JP6841974B2 - 除去可能な固体触媒を使用したアミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの製造方法 - Google Patents

除去可能な固体触媒を使用したアミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの製造方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条の下で、2018年5月31日に出願された米国仮特許出願第62/678430号の利益を主張するものである。米国仮特許出願第62/678430号は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、縮合反応によりアミノ官能性ポリジオルガノシロキサンを製造するための方法に関する。より具体的には、アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの製造方法は、除去可能な触媒を用いる。
導入
アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンは、ヘアケア用途におけるコンディショナーとして、又は織物用途の柔軟剤として有用である。アミノ基は、ポリジオルガノシロキサンの末端ケイ素原子に結合するか、又はシロキサン鎖の主鎖内にランダムに分布したケイ素原子に結合したペンダント基としてのいずれかであり得る。
発明が解決しようとする課題
カルボン酸触媒縮合反応は、アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンを生成するために使用されてきた。しかしながら、既知のプロセスでは、そのカルボン酸若しくはカルボン酸塩、又はその両方は、その貯蔵寿命にわたってポリオルガノシロキサン中の「リビング触媒」として残存し、安定性に有害な影響を与える可能性がある。
アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンを調製するための方法は、
1)50℃〜160℃の温度で、出発原料を混合及び加熱することであって、出発原料が、
A)シラノール官能性ポリジオルガノシロキサンと、
B)アミノアルキル官能性アルコキシシランと、を含み、
出発原料A)及びB)の量は、アルコキシ基に対してモル過剰のシラノール基が存在するような量である、出発原料を混合及び加熱することと、
2)出発原料D)触媒を準備することにより、反応混合物を形成することと、
3)反応混合物を混合及び加熱して、反応生成物を形成することと、
4)アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの重量に基づいて、残留酸の量を0〜<500ppmに低減することと、を含む。
アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンを調製するための方法は、
1)50℃〜160℃の温度で、出発原料を混合及び加熱することであって、出発原料が、
A)シラノール官能性ポリジオルガノシロキサンと、
B)アミノアルキル官能性アルコキシシランと、
C)全出発原料の合計重量に基づいて、0〜0.5重量%の末端封鎖剤と、を含み、
出発原料A)及びB)の量は、アルコキシ基に対してモル過剰のシラノール基が存在するような量である、出発原料を混合及び加熱することと、その後、
2)出発原料B)の重量に基づいて、0.01重量%〜5重量%の出発原料D)触媒を準備することにより、反応混合物を形成することと、
3)十分な温度で反応混合物を混合及び加熱して、反応生成物を形成することと、
4)残留酸の全て又は一部分を除去することにより、アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの重量に基づいて、反応生成物中の残留酸の量を0〜<500ppmに低減することと、を含む。
工程1)
混合及び加熱は、撹拌式ジャケット付きバッチ反応器又はジャケット付き容器を備えた反応蒸留装置に出発原料を投入するなどの任意の都合のよい手段を用いて実施することができ、ジャケットを通して、蒸気/水又は熱伝達流体を通過させることによって加熱及び冷却することができる。工程1)は、少なくとも50℃、あるいは少なくとも85℃、あるいは少なくとも90℃の温度で実施されてもよい。あるいは、工程1)においての加熱は、50℃〜150℃、あるいは85℃〜150℃、あるいは90℃〜150℃で実施されてもよい。
A)シラノール官能性ポリジオルガノシロキサン
出発原料A)は、シラノール官能性ポリジオルガノシロキサンである。出発原料A)は、単位式(I):(R SiO1/2(R SiO2/2(HORSiO2/2(HOR SiO1/2を含み、式中、各Rは、下に定義されるように、一価炭化水素基及び一価ハロゲン化炭化水素基から独立して選択され、下付き文字は、2≧a≧0、4000≧b≧0、4000≧c≧0、及び2≧d≧0、但し、数量(a+d)=2、数量(c+d)≧2、及び数量4≦(a+b+c+d)≦8000であるような値を有する。
あるいは、4≦(a+b+c+d)≦4000である。あるいは、10≦(a+b+c+d)≦100である。あるいは、下付き文字a〜dは、10〜100cP、あるいは30〜70cPの粘度を有するシラノール官能性ポリジオルガノシロキサンを提供するのに十分な値を有し得る。あるいは、各Rはアルキル及びアリールから選択されてもよい。あるいは、各Rはメチル及びフェニルから選択されてもよい。あるいは、全てのR基の少なくとも80%は、メチルである。あるいは、各Rはメチルである。あるいは、出発原料A)は、式(II):HOR SiO−(R SiO)−SiR OHのα、w−シラノール末端封鎖ポリジオルガノシロキサンを含み得、式中、Rは上記のとおりであり、下付き文字eは、10〜100cP、あるいは30〜70cPの粘度をポリジオルガノシロキサンに提供するのに十分な値を有する。あるいは、下付き文字eの値は、4≦e≦1000であるような値を有する。あるいは、10≦e≦100である。出発原料A)に好適なシラノール官能性ポリジオルガノシロキサンの例としては、A1)30cP〜70cPの粘度を有するシラノール末端封鎖ポリジメチルシロキサン、A2)4〜1000の重合度を有するシラノール末端封鎖ポリジメチルシロキサン、又はA1及びA2)の両方が挙げられる。出発原料A)としての使用に好適なシラノール末端ポリジオルガノシロキサンは、対応するオルガノハロシランの加水分解及び縮合、又は、環状ポリジオルガノシロキサンの平衡化といった、当該技術分野において既知の方法により調製され得る。
