JP6843461B2 - ソフトなエッジを有するカフ電極又はオプトロード及びその製造のプロセス - Google Patents

ソフトなエッジを有するカフ電極又はオプトロード及びその製造のプロセス Download PDF

Info

Publication number
JP6843461B2
JP6843461B2 JP2020529456A JP2020529456A JP6843461B2 JP 6843461 B2 JP6843461 B2 JP 6843461B2 JP 2020529456 A JP2020529456 A JP 2020529456A JP 2020529456 A JP2020529456 A JP 2020529456A JP 6843461 B2 JP6843461 B2 JP 6843461B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cuff
sheet
electrode
length
longitudinal axis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020529456A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021505231A (ja
Inventor
ドゲ,パスカル
ドートレバンデ,マリー
オルブレヒト,ブノワ
ティエボー,グレゴリー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Synergia Medical SA
Original Assignee
Synergia Medical SA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Synergia Medical SA filed Critical Synergia Medical SA
Publication of JP2021505231A publication Critical patent/JP2021505231A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6843461B2 publication Critical patent/JP6843461B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N1/00Electrotherapy; Circuits therefor
    • A61N1/02Details
    • A61N1/04Electrodes
    • A61N1/05Electrodes for implantation or insertion into the body, e.g. heart electrode
    • A61N1/0551Spinal or peripheral nerve electrodes
    • A61N1/0556Cuff electrodes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N1/00Electrotherapy; Circuits therefor
    • A61N1/18Applying electric currents by contact electrodes
    • A61N1/32Applying electric currents by contact electrodes alternating or intermittent currents
    • A61N1/36Applying electric currents by contact electrodes alternating or intermittent currents for stimulation
    • A61N1/372Arrangements in connection with the implantation of stimulators
    • A61N1/375Constructional arrangements, e.g. casings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N5/00Radiation therapy
    • A61N5/06Radiation therapy using light
    • A61N5/0601Apparatus for use inside the body
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N5/00Radiation therapy
    • A61N5/06Radiation therapy using light
    • A61N5/0613Apparatus adapted for a specific treatment
    • A61N5/0622Optical stimulation for exciting neural tissue
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B38/00Ancillary operations in connection with laminating processes
    • B32B38/0012Mechanical treatment, e.g. roughening, deforming, stretching
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N1/00Electrotherapy; Circuits therefor
    • A61N1/02Details
    • A61N1/04Electrodes
    • A61N1/05Electrodes for implantation or insertion into the body, e.g. heart electrode
    • A61N1/0551Spinal or peripheral nerve electrodes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N5/00Radiation therapy
    • A61N5/06Radiation therapy using light
    • A61N2005/063Radiation therapy using light comprising light transmitting means, e.g. optical fibres
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N5/00Radiation therapy
    • A61N5/06Radiation therapy using light
    • A61N2005/065Light sources therefor
    • A61N2005/0651Diodes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N5/00Radiation therapy
    • A61N5/06Radiation therapy using light
    • A61N2005/0658Radiation therapy using light characterised by the wavelength of light used
    • A61N2005/0659Radiation therapy using light characterised by the wavelength of light used infrared
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N5/00Radiation therapy
    • A61N5/06Radiation therapy using light
    • A61N5/067Radiation therapy using light using laser light
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2535/00Medical equipment, e.g. bandage, prostheses, catheter

