例解目的のために、ここで個別的な例示的実施形態が図面との関連でより詳細に説明される。
図1は、例示的な通信システム100を示している。一般に、システム100は複数の無線または有線ユーザーがデータおよび他のコンテンツを送信および受信できるようにする。システム100は、符号分割多重アクセス(CDMA)、時分割多重アクセス(TDMA)、周波数分割多重アクセス(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)または単一キャリアFDMA(SC-FDMA)のような一つまたは複数のチャネル・アクセス方法を実装しうる。
この例では、通信システム100は、電子装置(ED)110a〜110c、無線アクセス・ネットワーク(RAN: radio access network)120a〜120b、コア・ネットワーク130、公衆電話交換網(PSTN)140、インターネット150および他のネットワーク160を含む。図1には、ある数のこれらのコンポーネントまたは要素が示されているが、任意の数のこれらのコンポーネントまたは要素がシステム100に含まれうる。
ED 110a〜110cは、システム100において動作および/または通信するよう構成される。たとえば、ED 110a〜110cは無線または有線の通信チャネルを介して送信および/または受信するよう構成される。各ED 110a〜110cは、任意の好適なエンドユーザー装置を表わし、そのような装置をユーザー装置/デバイス(UE)、無線送受信ユニット(WTRU)、移動局、固定または移動加入者ユニット、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、コンピュータ、タッチパッド、無線センサーまたは消費者電子装置として含んでいてもよい(あるいはそのように称されてもよい)。
RAN 120a〜120bはここではそれぞれ基地局170a〜170bを含む。各基地局170a〜170bは、ED 110a〜110c(これは本稿ではUE 110aないし110cと称されることもある)のうちの一つまたは複数と無線でインターフェースをもって、コア・ネットワーク130、PSTN 140、インターネット150および/または他のネットワーク160へのアクセスを可能にするよう構成される。たとえば、基地局170a〜170bは、ベース・トランシーバー・ステーション(BTS)、ノードB(NodeB)、進化型ノードB(eNodeB)、家庭ノードB、家庭eノードB、サイト・コントローラ、アクセスポイント(AP)または無線ルーターのようないくつかのよく知られた装置の一つまたは複数を含んでいてもよい(あるいはそのような装置の一つまたは複数であってもよい)。ED 110a〜110cは、インターネット150とインターフェースをもち、インターネット150と通信するよう構成され、コア・ネットワーク130、PSTN 140および/または他のネットワーク160にアクセスしてもよい。
図1に示される実施形態では、基地局170aは、他の基地局、要素および/または装置を含みうるRAN 120aの一部をなす。また、基地局170bは、他の基地局、要素および/または装置を含みうるRAN 120bの一部をなす。各基地局170a〜170bは、時に「セル」と称される特定の地理的領域またはエリア内で無線信号を送信および/または受信するよう動作する。いくつかの実施形態では、それぞれのセルについて複数のトランシーバーをもつ複数入力複数出力(MIMO)技術が用いられてもよい。
基地局170a〜170bは、ED 110a〜110cのうちの一つまたは複数と、無線通信リンクを使って一つまたは複数のエア・インターフェース190を通じて通信する。エア・インターフェース190は、いかなる好適な無線アクセス技術を利用してもよい。
システム100が、上記のような方式を含む多重チャネル・アクセス機能を使ってもよいことが考えられている。個別的実施形態では、基地局およびEDは、LTE、LTE-Aおよび/またはLTE-Bを実装する。むろん、他の多重アクセス方式および無線プロトコルが利用されてもよい。
RAN 120a〜120bは、コア・ネットワーク130と通信して、ED 110a〜110cに音声、データ、アプリケーション、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)または他のサービスを提供する。当然ながら、RAN 120a〜120bおよび/またはコア・ネットワーク130は、一つまたは複数の他のRAN(図示せず)と直接的または間接的に通信しうる。コア・ネットワーク130は、他のネットワーク(たとえばPSTN 140、インターネット150および他のネットワーク160)のためのゲートウェイ・アクセスとしてのはたらきをしてもよい。さらに、ED 110a〜110cの一部または全部は、異なる無線技術および/またはプロトコルを使って異なる無線リンクを通じて異なる無線ネットワークと通信するための機能を含んでいてもよい。無線通信の代わりに(またはそれに加えて)、EDは、有線通信チャネルを介して、サービス・プロバイダーまたはスイッチ(図示せず)およびインターネット150に通信してもよい。
図1は、通信システムの一例を示しているが、図1にはさまざまな変更をなしうる。たとえば、通信システム100は、任意の数のED、基地局、ネットワークまたは他のコンポーネントを任意の好適な構成で含むことができる。
図2Aおよび2Bは、本開示に基づく方法および教示を実装しうる例示的な装置を示している。具体的には、図2Aは例示的なED 110を示し、図2Bは例示的な基地局170を示している。これらのコンポーネントは、システム100においてまたは他の任意の好適なシステムにおいて使用されることができる。
図2Aに示されるように、ED 110は、少なくとも一つの処理ユニット200を含む。処理ユニット200は、ED 110のさまざまな処理動作を実装する。たとえば、処理ユニット200は、信号符号化、データ処理、電力制御、入出力処理またはED 110がシステム100において動作できるようにする他の任意の機能を実行することができる。処理ユニット200は、上記でより詳細に述べた方法および教示をもサポートする。各処理ユニット200は、一つまたは複数の動作を実行するよう構成された任意の好適な処理装置またはコンピューティング装置を含む。各処理ユニット200は、たとえば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイまたは特定用途向け集積回路を含むことができる。図2には単一の処理ユニットしか示されていないが、上記の動作を実行する、ED 110内の複数の処理ユニットがあってもよい。
ED 110は、少なくとも一つのトランシーバー202をも含む。トランシーバー202は、少なくとも一つのアンテナまたはNIC(ネットワーク・インターフェース・コントローラ[Network Interface Controller])204による送信のためにデータまたは他のコンテンツを変調するよう構成される。トランシーバー202は、前記少なくとも一つのアンテナ204によって受信されたデータまたは他のコンテンツを復調するようにも構成される。各トランシーバー202は、無線もしくは有線送信のための信号を生成するおよび/または無線もしくは有線で受信された信号を処理するための任意の好適な構造を含む。各アンテナ204は、無線または有線信号を送信および/または受信するための任意の好適な構造を含む。一つまたは複数のトランシーバー202がED 110において使用されることができ、一つまたは複数のアンテナ204がED 110において使用されることができる。単一の機能ユニットとして示されているが、トランシーバー202は、少なくとも一つの送信器および少なくとも一つの別個の受信器を使って実装されることもできる。
ED 110は、一つまたは複数の入出力装置206またはインターフェース(たとえばインターネット150への有線インターフェース)をさらに含む。入出力装置206は、ネットワークにおけるユーザーまたは他の装置との対話(ネットワーク通信)を容易にする。各入出力装置206は、スピーカー、マイクロフォン、キーパッド、キーボード、ディスプレイまたはタッチスクリーンのような、ネットワーク・インターフェース通信を含む、ユーザーに情報を提供するまたはユーザーから情報を受領/提供するための任意の好適な構造を含む。
さらに、ED 110は少なくとも一つのメモリ208を含む。メモリ208は、ED 110によって使用、生成または収集される命令およびデータを記憶する。たとえば、メモリ208は、処理ユニット200によって実行されるソフトウェアまたはファームウェア命令と、到来信号における干渉を低減または消去するために使用されるデータとを記憶することができる。各メモリ208は、任意の好適な揮発性および/または不揮発性記憶および取り出し装置(単数または複数)を含む。ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク、光ディスク、加入者識別情報モジュール(SIM)カード、メモリースティック、セキュアデジタル(SD)メモリ・カードなどといった任意の好適な型のメモリが使用されうる。
図2Bに示されるように、基地局170は、少なくとも一つの処理ユニット250と、送信器および受信器の機能を含む少なくとも一つのトランシーバー252と、一つまたは複数のアンテナ256と、少なくとも一つのメモリ258と、一つまたは複数の入出力装置またはインターフェース266とを含む。当業者によって理解されるであろうスケジューラー253が、処理ユニット250に結合される。スケジューラー253は、基地局170内に含まれることができ、あるいは基地局170とは別個に運用されることができる。処理ユニット250は、信号符号化、データ処理、電力制御、入出力処理または他の任意の機能といった、基地局170のさまざまな処理動作を実装する。処理ユニット250は、上記でより詳細に述べた方法および教示をもサポートできる。各処理ユニット250は、一つまたは複数の動作を実行するよう構成された任意の好適な処理装置またはコンピューティング装置を含む。各処理ユニット250は、たとえば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイまたは特定用途向け集積回路を含むことができる。
各トランシーバー252は、一つまたは複数のEDまたは他の装置への無線または有線送信のための信号を生成するための任意の好適な構造を含む。各トランシーバー252はさらに、一つまたは複数のEDまたは他の装置から無線または有線で受信された信号を処理するための任意の好適な構造を含む。トランシーバー252として組み合わされて示されているが、送信器および受信器が別個のコンポーネントであってもよい。各アンテナ256は、無線または有線信号を送信および/または受信するための任意の好適な構造を含む。ここでは共通のアンテナ256がトランシーバー252に結合されているものとして示されているが、一つまたは複数のアンテナ256がトランシーバー(単数または複数)252に結合されることができ、別個のコンポーネントとして備えられる場合の送信器および受信器に別個のアンテナ256が結合されることを許容する。各メモリ258は、任意の好適な揮発性および/または不揮発性記憶および取り出し装置(単数または複数)を含む。各入出力装置266は、ネットワークにおけるユーザーまたは他の装置との対話(ネットワーク通信)を容易にする。各入出力装置266は、ネットワーク・インターフェース通信を含む、ユーザーに情報を提供するまたはユーザーから情報を受領/提供するための任意の好適な構造を含む。
ED 110および基地局170に関するさらなる詳細は当業者には知られている。よって、これらの詳細は明確のためここでは割愛される。
承認不要の(grant-free)上りリンク送信は時に「グラントレス(grant-less)」、「スケジュール・フリー(schedule free)」または「スケジュールレス(schedule-less)」送信と呼ばれる。異なるED 110a〜110cからの承認不要の上りリンク送信が、同じ指定された資源を使って送信されることがあり、その場合、それらの承認不要の上りリンク送信は競合ベースの送信である。一つまたは複数の基地局、たとえば基地局100は、承認不要の上りリンク送信に対してブラインド検出を実行してもよい。
承認不要の上りリンク送信は、ED 110a〜110cから基地局170a〜170bに短いパケットを用いてバースト的なトラフィックを送信するためおよび/または基地局170a〜170bにリアルタイムでもしくは低レイテンシーでデータを送信するために好適でありうる。承認不要の上りリンク送信方式が利用されうるアプリケーションの例は:大規模マシンタイプ通信(m-MTC)、超信頼性低レイテンシー通信(URLLC)、スマート電気メーター、スマートグリッドにおける遠隔保護および自律運転を含む。しかし、承認不要の上りリンク送信方式は上記の用途に限定されない。
図1は、上りリンク・チャネルを通じた承認不要の上りリンク送信においてED 110a〜110cによって送信されるメッセージを示している。これらのメッセージは多重アクセス(MA)資源を使って送信される。MA資源はMA物理資源(たとえば時間‐周波数ブロック)および少なくとも一つのMAシグネチャーから構成される。MAシグネチャー(MA signature)は次のうちの少なくとも一つを含む(がそれに限定されない):コードブック/符号語、シーケンス、インターリーバーおよび/またはマッピング・パターン、復調参照信号(たとえばチャネル推定のための参照信号)、プリアンブル、空間次元(spatial-dimension)および電力次元(power-dimension)。用語「パイロット」は、参照信号を少なくとも含む信号を指す。いくつかの実施形態では、パイロットは、復調参照信号(DMRS: demodulation reference signal)を、可能性としてはチャネル推定指向プリアンブル(channel-estimation-oriented preamble)またはランダム・アクセス・チャネル(random access channel)(LTEのようなRACH)プリアンブルとともに、含みうる。
図3Aは、点線の囲み124内に示される、メッセージのための例示的な諸フォーマットを示している。第一の例126では、メッセージは、MAシグネチャー152ならびにデータ154およびUEのIDの指示、UE ID 156を含む。データ154およびUE ID 156は一緒にエンコードされ、対応する巡回冗長検査(CRC: cyclic redundancy check)158が生成されてメッセージ126に含められる。いくつかの実施形態では、UE ID 156は代わりにCRC 158に埋め込まれ、これはペイロード・サイズを削減しうる。もう一つの例では、MAシグネチャー152は、該シグネチャーが以前に使用のために確認されているなら、任意的であってもよい。例128は、UE ID 156がデータ154とは別個にエンコードされる、例126の変形である。よって、データのためのCRC 162に加えて、別個のCRC 161がUE ID 156に関連付けられる。いくつかの実施形態では、UE ID 156は一つまたは複数の他のヘッダの内部であってもよく、その場合、CRC 161はCRC 161が位置するヘッダについてのものである。例128において、UE ID 156の復号を容易にするために、UE ID 156は、より低い(すなわちより低く、より堅牢な)、すなわちデータ154より低いレートをもつ変調および符号化方式(MCS: modulation and coding scheme)で伝送されてもよい。UE ID 156が成功裏に復号されるが、データ154は成功裏に復号されない状況がありうる。
例126および128では、MAシグネチャー152は、データ154とは別個の時間‐周波数資源を占めるものとして、たとえばメッセージの先頭に示されている。これは、たとえばMAシグネチャー152が参照信号および/またはプリアンブルからなる場合に成り立ちうる。しかしながら、MAシグネチャー152はそうではなく、伝送方式自身の一部、たとえば使用されるコードブックまたは使用されるマッピング・パターンであることがあり、その場合、MAシグネチャー152はデータ154と別個の時間‐周波数資源を占めるのではない。また、MAシグネチャー152がデータ154と別個の時間‐周波数資源を占める実施形態において、資源が必ずメッセージの先頭になければならないことはない。
もう一つの実施形態では、メッセージはMAシグネチャーのみを含んでいてもよく、それが送信され、MAシグネチャーとデータ情報の両方を含むメッセージがそれに続く。
いくつかの実施形態では、MAシグネチャー152とUEの間に一対一マッピングがあってもよく、あるいはMAシグネチャー152と複数のUEの間に一対二以上のマッピングがあってもよい。すなわち、各UEは、基地局およびそのUEによって知られている異なるMAシグネチャーの使用を割り当てられる。たとえば、基地局およびUEは、ネットワークによるその割り当てを受け取るまたはネットワークによって事前構成設定される。MAシグネチャー152とUEの間にマッピングがあるとき、MAシグネチャー152の成功裏の検出は、メッセージを送ったUEのIDを明らかにする。MAシグネチャー152とUEの間のマッピングがある実施形態では、基地局は、MAシグネチャー152を使ってルックアップテーブルを検査して、MAシグネチャー152を送ったUEのIDを判別してもよい。MAシグネチャー152とUEの間のマッピングがある実施形態ではまた、そもそもメッセージの一部としてUE ID 156が送信される必要がなくてもよい。
例129は、UE ID 156およびデータ154が異なる資源を通じて伝送される変形を示している。たとえば、UE ID 156は、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)のような制御チャネルの一部として伝送されてもよい。データ154は、上りリンク・データ・チャネルの承認不要の領域で伝送されてもよい。MAシグネチャーは例129では示されていないが、MAシグネチャーはデータ伝送の一部であってもよい。
UEが基地局にメッセージを送るとき、基地局はまず、MAシグネチャーを検出しようとする。MAシグネチャーの検出は活動検出(activity detection)と称される。成功裏に活動検出を実行することによって、基地局はUEが承認不要の上りリンク送信を送信したことを知る。しかしながら、成功裏の活動検出は、UEのIDを基地局に対して明らかにすることもあれば、しないこともある。UEとMAシグネチャーとの間に一対一マッピングがあれば、成功裏の活動検出は、その承認不要の上りリンク送信を送ったUEのIDを明らかにする。UEとMAシグネチャーとの間に一対一マッピングがない場合には、成功裏の活動検出は、その承認不要の上りリンク送信を送ったUEのIDを明らかにはしないが、UEの異なる群が異なるMAシグネチャーを割り当てられていれば、そのUEがUEの特定の群からのものであることは明らかにしうる。いくつかの実施形態では、たとえば例示的なメッセージ128のようにUE IDがデータ154とは別個にエンコードされている場合、活動検出は、UE IDを取得することをさらに含んでいてもよい。
