以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて説明する。図1はパチンコ機10の正面図である。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。遊技機本体12は、内枠(図示略)と、その内枠の前方に配置される前扉枠14と、内枠の後方に配置される裏パックユニット(図示略)とを備えている。
遊技機本体12のうち内枠が、左右両側部のうち一方を支持側として外枠11に回動可能に支持されている。また、内枠には、前扉枠14が回動可能に支持されており、左右両側部のうち一方を支持側として前方へ回動可能とされている。また、内枠には、裏パックユニットが回動可能に支持されており、左右両側部のうち一方を支持側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、その回動先端部に施錠装置(図示略)が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
内枠には遊技盤20が搭載されている。ここで、遊技盤20の構成を図2に基づいて説明する。図2は遊技盤20の正面図である。
遊技盤20には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口21、可変入賞装置22、上作動口(第1始動入球部)23、下作動口(第2始動入球部)24、スルーゲート25、可変表示ユニット26、上作動口用表示部33、下作動口用表示部34及び役物用表示部35等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口21、可変入賞装置22、上作動口23及び下作動口24への入球が発生すると、それが遊技盤20の背面側に配設された各種入賞検知センサ21a,22d,23a,24cにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。その他に、遊技盤20の最下部にはアウト口27が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口27を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤20には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘28が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口27への遊技球の入球と明確に区別するために、可変入賞装置22、上作動口23、下作動口24又はスルーゲート25への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口23及び下作動口24は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤20に設置されている。上作動口23及び下作動口24は共に上向きに開放されている。また、上作動口23が上方となるようにして両作動口23,24は鉛直方向に並んでいる。下作動口24には、左右一対の可動片よりなるガイド片(サポート片)としての電動役物24aが設けられている。
電動役物24aは遊技盤20の背面側に搭載された電動役物駆動部24bに連結されており、当該電動役物駆動部24bにより駆動されて閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)及び開放状態(サポート状態又はガイド状態)のいずれかに配置される。電動役物24aの閉鎖状態では遊技球が下作動口24に入賞できず、電動役物24aが開放状態となることで下作動口24への入賞が可能となる。
なお、これに限定されず、下作動口24への遊技球の入賞が発生し易い状態と、入賞が不可ではないが上記入賞が発生し易い状態よりも入賞が発生しづらい状態とに、電動役物24aが切り換えられる構成としてもよい。また、電動役物24aを不具備とし、入賞が発生し易い状態とそれよりも入賞が発生しづらい状態との間の切り換えが、下作動口24自身の変位により行われる構成としてもよい。
可変入賞装置22は、図2(b)に示すように、遊技盤20の背面側へと通じる大入賞口22aを備えているとともに、当該大入賞口22aを開閉する開閉扉22bを備えている。開閉扉22bは可変入賞装置22として一体的に設けられた可変入賞駆動部22cに連結されており(連結箇所については図示略)、当該可変入賞駆動部22cにより駆動されて、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。具体的には、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞しやすい開放状態に切り換えられるようになっている。当該開閉実行モードについては、後に詳細に説明する。
ここで、各種入賞検知センサ21a,22d,23a,24c,25aについて図3に基づいて説明する。図3は各種入賞検知センサ21a,22d,23a,24c,25aを説明するための背面図である。
遊技盤20の背面には、図3に示すように、可変表示ユニット26の下方に集合板ユニット29が設けられている。集合板ユニット29には、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための遊技球回収機構や、各種入賞口等への遊技球の入賞を検知するための入賞検知機構などが設けられている。
遊技球回収機構について説明すると、集合板ユニット29には、一般入賞口21、可変入賞装置22、上作動口23及び下作動口24の遊技盤開口部に対応して且つ下流側で1カ所に集合する回収通路29aが形成されている。したがって、一般入賞口21等に入賞した遊技球は何れも回収通路29aを介して遊技盤20の下方に集合する。遊技盤20の下方には排出通路があり、回収通路29aにより遊技盤20の下方に集合した遊技球は排出通路内に導出される。なお、アウト口27も同様に排出通路に通じており、何れの入賞口21,22,23,24にも入賞しなかった遊技球もアウト口27を介して排出通路内に導出される。
入賞検知機構について説明すると、集合板ユニット29には、遊技盤20表側の各一般入賞口21と対応する位置にそれぞれ入賞口センサ21aが設けられている。また、可変入賞装置22と対応する位置にカウントセンサ22dが設けられ、上作動口23と対応する位置に上作動口センサ23aが設けられ、下作動口24と対応する位置に下作動口センサ24cが設けられている。また、集合板ユニット29外における可変表示ユニット26の右側には、スルーゲート25を通過する遊技球を検知するゲートセンサ25aが設けられている。これら球検知センサ(遊技媒体検知手段)としてのセンサ21a,22d,23a,24c,25aにより遊技球の入賞がそれぞれ検知される。これらセンサ21a,22d,23a,24c,25aは後述する主制御装置60に対して電気信号を出力する。具体的には、遊技球を検知していない状態ではLOWレベル信号を出力し、遊技球を検知している状態ではHIレベル信号を出力する。なお、これに限定されることはなく、遊技球を検知していない状態ではHIレベル信号を出力し、遊技球を検知している状態ではLOWレベル信号を出力する構成としてもよく、また遊技球を検知している状態においてのみ電気信号を出力する構成としてもよい。
図2(a)に示す上作動口用表示部33では、上作動口23への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口23への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。そして、上作動口23への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、上作動口用表示部33にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
下作動口用表示部34では、下作動口24への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下作動口24への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。そして、下作動口24への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、下作動口用表示部34にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
つまり、本パチンコ機10では、上作動口23への入賞と下作動口24への入賞とが内部抽選において区別されており、上作動口23への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が上作動口用表示部33にて明示され、下作動口24への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が下作動口用表示部34にて明示される。
なお、上作動口用表示部33及び下作動口用表示部34は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、上作動口用表示部33及び下作動口用表示部34にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
役物用表示部35では、スルーゲート25への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート25への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート25への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用表示部35にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口24に設けられた電動役物24aが所定の態様で開放状態となる。
可変表示ユニット26には、絵柄の一種である図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置31が設けられているとともに、図柄表示装置31を囲むようにしてセンターフレーム32が配設されている。図柄表示装置31は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置100により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置31は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面Gを有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置31では、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて図柄の変動表示が開始される。すなわち、上作動口用表示部33又は下作動口用表示部34において変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置31において変動表示が行われる。
図柄表示装置31の表示内容について、図4及び図5を参照して詳細に説明する。図4は図柄表示装置31にて変動表示される図柄を個々に示す図であり、図5は図柄表示装置31の表示画面Gを示す図である。
図4(a)〜(j)に示すように、絵柄の一種である図柄は、「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、貝形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。より詳しくは、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付されて主図柄が構成されている。
図5(a)に示すように、図柄表示装置31の表示画面Gには、複数の表示領域として、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。
つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
図5(b)に示すように、表示画面Gは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面Gには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。
上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて表示画面Gにおいて遊技回用の演出が行われる場合には、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示が開始される。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列Z1〜Z3にて所定の図柄を静止表示した状態で遊技回用の演出が終了される。
また、遊技回用の演出が終了する場合、大当たり結果に対応した遊技回であればいずれかの有効ラインに同一の数字が付された図柄の組み合わせが形成される。
なお、図柄表示装置31における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置31にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
また、図柄表示装置31の表示画面Gの下部には第1保留数表示領域Gaと、第2保留数表示領域Gbとが設定されている。具体的には、表示画面Gの下部の左側に上記第1保留数表示領域Gaが設定されており、表示画面Gの下部の右側に上記第2保留数表示領域Gbが設定されている。
本実施形態では、上作動口23への入賞と下作動口24への入賞とが区別されており、上記第1保留数表示領域Gaは上作動口23への入賞履歴を保留記憶している数が表示され、上記第2保留数表示領域Gbでは、下作動口24への入賞履歴を保留記憶している数が表示される。
詳細については後述するが、本実施形態では上作動口23への入賞履歴を保留記憶することが可能な数、及び下作動口24への入賞履歴を保留記憶することが可能な数がそれぞれ255個に設定されている。
ここで、例えば上作動口23への入賞履歴を保留記憶している数が1個の場合、第1保留数表示領域Gaにて「1」が表示され、上作動口23への入賞履歴を保留記憶している数が255個の場合、第1保留数表示領域Gaにて「255」が表示される。同様に、下作動口24への入賞履歴を保留記憶している数が1個の場合、第2保留数表示領域Gbにて「1」が表示され、下作動口24への入賞履歴を保留記憶している数が255個の場合、第2保留数表示領域Gbにて「255」が表示される。
また、上記作動口23,24への入賞履歴を保留記憶していない場合、上記保留数表示領域Ga,Gbにて数字が表示されない。但し、これに限定されることはなく、上記作動口23,24への入賞履歴を保留記憶していない場合、上記保留数表示領域Ga,Gbにて「0」が表示される構成としてもよい。
遊技盤20には、内レール部41と外レール部42とが取り付けられており、これら内レール部41と外レール部42とにより誘導レールが構成され、内枠において遊技盤20の下方に搭載された遊技球発射機構(図示略)から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構は、前扉枠14に設けられた発射ハンドル51が操作されることにより遊技球の発射動作を行う。
内枠の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部52が形成されている。窓部52は、略楕円形状をなし、窓パネル53が嵌め込まれている。窓パネル53は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよい。ちなみに、図柄表示装置31の表示画面G、上作動口用表示部33及び下作動口用表示部34などは、パチンコ機10前方から窓パネル53を介して視認可能となっている。
窓部52の周囲には、各種ランプ部等の発光手段が設けられている。当該各種ランプ部の一部として表示ランプ部54が窓部52の上方に設けられている。また、表示ランプ部54の左右両側には、遊技状況に応じた効果音などが出力されるスピーカ部55が設けられている。
前扉枠14における窓部52の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部56と下側膨出部57とが上下に並設されている。上側膨出部56内側には上方に開口した上皿56aが設けられており、下側膨出部57内側には同じく上方に開口した下皿57aが設けられている。上皿56aは、後述する払出装置71より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。また、下皿57aは、上皿56a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。上皿56a及び下皿57aには、裏パックユニットに搭載された払出装置71から払い出された遊技球が排出される。
内枠の背面側には、主制御装置60と、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とが搭載されている。また、内枠の背面に対しては既に説明したとおり裏パックユニットが設けられており、当該裏パックユニットには、払出装置71を含む払出機構部と、払出制御装置70と、電源及び発射制御装置80とが搭載されている。以下、パチンコ機10の電気的な構成について説明する。
<パチンコ機10の電気的構成>
図6は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板65と、を具備している。なお、主制御装置60において主制御基板61などを収容する基板ボックスに対して、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックスを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックスを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
主制御基板61には、MPU62が搭載されている。MPU62には、当該MPU62により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM63と、そのROM63内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。なお、MPU62に対してROM63及びRAM64が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置60以外の制御装置のMPUについても同様である。
MPU62には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU62の入力側には、主制御装置60に設けられた停電監視基板65及び払出制御装置70が接続されている。この場合に、停電監視基板65には動作電力を供給する機能を有する電源及び発射制御装置80が接続されており、MPU62には停電監視基板65を介して電力が供給される。
また、MPU62の入力側には、各種入賞検知センサ21a,22d,23a,24c,25aが接続されている。MPU62において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU62では上作動口23及び下作動口24への入賞に基づいて各種抽選が実行される。
MPU62の出力側には、停電監視基板65、払出制御装置70及び音声発光制御装置90が接続されている。払出制御装置70には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。
音声発光制御装置90には、変動用コマンド及び種別コマンドなどの各種コマンドが出力される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。ちなみに、音声発光制御装置90は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して主制御装置60と電気的に接続されている。
また、MPU62の出力側には、可変入賞装置22の開閉扉22bを開閉動作させる可変入賞駆動部22c、下作動口24の電動役物24aを開閉動作させる電動役物駆動部24b、上作動口用表示部33、下作動口用表示部34及び役物用表示部35が接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU62は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては大入賞口22aが開閉されるように、MPU62において可変入賞駆動部22cの駆動制御が実行される。また、電動役物24aの開放状態当選となった場合には、電動役物24aが開閉されるように、MPU62において電動役物駆動部24bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU62において上作動口用表示部33又は下作動口用表示部34の表示制御が実行される。また、電動役物24aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、MPU62において役物用表示部35の表示制御が実行される。
停電監視基板65は、主制御基板61と電源及び発射制御装置80とを中継し、また電源及び発射制御装置80から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置70は、主制御装置60から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置71により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置80は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板61や払出制御装置70等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。ちなみに、電源及び発射制御装置80にはバックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部が設けられており、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合であっても当該電断時用電源部から主制御装置60のRAM64に記憶保持用の電力が供給される。また、電源及び発射制御装置80は遊技球発射機構81の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構81は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声発光制御装置90は、MPU92が搭載された音声発光制御基板91を備えている。MPU92には、当該MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM93と、そのROM93内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM94と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。
MPU92では、主制御装置60から受信したコマンドに基づき、表示ランプ部54やスピーカ部55を駆動制御する。また、これらコマンドをそのまま又は解析後の対応するコマンドを表示制御装置100に送信する。ちなみに、音声発光制御装置90は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して表示制御装置100と電気的に接続されている。
表示制御装置100は、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とがそれぞれ搭載された表示制御基板101を備えている。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要さない不揮発性記憶手段である。ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要する揮発性記憶手段である。
VDP105は、図柄表示装置31に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP105はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置31に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置31に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
ビデオRAM107は、図柄表示装置31に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることに基づき図柄表示装置31の表示内容が変更される。
<主制御装置60のMPU62にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主制御装置60のMPU62にて各種抽選を行うための電気的な構成について図7を用いて説明する。
MPU62は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、上作動口用表示部33又は下作動口用表示部34の表示の設定、図柄表示装置31の図柄表示の設定、役物用表示部35の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図7に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置31が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、表示部33,34及び図柄表示装置31における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、下作動口24の電動役物24aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1〜C4,CINI,CSは、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられている。
各カウンタC1〜C4,CINI,CSは、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。作動口23,24への入賞が発生した場合、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報が、RAM64に取得情報記憶手段として設けられた保留球格納エリア64aに格納される。
保留球格納エリア64aは、第1保留用エリアRaと、第2保留用エリアRbと、実行エリアAEとを備えている。
上記第1保留用エリアRaは、第1保留エリアRa1〜第255保留エリアRa255を備えており、上作動口23の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報の組合せが保留情報として、いずれかの保留エリアRa1〜Ra255に格納される。この場合、上作動口23への入賞が複数回連続して発生した場合、第n保留エリア→第n+1保留エリアといった順に各数値情報が時系列順に格納されていく。
また、上記第1保留用エリアRaは第1保留数記憶エリアNAを備えており、上作動口23への入賞履歴を保留記憶している数を特定するための情報が格納される。当該第1保留数記憶エリアNAは1バイトに設定されている。
上記第2保留用エリアRbは、第1保留エリアRb1〜第255保留エリアRb255を備えており、下作動口24への入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報の組合せが保留情報として、いずれかの保留エリアRb1〜Rb255に格納される。この場合、下作動口24への入賞が複数回連続して発生した場合に、第n保留エリア→第n+1保留エリアといった順に各数値情報が時系列順に格納されていく。
また、上記第2保留用エリアRbは第2保留数記憶エリアNBを備えており、下作動口24への入賞履歴を保留記憶している数を特定するための情報が格納される。当該第2保留数記憶エリアNBは1バイトに設定されている。
本実施形態によれば、上記第1保留用エリアRa及び上記第2保留用エリアRbにそれぞれ255個まで保留情報を格納することができる。ここで、上記第1保留用エリアRa及び上記第2保留用エリアRbに保留記憶可能な数が、容易に到達可能な数に設定されている構成とすると、上作動口23又は下作動口24への入賞が発生したにもかかわらず、上記第1保留用エリアRa又は上記第2保留用エリアRbに保留情報を格納することができない状況が発生する頻度が高くなる可能性がある。その点、本構成によれば、上記第1保留用エリアRa及び上記第2保留用エリアRbに保留記憶可能な数が255個に設定されているため、当該保留記憶可能な数まで保留情報を取得できる可能性は低い。これにより、上作動口23又は下作動口24への入賞が発生した際に、上記第1保留用エリアRa又は上記第2保留用エリアRbに保留情報を格納することができないといった状況が発生する頻度を低くすることが可能となる。
実行エリアAEは、上作動口用表示部33又は下作動口用表示部34の変動表示を開始する際に、第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1に格納された各数値情報、又は第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1に格納された各数値情報を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
先ず、電動役物開放カウンタC4について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート25に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の電役保留エリア64cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物24aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
ここで、本パチンコ機10では、電動役物24aによるサポートの態様が相互に異なるように複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口24の電動役物24aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物24aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物24aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間(すなわち、役物用表示部35における1回の表示継続時間)が短く設定されている。
上記のとおり、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口24への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口24よりも上作動口23への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口23よりも下作動口24への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口24への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート25への入賞に基づき役物用表示部35にて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
次に、大当たり乱数カウンタC1について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞したタイミングで、第1保留用エリアRa又は第2保留用エリアRbに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM63における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア63aに当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図8を用いて説明する。図8に示すように、当否テーブルとしては、図8(a)の低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図8(b)の高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図8(a)に示すように、大当たり結果となる乱数の値は2個である。上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図8(b)に示すように、大当たり結果となる乱数の値は20個である。したがって、上記抽選において上記高確率モード用の当否テーブルを参照した方が、上記抽選において上記低確率モード用の当否テーブルを参照するよりも大当たり結果となりやすい。
低確率モードである状況において大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モードである状況において大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば上記大当たり結果となる乱数の数及び値は任意である。また低確率モードである状況において大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値群が、高確率モードである状況において大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値群に一部のみが含まれている構成としてもよく、含まれていない構成としてもよい。
また、各抽選モードにおいて、大当たり結果となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果となり、当該外れ結果においては当否抽選モードやサポートモードの移行契機とはならない。
次に、大当たり種別カウンタC2について説明する。大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、上作動口23又は下作動口24に入賞したタイミングで、第1保留用エリアRa又は第2保留用エリアRbに格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM63における振分情報記憶手段としての振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。図8に示すように、振分テーブルとしては、図8(c)の上作動口用の振分テーブルと、図8(d)の下作動口用の振分テーブルとが設定されている。
図8(c)に示すように、上作動口用の振分テーブルでは、「0」〜「29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0」〜「14」が6R通常大当たり結果に対応しており、「15」〜「29」が6R確変大当たり結果に対応している。
また、図8(d)に示すように、下作動口用の振分テーブルでは、「0」〜「29」の大当たり種別カウンタC2のうち、「0」〜「14」が16R通常大当たり結果に対応しており、「15」〜「29」が16R確変大当たり結果に対応している。
本実施形態によれば、上作動口23への入賞を契機として大当たり当選となった場合と、下作動口24への入賞を契機として大当たり当選となった場合とにおいて、大当たり結果の種類が相違している。これにより、遊技球が入賞した作動口23,24への注目度を高めることが可能となる。
上作動口用の振分テーブルと下作動口用の振分テーブルとを比較した場合、下作動口用の振分テーブルの方が上作動口用の振分テーブルよりも、後述するラウンド遊技のラウンド数が大きくなるよう設定されている。これにより、下作動口24への入賞を契機として大当たり当選となることに期待させることが可能となる。
上記6R通常大当たり結果及び上記16R通常大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが低確率モードとなるとともにサポートモードが低頻度サポートモードとなる大当たり結果である。また、上記6R確変大当たり結果及び上記16R確変大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともにサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。
上記開閉実行モードとは、予め定められた回数のラウンド遊技が行われるモードである。当該ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続期間が経過すること、及び予め定められた上限個数の遊技球が大入賞口22aに入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで大入賞口22aが開放された状態が継続する遊技のことである。なお、各ラウンド遊技では、大入賞口22aの開放が1回のみ行われるが、当該開放が複数回行われる構成としてもよい。
本パチンコ機10では、発射ハンドル51が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。そうすると、各ラウンド遊技では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限個数との積よりも長い時間の上限継続時間が設定されていることとなる。したがって、各ラウンド遊技では、大入賞口22aに1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待できる。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞したタイミングで、第1保留用エリアRa又は第2保留用エリアRbに格納される。
ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置31における表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置31を備え、大当たり結果となる遊技回では最終的な停止結果が付与対応結果となる遊技機において、図柄表示装置31における図柄(絵柄)の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、前記付与対応結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。なお、付与対応結果について具体的には、いずれかの有効ライン上に同一の数字が付された図柄の組み合わせが停止表示される。
期待演出には、リーチ表示と、リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や付与対応結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、図柄表示装置31の表示画面Gに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面Gの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
予告表示には、図柄表示装置31の表示画面Gにおいて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列Z1〜Z3にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列Z1〜Z3上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列Z1〜Z3上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示の行われる場合の方がリーチ表示の行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
リーチ表示は、最終的に同一の図柄の組み合わせが停止表示される遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、外れ結果に対応した遊技回では、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ判定用テーブルを参照して所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。
一方、予告表示を行うか否かの決定は、主制御装置60において行うのではなく、音声発光制御装置90において行われる。この場合、音声発光制御装置90では、大当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易いこと、及び出現率の低い予告表示が発生し易いことの少なくとも一方の条件を満たすように、予告表示用の抽選処理を実行する。ちなみに、この抽選結果は、図柄表示装置31にて遊技回用の演出が実行される場合に反映される。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、表示部33,34における変動表示時間と、図柄表示装置31における図柄の変動表示時間とをMPU62において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは後述するタイマ割込み処理にて更新され、表示部33,34における変動表示の開始時、及び図柄表示装置31による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して、変動種別カウンタCSの値が取得される。
<主制御装置60にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置60内のMPU62にて遊技を進行させるために実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU62では、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理及びNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図9のフローチャートを参照しながら説明する。図9は主制御装置60のMPU62にて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。本処理はMPU62により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種入賞検知センサ21a,22d,23a,24cの読み込み処理を実行する。具体的には、上作動口23又は下作動口24への入賞が発生している場合、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた3個賞球用カウンタを1加算する。当該3個賞球用カウンタは、3個の遊技球の払出を払出制御装置70に指示する3個賞球コマンドを出力すべき回数をカウントするためのものである。なお、タイマ割込み処理の1回の処理回の範囲内で上作動口23への入賞と下作動口24への入賞とが同時に発生し得るため、3個賞球用カウンタを1加算する処理が2回行われることがあり得る。
また、一般入賞口21への入賞が発生している場合には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた10個賞球用カウンタを1加算する。当該10個賞球用カウンタは、10個の遊技球の払出を払出制御装置70に指示する10個賞球コマンドを出力すべき回数をカウントするためのものである。
また、大入賞口22aへの入賞が発生している場合には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた15個賞球用カウンタを1加算する。当該15個賞球用カウンタは、15個の遊技球の払出を払出制御装置70に指示する15個賞球コマンドを出力すべき回数をカウントするためのものである。
ステップS101の処理を実行した後は、ステップS102にて乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。
続くステップS104にて作動口用の入賞処理を実行し、ステップS105にてスルー用の入賞処理を実行して、本タイマ割込み処理を終了する。ステップS105にて実行されるスルー用の入賞処理では、スルーゲート25への入賞が発生した場合に、電役保留エリア64cに記憶されている役物保留記憶数が上限数(例えば、「4」)未満であることを条件として、ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリア64cに格納する。
上記ステップS104にて実行される作動口用の入賞処理について図10を参照しながら説明する。図10は主制御装置60のMPU62にて実行される作動口用の入賞処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS201にて、上作動口23への入賞が発生したか否かを判定する。具体的には、上作動口センサ23aから受信している信号がLOWレベル信号からHIレベル信号に切り換わったか否かを判定する。
ステップS201にて肯定判定した場合、ステップS202にて第1保留用エリアRaの第1保留数記憶エリアNAに格納された値を読み出し、第1保留用エリアRaに保留記憶されている第1始動保留球数NAが「255」未満であるか否かを判定する。当該「255」という値は、上述したように、第1保留用エリアRaに保留情報を格納することが可能な上限値である。第1始動保留球数NAが上限値以上である場合には、そのまま本入賞処理を終了する。
第1始動保留球数NAが上限値未満である場合には、ステップS203に進み、第1始動保留球数NAを1加算する。続くステップS204では、前回のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留用エリアRaの空き保留エリアRa1〜Ra255のうち最初の保留エリアRa1〜Ra255、すなわち上記ステップS203にて1加算した保留記憶数と対応する保留エリアRa1〜Ra255に格納する。
続くステップS205にて第1保留数増加コマンドを設定する。当該第1保留数増加コマンドは、表示制御装置100にて上作動口23への入賞に対応した保留情報が取得されたタイミングを特定するためのコマンドである。上記第1保留数増加コマンドは後述する通常処理(図12)のステップS401の処理にて、音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は上記第1保留数増加コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。
ここで、音声発光制御装置90のMPU92から送信されたコマンドを受信した際における表示制御装置100のMPU102における処理について図11を参照しながら説明する。図11は、表示制御装置100のMPU102にて実行されるコマンド対応処理を示すフローチャートである。
図11に示すように、表示制御装置100は音声発光制御装置90のMPU92から上記第1保留数増加コマンドを受信した場合(ステップS301:YES)、ステップS302にてワークRAM104に保留記憶されている第1表示側保留記憶数laN1を1加算する。表示制御装置100のMPU102は、上記第1表示側保留記憶数laN1から第1保留用エリアRaに格納されている保留情報の数を特定することが可能となる。
続くステップS303にて上作動口23への入賞が発生した情報をVDP105に送信する。これにより、上作動口23への入賞が発生した後に第1保留用エリアRaに格納されている保留情報の数と同一の数字が第1保留数表示領域Gaにて表示される。
作動口用の入賞処理(図10)の説明に戻り、ステップS201にて否定判定した場合、ステップS206にて下作動口24への入賞が発生したか否かを判定する。具体的には、下作動口センサ24cから受信している信号がLOWレベル信号からHIレベル信号に切り換わったか否かを判定する。遊技球が下作動口24への入賞が発生していない場合には、そのまま本入賞処理を終了する。
遊技球が下作動口24に入賞している場合には、ステップS207にて第2保留用エリアRbの第2保留数記憶エリアNBに格納された値を読み出し、第2保留用エリアRbに保留記憶されている第2始動保留球数NBが「255」未満であるか否かを判定する。当該「255」という値は、上述したように、第2保留用エリアRbに保留情報を格納することが可能な上限値である。第2始動保留球数NBが上限値以上である場合には、そのまま本入賞処理を終了する。
第2始動保留球数NBが上限値未満である場合には、ステップS208に進み、第2始動保留球数NBを1加算する。続くステップS209では、前回のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留用エリアRbの空き保留エリアRb1〜Rb255のうち最初の保留エリアRb1〜Rb255、すなわち上記ステップS208にて1加算した保留記憶数と対応する保留エリアRb1〜Rb255に格納する。
続くステップS209にて第2保留数増加コマンドを設定して、本入賞処理を終了する。当該第2保留数増加コマンドは表示制御装置100にて下作動口24への入賞に対応した保留情報が取得されたタイミングを特定するためのコマンドである。上記第2保留数増加コマンドは後述する通常処理(図12)のステップS401の処理にて、音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は上記第2保留数増加コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。
図11に示すように、表示制御装置100は音声発光制御装置90のMPU92から上記第2保留数増加コマンドを受信した場合(ステップS304:YES)、ステップS305にてワークRAM104に保留記憶されている第2表示側保留記憶数lbN1を1加算する。表示制御装置100のMPU102は、上記第2表示側保留記憶数lbN1から第2保留用エリアRbに格納されている保留情報の数を特定することが可能となる。
続くステップS306にて下作動口24への入賞が発生した情報をVDP105に送信する。これにより、下作動口24への入賞が発生した後に第2保留用エリアRbに格納されている保留情報の数と同一の数字が第2保留数表示領域Gbにて表示される。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図12のフローチャートを参照しながら説明する。図12は主制御装置60のMPU62にて実行される通常処理を示すフローチャートである。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS401〜S407の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS409,S410のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS401では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に送信する。また、遊技回用の演出に対応したコマンドや開閉実行モード用の演出に対応したコマンドといった演出用のコマンドが設定されている場合にはそれを音声発光制御装置90に送信する。
続くステップS402では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。
続くステップS403では、各遊技回の遊技を進行させるための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当否判定を行うとともに、図柄表示装置31による図柄の変動表示の設定、表示部33,34の表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。
その後、ステップS404では、遊技状態移行処理を実行する。この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。
続くステップS405では、下作動口24に設けられた電動役物24aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM64の電役保留エリア64cに格納されている電動役物開放カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物24aを開放状態とするか否かの電役開放抽選を行うとともに、電役開放状態当選となった場合には電動役物24aの開閉処理を実行する。また、電役開放抽選の抽選結果を教示するように、役物用表示部35の表示制御を行う。
ここで、既に説明したとおり、電動役物24aによるサポートの態様として、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとが設定されており、遊技状態移行処理にていずれかのサポートモードへの移行が行われる。この場合、RAM64の高頻度サポートフラグに「1」がセットされている場合は高頻度サポートモードとなり、当該フラグに「1」がセットされていない場合には低頻度サポートモードとなる。
電役サポート用処理では、RAM64の高頻度サポートフラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。そして、高頻度サポートモードである場合には低頻度サポートモードの場合よりも、電役開放状態当選となった際に、電動役物24aが開放状態となる回数を多く設定するとともに、1回の開放時間を長く設定する。また、高頻度サポートモードである場合は、電役開放状態当選となり電動役物24aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間が、1回の開放時間よりも短くなるように設定する。
ちなみに、開閉実行モードに移行した場合には、RAM64の高頻度サポートフラグに「1」がセットされていたとしても、サポートモードは強制的に低頻度サポートモードに設定される。
続くステップS406では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、発射ハンドル51に対して発射操作が行われていることに基づき電源及び発射制御装置80から出力される発射許可信号を入力していることを条件として、所定の発射期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構81のソレノイドを励磁する。これにより、遊技球が遊技領域に向けて打ち出される。
続くステップS407では、RAM64の停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。停電監視基板65において停電の発生が確認され当該停電監視基板65からMPU62のNMI端子に停電信号が入力されることによりRAM64の停電フラグに「1」がセットされ、次回のメイン処理にて消去されるフラグである。
停電フラグに「1」がセットされていない場合は、繰り返し実行される複数の処理の最後の処理が終了したこととなるので、ステップS408にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。つまり、ステップS409では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行するとともに、ステップS410では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。
一方、ステップ407にて停電フラグに「1」がセットされていると判定した場合は、電源遮断が発生したことになるので、ステップS411以降の電断時処理を実行する。つまり、ステップS411では、タイマ割込み処理の発生を禁止し、その後、ステップS412にてRAM判定値を算出、保存し、ステップS413にてRAM64のアクセスを禁止した後に、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
<遊技回制御処理>
次に、通常処理(図12)のステップS403にて実行される遊技回制御処理を図13のフローチャートを参照しながら説明する。図13は主制御装置60のMPU62にて実行される遊技回制御処理を示すフローチャートである。
遊技回制御処理では、先ずステップS501にて、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中である場合には、ステップS502以降の処理、すなわちステップS503〜ステップS505の遊技回開始用処理及びステップS506〜ステップS511の遊技回進行用処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には、作動口23,24への入賞が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS502にて、上作動口用表示部33又は下作動口用表示部34が変動表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。
上作動口用表示部33又は下作動口用表示部34が変動表示中でない場合には、ステップS503〜ステップS505の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS503にて、第1保留用エリアRaの第1保留数記憶エリアNA及び第2保留用エリアRbの第2保留数記憶エリアNBに格納された値を読み出し、上記第1保留用エリアRaに保留記憶されている上記第1始動保留球数NA及び上記第2保留用エリアRbに保留記憶されている上記第2始動保留球数NBが「0」であるか否かを判定する。上記第1始動保留球数NA及び上記第2始動保留球数NBが「0」である場合は、保留情報が取得されていないことを意味するため、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBのうち、どちらか一方の始動保留球数NA,NBが「0」でない場合には、ステップS504にて保留球格納エリア64aの第1保留用エリアRaに記憶されているデータ、又は保留球格納エリア64aの第2保留用エリアRbに記憶されているデータを変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行し、さらにステップS505にて表示部33,34における変動表示、及び図柄表示装置31における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ステップS504のデータ設定処理について図15を参照しながら説明する。図15は主制御装置60のMPU62にて実行されるデータ設定処理を示すフローチャートである。
まずステップS601にて、第2保留用エリアRbの第2保留数記憶エリアNBに格納された値を読み出し、上記第2保留用エリアRbに保留記憶されている上記第2始動保留球数NBが「0」であるか否かを判定する。本実施形態では、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報よりも第2保留用エリアRbに格納されている保留情報が先に消化される。詳細には、第1保留用エリアRa及び第2保留用エリアRbにそれぞれ保留情報が格納されている場合、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報を全て消化してから、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報を消化する。
ステップS601にて肯定判定した場合、ステップS602にて第1始動保留球数NAを1減算する。続くステップS603にて第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1から実行エリアAEにデータ(各数値情報)を移動させる。
続くステップS604では、第1保留用エリアRaに格納されたデータ(すなわち、保留情報)をシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1〜第255保留エリアRa255に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1のデータをクリアするとともに、第n保留エリア→第n−1保留エリアといった具合に第1保留用エリアRa内のデータがシフトされる。
続くステップS605にて第1保留情報消去コマンドを設定して本データ設定処理を終了する。当該第1保留情報消去コマンドは表示制御装置100にて第1保留用エリアRaに格納されていた保留情報を1個消去したことを特定するためのコマンドである。当該第1保留情報消去コマンドは通常処理(図12)におけるステップS401の処理にて音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は上記第1保留情報消去コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。
図11に示すように、表示制御装置100は音声発光制御装置90のMPU92から上記第1保留情報消去コマンドを受信した場合(ステップS307:YES)、ステップS308にてワークRAM104に保留記憶されている第1表示側保留記憶数laN1を1減算する。
続くステップS309にて上作動口23に対応した保留情報を1個消去する情報をVDP105に送信する。これにより、上作動口23に対応した保留情報を1個消去した後に第1保留用エリアRaに格納されている保留情報の数と同一の数字が第1保留数表示領域Gaにて表示される。
データ設定処理(図14)の説明に戻り、ステップS601にて否定判定した場合、ステップS606にて第2始動保留球数NBを1減算する。続くステップS607にて第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1から実行エリアAEにデータを移動させる。
続くステップS608にて第2保留用エリアRbのデータをシフトする処理を実行する。当該データシフト処理は、第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1〜第255保留エリアRb255に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1のデータをクリアするとともに、第n保留エリア→第n−1保留エリアといった具合に第2保留用エリアRb内のデータがシフトされる。
ステップS609にて第2保留情報消去コマンドを設定する。当該第2保留情報消去コマンドは表示制御装置100にて第2保留用エリアRbに格納されていた保留情報を1個消去したことを特定するためのコマンドである。当該第2保留情報消去コマンドは通常処理(図12)におけるステップS401の処理にて音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は上記第2保留情報消去コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。
図11に示すように、表示制御装置100は音声発光制御装置90のMPU92から上記第2保留情報消去コマンドを受信した場合(ステップS310:YES)、ステップS311にてワークRAM104に保留記憶されている第2表示側保留記憶数lbN1を1減算する。
続くステップS312にて下作動口24に対応した保留情報を1個消去する情報をVDP105に送信する。これにより、下作動口24に対応した保留情報を1個消去した後に第2保留用エリアRbに格納されている保留情報の数と同一の数字が第2保留数表示領域Gbにて表示される。
データ設定処理(図14)の説明に戻り、ステップS609の処理を実行した後は、ステップS610にてRAM64の下作動口契機フラグに「1」をセットして、本データ設定処理を終了する。当該下作動口契機フラグとは、主制御装置60のMPU62にて下作動口24への入賞を契機として遊技回が開始されたことを特定するためのフラグである。上述したように、本実施形態では、上作動口23への入賞を契機とした大当たり当選時と、下作動口24への入賞を契機とした大当たり当選時とにおいて、種別判定処理において参照される振分テーブルの種類が相違している。RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされているか否かを判定することにより、主制御装置60のMPU62にて上作動口23及び下作動口24のうち、いずれの作動口23,24への入賞を契機として、遊技回が開始されたのかを特定することが可能となる。これにより、大当たり当選となった際に、種別判定処理において上作動口用の振分テーブル及び下作動口用の振分テーブルのうち、いずれの振分テーブルを参照したらよいのかを主制御装置60のMPU62にて特定することが可能となる。
遊技回制御処理(図13)の説明に戻り、ステップS504の処理を実行した場合、ステップS505にて変動開始処理を実行する。当該変動開始処理について図15を参照しながら説明する。図15は主制御装置60のMPU62にて実行される変動開始処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS701にて実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。続くステップS702にて当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の高確率モードフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。当該高確率モードフラグとは、主制御装置60のMPU62にて当否抽選モードが高確率モードであることを特定するためのフラグである。詳細については後述するが、開閉実行モード終了時に当否抽選モードが高確率モードに移行する場合に、RAM64の高確率モードフラグに「1」がセットされる。RAM64の高確率モードフラグに「1」がセットされている場合、当否抽選モードが高確率モードとなり、RAM64に高確率モードフラグに「1」がセットされていない場合、当否抽選モードが低確率モードとなる。
ステップS702にて肯定判定した場合、ステップS703にてROM63における低確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS701にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値に含まれているか否かを判定する。
ステップS702にて否定判定した場合、ステップS704にてROM63における高確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS701にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値に含まれているか否かを判定する。
ステップS703の処理、又はステップS704の処理において大当たり当選となった場合(ステップS705:YES)、ステップS706にて種別判定処理を実行する。当該種別判定処理について図16を参照しながら説明する。図16は主制御装置60のMPU62にて実行される種別判定処理を示すフローチャートである。
まずステップS801にて、実行エリアAEに格納された情報のうち振分判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2の値を把握する。続くステップS802にてRAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。当該下作動口契機フラグとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて下作動口24への入賞を契機として遊技回が開始されたことを特定するためのフラグである。下作動口24への入賞が発生したタイミングでRAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされる。
ステップS802にて否定判定した場合、ステップS803にて上作動口用の振分テーブルを参照して、上記ステップS801にて把握した大当たり種別カウンタC2の値が6R通常大当たり結果及び6R確変大当たり結果のうち、いずれの大当たり結果に対応しているか否かを判定する。
一方、ステップS802にて肯定判定した場合、ステップS804にて下作動口用の振分テーブルを参照して、上記ステップS801にて把握した大当たり種別カウンタC2の値が16R通常大当たり結果及び16R確変大当たり結果のうち、いずれの大当たり結果に対応しているか否かを判定する。
変動開始処理(図15)の説明に戻り、ステップS706の処理を実行した後は、ステップS707にて大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされていない場合、今回の変動開始に係る遊技回において、上作動口用表示部33に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM63に予め記憶されている第1大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM64に記憶する。
一方、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされている場合、今回の変動開始に係る遊技回において、下作動口用表示部34に停止表示される絵柄の態様の情報を、ROM63に予め記憶されている第2大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM64に記憶する。
上記第1大当たり結果用の停止結果テーブル及び上記第2大当たり結果用の停止結果テーブルには、上作動口用表示部33又は下作動口用表示部34に停止表示される絵柄の態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップS707では、ステップS706にて特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の態様の情報をRAM64に記憶する。
続くステップS708では、ステップS706にて種別判定処理の処理結果に対する対応処理を実行する。当該種別判定処理の処理結果に対する対応処理では、特定した大当たり結果の種類に応じたフラグに「1」をセットする処理を実行する。具体的には、6R通常大当たり結果であることを特定した場合、RAM64の6R通常大当たりフラグに「1」をセットし、16R通常大当たり結果であることを特定した場合、RAM64の16R通常大当たりフラグに「1」をセットし、6R確変大当たり結果であることを特定した場合、RAM64の6R確変大当たりフラグに「1」をセットし、16R確変大当たり結果であることを特定した場合、RAM64の16R確変大当たりフラグに「1」をセットする。
ステップS705にて否定判定した場合、ステップS709にて外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされていない場合、今回の変動開始に係る遊技回において上作動口用表示部33に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報をROM63に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM64に記憶する。一方、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされている場合、今回の変動開始に係る遊技回において下作動口用表示部34に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報をROM63に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM64に記憶する。
