JP6843792B2 - 簡易式ナット、及びこれを用いた簡易式ファスナー - Google Patents
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Description
ところで、ナットは、ボルトのねじ部の先端から螺合して取り付けるため、例えばボルトのねじ部が長いとナットを所定の締結位置まで移動させるのにナットを何回も回さなければならない。ナットの取り付け個数が多い場合、ナットをボルトの所定位置まで締め付けたり、締め付けられたナットをボルトから取り外したりするのに、非常に手間がかかる。時として、ナットを締め忘れることもある。
この文献1のナットは、ナット本体内にその軸方向に対してテーパ孔を貫通的に形成し、テーパ孔内に内周面に雌ねじを刻設したナットセグメントを周方向に分割して設けるとともに軸方向に摺動自在に設け、かつ各ナットセグメントを常時スプリングによりテーパ孔の小径側に付勢し、さらにナット本体にはテーパ孔の中心部を軸方向に移動する筒体と、ナット本体の外面を軸方向に摺動する操作環とを一体化してなる操作部材を設け、筒体にはこれをテーパ孔の大径側へ移動させることによりナットセグメントをテーパ孔の大径側へ押動させる係合部を形成したものである。
このようにしてナットをボルトのねじ部に取り付けたりねじ部から取り外したりする作業をナットを回転させることなく抜き差しにより行うことができる。
一方の部材に突設された被締め込み側のボルトのねじ部を他方の部材に穿設されたボルト挿通孔に通し、当該ボルト挿通孔を通された被締め込み側のボルトのねじ部に締め込み側のナットを締結して、一方の部材に他方の部材を取り付けるボルト、ナットによる複数の部材間の取付構造にナットに代えて用いる簡易式ナットであって、
略筒状のブロックからなり、前記ブロックの両端間に貫通して形成され、ボルトのねじ部を挿通可能な軸挿通部と、前記ブロックの外周面に形成され、軸方向に延びるガイド溝及び当該ガイド溝の一端に連続して軸方向に延びるガイド孔と、前記ブロックの前記ガイド溝の底面と内周面との間に貫通して形成され、前記ブロックの軸方向に対して直交する方向に延びるロック孔及び前記ロック孔に嵌合され、一端にボルトのねじ部に係合可能な係合部を形成され、他端が前記ガイド溝の底面と同じ高さに表出されるロック部材とを有するナットブロックと、
前記ナットブロックの前記ガイド溝に前記ガイド溝の一端の前記ガイド孔を通してスライド可能に嵌め込まれ、前記ガイド溝に対向する内周面に前記ロック孔に向けて凸状に形成されて前記ロック部材の他端を押えるロック部材固定部及び前記ロック部材固定部に隣接して凹状に形成されて前記ロック部材の他端の押えを解除するためのロック部材固定解除部を有するスライダーと、前記ナットブロックの前記ガイド孔内に挿着され、前記スライダーを常態として前記ガイド溝の他端に向けて押圧付勢するスプリングと、前記ナットブロックの外周面に軸方向にスライド可能に配設され、前記スライダーに結合される操作ノブとからなり、常態として、前記スライダーが前記ナットブロックの前記ガイド溝上で前記スプリングにより前記ガイド溝の他端に向けて押圧付勢されて、前記操作ノブが前記ナットブロックの外周面の他端側に配置されるとともに、前記スライダーの前記ロック部材固定部が前記ガイド溝の前記ロック孔上に配置されて、前記ロック部材固定部により前記ロック孔の前記ロック部材をロックし、前記操作ノブを前記ナットブロックの外周面上で前記ナットブロックの一端側に向けてスライドすることにより、前記スライダーが前記ガイド溝上を一端側に向けてスライドし、前記スライダーの前記ロック部材固定解除部が前記ガイド溝の前記ロック孔上に配置されて、前記ロック孔の前記ロック部材のロックを解除するロック部材ロック機構と、
を備え、