活動検出成功後、基地局は、MAシグネチャーおよび任意的にはデータ・メッセージと多重化されている追加的な参照信号に基づいて、チャネル推定を実行し、次いでデータ154を復号することを試みる。データ復号も成功であれば、基地局は下りリンクにおいてACKをUEに送って、基地局がデータ154を成功裏に復号したことを示すことができる。成功裏の活動検出がUEのIDを明らかにしない実施形態では、メッセージの残りの部分の成功裏の復号がUEのIDを明らかにし、その場合、基地局100はACKを送るべきUEを知ることになる。
一例として、例126におけるMAシグネチャー152は参照信号であってもよい。基地局はまず、参照信号シーケンスを成功裏に復号することによって活動検出を成功裏に実行してもよい。参照信号シーケンスは、その後、基地局によって、上りリンク・チャネルのチャネル推定のために使用されてもよい。参照信号の成功裏の復号を容易にするために、参照信号は低く、堅牢なMCSを用いて伝送されてもよい。ひとたび参照信号が成功裏に復号され、チャネル推定が実行されたら、基地局はデータ154およびUE ID 156を有するペイロードを復号する。次いで、基地局はUE ID 156を読んで、その承認不要の送信がどのUEから来たかを知ることができる。次いで、基地局は、下りリンクにおいてACKをそのUEに送り、基地局100がデータ154を成功裏に復号したことを示すことができる。
上述したように、いくつかの実施形態では、MAシグネチャーとUEとの間にマッピング関係があってもよい。それは、一つのMAシグネチャーが一つのUEにマッピングされる、あるいは一つのMAシグネチャーが複数のUEにマッピングされるというものでありうる。図3Bは、マッピング関係のそれぞれの例を示す三つのテーブル302、304および306を示している。テーブル302では、MAシグネチャーは参照信号である。九個の参照信号(すなわち九個のMAシグネチャー)のプール{P}が三つの集合{P1}、{P2}、{P3}に分割されている。参照信号はパイロットであってもよい。テーブル302の各行は3項組を表わす。この例では、プール{P}は、それぞれの集合が九個の参照信号のうちの三つをもつように、三つの背反な集合{P1}、{P2}、{P3}に分割される。具体的には、{P1}は参照信号p11、p12、p13を含み、{P2}は参照信号p21、p22、p23を含み、{P3}は参照信号p31、p32、p33を含む。九個の参照信号のうち三つは初期参照信号として指定され、九個の参照信号のうちの別の三つは第一再送信参照信号として指定され、九個の参照信号のうちの最後の三つは第二再送信参照信号として指定される。UEと参照信号の間には一対一マッピングがある。たとえば、図1からの三つのUEを利用すると、UE 110aは3項組インデックス1を割り当てられてもよく、UE 110bは3項組インデックス2を割り当てられてもよく、UE 110cは3項組インデックス3を割り当てられてもよい。よって、基地局170aが成功裏の活動検出を実行する(すなわち、参照信号を成功裏に復号する)とき、基地局170aは、参照信号シーケンスから、どのUEがその承認不要の上りリンク送信を送ったかを知る。テーブル302の例では、各参照信号シーケンスは基地局170aに対して、承認不要の上りリンク送信が初期送信であるか、第一再送信であるか、または第二再送信であるかをも示す。代替的な実施形態では、参照信号とUEの間にはいまだ一対一マッピングがあってもよいが、参照信号はUEのIDにマッピングされるだけであって、初期送信または再送信にはマッピングされなくてもよい。たとえば、参照信号p11は第一のUEに割り当てられてもよく、参照信号p12は第二のUEに割り当てられてもよく、……参照信号p33は第九のUEに割り当てられてもよい。その場合、九個のUEのそれぞれは、その初期送信および再送信について、同じ割り当てられた参照信号を使ってもよい。
テーブル304は、該テーブルが三つのUEのそれぞれについての3項組インデックスと、初期送信、第一再送信および第二再送信についてのMAシグネチャーとを定義している点でテーブル302と同様である。MAシグネチャーは、非直交多重アクセス(NOMA: non-orthogonal multiple access)、疎符号多重アクセス(SCMA: sparse code multiple access)、インターリーブ・グリッド多重アクセス(IGMA: interleave-grid multiple access )、複数ユーザー共有アクセス(MUSA: multi-user shared access)、低符号化率拡散(low code rate spreading)、周波数領域拡散(frequency domain spreading)、非直交符号多重アクセス(NCMA: non-orthogonal coded multiple access)、パターン分割多重アクセス(PDMA: pattern division multiple access)、資源拡散多重アクセス(RSMA: resource spread multiple access)、シグネチャーベクトル拡張のある低密度拡散(LDS-SVE: low density spreading with signature vector extension)、低符号化率およびシグネチャーに基づく共有アクセス(LSSA: low code rate and signature based shared access)、非直交符号アクセス(NOCA: non-orthogonal coded access)、インターリーブ分割多重アクセス(IDMA: interleave division multiple access)、反復分割多重アクセス(RDMA: repetition division multiple access)または群直交符号アクセス(GOCA: group orthogonal coded access)のような多重アクセス方式からのコードブック値であってもよい。ここで、SCMAを例に取ると、MAシグネチャーはSCMAコードブックである。九個のSCMAコードブック{A1,A2,A3,B1,B2,B3,C1,C2,C3}が初期および再送信集合に分割され、一対一マッピングを使ってUE 110a〜110cのそれぞれのものに割り当てられる。たとえば、コードブックA1の使用は基地局170aに対して、UE 110aがその送信を送ったことと、その送信が初期データ送信であることを示す。いくつかの実施形態では、参照信号とSCMAコードブックの間にも一対一マッピングがあってもよい。そのような実施形態においては、参照信号シーケンスまたはSCMAコードブックは、UEおよび/またはその送信が初期送信、第一再送信または第二再送信のどれであるかを識別するために使用されうる。また、そのような実施形態では、参照信号シーケンスを識別することが、使用されているSCMAコードブックを明らかにし、逆も成り立つ。
テーブル306は、MAシグネチャーの代わりに、承認不要の送信のために使われる物理上りリンク資源とUEとの間の一対一マッピングがあるという点を除いて、テーブル302と範囲において似ている。九個の異なる時間‐周波数位置{A1,A2,A3,B1,B2,B3,C1,C2,C3}が初期および再送信集合に分割され、一対一マッピングを使ってUE 110a〜cのそれぞれのものに割り当てられる。たとえば、基地局170aが承認不要の上りリンク送信を物理上りリンク資源A1上で受信することは、基地局170aに対して、UE 110aがその送信を送ったことと、該伝送が初期データ送信であることとを示す。
図3Bに関係した上記した例では、MAシグネチャーまたは物理資源とUEとの間にマッピング関係がある。しかしながら、いくつかの実施形態では、UEへの一対一マッピングがある必要はない。より一般には、異なるMAシグネチャーまたは物理資源の間のマッピング関係、すなわち図3Bにおけるテーブルにおける3項組が、初期送信および再送信が同じパケットに属することを識別するために使われてもよい。たとえば、UE 110aは、基地局170aに送信される第一のデータ・パケットのために、テーブル302におけるインデックス3項組1(p11,p21,p31)を使ってもよく、UE 110aは、基地局170aに送信される第二のデータ・パケットのために、インデックス多項組2(p12,p22,p.32)を使ってもよい。いくつかの実施形態では、UEは、異なるパケットについて異なる多項組を選んでもよく、あるいは異なるパケットについて異なる多項組を使うよう構成されてもよい。いくつかの実施形態では、二つのUEが、たとえば初期送信のためにMAシグネチャーをランダムに選択する場合、同じ3項組を選ぶことがありうる。このようなことはたとえば、mMTCアプリケーションにおいて起こりうる。
承認不要の上りリンク送信についてのハイブリッド自動再送要求(HARQ)手順についてここでより詳細に述べる。承認ベースの方式のためにすでに存在するHARQ手順は、承認不要の上りリンク送信の性質のため、承認不要の上りリンク送信には適用可能ではないことがありうる。たとえば、承認不要の上りリンク送信方式では、どのUEがどの資源を使って初期および再送信を送信するかのような情報を指定する基地局からのスケジューリング承認がないことがありうる。下記に開示されるシステムおよび方法のいくつかは、承認不要の上りリンク送信についてACKおよび/またはNACKをどのようにして実行するか、再送信タイミングをどのようにして決定し、信号伝達するか、および/またはHARQ動作のための送信/再送信試行およびRVをどのようにして決定するかといった問題に対処しうる。
無線ネットワークが進化するにつれて、多様なアプリケーションが、ネットワークが、サービス品質(QoS)およびキャパシティーの点で異なる型のトラフィックおよびユーザーにサービスできることを要求するようになる。URLLCのような低レイテンシー・アプリケーションおよびmMTCのような多数のユーザーとの大規模な接続性のアプリケーションならびにmMTC、URLLCおよびeMBBサービスのようなアプリケーションにおける低頻度の小さなパケットについては、レイテンシー要件を満たす(たとえばURLLC)および/または信号伝達オーバーヘッドを低減する(たとえばmMTC)ためにユーザー・パケットは「到着して出発する」(arrive and go)必要がある。承認不要の送信は、これらの型のシナリオについて有利であろう。eMBBまたは通常のレイテンシーおよび信頼性要件をもつ大きなパケットの伝送といった他のアプリケーションについては、承認ベースの方式が使用できる。将来のネットワークでは、承認不要の方式および承認ベースの方式の混合が同時に動作するようになることが期待される。
図3Cは、上りリンク・チャネルを通じて承認不要の上りリンク送信においてUEによって送信される例示的なメッセージ・フォーマットのもう一つの群324を示している。例326では、メッセージはUE ID 356およびデータと一つまたは複数のパイロットの組み合わせ354を含む。いくつかの実施形態において示されるように、パイロットは復調参照信号(DMRS)を含んでいてもよく、その物理位置は、サブフレーム構造における最初の一つまたは複数のシンボルであるおよび/または任意的に諸サブフレームの間で異なる周波数および時間要素にわたって拡散されることができる。UEの一つのパケットについて初期および再送信のために異なるパイロットを使うと、それらのパイロットは、たとえば基地局におけるHARQ信号伝達合成および復号について、UE活動および送信の検出および識別のために使用されることもできる。
例328では、第一のメッセージはプリアンブル358を含み、第二のメッセージはデータおよび少なくとも一つのパイロット354を含む。UEがURLLCを利用している具体例では、プリアンブル358は、専用の使用のためにURLLC UEに割り当てられたシーケンスであってもよく、プリアンブル358はURLLC UEについてのUE ID 356と一対一のマッピング関係をもつ。第一のメッセージは、前記データおよび少なくとも一つのパイロット354とは別個に伝送されてもよい。送受信ポイント(TRP)は第一のメッセージを受信し、マッピング関係に基づいてURLLC UEを識別する。TRPは第二のメッセージを受信し、第二のメッセージにおけるパイロットを検出し、検出されたパイロットを使ってチャネル推定を実行し、次いでデータを復号する。
もう一つの実施形態では、プリアンブル358は専用のUE接続IDにリンクされてもよく、プリアンブル358はUE接続IDと一対一のマッピング関係をもつ。UE接続IDは専用のセル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI: Cell Radio Network Temporary Identifier)または割り当てられたC-RNTIでありうる。
そのような方式は、eMBBのような他のサービスにも適用可能であることができる。
明示的な仕方で、例329においては、UE ID 356は、データおよび少なくとも一つのパイロット354とは別個に伝送されるだけであってもよい。第一のメッセージはUE ID 356を含み、第二のメッセージはデータおよびパイロット354を含む。いくつかの実施形態では、UE IDからデータ送信資源354へのあらかじめ定義されたマッピングがあり、ひとたびUE ID 356が検出されたら、TRPはいつどこでデータ信号があるかの知識をもつことになり、それに応じてデータ信号を検出し、復号することができる。
TRPは第一のメッセージを受信し、UE ID 356を同定する。次いで、TRPは第二のメッセージを受信し、第二のメッセージにおけるパイロットを検出し、検出されたパイロットを使ってチャネル推定を実行して、次いでデータを復号する。
例329のある実装では、UE ID 356は、データおよびパイロット354とは別個に伝送されてもよく、UE IDメッセージは巡回冗長符号(CRC: Cyclical Redundancy Code)によって保護される。第一のメッセージは第二のメッセージとは異なる数値設定〔ヌメロロジー〕を使って伝送されることができる。UE ID 356メッセージのために使われるシンボルは、データおよびパイロット354のために使われるシンボルとは異なる数値設定を使うことができる。ある個別的実施形態では、UE ID 356メッセージのために使われるシンボルは、データおよびパイロット354のために使われるシンボルよりも、UE IDメッセージ356のための、より大きな巡回プレフィックス(CP: Cyclic Prefix)を使うことができる。
いくつかの実装では、例329のUE ID 356、例328のプリアンブル358またはこれらの例に含まれるパイロットは、MCSのほかにバッファ状態情報をも担持してもよい。これは、ネットワークが、そのUEの将来の送信のためにUL承認における適切な資源サイズを決定することを許容しうる。
図4Aは、承認不要モードについてのデータ送信へのUE初期アクセス(段階401、402、403、404)および承認ベース・モードについてのデータ送信へのUE初期アクセス(段階405、406、407、408、409)のための構成および信号伝達手順の実施形態を示している。
基本的に、この実施形態は、セルまたはシステムにおける承認不要(GF: grant-free)および承認ベース(GB: grant-based)UEの混合を構成するためのプロセスを提供する。これは、次のような機能を可能にするが、それに限定されない:
GF UEへの資源(MA PHY資源およびMAシグネチャーを含む)の事前割り当ておよび/または資源とGF UEとの間の明示的/暗黙的なマッピングの提供;
GF UEへの変調符号化方式(MCS)の事前構成設定;
GFおよびGB UEへの数値設定の事前割当;および
GB UEのための動的な制御信号伝達。
図4Aでは、TRPがUEによる使用のための割り当て方式を選択することが二回生起する。UEが送信する前に、TRPはUEが使う資源割り当てモードを知る必要がある。上記のように、第一の型のUL送信資源割り当て機構は、承認不要のUE送信のために、事前に構成設定された資源割り当てまたは事前に割り当てられたチャネル資源を使う。第二の型のUL送信資源割り当て機構は、承認ベースのUEのために、動的に割り当てられるチャネル資源を使う。すなわち、TRPはUEが承認不要モードを使うか承認ベース・モードを使うかを知る必要がある。図4Aの段階402では、TRPは第一のUE、UE1のための割り当て方式を承認不要方式であるよう選択し、段階407では、TRPは第二のUE、UE2のための割り当て方式を承認ベース方式であるよう選択する。
割り当て方式を決定するために、TRPはUEがGFモードを使うかGBモードを使うかを、下記のオプションのうちの少なくとも一つに基づいて識別する。
第一のオプションでは、UEは、装置型および/またはアプリケーション・カテゴリーのような該UEの条件に基づいて、GFモードまたはGFモードを使うよう事前に構成設定されており、TRPはその事前構成設定に従う。これの例が図4Aに示されている。
第二のオプションでは、ネットワークおよび/またはTRPが、UEがGFモードを使うかGBモードを使うかの決定を、次の要因のうちの少なくとも一つに基づいて行なう:サービス型、トラフィック型、トラフィック負荷、装置型、UE型、UEの事前構成設定、UEおよび/またはTRPの能力、UEのサービス品質(QoS)要件。
サービス型とは、UEが使っているサービスの型をいい、mMTC、eMBBまたはURLLCなどだがそれに限定されない。トラフィック型とは、UEが送信/受信することになるトラフィックの型をいい、短いパケット(GFモードについて、より好適)、大きなパケット、バースト的なパケットまたは周期的なパケットなどだがそれに限定されない。たとえば、ユーザー・トラフィックが主として短いパケットであるとき、UEはGFモードを使うことが好ましいことがある。トラフィック負荷とは、たとえば、パケットの到着レートが高いか低いかをいう。装置型とは、装置の型をいい、LTE装置またはニューラジオ(NR: New Radio)装置などだがそれに限定されない。UE型とはたとえば、種々の個別の受信器能力をもちうる標準によって定義されたUEの特定の型を指しうる。UEは、GFモードまたはGBモードまたは両方のモードを使うよう事前に構成設定されてもよい。UEおよびTRPはそれぞれ特定の受信器能力をもつことがあり、それによりGFまたはGBモードの一方または両方のために好適になる。UEのサービス品質(QoS)要件は、UEが提供することを期待されているサービスの品質を指しうる。たとえば、UEは低レイテンシーで送信することを期待されることがありうる。そのような場合、承認不要モードが好ましいことがありうる。このモードは、UEがスケジューリング要求を送ってTRPが該スケジューリング要求に応答することに関わるラウンドトリップタイムを避けることによって、レイテンシーを短縮しうるからである。
第三のオプションでは、ひとたびUEがネットワークにはいったら、UEは、GFモードで送信するかGBモードで送信するかの自らの選好を示すインジケーターを送信してもよい。いくつかの実施形態では、インジケーターは、UEがGFモードを選好するかGBモードを選好するかを示す、たとえば物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)における、指示フィールドであってもよい。UEがGFモードを使うことを選好するかGBモードを使うことを選好するかの決定は、次の要因のうちの少なくとも一つに基づく:サービス型、トラフィック型、トラフィック負荷、装置型、UE型、UEの事前構成設定、UEおよび/またはTRPの能力、UEのサービス品質(QoS)要件。