ステップS708の処理を実行した場合、又はステップS709の処理を実行した場合、ステップS710にて変動表示時間(変動表示期間)の設定処理を実行する。かかる処理では、まず変動種別カウンタCSの値を取得する。次に、今回の遊技回において表示画面Gにてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回が大当たり結果である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。外れ結果である場合でも、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3に係る数値情報がリーチ発生に対応した数値情報である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、ROM63に記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得し、その変動表示時間をRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタにセットする。当該変動表示時間カウンタとは、主制御装置60のMPU62にて今回の遊技回の変動表示時間を特定するためのカウンタである。
一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、ROM63に記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得し、その変動表示時間をRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタにセットする。ちなみに、リーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得され得る変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得され得る変動表示時間と異なっている。
なお、リーチ発生に対応した遊技回の変動表示時間は、第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBに依存しない構成である。例えば、第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBの数が多いほど遊技回の変動表示時間が短くなるように設定されることはない。
また、リーチ非発生時に対応した遊技回の変動表示時間は、第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBの数が所定個数となるまでは、第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBの数が特定個数に到達する度に短くなるよう設定されており、第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBの数が当該所定個数以上となった場合、最も短い変動表示時間に設定される。当該所定個数は発射操作を長期間継続して行ったとしても、到達することが難しい個数に設定されている。具体的には、上記特定個数が20個、40個、60個及び80個に設定されており、上記所定個数が100個に設定されている。次の特定個数又は所定個数に到達するまでは、変動表示時間が変化することはない。したがって、本実施形態では第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBの数が、「1個〜19個」、「20個〜39個」、「40個〜59個」、「60個〜79個」、「80個〜99個」、「100個以上」の順に変動表示時間が短くなるよう設定されている。当該構成によれば、リーチ非発生に対応した遊技回の変動表示時間からおおよその第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBの数を特定することが可能となる。
また、第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBの数が所定個数以上となった場合、それ以降は最も短い変動表示時間が設定される。上述したように、当該所定個数は発射操作を長期間継続して行ったとしても、到達することが難しい個数に設定されている。ここで、第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBの数が所定個数よりも多くなってからも、変動表示時間が短くなっていく構成とすると、実際に設定されることがほとんどない変動表示時間をROM63のリーチ非発生用変動表示時間テーブルに記憶しないといけなくなる。その点、本構成によれば、第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBの数が所定個数以上となった場合、それ以降は最も短い変動表示時間が設定されるため、実際に設定されることがほとんどない変動表示時間をROM63のリーチ非発生用変動表示時間テーブルに記憶する必要がなくなる。これにより、主制御装置60のROM63の容量が無駄に大きくなってしまうことを阻止することが可能となる。
また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動表示時間が選択されるようにリーチ非発生用変動表示時間テーブルが設定されている。但し、これに限定されることはなく、第1始動保留球数NA、第2始動保留球数NB及びサポートモードに応じて変動表示時間が変動しない構成としてもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における変動表示時間に対して、上記構成を適用してもよい。
また、サポートモードが高頻度サポートモードであり、今回の遊技回の開始契機となった保留情報が第2保留用エリアRbに格納されていた保留情報である状況において、当該遊技回にてリーチ非発生且つ第2始動保留球数NBが「0」である場合に設定される変動表示時間は、上記状況においてリーチ非発生且つ第2始動保留球数NBが「0」よりも多い場合に設定される変動表示時間よりも長く、上記状況においてリーチ発生である場合に設定される変動表示時間よりも短くなるよう設定されている。
本構成によれば、上記状況においてリーチ非発生且つ第2始動保留球数NBが「0」である場合に設定される変動表示時間が、上記状況においてリーチ非発生且つ第2始動保留球数NBが「0」よりも多い場合に設定される変動表示時間よりも長くなるよう設定されているため、サポートモードが高頻度サポートモードである場合に、上作動口23への入賞を契機とした遊技回が開始される前に、第2保留用エリアRbに保留情報が格納される確率を高くすることが可能となる。これにより、高頻度サポートモードである状況において、上作動口23への入賞を契機とした遊技回が発生する確率を低くすることが可能となる。
また、本構成によれば、上記状況においてリーチ非発生且つ第2始動保留球数NBが「0」である場合に設定される変動表示時間が、上記状況においてリーチ発生である場合に設定される変動表示時間よりも短くなるよう設定されている。上述したように、リーチ発生である場合は大当たり当選となる可能性があるため大当たり当選に期待が持てるが、リーチ非発生である場合は大当たり当選となることがないため、大当たり当選に期待が持てない。ここで、上記状況においてリーチ非発生且つ第2始動保留球数NBが「0」である場合に設定される変動表示時間が、上記状況においてリーチ発生である場合に設定される変動表示時間よりも長い構成とすると、大当たり当選とならないにもかかわらず、当該演出が終了するまでに要する時間が長くなることに対して苛立ちを感じてしまう。その点、本構成によれば、上記状況においてリーチ非発生且つ第2始動保留球数NBが「0」である場合に設定される変動表示時間が、上記状況においてリーチ発生である場合に設定される変動表示時間よりも短くなるよう設定されているため、大当たり当選に期待が持てない演出が長期間発生することを阻止することが可能となる。これにより、大当たり当選に期待が持てない演出が長期間発生することに対して遊技者が苛立ちを感じてしまうことを阻止することが可能となる。
以上のとおり、各遊技回の変動表示時間は、リーチ発生の有無、保留情報の数及び変動種別カウンタCSの値をパラメータとして決定される。但し、各遊技回の変動表示時間は、他の保留情報の内容、具体的には、他の保留情報に含まれる大当たり判定用の情報、種別判定用の情報及びリーチ判定用の情報をパラメータとすることなく決定される。
ステップS710の処理を実行した後は、ステップS711にて変動用コマンド及び種別コマンドを設定する。変動用コマンドには、変動表示時間の情報が含まれている。ここで、上記のとおりリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間と異なっているため、変動用コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、音声発光制御装置90では変動表示時間の情報からリーチ発生の有無を特定することは可能である。この点、変動用コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動用コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
また、上記種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、6R通常大当たり結果の情報、6R確変大当たり結果の情報、16R通常大当たり結果の情報、及び16R確変大当たり結果の情報のうち、いずれかの情報が含まれる。
ステップS711にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS401にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、受信した種別コマンドに基づいて、大当たり結果の種類が6R通常大当たり結果、6R確変大当たり結果、16R通常大当たり結果、及び16R確変大当たり結果のうち、いずれであるかを特定する。
6R通常大当たり結果、6R確変大当たり結果、16R通常大当たり結果、及び16R確変大当たり結果のいずれかである場合には、大当たり結果の種類に対応した図柄決定処理を実行する。具体的には、まず今回の大当たり結果の種類が6R通常大当たり結果及び16R通常大当たり結果である場合、一の有効ラインL1〜L5上に同一の偶数図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、偶数図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。
また、今回の大当たり結果の種類が6R確変大当たり結果及び16R確変大当たり結果である場合、一の有効ラインL1〜L5上に同一の奇数図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、奇数図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。
また、今回の遊技結果が外れ結果である場合、外れ用の図柄決定処理を実行する。具体的には、変動用コマンドの内容に基づき、外れリーチ表示の発生に係る遊技回であるか否かを判定し、外れリーチ表示の発生に係る遊技回である場合には、一の有効ラインL1〜L5上に外れリーチ図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、外れリーチ図柄の組み合わせの種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、この決定に際しては、いずれの有効ラインL1〜L5上にも、同一の図柄の組み合わせが停止表示されない停止結果が決定される。また、外れリーチ表示の発生に係る遊技回ではない場合には、いずれの有効ラインL1〜L5上にも、同一の図柄の組み合わせが停止表示されることなく、さらには外れリーチ図柄の組み合わせも停止表示されない停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。
次に、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、変動開始に係る遊技回の演出パターンを決定する。この場合、音声発光制御装置90のROM93に予め記憶されている演出用のテーブルを参照することで、今回受信している変動用コマンド及び種別コマンドに対応した演出継続期間を選択するとともに、演出の内容を選択する。音声発光制御装置90のMPU92では、決定した演出パターンに従って、変動開始に係る遊技回における表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
次に、大当たり結果の種類に対応した図柄決定処理又は外れ用の図柄決定処理の処理結果に対応した停止結果コマンドと、変動開始に係る遊技回の演出パターンに対応したパターンコマンドを表示制御装置100に送信する。
表示制御装置100のMPU102では、その受信した停止結果コマンド及びパターンコマンドに基づいて、変動開始に係る遊技回用の演出を図柄表示装置31にて行うためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出し、そのデータテーブルに従って予め定められた画像更新タイミングとなる度に(例えば、20msec周期で)、VDP105に対して描画リストを出力する。これにより、図柄表示装置31では音声発光制御装置90のMPU92にて決定された演出パターンに従って、遊技回用の演出が実行されるとともに、当該MPU92にて決定された停止結果が最終的に停止表示される。
ステップS711の処理を実行した後は、ステップS712にていずれかの表示部33,34において絵柄の変動表示を開始させた後に、本変動開始処理を終了する。具体的には、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされていない場合は、上作動口用表示部33において絵柄の変動表示を開始させ、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされている場合は、下作動口用表示部34において絵柄の変動表示を開始させる。
遊技回制御処理(図13)の説明に戻り、上作動口用表示部33又は下作動口用表示部34が変動表示中である場合には、ステップS506にて遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。
遊技回の変動表示時間が経過していない場合には、ステップS507にて変動表示用処理を実行する。具体的には、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされていない場合は、上作動口用表示部33における表示態様を変更し、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされている場合は、下作動口用表示部34における表示態様を変更する。
ステップS506にて肯定判定した場合、ステップS508にて変動終了処理を実行する。具体的には、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされていない場合は、ステップS707又はステップS709の処理にてRAM64に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄の態様が上作動口用表示部33にて表示されるように当該上作動口用表示部33を表示制御する。一方、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされている場合は、ステップS707又はステップS709の処理にてRAM64に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄の態様が下作動口用表示部34にて表示されるように当該下作動口用表示部34を表示制御する。
続くステップS509にて、変動終了コマンドを設定する。ステップS509にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS401にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、受信した変動終了コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100では、当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを確定表示(最終停止表示)させる。
ステップS509の処理を実行した場合、ステップS510にてRAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS510にて否定判定した場合、そのまま本遊技回制御処理を終了する。ステップS510にて肯定判定した場合、ステップS511にてRAM64の下作動口契機フラグを「0」クリアする。
<遊技状態移行処理>
次に、通常処理(図12)のステップS404にて実行される遊技状態移行処理について図17を参照しながら説明する。図17は主制御装置60のMPU62にて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。
まずステップS901にて遊技状態が開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中ではない場合にはステップS902に進み、1の遊技回の上作動口用表示部33又は下作動口用表示部34における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS903にて今回終了した遊技回の当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の6R通常大当たりフラグ、6R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、又は16R確変大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。上述したように、上作動口23への入賞を契機として大当たり当選となった場合、上記6R通常大当たりフラグ及び上記6R確変大当たりフラグのうち、いずれかのフラグに「1」がセットされる。また、下作動口24への入賞を契機として大当たり当選となった場合、上記16R通常大当たりフラグ及び上記16R確変大当たりフラグのうち、いずれかのフラグに「1」がセットされる。開閉実行モードへの移行に対応したものではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS903にて肯定判定した場合、ステップS904にて第1保留用エリアRaの第1保留数記憶エリアNA及び第2保留用エリアRbの第2保留数記憶エリアNBに格納された値を読み出し、上記第1保留用エリアRaに保留記憶されている上記第1始動保留球数NA及び上記第2保留用エリアRbに保留記憶されている上記第2始動保留球数NBが「0」であるか否かを判定する。
ステップS904にて肯定判定した場合、ステップS905にてRAM64の6R通常大当たりフラグ又は6R確変大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS905にて肯定判定した場合、ステップS906にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに「6」をセットする。上記ラウンドカウンタRCとは、1回の開閉実行モードの範囲内で実行するラウンド遊技の回数を主制御装置60のMPU62にて特定するためのカウンタである。
また、ステップS906では、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機期間として「1000」をセットする。タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、オープニング用の待機期間は2secとなっている。但し、当該待機期間は任意である。
ステップS905にて否定判定した場合、ステップS907にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに「16」をセットするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「1000」をセットする。
一方、ステップS904にて否定判定した場合、ステップS908にて大当たり当選個数特定処理を実行する。当該大当たり当選個数特定処理について図18を参照しながら説明する。当該大当たり当選個数特定処理とは、主制御装置60のMPU62にてラウンド数を加算するか否かの判定対象となる保留情報の中に、大当たり当選に対応した保留情報がどのくらい含まれているのかを特定するための処理である。本実施形態ではラウンド数を加算するか否かの判定対象となる保留情報の中に、大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、当該大当たり当選に対応した保留情報の数に応じてラウンド数が加算される。図18は主制御装置60のMPU62にて実行される大当たり当選個数特定処理を示すフローチャートである。
まずステップS1001にて抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の高確率モードフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。上述したように、RAM64の高確率モードフラグに「1」がセットされていない場合、低確率モードとなり、RAM64の高確率モードフラグに「1」がセットされている場合、高確率モードとなる。
ステップS1001にて肯定判定した場合、ステップS1002にて第1保留用エリアRaの第1保留数記憶エリアNAに格納された値を読み出し、第1保留用エリアRaに保留記憶されている第1始動保留球数NAが「0」であるか否かを判定する。ステップS1002にて肯定判定した場合、そのまま本大当たり当選個数特定処理を終了する。
ステップS1002にて否定判定した場合、ステップS1003にて第1大当たり情報特定処理を実行する。当該第1大当たり情報特定処理について図19を参照しながら説明する。当該第1大当たり情報特定処理とは、第1保留用エリアRaに格納されているラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報の当否判定処理を実行するための処理である。図19は主制御装置60のMPU62にて実行される第1大当たり情報特定処理を示すフローチャートである。
まずステップS1101にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1判定処理個数カウンタを1加算する。当該第1判定処理個数カウンタとは、主制御装置60のMPU62にてラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった第1保留用エリアRaに格納された保留情報において、当否判定処理を行う保留エリアRa1〜Ra255を特定するためのカウンタである。当該第1判定処理個数カウンタの初期値は「0」に設定されている。
ステップS1102にて第1保留用エリアRaにおける対応する大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。本実施形態では、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1判定処理個数カウンタの値と、第1保留用エリアRaの保留エリアRa1〜Ra255とが対応している。具体的には、上記第1判定処理個数カウンタが「1」の場合、第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1が対応しており、上記第1判定処理個数カウンタが「255」の場合、第1保留用エリアRaの第255保留エリアRa255が対応している。ステップS1102では、具体的にRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1判定処理個数カウンタの値に対応した保留エリアRa1〜Ra255に格納された大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。
続くステップS1103にてRAM64の6R通常大当たりフラグ又は16R通常大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。上記6R通常大当たりフラグとは、主制御装置60のMPU62にて開閉実行モードへの移行契機となった大当たり結果の種類が6R通常大当たり結果であることを特定するためのフラグであり、上記16R通常大当たりフラグとは、主制御装置60のMPU62にて開閉実行モードへの移行契機となった大当たり結果の種類が16R通常大当たり結果であることを特定するためのフラグである。
ステップS1103にて肯定判定した場合、ステップS1104にてRAM64の保留内確変大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。当該保留内確変大当たりフラグとは、主制御装置60のMPU62にて高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理を行うことを特定するためのフラグである。
ステップS1104にて否定判定した場合、ステップS1105にて低確率モード用の当否テーブルを参照して、上記ステップS1101にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応しているか否かを判定する。
ステップS1104にて肯定判定した場合、ステップS1106にて高確率モード用の当否テーブルを参照して、上記ステップS1101にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応しているか否かを判定する。
一方、ステップS1103にて否定判定した場合、ステップS1107にてRAM64の保留内通常大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。当該保留内通常大当たりフラグとは、主制御装置60のMPU62にて低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理を行うことを特定するためのフラグである。
ステップS1107にて否定判定した場合、ステップS1108にて高確率モード用の当否テーブルを参照して、上記ステップS1101にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応しているか否かを判定する。
ステップS1107にて肯定判定した場合、ステップS1109にて低確率モード用の当否テーブルを参照して、上記ステップS1101にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応しているか否かを判定する。
ステップS1105の処理、ステップS1106の処理、ステップS1108の処理、又はステップS1109の処理において大当たり当選となった場合(ステップS1110:YES)、ステップS1111にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1大当たり個数カウンタを1加算する。当該第1大当たり個数カウンタは、主制御装置60のMPU62にてラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした第1保留用エリアRaの保留エリアRa1〜Ra255に格納された保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報がどのくらい含まれているのかを特定するためのカウンタである。
続くステップS1112にて種別判定処理を実行する。当該種別判定処理では、まずRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1判定処理個数カウンタの値に対応した保留エリアRa1〜Ra255に格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。次に、上作動口用の振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2の値が6R通常大当たり結果及び6R確変大当たり結果のうち、いずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。
ここで、遊技回の開始契機となる保留情報の当否判定処理において6R通常大当たり結果、又は6R確変大当たり結果となった場合と区別するために、ラウンド数を加算するか否かの判定処理において6R通常大当たり結果となった場合は、保留内6R通常大当たり結果となったと表現し、ラウンド数を加算するか否かの判定処理において6R確変大当たり結果となった場合は、保留内6R確変大当たり結果となった表現する。
ステップS1112の処理において、保留内6R通常大当たり結果となった場合(ステップS1113:YES)、ステップS1114にてRAM64の6R通常大当たりフラグだけに「1」がセットされているか、RAM64の16R通常大当たりフラグだけに「1」がセットされているか、RAM64の6R確変大当たりフラグ及び保留内通常大当たりフラグに「1」がセットされているか、又はRAM64の16R確変大当たりフラグ及び保留内通常大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
ステップS1114にて否定判定した場合、ステップS1115にてRAM64の6R通常大当たりフラグ及び保留内確変大当たりフラグに「1」がセットされているか、又はRAM64の16R通常大当たりフラグ及び保留内確変大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS1115にて肯定判定した場合、ステップS1116にてRAM64の保留内確変大当たりフラグを「0」クリアする。
ステップS1115にて否定判定した場合、ステップS1117にてRAM64の保留内通常大当たりフラグに「1」をセットする。ステップS1115にて否定判定する場合とは、RAM64の6R確変大当たりフラグ又は16R確変大当たりフラグにだけ「1」がセットされている状況である。
一方、ステップS1113にて否定判定した場合、ステップS1118にてRAM64の6R確変大当たりフラグだけに「1」がセットされているか、RAM64の16R確変大当たりフラグだけに「1」がセットされているか、RAM64の6R通常大当たりフラグ及び保留内確変大当たりフラグに「1」がセットされているか、又はRAM64の16R通常大当たりフラグ及び保留内確変大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
ステップS1118にて否定判定した場合、ステップS1119にてRAM64の6R確変大当たりフラグ及び保留内通常大当たりフラグに「1」がセットされているか、又はRAM64の16R確変大当たりフラグ及び保留内通常大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS1119にて肯定判定した場合、ステップS1120にてRAM64の保留内通常大当たりフラグを「0」クリアする。
ステップS1119にて否定判定した場合、ステップS1121にてRAM64の保留内確変大当たりフラグに「1」をセットする。ステップS1119にて否定判定する場合とは、RAM64の6R通常大当たりフラグ又は16R通常大当たりフラグにだけ「1」がセットされている状況である。
ステップS1110にて否定判定した場合、ステップS1114にて肯定判定した場合、ステップS1116の処理を実行した場合、ステップS1117の処理を実行した場合、ステップS1118にて肯定判定した場合、ステップS1120の処理を実行した場合、又はステップS1121の処理を実行した場合、ステップS1122にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1判定処理個数カウンタの値が第1始動保留球数NAと同一であるか否かを判定する。ステップS1122にて否定判定した場合、ステップS1101〜ステップS1121の処理を再度実行する。ステップS1122にて肯定判定した場合、本第1大当たり情報特定処理を終了する。
本構成によれば、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留用エリアRa,Rbが第1保留用エリアRaである場合、当該第1保留用エリアRaに格納されている全ての保留情報がラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる。当該構成によれば、ラウンド数を多くさせやすくすることが可能となる。
本構成によれば、大当たり当選に対応した遊技回が終了するまでに取得された保留情報の中に、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報が設定される。ここで、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報が、大当たり当選に対応した遊技回が開始されるまでに取得された保留情報の中から設定される構成とすると、大当たり当選に対応した遊技回が開始されてから取得された保留情報が、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とはならない。この場合、大当たり当選に対応した遊技回が開始されてから終了するまでに亘って、遊技者に発射操作を継続して行わせることができなくなる。その点、本構成によれば、大当たり当選に対応した遊技回が終了するまでに取得された保留情報の中からラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報が設定されるため、大当たり当選に対応した遊技回が行われている間も遊技者に継続して発射操作を行わせることが可能となる。
大当たり当選個数特定処理(図18)の説明に戻り、ステップS1001にて否定判定した場合、ステップS1004にて第2保留用エリアRbの第2保留数記憶エリアNBに格納された値を読み出し、第2保留用エリアRbに保留記憶されている第2始動保留球数NBが「1」よりも大きいか否かを判定する。ステップS1004にて否定判定した場合、そのまま本大当たり当選個数特定処理を終了する。
ステップS1004にて肯定判定した場合、ステップS1005にて第2大当たり情報特定処理を実行する。当該第2大当たり情報特定処理について図20を参照しながら説明する。当該第2大当たり保留情報特定処理とは、第2保留用エリアRbに格納されているラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報の当否判定処理を実行するための処理である。図20は主制御装置60のMPU62にて実行される第2大当たり情報特定処理を示すフローチャートである。
まずステップS1201にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2判定処理個数カウンタを1加算する。当該第2判定処理個数カウンタとは、主制御装置60のMPU62にてラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった第2保留用エリアRbに格納された保留情報において、当否判定処理を行う保留エリアRb1〜Rb254を特定するためのカウンタである。当該第2判定処理個数カウンタの初期値は「0」に設定されている。
ステップS1202にて第2保留用エリアRbにおける対応する大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。本実施形態では、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2判定処理個数カウンタの値と、第2保留用エリアRbの保留エリアRb1〜Rb254とが対応している。具体的には、上記第2判定処理個数カウンタが「1」の場合、第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1が対応しており、上記第2判定処理個数カウンタが「254」の場合、第2保留用エリアRbの第254保留エリアRa254が対応している。ステップS1202では、具体的にRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2判定処理個数カウンタの値に対応した保留エリアRb1〜Rb254に格納された大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。
ステップS1203〜ステップS1209の処理はステップS1103〜ステップS1109の処理と同様である。
ステップS1205の処理、ステップS1206の処理、ステップS1208の処理、又はステップS1209の処理にて、大当たり当選となった場合(ステップS1210:YES)、ステップS1211にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2大当たり個数カウンタを1加算する。当該第2大当たり個数カウンタは、主制御装置60のMPU62にてラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした第2保留用エリアRbの保留エリアRb1〜Rb254に格納された保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報がどのくらい含まれているのかを特定するためのカウンタである。
ステップS1211の処理を実行した場合、ステップS1212にて種別判定処理を実行する。当該種別判定処理では、まずRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2判定処理個数カウンタの値に対応した保留エリアRb1〜Rb254に格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。次に、下作動口用の振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2の値が16R通常大当たり結果及び16R確変大当たり結果のうち、いずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。
ここで、遊技回の開始契機となる保留情報の当否判定処理において16R通常大当たり結果、又は16R確変大当たり結果となった場合と区別するため、ラウンド数を加算するか否かの判定処理において16R通常大当たり結果となった場合は、保留内16R通常大当たり結果となったと表現し、ラウンド数を加算するか否かの判定処理において16R確変大当たり結果となった場合、保留内16R確変大当たり結果となった表現する。
ステップS1212の処理において、保留内16R通常大当たり結果となった場合(ステップS1213:YES)、ステップS1214にてRAM64の6R通常大当たりフラグだけに「1」がセットされているか、RAM64の16R通常大当たりフラグだけに「1」がセットされているか、RAM64の6R確変大当たりフラグ及び保留内通常大当たりフラグに「1」がセットされているか、又はRAM64の16R確変大当たりフラグ及び保留内通常大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
ステップS1214にて否定判定した場合、ステップS1215にてRAM64の6R通常大当たりフラグ及び保留内確変大当たりフラグに「1」がセットされているか、又はRAM64の16R通常大当たりフラグ及び保留内確変大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS1215にて肯定判定した場合、ステップS1216にてRAM64の保留内確変大当たりフラグを「0」クリアする。
ステップS1215にて否定判定した場合、ステップS1217にてRAM64の保留内通常大当たりフラグに「1」をセットする。ステップS1215にて否定判定する場合とは、RAM64の6R確変大当たりフラグ又は16R確変大当たりフラグだけに「1」がセットされている状況である。
一方、ステップS1213にて否定判定した場合、ステップS1218にてRAM64の6R確変大当たりフラグだけに「1」がセットされているか、RAM64の16R確変大当たりフラグだけに「1」がセットされているか、RAM64の6R通常大当たりフラグ及び保留内確変大当たりフラグに「1」がセットされているか、又はRAM64の16R通常大当たりフラグ及び保留内確変大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
ステップS1218にて否定判定した場合、ステップS1219にてRAM64の6R確変大当たりフラグ及び保留内通常大当たりフラグに「1」がセットされているか、又はRAM64の16R確変大当たりフラグ及び保留内通常大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS1219にて肯定判定した場合、ステップS1220にてRAM64の保留内通常大当たりフラグを「0」クリアする。
ステップS1219にて否定判定した場合、ステップS1221にてRAM64の保留内確変大当たりフラグに「1」をセットする。ステップS1219にて否定判定する場合とは、RAM64の6R通常大当たりフラグ又は16R通常大当たりフラグだけに「1」がセットされている状況である。
本実施形態によれば、RAM64の6R通常大当たりフラグ又は16R通常大当たりフラグに「1」がセットされた状況において、保留内6R確変大当たり結果又は保留内16R確変大当たり結果となった場合、RAM64の保留内確変大当たりフラグに「1」がセットされ、RAM64の保留内確変大当たりフラグに「1」がセットされた状況において、保留内6R通常大当たり結果又は保留内16R通常大当たり結果となった場合、RAM64の保留内確変大当たりフラグが「0」クリアされる。また、RAM64の6R確変大当たりフラグ又は16R確変大当たりフラグに「1」がセットされた状況において、保留内6R通常大当たり結果又は保留内16R通常大当たり結果となった場合、RAM64の保留内通常大当たりフラグに「1」がセットされ、RAM64の保留内通常大当たりフラグに「1」がセットされた状況において、保留内6R確変大当たり結果又は保留内16R確変大当たり結果となった場合、RAM64の保留内通常大当たりフラグが「0」クリアされる。当該構成によれば、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報の当否判定処理を、当該保留情報が実際に遊技回の開始契機となる際に設定されている当否抽選モードに対応した当否テーブルを参照して行うことが可能となる。これにより、ラウンド数を加算するか否かの判定処理にて行われる当否判定処理における大当たり当選確率と、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報が実際に遊技回の開始契機となった際に行われる当否判定処理における大当たり当選確率とが相違してしまうのを阻止することが可能となる。
ステップS1210にて否定判定した場合、ステップS1214にて肯定判定した場合、ステップS1216の処理を実行した場合、ステップS1217の処理を実行した場合、ステップS1218にて肯定判定した場合、ステップS1220の処理を実行した場合、又はステップS1221の処理を実行した場合、ステップS1222にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた上記第2判定処理個数カウンタの値が第2始動保留球数NB−1と同一の値であるか否かを判定する。ステップS1222にて否定判定した場合、ステップS1201〜ステップS1221の処理を再度実行する。ステップS1222にて肯定判定した場合、本第2大当たり情報特定処理を終了する。
本構成によれば、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留用エリアRa,Rbが第2保留用エリアRbである場合、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報のうち、1個の保留情報を残してその他の保留情報において当否判定処理が行われる。詳細については後述するが、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった保留情報は、当否判定処理が行われた後に「0」クリアされる。ここで、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報の全てがラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる構成とすると、開閉実行モードの終了後に実行される遊技回が上作動口23への入賞を契機としたものとなってしまう可能性がある。上述したように、上作動口23への入賞を契機として大当たり当選となった場合、ラウンド数が6Rとなってしまう。その点、本構成によれば、第2保留用エリアRbがラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった場合、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報を1個残した状態で、その他の当該保留情報において当否判定処理が行われる。これにより、開閉実行モードの終了後に下作動口24への入賞を契機とした遊技回を開始させることが可能となる。
本実施形態によれば、低確率モードである場合、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留用エリアRa,Rbが第1保留用エリアRaに設定されており、高確率モードである場合、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留用エリアRa,Rbが第2保留用エリアRbに設定されている。ここで、低確率モードである場合、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報の数の方が第2保留用エリアRbに格納されている保留情報の数よりも多くなる可能性が高く、高確率モードである場合、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報の数の方が第1保留用エリアRaに格納されている保留情報の数よりも多くなる可能性が高い。したがって、当該構成によれば、格納されている保留情報の数が多くなりやすい側の保留用エリアRa,Rbがラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象に設定されているため、ラウンド数が加算されやすい状況を発生させやすくすることが可能となる。
また、上述したように、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報を契機とした大当たり当選時において付与されるラウンド遊技のラウンド数は、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報を契機とした大当たり当選時において付与されるラウンド遊技のラウンド数よりも大きい。したがって、低確率モードである場合、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留用エリアRa,Rbが第1保留用エリアRaに設定され、高確率モードである場合、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留用エリアRa,Rbが第2保留用エリアRbに設定されている構成とすることにより、高確率モードである際に大当たり当選となったことに対する恩恵を付与することが可能となる。
本実施形態によれば、低確率モードである状況において、第2保留用エリアRbに保留情報が格納されていたとしても、当該第2保留用エリアRbに格納されている保留情報を対象としたラウンド数を加算するか否かの判定処理が行われない。また、高確率モードである状況において、第1保留用エリアRaに保留情報が格納されていたとしても、当該第1保留用エリアRaに格納されている保留情報を対象としたラウンド数を加算するか否かの判定処理が行われない。つまり、本実施形態では現状の当否抽選モードの種類に応じてラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留用エリアRa,Rbがどちらか1つに設定される。これにより、現状の当否抽選モードの種類に応じて遊技球が入賞して欲しいと願う作動口23,24の種類を相違させることが可能となる。
遊技状態移行処理(図17)の説明に戻り、ステップS908の処理を実行した後は、ステップS909にて特別ラウンド数設定処理を実行する。当該特別ラウンド数設定処理について図21を参照しながら説明する。当該特別ラウンド数設定処理とは、ラウンド数を設定するために行われる処理である。図21は主制御装置60のMPU62にて実行される特別ラウンド数設定処理を示すフローチャートである。
まずステップS1301にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1判定処理個数カウンタ及び第2判定処理個数カウンタが「0」であるか否かを判定する。ステップS1301にて肯定判定した場合、ステップS1302にてRAM64の6R通常大当たりフラグ又は6R確変大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
ステップS1302にて肯定判定した場合、ステップS1303にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに「6」をセットするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「1000」をセットする。
ステップS1302にて否定判定した場合、ステップS1304にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに「16」をセットするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「1000」をセットする。
ステップS1301にて否定判定した場合、ステップS1305にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1大当たり個数カウンタが「0」よりも大きいか否かを判定する。当該第1大当たり個数カウンタは、上述したように、主制御装置60のMPU62にてラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした第1保留用エリアRaの保留エリアRa1〜Ra255に格納された保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報がどのくらい含まれているのかを特定するためのカウンタである。
ステップS1305にて肯定判定した場合、ステップS1306にてRAM64の6R通常大当たりフラグ又は6R確変大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS1306にて肯定判定した場合、ステップS1307にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに大当たり当選個数を6倍し、当該値に「6」を加算した値をセットするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「1000」をセットする。上記大当たり当選個数は、上記第1大当たり個数カウンタにセットされている値である。
ステップS1306にて否定判定した場合、ステップS1308にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに大当たり当選個数を6倍し、当該値に「16」を加算した値をセットするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「1000」をセットする。上記大当たり当選個数は、上記第1大当たり個数カウンタにセットされている値である。
ステップS1307の処理を実行した場合、又はステップS1308の処理を実行した場合、ステップS1309にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1大当たり個数カウンタを「0」クリアする。
ステップS1305にて否定判定した場合、ステップS1310にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2大当たり個数カウンタが「0」よりも大きいか否かを判定する。当該第2大当たり個数カウンタは、上述したように、主制御装置60のMPU62にてラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした第2保留用エリアRbの保留エリアRb1〜Rb254に格納された保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報がどのくらい含まれているのかを特定するためのカウンタである。
ステップS1310にて肯定判定した場合、ステップS1311にてRAM64の6R通常大当たりフラグ又は6R確変大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS1311にて肯定判定した場合、ステップS1312にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに大当たり当選個数を16倍し、当該値に「6」を加算した値をセットするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「1000」をセットする。上記大当たり当選個数は、上記第2大当たり個数カウンタにセットされている値である。
ステップS1311にて否定判定した場合、ステップS1313にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに大当たり当選個数を16倍し、当該値に「16」を加算した値をセットするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「1000」をセットする。上記大当たり当選個数は、上記第2大当たり個数カウンタにセットされている値である。
ステップS1312の処理を実行した場合、又はステップS1313の処理を実行した場合、ステップS1314にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2大当り個数カウンタを「0」クリアする。
ステップS1310にて否定判定した場合、ステップS1315〜ステップS1317の処理を実行して、本特別ラウンド数設定処理を終了する。当該ステップS1315〜ステップS1317の処理はステップS1302〜ステップS1304の処理と同様である。
本実施形態によれば、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報の中に、大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、ラウンド数が加算される。これにより、大当たり当選となった場合、ラウンド数が加算されることに期待させることが可能となる。さらに、本実施形態によれば、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留用エリアRa,Rbが第1保留用エリアRaである場合、上記判定処理において保留内6R通常大当たり結果又は保留内6R確変大当たり結果となった保留情報の数を6倍した値がラウンド数に加算される。また、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留用エリアRa,Rbが第2保留用エリアRbである場合、上記判定処理において保留内16R通常大当たり結果又は保留内16R確変大当たり結果となった保留情報の数を16倍した値がラウンド数に加算される。これにより、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報において、当該保留情報が大当たり当選となる場合、当該保留情報が実際に遊技回の開始契機となる際に付与されるラウンド数と同一のラウンド数を加算することが可能となる。
遊技状態移行処理(図17)の説明に戻り、ステップS909の処理を実行した場合、ステップS910にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1判定処理個数カウンタ及び第2判定処理個数カウンタが「0」であるか否かを判定する。上記第1判定処理個数カウンタ及び第2判定処理個数カウンタが「0」である場合は、ラウンド数を加算するか否かの判定処理が行われていないことになるため、後述する保留情報対応処理は実行されない。
ステップS910にて否定判定した場合、ステップS911にて保留情報対応処理を実行する。当該保留情報対応処理について図22を参照しながら説明する。当該保留情報対応処理とは、ラウンド数を加算するか否かの判定処理が行われた後に、当該判定処理の対象となった保留情報を「0」クリアするための処理である。図22は主制御装置60のMPU62にて実行される保留情報対応処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1401にてラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった保留情報が格納された保留用エリアRa,Rbが第1保留用エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1判定処理個数カウンタが「0」よりも大きいか否かを判定する。
ステップS1401にて肯定判定した場合、ステップS1402にて第1始動保留球数NAを「0」クリアする。続くステップS1403にて第1保留用エリアRaを「0」クリアする。これにより、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった保留情報(この場合、第1保留用エリアRaに格納された保留情報)が全て「0」クリアされる。
続くステップS1404にて第3保留情報消去コマンドを設定する。当該第3保留情報消去コマンドとは、表示制御装置100のMPU102にてワークRAM104に保留記憶されている第1保留用エリアRaに格納された保留情報を「0」クリアさせるタイミングを特定するためのコマンドである。上記第3保留情報消去コマンドは、通常処理(図12)のステップS401の処理にて、音声発光制御装置90に送信する。当該音声発光制御装置90は上記第3保留情報消去コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。
図11に示すように、表示制御装置100は音声発光制御装置90のMPU92から上記第3保留情報消去コマンドを受信した場合(ステップS313:YES)、ステップS314にてワークRAM104に保留記憶されている第1表示側保留記憶数laN1を「0」クリアする。
続くステップS315にて第1保留数表示領域Gaの表示を中止する情報をVDP105に送信する。これにより、第1保留数表示領域Gaにて第1保留用エリアRaに格納されていた保留情報の数に対応した数字が表示されなくなる。
保留情報対応処理(図22)の説明に戻り、ステップS1404の処理を実行した場合、ステップS1405にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1判定処理個数カウンタを「0」クリアする。
一方、ステップS1401にて否定判定した場合、ステップS1406にて第2始動保留球数NBに「1」をセットする。続くステップS1407にて第2保留用エリアRbにおいてラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留エリアRb1〜Rb254を「0」クリアする。具体的には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2判定処理個数カウンタを参照して、当該第2判定処理個数カウンタの値に対応した保留エリアRb1〜Rb254よりも上位の保留エリアRb2〜Rb255以外の保留エリアRb1〜Rb254を「0」クリアする。詳細には、例えば上記第2判定処理個数カウンタが「1」の場合、第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1を「0」クリアし、上記第2判定処理個数カウンタが「254」の場合、第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1〜第254保留エリアRb254を「0」クリアする。
ステップS1408にてラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とならなかった保留情報を第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1にシフトする。
続くステップS1409にて第4保留情報消去コマンドを設定する。当該第4保留情報消去コマンドとは、表示制御装置100のMPU102にてワークRAM104に保留記憶されている第2保留用エリアRbに格納された保留情報を「1」にするタイミングを特定するためのコマンドである。上記第4保留情報消去コマンドは、通常処理(図12)のステップS401の処理にて、音声発光制御装置90に送信する。当該音声発光制御装置90は上記第4保留情報消去コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。
図11に示すように、表示制御装置100は音声発光制御装置90のMPU92から上記第4保留情報消去コマンドを受信した場合(ステップS316:YES)、ステップS317にてワークRAM104に保留記憶されている第2表示側保留記憶数lbN1に「1」をセットする。
続くステップS318にて第2保留数表示領域Gbの表示を「1」にする情報をVDP105に送信する。これにより、第2保留数表示領域Gbにて第2保留用エリアRbに格納されている保留情報の数に対応させて「1」が表示される。
保留情報対応処理(図22)の説明に戻り、ステップS1409の処理を実行した場合、ステップS1410にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2判定処理個数カウンタを「0」クリアして、本保留情報対応処理を終了する。
本実施形態によれば、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報において、大当たり当選に対応した保留情報だけが「0」クリアされるのではなく、大当たり当選に対応していない保留情報も「0」クリアされる。ここで、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報において、大当たり当選に対応した保留情報だけを「0」クリアする構成とすると、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報の中で「0」クリアされなかった保留情報の当否結果が外れ結果であることが遊技者に特定されてしまう。この場合、当否結果が外れ結果であることを特定した遊技回を消化しないといけなくなる。その点、本構成によれば、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報の当否結果に関係なく、当該ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報が全て「0」クリアされる。これにより、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報の中で「0」クリアされなかった保留情報の当否結果が外れ結果であることが遊技者に特定されてしまい、当否結果が外れ結果であることを特定した遊技回を消化しないといけなくなることを阻止することが可能となる。
遊技状態移行処理(図17)の説明に戻り、ステップS906の処理を実行した場合、ステップS907の処理を実行した場合、ステップS910にて肯定判定した場合、又はステップS911の処理を実行した場合、ステップS912にてオープニングコマンドを設定して、本遊技状態移行処理を終了する。当該オープニングコマンドは通常処理(図12)におけるステップS401にて、音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62から上記オープニングコマンドを受信した場合、開閉実行モード用の演出の設定処理を実行する。当該設定した演出パターンに従って、開閉実行モードにおける表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
音声発光制御装置90は上記開閉実行モード用の演出の設定処理の処理結果に対応した開閉実行モード用コマンドを表示制御装置100に送信する。当該表示制御装置100では、受信した開閉実行モード用コマンドに基づいて、今回の開閉実行モード用の演出の図柄表示装置31にて行うためデータテーブルをプログラムROM103から読み出し、そのデータテーブルに従って予め定められた画像更新タイミングとなる度に(例えば20msec周期で)、VDP105に対して描画リストを出力する。これにより、音声発光制御装置90のMPU92にて決定された演出パターンに従って開閉実行モード用の演出が実行される。
一方、ステップS901にて肯定判定した場合、ステップS913にて大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理では、大入賞口22aが閉鎖中である場合には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCが「1」以上且つRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTが「0」であることを条件として、可変入賞装置22を駆動状態とすることで大入賞口22aを開放させる。当該タイマカウンタTには、大入賞口22aの開放時間用の数値情報や可変入賞装置22が開放状態から閉鎖状態となり、それに続けて再度開放状態となるまでの開放待機時間用の数値情報などがセットされる。上記タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に1減算されるように更新される。
また、大入賞口22aが開放中である場合には、当該大入賞口22aの開放から所定時間が経過していること(上記タイマカウンタTが「0」)又は所定個数の遊技球が入賞していることを条件として、可変入賞装置22の駆動状態を停止し、大入賞口22aを閉鎖させる。当該大入賞口22aを閉鎖させる処理を実行した後に、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCを1減算する。
続くステップS914では、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCの値が「0」であるか否かを判定する。当該ラウンドカウンタRCの値が「0」でない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ラウンドカウンタRCの値が「0」である場合、ステップS915にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。当該タイマカウンタTが「0」でない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
タイマカウンタTが「0」である場合、ステップS916にて開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。当該開閉実行モード終了時の移行処理について図23を参照しながら説明する。図23は主制御装置60のMPU62にて実行される開閉実行モード終了時の移行処理を示すフローチャートである。
まずステップS1501にてRAM64の6R確変大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグ、又は保留内確変大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS1501にて肯定判定した場合、ステップS1502にてRAM64の高確率モードフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS1502にて肯定判定した場合、そのまま本開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
ステップS1502にて否定判定した場合、ステップS1503にてRAM64の高確率モードフラグに「1」をセットし、続くステップS1504にてRAM64の高頻度サポートフラグに「1」をセットして、本開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
一方、ステップS1501にて否定判定した場合、ステップS1505にてRAM64の高確率モードフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS1505にて否定判定した場合、そのまま本開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
ステップS1505にて肯定判定した場合、ステップS1506にてRAM64の高確率モードフラグを「0」クリアし、続くステップS1507にてRAM64の高頻度サポートフラグを「0」クリアして、本開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
遊技状態移行処理(図17)の説明に戻り、ステップS916の処理を実行した場合、ステップS917にて各種フラグを「0」クリアして、本遊技状態移行処理を終了する。具体的には、6R通常大当たりフラグ、6R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグ、保留内通常大当たりフラグ、及び保留内確変大当たりフラグのうち、「1」がセットされているフラグを「0」クリアする。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、遊技状態が開閉実行モードへ移行した場合、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報において当否判定処理が行われ、当該当否判定処理において大当たり当選となった場合、当該大当たり当選となった個数に応じてラウンド数が加算される。これにより、大当たり結果となった場合、ラウンド数が加算されることに期待させることが可能となる。
ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留用エリアRa,Rbが第1保留用エリアRaである場合、当該第1保留用エリアRaに格納されている全ての保留情報がラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる。当該構成によれば、ラウンド数を多くさせやすくすることが可能となる。
ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留用エリアRa,Rbが第2保留用エリアRbである場合、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報のうち、1個の保留情報を残してその他の保留情報において当否判定処理が行われる。ここで、今回の大当たり結果の種類が16R確変大当たり結果となった際に、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報の全てがラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる構成とすると、開閉実行モードの終了後に実行される遊技回が上作動口23への入賞を契機としたものとなってしまう可能性がある。上述したように、上作動口23への入賞を契機として大当たり当選となった場合、ラウンド数が6Rとなってしまう。その点、本構成によれば、第2保留用エリアRbがラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった場合、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報を1個残した状態で、その他の当該保留情報において当否判定処理が行われる。これにより、開閉実行モードの終了後に下作動口24への入賞を契機とした遊技回を開始させることが可能となる。
ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留用エリアRa,Rbが第1保留用エリアRaである場合、上記判定処理において保留内6R通常大当たり結果又は保留内6R確変大当たり結果となった保留情報の数を6倍した値がラウンド数に加算される。また、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留用エリアRa,Rbが第2保留用エリアRbである場合、上記判定処理において保留内16R通常大当たり結果又は保留内16R確変大当たり結果となった保留情報の数を16倍した値がラウンド数に加算される。これにより、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報において、当該保留情報が大当たり当選となる場合、当該保留情報が実際に遊技回の開始契機となる際に付与されるラウンド数と同一のラウンド数を加算することが可能となる。
低確率モードである場合、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留用エリアRa,Rbが第1保留用エリアRaに設定されており、高確率モードである場合、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留用エリアRa,Rbが第2保留用エリアRbに設定されている。ここで、低確率モードである場合、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報の数の方が第2保留用エリアRbに格納されている保留情報の数よりも多くなる可能性が高く、高確率モードである場合、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報の数の方が第1保留用エリアRaに格納されている保留情報の数よりも多くなる可能性が高い。したがって、当該構成によれば、格納されている保留情報の数が多くなりやすい側の保留用エリアRa,Rbがラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象に設定されているため、ラウンド数が加算されやすい状況を発生させやすくすることが可能となる。また、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報を契機とした大当たり当選時において付与されるラウンド遊技のラウンド数は、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報を契機とした大当たり当選時において付与されるラウンド遊技のラウンド数よりも大きい。したがって、低確率モードである場合、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留用エリアRa,Rbが第1保留用エリアRaに設定され、高確率モードである場合、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留用エリアRa,Rbが第2保留用エリアRbに設定されている構成とすることにより、高確率モードである際に大当たり当選となったことに対する恩恵を付与することが可能となる。
低確率モードである状況において、第2保留用エリアRbに保留情報が格納されていたとしても、当該第2保留用エリアRbに格納されている保留情報を対象としたラウンド数を加算するか否かの判定処理が行われない。また、高確率モードである状況において、第1保留用エリアRaに保留情報が格納されていたとしても、当該第1保留用エリアRaに格納されている保留情報を対象としたラウンド数を加算するか否かの判定処理が行われない。つまり、本実施形態では現状の当否抽選モードの種類に応じてラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留用エリアRa,Rbがどちらか1つに設定される。これにより、現状の当否抽選モードの種類に応じて遊技球が入賞して欲しいと願う作動口23,24の種類を相違させることが可能となる。
RAM64の6R通常大当たりフラグ又は16R通常大当たりフラグに「1」がセットされた状況において、保留内6R確変大当たり結果又は保留内16R確変大当たり結果となった場合、RAM64の保留内確変大当たりフラグに「1」がセットされ、RAM64の保留内確変大当たりフラグに「1」がセットされた状況において、保留内6R通常大当たり結果又は保留内16R通常大当たり結果となった場合、RAM64の保留内確変大当たりフラグが「0」クリアされる。また、RAM64の6R確変大当たりフラグ又は16R確変大当たりフラグに「1」がセットされた状況において、保留内6R通常大当たり結果又は保留内16R通常大当たり結果となった場合、RAM64の保留内通常大当たりフラグに「1」がセットされ、RAM64の保留内通常大当たりフラグに「1」がセットされた状況において、保留内6R確変大当たり結果又は保留内16R確変大当たり結果となった場合、RAM64の保留内通常大当たりフラグが「0」クリアされる。当該構成によれば、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報の当否判定処理を、当該保留情報が実際に遊技回の開始契機となる際に設定されている当否抽選モードに対応した当否テーブルを参照して行うことが可能となる。これにより、ラウンド数を加算するか否かの判定処理にて行われる当否判定処理における大当たり当選確率と、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報が実際に遊技回の開始契機となった際に行われる当否判定処理における大当たり当選確率とが相違してしまうのを阻止することが可能となる。
ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報において、大当たり当選に対応した保留情報だけが「0」クリアされるのではなく、大当たり当選に対応していない保留情報も「0」クリアされる。ここで、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報において、大当たり当選に対応した保留情報だけを「0」クリアする構成とすると、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報の中で「0」クリアされなかった保留情報の当否結果が外れ結果であることが遊技者に特定されてしまう。この場合、当否結果が外れ結果であることを特定した遊技回を消化しないといけなくなる。その点、本構成によれば、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報の当否結果に関係なく、当該ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報が全て「0」クリアされる。これにより、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報の中で「0」クリアされなかった保留情報の当否結果が外れ結果であることが遊技者に特定されてしまい、当否結果が外れ結果であることを特定した遊技回を消化しないといけなくなることを阻止することが可能となる。
大当たり当選に対応した遊技回が終了するまでに取得された保留情報の中に、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報が設定される。ここで、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報が、大当たり当選に対応した遊技回が開始されるまでに取得された保留情報の中から設定される構成とすると、大当たり当選に対応した遊技回が開始されてから取得された保留情報が、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とはならない。この場合、大当たり当選に対応した遊技回が開始されてから終了するまでに亘って、遊技者に発射操作を継続して行わせることができなくなる。その点、本構成によれば、大当たり当選に対応した遊技回が終了するまでに取得された保留情報の中からラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報が設定されるため、大当たり当選に対応した遊技回が行われている間も遊技者に継続して発射操作を行わせることが可能となる。
リーチ非発生時に対応した遊技回の変動表示時間は、第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBの数が所定個数となるまでは、第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBの数が特定個数に到達する度に短くなるよう設定されており、第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBの数が当該所定個数以上となった場合、最も短い変動表示時間に設定される。当該所定個数は発射操作を長期間継続して行ったとしても、到達することが難しい個数に設定されている。具体的には、上記特定個数が20個、40個、60個及び80個に設定されており、上記所定個数が100個に設定されている。次の特定個数又は所定個数に到達するまでは、変動表示時間が変化することはない。したがって、本実施形態では第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBの数が、「1個〜19個」、「20個〜39個」、「40個〜59個」、「60個〜79個」、「80個〜99個」、「100個以上」の順に変動表示時間が短くなるよう設定されている。当該構成によれば、リーチ非発生に対応した遊技回の変動表示時間からおおよその第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBの数を特定することが可能となる。また、第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBの数が所定個数以上となった場合、それ以降は最も短い変動表示時間が設定される。当該所定個数は発射操作を長期間継続して行ったとしても、到達することが難しい個数に設定されている。ここで、第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBの数が所定個数よりも多くなってからも、変動表示時間が短くなっていく構成とすると、実際に設定されることがほとんどない変動表示時間をROM63のリーチ非発生用変動表示時間テーブルに記憶しないといけなくなる。その点、本構成によれば、第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBの数が所定個数以上となった場合、それ以降は最も短い変動表示時間が設定されるため、実際に設定されることがほとんどない変動表示時間をROM63のリーチ非発生用変動表示時間テーブルに記憶する必要がなくなる。これにより、主制御装置60のROM63の容量が無駄に大きくなってしまうことを阻止することが可能となる。
サポートモードが高頻度サポートモードであり、今回の遊技回の開始契機となった保留情報が第2保留用エリアRbに格納されていた保留情報である状況において、当該遊技回にてリーチ非発生且つ第2始動保留球数NBが「0」である場合に設定される変動表示時間は、上記状況においてリーチ非発生且つ第2始動保留球数NBが「0」よりも多い場合に設定される変動表示時間よりも長く、上記状況においてリーチ発生である場合に設定される変動表示時間よりも短くなるよう設定されている。本構成によれば、上記状況においてリーチ非発生且つ第2始動保留球数NBが「0」である場合に設定される変動表示時間が、上記状況においてリーチ非発生且つ第2始動保留球数NBが「0」よりも多い場合に設定される変動表示時間よりも長くなるよう設定されているため、サポートモードが高頻度サポートモードである場合に、上作動口23への入賞を契機とした遊技回が開始される前に、第2保留用エリアRbに保留情報が格納される確率を高くすることが可能となる。これにより、高頻度サポートモードである状況において、上作動口23への入賞を契機とした遊技回が発生する確率を低くすることが可能となる。さらに、本構成によれば、上記状況においてリーチ非発生且つ第2始動保留球数NBが「0」である場合に設定される変動表示時間が、上記状況においてリーチ発生である場合に設定される変動表示時間よりも短くなるよう設定されている。上述したように、リーチ発生である場合は大当たり当選となる可能性があるため大当たり当選に期待が持てるが、リーチ非発生である場合は大当たり当選となることがないため、大当たり当選に期待が持てない。ここで、上記状況においてリーチ非発生且つ第2始動保留球数NBが「0」である場合に設定される変動表示時間が、上記状況においてリーチ発生である場合に設定される変動表示時間よりも長い構成とすると、大当たり当選とならないにもかかわらず、当該演出が終了するまでに要する時間が長くなることに対して苛立ちを感じてしまう。その点、本構成によれば、上記状況においてリーチ非発生且つ第2始動保留球数NBが「0」である場合に設定される変動表示時間が、上記状況においてリーチ発生である場合に設定される変動表示時間よりも短くなるよう設定されているため、大当たり当選に期待が持てない演出が長期間発生することを阻止することが可能となる。これにより、大当たり当選に期待が持てない演出が長期間発生することに対して遊技者が苛立ちを感じてしまうことを阻止することが可能となる。
第1保留用エリアRa及び第2保留用エリアRbにそれぞれ255個まで保留情報を格納することができる。ここで、上記第1保留用エリアRa及び上記第2保留用エリアRbに保留記憶可能な数が、容易に到達可能な数に設定されている構成とすると、上作動口23又は下作動口24への入賞が発生したにもかかわらず、上記第1保留用エリアRa又は上記第2保留用エリアRbに保留情報を格納することができない状況が発生する頻度が高くなる可能性がある。その点、本構成によれば、上記第1保留用エリアRa及び上記第2保留用エリアRbに保留記憶可能な数が255個に設定されているため、当該保留記憶可能な数まで保留情報を取得できる可能性は低い。これにより、上作動口23又は下作動口24への入賞が発生した際に、上記第1保留用エリアRa又は上記第2保留用エリアRbに保留情報を格納することができないといった状況が発生する頻度を低くすることが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態はラウンド数を加算するか否かを決定するための構成が第1の実施形態と相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<遊技状態移行処理>
通常処理(図12)のステップS404にて実行される遊技状態移行処理について図24を参照しながら説明する。図24は第2の実施形態における主制御装置60のMPU62にて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。
まずステップS1601〜ステップS1607の処理はステップS901〜ステップS907の処理と同様である。ステップS1604にて否定判定した場合、ステップS1608にて大当たり当選個数特定処理を実行する。当該大当たり当選個数特定処理について図25を参照しながら説明する。図25は主制御装置60のMPU62にて実行される大当たり当選個数特定処理を示すフローチャートである。
まずステップS1701〜ステップS1705の処理はステップS1001〜ステップS1005の処理と同様である。ステップS1703の処理を実行した場合、又はステップS1705の処理を実行した場合、ステップS1706にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1大当たり個数カウンタ及び第2大当たり個数カウンタが「0」であるか否かを判定する。上記第1大当たり個数カウンタとは、主制御装置60のMPU62にてラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした第1保留用エリアRaの保留エリアRa1〜Ra255に格納された保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報がどのくらい含まれているのかを特定するためのカウンタである。また、上記第2大当たり個数カウンタとは、主制御装置60のMPU62にてラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした第2保留用エリアRbの保留エリアRb1〜Rb254に格納された保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報がどのくらい含まれているのかを特定するためのカウンタである。ステップS1706にて肯定判定した場合、そのまま本大当たり当選個数特定処理を終了する。
一方、ステップS1706にて否定判定した場合、ステップS1707にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1大当たり個数カウンタが「0」よりも大きいか否かを判定する。
ステップS1707にて肯定判定した場合、ステップS1708にて第1加算抽選テーブルをROM63からRAM64に読み出す。一方、ステップS1707にて否定判定した場合、ステップS1709にて第2加算抽選テーブルをROM63からRAM64に読み出す。
上記第1加算抽選テーブル及び上記第2加算抽選テーブルについて図26を参照しながら説明する。上記第1加算抽選テーブル及び上記第2加算抽選テーブルは、加算当選又は加算非当選となる結果と、抽選用カウンタの数値範囲とが1対1に対応させて設定されている。当該抽選用カウンタは、ラウンド数を加算するか否かの抽選結果を特定する上で用いられるカウンタであり、例えば0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後「0」に戻る構成となっている。図26(a)は第1加算抽選テーブルを説明するための説明図であり、(b)は第2加算抽選テーブルを説明するための説明図である。
図26(a)に示すように、第1加算抽選テーブルの場合、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1大当たり個数カウンタが「1」の時、加算当選となる確率が50%に設定されており、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1大当たり個数カウンタが「2」の時、加算当選となる確率が60%に設定されており、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1大当たり個数カウンタが「3」の時、加算当選となる確率は80%に設定されており、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1大当たり個数カウンタが「4」以上の時、加算当選となる確率は90%に設定されている。
図26(b)に示すように、第2加算抽選テーブルの場合、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2大当たり個数カウンタが「1」の時、加算当選となる確率が70%に設定されており、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2大当たり個数カウンタが「2」の時、加算当選となる確率が80%に設定されており、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2大当たり個数カウンタが「3」の時、加算当選となる確率は90%に設定されており、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2大当たり個数カウンタが「4」以上の時、加算当選となる確率は99%に設定されている。
本実施形態では、上記第1加算抽選テーブル又は上記第2加算抽選テーブルを参照して、ラウンド数を加算するか否かの抽選処理が行われ、当該抽選処理において加算当選となった場合、ラウンド数が加算される。当該構成によれば、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることに期待させるとともに、ラウンド数を加算するか否かの抽選処理において加算当選となることにも期待させることが可能となる。
ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報の中に大当たり当選となる保留情報が含まれている数が多い程、ラウンド数を加算するか否かの抽選処理にて加算当選となる確率が高くなるよう設定されている。遊技者はラウンド数が加算されることに期待していることが想定されるため、当該構成とすることにより、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている数が多いことに対して恩恵を付与することが可能となる。
第1加算抽選テーブルと、第2加算抽選テーブルとにおいて、大当たり当選となる保留情報の数毎に比較した場合、第2加算抽選テーブルの方が第1加算抽選テーブルよりもラウンド数を加算するか否かの抽選処理において加算当選となる確率が高くなるよう設定されている。当該構成によれば、当否抽選モードが高確率モードであることの有利性を担保することが可能となる。
加算当選となる確率が100%に設定されていない。本実施形態では、詳細については後述するが、ラウンド数を加算するか否かの抽選処理が行われ、当該抽選処理において加算当選となった場合、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報が「0」クリアされる。ここで、遊技者の中には大当たり当選に対応した遊技回において表示画面G上に表示される演出を見たいと考えている遊技者も存在していることが考えられる。この場合、加算当選となる確率が100%に設定されている構成とすると、上記大当たり当選に対応した遊技回において表示画面G上に表示される演出を見る回数が減少してしまう。その点、本構成によれば、加算当選となる確率が100%に設定されていないため、大当たり当選に対応した保留情報が「0」クリアされてしまう回数が減少する。これにより、大当たり当選に対応した遊技回において表示画面G上に表示される演出が発生する回数が減少し過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。
ここで、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1大当たり個数カウンタ及び第2大当たり個数カウンタにおける加算当選となる確率が上記確率に設定されていることに限定されることはなく、同一の加算抽選テーブルで比較した場合、第1大当たり個数カウンタ及び第2大当たり個数カウンタの値が大きくなる程、加算当選確率が高くなり、第1加算抽選テーブルと、第2加算抽選テーブルとを比較した場合、第2加算抽選テーブルの方が第1加算抽選テーブルよりも同一の大当たり個数において、加算当選となる確率が高くなるのであれば任意である。
大当たり当選個数特定処理(図25)の説明に戻り、ステップS1708の処理を実行した場合、又はステップS1709の処理を実行した場合、ステップS1710にて抽選処理を実行する。具体的には、RAM64において定期的(例えば2msec)に更新される抽選用カウンタの値を読み出して、当該抽選用カウンタの値をRAM64に読み出されたいずれかの加算抽選テーブルに対して照合する。
加算当選となった場合(ステップS1711:YES)、ステップS1712にてRAM64の加算当選フラグに「1」をセットして、本大当たり当選個数特定処理を終了する。当該加算当選フラグとは、主制御装置60のMPU62にてラウンド数を加算するか否かの抽選処理において加算当選となったことを特定するためのフラグである。
一方、ステップS1711にて否定判定した場合、ステップS1713にてRAM64の保留内通常大当たりフラグ又は保留内確変大当たりフラグに「1」がセットされている場合、「1」がセットされているフラグを「0」クリアして本大当たり当選個数特定処理を終了する。上記保留内通常大当たりフラグとは、主制御装置60のMPU62にて低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理を行うことを特定するためのフラグであり、上記保留内確変大当たりフラグとは、主制御装置60のMPU62にて高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理を行うことを特定するためのフラグである。
遊技状態移行処理(図24)の説明に戻り、ステップS1608の処理を実行した場合、ステップS1609にてRAM64の加算当選フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
ステップS1609にて否定判定した場合、ステップS1610〜ステップS1612の処理を実行する。当該ステップS1610〜ステップS1612の処理はステップS1605〜ステップS1607の処理と同様である。
本実施形態では、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が存在していたとしても、RAM64の加算当選フラグに「1」がセットされていない場合、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報が「0」クリアされない。これにより、大当たり当選となった際に保留情報の数が減少しなかったとしても保留情報の中に大当たり当選となる保留情報が含まれていることに期待させることが可能となる。
ステップS1609にて肯定判定した場合、ステップS1613にて特別ラウンド数設定処理を実行する。当該特別ラウンド数設定処理では、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1大当たり個数カウンタが「0」よりも大きい且つRAM64の6R通常大当たりフラグ又は6R確変大当たりフラグに「1」がセットされている場合、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに大当たり当選個数を6倍し、当該値に「6」を加算した値をセットする。上記大当たり当選個数は、上記第1大当たり個数カウンタにセットされている値である。
また、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1大当たり個数カウンタが「0」よりも大きい且つRAM64の6R通常大当たりフラグ又は6R確変大当たりフラグに「1」がセットされていない場合、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに大当たり当選個数を6倍し、当該値に「16」を加算した値をセットする。上記大当たり当選個数は、上記第1大当たり個数カウンタにセットされている値である。
また、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2大当たり個数カウンタが「0」よりも大きい且つRAM64の6R通常大当たりフラグ又は6R確変大当たりフラグに「1」がセットされている場合、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに大当たり当選個数を16倍し、当該値に「6」を加算した値をセットする。上記大当たり当選個数は、上記第2大当たり個数カウンタにセットされている値である。
また、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2大当たり個数カウンタが「0」よりも大きい且つRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに大当たり当選個数を16倍し、当該値に「16」を加算した値をセットする。上記大当たり当選個数は、上記第2大当たり個数カウンタにセットされている値である。
RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに値がセットされた場合、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「1000」をセットするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1大当たり個数カウンタ又は第2大当たり個数カウンタを「0」クリアする。
続くステップS1614にて保留情報対応処理を実行する。当該保留情報対応処理では、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった保留情報を「0」クリアするための処理が行われる。具体的には、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった保留情報が、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報である場合、第1始動保留球数NAを「0」クリアするとともに、第1保留用エリアRaを「0」クリアする。一方、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった保留情報が、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報である場合、まず第2始動保留球数NBに「1」をセットする。次に、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2判定処理個数カウンタの値に対応した保留エリアRb〜Rb254よりも上位の保留エリアRb2〜Rb255以外の保留エリアRb1〜Rb254を「0」クリアするとともに、第2保留用エリアRbにおいてラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とはならなかった保留情報を第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1にシフトする。
ステップS1606の処理を実行した場合、ステップS1607の処理を実行した場合、ステップS1611の処理を実行した場合、ステップS1612の処理を実行した場合、又はステップS1614の処理を実行した場合、ステップS1615の処理を実行する。当該ステップS1615の処理はステップS912の処理と同様である。
一方、ステップS1601にて肯定判定した場合、ステップS1616〜ステップS1619の処理を実行する。当該ステップS1616〜ステップS1619の処理はステップS913〜ステップS916の処理と同様である。
ステップS1619の処理を実行した場合、ステップS1620にて各種フラグを「0」クリアして、本遊技状態移行処理を終了する。具体的には、6R通常大当たりフラグ、6R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグ、保留内通常大当たりフラグ、保留内確変大当たりフラグ、及び加算当選フラグのうち、「1」がセットされているフラグを「0」クリアする。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、第1加算抽選テーブル又は第2加算抽選テーブルを参照して、ラウンド数を加算するか否かの抽選処理が行われ、当該抽選処理において加算当選となった場合、ラウンド数が加算される。当該構成によれば、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることに期待させるとともに、ラウンド数を加算するか否かの抽選処理において加算当選となることにも期待させることが可能となる。
ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報の中に大当たり当選となる保留情報が含まれている数が多い程、ラウンド数を加算するか否かの抽選処理にて加算当選となる確率が高くなるよう設定されている。遊技者はラウンド数が加算されることに期待していることが想定されるため、当該構成とすることにより、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている数が多いことに対して恩恵を付与することが可能となる。
第1加算抽選テーブルと、第2加算抽選テーブルとにおいて、大当たり当選となる保留情報の数毎に比較した場合、第2加算抽選テーブルの方が第1加算抽選テーブルよりもラウンド数を加算するか否かの抽選処理において加算当選となる確率が高くなるよう設定されている。当該構成によれば、当否抽選モードが高確率モードであることの有利性を担保することが可能となる。
加算当選となる確率が100%に設定されていない。また、本実施形態では、ラウンド数を加算するか否かの抽選処理が行われ、当該抽選処理において加算当選となった場合、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報が「0」クリアされる。ここで、遊技者の中には大当たり当選に対応した遊技回において表示画面G上に表示される演出を見たいと考えている遊技者も存在していることが考えられる。この場合、加算当選となる確率が100%に設定されている構成とすると、上記大当たり当選に対応した遊技回において表示画面G上に表示される演出を見る回数が減少してしまう。その点、本構成によれば、加算当選となる確率が100%に設定されていないため、大当たり当選に対応した保留情報が「0」クリアされてしまう回数が減少する。これにより、大当たり当選に対応した遊技回において表示画面G上に表示される演出が発生する回数が減少し過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。
ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が存在していたとしても、RAM64の加算当選フラグに「1」がセットされていない場合、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報が「0」クリアされない。これにより、大当たり当選となった際に保留情報の数が減少しなかったとしても保留情報の中に大当たり当選となる保留情報が含まれていることに期待させることが可能となる。
<第2の実施形態の別例>
(1)ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている状況において、ラウンド数を加算するか否かを決定する抽選処理にて加算非当選となった場合、次回の当該抽選処理では加算当選となりやすい又は必ず加算当選となる構成としてもよい。ラウンド数を加算するか否かを決定する抽選処理にて加算非当選となることが連続して発生した場合、遊技者はそのことに対して苛立ちを感じてしまう可能性がある。その点、本構成とすることにより、ラウンド数を加算するか否かを決定する抽選処理において、加算非当選となることを連続して発生しにくくさせる、又は連続して発生してしまうことを阻止することが可能となる。これにより、上記ラウンド数を加算するか否かを決定する抽選処理において加算非当選となったことに対する苛立ちが蓄積されてしまうことを阻止することが可能となる。
(2)ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報の中に、大当たり当選に対応した保留情報が複数含まれている場合、当該保留情報の当否判定処理において大当たり結果となる度にラウンド数を加算するか否かを決定する抽選処理が実行される構成としてもよい。また、この場合、ラウンド数を加算するか否かを決定する抽選処理において、加算非当選となる回数が連続して発生する程、当該抽選処理において加算当選となる確率が高くなる構成としてもよい。当該構成によれば、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報の中に、大当たり当選に対応した保留情報が含まれている数が多い状況において、ラウンド数が加算されないという状況が発生してしまう頻度を低くすることが可能となる。
(3)ラウンド数を加算するか否かを決定する抽選処理において、加算当選となる確率が大当たり当選に対応した遊技回が開始された段階において取得されている保留情報の数に依存している構成としてもよい。具体的には、大当たり当選に対応した遊技回が開始された段階において取得されている保留情報の数が多い程、上記抽選処理において加算当選となる確率が高くなる構成としてもよい。
開閉実行モードが終了してから消化された遊技回の回数が多くなる程、ラウンド数を加算するか否かを決定する抽選処理において加算当選となる確率が高くなる構成としてもよい。当該構成によれば、開閉実行モードが終了してから消化された遊技回の回数が多い状況であっても、遊技者に遊技を継続して行わせることが可能となる。
(4)ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留用エリアRa,Rbと、ラウンド数を加算するか否かを決定する抽選処理の対象となる保留用エリアRa,Rbとが相違している構成としてもよい。当該構成によれば、どちらか一方の保留用エリアRa,Rbではなく、第1保留用エリアRaと、第2保留用エリアRbとの両方に保留情報を格納させたいと思わせることが可能となる。
(5)保留情報を取得したタイミングで当否判定処理が行われ、当該当否判定処理において大当たり当選となった場合、ラウンド数を加算するか否かを決定する抽選処理が行われる構成としてもよい。当該構成において、大当たり当選に対応した遊技回が実行されるまで、表示画面G上にてラウンド数が加算されるか否かに対応した演出を表示させる構成としてもよい。当該構成によれば、遊技者をラウンド数が加算されるか否かに注目させることが可能となる。また、当該構成において、上記ラウンド数を加算するか否かを決定する抽選処理において加算当選となった場合、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた大当たり個数カウンタを1加算し、当該大当たり個数カウンタの値に対応したラウンド数がRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCにセットされる。
(6)ラウンド数を加算するか否かを決定する抽選処理において、加算非当選となった場合、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報の変動表示時間が短くなりやすい構成としてもよい。当該構成によれば、ラウンド数を加算するか否かを決定する抽選処理において加算非当選となったとしても、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることに対して恩恵を付与することが可能となる。
(7)RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1大当たり個数カウンタの値、又は第2大当たり個数カウンタの値が所定値以上である場合、ラウンド数を加算するか否かを決定する抽選処理において加算当選となる確率が100%に設定されている構成としてもよい。
(8)第1加算抽選テーブルと、第2加算抽選テーブルとで加算当選確率が同一に設定されており、上記第2加算抽選テーブルの方が上記第1加算抽選テーブルよりも一の加算当選確率に対応する大当たり当選となる保留情報の数が多くなるよう設定されている構成としてもよい。具体的には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1大当たり個数カウンタが「1」、又はRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2大当たり個数カウンタが「3」の時、加算当選確率が50%に設定されており、上記第1大当たり個数カウンタが「2」、又は上記第2大当たり個数カウンタが「4」の時、加算当選確率が60%に設定されており、上記第1大当たり個数カウンタが「3」、又は上記第2大当たり個数カウンタが「5」の時、加算当選確率が70%に設定されており、上記第1大当たり個数カウンタが「4」以上、又は上記第2大当たり個数カウンタが「6」以上の時、加算当選確率が90%に設定されている構成としてもよい。ここで、上記第2加算抽選テーブルが参照される場合とは、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留用エリアRa,Rbが第2保留用エリアRbであり、当否抽選モードが高確率モード且つ高頻度サポートモードである。当該高頻度サポートモードである状況において下作動口24への入賞が発生する頻度と、低頻度サポートモードである状況(第1加算抽選テーブルが参照される状況)において上作動口23への入賞が発生する頻度とを比較すると、前者の方が後者に比べて発生する頻度が高い。したがって、上記第2加算抽選テーブルの方が上記第1加算抽選テーブルよりも一の加算当選確率に対応する大当たり当選となる保留情報の数が多くなるよう設定されていることにより、高確率モードの方が低確率モードである場合に比べてラウンド数が加算される頻度が高くなり過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。
<第3の実施形態>
本実施形態は、一度に消化可能な保留情報の数が第1の実施形態と相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<同時消化ボタン120>
本実施形態は、第1保留用エリアRa及び第2保留用エリアRbのうち、いずれかの保留用エリアRa,Rbに格納されている保留情報を同時消化することが可能となっている。当該同時消化とは、1遊技回において複数の保留情報にて当否判定処理が行われ、当該当否判定処理が行われた複数の保留情報が消去されることを意味している。上記同時消化を行う装置について図27を参照しながら説明する。図27は第3の実施形態におけるパチンコ機10の正面図である。
図27に示すように、上側膨出部56に同時消化ボタン120が設けられている。当該同時消化ボタン120は、第1保留用エリアRa又は第2保留用エリアRbに格納されている保留情報を同時消化する際に操作される。
主制御装置60のMPU62の入力側には、同時消化ボタン120の操作を検出するための図示しない同時検出センサが接続されている。上記同時消化ボタン120が操作された場合、同時検出センサはMPU62に対してHIレベル信号を出力し、上記同時消化ボタン120が操作されていない場合、同時検出センサはMPU62に対してLOWレベル信号を出力する。なお、これに限定されることはなく、同時消化ボタン120が操作された場合にLOWレベル信号を出力し、同時消化ボタン120が操作されていない場合にHIレベル信号が出力される構成としてもよく、また同時消化ボタン120が操作されている場合においてのみ電気信号を出力する構成としてもよい。
本実施形態によれば、同時消化ボタン120を操作することによって、第1保留用エリアRa及び第2保留用エリアRbのうち、いずれかの保留用エリアRa,Rbに格納されている保留情報を同時消化させることが可能となる。これにより、遊技時間が限られている遊技者であっても、安心して遊技を行うことが可能となる。
<実行エリアAE>
次に、本実施形態における実行エリアAEについて図28を参照しながら説明する。図28は実行エリアAEについて説明するための説明図である。
図28に示すように、実行エリアAEは第1保留対応エリアAE1〜第255保留対応エリアAE255を備えており、上作動口用表示部33又は下作動口用表示部34の変動表示を開始する際に、第1保留用エリアRaの保留エリアRa1〜Ra255に格納された保留情報、又は第2保留用エリアRbの保留エリアRb1〜Rb255に格納された保留情報を移動させるためのエリアであり、実行エリアAEに格納されている保留情報に基づいて、当否判定などが行われる。
保留用エリアRa,Rbの第n保留エリアに格納された保留情報が実行エリアAEの第n保留対応エリアに格納される。消化する保留個数が1個である場合、第1保留エリアRa1に格納された保留情報を第1保留対応エリアAE1に移動させる。また、保留用エリアRa,Rbに格納されている保留情報を同時消化させる場合、第1保留用エリアRaの保留エリアRa1〜Ra255、又は第2保留用エリアRbの保留エリアRb1〜Rb254に対応した保留対応エリアAE1〜AE255に保留情報を移動させる。これにより、保留用エリアRa,Rbに格納されている複数の保留情報が同時に実行エリアAEにシフトされたとしても、どの保留エリアRa1〜Ra255,Rb1〜Rb254に対応した保留情報であるのかを主制御装置60のMPU62にて特定することが可能となる。
<遊技回制御処理>
通常処理(図12)のステップS403にて実行される遊技回制御処理について図29を参照しながら説明する。図29は主制御装置60のMPU62にて実行される遊技回制御処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1801〜ステップS1803の処理はステップS501〜ステップS503の処理と同様である。ステップS1803にて否定判定した場合、ステップS1804にてRAM64の同時消化フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。当該同時消化フラグとは、主制御装置60のMPU62にて1遊技回において一度に複数の保留情報を消化することを特定するためのフラグである。
ステップS1804にて否定判定した場合、ステップS1805にて第1データ設定処理を実行し、続くステップS1806にて第1変動開始処理を実行する。上記第1データ設定処理はステップS504にて実行されるデータ設定処理と同様の処理であり、上記第1変動開始処理はステップS505にて実行される変動開始処理と同様の処理である。
ステップS1804にて肯定判定した場合、ステップS1807にて同時消化処理を実行する。当該同時消化処理について図30を参照しながら説明する。同時消化処理とは、1遊技回において一度に複数の保留情報を消化する際に行われる処理である。図30は、主制御装置60のMPU62にて実行される同時消化処理を示すフローチャートである。
まずステップS1901にて第2保留用エリアRbの第2保留数記憶エリアNBに格納された値を読み出し、上記第2保留用エリアRbに保留記憶されている第2始動保留球数NBが「2」よりも大きいか否かを判定する。詳細については後述するが、本実施形態ではそれぞれの保留用エリアRa,Rbに格納されている保留情報の数に応じて、同時消化の対象となる保留用エリアRa,Rbが相違する。ステップS1901の処理を設けることにより、主制御装置60のMPU62にて同時消化の対象となる保留用エリアRa,Rbを特定させることが可能となる。
ステップS1901にて否定判定した場合、ステップS1902にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた同時消化個数カウンタに同時消化させる個数をセットする。当該同時消化個数カウンタとは、主制御装置60のMPU62にて同時消化させる個数を特定するためのカウンタである。ステップS1902では具体的に、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた同時消化個数カウンタに第1始動保留球数NAの値をセットする。
続くステップS1903にて第1始動保留球数NAを「0」クリアする。続くステップS1904にて第1保留用エリアRaのデータを全て実行エリアAEに移行する。上述したように、当該実行エリアAEは255個の保留対応エリアAE1〜AE255を備えている。各保留対応エリアAE1〜AE255は、第1保留用エリアRaの各保留エリアRa1〜Ra255、及び第2保留用エリアRbの各保留エリアRb1〜Rb255に対応している。ステップS1904では具体的に、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた同時消化個数カウンタの値を把握して、当該同時消化個数カウンタの値分、第1保留用エリアRaの保留エリアRa1〜Ra255に格納された保留情報を実行エリアAEにおける対応する保留対応エリアAE1〜AE255に移行する。詳細には、例えば第1保留用エリアRaに格納された保留情報を同時消化させる状況において、上記同時消化個数カウンタが「2」の場合、第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1に格納された保留情報を実行エリアAEの第1保留対応エリアAE1に移行し、第1保留用エリアRaの第2保留エリアRa2に格納された保留情報を実行エリアAEの第2保留対応エリアAE2に移行する。
続くステップS1905では第1保留用エリアRaを「0」クリアする。当該処理によって、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報の数が「0」個となる。
ステップS1906にて保留情報消去コマンドを設定する。当該保留情報消去コマンドとは、表示制御装置100のMPU102にて第1保留数表示領域Gaにて表示されている数字の表示を中止するタイミングを特定するためのコマンドである。上記保留情報消去コマンドは、通常処理(図12)のステップS401の処理にて、音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は上記保留情報消去コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。
ここで、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに対応した表示制御装置100の処理について図31を参照しながら説明する。図31は表示制御装置100のMPU102にて実行されるコマンド対応処理を示すフローチャートである。
図31に示すように、表示制御装置100のMPU102は音声発光制御装置90から上記保留情報消去コマンドを受信した場合(ステップS2001:YES)、ステップS2002にてワークRAM104に保留記憶されている第1表示側保留記憶数laN1を「0」クリアする。
続くステップS2003にて第1保留数表示領域Gaの表示を中止する情報をVDP105に送信する。これにより、第1保留数表示領域Gaにて第1保留用エリアRaに格納されていた保留情報の数に対応した数字が表示されなくなる。
同時消化処理(図30)の説明に戻り、ステップS1901にて肯定判定した場合、ステップS1907にてRAM64の下作動口契機フラグに「1」をセットする。当該下作動口契機フラグとは、主制御装置60のMPU62にて下作動口24への入賞を契機として遊技回が開始されたことを特定するためのフラグである。
ステップS1908にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた同時消化個数カウンタに同時消化させる個数をセットする。具体的には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた同時消化個数カウンタに第2始動保留球数NB−1した値をセットする。
ステップS1909にて第2始動保留球数NBに「1」をセットする。続くステップS1910にて第2保留用エリアRbにおいて対象となるデータを実行エリアAEに移行する。具体的には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた同時消化個数カウンタの値を把握して、当該同時消化個数カウンタの値分、第2保留用エリアRbの保留エリアRb1〜Rb254に格納された保留情報を実行エリアAEにおける対応する保留対応エリアAE1〜AE254に移行する。詳細には、例えば第2保留用エリアRbに格納された保留情報を同時消化させる状況(RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされている状況)において、上記同時消化個数カウンタが「2」の場合、第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1に格納された保留情報を実行エリアAEの第1保留対応エリアAE1に移行し、第2保留用エリアRbの第2保留エリアRb2に格納された保留情報を実行エリアAEの第2保留対応エリアAE2に移行する。
続くステップS1911にて第2保留用エリアRbのデータをシフトする。具体的には、第2保留用エリアRbに格納された保留情報を同時消化させる状況において、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた同時消化個数カウンタの値に対応した保留エリアRb1〜Rb254よりも上位の保留エリアRb2〜Rb255以外の保留エリアRb1〜Rb254を「0」クリアし、同時消化の対象外となる保留情報を第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1にシフトさせる。
本実施形態によれば、第2始動保留球数NBが「2」よりも大きい場合、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報のうち、1個の保留情報を残してその他の保留情報が同時消化される。これにより、保留情報を同時消化させた際の開閉実行モードの終了後に、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報が遊技回の実行対象となる確率を高くすることが可能となる。
続くステップS1912にて特別シフト時コマンドを設定する。当該特別シフト時コマンドとは、表示制御装置100のMPU102にて第2保留数表示領域Gbにて表示される数字を「1」にするタイミングを特定するためのコマンドである。上記特別シフト時コマンドは、通常処理(図12)のステップS401の処理にて、音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は上記特別シフト時コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。
図31に示すように、表示制御装置100は音声発光制御装置90のMPU92から上記特別シフト時コマンドを受信した場合(ステップS2004:YES)、ステップS2005にてワークRAM104に保留記憶されている第2表示側保留記憶数lbN1に「1」をセットする。
続くステップS2006にて第2保留数表示領域Gbの表示を「1」にする情報をVDP105に送信する。これにより、第2保留数表示領域Gbにて第2保留用エリアRbに格納されている保留情報の数に対応させて「1」が表示される。
同時消化処理(図30)の説明に戻り、ステップS1906の処理を実行した場合、又はステップS1912の処理を実行した場合、ステップS1913にて同時変動開始処理を実行する。当該同時変動開始処理について、図32を参照しながら説明する。当該同時変動開始処理とは、保留情報を同時消化させる際における変動表示を開始させるための処理である。図32は主制御装置60のMPU62にて実行される同時変動開始処理を示すフローチャートである。
まずステップS2101にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた実行用判定処理個数カウンタを1加算する。当該実行用判定処理個数カウンタは、主制御装置60のMPU62にて保留情報を同時消化させた状況において、当該保留情報にて当否判定処理を行う実行エリアAEの保留対応エリアAE1〜AE255を特定するためのカウンタである。当該実行用判定処理個数カウンタの初期値は「0」に設定されている。
ステップS2102にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた実行用判定処理個数カウンタの値に対応する大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。本実施形態では、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた実行用判定処理個数カウンタの値と、実行エリアAEの保留対応エリアAE1〜AE255とが対応している。具体的には、上記実行用判定処理個数カウンタが「1」の場合、実行エリアAEの第1保留対応エリアAE1が対応しており、上記実行用判定処理個数カウンタが「255」の場合、実行エリアAEの第255保留対応エリアAE255が対応している。ステップS2102では、具体的にRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた実行用判定処理個数カウンタの値に対応した実行エリアAEの保留対応エリアAE1〜AE255に格納された大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。
続くステップS2103にてRAM64の6R確変大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグ又は高確率モードフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS2103にて否定判定した場合、ステップS2104にて低確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS2101にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定する。
ステップS2103にて肯定判定した場合、ステップS2105にて高確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS2101にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定する。
ステップS2104の処理、又はステップS2105の処理において大当たり当選となった場合(ステップS2106:YES)、ステップS2107にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1同時大当たり個数カウンタ又は第2同時大当たり個数カウンタを「1」加算する。上記第1同時大当たり個数カウンタとは、主制御装置60のMPU62にて第1保留用エリアRaに格納されている保留情報を同時消化させた際に含まれている大当たり当選となる保留情報の数を特定するためのカウンタである。上記第2同時大当たり個数カウンタとは、主制御装置60のMPU62にて第2保留用エリアRbに格納されている保留情報を同時消化させた際に含まれている大当たり当選となる保留情報の数を特定するためのカウンタである。ステップS2107では具体的に、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされていない場合は、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1同時大当たり個数カウンタを「1」加算する。また、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされている場合は、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2同時大当たり個数カウンタを「1」加算する。
ステップS2108にて種別判定処理を実行する。種別判定処理では、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた実行用判定処理個数カウンタの値に対応した実行エリアAEの保留対応エリアAE1〜AE255に格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。
そして、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされていない場合は、振分テーブル記憶エリア63bに記憶された上作動口用の振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2の値が、6R通常大当たり結果及び6R確変大当たり結果のうち、いずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。一方、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされている場合は、振分テーブル記憶エリア63bに記憶された下作動口用の振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2の値が、16R通常大当たり結果及び16R確変大当たり結果のうち、いずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。
ステップS2108の処理において6R確変大当たり結果又は16R確変大当たり結果となった場合(ステップS2109:YES)、ステップS2110にてRAM64の6R通常大当たりフラグ又は16R通常大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
ステップS2110にて肯定判定した場合、ステップS2111にてRAM64の6R通常大当たりフラグ及び16R通常大当たりフラグのうち、「1」がセットされているフラグを「0」クリアする。
ステップS2110にて否定判定した場合、ステップS2112にてRAM64の6R確変大当たりフラグ又は16R確変大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS2111の処理を実行した場合、又はステップS2112にて否定判定した場合、ステップS2113にてRAM64の6R確変大当たりフラグ及び16R確変大当たりフラグのうち、上記ステップS2108にて実行された種別判定処理の処理結果に対応したフラグに「1」をセットする。
一方、ステップS2109にて否定判定した場合、ステップS2114にてRAM64の6R確変大当たりフラグ又は16R確変大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS2114にて肯定判定した場合、ステップS2115にてRAM64の6R確変大当たりフラグ及び16R確変大当たりフラグのうち、「1」がセットされているフラグを「0」クリアする。
ステップS2114にて否定判定した場合、ステップS2116にてRAM64の6R通常大当たりフラグ又は16R通常大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS2115の処理を実行した場合、又はステップS2116にて否定判定した場合、ステップS2117にてRAM64の6R通常大当たりフラグ及び16R通常大当たりフラグのうち、上記ステップS2108にて実行された種別判定処理の処理結果に対応したフラグに「1」をセットする。
ステップS2106にて否定判定した場合、ステップS2112にて肯定判定した場合、ステップS2113の処理を実行した場合、ステップS2116にて肯定判定した場合、又はステップS2117の処理を実行した場合、ステップS2118にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた実行用判定処理個数カウンタの値と、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた同時消化個数カウンタの値とが同一であるか否かを判定する。ステップS2118にて否定判定した場合、ステップS2101〜ステップS2117の処理を再度実行する。
ステップS2118にて肯定判定した場合、ステップS2119にて同時消化判定後処理を実行する。当該同時消化判定後処理について図33を参照しながら説明する。当該同時消化判定後処理は、保留情報が同時消化された後に、停止結果や当否結果を表示するまでの時間を設定するために行われる。図33は主制御装置60のMPU62にて実行される同時消化判定後処理を示すフローチャートである。
まずステップS2201にてRAM64の6R通常大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、6R確変大当たりフラグ、又は16R確変大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
ステップS2201にて肯定判定した場合、ステップS2202にて大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされていない場合は、今回の変動開始に係る遊技回において上作動口用表示部33に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM63に予め記憶されている第1大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM64に記憶する。当該第1大当たり結果用の停止結果テーブルには、上作動口用表示部33に停止表示される絵柄の態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違されて設定されており、ステップS2202では特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の態様の情報をRAM64に記憶する。
一方、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされている場合は、今回の変動開始に係る遊技回において下作動口用表示部34に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM63に予め記憶されている第2大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM64に記憶する。当該第2大当たり結果用の停止結果テーブルには、下作動口用表示部34に停止表示される絵柄の態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違されて設定されており、ステップS2202では特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の態様の情報をRAM64に記憶する。
ステップS2201にて否定判定した場合、ステップS2203にて外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされていない場合、今回の変動開始に係る遊技回において上作動口用表示部33に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報をROM63に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM64に記憶する。一方、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされている場合、今回の変動開始に係る遊技回において下作動口用表示部34に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報をROM63に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM64に記憶する。
ステップS2202の処理を実行した場合、又はステップS2203の処理を実行した場合、ステップS2204にて当否結果表示時間の設定処理を実行する。具体的には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタに対応する値をセットする。当該変動表示時間カウンタにセットされる値は1種類に設定されている。具体的には、当該変動表示時間カウンタに「2500」がセットされる。同時消化させた場合において上記変動表示時間カウンタにセットされる値は、保留情報を1個消化させる場合において設定されることはない。
続くステップS2205にて変動用コマンド及び種別コマンドを設定する。当該変動用コマンドには、変動表示時間の情報が含まれている。上述したように、同時消化させた場合において上記変動表示時間カウンタにセットされる値は、保留情報を1個消化させる場合において設定されることはないため、音声発光制御装置90は上記変動表示時間の情報から保留情報が同時消化されたか否かを特定することが可能となる。上記種別コマンドには、同時消化した保留情報の中に大当たり当選となる保留情報が含まれている場合、開閉実行モードが終了した後に当否抽選モードが高確率モードに移行する場合は、当否抽選モードが高確率モードに移行する情報が含まれ、開閉実行モードが終了した後に当否抽選モードが低確率モードに移行する場合は、当否抽選モードが低確率モードに移行する情報が含まれる。
ステップS2205にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS401にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、開閉実行モードが終了した後に当否抽選モードが低確率モード及び高確率モードのうち、いずれであるか否かを判定する。
開閉実行モードが終了した後に当否抽選モードが低確率モードとなる場合(RAM64の6R通常大当たりフラグ又は16R通常大当たりフラグに「1」がセットされている場合)、一の有効ラインL1〜L5上に同一の偶数図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、偶数図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。
また、開閉実行モードが終了した後に当否抽選モードが高確率モードとなる場合(RAM64の6R確変大当たりフラグ又は16R確変大当たりフラグに「1」がセットされている場合)、一の有効ラインL1〜L5上に同一の奇数図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、奇数図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。
また、同時消化した保留情報の当否結果が全て外れ結果である場合、一の有効ラインL1〜L5上に同一の図柄の組み合わせが停止表示されない停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。
本実施形態では、保留情報を同時消化させた場合、予告演出やリーチ演出が発生することはないため、当該予告演出や当該リーチ演出を決定する処理は行われない。
次に、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、変動開始に係る遊技回の演出パターンを決定する。この場合、音声発光制御装置90のROM93に予め記憶されている演出用のテーブルを参照することで、演出の内容を選択する。当該演出の内容について具体的に説明する。
同時消化した保留情報の当否結果に関係なく、同時消化に対応した遊技回が開始された場合、表示画面G上にて図柄の変動表示が開始される。開閉実行モードが終了した後に当否抽選モードが低確率モードとなる場合は、一の有効ラインL1〜L5上に同一の偶数図柄が停止表示されたタイミングで表示画面G上にて「ラッキー」と表示される。また、開閉実行モードが終了した後に当否抽選モードが高確率モードとなる場合は、一の有効ラインL1〜L5上に同一の奇数図柄が停止表示されたタイミングで表示画面G上にて「スーパーラッキー」と表示される。当否判定処理において高確率モード用の当否テーブルを参照した方が、当該当否判定処理において低確率モード用の当否テーブルを参照するよりも大当たり当選となりやすいため、閉実行モードが終了した後に当否抽選モードが高確率モードとなる場合は表示画面G上にて「ラッキー」よりも幸運な「スーパーラッキー」と表示される。