出発原料A)の量は、出発原料A)のシラノール基と出発原料B)のSi結合アルコキシ基とのモル比が1:1を超えるのに十分である。理論に束縛されるものではないが、これにより、アミノアルキル官能性アルコキシシランB)によってシラノール基を単に保護するのではなく、鎖延長重合が確実に行われると考えられる。あるいは、出発原料A)のシラノール基と出発原料B)のSi結合アルコキシ基とのモル比は、1.2:1〜2:1の範囲であってもよい。
B)アミノアルキル官能性アルコキシシラン
出発原料B)は、アミノアルキル基及びSiに結合したアルコキシ基を含有する。アミノアルキル基は、式(III):R−(NH−A’)−NH−A−を有してもよく、式中、A及びA’は各々独立して、1〜6個の炭素原子を有し、所望によりエーテル結合を含有する直鎖状又は分枝状アルキレン基であり、下付き文字qは0〜4であり、Rは、水素、アルキル基、又は1〜4個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基である。あるいは、Rは水素でもよく、qは0又は1でもよく、A及びA’(存在する場合)は各々2〜4個の炭素原子を含有する。好適なアミノアルキル基の例としては、−(CHNH、−(CHNH、−(CHNH(CHNH、−CHCH(CH)CHNH(CHNH、−(CHNHCHCHNH(CHNH、−CHCH(CH)CHNH(CHNH、−(CHNH(CHNH、及び−(CHO(CHNHが挙げられる。Siに結合したアルコキシ基は、非反応性置換基又はエーテル結合などの結合を含有し得る。アミノアルキル官能性アルコキシシランは、式(IV):
Figure 0006841974
を有し得、式中、A、A’、R、及び下付き文字qは、上記で定義したとおりであり、R’は、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基又はアルコキシアルキル基、例えば、メチル、エチル、ブチル又はメトキシエチルであり、R及びRは各々独立して、−OR’基又は所望により置換されたアルキル基若しくはアリール基である。あるいは、直鎖状ポリジオルガノシロキサンの調製のために、R基はメチルなどのアルキル基であってもよく、R基は、メトキシ又はエトキシなどの式−OR’を有してもよい。出発原料B)に好適なアミノアルキル官能性アルコキシシランの例としては、B1)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、B2)3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、B3)アミノエチル−アミノイソブチルメチルジメトキシシラン、B4)アミノエチル−アミノイソブチルメチルジエトキシシラン、B5)3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、B6)3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、B7)3−(2−アミノエチルアミノ)プロピル−ジメトキシメチルシラン、B8)3−(2−アミノエチルアミノ)プロピル−ジエトキシメチルシラン、B9)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、B10)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、及びB11)B1)〜B10)のうちの2つ以上の組み合わせ、が挙げられる。一実施形態では、アミノアルキル官能性アルコキシシランは、B5)3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン又はB6)3−アミノプロピルジメチルメトキシシランなどのモノアルコキシシランを含み、アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンは、そこからアミノ官能性末端保護を有する。あるいは、出発原料は、別個の末端封鎖剤を含んでもよい。
C)末端封鎖剤
出発原料C)は、本明細書に記載の方法で出発原料に所望により添加され得る末端封鎖剤である。末端封鎖剤は、例えば、アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンがペンダントアミノ官能基を有する場合、及び/又はトリヒドロカルビルシリル末端(例えば、トリメチルシリル末端などのトリアルキルシリル末端)アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンを、本方法により製造する場合、出発原料A)のシラノール基の一部を保護するために使用され得る。末端封鎖剤は、シラノール基と反応し、トリオルガノシリル官能基が出発原料A)のシラノール基と反応しない末端封鎖トリオルガノシリル単位を生成することができる。好適な末端封鎖剤は、C1)モノアルコキシシラン、C2)シラザン、又はC3)C1)及びC2)の両方によって例示される。
モノアルコキシシランは、式(V):R SiORを有してもよく、式中、各Rは独立して、シラノール官能基と反応しない一価有機基であり、各Rは1〜6個の炭素原子を有する一価炭化水素基である。あるいは、Rは、1〜6個の炭素原子、あるいは1〜4個の炭素原子、あるいは1〜2個の炭素原子を有するアルキル基であってもよく、あるいはRはメチルであってもよい。各Rは、アルキル、アルケニル、及びアリール基から選択される一価炭化水素基であってもよい。あるいは、各Rは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、2〜6個の炭素原子を有するアルケニル基、又はフェニル基であってもよい。あるいは、各Rは、1〜6個の炭素原子、あるいは1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であってもよく、あるいは各Rはメチルであってもよい。出発原料C1)のモノアルコキシシランの例としては、C4)トリメチルメトキシシラン及びC5)トリメチルエトキシシランが挙げられる。
