン、ナファレリン、ナンドロロン、ニルタミド、オクトレオチド、プレドニゾロン、ラロキシフェン、タモキシフェン、サイロトロピンアルファ、トレミフェン、トリロスタン、トリプトレリン、ジエチルスチルベストロール;アコルビフェン(acolbifene)、ダナゾール、デスロレリン(deslorelin)、エピチオスタノール、オルテロネル(orteronel)、エンザルタミド1,3
アロマターゼインヒビター
例えばアミノグルテチミド、アナストロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、レトロゾール、テストラクトン;ホルメスタン;
小分子キナーゼインヒビター
例えばクリゾチニブ、ダサチニブ、エルロチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、パゾパニブ、レゴラフェニブ、ルキソリチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、バンデタニブ、ベムラフェニブ、ボスチニブ、ゲフィチニブ、アキシチニブ;アファチニブ、アリサーチブ(alisertib)、ダブラフェニブ、ダコミチニブ(dacomitinib)、ジナシクリブ(dinaciclib)、ドビチニブ(dovitinib)、エンザスタウリン、ニンテダニブ、レンバチニブ、リニファニブ、リンシチニブ(linsitinib)、マシチニブ(masitinib)、ミドスタウリン(midostaurin)、モテサニブ、ネラチニブ、オランチニブ(orantinib)、ペリフォシン、ポナチニブ、ラドチニブ(radotinib)、リゴセルチブ(rigosertib)、ティピファニブ、チバンチニブ、チボザニブ、トラメチニブ、ピマセルチブ(pimasertib)、ブリバニブアラニナート、セジラニブ、アパチニブ(apatinib)、カボザンチニブS−マラート1,3、イブルチニブ1,3、イコチニブ(icotinib)、ブパルリシブ(buparlisib)、シパチニブ(cipatinib)、コビメチニブ1,3、イデラリシブ1,3、フェドラチニブ(fedratinib)1、XL−647
光線感作物質
例えばメトキサレン;ポルフィマーナトリウム、タラポルフィン、テモポルフィン;
抗体
例えばアレムツズマブ、ベシレソマブ、ブレンツキシマブベドチン、セツキシマブ、デノスマブ、イピリムマブ、オファツムマブ、パニツムマブ、リツキシマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ、ベバシズマブ、ペルツズマブ2,3;カツマキソマブ、エロツズマブ、エプラツズマブ、ファーレツズマブ、モガムリズマブ、ネシツムマブ、ニモツズマブ(nimotuzumab)、オビヌツズマブ、オカラツズマブ(ocaratuzumab)、オレゴボマブ、ラムシルマブ、リロツムマブ、シルツキシマブ、トシリズマブ、ザルツムマブ、ザノリムマブ、マツズマブ、ダロツズマブ(dalotuzumab)1,2,3、オナルツズマブ(onartuzumab)1,3、ラコツモマブ(racotumomab)、タバルマブ(tabalumab)1,3、EMD−525797、ニボルマブ1,3
サイトカイン
例えばアルデスロイキン、インターフェロンアルファ、インターフェロンアルファ2a、インターフェロンアルファ2b2、3;セルモロイキン、タソネルミン、テセロイキン、オプレルベキン1,3、組換えインターフェロンベータ−1a
薬物複合体
例えばデニロイキンジフチトクス、イブリツモマブチウキセタン、イオベングアン(iobenguane)I123、プレドニムスチン、トラスツズマブエムタンシン、エストラムスチン、ゲムツズマブ、オゾガマイシン、アフリベルセプト;シトレデキンベスドトックス(cintredekin besudotox)、エドトレオチド(edotreotide)、イノツズマブオゾガマイシン、ナプツモマブ・エスタフェナトクス、オポルツズマブモナトックス(oportuzumab monatox)、テクネチウム(99mTc)アルシツモマブ1,3、ビンタフォリド1,3
ワクチン
例えばシプロイセル;ビテスペン、エメペピムト(emepepimut)−S、oncoVAX、リンドペピムト(rindopepimut)、troVax、MGN−1601、MGN−1703
その他
アリトレチノイン、ベキサロテン、ボルテゾミブ、エベロリムス、イバンドロン酸、イミキモド、レナリドミド、レンチナン、メチロシン、ミファムルチド、パミドロン酸、ペグアスパルガーゼ、ペントスタチン、シプロイセル、シゾフィラン、タミバロテン、テムシロリムス、サリドマイド、トレチノイン、ビスモデギブ、ゾレドロン酸、ボリノスタット;セレコキシブ、シレンジチド(cilengitide)、エンチノスタット(entinostat)、エタニダゾール、ガネテスピブ(ganetespib)、イドロノキシル(idronoxil)、イニパリブ(iniparib)、イキサゾミブ(ixazomib)、ロニダミン、ニモラゾール、パノビノスタット、ペレチノイン、プリチデプシン(plitidepsin)、ポマリドミド、プロコダゾール(procodazol)、リダフォロリムス、タスキニモド(tasquinimod)、テロトリスタット(telotristat)、チマルファシン(thymalfasin)、チラパザミン、トレドスタット(tosedostat)、トラベデルセン、ウベニメクス、バルスポダル(valspodar)、ゲンジシン(gendicine)、ピシバニール、レオリシン(reolysin)、レタスピマイシン塩酸塩1、3、トレバナニブ(trebananib)2,3、ビルリジン(virulizin)、カーフィルゾミブ1,3、エンドスタチン、イムコテル(immucothel)、ベリノスタット(belinostat)、MGN−1703
Prop. INN(提唱された国際一般的名称(Proposed International Nonproprietary Name))
Rec. INN(推奨された国際一般的名称(Recommended International Nonproprietary names))
USAN(米国一般名(United States Adopted Name))
INNなし。
以下の略語は、それぞれ以下の定義を指す:
aq(水性)、h(時間)、g(グラム)、L(リットル)、mg(ミリグラム)、MHz(メガヘルツ)、min.(分)、mm(ミリメートル)、mmol(ミリモル)、mM(ミリモル)、m.p.(融点)、eq(当量)、mL(ミリリットル)、L(マイクロリットル)、ACN(アセトニトリル)、AcOH(酢酸)、CDCl(重水素化クロロホルム)、CDOD(重水素化メタノール)、CHCN(アセトニトリル)、c−hex(シクロヘキサン)、DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)、DCM(ジクロロメタン)、DIC(ジイソプロピルカルボジイミド)、DIEA(ジイソプロピルエチル−アミン)、DMF(ジメチルホルムアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、DMSO−d(重水素化ジメチルスルホキシド)、EDC(1−(3−ジメチル−アミノ−プロピル)−3−エチルカルボジイミド)、ESI(エレクトロスプレーイオン化)、EtOAc(酢酸エチル)、EtO(ジエチルエーテル)、EtOH(エタノール)、HATU(ジメチルアミノ−([1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルオキシ)−メチレン]−ジメチル−アンモニウムヘキサフルオロホスフェート)、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)、i−PrOH(2−プロパノール)、KCO(炭酸カリウム)、LC(液体クロマトグラフィー)、MeOH(メタノール)、MgSO(硫酸マグネシウム)、MS(質量分析)、MTBE(メチルtert−ブチルエーテル)、NaHCO(重炭酸ナトリウム)、NaBH(水素化ホウ素ナトリウム)、NMM(N−メチルモルホリン)、NMR(核磁気共鳴)、PyBOP(ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、RT(室温)、Rt(保持時間)、SPE(固相抽出)、TBTU(2−(1−H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート、TEA(トリエチルアミン)、TFA(トリフルオロ酢酸)、THF(テトラヒドロフラン)、TLC(薄層クロマトグラフィー)、UV(紫外線)。
in vitroアッセイの説明
略語:
GST=グルタチオン−S−転移酵素
FRET=蛍光共鳴エネルギー移動
HTRF(登録商標)=(均質時間分解蛍光)
HEPES=4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸緩衝液
DTT=ジチオトレイトール
BSA=ウシ血清アルブミン
CHAPS=3−[(3−クロルアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート
PDHK2の生化学的活性試験:PDC不活性化アッセイ
PDHK2についての生化学的活性アッセイは、PDHK2によるリン酸化によるPDCの不活性化に基づく。当該アッセイを、2つのステップにおいて行う;単離したPDCを、ATPを共基質としてPDHK2によってリン酸化する酵素的PDHK2反応、ならびにピルビン酸塩およびNADをアセチル−CoAおよびNADHに変換するPDC活性アッセイ。PDC活性は、NADHの増大に相関し、それにより増大する蛍光シグナル(Exc 340nm、Em 450nm)を介して直接的に検出可能である。PDHK2の阻害の結果、より低いリン酸化状態、ならびにそれによってPDCの活性のより低い低下およびNADH蛍光シグナルのより強い増大がもたらされる。
PDC不活性化アッセイを、Greiner384ウェルマイクロタイタープレートで行い、ハイスループットスクリーンのために使用する。4μlのPDHK2(ヒト、rec, Carna Bioscience、10ng/μL−137nMの最終濃度)およびPDC(ブタ心臓から単離した、Sigma-Aldrich、20mU/mlの最終濃度)を、試験化合物(10希釈濃度)の不存在下または存在下で、室温で30分間、キナーゼ緩衝液(15mMのリン酸カリウム緩衝液、pH7.0、60mMのKCl、1.5mMのDTT、2.5mMのMgCl、0.0125%(w/v)のBSA、0.125%のPluronic F-68)中でインキュベートする。
キナーゼ反応を、4μlのATP基質溶液(fcキナーゼ緩衝液中5μM)の添加によって開始する。37℃で30分間インキュベートした後、40μlのPDC反応溶液(100mMのトリス/塩酸、pH7.8、0.5mMのEDTA、1mMのMgCl、50mMのNaF、0.25mMのコエンザイムA、5mMのピルビン酸塩、1mMのNAD、5mMのDTT、1mMのチアミンピロリン酸)を、加える。第1の蛍光測定を、Perkin Elmer Envision(Exc 340nm、Em 450nm)上で行う。
反応物を、室温で45分間インキュベートする。その後、第2の蛍光測定を行い、PDC活性を、両方の測定値間の差異によって計算する。PDHK2アッセイについての完全な値として、インヒビターを含まないPDHK2反応を、使用する。使用した薬理学的ゼロ値は、3mMの最終濃度におけるDCA(Sigma-Aldrich)である。阻害値(IC50)を、GeneDataからのプログラムSymyx Assay Explorer(登録商標)またはCondosseo(登録商標)のいずれかを用いて決定した。
等温滴定カロリメトリー