サービス型とは、UEが使っているサービスの型をいい、mMTC、eMBBまたはURLLCなどだがそれに限定されない。トラフィック型とは、UEが送信/受信することになるトラフィックの型をいい、短いパケット(GFモードについて、より好適)、大きなパケット、バースト的なパケットまたは周期的なパケットなどだがそれに限定されない。たとえば、ユーザー・トラフィックが主として短いパケットであるとき、UEはGFモードを使うことが好ましいことがある。トラフィック負荷とは、たとえば、パケットの到着レートが高いか低いかをいう。装置型とは、装置の型をいい、LTE装置またはニューラジオ(NR: New Radio)装置などだがそれに限定されない。UE型とはたとえば、種々の個別の受信器能力をもちうるUEの特定の型を指しうる。UEは、GFモードまたはGBモードまたは両方のモードを使うよう事前に構成設定されてもよい。UEおよびTRPはそれぞれ特定の受信器能力をもつことがあり、それによりGFまたはGBモードの一方または両方のために好適になる。
第四のオプションでは、UEはバッファ状態レポート(BSR: buffer status report)を送信してもよい。BSRの送信は、初期アクセス・プロセスにおいてまたはTRPがそのUEのための送信割り当て情報を送信する前の任意の時点に行なわれることができる。TRPは、BSRにも基づいて、UEをGFモードで構成設定するかGBモードで構成設定するかについての決定をしてもよい。
図4Aに戻って参照するに、下記の議論は、段階401から始まってGFモードで動作するUE1と、段階406から始まってGBモードで動作するUE2とを記述する。図4Aは初期アクセスおよびデータの単一の伝送についてUE1およびUE2と通信するTRPを示しているが、ひとたび段階404および409が完了したら、UE1とTRPおよびUE2とTRPの間でさらなる伝送が起こりうることは理解される。また、TRPによって受信されたデータの受け取り確認があってもよいことも理解される。受け取り確認プロセスの例は図6Aないし6Gの諸部分に見出されうる。
段階401では、UE1が初期にネットワークにアクセスする。
段階402では、TRPは、UE1によって使用される割り当て方式を、上記のオプションの一つまたは複数に基づいて、承認不要であるよう選択する。詳細な割り当て方式は、GF資源を定義する情報を送信することを含んでいてもよい。該情報は、次の例のような、だがそれに限定されない機能によってUE1に提供されてもよい:ブロードキャストまたは半持続的信号伝達を通じて、たとえば無線資源制御(RRC)信号伝達およびPDCCHのようなチャネルの下りリンク制御情報(DCI)を使って;RRC信号伝達、たとえば物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)のようなチャネルを使う専用のUE固有チャネルを通じて;動的な信号伝達を通じて、たとえば物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)のようなチャネルのDCIを使って;あるいはUE固有の信号伝達またはUE群ベースの信号伝達であることができ、たとえば共有される資源はブロードキャスト信号伝達されることができる。
資源の割り当てはTRPまたはネットワークによって、上記の信号伝達オプションを使って二段階で事前に構成設定され、あるいは事前に割り当てられてもよい。第一段階では、MA資源がUEの群に事前に割り当てられる。この群は図4Aの例ではUE1を含む。これはたとえば、ある資源ブロックについて、UEの群にブロードキャスト信号伝達または半持続的スケジューリングすることであることができる。時間および周波数資源(たとえばN個の論理スロット×M個の論理RB、N≧1、M≧1)がGF UEの群に割り当てられることができる。ここで、論理的な単位は、ネットワークによる、あらかじめ定義されたダイバーシチ・パターンをもつ物理的な現実の資源要素(RE: resource element)の位置へのマッピングであることができる。さらに、そのような割り当ては、半持続的に更新されるまたは要求に応じて更新されることができる。
第二段階では、MA資源のマッピングまたはマッピング規則が、GFを可能にされた各UEに事前に構成設定される。たとえば、各UEを事前に構成設定するためにRRC信号伝達を使って、上記の資源から一つまたは複数の資源単位(各単位は1スロット×1RBをもつ)がUEの群に割り当てられる。同時に、各UEは、一つまたは複数のMAシグネチャー、たとえばデータ送信のためのパイロットに関連付けられ、たとえばUE位置または移動性に基づいてビームのような空間的IDとも関連付けられる。パイロット関連付けについては、MAシグネチャーを各UEに関連付ける二つの仕方がある。第一のシナリオでは、MAシグネチャーはGF資源とのマッピングをもつ。たとえば、P個のパイロット{p1,p2,…}およびB個のビームフォーミング・ビーム(b1,b2,…)があらかじめ定義され、GF資源において使われることができる。これらのパイロットおよびビームは、1スロット×1資源ブロック(RB: Resource Block)上で、周波数から時間の方向または時間から周波数の方向に諸資源単位を割り当てられることができる。M RB×N時間スロットの資源サイズについて、P個のパイロットが周波数方向に沿って1スロット×1RBの各資源単位と関連付けられ、時間方向に拡大されることができ、すべての資源単位をカバーするようそれらのパイロットを繰り返す。結果として、周波数から時間の方向に、パイロット・インデックスは、たとえば(P=M+1)、1,2,3,…,M(第一のスロット),M+1,1(反復パイロット),2,…(第二のスロット),…(Nスロット)のように資源単位と関連付けられることになる。ここで、各列はM個のパイロットを含み、全部でN列ある。このようにして、ひとたびUEが何らかの資源単位を事前に割り当てられたら、該UEは、割り当てられた資源単位に関連付けられた対応するパイロット(単数または複数)を使うことになる。第二のシナリオでは、一つまたは複数のパイロットがUEに、あらかじめ定義されたマッピング、たとえば該UEのUE IDを構成されているパイロットの総数で割った余り(mod)を使って、定義された変形を用いて、事前に割り当てられることができる。いずれの場合にも、UEは、ある種の要因、たとえばその現在位置に基づいて、B個のビームからの一つまたは複数のビームに関連付けられる。
P個のパイロットの資源単位との関連付けに関わる上記の第一のシナリオに対する代替的なオプションは次のようなものである。P個のパイロットおよびB個のビームが、時間(N)‐周波数(M)方向(水平方向)に各資源単位と関連付けられることができる。P個のパイロットはそれぞれ時間領域で、次いで周波数領域で資源単位と関連付けられる。PがN×Mより小さければ、それらのパイロットは繰り返される。結果として、資源の第一の行はパイロット・インデックスをたとえば(P=N+2)、1,2,3,…,N(第一のRB),N+1,N+2,1(反復パイロット),2,…(第二のRB),…(M RB)のように関連付ける。ここで、各行はN個のパイロットを含み、一つの事前に構成設定された資源エリアに全部でM行ある。
もう一つの実施形態では、セルにおけるUEの数が資源の数より多いとき、諸UEの間での部分的な資源の重なりが適用されることができる。そのような場合、各ユーザーは、ホッピング・プールからホッピング・パターンを選ぶことができる。たとえば、周波数スロット(M)×時間スロット(N)をもつホッピング・パターンはランダム・シーケンスの集合をもつことができる。各シーケンスはN個の値をもち、各値が1からMまでの値を取る。
マッピングは明示的または暗黙的に実行できる。明示的なマッピングは各UEについて、時間‐周波数論理行インデックス、パイロット行インデックスおよびビーム行インデックスをUEにマッピングすることに関わってもよい。暗黙的にマッピングすることは、(事前に定義されたまたは事前に割り当てられた)UE IDに基づく、資源行インデックスへのマッピングを使うこと、上記の資源定義から行インデックスをランダムに選ぶことなどに関わってもよい。そのような資源マッピングおよび使用に伴う利点の一つは、ユーザーMAシグネチャーの連続的な(continuous)諸衝突を有意に低減するということである。
他の実施形態では、パイロットのようなMA資源は、一つまたは複数の資源単位(それぞれ1スロット×1RBをもつ)からなる事前構成設定された基本資源領域と関連付けられることができ、それはGFを可能にされた一つのUEによって使用される、あるいはGFを可能にされた複数のUEによって共有されることができる。一例では、P個の異なる直交したパイロットが基本資源領域に関連付けられる場合、P個までのUEが、この基本資源領域にアクセスするよう事前に構成設定されることができる。各UEは、P個のパイロットのうちの一つを使うよう、あらかじめ定義された一意的なマッピングをもつ。もう一つの例では、P個より少ない、GFを可能にされたUEがこの基本資源領域にアクセスするよう事前に構成設定されることができる。各UEは、P個のパイロットからの二つ以上のパイロットをたとえばそれぞれ初期および再送信、よってUE活動および同じパケットの送信識別のために使うよう、あらかじめ定義された一意的なマッピングをもつ。そのようなシナリオでは、一つのHARQプロセスについて、初期送信は一方のパイロットを使い、すべての再送信は他方のパイロットを使う。さらにもう一つの例では、P個より多いUEがこの基本資源領域にアクセスするよう事前に構成設定されることができ、各UEは、たとえば大規模接続(mMTC)アプリケーションのためにP個のパイロットのうちの一つを使うよう、あらかじめ定義されたランダム・マッピングをもつ。ここで、それぞれのUEトラフィック到着は低頻度であり、散発的であり、比較的小さな到着レートをもつ。
GFモードが動作する二つのモードがある。第一のモードでは、UEは単に、割り当てられた送信資源を「到着して出発」スタイルで使う。すなわち、送信資源は、それが使用のために割り当てられるときに、利用可能であり、アクセス可能であると想定される。
第二のモードでは、TRPは、承認不要のUEのためのRRC信号伝達によって、事前に割り当てられた資源の有効化(許可)を動的に信号伝達する。この第二のモードでは、UEは、何らかの承認不要のデータ送信が実行できる前に、そのような有効化メッセージを傾聴する必要がある。送信資源のこの形の有効化は、GFモードを使っているUEがあまり多くなく、GBモードのかなりの使用がある場合に、TRPが、GFモードを使うUEのための事前に割り当てられた資源のいくつかを、GBベースのトラフィック(たとえばGB eMBB UE)のために「借用する」ことを許容するために特に有用でありうる。TRPは、事前に割り当てられた資源の一部を、GBモードのUEのために使うよう一時的に取り戻すことができるが、GFモードにあるUEにはその資源が利用可能ではないことを示す、あるいはより正確には、DL制御チャネル(たとえばPDCCHのようなチャネル)を介して、事前に割り当てられた資源がGFモードにあるUEによって使用できるときを動的に示す。
いくつかの実施形態では、有効化は、下りリンク制御情報(DCI)として送られてもよい。UEは、諸UEにブロードキャストされるシステム情報および初期アクセス後のRRC信号伝達の一つまたは複数において、DCI有効化を探すべき探索空間を定義する情報を提供されてもよい。
いくつかの実施形態では、TRPは、ユーザー・トラフィック型に基づいてGFモードの上記二つのモードの一方を構成設定する。たとえば、URLLCについては、TRPはUEを第一のモードのために構成設定し、mMTCについては、TRPはUEを第二のモードのために構成設定する。第一のモードでは、UEは動的な有効化命令を傾聴する必要がなく、UEは単に「到着して出発」手順に従う。第二のモードでは、TRPは動的に(たとえばPDCCHのような制御チャネル、DCIまたはブロードキャスト・チャネル)、現在の一つまたは次の一つもしくは複数の事前に構成設定された資源が使用されることを許容されるか否かを示す。上記のように、第二のモードは、GF資源をGBと共有して(すなわち、GFとGBのトラフィックの多重化)、資源利用率を向上させるために使用されることができる。これには、制御信号伝達のオーバーヘッドと資源利用率および衝突制御との間のトレードオフがある。
図4Aに戻って参照すると、段階403において、承認不要の送信のための個別または群ベースの資源についてのUE資源割り当ておよびUE固有資源割り当ては、下記に与えられる信号伝達オプションを使ってTRPによって提供される。段階403の間、割り当て送信資源に関してUEに提供される情報は、タイミング先行量(TA: Timing Advance)調整およびMSC構成設定およびUL承認をも含みうる。そのような情報は、専用の物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)のようなチャネルを使って提供されてもよい。いくつかの実施形態では、該情報は、無線資源制御(RRC)信号伝達を使って伝送されてもよい。いくつかの実施形態では、承認不要の資源を定義するための情報を伝送するために使われるフィールドは、LTEの半持続的スケジューリング(SPS: semi-persistent scheduling)フィールドと同様のフィールドを使って伝送されてもよい。いくつかの実施形態では、段階403は、GFモードで伝送される、当該UEのための信号伝達または指示〔インジケーション〕または両方と、当該UEのための承認不要の送信資源の構成設定とを含む。GFモードで伝送される当該UEの指示とGF UEのための資源構成設定とは、同じメッセージ内であることができ、あるいは別個のメッセージにおいて伝送されることができる。
いくつかの実施形態では、段階403は、同じトランスポート・ブロックについて、初期送信に加えて、同じもしくは異なる冗長性バージョン(RV: Redundancy Version)および任意的には異なるMCSでのK(K≧1)回の反復をサポートできる、特定の送信資源の承認なしの、UL送信方式のための信号伝達または指示または両方を含む。反復回数Kは構成設定可能なパラメータであり、UEチャネル条件およびMSC方式のような多くの要因によって決定される。そのようなパラメータはUE固有のパラメータまたは全UEについて共通のパラメータであることができる。
他の実施形態では、K回の反復のある初期UL伝送の適用のための複数のシナリオが、たとえばURLLCサービスをサポートして構成設定されることができる。第一のシナリオは、初期送信後にUEがTRPからの何らかのACKメッセージがあるかどうかモニタリングし、K回の送信が終了する前にUEが成功裏に当該データを送信したときにはK回の反復の間に送信を打ち切る用意をしておく、ということに係ってもよい。しかしながら、TRPからACKを受信することにおける特定の遅延があるので、一つまたは複数の追加的な送信が行なわれることがありうる。たとえば自己完結式のフレーム構造において高速フィードバックを使うことによって、そのような遅延を避けることが可能でありうる。第二のシナリオは、UE初期送信後、何のACKも見ることなくK回の反復送信をすべて終了させることに係ってもよい。K回の反復送信後、UEは停止し、TRPからの受け取り確認(ACK)または否定受け取り確認(NACK)を待つ。ACKが受信されれば、UEは現在のパケット送信を停止し、そうでなければ(NACKが受信されれば)、UEは承認不要の再送信を実行する。ここで、GF再送信は、事前構成設定されたK値での反復送信であることもできる。該K値は任意的には初期反復回数とは異なる。
いくつかの実施形態では、図4Aの段階403は、複数回の送信またはK回の反復にわたって適用されることのできる、ホッピング機構を含む、送信資源の承認なしの、UL送信方式のための信号伝達または指示または両方を含む。たとえば、TPRは送信資源割り当てがインデックスを含むよう構成し、該インデックスは送信資源ホッピング・パターンとあらかじめ定義された関係をもち、該送信資源ホッピング・パターンは時間‐周波数資源ホッピング・パターンおよび参照信号(RS)パターンを含み、各時間‐周波数資源および各RSの組み合わせは各UEについて一意的である。
いくつかの実施形態では、段階403は、GFを可能にされたUEについて少なくとも一つのHARQプロセスに関する構成設定を含み、こうして、一つまたは複数のHARQプロセスIDが上位層の信号伝達および/またはDCI信号伝達によってあらかじめ定義されることができる。HARQ GF送信および検出のための信号伝達合成をサポートするために、同じUEの同じパケットからの初期および再送信のための送信識別が、HARQ動作を実行するために受信器において検出され、処理されるべきである。解決策の一つは、UE毎に、該UEのパケットの初期および再送信についてのHARQプロセス毎に二つ以上のパイロットを用いることである。
いくつかの実施形態では、段階403は、DL GF送信のための、GFを可能にされたUEのためのDL資源構成設定を含む。これは、ある種のサービスまたはアプリケーション・シナリオのために使用されうる。たとえば、mMTCサービスは、システムにおける、より多数のUEをもつ。GFを可能にされたUEについてのDL資源構成設定を使うことは、問題になりうる他の型の信号伝達を回避できる。たとえば、DL DCI動的資源承認およびスケジューリングを使うことは、かなりの信号伝達オーバーヘッドに起因する輻輳につながることがありうる。
いくつかの実施形態では、段階403は、LTE半持続的スケジューリング(SPS)構成に似た仕方で、向上をもって、送信資源の承認なしのUL送信方式のための信号伝達または指示または両方を含む。たとえば、構成設定可能な反復パラメータKを含めるよう、もう一つのフィールドがSPSのような構成に追加されることができる。それにより、SPSは初期送信を開始し、各初期送信が各新規パケットについてK回の複数の連続した冗長な送信を含むことになる。UEは、K回の送信前により早期に打ち切られるために、K反復送信の間の毎時間スロットにおいてACKフィードバックをモニタリングするよう構成されることができる。また、SPS周期性パラメータ値が、任意の整数値に構成設定されることができる。
段階404では、GFモードで動作しているUEが、割り当てられた送信資源に基づいてUL送信を実行する。詳細なデータ・フォーマットおよびTRP検出は図3Aないし3Cの実施形態において示されたようなものであってもよい。しかしながら、上記のように、UEはUL送信を、「到着して出発」か、ひとたびUEがTRPから、信号伝達時間スロットにおいて事前に割り当てられた資源が利用可能であるという有効化メッセージを受信したら、という二つのモードのうちの一方で実行する。
UEがGBモードを使うと知られているときは、段階405でUEは、デフォルトのアクセス領域を使ってネットワークに初期アクセスを実行する。いくつかの実施形態では、デフォルトのアクセス領域は、TRPによってブロードキャストされるシステム信号伝達に基づいてUEのために定義されてもよい。いくつかの実施形態では、初期アクセスは、初回のスケジューリング要求(SR)としてのはたらきもしてもよい。そのような場合、段階406は必要とされなくてもよい。