ボルトのねじ部に取り付ける際は、前記操作ノブを摘んで持ち、前記ナットブロックの一端から前記軸挿通部にボルトのねじ部を挿入し、前記ナットブロックの外周面上で前記操作ノブを前記ナットブロックの一端側に押圧してスライドさせながら、ボルトのねじ部上で前記ナットブロックを送り、ボルトのねじ部上の任意の締結位置で、前記操作ノブの押圧を解除することにより、ボルトのねじ部上で前記ナットブロックがロックされ、
ボルトのねじ部から取り外す際は、前記操作ノブを摘んで持ち、前記ナットブロックの外周面上で前記操作ノブを前記ナットブロックの一端側に押すことにより、ボルトのねじ部上で前記ナットブロックのロックが解除され、この状態を保持した状態で、ボルトのねじ部からナットブロックを引き抜く、
ことを要旨とする。
また、この簡易式ナットは各部が次のように構成されることが好ましい。
(1)ロック部材は一端に係合部としてボルトのねじ部に係合可能な突起を有し、他端にロック部材固定部の受け部を有する小ピンからなり、ロック孔が前記小ピンからなるロック部材を嵌合可能に、かつ前記小ピン一端の前記突起がナットブロックの内周面から突出可能に、前記小ピン他端の前記受け部が前記ナットブロックのガイド溝の底面に表出可能に形成されて、前記ロック孔に嵌合装着される。
(2)ロック部材は一端に係合部としてボルトのねじ部に係合可能な係止部を有し、他端にロック部材固定部の受け部を有する小プレートからなり、ロック孔が前記小プレートからなるロック部材を嵌合可能に、かつ前記小プレート一端の前記係止部がナットブロックの内周面から突出可能に、前記小プレート他端の前記受け部が前記ナットブロックのガイド溝の底面に表出可能に形成されて、前記ロック孔に嵌合装着される。
(3)ロック部材はボルトのねじ部に係合可能な小ボールからなり、ロック孔が前記小ボールからなるロック部材を嵌合可能に、かつ前記小ボールの球面の一部が一端の係合部としてナットブロックの内周面から突出可能に、その反対側の球面の一部が他端として前記ナットブロックのガイド溝の底面に表出可能に形成されて、前記ロック孔に嵌合装着される。
一方の部材に突設された被締め込み側のボルトのねじ部を他方の部材に穿設されたボルト挿通孔に通し、当該ボルト挿通孔を通された被締め込み側のボルトのねじ部に締め込み側のナットを締結して、一方の部材に他方の部材を取り付けるボルト、ナットによる複数の部材間の取付構造にボルト、ナットに代えて用いる簡易式ファスナーであって、
上記の簡易式ナットと、
ナットブロックの軸挿通部に挿通可能にピン状に形成され、その外周面にロック部材の係合部に係合可能な被係合部を有する取付ピンと、
からなり、
前記取付ピンに前記簡易式ナットを取り付ける際は、操作ノブを摘んで持ち、前記ナットブロックの一端から前記軸挿通部に前記取付ピンを挿入し、前記ナットブロックの外周面上で前記操作ノブを前記ナットブロックの一端側に押圧してスライドさせながら、前記取付ピン上で前記ナットブロックを送り、前記取付ピンの前記被係合部で、前記操作ノブの押圧を解除することにより、前記取付ピン上で前記ナットブロックがロックされ、
前記取付ピンから前記簡易式ナットを取り外す際は、前記操作ノブを摘んで持ち、前記ナットブロックの外周面上で前記操作ノブを前記ナットブロックの一端側に押すことにより、前記取付ピン上で前記ナットブロックのロックが解除され、この状態を保持した状態で、前記取付ピンから前記ナットブロックを引き抜く、
ことを要旨とする。
(2)本発明の簡易式ファスナーによれば、上記の構成により、取付ピンに簡易式ナットを取り付ける際は、操作ノブを摘んで持ち、ナットブロックの一端から軸挿通部に取付ピンを挿入し、ナットブロックの外周面上で操作ノブをナットブロックの一端側に押圧してスライドさせながら、取付ピン上でナットブロックを送り、取付ピンの被係合部で、操作ノブの押圧を解除することにより、取付ピン上でナットブロックがロックされ、取付ピンから簡易式ナットを取り外す際は、操作ノブを摘んで持ち、ナットブロックの外周面上で操作ノブをナットブロックの一端側に押すことにより、取付ピン上でナットブロックのロックが解除され、この状態を保持した状態で、取付ピンからナットブロックを引き抜くようにしたので、簡易式ナットを取付ピンに取り付けたり取り外したりする作業を、簡易式ナットと取付ピンとの係合を確実に解除したうえで、簡易式ナットを回転させることなく抜き差しにより行え、操作性の向上を図ることができる、という格別な効果を奏する。