ITC測定を、VP−ITCマイクロ熱量計(Microcal, LLC / GE Healthcare Bio-Sciences AB, Uppsala, Sweden)で行った。一般に、滴定を、タンパク質(50μM)を試験化合物(5μM)に対して12μlの注射において滴定することによって行った。すべての結合実験を、30℃で行った。一般に、試験化合物を、DMSOストック溶液から、1%DMSOの最大最終濃度を有する測定緩衝液中に希釈した。測定緩衝液は、20mMのHEPES、135mMのKCl、1mMのTCEP、2mMのMgCl、15mMのNaHPO、pH7.5であった。ヒトPDHK2(12−407)を、大腸菌中でhisタグタンパク質として産生し、アフィニティークロマトグラフィーによって精製した。
タグを、側特異的タンパク質分解によって除去した。滴定の前に、タンパク質緩衝液を、試験化合物希釈液と同一のDMSO濃度を含む測定緩衝液に交換した。ITCデータ分析を、同一の供給者からのOrigin 7カロリメトリーソフトウェアを使用して行った。ほとんどの測定について、1つの結合部位の結合モデルを、仮定した。適用する数学的モデルに従って、生成した複合体の結合定数(K)、観察された結合エンタルピー(ΔHobs)ならびに化学量論(N)を計算することが、可能である。前の分析において、未加工のデータを、希釈の熱について、滴定の終了時からの飽和値から外挿することによって補正した。
それぞれの実験シリーズとタンパク質調製物との間の直接の比較を可能にするために、タンパク質濃度を、良好に挙動する標準的なインヒビターに対する滴定を参照することにより補正した。見掛けの化学量論値は、結合競合タンパク質の画分を画定し、タンパク質濃度測定における相対的誤差を補償した。この補正したタンパク質濃度を用いて、試験化合物を有するITC実験シリーズを設定した。ここで観察された理想的な1:1化学量論からのあらゆる偏差は、化合物濃度の誤差に起因した。この名目上の化合物の濃度を、同様に補正して、適合における1:1化学量論を達成した。
化合物活性の測定のための細胞アッセイ
化合物活性を、細胞免疫蛍光アッセイにおいて測定した。ヒトHEK293T細胞を、透明な底部を有する黒色384ウェルプレート中に播種し、一晩増殖させた。
翌日、試験化合物をウェルに加え、プレートを5時間インキュベートした。これに続いて、細胞をホルムアルデヒドで固定し、透過性にし、遮断した。一次抗体抗PDH−E1アルファ(pSer300)、AP1064(Merck Millipore)を加え、プレートウェル中で一晩インキュベートした。次に、細胞を洗浄し、二次抗体、Alexa Fluor 488、ヤギ抗ウサギab(A−11008、Invitrogen)を、Hoechst 33258(H3569、Invitrogen)と一緒に加え、プレートウェル中で1時間インキュベートした。最後に、細胞を洗浄し、プレートをレーザースキャニングサイトメーター灌流hci(TTpLabtech)上で測定した。
未加工のデータを、薬理学的インヒビター対照に対して正規化し、用量応答曲線を、ソフトウェアパッケージGenedataスクリーナー(Genedata)を用いてパーセント効果値をプロットすることによって作成した。
本明細書中で、すべての温度を、℃において示す。以下の例において、「慣用のワークアップ(work-up)」は、以下のことを意味する:必要に応じて水を加え、pHを、必要に応じて、最終生成物の構成に依存して2〜10の値に調整し、混合物を酢酸エチルまたはジクロロメタンで抽出し、相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させ、残留物を、シリカゲル上のクロマトグラフィーおよび/または結晶化によって精製する。
LC/MS:
HPLC方法:
勾配:3.3分;流量:0分、4%のBから2.4ml/分、2.8分、100%のB、3.3分、100%のB
A:水+HCOOH(0.05%Vol.);B:アセトニトリル+HCOOH(0.04%Vol.)
カラム:Chromolith SpeedROD RP 18e 50-4.6
波長:220nm
Agilent装置
H NMRを、内部基準として重水素化溶媒の残留信号を使用して、Bruker DPX-300、DRX-400、AVII-400またはBRUKER500MHz分光計に記録した。化学シフト(δ)を、ppmにおいて、残留溶媒信号(DMSO−d中のH NMRについてδ=2.49ppm)に相対して報告する。H NMRデータを、以下のように報告する:化学シフト(多重度、結合定数および水素の数)。多重度を、以下のように略す:s(一重項)、d(二重項)、t(三重項)、q(四重項)、m(多重項)、br(広い)。

式Iaで表され、式中X=NかつY=CHである化合物を製造するための一般的反応スキーム
Figure 0006847942
例1:
(2R)−1−[1−(4−クロロフェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A1」)
Figure 0006847942
1.1 1−(4−クロロ−フェニル)−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチルエステル
3−[1−ジメチルアミノ−メタ−(E)−イリデン]−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(200mg;0.786mmol)および4−クロロフェニルヒドラジン塩酸塩(155mg;0.865mmol)を、メタノール(4mL)および水(1mL)に懸濁させた。氷酢酸(0.23mL;3.932mmol)を、撹拌しながら加え、数分後にオレンジ色溶液が生成した。混合物を、室温で1h撹拌し、酢酸エチルで希釈し、水、飽和NaHCO溶液およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、蒸発乾固させた。油状残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(Companion RF;40gのSi50シリカゲルカラム)により精製した。収量:145.5mgの褐色油;LC/MS、Rt:2.61分;(M+H) 334.1。
1.2 1−(4−クロロ−フェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン二塩酸塩
化合物1.1(145.5mg;0.436mmol)を、乾燥1,4−ジオキサン(3mL)に溶解し、塩化水素(ジオキサンに溶解した4M溶液;4mL)を、室温で加えた。数分後、薄茶色固体が沈殿した。反応混合物を、室温で2時間撹拌し、ジエチルエーテル(7mL)で希釈し、5分間撹拌した。沈殿物を吸引濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、室温で2h乾燥した。収量:155mgの黄色固体;LC/MS、Rt:1.16分;(M+H) 234.1。
1.3 (2R)−1−[1−(4−クロロフェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン
化合物1.2(155mg;0.505mmol)、(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオン酸(159mg;1.006mmol)および[ジメチルアミノ−([1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルオキシ)−メチレン]−ジメチル−アンモニウム;ヘキサフルオロホスフェート(383mg;1.007mmol)を、DMF(2.5mL)に溶解した。N−エチルジイソプロピルアミン(0.857mL;5.037mmol)を加え、黄色溶液を室温で一晩撹拌した。反応混合物を水(40mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した。
合わせた有機層を、飽和NaHCO溶液およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、蒸発乾固させた。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(Companion RF、24gのSi50シリカゲルカラム)により、およびその後分取HPLC(Agilent 1260;カラム:Waters SunFire C18、5μm、30×150mm)により精製した。生成物を有する採集した画分を合わせ、蒸発させて水性残留物とした。この水性残留物を、飽和NaHCO溶液で塩基性にし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、蒸発乾固させ、残留物を凍結乾燥した。
収量:114mg(60%)の淡黄色粉末;LC/MS、Rt:2.19分;(M+H) 374.1;1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.66-7.51 (m, 5H), 7.19 (s, 1H), 5.14-4.84 (m, 1H), 4.65-4.47 (m, 1H), 4.23-3.96 (m, 1H), 3.90-3.64 (m, 1H), 3.04-2.80 (m, 2H), 1.66-1.46 (m, 3H).
例2:
(2R)−1−[2−(4−クロロフェニル)−6、7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A2」)
ステップ1.1の異性体の環化生成物である「A2」を、ステップ1.3において、分取HPLC(Agilent 1260;カラム:Waters SunFire C18、5μm、30×150mm)により単離した。収量:7mg(4%)の無色粉末。LC/MS、Rt:2.26分:(M+H) 374.1;1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.33 (s, 1H), 7.82-7.76 (m, 2H), 7.55-7.50 (m, 2H), 7.21 (s, 1H), 5.16-4.94 (m, 1H), 4.69-4.50 (m, 1H), 4.28-4.02 (m, 1H), 3.94-3.68 (m, 1H), 2.93-2.68 (m, 2H), 1.66-1.45 (m, 3H).
例3:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(1−フェニル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル)−プロパン−1−オン(「A3」)
Figure 0006847942
例1(ステップ1.1〜1.3)に記載した通りの製造。収量:142mg(62%)の無色固体;LC/MS、Rt:1.97分;(M+H) 340.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.58-7.52 (m, 3H), 7.52-7.45 (m, 2H), 7.38-7.31 (m, 1H), 6.87 (s, 1H), 4.73 (s, 2H), 4.09-3.90 (m, 2H), 2.91 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 1.58 (s, 3H).
例4:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−1−[1−(4−フルオロ−フェニル)−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A4」)
Figure 0006847942
例1(ステップ1.1〜1.3)に記載した通りの製造。収量:102mg(77%)の無色固体。LC/MS、Rt:2.02分;(M+H) 358.2;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.63-7.54 (m, 3H), 7.35-7.27 (m, 2H), 6.90 (s, 1H), 4.81-4.67 (m, 2H), 4.09-3.93 (m, 2H), 2.90 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 1.60 (s, 3H).