好適なシラザンは、式(VI):(R Si)NHを有してもよく、式中、各Rは一価炭化水素基及び一価ハロゲン化炭化水素基(本明細書ではRについて記載)から独立して選択され、各Rは、Rについて記載される独立して選択される1〜6個の炭素原子を有する一価炭化水素基である。各Rは、アルキル基、アルケニル基、又はハロゲン化アルキル基であってもよい。Rに好適なアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル及びブチルが挙げられる。好適なアルケニル基としては、ビニル及びアリルが挙げられる。好適なハロゲン化アルキル基としては、トリフルオロプロピルが挙げられる。出発原料C2)に好適なシラザンの例としては、C6)ヘキサメチルジシラザン、C7)sym−テトラメチルジビニルジシラザン、及びC8)[(CFCHCH)(CHSi]NHが挙げられる。
末端封鎖剤は所望によるものであり、正確な量は、形成されるアミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの所望のDPなどの様々な要因に応じて異なる。しかしながら、末端封鎖剤が、本方法の工程1)において使用される全出発原料の合計重量に基づいて、最大5重量%、あるいは0.1重量%〜5重量%の量で添加されてもよい。存在する場合、出発原料C)の全て又は一部分が、工程1)において添加されてもよい。あるいは、出発原料C)の第1の部分が工程1)において添加されてもよく、出発原料C)の第2の部分が工程4)の前に方法に追加される追加の工程で添加されてもよい。この追加の工程は、工程2)の後に実施されてもよい。
工程2)
工程2)は、手動又は計量機器使用などの都合のよい手段を用いて実行できる。工程2)は、工程1)について上述した温度で実施されてもよい。工程2)は、プレ触媒が1つ以上の他の出発原料又は副生成物と反応して、D)触媒を形成することを可能にする条件下でプレ触媒を添加することによって実施され得る。
プレ触媒は、周囲条件(例えば、RT及び101kPa)で固体であり、かつ反応条件(例えば、本明細書に記載される方法の工程3)において使用される温度及び圧力)で融解可能である酸であってもよく、工程4)において選択される条件で除去できる(例えば、冷却時に凝固可能)。例えば、プレ触媒は、D1)カルボン酸であってもよい。カルボン酸プレ触媒は、1〜7のpKa値を有し得る。カルボン酸は、101kPaで40℃〜170℃の融解温度を有し得る。カルボン酸は、芳香族カルボン酸であってもよい。好適なカルボン酸としては、D2)安息香酸、D3)クエン酸、D4)マレイン酸、D5)ミリスチン酸、D6)サリチル酸、並びにD7)D2)、D3)、D4)、D5)、及びD6)のうちの2つ以上の組み合わせが挙げられる。あるいは、カルボン酸は、D2)安息香酸、D3)クエン酸、D5)ミリスチン酸、D6)サリチル酸、並びにD2)、D3)、D5)及びD6)のうちの2つ以上の組み合わせからなる群から選択されてもよい。あるいは、カルボン酸は安息香酸を含んでもよい。本明細書に記載の方法の工程2)において添加されるカルボン酸の量は、本方法で使用される全出発原料の合計重量に基づいて、0.01重量%〜5重量%である。理論に束縛されるものではないが、カルボン酸プレ触媒が本明細書に記載される方法で使用されるとき、このプレ触媒は、融解され、B)アミノアルキル官能性アルコキシシランと反応して、カルボン酸塩を形成し、出発原料を反応させてアミノ官能性ポリジオルガノシロキサンを形成するためのD)触媒として作用すると考えられる。
あるいは、プレ触媒は、D8)酸無水物を含んでもよい。理論に束縛されるものではないが、酸無水物がプレ触媒として使用されるとき、酸無水物は、水と反応してカルボン酸を形成し、その後、出発原料B)と反応してカルボン酸塩を形成し、その後触媒として作用すると考えられる。理論に束縛されるものではないが、酸無水物は水と反応してカルボン酸を形成することで、酸無水物が出発原料B)のアミン官能基と反応してあまり反応性のないアミドを形成するのを回避できると考えられる。酸無水物は、周囲条件(例えば、RT及び101kPa)で固体であってもよい。酸無水物は、9)無水マレイン酸、D10)無水コハク酸、又はD11)D9)及びD10)の両方であってもよい。酸無水物を、任意の都合のよい手段によって(酸無水物をカルボン酸に変換するために)水と反応させることができる。例えば、酸無水物を水と組み合わせた後、得られた組み合わせを方法において(例えば、工程2において)出発原料に添加してもよい。あるいは、出発原料A)が酸無水物と反応するのに十分な水(副生成物として)を含む場合、本明細書に記載の方法で、酸無水物を出発原料A)と組み合わせた後、出発原料B)を添加してもよい。あるいは、酸無水物が本方法で使用される場合、方法は、工程3)の前又は工程3)の間に水を添加すること、を更に含んでもよい。
あるいは、プレ触媒は、D1)カルボン酸及びD8)酸無水物の両方を含んでもよい。例えば、本方法でD1)上記のカルボン酸を最初に用いることにより、反応を開始し、その後(水が副生成物として形成された後)、D8)酸無水物を反応混合物に添加して(例えば、工程3の間に)副生成物の水と反応させてもよい。当業者であれば、酸無水物とアミンとを十分な水を含まずに組み合わせると、あまり反応性のないアミドが形成される可能性があることを理解しているため、この状況は本方法を実施する際に回避できる。
本発明者らは、驚くべきことに、これまで開示されたプロセスにより製造されたアミノ官能性ポリジオルガノシロキサンは十分な酸含有量を含むため、アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンが一部の用途に対して不十分な安定性を有することを見出した。少量、すなわち500ppm程度以上の残留酸であっても、アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの特性に悪影響を与える可能性があると考えられる。残留酸とは、上記のように、カルボン酸、存在する場合は酸無水物、及びカルボン酸塩を指す。