Description

本発明は、埋植可能な医療装置(IMD:Implantable Medical Device)と生物学的組織の間の電気パルス又は光パルスの伝送を伴う医学的治療において使用されるIMDの分野におけるものである。具体的には、本発明は、神経又は組織の周りにおいて巻き付けることにより、神経又はその他の実質的に円筒形の組織に結合するためのカフ電極又はオプトロードの新規な概念に関し、この新規な概念は、カフ電極又はオプトロードが結合される神経又は組織に対する相対的に乏しい外傷又は損傷、カフ電極の場合における電力損失及び迷走電流の形成の低減、並びに、これらに類似したもの、を含む、従来技術のカフ電極及びオプトロードとの比較におけるいくつかの利点を有する。これらの利点は、従来技術のカフ電極との比較において、カフ電極の製造費用を増大させることなしに、実現することができる。
埋植可能な医療装置(IMD)は、いくつかの疾患、具体的には、神経疾患、を治療するべく、数十年にわたって使用されている。IMDの1つの主要なタイプは、神経刺激器から構成されており、これは、パーキンソン病、癲癇、慢性的な痛み、運動不全、及び多くのその他の用途などの、いくつかの疾患を診断又は治療するべく、電気パルスを神経又は筋肉などの組織に供給している。近年においては、光エネルギーを伴う組織の治療が、光遺伝学の分野をサポートするための、或いは、直接的な赤外線光を使用する、疾患の治療のための有望な可能性を示している。図1に示されているように、その最も単純な形態において、電気パルスを供給する装置は、ハウジング(50)内において収容されたエネルギーパルス生成器と、刺激電極接点(40a、40b)と、エネルギーパルス生成器から電極(40)まで電気エネルギーの形態においてエネルギーを送信するべく、電極接点をエネルギーパルス生成器に結合するリード(30)と、を有する。エネルギーパルス生成器は、導電性のリードによって電極接点に送信される電気パルスを生成することができる。或いは、この代わりに、且つ、例えば、欧州特許第3113838B1号明細書において記述されているように、エネルギーパルス生成器は、光エネルギーを電極接点に供給される電気エネルギーに変換する光電池に光ファイバを通じて送信される光を生成することができる。「リード」という用語は、本明細書においては、導電体(例えば、ワイヤ、テープ)と、光ファイバと、の両方を定義するべく使用されている。
組織の光治療のためには、所謂オプトロードを使用することができる。オプトロードは、光ビームを組織の正確なエリア上に合焦する光エミッタであってもよく、或いは、これは、光エミッタによって放出された、反射、透過、散乱された光ビームを検知する光センサであってもよい。光エミッタは、光ビームを治療対象である組織の正確なエリア上において合焦する、エッジが面取りされた光ファイバの、或いは、レンズに結合された光ファイバの、形態を有することができる。或いは、この代わりに、光エミッタは、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)、垂直共振器面発光レーザー(VCSEL:Vertical−Cavity Surface−Emitting Laser)、又は別のタイプのレーザーダイオードなどの、1つ又は複数の発光供給源であってよい。発光供給源は、上述の電極に類似した方式により、電流によって電力供給することができる。
多くの用途においては、電極又はオプトロードは、治療対象である組織上に直接的に適用しなければならず、これにより、埋植可能な装置の使用が必要とされている。実質的に円筒形の構成を有する組織の場合には、神経、筋肉組織、及び細長い房又は幹の形状を有する任意の組織などの、円筒形の組織の周りにおいて巻き付けるべく、一般には、カフ電極及び/又はオプトロード(40)が使用されている。カフ電極は、一方においては、全般的に円筒形の形状の、中空管状支持部を形成するシートを有する電気絶縁支持部(43)と、他方においては、カフがその周りにおいて巻き付けられる組織との間において電気的且つ/又は光学的な接触状態となるように、電気絶縁支持部の内側表面において露出した少なくとも1つの電極接点(40a、40b)又は光学接点(60)と、を有する。少なくとも1つの電気接点又は光学接点は、上述のように、エネルギーパルス生成器によって起動される。米国特許出願公開第2017/304614号及び第2016/263376号明細書は、カフ電極のなんらの特定の形状をも定義することなしに、カフ電極及びその使用について記述している。米国特許出願公開第2017/0246453号明細書は、大直径の神経内において活動電位のブロックを実現するためのカフ電極について記述している。米国特許出願公開第2015/0174396号明細書は、書籍の方式により、2つの相対的に硬い部分の間における神経のクランピングを許容する、弾性を有する部分によって互いに結合された2つの相対的に硬い部分によって形成されたカフについて記述している。
以下のように、図3において示されている、カフの3つの主要なファミリーが市販されている。
・セルフカーリングカフ(図3(a)〜(c)を参照されたい):この場合には、電気絶縁支持部が、円筒形の組織の周りにおいて自発的に巻き上がるべく付勢された弾性材料から製造されている。セルフカーリングカフ電極は、特に有利であり、その理由は、その内径Dcが、自身が巻き付けられる組織の直径に、或いは、円筒形組織の直径の変動に応じて変化し、これにより、例えば、術後の炎症又はこれに類似したものに適合することができるからである。セルフカーリングカフ電極については、米国特許第4,602,624号明細書において記述されている。
・分割円筒体カフ(図3(d)及び(e)を参照されたい):この場合には、電気絶縁支持部が、円筒形の組織上におけるその挿入を許容する開放スリットを伴って円筒体を形成している。この結果、スリットは閉鎖される。カフ電極には、セルフロック手段が提供されているか、或いは、カフ電極は、結束又はこれに類似したものなどによる、外部手段により、閉鎖することができる。フラップにより、スリットをカバーすることができる。スリット円筒体カフ電極の1つの欠点は、スリットが閉鎖されたら、その内径がもはや変化することができない、という点にある。スリット円筒体カフ電極の例は、例えば、米国特許第8,155,757号明細書において見出すことができる。
・螺旋カフ(図3(f)〜(h)を参照されたい):この場合には、電気絶縁支持部が、円筒形組織の周りにおいて巻き付けられる螺旋体を形成している。この形状は、非常に多様であり、且つ、いくつかの短い螺旋カフを異なる距離において並んだ状態において位置決めすることが可能であり、これにより、その内径は、組織直径の変動に適合することができる。螺旋カフ電極の例は、例えば、米国特許第5,964,702号又は第8,478,428号明細書において見出すことが可能であり、且つ、これは、米国特許出願公開第2010/233266号明細書の[0004]においても簡潔に記述されている。
カフ電極に伴う1つの主要な課題は、圧縮によって生成される組織の負傷である。例えば、神経においては、カフ電極によって神経に印加される圧力によって生成されるこのような負傷は、神経血流の低下、神経上膜及び神経内膜浮腫、脱髄、及び軸索変性を誘発しうる。20mmHgを超過しない平均圧力は、一般に、当技術分野において適したものであると見なされている。但し、圧力の平均値は、応力が濃縮される、カフ電極の自由エッジにおける圧力ピークを考慮してはいない。図4(a)に示されているように、組織に対して作用する圧力は、特に、カフのエッジにおいて、特に、運動の際に、強烈である。図5は、電極カフのエッジにおける応力濃縮の低減を試みているいくつかのカフエッジ形状を示している。図5(a)は、図4(a)において示されている圧力プロファイルをもたらす、従来のまっすぐなエッジカフを示している。図5(b)は、カフとカフが巻き付けられる組織の間のインターフェイスに向かって駆動する漏斗を形成する形状を示している。シートのエッジは、内側表面が外側表面よりも小さくなるように、面取りされている。この解決策については、米国特許出願公開第2015/0374975号明細書において記述されている。エッジにおける圧力が、図5(a)のカフにおけるものよりも低いことは、明確ではないが、漏斗形状のエッジが、カフと組織の間の体液の貫通を促進することは、明確である。図5(c)は、丸められたエッジを有するカフを示している。この形状は、恐らく、エッジにおける圧力を多少低減しはするが、これは、電極と組織の間の流体の貫通を改善する、且つ、従って、電荷損失を誘発する、漏斗をも形成している。又、このような形状は、製造が相対的に複雑である。最後に、図5(d)は、トランペット形状のエッジを有するカフを示している。この場合にも、圧力は、エッジにおいて明確に低減されているが、エッジが、上述の図5(b)及び(c)に示されている形状と同一の欠点を有する漏斗を形成している。漏斗を形成するエッジに伴う別の課題は、図5(a)において示されているまっすぐなエッジ電極カフの場合よりも大きな、エッジからの距離d1において、電極接点を位置決めしなければならず、これにより、カフ電極の全体長Lが増大する、という点にある。
カフ電極の有効性は、実際の電極接点の不存在下において出現する、所謂仮想電極の、カフのエッジにおける形成により、低下する。仮想電極は、実質的に円筒形の組織が1つの地点において活性化される確率を通知する活性化関数が特定の値に到達した際に、形成される。活性化関数は、円筒形組織に沿った電圧プロファイルの二次導関数に比例している。カフ支持部は、電気絶縁性を有することから、電圧プロファイルは、カフのエッジにおいて鋭く変化し、これにより、カフのエッジのレベルにおいて活性化関数の大きな値と、従って、神経が、活性化されるべきではない場所において、且つ、制御されてはいない方式により、活性化される大きな確率と、をもたらす。図5(b)及び(c)のエッジ形状は、エッジにおける活性化関数を低減してはおらず、且つ、図5(c)の場合には、増大させている。図5(d)のトランペットエッジ形状のみが、カフのエッジにおける活性化関数の値を低減することができる。
以上のことから、これまでのカフ電極及びオプトロードにおいては、多数の問題が未解決の状態に留まっていることがわかる。本発明は、圧縮によって生成される組織の負傷を大幅に低減するのみならず、電流損失と、カフ電極によってカバーされたエリアの外側における、円筒形組織に沿った迷走電流の形成の責任を担う活性化関数の値と、をも低減する、カフ電極及び/又はオプトフォードを提案している。これらの及びその他の利点については、以下の節において更に詳細に説明する。
本発明は、添付の独立請求項において定義されている。好適な実施形態は、従属請求項において定義されている。具体的には、本発明は、実質的に円筒形の組織を取り囲むよう適合された、且つ、
・フラットな表面上において配備された際に、横断方向軸Xに対して平行に延在する第1及び第2長手方向エッジを有する、支持シート(43)であって、この場合に、支持シートは、非導電性を有しており、且つ、横断方向軸Xに垂直である長手方向軸Zを中心として巻き上げられ、これにより、長手方向軸Zに垂直の半径方向軸Rに沿って計測された、実質的に一定の内径Dcの、長手方向軸Zに沿った、長さLにわたって延在する管腔を定義する、実質的に円筒形の又は螺旋状の形状のカフを形成し、この場合に、前記カフは、
〇カフの内部を形成する、且つ、管腔を定義する、内側表面、並びに、カフの外部を形成する、カフの厚さだけ内側表面から分離された、外側表面、
〇カフの長さLの少なくとも50%の、長さlcにわたって延在する、且つ、長手方向軸Zに対して垂直に計測された平均中央厚さtcを有する、中央部分であって、中央部分は、両側において
〇長手方向軸Zに沿ってカフの第1自由エッジから中央部分まで延在する第1エッジ部分、並びに、カフの第2自由エッジから長手方向軸に沿って中央部分まで延在する第2エッジ部分、
によって挟まれており、この場合に、第1自由エッジ部分は、平均エッジ厚さte1を有し、且つ、第2自由エッジ部分は、平均エッジ厚さte2を有する、中央部分、
を有する、支持シート(43)、
・カフの内側表面において露出した、導電性材料から製造された、且つ、カフの外部を形成する外側表面から離れている、少なくとも第1電極接点、及び/又は、
・内側表面から長手方向軸Zに向かって光ビームをガイドする少なくとも第1光学接点
を有する埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードに関し、この場合に、
第1及び第2エッジ部分の平均エッジ厚さte1、te2は、それぞれ、平均中央厚さtcよりも小さく(te1<tc、且つ、te2<tc)、且つ、カフの内側表面は、長手方向軸Zに沿った両方の方向において中央外側表面を超えて延在している。
第1及び第2長手方向エッジは、第1及び第2長手方向エッジの長さの少なくとも80%、好ましくは、少なくとも90%、が、まっすぐであり、且つ、横断方向軸Xに平行である場合には、横断方向軸Xに平行に延在しているものと見なされる。(長さの20%未満にわたって延在する)小さな寸法の突出又は凹入の存在は、エッジを非平行にはしない。
本発明の埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードは、セルフカーリングカフ、分割円筒体カフ、又は螺旋カフであってよい。支持シートは、フラットな表面上において配備された際に、矩形であってよい。
好適な一実施形態においては、支持シートは、内側表面を有する内側シートに接着される外側表面を有する外側シートから形成されており、この場合に、前記内側シートは、内側長Ldを有し、且つ、前記外側シートは、外側長Luを有し、且つ、内側シートは、長手方向軸Zに沿った両方の方向において外側シートを超えて延在している。内側シートは、単独で、支持シートの第1及び第2長手方向エッジを定義している。
或いは、この代わりに、又はこれに加えて、フラットな表面上において配備された際に、前記第1及び第2長手方向エッジは、外側表面が外側長Luを有し、且つ、内側表面が内側長Ldを有するように、厚さに跨って面取りされている。
カフは、セルフカーリングカフを形成することが可能であり、この場合に、支持シートは、内側表面を有する内側シートに接着される外側表面を有する外側シートから形成されており、且つ、この場合に、前記内側シートは、弾性材料から製造されており、且つ、内径Dcの実質的に円筒形のセルフカーリングカフを弾性的に形成するために、長手方向軸Zを中心として支持シートを自己巻き上げするのに適した付勢を生成するべく、長手方向軸Zに垂直の横断方向軸Xに沿って弾性的に予歪が付与されている。
中央部分の長さlcは、カフの長さLの、好ましくは、少なくとも65%、更に好ましくは少なくとも75%であり、且つ、カフの長さLの、95%未満、好ましくは90%未満、更に好ましくは85%未満である。或いは、この代わりに、又はこれに加えて、第1及び第2エッジ部分は、それぞれ、長手方向軸Zに沿って計測された、長さle1、le2を有しており、この場合に、le1及びle2のそれぞれは、少なくとも0.5mm、好ましくは少なくとも1.0mm、更に好ましくは少なくとも2.0mm、に等しく、且つ、この場合に、le1及びle2のそれぞれは、5.0mm超ではなく、好ましくは、4.0mm超ではなく、更に好ましくは、3.5mm超ではない。フラットな表面上において配備された際に、
(a)外側表面は、長手方向軸Zに垂直である横断方向軸Xに沿って計測された外側幅Wuを有し、
(b)内側表面は、長手方向軸Zに垂直である横断方向軸Xに沿って計測された内側幅Wdを有しており、
この場合に、内側幅Wdは、好ましくは、外側幅Wuに実質的に等しい(Wd≒Wu)。
埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードは、セルフカーリングカフを形成することができる。支持シートは、有利には、支持シートが、N個のループを伴って、内径Dcの実質的に円筒形のカフとして自己巻き上げするような、付勢及び内側及び外側幅Wd、Wuを有しており、この場合に、Nは、1〜3.5、好ましくは1.5〜3.0、更に好ましくは2.0〜2.5、の範囲である。