また、同時消化した保留情報の当否結果が全て外れ結果である場合は、一の有効ラインL1〜L5上に同一ではない図柄が停止表示されたタイミングで表示画面G上にて「残念」と表示される。
音声発光制御装置90のMPU92では、決定した演出パターンに従って、変動開始に係る遊技回における表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
次に、停止結果に対応した停止結果コマンドと、変動開始に係る遊技回の演出パターンに対応したパターンコマンドを表示制御装置100に送信する。
表示制御装置100のMPU102では、その受信した停止結果コマンド及びパターンコマンドに基づいて、変動開始に係る遊技回用の演出を図柄表示装置31にて行うためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出し、そのデータテーブルに従って予め定められた画像更新タイミングとなる度に(例えば、20msec周期で)、VDP105に対して描画リストを出力する。これにより、図柄表示装置31では音声発光制御装置90のMPU92にて決定された演出パターンに従って、遊技回用の演出が実行されるとともに、当該MPU92にて決定された停止結果が最終的に停止表示される。
本実施形態では、保留情報を同時消化させた場合、当該同時消化させた保留情報における全ての停止結果が表示されるのではなく、1つの停止結果だけが表示される。具体的には、保留情報を同時消化させた場合に、開閉実行モード終了後の当否抽選モードが低確率モードとなる場合、有効ラインL1〜L5上に同一の偶数図柄の組み合わせが成立する停止結果が表示され、保留情報を同時消化させた場合に、開閉実行モード終了後の当否抽選モードが高確率モードとなる場合、有効ラインL1〜L5上に同一の奇数図柄の組み合わせが成立する停止結果が表示され、同時消化した保留情報の当否結果が全て外れ結果である場合、一の有効ラインL1〜L5上に同一の図柄の組み合わせが停止表示されない停止結果が表示される。これにより、保留情報が同時消化された状況において、開閉実行モード終了後における当否抽選モードの種類を遊技者に解り易く報知することが可能となる。
続くステップS2206にて表示部33,34において絵柄の変動表示を開始させた後に、本変動開始処理を終了する。具体的には、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされていない場合は、上作動口用表示部33において絵柄の変動表示を開始させ、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされている場合は、下作動口用表示部34において絵柄の変動表示を開始させる。
同時変動開始処理(図32)の説明に戻り、ステップS2119の処理を実行した後は、ステップS2120にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた実行用判定処理個数カウンタ及びRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた同時消化個数カウンタを「0」クリアして、本同時変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図29)の説明に戻り、ステップS1807の処理を実行した後は、ステップS1808にてRAM64の同時消化フラグを「0」クリアする。当該処理にてRAM64の同時消化フラグが「0」クリアされるため、保留情報を同時消化させている状況においても、同時消化ボタン120が操作された場合にRAM64の同時消化フラグに「1」をセットすることが可能となる。
一方、ステップS1802にて肯定判定した場合、ステップS1809にて遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。
ステップS1809にて否定判定した場合、ステップS1810にて同時消化ボタン120が操作されたか否かを判定する。当該同時消化ボタン120は、第1保留用エリアRa及び第2保留用エリアRbのうち、いずれかの保留用エリアRa,Rbに格納されている保留情報を同時消化する際に操作されるボタンである。具体的に、当該処理では図示しない同時検出センサから受信している信号がLOWレベル信号からHIレベル信号に切り換わったか否かを判定する。
ステップS1810にて肯定判定した場合、ステップS1811にて第1始動保留球数NAが「1」よりも大きい且つ第2始動保留球数NBが「0」、又は第2始動保留球数NBが「2」よりも大きいか否かを判定する。本実施形態では、第1始動保留球数NAが「1」よりも大きい且つ第2始動保留球数NBが「0」である状況、又は第2始動保留球数NBが「2」よりも大きい状況でしか、保留情報を同時消化させることができない。本実施形態では、第1始動保留球数NAが「1」よりも大きい且つ第2始動保留球数NBが「1〜2」である場合、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報を同時消化させることができない。ここで、本実施形態は第1の実施形態と同様に、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報よりも第2保留用エリアRbに格納されている保留情報が先に消化される構成となっている。当該構成において、第1始動保留球数NAが「1」よりも大きい且つ第2始動保留球数NBが「1〜2」である状況において、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報を同時消化させることができてしまうと、第2保留用エリアRbに保留情報が格納されている状況において、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報が先に消化されてしまう。その点、本構成によれば、第1始動保留球数NAが「1」よりも大きい且つ第2始動保留球数NBが「1〜2」である場合、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報を同時消化させることができない構成となっているため、第2保留用エリアRbに保留情報が格納されている状況において、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報が先に消化されてしまわないようにしながら、保留情報を同時消化させることが可能となる。
ステップS1811にて肯定判定した場合、ステップS1812にてRAM64の同時消化フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。上述したように、当該同時消化フラグとは主制御装置60のMPU62にて1遊技回において一度に複数の保留情報を消化することを特定するためのフラグである。
ステップS1812にて否定判定した場合、ステップS1813にてRAM64の同時消化フラグに「1」をセットする。続くステップS1814にて第1始動保留球数NAが「1」よりも大きい且つ第2始動保留球数NBが「0」であるか否かを判定する。
ステップS1814にて肯定判定した場合、ステップS1815にて第1同時消化コマンドを設定する。当該第1同時消化コマンドとは、表示制御装置100のMPU102にて第1始動保留球数NAが「1」よりも大きい且つ第2始動保留球数NBが「0」である状況において、同時消化ボタン120が操作されたタイミングであることを特定するためのコマンドである。上記第1同時消化コマンドは、通常処理(図12)のステップS401の処理にて、音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は上記第1同時消化コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。
図31に示すように、表示制御装置100は音声発光制御装置90のMPU92から上記第1同時消化コマンドを受信した場合(ステップS2007:YES)、ステップS2008にて第1同時消化画像を表示させる情報をVDP105に送信する。これにより、表示画面G上にて第1同時消化画像が表示される。具体的には、表示画面G上部にて「次回の変動は同時消化かも」と表示され、当該画像とは別に表示画面G下部にて「下作動口24への入賞が発生した場合、下作動口24への入賞に対応した保留情報を3個以上にせよ」と表示される。本実施形態では、上述したように、第1始動保留球数NAが「1」よりも大きい且つ第2始動保留球数NBが「1〜2」である場合、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報において同時消化が行われない。本構成によれば、第1始動保留球数NAが「1」よりも大きい且つ第2始動保留球数NBが「0」である場合に、同時消化ボタン120が操作された状況において、下作動口24への入賞が発生した場合、下作動口24への入賞に対応した保留情報を3個以上としないと保留情報が同時消化されないということを遊技者に特定させることが可能となる。
遊技回制御処理(図29)の説明に戻り、ステップS1814にて否定判定した場合、ステップS1816にて第2同時消化コマンドを設定する。当該第2同時消化コマンドとは、表示制御装置100のMPU102にて第2始動保留球数NBが「2」よりも大きい状況において、同時消化ボタン120が操作されたタイミングであることを特定するためのコマンドである。上記第2同時消化コマンドは、通常処理(図12)のステップS401の処理にて、音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は上記第2同時消化コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。
図31に示すように、表示制御装置100は音声発光制御装置90のMPU92から上記第2同時消化コマンドを受信した場合(ステップS2009:YES)、ステップS2010にて第2同時消化画像を表示させる情報をVDP105に送信する。これにより、表示画面G上にて第2同時消化画像が表示される。具体的には、表示画面G上にて「次回の変動は同時消化」という画像が表示される。本構成によれば、次回の変動が必ず同時消化されるということを遊技者に特定させることが可能となる。
遊技回制御処理(図29)の説明に戻り、ステップS1812にて肯定判定した場合、ステップS1817にてRAM64の同時消化フラグを「0」クリアする。続くステップS1818にて同時消化解除コマンドを設定する。当該同時消化解除コマンドとは、表示制御装置100のMPU102にて表示画面G上にて表示された第1同時消化画像又は第2同時消化画像の表示を中止するタイミングを特定するためのコマンドである。上記同時消化解除コマンドは、通常処理(図12)のステップS401の処理にて、音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は上記同時消化解除コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。
図31に示すように、表示制御装置100は音声発光制御装置90のMPU92から上記同時消化解除コマンドを受信した場合(ステップS2011:YES)、ステップS2012にて第1又は第2同時消化画像の表示を中止させる情報をVDP105に送信する。これにより、表示画面G上にて第1又は第2同時消化画像の表示が中止される。
本実施形態によれば、遊技回の変動表示時間が経過するまでの間であれば、保留情報を同時消化させるか否かを変更することが可能となる。ここで、保留情報を同時消化させるか否かの変更ができない構成とすると、例えば同時消化ボタン120を間違えて操作してしまった場合、保留情報を同時消化したくなくても保留情報が同時消化されてしまう。その点、本構成によれば、遊技回の変動表示時間が経過するまでの間であれば、保留情報を同時消化させるか否かを変更することができる。これにより、遊技者の希望通りに保留情報を消化させることが可能となる。
遊技回制御処理(図29)の説明に戻り、ステップS1810にて否定判定した場合、ステップS1811にて否定判定した場合、ステップS1815の処理を実行した場合、ステップS1816の処理を実行した場合、又はステップS1818の処理を実行した場合、ステップS1819にて変動表示用処理を実行する。当該変動表示用処理では、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされていない場合、上作動口用表示部33における表示態様を変更し、RAM64の下作動口契機フラグに「1」がセットされている場合、下作動口用表示部34における表示態様を変更する。
一方、ステップS1809にて肯定判定した場合、ステップS1820〜ステップS1823の処理を実行する。当該ステップS1820〜ステップS1823の処理はステップS508〜ステップS511の処理と同様である。
ステップS1822にて否定判定した場合、又はステップS1823の処理を実行した場合、ステップS1824〜ステップS1826の処理を実行する。ここで、変動表示が終了した際に第1始動保留球数NAが「1」よりも大きい且つ第2始動保留球数NBが「1〜2」である状況において、RAM64の同時消化フラグに「1」がセットされている場合、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報を対象とした同時消化が行われてしまう。上記ステップS1824〜ステップS1826の処理では、上記状況においてRAM64の同時消化フラグに「1」がセットされている場合、当該RAM64の同時消化フラグを「0」クリアする処理が行われる。
まずステップS1824にて第1始動保留球数NAが「1」よりも大きい且つ第2始動保留球数NBが「1〜2」であるか否かを判定する。ステップS1824にて否定判定した場合、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
ステップS1824にて肯定判定した場合、ステップS1825にてRAM64の同時消化フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS1825にて否定判定した場合、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
ステップS1825にて肯定判定した場合、ステップS1826にてRAM64の同時消化フラグを「0」クリアして、本遊技回制御処理を終了する。本構成によれば、第1始動保留球数NAが「1」よりも大きい且つ第2始動保留球数NBが「1〜2」である状況において、RAM64の同時消化フラグに「1」がセットされていたとしても、変動表示の終了時にRAM64の同時消化フラグが「0」クリアされる。これにより、第2保留用エリアRbに保留情報が格納されている状況において、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報が同時消化されてしまうことを阻止することが可能となる。
<遊技状態移行処理>
通常処理(図12)のステップS404の処理にて実行される遊技状態移行処理について図34を参照しながら説明する。図34は主制御装置60のMPU62にて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。
まずステップS2301〜ステップS2303の処理はステップS901〜ステップS903の処理と同様である。ステップS2303にて肯定判定した場合、ステップS2304にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1同時大当たり個数カウンタが「0」よりも大きいか否かを判定する。当該第1同時大当たり個数カウンタとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて第1保留用エリアRaに格納されている保留情報を同時消化させた際に含まれている大当たり当選となる保留情報の数を特定するためのカウンタである。
ステップS2304にて肯定判定した場合、ステップS2305にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに大当たり当選個数を6倍した値をセットする。当該大当たり当選個数は、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1同時大当たり個数カウンタにセットされた値である。
また、ステップS2305ではRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機期間として「1000」をセットする。続くステップS2306にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1同時大当たり個数カウンタを「0」クリアする。
一方、ステップS2304にて否定判定した場合、ステップS2307にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに大当たり当選個数を16倍した値をセットする。当該大当たり個数は、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2同時大当たり個数カウンタにセットされた値である。
また、ステップS2307ではRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機期間として「1000」をセットする。続くステップS2308にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2同時大当たり個数カウンタを「0」クリアする。
本実施形態によれば、保留情報を同時消化させた状況において、当該同時消化した保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、当該大当たり当選となった保留情報の数に応じてラウンド数が加算される。保留情報を同時消化させるには同時消化ボタン120を操作する必要がある。したがって、遊技者に同時消化ボタン120を積極的に操作させることが可能となる。
保留情報の中に大当たり当選となる保留情報が複数存在している状況において、遊技者によって同時消化ボタン120が操作されることにより、ラウンド数が加算される。つまり、上記状況において、遊技者によって同時消化ボタン120が操作されないと、ラウンド数が加算されない。したがって、当該構成とすることにより、ラウンド数が加算された場合に、遊技者に優越感を付与することが可能となる。
ステップS2306の処理を実行した場合、又はステップS2308の処理を実行した場合、ステップS2309にてオープニングコマンドを設定して、本遊技状態移行処理を終了する。当該オープニングコマンドは通常処理(図12)におけるステップS401にて、音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62から上記オープニングコマンドを受信した場合、開閉実行モード用の演出の設定処理を実行する。当該設定した演出パターンに従って、開閉実行モードにおける表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
音声発光制御装置90は上記開閉実行モード用の演出の設定処理の処理結果に対応した開閉実行モード用コマンドを表示制御装置100に送信する。当該表示制御装置100では、受信した開閉実行モード用コマンドに基づいて、今回の開閉実行モード用の演出の図柄表示装置31にて行うためデータテーブルをプログラムROM103から読み出し、そのデータテーブルに従って予め定められた画像更新タイミングとなる度に(例えば20msec周期で)、VDP105に対して描画リストを出力する。これにより、音声発光制御装置90のMPU92にて決定された演出パターンに従って開閉実行モード用の演出が実行される。
ステップS2301にて肯定判定した場合、ステップS2310〜ステップS2312の処理はステップS913〜ステップS915の処理と同様である。ステップS2312にて肯定判定した場合、ステップS2313にて開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。具体的には、RAM64の6R確変大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグ、又は高確率モードフラグに「1」がセットされているか否かを判定し、RAM64の高確率モードフラグに「1」がセットされていない場合、RAM64の高確率モードフラグ及び高頻度サポートフラグに「1」をセットする。また、RAM64の6R通常大当たりフラグ又は16R通常大当たりフラグに「1」がセットされている場合、RAM64の高確率モードフラグに「1」がセットされているか否かを判定し、RAM64の高確率モードフラグに「1」がセットされている場合、RAM64の高確率モードフラグ及び高頻度サポートフラグを「0」クリアする。
ステップS2313の処理を実行した場合、ステップS2314にて各種フラグを「0」クリアして、本遊技状態移行処理を終了する。具体的には、6R通常大当たりフラグ、6R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、及び16R確変大当たりフラグのうち、「1」がセットされているフラグを「0」クリアする。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、同時消化ボタン120を操作することによって、第1保留用エリアRa又は第2保留用エリアRbに格納されている保留情報を同時消化させることが可能となる。これにより、遊技時間が限られている遊技者であっても、安心して遊技を行うことが可能となる。
第2始動保留球数NBが「2」よりも大きい場合、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報のうち、1個の保留情報を残してその他の保留情報が同時消化される。これにより、保留情報を同時消化させた際の開閉実行モードの終了後に、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報が遊技回の実行対象となる確率を高くすることが可能となる。
保留情報を同時消化させた場合、当該同時消化させた保留情報における全ての停止結果が表示されるのではなく、1つの停止結果だけが表示される。具体的には、保留情報を同時消化させた場合に、開閉実行モード終了後の当否抽選モードが低確率モードとなる場合、有効ラインL1〜L5上に同一の偶数図柄の組み合わせが成立する停止結果が表示され、保留情報を同時消化させた場合に、開閉実行モード終了後の当否抽選モードが高確率モードとなる場合、有効ラインL1〜L5上に同一の奇数図柄の組み合わせが成立する停止結果が表示され、同時消化した保留情報の当否結果が全て外れ結果である場合、一の有効ラインL1〜L5上に同一の図柄の組み合わせが停止表示されない停止結果が表示される。これにより、保留情報が同時消化された状況において、開閉実行モード終了後における当否抽選モードの種類を遊技者に解り易く報知することが可能となる。
遊技回の変動表示時間が経過するまでの間であれば、保留情報を同時消化させるか否かを変更することが可能となる。ここで、保留情報を同時消化させるか否かの変更ができない構成とすると、例えば同時消化ボタン120を間違えて操作してしまった場合、保留情報を同時消化したくなくても保留情報が同時消化されてしまう。その点、本構成によれば、遊技回の変動表示時間が経過するまでの間であれば、保留情報を同時消化させるか否かを変更することができる。これにより、遊技者の希望通りに保留情報を消化させることが可能となる。
保留情報を同時消化させた状況において、当該同時消化した保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、当該大当たり当選となった保留情報の数に応じてラウンド数が加算される。保留情報を同時消化させるには同時消化ボタン120を操作する必要がある。したがって、遊技者に同時消化ボタン120を積極的に操作させることが可能となる。
保留情報の中に大当たり当選となる保留情報が複数存在している状況において、遊技者によって同時消化ボタン120が操作されることにより、ラウンド数が加算される。つまり、上記状況において、遊技者によって同時消化ボタン120が操作されないと、ラウンド数が加算されない。したがって、当該構成とすることにより、ラウンド数が加算された場合に、遊技者に優越感を付与することが可能となる。
第1始動保留球数NAが「1」よりも大きい且つ第2始動保留球数NBが「1〜2」である場合、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報において同時消化が行われない。当該構成によれば、第2保留用エリアRbに保留情報が格納されている状況において、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報が先に消化されてしまわないようにしながら、保留情報を同時消化させることが可能となる。
第1始動保留球数NAが「1」よりも大きい且つ第2始動保留球数NBが「0」である状況において、同時消化ボタン120が操作された場合、表示画面G上にて条件次第では保留情報が同時消化されないこともある旨を報知するための第1同時消化画像が表示される。これにより、同時消化ボタン120が操作されても保留情報が同時消化されない状況であることを遊技者に特定させることが可能となる。
<第3の実施形態の別例>
(1)保留情報を同時消化させた場合、表示画面G上にて1つの停止結果だけが表示される構成に限定されることはなく、保留情報を同時消化させた場合、表示画面G上にて当該同時消化させた保留情報の全ての停止結果が表示される構成としてもよい。また、この場合、保留情報を取得した順に同時消化させた保留情報の停止結果が表示される構成としてもよい。
また、大当たり当選に対応した保留情報が複数存在している場合に限り、表示画面G上にて当該大当たり当選に対応した複数の停止結果が表示される構成としてもよい。当該構成によれば、大当たり当選となる保留情報の数だけでなく、大当たり当選に対応した複数の停止結果も遊技者に報知することが可能となる。
(2)保留情報を同時消化させた場合、表示画面G上にて停止結果だけが表示されるのではなく、表示画面G上にて予告演出やリーチ演出が表示された後に、停止結果が表示される構成としてもよい。この場合、同時消化させた保留情報の中に大当たり当選となる保留情報が含まれているか否かによって、大当たり当選に期待が持てる予告演出及びリーチ演出の発生確率が相違している構成としてもよい。具体的には、同時消化させた保留情報の中に大当たり当選となる保留情報が含まれている場合、当該大当たり当選に期待が持てる予告演出及びリーチ演出の発生確率が高く、一方、同時消化させた保留情報の中に大当たり当選となる保留情報が含まれていない場合、当該大当たり当選に期待が持てる予告演出及びリーチ演出の発生頻度が低い構成としてもよい。また、上記予告演出及び上記リーチ演出が発生する時間は、保留情報を1個消化するよりも同時消化させた場合の方が短い構成としてもよい。
(3)同時消化させる保留情報の数を遊技者が選択することができる構成としてもよい。具体的には、上側膨出部56に同時消化する保留情報の数を選択するために操作される選択ボタンが設けられている構成としてもよい。同時消化させる保留情報を選択可能である場合、表示画面G上にて同時消化させる保留情報の数を決定するための画像が表示される。遊技者は上記選択ボタンを操作することで、同時消化させる保留情報の数を選択することができる。同時消化させる保留情報の数が選択された状況において、同時消化ボタン120が操作されることによって、遊技者によって選択された保留情報の数だけ当該保留情報を同時消化させることが可能となる。当該構成によれば、遊技者の都合に合わせて同時消化させる保留情報の数を決定することが可能となる。
(4)保留情報を同時消化させた場合と、保留情報を同時消化させなかった場合とにおいて大当たり当選確率が相違している構成としてもよい。具体的には、ROM63に保留情報を同時消化させなかった場合に対応した当否テーブル及び保留情報を同時消化させた場合に対応した当否テーブルが設けられており、対応する当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。この場合、保留情報を同時消化させた方が保留情報を同時消化させなかった場合に比べて、大当たり当選確率が低い構成としてもよい。ここで、保留情報を同時消化させた場合における大当たり当選確率が保留情報を同時消化させなかった場合における大当たり当選確率と同一である構成とすると、遊技者に保留情報を1個ずつ消化させるパターンが選択されづらくなってしまう。この場合、表示画面G上にて発生する予告演出やリーチ演出に対する注目度が低下してしまう。その点、本構成によれば、保留情報を同時消化させなかった方が保留情報を同時消化させた場合に比べて、大当たり当選確率が高くなるよう設定されているため、保留情報を1個ずつ消化するパターンが選択される確率が低くなり過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。これにより、表示画面G上にて発生する予告演出やリーチ演出に対する注目度が低下してしまうことを阻止することが可能となる。
(5)変動中か否かに関係なく、保留情報を同時消化させるか否かを決定できる構成としてもよい。具体的には、例えば保留情報が取得されていない状況において、同時消化ボタン120を操作することにより、保留情報が所定個数貯まる毎に当該保留情報が同時消化される構成としてもよい。
(6)保留情報を同時消化させた場合、当該保留情報が取得された順に当否判定処理を行っていき、当該当否判定処理において大当たり当選となった場合、当該大当たり当選となった保留情報の後に取得された保留情報の当否判定処理が行われない構成としてもよい。ここで、遊技者の中には大当たり当選に対応した遊技回を消化したいと考えている遊技者も存在している可能性がある。その点、当該構成によれば、保留情報を同時消化させた際における大当たり当選に対応した保留情報の数の上限が設定されているため、保留情報を同時消化させた際における大当たり当選に対応した保留情報の数が当該上限に到達した場合、それ以降に取得された保留情報の当否判定処理が行われない。これにより、大当たり当選に対応した遊技回において表示画面G上に表示される演出が見られる回数が減少してしまうことを阻止することが可能となる。
(7)保留情報を同時消化させた状況において大当たり当選となった場合、変動中に取得された保留情報がラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる構成としてもよい。具体的には、保留情報を同時消化させた状況において大当たり当選となった場合、当該変動中に取得された保留情報の当否判定処理を行う。当該当否判定処理において大当たり当選となった保留情報の数に対応させてラウンド数を加算する。この場合、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報は「0」クリアされる。当該構成によれば、ラウンド数が大きくなることに期待させるとともに、保留情報を消化するスピードを早くすることが可能となる。
<第4の実施形態>
本実施形態は、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報の当否判定処理において参照される当否テーブルの種類が第1の実施形態と相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<第1大当たり情報特定処理>
大当たり当選個数特定処理(図18)のステップS1003にて実行される第1大当たり情報特定処理について図35を参照しながら説明する。図35は第4の実施形態における主制御装置60のMPU62にて実行される第1大当たり情報特定処理を示すフローチャートである。
まずステップS2401にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1判定処理個数カウンタを1加算する。当該第1判定処理個数カウンタとは、主制御装置60のMPU62にてラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった第1保留用エリアRaに格納された保留情報において、当否判定処理を行う保留エリアRa1〜Ra255を特定するためのカウンタである。当該第1判定処理個数カウンタの初期値は「0」に設定されている。
ステップS2402にて第1保留用エリアRaにおける対応する大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。本実施形態では、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1判定処理個数カウンタの値と、第1保留用エリアRaの保留エリアRa1〜Ra255とが対応している。具体的には、上記第1判定処理個数カウンタが「1」の場合、第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1が対応しており、上記第1判定処理個数カウンタが「255」の場合、第1保留用エリアRaの第255保留エリアRa255が対応している。ステップS2402では、具体的にRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1判定処理個数カウンタの値に対応した保留エリアRa1〜Ra255に格納された大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。
続くステップS2403にて低確率モード用の当否テーブルを参照して、上記ステップS2402にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定する。
ステップS2403の処理において、大当たり当選となった場合(ステップS2404:YES)、ステップS2405にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1大当たり個数カウンタを1加算する。当該第1大当たり個数カウンタとは、主制御装置60のMPU62にてラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした第1保留用エリアRaの保留エリアRa1〜Ra255に格納された保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報がどのくらい含まれているのかを特定するためのカウンタである。
ステップS2404にて否定判定した場合、又はステップS2405の処理を実行した場合、ステップS2406にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第1判定処理個数カウンタが第1始動保留球数NAの値と同一であるか否かを判定する。ステップS2406にて否定判定した場合、ステップS2401〜ステップS2405の処理を再度実行する。ステップS2406にて肯定判定した場合、本第1大当たり情報特定処理を終了する。
<第2大当たり情報特定処理>
大当たり当選個数特定処理(図18)のステップS1005にて実行される第2大当たり情報特定処理について図36を参照しながら説明する。図36は主制御装置60のMPU62にて実行される第2大当たり情報特定処理を示すフローチャートである。
まずステップS2501にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2判定処理個数カウンタを1加算する。当該第2判定処理個数カウンタとは、主制御装置60のMPU62にてラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった第2保留用エリアRbに格納された保留情報において、当否判定処理を行う保留エリアRb1〜Rb254を特定するためのカウンタである。当該第2判定処理個数カウンタの初期値は「0」に設定されている。
ステップS2502にて第2保留用エリアRbにおける対応する大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。本実施形態では、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2判定処理個数カウンタの値と、第2保留用エリアRbの保留エリアRb1〜Rb254とが対応している。具体的には、上記第2判定処理個数カウンタが「1」の場合、第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1が対応しており、上記第2判定処理個数カウンタが「254」の場合、第2保留用エリアRbの第254保留エリアRb254が対応している。ステップS2502では、具体的にRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2判定処理個数カウンタの値に対応した保留エリアRb1〜Rb254に格納された大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。
続くステップS2503にて低確率モード用の当否テーブルを参照して、上記ステップS2502にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定する。
ステップS2503の処理において、大当たり当選となった場合(ステップS2504:YES)、ステップS2505にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2大当たり個数カウンタを1加算する。当該第2大当たり個数カウンタとは、主制御装置60のMPU62にてラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした第2保留用エリアRbの保留エリアRb1〜Rb254に格納された保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報がどのくらい含まれているのかを特定するためのカウンタである。
ステップS2504にて否定判定した場合、又はステップS2505の処理を実行した場合、ステップS2506にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた第2判定処理個数カウンタが第2始動保留球数NB−1の値と同一であるか否かを判定する。ステップS2506にて否定判定した場合、ステップS2501〜ステップS2505の処理を再度実行する。ステップS2506にて肯定判定した場合、本第2大当たり情報特定処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報は、開閉実行モードへの移行契機となった大当たり結果の種類及びラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報に含まれている大当たり結果の種類にかかわらず、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる。ここで、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報の中に、保留内6R確変大当たり結果又は保留内16R確変大当たり結果に対応した保留情報が含まれている場合、当該保留情報以降に格納された保留情報において、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる構成とすると、当該高確率モード用の当否テーブルを参照した際における大当たり当選確率は30分の1であるため、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報の中に含まれている大当たり当選となる保留情報の数が多くなり過ぎてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報は、必ず低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる。当該低確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われた際における大当たり当選確率は300分の1に設定されているため、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報の数が多くても、当該保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報の数が多くなり過ぎることはない。これにより、ラウンド数が大きくなり過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。
ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報は、必ず低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる構成であるため、大当たり結果の種類に応じて当否テーブルの種類を相違させる構成に比べて、処理を簡素化することが可能となる。
第1大当たり情報特定処理及び第2大当たり情報特定処理において、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった保留情報における当否判定処理にて、大当たり当選となったとしても種別判定処理が行われない。したがって、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の中に大当たり当選に対応した保留情報が存在していたとしても、開閉実行モード終了後にセットされる当否抽選モード及びサポートモードの種類に影響がない。これにより、開閉実行モード終了時にセットされる当否抽選モード及びサポートモードの種類を遊技者に特定させやすくすることが可能となる。
<第4の実施形態の別例>
(1)RAM64の6R確変大当たりフラグ又は16R確変大当たりフラグに「1」がセットされている状況において、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理を行い、当該当否判定処理にて大当たり当選となった場合、加算されるラウンド数が6R又は16Rよりも大きくなる構成としてもよい。当該構成によれば、開閉実行モード終了後に当否抽選モードが高確率モードに移行する状況の有利性を担保することが可能となる。
(2)第1大当たり情報特定処理及び第2大当たり情報特定処理において、大当たり当選となった場合、種別判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成において、当該種別判定処理における大当たり結果の種類に応じて、RAM64の対応するフラグに「1」がセットされる、又はRAM64の対応するフラグが「0」クリアされる構成としてもよい。具体的には、保留内6R通常大当たり結果又は保留内16R通常大当たり結果となった状況において、RAM64の6R通常大当たりフラグ及び保留内確変大当たりフラグに「1」がセットされている場合、又はRAM64の16R通常大当たりフラグ及び保留内確変大当たりフラグに「1」がセットされている場合、RAM64の保留内確変大当たりフラグが「0」クリアされる。また、RAM64の6R確変大当たりフラグ又は16R確変大当たりフラグだけに「1」がセットされている場合、RAM64の保留内通常大当たりフラグに「1」がセットされる。一方、保留内6R確変大当たり結果又は保留内16R確変大当たり結果となった状況において、RAM64の6R確変大当たりフラグ及び保留内通常大当たりフラグに「1」がセットされている場合、又はRAM64の16R確変大当たりフラグ及び保留内通常大当たりフラグに「1」がセットされている場合、RAM64の保留内通常大当たりフラグが「0」クリアされる。また、RAM64の6R通常大当たりフラグ又は16R通常大当たりフラグだけに「1」がセットされている場合、RAM64の保留内確変大当たりフラグに「1」がセットされる。当該構成によれば、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報に含まれている大当たり結果の種類に対応した当否抽選モード及びサポートモードを設定することが可能となる。
<第5の実施形態>
本実施形態は、開閉実行モード中において取得されている保留情報の扱いが第1の実施形態と相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<遊技状態移行処理>
通常処理(図12)のステップS404にて実行される遊技状態移行処理について図37を参照しながら説明する。図37は主制御装置60のMPU62にて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS2601にて遊技状態が開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中ではない場合にはステップS2602に進み、1の遊技回の上作動口用表示部33又は下作動口用表示部34における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS2603にて今回終了した遊技回の当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の6R通常大当たりフラグ、6R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、又は16R確変大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。上述したように、上作動口23への入賞を契機として大当たり当選となった場合、上記6R通常大当たりフラグ及び上記6R確変大当たりフラグのうち、いずれかのフラグに「1」がセットされる。また、下作動口24への入賞を契機として大当たり当選となった場合、上記16R通常大当たりフラグ及び上記16R確変大当たりフラグのうち、いずれかのフラグに「1」がセットされる。開閉実行モードへの移行に対応したものではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS2603にて肯定判定した場合、ステップS2604にてRAM64の6R通常大当たりフラグ又は6R確変大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
ステップS2604にて肯定判定した場合、ステップS2605にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに「6」をセットするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機期間として「1000」をセットする。タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、オープニング用の待機期間は2secとなっている。但し、当該待機期間は任意である。
一方、ステップS2604にて否定判定した場合、ステップS2606にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに「16」をセットするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機期間として「1000」をセットする。
ステップS2605の処理を実行した場合、又はステップS2606の処理を実行した場合、ステップS2607にてRAM64の延長フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。上記延長フラグとは、主制御装置60のMPU62にて開閉実行モード終了後に当該開閉実行モードが継続しているかのような継続演出を発生させるか否かを特定するためのフラグである。
ここで、詳細については後述するが、本実施形態では開閉実行モード中に上記継続演出を発生させるか否かを判定するための判定処理が行われ、当該判定処理において上記継続演出を発生させると判定した場合、RAM64の延長フラグに「1」がセットされる。当該延長フラグに「1」がセットされることで、上記継続演出を発生させる場合に対応した処理を行わせることが可能となる。ステップS2607にて肯定判定した場合における処理(ステップS2619及びステップS2620)については後述する。
ステップS2607にて否定判定した場合、ステップS2608にてオープニングコマンドを設定して、本遊技状態移行処理を終了する。当該オープニングコマンドは通常処理(図12)におけるステップS401にて、音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62から上記オープニングコマンドを受信した場合、開閉実行モード用の演出の設定処理を実行する。当該設定した演出パターンに従って、開閉実行モードにおける表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
次に、音声発光制御装置90は上記開閉実行モード用の演出の設定処理の処理結果に対応した開閉実行モード用コマンドを表示制御装置100に送信する。当該表示制御装置100では、受信した開閉実行モード用コマンドに基づいて、今回の開閉実行モード用の演出を図柄表示装置31にて行うためデータテーブルをプログラムROM103から読み出し、そのデータテーブルに従って予め定められた画像更新タイミングとなる度に(例えば20msec周期で)、VDP105に対して描画リストを出力する。これにより、音声発光制御装置90のMPU92にて決定された演出パターンに従って開閉実行モード用の演出が実行される。上記データテーブルとは、受信したコマンドに対応した動画を表示画面G上に表示させる場合において、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。
具体的に、RAM64の延長フラグに「1」がセットされていない場合におけるオープニング時の演出では、表示画面G上にキャラクタが表示され当該キャラクタに隣接させて「ラウンド遊技が開始!」と表示される。これにより、ラウンド遊技が開始されることを遊技者に解り易く特定させることが可能となる。
ステップS2601にて肯定判定した場合、ステップS2609にて大入賞口開閉処理を実行する。当該大入賞口開閉処理について図38を参照しながら説明する。図38は主制御装置60のMPU62にて実行される大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS2701にて大入賞口22aが開放中であるか否かを判定する。ステップS2701にて否定判定した場合、ステップS2702にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。当該処理を設けることにより、大入賞口22aを開放させる契機が発生していない状況において、後述する大入賞口22aを開放させる処理が行われてしまうことを阻止することが可能となる。ステップS2702にて肯定判定した場合、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS2702にて否定判定した場合、ステップS2703にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。当該処理を設けることにより、当該タイマカウンタTが「0」でない状況において、後述する大入賞口22aを開放させる処理が行われてしまうことを阻止することが可能となる。ステップS2703にて否定判定した場合、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
上記ラウンドカウンタRCが「0」ではなく、且つ上記タイマカウンタTが「0」である場合には、ステップS2704にて大入賞口開放処理を実行する。当該大入賞口開放処理では、まずRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた入賞上限カウンタPCにラウンド遊技の一の終了条件である上限個数として「10」をセットする。当該入賞上限カウンタPCとは、上述したように、ラウンド遊技の一の終了条件である上限個数をMPU62にて特定するためのカウンタである。
次に、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「15000」をセットする。当該タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、所定時間(2msec)毎に1ずつ減算処理され、当該タイマカウンタTに「15000」がセットされてから約30sec後に「0」となる。
次に、開放実行処理を実行する。当該開放実行処理では、大入賞口22aが開放状態となるように可変入賞駆動部22cを駆動制御する。その後、本大入賞口開放処理を終了する。
ステップS2704の処理を実行した場合、ステップS2705にて開放コマンドを設定し、本大入賞口開閉処理を終了する。当該開放コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS401にて音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62から開放コマンドを受信している場合、まず大入賞口22aの開放時に対応した表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
次に、大入賞口22aの開放が開始されたことを表示制御装置100に認識させるために当該表示制御装置100に開放コマンドを送信する。表示制御装置100のMPU102では、受信した開放コマンドに基づいて、データテーブルにて参照すべきポインタ情報の範囲を切り換える。これにより、表示画面Gにおいて大入賞口22aの開放時に対応した演出が表示される。
一方、ステップS2701にて大入賞口22aが開放中であると判定した場合には、ステップS2706に進む。ステップS2706では、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTが「0」であるか否かを判定することにより、現状の大入賞口22aの開放について開放継続時間が経過したか否かを判定する。
ステップS2706にて否定判定した場合、ステップS2707にて大入賞口22aに遊技球が入賞したか否かを判定する。大入賞口22aに遊技球が入賞していない場合、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS2707にて肯定判定した場合、ステップS2708にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた入賞上限カウンタPCを「1」減算する。続くステップS2709にて当該入賞上限カウンタPCが「0」であるか否かを判定する。ステップS2709にて否定判定した場合、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS2706にて肯定判定した場合、又はステップS2709にて肯定判定した場合、ステップS2710にて閉鎖実行処理を実行する。閉鎖実行処理では、大入賞口22aが閉鎖状態となるように可変入賞駆動部22cの駆動制御を終了する。続くステップS2711では閉鎖コマンドを設定する。ここで設定された閉鎖コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS401にて音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62から閉鎖コマンドを受信している場合、まず大入賞口22aの閉鎖時に対応した表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
次に、大入賞口22aの閉鎖が開始されたことを表示制御装置100に認識させるために当該表示制御装置100に閉鎖コマンドを送信する。表示制御装置100のMPU102では、受信した閉鎖コマンドに基づいて、データテーブルにて参照すべきポインタ情報の範囲を切り換える。これにより、表示画面Gにおいて大入賞口22aの閉鎖時に対応した演出が表示される。
ステップS2711の処理を実行した場合、ステップS2712にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCを1減算する。続くステップS2713にて当該ラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。
ステップS2713にて否定判定した場合、ステップS2714にて報知特定処理を実行する。当該報知特定処理について図39を参照しながら説明する。当該報知特定処理とは、ラウンド遊技中において後述する各種報知演出を発生させるか否かを特定するための処理である。図39は主制御装置60のMPU62にて実行される報知特定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS2801にてRAM64の6R通常大当たりフラグ又は6R確変大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。本実施形態では、今回の大当たり結果に対応したラウンド数に応じて保留内当否判定処理が行われるタイミングが相違している。当該保留内当否判定処理とは、取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれているか否かを特定するための処理である。当該保留内当否判定処理の詳細については後述する。ステップS2801の処理を設けることにより、今回の大当たり結果に対応したラウンド数に応じて保留内当否判定処理が行われるタイミングを相違させることが可能となる。
ステップS2801にて肯定判定した場合、ステップS2802にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCが「4」であるか否かを判定する。ステップS2802にて否定判定した場合、そのまま本報知特定処理を終了する。
一方、ステップS2801にて否定判定した場合、ステップS2803にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCが「11」であるか否かを判定する。ステップS2803にて否定判定した場合、そのまま本報知特定処理を終了する。
ステップS2802にて肯定判定した場合、又はステップS2803にて肯定判定した場合、ステップS2804にて第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBが「0」であるか否かを判定する。ステップS2804にて肯定判定した場合、そのまま本報知特定処理を終了する。
ステップS2804にて否定判定した場合、ステップS2805にて保留内当否判定処理を実行する。当該保留内当否判定処理について図40を参照しながら説明する。当該保留内当否判定処理とは、上述したように、取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれているか否かを特定するための処理である。図40は主制御装置60のMPU62にて実行される保留内当否判定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS2901にて第2始動保留球数NBが「0」であるか否かを判定する。ステップS2901にて否定判定した場合、ステップS2902にて第2保留用当否判定処理を実行する。当該第2保留用当否判定処理について図41を参照しながら説明する。当該第2保留用当否判定処理とは、開閉実行モード中において第2保留用エリアRbに格納された保留情報を対象とした当否判定処理を行うための処理である。また、本実施形態では、各保留用エリアRa,Rbに格納することができる保留情報の上限個数がそれぞれ4個に設定されている。図41は主制御装置60のMPU62にて実行される第2保留用当否判定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS3001にて当否判定処理を実行する。当該当否判定処理について図42を参照しながら説明する。図42は主制御装置60のMPU62にて実行される当否判定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS3101にて対応する大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。具体的には、ステップS3001にて実行される当否判定処理の場合、第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。
ステップS3102にてRAM64の6R通常大当たりフラグ又は16R通常大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。開閉実行モードへの移行契機となった大当たり結果が6R通常大当たり結果となった場合、RAM64の6R通常大当たりフラグに「1」がセットされ、開閉実行モードへの移行契機となった大当たり結果が16R通常大当たり結果となった場合、RAM64の16R通常大当たりフラグに「1」がセットされる。上述したように、本実施形態では、6R,16R通常大当たり結果である場合と、6R,16R確変大当たり結果である場合とにおいて、当否判定処理において参照される当否テーブルの種類が相違している。したがって、ステップS3102の処理を設けることにより、開閉実行モードへの移行契機となった大当たり結果に対応した当否テーブルを参照して当否判定処理を行うことが可能となる。
ステップS3102にて肯定判定した場合、ステップS3103にて低確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS3101にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値に含まれているか否かを判定する。その後、本当否判定処理を終了する。
一方、ステップS3102にて否定判定した場合、ステップS3104にて高確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS3101にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値に含まれているか否かを判定する。その後、本当否判定処理を終了する。
第2保留用当否判定処理(図41)の説明に戻り、上記ステップS3103又は上記ステップS3104の処理において大当たり当選となった場合(ステップS3002:YES)、ステップS3003にてRAM64の延長フラグに「1」をセットして、本第2保留用当否判定処理を終了する。当該延長フラグとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて開閉実行モード終了後に当該開閉実行モードが継続しているかのような継続演出を発生させるか否かを特定するためのフラグである。
ステップS3002にて否定判定した場合、ステップS3004にて第2始動保留球数NBが「1」よりも大きいか否かを判定する。ステップS3004にて否定判定した場合、そのまま本第2保留用当否判定処理を終了する。
ステップS3004にて肯定判定した場合、ステップS3005〜ステップS3007の処理を実行する。当該ステップS3005〜ステップS3007の処理はステップS3001〜ステップS3003の処理と同様である。但し、ステップS3005にて実行される当否判定処理では第2保留用エリアRbの第2保留エリアRb2が対象となる。
ステップS3006にて否定判定した場合、ステップS3008にて第2始動保留球数NBが「2」よりも大きいか否かを判定する。ステップS3008にて否定判定した場合、そのまま本第2保留用当否判定処理を終了する。
ステップS3008にて肯定判定した場合、ステップS3009〜ステップS3011の処理を実行する。当該ステップS3009〜ステップS3011の処理はステップS3001〜ステップS3003の処理と同様である。但し、ステップS3009にて実行される当否判定処理では第2保留用エリアRbの第3保留エリアRb3が対象となる。
ステップS3010にて否定判定した場合、ステップS3012にて第2始動保留球数NBが「3」よりも大きいか否かを判定する。ステップS3012にて否定判定した場合、そのまま本第2保留用当否判定処理を終了する。
ステップS3012にて肯定判定した場合、ステップS3013の処理を実行する。当該ステップS3013の処理はステップS3001の処理と同様である。但し、ステップS3013にて実行される当否判定処理では第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4が対象となる。
続くステップS3014にて大当たり当選となったか否かを判定する。ステップS3014にて否定判定した場合、そのまま本第2保留用当否判定処理を終了する。一方、ステップS3014にて肯定判定した場合、ステップS3015にてRAM64の保留連フラグに「1」をセットして、本第2保留用当否判定処理を終了する。当該保留連フラグとは、主制御装置60のMPU62にて保留内に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることを報知する演出を発生させるか否かを特定するためのフラグである。
本構成によれば、第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1〜第3保留エリアRb3に格納された保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、RAM64の延長フラグに「1」がセットされ、第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に格納された保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、RAM64の保留連フラグに「1」がセットされる。詳細については後述するが、RAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合、開閉実行モード中において大当たり当選となる保留情報が格納されていることを報知する報知演出が発生し、開閉実行モードの終了後において当該開閉実行モードが継続しているかのような継続演出が発生する。一方、RAM64の保留連フラグに「1」がセットされている場合、開閉実行モード中において大当たり当選となる保留情報が格納されていることを報知する報知演出が発生するが、開閉実行モードの終了後において上記継続演出は発生しない。ここで、詳細については後述するが、本実施形態では開閉実行モードの終了後において遊技回が3回実行されるまでは当該遊技回の変動表示時間が短縮される。つまり、第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1〜第3保留エリアRb3に格納されている保留情報の変動表示時間は短縮されるが、第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に格納されている保留情報の変動表示時間は短縮されない。したがって、第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、当該大当たり当選に対応した保留情報が消化されるまでに時間が掛かってしまう。上記継続演出が発生している状況において、ラウンド遊技が開始されるまでの時間が長くなってしまうと、遊技者にラウンド遊技が延長したかのように思わせることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、RAM64の延長フラグではなく、保留連フラグに「1」がセットされる。これにより、遊技者にラウンド遊技が延長したかのように思わせることができなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
さらに当該構成によれば、第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、RAM64の保留連フラグに「1」がセットされるため、上記継続演出は発生しないが上記報知演出は発生する。ここで、遊技者は開閉実行モードが継続することに期待しているため、上記継続演出が発生しない場合、そのことに対してがっかりしてしまう。その点、本構成によれば、上記継続演出が発生しない状況においても上記報知演出が発生するため、上記継続演出が発生しないことに対するがっかり感を抑制することが可能となる。
保留内当否判定処理(図40)の説明に戻り、ステップS2902の処理を実行した場合、ステップS2903にてRAM64の延長フラグ又は保留連フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS2903にて肯定判定した場合、そのまま本保留内当否判定処理を終了する。
詳細については後述するが、本実施形態では第2保留用エリアRbに大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、後述する第1保留用当否判定処理が行われない。当該第1保留用当否判定処理とは、開閉実行モード中において第1保留用エリアRaに格納された保留情報を対象とした当否判定処理を行うための処理である。ステップS2903の処理を設けることにより、第2保留用エリアRbに大当たり当選に対応した保留情報が含まれている状況において、後述する第1保留用当否判定処理が行われてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS2903にて否定判定した場合、ステップS2904にてRAM64の6R確変大当たりフラグ又は16R確変大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS2904にて肯定判定した場合、そのまま本保留内当否判定処理を終了する。
詳細については後述するが、本実施形態では開閉実行モードの移行契機となった大当たり結果の種類が6R確変大当たり結果又は16R確変大当たり結果である場合、後述する第1保留用当否判定処理が行われない。したがって、ステップS2904の処理を設けることにより、開閉実行モードの移行契機となった大当たり結果の種類が6R確変大当たり結果又は16R確変大当たり結果である場合に、後述する第1保留用当否判定処理が行われてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS2904にて否定判定した場合、ステップS2905にて第1始動保留球数NAが「0」であるか否かを判定する。ステップS2905にて肯定判定した場合、そのまま本保留内当否判定処理を終了する。
ステップS2905にて否定判定した場合、ステップS2906にて第1保留用当否判定処理を実行する。詳細については後述するが、当該第1保留用当否判定処理では、開閉実行モード中において第1保留用エリアRaに格納された保留情報を対象とした当否判定処理が行われる。
ステップS2901にて肯定判定した場合、ステップS2907にてRAM64の6R確変大当たりフラグ又は16R確変大当たりフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS2907にて肯定判定した場合、そのまま本保留内当否判定処理を終了する。ここで、ステップS2907にて否定判定する場合とは、開閉実行モードの移行契機となった大当たり結果の種類が6R通常大当たり結果又は16R通常大当たり結果となる場合である。本実施形態では、開閉実行モードの終了後において当否抽選モードが高確率モードとなる場合、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報を対象とした第1保留用当否判定処理が行われない。一方、開閉実行モードの終了後において当否抽選モードが低確率モードとなる場合、第1保留用エリアRaに保留情報が格納されていれば、当該保留情報を対象とした第1保留用当否判定処理が行われる。したがって、ステップS2907の処理を設けることにより、開閉実行モードの移行契機となった大当たり結果の種類に応じて第1保留用当否判定処理を行うか否かを決定することが可能となる。