図1、図2に簡易式ナットの一実施の形態を示している。
図1、図2に示すように、この簡易式ナットN(以下、単にナットNという場合がある。)は、一方の部材に突設された被締め込み側のボルトのねじ部を他方の部材に穿設されたボルト挿通孔に通し、当該ボルト挿通孔を通された被締め込み側のボルトのねじ部に締め込み側のナットを締結して、一方の部材に他方の部材を取り付けるボルト、ナットによる複数の部材間の取付構造にナットに代えて用いるもので、ロック部材を有するナットブロック1と、ロック部材ロック機構2と、を備えて構成される。
軸挿通部11はブロック10の軸心に一端から他端までボルトのねじ部が嵌合可能に円筒状に貫通形成される。
ガイド溝12はブロック10の外周面の他端側で相互に対向する位置2箇所にそれぞれブロック10の軸方向に向けて断面コ字形(溝形)に全体として細長に形成され、各々の一端は内側の円環部102の端面まで延ばされ、他端はブロック10の他端(面)近傍まで延ばされる。ガイド孔13はブロック10の外周面の一端側で各ガイド溝12の一端に連続して、すなわち、2段の円環部101、102内で各ガイド溝12の一端の延長上となる位置にそれぞれ、各ガイド溝12の一端に連続して各ガイド溝12と同じ高さ、同じ幅の断面矩形状に形成される。なお、ブロック10の一端に対応するガイド孔13の一端は小径に形成されてスプリング受け部130になっている。
ロック孔14は各ガイド溝12の底面に軸方向に2つ、ここではガイド溝12の一端とこの一端から他端方向に所定の間隔をあけて中間に、各ガイド溝12の底面とブロック10の内周面との間を貫通して形成される。また、各ロック孔14は後述する小ピンからなるロック部材17を嵌合可能に、かつ小ピン一端の突起(係合部)15が(ナットブロック1の)ブロック10の内周面から突出可能に、小ピン他端の受け部16が(ナットブロック1の)ブロック10のガイド溝12の底面にこの底面と同じ高さに表出可能に、所定の径、所定の長さの円筒状に形成され、底面側の端部が少し大径に形成されて溝140が設けられる。
各ロック孔13に装着される各ロック部材17は所定の径、長さを有する小ピンからなり、一端に係合部15としてボルトのねじ部に係合可能な突起15(以下、突起15という。)を有し、他端に後述するロック部材ロック機構2のロック部材固定部211の受け部16を有する。各ロック部材17の突起15はボルトのねじ部のねじ山間に係合可能に先細の突状に形成され、受け部16は少し大径で平坦な円板状に形成される。このようにして各ロック部材17は他端の少し大径の受け部16が各ロック孔14の底面側端部の少し大径の溝140に嵌め込まれて、各ロック孔14にガイド溝12側から出没可能に嵌合装着され、一端の突起15がブロック10の内周面から突出される。
各スライダー21のロック部材固定部211は各スライダー21の内周面の一端及びこの一端から他端方向に所定の間隔をあけた中間部にそれぞれ、ガイド溝12の一端及び中間部の各ロック孔14に対応してロック孔14のロック部材17の受け部16を面接触して押え可能に凸状に形成される。各スライダー21のロック部材固定解除部212は各スライダー21の内周面の各ロック部材固定部211にスライダー21の他端側で隣接してガイド溝12の一端及び中間部の各ロック孔14に対向してロック孔14のロック部材17の受け部16の押えを解除可能に、つまり、ロック部材17がロック孔14のガイド溝12側の開口から出没可能に凹状に形成される。
なお、各スライダー21の外周面にはピン挿着部214が設けられる。
このようにして各スライダー21は一端の先端部が各ガイド孔13に挿入されて各ガイド溝12に嵌め込まれる。