一代替実施形態においては、埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードは、分割円筒体カフを形成することが可能であり、この場合に、支持シートの内側及び外側幅Wd、Wuは、支持シートが、N個のループを伴って、内径Dcの実質的に円筒形のカフを形成するようなものになっており、この場合に、Nは、0.7〜1.2、好ましくは0.8〜1.0、の範囲である。
更なる一代替実施形態においては、埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードは、n=1〜3枚の支持シートを有する螺旋カフを形成することが可能であり、この場合に、n枚の支持シートのそれぞれは、それぞれの支持シートが、N個のコイルの螺旋体を形成するような、内側及び外側幅Wd、Wuを有しており、この場合に、Nは、1〜5、好ましくは1.5〜3、更に好ましくは2〜2.5、の範囲である。
埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードは、好ましくは、バイポーラ電極を形成するべく、第1及び第2電極接点と、好ましくは、トリポーラ電極を形成するべく、第3電極接点と、を有する。トリポーラ電極は、以下において記述されている仮想電極の問題を除去する。第1電極接点と、任意選択の第2及び第3電極接点のそれぞれと、は、
・支持シートが、好ましくは、まっすぐなラインにおいて、カフの内部を形成する、或いは、プレーン(X,Z)上において投射された際に蛇行を形成する、内側表面の一部分に少なくとも沿って、フラットな表面上において配備された際に、好ましくは横断方向軸Xに平行である、長手方向軸Zを横断するように延在する連続的なストリップ、或いは、
・支持シートが、カフの内部を形成する内側表面の一部分に少なくとも沿って、フラットな表面上において配備された際に、好ましくは、横断方向軸Xに平行である、長手方向軸Zを横断するように分散された別個の電極接点要素、
という形態を有することができる。
上述の電極接点に加えて、又はこの代わりに、本発明の埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードは、好ましくは、割裂した端部を有する、或いは、レンズ又はミラーに結合された、光ファイバ、或いは、LED、VCSEL、又はその他のレーザーダイオードを含む光源、のうちから選択された第1光学接点を有する。埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードは、好ましくは、光ビームから透過、反射、及び/又は散乱した光を検知する光検知ユニットを更に有する。
又、本発明は、以上において定義されている埋植可能なセルフカーリングカフ電極及び/又はオプトロードを製造するプロセスにも関する。プロセスは、
(a)長手方向軸Zに沿って計測された長さLuの、且つ、長手方向軸Zに垂直の横断方向軸Xに沿って計測された幅Wuの、外側表面を有する、且つ、外側シートの厚さだけ外側表面から分離されたインターフェイス表面を更に有する、外側シートを提供するステップと、
(b)長手方向軸Zに沿って計測された長さLdの、且つ、横断方向軸Xに沿って計測された幅Wsの、内側表面を有する、且つ、内側シートの厚さだけ内側表面から分離されたインターフェイス表面を更に有する、弾性材料から製造された内側シートを提供するステップであって、内側シートは、内側表面をインターフェイス表面との流体連通状態にする少なくとも1つの接触ウィンドウ(43w)を更に有する、ステップと、
(c)外側シートと内側シートの間において導電性材料又は光学接点を適用するステップと、
(d)予歪が付与された内側シートをもたらすべく、横断方向Xに沿って内側シートを延伸し、且つ、任意選択により、二軸方向において予歪が付与された内側シートをもたらすべく、長手方向Zに沿っても内側シートを延伸するステップと、
(e)横断方向軸Xに平行に延在する第1及び第2長手方向エッジを有する、且つ、少なくとも1つの接触ウィンドウと見当が合わせられた状態において、外側シートと内側シートの間において挟持された導電性材料又はオプトロードを有する、支持シートを形成するべく、その個々のインターフェイス表面を通じて、外側シートを予歪が付与された内側シートに接着するステップと、
(f)内側シートの延伸を解放し、且つ、内側シートが均衡形状を回復することを許容するステップであって、延伸及び幅Wu、Wdは、支持シートが長手方向軸Zを中心として自己巻き上げし、これにより、N個のループを有する、長手方向軸Zに垂直の半径方向軸Rに沿って計測された実質的に一定の内径Dcの、長手方向軸Zに沿って長さLにわたって延在する管腔を定義する実質的に円筒形のカフを弾性的に形成することを許容するように選択されており、Nは、1.0〜3.5の範囲である、ステップと、
を有しており、
この場合に、内側表面の長さLdは、外側表面の長さLu超であり、且つ、内側表面は、長手方向Zに沿った両方の方向において外側表面を超えて延在している。
管腔の内径Dcは、カフのエッジにおいて計測されたエッジ内径De及び管腔の中心において計測された中央管腔直径のDcmの相対的な差(De=Dcm)/Dcmが5%未満、好ましくは3%未満、更に好ましくは1%未満、である場合に、実質的に一定であるものと見なされる。
好適な一実施形態においては、内側シートは、内側長Ld以上である、長手方向Zに沿って計測された長さを有する。外側シートは、外側長Lu超である、長手方向軸Zに沿って計測された長さを有する。ステップ(f)の後に得られる支持シートは、横断方向軸Xに平行に延在する第1及び第2長手方向エッジを有する。第1及び第2長手方向エッジは、外側表面が外側長Luを有するように、且つ、内側表面が内側長Ldを有するように、面取りされたエッジを形成するべく、支持シートの厚さtに跨って切削されている。第1及び第2長手方向エッジは、機械加工により、或いは、好ましくは、レーザー切削により、切削することができる。
本発明の特性に関する更に十分な理解のために、以下の添付図面との関連において以下の詳細な説明を参照されたい。
図1は、本発明によるIMDを示す。 図2は、セルフカーリングカフ電極の一例を示す。 図3は、カフ電極の実施形態を示しており、(a)〜(c)は、本発明によるセルフカーリング電極の斜視図及び(部分)切断図であり、(d)は、従来技術の分割円筒体カフ電極であり、(e)は、本発明による分割円筒体カフ電極であり、(f)〜(h)は、螺旋カフ電極である。 図4は、巻き付けられる神経に対してカフ電極によって印加される圧力のプロファイルを示しており、(a)は、従来技術によるまっすぐなエッジを有するカフであり、(b)は、本発明によるカフ電極である。 図5は、市販されている異なるカフエッジ形状を示しており、(a)は、まっすぐなエッジであり、(b)は、逆に面取りされた漏斗形状のエッジであり、(c)は、ビードエッジであり、且つ、(d)は、トランペットエッジである。 図6は、本発明によるセルフカーリングカフ電極の一実施形態を示す。 図7は、本発明によるセルフカーリングカフ電極の一代替実施形態を示す。 図8は、本発明による分割円筒体カフ電極の一実施形態を示す。 図9は、本発明による螺旋カフ電極の一実施形態を示す。 図10は、セルフカーリング電極の例を示しており、(a)は、本発明によるものであって、これは、図11に示されているように、内側シートを事前延伸することにより、形成可能であり、且つ、(b)は、従来技術によるものであって、トランペット構成を有する。 図11は、図10に示されているようにセルフカーリングカフ電極を形成する2つの実施形態を示しており、(a1)及び(a2)は、横断方向軸Xに沿って内側シートを単一方向において事前延伸しており、且つ、(b1)及び(b2)は、横断方向軸Xに沿って、且つ、長手方向軸Zに沿って、内側シートを二方向において事前延伸している。 図12は、(a)が、2層ラミネート型の絶縁支持部を有する延伸されたカフ電極の分解図を示し、この場合に、電極接点は、内側層と外側層の間において挟持されており、(b)が、蛇行形状の電極接点を有するカフ電極を示しており、且つ、(c)が、個別の電極接点を有するカフ電極を示している、ことを示す。 図13は、(a)が、2層ラミネート型の絶縁支持を有する延伸されたカフオプトロードの分解図を示し、この場合には、面取りされた光ファイバが内側層と外側層の間において挟持されており、(b)が、電源に対する接続のために蛇行した導電性トラックを有するいくつかの発光供給源を有するカフオプトロードを示している、ことを示す。 図14は、カフ電極及び/又はカフオプトロードの様々な構成を示しており、(a)は、カフ電極であり、(b)は、電気検知を伴うカフ電極であり、(c)は、面取りされた光ファイバを有するカフ電極であり、(d)は、光検知を有するカフオプトロードであり、(e)は、電気検知を伴うオプトロードである。
図1に示されているように、本発明による埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードは、例えば、一般には一次又は充電式電池の形態における電力供給源と、電気パルス生成器又は発光供給源を含みうるエネルギーパルス生成器と、を含むIMDの機能を制御する電子回路を収容するハウジング(50)を有する埋植可能な医療装置(IMD)と共に使用されるべく設計されている。ハウジング(50)は、通常、治療対象の組織に隣接して埋植するには、嵩張りすぎていることから、これは、一般に、治療対象の組織から、且つ、カフ電極/オプトロードから、離れた、アクセスが容易な領域内において埋植される。従って、カフ電極/オプトロード(40)は、エネルギーパルス生成器によって生成されたエネルギーをカフ電極/オプトロードの電極接点(40a〜c)に搬送する又はオプトロードに搬送するのに適したリード(30)により、ハウジングに結合されている。エネルギーは、電極接点に、且つ、LED又はVCSELなどの発光ソースに、電気エネルギーの形態において供給されるか、或いは、光エネルギーの形態において、面取りされた光ファイバに、或いは、レンズ、ミラーなどのような微小光学装置に結合された光ファイバに、供給されている。リードは、電気パルス生成器と共に使用される導電性リードから構成され、これにより、エネルギーのなんらの変換をも伴うことなしに、電気パルスを生成器から直接的に電極接点又は発光供給源に伝導することができる。この種のIMDについては、例えば、国際特許出願公開第2009/046764号パンフレットにおいて記述されている。或いは、この代わりに、リードは、LEDなどの発光供給源と共に使用される光ファイバを有することもできる。光エネルギーは、電気エネルギーへの光エネルギーの変換のために、カフ電極/オプトロードに隣接して配置された光電池に搬送される。この種の、本発明のカフ電極と共に使用するのに適したIMDについては、国際特許出願公開第2016/131492号パンフレットにおいて記述されている。両方のエネルギー転送システムは、当技術分野において既知であり、且つ、当業者は、それぞれのシステムの長所及び短所について認知している。本発明は、任意の特定のエネルギー転送システムタイプに限定されるものではない。但し、光電池を伴う光ファイバの使用は、電気ワイヤの使用との比較において、例えば、磁気共鳴撮像(MRI:Magnetic Resonance Imaging)において、或いは、空港におけるセキュリティポータルにおいて、或いは、これに類似したものにおいて、遭遇される磁界との相互作用の欠如などの、その多数の利点を理由として、好ましいものである。
図3及び図14において示されているように、本発明によるカフ電極/オプトロードは、内側表面(43d)によって形成された内径Dcの管腔を定義する管状カフ構造の形態における、且つ、外側表面(43u)を有する、電気的に非導電性の支持シート(43)と、一般には、カフの内側表面において露出した、2つの、且つ、場合によっては3つの、電極接点(40b、40c)である、少なくとも第1電極接点(40a)と、を有する。或いは、この代わりに、又はこれに加えて、管状カフ構造は、カフの内側表面において露出した、好ましくは、2つ以上の光学接点(601a〜c、602a〜c)である、少なくとも第1光学接点(60)を有する。内径Dcは、カフが巻き付けられる対象である、実質的に円筒形の組織の寸法に依存している。内径Dcは、好ましくは、0.5〜5mm、更に好ましくは1〜3.5mm、最も好ましくは2〜3mm、の範囲である。セルフカーリングカフ電極/オプトロードの内径Dcは、一般には、治療対象である組織の実質的に円筒形の組織の直径Dnの、80〜95%の範囲である。分割円筒体カフ電極/オプトロードの場合には、内径Dcは、一般に、直径Dnと等しいか、或いは、これをわずかに上回っている。例えば、Dcは、Dnの100〜110%の範囲である。以下においては、本発明のカフ電極/オプトロードの様々なコンポーネントについて説明する。
電気絶縁支持部(43)
カフ電極/オプトロード(40)は、埋植可能な電極/オプトロード要素を神経などの円筒形組織に結合する電気絶縁支持部(43)を有する。絶縁支持部は、その少なくとも一部分が自身が巻き付けられる実質的に円筒形の組織に接触する内側表面(43d)を有し、且つ、絶縁支持部の厚さだけ内側表面から分離された外側表面(43u)を更に有する。絶縁支持部は、電極接点(40a〜c)又は光学接点(60)を長期間にわたる埋植のために治療対象の実質的に円筒形の組織との電気/光学接触状態においてその治療位置において固定するべく、使用される。又、絶縁支持部は、第1及び第2電極接点(40a、40b)と、任意選択により、前記第1及び第2電極接点の間において配置された実質的に円筒形の組織を通過する第3電極接点(40c)と、を含む回路内において可能な限り電流を閉じ込めるようにも機能している。
絶縁支持部は、非導電性の材料、好ましくは、ポリマー、から製造されている。例えば、セルフカーリングカフ電極の場合のように(図3(a)〜(c)を参照されたい)、且つ、いくつかのケースにおいては、螺旋カフ電極の場合のように(図3(f)〜(h)を参照されたい)、絶縁材料が、埋植の際に、且つ、任意の身体運動に対応するべく、変形しなければならない場合には、これは、シリコーン、ポリイミド、又はポリウレタンエラストマ、或いは、任意の生体適合性エラストマ、などの、弾性ポリマーから製造される。分割円筒体カフ電極などの、その他の電極形状の場合には(図3(d)及び(e)を参照されたい)、生体適合性エラストマ以外に、絶縁支持部は、例えば、ポリウレタン又はエポキシ樹脂などの、相対的に剛性の材料から製造することができる。
図3及び図6〜図13に示されているように、絶縁支持部は、長手方向軸Zに垂直である半径方向Rに沿って計測された内径Dcの、且つ、長手方向軸Zに沿って長さLにわたって延在する、管状の実質的に円筒形又は螺旋状のカフ構造を形成するべく、長手方向軸Zを中心として巻き上げられるシート材料から構成することができる。フラットな表面上において配備された際に、シートは、横断方向軸Xに平行に延在する第1及び第2長手方向エッジを有する。シートは、好ましくは、四角形であり、これにより、例えば、矩形、正方形、平行四辺形、又は台形を形成している。或いは、この代わりに、(Xに垂直である)長手方向軸Zに沿って延在するエッジは、湾曲させることも可能であり、或いは、折り曲げることもできる。シートは、好ましくは、矩形である。管状カフ構造は、内側表面(43d)を有し、この少なくとも一部分は、カフの内部を形成しており、且つ、外側表面(43u)は、カフの厚さだけ内側表面から分離されたカフの外部を形成している。カフの内側表面の少なくとも一部分は、カフ電極が実質的に円筒形の組織(70)の周りにおいて埋植された際に、組織との接触状態となる(実質的に円筒形の組織は、ここでは、実質的に円筒形である、或いは、少なくとも角柱である、神経などの、且つ、少なくとも3の、好ましくは少なくとも5の、更に好ましくは少なくとも10の、長さ対直径のアスペクト比を有する、細長い繊維、房、幹などの形態を有する組織として定義されている)。