理論に束縛されるものではないが、残留酸が増えると、安定性が不十分になる一因となるため、本方法において残留酸を十分に除去することで、特定の予期しない利点がもたらされると考えられる。理論に束縛されるものではないが、残留酸含有量が<500ppmであると、残留酸が>500ppmであるアミノ官能性ポリジオルガノシロキサンよりも安定なアミノ官能性ポリジオルガノシロキサンが生成され、残留酸含有量が<300ppmであると、D4などの環状ポリジオルガノシロキサンが<0.1%であるアミノ官能性ポリジオルガノシロキサン(45℃で6か月のエージング後)が生成されると考えられる。
例えば、本明細書の実施例では、本発明者らは、驚くべきことに、反応生成物から、残留酸含有量が<500ppmになるように残留酸を除去することにより、アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの安定性を向上させることができることを見出した。安定性は、粘度、分子量、又は重合度が経時的に安定したまま(大幅な変化なし)であること、例えば25℃〜45℃で1〜6ヶ月間のエージング(本明細書の参照例における試験方法に従って測定される)により測定できる。理論に束縛されるものではないが、アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの重量に基づいて、残留酸含有量を<300ppmに低減することにより、アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの重量に基づいて、<0.1重量%の、D4及び/又はD5などの環状ポリジオルガノシロキサンを含有する生成物の更なる利点が得られると考えられる。この方法では、工程4)後の残留酸含有量は、妥当な時間(例えば、0〜24時間)で反応混合物から十分な量の残留酸が沈殿する実際のプロセス条件(温度及び圧力など)でのアミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの重量に基づいて、<500ppm、あるいは<300ppmである。
出発原料D)の全て又は一部分を、工程2)において添加してもよい。あるいは、出発原料D)の第1の部分を工程2)において添加してもよく、出発原料D)の第2の部分を、後の追加の工程で添加してもよい。後の追加の工程は、工程3)の前に追加される。後の追加の工程は、工程2)の後、及び工程3)の前であってもよい。理論に束縛されるものではないが、本明細書に記載される方法は、無溶媒であるという利点を提供し得る。出発原料A)、B)、及びD)、及び所望によりC)は、水中での乳化なしで、又は溶媒の存在なしで、未希釈で組み合わせることができる。
工程3)は、カルボン酸を融解させるのに十分な条件で実施される。工程3)は、少なくとも1時間、あるいは少なくとも2時間、少なくとも90℃の温度で反応混合物を加熱することなどの任意の都合のよい手段によって実施することができる。工程3)は、少なくとも1時間、あるいは少なくとも2時間、101kPaから<100mmHgの圧力まで減圧すること、を含み得る。あるいは、工程3)は、100℃〜150℃、あるいは90℃〜120℃の温度で、0〜<100mmHgの圧力で1〜10時間、あるいは2〜8時間、あるいは2〜4時間、反応混合物を加熱することにより実施してもよい。カルボン酸は、水に可溶性であってもよく、これは工程3)中に反応副生成物として生成されてもよく、触媒作用を促進し得る。あるいは、酸無水物が使用される場合、酸無水物は、反応副生成物として生成された水と反応し得る。
本明細書に記載される方法の工程4)は、上記のように、アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの重量に基づいて、反応生成物中の残留酸の量を0〜<500ppm、あるいは0〜<300ppmに低減するのに十分な任意の都合のよい手段によって実施することができる。工程4)は、工程3)において生成された反応生成物を冷却して残留酸を沈殿させること、を含んでもよい。工程4)は、工程3)における反応温度より低い任意の温度まで冷却すること、を含んでもよい。あるいは、工程4)は、反応生成物を0℃〜25℃、あるいは0℃〜4℃、あるいは4℃〜25℃まで冷却することによって実施されてもよい。工程4)は、濾過、遠心分離、又はその両方を更に含んでもよい。
上記の方法で使用される出発原料は、8〜30個の炭素原子を有する脂肪族アルコール、エーテルアルコール、及びヒドロキシ末端ポリエーテルなどの有機アルコールを含まなくてもよい。「有機アルコールを含まない」とは、出発原料が有機アルコールを含有しないこと、又は含有する有機アルコールの量がGCにより検出不可能であることを意味する。理論に束縛されるものではないが、有機アルコールの存在は、上記の方法により製造されたアミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの濁り(例えば、参照例における技術によって測定される透過率の低下)に寄与し得ると考えられる。
アミノ官能性ポリジオルガノシロキサン
本明細書に記載されるように製造されるアミノ官能性ポリジオルガノシロキサンは、単位式(VII):(R SiO1/2(R SiO2/2(RSiO2/2(R SiO1/2を含み、式中、R並びに下付き文字a、b、c、及びdは上記のとおりであり、1分子当たり少なくとも1つのRは、式(VIII):
Figure 0006841974
の基であり、式中、R、R、R、A、A’、下付き文字qは上記のとおりである。
あるいは、全てのR基の80%〜100%は、式(VIII)を有する。理論に束縛されるものではないが、末端封鎖剤C)が使用されない場合、R基の全て又は実質的に全ては式(VIII)を有する。あるいは、R基のうちの1つ以上は、末端封鎖剤が使用される場合、末端封鎖剤に由来する式を有してもよい。例えば、式(V)のモノアルコキシシランが末端封鎖剤として使用される場合、R基の一部は、式R SiO−[式中、Rは上記のとおりである]を有し得る。また、式(VI)のシラザンが末端封鎖剤として使用される場合、Rの一部は式R SiO−[式中、R及びRは上記のとおりである]を有し得る。