段階406では、利用される場合、ひとたびUEがたとえば物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)のようなUL制御チャネルを構成設定したら、UEはSRを送信する。
段階407では、TRPはUE2のためにGB割り当て方式を選択する。この例では、TRPは、上記のさまざまなオプションに基づいてUE2に対してGB割り当てを使うことを決定していてもよい。
段階408は、TRPが資源割り当てをUEに送信することに関わる。
段階409は、UEがGBスケジューリングに基づく適切な時点において送信することに関わる。TRPによって受信されたデータの受け取り確認があってもよいことも理解される。受け取り確認プロセスの例は、図6Aないし6Gの諸部分において見出されうる。
図4Aは、UE(UE1)が現在GF割り当てモードにおいて動作しており、TRPが該UEがGF送信資源を割り当てられるべきであると決定するときおよびUE(UE2)が現在GB割り当てモードにおいて動作しており、TRPが該UEがGB送信資源を割り当てられるべきであると決定するときの例を含む。図4Bおよび4Cは、UEが現在GF割り当てモードにおいて動作しており、次いでTRPが該UEがGB送信資源を割り当てられるべきであると決定するときの例を含む。図4Dは、UEが現在GB割り当てモードにおいて動作しており、次いでTRPが該UEがGF送信資源を割り当てられるべきであると決定するときの例を含む。
図4Bを参照するに、段階411において、UEは初期にネットワークにアクセスする。
段階412では、TRPは、UEによって使用される割り当て方式がGFモードであることを選択する。TRPによってなされる決定は、UEがGF割り当てを割り当てられるべきかGB割り当てを割り当てられるべきかを決定するための上記で詳細に述べたオプションに基づいていてもよい。
段階413では、承認不要の送信のためのUE群ベースの資源およびUE固有の資源割り当てが、後述する信号伝達オプションを使ってTRPによって提供される。UE群ベースの資源およびUE固有の資源の情報は、さまざまな型の信号伝達によってUEに提供されうる。そのような型の信号伝達の例は、たとえば無線資源制御(RRC)信号伝達およびPDCCHのようなチャネルの下りリンク制御情報(DCI)を使うブロードキャスト信号伝達または半持続的信号伝達、RRC信号伝達、たとえば物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)のようなチャネルを使う専用のUE固有チャネル、たとえば物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)のようなチャネルのDCIを使う動的な信号伝達、あるいはUE固有の信号伝達またはUE群ベースの信号伝達を含みうるがそれに限定されない。たとえば共有される資源はブロードキャスト信号伝達されることができる。段階413の間、割り当て送信資源に関してUEに提供される情報は、タイミング先行量(TA: Timing Advance)調整およびMSC構成設定およびUL承認をも含みうる。そのような情報は、専用のPDSCHのようなチャネルを使って提供されてもよい。
段階414では、GFモードで動作しているUEが、割り当てられた送信資源に基づいてUL送信を実行する。詳細なデータ・フォーマットおよびTRP検出は図3Aないし3Cの実施形態において示されたようなものであってもよい。しかしながら、上記のように、UEはUL送信を、「到着して出発」か、ひとたびUEがTRPから、信号伝達時間スロットにおいて事前に割り当てられた資源が利用可能であるという有効化メッセージを受信したら、という二つのモードのうちの一方で実行する。
段階414後の何らかの時点において、TRPは、UEがGFモードからGBモードに切り換えるべきであるという決定414Aをする。TRPによってなされる決定は、承認不要から承認ベースへの切り換えを実行するかどうかを決定することにおける一つまたは複数の要因に基づくことができる。下記は、TRPの決定に影響しうる前記一つまたは複数の要因の少なくともいくつかである。
UEによって送られる承認不要メッセージが、UEが送るべきデータ(またはより多くのデータ)をもつことを示すバッファ状態報告を含む。応答して、TRPは承認不要から承認ベースへの切り換えを実行してもよい。
承認不要メッセージにおけるデータが不成功裏に復号される。応答して、TRPは、該データの再送信のために承認不要から承認ベースへの切り換えを実行してもよい。
もう一つの要因は、レイテンシーに関係していてもよい。UEがあらかじめ定義されたレイテンシー境界に近い場合、TRPは承認不要から承認ベースへの切り換えを実行してもよい。TRPが該切り換えを実行しない場合、TRPは代わりにスケジューリング承認なしにACKまたはNACKを送ってもよく、あるいはTRPは何も送らなくてもよい。すると、UEによるその後のいかなる送信(または再送信)も、承認不要の上りリンク送信を介して送られうる。より一般には、レイテンシー要件に関わりなく、TRPがUEについての承認不要から承認ベースへの切り換えが実行されるべきでないと決定する場合、UEは承認不要の送信/再送信を続けてもよい。
もう一つの要因は、送信回数に関係してもよい。たとえば、UEが承認不要の上りリンク送信を介してデータの数回(たとえば三回)の再送信を送っており、それでもTRPによる該データの復号が失敗する場合、TRPは、次の再送信のためにスケジューリング承認を送ることによって、承認不要から承認ベースへの切り換えを実行してもよい。いくつかの実施形態では、再送信回数は参照信号識別(たとえば、再送信において使われた参照信号)によって、あるいは承認不要の上りリンク送信においてUEによって送られる別個のインジケーターによって決定されてもよい。
TRPの決定に影響しうるもう一つの要因は、UEの既知の状況もしくは要件に基づいてUEが承認ベースの上りリンク送信に切り換えることを望んでいることを示すインジケーターをUEが送ってもよい、というものである。これは、UEのレイテンシー要件、トラフィック負荷、チャネル条件などを含みうるが、それに限定されない。UEが承認ベースの上りリンク送信に切り換える所望を示す場合、TRPは承認不要から承認ベースへの切り換えを実行してもよい。
TRPの決定に影響しうるもう一つの要因は、承認不要のUEのトラフィック負荷、たとえば現在のまたは最近のサブフレーム(単数または複数)における承認不要のUEから到着する送信の数である。承認不要の上りリンク送信の数および/または承認不要の上りリンク送信を送ることが許可されているUEの数がある閾値を超える場合、応答して、一つまたは複数のUEについて、承認不要から承認ベースへの切り換えが実行されてもよい。
TRPの決定に影響しうるもう一つの要因は、承認不要の送信モードにおいて動作している現在検出されたUEからの潜在的な将来の衝突があるかどうかである。そのようなシナリオでは、該潜在的な将来の衝突を避けようとして、承認不要から承認ベースへの切り換えが実行されてもよい。
TRPの決定に影響しうるもう一つの要因は、サービス品質(QoS)要件である。承認不要の上りリンク送信を送るUEのQoS要件に依存して、TRPによってそのUEについて、承認不要から承認ベースへの切り換えが開始されてもよい。
段階415では、TRPはGBモードに切り換えるようUEに信号伝達する。信号はDCI、より上位層の信号伝達(たとえばRRC)または共通の制御チャネル(たとえば例としてページングを通じて)を通じて送られてもよい。DCIは、UEがGFモードからGBモードに切り換えられることを示すインジケーターのための新規フィールドを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、該インジケーターは一ビットを含むだけであってもよい。いくつかの実施形態では、切り換えるためのUEのための指示は、上りリンク・スケジューリングのためのDCIフォーマットにおける既存のフィールドの一つを使って含意されてもよい。同様に、信号がRRC信号伝達を使って送られる場合、RRC信号伝達は、上りリンク・スケジューリングのための通常のRRC信号伝達フォーマットを、GFモードからGBモードへの切り換えを示す追加フィールドとともに含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、前記インジケーターは一ビットを含むだけであってもよい。何らかの実施形態では、それらのインジケーターは、RRC信号伝達フォーマットにおける既存のフィールドの一つを使って含意されてもよい。
GBモードに切り換えるための信号を受信した後、UEはGBモードに切り換える。段階416では、ひとたびUEが物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)のようなUL制御チャネルを構成設定したら、UEはスケジューリング要求を送信して、該スケジューリング要求をTRPに通信する。
段階418は、TRPがUEにUL送信資源割り当てを割り当てることに関わる。割り当ては、DL制御チャネルを使ってなされてもよい。この段階は、最初の承認ベースの送信後にGFに戻る切り換えをするようUEに通知するためのインジケーターをも含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、前記インジケーターは明示的には送られず、デフォルトにより、UEは段階419における承認ベースの送信後、承認ベースの送信モードに留まる。他のいくつかの実施形態では、前記インジケーターは明示的には送られず、デフォルトにより、UEは段階419における承認ベースの送信後、承認不要の送信に戻る切り換えをする。
段階419は、UEが、段階418において信号伝達された割り当てられたGB送信資源に基づく適切な時点においてTRPにデータを送信することに関わる。TRPによって受信されたデータの受け取り確認があってもよいことも理解される。受け取り確認プロセスの例は、図6Aないし6Gの諸部分において見出されうる。
図4Cは、TRPがどのようにしてUEの状態をGFモードからGBモードに変更しうるかのさらなる例を示している。
段階411において、UEは初期にネットワークにアクセスする。
段階412では、TRPは、UEによって使用される割り当て方式がGFモードであることを、上記の理由付けに基づいて選択する。詳細な割り当て方式は、GF資源を定義する情報を送信することを含んでいてもよい。
段階413では、承認不要の送信のためのUE群ベースの資源およびUE固有の資源割り当てが、後述する信号伝達オプションを使ってTRPによって提供される。UE群ベースの資源およびUE固有の資源の情報は、さまざまな型の信号伝達によってUEに提供されうる。そのような型の信号伝達の例は、たとえば無線資源制御(RRC)信号伝達およびPDCCHのようなチャネルの下りリンク制御情報(DCI)を使うブロードキャスト信号伝達または半持続的信号伝達;RRC信号伝達、たとえば物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)のようなチャネルを使う専用のUE固有チャネル;たとえば物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)のようなチャネルのDCIを使う動的な信号伝達;UE固有の信号伝達またはUE群ベースの信号伝達を含みうるがそれに限定されない。たとえば共有される資源はブロードキャスト信号伝達されることができる。段階413の間、割り当て送信資源に関してUEに提供される情報は、タイミング先行量(TA: Timing Advance)調整およびMSC構成設定およびUL承認をも含みうる。そのような情報は、専用のPDSCHのようなチャネルを使って提供されてもよい。
段階414では、GFモードで動作しているUEが、割り当てられた送信資源に基づいてUL送信を実行する。詳細なデータ・フォーマットおよびTRP検出は図3Aないし3Cの実施形態において示されたようなものであってもよい。ここでもまた、UEはUL送信を、「到着して出発」か、ひとたびUEがTRPから、信号伝達時間スロットにおいて、事前に割り当てられた資源が利用可能であるという有効化メッセージを受信したら、という二つのモードのうちの一方で実行することができる。
段階414後の何らかの時点において、TRPは、UEがGFモードからGBモードに切り換えるべきであるという決定414Aをする。TRPによってなされる決定は、承認不要から承認ベースへの切り換えを実行するかどうかを決定することにおける一つまたは複数の要因に基づくことができる。下記は、TRPの決定に影響しうる前記一つまたは複数の要因の少なくともいくつかである。
UEによって送られる承認不要メッセージが、UEが送るべきデータ(またはより多くのデータ)をもつことを示すバッファ状態報告を含む。応答して、TRPは承認不要から承認ベースへの切り換えを実行してもよい。
承認不要メッセージにおけるデータが不成功裏に復号される。応答して、TRPは、該データの再送信のために承認不要から承認ベースへの切り換えを実行してもよい。
もう一つの要因は、レイテンシーに関係していてもよい。UEがあらかじめ定義されたレイテンシー境界に近い場合、TRPは承認不要から承認ベースへの切り換えを実行してもよい。TRPが該切り換えを実行しない場合、TRPは代わりにスケジューリング承認なしにACKまたはNACKを送ってもよく、あるいはTRPは何も送らなくてもよい。すると、UEによるその後のいかなる送信(または再送信)も、承認不要の上りリンク送信を介して送られうる。より一般には、レイテンシー要件に関わりなく、TRPがUEについての承認不要から承認ベースへの切り換えが実行されるべきでないと決定する場合、UEは承認不要の送信/再送信を続けてもよい。
もう一つの要因は、送信回数に関係してもよい。たとえば、UEが承認不要の上りリンク送信を介してデータの数回(たとえば三回)の再送信を送っており、それでもTRPによる該データの復号が失敗する場合、TRPは、次の再送信のためにスケジューリング承認を送ることによって、承認不要から承認ベースへの切り換えを実行してもよい。いくつかの実施形態では、再送信回数は参照信号識別(たとえば、再送信において使われた参照信号)によって、あるいは承認不要の上りリンク送信においてUEによって送られる別個のインジケーターによって決定されてもよい。
TRPの決定に影響しうるもう一つの要因は、UEの既知の状況もしくは要件に基づいてUEが承認ベースの上りリンク送信に切り換えることを望んでいることをTRPに通知するインジケーターをUEが送ってもよい、というものである。これは、UEのレイテンシー要件、トラフィック負荷、チャネル条件などを含みうるが、それに限定されない。UEが承認ベースの上りリンク送信に切り換える所望を示す場合、TRPは承認不要から承認ベースへの切り換えを実行してもよい。
TRPの決定に影響しうるもう一つの要因は、承認不要のUEのトラフィック負荷、たとえば現在のまたは最近のサブフレーム(単数または複数)における承認不要のUEから到着する伝送の数である。承認不要の上りリンク送信の数および/または承認不要の上りリンク送信を送ることが許可されているUEの数がある閾値を超える場合、応答して、一つまたは複数のUEについて、承認不要から承認ベースへの切り換えが実行されてもよい。
TRPの決定に影響しうるもう一つの要因は、承認不要の送信モードにおいて動作している現在検出されたUEからの潜在的な将来の衝突があるかどうかである。そのようなシナリオでは、該潜在的な将来の衝突を避けようとして、承認不要から承認ベースへの切り換えが実行されてもよい。
TRPの決定に影響しうるもう一つの要因は、サービス品質(QoS)要件である。承認不要の上りリンク送信を送るUEのQoS要件に依存して、TRPによってそのUEについて、承認不要から承認ベースへの切り換えが開始されてもよい。
図4Bとの関係で述べたようにGBモードに切り換えるようUEに明示的に信号伝達してUEにスケジューリング要求を送らせる代わりに、図4Cの段階4181では、TRPは直接、UEにUL送信資源割り当てを送信する。この送信資源割り当ては、次の送信の完全なスケジューリング承認を含む情報を担持する。この割り当ては、UEが承認ベースの送信に切り換えられるべきであるという指示をも含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、該指示はUEに明示的には送信されず、承認ベースの資源の割り当てに基づいて、UEは暗黙的に、該UEが承認ベースの送信に切り換えるべきであることを判別する。いくつかの実施形態では、4181における資源割り当ての割り当ては、段階419における承認ベースの送信後に承認不要の送信モードに戻る切り換えをするまたは承認ベースの送信モードに留まるようUEに通知するインジケーターをも含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、このインジケーターは明示的には送られず、デフォルトにより、段階419における承認ベースの送信後、UEは承認ベースの送信モードに留まる。他のいくつかの実施形態では、前記インジケーターは明示的には送られず、デフォルトにより、UEは段階419における承認ベースの送信後、承認不要の送信に戻る切り換えをする。いくつかの実施形態では、段階4181の割り当てはDCIを使って送信されてもよい。DCIは、上りリンク・スケジューリングのための通常のDCIフォーマットを、上記の一方または両方のインジケーターを示すための一つまたは複数の追加的なフィールドとともに含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、各インジケーターは一つのビットを含むだけであってもよい。いくつかの実施形態では、それらのインジケーターは、上りリンク・スケジューリングのためのDCIフォーマットにおける既存のフィールドを使って含意されてもよい。
段階419は、UEが、段階4181におけるGBスケジューリングに基づく適切な時点において送信することに関わる。TRPによって受信されたデータの受け取り確認があってもよいことも理解される。受け取り確認プロセスの例は、図6Aないし6Gの諸部分において見出されうる。
いくつかの実施形態では、段階414において、UEは、バッファ状態報告(BSR)またはスケジューリング要求(SR)をデータ送信とともに送ってもよい。SR/BSRに応答して、TRPは、新たな送信のために段階4181におけるスケジューリング割り当てを送ってもよい。
いくつかの実施形態では、段階4181は再送信プロセスの一部であってもよい。ここで、GBスケジューリング割り当てのスケジューリング割り当ては段階414におけるGF送信の再送信のためである。このシナリオでは、419におけるULデータ送信は414におけるULデータの再送信に対応する。
図4Dは、UEがGBモードにあるとき、TRPがどのようにしてUEの動作をGFモードに変更しうるかの例を示している。
段階4111において、UEは、初期にネットワークにアクセスすることを、そのような目的のためにUEに知られているデフォルトのアクセス領域を使って行なう。いくつかの実施形態では、デフォルトのアクセス領域は、TRPによってブロードキャストされるシステム信号伝達に基づいてUEのために定義されてもよい。