例5:
(R)−1−[1−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A5」)
Figure 0006847942
例1(ステップ1.1〜1.3)に記載した通りの製造。収量:160mg(77%)の淡黄色固体;LC/MS、Rt:1.99分;(M+H) 376.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.68-7.50 (m, 3H), 7.26 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 7.23-7.10 (m, 1H), 5.18-3.62 (m, 4H), 2.81-2.54 (m, 2H), 1.56 (s, 3H).
例6:
(R)−1−[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A6」)
ステップ5.1の異性体の環化生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(Companion RF;24gのSi50シリカゲルカラム)により単離し、例1(ステップ1.2〜1.3)について記載したように例6に変換した。収量:51mg(79%)の無色固体;LC/MS、Rt:2.09分;(M+H) 376.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 80 °C) δ 7.95 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.81-7.74 (m, 1H), 7.46-7.39 (m, 1H), 7.23-7.16 (m, 1H), 6.95 (s, 1H), 4.88-4.73 (m, 2H), 4.15-3.95 (m, 2H), 2.82 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 1.59 (s, 3H).
例7:
(R)−1−(1−tert−ブチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A7」)
Figure 0006847942
例1(ステップ1.1〜1.3)に記載した通りの製造。収量:131mg(57%)の黄色固体;LC/MS、Rt:1.85分;(M+H) 320.2;1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.23 (s, 1H), 7.15 (s, 1H), 5.07-3.61 (m, 4H), 3.07-2.80 (m, 2H), 1.52 (s, 12H).
例8:
(R)−1−(2−tert−ブチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A8」)
ステップ7.1の異性体の環化生成物を、分取HPLC(Agilent 1260;カラム:Waters SunFire C18、5μm、30×150mm)により単離し、例1(ステップ1.2〜1.3)について記載したように例8に変換した。収量:16mg(26%)の無色固体;LC/MS、Rt:1.85分;(M+H) 320.1。
式Iaで表され、式中X=N、Y=CHであり、RがCHを示す化合物を製造するための一般的反応スキーム
Figure 0006847942
例9:
(2R)−1−[1−(4−クロロフェニル)−7−メチル−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A9」);ジアステレオマーの混合物
Figure 0006847942
9.1 3−[1−ジメチルアミノ−メタ−(E)−イリデン]−5−メチル−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
N−Boc−3−メチル−4−ピペリドン(1.00g、4.689mmol)を、tert−ブトキシビス(ジメチルアミノ)メタン(1.14g;6.564mmol)に溶解した。反応バイアルを隔壁で密封し、100℃で30分間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、水(20mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、吸引により濾過し、蒸発乾固させた。黄色油(1.24g)を、さらに精製せずに次のステップにおいて使用した。
ステップ9.2〜9.4を、例1(ステップ1.1〜1.3)について記載したように行った。収量:179mg(74%)の無色固体;LC/MS、Rt:2.22分;(M+H) 388.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90 °C) δ 7.62-7.52 (m, 5H), 6.91 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 5.11-4.76 (m, 1H), 4.69 (dd, J = 15.8, 8.9 Hz, 1H), 3.95 (dd, J = 13.1, 5.3 Hz, 1H), 3.92-3.76 (m, 1H), 3.42 (h, J = 6.2 Hz, 1H), 1.63-1.57 (m, 3H), 0.89 (dd, J = 6.8 Hz, 2.5 Hz, 3H).
例10:
(R)−1−[(R)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A10」)
Figure 0006847942
例11:
(R)−1−[(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A11」)
Figure 0006847942
例9のジアステレオマーの分取的分離を、SFC(カラム:ChiralCel OJ-H;溶離剤:CO:メタノール−92:8)により行った。合わせた画分を、蒸発乾固させた。油状残留物を、アセトニトリルに溶解し、水で希釈し、凍結乾燥した。
「A10」:66mgの無色固体;LC/MS、Rt:2.22分;(M+H) 388.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 80°C) δ 7.68-7.47 (m, 4H), 6.94 (s, 1H), 5.08-4.55 (m, 2H), 4.08-3.66 (m, 2H), 3.51-3.32 (m, 1H), 1.60 (s, 3H), 0.88 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
「A11」:68mgの黄色固体;LC/MS、Rt:2.23分;(M+H) 388.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 80°C) δ 7.65-7.48 (m, 4H), 6.94 (s, 1H), 5.20-4.59 (m, 2H), 4.08-3.66 (m, 2H), 3.52-3.30 (m, 1H), 1.58 (s, 3H), 0.87 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
例12:
(2R)−3,3,3−トリフルオロ−1−[1−(4−フルオロフェニル)−7−メチル−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A12」);ジアステレオマーの混合物
Figure 0006847942
「A9」(ステップ9.1〜9.4)について記載した通りの製造;収量:185mg(66%)の無色固体;LC/MS、Rt:2.07分;(M+H) 372.2;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 80 °C) δ 7.60-7.49 (m, 3H), 7.37-7.27 (m, 2H), 6.96 (s, 1H), 5.17-4.77 (m, 1H), 4.68 (dd, J = 15.7, 7.5 Hz, 1H), 3.98-3.75 (m, 2H), 3.36 (h, J = 6.2 Hz, 1H), 1.58 (d, J = 5.3 Hz, 3H), 0.84 (dd, J = 6.8, 2.3 Hz, 3H).
例13:
(2R)−3,3,3−トリフルオロ−1−[2−(4−フルオロフェニル)−7−メチル−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A13」);ジアステレオマーの混合物
ステップ12.1の異性体の環化生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(Companion RF;24gのSi50シリカゲルカラム)により単離し、例9(ステップ9.3〜9.4)について記載したように例13に変換する。収量:29mg(75%)の無色粉末;LC/MS、Rt:2.20/2.22分;(M+H) 372.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.29-8.24 (m, 1H), 7.83-7.75 (m, 2H), 7.37-7.28 (m, 2H), 7.27-7.14 (m, 1H), 5.34-4.97 (m, 1H), 4.95-4.50 (m, 1H), 4.25-3.91 (m, 1H), 3.39-3.20 (m, 1H), 3.19-2.89 (m, 1H), 1.68-1.45 (m, 3H), 1.25 (d, J = 5.8 Hz, 3H).
例14:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−1−[(R)−1−(4−フルオロ−フェニル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A14」)
Figure 0006847942
例15:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−1−[(S)−1−(4−フルオロ−フェニル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A15」)
Figure 0006847942
例12のジアステレオマーの分取的分離を、SFC(カラム:ChiralCel OJ-H;溶離剤:CO:メタノール−95:5)により行った。合わせた画分を蒸発乾固させた。油状残留物をアセトニトリルに溶解し、水で希釈し、凍結乾燥した。
「A14」:66mgの無色固体;LC/MS、Rt:2.07分;(M+H) 372.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 80°C) δ 7.64-7.52 (m, 2H), 7.51 (s, 1H), 7.38-7.22 (m, 2H), 6.92 (s, 1H), 5.18-4.50 (m, 2H), 4.00-3.58 (m, 2H), 3.50-3.20 (m, 1H), 1.58 (s, 3H), 0.84 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
「A15」:65mgの無色固体;LC/MS、Rt:2.08分;(M+H) 372.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 80°C) δ 7.64-7.53 (m, 2H), 7.51 (s, 1H), 7.39-7.23 (m, 2H), 6.91 (s, 1H), 5.16-4.56 (m, 2H), 4.19-3.58 (m, 2H), 3.44-3.27 (m, 1H), 1.57 (s, 3H), 0.83 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
「A14」および「A15」を製造するための代替の方法:Boc保護環化生成物(ステップ12.1)の鏡像異性体の分取的分離を、SFC(カラム:ChiralCel OJ-H;溶離剤:CO:2−プロパノール−95:5)により達成した。両方の鏡像異性体を、「A9」(ステップ9.3〜9.4)について記載したように、それぞれ「A14」および「A15」に変換した。
例16:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(7−メチル−1−フェニル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル)−プロパン−1−オン(「A16」);ジアステレオマーの混合物
Figure 0006847942
「A9」(ステップ9.1〜9.4)について記載した通りの製造。収量:176mg(78%)の無色固体;LC/MS、Rt:2.02分;(M+H) 354.2;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 80 °C) δ 7.56-7.48 (m, 5H), 7.46-7.38 (m, 1H), 6.94 (s, 1H), 5.16-4.77 (m, 1H), 4.70 (dd, J = 15.6, 6.6 Hz, 1H), 4.02-3.73 (m, 2H), 3.41 (h, J = 6.3 Hz, 1H), 1.59 (d, J = 5.0 Hz, 3H), 0.85 (dd, J = 6.8, 2.7 Hz, 3H).
例17:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(7−メチル−2−フェニル−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル)−プロパン−1−オン(「A17」);ジアステレオマーの混合物。
ステップ16.1の異性体の環化生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(Companion RF;24gのSi50シリカゲルカラム)により単離し、「A9」(ステップ9.3〜9.4)について記載したように例17に変換する。収量:41mg(71%)の淡黄色固体;LC/MS、Rt:2.16/2.18分;(M+H) 354.2;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.33-8.25 (m, 1H), 7.79-7.73 (m, 2H), 7.52-7.44 (m, 2H), 7.31-7.25 (m, 1H), 7.25-7.12 (m, 1H), 5.36-4.99 (m, 1H), 4.97-4.53 (m, 1H), 4.27-3.88 (m, 1H), 3.41-2.92 (m, 2H), 1.69-1.44 (m, 3H), 1.31-1.19 (m, 3H).