ステップS2907にて否定判定した場合、上記ステップS2906にて第1保留用当否判定処理を実行して、本保留内当否判定処理を終了する。当該第1保留用当否判定処理について図43を参照しながら説明する。当該第1保留用当否判定処理とは、上述したように、開閉実行モード中において第1保留用エリアRaに格納された保留情報を対象とした当否判定処理を行うための処理である。図43は主制御装置60のMPU62にて実行される第1保留用当否判定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS3201にて当否判定処理を実行する。具体的な処理はステップS3001と同様である。但し、ステップS3201にて実行される当否判定処理では第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1が対象となる。
続くステップS3202にて上記ステップS3201にて実行された当否判定処理において大当たり当選となったか否かを判定する。ステップS3202にて肯定判定した場合、ステップS3203にてRAM64の保留連フラグに「1」をセットして、本第1保留用当否判定処理を終了する。当該保留連フラグとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて保留内に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることを報知する演出を発生させるか否かを特定するためのフラグである。
ステップS3202にて否定判定した場合、ステップS3204にて第1始動保留球数NAが「1」よりも大きいか否かを判定する。ステップS3204にて否定判定した場合、そのまま本第1保留用当否判定処理を終了する。
ステップS3204にて肯定判定した場合、ステップS3205〜ステップS3207の処理を実行する。当該ステップS3205〜ステップS3207の処理はステップS3201〜ステップS3203の処理と同様である。但し、ステップS3205にて実行される当否判定処理では第1保留用エリアRaの第2保留エリアRa2が対象となる。
ステップS3206にて否定判定した場合、ステップS3208にて第1始動保留球数NAが「2」よりも大きいか否かを判定する。ステップS3208にて否定判定した場合、そのまま本第1保留用当否判定処理を終了する。
ステップS3208にて肯定判定した場合、ステップS3209〜ステップS3211の処理を実行する。当該ステップS3209〜ステップS3211の処理はステップS3201〜ステップS3203の処理と同様である。但し、ステップS3209にて実行される当否判定処理では第1保留用エリアRaの第3保留エリアRa3が対象となる。
ステップS3210にて否定判定した場合、ステップS3212にて第1始動保留球数NAが「3」よりも大きいか否かを判定する。ステップS3212にて否定判定した場合、そのまま本第1保留用当否判定処理を終了する。
ステップS3212にて肯定判定した場合、ステップS3213〜ステップS3215の処理を実行する。当該ステップS3213〜ステップS3215の処理はステップS3201〜ステップS3203の処理と同様である。但し、ステップS3213にて実行される当否判定処理では第1保留用エリアRaの第4保留エリアRa4が対象となる。
本構成によれば、第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1〜第4保留エリアRa4に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、RAM64の保留連フラグに「1」がセットされる。ここで、開閉実行モードの終了後において第1保留用エリアRaに格納されている大当たり当選に対応した保留情報が消化される前に、第2保留用エリアRbに保留情報が格納される可能性がある。本実施形態では、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報よりも先に第2保留用エリアRbに格納されている保留情報が優先的に消化される。よって、第1保留用エリアRaに格納されている大当たり当選に対応した保留情報が消化される前に、第2保留用エリアRbに格納された保留情報が消化される可能性がある。上述したように、本実施形態では開閉実行モードの終了後において遊技回が3回実行されるまでは当該遊技回の変動表示時間が短縮される構成であるため、開閉実行モードの終了後において遊技回が4回以上実行された場合、当該遊技回の変動表示時間が短縮されない。したがって、第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1〜第4保留エリアRa4に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合に、RAM64の延長フラグに「1」がセットされる構成とすると、開閉実行モードの終了後において当該開閉実行モードが継続しているかのような継続演出が発生した際に、ラウンド遊技が開始されるまでに時間が掛かってしまう可能性がある。この場合、遊技者にラウンド遊技が延長したかのように思わせることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1〜第4保留エリアRa4に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、RAM64の延長フラグではなくRAM64の保留連フラグに「1」がセットされる構成であるため、遊技者にラウンド遊技が延長したかのように思わせることができなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
大当たり当選に対応した保留情報が特定された場合、当該保留情報よりも後に行われる予定であった当否判定処理が行われなくなる。詳細については後述するが、本実施形態では、大当たり当選に対応した保留情報を特定したタイミングで、大当たり当選となる保留情報が格納されていることを報知する報知演出が発生する。ここで、大当たり当選に対応した保留情報が特定された後も、その他の保留情報において当否判定処理が行われる構成とすると、当該その他の保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていることが特定された際にも上記報知演出が発生するため、一の開閉実行モードにおいて複数回、上記報知演出が発生することになる。この場合、保留情報の中に大当たり当選となる保留情報が複数格納されていることが遊技者に特定されるため、次の開閉実行モードを遊技者に遊技させる上で保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が格納されているか否かにドキドキさせることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、大当たり当選に対応した保留情報が特定された場合、当該保留情報よりも後に行われる予定であった当否判定処理が行われないため、大当たり当選に対応した保留情報が複数格納されていることが遊技者に特定されることはない。これにより、開閉実行モードを遊技者に遊技させる上で保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が格納されているか否かにドキドキさせることができなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
開閉実行モードの移行契機となった大当たり結果の種類が6R確変大当たり結果又は16R確変大当たり結果である場合、第1保留用エリアRaが保留内当否判定処理の対象に設定されない。開閉実行モードの移行契機となった大当たり結果の種類が6R確変大当たり結果又は16R確変大当たり結果である場合、開閉実行モードの終了後にサポートモードが高頻度サポートモードに設定される。当該高頻度サポートモードである場合、上作動口23よりも下作動口24への入賞が発生する確率が高くなる。また、上述したように、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報よりも先に第2保留用エリアRbに格納されている保留情報が優先的に消化される。したがって、開閉実行モードへの移行契機となった大当たり結果の種類が6R確変大当たり結果又は16R確変大当たり結果である状況において、第1保留用当否判定処理が行われたにもかかわらず、当該第1保留用当否判定処理の対象となった第1保留用エリアRaに格納されている保留情報が長期間、遊技回の実行契機に設定されない可能性がある。その点、本実施形態によれば、開閉実行モードの移行契機となった大当たり結果の種類が6R確変大当たり結果又は16R確変大当たり結果である場合、第1保留用当否判定処理が行われない構成であるため、当該第1保留用当否判定処理の対象となった第1保留用エリアRaに格納されている保留情報が長期間、遊技回の実行契機に設定されなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
報知特定処理(図39)の説明に戻り、ステップS2805の処理を実行した場合、ステップS2806にてRAM64の延長フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
ステップS2806にて肯定判定した場合、ステップS2807にてラウンド遊技延長報知コマンドを設定して、本報知特定処理を終了する。当該ラウンド遊技延長報知コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS401にて音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62から上記ラウンド遊技延長報知コマンドを受信している場合、当該ラウンド遊技延長報知コマンドに対応した表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
次に、上記ラウンド遊技延長報知コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。ここで、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに対応した表示制御装置100の処理について図44を参照しながら説明する。図44は表示制御装置100のMPU102にて実行される表示制御処理を示すフローチャートである。
図44に示すように、表示制御装置100は音声発光制御装置90のMPU92から上記ラウンド遊技延長報知コマンドを受信している場合(ステップS3301:YES)、ステップS3302にて第1報知用の設定処理を実行する。具体的には、ラウンド遊技の延長が確定したことを報知する画像を表示させる情報をVDP105に送信する。これにより、表示画面G上にて上記画像が表示される。当該画像について図45(a)を参照しながら説明する。図45(a)はラウンド遊技の延長が確定したことを報知する画像について説明するための説明図である。
図45(a)に示すように、表示画面G上にて「ラウンド遊技の延長確定!」という画像が表示される。これにより、遊技者にラウンド遊技が延長すると思い込ませることが可能となる。
報知特定処理(図39)の説明に戻り、ステップS2806にて否定判定した場合、ステップS2808にてRAM64の保留連フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS2808にて否定判定した場合、そのまま本報知特定処理を終了する。
ステップS2808にて肯定判定した場合、ステップS2809にて保留連報知コマンドを設定する。当該保留連報知コマンドは通常処理(図12)のステップS401にて音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62から上記保留連報知コマンドを受信している場合、当該保留連報知コマンドに対応した表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。次に、上記保留連報知コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。
図44に示すように、表示制御装置100は音声発光制御装置90のMPU92から上記保留連報知コマンドを受信している場合(ステップS3303:YES)、ステップS3304にて第2報知用の設定処理を実行する。具体的には、取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることを報知する画像を表示させる情報をVDP105に送信する。これにより、表示画面G上にて上記画像が表示される。当該画像について図45(b)を参照しながら説明する。図45(b)は取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることを報知する画像について説明するための説明図である。
図45(b)に示すように、表示画面G上にて「保留内に大当たり当選に対応した保留情報有り!」という画像が表示される。これにより、取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることを遊技者に解り易く報知させることが可能となる。
大入賞口開閉処理(図38)の説明に戻り、ステップS2714の処理を実行した場合、ステップS2715にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「500」をセットして、本大入賞口開閉処理を終了する。当該処理にて上記タイマカウンタTにセットされた数値情報は、可変入賞装置22が開放状態から閉鎖状態となり、それに続けて再度開放状態となるまでの開放待機用の数値情報であり、本パチンコ機10では1secがセットされる。
一方、ステップS2713にて肯定判定した場合、ステップS2716にてエンディング処理を実行する。当該エンディング処理について図46を参照しながら説明する。当該エンディング処理とは、上限回数のラウンド遊技が終了した際に行われる処理のことである。図46は主制御装置60のMPU62にて実行されるエンディング処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS3401にてRAM64の延長フラグ又は保留連フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。本実施形態では、特定のラウンド数にて実行された保留内当否判定処理において大当たり当選に対応した保留情報を特定できなかった場合に、ラウンド遊技の終了時において再度保留内当否判定処理が行われる。したがって、ステップS3401の処理を設けることにより、特定のラウンド数にて実行された保留内当否判定処理において大当たり当選に対応した保留情報が特定された場合に、再度保留内当否判定処理が行われてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS3401にて否定判定した場合、ステップS3402にて第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBが「0」であるか否かを判定する。ステップS3402にて否定判定した場合、ステップS3403にて保留内当否判定処理を実行する。当該保留内当否判定処理とは、上述したように、取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれているか否かを特定するための処理である。具体的な処理内容はステップS2805の処理と同一である。
本実施形態によれば、特定のラウンド数の時だけでなく上限回数に対応したラウンド遊技の終了時においても保留内当否判定処理が行われる。ラウンド遊技中においても保留情報を取得することが可能であるため、特定のラウンド数にて保留内当否判定処理が行われてから上限回数に対応したラウンド遊技の終了時までに新しい保留情報が取得される可能性がある。したがって、上限回数に対応したラウンド遊技の終了時において保留内当否判定処理を行う構成とすることにより、ラウンド遊技の終了時まで保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることに期待させながら遊技者にラウンド遊技を行わせることが可能となる。
一の開閉実行モードにおいて同一の保留情報を対象とした保留内当否判定処理が複数回実行され得る。ここで、同一の保留情報において上記保留内当否判定処理が1回しか行われない構成とすると、特定のラウンド数にて実行された保留内当否判定処理の判定対象となった保留情報をRAM64に記憶する必要がある。その点、本構成によれば、一の開閉実行モードにおいて同一の保留情報を対象とした保留内当否判定処理が複数回実行され得るため、特定のラウンド数にて実行された保留内当否判定処理の判定対象となった保留情報をRAM64に記憶する必要がない。これにより、RAM64の容量が大きくなり過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS3403の処理を実行した後は、ステップS3404にてRAM64の延長フラグ又は保留連フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS3402にて肯定判定した場合、又はステップS3404にて否定判定した場合、ステップS3405にて通常エンディングコマンドを設定する。当該通常エンディングコマンドは通常処理(図12)におけるステップS401にて音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62から上記通常エンディングコマンドを受信している場合、通常エンディング対応処理を実行する。当該通常エンディング対応処理では、まず通常のエンディング時における表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
次に、今回受信した通常エンディングコマンドに含まれている当否抽選結果の内容を特定し、当該当否抽選結果の内容に対応した通常エンディング演出の内容を決定するための処理を実行する。通常エンディング対応処理を実行した後は、当該通常エンディング対応処理の処理結果に対応した通常エンディングコマンドを表示制御装置100に送信する。
図44に示すように、表示制御装置100は音声発光制御装置90のMPU92から通常エンディングコマンドを受信した場合(ステップS3305:YES)、ステップS3306にて通常エンディングコマンドに対応した通常エンディング用のデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。表示制御装置100は当該通常エンディング用のデータテーブルに従って予め定められた画像更新タイミングとなる度に(例えば20msec周期で)、VDP105に対して描画リストを出力する。これにより、音声発光制御装置90のMPU92にて決定された通常エンディング演出が実行される。RAM64の6R通常大当たりフラグ又は16R通常大当たりフラグに「1」がセットされている場合における上記通常エンディング演出では、表示画面G上にて「またね」と表示され、RAM64の6R確変大当たりフラグ又は16R確変大当たりフラグに「1」がセットされている場合における上記通常エンディング演出では、表示画面G上にて「もう一回」と表示される。
エンディング処理(図46)の説明に戻り、ステップS3401にて肯定判定した場合、又はステップS3404にて肯定判定した場合、ステップS3406にてRAM64の延長フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。本実施形態では、RAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合と、RAM64の保留連フラグに「1」がセットされている場合とにおいて、エンディング演出が相違している。したがって、ステップS3406の処理を設けることにより、「1」がセットされているフラグに対応したエンディング演出を実行させることが可能となる。
ステップS3406にて肯定判定した場合、ステップS3407にて第1特別エンディングコマンドを設定する。当該第1特別エンディングコマンドは通常処理(図12)におけるステップS401にて音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62から上記第1特別エンディングコマンドを受信している場合、第1特別エンディング対応処理を実行する。当該第1特別エンディング対応処理では、まず第1特別エンディング時における表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
次に、今回受信した第1特別エンディングコマンドに対応した第1特別エンディング演出の内容を決定するための処理を実行する。第1特別エンディング対応処理を実行した後は、当該第1特別エンディング対応処理の処理結果に対応した第1特別エンディングコマンドを表示制御装置100に送信する。
図44に示すように、表示制御装置100は音声発光制御装置90のMPU92から第1特別エンディングコマンドを受信した場合(ステップS3307:YES)、ステップS3308にて上記第1特別エンディングコマンドに対応した第1特別エンディング用のテータテーブルをプログラムROM103から読み出す。表示制御装置100は当該第1特別エンディング用のデータテーブルに従って予め定められた画像更新タイミングとなる度に(例えば20msec周期で)、VDP105に対して描画リストを出力する。これにより、音声発光制御装置90のMPU92にて決定された第1特別エンディング演出が実行される。
上記第1特別エンディング演出において表示される画像について図47(a)を参照しながら説明する。図47(a)は第1特別エンディング演出において表示される画像について説明するための説明図である。
図47(a)に示すように、表示画面G上にて「次回 ラウンド遊技の延長」と表示される。これにより、遊技者にラウンド遊技が延長すると思い込ませることが可能となる。
エンディング処理(図46)の説明に戻り、ステップS3406にて否定判定した場合、ステップS3408にて第2特別エンディングコマンドを設定する。ステップS3406にて否定判定する場合とは、RAM64の保留連フラグに「1」がセットされている場合である。上記第2特別エンディングコマンドは通常処理(図12)におけるステップS401にて音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62から上記第2特別エンディングコマンドを受信している場合、第2特別エンディング対応処理を実行する。当該第2特別エンディング対応処理では、まず第2特別エンディング時における表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
次に、今回受信した第2特別エンディングコマンドに対応した第2特別エンディング演出の内容を決定するための処理を実行する。第2特別エンディング対応処理を実行した後は、当該第2特別エンディング対応処理の処理結果に対応した第2特別エンディングコマンドを表示制御装置100に送信する。
図44に示すように、表示制御装置100は音声発光制御装置90のMPU92から第2特別エンディングコマンドを受信した場合(ステップS3309:YES)、ステップS3310にて上記第2特別エンディングコマンドに対応した第2特別エンディング用のテータテーブルをプログラムROM103から読み出す。表示制御装置100は当該第2特別エンディング用のデータテーブルに従って予め定められた画像更新タイミングとなる度に(例えば20msec周期で)、VDP105に対して描画リストを出力する。これにより、音声発光制御装置90のMPU92にて決定された第2特別エンディング演出が実行される。
上記第2特別エンディング演出において表示される画像について図47(b)を参照しながら説明する。図47(b)は第2特別エンディング演出において表示される画像について説明するための説明図である。
図47(b)に示すように、表示画面G上にて「次回 保留連」と表示される。これにより、取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることを遊技者に解り易く報知することが可能となる。
本実施形態によれば、一の開閉実行モード中において大当たり当選となる保留情報が格納されていることを報知する報知演出が発生するタイミングが複数設定されている。ここで、一の開閉実行モード中において複数回、保留内当否判定処理が行われる構成において、上記報知演出が発生するタイミングが1つに設定されていると、遊技者が上記報知演出が発生するか否かにドキドキできるタイミングが1つだけになってしまう。その点、本構成によれば、特定のラウンド数だけでなく、上限回数のラウンド遊技の終了時においても上記報知演出が発生する可能性がある。これにより、上記報知演出が発生するか否かにドキドキできる機会が増えるため、より遊技者を楽しませることが可能となる。
エンディング処理(図46)の説明に戻り、ステップS3405の処理を実行した場合、ステップS3407の処理を実行した場合、又はステップS3408の処理を実行した場合、ステップS3409にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTにエンディング用の待機期間として「2000」をセットして、本エンディング処理を終了する。タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、エンディング用の待機期間は4secとなっている。但し、当該待機期間は任意である。
遊技状態移行処理(図37)の説明に戻り、ステップS2609の処理を実行した場合、ステップS2610にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。ステップS2610にて否定判定した場合、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS2610にて肯定判定した場合、ステップS2611にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。ステップS2611にて否定判定した場合、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS2611にて肯定判定した場合、ステップS2612にて開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。具体的には、RAM64の6R確変大当たりフラグ又は16R確変大当たりフラグに「1」がセットされている状況において、RAM64の高確率モードフラグに「1」がセットされていない場合、RAM64の高確率モードフラグに「1」をセットし、RAM64の高確率モードフラグに「1」がセットされている場合は、その状態を維持する。また、RAM64の高頻度サポートフラグに「1」がセットされていない場合、RAM64の高頻度サポートフラグに「1」をセットし、RAM64の高頻度サポートフラグに「1」がセットされている場合は、その状態を維持する。
一方、RAM64の6R通常大当たりフラグ又は16R通常大当たりフラグに「1」がセットされている状況において、RAM64の高確率モードフラグに「1」がセットされている場合、当該高確率モードフラグを「0」クリアし、RAM64の高確率モードフラグに「1」がセットされていない場合は、その状態を維持する。また、RAM64の高頻度サポートフラグに「1」がセットされている場合、当該高頻度サポートフラグを「0」クリアし、RAM64の高頻度サポートフラグに「1」がセットされていない場合は、その状態を維持する。
ステップS2612の処理を実行した場合、ステップS2613にてRAM64の延長フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS2613にて肯定判定した場合、ステップS2614にてラウンド遊技延長待機コマンドを設定する。当該ラウンド遊技延長待機コマンドは通常処理(図12)におけるステップS401にて音声発光制御装置90に送信され、音声発光制御装置90において開閉実行モード終了後にラウンド遊技の延長待機期間に移行することが認識される。当該ラウンド遊技の延長待機期間とは、開閉実行モードが終了してから大当たり当選に対応した遊技回が消化されるまで、表示画面G上にてラウンド遊技が延長するかのような画像が表示される期間のことである。
音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62から上記ラウンド遊技延長待機コマンドを受信している場合、当該ラウンド遊技延長待機コマンドに対応した表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。次に、上記ラウンド遊技延長待機コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。
図44に示すように、表示制御装置100は音声発光制御装置90のMPU92から上記ラウンド遊技延長待機コマンドを受信している場合(ステップS3311:YES)、ステップS3312にて延長待機期間用のデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。表示制御装置100は当該延長待機期間用のデータテーブルに従って予め定められた画像更新タイミングとなる度に(例えば20msec周期で)、VDP105に対して描画リストを出力する。これにより、表示画面G上にてラウンド遊技の延長待機期間用の演出が実行される。ここで、当該ラウンド遊技の延長待機期間において表示される画像について図48(a)を参照しながら説明する。図48(a)はラウンド遊技の延長待機期間において表示される画像について説明するための説明図である。
図48(a)に示すように、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示される。これにより、延長分のラウンド遊技が開始されるまでの待ち時間であると遊技者に思わせることが可能となる。
遊技状態移行処理(図37)の説明に戻り、ステップS2613にて否定判定した場合、ステップS2615にてRAM64の保留連フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS2615にて肯定判定した場合、ステップS2616にてRAM64の保留連フラグを「0」クリアする。
ステップS2615にて否定判定した場合、又はステップS2616の処理を実行した場合、ステップS2617にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた遊技回数カウンタを「0」クリアする。当該遊技回数カウンタとは、主制御装置60のMPU62にて開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数を特定するためのカウンタである。後述する変動開始処理が行われる度に上記遊技回数カウンタが「1」加算される。
続くステップS2618にて6R通常大当たりフラグ、6R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、及び16R確変大当たりフラグの中で「1」がセットされているフラグを「0」クリアして、本遊技状態移行処理を終了する。
次に、ステップS2607の処理を肯定判定した際に行われる処理(ステップS2619及びステップS2620の処理)について説明する。ステップS2607にて肯定判定した場合、ステップS2619にてラウンド遊技延長開始コマンドを設定する。当該ラウンド遊技延長開始コマンドは通常処理(図12)におけるステップS401にて音声発光制御装置90に送信される。
音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62から上記ラウンド遊技延長開始コマンドを受信している場合、延長分の開閉実行モード用の演出パターンに従って、表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。次に、上記ラウンド遊技延長開始コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。
図44に示すように、表示制御装置100は音声発光制御装置90のMPU92から上記ラウンド遊技延長開始コマンドを受信している場合(ステップS3313:YES)、ステップS3314にて上記ラウンド遊技延長開始コマンドに対応した延長開閉実行モード用のデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。表示制御装置100は当該延長開閉実行モード用のデータテーブルに従って予め定められた画像更新タイミングとなる度に(例えば20msec周期で)、VDP105に対して描画リストを出力する。これにより、表示画面G上にて延長分の開閉実行モード用の演出が実行される。ここで、延長分の開閉実行モードが開始される際に表示画面G上にて表示される画像について図48(b)を参照しながら説明する。図48(b)は延長分の開閉実行モードが開始される際に表示される画像について説明するための説明図である。
図48(b)に示すように、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技開始!」と表示される。これにより、延長分のラウンド遊技が開始されたと遊技者に思い込ませることが可能となる。
遊技状態移行処理(図37)の説明に戻り、ステップS2619の処理を実行した場合、ステップS2620にてRAM64の延長フラグを「0」クリアして、本遊技状態移行処理を終了する。
本実施形態によれば、開閉実行モード中に保留用エリアRa,Rbに格納されている保留情報を対象とした当否判定処理が行われ、当該当否判定処理において大当たり当選となった場合、今回の開閉実行モードへの移行契機となった大当たり結果に対応したラウンド遊技の終了後に、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示される。そして、大当たり当選に対応した保留情報が消化された場合、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技開始!」と表示される。これにより、遊技者にラウンド遊技が延長したかのように思わせることが可能となるため、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
<変動開始処理>
遊技回制御処理(図13)のステップS505にて実行される変動開始処理について図49を参照しながら説明する。図49は主制御装置60のMPU62にて実行される変動開始処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS3501〜ステップS3508の処理はステップS701〜ステップS708の処理と同様であり、ステップS3510の処理はステップS709の処理と同様である。ステップS3508の処理を実行した場合、ステップS3509にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた大当たり当選回数カウンタを1加算する。当該大当たり当選回数カウンタとは、主制御装置60のMPU62にて大当たり当選回数を特定するためのカウンタである。当該大当たり当選回数カウンタは、パチンコ機10の電源をOFFにすることによって「0」クリアされる。
ステップS3509の処理を実行した場合、又はステップS3510の処理を実行した場合、ステップS3511にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた遊技回数カウンタを「1」加算する。当該遊技回数カウンタとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数を特定するためのカウンタである。
続くステップS3512にて変動表示時間関連処理を実行する。当該変動表示時間関連処理において図50を参照しながら説明する。当該変動表示時間関連処理は、上作動口用表示部33及び下作動口用表示部34における絵柄の変動表示時間を設定するために行われる処理である。図50は主制御装置60のMPU62にて実行される変動表示時間関連処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS3601にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた大当たり当選回数カウンタが「0」であるか否かを判定する。当該大当たり当選回数カウンタとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて大当たり当選となった回数を特定するためのカウンタである。大当たり当選となる度に上記大当たり当選回数カウンタが1加算される。
ここで、本パチンコ機10の遊技が開始されてから大当たり当選となった回数が0回である場合、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動種別カウンタCSを参照して変動表示時間が設定される。一方、大当たり当選となった回数が1回以上である場合、遊技回の回数が所定回数となるまで所定の変動表示時間が設定される。したがって、ステップS3601の処理を設けることにより、大当たり当選となった回数が0回である状況において所定の変動表示時間が設定されてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS3601にて否定判定した場合、ステップS3602にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた遊技回数カウンタが「4」未満であるか否かを判定する。当該遊技回数カウンタとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数を特定するためのカウンタである。遊技回が実行される度に上記遊技回数カウンタが1加算される。
本実施形態では、本パチンコ機10の遊技が開始されてから大当たり当選となった回数が1回以上である場合、遊技回の回数が4回未満であることを条件として所定の変動表示時間が設定される。したがって、ステップS3602の処理を設けることにより、大当たり当選となった回数が1回以上である状況において、遊技回の回数が4回以上である場合に、所定の変動表示時間が設定されてしまうのを阻止することが可能となる。
ステップS3602にて肯定判定した場合、ステップS3603にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタに「250」をセットして、本変動表示時間関連処理を終了する。当該変動表示時間カウンタにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に1減算されるように更新される。つまり、当該変動表示時間カウンタに数値情報がセットされてから約0.5sec後に「0」となる。本実施形態では、変動表示時間の中で上記0.5secが最短に設定されている。但し、変動表示時間の最短が0.5secであることに限定されることはなく、表示画面G上にて「ラウンド遊技 準備中」と表示させてから次のラウンド遊技が開始されるまでの期間を遊技者が長いと感じないように考慮されていれば、最短の変動表示時間は任意である。また、ステップS3603にて上記変動表示時間カウンタにセットされる数値情報が本パチンコ機10に設定されている変動表示時間の中で最短である構成に限定されることはなく、上述したように、上記表示画面G上にて「ラウンド遊技 準備中」と表示させてから次のラウンド遊技が開始されるまでの期間を遊技者が長いと感じないように考慮されていれば任意である。
ステップS3601にて肯定判定した場合、又はステップ3602にて否定判定した場合、ステップS3604にて変動表示時間の設定処理を実行して、本変動表示時間関連処理を終了する。当該変動表示時間の設定処理では、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動種別カウンタCSの値に対応した数値情報がRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタにセットされる。
本実施形態によれば、開閉実行モード終了後において変動表示時間が最短の0.5secに設定される遊技回の上限回数が3回に設定されている。したがって、開閉実行モード終了後において実行された遊技回の回数が4回以降は、変動表示時間が最短に設定されない。これにより、第2保留用エリアRbに大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合に、その全ての保留情報に対応する遊技回が短い期間で終了してしまわないようにすることが可能となる。さらに当該構成によれば、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報を契機とした遊技回が長い期間実行されるため、その間に第2保留用エリアRbに新たな保留情報を格納させることが可能となる。よって、第2保留用エリアRbに保留情報が格納されていない状況が発生する可能性を低減させることが可能となる。ここで、上述したように、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報は第1保留用エリアRaに格納されている保留情報よりも有利である。開閉実行モード終了後において変動表示時間が最短の0.5secに設定される遊技回の上限回数を3回に設定する構成によれば、上述したように、第2保留用エリアRbに保留情報が格納されていない状況が発生する可能性を低減させることが可能となるため、遊技者に不利益を与えづらくなる。
上限回数のラウンド遊技が終了するまでに取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていなくても、開閉実行モード終了後において変動表示時間が最短である0.5secに設定される。ここで、取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることを報知する報知演出が発生しなかった場合、取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていないことが遊技者に特定されてしまう。この場合、遊技者は大当たり当選とはならないことが特定された遊技回を消化しないといけなくなる。その点、本構成によれば、上限回数のラウンド遊技が終了するまでに取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていなくても、開閉実行モード終了後において変動表示時間が最短の0.5secに設定される。これにより、大当たり当選とはならないことが特定された遊技回が消化されるまで長時間待たないといけないことに対する苛立ちが蓄積されてしまうことを阻止することが可能となる。
変動開始処理(図49)の説明に戻り、ステップS3512の処理を実行した場合、ステップS3513にてRAM64の延長フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。詳細については後述するが、本実施形態ではRAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合、変動用コマンド及び種別コマンドが設定されない。したがって、ステップS3513の処理を設けることにより、RAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合に、変動用コマンド及び種別コマンドが設定されてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS3513にて否定判定した場合、ステップS3514にて変動用コマンド及び種別コマンドを設定する。当該変動用コマンド及び種別コマンドは通常処理(図12)のステップS401にて音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、大当たり結果の種類が6R通常大当たり結果、6R確変大当たり結果、16R通常大当たり結果、及び16R確変大当たり結果のうち、いずれであるかを特定する。
6R通常大当たり結果、6R確変大当たり結果、16R通常大当たり結果、及び16R確変大当たり結果のいずれかである場合には、大当たり結果の種類に対応した図柄決定処理を実行する。具体的には、まず今回の大当たり結果の種類が6R通常大当たり結果及び16R通常大当たり結果である場合、一の有効ラインL1〜L5上に同一の偶数図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、偶数図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。
また、今回の大当たり結果の種類が6R確変大当たり結果及び16R確変大当たり結果である場合、一の有効ラインL1〜L5上に同一の奇数図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、奇数図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。
また、今回の遊技結果が外れ結果である場合、外れ用の図柄決定処理を実行する。具体的には、変動用コマンドの内容に基づき、外れリーチ表示の発生に係る遊技回であるか否かを判定し、外れリーチ表示の発生に係る遊技回である場合には、一の有効ラインL1〜L5上に外れリーチ図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、外れリーチ図柄の組み合わせの種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、この決定に際しては、いずれの有効ラインL1〜L5上にも、同一の図柄の組み合わせが停止表示されない停止結果が決定される。また、外れリーチ表示の発生に係る遊技回ではない場合には、いずれの有効ラインL1〜L5上にも、同一の図柄の組み合わせが停止表示されることなく、さらには外れリーチ図柄の組み合わせも停止表示されない停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。
次に、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、変動開始に係る遊技回の演出パターンを決定する。この場合、音声発光制御装置90のROM93に予め記憶されている演出用のテーブルを参照することで、今回受信している変動用コマンド及び種別コマンドに対応した演出継続期間を選択するとともに、演出の内容を選択する。音声発光制御装置90のMPU92では、決定した演出パターンに従って、変動開始に係る遊技回における表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
次に、大当たり結果の種類に対応した図柄決定処理又は外れ用の図柄決定処理の処理結果に対応した停止結果コマンドと、変動開始に係る遊技回の演出パターンに対応したパターンコマンドを表示制御装置100に送信する。
表示制御装置100のMPU102では、その受信した停止結果コマンド及びパターンコマンドに基づいて、変動開始に係る遊技回用の演出を図柄表示装置31にて行うためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出し、そのデータテーブルに従って予め定められた画像更新タイミングとなる度に(例えば、20msec周期で)、VDP105に対して描画リストを出力する。これにより、図柄表示装置31では音声発光制御装置90のMPU92にて決定された演出パターンに従って、遊技回用の演出が実行されるとともに、当該MPU92にて決定された停止結果が最終的に停止表示される。
本実施形態では、RAM64の延長フラグに「1」がセットされていない場合、表示画面G上にて上記音声発光制御装置90のMPU92にて決定された演出パターンに従って、遊技回用の演出が実行される。また、本実施形態では、当該遊技回用の演出が開閉実行モードの終了後において実行された遊技回の回数に応じて相違している。
具体的に、開閉実行モードの終了後において実行された遊技回の回数が3回までは、表示画面G上にて図柄の変動表示やリーチ演出が発生せずに停止図柄が表示される。開閉実行モードの終了後において実行された遊技回の回数が4回以降は、表示画面G上にて図柄の変動表示やリーチ演出が発生してから停止図柄が表示される。
一方、RAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合、ステップS3514の処理が行われないため、変動用コマンド及び種別コマンドが音声発光制御装置90に送信されない。したがって、RAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合、表示画面G上にて上記遊技回用の演出が実行されない。
ステップS3513にて肯定判定した場合、又はステップS3514の処理を実行した場合、ステップS3515にて上作動口用表示部33又は下作動口用表示部34において絵柄の変動表示を開始させた後に、本変動開始処理を終了する。
本構成によれば、RAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合、上作動口用表示部33又は下作動口用表示部34において絵柄の変動表示が行われたとしても、表示画面G上にて遊技回用の演出が行われない。上述したように、本実施形態ではRAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合、開閉実行モードの終了後において大当たり当選に対応した保留情報が消化されるまで表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技
準備中」と表示される。ここで、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示されている状況において、保留情報が消化される度に変動用コマンド及び種別コマンドが音声発光制御装置90に送信される構成とすると、表示画面G上にて図柄の変動表示やリーチ演出が発生してしまうため、次のラウンド遊技が開始されたとしても遊技者にラウンド遊技が延長したかのように思わせることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、RAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合、音声発光制御装置90に対して変動用コマンド及び種別コマンドが送信されないため、次のラウンド遊技が開始されるまで表示画面G上にて図柄の変動表示やリーチ演出などは発生しない。これにより、次のラウンド遊技が開始された際にラウンド遊技が延長したかのように思わせることができなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
また、本実施形態によれば、エンディング期間が4secであり、ラウンド遊技の延長待機期間が最長で1.5secであり、オープニング期間が2secである。つまり、上限回数のラウンド遊技が終了し、表示画面G上にてエンディング演出が発生してから、次のラウンド遊技が開始されるまでに最長で7.5sec掛かることになる。ここで、上述したように、各ラウンド遊技間における待機期間は1secに設定されている。遊技者は一のラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでに掛かる時間が1secであることに慣れているため、一のラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでに7.5sec掛かってしまうと、当該時間を長く感じてしまう。その点、本構成によれば、RAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合、エンディング期間において表示画面G上にて「次回 ラウンド遊技の延長」という画像が表示され、上記ラウンド遊技の延長待機期間において表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」という画像が表示され、オープニング期間において表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技開始!」という画像が表示される。この場合、遊技者は通常とは異なる上記演出に注目する可能性が高い。したがって、上記演出に注目させることによって、一のラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでに7.5sec掛かったとしても、遊技者に当該時間が長いと感じさせないようにすることが可能となる。これにより、ラウンド遊技が延長したかのように思わせることができなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
<遊技の流れを示すタイムチャート>
本実施形態における遊技の流れについて図51を参照しながら説明する。図51は遊技の流れを示すタイムチャートであり、図51(a)は大当たり当選に対応した遊技回が終了したタイミングを示し、図51(b)はオープニング期間を示し、図51(c)はラウンド遊技を示し、図51(d)はエンディング期間を示し、図51(e)はラウンド遊技の延長待機期間を示し、図51(f)は遊技回を示している。
まず、t1のタイミングで図51(a)に示すように、大当たり当選に対応した遊技回が終了した場合、同タイミングからt2のタイミングに亘って、図51(b)に示すように、オープニング期間が発生する。当該オープニング期間では、表示画面G上にてオープニング時の演出が実行される。具体的には、表示画面G上にキャラクタが表示され、当該キャラクタに隣接させて「ラウンド遊技が開始!」と表示される。また、オープニング期間は2secに設定されている。
次に、t2のタイミングからt3のタイミングに亘って、図51(c)に示すように、1R目のラウンド遊技が行われる。t3のタイミングで1R目のラウンド遊技が終了となり、次のラウンド遊技が開始されるまでの待機期間(t3のタイミングからt4のタイミングまでの期間)を経て、t4のタイミングからt5のタイミングに亘って、図51(c)に示すように、2R目のラウンド遊技が行われる。上記待機期間は、1secに設定されている。
t6のタイミングからt7のタイミングに亘って、図51(c)に示すように、上限回数に該当するラウンド遊技が行われる。ここで、第2保留用エリアRbの第3保留エリアRb3に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合を例にして、エンディング期間以降の処理について説明する。また、第2保留用エリアRbの第3保留エリアRb3に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合とは、RAM64の延長フラグに「1」がセットされている状態である。開閉実行モード中において実行される保留内当否判定処理において大当たり当選となった場合、RAM64の延長フラグに「1」がセットされる。
t7のタイミングからt8のタイミングに亘って、図51(d)に示すように、エンディング期間が発生する。当該エンディング期間では、表示画面G上にてエンディング時の演出が実行される。具体的には、第2保留用エリアRbの第3保留エリアRb3に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、図47(a)に示すように、表示画面G上にて「次回 ラウンド遊技の延長」と表示される。これにより、遊技者にラウンド遊技が延長すると思い込ませることが可能となる。また、エンディング期間は4secに設定されている。
エンディング期間が終了したt8のタイミングで図51(e)に示すように、ラウンド遊技の延長待機期間が開始される。当該ラウンド遊技の延長待機期間とは、開閉実行モードが終了してから大当たり当選に対応した遊技回が消化されるまで、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示される期間のことである。具体的には、図48(a)に示すように、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示される。これにより、延長分のラウンド遊技が開始されるまでの待ち時間であると遊技者に思わせることが可能となる。
また、t8のタイミングからt9のタイミングに亘って、図51(f)に示すように、開閉実行モードが終了してから1回目の遊技回が行われる。具体的には、第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1に格納された保留情報に対応した遊技回が行われる。当該遊技回の変動表示時間は0.5secに設定されている。当該遊技回では、下作動口用表示部34において絵柄の変動表示が行われ、表示画面G上において遊技回用の演出が発生しない。
t10のタイミングからt11のタイミングに亘って、図51(f)に示すように、開閉実行モードが終了してから2回目の遊技回が行われる。具体的には、第2保留用エリアRbの第2保留エリアRb2に格納された保留情報に対応した遊技回が行われる。当該遊技回の変動表示時間は0.5secに設定されている。当該遊技回では、下作動口用表示部34において絵柄の変動表示が行われ、表示画面G上において遊技回用の演出が発生しない。
t12のタイミングからt13のタイミングに亘って、図51(f)に示すように、開閉実行モードが終了してから3回目の遊技回が行われる。具体的には、第2保留用エリアRbの第3保留エリアRb3に格納された保留情報に対応した遊技回が行われる。当該遊技回の変動表示時間は0.5secに設定されている。当該遊技回では、下作動口用表示部34において絵柄の変動表示が行われ、表示画面G上において遊技回用の演出が発生しない。
t13のタイミングで図51(a)に示すように、大当たり当選に対応した遊技回が終了した場合、同タイミングからt14のタイミングに亘って、図51(b)に示すように、オープニング期間が発生する。当該オープニング期間では、表示画面G上にてオープニング時の演出が実行される。具体的には、第2保留用エリアRbの第3保留エリアRb3に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、図48(b)に示すように、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技開始!」と表示される。これにより、延長分のラウンド遊技が開始されたと遊技者に思い込ませることが可能となる。また、上記オープニング期間は2secに設定されている。
t14のタイミングからt15のタイミングに亘って、図51(c)に示すように、1R目のラウンド遊技が行われる。
本実施形態によれば、RAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合、エンディング期間において表示画面G上にて「次回 ラウンド遊技の延長」という画像が表示され、上記ラウンド遊技の延長待機期間において表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」という画像が表示され、オープニング期間において表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技開始!」という画像が表示される。ここで、本実施形態ではエンディング期間が4secであり、ラウンド遊技の延長待機期間が最長で1.5secであり、オープニング期間が2secである。つまり、上限回数のラウンド遊技が終了し、表示画面G上にてエンディング演出が発生してから、次のラウンド遊技が開始されるまでに最長で7.5sec掛かることになる。上述したように、各ラウンド遊技間における待機期間は1secに設定されているため、遊技者は一のラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでに掛かる時間が1secであることに慣れている可能性が高い。当該状況において、一のラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでに7.5sec掛かってしまうと、当該時間を長く感じてしまう。その点、本構成によれば、RAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合、エンディング期間において表示画面G上にて「次回 ラウンド遊技の延長」という画像が表示され、上記ラウンド遊技の延長待機期間において表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」という画像が表示され、オープニング期間において表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技開始!」という画像が表示される。この場合、遊技者は通常とは異なる上記演出に注目する可能性が高い。したがって、上記演出に注目させることによって、一のラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでに7.5sec掛かったとしても、遊技者に当該時間が長いと感じさせないようにすることが可能となる。これにより、ラウンド遊技が延長したかのように思わせることができなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、開閉実行モード中に保留用エリアRa,Rbに格納されている保留情報を対象とした当否判定処理が行われ、当該当否判定処理において大当たり当選となった場合、今回の開閉実行モードへの移行契機となった大当たり結果に対応したラウンド遊技の終了後に、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示される。そして、大当たり当選に対応した保留情報が消化された場合、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技開始!」と表示される。これにより、遊技者にラウンド遊技が延長したかのように思わせることが可能となるため、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
一の開閉実行モード中において大当たり当選となる保留情報が格納されていることを報知する報知演出が発生するタイミングが複数設定されている。ここで、一の開閉実行モード中において複数回、保留内当否判定処理が行われる構成において、上記報知演出が発生するタイミングが1つに設定されていると、遊技者が上記報知演出が発生するか否かにドキドキできるタイミングが1つだけになってしまう。その点、本構成によれば、特定のラウンド数だけでなく、上限回数のラウンド遊技の終了時においても上記報知演出が発生する可能性がある。これにより、上記報知演出が発生するか否かにドキドキできる機会が増えるため、より遊技者を楽しませることが可能となる。
特定のラウンド数の時だけでなく上限回数に対応したラウンド遊技の終了時においても保留内当否判定処理が行われる。ラウンド遊技中においても保留情報を取得することが可能であるため、特定のラウンド数にて保留内当否判定処理が行われてから上限回数に対応したラウンド遊技の終了時までに新しい保留情報が取得される可能性がある。したがって、上限回数に対応したラウンド遊技の終了時において保留内当否判定処理を行う構成とすることにより、ラウンド遊技の終了時まで保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることに期待させながら遊技者にラウンド遊技を行わせることが可能となる。
一の開閉実行モード中において同一の保留情報にて保留内当否判定処理が複数回実行され得る。ここで、同一の保留情報において上記保留内当否判定処理が1回しか行われない構成とすると、特定のラウンド数にて実行された保留内当否判定処理の判定対象となった保留情報をRAM64に記憶する必要がある。その点、本構成によれば、一の開閉実行モード中において同一の保留情報にて保留内当否判定処理が複数回実行され得るため、特定のラウンド数にて実行された保留内当否判定処理の判定対象となった保留情報をRAM64に記憶する必要がない。これにより、RAM64の容量が大きくなり過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。
第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1〜第3保留エリアRb3に格納された保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、RAM64の延長フラグに「1」がセットされ、第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に格納された保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、RAM64の保留連フラグに「1」がセットされる。RAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合、開閉実行モード中において大当たり当選となる保留情報が格納されていることを報知する報知演出が発生し、開閉実行モードの終了後において当該開閉実行モードが継続しているかのような継続演出が発生する。一方、RAM64の保留連フラグに「1」がセットされている場合、開閉実行モード中において大当たり当選となる保留情報が格納されていることを報知する報知演出が発生するが、開閉実行モードの終了後において上記継続演出は発生しない。ここで、本実施形態では開閉実行モードの終了後において遊技回が3回実行されるまでは当該遊技回の変動表示時間が短縮される。つまり、第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1〜第3保留エリアRb3に格納されている保留情報の変動表示時間は短縮されるが、第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に格納されている保留情報の変動表示時間は短縮されない。したがって、第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、当該大当たり当選に対応した保留情報が消化されるまでに時間が掛かってしまう。上記継続演出が発生している状況において、ラウンド遊技が開始されるまでの時間が長くなってしまうと、遊技者にラウンド遊技が延長したかのように思わせることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、RAM64の延長フラグではなく、保留連フラグに「1」がセットされる。これにより、遊技者にラウンド遊技が延長したかのように思わせることができなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
さらに当該構成によれば、第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、RAM64の保留連フラグに「1」がセットされるため、上記継続演出は発生しないが上記報知演出は発生する。ここで、遊技者は開閉実行モードが継続することに期待しているため、上記継続演出が発生しない場合、そのことに対してがっかりしてしまう。その点、本構成によれば、上記継続演出が発生しない状況においても上記報知演出が発生するため、上記継続演出が発生しないことに対するがっかり感を抑制することが可能となる。
第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1〜第4保留エリアRa4に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、RAM64の保留連フラグに「1」がセットされる。ここで、開閉実行モードの終了後において第1保留用エリアRaに格納されている大当たり当選に対応した保留情報が消化される前に、第2保留用エリアRbに保留情報が格納される可能性がある。本実施形態では、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報よりも先に第2保留用エリアRbに格納されている保留情報が優先的に消化される。よって、第1保留用エリアRaに格納されている大当たり当選に対応した保留情報が消化される前に、第2保留用エリアRbに格納された保留情報が消化される可能性がある。上述したように、本実施形態では開閉実行モードの終了後において遊技回が3回実行されるまでは当該遊技回の変動表示時間が短縮される構成であるため、開閉実行モードの終了後において遊技回が4回以上実行された場合、当該遊技回の変動表示時間が短縮されない。したがって、第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1〜第4保留エリアRa4に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合に、RAM64の延長フラグに「1」がセットされる構成とすると、開閉実行モードの終了後において当該開閉実行モードが継続しているかのような継続演出が発生した際に、ラウンド遊技が開始されるまでに時間が掛かってしまう可能性がある。この場合、遊技者にラウンド遊技が延長したかのように思わせることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1〜第4保留エリアRa4に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、RAM64の延長フラグではなくRAM64の保留連フラグに「1」がセットされる構成であるため、遊技者にラウンド遊技が延長したかのように思わせることができなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
大当たり当選に対応した保留情報が特定された場合、当該保留情報よりも後に行われる予定であった当否判定処理が行われなくなる。ここで、大当たり当選に対応した保留情報が特定された後も、その他の保留情報において当否判定処理が行われる構成とすると、当該その他の保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていることが特定された際にも上記報知演出が発生するため、一の開閉実行モードにおいて複数回、上記報知演出が発生することになる。この場合、保留情報の中に大当たり当選となる保留情報が複数格納されていることが遊技者に特定されるため、次の開閉実行モードを遊技者に遊技させる上で保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が格納されているか否かにドキドキさせることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、大当たり当選に対応した保留情報が特定された場合、当該保留情報よりも後に行われる予定であった当否判定処理が行われないため、大当たり当選に対応した保留情報が複数格納されていることが遊技者に特定されることはない。これにより、開閉実行モードを遊技者に遊技させる上で保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が格納されているか否かにドキドキさせることができなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
開閉実行モードの移行契機となった大当たり結果の種類が6R確変大当たり結果又は16R確変大当たり結果である場合、第1保留用エリアRaが保留内当否判定処理の対象に設定されない。開閉実行モードの移行契機となった大当たり結果の種類が6R確変大当たり結果又は16R確変大当たり結果である場合、開閉実行モードの終了後にサポートモードが高頻度サポートモードに設定される。当該高頻度サポートモードである場合、上作動口23よりも下作動口24への入賞が発生する確率が高くなる。また、上述したように、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報よりも先に第2保留用エリアRbに格納されている保留情報が優先的に消化される。したがって、開閉実行モードへの移行契機となった大当たり結果の種類が6R確変大当たり結果又は16R確変大当たり結果である状況において、第1保留用当否判定処理が行われたにもかかわらず、当該第1保留用当否判定処理の対象となった第1保留用エリアRaに格納されている保留情報が長期間、遊技回の実行契機に設定されない可能性がある。その点、本実施形態によれば、開閉実行モードの移行契機となった大当たり結果の種類が6R確変大当たり結果又は16R確変大当たり結果である場合、第1保留用当否判定処理が行われない構成であるため、当該第1保留用当否判定処理の対象となった第1保留用エリアRaに格納されている保留情報が長期間、遊技回の実行契機に設定されなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