段階4161では、ひとたびUEがたとえば物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)のようなUL制御チャネルを構成設定したら、スケジューリング要求をTRPに通信するためにUEはスケジューリング要求を送信する。他のいくつかの実施形態では、4161において送られるスケジューリング要求は、段階4111における初期アクセス・プロセスの一部のうちにあってもよい。たとえば、スケジューリング要求はUEによって、初期アクセス・プロセスにおいて暗黙的または明示的に、プリアンブルと一緒にTRPに送られることができる。
段階4121では、TRPは、UEによって使用される割り当て方式を選択する。選択される方式はGB方式である。この決定は、下記の要因に基づいて行なわれてもよく、あるいは下記の要因に関係していてもよい。
UEがGB方式を使うべきであると決定することに応答して、段階4182においてTRPは、UL送信資源割り当てをUEに送信する。割り当ての送信はGB送信資源を使う。いくつかの実施形態では、スケジューリング承認の割り当てはRRC信号伝達またはDCIまたは両者の組み合わせを使って送信される。
段階419は、段階4182で送られたGB送信資源に基づく適切な時点においてUEが送信することに関わる。
段階419後の何らかの時点において、TRPは、UEがGBモードからGFモードに変更されるべきである決定419Bをする。TRPによってなされる決定は、承認ベースから承認不要への切り換えを実行するかどうかを決定することにおける一つまたは複数の要因に基づくことができる。下記は、TRPの決定に影響しうる前記一つまたは複数の要因の少なくともいくつかである。
もう一つの要因は、レイテンシーに関係していてもよい。UEがレイテンシーに関してタイトな要件をもつが承認ベース・モードのみのUEとして構成設定されている場合、TRPは承認ベースから承認不要モードへの切り換えを実行してもよい。それにより、その後の送信については、UEは、送信前のスケジューリング要求を送ってスケジューリング承認を待つラウンドトリップタイムに起因する遅延を避けることができる。
TRPの決定に影響しうるもう一つの要因はパケット・サイズである。たとえば、UEがその後の上りリンク送信において送信されるべき小さなパケットをもつ場合、TRPは承認ベースから承認不要への切り換えを実行してもよい。小さなパケットの送信については、承認不要の送信のほうが、信号伝達オーバーヘッドの節約およびレイテンシー短縮のため、より効率的だからである。
TRPの決定に影響しうるもう一つの要因は潜在的なオーバーヘッド節約である。たとえば、TRPがUEをスケジューリングすることに関わるオーバーヘッドにそれだけの価値がないと判定する場合、TRPは、信号伝達オーバーヘッドの節約のために一つまたは複数のUEについて承認不要から承認ベースへの切り換えを実行してもよい。
TRPの決定に影響しうるもう一つの要因は、UEの既知の状況もしくは要件に基づいてUEが承認不要の上りリンク送信に切り換えることを望んでいることをTPRに通知するインジケーターをUEが送ることである。これは、UEのレイテンシー要件、トラフィック負荷、チャネル条件などを含みうるが、それに限定されない。UEが承認不要の上りリンク送信に切り換える所望を示す場合、TRPは承認ベースから承認不要への切り換えを実行してもよい。
TRPの決定に影響しうるもう一つの要因は、承認不要のUEのトラフィック負荷、たとえば現在のまたは最近のサブフレーム(単数または複数)における承認不要のUEから到着する送信の数である。承認不要の上りリンク送信の数および/または承認不要の上りリンク送信を送ることが許可されているUEの数がある閾値未満である場合、応答して、一つまたは複数のUEについて、承認ベースから承認不要への切り換えが実行されてもよい。
TRPの決定に影響しうるもう一つの要因は、サービス品質(QoS)要件である。承認不要の上りリンク送信を送るUEのQoS要件に依存して、TRPによってそのUEについて、承認ベースから承認不要への切り換えが開始されてもよい。
段階420では、TRPはGBモードからGFモードに切り換えるようUEに信号伝達する。信号はUEをGBモードからGFモードに切り換えることを指定する一ビットのインジケーターを含んでいてもよい。GFに切り換えるための信号(前記インジケーター)の送信は、DCI、より上位層の信号伝達(たとえばRRC)または共通の制御チャネル(たとえば例としてページングを通じて)を通じて送られてもよい。
段階421は、TRPがUEに承認不要の送信のために使われるべきUL送信資源割り当てを送信することに関わる任意的な段階である。UEが以前にGFモードにおいて構成され、GF資源を割り当てられており、UEがその構成情報を維持し続けている場合には、TRPは資源割り当てを送り直す必要はないことがある。しかしながら、UEが以前にGFモードで構成されたことがなく、あるいは以前にGF資源を割り当てられたことがない、あるいはその両方である場合には、TRPは適切な情報を送ってもよい。GF送信資源が送信されるとき、信号はDCI、より上位層の信号伝達(たとえばRRC)または共通の制御チャネル(たとえば例としてページングを通じて)を通じて送られてもよい。
いくつかの実施形態では、別個に送信されるよう示されている段階420および421において送信される情報は、一緒に送信されてもよい。
GF送信に切り換えるための信号を受信後、UEはGFモードに切り換える。段階422では、UEは、以前に提供されたまたはその時点で提供されたGF資源に基づく適切な時点において送信する。TRPによって受信されたデータの受け取り確認があってもよいことも理解される。受け取り確認プロセスの例は、図6Aないし6Gの諸部分において見出されうる。
段階422の後、デフォルトにより、UEはその後の上りリンク送信についてGF送信モードに留まってもよい。他のいくつかの実施形態では、デフォルトにより、UEは段階422の後、その後の上りリンク送信のためにGB送信モードに戻る切り換えをしてもよい。いくつかの実施形態では、421における資源割り当ての割り当ては、段階422における承認不要の送信後に承認不要モードに留まるか承認ベースの送信モードに戻る切り換えをするかをUEに通知するインジケーターをも含んでいてもよい。その場合、このインジケーターに基づいて、UEは段階422後に承認不要または承認ベースの送信を実行することになる。
図4Aないし4Dの例のいずれについても、資源事前割り当てが適用される場合、二つのシナリオがサポートされることができる。具体的には、第一のシナリオは、単一の時間期間における第一のデータ・パッケージの送信およびその同じデータ・パッケージの再送信、あるいは単一の時間期間における第一のデータ・パッケージの送信および新たなデータ・パッケージの送信に関わる。第二のシナリオは、所与のUEの資源割り当てを時間期間から時間期間にかけて変更する周期性方式に関わる。周期性は、異なるUEについては異なる継続時間であってもよい。これら二つのシナリオは図5A、5Bおよび5Cにおいて見られる。
図5Aは、三つの時間期間510、530、550を示しており、各時間期間は複数の送信時間区間(TTI: transmission time interval)を含んでおり、その二つはTTI1(511、531、551)およびTTI2(521、541、561)である。各TTIは四つの多重アクセス競合送信単位(MA CTU: multiple access contention transmission unit)を含み、これらはUEの群の間で共有され、競合方式を使って割り当てられねばならない時間‐周波数資源の集合の送信資源である。図5Aは、各送信資源に単一のUEのみが割り当てられる例を示している。第一の時間期間510においてTTI1 511に見て取れるように、UE1は第一の資源要素512に割り当てられ、UE2は第二の資源要素513に割り当てられ、UE3は第三の資源要素514に割り当てられ、UE4は第四の資源要素518に割り当てられる。その後のTTI、すなわちTTI2 521では、各UEについての同様の割り当てがなされる。第二の時間期間530においてTTI1 531およびTTI2 541では、UE1、UE2、UE3およびUE4は第一の時間期間とは異なる資源要素に割り当てられる。第三の期間550では、TTI1 551およびTTI2 561において、UE1、UE2、UE3およびUE4はやはりまた第一および第二の時間期間とは異なる資源要素に割り当てられる。
図5Bおよび5Cは、三つの時間期間の同様の配列を含む。各時間期間は複数のTTIをもち、その二つはTTI1およびTTI2である。図5Bについては、各資源要素は二つのUEに割り当てられる。図5Cでは、各資源要素は単一のUEまたは二つのUEに割り当てられうる。
図5Aを参照するに、第一の時間期間において、TTI1 551における送信資源要素512ないし515は初期送信のために事前構成設定される。たとえば、UE1は第一の時間期間510の資源要素512を使って第一の初期データ・パッケージ1を送信する。TTI2 521における送信資源522は再送信のために事前構成設定され、UE1は第一の時間期間510におけるTTI2 522においてデータ・パッケージ1の第一の再送信を送信する。あるいはまた、TTI2 521における送信資源522は第二の初期データ・パッケージ2のために事前構成設定され、UE1は第一の時間期間521におけるTTI2 522において第二の初期データ・パッケージ2を送信する。
送信資源は周期性方式を使って事前に構成設定されてもよい。TRPは周期性方式を使って送信資源を割り当てる。例として、UE1は第二の時間期間530において、TTI1 531における割り当てられた送信資源534を使って初期データ・パケット1を送信することができ、UE1は第二の時間期間530において、TTI2 541における送信資源544を使ってデータ・パケット1の再送信または第二の初期データ・パケット2を送信することができる。
図5Aは、UE1が単一のMA CTUのみを使うことを示している。より一般には、TRPは、データ・トラフィックに基づいて、初期送信および/または再送信においてUE1のために複数のMA CTUを割り当てることができる。
割り当てられた資源は二つ以上のUEによって使用されることができる。図5Bは、同じ送信資源に複数のUEが割り当てられることができることを示している。特に、図5Bは、同じ送信資源に割り当てられる二つのUEを示している。
図5Cは、いくつかの送信資源について一つの送信資源に割り当てられる単一のUEと、他の送信資源について同じ送信資源に割り当てられる複数のUEとの組み合わせを示している。
事前に割り当てられた資源が二つ以上のUEによって共有される場合、異なる復調参照信号(DMRS)が、同じ資源を共有するそれらのUEによって使用されるべきである。そのことは図3Aに示されている。この実施形態では、DMRSは、ネットワークによって信号伝達されるまたはUEによってあらかじめ定義された規則に従って選択されるという二つのオプションのうちの一つを使って割り当てられることができる。DMRS割り当ては、FDM、TDMまたはCDMの複数の方式のうちの任意のものをサポートできる。
共有されるMA資源群におけるUEの数が少ないという事実のため、UEの間でのパイロット衝突を避けるまたは軽減するために、直交または非直交の異なるDMRSまたはパイロットが効果的に割り当てられることができる。
HARQが、承認不要の上りリンク送信のために実行されうる。たとえば、初期の承認不要の上りリンク送信におけるデータがTRPによって成功裏に復号されない場合、UEによって再送信が実行されてもよい。再送信は、初期データおよび/または初期データを復号するためのさらなる情報の再送信を含みうる。たとえば、再送信データは、もとのデータおよび/またはパリティー情報の一部または全部を含みうる。TRPはHARQ合成を次のように実行しうる:不成功裏に復号された初期データを破棄する代わりに、不成功裏に復号された初期データがTRPにおいてメモリに記憶されて、初期データを成功裏に復号しようとするために、受信された再送信データと組み合わされてもよい。HARQ合成が実行されるとき、UEからの再送信データは初期データの完全な再送信である必要はないことがある。再送信は、初期データに関連付けられたパリティー・ビットの一部または全部など、より少ないデータを担持していてもよい。使用されうるHARQ合成の一つの型は、チェース合成(chase combining)またはインクリメンタル冗長性(incremental redundancy)のようなソフト合成(soft combining)である。
TRPは、最初のバッチのデータ送信を受信した後にデータを検出する。いくつかの実施形態では、UEがTRPにメッセージを送るとき、TRPはまずMAシグネチャーを検出しようとする。MAシグネチャーの検出は活動検出と称される。成功裏に活動検出を実行することにより、TRPはUEが承認不要の上りリンク送信を送ったことを知る。しかしながら、成功裏の活動検出はUEのIDをTRPに対して明らかにすることもあれば、しないこともある。UEとMAシグネチャーとの間にあらかじめ定義されたRSパターンがあれば、成功裏の活動検出は、その承認不要の上りリンク送信を送ったUEのIDを明らかにする。いくつかの実施形態では、たとえばUE IDがデータとは別個にエンコードされている場合、活動検出は、UE IDを取得することをさらに含んでいてもよい。
活動検出成功後、TRPは次いでMAシグネチャーおよび任意的にはデータ・メッセージと多重化されている追加的な参照信号に基づいて、チャネル推定を実行し、次いでデータを復号することを試みる。
ACK/NACK通信
TRPが承認不要の上りリンク送信のデータを成功裏に復号するとき、肯定的な受け取り確認(ACK)がUEに送られてもよい。いくつかの実施形態では、データが成功裏に復号されないとき、否定的な受け取り確認(NACK)がTRPから送られてもよい。TRPからUEにACKおよび/またはNACKを通信するための諸方法が下記で記述される。
図6Aは、二つのUEとTPRの間のACK/NACK通信の使用を含む承認不要および承認ベースの通信のための信号伝達図を示している。段階601において、UE1が初期にネットワークにアクセスする。段階602において、TRPが承認不要の割り当て方式を、UE1によって使用されるよう選択する。この決定がどのようになされるかに関わる要因は上述した。いくつかの実施形態では、UEは初期には、承認不要の割り当てモードにある。段階603では、詳細な資源割り当てがTPRによってUE1に提供される。段階604では、GFモードで動作しているUE1が、割り当てられた送信資源に基づいてUL送信を実行する。段階601ないし604は、上記の図4Aの段階401ないし404と同様の仕方で実行される。
段階605において、TRPはUE1によって送られたデータを受信し、検出する。いくつかの実施形態では、これは上記の活動検出によって実行されてもよい。段階606では、TRPは、段階605におけるデータの検出が成功であったか否かに基づいて、ACK/NACKを送信する。段階607において、必要であれば、すなわちTRPによってNACKが送信された場合には、UE1は割り当てられたGF資源を使ってデータを再送信する。
第二のUE、UE2について、段階608において、UE2がネットワークへの初期アクセスを実行する。いくつかの実施形態では、初期アクセスは、初めてのスケジューリング要求(SR)としてのはたらきもしてもよい。そのような場合、段階609は必要とされないことがある。
段階609において、ひとたびUE2が物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)のようなUL制御チャネルを構成設定したら、UE2はSRを送信する。段階610は、TRPがUE2のための割り当て方式を選択することに関わる。段階611は、TRPがUE2に割り当てを送信することに関わる。段階612は、UE2がGBスケジューリングに基づく適切な時点で送信することに関わる。段階609ないし612は上記の図4Aの段階405ないし409と同様の仕方で実行される。
段階613において、TRPはUE2によって送られたデータを受信し、検出する。段階614では、TRPは、段階613においてデータの検出が成功であったか否かに基づいて、ACK/NACKを送信する。段階615において、必要であれば、すなわちTRPによってNACKが送信された場合には、UE2は割り当てられたGB資源を使ってデータを再送信する。
上記の記述は組み合わされた承認不要および承認ベースの上りリンク・スケジューリングおよび送信に関して記述されているが、同様の手順が、承認不要および承認ベースの上りリンク・スケジューリングおよび送信のそれぞれについて実装されることができることは理解しておくべきである。
図6Aは、承認不要の割り当て方式が選択されているUE1および承認ベースの割り当て方式が選択されているUE2について信号伝達図を示している。これが単に、それぞれの割り当て型のUEを代表していることは理解されるべきである。実装の間に、TRPと通信する各型の複数のUEがあってもよい。下記の議論は、複数のUEについてのHARQ動作の追加的な詳細を与える。
第一の実装シナリオでは、一つまたは複数のUEがそれぞれ、それぞれのデータをそれぞれの承認不要の上りリンク送信においてTRPに送る。それぞれの承認不要の上りリンク送信は、同じ資源を使って送信されてもされなくてもよい。いずれにせよ、TRPは送信されたデータのすべてを成功裏に復号する。したがって、TRPからUEにACKメッセージ(単数または複数)が送られる。ある実施形態では、承認不要の上りリンク送信において上りリンク・データを送った各UEについてTRPから別個のACKが送信される。それぞれのACKは、そのACKが属するUEを一意的に指定する情報と結合される。たとえば、それぞれのACKはUE IDと関連付けられてもよい。もう一つの例として、UEとMAシグネチャーの間に一対一のマッピングがあれば、各ACKは、受け取り確認される上りリンク送信のMAシグネチャーを同定するインデックスに関連付けられてもよい。各UEは、その送信を送るためにどのMAシグネチャーが使われるかを知っており、よって各UEは、どのACKがそのUEのためのものであるかを、MAシグネチャーの指示から知ることになる。UEとMAシグネチャーの間に一対一のマッピングがあれば、そもそもUE IDは必要とされないこともある。いくつかの実施形態では、TRPは、専用の下りリンク受け取り確認チャネル(たとえば物理HARQインジケーター・チャネル(PHICH: physical HARQ indicator channel))でACK(単数または複数)を送信してもよい。下りリンク受け取り確認チャネルのフィールドと上りリンク承認不要資源との間に一対一のマッピングがあってもよい。下りリンク受け取り確認チャネルのフィールドは下りリンク受け取り確認チャネルのある時間‐周波数位置および/または下りリンク受け取り確認チャネルにおいて使われるシーケンスであってもよい。たとえば、下りリンク受け取り確認チャネルにおいて使われるシーケンスは四つの直交符号であってもよく、それらは四つの異なるMAシグネチャーにマッピングされることができる。たとえば、UEがその承認不要の上りリンク送信を送るために時間‐周波数位置Aを使った場合、そのUEのためのACKは下りリンク受け取り確認チャネルにおける時間‐周波数位置Bにおいて送られる。もう一つの例として、UEがその承認不要の上りリンク送信を送るために時間‐周波数位置Aを使った場合、そのUEのためのACKは符号シーケンスCを使って送られる。他の実施形態では、下りリンク受け取り確認チャネルのフィールドとUE IDとの間に一対一のマッピングがあってもよい。たとえば、そのUEのためのいかなるACKも、常に、時間‐周波数位置Dにおいておよび/または下りリンク受け取り確認チャネルにおけるシーケンスEを使って送られる。他の実施形態では、下りリンク受け取り確認チャネルのフィールドとMAシグネチャーとの間に一対一のマッピングがあってもよい。たとえば、あるMAシグネチャーが承認不要の上りリンク送信のために使われるときはいつも、その上りリンク送信に対応するいかなるACKも、常に、時間‐周波数位置Fにおいておよび/または下りリンク受け取り確認チャネルにおけるシーケンスGを使って送られる。