例18:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−((R)−7−メチル−1−フェニル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル)−プロパン−1−オン(「A18」)
Figure 0006847942
例19:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−((S)−7−メチル−1−フェニル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル)−プロパン−1−オン(「A19」)
Figure 0006847942
「A16」のジアステレオマーの分取的分離を、SFC(カラム:ChiralCel OJ-H;溶離剤:CO:メタノール−95:5)により行った。合わせた画分を蒸発乾固させた。油状残留物を、アセトニトリルに溶解し、水で希釈し、凍結乾燥した。
「A18」:54mgの無色固体;LC/MS、Rt:2.02分;(M+H) 354.2;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 80°C) δ 7.57-7.45 (m, 5H), 7.45-7.33 (m, 1H), 6.92 (s, 1H), 5.32-4.45 (m, 2H), 4.14-3.53 (m, 2H), 3.53 - 3.25 (m, 1H), 1.58 (d, 3H), 0.84 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
「A19」:63mgの無色固体;LC/MS、Rt:2.03分;(M+H) 354.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 80°C) δ 7.57-7.46 (m, 5H), 7.45-7.34 (m, 1H), 6.91 (s, 1H), 5.23-4.51 (m, 2H), 4.10-3.59 (m, 2H), 3.50-3.31 (m, 1H), 1.57 (s, 3H), 0.83 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
例20:
(R)−1−[(R)−1−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A20」)
Figure 0006847942
例21:
(R)−1−[(S)−1−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A21」)
Figure 0006847942
「A9」(ステップ9.1〜9.4)について記載した通りの製造。ジアステレオマーの分取的分離を、SFC(カラム:ChiralPak AS-H;溶離剤:CO:2−プロパノール−97:3)によって行った。合わせた画分を蒸発乾固させた。油状残留物を、アセトニトリルに溶解し、水で希釈し、凍結乾燥した。
「A20」:35mgの無色固体;LC/MS、Rt:2.09分;(M+H) 390.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 80°C) δ 7.68-7.53 (m, 2H), 7.53-7.40 (m, 1H), 7.33-7.14 (m, 1H), 6.97 (s, 1H), 5.32-4.36 (m, 2H), 4.22-3.47 (m, 2H), 3.25-2.87 (m, 1H), 1.60 (s, 3H), 0.82 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
「A21」:35mgの無色固体;LC/MS、Rt:2.10分;(M+H) 390.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 80°C) δ 7.67-7.54 (m, 2H), 7.53-7.40 (m, 1H), 7.27-7.18 (m, 1H), 6.96 (s, 1H), 5.08-4.49 (m, 2H), 4.21-3.44 (m, 2H), 3.19-2.96 (m, 1H), 1.58 (s, 3H), 0.81 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
例22:
(R)−1−((R)−1−tert−ブチル−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A22」)
Figure 0006847942
例23:
(R)−1−((S)−1−tert−ブチル−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A23」)
Figure 0006847942
「A9」(ステップ9.1〜9.4)について記載した通りの製造。ジアステレオマーの分取的分離を、SFC(カラム:ChiralPak AD-H;溶離剤:CO:2−メタノール−92:8)によって行った。合わせた画分を蒸発乾固させた。油状残留物を、アセトニトリルに溶解し、水で希釈し、凍結乾燥した。
「A22」:52mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.99分;(M+H) 334.2;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 80°C) δ 7.20 (s, 1H), 6.87 (s, 1H), 5.24 (s, 1H), 4.65 (s, 1H), 4.18 (d, J = 15.5 Hz, 1H), 3.51-3.25 (m, 1H), 3.11-2.93 (m, 1H), 1.59 (s, 3H), 1.56 (s, 9H),1.19 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
「A23」:42mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.85分;(M+H) 334.2;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 80°C) δ 7.21 (s, 1H), 6.84 (s, 1H), 5.36-5.02 (m, 1H), 4.60 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 4.21 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 3.40-3.32 (m, 1H), 3.07-2.98 (m, 1H), 1.59-1.53 (m, 12H), 1.19 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
例24:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−1−[(R)−1−(2−フルオロ−フェニル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A24」)
Figure 0006847942
例25:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−1−[(S)−1−(2−フルオロ−フェニル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A25」)
Figure 0006847942
「A9」(ステップ9.1〜9.4)について記載した通りの製造。ジアステレオマーの分取的分離を、SFC(カラム:ChiralPak AS-H;溶離剤:CO:2−プロパノール−90:10)により行った。合わせた画分を蒸発乾固させた。油状残留物を、アセトニトリルに溶解し、水で希釈し、凍結乾燥した。
「A24」:43mgの無色固体;LC/MS、Rt:2.02分;(M+H) 372.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90°C) δ 7.60-7.30 (m, 5H), 6.91 (s, 1H), 4.99-4.65 (m, 2H), 4.05-3.71 (m, 2H), 3.16-3.05 (m, 1H), 1.59 (s, 3H), 0.81 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
「A25」:45mgの無色固体;LC/MS、Rt:2.03分;(M+H) 372.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90°C) δ 7.61-7.32 (m, 5H), 6.90 (s, 1H), 4.95-4.66 (m, 2H), 4.13-3.60 (m, 2H), 3.15-3.04 (m, 1H), 1.59 (d, J = 1.2 Hz, 3H), 0.80 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
例26:
2−[(R)−7−メチル−5−((R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−イル]−ベンゾニトリル(「A26」)
Figure 0006847942
例27:
2−[(S)−7−メチル−5−((R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−イル]−ベンゾニトリル(「A27」)
Figure 0006847942
「A9」(ステップ9.1〜9.4)について記載した通りの製造。ジアステレオマーの分取的分離を、SFC(カラム:ChiralPak AD-H;溶離剤:CO:メタノール(0.5%ジエチルアミンを含有する)−85:15)によって行った。合わせた画分を蒸発乾固させた。油状残留物を、アセトニトリルに溶解し、水で希釈し、凍結乾燥した。
「A26」:23mgの黄色固体;LC/MS、Rt:2.03分;(M+H) 379.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90°C) δ 8.65 (s, 1H), 8.24 (dt, J = 8.3, 1.1 Hz, 1H), 7.85 (dt, J = 8.7, 0.9 Hz, 1H), 7.67-7.59 (m, 1H), 7.30 (ddd, J = 7.9, 6.8, 0.9 Hz, 1H), 7.04 (s, 1H), 4.83-4.63 (m, 2H), 3.96-3.85 (m, 1H), 3.71-3.56 (m, 1H), 3.08-2.94 (m, 1H), 1.63 (d, J = 1.2 Hz, 3H), 1.50 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
「A27」:32mgの黄色固体;LC/MS、Rt:2.06分;(M+H) 379.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90°C) δ 8.64 (s, 1H), 8.24 (dd, J = 8.3, 1.2 Hz, 1H), 7.85 (dd, J = 8.7, 1.0 Hz, 1H), 7.63 (ddd, J = 8.4, 6.7, 1.2 Hz, 1H), 7.34-7.27 (m, 1H), 7.08 (s, 1H), 4.86-4.67 (m, 2H), 3.96-3.87 (m, 1H), 3.65-3.50 (m, 1H), 3.13-3.02 (m, 1H), 1.68 (d, J = 1.2 Hz, 3H), 1.50 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
例28:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−((R)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル)−プロパン−1−オン(「A28」)
Figure 0006847942
例29:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−((S)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル)−プロパン−1−オン(「A29」)
Figure 0006847942
「A9」(ステップ9.1〜9.4)について記載した通りの製造。ジアステレオマーの分取的分離を、分取HPLC(Agilent 1260;カラム:Waters SunFire C18、5μm、30×150mm)により行った。合わせた画分を蒸発させて水性残留物とし、それを飽和NaHCO溶液で塩基性にし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、蒸発乾固させた。油状残留物を、アセトニトリルに溶解し、水で希釈し、凍結乾燥した。
「A28」:30mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.42分;(M+H) 278.1;
「A29」:34mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.46分;(M+H) 278.1。
例30:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−1−[(R)−1−(6−メトキシ−ピリジン−3−イル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−メチル−プロパン−1−オン(「A30」)
Figure 0006847942
例31:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−1−[(S)−1−(6−メトキシ−ピリジン−3−イル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−メチル−プロパン−1−オン(「A31」)
Figure 0006847942
「A9」(ステップ9.1〜9.4)について記載した通りの製造。ジアステレオマーの分取的分離を、分取HPLC(カラム:LuxAmylose-2;溶離剤:n−ヘプタン:2−プロパノール−70:30)により行った。合わせた画分を蒸発乾固させた。油状残留物を、アセトニトリルに溶解し、水で希釈し、凍結乾燥した。
「A30」:87mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.93分;(M+H) 385.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90°C) δ 8.32 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.85 (dd, J = 8.8, 2.7 Hz, 1H), 7.54 (s, 1H), 6.95 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.89 (s, 1H), 5.09-4.80 (m, 1H), 4.66 (d, J = 15.7 Hz, 1H), 4.02-3.92 (m, 4H), 3.87-3.71 (m, 1H), 3.38-3.28 (m, 1H), 1.60 (d, J = 1.2 Hz, 3H), 0.88 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
「A31」:82mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.93分;(M+H) 385.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90°C) δ 8.32 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.85 (dd, J = 8.8, 2.8 Hz, 1H), 7.54 (s, 1H), 6.95 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.89 (s, 1H), 5.05-4.77 (m, 1H), 4.68 (d, J = 15.7 Hz, 1H), 4.02-3.77 (m, 5H), 3.39-3.27 (m, 1H), 1.59 (d, J = 1.1 Hz, 3H), 0.88 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
例32:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−1−[(R)−1−(3−フルオロ−ピリジン−2−イル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A32」)
Figure 0006847942
例33:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−1−[(S)−1−(3−フルオロ−ピリジン−2−イル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A33」)
Figure 0006847942
「A9」(ステップ9.1〜9.4)について記載した通りの製造。ジアステレオマーの分取的分離を、分取HPLC(カラム:ChiralPak AD-H;溶離剤:n−ヘプタン:2−プロパノール−85:15)により行った。合わせた画分を蒸発乾固させた。油状残留物を、アセトニトリルに溶解し、水で希釈し、凍結乾燥した。
「A32」:66mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.82分;(M+H) 373.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90°C) δ 8.41 (dt, J = 4.7, 1.2 Hz, 1H), 7.97 (ddd, J = 10.0, 8.3, 1.5 Hz, 1H), 7.65-7.55 (m, 2H), 6.93 (s, 1H), 5.07-4.68 (m, 2H), 3.97-3.77 (m, 2H), 3.44-3.34 (m, 1H), 1.60 (d, J = 1.3 Hz, 4H), 0.89 (d, J = 6.8 Hz, 4H).