開閉実行モード終了後において変動表示時間が最短の0.5secに設定される遊技回の上限回数が3回に設定されている。したがって、開閉実行モード終了後において実行された遊技回の回数が4回以降は、変動表示時間が最短に設定されない。これにより、第2保留用エリアRbに大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合に、その全ての保留情報に対応する遊技回が短い期間で終了してしまわないようにすることが可能となる。さらに当該構成によれば、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報を契機とした遊技回が長い期間実行されるため、その間に第2保留用エリアRbに新たな保留情報を格納させることが可能となる。よって、第2保留用エリアRbに保留情報が格納されていない状況が発生する可能性を低減させることが可能となる。ここで、上述したように、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報は第1保留用エリアRaに格納されている保留情報よりも有利である。開閉実行モード終了後において変動表示時間が最短の0.5secに設定される遊技回の上限回数を3回に設定する構成によれば、上述したように、第2保留用エリアRbに保留情報が格納されていない状況が発生する可能性を低減させることが可能となるため、遊技者に不利益を与えづらくなる。
上限回数のラウンド遊技が終了するまでに取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていなくても、開閉実行モード終了後において変動表示時間が最短である0.5secに設定される。ここで、大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることを報知する報知演出が発生しなかった場合、取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていないことが遊技者に特定されてしまう。この場合、遊技者は大当たり当選とはならないことが特定された遊技回を消化しないといけなくなる。その点、本構成によれば、開閉実行モード終了後において取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていなくても、開閉実行モード終了後において変動表示時間が最短の0.5secに設定される。これにより、大当たり当選とはならないことが特定された遊技回が消化されるまで長時間待たないといけないことに対する苛立ちが蓄積されてしまうことを阻止することが可能となる。
RAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合、エンディング期間において表示画面G上にて「次回 ラウンド遊技の延長」という画像が表示され、上記ラウンド遊技の延長待機期間において表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」という画像が表示され、オープニング期間において表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技開始!」という画像が表示される。ここで、本実施形態ではエンディング期間が4secであり、ラウンド遊技の延長待機期間が最長で1.5secであり、オープニング期間が2secである。つまり、上限回数のラウンド遊技が終了し、表示画面G上にてエンディング演出が発生してから、次のラウンド遊技が開始されるまでに最長で7.5sec掛かることになる。上述したように、各ラウンド遊技間における待機期間は1secに設定されているため、遊技者は一のラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでに掛かる時間が1secであることに慣れている可能性が高い。当該状況において、一のラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでに7.5sec掛かってしまうと、当該時間を長く感じてしまう。その点、本構成によれば、RAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合、エンディング期間において表示画面G上にて「次回 ラウンド遊技の延長」という画像が表示され、上記ラウンド遊技の延長待機期間において表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」という画像が表示され、オープニング期間において表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技開始!」という画像が表示される。この場合、遊技者は通常とは異なる上記演出に注目する可能性が高い。したがって、上記演出に注目させることによって、一のラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでに7.5sec掛かったとしても、遊技者に当該時間が長いと感じさせないようにすることが可能となる。これにより、ラウンド遊技が延長したかのように思わせることができなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
RAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合、上作動口用表示部33又は下作動口用表示部34において絵柄の変動表示が行われたとしても、表示画面G上にて遊技回用の演出が行われない。上述したように、本実施形態ではRAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合、開閉実行モードの終了後において大当たり当選に対応した保留情報が消化されるまで表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示される。ここで、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示されている状況において、保留情報が消化される度に変動用コマンド及び種別コマンドが音声発光制御装置90に送信される構成とすると、表示画面G上にて図柄の変動表示やリーチ演出が発生してしまうため、次のラウンド遊技が開始されたとしても遊技者にラウンド遊技が延長したかのように思わせることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、RAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合、音声発光制御装置90に対して変動用コマンド及び種別コマンドが送信されないため、次のラウンド遊技が開始されるまで表示画面G上にて図柄の変動表示やリーチ演出などは発生しない。これにより、次のラウンド遊技が開始された際にラウンド遊技が延長したかのように思わせることができなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
<第6の実施形態>
本実施形態は、開閉実行モード中において取得されている保留情報の扱いが第5の実施形態と相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第5の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<第2保留用当否判定処理>
保留内当否判定処理(図40)におけるステップS2902にて実行される第2保留用当否判定処理について図52を参照しながら説明する。当該第2保留用当否判定処理は、開閉実行モード中において第2保留用エリアRbに格納されている保留情報を対象とした当否判定処理を行うための処理である。図52は主制御装置60のMPU62にて実行される第2保留用当否判定処理を示すフローチャートである。
まずステップS3701にて当否判定処理を実行する。具体的には、まず対応する大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。ステップS3701にて実行される当否判定処理では、第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。
次に、RAM64の6R通常大当たりフラグ又は16R通常大当たりフラグに「1」がセットされている場合、低確率モード用の当否テーブルを参照して、上記大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値に含まれているか否かを判定する。
一方、RAM64の6R確変大当たりフラグ又は16R確変大当たりフラグに「1」がセットされている場合、高確率モード用の当否テーブルを参照して、上記大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値に含まれているか否かを判定する。
上記ステップS3701にて実行された当否判定処理の結果が大当たり当選である場合(ステップS3702:YES)、ステップS3703にてRAM64の延長フラグに「1」をセットして、本第2保留用当否判定処理を終了する。当該延長フラグとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて開閉実行モードの終了後に当該開閉実行モードが継続しているかのような継続演出を発生させるか否かを特定するためのフラグである。当該継続演出とは、大当たり当選に対応した保留情報が消化されるまで表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示される演出のことである。
ステップS3702にて否定判定した場合、ステップS3704にて第2始動保留球数NBが「1」よりも大きいか否かを判定する。ステップS3704にて否定判定した場合、そのまま本第2保留用当否判定処理を終了する。
ステップS3704にて肯定判定した場合、ステップS3705〜ステップS3707の処理を実行する。当該ステップS3705〜ステップS3707の処理はステップS3701〜ステップS3703の処理と同様である。但し、ステップS3705にて実行される当否判定処理では第2保留用エリアRbの第2保留エリアRb2が対象となる。
ステップS3706にて否定判定した場合、ステップS3708にて第2始動保留球数NBが「2」よりも大きいか否かを判定する。ステップS3708にて否定判定した場合、そのまま本第2保留用当否判定処理を終了する。
ステップS3708にて肯定判定した場合、ステップS3709〜ステップS3711の処理を実行する。当該ステップS3709〜ステップS3711の処理はステップS3701〜ステップS3703の処理と同様である。但し、ステップS3709にて実行される当否判定処理では第2保留用エリアRbの第3保留エリアRb3が対象となる。
ステップS3710にて否定判定した場合、ステップS3712にて第2始動保留球数NBが「3」よりも大きいか否かを判定する。ステップS3712にて否定判定した場合、そのまま本第2保留用当否判定処理を終了する。
ステップS3712にて肯定判定した場合、ステップS3713〜ステップS3715の処理を実行する。当該ステップS3713〜ステップS3715の処理はステップS3701〜ステップS3703の処理と同様である。但し、ステップS3713にて実行される当否判定処理では第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4が対象となる。
本実施形態では、開閉実行モード終了後において第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、RAM64の延長フラグに「1」がセットされる。当該RAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示される演出が発生し、大当たり当選に対応した保留情報が消化されることでラウンド遊技が開始される。ここで、保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合に、保留情報が消化される際に表示画面G上にて図柄の変動表示が発生する構成よりも、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示し、図柄の変動表示は発生させない構成とする方が、遊技者の高揚感が高くなる可能性が高い。したがって、開閉実行モード中において取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示し、図柄の変動表示は発生させない構成とすることにより、遊技者の高揚感を高めることが可能となる。
<第1保留用当否判定処理>
次に、保留内当否判定処理(図40)のステップS2906にて実行される第1保留用当否判定処理について図53を参照しながら説明する。当該第1保留用当否判定処理は、開閉実行モード中において第1保留用エリアRaに格納されている保留情報を対象とした当否判定処理を行うための処理である。図53は主制御装置60のMPU62にて実行される第1保留用当否判定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS3801にて当否判定処理を実行する。具体的には、まず対応する大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。ステップS3801にて実行される当否判定処理では、第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。
次に、RAM64の6R通常大当たりフラグ又は16R通常大当たりフラグに「1」がセットされている場合、低確率モード用の当否テーブルを参照して、上記大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値に含まれているか否かを判定する。
一方、RAM64の6R確変大当たりフラグ又は16R確変大当たりフラグに「1」がセットされている場合、高確率モード用の当否テーブルを参照して、上記大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値に含まれているか否かを判定する。
上記ステップS3801にて実行された当否判定処理の結果が大当たり当選である場合(ステップS3802:YES)、ステップS3803にてRAM64の延長フラグに「1」をセットして、本第1保留用当否判定処理を終了する。当該延長フラグとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて開閉実行モードの終了後に当該開閉実行モードが継続しているかのような継続演出を発生させるか否かを特定するためのフラグである。
ステップS3802にて否定判定した場合、ステップS3804にて第1始動保留球数NAが「1」よりも大きいか否かを判定する。ステップS3804にて否定判定した場合、そのまま本第1保留用当否判定処理を終了する。
ステップS3804にて肯定判定した場合、ステップS3805〜ステップS3807の処理を実行する。当該ステップS3805〜ステップS3807の処理はステップS3801〜ステップS3803の処理と同様である。但し、ステップS3805にて実行される当否判定処理では第1保留用エリアRaの第2保留エリアRa2が対象となる。
ステップS3806にて否定判定した場合、ステップS3808にて第1始動保留球数NAが「2」よりも大きいか否かを判定する。ステップS3808にて否定判定した場合、そのまま本第1保留用当否判定処理を終了する。
ステップS3808にて肯定判定した場合、ステップS3809〜ステップS3811の処理を実行する。当該ステップS3809〜ステップS3811の処理はステップS3801〜ステップS3803の処理と同様である。但し、ステップS3809にて実行される当否判定処理では第1保留用エリアRaの第3保留エリアRa3が対象となる。
ステップS3810にて否定判定した場合、ステップS3812にて第1始動保留球数NAが「3」よりも大きいか否かを判定する。ステップS3812にて否定判定した場合、そのまま本第1保留用当否判定処理を終了する。
ステップS3812にて肯定判定した場合、ステップS3813〜ステップS3815の処理を実行する。当該ステップS3813〜ステップS3815の処理はステップS3801〜ステップS3803の処理と同様である。但し、ステップS3813にて実行される当否判定処理では第1保留用エリアRaの第4保留エリアRa4が対象となる。
本実施形態では、第1保留用エリアRaに大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、RAM64の延長フラグに「1」がセットされる。当該RAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示される演出が発生し、大当たり当選に対応した保留情報が消化されることでラウンド遊技が開始される。ここで、詳細については後述するが、開閉実行モード終了時において大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、当該大当たり当選に対応した保留情報が消化されるまで変動表示時間が最短に設定される。また、第1保留用エリアRaに格納されている大当たり当選に対応した保留情報が消化される前に、第2保留用エリアRbに新しく保留情報が格納された場合、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報の方が第1保留用エリアRaに格納されている保留情報よりも優先的に消化される構成であるため、上記第1保留用エリアRaに格納された大当たり当選に対応した保留情報が消化されるまでの時間が長くなり過ぎてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、開閉実行モード終了時において大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、当該大当たり当選に対応した保留情報が消化されるまで変動表示時間が最短に設定されるため、仮に上記第1保留用エリアRaに格納された大当たり当選に対応した保留情報が消化される前に、第2保留用エリアRbに新しく保留情報が格納されたとしても、上記第1保留用エリアRaに格納された大当たり当選に対応した保留情報が消化されるまでの時間が長くなり過ぎることはない。これにより、第1保留用エリアRaに大当たり当選に対応した保留情報が含まれている状況においても、ラウンド遊技が延長したかのような演出を設定することが可能となる。
ここで、開閉実行モード終了時に第1保留用エリアRaに大当たり当選に対応した保留情報が格納されている状況において、当該第1保留用エリアRaに格納された大当たり当選に対応した保留情報が消化される前に、第2保留用エリアRbに大当たり当選に対応した保留情報が格納され、当該第2保留用エリアRbに格納された大当たり当選に対応した保留情報を契機としてラウンド遊技が開始された場合も、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技開始!」と表示される。したがって、第1保留用エリアRaに格納された大当たり当選に対応した保留情報を契機としてラウンド遊技が行われなかったとしても、延長分のラウンド遊技が開始されたと遊技者に思い込ませることが可能となる。
<変動表示時間関連処理>
変動開始処理(図49)のステップS3512にて実行される変動表示時間関連処理について図54を参照しながら説明する。当該変動表示時間関連処理は、上作動口用表示部33及び下作動口用表示部34における絵柄の変動表示時間を設定するために行われる処理である。図54は主制御装置60のMPU62にて実行される変動表示時間関連処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS3901にてRAM64の延長フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。上記延長フラグとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて開閉実行モードの終了後に当該開閉実行モードが継続しているかのような継続演出を発生させるか否かを特定するためのフラグである。RAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合に限り、変動表示時間が最短に設定される。したがって、ステップS3901の処理を設けることにより、RAM64の延長フラグに「1」がセットされていない状況において、変動表示時間が最短に設定されてしまうことを阻止することが可能となる。
本実施形態では、開閉実行モードへの移行が発生しラウンド遊技延長開始コマンドを設定した後に、上記延長フラグが「0」クリアされる。上記ラウンド遊技延長開始コマンドとは、RAM64の延長フラグに「1」がセットされた場合に対応したオープニング演出を発生させることを音声発光制御装置90に特定させるためのコマンドである。上記オープニング演出とは、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技開始!」と表示される演出のことである。上記ラウンド遊技延長開始コマンドを設定し終えたタイミングで上記延長フラグが「0」クリアされることにより、RAM64の延長フラグに「1」がセットされた場合に対応した上記オープニング演出を発生させることが可能となるとともに、保留内当否判定処理において大当たり当選に対応した保留情報が特定された場合に、再度上記延長フラグに「1」をセットすることが可能となる。
ステップS3901にて肯定判定した場合、ステップS3902にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタに最短の変動表示時間として「250」をセットして、本変動表示時間関連処理を終了する。当該変動表示時間カウンタにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、最短の変動表示時間は0.5secに設定されている。但し、変動表示時間の最短が0.5secであることに限定されることはなく、表示画面G上にて「ラウンド遊技 準備中」と表示させてから次のラウンド遊技が開始されるまでの期間を遊技者が長いと感じないように考慮されていれば、最短の変動表示時間は任意である。また、ステップS3902にて上記変動表示時間カウンタにセットされる数値情報が本パチンコ機10に設定されている変動表示時間の中で最短である構成に限定されることはなく、上述したように、上記表示画面G上にて「ラウンド遊技 準備中」と表示させてから次のラウンド遊技が開始されるまでの期間を遊技者が長いと感じないように考慮されていれば任意である。
ステップS3901にて否定判定した場合、ステップS3903にて変動表示時間の設定処理を実行して、本変動表示時間関連処理を終了する。当該変動表示時間の設定処理では、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動種別カウンタCSの値に対応した数値情報がRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタにセットされる。
本実施形態によれば、開閉実行モード終了時において保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合に限り、変動表示時間が最短に設定される。ここで、開閉実行モード終了時において保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていない状況においても変動表示時間が最短に設定される構成とすると、当該状況では遊技回が実行される度に表示画面G上にて停止図柄が表示されるため、遊技回を上記最短の時間で消化できるということが遊技者に特定されてしまう。この場合、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」という画像を表示させてから次のラウンド遊技が開始されるまでに要する時間が短かったとしても、大当たり当選に対応した保留情報が消化されたから次のラウンド遊技が開始されたと思われてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、開閉実行モード終了時において保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合に限り、変動表示時間が最短に設定されるため、遊技回を当該最短の時間で消化できるということが遊技者に特定されることはない。これにより、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」という画像を表示させてから次のラウンド遊技が開始されるまでに要する時間が短かったとしても、大当たり当選に対応した保留情報が消化されたから次のラウンド遊技が開始されたと思われてしまうことを阻止することが可能となる。
<遊技の流れを示すタイムチャート>
本実施形態における遊技の流れについて図55を参照しながら説明する。図55は遊技の流れを示すタイムチャートであり、図55(a)は大当たり当選に対応した遊技回が終了したタイミングを示し、図55(b)はオープニング期間を示し、図55(c)はラウンド遊技を示し、図55(d)はエンディング期間を示し、図55(e)はラウンド遊技の延長待機期間を示し、図55(f)は遊技回を示している。
まず、t1のタイミングで図55(a)に示すように、大当たり当選に対応した遊技回が終了した場合、同タイミングからt2のタイミングに亘って、図55(b)に示すように、オープニング期間が発生する。当該オープニング期間では、表示画面G上にてオープニング時の演出が実行される。具体的には、表示画面G上にキャラクタが表示され、当該キャラクタに隣接させて「ラウンド遊技が開始!」と表示される。また、オープニング期間は2secに設定されている。
次に、t2のタイミングからt3のタイミングに亘って、図55(c)に示すように、1R目のラウンド遊技が行われる。t3のタイミングで1R目のラウンド遊技が終了となり、次のラウンド遊技が開始されるまでの待機期間(t3のタイミングからt4のタイミングまでの期間)を経て、t4のタイミングからt5のタイミングに亘って、図55(c)に示すように、2R目のラウンド遊技が行われる。上記待機期間は、1secに設定されている。
t6のタイミングからt7のタイミングに亘って、図55(c)に示すように、上限回数に該当するラウンド遊技が行われる。ここで、第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合を例にして、エンディング期間以降の処理について説明する。また、第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合とは、RAM64の延長フラグに「1」がセットされている状態である。開閉実行モード中において実行される保留内当否判定処理において大当たり当選となった場合、RAM64の延長フラグに「1」がセットされる。
t7のタイミングからt8のタイミングに亘って、図55(d)に示すように、エンディング期間が発生する。当該エンディング期間では、表示画面G上にてエンディング時の演出が実行される。具体的には、第2保留用エリアRbの第3保留エリアRb3に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、図47(a)に示すように、表示画面G上にて「次回 ラウンド遊技の延長」と表示される。これにより、遊技者にラウンド遊技が延長すると思い込ませることが可能となる。また、エンディング期間は4secに設定されている。
エンディング期間が終了したt8のタイミングで図55(e)に示すように、ラウンド遊技の延長待機期間が開始される。当該ラウンド遊技の延長待機期間とは、開閉実行モードが終了してから大当たり当選に対応した遊技回が消化されるまで、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示される期間のことである。具体的には、図48(a)に示すように、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示される。これにより、延長分のラウンド遊技が開始されるまでの待ち時間であると遊技者に思わせることが可能となる。
また、t8のタイミングからt9のタイミングに亘って、図55(f)に示すように、開閉実行モードが終了してから1回目の遊技回が行われる。具体的には、第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1に格納された保留情報に対応した遊技回が行われる。当該遊技回の変動表示時間は0.5secに設定されている。当該遊技回では、下作動口用表示部34において絵柄の変動表示が行われ、表示画面G上において遊技回用の演出が発生しない。
t10のタイミングからt11のタイミングに亘って、図55(f)に示すように、開閉実行モードが終了してから2回目の遊技回が行われる。具体的には、第2保留用エリアRbの第2保留エリアRb2に格納された保留情報に対応した遊技回が行われる。当該遊技回の変動表示時間は0.5secに設定されている。当該遊技回では、下作動口用表示部34において絵柄の変動表示が行われ、表示画面G上において遊技回用の演出が発生しない。
t12のタイミングからt13のタイミングに亘って、図55(f)に示すように、開閉実行モードが終了してから3回目の遊技回が行われる。具体的には、第2保留用エリアRbの第3保留エリアRb3に格納された保留情報に対応した遊技回が行われる。当該遊技回の変動表示時間は0.5secに設定されている。当該遊技回では、下作動口用表示部34において絵柄の変動表示が行われ、表示画面G上において遊技回用の演出が発生しない。
t14のタイミングからt15のタイミングに亘って、図55(f)に示すように、開閉実行モードが終了してから4回目の遊技回が行われる。具体的には、第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に格納された保留情報に対応した遊技回が行われる。当該遊技回の変動表示時間は0.5secに設定されている。
本実施形態では、開閉実行モードの終了時において大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、当該大当たり当選に対応した保留情報が消化されるまで、遊技回の変動表示時間が0.5secに設定される。したがって、第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている状況において、開閉実行モードの終了時において表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示させたとしても、当該画像が表示されてから次のラウンド遊技が開始されるまでに要する時間が長くなり過ぎないため、ラウンド遊技が延長したかのように思わせることができなくなってしまうことを阻止することが可能となる。これにより、ラウンド遊技が延長したかのような演出を発生させる状況を増加させることが可能となる。
また、本実施形態では第1保留用エリアRaに大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合も、RAM64の延長フラグに「1」がセットされる。上記第1保留用エリアRaに格納された大当たり当選に対応した保留情報が消化されるまで、遊技回の変動表示時間が0.5secに設定されるため、仮に上記第1保留用エリアRaに格納された大当たり当選に対応した保留情報が消化される前に、第2保留用エリアRbに新しく保留情報が格納されたとしても、上記第1保留用エリアRaに格納された大当たり当選に対応した保留情報が消化されるまでの時間が長くなり過ぎることはない。これにより、第1保留用エリアRaに大当たり当選に対応した保留情報が含まれている状況においても、ラウンド遊技が延長したかのような演出を設定することが可能となる。
t15のタイミングで図55(a)に示すように、大当たり当選に対応した遊技回が終了した場合、同タイミングからt16のタイミングに亘って、図55(b)に示すように、オープニング期間が発生する。当該オープニング期間では、表示画面G上にてオープニング時の演出が実行される。具体的には、第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、図48(b)に示すように、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技開始!」と表示される。これにより、延長分のラウンド遊技が開始されたと遊技者に思い込ませることが可能となる。また、上記オープニング期間は2secに設定されている。
次に、t16のタイミングからt17のタイミングに亘って、図55(c)に示すように、1R目のラウンド遊技が行われる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、開閉実行モード終了時において第1保留用エリアRa又は第2保留用エリアRbに大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、RAM64の延長フラグに「1」がセットされる。当該RAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示される演出が発生し、大当たり当選に対応した保留情報が消化されることでラウンド遊技が開始される。ここで、保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合に、当該保留情報が消化される際に表示画面G上にて図柄の変動表示が発生する構成よりも、図柄の変動表示を発生させない構成とした方が、遊技者の高揚感が高くなる可能性が高い。したがって、開閉実行モード終了時において保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、表示画面G上にて「ラウンド遊技 準備中」と表示し、図柄の変動表示を発生させない構成とすることにより、遊技者の高揚感を高めることが可能となる。
開閉実行モード終了時において保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、当該大当たり当選に対応した保留情報が消化されるまで、変動表示時間が最短に設定される。ここで、第1保留用エリアRaに格納されている大当たり当選に対応した保留情報が消化される前に、第2保留用エリアRbに新しく保留情報が格納された場合、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報の方が第1保留用エリアRaに格納されている保留情報よりも優先的に消化される構成であるため、上記第1保留用エリアRaに格納された大当たり当選に対応した保留情報が消化されるまでの時間が長くなり過ぎてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、開閉実行モード終了時において保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、当該大当たり当選に対応した保留情報が消化されるまで、変動表示時間が最短に設定されるため、仮に上記第1保留用エリアRaに格納された大当たり当選に対応した保留情報が消化される前に、第2保留用エリアRbに新しく保留情報が格納されたとしても、上記第1保留用エリアRaに格納された大当たり当選に対応した保留情報が消化されるまでの時間が長くなり過ぎることはない。これにより、第1保留用エリアRaに大当たり当選に対応した保留情報が格納されている状況においても、ラウンド遊技が延長したかのような演出を設定することが可能となる。
開閉実行モード終了時において保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合に限り、変動表示時間が最短に設定される。ここで、開閉実行モード終了時において保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていない状況においても変動表示時間が最短に設定される構成とすると、当該状況では遊技回が実行される度に表示画面G上にて停止図柄が表示されるため、遊技回を上記最短の時間で消化できるということが遊技者に特定されてしまう。この場合、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」という画像を表示させてから次のラウンド遊技が開始されるまでに要する時間が短かったとしても、大当たり当選に対応した保留情報が消化されたから次のラウンド遊技が開始されたと思われてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、開閉実行モード終了時において保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合に限り、変動表示時間が最短に設定されるため、遊技回を当該最短の時間で消化できるということが遊技者に特定されることはない。これにより、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」という画像を表示させてから次のラウンド遊技が開始されるまでに要する時間が短かったとしても、大当たり当選に対応した保留情報が消化されたから次のラウンド遊技が開始されたと思われてしまうことを阻止することが可能となる。
<第6の実施形態の別例>
(1)第2保留用エリアRbに大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合に限り、RAM64の延長フラグに「1」がセットされる構成としてもよい。また、当該構成において、第1保留用エリアRaに大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、RAM64の保留連フラグに「1」がセットされる構成としてもよい。当該保留連フラグとは、主制御装置60のMPU62にて保留内に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることを報知する演出を発生させるか否かを特定するためのフラグである。上記保留連フラグに「1」がセットされた場合、表示画面G上にて保留内に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている旨が報知される。また、上記保留連フラグに「1」がセットされている場合、変動表示時間が最短に設定されるのではなく、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動種別カウンタCSの値に対応した数値情報がRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタにセットされる。また、RAM64の保留連フラグに「1」がセットされている場合における遊技回では、表示画面G上にて遊技回用の演出が実行される。当該遊技回用の演出とは、変動表示時間が経過するまで図柄の変動表示が行われる演出である。変動表示時間が経過した場合は、停止図柄が表示される。リーチ演出が発生する遊技回では図柄の変動表示が開始され、リーチ演出が発生してから停止図柄が表示される。一方、RAM64の延長フラグに「1」がセットされている場合は、大当たり当選に対応した保留情報が消化されるまで、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示される。大当たり当選に対応した保留情報が格納されている保留用エリアRa,Rbに応じて、当該大当たり当選に対応した保留情報が消化されるまでの演出を相違させる構成とすることにより、当該演出の種類を増やすことが可能となる。これにより、当該演出に対する注目度を高めることが可能となる。
(2)開閉実行モードの終了時において大当たり当選に対応した保留情報が格納されていない場合も、変動表示時間が最短に設定される構成としてもよい。この場合、保留内当否判定処理の判定対象となった保留情報の変動表示時間が最短に設定される構成としてもよい。ここで、開閉実行モード中において大当たり当選となる保留情報が格納されていることを報知する報知演出が発生しない場合、保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていないことが遊技者に特定されてしまう。この場合、遊技者は大当たり当選とならないことが特定された遊技回を消化しないといけない。その点、本構成によれば、開閉実行モードの終了時において大当たり当選に対応した保留情報が格納されていない場合、保留内当否判定処理の判定対象となった保留情報の変動表示時間が最短に設定される。これにより、大当たり当選とはならないことが特定された遊技回が消化されるまで長時間待たないといけないことに対する苛立ちが蓄積されてしまうことを阻止することが可能となる。
<第7の実施形態>
本実施形態は、オープニング期間及びエンディング期間の設定方法が第5の実施形態と相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第5の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<遊技状態移行処理>
通常処理(図12)のステップS404にて実行される遊技状態移行処理について図56を参照しながら説明する。図56は第7の実施形態における主制御装置60のMPU62にて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS4001〜ステップS4004の処理はステップS2601〜ステップS2604の処理と同様である。
ステップS4004にて肯定判定した場合、ステップS4005にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに「6」をセットする。ステップS4004にて否定判定した場合、ステップS4006にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに「16」をセットする。
ステップS4005の処理を実行した場合、又はステップS4006の処理を実行した場合、ステップS4007にてRAM64のいずれかの延長フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。本実施形態ではRAM64に第1延長フラグ、第2延長フラグ及び第3延長フラグが設けられている。上記第1延長フラグとは、主制御装置60のMPU62にて第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていることを特定するためのフラグである。上記第2延長フラグとは、主制御装置60のMPU62にて第2保留用エリアRbの第2保留エリアR2に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていることを特定するためのフラグである。上記第3延長フラグとは、主制御装置60のMPU62にて第2保留用エリアRbの第3保留エリアRb3に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていることを特定するためのフラグである。本実施形態では、上記いずれかの延長フラグに「1」がセットされている場合と、上記いずれかの延長フラグに「1」がセットされていない場合とにおいて、オープニング期間及びエンディング期間の設定方法が相違している。したがって、ステップS4007の処理を設けることにより、状況に応じたオープニング期間を設定することが可能となる。
また、詳細については後述するが、本実施形態では第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合と、第2保留用エリアRbの第2保留エリアRb2に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合と、第2保留用エリアRbの第3保留エリアRb3に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合とにおいてオープニング期間及びエンディング期間が相違している。したがって、上記3種類のフラグを用いることにより、当該フラグに対応したオープニング期間及びエンディング期間を設定することが可能となる。
ステップS4007にて否定判定した場合、ステップS4008にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機期間として「1000」をセットする。当該タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、オープニング用の待機期間は2secとなっている。但し、当該待機期間は任意である。
続くステップS4009にてオープニングコマンドを設定して、本遊技状態移行処理を終了する。当該オープニングコマンドは通常処理(図12)におけるステップS401にて、音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62から上記オープニングコマンドを受信した場合、開閉実行モード用の演出の設定処理を実行する。当該設定した演出パターンに従って、開閉実行モードにおける表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
次に、音声発光制御装置90は上記開閉実行モード用の演出の設定処理の処理結果に対応した開閉実行モード用コマンドを表示制御装置100に送信する。これにより、表示画面G上にていずれの延長フラグにも「1」がセットされていない場合におけるオープニング時の演出が実行される。具体的には、表示画面G上にキャラクタが表示され当該キャラクタに隣接させて「ラウンド遊技が開始!」と表示される。これにより、ラウンド遊技が開始されることを遊技者に解り易く特定させることが可能となる。
ステップS4007にて肯定判定した場合における処理(ステップS4020〜ステップS4022)については後述する。
ステップS4001にて肯定判定した場合、ステップS4010にて大入賞口開閉処理を実行する。当該大入賞口開閉処理では、大入賞口22aが閉鎖中である場合には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCが「1」以上且つRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTが「0」であることを条件として、可変入賞装置22を駆動状態とすることで大入賞口22aを開放させる。
また、大入賞口22aが開放中である場合には、当該大入賞口22aの開放から所定時間が経過していること(上記タイマカウンタTが「0」)又は所定個数の遊技球が入賞していること(RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた入賞上限カウンタPCが「0」)を条件として、可変入賞装置22の駆動状態を停止し、大入賞口22aを閉鎖させる。当該大入賞口22aを閉鎖させる処理を実行した後に、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCを1減算する。1減算されたラウンドカウンタRCの値が特定の値となった場合(特定のラウンド数となった場合)、報知特定処理を実行する。当該報知特定処理とは、ラウンド遊技中において報知演出を発生させるか否かを特定するための処理である。当該報知演出とは、取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることを報知するための演出である。
上記報知特定処理では、取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることを特定するための保留内当否判定処理が行われる。当該保留内当否判定処理では、第1保留用当否判定処理や第2保留用当否判定処理が行われる。当該第1保留用当否判定処理とは、開閉実行モード中において第1保留用エリアRaに格納された保留情報を対象とした当否判定処理を行うための処理である。上記第2保留用当否判定処理とは、開閉実行モード中において第2保留用エリアRbに格納された保留情報を対象とした当否判定処理を行うための処理である。
上記保留内当否判定処理では具体的に、第2始動保留球数NBが「0」ではない場合、上述した第2保留用当否判定処理を実行する。当該第2保留用当否判定処理の具体的な処理内容については後述する。当該第2保留用当否判定処理において、第2保留用エリアRbに大当たり当選に対応した保留情報が格納されていないことが特定された状況において、今回の開閉実行モードの移行契機となった大当たり結果の種類が6R通常大当たり結果又は16R通常大当たり結果且つ第1始動保留球数NAが「0」よりも大きい場合、第1保留用当否判定処理を実行する。当該第1保留用当否判定処理の具体的な処理内容はステップS2906の処理と同様である。
また、第2始動保留球数NBが「0」であり、今回の開閉実行モードへの移行契機となった大当たり結果の種類が6R通常大当たり結果又は16R通常大当たり結果且つ第1始動保留球数NAが「0」よりも大きい場合、第1保留用当否判定処理を実行する。
上記第2保留用当否判定処理について図57を参照しながら説明する。図57は主制御装置60のMPU62にて実行される第2保留用当否判定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS4101にて当否判定処理を実行する。具体的には、まず対応する大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。ステップS4101にて実行される当否判定処理では、第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。
次に、RAM64の6R通常大当たりフラグ又は16R通常大当たりフラグに「1」がセットされている場合、低確率モード用の当否テーブルを参照して、上記大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値に含まれているか否かを判定する。
一方、RAM64の6R確変大当たりフラグ又は16R確変大当たりフラグに「1」がセットされている場合、高確率モード用の当否テーブルを参照して、上記大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値に含まれているか否かを判定する。
上記ステップS4101にて実行された当否判定処理の結果が大当たり当選である場合(ステップS4102:YES)、ステップS4103にてRAM64の第1延長フラグに「1」をセットして、本第2保留用当否判定処理を終了する。当該第1延長フラグとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS4102にて否定判定した場合、ステップS4104にて第2始動保留球数NBが「1」よりも大きいか否かを判定する。ステップS4104にて否定判定した場合、そのまま本第2保留用当否判定処理を終了する。
ステップS4104にて肯定判定した場合、ステップS4105の処理を実行する。当該ステップS4105の処理はステップS4101の処理と同様である。但し、ステップS4105にて実行される当否判定処理では第2保留用エリアRbの第2保留エリアRb2が対象となる。
上記ステップS4105にて実行された当否判定処理の結果が大当たり当選である場合(ステップS4106:YES)、ステップS4107にてRAM64の第2延長フラグに「1」をセットして、第2保留用当否判定処理を終了する。当該第2延長フラグとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて第2保留用エリアRbの第2保留エリアRb2に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS4106にて否定判定した場合、ステップS4108にて第2始動保留球数NBが「2」よりも大きいか否かを判定する。ステップS4108にて否定判定した場合、そのまま本第2保留用当否判定処理を終了する。
ステップS4108にて肯定判定した場合、ステップS4109の処理を実行する。当該ステップS4109の処理はステップS4101の処理と同様である。但し、ステップS4109にて実行される当否判定処理では第2保留用エリアRbの第3保留エリアRb3が対象となる。
上記ステップS4109にて実行された当否判定処理の結果が大当たり当選である場合(ステップS4110:YES)、ステップS4111にてRAM64の第3延長フラグに「1」をセットして、第2保留用当否判定処理を終了する。当該第3延長フラグとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて第2保留用エリアRbの第3保留エリアRb3に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS4110にて否定判定した場合、ステップS4112〜ステップS4115の処理を実行する。当該ステップS4112〜ステップS4115の処理はステップS3012〜ステップS3015の処理と同様である。
遊技状態移行処理(図56)のステップS4010にて実行される大入賞口開閉処理の説明に戻り、報知特定処理を実行した後は、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「1000」をセットする。当該タイマカウンタTにセットされた数値情報は、可変入賞装置22が開放状態から閉鎖状態となり、それに続けて再度開放状態となるまでの開放待機用の数値情報であり、本実施形態では2secがセットされる。但し、各ラウンド遊技間の待機期間が2secであることに限定されることはなく、任意である。
また、1減算されたラウンドカウンタRCが「0」となった場合、エンディング処理を実行する。当該エンディング処理とは、上限回数のラウンド遊技が終了した際に行われる処理のことである。当該エンディング処理について図58を参照しながら説明する。図58は主制御装置60のMPU62にて実行されるエンディング処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS4201にていずれかの延長フラグ又は保留連フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。本実施形態では、特定のラウンド数にて実行された保留内当否判定処理において大当たり当選に対応した保留情報を特定できなかった場合に、ラウンド遊技の終了時において再度保留内当否判定処理が行われる。したがって、ステップS4201の処理を設けることにより、特定のラウンド数にて実行された保留内当否判定処理において大当たり当選に対応した保留情報が特定された場合に、再度保留内当否判定処理が行われてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS4201にて否定判定した場合、ステップS4202にて第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBが「0」であるか否かを判定する。ステップS4202にて否定判定した場合、ステップS4203にて保留内当否判定処理を実行する。当該保留内当否判定処理とは、取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれているか否かを特定するための処理である。上述したように、上記保留内当否判定処理では、第2始動保留球数NBが「0」ではない場合、第2保留用当否判定処理を実行する。当該第2保留用当否判定処理において、第2保留用エリアRbに大当たり当選に対応した保留情報が格納されていないことが特定された状況において、今回の開閉実行モードの移行契機となった大当たり結果の種類が6R通常大当たり結果又は16R通常大当たり結果且つ第1始動保留球数NAが「0」よりも大きい場合、第1保留用当否判定処理を実行する。
また、第2始動保留球数NBが「0」であり、今回の開閉実行モードへの移行契機となった大当たり結果の種類が6R通常大当たり結果又は16R通常大当たり結果且つ第1始動保留球数NAが「0」よりも大きい場合、第1保留用当否判定処理を実行する。
続くステップS4204にていずれかの延長フラグ又は保留連フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS4202にて肯定判定した場合、又はステップS4204にて否定判定した場合、ステップS4205にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「2000」をセットする。タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、エンディング用の待機期間は4secとなっている。但し、当該待機期間は任意である。
ステップS4202にて肯定判定した場合、又はステップS4205の処理を実行した場合、ステップS4206にて通常エンディングコマンドを設定して、本エンディング処理を終了する。当該通常エンディングコマンドは通常処理(図12)におけるステップS401にて音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62から上記通常エンディングコマンドを受信している場合、通常エンディング対応処理を実行する。当該通常エンディング対応処理では、まず通常のエンディング時における表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
次に、今回受信した通常エンディングコマンドに含まれている当否抽選結果の内容を特定し、当該当否抽選結果の内容に対応した通常エンディング演出の内容を決定するための処理を実行する。通常エンディング対応処理を実行した後は、当該通常エンディング対応処理の処理結果に対応した通常エンディングコマンドを表示制御装置100に送信する。これにより、表示画面G上にて通常エンディング演出が実行される。具体的には、RAM64の6R通常大当たりフラグ又は16R通常大当たりフラグに「1」がセットされている場合における上記通常エンディング演出では、表示画面G上にて「またね」と表示され、RAM64の6R確変大当たりフラグ又は16R確変大当たりフラグに「1」がセットされている場合における上記通常エンディング演出では、表示画面G上にて「もう一回」と表示される。
ステップS4201にて肯定判定した場合、又はステップS4204にて肯定判定した場合、ステップS4207にていずれかの延長フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。本実施形態では、いずれかの延長フラグに「1」がセットされている場合と、保留連フラグに「1」がセットされている場合とにおいて、エンディング演出及びエンディング期間が相違している。したがって、ステップS4207の処理を設けることにより、いずれかのフラグに「1」がセットされている場合に対応したエンディング演出及びエンディング期間を設定することが可能となる。
ステップS4207にて肯定判定した場合、ステップS4208にてエンディング期間設定処理を実行する。当該エンディング期間設定処理について図59を参照しながら説明する。当該エンディング期間設定処理とは、「1」がセットされている延長フラグに応じたエンディング期間を設定するための処理である。上述したように、本実施形態では第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合と、第2保留用エリアRbの第2保留エリアRb2に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合と、第2保留用エリアRbの第3保留エリアRb3に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合とにおいてエンディング期間が相違している。図59は主制御装置60のMPU62にて実行されるエンディング期間設定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS4301にてRAM64の第1延長フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。当該第1延長フラグとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS4301にて肯定判定した場合、ステップS4302にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「400」をセットして、本エンディング期間設定処理を終了する。タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、RAM64の第1延長フラグに「1」がセットされた場合におけるエンディング用の待機期間は0.8secとなっている。
ステップS4301にて否定判定した場合、ステップS4303にてRAM64の第2延長フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。当該第2延長フラグとは、主制御装置60のMPU62にて第2保留用エリアRbの第2保留エリアR2に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS4303にて肯定判定した場合、ステップS4304にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「250」をセットして、本エンディング期間設定処理を終了する。タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、RAM64の第2延長フラグに「1」がセットされた場合におけるエンディング用の待機期間は0.5secとなっている。
ステップS4303にて否定判定した場合、ステップS4305にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「150」をセットして、本エンディング期間設定処理を終了する。タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、RAM64の第3延長フラグに「1」がセットされた場合におけるエンディング用の待機期間は0.3secとなっている。
エンディング処理(図58)の説明に戻り、ステップS4208の処理を実行した場合、ステップS4209にて第1特別エンディングコマンドを設定して、本エンディング処理を終了する。当該第1特別エンディングコマンドには、各種延長フラグの中で「1」がセットされている延長フラグの情報が含まれている。当該第1特別エンディングコマンドは、通常処理(図12)におけるステップS401にて音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62から上記第1特別エンディングコマンドを受信している場合、第1特別エンディング対応処理を実行する。当該第1特別エンディング対応処理では、まず第1特別エンディング時における表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
次に、今回受信した第1特別エンディングコマンドに対応した第1エンディング演出の内容を決定する。第1特別エンディング対応処理を実行した後は、当該第1特別エンディング対応処理の処理結果に対応した第1特別エンディングコマンドを表示制御装置100に送信する。これにより、「1」がセットされている延長フラグに応じた期間だけ、表示画面G上にて第1特別エンディング演出が実行される。当該第1特別エンディング演出とは、具体的に表示画面G上にて「次回 ラウンド遊技の延長」と表示される演出のことである。これにより、遊技者にラウンド遊技が延長すると思い込ませることが可能となる。
ステップS4207にて否定判定した場合、ステップS4210にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「2000」をセットし、続くステップS4211にて第2特別エンディングコマンドを設定して、本エンディング処理を終了する。当該第2特別エンディングコマンドは、通常処理(図12)におけるステップS401にて音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62から上記第2特別エンディングコマンドを受信している場合、第2特別エンディング対応処理を実行する。当該第2特別エンディング対応処理では、まず第1特別エンディング時における表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
次に、今回受信した第2特別エンディングコマンドに対応した第2エンディング演出の内容を決定する。第2特別エンディング対応処理を実行した後は、当該第2特別エンディング対応処理の処理結果に対応した第2特別エンディングコマンドを表示制御装置100に送信する。これにより、表示画面G上にて第2特別エンディング演出が実行される。当該第2特別エンディング演出とは、具体的に表示画面G上にて「次回 保留連」と表示される演出のことである。これにより、遊技者に取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることを解り易く報知することが可能となる。
遊技状態移行処理(図56)の説明に戻り、ステップS4010の処理を実行した後は、ステップS4011〜ステップS4013の処理を実行する。当該ステップS4011〜ステップS4013の処理はステップS2610〜ステップS2612の処理と同様である。
ステップS4013の処理を実行した場合、ステップS4014にていずれかの延長フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS4014にて肯定判定した場合、ステップS4015にてラウンド遊技延長待機コマンドを設定する。当該ラウンド遊技延長待機コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS401にて音声発光制御装置90に送信され、音声発光制御装置90において開閉実行モードの終了後にラウンド遊技の延長待機期間に移行することが認識される。
音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62から上記ラウンド遊技延長待機コマンドを受信している場合、当該ラウンド遊技延長待機コマンドに対応した表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。次に、上記ラウンド遊技延長待機コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。これにより、表示画面G上にてラウンド遊技の延長待機期間用の演出が実行される。具体的には、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示される。これにより、延長分のラウンド遊技が開始されるまでの待ち時間であると遊技者に思わせることが可能となる。
ステップS4014にて否定判定した場合、ステップS4016〜ステップS4017の処理を実行する。当該ステップS4016〜ステップS4017の処理はステップS2615〜ステップS2616の処理と同様である。また、ステップS4015の処理を実行した場合、ステップS4016にて否定判定した場合、又はステップS4017の処理を実行した場合、ステップS4018〜ステップS4019の処理を実行する。当該ステップS4018〜ステップS4019の処理はステップS2617〜ステップS2618の処理と同様である。
次に、ステップS4007にて肯定判定した際に行われる処理(ステップS4020〜ステップS4022の処理)について説明する。
ステップS4007にて肯定判定した場合、ステップS4020にてオープニング期間設定処理を実行する。当該オープニング期間設定処理について図60を参照しながら説明する。当該オープニング期間設定処理とは、「1」がセットされている延長フラグに応じたオープニング期間を設定するための処理である。上述したように、本実施形態では第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合と、第2保留用エリアRbの第2保留エリアRb2に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合と、第2保留用エリアRbの第3保留エリアRb3に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合とにおいてオープニング期間が相違している。図60は主制御装置60のMPU62にて実行されるオープニング期間設定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS4401にてRAM64の第1延長フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。当該第1延長フラグとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS4401にて肯定判定した場合、ステップS4402にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「350」をセットして、本オープニング期間設定処理を終了する。タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、RAM64の第1延長フラグに「1」がセットされた場合におけるオープニング用の待機期間は0.7secとなっている。
ステップS4401にて否定判定した場合、ステップS4403にてRAM64の第2延長フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。当該第2延長フラグとは、主制御装置60のMPU62にて第2保留用エリアRbの第2保留エリアR2に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS4403にて肯定判定した場合、ステップS4404にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「250」をセットして、本オープニング期間設定処理を終了する。タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、RAM64の第2延長フラグに「1」がセットされた場合におけるオープニング用の待機期間は0.5secとなっている。
ステップS4403にて否定判定した場合、ステップS4405にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「100」をセットして、本オープニング期間設定処理を終了する。タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、RAM64の第3延長フラグに「1」がセットされた場合におけるオープニング用の待機期間は0.2secとなっている。
ここで、RAM64の第1延長フラグに「1」がセットされている場合、エンディング期間が0.8secとなり、オープニング期間が0.7secとなる。RAM64の第1延長フラグに「1」がセットされている場合、ラウンド遊技の延長待機期間が0.5secとなる。当該ラウンド遊技の延長待機期間とは、開閉実行モードが終了してから大当たり当選に対応した遊技回が消化されるまで、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示される期間のことである。上記ラウンド遊技の延長待機期間が0.5secというのは、開閉実行モードが終了してから大当たり当選に対応した遊技回が消化されるまでの時間が0.5secということになる。RAM64の第1延長フラグに「1」がセットされている場合、エンディング期間と、ラウンド遊技の延長待機期間と、オープニング期間との合計時間が2secとなる。