管状のカフは、管状カフの第1及び第2エッジを含む、第1及び/第2エッジ部分(43e)によって両側において挟まれた、長手方向軸Zに沿って延在する中央部分において分割することができる。中央部分は、カフの長さLの少なくとも50%である長さlcにわたって延在している。カフは、中央部分において、長手方向軸Zに対して垂直に計測された平均中央厚さtcを有する。平均中央厚さtcは、ここでは、中央部分内に存在する任意のウィンドウ又は貫通孔を除いた、中央部分の全体にわたって計測される管状壁厚さの平均である。中央部分は、例えば、図6〜図12において示されているように、いくつかの実施形態においては、中央部分が、例えば、実質的に一定の厚さを有し、且つ、エッジ部分が、突然(階段状の形状)に又は連続的(面取りされた形状)に相対的に小さな厚さを有する、という点において、明らかなものであってよい。中央部分が第1及び第2エッジ部分から明瞭に弁別されうるケースにおいては(43e)、中央部分の長さlcは、好ましくは、カフの長さLの、好ましくは、少なくとも65%、更に好ましくは少なくとも75%、であり、且つ、カフの長さLの、95%未満、好ましくは90%未満、更に好ましくは85%未満、である。逆に、或いは、この代わりに、第1及び第2エッジ部分は、好ましくは、長手方向軸Zに沿って計測された、それぞれ、補完的な長さle1、le2を有しており、この場合に、le1及びle2のそれぞれは、少なくとも0.5mm、好ましくは少なくとも1.0mm、更に好ましくは少なくとも2.0mm、に等しく、且つ、この場合に、le1及びle2のそれぞれは、5.0mm超ではなく、好ましくは4.0mm超ではなく、好ましくは3.5mm超ではない。中央長lcと、第1及び第2エッジ長le1、li2の合計は、長手方向軸Zに沿って計測された絶縁支持部の合計長Lに対応している(lc+le1+le2=L)。
中央部分とエッジ部分の間に明瞭な境界が存在していない状態においては、或いは、疑問がある場合には、中央部分は、カフ長Lの60%に等しい長さlcをカバーするものとして定義され、且つ、第1及び第2エッジ部分は、中央部分の両側において、カフ長Lの20%に等しい長さlei=le2をカバーするものとして定義される(lc=0.6Lであり、且つ、Le1=le2=0.2Lである)。但し、境界が、明瞭に、且つ、紛糾を伴うことなしに、中央部分と第1及び第2エッジ部分の間において識別可能である場合には、疑問又は紛糾の場合においてのみ使用されるべきlc=0.6L及びLe1=le2=0.2Lという上述の規則よりも、前記の明瞭な境界が優先される。例えば、絶縁支持部の断面が、図3(a)及び(e)及び図7〜図9と同様に、台形を形成している場合には、中央部分は、台形内に含まれる矩形によって定義され、且つ、第1及び第2エッジ部分は、カフ長Lとの関係におけるlc及びle1及びle2の比率とは無関係に、前記矩形の両側において、三角形によって形成されている。
第1カフエッジ部分(43e)は、カフの第1自由エッジから長手方向軸Zに沿って中央部分まで延在し、且つ、平均エッジ厚さtelを有する。第2エッジ部分(43e)は、カフの第2自由エッジから長手方向軸Zに沿って中央部分まで延在し、且つ、平均エッジ厚さte2を有する。中央部分と同様に、平均エッジ厚さtel、te2は、ここでは、前記エッジ部分内に存在する任意のウィンドウ又は貫通孔を除いた、それぞれ、第1及び第2エッジ部分の全体にわたって計測される管状壁の厚さの平均である。
本発明の要旨は、カフの内側表面が、長手方向軸Zに沿った両方の方向において中央外側表面を超えて延在することと、第1及び第2エッジ部分の平均エッジ厚さte1、te2が、それぞれ、平均中央厚さtcよりも小さいこと(te1<tc、且つ、te2<tc)と、を保証することにより、管状カフのエッジ部分(43e)をソフト化する、というものである。その周りにおいて巻き付けられる実質的に円筒形の組織に対して本発明によるカフ電極によって印加される、長手方向軸Zに沿った圧力プロファイルを示す図4(b)に示されているように、実質的に円筒形の組織に対して本発明によるカフ電極のソフトなエッジによって印加される圧力は、図4(a)に示されているまっすぐなエッジのカフ電極によるよりも、格段に小さい。神経又はその他の組織に対してカフのエッジによって印加される圧力の大幅な低下を観察するには、平均エッジ厚さte1、te2が、平均中央厚さよりも少なくとも25%だけ小さい(te1、te2<0.75tc)、更に好ましくは、少なくとも30%だけ小さい(te1、te2<0.70tc)、更に好ましくは、少なくとも45%だけ小さい(te1、te2<0.55tc)、ことが好ましい。このようなエッジ設計を得るいくつかの方法が存在している。
絶縁支持部が弾性材料から製造される場合には、管状カフは、フラットな支持シートをもたらすべく、広げられることが可能であり、且つ、フラットな表面上において配備されることが可能であり、この場合に、
・外側表面は、長手方向軸Zに沿って計測される外側長Luと、横断方向軸Xに沿って計測される外側幅Wuと、を有し、且つ、
・内側表面は、長手方向軸Zに沿って計測される内側長Ldと、横断方向軸Xに沿って計測される内側幅Wdと、を有する。
絶縁支持部が、このような配備を許容するには過剰な剛性を有している場合には、この同じ行為は、理論的には、絶縁支持部の中央円筒形突出を実行し、これにより、弾性支持部について上述したフラットな支持シートの表現をもたらすことにより、実施することができる。
本発明によれば、内側長Ldは、外側長Luよりも大きい(即ち、Ld>Lu)。内側幅Wdは、外側幅Wuよりも小さいことも可能であり、大きいことも可能であり、或いは、等しいことも可能である。
以下においては、セルフカーリング支持部、分割円筒体支持部、及び螺旋絶縁支持部、という、絶縁支持部(43)の3つの主要なタイプについて更に詳細に説明する。
セルフカーリング絶縁支持部
図6〜図12に示されているように、シート材料は、単一層から構成することも可能であり、或いは、直接的に互いに接着され、これにより、2層ラミネートを形成する、或いは、1つ又は複数のコア層に接着され、これにより、2つ超の層を有するマルチ層化ラミネートを形成する、内側表面(43d)を有する内側シート及び外側表面(43u)を有する外側シートを有するラミネートから構成することもできる。セルフカーリングカフ電極は、絶縁シート材料が管状カフ構造を形成するべく自発的に巻き上がるように、付勢しなければならない。これは、少なくとも2つの層を有するラミネートによって実現することができる。図11(a1)及び図11(a2)に示されているように、内側表面(43d)を含む内側層は、外側表面(43u)を含む延伸されてはいない外側層へのその接着の前に又はその最中に、変形2ΔWdにより、横断方向軸Xに沿って事前延伸されている。ラミネートが形成される際には、内側層を事前延伸している力が解放され、且つ、内側層は、横断方向軸Xに沿ってその均衡寸法に収縮して戻り、これにより、シートは、長手方向軸Zに沿って管状カフとして巻き上がる。
材料の横断方向対軸方向の歪比率である、すべての材料に固有のポアソン比に起因して、横断方向Xに沿って内側シートを延伸することにより、内側シートは、横断方向延伸のレベルと、シート材料のポアソン比の値と、に応じた程度に、長手方向軸Zに沿って収縮する。横断方向軸Xに沿ってその均衡構成に収縮して戻ることを許容するように、内側シート上の応力を解放した際に、内側シートは、長手方向軸Zに沿っても膨張し、且つ、これにより、図5(d)及び図10(b)において示されているように、管腔の中央において計測される中央管腔内径Dcm超である、エッジにおいて計測されるエッジ管腔内径Deを有する(De>Dcm)、トランペット形状のカフエッジを形成しうる。図10(b)に示されているように、カフのエッジは、管腔直径の相対的な差(De−Dcm)/Dcm≧5%である場合には、トランペット形状であると見なされ、この場合に、Deは、カフのエッジにおいて計測されるエッジ管腔内径であり、且つ、Dcmは、管腔の中心において計測される中央管腔内径である。トランペット形状のカフエッジは、組織(70)と電極接点(40a〜c)の間の良好な接触にとって有害であり、且つ、カフ電極の有効性にとって有害である電流損失の責任を担いうる。これは、まっすぐなエッジのカフ電極において必要とされる対応する距離との比較において、トランペット形状のエッジから電極接点を分離する距離d1、d2を増大させることにより、ある程度、未然に防止することができる。これにより、長手方向軸に沿ったカフ長が増大することになり、これは、その結果、相対的に侵襲的になり、且つ、埋植が面倒になることから、望ましいものではない。絶縁支持部が管状カフを形成するべく巻き上がるのに伴うトランペットエッジの形成を防止するには、図11(b1)及び図11(b2)に示されているように、この場合にも、材料のポアソン比と横断方向軸Xに沿った内側シートの事前延伸レベルの積2ΔWdに対応する量2ΔLdだけ、長手方向軸Zに沿って内側シートを事前延伸することで十分である。ある程度のレベルのトランペット形状のエッジが望ましい場合には、この代わりに、長手方向軸Zに沿った上述の事前延伸の一部のみを適用することができよう。
図6及び図11に示されている第1実施形態においては、2層ラミネートは、互いに、或いは、内側及び外側シートの間において挟持された更なるコア層に、接着される内側表面(43d)を含む内側層と、外側表面(43u)を含む外側層と、から形成することができる。内側シートは、長手方向軸Zに沿って計測される長さLdを有し、これは、内側シートが長手方向軸Zに沿った両方の方向において外側シートを超えて延在する状態において、外側シートの長さLuよりも長い(即ち、Ld>Lu)。この解決策は、2層ラミネートの使用を必要としていることから、限定を伴うものではないが、図6に描かれているようにセルフカーリングカフ電極を製造するのに、特に適している。上述のように、内側シートは、外側シートに接着し、且つ、これにより、セルフカーリング支持を形成する前に、横断方向軸Xに沿って延伸させることができる。又、トランペットエッジの形成を回避するべく、内側層は、長手方向Zに沿って延伸させることもできる。又、本実施形態の絶縁支持シートは、以下において記述されているように、分割円筒体又は螺旋カフ電極を形成するべく、使用することもできることに留意されたい。従って、外側層を前記エッジに沿って下部層との関係において凹入させることにより、階段状のエッジを形成することができる。第1及び第2エッジ部分(43e)は、内側層の厚さte1、te2を有するか、或いは、N>1個のループの場合には、ループの数Nに応じた厚さを有する。後者の実施形態においても、ソフトなエッジが得られるが、その理由は、図6(c)に示されるように、2つのループを有する場合にも(図の上部を観察されたい)、組織との接触状態にある第1ループの内側層が、凹入した外側層によって生成される2つのループの間の空間内において(図においては、上向きに)自由に曲がるからである。
図7に示されている一代替実施形態においては、第1及び第2エッジ部分は、面取りされ、これにより、第1及び第2エッジ部分が中央部分と遭遇するところの約tcの最大値から、第1及び第2自由エッジにおけるゼロの厚さ又はその近傍まで、減少する厚さを有することができる。図7は、面取りされたエッジを有する2層絶縁シートラミネートを有するセルフカーリングカフ電極を示している。エッジ部分(43e)は、その自己巻き上げを許容する前に、フラットな表面上において配備された際に面取りすることができる。支持シートは、長手方向軸Zに垂直である横断方向軸Xに平行に延在する第1及び第2長手方向エッジを有しており、この場合に、前記第1及び第2長手方向エッジは、外側表面が外側長Luを有するように、且つ、内側表面が内側長Ldを有するように、厚さに跨って面取りされている。このようにして面取りされたエッジ部分を有する支持ラミネートは、管状カフとして自己巻き上げするように、許容することができる。図6との関係において記述されている階段状エッジの実施形態と同様に、エッジ部分(43e)の厚さte1、te2は、局所的に、ループの数に依存している。或いは、この代わりに、且つ、図7(c)に示されているように、エッジ部分は、絶縁ラミネートが管状カフを形成するべく巻き上げられた後に、面取りすることもできる。これにより、局所的なループの数とは無関係に、中央部分との間の境界から第1及び第2エッジまで連続的に減少する厚さを得ることができる。エッジ部分の面取りは、当技術分野において周知のレーザー切削技法により、実行することができる。
図12及び図13に示されているように、セルフカーリングカフ電極の絶縁支持部には、支持シートの境界線から外に突出するハンドリングフラップ(43f)を提供することができる。例えば、図12に示されているように、四角形シートのケースにおいては、4つのハンドリングフラップを絶縁支持シートの(例えば、内側シートの)それぞれのコーナーにおいて位置決めし、これにより、長手方向軸Zに沿って突出させることができる。ハンドリングフラップは、実質的に円筒形の組織(70)の周りにおいて埋植されるのに伴って、外科医がセルフカーリングカフ電極を取り扱うのに有用である。又、組織と接触状態になることを要する絶縁支持シートの長手方向のエッジを強調表示することも可能である。前記エッジは、長手方向軸Zに平行なエッジであり、これは、1つ又は複数の電極接点(40a〜c)に、或いは、1つ又は複数の光学接点(60)に、隣接している。強調表示は、着色されたエリア、着色されたライン、矢印、又は前記長手方向エッジにおいて又はこれに隣接して適用される、その他のグラフィカルな又は英数字の通知であってよい。この単純な解決策は、1つ又は複数の電極接点が、刺激するべく想定されている組織に接触しないリスクを伴って、セルフカーリングカフ電極が誤った方法によって埋植されないことを保証している。
図3(a)〜(c)において示されているように、セルフカーリングカフ電極/オプトロードは、一般に、いくつかのループを伴って、実質的に円筒形の組織を取り囲んでいる。これは、一方においては、カフ電極を組織に対して安全に固定している、且つ、他方においては、セルフカーリングカフ電極が、特定の組織のサイズに対してその内径Dcを変化させる、且つ、更に重要には、時間に伴う前記組織のサイズ変動に対して適合する、ことを許容している、という二重の利点を有している。セルフカーリングカフ電極が組織を取り囲んでいるループの数Nが多いほど、2つの間の結合も、更に堅固なものとなる。その一方で、大きなループの数Nは、隣接するループの間の摩擦を増大させ、これにより、組織サイズの変動に伴う内径Dcの変動を損ない、且つ、同時に、長手方向軸Zに沿ったカフの折り曲げ剛性を増大させる。本発明によるセルフカーリングカフ電極は、1〜3.5、好ましくは、1.5〜3.0、更に好ましくは、2.0〜2.5、の範囲のループの数Nにより、実質的に円筒形の組織を取り囲んでいることが好ましい。図3(b)及び(c)には、ループの数N≒2.7によって巻き上げられたセルフカーリングカフ電極が示されている。セルフカーリングカフ電極によって形成されるループの数Nは、内径Dcの大きさを課している、実質的に円筒形の組織の、実際の直径Dfに、且つ、横断方向軸Xに沿って計測される、内側及び外側表面の、幅Wd、Wuに、依存している。外側シートに接着する前に内側シートを事前延伸することによって得られる付勢のレベルは、セルフカーリングカフ電極が任意の外部制約から自由な状態に自発的に到達する内径Dcの値を決定する。一般に、Dcは、組織を負傷させることなしに、組織と電極接点の間の一定の圧縮性結合を保証するように、円筒形組織の直径Dnの、約80〜95%、好ましくは、85〜90%、であることを要するとされている。