このようにして各スプリング22は各スライダー21を常態として各ガイド溝12の他端(の立ち上がり面)に圧接可能に押圧付勢する。
このようして操作ノブ23は(ナットブロック1の)ブロック10の外周面の他端側に各溝230と各スライダー21とを合せて嵌め込まれ、操作ノブ23の各ピン挿通部231から各スライダー21の各ピン挿着部214にピン232が挿着されて操作ノブ23と各スライダー21が連結される。
図3に示すように、一方の部材A1から突設され、他方の部材A2のボルト挿通孔0に通された被締め込み側のボルトBに簡易式ナットNを締結する場合、図2を参照すると、まず、図2(1)に示すように、簡易式ナットNを操作ノブ23を摘んで持ち、ナットブロック1の一端から軸挿通部11にボルトBのねじ部bを挿入する。そして、図2(2)に示すように、操作ノブ23をナットブロック1の外周面上で(スプリング22の付勢力に抗して)ナットブロック1の一端側に押圧してスライドさせながら、この簡易式ナットNを2部材A1、A2に向けて押し込むと、これと同時に、操作ノブ23に結合された各スライダー21がナットブロック1の各ガイド溝12上で各ガイド溝12一端の各ガイド孔13に挿入されて各ガイド溝12の一端側にスライドし、各ガイド溝12の各ロック孔14上に各スライダー21の各ロック部材固定部211から各ロック部材固定解除部212が切り替え配置されることにより、各ロック孔14の各ロック部材17のロックが解除され、ナットブロック1の軸挿通部11に挿入されたボルトBのねじ部bは各ロック部材17を各ロック孔14に押し戻しながら(つまり、各ロック孔14の各ロック部材17はボルトBの各ねじ山に押される毎に、各ロック部材17の一端は、突起15がボルトBの各ねじ山の斜面に沿って各ねじ山に乗り上げて、各ロック孔14内に引込み、他端は受け部16が各ロック孔14から各ガイド溝12の底面上に突出して、各ロック孔14の内周面側、ガイド溝12の底面側で出没しながら)、ナットブロック1の軸挿通部11の奥まで円滑に挿通される。そして、このナットNをボルトBのねじ部bの任意の締結位置まで送ったところで、操作ノブ23の押圧を解除すると、これと同時に、図3に示すように、操作ノブ23に結合された各スライダー21が各スプリング22の付勢力によりナットブロック1の各ガイド溝12上で各ガイド溝12の他端側にスライドして、各ガイド溝12の各ロック孔14上に各スライダー21の各ロック部材固定解除部212から各ロック部材固定部211が切り替え配置されることにより、各ロック孔14の各ロック部材17が各ロック部材固定部211によりロックされる。かくして、簡易式ナットNはボルトBのねじ部bの任意の締結位置でロックされる。なお、この場合、各ロック孔14の各ロック部材17は各スライダー21の各ロック部材固定部211に押えられているだけで、各ロック部材17に圧力は掛けられていないので、ナットNはボルトBのねじ部b上で回転可能であり、非常の際は、ナットNを回すことにより取り外すことができる。
また反対に、被締め込み側のボルトBに締結された簡易式ナットNを取り外す場合は、図2を参照すると、まず、図2(1)に示すように、簡易式ナットNを操作ノブ23を摘んで持ち、操作ノブ23をナットブロック1の外周面上で(スプリング22の付勢力に抗して)ナットブロック1の一端側に押圧してスライドさせると、これと同時に、図2(2)に示すように、操作ノブ23に結合された各スライダー21がナットブロック1の各ガイド溝12上で各ガイド溝12一端の各ガイド孔13に挿入されてガイド溝12の一端側にスライドし、各ガイド溝12の各ロック孔14上に各スライダー21の各ロック部材固定部211から各ロック部材固定解除部212が切り替え配置されて、各ロック孔14の各ロック部材17のロックが解除される。そして、この状態の操作ノブ23を保持して、この場合、ナットブロック1の一端側に押した操作ノブ23とナットブロック1の一端側を合せて摘んで、簡易式ナットNをボルトBのねじ部bから引き抜けばよい。このようにナットNを取り外すときは、操作ノブ23を押しスライドさせる、つまり、このワンアクションを入れるようにしたことで、ナットNの脱落事故を防止することができる。