本明細書に記載されるように製造されたアミノ官能性ポリジオルガノシロキサンは、以下の参照例に記載される技術によって測定されるように、少なくとも95%、あるいは99%〜100%の透過率を有し得る。本明細書に記載されるように製造されたアミノ官能性ポリジオルガノシロキサンは、0〜<0.1%の環状ポリジオルガノシロキサン含有量を有し得る。本明細書に記載されるように製造されたアミノ官能性ポリジオルガノシロキサンは、以下の参照例の技術によって測定されるように、アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの粘度が0〜12%変化することからわかるように、RTで1〜6ヶ月間エージングした後に安定であり得る。
本明細書に記載されるように製造されたアミノ官能性ポリジオルガノシロキサンは、有機溶媒溶液中、又は水溶液若しくは懸濁液中で使用することができる。アミノ官能性ポリシロキサンを含有する組成物は、界面活性剤、増粘剤、レオロジー調整添加剤、香料、ワックス、皮膚軟化剤、洗浄剤、潤滑油、電解質、殺生物剤、及び化粧品材料などの追加成分を含有することができる。
アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンは、形成された後に反応によって化学修飾され得る。このような修飾は、例えば、織物処理剤の調製において既知である。これを、例えば、ラクトン、特に、ε−カプロラクトン又はγ−ブチロラクトンなどの3〜8個の環炭素原子を有するω−ヒドロキシカルボン酸のラクトンと反応させて、米国特許第5,824,814号に記載の条件下で、式−N−C(O)−(CH−OH[式中、下付き文字xは2〜7である]のヒドロキシアミド基を有するポリマーを形成することができる。アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンをエポキシドと反応させて、β−ヒドロキシアミン基を含有するポリマーを形成したり、例えば、米国特許第5,352,817号に記載されているようにエチレンオキシドと反応させて、−NH−CHCHOH基を形成したり、グリシドールと反応させて、−NH−CH(CHOH)基を形成することができる。あるいは、アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンを、Michael型付加でアクリレート又は他の活性化C=C結合と、例えば、ヒドロキシエチルアクリレートと反応させて、−NH−CH−CH−COO−COH基を形成することができる。アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンは、米国特許第5,164,522号に記載されているように、硫酸ジメチルなどのアルキル化剤との反応によって四級化され得る。
ここで、本発明のいくつかの実施形態を、以下の実施例において詳細に説明する。これらの実施例では、以下の出発原料を使用する:A1)粘度70cPのシラノール末端封鎖PDMS、A2)粘度30cPのシラノール末端封鎖PDMS、B2)3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、B3)アミノエチル−アミノイソブチルメチルジメトキシシラン、B5)3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、C6)HMDZ、及びC4)トリメチルメトキシシラン。
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この実施例1では、以下のように、安息香酸を用いて0.1%のNアミノ官能性ポリジメチルシロキサンを合成した。反応器に、以下の出発原料(重量部で示される量を有する)を充填した:A1)70cPの粘度を有するシラノール末端封鎖PDMS(245)、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン(3.5)、及びC6)HMDZ(0.5)。溶液混合物をN掃引下で90℃まで10分間加熱した。10分後、D2)安息香酸(0.9)を添加し、得られた混合物を90℃で2時間撹拌した。この段階では、反応混合物中に白色の安息香酸をまだ目視することができた。次いで、蒸留減圧を<20mmHgの圧力で120分間適用して、経時的な粘度の増加によって示されるように、反応を進めた。この段階では、白色の安息香酸は、反応混合物の目視検査ではっきりと確認できなくなった。反応物をHMDZ(1.3)でクエンチし、90℃で1.5時間撹拌し続けた。得られたサンプルは、HMDZを添加すると徐々に濁った。過剰なHMDZを、90℃及び<20mmHgの圧力で2時間蒸留することにより除去した。サンプルをRTまで冷却すると、微細な残渣がはっきりと確認された。サンプルを3000〜5000rpmで20〜30分間遠心分離にかけ、上澄を慎重にデカントした。得られた透明で無色の流体は、トリメチル末端保護を有するアミノ官能性ポリジメチルシロキサンであった。ポリマーは、2000〜3000cPの粘度、0.1%のアミン含有量、及び水を基準として100%の透過率を有した。トリメチル末端保護を有するアミノ官能性ポリジメチルシロキサン中の安息香酸の量は、イオンクロマトグラフィーにより検出して、<1ppmであった。このアミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、RTでのエージング後2年間安定であった。アンモニア臭は検出されなかった。
この実施例2では、以下のように、ミリスチン酸を用いて0.1%のNアミノ官能性ポリジメチルシロキサンを合成した。反応器に、以下の出発原料(重量部で示される量を有する)を充填した:A1)70cPの粘度を有するシラノール末端封鎖PDMS(245)、B2)3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン(3.5)、及びC6)HMDZ(1)。得られた混合物をN掃引下で90℃まで10分間加熱した。10分後、D5)ミリスチン酸(5)を添加し、得られた混合物を90℃で1時間撹拌し続けた。次いで、蒸留減圧を<20mmHgの圧力で120分間適用して、経時的な粘度の増加によって示されるように反応を進めた。反応物をHMDZ(0.85)でクエンチし、90℃で1.5時間撹拌し続けた。過剰なHMDZを、90℃の温度及び<20mmHgの圧力で2時間蒸留することにより除去した。サンプルをRTまで冷却すると、目視検査によって非常に微細な残渣がはっきりと確認された。サンプルを3000〜5000rpmで20〜30分間遠心分離にかけ、上澄を慎重にデカントした。得られた透明で無色の流体は、トリメチル末端保護を有するアミノ官能性ポリジメチルシロキサンであった。このアミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、8000〜10,000cPの粘度、0.1%のアミン含有量、及び水を基準として100%の透過率を有した。このアミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、RTでのエージング後2年間安定であった。アンモニア臭は検出されなかった。