上述のように、一般に、カフ電極の場合には、内側幅Wdは、外側幅Wuよりも大きくなることも可能であり、小さくなることも可能であり、或いは、等しくなることもできる。但し、セルフカーリングカフ電極においては、実質的に円筒形の組織に接触する、長手方向Zに平行な長手方向エッジ部分が、面取りされるように、内側幅Wdは、外側幅よりも小さいことが有利でありうる。図3(b)の挿入図において示されているように、このように面取りされた長手方向エッジ部分は、第1ループが終了する、且つ、第2ループが、始まり、且つ、長手方向エッジ部分とオーバーラップしている、遷移ゾーンをスムージングしている。面取りされた長手方向エッジ部分は、まっすぐな長手方向エッジによって形成される突然の階段を除去し、これにより、実質的に円筒形の組織を負傷から保護している。
分割円筒体絶縁支持部
図3(e)及び図8は、分割円筒体カフ電極を示している。セルフカーリングカフ電極と同様に、マルチ層化ラミネートが使用されうるが、単一層の支持シートも、使用することが可能であり、図8には、これが示されている。図3(e)及び図8の分割部は、図を明瞭にするべく、なんらのフラップによってもカバーされてはいない。分割円筒体カフ支持部は、第1及び第2エッジ部分が、中央部分の平均厚さtcよりも小さな、その最終的な平均厚さte1,te2を有する状態において、その最終的な形状に成形することができる。或いは、この代わりに、これは、又、図8に示されているように、分割円筒体を形成するべく丸められ、且つ、例えば、熱可塑性材料を冷却することにより、或いは、架橋熱硬化性物質又はエラストマを硬化させることにより、この形状に硬化される、絶縁支持シートから製造することもできる。ループの数Nは、明らかに、上述のセルフカーリングカフ電極におけるよりも小さく、且つ、0.7〜1.2、好ましくは、0.8〜1.0、の範囲を有する。N<1の場合には、一般に、埋植の後に残る解放スリットをカバーするべく、フラップ(図示されてはいない)が提供される。この場合にも、ループの数Nは、円筒形組織の直径Dnに、且つ、支持シートが平らに広げられた際の(或いは、管状支持部の中央円筒形投影上の)、横断方向軸Xに沿って計測された内側及び外側表面の幅Wd、Wuに、依存している。分割円筒体カフ電極の内径Dcは、上述のセルフカーリングカフ電極によるよりも一般には大きな、剛性絶縁支持部によって生成される組織に対する負傷を防止するべく、円筒形組織の直径Dnの、少なくとも99%、好ましくは、100〜105%であることを要する。
セルフカーリングカフ支持部と同様に、相対的に薄いエッジ部分は、互いに、或いは、内側及び外側シートの間において挟持された更なるコア層に、接着される、内側表面(43d)を含む内側層と、外側表面(43u)を含む外側層と、から形成された2層ラミネートを使用することにより、相対的に厚い中央部分との間における階段状の遷移を形成することができる。内側シートは、内側シートが長手方向軸Zに沿った両方の方向において外側シートを超えて延在し、これにより、第1及び第2階段状エッジを形成する状態において、外側シートの長さLuよりも長い長手方向軸Zに沿って計測された長さLdを有する(即ち、Ld>Luである)。
図3(e)及び図8において示されている一代替実施形態においては、第1及び第2エッジ部分(43e)は、それらが中央部分と遭遇している約tcの厚さから、自由エッジにおけるゼロの厚さ又はその近くにまで、面取りすることができる。面取りは、モールド内において形成することが可能であり、或いは、第2製造ステップにおいて、機械加工又はレーザー切削することもできる。この実施形態においては、単一又はマルチ層化支持シートを使用することができる。
円筒形組織の周りにおいて埋植されたら、スリットは、当技術分野において既知の任意の手段により、閉鎖することが可能であり、且つ、本発明は、いずれかの特定のこのような手段に制限されるものではない。例えば、統合されたロック手段が使用されうるか、或いは、更に伝統的な方式によれば、分割部を結束することもできる。当業者は、特定の用途に最も適する技法を認知している。
螺旋絶縁支持部
図3(f)〜(h)及び図9には、螺旋カフ電極が示されている。螺旋カフ電極は、並んだ状態において位置決めされた、n=1個以上の螺旋ユニットから構成することができる。図3(f)〜(h)は、n=1〜3個の螺旋ユニットを有する実施形態を示している。図3(f)の螺旋カフ電極は、2つの電極接点(図示されてはいない)が2つの対応するリード(30)に接続された状態において、n=1個の螺旋ユニットを有する。図3(g)及び(h)の螺旋カフ電極は、それぞれ、長さLのn=2又は3個の螺旋ユニットを有し、それぞれの螺旋ユニットは、対応するリード(30)に接続された単一電極接点(図示されてはいない)を有し、これにより、n個の接点のカフ電極がもたらされている。このマルチユニット構造は、組織が、隣接するユニットの間において折れ曲がるための相対的に大きな柔軟性を有する、接触電極の間の相対的に大きな離隔を許容しているという利点を有する。n個の螺旋ユニットのそれぞれは、1以上である、長手方向軸の周りにおける数Nのコイルを形成している(N≧1)。好ましくは、それぞれの螺旋ユニットによって形成されているコイルの数Nは、1〜5、好ましくは、1.5〜3、更に好ましくは、2〜2.5、の範囲である。コイルの数は、螺旋ユニットの数nに、且つ、それぞれの螺旋ユニット内の電極接点の数に、依存している。n≧2個の螺旋ユニットの場合には、且つ、2超の電極接点の合計数の場合には、電極接点は、n個の螺旋ユニットの間において均等に分散されることが好ましい。
一実施形態においては、螺旋カフ電極(ユニット)の自由エッジを含む2つのエッジ部分のみが面取りされている。図9においては、エッジ部分は、隣接コイルに隣接したコイルのエッジ部分を含む、螺旋体の広がり全体に沿って面取りされている。この実施形態は、好ましく、その理由は、これにより、螺旋カフ支持部のエッジが、組織(70)との接触状態にあるその長さ全体にわたって、相対的にソフトであるからである。図9(d)に示されているように、螺旋支持部は、絶縁材料の細長いストライプから製造することが可能であり、これは、螺旋体を形成するべく丸められ、且つ、前記形状において凍結されるように硬化される。細長いストライプの第1及び第2エッジ部分(43e)は、例えば、押出し又は成形により、中央部分の平均中央厚さtc未満である平均エッジ厚さte1、te2を有するように、直接的に製造することができる。或いは、この代わりに、セルフカーリング及び分割円筒体カフとの関係において上述した階段状エッジは、内側シートが、外側シートの長さLuよりも大きな長さLdを有する状態において、内側シート及び外側シートを1つに接着することにより、形成することもできる。又、第1及び第2エッジ部分は、機械加工又はレーザー切削により、面取りすることができる。セルフカーリングカフ電極との関係において上述したように、ある程度の付勢を生成し、これにより、2つ以上の層のラミネートの内側シートを事前延伸することにより、特定のレベルのセルフカーリングを得ることができる。
電極接点(40a〜c)
本発明のカフ電極は、少なくとも第1電極接点(40a)と、一般的には少なくとも第2電極接点(40b)と、好適な一実施形態においては、少なくとも第3電極接点(40c)と、を更に有し、それぞれの電極接点は、カフ電極が巻き付けられる組織との間において導電性接触状態となるなどのために、絶縁支持部の内側表面(43d)において露出している。又、電極接点は、カフの外部を形成する外側表面から離れている。少なくとも1つの接点電極は、距離d1、d2だけ、絶縁支持部の隣接する自由エッジから分離されている。絶縁支持部が2つの電極接点(40a、40b)を支持している際には、これらは、距離dcだけ、相互に分離されている。距離d1、d2、dcは、第1及び第2電極接点の間において含まれる組織のセクション内において電流を閉じ込めるべく、且つ、カフ電極の境界を超えて失われる電流損失を極小化するべく、決定しなければならない。いくつかの要因が電流損失の責任を担っている。第1に、絶縁支持部と組織の間において貫通する導電性体液が、ある程度の電流損失の責任を担っている。体液の貫通は、それぞれ、図5(d)及び(b)に示されているように、本発明との比較において、トランペットエッジを有する、又は、逆に面取りされたエッジを有する、などの、絶縁支持部の漏斗形状のエッジ形状により、改善される。漏斗形状のエッジの場合には、電流損失を極小化するべく、絶縁支持部の自由エッジから電極接点を分離している距離d1、d2を増大させなければならない。これは、欠点であり、その理由は、この結果、カフ電極の全体長Lが増大するからである。本発明によるカフ電極のエッジ設計は、内側表面(43d)全体にわたる絶縁支持部と組織の間の緊密な接触を許容し、これにより、絶縁支持部と組織の間の体液の過剰な貫通を防止している。
望ましくない組織刺激がバイポーラカフ電極において観察されうる。これらは、絶縁支持部の自由エッジを超えて配置された組織のセクションにおいて形成される、所謂仮想電極により、生成される可能性がある。この結果、回路が、このような仮想電極と自由エッジに隣接する電極接点の間において生成される。組織が、実質的に円筒形の組織に沿った任意の地点において刺激電流によって活性化される確率は、実質的に円筒形の組織に沿った(=長手方向軸Zに沿った)電圧プロファイルの二次導関数に比例しており、且つ、活性化関数によって特徴付けられている。活性化関数の値は、インピーダンスの突然の変動によって増大し、且つ、逆に、任意のこのような突然の変動が欠如している際に、減少する。仮想電極は、カフ電極の自由エッジを超えて形成される可能性があり、その理由は、絶縁支持部と導電性体液の間においては、前記自由エッジにおいて電圧の突然の変動が存在しているからである。2つの媒体の間の遷移が鋭いほど、活性化関数の値も大きくなる。図5を参照すれば、(a)において示されているように、まっすぐなエッジカフ支持部は、自由エッジにおいて、インピーダンスの鋭い変動を生成していることがわかる。(c)において示されている、ビードエッジは、活性化関数の更に相対的に大きな値を生成する可能性が高い。対照的に、中央部分に隣接した約tcの値から、自由エッジにおけるゼロに近い厚さに、第1及び第2エッジ部分の厚さte1、te2を減少させることにより、インピーダンスが、相対的に穏やかに減少し、且つ、自由エッジに近接した活性化関数の値が、相応して減少する。従って、本発明のカフ電極の場合には、カフ電極の自由エッジを超えて仮想電極が形成される確率は、大幅に低減されている。
図3(h)及び図12(b)及び(c)に示されるように、本発明によるカフ電極は、トリポーラであってもよく、即ち、3つの電極接点(40a〜c)を有することができる(図3(h)においては、電極接点の存在が符号(+)、(−)によって示されている)。トリポーラカフ電極は、電流がカフ内において閉じ込められ、これにより、包囲組織及び流体内における電流損失が低減されるという点において、バイポーラカフ電極(即ち、2つの電極接点(40a、40b)を有するもの)よりも有利でありうる。トリポーラカフ電極は、実際には、上述の仮想電極の形成を除去している。
電極接点(40a〜c)は、導電性材料から製造されており、導電性材料は、生理学的環境において生体適合性を有していなければならず、且つ、長期間にわたって安定していなければならない。通常、電極接点のためには、金、プラチナ、イリジウム、及びこれらの合金を使用することができる。図12(b)に示されているように、電極接点は、円筒形組織の周囲の一部分又は全体を取り囲む連続的なストライプの形態を有することができる。ストライプは、長手方向軸Zを横断するように、好ましくは、横断方向軸Xに平行に、延在している。絶縁支持部が、1個超のループの数Nにより、実質的に円筒形の組織の周りにおいて巻き付けられている場合には、電極接点ストライプの長さは、横断方向Xに沿って計測される支持シートの幅Wdと同じほどに長い必要はない。電極接点ストライプの長さは、直径Dnの実質的に円筒形の組織の全周を超過する必要はなく、即ち、導電性ストライプは、π・Dnよりも長い必要はない。
電極接点は、絶縁支持部の内側表面(43d)上に(物理蒸着(PVD:Physical Vapour Deposition)により、或いは、化学蒸着(CVD:Chemical Vapour Deposition)により)印刷することが可能であり、或いは、その他の方法で堆積させることができる。この技法は、金属接点が、弾性絶縁支持部を有するセルフカーリング及び螺旋カフ電極の場合には、特に、影響を受けやすい絶縁支持部を硬化させないという点において、有利である。別の利点は、電極接点が絶縁支持部の内側表面(43d)上に存在しており、これにより、円筒形組織との間の電極接点の物理的接触が保証されている、という点にある。又、電極接点の形状を非常に容易に制御することもできる。
或いは、この代わりに、電極接点は、金属ストライプ又は要素として絶縁支持部に結合することもできる。これらは、糊付け又は溶接により、絶縁支持の内側表面(43d)に結合することができる。或いは、この代わりに、且つ、図12(a)に示されているように、金属ストライプを内側シートと外側シートの間において挟持することにより、ラミネートを形成することもできる。金属表面を内側表面(43d)に対して露出させるべく、接触ウィンドウ(43w)が内側シート内において提供されている。このように形成された電極接点は、内側シートの厚さだけ、内側表面(43d)から凹入している。米国特許第8,155,757号明細書において記述されているように、凹入した電極表面は、神経に跨る相対的に良好な断面電流分布のみならず、刺激されている組織(例えば、神経)内への相対的に均一な電荷注入が促進される、という利点を提供している。又、米国特許第8,155,757号明細書の図6に示されているように、望ましい電荷分布に応じて、接触ウィンドウ(43w)のエッジの形状を最適化させることもできる。内側及び外側シートを必要としている、この実施形態は、上述のように、セルフカーリングカフ電極を製造するのに、十分に適している。
まっすぐな金属ストライプは、延伸させることができず、これにより、それらが巻き付けられる組織のサイズ変動に対する適合というセルフカーリング及び螺旋カフ電極の利点が損なわれることから、図12(b)において示されているまっすぐなストライプ、即ち、電極接点(40c)の代わりに、図12(b)において示されるように、蛇行を形成するストライプ、即ち、電極接点(40a、40b)、を使用することが有利でありうる。連続的な電極接点ストライプに対する一代替肢として、代わりに、図12(c)において示されているように、別個の電極接点要素(401a〜c、402a〜c)を使用することができる。別個の電極接点要素は、好ましくは、支持シートがフラットな表面上において、少なくともカフの内部を形成する内側表面の一部分に沿って、配備された際に、長手方向軸Zを横断するように、更に好ましくは、横断方向軸Xに平行に、延在する、1つ又は複数の行内において分散されている。別個の電極接点要素は、連続的な電極接点ストリップよりも有利である可能性があり、その理由は、これらが、セルフカーリング及び螺旋絶縁支持部の曲がりやすさという利点を十分に活用しているからである。これに加えて、これらは、組織の特定の地点を刺激するべく、使用することができる。
電極接点が、図12(a)を参照して上述したように、金属ストライプを内側及び外側シートの間において挟持することにより、形成されている場合には、個々の電極接点の形状は、接触ウィンドウ(43w)の形状によって定義される。それぞれの別個の電極の形状は、本発明によって制限されてはいない。当業者は、特定の用途に最も適した電極接点の構成及び寸法を選択する方法を認知している。
電極接点(40a〜c)から対応するリード(30)まで
ハウジング(50)内において配置されたエネルギーパルス生成器によって生成されるエネルギーパルスは、リード(30)を通じて伝達され、且つ、電気エネルギーの形態において電極接点に供給されなければならない。上述のように、電極接点は、絶縁支持部の内側表面(43d)において露出し、且つ、外側表面(43u)から離れている。電極接点とリードの間の接続は、絶縁支持部の外側表面に結合された接続パッド(20)により、保証されている。接続パッドは、1つ又は複数のリード(30)を受け入れ、且つ、それらを対応する電極接点との間における電気通信状態としている。これを目的として、絶縁支持部の外側表面(43u)は、電極接点(40a〜c)と外側表面に結合された電気パッド(20)の間の電気通信の形成を許容する接続ウィンドウ(44w)を有することができる。