いくつかの実施形態では、TRPはいかなるUE情報もなしにACKを送信してもよい。承認不要の上りリンク送信を送ったUEがその後該ACKを見る場合、そのUEは、その承認不要の上りリンク送信のデータは成功裏に復号されたと想定する。
いくつかの実施形態では、TRPは群ACKを送信してもよい。群ACKは、単一のACKペイロードおよびCRCを含んでいてもよい。ペイロードは、TRPによって成功裏に復号され、受け取り確認される上りリンク送信に対応するすべてのUE IDまたはMAシグネチャーの総合を含んでいてもよい。次いで、承認不要の上りリンク送信を送った各UEは該群ACKを復号して、群ACKペイロード中にマッチするUE IDまたはMAシグネチャーが見出せるかどうかおよびその承認不要の上りリンク送信が受け取り確認されたかどうかを確認する。いくつかの実施形態では、群ACKは時間的(temporal)群IDに関連付けられてもよい。群IDは承認不要の資源から導出されてもよい。たとえば、UEの群がそれぞれ承認不要の上りリンク送信を送るためにみな上りリンク資源Cを使う場合、UEのその群は、上りリンク資源Cに対応する群IDに関連付けられてもよい。いくつかの実施形態では、ACKが群ACKであることを示す特定の1ビット・フィールドがあってもよく、ACKの時間および周波数資源の位置は承認不要の送信資源に直接リンクされ、群IDは必要ないことがある。いくつかの実施形態では、群ACKを送るために下りリンクにおいて予約されたフィールド(たとえば時間‐周波数位置)があってもよい。予約されたフィールドの時間‐周波数位置は、承認不要の上りリンク送信のために使われた上りリンク資源の位置に基づいて決定されてもよい。たとえば、UEの群がそれぞれその承認不要の上りリンク送信を時間‐周波数領域A内で送る場合、群ACKのための予約されたフィールドは時間‐周波数位置Bにあってもよい。群ACKは、ACKについて「0」、N/Aについて「1」またはその逆の一ビットであってもよく、「N/A」に対応するビット値は、TRPによってACKが送信される必要がないときに送られるであろう。
もう一つの実装シナリオでは、前記UEの一つまたは複数がそれぞれ、それぞれのデータをそれぞれの承認不要の上りリンク送信において送り、TRPが成功裏に活動検出を実行するが、データのすべての復号が失敗する。たとえば、MAシグネチャーが参照信号である場合、参照信号検出が成功裏に実行されうるが、それでもデータ復号は失敗することがある。参照信号検出が成功するのは次の可能な理由のためでありうる:(1)参照信号の衝突がないことがあり、チャネルにおけるノイズおよび他の参照信号からの干渉に起因する参照信号誤差があったとしても、参照信号シーケンスの、より堅牢なMCSのため補正される;または(2)参照信号衝突がありうるが、該衝突およびチャネル・ノイズに起因する参照信号誤差があったとしても、参照信号シーケンスの、より堅牢なMCSのため補正される;または(3)参照信号の間の直交特性のため。活動検出が成功であったがデータ復号は不成功だったので、NACKメッセージ(単数または複数)がTRPから送られてもよい。
ある実施形態では、データ復号が失敗した各上りリンク送信について、別個のNACKがTRPから送信される。それぞれのNACKはUE識別情報と関連付けられてもよい。たとえば、それぞれのNACKは、そのNACKに対応する上りリンク送信のMAシグネチャーを同定するインデックスに関連付けられてもよい。UEとMAシグネチャーの間に一対一のマッピングがあれば、UEは、NACKに結合されたMAシグネチャー識別に基づいてそのNACKが自分に属することを判別することができるであろう。たとえUEとMAシグネチャーの間に一対一のマッピングがなくても、特定のMAシグネチャーを使っている任意のUEが、その特定のMAシグネチャーに関連付けられているNACKが受信される場合、そのデータを再送信することになる。そのような状況では、たとえば二つのUEが同じMAシグネチャーを使っており、一方のUEからのデータがTRPによって成功裏に復号されるが、もう一つのUEからのデータは成功裏に復号されない場合、不要な上りリンク再送信が時に起こることがある。両方のUEによるNACKの受信は、それらのUEの一方はそのデータを再送信する必要がないにもかかわらず、両方のUEにデータを再送信させることになる。
いくつかの実施形態では、ACKについて先述した変形は、NACKを送信するために使われることもできる。例として、TRPはNACK(単数または複数)を専用の下りリンク受け取り確認チャネル上で送信してもよく、下りリンク受け取り確認チャネルにおけるフィールドと上りリンク承認不要送信を送るために使われる上りリンク資源との間に一対一のマッピングがあってもよい。その代わりに、下りリンク受け取り確認チャネルのフィールドとUE IDまたは上りリンク承認不要送信を送るために使われるMAシグネチャーとの間に一対一のマッピングがあってもよい。もう一つの例として、TRPはいかなるUE情報もなしにNACKを送信してもよい。承認不要の上りリンク送信を送ったUEがその後該NACKを見る場合、そのUEは、その承認不要の上りリンク送信のデータが成功裏に復号されなかったと想定する。もう一つの例として、TRPは群NACKを送信してもよい。群NACKは、単一のNACKペイロードおよびCRCを含んでいてもよい。ペイロードは、復号が成功しなかった上りリンク送信に対応するすべてのMAシグネチャーの総合を含んでいてもよい。図3Aの例128のようにUE IDがデータと別個であれば、MAシグネチャーの代わりにUE IDが使われてもよい。承認不要の上りリンク送信を送った各UEは該群NACKを復号して、そのUEの承認不要の上りリンク送信がNACKを生じさせたのかどうかを判定する。いくつかの実施形態では、群NACKは時間的(temporal)群IDに関連付けられてもよい。群IDは承認不要の資源から導出されてもよい。いくつかの実施形態では、NACKが群NACKであることを示す特定の1ビット・フィールドがあってもよく、群IDは必要ないことがある。いくつかの実施形態では、群NACKを送るために下りリンクにおいて予約されたフィールド(たとえば時間‐周波数位置)があってもよい。予約されたフィールドの時間‐周波数位置は、承認不要の上りリンク送信のために使われた上りリンク資源の位置に基づいて決定されてもよい。たとえば、UEの群がそれぞれその承認不要の上りリンク送信を時間‐周波数領域A内で送る場合、群NACKのための予約されたフィールドは時間‐周波数位置Bにあってもよい。群NACKは、NACKについて「0」、N/Aについて「1」またはその逆の一ビットであってもよい。「N/A」に対応するビット値は、TRPによってNACKが送信される必要がないときに送られるであろう。もう一つの例では、群NACKおよび群ACKが同じ時間‐周波数領域Aにおいて使われてもよい。群NACKは、NACKについて「0」、ACKについて「1」またはその逆の一ビットであってもよい。
もう一つの実装シナリオでは、前記UEの一つまたは複数がそれぞれ、それぞれのデータをそれぞれの承認不要の上りリンク送信において送り、TRPが成功裏に活動検出を実行し、一部のデータ復号は成功するが、他のデータ復号は失敗する。ある実施形態では、TRPによって成功裏に復号された各上りリンク・データ送信についてACKが送られる。それぞれのACKは、その対応するUE識別情報、たとえばUE IDまたは上りリンク送信においてどんなMAシグネチャーが使われたかを同定するMAシグネチャー・インデックスに結合される。TRPによって復号が成功しなかったそれぞれの上りリンク・データ送信についてNACKも送られる。それぞれのNACKは対応するUE識別情報、たとえば上りリンク送信においてどんなMAシグネチャーが使われたかを同定するMAシグネチャー・インデックスと結合されてもよい。いくつかの実施形態では、単一のペイロードがCRCと一緒にTRPから送信されてもよい。ペイロードは、種々の上りリンク送信についてのACKおよび/またはNACK情報の総合を含んでいてもよい。
いくつかの実施形態では、それぞれのACKまたはNACKは、該ACKまたはNACKに対応する上りリンク送信のMAシグネチャーを同定するインデックスと関連付けられてもよい。UEとMAシグネチャーの間に一対一のマッピングがない場合、(先述したように)NACKが送られるときに不必要な上りリンク再送信が時に起こることがある。同様に、たとえば二つのUEが同じMAシグネチャーを使い、一方のUEからのデータはTRPによって成功裏に復号されるが、もう一つのUEからのデータは成功裏に復号されない場合、あるUEのデータがTRPによって成功裏に復号されないのにそのUEはデータの再送信を送らないという状況がありうる。MAシグネチャーを同定するACKが送られてもよい。両方のUEによるACKの受信は、たとえ一方のUEが実際にはそのデータを再送信するべきであるにもかかわらず、両方のUEに、そのデータ送信が成功裏に復号されたと思わせてしまうことになる。この状況では、成功裏に復号されたUEのUE IDが同定されれば、BSはMAシグネチャーの代わりにUE IDとともにACKを送ることを選んでもよい。成功裏に復号されないUEは、ACKフィールドにおいてマッチするIDを見出すことができないことがありえ、よって、送信が成功したと想定することはない。いくつかの実施形態では、TRPが同じMAシグネチャーをもつ異なるUEから二つ以上の送信を受信する場合、それらの送信のうちの少なくとも一つが成功裏に復号されない場合には、常にそのMAシグネチャーを同定するNACKが送られる。そのような方法では、いくつかのUEに、成功裏に復号されたデータを可能性としては不必要に再送信させることが、いくつかのUEに、成功裏に復号されなかったデータを再送信させないことよりも好ましい。上記で論じた種々のシナリオに関わりなく、いくつかの実施形態では、TRPは承認不要の上りリンク送信についてNACKを送らなくてもよい。UEはACKがなければNACKを想定するよう構成される。NACKを送らないことの下記の恩恵が達成されうる。NACKを送らないことによって信号伝達の量が軽減されうる。また、NACKを送ることに関連した曖昧さが解消されうる。たとえば、NACKが送られる場合、そのNACKに関連付けられたUE IDはTRPによって復号されていないことがありうる。よって、NACKは特定のUEにリンクされないことがあり、それによりそのNACKがどのUEに属するかについて曖昧さが生じる。MAシグネチャーとUEとの間に常に一対一のマッピングがあるのでないことがある。そのため、NACKをMAシグネチャー・インデックスと結合することは、そのNACKがどのUEに属するかを示さないことがある。よって、活動検出をもってしても、UE IDが利用可能でない可能性があるため、曖昧さがあることがある。
上記で論じたように、UEとMAシグネチャーとの間に一対一のマッピングがあってもよい。たとえば、各UEは異なる参照信号を割り当てられてもよい。UEとMAシグネチャーの間の一対一マッピングは、m-MTCアプリケーションに比べてURLLCにおいて、より現実的でありうる。m-MTCアプリケーションでは、非常に多数のUEがあることがあるからである。いくつかのURLLCアプリケーションにおけるようないくつかのアプリケーションでは、可能なMAシグネチャーのプールが、承認不要の上りリンク送信を実行するUEのプールより大きいかそれに等しいことがある。それにより、一対一マッピングが許可される。上述されていない、一対一マッピングのもう一つの可能な利点は、一対一マッピングをもつことで、MAシグネチャー衝突を避けうるということである。たとえば、MAシグネチャーが参照信号である場合、異なるUEの参照信号は衝突しないことがある(特にそれらの参照信号が直交の場合)。それにより、TRPにおける成功裏の活動検出の確率を高める。一対一マッピングがあるいくつかの実施形態では、特定のUEについてのHARQ ACK/NACKフィードバックは、UEによって使用されるMAシグネチャーによって決定される資源に多重化される一ビットであってもよい。「0」のビット値がACKを示してもよく、「1」のビット値がNACKを示してもよく、あるいはその逆でもよい。たとえば、UEはその初期の承認不要の上りリンク送信を図3Bの例の302における参照信号p11を使って送ってもよい。成功裏の活動検出を想定して、TRPは参照信号p11に対応する所定の時間‐周波数位置を使ってACKまたはNACKを送ることを知る。UEは、参照信号p11が使われたので、前記所定の時間‐周波数位置でACKまたはNACKを探すことを知る。よって、それぞれのACK/NACKについて二ビット以上が送られる必要のある方式に比べて、NACK/ACK信号伝達の削減がありうる。より一般には、ACK/NACKフィードバックは、上りリンク送信を送るために使われたMAシグネチャーに対応する下りリンク・チャネルにおける、特定の時間‐周波数位置および/または特定のシーケンスもしくはコードブックを使ってもよい。
HARQプロセスに関するUEの動作についてここでより詳細に述べる。いくつかの実施形態では、UEがマッチする識別情報をもつACK(または群ACK)を受信するとき、UEは承認不要の上りリンク送信が成功であった、すなわちデータがTRPによって成功裏に復号されたと想定する。マッチする識別情報は、上りリンク送信のためにそのUEによって使われたものに対応するUE IDまたはMAシグネチャー(たとえば参照信号)の識別でありうる。いくつかの実施形態では、UEがマッチする識別情報、たとえばマッチするMAシグネチャー・インデックスをもつNACK(または群NACK)を受信するとき、UEは承認不要の上りリンク送信が失敗したが、活動検出は成功であったと想定する。いくつかの実施形態では、UEがACKもNACKも受信しないとき、あるいはUEがミスマッチのID情報を受信するときは、UEはデータ検出および活動検出がどちらも失敗したと想定する。しかしながら、TRPがNACKを送らない実施形態では、UEはデータ検出が失敗したことは想定するが、UEは活動検出が成功であったかどうかは知らない。上記のいくつかの実施形態では、MAシグネチャーは参照信号であってもよく、あるいは参照信号を含んでいてもよい。参照信号は復調参照信号であることができる。mMTCのようないくつかのアプリケーションでは、承認不要の上りリンク通信を実行するUEの数は、利用可能な参照信号の数を超えることがある。そのようなアプリケーションでは、参照信号は、利用可能な参照信号のプールを増すために、直交参照信号に加えて、非直交参照信号を含んでもよい。各参照信号に複数のUEがマッピングされてもよい。追加的にまたはその代わりに、各UEは、承認不要の上りリンク送信を送るときに、プールから参照信号をランダムに選択してもよい。
URLLCのような他のアプリケーションでは、承認不要の上りリンク通信を実行するUEの数は利用可能な参照信号の数より少ないことがある。参照信号は、直交参照信号に加えて非直交参照信号を含んでいてもいなくてもよい。上記で論じたように、いくつかの実施形態では、参照信号とUEの間に一対一のマッピングがあってもよい。いくつかの実施形態では、参照信号とUEの間の該一対一のマッピングの構成は時間とともに変化してもよい。たとえば、UEから多項組インデックスへのマッピングは、既知の固定したホッピング・パターンに従って時間とともに変化してもよい。一対一マッピングは、上記で論じた仕方で、衝突を避け、信号伝達を支援しうる。
図6Bは、メッセージのために図3Cのフォーマットの実施形態を利用するACK/NACK通信の使用を含む、承認不要のUEとTRPの間の通信の例を示す信号伝達図を与える。
段階601において、UEが初期にネットワークにアクセスする、あるいはデータがTRPに到着する。段階602において、TRPが、UEによって使用される割り当て方式を決定する。この決定がどのようになされるかに関わる要因は上述した。いくつかの実施形態では、UEは初期には、承認不要の割り当てモードにある。段階603では、詳細な割り当てがTRPによってUEに提供される。段階601ないし603は、上記の図6Aの段階601ないし603と同様の仕方で実行されてもよい。
段階6041は、図3Cに示されるメッセージ・フォーマット328および329に従って、割り当てられた送信資源に基づいてUE ID情報またはプリアンブルを送信することを含む。段階6051において、TRPがUE IDを受信した後、またはTRPがプリアンブルを検出した後、UE IDが同定される。詳細な実装は図3Cに関して上記した。
段階6042では、ULデータが、割り当てられた送信資源に基づいてUEによって送信される。ある実施形態では、段階6041および6042は同じTTIまたは連続するTTIにおいて送信する。いくつかの実施形態では、段階6042は、UE ID識別には依存しないので、6051の前に行なわれてもよい。
段階6052では、TRPはUEによって送られたデータを検出する。いくつかの実施形態では、これは活動検出を含んでいてもよい。段階606では、TRPは、段階605においてデータの検出が成功であったか否かに基づいて、ACK/NACKを送信する。段階607において、必要であれば、すなわちTRPによってNACKが送信された場合には、UEは割り当てられたGF資源または専用の資源を使ってデータを再送信する。
図6Cは、承認不要の送信の検出のためのHARQを使う実施形態を示している。段階650では、TRPは承認不要のUL送信をUEから受信する。段階651では、TRPはMAシグネチャーを検出しようとする。いくつかの実施形態では、これは活動検出を含んでいてもよい。段階652は判断ポイントである。検出が不成功、否定(N)経路であれば、段階653において、さらなるアクションは行なわれない。たとえば、TRPはこの段階でUEに応答を送らなくてもよく、UEによる別の送信を待ってもよい。検出が成功、肯定(Y)経路であれば、段階654において、TRPは送信が初期送信であるか再送信であるかを判定する。送信が初期送信であれば、TRPは段階655でそのデータを復号しようとする。送信が段階656において再送信であると判定される場合、TRPは上記のように、活動検出の結果を使って同じパケットの初期送信信号を識別する。段階657において、TRPは初期送信および一つまたは複数の再送信を使ってデータを復号しようとする。いくつかの実施形態では、これは、初期送信および一つまたは複数の再送信からの信号を組み合わせることを含んでいてもよい。