なお、被締め込み側のボルトBに簡易式ナットNを取り付ける場合でも、このナットNを取り外す場合と同様に、あらかじめ操作ノブ23をナットブロック1の外周面上でナットブロック1の一端側に押圧してスライドさせ、各ロック孔14の各ロック部材17のロックを解除して、これを保持した状態から、すなわち、ナットブロック1の一端側に押した操作ノブ23とナットブロック1の一端側を合せて摘んだ状態にして、ナットブロック1の軸挿通部11にボルトBのねじ部bを差し通すようにしてもよい。
したがって、このナットNによると、ナットNを脱着式にしたことで、ナットNの取り付け個数が多い場合でも、ナットNをボルトの所定位置まで締め付けたり、締め付けられたナットNをボルトから取り外したりするのに、従来のような煩雑な手間がかからず、誰もがナットNをボルトのねじ部に同じように締結することができ、ナットNを締め忘れることもない。
このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、この実施の形態では、ナットブロック1にガイド溝12が2つ設けられ、これに対応してロック部材ロック機構2にスライダー21、スプリング22が2つずつ設けられているが、ナットブロック1にガイド溝12が3つ以上設けられ、これに対応してロック部材ロック機構2にスライダー21、スプリング22が3つ以上設けられてもよく、また、ナットブロック1にガイド溝12が1つ設けられ、これに対応してロック部材ロック機構2にスライダー21、スプリング22が1つずつ設けられてもよい。また、ナットブロック1にロック部材17が2つ設けられているが、ナットブロック1にロック部材17が3つ以上設けられてもよく、1つのみ設けられてもよい。さらに、ロック部材ロック機構2の操作ノブ23はリング状に形成されているが、スライダー21毎に分割されてボタン状に形成されてもよい。
このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
図4に示すように、この簡易式ファスナーF(以下、単にファスナーFという場合がある。)は、一方の部材に突設された被締め込み側のボルトのねじ部を他方の部材に穿設されたボルト挿通孔に通し、当該ボルト挿通孔を通された被締め込み側のボルトのねじ部に締め込み側のナットを締結して、一方の部材に他方の部材を取り付けるボルト、ナットによる複数の部材間の取付構造にボルト、ナットに代えて用いるもので、簡易式ナットNと、取付ピンPとからなる。
なお、この場合、ロック部材17は取付ピンの被係合部30に係合可能な小ボールからなり、ロック孔14が小ボールからなるロック部材17を嵌合可能に、かつ小ボールの球面の一部が一端の係合部15としてナットブロック1の内周面から突出可能に、その反対側の球面の一部が他端としてナットブロック1のガイド溝12の底面に表出可能に形成されて、ロック孔14に嵌合装着される。
この場合、取付ピンPはナットブロック1の軸挿通部11に挿通可能に所定の径、長さを有し、その外周面には所定の位置に被係合部30としてロック部材17の小ボールの球面の一部が嵌合可能に断面円弧状の凹部が形成される。
また、反対に取付ピンPに締結された簡易式ナットNを取り外す場合も、まず、簡易式ナットNを操作ノブ23を摘んで持ち、ナットブロック1の外周面上で操作ノブ23を(スプリング22の付勢力に抗して)ナットブロック1の一端側に押圧してスライドさせると、これと同時に、操作ノブ23に結合されたスライダー21がナットブロック1のガイド溝12上でガイド溝12一端のガイド孔14を通してガイド溝12の一端側にスライドして、ガイド溝12のロック孔14上にスライダー21のロック部材固定部211からロック部材固定解除部212が切り替え配置されることにより、ロック孔14のロック部材17のロックが解除されるので、この状態の操作ノブ23を保持して簡易式ナットNを取付ピンPから引き抜けば、簡易式ナットNを取付ピンPから簡単かつ円滑に取り外すことができる。