「A33」:65mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.83分;(M+H) 373.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90°C) δ 8.41 (dt, J = 4.6, 1.2 Hz, 1H), 7.98 (ddd, J = 10.1, 8.3, 1.4 Hz, 1H), 7.66-7.56 (m, 2H), 6.92 (s, 1H), 5.00-4.73 (m, 2H), 4.10-3.72 (m, 2H), 3.44-3.33 (m, 1H), 1.59 (d, J = 1.1 Hz, 3H), 0.88 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
例34:
(R)−1−[(R)−1−(3,5−ジフルオロ−ピリジン−2−イル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A34」)
Figure 0006847942
例35:
(R)−1−[(S)−1−(3,5−ジフルオロ−ピリジン−2−イル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A35」)
Figure 0006847942
「A9」(ステップ9.1〜9.4)について記載した通りの製造。ジアステレオマーの分取的分離を、SFC(カラム:ChiralPak AS-H;溶離剤:CO:2−プロパノール(0.5%ジエチルアミンを含有する)−90:10)により行った。合わせた画分を蒸発乾固させた。油状残留物を、アセトニトリルに溶解し、水で希釈し、凍結乾燥した。
「A34」:35mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.94分;(M+H) 391.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90 °C, TFA) δ 8.37 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.90 (dd, J = 10.1, 7.9 Hz, 1H), 7.59 (s, 1H), 5.06-4.69 (m, 2H), 4.02-3.80 (m, 2H), 3.44-3.31 (m, 1H), 1.63 (s, 3H), 0.91 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
「A35」:33mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.95分;(M+H) 391.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90 °C) δ 8.55-8.37 (m, 1H), 8.14 (ddd, J = 9.8, 8.3, 2.5 Hz, 1H), 7.61 (s, 1H), 6.90 (s, 1H), 5.03-4.56 (m, 2H), 4.08-3.61 (m, 2H), 3.41-3.20 (m, 1H), 1.57 (s, 3H), 0.86 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
例36:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−1−[(R)−1−(5−フルオロ−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A36」)
Figure 0006847942
例37:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−1−[(S)−1−(5−フルオロ−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A37」)
Figure 0006847942
「A9」(ステップ9.1〜9.4)について記載した通りの製造。ジアステレオマーの分取的分離を、SFC(カラム:ChiralPak AD-H;溶離剤:CO:メタノール(0.5%ジエチルアミンを含有する)−85:15)によって行った。合わせた画分を蒸発乾固させた。油状残留物を、アセトニトリルに溶解し、水で希釈し、凍結乾燥した。
「A36」:46mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.99分;(M+H) 404.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90°C, TFA) δ 8.62 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 8.39 (s, 1H), 5.24 (d, J = 16.4 Hz, 1H), 4.68-4.36 (m, 2H), 3.99 (s, 3H), 3.28 (dd, J = 13.1, 9.0 Hz, 1H), 3.20-3.05 (m, 1H), 1.61 (d, J = 1.2 Hz, 3H), 1.29 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
「A37」:48mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.96分;(M+H) 404.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.76 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 8.50 (s, 1H), 7.33-7.06 (m, 1H), 5.41-5.02 (m, 1H), 5.02-4.51 (m, 1H), 4.24-3.89 (m, 4H), 3.39-2.93 (m, 2H), 1.72-1.38 (m, 3H), 1.24 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
例38:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−1−[(R)−1−(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−メチル−プロパン−1−オン(「A38」)
Figure 0006847942
例39:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−1−[(S)−1−(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−メチル−プロパン−1−オン(「A39」)
Figure 0006847942
「A9」(ステップ9.1〜9.4)について記載した通りの製造。ジアステレオマーの分取的分離を、SFC(カラム:ChiralCel OJ-H;溶離剤:CO:メタノール−90:10)によって行った。合わせた画分を蒸発乾固させた。油状残留物を、アセトニトリルに溶解し、水で希釈し、凍結乾燥した。
「A38」:6mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.66分;(M+H) 376.2;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90 °C) δ 7.21 (s, 1H), 6.82 (s, 1H), 5.21-4.95 (m, 1H), 4.39-4.25 (m, 2H), 4.15-4.05 (m, 1H), 3.98 (tt, J = 10.7, 3.5 Hz, 1H), 3.90-3.79 (m, 1H), 3.46-3.29 (m, 1H), 3.20-3.04 (m, 1H), 2.41-2.09 (m, 2H), 1.90-1.68 (m, 2H), 1.66-1.42 (m, 7H), 1.14 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
「A39」:7mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.65分;(M+H) 376.2;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90 °C) δ 7.22 (s, 1H), 6.80 (s, 1H), 5.24-4.90 (m, 1H), 4.42-4.18 (m, 2H), 4.08 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 3.99 (tt, J = 10.9, 3.7 Hz, 1H), 3.91-3.79 (m, 1H), 3.48-3.30 (m, 1H), 3.21-3.08 (m, 1H), 2.41-2.11 (m, 2H), 1.88-1.73 (m, 2H), 1.68-1.44 (m, 7H), 1.14 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
例40:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−1−[(R)−1−(5−フルオロ−ピリジン−2−イル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A40」)
Figure 0006847942
例41:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−1−[(S)−1−(5−フルオロ−ピリジン−2−イル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A41」)
Figure 0006847942
「A9」(ステップ9.1〜9.4)について記載した通りの製造。ジアステレオマーの分取的分離を、SFC(カラム:ChiralPak AS-H;溶離剤:CO:メタノール−85:15)によって行った。合わせた画分を蒸発乾固させた。油状残留物を、アセトニトリルに溶解し、水で希釈し、凍結乾燥した。
「A40」:44mgの無色固体;LC/MS、Rt:2.17分;(M+H) 373.2;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90 °C) δ 8.47-8.40 (m, 1H), 7.94-7.83 (m, 2H), 7.60 (s, 1H), 6.91 (s, 1H), 5.40-5.02 (s, 1H), 4.49-4.33 (m, 2H), 3.84-3.74 (m, 1H), 3.59-3.37 (m, 1H), 1.62 (d, J = 1.1 Hz, 3H), 1.14 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
「A41」:35mgの無色固体;LC/MS、Rt:2.16分;(M+H) 373.2;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90 °C) δ 8.44 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.95-7.84 (m, 2H), 7.61 (s, 1H), 6.88 (s, 1H), 5.30-5.00 (m, 1H), 4.48 (d, J = 16.2 Hz, 1H), 4.28 (dd, J = 12.9, 3.8 Hz, 1H), 3.84-3.73 (m, 1H), 3.67-3.43 (m, 1H), 1.59 (s, 3H), 1.13 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
例42:
1−[(R)−1−(4−フルオロ−フェニル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A42」)
Figure 0006847942
「A14」および「A15」の合成について記載した代替の方法による製造。鏡像異性体Boc保護環化生成物の分離(ステップ12.1)の後に、BOC脱保護および2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオン酸でのアシル化を、「A9」(ステップ9.3〜9.4)について記載したように行った。
「A42」:30mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.82分;(M+H) 318.2;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90 °C) δ 7.60-7.54 (m, 2H), 7.52 (s, 1H), 7.36-7.28 (m, 2H), 5.18 (s, 1H), 4.85 (d, J = 15.8 Hz, 1H), 4.70 (d, J = 15.8 Hz, 1H), 3.95-3.78 (m, 2H), 3.40-3.28 (m, 1H), 1.40 (s, 3H), 1.39 (s, 3H), 0.86 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
式Iaで表され、式中X=CH、Y=Nであり、RがHを示す化合物を製造するための一般的反応スキーム
Figure 0006847942
例43:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(3−フェニル−3,4,6,7−テトラヒドロ−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−イル)−プロパン−1−オン(「A43」)
Figure 0006847942
43.1 1,4,6,7−テトラヒドロ−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチルエステル
4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(500.0mg;4.060mmol)を、乾燥THF(10.0mL)およびDIPEA(1.59mL;9.338mmol)に懸濁させ、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(99.2mg;0.812mmol)を加え、続いてジ−tert−ブチルジカーボネート(1.95g;8.932mmol)を加えた。反応混合物を、メタノール(2.0mL)で希釈し、室温で16h撹拌した。反応混合物を、酢酸エチルで希釈し、0.5N HCl、飽和NaHCO溶液およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、吸引濾過し、蒸発乾固させた。残留物を、メタノール(5.0mL)に懸濁し、1N水酸化ナトリウム溶液(0.32mL;8.323mmol)で処理した。反応混合物を室温で20min撹拌し、真空下で濃縮して、水性残留物とした。この残留物を、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、吸引により濾過し、蒸発乾固させた。
収量:682.5mg(75%)の黄色油
43.2 1−フェニル−1,4,6,7−テトラヒドロ−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチルエステル
1,4,6,7−テトラヒドロ−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチルエステル(219.0mg;0.981mmol)、ベンゼンボロン酸(239.2mg;1.962mmol)および酢酸銅(II)(89.1mg;0.490mmol)を、アルゴン下で乾燥ジクロロメタン(4.0mL)に懸濁させた。乾燥ピリジン(158μL;1.962mmol)を加え、暗青色の反応混合物を室温で43h撹拌した。さらなるベンゼンボロン酸(239.2mg;1.962mmol)、酢酸銅(II)(89.1mg;0.490mmol)および乾燥ピリジン(158μL;1.962mmol)を、アルゴン下で加え、混合物を、室温で21h撹拌した。
反応混合物を、ジクロロメタンで希釈し、15%アンモニア溶液、水およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、吸引濾過し、蒸発乾固させた。油状残留物を、クロマトグラフィー(Companion RF;24gのSi50シリカゲルカラム)によって精製し、異性体を、分取HPLC(Agilent 1260;カラム:Waters SunFire C18、5μm、30×150mm)によって分離した。合わせた画分を蒸発させて、水性残留物とし、飽和NaHCO溶液で塩基性にし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、蒸発乾固させた。収量:81mg(28%)の無色油;LC/MS、Rt:1.65分;(M+H) 300.2。
ステップ43.3(BOC脱保護)および43.4(アシル化)を、例9(ステップ9.3〜9.4)について記載したように行った。収量:80.5mg(78%)の無色固体;LC/MS、Rt:1.38分;(M+H) 340.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90 °C) δ 7.80 (s, 1H), 7.59-7.50 (m, 2H), 7.48-7.41 (m, 3H), 6.89 (s, 1H), 4.83-4.62 (m, 2H), 4.14-3.93 (m, 2H), 2.73 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 1.60 (s, 3H).