接続パッド(20)が、対応する電極接点(40a〜c)と見当合わせされた状態において配置されている場合には、リードと電極接点の間の電気通信を接続ウィンドウを通じて直接的に実現することができる。その一方で、導電性パッドが電極接点との関係においてオフセットされている場合には、電極接点を対応する接続パッドとの間における電気通信状態とするべく、導電性トラック(44)を使用することができる。これには、電極接点が、円筒形の組織の境界線に接触するべく十分に長い(即ち、1ループ長)状態にのみ留まりつつ、特に、N=2以上のループによって巻き付けられうるセルフカーリングカフ電極を有するケースが該当している。導電性トラック(44)は、絶縁支持部が円筒形組織との接触状態にはない、更なるループに沿った電気回路の継続性を保証するべく、使用することができる。導電性トラックは、接続ウィンドウ(44w)を通じて外側表面に到達することができる。
N個のループから製造された管状カフを形成しているセルフカーリングカフ電極においては、接続パッドが、カフの外側表面を形成する、最後のループの外側表面(43u)の一部分に結合されていることが好ましい。更に好ましくは、接続パッドは、図3(b)及び(c)において示されているように、最後のループの末尾を形成する横断方向の自由端部の上流において、且つ、これに隣接するように、配置されている。この文脈においては、上流という用語は、カフの内部から始まる巻回方向を意味している。
導電性トラックは、電極接点(40a〜c)を接続ウィンドウ(44w)を通じて接続パッドとの間における電気通信状態とする、連続的な導電性経路から構成されている。絶縁支持部が弾性材料から製造されている場合には、導電性トラックは、好ましくは、長手方向において延伸されうる蛇行を形成している。電極接点と同様に、導電性トラックも、絶縁支持部の内側表面43d上に印刷又は堆積することができる。或いは、この代わりに、これらは、図12(a)において示されるように、内側層と外側層の間において挟持することもできる。導電性トラックは、任意の外部組織との間における接触状態にある必要はないことから、導電性トラックを露出させるべく、接触ウィンドウ(43w)が内側層内において必要とされてはいない。但し、導電性トラックは、外側表面(43u)に結合された接続パッドとの間における電気的接触状態を確立するべく、接続ウィンドウ(44w)まで到達していなければならない。
一実施形態においては、エネルギーパルス生成器は、1つ又は複数の導電性ワイヤ(30)によって絶縁支持部(43)の外側表面(43d)に結合された接続パッド(20)に伝導される電気パルスを生成している。接続パッド(20)は、1つ又は複数の導電性ワイヤ(30)を受け入れるワイヤ受け入れ部分を有する。又、これは、対応する電極接点との間における、或いは、対応する電極接点に電気的に結合された1つ又は複数の導電性トラックとの間における、電気通信状態にある1つ又は複数の電極結合表面をも有する。接続パッドは、1つ又は複数の導電性ワイヤ(30)を接続ウィンドウ(44w)を通じて対応する電極結合表面又は導電性トラックとの間における電気的な通信状態としている。
一代替実施形態においては、エネルギーパルス生成器は、発光の供給源を有し、且つ、リード(30)は、光ファイバを有する。光エネルギーは、光ファイバを通じて接続パッドに搬送されている。接続パッドは、光ファイバ受け入れ部分を有し、且つ、電気パルス生成器との関係において上述したものに類似した方式により、電極接点に供給するべく、光ファイバによって搬送された光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電池を含む回路を含む。本発明による電極カフと共に使用するのに適した光起電性IMD用の接続パッドは、国際特許出願公開第EP2017/071858号パンフレットにおいて詳述されている。
オプトロード(60)
図14に示されているように、電極接点の代わりに、或いは、これに加えて、絶縁支持シートには、1つ又は複数の光学接点を提供することができる。本明細書において定義されている光学接点は、光エミッタ又は光センサ、或いは、これらの両方であってよい。いくつかの用途においては、発光による組織の刺激は、主には、組織の局所化された加熱に起因している。このような用途の場合には、光学接点によって導かれた光が、赤外線範囲内である、好ましくは、750〜3000nm、更に好ましくは、1200〜1800nm、の範囲内である、ことが好ましい。但し、本発明のカフオプトロードは、任意の波長の光ビーム(60B)と共に、使用することができる。
図13に示されているように、光学接点は、光ファイバの端部であることが可能であり、これは、光ビーム(60B)を治療対象の組織の正確なエリアに向かって導き且つ合焦するべく、面取りされているか、或いは、レンズ、ミラー、又はその他の微小光学装置に結合されている。光ファイバは、ハウジング(50)に、且つ、その内部において収容されている光パルス生成器に、直接的に結合することができる。或いは、この代わりに、カフの外側表面上において配置された光放出装置に、ハウジング内において配置されたエネルギーパルス生成器により、電力供給することも可能であり、且つ、光を組織に向かってガイドするべく、光ファイバを前記光放出装置に結合することもできる。
又、光学接点(60)は、カフが巻き付けられる組織との直接的な光学的接触状態となるように、絶縁シート上において取り付けられるLED、VCSEL、又はその他のレーザーダイオード(601a〜c、620a〜c)であってもよい。絶縁シートが光学接点によって放出される光波長にとって透明である場合には、光は、絶縁シートの内側表面(43d)から光学接点を分離している絶縁シートの厚さを通じて透過することができる。絶縁シートが光エネルギーの効率的な透過のために十分に透明ではない場合には、光学接点を露出させるべく、ウィンドウ(43w)を絶縁シートの内側表面において提供することができる。
LED、VCSEL、又はその他のレーザーダイオード(601a〜c、602a〜c)には、電極接点(41a〜c)との関係において記述されているものと同一の方式により、電流を供給することができる。例えば、図13(b)は、絶縁シートの外側表面(43u)において接続パッド(20)(図示されてはいない)まで延在する接続トラック(44)に結合されるいくつかのダイオード(601a〜c、602a〜c)が提供された、絶縁シートの内側表面を示している。
様々なカフ電極/オプトロードの構成
図14は、本発明によるカフ電極/オプトロードの様々な構成を示している。図14(a)は、詳細に上述した、本発明によるカフ電極を示している。これは、エネルギーを接続パッド(20)まで搬送するリード(30)を有し、そこから、エネルギーは、第1及び第2電極接点(40a、40b)に伝達されている。エネルギーは、電気エネルギーの形態において、ハウジング(50)(図示されてはいない)内において配置されたエネルギーパルス生成器から搬送することができる。このケースにおいては、接続パッド(20)は、リード(30)と導電性トラック(44)の間の接触点であるに過ぎない。或いは、この代わりに、エネルギーは、光ファイバ(30)を通じて光の形態において搬送することも可能であり、且つ、接続パッドは、光エネルギーを電気エネルギーに変換しうる光電池を有しており、この電気エネルギーは、第1及び第2電極接点に供給されている。
図14(b)は、図14(a)に示されているものに非常に類似したカフ電極を示しており、この場合に、接続パッドは、カフ電極が巻き付けられた組織の活動を表す、第1及び第2電極の間の電位変動の信号を増幅する電子増幅器(20A)を有する。従って、カフ電極は、組織の活動信号を検出するべく、検知モードにおいて使用することができる。電子増幅器は、接続パッド内の代わりに、ハウジング(50)内において配置することができる。又、この実施形態においては、図14(a)のカフ電極は、組織の活動信号を検出するべく、検知モードにおいて使用することもできる。
図14(c)は、本発明によるカフオプトロードを示している。この実施形態においては、ハウジング(50)(図示されてはいない)内において配置された光パルス生成器に結合された光ファイバ(30)が、絶縁シート(43)に結合されており、且つ、治療対象の組織の正確なエリアに光ビーム(60B)を駆動するように、構成されている。上述のように、光ファイバの端部は、適宜、面取りすることも可能であり、或いは、レンズ、ミラー、又は光ビームをガイドするべく適合されたその他の微小光学装置に結合することができる。
図14(d)は、組織との間におけるビーム(60S)の相互作用の後に散乱、反射、又は透過された光を検知するべく、検知オプトロード(60S)を更に有する、図14(c)のものに非常に類似したカフオプトロードを示している。検知オプトロードが、光信号の電気信号への変換の能力を有している(例えば、光電池を有する)場合には、このようにして検知された光学信号は、光の、又は電気信号の、形態において、ハウジングに送信することができる。
図14(e)は、ハウジング(50)(図14(a)を参照されたい)内において又は接続バッド(20)(図14(b)を参照されたい)内において、提供された増幅器(20A)に電気的に結合された、上述のように組織の活動信号を検知するのに適した第1及び第2電極接点(40a、40b)を更に有する、図14(c)のカフオプトロードに非常に類似したカフ電極/オプトロードを示している。
セルフカーリングカフ電極を製造するプロセス
本発明によるセルフカーリングカフ電極は、
(a)長手方向軸Zに沿って計測された長さLuの、且つ、長手方向軸Zに垂直の横断方向軸Xに沿って計測された幅Wuの、外側表面を有する、且つ、外側シートの厚さだけ外側表面から分離されたインターフェイス表面を更に有する、外側シートを提供するステップと、
(b)長手方向軸Zに沿って計測された長さLdの、且つ、横断方向軸Xに沿って計測された幅Wdの、内側表面を有する、且つ、内側表面の厚さだけ内側表面から分離されたインターフェイス表面を更に有する、弾性材料から製造された内側シートを提供するステップと、
(c)予歪が付与された内側シートをもたらすべく、横断方向Xに沿って内側シートを延伸するステップと、
(d)内側表面及び外側表面を有する支持シートを形成するべく、その個々のインターフェイス表面を通じて、予歪が付与された内側シートに外側シートを接着するステップと、 (e)内側シートの延伸を解放し、且つ、内側シートが均衡形状を回復することを許容するステップであって、延伸及び幅Wu、Wdは、支持シートが長手方向軸Zを中心として自己巻き上げし、これにより、N個のループを有する、内径Dcの実質的に円筒形のカフを弾性的に形成することを許容するように選択されており、Nは、1.0〜3.5の範囲である、ステップと、
を有するプロセスにより、製造することができる。
内側表面の長さLdは、外側表面の長さLu超でなければならず、且つ、内側表面は、長手方向軸Zに沿った両方の方向において外側表面を超えて延在していなければならない。
導電性材料は、少なくとも1つの電極接点(40a〜c)を形成するべく、適用され、且つ、絶縁支持の内側表面において露出している。電極接点は、内側表面上に導電性材料を印刷するか又はその他の方法によって堆積させることにより、形成することができる。或いは、この代わりに、少なくとも1つの電極接点を露出させるべく、内側シート内において提供された1つ又は複数の接触ウィンドウ(43w)を伴って、(例えば、フォイルの形態における)導電性材料を内側シートと外側シートの間において挟持することもできる。
又、トランペットエッジを有するカフの形成を回避するべく、ポアソン比の結果としてもたらされる収縮の補償ために、長手方向Zに沿って内側シートを延伸させることも好ましい。
本発明のプロセスの好適な一実施形態においては、
・内側シートは、内側長Ld以上である、長手方向軸Zに沿って計測された長さを有し、 ・外側シートは、外側長Lu超である、長手方向軸Zに沿って計測された長さを有し、
・ステップ(e)の後に得られる支持シートは、横断方向軸Xに平行に延在する第1及び第2長手方向エッジを有し、
・前記第1及び第2長手方向エッジは、外側表面が外側長Luを有するように、且つ、内側表面が内側長Ldを有するように、面取りされたエッジを形成するべく、支持シートの厚さtに跨って切削されている。第1及び第2長手方向エッジは、機械加工により、或いは、好ましくは、レーザー切削により、切削することができる。
好ましくは、長手方向軸Zの方向において内側シートから突出するハンドリングフラップが提供されている。ハンドリングフラップは、好ましくは、外科医によるその可視化を促進するべく、内側シートとは異なる色を有する。
本発明の利点
本発明によるカフ電極のエッジの特定の設計は、従来技術のカフ電極との比較においていくつかの利点を有する。第1に、且つ、真っ先に、このようにして得られたソフトなエッジは、カフの自由エッジにおける組織に対する応力濃縮を低減し、これにより、円筒形組織に対する負傷を防止する。
第2に、エッジにおいて形成される漏斗の欠如が、体液進入に対するカフ電極の相対的に良好な密封性を保証しており、且つ、従って、これまでにおいて可能であるものよりも、自由エッジからの短い距離d1、d2における電極接点の位置決めを許容している。更には、距離d1、d2は、カフ電極から広がる漏洩電流を低減するべく、十分に大きくなければならない。組織を隔離しなければならない距離が相対的に短くなることから、合計カフ長を低減することにより、外科医による埋植が格段に容易になり、その結果、組織が手術ツールによって損傷されるリスクが低減される。又、実質的に円筒形の組織は、相対的に短い長さにわたって、カフ内において封入される。
第3に、従来技術のカフ電極において観察されるカフエッジにおける電圧の鋭い変化を漸進的な変化によって置換することにより、電圧プロファイルの二次導関数と、従って、活性化関数と、が、減少し、これにより、カフ電極の境界の外側において組織を刺激する仮想電極の形成が低減される。従って、電流損失が大幅に減少し、これは、IMDの有効性にとって利益である。トリポーラカフ電極によれば、電流損失を更に減少させることができる。
上述の利点は、いずれも、カフ電極の製造費用を増大させることなしに、得られる。
20 接続パッド
20A 電子増幅器
30 カフ電極をハウジング(50)内において配置されたエネルギーパルス生成器に接続するリード
40 カフ電極
40a 電極接点
40b 電極接点
40c 電極接点
401a〜c 別個の電極接点
402a〜c 別個の電極接点
43 電気絶縁支持部
43d 電気絶縁支持部の内側表面
43e 電気絶縁支持部のエッジ部分
43f 電機絶縁支持部のフラップ
43u 電気絶縁支持部の外側表面
43w 電極接点を露出させるための内側表面内の接触ウィンドウ
44 電極接点を接続(20)に結合する導電性トラック
44w トラック(44)と接続パッドの間の電気絶縁支持部内の接続ウィンドウ)
50 エネルギーパルス生成器を収容するハウジング
60 光学接点
60B オプトロードによって導かれる光ビーム
60S 検知オプトロード
601a〜c 別個の発光供給源
602a〜c 別個の発光供給源
70 神経などの円筒形組織
Dc カフ電極の内径
Dcm 中央管腔の内径
De エッジ管腔の内径
Dn 実質的に円筒形の組織の直径
d1 第1電極接点から第1自由エッジまでの距離
d2 第2電極接点から第2自由エッジまでの距離
dc 隣接接点との間における第1又は第2電極接点の間の距離
L Zに沿ったカフ電極の長さ
Ld Zに沿った内側表面の長さ
Lu Zに沿った外側表面の長さ
Wd Xに沿った内側表面の幅
Wu Xに沿った外側表面の幅
lc 中央部分の長さ
le1 第1エッジ部分の長さ
le2 第2エッジ部分の長さ
tc 中央部分の平均厚さ
te1 第1エッジ部分の平均厚さ
te2 第2エッジ部分の平均厚さ
R 半径方向
X 横断方向軸
Z 長手方向軸