この実施例3では、以下のように、クエン酸を用いて0.1%のNアミノ官能性ポリジメチルシロキサンを合成した。反応器に、以下の出発原料(重量部で示される量を有する)を充填した:A1)70cPの粘度を有するシラノール末端封鎖PDMS(245)、B2)3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン(3.5)、及びC6)HMDZ(1)。得られた混合物をN掃引下で90℃まで10分間加熱した。10分後、D3)クエン酸(0.6)を添加し、得られた混合物を90℃で1時間撹拌し続けた。次いで、蒸留減圧を90℃の温度及び<20mmHgの圧力で30分間適用した後、反応温度を更に30分間100℃まで上昇させた。次いで、追加のクエン酸(1.1)を反応混合物に添加し、温度100℃及び<20mmHgの圧力で4時間蒸留を継続した。反応物をHMDZ(2)でクエンチし、90℃で1.5時間撹拌し続けた。過剰なHMDZを、90℃の温度及び<20mmHgの圧力で2時間蒸留することにより除去した。サンプルをRTまで冷却すると、非常に微細な残渣がはっきりと確認された。サンプルを3000〜5000rpmで20〜30分間遠心分離にかけ、上澄を慎重にデカントした。得られた透明で無色の流体は、トリメチル末端保護を有するアミノ官能性ポリジメチルシロキサンであった。このアミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、2,500〜4,000cPの粘度、0.1%のアミン含有量、及び水を基準として100%の透過率を有した。このアミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、RTでのエージング後15ヶ月間安定であった。アンモニア臭は検出されなかった。
この実施例4では、以下のように、無水マレイン酸を用いて0.1%のNアミノ官能性ポリジメチルシロキサンを合成した。反応器に、以下の出発原料(重量部で示される量を有する)を充填した:A1)70cPの粘度を有するシラノール末端封鎖PDMS(245)、及びB2)3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン(3.5)。得られた混合物をN掃引下で90℃まで10分間加熱した。10分後、D9)無水マレイン酸(1.8g)を添加し、得られた混合物を90℃で2時間撹拌し続けた。次いで、蒸留減圧を90℃の温度及び<20mmHgの圧力で1時間適用した。脱イオン水(5.1)及び追加の無水マレイン酸(0.7)を添加し、減圧を更に2時間適用した。C6)HMDZ(1.5)を添加して、90℃で1.5時間反応をクエンチした。サンプルをRTまで冷却すると、沈殿がはっきりと確認された。サンプルを3000〜5000rpmで20〜30分間遠心分離にかけ、上澄を慎重にデカントした。得られた流体は、トリメチル末端保護を有するアミノ官能性ポリジメチルシロキサンであった。このアミノ官能性ポリジメチルシロキサンの粘度は4,000〜7,500cPであり、アミン含有量は0.1%であった。
この実施例5では、以下のように、無水コハク酸を用いて0.1%のNアミノ官能性ポリジメチルシロキサンを合成した。反応器に、以下の出発原料(重量部で示される量を有する)を充填した:A1)70cPの粘度を有するシラノール末端封鎖PDMS(245)、及びB2)3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン(3.5)。得られた混合物をN掃引下で90℃まで10分間加熱した。10分後、D10)無水コハク酸(2)を添加し、得られた混合物を90℃で2時間撹拌し続けた。次いで、蒸留減圧を90℃及び<20mmHgの圧力で140分間適用して、経時的な粘度の増加によって示されるように、反応を進めた。反応物をC6)HMDZ(1.6)でクエンチし、90℃で1.5時間撹拌し続けた。過剰なHMDZを、90℃及び<20mmHgの圧力で2時間蒸留することにより除去した。サンプルをRTまで冷却すると、沈殿がはっきりと確認された。サンプルを3000〜5000rpmで20〜30分間遠心分離にかけ、上澄を慎重にデカントした。得られた透明で無色の流体は、トリメチル末端保護を有するアミノ官能性ポリジメチルシロキサンであった。このアミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、6,000〜7,500cPの粘度、0.1%のアミン含有量、及び水を基準として100%の透過率を有した。このアミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、RTでのエージング後15ヶ月間安定であった。アンモニア臭は検出されなかった。
この実施例6では、以下のように、安息香酸を用いて0.8%のNジアミノ官能性ポリジメチルシロキサンを合成した。反応器に、以下の出発原料(重量部で示される量を有する)を充填した:A2)30cPの粘度を有するシラノール末端封鎖PDMS(92)、B3)アミノエチル−アミノイソブチルメチルジメトキシシラン(3.9)、及びC6)ヘキサメチルジシラザン(1)。得られた混合物をN掃引下で90℃まで10分間加熱した。10分後、D2)安息香酸(0.5)を添加し、得られた混合物を90℃で2時間撹拌し続けた。次いで、蒸留減圧を<20mmHgの圧力で120分間適用した。反応物をHMDZ(0.3)でクエンチし、90℃で1時間加熱撹拌し続けた。次いで、反応混合物をRTまで冷却し、得られた混合物を濾過した。得られた透明でわずかに黄色の流体は、トリメチル末端保護を有するジ−アミノ官能性ポリジメチルシロキサンであった。このジ−アミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、2000〜3000cPの粘度、0.8%のアミン含有量、及び水を基準として99%の透過率を有した。このジ−アミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、室温で3ヶ月間エージングした後、安定であった。