例44:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−1−[1−(4−フルオロ−フェニル)−1,4,6,7−テトラヒドロ−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A44」)
Figure 0006847942
例43(ステップ43.1〜43.4)について記載した通りの製造。収量:33mg(63%)の無色固体;LC/MS、Rt:1.46分;(M+H) 358.2;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.86 (s, 1H), 7.56-7.49 (m, 2H), 7.42-7.33 (m, 2H), 7.21-7.08 (m, 1H), 5.05-4.82 (m, 1H), 4.56-4.38 (m, 1H), 4.25-3.97 (m, 1H), 3.93-3.68 (m, 1H), 2.82-2.57 (m, 2H), 1.66-1.43 (m, 3H).
例45:
(R)−1−[1−(4−クロロ−フェニル)−1,4,6,7−テトラヒドロ−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A45」)
Figure 0006847942
「A43」(ステップ43.1〜43.4)について記載した通りの製造。収量:39mg(89%)の無色固体;LC/MS、Rt:1.65分;(M+H) 374.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.91 (s, 1H), 7.63-7.56 (m, 2H), 7.55-7.48 (m, 2H), 7.15 (s, 1H), 5.03-4.41 (m, 2H), 4.27-3.68 (m, 2H), 2.85-2.61 (m, 2H), 1.67-1.47 (m, 3H).
式Iaで表され、式中X=N、Y=Nであり、RがHを示す化合物を製造するための一般的反応スキーム
Figure 0006847942
例46:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(1−フェニル−1,4,6,7−テトラヒドロ−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−c]ピリジン−5−イル)−プロパン−1−オン(「A46」)
Figure 0006847942
46.1 (3−ニトロ−ピリジン−4−イル)−フェニル−アミン
4−クロロ−3−ニトロ−ピリジン(1.50g;9.177mmol)、アニリン(1.02mL;11.013mmol)および無水酢酸ナトリウム(3.76g;45.887mmol)を、氷酢酸(7.50mL)に懸濁させ、130℃で14h撹拌した。混合物を室温に冷却し、水中に注ぎ、NaHCO水溶液で中和し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(CombiFlashRF 200)により精製した。収量:1.90g(96%)の黄色固体;LC/MS、Rt:1.40分;(M+H) 216.1。
46.2 N4−フェニル−ピリジン−3,4−ジアミン
化合物46.1(2.30g;10.645mmol)を、室温でTHF(30.0mL)中で14h、Pd−C(5%)を用いて水素化した。溶液を濾過し、蒸発乾固させ、残留物を、さらに精製せずに次のステップにおいて使用した。収量:1.91g(97%)の無色固体;LC/MS、Rt:1.13分;(M+H) 186.1。
46.3 1−フェニル−1H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−c]ピリジン
化合物46.2(500.0mg;2.683mmol)を、塩酸(40.3mL;4.025mmol)に溶解し、0℃に冷却した。水(5.0mL)に溶解した亜硝酸ナトリウム(280.5mg;4.025mmol)をゆっくり加え、その間無色沈殿物が生成した。懸濁液を、0℃で30min撹拌し、次に室温まで14h放置して加温した。反応混合物を、飽和NaHCO水溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(CombiFlashRF 200)により精製した。収量:496mg(94%)のベージュ色固体;LC/MS、Rt:1.71分;(M+H) 197.1。
46.4 1−フェニル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−c]ピリジン
化合物46.3(299.0mg;1.524mmol)を、メタノール(10.0mL)に溶解し、Pd−C(5%)上で室温および2.9〜3.2barで14h水素化した。反応物を濾過し、蒸発乾固させた。収量:305mg(100%)の無色油;LC/MS、Rt:0.89分;(M+H) 201.1。
46.5 (R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(1−フェニル−1,4,6,7−テトラヒドロ−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−c]ピリジン−5−イル)−プロパン−1−オン(「A46」)
アシル化を、「A9」(ステップ9.4)について記載したように行った。収量:378mg(72%)の無色固体;LC/MS、Rt:1.88分;(M+H) 341.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90 °C) δ 7.68-7.62 (m, 2H), 7.62-7.56 (m, 2H), 7.56-7.48 (m, 1H), 6.97 (s, 1H), 4.92 (s, 2H), 4.16-4.04 (m, 1H), 4.04-3.94 (m, 1H), 2.94 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 1.61-1.57 (m, 3H).
例47:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−1−[1−(4−フルオロ−フェニル)−1,4,6,7−テトラヒドロ−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A47」)
Figure 0006847942
「A46」(ステップ46.1〜46.5)について記載した通りの製造。収量:89mg(70%)の無色固体;LC/MS、Rt:1.93分;(M+H) 359.0;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90 °C) δ 7.78-7.61 (m, 2H), 7.49-7.34 (m, 2H), 6.97 (s, 1H), 4.91 (s, br, 2H), 4.17-3.93 (m, 2H), 2.91 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 1.69-1.47 (m, 3H).
例48:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(3−フェニル−5,6−ジヒドロ−8H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−7−イル)−プロパン−1−オン(「A48」)
Figure 0006847942
3−フェニル−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン(60.0mg;0.300mmol)を、(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオン酸(52.1mg;0.330mmol)と、「A9」(ステップ9.4)について記載したようにカップリングさせた。収量:78mg(77%)の無色固体;LC/MS、Rt:1.54分;(M+H) 341.2;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 80 °C) δ 7.79-7.71 (m, 2H), 7.58-7.48 (m, 3H), 7.14 (s, 1H), 5.22-4.95 (m, 2H), 4.33-4.03 (m, 4H), 1.60 (s, 3H).
例49:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(3−フェニル−5,6−ジヒドロ−8H−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−7−イル)−プロパン−1−オン(「A49」)
Figure 0006847942
3−フェニル−5,6,7,8−テトラヒドロ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン(50.0mg;0.251mmol)を、(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオン酸(43.6mg;0.276mmol)と、「A9」(ステップ9.4)について記載したようにカップリングさせた。収量:41mg(49%)の無色固体;LC/MS、Rt:1.36分;(M+H) 340.2;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.54-7.41 (m, 4H), 7.41-7.23 (m, 2H), 7.09 (s, 1H), 5.37-3.84 (m, 6H), 1.59 (s, 3H).
式Ibで表され、式中X=N、Y=CHであり、RがHを示す化合物を製造するための一般的反応スキーム
Figure 0006847942
例50:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(3−フェニル−5,6−ジヒドロ−8H−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−7−イル)−プロパン−1−オン(「A50」)
Figure 0006847942
50.1 N−ピラジン−2−イルメチル−ベンズアミド
(ピラジン−2−イル)メタンアミン(500.0mg;4.353mmol)を、ジクロロメタン(20.0mL)に、アルゴン下で溶解し、0℃に冷却した。N−エチルジイソプロピルアミン(0.89mL;5.223mmol)を加え、続いて塩化ベンゾイル(0.56mL;4.788mmol)を加えた。反応混合物を、室温に放置して加温し、18h撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO溶液で希釈した。有機相を分離し、水層をジクロロメタンで3回洗浄した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発乾固させた。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(Companion RF;40gのSi50シリカゲルカラム)によって精製した。収量:895mg(96%)の黄色固体;LC/MS、Rt:1.36分;(M+H) 214.1。
50.2 3−フェニル−イミダゾ[1,5−a]ピラジン
N−ピラジン−2−イルメチル−ベンズアミド(300.0mg;1.353mmol)を、乾燥アセトニトリル(25.0mL)に溶解した。POCl(1.24mL;13.534mmol)を、窒素雰囲気下で加え、反応混合物を、85℃で4h加熱した。反応混合物を室温に冷却し、蒸発乾固させた。残留物を、DCM、氷水およびNaHCO溶液の混合物で希釈した。有機層を分離し、水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発乾固させた。収量:244mg(92%)の茶色油;LC/MS、Rt:1.40分;(M+H) 196.1。
50.3 3−フェニル−5,6,7,8−テトラヒドロ−イミダゾ[1,5−a]ピラジン
化合物50.2(244.0mg;1.249mmol)を、メタノール(10.0mL)に溶解し、Pd−C(5%)上で室温および2.8barで14h水素化した。反応物を濾過し、蒸発乾固させた。収量:233mg(94%)の黄色油;LC/MS、Rt:0.32分;(M+H) 200.1。
50.4 (R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(3−フェニル−5,6−ジヒドロ−8H−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−7−イル)−プロパン−1−オン(「A50」)
化合物50.3(233.0mg;1.169mmol)を、(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオン酸(43.6mg;0.276mmol)と、例9(ステップ9.4)について記載したようにカップリングさせた。収量:171mg(43%)の無色固体;LC/MS、Rt:1.25分;(M+H) 340.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90 °C) δ 7.73-7.68 (m, 2H), 7.51-7.45 (m, 2H), 7.44-7.39 (m, 1H), 7.02 (s, 1H), 6.94-6.90 (m, 1H), 4.97 (s, 2H), 4.22 (t, J = 5.3 Hz, 2H), 4.18-4.05 (m, 2H), 1.66-1.58 (m, 3H).