したがって、本発明の簡易式ナットNを用いた簡易式ファスナーFによれば、一方の部材と他方の部材を簡易かつ確実に締結することができる。
このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を奏する。
また、上記実施の形態では、ナットブロック1を取付ピンP上で送り、ナットブロック1の各ロック部材17と取付ピンPの被係合部30との係合位置に停止させるため、ナットブロック1及び取付ピンPの双方又は一方にストッパーが設けられてもよい。
このようにすることで、ナットブロック1を取付ピンPの被係合部30の位置に確実かつ簡単に送ることができる。
1 ナットブロック
10 ブロック
101 円環部
102 円環部
11 軸挿通部
12 ガイド溝
13 ガイド孔
130 スプリング受け部
14 ロック孔
140 溝
15 係合部(突起)
16 受け部
17 ロック部材
2 ロック部材ロック機構
21 スライダー
210 スプリング受け部
211 ロック部材固定部
212 ロック部材固定解除部
213 段差部
214 ピン挿着部
22 スプリング(コイルスプリング)
23 操作ノブ
230 溝
231 ピン挿通部
232 ピン
A1 一方の部材
A2 他方の部材
0 ボルト挿通孔
B ボルト
b ねじ部
F 簡易式ファスナー
N 簡易式ナット
P 取付ピン
30 被係合部(凹部)
Claims (5)
- 一方の部材に突設された被締め込み側のボルトのねじ部を他方の部材に穿設されたボルト挿通孔に通し、当該ボルト挿通孔を通された被締め込み側のボルトのねじ部に締め込み側のナットを締結して、一方の部材に他方の部材を取り付けるボルト、ナットによる複数の部材間の取付構造にナットに代えて用いる簡易式ナットであって、
略筒状のブロックからなり、前記ブロックの両端間に貫通して形成され、ボルトのねじ部を挿通可能な軸挿通部と、前記ブロックの外周面に形成され、軸方向に延びるガイド溝及び当該ガイド溝の一端に連続して軸方向に延びるガイド孔と、前記ブロックの前記ガイド溝の底面と内周面との間に貫通して形成され、前記ブロックの軸方向に対して直交する方向に延びるロック孔及び前記ロック孔に嵌合され、一端にボルトのねじ部に係合可能な係合部を形成され、他端が前記ガイド溝の底面と同じ高さに表出されるロック部材とを有するナットブロックと、
前記ナットブロックの前記ガイド溝に前記ガイド溝の一端の前記ガイド孔を通してスライド可能に嵌め込まれ、前記ガイド溝に対向する内周面に前記ロック孔に向けて凸状に形成されて前記ロック部材の他端を押えるロック部材固定部及び前記ロック部材固定部に隣接して凹状に形成されて前記ロック部材の他端の押えを解除するためのロック部材固定解除部を有するスライダーと、前記ナットブロックの前記ガイド孔内に挿着され、前記スライダーを常態として前記ガイド溝の他端に向けて押圧付勢するスプリングと、前記ナットブロックの外周面に軸方向にスライド可能に配設され、前記スライダーに結合される操作ノブとからなり、常態として、前記スライダーが前記ナットブロックの前記ガイド溝上で前記スプリングにより前記ガイド溝の他端に向けて押圧付勢されて、前記操作ノブが前記ナットブロックの外周面の他端側に配置されるとともに、前記スライダーの前記ロック部材固定部が前記ガイド溝の前記ロック孔上に配置されて、前記ロック部材固定部により前記ロック孔の前記ロック部材をロックし、前記操作ノブを前記ナットブロックの外周面上で前記ナットブロックの一端側に向けてスライドすることにより、前記スライダーが前記ガイド溝上を一端側に向けてスライドし、前記スライダーの前記ロック部材固定解除部が前記ガイド溝の前記ロック孔上に配置されて、前記ロック孔の前記ロック部材のロックを解除するロック部材ロック機構と、
を備え、