この実施例7では、以下のように、安息香酸を用いて0.8%のNジアミノ官能性ポリジメチルシロキサンを合成した。反応器に、以下の出発原料(重量部で示される量を有する)を充填した:A2)30cPの粘度を有するシラノール末端封鎖PDMS(229)、B3)アミノエチル−アミノイソブチルメチルジメトキシシラン(16.4)、及びC6)ヘキサメチルジシラザン(3)。得られた混合物をN掃引下で90℃まで10分間加熱した。10分後、D2)安息香酸(1)を添加し、得られた混合物を90℃で2時間撹拌し続けた。次いで、蒸留減圧を<20mmHgの圧力で240分間適用した。反応物をHMDZ(0.09)でクエンチし、90℃で30分間混合した後、RTまで冷却し、得られた流体を濾過した。得られた透明でわずかに黄色の流体は、トリメチル末端保護を有するジ−アミノ官能性ポリジメチルシロキサンであった。このジ−アミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、1500〜3000cPの粘度、0.8%のアミン含有量、及び<300ppmの安息香酸含有量であった。このジ−アミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、RTで6ヶ月間エージングした後、安定であった。この実施例を3回繰り返した。結果は、以下の表において実施例7a、7b、及び7cとして列挙される。
この実施例8では、以下のように、安息香酸を用いて0.8%のNジアミノ官能性ポリジメチルシロキサンを合成した。反応器に、以下の出発原料(重量部で示される量を有する)を充填した:A2)30cPの粘度を有するシラノール末端封鎖PDMS(343)、B3)アミノエチル−アミノイソブチルメチルジメトキシシラン(24.7)、及びC6)ヘキサメチルジシラザン(4.5)。得られた混合物をN掃引下で90℃まで10分間加熱した。10分後、D2)安息香酸(1.5)を添加し、得られた混合物を90℃で2時間撹拌し続けた。次いで、蒸留減圧を<20mmHgの圧力で300分間適用した。次いで、反応混合物をRTまで冷却し、生成物を濾過した。得られた透明でわずかに黄色の流体は、トリメチル末端保護を有するジ−アミノ官能性ポリジメチルシロキサンであった。このジ−アミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、1000〜2000cPの粘度、0.8%のアミン含有量、及び<300ppmの安息香酸含有量であった。このジ−アミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、RTで6ヶ月間エージングした後、安定であった。この実施例を2回繰り返した。結果は、以下の表において実施例8a及び実施例8bとして列挙される。
この実施例9では、以下のように、サリチル酸を用いてモノアミン官能性ポリジメチルシロキサンを合成した。反応器に、以下の出発原料(重量部で示される量を有する)を充填した:A1)70cPの粘度を有するシラノール末端封鎖PDMS(245)、A3)アミノプロピル−メチルジエトキシシラン(3.4)。得られた透明な混合物をN掃引下で90℃まで10分間加熱した。10分後、D6)サリチル酸(1.3)を白色固体として添加し、濁った溶液混合物を90℃で2時間撹拌し続けた。次いで、蒸留減圧を<20mmHgの圧力で120分間適用し、温度を100℃に上昇させた。反応物をC6)HMDZ(2)でクエンチし、100℃で70分間混合した後、RTまで冷却し、得られた流体を濾過した。
この実施例10では、以下のように、マレイン酸を用いてモノアミン官能性ポリジメチルシロキサンを合成した。反応器に、以下の出発原料(重量部で示される量を有する)を充填した:A1)70cPの粘度を有するシラノール末端封鎖PDMS(246)、B2)アミノプロピル−メチルジエトキシシラン(3.5)、及びC6)HMDZ(2)。得られた透明な混合物をN掃引下で90℃まで10分間加熱した。10分後、D9)マレイン酸(2.1)を白色固体として添加し、得られた濁った混合物を90℃で2時間撹拌し続けた。次いで、蒸留減圧を<20mmHgの圧力で90分間適用した。反応物を追加のHMDZ(1.5)でクエンチし、90℃で60分間混合した後、RTまで冷却し、得られた生成物を濾過した。
この実施例11では、以下のように、安息香酸を用いて0.1%のNアミノ官能性ポリジメチルシロキサンを合成した。反応器に、以下の出発原料(重量部で示される量を有する)を充填した:A1)70cPの粘度を有するシラノール末端封鎖PDMS(245)、B2)3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン(3.5)、及びC6)(0.5)。得られた混合物をN掃引下で90℃まで10分間加熱した。10分後、D2)安息香酸(0.9)を添加し、得られた混合物を90℃で2時間撹拌し続けた。この段階では、反応器内で白色の安息香酸をまだ目視することができた。次いで、蒸留減圧を<20mmHgの圧力で135分間適用して、経時的な粘度の増加によって示されるように、反応を進めた。この段階では、白色の安息香酸は、はっきりと確認できなくなった。反応物を追加のHMDZ(1.3)でクエンチし、90℃で1.5時間撹拌し続けた。サンプルは、HMDZを添加すると徐々に濁った。過剰なHMDZを、90℃及び<20mmHgの圧力で2時間蒸留することにより除去した。サンプルをRTまで冷却すると、微細な残渣がはっきりと確認された。サンプルを7000rpmで15〜20分間遠心分離にかけ、上澄を慎重にデカントした。得られた透明で無色の流体は、トリメチル末端保護を有するアミノ官能性ポリジメチルシロキサンであった。このアミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、2000〜3000cPの粘度、0.1%のアミン含有量、及び水を基準として100%の透過率を有した。このアミノ官能性ポリジメチルシロキサン中の安息香酸の量は、イオンクロマトグラフィーにより検出して、<1ppmであった。このアミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、RTでのエージング後2年間安定であった。アンモニア臭は検出されなかった。