Claims (15)

  1. 筒形の組織(70)を取り囲むように適合された埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロード(40)であって、
    ・フラットな表面上において配備された際に、横断方向軸(X)に平行に延在する第1及び第2長手方向エッジを有する、支持シート(43)であって、前記支持シートは、非導電性を有し、且つ、前記横断方向軸(X)に垂直の長手方向軸(Z)を中心として巻き上がり、これにより、前記長手方向軸(Z)に垂直の半径方向軸(R)に沿って計測された一定の内径(Dc)の、前記長手方向軸(Z)に沿って長さ(L)にわたって延在する管腔を定義する円筒形又は螺旋形状のカフを形成しており、前記カフは、
    前記カフの内部を形成する内側表面(43d)、及び前記カフの厚さだけ前記内側表面から分離された、前記カフの外部を形成する外側表面(43u)
    〇前記カフの前記長さ(L)の少なくとも50%の長さ(lc)にわたって延在する、且つ、前記長手方向軸(Z)に垂直に計測された平均中央厚さ(tc)を有する、中央部分であって、前記中央部分は、
    〇前記長手方向軸(Z)に沿って前記カフの第1自由エッジから前記中央部分まで延在する第1エッジ部分(43e)、並びに、前記長手方向軸に沿って前記カフの第2自由エッジから前記中央部分まで延在する第2エッジ部分(43e)であって、前記第1自由エッジ部分は、平均エッジ厚さ(te1)を有し、且つ、前記第2自由エッジ部分は、平均エッジ厚さ(te2)を有する、第1エッジ部分(43e)及び第2エッジ部分(43e)、 によって両側において挟まれている、中央部分、
    を有する、支持シート(43)、
    ・前記カフの前記内側表面(43d)において露出した導電性材料から製造された、且つ、前記カフの前記外部を形成する前記外側表面(43u)から離れている、少なくとも第1電極接点(40a)、及び/又は、
    ・前記内側表面から前記長手方向軸(Z)に向かって光ビームをガイドする少なくとも第1光学接点(60)
    を有する埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロード(40)において、
    前記第1及び第2エッジ部分の前記平均エッジ厚さ(te1、te2)は、それぞれ、前記平均中央厚さ(tc)未満であり(te1<tc、且つ、te2<tc)、且つ、前記カフの前記内側表面は、前記長手方向軸(Z)に沿った両方の方向において前記外側表面を超えて延在している、
    ことを特徴とする埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロード(40)。
  2. 請求項1に記載の埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードにおいて、セルフカーリングカフ、分割円筒形カフ、及び螺旋カフのうちから選択されていることを特徴とする埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロード。
  3. 請求項1又は2に記載の埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードにおいて、前記支持シート(43)は、前記内側表面(43d)を有する内側シートに接着される前記外側表面(43u)を有する外側シートから形成され、前記内側シートは、内側長(Ld>Lu)を有し、且つ、前記外側シートは、外側長(Lu)を有し、且つ、前記内側シートは、前記長手方向軸(Z)に沿った両方の方向において前記外側シートを超えて延在しており、且つ、前記内側シートは、前記支持シートの前記第1及び第2長手方向エッジを定義していることを特徴とする埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロード。
  4. 請求項2に記載の埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードにおいて、前記支持シート(43)の前記第1及び第2長手方向エッジは、前記外側表面(43u)が外側長(Lu)を有するように、且つ、前記内側表面(43d)が外側長(Lu)よりも長い内側長(Ld)を有するように、前記厚さに跨って面取りされていることを特徴とする埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロード。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載の埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードにおいて、セルフカーリングカフを形成しており、前記支持シート(43)は、前記内側表面(43d)を有する内側シートに接着される前記外側表面(43u)を有する外側シートから形成され、且つ、前記内側シートは、弾性材料から製造され、且つ、一定の内径(Dc)の前記管腔を有する円筒形のセルフカーリングカフを弾性的に形成するべく、前記長手方向軸(Z)を中心として前記支持シート(43)を自己巻き上げするのに適した付勢を生成するべく、前記長手方向軸(Z)に垂直の横断方向軸(X)に沿って弾性的に予歪が付与されていることを特徴とする埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロード。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードにおいて、
    ・前記中央部分の前記長さ(lc)は、前記カフの前記長さ(L)の、少なくとも65%であり、且つ、前記カフの前記長さ(L)の、95%未満であり、且つ/又は、
    ・前記第1及び第2エッジ部分は、前記長手方向軸(Z)に沿って計測された、それぞれ、長さ(le1、le2)を有し、前記第1及び第2エッジ部分の長さ(le1、le2)のそれぞれは、少なくとも、0.5mmに等しく、且つ、5.0mm超ではないことを特徴とする埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロード。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードにおいて、
    フラットな表面上において配備された際に、
    (a)前記外側表面は、前記長手方向軸(Z)に垂直の前記横断方向軸(X)に沿って計測された外側幅(Wu)を有し、
    (b)前記内側表面は、前記長手方向軸(Z)に垂直の横断方向軸(X)に沿って計測された内側幅(Wd)を有し、
    前記内側幅(Wd)は、前記外側幅(Wu)と等いことを特徴とする埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロード。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードにおいて、
    ・前記埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードは、セルフカーリングカフを形成しており、且つ、前記支持シート(43)は、前記支持シートが、N個のループを有する、内径(Dc)の前記円筒形のカフとして自己巻き上げするように、付勢と、内側及び外側幅(Wd、Wu)と、を有し、Nは、1〜3.5の範囲であり、或いは
    ・前記埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードは、分割円筒形カフを形成しており、前記支持シートの前記内側及び外側幅(Wd、Wu)は、前記支持シートが、N個のループを有する、内径(Dc)の前記円筒形のカフを形成するようなものであり、Nは、0.7〜1.2の範囲であり、或いは
    ・前記埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードは、n=1〜3枚の支持シートを有する螺旋カフを形成しており、前記n枚の支持シートのそれぞれは、それぞれの支持シートがN個のコイルの螺旋体を形成するように、内側及び外側幅(Wd、Wu)を有し、Nは、1〜5の範囲であることを特徴とする埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロード。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードにおいて、バイポーラ電極を形成するべく、前記第1電極接点(40a)と、第2電極接点(40b)とを有することを特徴とする埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロード。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載の埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードにおいて、
    前記第1電極接点(40a)と、任意選択により、第2及び第3電極接点(40b、40c)と、を有し、且つ、前記第1電極接点と、前記任意選択による第2及び第3電極接点のそれぞれと、は、
    ・前記支持シートが、少なくとも前記カフの前記内部を形成する前記内側表面の一部分に沿って、プレーン(X,Z)上において投影された際に、まっすぐなラインにおいて、或いは、蛇行を形成するように、フラット表面上において、配備された際に、前記横断方向軸(X)に平行な前記長手方向軸(Z)を横断するように延在する連続的なストリップ、或いは、
    ・前記支持シートが、少なくとも前記カフの前記内部を形成する前記内側表面の前記一部分に沿って、フラット表面上において配備された際に、前記横断方向軸(X)に平行な前記長手方向軸(Z)を横断するように分散された別個の電極接点要素(401a〜c、402a〜c)、
    の形態であることを特徴とする埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロード。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードにおいて、前記第1光学接点(60)が、割裂された且つ研磨された端部を有する光ファイバ、或いはレンズ又はミラーに結合された光ファイバ、或いは、LED、VCSEL、レーザーダイオードを含む光源のうちから選択され、前記埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードは、前記光ビームから透過、反射、及び/又は散乱された光を検知する光検知ユニットを更に有することを特徴とする埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロード。
  12. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロードにおいて、トリポーラ電極を形成するべく、前記第1電極接点(40a)と、第2及び第3電極接点(40b、40c)を有することを特徴とする埋植可能なカフ電極及び/又はオプトロード。
  13. 請求項2〜9のいずれか1項に記載の埋植可能なセルフカーリングカフ電極及び/又はオプトロードを製造するプロセスであって、
    (a)長手方向軸(Z)に沿って計測された長さ(Lu)の、且つ、前記長手方向軸(Z)に垂直の横断方向軸(X)に沿って計測された幅(Wu)の、外側表面(43u)を有する、且つ、外側シートの厚さだけ、前記外側表面から分離されたインターフェイス表面を更に有する、外側シートを提供するステップと、
    (b)前記長手方向軸(Z)に沿って計測された長さ(Ld)の、且つ、前記横断方向軸(X)に沿って計測された幅(Ws)の、内側表面(43d)を有する、且つ、内側シートの厚さだけ前記内側表面から分離されたインターフェイス表面を更に有する、弾性材料から製造された内側シートを提供するステップであって、前記内側シートは、前記内側表面を前記インターフェイス表面との流体連通状態とする、少なくとも1つの接触ウィンドウ(43w)を更に有する、ステップと、
    (c)前記外側シートと前記内側シートとの間において導電性材料又は光学接点(60)を適用するステップと、
    (d)予歪が付与された内側シートをもたらすべく、前記横断方向(X)に沿って前記内側シートを延伸させ、且つ、任意選択により、2軸方向において予歪が付与された内側シートをもたらすべく、前記長手方向(Z)に沿っても前記内側シートを延伸させる、ステップと、
    (e)前記横断方向軸(X)に平行に延在する第1及び第2長手方向エッジを有する、且つ、前記少なくとも1つの接触ウィンドウ(43w)と見当合わせされた状態において、前記外側シートと前記内側シートとの間において挟持された導電性材料又はオプトロードを有する、支持シート(43)を形成するべく、その個々のインターフェイス表面を通じて、前記外側シートを前記予歪が付与された内側シートに接着するステップと、
    (f)前記内側シートの前記延伸を解放し、且つ、前記内側シートが均衡形状を回復することを許容するステップであって、前記延伸及び幅(Wu、Wd)は、前記支持シートが前記長手方向軸(Z)を中心として自己巻き上げし、これにより、N個のループを有する、前記長手方向軸(Z)に垂直の半径方向軸(R)に沿って計測された一定の内径(Dc)の、前記長手方向軸(Z)に沿った長さ(L)にわたって延在する管腔を定義する円筒形のカフを弾性的に形成することを許容するように選択されており、Nは、1.0〜3.5の範囲を有する、ステップと、
    を有するプロセスにおいて、
    前記内側表面の前記長さ(Ld)は、前記外側表面の前記長さ(Lu)超であり、且つ、前記内側表面(43d)は、前記長手方向軸(Z)に沿った両方の方向において前記外側表面(43u)を超えて延在していることを特徴とするプロセス。
  14. 請求項13に記載のプロセスにおいて、前記内側シートは、内側長(Ld)を有し、且つ、前記外側シートは、外側長(Lu)を有し、且つ、前記内側シートは、前記内側シートが、前記長手方向軸(Z)に沿った両方の方向において前記外側シートを超えて延在し、且つ、前記内側シートが前記支持シートの前記第1及び第2長手方向エッジを定義するように、前記外側シートに接着されていることを特徴とするプロセス。
  15. 請求項13に記載のプロセスにおいて、
    ・前記内側シートは、内側長(Ld)以上である、前記長手方向軸(Z)に沿って計測された長さを有し、
    ・前記外側シートは、外側長(Lu)超である、前記長手方向軸(Z)に沿って計測された、長さを有し、
    前記第1及び第2長手方向エッジは、前記外側表面(43u)が前記外側長(Lu)を有し、且つ、前記内側表面(43d)が、前記内側長(Ld)を有するように、面取りされたエッジを形成するべく、前記支持シートの、厚さ(t)に跨って切削されることを特徴とするプロセス。
JP2020529456A 2017-12-04 2018-11-27 ソフトなエッジを有するカフ電極又はオプトロード及びその製造のプロセス Active JP6843461B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EPPCT/EP2017/081408 2017-12-04
EP2017081408 2017-12-04
PCT/EP2018/082703 WO2019110378A1 (en) 2017-12-04 2018-11-27 Cuff electrode or optrode comprising soft edges and process for the production thereof