また、RAM64の第2延長フラグに「1」がセットされている場合、エンディング期間が0.5secとなり、オープニング期間が0.5secとなる。RAM64の第2延長フラグに「1」がセットされている場合、ラウンド遊技の延長待機期間が1secとなる。RAM64の第2延長フラグに「1」がセットされている場合、エンディング期間と、ラウンド遊技の延長待機期間と、オープニング期間との合計時間が2secとなる。
また、RAM64の第3延長フラグに「1」がセットされている場合、エンディング期間が0.3secとなり、オープニング期間が0.2secとなる。RAM64の第3延長フラグに「1」がセットされている場合、ラウンド遊技の延長待機期間が1.5secとなる。RAM64の第3延長フラグに「1」がセットされている場合、エンディング期間と、ラウンド遊技の延長待機期間と、オープニング期間との合計時間が2secとなる。
本実施形態によれば、いずれかの延長フラグに「1」がセットされている場合、エンディング期間と、ラウンド遊技の延長待機期間と、オープニング期間との合計時間が各ラウンド遊技間における待機期間と同一になる。ここで、上記合計時間が上記各ラウンド遊技間における待機期間と同一とはならない構成とすると、一のラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでの時間に違和感を感じてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、エンディング期間と、ラウンド遊技の延長待機期間と、オープニング期間との合計時間が各ラウンド遊技間における待機期間と同一になる。これにより、エンディング期間、ラウンド遊技の延長待機期間及びオープニング期間が経過してからラウンド遊技が開始された場合に、大当たり当選に対応した保留情報が消化されたことによって当該ラウンド遊技が開始されたということを遊技者に特定されないようにすることが可能となる。
「1」がセットされている延長フラグの種類に応じてエンディング期間及びオープニング期間が相違する。当該構成によれば、第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1〜第3保留エリアRb3のいずれに大当たり当選に対応した保留情報が格納されていたとしても、エンディング期間と、ラウンド遊技の延長待機期間と、オープニング期間との合計時間を各ラウンド遊技間における待機期間と同一に設定することが可能となる。
但し、RAM64の第1延長フラグに「1」がセットされている場合、エンディング期間が0.8secとなり、オープニング期間が0.7secとなる構成に限定されることはなく、エンディング期間と、ラウンド遊技の延長待機期間(0.5sec)と、オープニング期間との合計時間が各ラウンド遊技間における待機期間と同一になれば、上記エンディング期間及びオープニング期間は任意である。
また、RAM64の第2延長フラグに「1」がセットされている場合、エンディング期間が0.5secとなり、オープニング期間が0.5secとなる構成に限定されることはなく、エンディング期間と、ラウンド遊技の延長待機期間(1sec)と、オープニング期間との合計時間が各ラウンド遊技間における待機期間と同一になれば、上記エンディング期間及びオープニング期間は任意である。
また、RAM64の第3延長フラグに「1」がセットされている場合、エンディング期間が0.3secとなり、オープニング期間が0.2secとなる構成に限定されることはなく、エンディング期間と、ラウンド遊技の延長待機期間(1.5sec)と、オープニング期間との合計時間が各ラウンド遊技間における待機期間と同一になれば、上記エンディング期間及び上記オープニング期間は任意である。
遊技状態移行処理(図56)の説明に戻り、ステップS4020の処理を実行した場合、ステップS4021にてラウンド遊技延長開始コマンドを設定する。当該ラウンド遊技延長開始コマンドは通常処理(図12)におけるステップS401にて音声発光制御装置90に送信される。
音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62から上記ラウンド遊技延長開始コマンドを受信している場合、当該ラウンド遊技延長開始コマンドに対応した表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。次に、上記ラウンド遊技延長開始コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。これにより、「1」がセットされている延長フラグに応じた期間だけ、表示画面G上にて延長分の開閉実行モード用の演出が実行される。具体的には、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技開始!」と表示される。これにより、延長分のラウンド遊技が開始されたと遊技者に思い込ませることが可能となる。
続くステップS4022にて「1」がセットされている延長フラグを「0」クリアして、本遊技状態移行処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、いずれかの延長フラグに「1」がセットされている場合、エンディング期間と、ラウンド遊技の延長待機期間と、オープニング期間との合計時間が各ラウンド遊技間における待機期間と同一になる。ここで、上記合計時間が上記各ラウンド遊技間における待機期間と同一とはならない構成とすると、一のラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでの時間に違和感を感じてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、エンディング期間と、ラウンド遊技の延長待機期間と、オープニング期間との合計時間が各ラウンド遊技間における待機期間と同一になる。これにより、エンディング期間、ラウンド遊技の延長待機期間及びオープニング期間が経過してからラウンド遊技が開始された場合に、大当たり当選に対応した保留情報が消化されたことによって当該ラウンド遊技が開始されたということを遊技者に特定されないようにすることが可能となる。
「1」がセットされている延長フラグの種類に応じてエンディング期間及びオープニング期間が相違する。当該構成によれば、第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1〜第3保留エリアRb3のいずれに大当たり当選に対応した保留情報が格納されていたとしても、エンディング期間と、ラウンド遊技の延長待機期間と、オープニング期間との合計時間を各ラウンド遊技間における待機期間と同一に設定することが可能となる。
<第7の実施形態の別例>
(1)「1」がセットされている延長フラグの種類に応じて、エンディング期間の演出、オープニング期間の演出、及びラウンド遊技の延長待機期間の演出が相違する構成としてもよい。当該構成によれば、エンディング期間と、ラウンド遊技の延長待機期間と、オープニング期間との合計時間を短縮させるとともに、上記各期間における演出に対する注目度を高めることが可能となる。
(2)いずれかの延長フラグに「1」がセットされている場合に限り、オープニング期間及びエンディング期間が短縮される構成に限定されることはなく、例えばRAM64の保留連フラグに「1」がセットされている場合においてもオープニング期間及びエンディング期間が短縮される構成としてもよい。ここで、RAM64の保留連フラグに「1」がセットされている場合、開閉実行モード中において保留内に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている旨が報知される。大当たり当選に対応した保留情報が保留内に含まれていることを特定した遊技者は、早く当該保留情報が消化されて欲しいと考える可能性が高い。そこで、本構成によれば、RAM64の保留連フラグに「1」がセットされている場合、オープニング期間及びエンディング期間が短縮されるため、早く大当たり当選に対応した保留情報を消化したいと考えている遊技者のニーズに合致した遊技を提供することが可能となる。
(3)エンディング期間と、ラウンド遊技の延長待機期間と、オープニング期間と合計時間が、各ラウンド遊技間における待機期間と同一である構成に限定されることはなく、例えば、上記合計時間が上記待機期間と略同一である構成としてもよい。
(4)開閉実行モードの終了時において大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、当該保留情報が消化されるまで変動表示時間が最短に設定される構成においても本発明を適用することができる。この場合、第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に格納されている保留情報が大当たり当選に対応している状況においても、ラウンド遊技が延長するかのような演出を発生させることが可能となる。具体的には、第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、RAM64の第4延長フラグに「1」がセットされる。当該第4延長フラグとは、主制御装置60のMPU62にて第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていることを特定するためのフラグである。RAM64の第4延長フラグに「1」がセットされている場合、開閉実行モードの終了後において表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示される。また、RAM64の第4延長フラグに「1」がセットされている場合、エンディング期間と、ラウンド遊技の延長待機期間と、オープニング期間との合計時間が各ラウンド遊技間における待機期間と同一である。
(5)ラウンド遊技の延長待機期間中において表示画面G上にて表示される演出が、各ラウンド遊技間において表示画面G上にて表示される演出と同様である構成としてもよい。各ラウンド遊技間において表示画面G上にて表示される演出とは、具体的に例えばキャラクタが笑顔で手を振っている演出のことである。当該構成によれば、遊技者が違和感を感じることなくラウンド遊技を継続させることが可能となるため、確実に遊技者にラウンド遊技が延長したかのように思わせることが可能となる。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記各実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。また、上記各実施形態の構成を相互に組合せてもよく、それら組合せた構成に対して、以下の別形態の構成を個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。
(1)第1、第2及び第4の実施形態において、保留用エリアRa,Rbに格納されている保留情報を同時消化させることができる構成としてもよい。この場合、同時消化された保留情報が格納されていた保留用エリアRa,Rbではない保留用エリアRa,Rbに格納されている保留情報を対象としてラウンド数を加算するか否かの判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、ラウンド数が加算されることに期待させるとともに、保留情報を消化するスピードを早くすることが可能となる。
(2)第1、第2及び第4の実施形態において、高確率モードである状況且つ第2保留用エリアRbに格納されている保留情報の数が1個以下である状況において大当たり当選となった場合、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報の数が1個以上であれば、当該第1保留用エリアRaに格納されている保留情報を対象として、ラウンド数を加算するか否かの判定処理が行われる構成としてもよい。
第1、第2及び第4の実施形態において、低確率モードである状況且つ第1保留用エリアRaに格納されている保留情報の数が0個である状況において大当たり当選となった場合、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報の数が1個よりも多ければ、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報を1個残し、当該第2保留用エリアRbに格納されているその他の保留情報を対象として、ラウンド数を加算するか否かの判定処理が行われる構成としてもよい。
上記2つの構成によれば、大当たり当選時において、ラウンド数を加算するか否かの判定処理が行われる可能性が高くなるため、ラウンド数が加算される頻度が高くなる。これにより、ラウンド数が加算されることに期待させることが可能となる。
(3)第1、第2及び第4の実施形態において、16R確変大当たり結果となった場合、第2保留用エリアRbに格納された保留情報の一部を残した状態で、当該第2保留用エリアRbに格納された保留情報においてラウンド数を加算するか否かの判定処理が行われ、16R通常大当たり結果となった場合、第2保留用エリアRbに格納された全ての保留情報においてラウンド数を加算するか否かの判定処理が行われる構成としてもよい。ここで、16R確変大当たり結果となった場合、開閉実行モード後に高確率モード且つ高頻度サポートモードとなる可能性が高いため、ラウンド数を加算するか否かの判定処理が行われた後に第2保留用エリアRbに保留情報が残っている方が遊技者にとって嬉しい。なぜなら、ラウンド数が加算された後に第2保留用エリアRbに格納された保留情報を契機とした遊技回を開始させることができるからである。一方、16R通常大当たり結果となった場合、開閉実行モード後に高確率モード且つ高頻度サポートモードとなる可能性が低いため、ラウンド数を加算するか否かの判定処理が行われた後に第2保留用エリアRbに保留情報が残っているよりも、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報が多くなる方が遊技者にとってうれしい。なぜなら、ラウンド数が加算される可能性が高くなるからである。当該構成によれば、開閉実行モードへの移行契機となった大当たり結果の種類に応じて、ラウンド数を加算するか否かの判定処理に対象となる保留情報を相違させることにより、遊技者にとって都合がよい条件で上記判定処理を行うことが可能となる。
(4)第1、第2及び第4の実施形態において、6R通常大当たり結果及び16R通常大当たり結果となった場合、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留用エリアRa,Rbが第2保留用エリアRbに設定され、6R確変大当たり結果及び16R確変大当たり結果となった場合、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留用エリアRa,Rbが第1保留用エリアRaに設定される構成としてもよい。
(5)第1、第2及び第4の実施形態において、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報における当否判定処理において、大当たり当選となった場合に選択される大当たり結果としてラウンド遊技の実行回数が相違する複数種類の大当たり結果が存在しており、また第2保留用エリアRbに格納されている保留情報における当否判定処理において、大当たり当選となった場合に選択される大当たり結果としてラウンド遊技の実行回数が相違する複数種類の大当たり結果が存在している構成において、ラウンド数を加算するか否かの判定処理が行われた場合、当該判定処理において大当たり当選となった際に選択されるラウンド遊技の実行回数が開閉実行モードへの移行契機となった大当たり結果に対応したラウンド遊技の実行回数に加算される構成としてもよい。ここで、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報における当否判定処理において、大当たり当選となった場合に選択される大当たり結果として、4R通常大当たり結果と、8R通常大当たり結果と、12R確変大当たり結果とが設けられており、第1保留用エリアRaがラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象である場合を例にして具体的に説明する。第1保留用エリアRaに格納されている保留情報における当否判定処理において、4R通常大当たり結果となり、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした第1保留用エリアRaに保留内4R通常大当たり結果、保留内8R通常大当たり結果、及び保留内12R確変大当たり結果が含まれている場合、今回のラウンド遊技のラウンド数が28R(4R+4R+8R+12R)となる(但し、第2の実施形態ではラウンド数を加算するか否かの抽選処理において加算当選となった場合、28Rとなる)。
また、当該構成において、大当たり結果の種類として短開放のみが発生する潜確大当たり結果が存在しており、ラウンド数を加算するか否かの判定処理において保留内潜確大当たり結果となった場合、短開放が加算される構成としてもよい。具体的には、長開放に対応したラウンド遊技を実行した後に短開放が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、いずれかの大当たり結果となったことに対して確実に恩恵を付与することが可能となる。但し、これに限定されることはなく、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報の中に保留内潜確大当たり結果となる保留情報が含まれていたとしても、短開放が加算されない構成としてもよい。
(6)第1、第2及び第4の実施形態において、ラウンド数が加算される場合、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた大当たり個数カウンタの値に関係なく固定のラウンド数が加算される構成としてもよい。当該構成によれば、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報の中に含まれる大当たり当選に対応した保留情報の数が多い状況において、ラウンド数を消化するのに要する時間が長くなり過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。
(7)第1、第2及び第4の実施形態において、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報の当否判定処理を行う場合、それ専用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。具体的には、低確率モード用の当否テーブルと、高確率モード用の当否テーブルと、上記ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報の当否判定処理を行う際に参照される特殊当否テーブルとが設定されている。当該特殊当否テーブルは、上記低確率モード用の当否テーブルよりも大当たり当選確率が低く設定されている構成としてもよい。
低確率モード用の当否テーブルと、高確率モード用の当否テーブルと、上記特殊当否テーブルとが設定されている構成において、上記3種類の当否テーブルの中から1つの当否テーブルが抽選で選択され、当該選択された当否テーブルを参照して、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報の当否判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった保留情報の当否判定処理において、大当たり当選確率が高い当否テーブルが選択されることに期待させることが可能となる。
大当たり当選確率が相違した複数種類の当否テーブルが設定されている構成において、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報の中に、大当たり当選に対応した保留情報が含まれている数が多くなる程、大当たり当選確率が高い当否テーブルが選択される構成としてもよい。当該構成によれば、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている数が多い状況の有利性を担保することが可能となる。
(8)第1、第2及び第4の実施形態において、第2保留用エリアRbがラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象である場合、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報のうち、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とはならない保留情報の数が1個よりも多い構成としてもよい。当該構成によれば、サポートモードが高頻度サポートモードである状況において、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報を契機とした遊技回が実行されてしまう確率を低くすることが可能となる。
(9)第1、第2及び第4の実施形態において、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報において、当該保留情報が取得された順に当否判定処理を行っていき、当該当否判定処理において大当たり当選となった場合、当該大当たり当選となった保留情報の後に取得されたラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる予定であった保留情報の当否判定処理が行われない構成としてもよい。ここで、遊技者の中にはラウンド数が加算されたい且つ大当たり当選に対応した遊技回を消化したいと考えている遊技者も存在している可能性がある。その点、当該構成によれば、ラウンド数が加算される上限が予め設定されている。これにより、ラウンド数を加算させることを可能としながら、大当たり当選に対応した遊技回において表示画面G上に表示される演出が見られる回数が減少してしまうことを阻止することが可能となる。
(10)第1、第2及び第4の実施形態において、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報が大当たり当選に対応した遊技回が開始されてから終了するまでの間に取得された保留情報であることに限定されることはなく、例えばラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報が大当たり当選に対応した遊技回が開始されるまでに取得されている保留情報であってもよい。当該構成によれば、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報が大当たり当選に対応した遊技回が開始されるまでに取得されている保留情報であるため、遊技回が開始され当該遊技回中に保留情報を取得しようとしても、当該保留情報はラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報とはならない。したがって、大当たり当選に対応した遊技回において表示画面G上にて表示されている演出への注目度を高めることが可能となる。
ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報が大当たりに対応した遊技回が開始されるまでに取得されている保留情報である構成において、大当たり当選時に取得されている保留情報の中に大当たり当選となる保留情報が含まれている場合、当該保留情報のリーチ演出を特定して、当該リーチ演出が今回の遊技回にて実行されるリーチ演出よりも発生頻度が低いリーチ演出である場合、今回の遊技回にて実行されるリーチ演出が保留情報の中に含まれている大当たり当選に対応した保留情報に対応したリーチ演出に変更される構成としてもよい。当該構成によれば、表示される予定であった発生頻度が低いリーチ演出が表示されなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
(11)第1、第2及び第4の実施形態において、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、開閉実行モードへの移行契機となった大当たり結果に対応したラウンド数を消化した後に、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった保留情報の中に含まれている大当たり結果に対応したラウンド数を消化する構成としてもよい。ここで、開閉実行モードへの移行契機となった大当たり結果に対応したラウンド数が6R、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった保留情報の中に含まれている大当たり結果に対応したラウンド数が16Rである場合を例にして説明する。具体的にはまず、開閉実行モードへの移行契機となった大当たり結果に対応した6Rを消化する。ラウンド遊技が終了することを遊技者に報知する画像を表示画面G上にて表示させた後に、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった保留情報の中に含まれている大当たり結果に対応した16Rのラウンド遊技が開始される。一方、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていない場合、6Rを消化した後に、ラウンド遊技が終了することを遊技者に報知する画像が表示画面G上にて表示され、ラウンド遊技が終了となる。したがって、当該構成によれば、開閉実行モードへの移行契機となった大当たり結果に対応したラウンド数を消化した後に、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった保留情報の中に含まれている大当たり結果に対応したラウンド遊技が開始されることに期待させることが可能となる。
(12)第1、第2及び第4の実施形態において、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報を遊技者が選択することができる構成としてもよい。具体的には、遊技状態が開閉実行モードへ移行した場合、表示画面G上にてラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報を遊技者に選択させるための選択画像が表示される。遊技者は、上側膨出部56上に設けられた選択ボタンを操作することで、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報を選択する。当該構成によれば、遊技者自身が選択した保留情報によってラウンド数が加算されるか否かが決定するため、ラウンド数が加算された場合、当該ラウンド数が加算されたことに対する優越感が大きくなる。さらに当該構成によれば、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報を選択するという工程が遊技にプラスされるため、斬新な遊技を遊技者に提供することが可能となる。
(13)第1、第2及び第4の実施形態において、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報の中に大当たり当選となる保留情報が含まれている場合、遊技者はラウンド数を加算させるか否かを選択することができる構成としてもよい。具体的には、第1及び第4の実施形態ではラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報の中に大当たり当選となる保留情報が含まれている場合、また第2の実施形態ではラウンド数を加算するか否かの抽選処理において加算当選となった場合、表示画面G上にてラウンド数を加算するか否かを遊技者に選択させるための選択画像が表示される。遊技者は上側膨出部56上に設けられた選択ボタンを操作することでラウンド数を加算するか否かを選択する。この場合、ラウンド数を加算するパターンが選択された場合は、大当たり当選となる保留情報の数に対応した値をRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCにセットし、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった保留情報を「0」クリアする。一方、ラウンド数を加算しないパターンが選択された場合は、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに「6」又は「16」をセットする。また、この場合は、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となった保留情報は「0」クリアされない。ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報の中に大当たり当選となる保留情報が含まれている場合、遊技者はラウンド数を加算させるか否かを選択することができる構成とすることにより、遊技者の気分に応じて遊技内容を変更させることが可能となる。
(14)第1、第2及び第4の実施形態において、大当たり当選に対応した遊技回が実行されている状況において、表示画面G上にてラウンド数が加算されるかもしれないことを煽る演出が発生する構成としてもよい。具体的には、大当たり当選に対応した遊技回が実行されている状況において、表示画面G上にて「大当たり当選となった場合、ラウンド数が加算されるかも」といった表示が発生する構成としてもよい。当該表示は、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象とした保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている状況の方が、大当たり当選に対応した保留情報が含まれていない状況に比べて発生しやすい構成としてもよい。当該構成によれば、遊技回が開始される度に表示画面G上にてラウンド数が加算されるかもしれないことを煽る演出が発生することに期待させることが可能となる。
(15)第1、第2及び第4の実施形態において、高確率モードである状況において、第2始動保留球数NBが所定個数よりも少なくなった場合、表示画面G上にて下作動口24への入賞を発生させた方がよい旨が表示される構成としてもよい。上記所定個数は、第2始動保留球数NBが当該所定個数よりも少なくなった状態から発射操作を開始させた際に、第2保留用エリアRbに格納された保留情報が無くなる前に、下作動口24への入賞が発生する確率が高くなることを考慮して設定されている。ここで、本実施形態によれば、高確率モードである場合、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報が多くなることが頻繁に発生することが想定される。この場合、遊技者は発射操作を行わなくなる可能性がある。そして、第2保留用エリアRbに格納された保留情報が消化されていき、第2保留用エリアRbに格納された保留情報が少なくなった状況において、発射操作を開始させたとしても、第2始動保留球数NBが「0」となる前に下作動口24への入賞が発生しない可能性がある。この場合、高確率モードである状況において、第1保留用エリアRaに格納された保留情報を契機とした遊技回が開始されてしまう。その点、本構成によれば、高確率モードである状況において、第2始動保留球数NBが所定個数よりも少なくなった場合、表示画面G上にて下作動口24への入賞を発生させた方がよい旨が表示される。発射操作を中止していた遊技者に発射操作を開始させるよう仕向けることが可能となる。これにより、高確率モードである状況において、第1保留用エリアRaに格納された保留情報を契機とした遊技回が開始されてしまうことを阻止することが可能となる。
(16)第1〜第4の実施形態において、上作動口23への入賞と下作動口24への入賞とが区別されていない構成としてもよい。当該構成において、第1、第2及び4の実施形態では、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報が、取得されている保留情報の全てである構成としてもよいし、取得されている保留情報の一部である構成としてもよい。また、第3の実施形態では、同時消化させることが可能な保留情報が、取得されている保留情報の全てである構成としてもよいし、取得されている保留情報の一部である構成としてもよい。
(17)第1〜第4の実施形態において、第1始動保留球数NA及び第2始動保留球数NBがそれぞれ1バイトに設定されている構成に限定されることはなく、例えば第1始動保留球数NAと第2始動保留球数NBとを合わせて1バイトに設定されている構成としてもよい。
第1保留用エリアRaに格納することが可能な保留情報の上限値と、第2保留用エリアRbに格納することが可能な保留情報の上限値とが相違している構成としてもよい。また、当該構成において、第1保留用エリアRaに格納することが可能な保留情報の上限値の方が、第2保留用エリアRbに格納することが可能な保留情報の上限値よりも少ない構成としてもよい。ここで、高頻度サポートモードとなる場合、下作動口24への入賞が発生しやすくなるため、第2保留用エリアRbに格納される保留情報の数が相当数になることが考えられる。一方、低頻度サポートモード及び高頻度サポートモードに限らず、上作動口23への入賞のし易さは変化しない。当該構成によれば、各保留用エリアRa,Rbに格納されることが想定される保留情報の数に対応した上限値を設定することが可能となる。
(18)第1〜第4の実施形態において、ラウンド遊技中に作動口23,24への入賞が発生したとしても、保留情報が取得されない構成としてもよい。ここで、ラウンド遊技中に作動口23,24への入賞が発生した場合に保留情報が取得される構成とすると、保留情報の数が多くなり過ぎてしまう可能性がある。この場合、遊技者に発射操作を継続して行わせることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、ラウンド遊技中に作動口23,24への入賞が発生したとしても保留情報が取得されないため、保留情報の数が多くなり過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。これにより、遊技者に発射操作を継続して行わせることが可能となる。
また、上記構成においてラウンド遊技中に作動口23,24への入賞が発生した場合、遊技者に恩恵が付与される構成としてもよい。具体的には、ラウンド遊技中において作動口23,24への入賞が発生した場合、表示画面G上にてラウンド遊技中において作動口23,24への入賞が発生した場合にしか表示されないキャラクタが表示される構成としてもよい。当該構成によれば、保留情報が取得されなくてもラウンド遊技にて作動口23,24への入賞が発生することに期待させることが可能となる。また、当該構成において、ラウンド遊技中に作動口23,24へ入賞した遊技球の個数に応じて、遊技者に付与される恩恵が相違する構成としてもよい。具体的には、1回のラウンド遊技において作動口23,24への入賞個数が多い程、当該ラウンド遊技の次のラウンド遊技において発生頻度が低い演出が表示画面G上にて表示されやすくなる構成としてもよい。当該構成によれば、ラウンド遊技にて作動口23,24への入賞がより多く発生することに期待させることが可能となる。
また、ラウンド遊技中に入賞が発生した作動口23,24に応じて、付与される恩恵が相違している構成としてもよい。具体的には、例えばラウンド遊技中において上作動口23への入賞が発生した場合、保留情報を取得することが可能となり、ラウンド遊技中において下作動口24への入賞が発生した場合、表示画面G上にて当該ラウンド遊技中において下作動口24への入賞が発生した時にしか表示されない画像が表示される構成としてもよい。当該構成によれば、ラウンド遊技中において保留情報が取得され過ぎてしまうことを阻止するとともに、ラウンド遊技中において作動口23,24への注目度を高めることが可能となる。
(19)第1〜第4の実施形態において、ラウンド数が加算されても大入賞口22aへの入賞に対応した賞球数が変化しない構成に限定されることはなく、ラウンド数が加算される場合、ラウンド数を加算した際における1回の開閉実行モードにおいて遊技者に払い出される遊技球の総数の上限を考慮して、大入賞口22aへの入賞に対応した賞球数を増加させる構成としてもよい。この場合、大入賞口22aを閉鎖してから開放する回数を減少させることができる。したがって、当該構成によれば、ラウンド数が加算されたとしても、ラウンド遊技を消化するのに要する時間を変化させないようにしながら、1回の開閉実行モードにおいて遊技者に払い出される遊技球の総数の上限を増加させることが可能となる。
(20)第1〜第4の実施形態において、加算後のラウンド数の上限回数が所定値となった場合、当該所定値よりもオーバーした分のラウンド数をストックして、次回の大当たり当選時のラウンド数に当該ストックした分のラウンド数を加算する構成としてもよい。ここで、上記所定値が32Rに設定されているのを想定して上記構成について具体的に説明する。但し、上記所定値が32Rに設定されている構成に限定されることはない。具体的には、16R確変大当たり結果に当選となり、ラウンド数を加算するか否かの判定処理の対象となる保留情報の中に、大当たり当選に対応した保留情報の数が2個以上含まれている場合、加算後のラウンド数の上限回数が32Rとなる。ラウンド数を加算するか否かの判定対象となる保留情報の中に含まれている大当たり当選に対応した保留情報の数が2個である場合、余りの16Rをストックしたことになり、ラウンド数を加算するか否かの判定対象となる保留情報の中に含まれている大当たり当選に対応した保留情報の数が3個である場合、余りの32Rをストックしたことになり、ラウンド数を加算するか否かの判定対象となる保留情報の中に含まれている大当たり当選に対応した保留情報の数が4個である場合、余りの48Rをストックしたことになる。ラウンド数をストックした場合、次回の大当たり当選時のラウンド数に当該ストックしたラウンド数を加算する。この場合、加算後のラウンド数が32Rを超える際は、ラウンド数をストックした状態を維持する又はラウンド数を新しくストックする。
ここで、ラウンド遊技中は発射操作を行わないといけないため離席することができない。また、ラウンド数が大きくなる程、離席できない時間が長くなる。よって、ラウンド数が大きくなる程、遊技者を拘束してしまう時間が長くなってしまう。その点、本構成によれば、加算後のラウンド数の上限回数が所定値を超えたとしても、加算後のラウンド数の上限回数が所定値となる。これにより、ラウンド数が加算される喜びを遊技者に付与するとともに、遊技者を拘束してしまう時間が長くなってしまうことを阻止することが可能となる。さらに本構成によれば、所定値を超えた分のラウンド数がストックされ、次回の大当たり当選時のラウンド数にストックされたラウンド数が加算される。したがって、ラウンド数が加算された場合、次回の大当たり当選まで遊技者に遊技を行いたいと思わせることが可能となる。これにより、遊技者にできる限り長期間に亘って遊技を行わせることが可能となる。
(21)第1〜第4の実施形態において、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報の数及び第2保留用エリアRbに格納されている保留情報の数が、表示画面G上以外でも表示される構成としてもよい。具体的には、例えばセンターフレーム32の前面側における左上部分に、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報の数を表示する第1表示部が設けられ、センターフレーム32の前面側における右上部分に、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報の数を表示する第2表示部が設けられている構成としてもよい。当該構成によれば、表示画面G上を見なくても、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報の数及び第2保留用エリアRbに格納されている保留情報の数を特定することが可能となる。
(22)第1〜第4の実施形態において、第1保留数表示領域Ga及び第2保留数表示領域Gbにて対応する保留用エリアRa,Rbに格納されている保留情報の数と同一の数字が表示される構成に限定されることはなく、保留用エリアRa,Rbに格納されている保留情報の数に対応した表示が行われるではあれば任意である。具体的には、例えば保留用エリアRa,Rbに格納されている保留情報の数に対応した保留表示が行われる構成としてもよい。
(23)第5及び第7の実施形態において、開閉実行モード終了後において変動表示時間が最短の0.5secに設定される遊技回の上限回数が3回に設定されることに限定されることはなく、例えば、開閉実行モード終了後において変動表示時間が最短の0.5secに設定される遊技回の上限回数が1回、2回、又は3回に設定されている構成としてもよい。
また、開閉実行モード終了後において変動表示時間が最短の0.5secに設定される遊技回の上限回数が、開閉実行モード終了時における第2保留用エリアRbに格納されている保留情報の個数よりも1個少ない構成としてもよい。
(24)第5及び第7の実施形態において、第1保留用エリアRaに大当たり当選に対応した保留情報が格納されていることを特定した場合も、RAM64の延長フラグに「1」がセットされる構成としてもよい。第5の実施形態では具体的に、第2始動保留球数NBが「2」であり、第2保留用エリアRbに大当たり当選に対応した保留情報が含まれていない状況且つ第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、RAM64の延長フラグに「1」がセットされる。また、第2始動保留球数NBが「1」であり、第2保留用エリアRbに大当たり当選に対応した保留情報が含まれていない状況且つ第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1又は第2保留エリアRa2に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、RAM64の延長フラグに「1」がセットされる。また、第2始動保留球数NBが「0」であり、第2保留用エリアRbに大当たり当選に対応した保留情報が含まれていない状況且つ第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1、第2保留エリアRb2又は第3保留エリアRb3に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合、RAM64の延長フラグに「1」がセットされる。第1保留用エリアRaに格納されている大当たり当選に対応した保留情報を契機としてRAM64の延長フラグに「1」がセットされた場合、当該延長フラグに「1」をセットしたタイミングで、大当たり当選に対応した保留情報が格納されていること及び下作動口24への入賞を発生させないようにすることが遊技者に報知される。具体的には、表示画面G上にて「ラウンド遊技の延長確定 注:下作動口への入賞を発生させないでください」と表示される。ここで、第1保留用エリアRaに格納された大当たり当選に対応した保留情報が消化される前に第2保留用エリアRbに保留情報が格納されると、当該第2保留用エリアRbに格納された保留情報が優先的に消化されてしまう。この場合、次のラウンド遊技が開始されるまでに要する時間が長くなってしまう可能性がある。その点、本構成によれば、開閉実行モード終了後において変動表示時間が最短の0.5secに設定される遊技回の上限回数との兼ね合いで、第1保留用エリアRaに大当たり当選に対応した保留情報を特定した場合に、RAM64の延長フラグに「1」をセットするか否かが相違する。これにより、変動表示時間が最短の0.5secとなる状況においてのみ、RAM64の延長フラグに「1」をセットすることが可能となる。よって、第1保留用エリアRaに大当たり当選に対応した保留情報が格納されている状況においても、ラウンド遊技が延長したかのような演出を設定することが可能となる。
さらに、本構成によれば、第1保留用エリアRaに格納されている大当たり当選に対応した保留情報を契機としてRAM64の延長フラグに「1」がセットされた場合、下作動口24への入賞を発生させないようにする旨が遊技者に報知される。これにより、第1保留用エリアRaに格納されている大当たり当選に対応した保留情報が消化されるまでに、第2保留用エリアRbに新しい保留情報が格納されてしまうことを阻止することが可能となる。
第7の実施形態では具体的に、第2始動保留球数NBが「0」であり、第2保留用エリアRbに大当たり当選に対応した保留情報が格納されていない状況且つ第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、RAM64の第4延長フラグに「1」がセットされる。当該第4延長フラグとは、主制御装置60のMPU62にて次のラウンド遊技が開始されるまでに実行される遊技回の回数が1回であることを特定するためのフラグである。また、第2始動保留球数NBが「0」であり、第2保留用エリアRbに大当たり当選に対応した保留情報が格納されていない状況且つ第1保留用エリアRaの第2保留エリアRa2に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、RAM64の第5延長フラグに「1」がセットされる。当該第5延長フラグとは、主制御装置60のMPU62にて次のラウンド遊技が開始されるまでに実行される遊技回の回数が2回であることを特定するためのフラグである。また、第2始動保留球数NBが「0」であり、第2保留用エリアRbに大当たり当選に対応した保留情報が格納されていない状況且つ第1保留用エリアRaの第3保留エリアRa3に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、RAM64の第6延長フラグに「1」がセットされる。当該第6延長フラグとは、主制御装置60のMPU62にて次のラウンド遊技が開始されるまでに実行される遊技回の回数が3回であることを特定するためのフラグである。
また、第2始動保留球数NBが「1」であり、第2保留用エリアRbに大当たり当選に対応した保留情報が格納されていない状況且つ第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、RAM64の第5延長フラグに「1」がセットされる。また、第2始動保留球数NBが「1」であり、第2保留用エリアRbに大当たり当選に対応した保留情報が格納されていない状況且つ第1保留用エリアRaの第2保留エリアRa2に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、RAM64の第6延長フラグに「1」がセットされる。また、第2始動保留球数NBが「2」であり、第2保留用エリアRbに大当たり当選に対応した保留情報が格納されていない状況且つ第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、RAM64の第6延長フラグに「1」がセットされる。
いずれかの上記延長フラグに「1」がセットされたタイミングで大当たり当選に対応した保留情報が格納されていること及び下作動口24への入賞を発生させないようにすることが遊技者に報知される。具体的には、表示画面G上にて「ラウンド遊技の延長確定 注:下作動口への入賞を発生させないでください」と表示される。これにより、下作動口24への入賞を発生させないようにすることが可能となる。
また、いずれかの上記延長フラグに「1」がセットされている場合、エンディング期間及びオープニング期間が短縮される。具体的には、エンディング期間と、ラウンド遊技の延長待機期間と、オープニング期間との合計時間が各ラウンド遊技間における待機期間と同一となるように、エンディング期間及びオープニング期間が短縮される。
(25)第5〜第7の実施形態において、ラウンド遊技が延長するかのような演出を発生させた場合、次の開閉実行モード開始時においてオープニング期間が発生しない構成としてもよい。また、ラウンド遊技が延長するかのような演出を発生させた場合、エンディング期間が発生しない構成としてもよい。また、ラウンド遊技が延長するかのような演出を発生させた場合、エンディング期間及び次の開閉実行モード開始時においてオープニング期間が発生しない構成としてもよい。上記3つの構成によれば、表示画面G上にてラウンド遊技が延長するかのような演出が発生した場合に、次のラウンド遊技が開始されるまでに要する時間が短くなるため、遊技者にラウンド遊技が延長したかのように思わせることができなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
(26)第5〜第7の実施形態において、ラウンド遊技が延長するかのような演出を発生させた場合、次のラウンド遊技が開始された際のオープニング演出が表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技開始!」という静止画が表示される構成に限定されることはなく、例えば動画演出が発生する構成としてもよい。具体的には、例えば表示画面G上にてキャラクタが表示され、当該キャラクタがラウンド遊技が延長したことを祝福するような動作(例えばキャラクタが笑顔で手を叩く動作)を行う構成としてもよい。
(27)第5〜第7の実施形態において、開閉実行モード中において保留内当否判定処理が行われるタイミングが状況に応じて変化する構成としてもよい。具体的には、まず開閉実行モードへの移行が発生したタイミングで、取得されている保留情報を対象とした保留内当否判定処理を実行する。当該保留内当否判定処理において大当たり当選とならなかった場合、当該保留内当否判定処理の判定対象となる保留情報を取得する度に、当該保留内当否判定処理が行われる構成としてもよい。当該保留内当否判定処理において大当たり当選となった場合、当該大当たり当選となったタイミングで当該大当たり当選に対応した報知演出が発生する構成としてもよい。ここで、開閉実行モードへの移行が発生したタイミングにて表示画面G上にて上記報知演出が発生しない場合、保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていないことが遊技者に特定されてしまう。この場合、遊技者のやる気が低下してしまう可能性がある。遊技者のやる気が低下した場合、開閉実行モードを楽しく遊技することができなくなってしまう。その点、本構成によれば、開閉実行モードへの移行が発生したタイミングにて上記報知演出が発生しない場合、それ以降は保留内当否判定処理の判定対象となる保留情報を取得する度に、当該保留内当否判定処理が行われ、大当たり当選となったタイミングで上記報知演出が発生する。当該報知演出が発生した場合、保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていることになるため、遊技者のやる気が向上する。したがって、できる限り早い段階で遊技者のやる気を向上させることによって、遊技者が開閉実行モードを楽しめなくなってしまう時間が長くなってしまうことを阻止することが可能となる。
(28)第5〜第7の実施形態において、開閉実行モード中において保留内当否判定処理を行うか否かを抽選によって決定する構成としてもよい。具体的には、大当たり結果となったタイミングで上記保留内当否判定処理を行うか否かの抽選処理が行われる。当該抽選において当該保留内当否判定処理を行うことが決定された場合に限り、開閉実行モード中において上記保留内当否判定処理が行われる。ここで、開閉実行モード中において保留内当否判定処理が必ず行われる構成とすると、保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている旨を報知する報知演出が発生しなかった場合、保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていないことが遊技者に特定されてしまう。その点、本構成によれば、開閉実行モード中において保留内当否判定処理が行われない場合もあるため、上記報知演出が発生しなくても保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていることに期待させることが可能となる。
当該構成において、高確率モードである場合の方が低確率モードである場合よりも、上記保留内当否判定処理が行われるか否かの抽選処理において、当該保留内当否判定処理を実行する判定結果となり易い構成としてもよい。ここで、遊技者は上記報知演出が発生することに期待している可能性が高い。したがって、当該構成によれば、高確率モードである状況で大当たり当選となったことに対する恩恵を担保することが可能となる。
(29)第5〜第7の実施形態において、一の開閉実行モード中における保留内当否判定処理が行われる回数が2回よりも多い構成としてもよい。また、当該構成において、大当たり当選となったタイミングで保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている旨を報知する報知演出が発生する構成としてもよい。当該構成によれば、上記報知演出が発生するか否かにドキドキできる回数を増加させることが可能となる。
開閉実行モード中における保留内当否判定処理が行われる回数が1回である構成としてもよい。当該構成において、ラウンド遊技の終了時に当該保留内当否判定処理が行われる構成としてもよい。ここで、ラウンド遊技中においても保留情報を取得することは可能である。したがって、当該構成とすることにより、上記保留内当否判定処理の判定対象となる保留情報の個数が多い状況において当該保留内当否判定処理を行うことが可能となる。よって、上記報知演出が発生することに期待させることが可能となる。
開閉実行モード終了後における1回目の変動開始時に保留内当否判定処理が行われる構成としてもよい。この場合、開閉実行モード中と、開閉実行モード終了後における1回目の変動開始時との両方において保留内当否判定処理が行われてもよいし、開閉実行モード終了後における1回目の変動開始時にだけ保留内当否判定処理が行われる構成としてもよい。開閉実行モード中と、開閉実行モード終了後における1回目の変動開始時との両方において保留内当否判定処理が行われる構成において、開閉実行モード終了後の1回目の変動開始時における保留内当否判定処理にて大当たり当選に対応した保留情報が格納されていることが特定された場合、ラウンド遊技の延長待機期間中にそのことに対応した演出が表示画面G上にて表示される構成としてもよい。具体的には、表示画面G上にラウンド遊技が延長されることを祝福するかのような笑顔のキャラクタが表示される構成としてもよい。当該校構成によれば、ラウンド遊技が延長することに対する喜びを大きくすることが可能となる。
開閉実行モード終了後における1回目の変動開始時にだけ保留内当否判定処理が行われる構成において、当該保留内判定処理の判定対象となった保留情報が消化されるまで表示画面G上にてラウンド遊技が延長するかもしれないことを報知するための画像が表示される構成としてもよい。具体的には、表示画面G上にて「ラウンド遊技が延長するかも!?」という画像が表示される構成としてもよい。当該構成において、上記保留内当否判定処理において大当たり当選に対応した保留情報が格納されていることが特定された場合、表示画面G上にて「延長分のラウンド遊技開始!」と表示され次のラウンド遊技が開始される構成としてもよい。この場合、遊技者はラウンド遊技が延長したかのように感じる。当該構成によれば、保留内当否判定処理が行われるのが開閉実行モード中ではなくても、遊技者にラウンド遊技が延長したかのように思わせることが可能となる。
保留内当否判定処理が行われるのがオープニング期間が終了してからエンディング期間が開始されるまでの間だけである構成としてもよい。また、保留内当否判定処理が行われるのがエンディング期間中だけである構成としてもよい。ラウンド遊技が終了してからも保留情報を取得することは可能である。当該構成によれば、上記保留内当否判定処理の判定対象となる保留情報の個数が多い状況において当該保留内当否判定処理を行うことが可能となる。
(30)第5〜第7の実施形態において、保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている旨を報知する報知演出が行われるタイミングが、保留内当否判定処理において大当たり当選となったタイミングであることに限定されることはなく、例えば上記保留内当否判定処理において大当たり当選となった場合、上記報知演出を発生させるタイミングを抽選によって決定する構成としてもよい。当該構成によれば、ラウンド遊技中において常に上記報知演出が行われることに期待させながら遊技を行わせることが可能となる。
開閉実行モード中において取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることが特定された場合、その旨を報知する報知演出を発生させるか否かの抽選処理が行われる構成としてもよい。ここで、開閉実行モード中において上記報知演出が発生しないと、取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていないことが遊技者に特定されてしまう。その点、本構成によれば、開閉実行モード中において取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることが特定されたとしても上記報知演出が発生しない可能性がある。これにより、開閉実行モード中において上記報知演出が発生しなくても、取得されている保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることに期待させることが可能となる。
(31)第5〜第7の実施形態において、6R,16R通常大当たり結果と、6R,16R確変大当たり結果とにおいて、開閉実行モード終了後において変動表示時間が相違している構成としてもよい。第5〜第7の実施形態においては、保留内当否判定処理が行われた後に種別判定処理は行われない。したがって、保留内に格納されている大当たり結果の種類までは当該保留情報に対応したラウンド遊技が終了するまで特定することができない。その点、本構成によれば、大当たり結果の種類に応じて開閉実行モード終了後における変動表示時間が相違している。つまり、開閉実行モード終了後における変動表示時間を特定することによって、保留内に格納されている大当たり結果の種類を特定することが可能となる。これにより、開閉実行モード終了後における変動表示時間への注目度も高めることが可能となる。
(32)第5〜第7の実施形態において、大当たり当選に対応した保留情報よりも下位側のエリアに格納されている外れ結果に対応した保留情報を消去する構成としてもよい。当該構成によれば、開閉実行モードが終了してから大当たり当選に対応した保留情報が消化されるまでの時間をできる限り短縮させることが可能となるため、大当たり当選に対応した保留情報が消化されたことによって次のラウンド遊技が開始されたということをより気づかれないようにすることが可能となる。
(33)第5〜第7の実施形態において、大当たり当選に対応した保留情報よりも後に取得された保留情報においても保留内当否判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成において、保留内当否判定処理において大当たり当選に対応した保留情報が複数個特定された場合、大当たり当選となる保留情報の個数が複数個存在していることに対応した報知が行われる構成としてもよい。具体的には、例えば保留内当否判定処理において大当たり当選に対応した保留情報が複数個特定された場合、表示画面G上にて「ラウンド遊技の延長をストック!」と表示される。これにより、大当たり当選となる保留情報の個数が複数個存在していることに対応した上記報知演出が行われることに期待させることが可能となる。
(34)第5〜第7の実施形態において、大当たり当選に対応した保留情報よりも後に取得された保留情報においても保留内当否判定処理が行われる構成において、保留内当否判定処理にて大当たり当選であることが特定された場合、種別判定処理が行われる構成としてもよい。また、当該構成において、保留内当否判定処理にて大当たり当選に対応した保留情報が複数特定された場合、各種別判定処理の結果に対応したラウンド数の合計分、ラウンド遊技が延長される旨が表示画面G上にて報知される構成としてもよい。具体的には、例えば保留内当否判定処理の判定対象が第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1〜第4保留エリアRb4に格納された保留情報である状況において、第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1に格納された保留情報が6R通常大当たり結果に対応しており、第2保留用エリアRbの第2保留エリアRb2に格納された保留情報が6R通常大当たり結果に対応しており、第2保留用エリアRbの第3保留エリアRb3に格納された保留情報が外れ結果に対応しており、第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に格納された保留情報が16R通常大当たり結果に対応している場合、6Rと、6Rと、16Rとの合計である28R分、ラウンド遊技が延長される旨が表示画面G上にて表示される。詳細には、表示画面G上にて「+28R」という画像が表示される。延長分に対応した28Rを消化するまで、当該「+28R」という画像が表示画面G上にて表示される。当該構成によれば、保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されているか否かだけに注目させるのではなく、延長されるラウンド遊技の合計にも注目させることが可能となる。
大当たり当選に対応した保留情報よりも後に取得された保留情報においても保留内当否判定処理が行われ、保留内当否判定処理にて大当たり当選であることが特定された場合、種別判定処理が行われる構成において、連続して大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、外れ結果に対応した保留情報が特定された時点におけるラウンド数の合計分、ラウンド遊技が延長される旨が表示画面G上にて表示される構成としてもよい。具体的には、例えば保留内当否判定処理の判定対象が第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1〜第4保留エリアRb4に格納された保留情報である状況において、第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1に格納された保留情報が6R通常大当たり結果に対応しており、第2保留用エリアRbの第2保留エリアRb2に格納された保留情報が6R通常大当たり結果に対応しており、第2保留用エリアRbの第3保留エリアRb3に格納された保留情報が外れ結果に対応しており、第2保留用エリアRbの第4保留エリアRb4に格納された保留情報が16R通常大当たり結果に対応している場合、6Rと、6Rとの合計である12R分、ラウンド遊技が延長される旨が表示画面G上にて表示される。詳細には、表示画面G上にて「+12R」という画像が表示される。延長分に対応した12Rを消化するまで、当該「+12R」という画像が表示画面G上にて表示される。
大当たり当選に対応した保留情報よりも後に取得された保留情報においても保留内当否判定処理が行われ、保留内当否判定処理にて大当たり当選であることが特定された場合、種別判定処理が行われる構成において、大当たり当選に対応した保留情報が格納されていることが連続して特定された状況において、次の保留情報を対象とした保留内当否判定処理にて外れ結果であることが特定された場合、それ以降の保留情報を対象とした保留内当否判定処理が行われない構成としてもよい。この場合、外れ結果に対応した保留情報が特定された時点におけるラウンド数の合計分、ラウンド遊技が延長される旨が表示画面G上にて表示される構成としてもよい。
(35)第5〜第7の実施形態において、特定のラウンド数にて行われた保留内当否判定処理において大当たり当選に対応した保留情報が特定された状況であっても、ラウンド遊技の終了時に当該保留情報を対象とした保留内当否判定処理が行われる構成とし、当該保留内当否判定処理において大当たり当選ではないことが特定された場合、当該保留情報に対して再度保留内当否判定処理を行い、当該保留内当否判定処理の結果に対応した報知を行う構成としてもよい。当該構成によれば、保留内当否判定処理を正確に行うことが可能となる。
(36)第5〜第7の実施形態において、一度、保留内当否判定処理の判定対象となった保留情報は一の開閉実行モード中において再度行われる上記保留内当否判定処理の判定対象に設定されない構成としてもよい。この場合、1回目の保留内当否判定処理の判定結果はRAM64に記憶される。主制御装置60のMPU62は、RAM64に記憶された1回目の保留内当否判定処理の判定結果を特定することによって、2回目の保留内当否判定処理の判定対象となる保留情報を特定する。ここで、同一の保留情報が判定対象である場合、1回目の保留内当否判定処理と、2回目の保留内当否判定処理とにおいて、それぞれの判定結果が相違することはない。したがって、当該構成とすることにより、同一の判定結果となる保留内当否判定処理が再度実行されてしまうことを阻止することが可能となる。
(37)第5〜第7の実施形態において、保留内当否判定処理が行われた場合、当該保留内当否判定処理の判定結果が音声発光制御装置90に送信され、当該音声発光制御装置90のMPU92にて同一の保留情報における保留内当否判定処理の判定結果が複数回確認される構成としてもよい。具体的に、主制御装置60のMPU62は保留内当否判定処理を行った場合、音声発光制御装置90に判定結果コマンドを送信する。当該判定結果コマンドには、保留内当否判定処理の判定結果の情報が含まれている。つまり、判定結果コマンドには、大当たり結果又は外れ結果の情報が含まれている。当該保留内当否判定処理の判定結果は、音声発光制御装置90のRAM94に記憶される。音声発光制御装置90のMPU62は、RAM94に記憶された上記保留内当否判定処理の判定結果が大当たり当選であるか否かを判定する。大当たり当選であることが特定された場合、RAM94の大当たり当選フラグに「1」をセットする。その後、音声発光制御装置90のMPU92は再度、RAM94に記憶された上記保留内当否判定処理の判定結果が大当たり当選であるか否かを判定する。当該保留内当否判定処理の判定結果が大当たり当選であることが特定された状況において、RAM94の大当たり当選フラグに「1」がセットされている場合、音声発光制御装置90のMPU92は保留内に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることを遊技者に報知させるための報知コマンドを表示制御装置100に送信する。これにより、表示画面G上にて保留内に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることを報知する画像が表示される。当該構成によれば、音声発光制御装置90のMPU92において保留内に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることを報知する画像を表示させる状況であるか否かの判定を正確に行われることが可能となる。
主制御装置60のMPU62がラウンド遊技中に行った保留内当否判定処理の判定結果を基にして、音声発光制御装置90のMPU92は当該ラウンド遊技中に当該保留内当否判定処理の判定結果を確認し、エンディング期間中に再度同一の判定結果を確認する構成としてもよい。具体的に、主制御装置60のMPU62はラウンド遊技中にて保留内当否判定処理を行った場合、音声発光制御装置90に判定結果コマンドを送信する。当該判定結果コマンドには、保留内当否判定処理の判定結果の情報が含まれている。つまり、判定結果コマンドには、大当たり結果又は外れ結果の情報が含まれている。当該保留内当否判定処理の判定結果は、音声発光制御装置90のRAM94に記憶される。音声発光制御装置90のMPU62は、RAM94に記憶された上記保留内当否判定処理の判定結果が大当たり当選であるか否かを判定する。大当たり当選であることが特定された場合、RAM94の大当たり当選フラグに「1」をセットする。その後、音声発光制御装置90のMPU92はエンディング期間中において再度、RAM94に記憶された上記保留内当否判定処理の判定結果が大当たり当選であるか否かを判定する。当該保留内当否判定処理の判定結果が大当たり当選であることが特定された状況において、RAM94の大当たり当選フラグに「1」がセットされている場合、音声発光制御装置90のMPU92は保留内に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることを遊技者に報知させるための報知コマンドを表示制御装置100に送信する。これにより、表示画面G上にて保留内に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることを報知する画像が表示される。当該構成によれば、エンディング期間中に再度同一の保留情報における保留内当否判定処理の判定結果が確認されるため、エンディング期間中に保留内に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることを報知する画像を正確に表示させることが可能となる。
保留内当否判定処理が主制御装置60のMPU62ではなく音声発光制御装置90のMPU92にて行われる構成としてもよい。具体的には、上記保留内当否判定処理が実行されるタイミングとなった場合、主制御装置60のMPU62から音声発光制御装置90に当否判定コマンドが送信される。当該当否判定コマンドには、上記保留内当否判定処理の判定対象となる保留情報に対応した大当たり乱数カウンタC1の数値情報が含まれている。ここで、本構成においては音声発光制御装置90のROM93に大当たり当選に対応した大当たり乱数カウンタC1の数値情報が設定されている構成とする。音声発光制御装置90のMPU62は、ROM93に設定されている大当たり当選に対応した大当たり乱数カウンタC1の数値情報と、上記当否判定コマンドに含まれている大当たり乱数カウンタC1の数値情報とが同一であるか否かを複数回判定する。当該構成によれば、主制御装置60のMPU62の処理負荷を軽減させることが可能となる。ROM93に設定されている大当たり当選に対応した大当たり乱数カウンタC1の数値情報と、上記当否判定コマンドに含まれている大当たり乱数カウンタC1の数値情報とが同一である場合、音声発光制御装置90は保留内に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることを遊技者に報知させるための報知コマンドを表示制御装置100に送信する。これにより、表示画面G上にて保留内に大当たり当選に対応した保留情報が含まれていることを報知する画像が表示される。一方、ROM93に設定されている大当たり当選に対応した大当たり乱数カウンタC1の数値情報と、上記当否判定コマンドに含まれている大当たり乱数カウンタC1の数値情報とが同一ではない場合、上記報知コマンドが表示制御装置100に送信されない。
(38)第5〜第7の実施形態において、特定のラウンド数に到達した場合、及び上限回数のラウンド遊技が終了した場合、表示画面G上にて保留内当否判定処理が行われるタイミングであることを遊技者に報知する画像を表示させる構成としてもよい。具体的には、例えば表示画面G上にて「判定中」と表示される構成としてもよい。当該構成によれば、保留内当否判定処理が行われるタイミングを遊技者に明確に特定させることが可能となる。これにより、上記保留内当否判定処理が行われるタイミングを把握していなかったとしても、保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されている旨を報知する報知演出が発生するか否かにドキドキさせることが可能となる。
(39)第5〜第7の実施形態において、保留内当否判定処理において保留内に大当たり当選に対応した保留情報が格納されていることが特定された場合、開閉実行モード終了後に表示画面G上にて延長分に対応したラウンド遊技の1R目の画像を表示させる構成としてもよい。この場合、表示画面G上にて上記画像が表示されたタイミングで大入賞口22aが閉鎖状態から開放状態となるのではなく、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに延長分に対応したラウンド数がセットされた後に、大入賞口22aが閉鎖状態から開放状態となる。当該構成によれば、開閉実行モード終了後において表示画面G上に「延長分のラウンド遊技 準備中」と表示させる構成よりも、ラウンド遊技が開始された際にラウンド遊技が延長したかのように思わせることが可能となる。
(40)下作動口24の電動役物24aが開放状態になり易い高頻度サポートモードと、下作動口24の電動役物24aが開放状態にならないモードとが設定されているパチンコ機10においても、第5〜第7の発明を適用することができる。