例51:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−1−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5,6−ジヒドロ−8H−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−7−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A51」)
Figure 0006847942
「A50」(ステップ50.1〜50.4)について記載した通りの製造。収量:234mg(65%)の無色固体;LC/MS、Rt:1.34分;(M+H) 358.0;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90 °C) δ 7.73 (ddd, J = 8.3, 5.3, 2.4 Hz, 2H), 7.27 (td, J = 8.9, 2.1 Hz, 2H), 7.01 (s, 1H), 6.90 (s, 1H), 4.95 (s, 2H), 4.24-4.01 (m, 4H), 1.61 (s, 3H).
式Ibで表され、式中X=N、Y=CHであり、RがCHを示す化合物を製造するための一般的反応スキーム
Figure 0006847942
例52:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−1−[(R)−3−(4−フルオロ−フェニル)−5−メチル−5,6−ジヒドロ−8H−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−7−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A52」)
Figure 0006847942
例53:
(R)−3,3,3−トリフルオロ−1−[(S)−3−(4−フルオロ−フェニル)−5−メチル−5,6−ジヒドロ−8H−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−7−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A53」)
Figure 0006847942
52.1 2−クロロメチル−6−メチル−ピラジン
2,6−ジメチルピラジン(500.0mg;4.623mmol)およびN−クロロスクシンイミド(617.4mg;4.531mmol)に、テトラクロロメタン(12.5mL)を、窒素の下で加え、混合物を、加熱還流した。ベンゾイルベンゼンカルボペルオキソエート(22.2mg;0.077mmol)を加え、無色懸濁液を85℃で3h加熱した。N−クロロスクシンイミド(61.7mg;0.453mmol)を加え、反応物をさらに2時間加熱し、次に室温で14h撹拌した。反応物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(CombiFlashRF 200)により精製した。収量:328mg(51%)の無色油;LC/MS、Rt:1.35分;(M+H) 143.1/145.1。
52.2 2−(6−メチル−ピラジン−2−イルメチル)−イソインドール−1、3−ジオン
化合物52.1(310.0mg;2.174mmol)、炭酸水素ナトリウム(219.0mg;2.609mmol)およびフタルイミドカリウム塩(403.0mg;2.174mmol)を、DMF(4.0mL)に溶解し、暗赤色/茶色溶液を、室温で14h撹拌した。混合物を濃縮し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(CombiFlashRF)によって精製した。収量:226mg(41%)の無色固体;LC/MS、Rt:1.74分;(M+H) 254.1。
52.3 C−(6−メチル−ピラジン−2−イル)−メチルアミン
2−(6−メチル−ピラジン−2−イルメチル)−イソインドール−1,3−ジオン(1.57g;6.191mmol)をエタノール(60.0mL)に懸濁させた懸濁液に、水酸化ヒドラジニウム(2.41mL;49.531mmol)を、攪拌しながらゆっくり加え、混合物を、80℃に加熱した。5分後、無色溶液が生成し、それは、30分後に無色懸濁液に変化した。反応混合物をさらに6時間還流し、室温に冷却し、水(80mL)および0.1N NaOH(30mL)で希釈し、ジクロロメタン−メタノール(1/1)の混合物で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。収量:417mg(55%)の無色油;LC/MS、Rt:0.33分;(M+H) 124.2。
52.4 4−フルオロ−N−(6−メチル−ピラジン−2−イルメチル)−ベンズアミド
化合物52.3(416.0mg;3.378mmol)を、ジクロロメタン(15.0mL)に溶解し、氷浴中で冷却した。N−エチルジイソプロピルアミン(0.69mL;4.053mmol)および4−フルオロベンゾイルクロリド(0.43mL;3.547mmol)を加え、氷浴を取り外した。黄色溶液が生成し、4h撹拌した。混合物を、飽和水性NaHCO溶液および水で希釈した。有機相を分離し、水層をジクロロメタンで洗浄した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(CombiFlashRF 200)により精製した。収量:728mg(88%)の黄色固体;LC/MS、Rt:1.56分;(M+H) 246.1。
52.5 3−(4−フルオロ−フェニル)−5−メチル−イミダゾ[1,5−a]ピラジン
化合物52.4(728.0mg;2.967mmol)を、乾燥アセトニトリル(40.1mL)に溶解した。POCl(2.77mL;29.669mmol)を加えた。オレンジ色の混合物を、95℃で18h撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、水(150mL)で慎重に希釈し、重炭酸ナトリウムで中和した。有機相を分離し、水層をジクロロメタンで洗浄した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(CombiFlashRF 200)により精製した。収量:617mg(91%)の黄色固体;LC/MS、Rt:1.47分;(M+H) 228.1。
52.6 3−(4−フルオロ−フェニル)−5−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−イミダゾ[1,5−a]ピラジン
化合物52.5(617.0mg;2.713mmol)を、メタノール(10.0mL)に溶解し、Pd−C(5%)上で室温および3.0barで4h水素化した。反応物を濾過し、蒸発乾固させた。収量:606mg(97%)のオフホワイト油;LC/MS、Rt:0.34分;(M+H) 232.2。
52.7 (R)−3,3,3−トリフルオロ−1−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−メチル−5,6−ジヒドロ−8H−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−7−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン
化合物52.6(606.0mg;2.619mmol)を、(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオン酸と、例9(ステップ9.4)に記載したようにカップリングさせた。収量:576mg(59%)の黄色油。
ジアステレオマー(「A52」および「A53」)の分取的分離を、SFC(カラム:ChiralPak AD-H;溶離剤:CO:メタノール−80:20)により行った。合わせた画分を、蒸発乾固させた。
「A52」:58mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.45分;(M+H) 372.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90 °C) δ 7.76-7.68 (m, 2H), 7.32-7.24 (m, 2H), 7.03 (s, 1H), 6.92 (s, 1H), 5.51-5.23 (m, 1H), 4.81-4.72 (m, 1H), 4.63 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 4.55 (d, J = 13.7 Hz, 1H), 3.63-3.53 (m, 1H), 1.60 (s, 3H), 1.08 (d, J = 6.5 Hz, 3H).
「A53」:57mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.43分;(M+H) 372.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90 °C) δ 7.74 -7.67 (m, 2H), 7.31-7.22 (m, 2H), 6.98 (s, 1H), 6.86 (s, 1H), 5.43-5.16 (m, 1H), 4.80-4.72 (m, 1H), 4.64 (d, J = 16.4 Hz, 1H), 4.51-4.44 (m, 1H), 3.59 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 1.58 (s, 3H), 1.08 (d, J = 6.5 Hz, 3H).
例54:
(R)−1−[(R)−3−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−5−メチル−5,6−ジヒドロ−8H−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−7−イル]−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A54」)
Figure 0006847942
例55:
(R)−1−[(S)−3−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−5−メチル−5,6−ジヒドロ−8H−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−7−イル]−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A55」)
Figure 0006847942
「A52」/「A53」(ステップ52.4〜52.7)について記載した通りの製造。ジアステレオマーの分取的分離を、SFC(カラム:ChiralPak AD-H;溶離剤:CO:エタノール−88:12)によって行った。合わせた画分を、蒸発乾固させた。
「A54」:333mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.44分;(M+H) 390.2;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90 °C) δ 7.62-7.50 (m, 1H), 7.30 (td, J = 10.2, 2.5 Hz, 1H), 7.18 (td, J = 8.4, 2.3 Hz, 1H), 7.03 (s, 1H), 6.89 (s, 1H), 5.34 (br, 1H), 4.68 (d, J = 16.3 Hz, 1H), 4.51-4.32 (m, 2H), 3.62 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 1.59 (s, 3H), 0.99 (d, J = 6.3 Hz, 3H).
「A55」:342mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.42分;(M+H) 390.2;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90 °C) δ 7.67-7.46 (m, 1H), 7.30 (td, J = 10.2, 2.5 Hz, 1H), 7.18 (td, J = 8.5, 2.4 Hz, 1H), 7.00 (s, 1H), 6.91 (s, 1H), 5.29 (br, 1H), 4.69 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 4.46-4.31 (m, 2H), 3.66 (d, J = 10.1 Hz, 1H), 1.58 (s, 3H), 1.00 (d, J = 6.4 Hz, 3H).
例56:
(R)−1−[(S)−3−(3,5−ジフルオロ−ピリジン−2−イル)−5−メチル−5,6−ジヒドロ−8H−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−7−イル]−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A56」)
Figure 0006847942
例57:
(R)−1−[(R)−3−(3,5−ジフルオロ−ピリジン−2−イル)−5−メチル−5,6−ジヒドロ−8H−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−7−イル]−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A57」)
Figure 0006847942
「A52」/「A53」(ステップ52.4〜52.7)について記載した通りの製造。ジアステレオマーの分取的分離を、SFC(カラム:ChiralPak AD-H;溶離剤:CO:エタノール(0.5%ジエチルアミンを含有する)−88:12)によって行った。合わせた画分を、蒸発乾固させた。
「A56」:333mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.43分;(M+H) 391.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90 °C) δ 8.54 (s, 1H), 8.04-7.82 (m, 1H), 7.11-6.90 (m, 2H), 5.35 (s, br, 1H), 5.15-5.01 (m, 1H), 4.70 (d, J = 16.8 Hz, 1H), 4.49 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 3.60 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 1.62-1.56 (m, 3H), 1.17 (d, J = 6.5 Hz, 3H).