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021505231A JP2021505231A (ja) 2021-02-18
JP6843461B2 true JP6843461B2 (ja) 2021-03-17

Family

ID=60629686

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020529456A Active JP6843461B2 (ja) 2017-12-04 2018-11-27 ソフトなエッジを有するカフ電極又はオプトロード及びその製造のプロセス

Country Status (10)

Country Link
US (1) US11318301B2 (ja)
EP (1) EP3512597B1 (ja)
JP (1) JP6843461B2 (ja)
CN (1) CN111655329B (ja)
AU (1) AU2018378847B2 (ja)
BR (1) BR112020011077B1 (ja)
CA (1) CA3084239C (ja)
DK (1) DK3512597T3 (ja)
ES (1) ES2768106T3 (ja)
WO (1) WO2019110378A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DK3731926T3 (da) * 2019-03-11 2021-08-09 Synergia Medical Cuff elektrode eller optrode med håndteringsflap
WO2021008688A1 (en) 2019-07-16 2021-01-21 Synergia Medical Active implantable medical device (aimd) comprising a transparent encapsulation
WO2021223839A1 (en) 2020-05-04 2021-11-11 Synergia Medical Active implantable stimulating device for use with an mri-device
CA3226146A1 (en) * 2021-07-09 2023-01-12 The Alfred E. Mann Foundation For Scientific Research Electrode leads having multi-application helical nerve cuffs and associated systems and methods
CN115633964B (zh) * 2022-12-08 2023-03-03 北京品驰医疗设备有限公司 电极触点、皮层电极及植入式医疗器械
CN117379057B (zh) * 2023-12-13 2024-03-08 北京北琪医疗科技股份有限公司 一种多触点神经电极及其制作方法及神经电极监测结构

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4602624A (en) 1984-10-11 1986-07-29 Case Western Reserve University Implantable cuff, method of manufacture, and method of installation
US5505201A (en) 1994-04-20 1996-04-09 Case Western Reserve University Implantable helical spiral cuff electrode
US7536227B1 (en) * 2005-01-26 2009-05-19 Pacesetter, Inc. Shielded electrode for nerve sensing
GB0613698D0 (en) * 2006-07-10 2006-08-16 Imp Innovations Ltd Method and apparatus for measuring activity in the peripheral nervous system
US20100241207A1 (en) * 2006-08-14 2010-09-23 Henry Bluger Implantable Medical Cuff with Electrode Array
US8155757B1 (en) 2007-07-26 2012-04-10 Advanced Neuromodulation Systems, Inc. Cuff electrode having tubular body with controlled closing force
CA2702326C (en) 2007-10-10 2018-09-18 Neurotech S.A. Neurostimulator and method for regulating the same
CA2700552A1 (en) 2007-10-15 2009-04-23 Universite Catholique De Louvain Drug-eluting nanowire array
US20110160827A1 (en) * 2008-05-02 2011-06-30 Medtronic. Inc. Electrode lead system
US20100233266A1 (en) 2009-03-13 2010-09-16 Cleek Robert L Articles and methods of treating vascular conditions
US8478428B2 (en) 2010-04-23 2013-07-02 Cyberonics, Inc. Helical electrode for nerve stimulation
WO2012064968A1 (en) * 2010-11-11 2012-05-18 IINN, Inc. Motor nerve root stimulation
JP5602612B2 (ja) * 2010-12-22 2014-10-08 オリンパス株式会社 電極部および組織刺激システム
US10758723B2 (en) 2011-05-19 2020-09-01 Neuros Medical, Inc. Nerve cuff electrode for neuromodulation in large human nerve trunks
WO2013188871A1 (en) 2012-06-15 2013-12-19 Case Western Reserve University Implantable cuff and method for functional electrical stimulation and monitoring
EP2938396B1 (en) * 2012-12-28 2017-02-22 Cardiac Pacemakers, Inc. Stimulation cuff and implantation tool
US20160263376A1 (en) 2013-11-27 2016-09-15 The Governing Council Of The University Of Toronto Systems and methods for improved treatment of overactive bladder
WO2015142838A1 (en) * 2014-03-18 2015-09-24 Case Western Reserve University Systems and methods for fast and reversible nerve block
EP2959938B1 (fr) 2014-06-25 2017-03-22 Sorin CRM SAS Sonde implantable comprenant un manchon enroulable autour d'un organe tel qu'un nerf
BR112017017393B1 (pt) 2015-02-20 2022-08-09 Synergia Medical Dispositivo de estimulação optoeletrônico
CN107949421B (zh) * 2015-05-21 2021-05-04 Ebt医药有限责任公司 用于治疗泌尿功能障碍的系统和方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP3512597B1 (en) 2019-12-04
JP2021505231A (ja) 2021-02-18
DK3512597T3 (da) 2020-02-24
EP3512597A1 (en) 2019-07-24
BR112020011077A2 (pt) 2020-08-18
CN111655329A (zh) 2020-09-11
CA3084239C (en) 2023-05-02
BR112020011077B1 (pt) 2020-12-15
US20200306526A1 (en) 2020-10-01
ES2768106T3 (es) 2020-06-19
AU2018378847A1 (en) 2020-06-18
US11318301B2 (en) 2022-05-03
CA3084239A1 (en) 2019-06-13
AU2018378847B2 (en) 2020-08-13
WO2019110378A1 (en) 2019-06-13
CN111655329B (zh) 2022-02-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6843461B2 (ja) ソフトなエッジを有するカフ電極又はオプトロード及びその製造のプロセス
US5827186A (en) Method and PDT probe for minimizing CT and MRI image artifacts
US20150360050A1 (en) Optogenetic therapies for movement disorders
EP3237063B1 (fr) Dispositif implantable de stimulation optique du cerveau comportant un cathéter à canaux multiples
JP7096439B2 (ja) ハンドリングフラップを含むカフ電極又はオプトロード
CA3121680C (en) Control system for an implantable stimulating device for stimulating a vagus nerve
FR3074691A1 (fr) Dispositif d'illumination localisee implantable a architecture amelioree
FR3074693A1 (fr) Dispositif d'illumination implantable a systeme de retour optique
FR3074692A1 (fr) Dispositif d'illumination implantable a organe de centrage

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200805

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200805

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20200805

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20201009

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201027

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210119

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210216

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6843461

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150