(41)各保留用エリアRa,Rbに格納することができる保留情報の上限個数が4個よりも多いパチンコ機10においても、第5〜第7の発明を適用することができる。各保留用エリアRa,Rbに格納することができる保留情報の上限個数が4個よりも多いパチンコ機10において、大当たり当選に対応した保留情報が所定の保留エリアよりも上位側のエリアに格納されている場合、大当たり当選に対応した保留情報が格納された保留エリアよりも下位側のエリアに格納されている外れ結果に対応した保留情報を消化する構成としてもよい。上記所定の保留エリアは、ラウンド遊技の延長待機期間が長くなり過ぎないことを考慮して設定されている。ここで、所定の保留エリアよりも上位側のエリアに大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合、ラウンド遊技の延長待機期間が長くなり過ぎてしまう。この場合、遊技者にラウンド遊技が延長したかのように思わせることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、大当たり当選に対応した保留情報が所定の保留エリアよりも上位側のエリアに格納されている場合、大当たり当選に対応した保留情報が格納された保留エリアよりも下位側のエリアに格納されている外れ結果に対応した保留情報が消化される。当該構成によれば、ラウンド遊技の延長待機期間が長くなり過ぎてしまうことを阻止することで、遊技者にラウンド遊技が延長したかのように思わせることができなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
(42)大当たり当選となった場合、開閉実行モード終了後における当否抽選モードが必ず高確率モードとなり、上作動口23への入賞を契機として大当たり当選となった場合、開閉実行モード終了後に高頻度サポートモードである状態が継続する回数が0回、20回、50回、及び100回の中から設定され、下作動口24への入賞を契機として大当たり当選となった場合、開閉実行モード終了後に高頻度サポートモードである状態が継続する回数が100回に設定される構成においても、第1〜第7の発明を適用できる。
上作動口23への入賞と、下作動口24への入賞とにおいて、大当たり結果の種類の振分確率が相違しており、ラウンド遊技中にV入賞させることによって当否抽選モードが高確率モードに移行する構成においても、第1〜第7の発明を適用できる。
(43)主制御装置60から出力されるコマンドに基づいて、音声発光制御装置90により表示制御装置100が制御される構成に代えて、主制御装置60から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置100が音声発光制御装置90を制御する構成としてもよい。また、音声発光制御装置90と表示制御装置100とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置が一の制御装置として設けられた構成としてもよく、それら両制御装置のうち一方の機能が主制御装置60に集約されていてもよく、それら両制御装置の両機能が主制御装置60に集約されていてもよい。また、主制御装置60から音声発光制御装置90に出力されるコマンドの構成や、音声発光制御装置90から表示制御装置100に出力されるコマンドの構成も任意である。
(44)遊技回用の演出が実行される装置は、図柄表示装置31に限定されることはなく、可動式に設けられた装飾部材が動作することで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、所定の発光部を点灯させることで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、上記各態様の全部又は一部の組合せによって遊技回用の演出が実行される構成としてもよい。
(45)上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、遊技球が島設備に排出されることなく循環使用されるパチンコ機に本発明を適用してもよい。また、遊技者によるパチンコ機への遊技球の補充が不可であり、遊技者が使用可能な遊技球数がデータとして管理され、使用可能な遊技球数が1個以上である状況で発射操作が行われた場合に遊技球の発射が行われるとともにその使用可能な遊技球数が減算される構成に本発明を適用してもよい。この場合、上作動口23、下作動口24又は大入賞口22aなどへの入賞が発生して賞球が発生する場合には使用可能な遊技球数がデータ上で増加することとなる。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.取得契機(上作動口23又は下作動口24への入賞)が発生したことに基づいて所定情報(保留情報)を取得する取得手段(主制御装置60のMPU62における作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記取得手段が取得した前記所定情報を記憶する所定情報記憶手段(第1保留用エリアRa及び第2保留用エリアRb)と、
前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報が利益の付与に対応する付与対応情報(大当たり結果となる情報)に対応しているか否かの付与判定を行い、前記所定情報記憶手段に複数の前記所定情報が記憶されている場合にはそれら複数の前記所定情報に対して前記付与判定を順次行う付与判定手段(主制御装置60のMPU62における変動開始処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が、判定対象の前記所定情報が前記付与対応情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置60のMPU62における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記所定情報記憶手段に記憶されている特定の所定情報が前記付与判定の対象となる前に、当該特定の所定情報が特別情報に対応しているか否かを特定する特定手段(第1及び第4の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1003及びステップS1005の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1703及びステップS1705の処理を実行する機能、第5及び第6の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS2805及びステップS3403の処理を実行する機能、第7の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS2805及びステップS4203の処理を実行する機能)と、
前記特定の所定情報が前記特別情報に対応していることが前記特定手段により特定されたことに基づいて、遊技者にとって有利な事象を生じさせるための特別処理を実行する特別実行手段(第1及び第4の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1305〜ステップS1314の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1613の処理を実行する機能、第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS2304〜ステップS2308の処理を実行する機能)と、
前記特定の所定情報を前記付与判定の対象から除外させる除外手段(第1及び第4の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS911の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1614の処理を実行する機能、第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1807の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、特定の所定情報が付与判定の対象となる前に当該特定の所定情報が特別情報に対応しているか否かの特定が行われ、特別情報に対応している場合には遊技者にとって有利な事象を生じさせるための特別処理が実行される。これにより、付与判定が実行されない状況においても遊技者の期待感を高めることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、特別情報に対応しているか否かの特定の実行対象となった特定の所定情報は付与判定の対象から除外され得る。これにより、特別処理の実行契機となった特定の所定情報がさらに付与判定の対象となる事象の発生を制限することが可能となり、遊技者に付与される利益が過剰なものとなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴A2.前記特定手段は、前記付与判定の結果が前記付与対応結果となった状況において、当該付与対応結果の契機となった前記所定情報とは異なる前記特定の所定情報が前記特別情報に対応しているか否かを特定することを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、付与判定の結果が付与対応結果となった状況において更なる追加として特別処理が実行され得る。これにより、特別処理が実行される状況を遊技者にとって明確なものとすることが可能となるとともに、付与判定の結果が付与対応結果となることの有利度を高めることが可能となる。
特徴A3.開状態と閉状態とのそれぞれに切り換え可能に設けられた可変入球手段(可変入賞装置22)と、
前記付与判定の結果が、判定対象の前記所定情報が前記付与対応情報に対応している前記付与対応結果となったことに基づいて、前記可変入球手段が前記開状態となる所定遊技状態(ラウンド遊技)に遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置60のMPU62における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特別実行手段は、前記特定の所定情報が前記特別情報に対応していることに基づいて、前記所定遊技状態の実行回数を増加させることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、付与判定の結果が付与対応結果となった状況において、特定の所定情報が特別情報に対応していることに基づいて、所定遊技状態の実行回数が増加される。ここで、遊技者は所定遊技状態の実行回数が増加することを望んでいる可能性が高い。したがって、特定の所定情報が特別情報に対応している場合、遊技者が望んでいる事象を生じさせることが可能となる。これにより、特定の所定情報が特別情報に対応していた際の高揚感を高めることが可能となる。
特徴A4.前記特定手段は、前記特定の所定情報が少なくとも所定状況において前記付与対応情報に対応している情報である場合、前記特定の所定情報が前記特別情報に対応していると特定することを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A4によれば、特定の所定情報を契機として特別処理が実行されるためには当該特定の所定情報が少なくとも所定状況において付与対応情報に対応している情報である必要がある。これにより、特別処理が実行されるために必要な条件を付与対応結果となるために必要な条件に近付けることが可能となり、所定情報が付与対応情報に対応していることへの遊技者の期待感を高めることが可能となる。
特徴A5.前記付与判定のモードとして前記付与対応結果となる確率が相対的に高低となるように複数のモード(低確率モード及び高確率モード)が存在しており、
前記特定手段は、前記特定の所定情報が実際に前記付与判定の対象となる際に設定される予定であった前記付与判定のモードを参照して、前記特定の所定情報が前記付与対応情報に対応しているか否かを特定する手段(第1及び第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1103〜ステップS1109、ステップS1203〜ステップS1209の処理を実行する機能、第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS2103〜ステップS2105の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
特徴A5によれば、実際に付与判定が行われる場合と同じ条件で特定の所定情報が付与対応情報に対応しているか否かを特定することが可能となる。これにより、特定の所定情報が付与対応情報に対応しているか否かを特定する場合と、実際に当該特定の所定情報において行われる予定であった付与判定が行われた場合とにおいて、付与対応結果となる確率が相違してしまうことを阻止することが可能となる。
特徴A6.前記付与判定のモードとして前記付与対応結果となる確率が相対的に高低となるように複数のモード(低確率モード及び高確率モード)が存在しており、
前記特定手段は、前記付与対応結果となる確率が相対的に低い前記付与判定のモードを参照して、前記特定の所定情報が前記付与対応情報に対応しているか否かを特定する手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS2403及びステップS2503の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
特徴A6によれば、付与対応結果となる確率が相対的に低い付与判定のモードを参照して、特定の所定情報が付与対応情報に対応しているか否かが特定される。したがって、所定情報記憶手段に相当数の特定の所定情報が記憶されていたとしても、付与対応情報に対応した特定の所定情報の数が多くなり過ぎることはない。これにより、遊技者にとって有利な事象が生じ過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。
特徴A7.前記特別実行手段は、前記特定の所定情報が前記特別情報に対応している場合、前記特別処理を実行するか否かを抽選によって特定する抽選手段(主制御装置60のMPU62にて実行されるステップS1706〜ステップS1713の処理を実行する機能)を備え、
前記特別情報に対応している前記特定の所定情報の数が多い程、前記抽選において前記特別処理が実行される結果となる確率が高くなる又は高くなり易いことを特徴とする特徴A1乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、特別情報に対応している特定の所定情報の数が多い程、抽選において特別処理が実行される結果となる確率が高くなる又は高くなり易い。当該構成によれば、特別情報に対応している特定の所定情報の数が多い状況に対して恩恵を付与することが可能となる。
特徴A8.前記特別実行手段は、前記特定の所定情報が前記特別情報に対応している場合、前記特別処理を実行するか否かを抽選によって特定する抽選手段(主制御装置60のMPU62にて実行されるステップS1706〜ステップS1713の処理を実行する機能)を備え、
前記除外手段は、前記抽選において前記特別処理が実行される結果となった場合、前記特定の所定情報が前記付与判定の対象から除外され、一方、前記抽選において前記特別処理が実行されない結果となった場合、前記特定の所定情報が前記付与判定の対象から除外されないことを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、抽選において特別処理が実行される結果となった場合、特定の所定情報が付与判定の対象から除外され、一方、抽選において特別処理が実行されない結果となった場合、特定の所定情報が付与判定の対象から除外されない。当該構成によれば、遊技者に付与される利益が過剰なものとなってしまわないようにするとともに、特定の所定情報が付与判定の対象となった際に付与対応結果となることに期待させることが可能となる。
特徴A9.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)を備え、
前記遊技領域には、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部として、少なくとも第1始動入球部(上作動口23)と第2始動入球部(下作動口24)が設けられており、
前記所定情報記憶手段は、
前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記取得手段が取得した前記所定情報を記憶する第1所定情報記憶手段(第1保留用エリアRa)と、
前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記取得手段が取得した前記所定情報を記憶する第2所定情報記憶手段(第2保留用エリアRb)と、を備えており、
前記付与判定手段は、前記第1所定情報記憶手段又は前記第2所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報のそれぞれに対して、前記付与判定を行うものであり、
前記第2所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されている場合には、その記憶されている前記所定情報よりも早いタイミングで前記取得手段により取得された前記所定情報が前記第1所定情報記憶手段に記憶されていたとしても、前記第2所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報に対して前記付与判定手段による前記付与判定が行われるようにする優先手段(第1、第2及び第4の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS504の処理を実行する機能、第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1805の処理を実行する機能)を備え、
前記特定手段は、前記特定を所定の開始条件が成立した場合に開始し所定の終了条件が成立した場合には前記所定情報が存在していたとしても前記所定の開始条件が成立するまで開始しない構成であって、前記所定の開始条件が成立してから前記所定の終了条件が成立するまでに前記第1所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報及び前記第2所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報のうち一方のみを前記特定の実行対象とすることを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A9によれば、所定の開始条件が成立した場合に特定手段による特定が行われる所定の実行回においては第1所定記憶手段に記憶されている特定の所定情報及び第2所定記憶手段に記憶されている特定の所定情報のうち一方のみが特定手段による特定の実行対象となる。これにより、特別情報に対応しているか否かを特定するための対象となる特定の所定情報の数が多くなり過ぎることはなく、遊技者にとって有利な事象が生じ過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。また、所定の実行回において特定手段による特定の実行対象が所定記憶手段の種類の単位で切り換えられる構成であるため、当該特定の実行対象となる所定情報の種類を決定するための処理構成を簡素化させることが可能となる。
特徴A10.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)を備え、
前記遊技領域には、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部として、少なくとも第1始動入球部(上作動口23)と第2始動入球部(下作動口24)が設けられており、
前記所定情報記憶手段は、
前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記取得手段が取得した前記所定情報を記憶する第1所定情報記憶手段(第1保留用エリアRa)と、
前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記取得手段が取得した前記所定情報を記憶する第2所定情報記憶手段(第2保留用エリアRb)と、を備えており、
前記付与判定手段は、前記第1所定情報記憶手段又は前記第2所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報のそれぞれに対して、前記付与判定を行うものであり、
前記第2所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されている場合には、その記憶されている前記所定情報よりも早いタイミングで前記取得手段により取得された前記所定情報が前記第1所定情報記憶手段に記憶されていたとしても、前記第2所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報に対して前記付与判定手段による前記付与判定が行われるようにする優先手段(第1、第2、第4〜第7の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS504の処理を実行する機能、第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1805の処理を実行する機能)を備え、
前記第2所定情報記憶手段に記憶されている前記付与判定の対象となる所定情報が前記付与対応結果となった際に付与される前記特典の方が、前記第1所定情報記憶手段に記憶されている前記付与判定の対象となる所定情報が前記付与対応結果となった際に付与される前記特典よりも優遇されており、
前記除外手段は、前記第2所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されている状況において前記特定手段による特定が行われた場合、前記第2所定情報記憶手段に少なくとも1個の前記所定情報が前記付与判定の対象から除外されることなく残るようにすることを特徴とする特徴A1乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A10によれば、第2所定情報記憶手段に所定情報が記憶されている状況において特定手段による特定又は特別処理が実行されたとしても、その後において第2所定情報記憶手段に1個以上の所定情報が記憶された状態が維持される。これにより、優先消化の対象であって付与対応結果となった際に有利な特典が付与され易い第2所定情報に対して付与判定が実行される状況を担保することが可能となる。
特徴A11.前記特別実行手段は、前記特定の所定情報が前記特別情報に対応している場合、当該特定の所定情報の内容に応じて前記特別処理の実行内容を相違させることを特徴とする特徴A1乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A11によれば、特別処理の実行内容を特定の所定情報の内容に従って相違させることが可能となる。これにより、特定の所定情報の内容を踏まえながら特別処理の実行内容を多様化させることが可能となる。
なお、特徴A1〜A11の構成に対して、特徴A1〜A11、特徴B1〜B4、特徴C1〜C17、特徴D1〜D3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.取得契機(上作動口23又は下作動口24への入賞)が発生したことに基づいて所定情報(保留情報)を取得する取得手段(主制御装置60のMPU62における作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記取得手段が取得した前記所定情報を記憶する所定情報記憶手段(第1保留用エリアRa及び第2保留用エリアRb)と、
前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報が利益の付与に対応する付与対応情報(大当たり結果となる情報)に対応しているか否かの付与判定を行い、前記所定情報記憶手段に複数の前記所定情報が記憶されている場合にはそれら複数の前記所定情報に対して前記付与判定を順次行う付与判定手段(主制御装置60のMPU62における変動開始処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が、判定対象の前記所定情報が前記付与対応情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置60のMPU62における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記付与判定が実行されることに対応させて遊技回用動作が実行されるように遊技回実行手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置60のMPU62における遊技回制御処理を実行する機能)と、
所定の実行回の前記遊技回用動作に対応する前記付与判定の実行タイミングから当該所定の実行回に対して次の実行回の前記遊技回用動作に対応する前記付与判定を実行可能となるタイミングまでに、複数の前記所定情報に対して、前記付与判定及び少なくとも所定状況において前記付与対応情報に対応しているか否かの判定のうち少なくとも一方の特定判定が実行されるようにする特定手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS1807の処理を実行する機能)と、
当該特定手段による前記特定判定の結果に基づいて、遊技者にとって有利な事象を生じさせるための特別処理を実行する特別実行手段(第1及び第4の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1305〜ステップS1314の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1613の処理を実行する機能、第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS2304〜ステップS2308の処理を実行する機能)と、
前記特定判定の実行対象となった少なくとも一部の前記所定情報を前記付与判定の対象から除外させる除外手段(第1及び第4の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS911の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1614の処理を実行する機能、第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1807の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、複数の所定情報に対してまとめて特定判定が実行されることがあり、その特定判定の結果に基づいて遊技者にとって有利な事象を生じさせるための特別処理が実行される。これにより、遊技者に利益を付与するか否かの判定に関して、1個の所定情報に対して付与判定が行われる状況とは異なる状況を生じさせることが可能となり、遊技者が注目する状況を多様化させることが可能となる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、特定判定の実行対象となった少なくとも一部の所定情報は付与判定の対象から除外され得る。これにより、特定判定の実行対象となった所定情報がさらに付与判定の対象となる事象の発生を制限することが可能となり、遊技者に付与される利益が過剰なものとなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴B2.前記所定情報記憶手段に複数の前記所定情報が記憶されている場合、前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報の数の範囲内で、前記特定判定の実行対象となる前記所定情報の数を変更させる所定情報数変更手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS1902及びステップS1908の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、所定情報記憶手段に複数の所定情報が記憶されている場合、所定情報記憶手段に記憶されている所定情報の数の範囲内で、特定判定の実行対象となる所定情報の数を変更させることが可能となる。この場合、所定情報記憶手段に記憶されている所定情報の数が多い程、特定判定の実行対象となる所定情報の数として選択され得る所定情報の数が増加する。ここで、遊技者は特定判定の実行対象となる所定情報の数として選択され得る所定情報の数の種類が増加することを望んでいることが想定される。したがって、当該構成によれば、所定情報記憶手段に相当数の所定情報が記憶されることに期待させるとともに、特定判定の実行対象となった所定情報の数への注目度を高めることが可能となる。
特徴B3.前記特定判定の実行対象となる前記所定情報の数を遊技者に決定させる決定手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS1810の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、特定判定の実行対象となる所定情報の数を遊技者が決定することができる。当該構成によれば、特定判定の実行対象となる所定情報の数を決定するという楽しみを遊技者に付与することが可能となる。さらに本特徴B3によれば、遊技者が決定した特定判定の実行対象となる所定情報の中に、付与対応情報に対応している所定情報が含まれている場合、遊技者に優越感を付与することが可能となる。
特徴B4.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)を備え、
前記遊技領域には、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部として、少なくとも第1始動入球部(上作動口23)と第2始動入球部(下作動口24)が設けられており、
前記所定情報記憶手段は、
前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記取得手段が取得した前記所定情報を記憶する第1所定情報記憶手段(第1保留用エリアRa)と、
前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記取得手段が取得した前記所定情報を記憶する第2所定情報記憶手段(第2保留用エリアRb)と、を備えており、
前記付与判定手段は、前記第1所定情報記憶手段又は前記第2所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報のそれぞれに対して、前記付与判定を行うものであり、
前記第2所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されている場合には、その記憶されている前記所定情報よりも早いタイミングで前記取得手段により取得された前記所定情報が前記第1所定情報記憶手段に記憶されていたとしても、前記第2所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報に対して前記特定手段による前記特定判定が行われるようにする優先手段(第1、第2及び第4の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS504の処理を実行する機能、第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1805の処理を実行する機能)を備え、
前記第2所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されている状況において、前記第1所定情報記憶手段に複数の前記所定情報が記憶されていたとしても当該第1所定情報記憶手段に記憶されている複数の前記所定情報が前記特定判定の実行対象となることが制限されることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B4によれば、第2所定情報記憶手段に記憶されている所定情報は優先消化の対象となるとともに付与判定結果となった場合に付与される特典がより有利であるため、第1所定情報記憶手段に記憶されている所定情報が付与判定の対象となるよりも第2所定情報記憶手段に記憶されている所定情報が付与判定の対象となることを遊技者は期待することとなる。この場合に、第2所定情報記憶手段に所定情報が記憶されている状況においては第1所定情報記憶手段に複数の所定情報が記憶されていたとしてもそれら複数の所定情報が特定判定の実行対象となることが制限される。これにより、このような状況であっても第2所定情報記憶手段に記憶されている所定情報に対して付与判定又は特定判定が実行されることが優先されるようにすることが可能となる。
なお、特徴B1〜B4の構成に対して、特徴A1〜A11、特徴B1〜B4、特徴C1〜C17、特徴D1〜D3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.取得契機(上作動口23又は下作動口24への入賞)が発生したことに基づいて所定情報(保留情報)を取得する取得手段(主制御装置60のMPU62における作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記取得手段が取得した前記所定情報を記憶する所定情報記憶手段(第1保留用エリアRa及び第2保留用エリアRb)と、
前記所定情報が移行対応情報(大当たり結果となる情報)に対応しているか否かの移行判定を行い、前記所定情報記憶手段に複数の前記所定情報が記憶されている場合にはそれら複数の前記所定情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段(主制御装置60のMPU62における変動開始処理を実行する機能)と、
前記移行判定の対象となった前記所定情報が前記移行対応情報に対応している場合、遊技者に有利な有利遊技状態(ラウンド遊技)に遊技状態を移行させる有利移行手段(主制御装置60のMPU62における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記所定情報記憶手段に記憶されている特定の所定情報が前記移行判定の対象となる前に、当該特定の所定情報が前記移行対応情報に対応しているか否かを特定する先特定手段(第1及び第4の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1003及びステップS1005の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1703及びステップS1705の処理を実行する機能、第5及び第6の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS2805及びステップS3403の処理を実行する機能、第7の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS2805及びステップS4203の処理を実行する機能)と、
前記所定情報記憶手段に前記有利遊技状態において記憶されている前記特定の所定情報が前記移行対応情報に対応していることが前記先特定手段により特定された場合、前記有利遊技状態が終了していないような認識を遊技者に抱かせることを可能とさせる特別演出が実行されるようにする特別演出実行手段(第5及び第6の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS2613及びステップS2614の処理を実行する機能、第7の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS4014及びステップS4015の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、所定情報記憶手段に有利遊技状態において記憶されている特定の所定情報が移行対応情報に対応していることが先特定手段により特定された場合、有利遊技状態が終了していないような認識を遊技者に抱かせることを可能とさせる特別演出が実行される。この場合、有利遊技状態がさほど間を空けずに連続して実行される場合には、それら複数回の有利遊技状態を1回の有利遊技状態として遊技者に認識させることが可能となる。これにより、有利遊技状態の実行期間を延長させたりしなくても、通常の有利遊技状態よりも実行期間の長い有利遊技状態が発生し得ると遊技者に思わせることが可能となる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴C2.前記特別演出実行手段は、少なくとも新たな前記有利遊技状態が開始されるまで前記特別演出を継続させることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、少なくとも新たな有利遊技状態が開始されるまで特別演出が継続されることにより、さほど間を空けずに連続して実行される一の有利遊技状態と次の有利遊技状態との間の期間を一の有利遊技状態の途中の期間であると遊技者に認識させ易くなる。
特徴C3.開状態と閉状態とのそれぞれに切り換え可能に設けられた可変入球手段(可変入賞装置22)と、
前記可変入球手段が前記開状態となった後に前記閉状態となる可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置60のMPU62における閉鎖実行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記有利遊技状態においては、待機期間を挟んで前記可変入球制御が複数回実行される構成であり、
前記特別演出実行手段は、前記特別演出として、前記待機期間であると遊技者に認識可能とさせる演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、特別演出として待機期間であると遊技者に認識可能とさせる演出が実行されることにより、さほど間を空けずに連続して実行される一の有利遊技状態と次の有利遊技状態との間の期間を一の有利遊技状態における待機期間であると遊技者に認識させ易くなる。
特徴C4.前記移行判定が実行されることに対応させて遊技回用動作が実行されるように遊技回実行手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置60のMPU62における遊技回制御手段を実行する機能)と、
前記遊技回用動作の継続期間を決定する期間決定手段(主制御装置60のMPU62における変動表示時間関連処理を実行する機能)と、
を備え、
前記期間決定手段は、前記有利遊技状態が終了してから解除条件が成立するまで前記継続期間として相対的に短い期間を決定する短期間決定手段(第5及び第7の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS3601〜ステップS3603の処理を実行する処理、第6の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS3901〜ステップS3902の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C4によれば、さほど間を空けずに有利遊技状態が連続して実行される場合に、一の有利遊技状態が終了してから次の有利遊技状態が開始されるまでに要する時間を短くすることが可能となる。そして、これら有利遊技状態間において特別演出が実行されることで、複数回の有利遊技状態を1回の有利遊技状態として遊技者に認識させることが可能となる。
特徴C5.前記短期間決定手段は、前記先特定手段の特定結果に関係なく、前記有利遊技状態が終了してから前記解除条件が成立するまで前記継続期間として相対的に短い期間を決定することを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
特徴C5によれば、有利遊技状態が終了した場合には遊技回用動作の継続期間が相対的に短い期間となる状態に一義的に設定される。これにより、遊技回用動作の継続期間が相対的に短い期間となる状態に設定するための処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴C6.前記解除条件は、前記有利遊技状態が終了してから前記遊技回用動作が所定基準回数実行されることであることを特徴とする特徴C5に記載の遊技機。
特徴C6によれば、有利遊技状態が終了してから遊技回用動作が所定基準回数実行された場合に、遊技回用動作の継続期間が相対的に短い期間となる状態が解除される。これにより、先特定手段の特定結果に関係なく有利遊技状態が終了した場合には遊技回用動作の継続期間が相対的に短い期間となる状態に設定される構成において、当該状態の終了契機を明確なものとすることが可能となる。
特徴C7.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)を備え、
前記遊技領域には、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部として、少なくとも第1始動入球部(上作動口23)と第2始動入球部(下作動口24)とが設けられており、
前記所定情報記憶手段は、
前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記取得手段が取得した前記所定情報を、第1規定数を上限として記憶する第1所定情報記憶手段(第1保留用エリアRa)と、
前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記取得手段が取得した前記所定情報を、第2規定数を上限として記憶する第2所定情報記憶手段(第2保留用エリアRb)と、を備え、
前記移行判定手段は、前記第1所定情報記憶手段又は前記第2所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報のそれぞれに対して前記移行判定を行うものであり、
前記第2所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報が前記移行判定の対象となった場合の方が、前記第1所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報が前記移行判定の対象となった場合よりも有利であり、
本遊技機は、前記第2所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されている場合には、その記憶されている前記所定情報よりも早いタイミングで前記取得手段により取得された前記所定情報が前記第1所定情報記憶手段に記憶されていたとしても、前記第2所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報に対して前記移行判定が行われるようにする優先手段(第1、第2、第4〜第7の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS504の処理を実行する機能、第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1805の処理を実行する機能)を備え、
前記解除条件は、前記有利遊技状態が終了してから前記遊技回用動作が前記第2規定数よりも少ない数に対応した回数実行されることであることを特徴とする特徴C5又はC6に記載の遊技機。
特徴C7によれば、先特定手段の特定結果に関係なく有利遊技状態が終了した場合には遊技回用動作の継続期間が相対的に短い期間となる状態に設定される構成において、第2規定数よりも少ない数に対応する回数の遊技回用動作が実行された場合にその相対的に短い期間となる状態が解除される。これにより、第2所定情報記憶手段に第2規定数の所定情報が記憶されている状況で有利遊技状態が発生した場合、その全ての所定情報に対応する遊技回用動作が相対的に短い期間で終了してしまわないようにすることが可能となる。そして、第2所定情報記憶手段に記憶されている所定情報を契機とした遊技回用動作が相対的に長い期間で実行されることで、その間に第2所定情報記憶手段に新たに所定情報が記憶されるようにすることが可能となる。第2所定情報記憶手段に記憶されている所定情報は第1所定情報記憶手段に記憶されている所定情報よりも有利であるとともに優先して移行判定の対象となるため、上記のように第2所定情報記憶手段に所定情報が記憶されていない状況が生じる可能性を低減することで、先特定手段の特定結果に関係なく有利遊技状態が終了した場合には遊技回用動作の継続期間が相対的に短い期間となる状態に設定される構成としたとしても、遊技者に不利益を与えづらくなる。
特徴C8.前記第2始動入球部を開状態と閉状態との間で切り換え制御する切換制御手段(主制御装置60のMPU62における電役サポート用処理を実行する機能)を備え、
当該切換制御手段の制御モードとして、前記第2始動入球部が前記開状態になり易い第1モード(高頻度サポートモード)と、当該第1モードよりも前記第2始動入球部が前記開状態になりにくい又は前記第2始動入球部が前記開状態とならない第2モード(低頻度サポートモード)とが存在しており、
前記短期間決定手段は、少なくとも前記第2モードにおいて、前記有利遊技状態が終了してから前記解除条件が成立するまで前記継続期間として相対的に短い期間を決定することを特徴とする特徴C7に記載の遊技機。
特徴C8によれば、第2モードであれば第2始動入球部への遊技球の入球が発生し易いため、第2所定情報記憶手段に記憶されている所定情報を契機とした遊技回用動作が相対的に長い期間で実行されることで、その間に第2所定情報記憶手段に新たに所定情報が記憶されるようにすることが可能となる。
特徴C9.前記短期間決定手段は、前記有利遊技状態が終了した時点において前記所定情報記憶手段に記憶されている前記特定の所定情報が前記移行対応情報に対応していることが前記先特定手段により特定された場合、前記有利遊技状態が終了してから前記解除条件が成立するまで前記継続期間として相対的に短い期間を決定することを特徴とする特徴C4乃至C8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C9によれば、有利遊技状態が終了した時点において移行対応情報に対応する所定情報が記憶されている場合に限り、遊技回用動作の継続期間が相対的に短い期間となる状態に設定される。これにより、有利遊技状態が連続して実行される状況ではない場合にまで、遊技回用動作の継続期間が相対的に短い期間となる状態に設定されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴C10.前記解除条件は、前記有利遊技状態が新たに発生することであることを特徴とする特徴C9に記載の遊技機。
特徴C10によれば、有利遊技状態が新たに発生するまでの期間を確実に短くすることが可能となる。
特徴C11.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)を備え、
前記遊技領域には、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部として、少なくとも第1始動入球部(上作動口23)と第2始動入球部(下作動口24)とが設けられており、
前記所定情報記憶手段は、
前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記取得手段が取得した前記所定情報を、第1規定数を上限として記憶する第1所定情報記憶手段(第1保留用エリアRa)と、
前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記取得手段が取得した前記所定情報を、第2規定数を上限として記憶する第2所定情報記憶手段(第2保留用エリアRb)と、を備え、
前記移行判定手段は、前記第1所定情報記憶手段又は前記第2所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報のそれぞれに対して前記移行判定を行うものであり、
本遊技機は、前記第2所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されている場合には、その記憶されている前記所定情報よりも早いタイミングで前記取得手段により取得された前記所定情報が前記第1所定情報記憶手段に記憶されていたとしても、前記第2所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報に対して前記移行判定が行われるようにする優先手段(第1、第2、第4〜第7の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS504の処理を実行する機能、第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1805の処理を実行する機能)を備え、
前記特別演出実行手段は、前記有利遊技状態が終了した時点において前記第2所定情報記憶手段に記憶されている前記特定の所定情報が前記移行対応情報に対応していることが前記先特定手段により特定された場合、前記特別演出を実行し、前記有利遊技状態が終了した時点において前記第1所定情報記憶手段に前記移行対応情報に対応している前記所定情報が記憶されていたとしても前記特別演出を実行しないことを特徴とする特徴C10に記載の遊技機。
特徴C11によれば、移行判定に際して優先される第2所定情報記憶手段の所定情報が移行対応情報に対応している場合には特別演出が実行され得るのに対して、移行判定に際して優先されない第1所定情報記憶手段の所定情報が移行対応情報に対応していたとしても特別演出が実行されない。移行判定に際して優先されない第1所定情報記憶手段の所定情報を契機として特別演出が実行される構成の場合、当該所定情報が移行判定の対象となる前に第2所定情報記憶手段に所定情報が記憶されると、その第2所定情報記憶手段の所定情報が優先して移行判定の対象となり、その結果、特別演出が継続され続けてしまうことが懸念される。これに対して、移行判定に際して優先されない第1所定情報記憶手段の所定情報を契機として特別演出が実行されないことにより、そのような不都合が発生してしまわないようにすることが可能となる。
特徴C12.開状態と閉状態とのそれぞれに切り換え可能に設けられた可変入球手段(可変入賞装置22)と、
前記可変入球手段が前記開状態となった後に前記閉状態となる可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置60のMPU62における閉鎖実行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記有利遊技状態においては、待機期間を挟んで前記可変入球制御が複数回実行される構成であり、
前記特別演出実行手段は、前記特別演出として、前記待機期間であると遊技者に認識可能とさせる演出が実行されるようにする構成であり、
前記短期間決定手段は、前記有利遊技状態が終了した時点において前記所定情報記憶手段に記憶されている前記特定の所定情報が前記移行対応情報に対応していることが前記先特定手段により特定された場合、その終了対象となる前記有利遊技状態における最後の前記可変入球制御の実行回が終了してから前記特定の所定情報を契機とした前記有利遊技状態における最初の前記可変入球制御の実行回が開始されるまでの期間が前記待機期間と同一又は略同一となるように、前記終了対象となる前記有利遊技状態が終了してから前記特定の所定情報を契機とした前記有利遊技状態となるまでの前記遊技回用動作の継続期間を相対的に短い期間に決定することを特徴とする特徴C9乃至C11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C12によれば、さほど間を空けずに有利遊技状態が連続して実行される場合、一の有利遊技状態における最後の実行回の可変入球制御が終了してから次の有利遊技状態における最初の実行回の可変入球制御が開始されるまでの期間が、一の有利遊技状態における複数回の可変入球制御間の期間である待機期間と同一又は略同一となる。これにより、さほど間を空けずに連続して実行される一の有利遊技状態と次の有利遊技状態との間の期間を一の有利遊技状態の途中の期間であると遊技者に認識させ易くなる。
特徴C13.前記有利遊技状態において最初の前記可変入球制御が開始される前にオープニング期間を生じさせるオープニング設定手段(主制御装置60のMPU62におけるタイマカウンタTにオープニング期間に対応した数値情報をセットする処理)と、
前記有利遊技状態において最後の前記可変入球制御が終了した後にエンディング期間を生じさせるエンディング設定手段(主制御装置60のMPU62におけるタイマカウンタTにエンディング期間に対応した数値情報をセットする処理)と、
前記有利遊技状態が終了した時点において前記所定情報記憶手段に記憶されている前記特定の所定情報が前記移行対応情報に対応していることが前記先特定手段により特定された場合、その終了対象となった前記有利遊技状態の前記エンディング期間及び前記特定の所定情報を契機とした前記有利遊技状態の前記オープニング期間のうち少なくとも一方が設定されないようにする又は相対的に短い期間となるようにする手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS4020及びステップS4208の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴C12に記載の遊技機。
特徴C13によれば、遊技回用動作の継続期間だけではなく、一の有利遊技状態のエンディング期間及び次の有利遊技状態のオープニング期間のうち少なくとも一方も調整対象となる。これにより、一の有利遊技状態における最後の実行回の可変入球制御が終了してから次の有利遊技状態における最初の実行回の可変入球制御が開始されるまでの期間を、一の有利遊技状態における複数回の可変入球制御間の期間である待機期間と同一又は略同一となるように設定し易くなる。
特徴C14.開状態と閉状態とのそれぞれに切り換え可能に設けられた可変入球手段(可変入賞装置22)と、
前記可変入球手段が前記開状態となった後に前記閉状態となる可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置60のMPU62における閉鎖実行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記有利遊技状態においては、待機期間を挟んで前記可変入球制御が複数回実行される構成であり、
前記特別演出実行手段は、前記特別演出として、前記待機期間であると遊技者に認識可能とさせる演出が実行されるようにする構成であり、
本遊技機は、
前記有利遊技状態において最初の前記可変入球制御が開始される前にオープニング期間を生じさせるオープニング設定手段(主制御装置60のMPU62におけるタイマカウンタTにオープニング期間に対応した数値情報をセットする処理)と、
前記有利遊技状態において最後の前記可変入球制御が終了した後にエンディング期間を生じさせるエンディング設定手段(主制御装置60のMPU62におけるタイマカウンタTにエンディング期間に対応した数値情報をセットする処理)と、
前記有利遊技状態が終了した時点において前記所定情報記憶手段に記憶されている前記特定の所定情報が前記移行対応情報に対応していることが前記先特定手段により特定された場合、その終了対象となった前記有利遊技状態の前記エンディング期間及び前記特定の所定情報を契機とした前記有利遊技状態の前記オープニング期間のうち少なくとも一方が設定されないようにする又は相対的に短い期間となるようにする手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS4020及びステップS4208の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C14によれば、さほど間を空けずに有利遊技状態が連続して実行される場合に、一の有利遊技状態が終了してから次の有利遊技状態が開始されるまでに要する時間を短くすることが可能となる。そして、これら有利遊技状態間において特別演出が実行されることで、複数回の有利遊技状態を1回の有利遊技状態として遊技者に認識させることが可能となる。
特徴C15.前記先特定手段は、前記有利遊技状態における所定タイミングまでに、前記所定情報記憶手段に記憶されている特定の所定情報が前記移行対応情報に対応しているか否かの特定を行う第1先特定手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS2801〜ステップS2805の処理を実行する機能)を備え、
本遊技機は、前記特定の所定情報が前記移行対応情報に対応していることが前記第1先特定手段により特定された場合、前記有利遊技状態における前記所定タイミングにおいて、現状の有利遊技状態の実行期間が延長されると遊技者が認識することを可能とする所定報知を行う第1報知手段(表示制御装置100のMPU102におけるステップS3301〜ステップS3304の処理を実行する機能)を備え、
前記先特定手段は、前記有利遊技状態において前記所定タイミングよりも後のタイミングにおいて、前記所定情報記憶手段に記憶されている特定の所定情報が前記移行対応情報に対応しているか否かの特定を行う第2先特定手段(第5及第6の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS3403の処理を実行する機能、第7の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS4203の処理を実行する機能)を備え、
前記特別演出実行手段は、前記有利遊技状態が終了した時点において前記所定情報記憶手段に記憶されている前記特定の所定情報が前記移行対応情報に対応していることが前記第1先特定手段又は前記第2先特定手段により特定された場合、前記特別演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴C1乃至C14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C15によれば、有利遊技状態における所定タイミングまでに実行された第1先特定の結果に応じて、有利遊技状態の所定タイミングにおいて、現状の有利遊技状態の実行期間が延長されると遊技者が認識することを可能とする所定報知が行われる。これにより、有利遊技状態の所定タイミングにおいて所定報知が行われることを遊技者は期待することとなる。また、所定タイミングよりも後のタイミングにおいて第2先特定が行われる。そして、所定記憶手段に記憶されている特定の所定情報が移行対応情報に対応していることが第1先特定及び第2先特定のいずれかにおいて特定されている場合には、その後に特別演出が実行される。これにより、所定タイミングにおける所定報知の実行を可能としながら、特別演出が実行される頻度を高めることが可能となる。
特徴C16.前記第2先特定手段は、前記第1先特定手段による特定の対象となった前記所定情報と同一の所定情報を特定の対象とし得ることを特徴とする特徴C15に記載の遊技機。
特徴C16によれば、同一の所定情報に対して第1先特定及び第2先特定が行われ得る。これにより、有利遊技状態の終了時において移行対応情報に対応する所定情報が記憶されているか否かの特定を正確に行うことが可能となる。
特徴C17.開状態と閉状態とのそれぞれに切り換え可能に設けられた可変入球手段(可変入賞装置22)と、
前記可変入球手段が前記開状態となった後に前記閉状態となる可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置60のMPU62における閉鎖実行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記有利遊技状態においては、待機期間を挟んで前記可変入球制御が複数回実行される構成であり、
本遊技機は、前記有利遊技状態において最後の前記可変入球制御が終了した後にエンディング期間を生じさせるエンディング設定手段(主制御装置60のMPU62におけるタイマカウンタTにエンディング期間に対応した数値情報をセットする処理)を備え、
前記所定タイミングは、前記有利遊技状態において最後の実行回の前記可変入球制御が終了するタイミングよりも前のタイミングであり、
前記第2先特定手段による特定が行われるタイミングは、前記エンディング期間が開始されたタイミング以降のタイミングであることを特徴とする特徴C15又はC16に記載の遊技機。
特徴C17によれば、有利遊技状態においてエンディング期間が開始されるよりも前のタイミングにおいて所定報知が実行され得るようにしながら、有利遊技状態においてエンディング期間が開始されるまでに所定情報記憶手段に記憶された所定情報を特別演出の実行契機とするか否かを特定するための情報として扱うことが可能となる。
なお、特徴C1〜C17の構成に対して、特徴A1〜A11、特徴B1〜B4、特徴C1〜C17、特徴D1〜D3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群、上記特徴B群、上記特徴C群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能となる。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動入球部に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止結果が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。また、抽選結果がいわゆる当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が行われた後などにおいて、例えば遊技領域に設けられた可変入賞装置の開閉が実行され、可変入賞装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、絵柄の変動表示が行われている最中に遊技球が始動入球部に入球した場合、当たり抽選に用いる情報が保留記憶されるようになっているパチンコ遊技機がある。保留記憶された場合には、絵柄の変動表示が終了した後に、上記保留記憶された情報を用いて当たり抽選が行われ、次回の絵柄の変動表示が開始される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴D群>
特徴D1.取得契機(上作動口23又は下作動口24への入賞)が発生したことに基づいて所定情報(保留情報)を取得する取得手段(主制御装置60のMPU62における作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記取得手段が取得した前記所定情報を記憶する所定情報記憶手段(第1保留用エリアRa及び第2保留用エリアRb)と、
前記所定情報が移行対応情報(大当たり結果となる情報)に対応しているか否かの移行判定を行い、前記所定情報記憶手段に複数の前記所定情報が記憶されている場合にはそれら複数の前記所定情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段(主制御装置60のMPU62における変動開始処理を実行する機能)と、
前記移行判定の対象となった前記所定情報が前記移行対応情報に対応している場合、遊技者に有利な有利遊技状態に遊技状態を移行させる有利移行手段(主制御装置60のMPU62における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記所定情報記憶手段に記憶されている特定の所定情報が前記移行判定の対象となる前に、当該特定の所定情報が前記移行対応情報に対応しているか否かを特定するための特定結果を確認する先特定処理を実行する先特定手段(第1及び第4の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1003及びステップS1005の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1703及びステップS1705の処理を実行する機能、第5及び第6の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS2805及びステップS3403の処理を実行する機能、第7の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS2805及びステップS4203の処理を実行する機能)と、
前記先特定処理の結果に対応した先特定対応報知が実行されるようにする報知制御手段(第5及び第6の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS2806〜ステップS2809、ステップS3406〜ステップS3408の処理を実行する機能、第7の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS2806〜ステップS2809、ステップS4209及びステップS4211の処理を実行する機能)と、を備え、
前記先特定手段は、同一の所定情報について前記先特定処理を複数回実行し得ることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、先特定処理の結果に対応した先特定対応報知が実行されることにより、遊技者は移行判定の結果に対応する情報を事前に把握することが可能となる。この場合に、同一の所定情報について先特定処理が複数回実行され得る。これにより、所定情報記憶手段に移行対応情報に対応する所定情報が記憶されているか否かの先特定を正確に行うことが可能となる。
特徴D2.前記先特定手段は、
前記有利遊技状態における所定タイミングまでに、前記所定情報記憶手段に記憶されている特定の所定情報が前記移行対応情報に対応しているか否かの特定を行う第1先特定手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS2801〜ステップS2805の処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態において前記所定タイミングよりも後のタイミングにおいて、前記所定情報記憶手段に記憶されている特定の所定情報が前記移行対応情報に対応しているか否かの特定を行う第2先特定手段(第5及第6の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS3403の処理を実行する機能、第7の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS4203の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記特定の所定情報が前記移行対応情報に対応していることが前記第1先特定手段により特定された場合、前記先特定対応報知として第1報知が実行されるようにする手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS2806〜ステップS2809の処理を実行する機能)と、
前記特定の所定情報が前記移行対応情報に対応していることが前記第1先特定手段又は前記第2先特定手段により特定された場合、前記先特定対応報知として第2報知が実行されるようにする手段(第5及び第6の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS3406〜ステップS3408の処理を実行する機能、第7の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS4209及びステップS4211の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2先特定手段は、前記第1先特定手段による特定の対象となった前記所定情報と同一の所定情報を特定の対象とし得ることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、有利遊技状態における所定タイミングまでに実行された第1先特定の結果に応じて、有利遊技状態の所定タイミングにおいて第1報知が行われる。これにより、有利遊技状態の所定タイミングにおいて第1報知が行われることを遊技者は期待することとなる。また、所定タイミングよりも後のタイミングにおいて第2先特定が行われる。そして、所定記憶手段に記憶されている特定の所定情報が移行対応情報に対応していることが第1先特定及び第2先特定のいずれかにおいて特定されている場合には、その後に第2報知が実行される。これにより、所定タイミングにおける第1報知の実行を可能としながら、第2報知が実行される頻度を高めることが可能となる。また、同一の所定情報に対して第1先特定及び第2先特定が行われ得る。これにより、有利遊技状態の終了時において移行対応情報に対応する所定情報が記憶されているか否かの特定を正確に行うことが可能となる。
特徴D3.開状態と閉状態とのそれぞれに切り換え可能に設けられた可変入球手段(可変入賞装置22)と、
前記可変入球手段が前記開状態となった後に前記閉状態となる可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置60のMPU62における閉鎖実行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記有利遊技状態においては、待機期間を挟んで前記可変入球制御が複数回実行される構成であり、
本遊技機は、前記有利遊技状態において最後の前記可変入球制御が終了した後にエンディング期間を生じさせるエンディング設定手段(主制御装置60のMPU62におけるタイマカウンタTにエンディング期間に対応した数値情報をセットする処理)を備え、
前記所定タイミングは、前記有利遊技状態において最後の実行回の前記可変入球制御が終了するタイミングよりも前のタイミングであり、
前記第2先特定手段による特定が行われるタイミングは、前記エンディング期間が開始されたタイミング以降のタイミングであることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、有利遊技状態においてエンディング期間が開始されるよりも前のタイミングにおいて第1報知が実行され得るようにしながら、有利遊技状態においてエンディング期間が開始されるまでに所定情報記憶手段に記憶された所定情報を第2報知の実行契機とするか否かを特定するための情報として扱うことが可能となる。
なお、特徴D1〜D3の構成に対して、特徴A1〜A11、特徴B1〜B4、特徴C1〜C17、特徴D1〜D3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴D群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能となる。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動入球部に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止結果が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。また、抽選結果がいわゆる当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が行われた後などにおいて、例えば遊技領域に設けられた可変入賞装置の開閉が実行され、可変入賞装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、絵柄の変動表示が行われている最中に遊技球が始動入球部に入球した場合、当たり抽選に用いる情報が保留記憶されるようになっているパチンコ遊技機がある。保留記憶された場合には、絵柄の変動表示が終了した後に、上記保留記憶された情報を用いて当たり抽選が行われ、次回の絵柄の変動表示が開始される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては保留記憶された情報を正確に特定する必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る又は各特徴に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。