「A57」:342mgの無色固体;LC/MS、Rt:1.45分;(M+H) 391.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 90 °C) δ 8.54 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.99-7.87 (m, 1H), 7.04 (s, 1H), 6.95 (s, 1H), 5.41 (s, br, 1H), 5.17-5.00 (m, 1H), 4.68 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 4.56 (d, J = 13.9 Hz, 1H), 3.55 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 1.61 (s, 3H), 1.17 (d, J = 6.4 Hz, 3H).
薬理学的データ
Figure 0006847942
Figure 0006847942
Figure 0006847942
IC50:<0.3μm=A、0.3〜3μm=B、3〜50μm=C
表1に示した化合物は、本発明による好ましい化合物である。
特に好ましい化合物は、14、20、34、38、40、54および57である。
以下の例は、医薬に関する:
例A:注射バイアル
100gの式IaまたはIbで表される活性成分および5gのリン酸水素二ナトリウムを3lの2回蒸留水に溶解させた溶液を、2N塩酸を用いてpH6.5に調整し、滅菌濾過し、注射バイアル中に移し、滅菌条件下で凍結乾燥させ、滅菌条件下で密封する。各々の注射バイアルは、5mgの活性成分を含む。
例B:座剤
20gの式IaまたはIbで表される活性成分の100gの大豆レシチンおよび1400gのココアバターとの混合物を、溶融し、型中に注入し、放冷する。各々の座剤は、20mgの活性成分を含む。
例C:溶液
940mlの2回蒸留水中の1gの式IaまたはIbで表される活性成分、9.38gのNaHPO・2HO、28.48gのNaHPO・12HOおよび0.1gの塩化ベンザルコニウムから、溶液を調製する。pHを6.8に調整し、溶液を1lにし、放射線により滅菌する。この溶液を、点眼剤の形態で用いることができる。
例D:軟膏
500mgの式IaまたはIbで表される活性成分を、99.5gのワセリンと、無菌条件下で混合する。
例E:錠剤
1kgの式IaまたはIbで表される活性成分、4kgのラクトース、1.2kgのジャガイモデンプン、0.2kgのタルクおよび0.1kgのステアリン酸マグネシウムの混合物を、慣用の方法で圧縮して、錠剤を得、各々の錠剤が10mgの活性成分を含むようにする。
例F:糖衣錠
例Eと同様にして、錠剤を圧縮し、次に、慣用の方法で、スクロース、ジャガイモデンプン、タルク、トラガカントおよび染料の被膜で被覆する。
例G:カプセル
2kgの式IaまたはIbで表される活性成分を、硬質ゼラチンカプセル中に、慣用の方法で導入して、各々のカプセルが20mgの活性成分を含むようにする。
例H:アンプル
1kgの式IaまたはIbで表される活性成分を60lの2回蒸留水に溶解させた溶液を、滅菌濾過し、アンプル中に移送し、滅菌条件下で凍結乾燥させ、滅菌条件下で密封する。各々のアンプルは、10mgの活性成分を含む。

Claims (12)

  1. 式Iaまたは式Ib
    Figure 0006847942
    式中
    Xは、CHまたはNを示し、
    Yは、CHまたはNを示し、
    は、H、A、(CHAr、(CHHetまたはCycを示し、
    は、またはCHを示し、
    Arは、フェニルを示し、それは、非置換であるか、またはHal、A、CN、OA、[C(ROH、[C(RN(R、NO、[C(RCOOR、NRCOA、NRSOA、[C(RSON(R、S(O)A、O[C(RN(R、NRCOOA、NRCON(Rおよび/もしくはCOAによって単置換、二置換、三置換、四置換もしくは五置換されており、
    Hetは、1〜4個のN、Oおよび/またはS原子を有し、非置換であるか、またはHal、A、CN、OA、[C(ROH、[C(RN(R、NO、[C(RCOOR、NRCOA、NRSOA、[C(RSON(R、S(O)A、O[C(RN(R、NRCOOA、NRCON(Rおよび/もしくはCOAにより単置換もしくは二置換されている、単環式または二環式の飽和、不飽和または芳香族複素環を示し、
    Cycは、3,4,5,6または7個のC原子を有する環状アルキルを示し、これは、非置換であるかまたはOHにより単置換されており、
    Aは、1〜10個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキルを示し、ここで1つもしくは2つの隣接していないCHおよび/もしくはCH基は、N、Oおよび/もしくはS原子によって置き換えられていてもよく、ならびに/またはここで1〜7個のH原子は、Rによって置き換えられていてもよく、
    は、F、ClまたはOHを示し、
    は、HまたはA’を示し、
    A’は、1〜6個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキルを示し、ここで1〜5個のH原子は、Fによって置き換えられていてもよく、
    Halは、F、Cl、BrまたはIを示し、
    mは、1、2、3または4を示し、
    nは、0、1または2を示し、
    pは、0、1、2、3または4を示し、
    ただし、
    X=CHである場合、Y=Nであり、
    または
    Y=CHである場合、X=Nである、
    で表される化合物、ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物。
  2. Arがフェニルを示し、それが非置換であるか、またはHal、A、CNおよび/もしくはOAにより単置換、二置換、三置換、四置換もしくは五置換されている、
    請求項1に記載の化合物、ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物。
  3. Hetがピリミジル、ピリジル、ピリダジニル、ピラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピラゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、フラニル、チオフェニル、ピロリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリルまたはチアジアゾリルを示し、その各々が非置換であるか、またはHal、Aおよび/もしくはOAにより単置換もしくは二置換されている、
    請求項1または2に記載の化合物、ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物。
  4. XがCHまたはNを示し、
    YがCHまたはNを示し、
    がH、A、(CHAr、(CHHetまたはCycを示し、
    がHまたはCHを示し、
    Arがフェニルを示し、それが非置換であるか、またはHal、A、CNおよび/もしくはOAにより単置換、二置換、三置換、四置換もしくは五置換されており、
    Hetがピリミジル、ピリジル、ピリダジニル、ピラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピラゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、フラニル、チオフェニル、ピロリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリルまたはチアジアゾリルを示し、その各々が非置換であるか、またはHal、Aおよび/もしくはOAにより単置換もしくは二置換されており、
    Cycが3,4,5,6または7個のC原子を有する環状アルキルを示し、それが非置換であるか、またはOHにより単置換されており、
    Aが1〜10個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキルを示し、ここで1つもしくは2つの隣接していないCHおよび/もしくはCH基がN、Oおよび/もしくはS原子によって置き換えられていてもよく、ならびに/またはここで1〜7個のH原子がRによって置き換えられていてもよく、
    がF、ClまたはOHを示し、
    HalがF、Cl、BrまたはIを示し、
    nが0,1または2を示し、
    ただし、
    X=CHである場合、Y=Nであり、
    または
    Y=CHである場合、X=Nである、
    請求項1に記載の化合物、ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物。
  5. 以下の群
    Figure 0006847942
    Figure 0006847942
    Figure 0006847942
    Figure 0006847942
    Figure 0006847942
    Figure 0006847942
    から選択される化合物、
    ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の式IaまたはIbで表される化合物、または、請求項5に記載の化合物、ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体の製造方法であって、式IIaまたはIIb
    Figure 0006847942
    式中、X、Y、RおよびRは、請求項1に示す意味を有する、
    で表される化合物を、式III
    Figure 0006847942
    式中、Lは、Cl、Br、I、遊離のOH基、または、1〜6個のC原子を有する活性化エステル、イミダゾリドもしくはアルキルスルホニルオキシまたは6個〜10個のC原子を有するアリールスルホニルオキシである
    で表される化合物と反応させ、
    ならびに/あるいは
    式IaまたはIbで表される塩基または酸を、その塩の1種に変換する
    ことを特徴とする、前記方法。
  7. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の式IaまたはIbで表される化合物、または、請求項5に記載の化合物、および/または、それらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体もしくは立体異性体、またはすべての比率でのそれらの混合物の少なくとも1種と、任意に薬学的に許容し得る担体、賦形剤またはビヒクルとを含む、医薬。
  8. がん、糖尿病、心臓虚血、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高血糖症、脂質異常症、アテローム性動脈硬化症、心不全、心筋症、心筋虚血、高乳酸血症、ミトコンドリア病、ミトコンドリア脳筋症の処置および/または防止のための使用のための、請求項7に記載の医薬
  9. 頭部、頸部、目、口、喉、食道、気管支、喉頭、咽頭、胸、骨、肺、結腸、直腸、胃、前立腺、膀胱、子宮、子宮頸部、乳房、卵巣、精巣または他の生殖器、皮膚、甲状腺、血液、リンパ節、腎臓、肝臓、膵臓、脳、中枢神経系のがん、固形腫瘍および血液由来の腫瘍の群から選択される疾患の処置および/または防止のための使用のための、請求項8に記載の医薬
  10. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の式IaまたはIbで表される化合物、または、請求項5に記載の化合物、ならびに/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物の少なくとも1種と、さらなる医薬活性成分の少なくとも1種とを含む、医薬。
  11. (a)請求項1〜4のいずれか一項に記載の式IaまたはIbで表される化合物、または、請求項5に記載の化合物、ならびに/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物の有効量、
    ならびに
    (b)さらなる医薬活性成分の有効量
    の別個のパックからなる、セット(キット)。
  12. 化合物1−[(R)−1−(4−フルオロ−フェニル)−7−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(「A42」)ならびにその薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物。
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