段階658は、もう一つの判断ポイントである。段階655または段階657からデータの復号が不成功、否定(N)経路である場合、段階659において、TRPはNACKをUEに送るが、その代わり、さらなる再送信を待つ。いくつかの実施形態では、NACKを送る代わりに、TRPは段階659において何の受け取り確認も送らなくてもよい。段階655または段階657のいずれかからデータの復号が成功、肯定(Y)経路であれば、段階660においてTRPはACKをUEに送る。
TRPがUEに応答せずにさらなる送信を待つ図6Cの諸段階では、UEは、受け取り確認がTRPから受信されない場合、1ないしKの再送信を送ってもよい。
図6Dは、TRPが再送信のためにGF資源を使う、ACK/NACK通信の使用を含む、承認不要のUEとTRPとの間の通信の例を示す信号伝達図を与えている。
段階601において、UEが初期にネットワークにアクセスする。段階602において、TRPが、UEによって使用される割り当て方式を決定する。この決定がどのようになされるかに関わる要因は上述した。いくつかの実施形態では、UEは初期には、承認不要の割り当てモードにある。段階603では、詳細な割り当てがTRPによってUEに提供される。段階604では、GFモードで動作するUEが、割り当てられた送信資源に基づいてUL送信を実行する。段階601ないし604は、上記の図6Aの段階601ないし604と同様の仕方で実行されてもよい。
段階605では、TRPはUEによって送られたデータを検出する。いくつかの実施形態では、これは活動検出を含んでいてもよい。任意的な段階606では、TRPは、段階605においてデータの検出が成功であったか否かに基づいて、ACK/NACKを送信する。段階607において、必要であれば、すなわち段階606においてTRPによってNACKが送信された場合、あるいはUEによってACKが受信されない場合には、UEは、GF再送信を使って、割り当てられたGF資源に基づいてULデータの第一のバッチを再送信する。種々のシナリオは、送信後にUEがACK/NACKがあるかどうかモニタリングすることを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、UEがACKを受信する場合、UEはデータの再送信を止める。UEがNACKを受信する場合、UEは割り当てられた送信資源で再送信する。いくつかのシナリオでは、フィードバックにNACKがないことがある。UEがあらかじめ定義された待機期間の終わりまでにNACKを検出しない場合、UEはデータを再送信する。いくつかのシナリオでは、UEはACKが受信されるまで連続的に(continuously)再送信を実行する。上記のシナリオのすべてにおいて、送信資源は、事前に構成設定された承認不要の資源に基づく。
段階6053では、TRPがUEによって送られたデータを検出する。いくつかの実施形態では、これは活動検出を含んでいてもよい。段階616では、TRPは、段階6053において検出が成功であればACKを送信する。ACKを受信することに基づいて、段階617において、UEはULデータの第一のバッチの再送信を止める。
図6Eは、TRPが再送信のために割り当て資源をGB資源に変更する、ACK/NACK通信の使用を含む、承認不要のUEとTRPとの間の通信の例を示す信号伝達図を与えている。
段階601において、UEが初期にネットワークにアクセスする。段階602において、TRPが、UEによって使用される割り当て方式を決定する。この決定がどのようになされるかに関わる要因は上述した。いくつかの実施形態では、UEは初期には、承認不要の割り当てモードにある。段階603では、詳細な割り当てがTRPによってUEに提供される。段階604では、GFモードで動作するUEが、割り当てられた送信資源に基づいてUL送信を実行する。段階601ないし604は、上記の図6Aの段階601ないし604と同様の仕方で実行されてもよい。
段階605では、TRPはUEによって送られたデータを検出する。いくつかの実施形態では、これはUEを同定する活動検出を含んでいてもよい。段階6061では、TRPは、再送信のためのDCI承認を送信する。このDCI承認は、LTEにおいて使われる承認ベースの再送信のためのDCI承認と同様の仕方で送られてもよい。たとえば、DCIは、UE ID(たとえばC_RNTI)について定義された探索空間において送られ、送信のスケジューリング承認のための情報を含んでいてもよい。ここで、新たなデータ・インジケーター・フィールドが0に設定されて、スケジューリング承認が再送信のためであることを示す。段階6071では、UEは、DCI承認における割り当てられた承認ベースの資源に基づいてULデータの第一のバッチを再送信する。
段階6053では、TRPがUEによって送られたデータを検出する。いくつかの実施形態では、これは活動検出を含んでいてもよい。段階616では、TRPは、段階6053において検出が成功であればACKを送信する。ACKを受信することに基づいて、段階617において、UEはULデータの第一のバッチの再送信を止める。
承認ベースの送信を使ったデータの第一の再送信が行なわれる段階6071または段階607の後、いくつかの実施形態では、UEはデフォルトにより、その後の上りリンク送信/再送信について、承認ベースの送信モードに留まってもよい。他のいくつかの実施形態では、UEはデフォルトにより、その後の上りリンク送信/再送信について、GF送信モードに戻る切り換えをしてもよい。いくつかの実施形態では、段階6061におけるDCI承認は、UEが段階6071後に承認ベース・モードに留まるべきか、承認不要の送信モードに戻る切り換えをするべきかのインジケーターをも含んでいてもよい。たとえば、一ビットのインジケーターが、GBモードに留まるためには「1」、GFモードに切り換えるためには「0」であってもよく、あるいはその逆であってもよい。その場合、UEは、このインジケーターに基づいて、段階6071の後、承認不要のまたは承認ベースの送信/再送信を実行する。
図6Fは、TRPが再送信のためにGB資源を使う、ACK/NACK通信の使用を含む、承認ベースのUEとTRPとの間の通信の例を示す信号伝達図を与えている。
段階6111において、UEは、初期にネットワークにアクセスすることを、そのような目的のためにUEに知られているデフォルトのアクセス領域を使って行なう。いくつかの実施形態では、デフォルトのアクセス領域は、TRPによってブロードキャストされるシステム信号伝達に基づいてUEのために定義されてもよい。
段階6161では、ひとたびUEが物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)のようなUL制御チャネルを構成設定したら、UEは、TRPにスケジューリング要求を通信するために、スケジューリング要求を送信する。他のいくつかの実施形態では、6161において送られるスケジューリング要求は、段階6111における初期アクセス・プロセスの一部のうちであってもよい。たとえば、スケジューリング要求はUEによって、初期アクセス・プロセスにおいて暗黙的または明示的に、プリアンブルと一緒にTRPに送られることができる。
段階6121では、TRPは、UEによって使用される割り当て方式を選択する。選択される方式はGB方式である。この決定は、上記のようになされてもよい。
UEがGB方式を使うべきであると決定することに応答して、段階6182においてTRPは、UL送信資源アロケーション割り当てをUEに送信する。割り当ての送信はGB送信資源を使う。いくつかの実施形態では、スケジューリング承認の割り当てはRRC信号伝達またはDCIまたは両者の組み合わせを使って送信される。
段階619は、段階6182で送られたGB送信資源に基づく適切な時点においてUEが送信することに関わる。
段階605では、TRPはUEによって送られたデータを検出する。いくつかの実施形態では、これは活動検出を含んでいてもよい。段階6062では、TRPは、再送信のためのDCI承認または再送信のためのNACKを送信する。段階6071では、UEは再送信のための承認における割り当てられた送信資源に基づいて、ULデータ送信の第一のバッチを再送信する。
段階6053において、TRPはUEによって送られたデータを検出する。いくつかの実施形態では、これは活動検出を含んでいてもよい。段階616では、TRPは、段階6053において検出が成功であればACKを送信する。ACKを受信することに応答して、段階617において、UEはULデータの第一のバッチの再送信を止める。
図6Gは、TRPが再送信のためにGF資源を使う、ACK/NACK通信の使用を含む、承認ベースのUEとTRPとの間の通信の例を示す信号伝達図を与えている。
段階6111において、UEは、初期にネットワークにアクセスすることを、そのような目的のためにUEに知られているデフォルトのアクセス領域を使って行なう。いくつかの実施形態では、デフォルトのアクセス領域は、TRPによってブロードキャストされるシステム信号伝達に基づいてUEのために定義されてもよい。
段階6161では、ひとたびUEが物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)のようなUL制御チャネルを構成設定したら、UEは、TRPにスケジューリング要求を通信するために、スケジューリング要求を送信する。他のいくつかの実施形態では、6161において送られるスケジューリング要求は、段階6111における初期アクセス・プロセスの一部のうちであってもよい。たとえば、スケジューリング要求はUEによって、初期アクセス・プロセスにおいて暗黙的または明示的に、プリアンブルと一緒にTRPに送られることができる。
段階6121では、TRPは、UEによって使用される割り当て方式を選択する。選択される方式はGB方式である。この決定は、上記のようになされてもよい。
UEがGB方式を使うべきであると決定することに応答して、段階6182においてTRPは、UL送信資源割り当てをUEに送信する。割り当ての送信はGB送信資源を使う。いくつかの実施形態では、スケジューリング承認の割り当てはRRC信号伝達またはDCIまたは両者の組み合わせを使って送信される。
段階619は、段階6182で送られたGB送信資源に基づく適切な時点においてUEがULデータの第一のバッチを送信することに関わる。
段階605では、TRPはUEによって送られたデータを検出する。いくつかの実施形態では、これは活動検出を含んでいてもよい。
段階6105では、TRPは、NACKおよび/または再送信のためにGF割り当て方式に切り換えるためのインジケーターを送る。NACKは、物理HARQ指示チャネル(PHICH: Physical HARQ Indication Channel)のようなチャネルまたはDCIを使って送られることができる。明示的な完全なスケジューリング承認なしのNACKは、デフォルトにより、UEが再送信のためにGFモードに切り換えるべきであることを含意してもよい。あるいはまた、TRPは、GF再送信に切り換えるようUEに指示するインジケーターを送ることができる。該インジケーターは一ビットであってもよく、DCIまたはRRC信号伝達などを介して送られることができる。
段階6071では、UEは、承認不要の再送信を使って、割り当てられたGF送信資源に基づいてULデータ送信の第一のバッチを再送信する。
段階6053において、TRPはUEによって送られたデータを検出する。いくつかの実施形態では、これは活動検出を含んでいてもよい。段階616では、TRPは、段階6053において検出が成功であればACKを送信する。ACKを受信することに応答して、段階617において、UEはULデータの第一のバッチの再送信を止める。
承認不要の送信を使ったデータの第一の再送信が行なわれる段階6071または段階617の後、いくつかの実施形態では、UEはデフォルトにより、その後の上りリンク送信/再送信について、承認不要の送信モードに留まってもよい。他のいくつかの実施形態では、UEはデフォルトにより、その後の上りリンク送信/再送信について、承認ベースの送信モードに戻る切り換えをしてもよい。いくつかの実施形態では、段階6105における信号が、UEが段階6071後に承認不要モードに留まるべきか、承認ベースの送信モードに戻る切り換えをするべきかのもう一つのインジケーターをも含んでいてもよい。その場合、UEは、このインジケーターに基づいて、段階6071の後、承認不要のまたは承認ベースの送信/再送信を実行する。
承認不要の上りリンク送信のためのUEの構成設定
いくつかの実施形態では、UL承認不要送信のための資源構成は、少なくとも以下の構成要素を含む:承認不要の送信を割り当てられる基本資源単位(単数または複数)の識別、各送信における基本資源単位(単数または複数)の周波数位置(単数または複数)、デフォルトのMCSのような他の関係した情報および特に複数のUEが同じ資源単位(単数または複数)を共有する場合においてネットワークの観点からのUE識別のための情報。基本資源単位は、特定のMCSについて物理層パケット・サイズ(たとえばURLLCについてこれは32バイトでありうる)を送信するための時間/周波数資源要素の総数として事前に構成設定されることができる。例として、基本資源単位は1スロット×N RB(N≧1)であることができる。
物理資源は、一つまたは複数の基本資源単位からなっていてもよく、複数のUEによって共有されることができる。ネットワークは、諸UEのために何個の基本資源単位が事前構成設定されるべきかを、これに限られないがトラフィック負荷およびシステムにおいて許容される競合のレベルといった要因に依存して決定できる。参照信号(RS)はデータと一緒に送信されるので、RSは、チャネル推定に加えて、UE活動指標として使われることができる。ブラインド検出の複雑さを軽減するために、送信のために使われるMCSが事前に構成設定されることができる。上位層の信号伝達が、UEの時間‐周波数資源ならびにRSおよびMCSのような関連するパラメータを事前に構成設定するために用いられることができ、構成設定は半静的に更新されることができる。承認不要の送信はUEパケットの「到着して出発」送信をサポートできるので、資源構成設定はUEが初期にネットワークに入る時点で、ブロードキャストおよび/またはより上位層の信号伝達(たとえばRRC)によって、必ずしもDCI有効化を要求することなく、実行されることができる。
いくつかの実施形態では、承認不要の送信資源およびパラメータは、少なくとも、より上位層の信号伝達、たとえばRRC信号伝達によって構成設定される。該信号伝達は、次のような情報を含む:時間および周波数資源の識別および/または位置;変調および符号化方式;参照信号パラメータ;および承認不要の反復の最大数(K)。他のパラメータも前記信号伝達に含められてもよいことは理解される。
あるいはまた、上記のパラメータの一部または全部は、前記のより上位層のRRC信号伝達を使う代わりにDCI情報を介して指示されてもよい。その場合、UEは、DCIがあるかどうかチェックするよう構成されることになる。DCIは、UEが承認不要の上りリンク送信を実行できるようにする資源構成設定、たとえばどの資源を使うべきかの割り当てを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、DCIは承認不要の反復の最大数Kを含んでいてもよい。
承認不要の反復
承認不要の反復の数Kは、事前に構成設定された承認不要の資源での同じトランスポート・ブロック(TB)の連続した送信の最大数をいう(K≧1)。連続した送信は、すべてのTTIにおいて連続的(continuous)でなくてもよい、事前に構成設定された承認不要の諸資源における、事前に構成設定されたパターンに従うことができる。
承認なしのUL送信方式は、同じTBについて(同じまたは異なる冗長性バージョン(RV)で、任意的には異なるMCSでの)初期送信を含めてK回(K≧1)の反復をサポートしてもよい。最大反復数Kは構成設定可能なパラメータであり、これに限られないが遅延予算、UEチャネル条件およびMCS方式のような基準によって決定される。単に例として、URLLCサービスをサポートするために、反復数は、遅延予算、数値設定およびスロット継続時間に従って、承認不要の送信で効率的に動作するよう、決定されることができる。
いくつかの実施形態では、UEは送信を繰り返すことを、1)UEがTRPからACKを受信するか、2)UEがK回の送信の限界に達するまで続ける。場合1)について、初期送信後、UEはTRPからの何らかのACKメッセージがあるかどうか各時間スロットにおいてモニタリングする。それにより、ひとたびACKが受信されたらUEは送信を打ち切ることができる。例として、四回目の反復前にUEによってACKが受信されるとき、UEはさらなる反復があればそれを止め、そのTBについての反復の総数は3となる。場合2)については、K回の送信後にパケットが成功裏に復号されることができない場合には、そのパケットはドロップされる。UEは、K回の送信後、そのパケットをデータ・バッファから除去してもよい。
他のいくつかの実施形態では、レイテンシー・ウインドー制約条件のため、ACKが受信されるかNACKが受信されるか(またはいずれも受信されないか)に関わりなく、場合2)におけるように、UEはパケットを最大のK回まで送信し、次いで、パケット送信を止める。パケットはUEがK回の反復に達した後、ドロップされる。この場合については、UEはACKをモニタリングする必要がなくてもよい。
もう一つの実施形態では、UEはパケットを最大のK回まで送信し、次いで、パケット送信を止める。しかしながら、この場合については、UEはいまだK回の送信の間、TRPからの何らかの潜在的なACKがあるかどうかモニタリングしてもよい。K回の送信の間にACKが受信されたら、UEはさらなる再送信を止め、K回より少ない送信を送信してもよい。
もう一つの実施形態では、UEは、各再送信についてK回の反復をもって承認不要の再送信を実行する。UEはまず、パケットの送信を、構成設定されている最大反復数(K)実行されるまで続け、次いで、UEは停止し、ACK/NACKフィードバックを待つ。ACKが受信されたら、UEはいかなるさらなる送信も止め、そうでなく、UEがNACKを受信するかあらかじめ定義された期間内に何も受信しない場合には、UEは承認不要の再送信を実行する。ここで、UEは再び、K回にわたって再送信を続け、停止し、ACK/NACKフィードバックを待つ。このプロセスは、ACKが受信されるか、パケットがその最大のレイテンシー限界に達するまで続く。この場合、UEはACK/NACKフィードバックを各TTIにおいてモニタリングするのではなく、何らかの事前に構成設定されたタイミングでモニタリングする。
すべての場合において、UEは、初期送信後、ACK/NACKフィードバックのみをモニタリングするよう構成されてもよく、必ずしもスケジューリング承認があるかどうかはモニタリングしない。スケジューリング承認は、DCIにおいて送信されてもよく、このシナリオでは、ACK/NACKフィードバックはULスケジューリング承認としては解釈されない。他のいくつかの実施形態では、UEは、DCIをもモニタリングするよう構成されてもよい。これは、時に、TRPは、承認不要の送信を承認ベースの再送信に切り換えるためにDCIを送ることがあるからである。これの例は上記した。