ボルトのねじ部に取り付ける際は、前記操作ノブを摘んで持ち、前記ナットブロックの一端から前記軸挿通部にボルトのねじ部を挿入し、前記ナットブロックの外周面上で前記操作ノブを前記ナットブロックの一端側に押圧してスライドさせながら、ボルトのねじ部上で前記ナットブロックを送り、ボルトのねじ部上の任意の締結位置で、前記操作ノブの押圧を解除することにより、ボルトのねじ部上で前記ナットブロックがロックされ、
ボルトのねじ部から取り外す際は、前記操作ノブを摘んで持ち、前記ナットブロックの外周面上で前記操作ノブを前記ナットブロックの一端側に押すことにより、ボルトのねじ部上で前記ナットブロックのロックが解除され、この状態を保持した状態で、ボルトのねじ部からナットブロックを引き抜く、
ことを特徴とする簡易式ナット。 - ロック部材は一端に係合部としてボルトのねじ部に係合可能な突起を有し、他端にロック部材固定部の受け部を有する小ピンからなり、ロック孔が前記小ピンからなるロック部材を嵌合可能に、かつ前記小ピン一端の前記突起がナットブロックの内周面から突出可能に、前記小ピン他端の前記受け部が前記ナットブロックのガイド溝の底面に表出可能に形成されて、前記ロック孔に嵌合装着される請求項1に記載の簡易式ナット。
- ロック部材は一端に係合部としてボルトのねじ部に係合可能な係止部を有し、他端にロック部材固定部の受け部を有する小プレートからなり、ロック孔が前記小プレートからなるロック部材を嵌合可能に、かつ前記小プレート一端の前記係止部がナットブロックの内周面から突出可能に、前記小プレート他端の前記受け部が前記ナットブロックのガイド溝の底面に表出可能に形成されて、前記ロック孔に嵌合装着される請求項1に記載の簡易式ナット。
- ロック部材はボルトのねじ部に係合可能な小ボールからなり、ロック孔が前記小ボールからなるロック部材を嵌合可能に、かつ前記小ボールの球面の一部が一端の係合部としてナットブロックの内周面から突出可能に、その反対側の球面の一部が他端として前記ナットブロックのガイド溝の底面に表出可能に形成されて、前記ロック孔に嵌合装着される請求項1に記載の簡易式ナット。
- 一方の部材に突設された被締め込み側のボルトのねじ部を他方の部材に穿設されたボルト挿通孔に通し、当該ボルト挿通孔を通された被締め込み側のボルトのねじ部に締め込み側のナットを締結して、一方の部材に他方の部材を取り付けるボルト、ナットによる複数の部材間の取付構造にボルト、ナットに代えて用いる簡易式ファスナーであって、
請求項1乃至4のいずれかに記載の簡易式ナットと、
ナットブロックの軸挿通部に挿通可能にピン状に形成され、その外周面にロック部材の係合部に係合可能な被係合部を有する取付ピンと、
からなり、
前記取付ピンに前記簡易式ナットを取り付ける際は、前記操作ノブを摘んで持ち、前記ナットブロックの一端から前記軸挿通部に前記取付ピンを挿入し、前記ナットブロックの外周面上で前記操作ノブを前記ナットブロックの一端側に押圧してスライドさせながら、前記取付ピン上で前記ナットブロックを送り、前記取付ピンの前記被係合部で、前記操作ノブの押圧を解除することにより、前記取付ピン上で前記ナットブロックがロックされ、
前記取付ピンから前記簡易式ナットを取り外す際は、前記操作ノブを摘んで持ち、前記ナットブロックの外周面上で前記操作ノブを前記ナットブロックの一端側に押すことにより、前記取付ピン上で前記ナットブロックのロックが解除され、この状態を保持した状態で、前記取付ピンから前記ナットブロックを引き抜く、
ことを特徴とする簡易式ナットを用いた簡易式ファスナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018061242A JP6843792B2 (ja) | 2018-03-28 | 2018-03-28 | 簡易式ナット、及びこれを用いた簡易式ファスナー |
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