すべての場合において、UE再グループ化のようなホッピング機構が複数の送信に対して適用されてもよい。
承認不要の反復は、承認なしのUL送信方式のためにサポートされる。ここで、K回の承認不要の反復は、承認不要の資源上での同じトランスポート・ブロック(TB)の、最大K回の連続した送信をいう(K≧1)。Kの値は半静的に調整されることができる。UEは、最大のK回の送信に達するまで送信を繰り返し続けるだけである。
図7は、本稿に開示される装置および方法を実装するために使用されうるコンピューティング・システム700のブロック図である。たとえば、本コンピューティング・システムは、UE、AN、MM、SM、UPGW、ASの任意のエンティティーであることができる。具体的な装置は、示されているコンポーネントのすべてを利用してもよく、あるいはそれらのコンポーネントの部分集合のみを利用してもよく、統合のレベルは装置によって変わりうる。さらに、装置は、あるコンポーネントの複数のインスタンス、たとえば複数の処理ユニット、プロセッサ、メモリ、送信器、受信器などを含んでいてもよい。コンピューティング・システム700は、処理ユニット702を含む。処理ユニット702は、中央処理ユニット(CPU)714、メモリ708を含み、さらにバス720に接続された大容量記憶装置704、ビデオ・アダプター710およびI/Oインターフェース712を含んでいてもよい。
バス720は、メモリ・バスもしくはメモリ・コントローラ、周辺バスまたはビデオ・バスを含む任意の型のいくつかのバス・アーキテクチャーの一つまたは複数であってもよい。CPU 714は任意の型の電子的なデータ処理器を含んでいてもよい。メモリ708は、任意の型の非一時的なシステム・メモリ、たとえば静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、同期DRAM(SDRAM)、読み出し専用メモリ(ROM)またはそれらの組み合わせを含んでいてもよい。ある実施形態では、メモリ708はブートアップにおいて使うためのROMと、プログラムを実行している間に使うためのプログラムおよびデータ記憶のためのDRAMとを含んでいてもよい。
大容量記憶704は、データ、プログラムおよび他の情報を記憶し、該データ、プログラムおよび他の情報をバス720を介してアクセス可能にするよう構成された、任意の型の非一時的な記憶装置を含んでいてもよい。大容量記憶704はたとえば、半導体ドライブ、ハードディスクドライブ、磁気ディスクドライブまたは光ディスクドライブのうちの一つまたは複数を含んでいてもよい。
ビデオ・アダプター710およびI/Oインターフェース712は、外部の入力および出力装置を処理ユニット702に結合するためのインターフェースを提供する。図のように、入力および出力装置の例は、ビデオ・アダプター710に結合されたディスプレイ718およびI/Oインターフェース712に結合されたマウス/キーボード/プリンター716を含む。他の装置が処理ユニット702に結合されていてもよく、追加的なまたはより少数のインターフェース・カードが利用されてもよい。たとえば、ユニバーサルシリアルバス(USB)のようなシリアル・インターフェース(図示せず)が、外部装置のためのインターフェースを提供するために使われてもよい。
処理ユニット702は、ノードまたは異なるネットワークにアクセスするためのイーサネット・ケーブルのような有線リンクおよび/または無線リンクを含んでいてもよい一つまたは複数のネットワーク・インターフェース706をも含む。ネットワーク・インターフェース706は、処理ユニット702がネットワークを介してリモート・ユニットと通信できるようにする。たとえば、ネットワーク・インターフェース706は、一つまたは複数の送信器/送信アンテナおよび/または一つまたは複数の受信器/受信アンテナを介した無線通信を提供してもよい。ある実施形態では、処理ユニット702は、データ処理および他の処理ユニット、インターネットのようなリモート装置、インターネットもしくはリモート記憶施設との通信のためにローカル・エリア・ネットワーク722または広域ネットワークに結合される。
本稿で提供される実施形態方法の一つまたは複数の段階が対応するユニットまたはモジュールによって実行されてもよいことは理解しておくべきである。たとえば、信号は送信ユニットまたは送信モジュールによって送信されてもよい。信号は受信ユニットまたは受信モジュールによって受信されてもよい。信号は処理ユニットまたは処理モジュールによって処理されてもよい。他の段階は、サービスするクラスターを確立するための確立ユニット/モジュール、インスタンス生成ユニット/モジュール、セッション・リンクを確立するための確立ユニット/モジュール、維持ユニット/モジュール、上記の段階の段階を実行するための他の実行ユニット/モジュールによって実行されてもよい。それぞれのユニット/モジュールは、ハードウェア、ソフトウェアまたはそれらの組み合わせであってもよい。たとえば、それらのユニット/モジュールの一つまたは複数は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または特定用途向け集積回路(ASIC)のような集積回路であってもよい。
図8Aは、データ送信のための方法を記述するフローチャート800である。本方法は、ネットワーク・エンティティーによって、承認不要の送信のためにUEにUL送信資源割り当て機構の二つ型からのUL送信資源割り当ての第一の型を送る段階805に関わる。さらなる段階810は、前記ネットワーク・エンティティーによって、承認ベースの送信のためにUEにUL送信資源割り当て機構の二つ型からのUL送信資源割り当ての第二の型を送ることに関わる。さらなる段階815は、前記ネットワーク・エンティティーによって、割り当てられた送信資源を使って承認不要の送信のための、前記UEからの第一のデータ送信を受信することに関わる。もう一つの段階820は、前記ネットワーク・エンティティーによって、割り当てられた送信資源を使って承認ベースの送信のための、前記UEからの第二のデータ送信を受信することに関わる。
図8Bは、データ送信のための方法を記述するフローチャート830である。本方法は、第一のUEによって、UL送信資源割り当ての第一の型をネットワーク装置から受信する段階835に関わり、UL送信資源割り当ての前記第一の型は、承認不要の送信のための前記第一のUEのための事前に構成設定された送信資源を示すために使われる。さらなる段階840は、前記第一のUEによって、事前に構成設定された送信資源を使って第一の初期データを前記ネットワーク装置に送ることに関わる。UL送信資源割り当ての前記第一の型は、UL送信資源割り当て機構の二つの型のうちの一つであり、UL送信資源割り当て機構の前記二つの型は、承認ベースの送信のためにUEに割り当てられる、UL送信資源割り当ての第二の型を含む。
図8Cは、データ送信のための方法を記述するフローチャート850である。本方法は、第一のUEによって、UL送信資源割り当ての第一の型をネットワーク装置から受信する段階835に関わり、UL送信資源割り当ての前記第一の型は、周波数分割変調システムのための時間領域における第一のインデックスを提供するまたは時分割変調システムのための周波数領域における第二のインデックスを提供することによって、承認不要の送信のための前記第一のUEのための事前に構成設定された送信資源を示す。もう一つの段階860は、前記第一のUEによって、前記UEのUE IDとの関連付けにおける前記第一のインデックスまたは前記UE IDとの関連付けにおける前記第二のインデックスによってインデックス付けされた事前に構成設定された送信資源を使って前記承認不要の送信を前記ネットワーク装置に送ることに関わる。
図8Dは、データ送信のための方法を記述するフローチャート870である。本方法は、ネットワーク・エンティティーによって、承認不要の送信のためにUEにUL送信資源割り当ての第一の型を送る段階875に関わり、UL送信資源割り当ての前記第一の型は、周波数分割変調システムのための時間領域における第一のインデックスを提供するまたは時分割変調システムのための周波数領域における第二のインデックスを提供することによって、承認不要の送信のための前記UEのための利用可能な資源を示す。本方法はさらに、前記ネットワーク・エンティティーによって、前記UEのUE IDとの関連付けにおける前記第一のインデックスによってインデックス付けされたまたは前記UEの前記UE IDとの関連付けにおける前記第二のインデックスによってインデックス付けされた事前に構成設定された送信資源を使って承認不要の送信のための前記UEからの第一のデータ送信を受信する段階880に関わる。
図9Aは、データ送信のための方法を記述するフローチャート900である。本方法は、第一のユーザー装置(UE)によって使用されることのできるUL送信資源割り当て方式の複数の型から上りリンク(UL)送信資源割り当て方式の第一の型を選択する段階902に関わる。送信資源割り当て方式の前記複数の型は、承認不要または承認ベースを含んでいてもよい。選択は、上記のようにして実行されてもよい。選択のための理由付けも上記されている。
さらなる段階904は、選択されたUL送信資源割り当て方式の前記第一の型に基づいて前記第一のUEに第一のUL送信資源割り当てを送信することに関わる。ここでもまた、このことの複数の例が、承認不要または承認ベースの送信モードについて上記されている。任意的な段階906は、前記第一のUL送信資源割り当て上で前記第一のUEの識別子を受信することに関わる。このことの例は、図6Bに示される段階6041の記述に対応しうる。
段階908は、前記第一のUL送信資源割り当てを使って前記第一のUEから第一のデータ送信を受信することに関わる。
段階910は任意的であってもよく、段階906において受信された識別子に基づいて前記第一のUEを識別することに関わる。
次のいくつかの段階は概括的には、受信されたデータ送信を検出することについてである。それらの段階は、送信資源割り当て方式を選択し、割り当て、選択された割り当て方式に基づいて資源を割り当てるプロセスの観点からは任意的であるが、割り当て方式の送信資源割り当てで送信されるデータ送信を検出するプロセスをより完全な詳細さで記述する。
段階912は、段階908で受信された第一のデータ送信を検出することに関わる。段階914は、前記第一のデータ送信が初期送信であるかその後の送信であるかを判定することに関わる。第一のデータがその後の再送信であれば、段階916は初期およびその後の再送信からの情報を組み合わせることに関わる。段階918は、第一のデータ送信が成功裏に検出されたか否かの受け取り確認を送ることに関わる。これは、成功であればACKを、成功でなければNACKを送ることに関わってもよい。たとえば時に基地局は成功でない場合にNACKを送らないことがあるので、この段階は任意的であってもよい。
段階916の後、進むためのいくつかのオプションがある。一つは単にプロセスが完了になることである(終了)。第二は、ある資源割り当て方式から別の方式に変更する方法を記述する図9Bに示される諸段階をたどることである(判断A)。第三(判断B)は、図9Aにおいて選択されたのとは異なるUEについて、異なる資源割り当て方式を選択することであり、このことは図9Cに詳述される。
図9Bにおけるフローチャート920は、ある資源割り当て方式から第二の資源割り当て方式に変更するための方法を示している。これらの段階は、送信資源割り当て方式を選択し、割り当て、選択された割り当て方式に基づいて資源を割り当てるより一般的プロセスからはすべて任意的であるが、現在の割り当てから変更するプロセスをより完全な詳細さで記述する。たとえば、これは、承認不要から承認ベースへ、あるいは承認ベースから承認不要に変更することを含んでいてもよい。
段階922は、基地局が、第一のUEによって使用されるUL送信資源割り当て方式の前記第一の型がUL送信資源割り当て方式の第二の型に変更されるべきであることを決定することに関わる。これは、承認ベースの資源割り当て方式から承認不要の資源割り当て方式、あるいはその逆を含みうる。段階924は、前記第一のUEが前記第二のUL送信資源割り当て方式に変わるという指示を送信することに関わる。段階926は、UL送信資源を求めるスケジューリング要求を受信することに関わる。段階928は、UL送信資源割り当て方式の前記第二の型に基づいて前記第一のUEに第二のUL送信資源割り当てを送信することに関わる。段階930は、前記第二のUL送信資源割り当てを使って前記第一のUEから第二のデータ送信を受信することに関わる。
図4Aと同様に、図9Bにおける段階930の後に進むためのいくつかのオプションがある。一つは単にプロセスが完了になることである(終了)。第二は、図9Aにおいて選択されたのとは異なるUEについて、異なる資源割り当て方式を選択する方法を記述する図9Cに示される諸段階をたどることである(選択B)。
図9Cにおけるフローチャート940は、図9Aにおいて選択されたのとは異なるUEについて、異なる資源割り当て方式を選択する方法を示している。段階942は、第二のUEによって使用されることのできるUL送信資源割り当て方式の前記複数の型からのUL送信資源割り当て方式の第二の型を選択することに関わる。異なる資源割り当て方式の選択のための理由付けは、上記の諸例で詳細に記載されている。段階944は、選択されたUL送信資源割り当て方式の前記第二の型に基づいて前記第二のUEに第二のUL送信資源割り当てを送信することに関わる。この送信資源割り当ても上記されており、ブロードキャスト信号伝達または半持続的信号伝達、RRC信号伝達の使用、専用のRRC信号伝達、DCIおよびシステム情報のブロードキャストのうちの一つまたは複数を含みうる。段階946は、前記第二のUL送信資源割り当てを使って前記第二のUEから第一のデータ送信を受信することに関わる。
図9Dのフローチャート950は、第一の資源割り当て方式を使ってUEから第一のデータ送信を送信する方法を示す。段階952は、UL送信資源割り当て方式の複数の型のうちの選択されたUL送信資源割り当て方式の前記第一の型に基づく前記UEへの第一のUL送信資源割り当てを受信することに関わる。第一の資源割り当て方式の選択についての理由付けは上記の諸例で詳細に記述されている。段階954は任意的な段階であり、実行されるときは、前記第一のUL送信資源割り当て上で前記第一のUEの識別子を送信することに関わる。この送信資源割り当ても上記されており、ブロードキャスト信号伝達または半持続的信号伝達、RRC信号伝達の使用、専用のRRC信号伝達、DCIおよびシステム情報のブロードキャストのうちの一つまたは複数を含みうる。段階956は、前記第一のUL送信資源割り当てを使って前記UEから第一のデータ送信を送信することに関わる。段階958はもう一つの任意的な段階であり、実行されるときは、前記第一のデータ送信が成功裏に検出されたか否かの受け取り確認を受信することに関わる。
図9Dにおける段階958の後に進むためのいくつかのオプションがある。一つは単にプロセスが完了になることである(終了)。第二は、図9Dにおいて選択されたのと同じUEについて、異なる資源割り当て方式を変更する方法を記述する図9Eに示される諸段階をたどることである(選択C)。
図9Eのフローチャート960は、図9Dにおいて選択されたのと同じUEについて、異なる資源割り当て方式を変更する方法を示している。段階962は任意的な段階であり、実行されるときは、前記第一のUEが前記複数の送信資源割り当て方式のうちの第二のUL送信資源割り当て方式に変わるという指示を受信することに関わる。前記第二の資源割り当て方式の選択についての理由付けは上記の諸例において詳細に記述されている。段階964は任意的な段階であり、実行されるときは、前記UL送信資源を求めるスケジューリング要求を送信することに関わる。この送信資源も上記されており、ブロードキャスト信号伝達または半持続的信号伝達、RRC信号伝達の使用、専用のRRC信号伝達、DCIおよびシステム情報のブロードキャストのうちの一つまたは複数を含みうる。段階966はもう一つの任意的な段階であり、実行されるときは、UL送信資源割り当て方式の前記第二の型に基づく前記第一のUEへの第二のUL送信資源割り当てを受信することに関わる。段階968はもう一つの任意的な段階であり、実行されるときは、前記第二のUL送信資源割り当てを使って前記第一のUEから第二のデータ送信を送信することに関わる。
図10は、本稿に記載されるアプリケーションの諸側面に従って動作する例示的な装置1000のブロック図である。例示的な装置1000はUEであってもよく、よってキーパッド、ディスプレイ画面、スピーカー、マイクロフォンなどといった、通常、そのような装置の一部でありうるさまざまな要素を有していてもよい。例示的な装置1000はプロセッサ1010およびプロセッサ可読記憶デバイス1020を含む。プロセッサ可読記憶デバイス1020には、該プロセッサによって実行されたときに該プロセッサに上記の諸方法と整合する方法を実行させるプロセッサ実行可能命令1030が記憶されている。図11は、本稿に記載されるアプリケーションの諸側面に従って動作する例示的なネットワーク側装置1100のブロック図である。そのようなネットワーク側装置は、他のネットワーク側タスクを実行するための物理構造を含んでいてもよく、前記デバイスがしかるべく動作することを許容するネットワーク内の任意のところに位置していてもよい。例示的な装置1100は、プロセッサ1110およびプロセッサ可読記憶デバイス1120を含む。プロセッサ可読記憶デバイス1120には、該プロセッサによって実行されたときに該プロセッサに上記の諸方法と整合する方法を実行させるプロセッサ実行可能命令1130が記憶されている。
いくつかの実施形態では、前記プロセッサは汎用コンピュータ・ハードウェア・プラットフォームのコンポーネントであってもよい。他の実施形態では、前記プロセッサは、特殊目的ハードウェア・プラットフォームのコンポーネントであってもよい。たとえば、前記プロセッサは、組み込みプロセッサであってもよく、前記命令はファームウェアとして提供されてもよい。いくつかの実施形態はハードウェアのみを使って実装されてもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサによる実行のための命令は、ソフトウェア・プロダクトの形で具現されてもよい。ソフトウェア・プロダクトは、たとえばコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、ユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュディスクまたはリムーバブルハードディスクであることのできる不揮発性または非一時的な記憶媒体に記憶されてもよい。
いくつかの実施形態の上記の記述は、当業者が本開示に基づく装置、方法またはプロセッサ可読媒体を作成または使用できるようにするために提供されている。当業者にはこれらの実施形態へのさまざまな修正がすぐに明白になるであろう。本稿に記載される装置は他の実施形態に適用されてもよい。本稿に記載される方法および装置の一般的な原理は他の実施形態に適用しうる。このように、本開示は本稿に示される実施形態に限定されることは意図されておらず、本稿に開示される原理および新規な特徴と整合する最も広い範囲を付与されるべきものである。