この実施例12では、以下のように、安息香酸を用いて0.1%のNアミノ官能性ポリジメチルシロキサンを合成した。反応器に、以下の出発原料(重量部で示される量を有する)を充填した:A1)70cPの粘度を有するシラノール末端封鎖PDMS(245)、B2)3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン(3.5)、及びC6)HMDZ(0.5)。得られた混合物をN掃引下で90℃まで10分間加熱した。10分後、D2)安息香酸(0.9)を添加し、得られた混合物を90℃で2時間撹拌し続けた。この段階では、反応器内で白色の安息香酸をまだ目視することができた。次いで、蒸留減圧を<20mmHgの圧力で150分間適用して、経時的な粘度の増加によって示されるように、反応を進めた。この段階では、白色の安息香酸は、はっきりと確認できなくなった。反応物を追加のHMDZ(1.3)でクエンチし、90℃で1.5時間撹拌し続けた。サンプルは、HMDZを添加すると徐々に濁った。過剰なHMDZを、90℃の温度及び<20mmHgの圧力で2時間蒸留することにより除去した。サンプルをRTまで冷却すると、微細な残渣がはっきりと確認された。サンプルを7000rpmで15〜20分間遠心分離にかけ、上澄を慎重にデカントした。得られた透明で無色の流体は、トリメチル末端保護を有するアミノ官能性ポリジメチルシロキサンであった。このアミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、2000〜3000cPの粘度、0.1%のアミン含有量、及び水を基準として100%の透過率を有した。このアミノ官能性ポリジメチルシロキサン中の残留安息香酸の量は、イオンクロマトグラフィーにより検出して、<1ppmであった。このアミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、RTでのエージング後2年間安定であった。アンモニア臭は検出されなかった。
この実施例13では、以下のように、安息香酸を用いて0.8%のNジアミノ官能性ポリジメチルシロキサンを合成した。反応器に、以下の出発原料(重量部で示される量を有する)を充填した:A2)30cPの粘度を有するシラノール末端封鎖PDMS(343)、B3)アミノエチル−アミノイソブチルメチルジメトキシシラン(24.7)、及びC6)HMDZ(4.5)。得られた混合物をN掃引下で90℃まで10分間加熱した。10分後、D2)安息香酸(1.50g)を添加し、得られた混合物を90℃で2時間撹拌し続けた。次いで、蒸留減圧を<20mmHgの圧力で180分間適用した。得られた混合物をRTまで冷却し、濾過した。得られた透明でわずかに黄色の流体は、トリメチル末端保護を有するジ−アミノ官能性ポリジメチルシロキサンであった。このジ−アミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、8000〜10,000cPの粘度、0.8%のアミン含有量、及び<300ppmの残留安息香酸含有量であった。このジ−アミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、室温で6ヶ月間エージングした後、安定であった。
この実施例14では、以下のように、安息香酸を用いて0.1%のNアミノ官能性ポリジメチルシロキサンコポリマーを合成した。反応器に、以下の出発原料(重量部で示される量を有する)を充填した:A1)70cPの粘度を有するシラノール末端封鎖PDMS(123)、B2)3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン(1.7)、及びC6)HMDZ(0.3)。得られた混合物をN掃引下で90℃まで10分間加熱した。10分後、D2)安息香酸(0.6)を添加し、得られた混合物を90℃で2時間撹拌し続けた。この段階では、反応器内で白色の安息香酸をまだ目視することができた。次いで、蒸留減圧を<20mmHgの圧力で120分間適用して、経時的な粘度の増加によって示されるように、反応を進めた。この段階では、白色の安息香酸は、はっきりと確認できなくなった。反応物を追加のHMDZ(0.5)でクエンチし、90℃で1時間撹拌し続けた。サンプルをRTまで冷却すると、微細な残渣がはっきりと確認された。サンプルを濾過し、残留安息香酸を除去した。得られた透明で無色の流体は、トリメチル末端保護を有するアミノ官能性ポリジメチルシロキサンであった。このアミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、6,000〜7,500cPの粘度、0.1%のアミン含有量、及び水を基準として100%の透過率を有した。このアミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、RTでのエージング後2ヶ月間安定であった。アンモニア臭は検出されなかった。
この実施例15では、以下のように、安息香酸を用いて0.1%のNアミノ官能性ポリジメチルシロキサンを合成した。反応器に、以下の出発原料(重量部で示される量を有する)を充填した:A1)70cPの粘度を有するシラノール末端封鎖PDMS(122.5g)、B2)3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン(1.7)、及びC6)HMDZ(0.5)。得られた混合物をN掃引下で90℃まで10分間加熱した。10分後、D2)安息香酸(0.6)を添加し、得られた混合物を90℃で2時間撹拌し続けた。この段階では、反応器内で白色の安息香酸をまだ目視することができた。次いで、蒸留減圧を<20mmHgの圧力で120分間適用して、経時的な粘度の増加によって示されるように、反応を進めた。この段階では、白色の安息香酸は、はっきりと確認できなくなった。反応物を追加のHMDZ(0.5)でクエンチし、90℃で1時間撹拌し続けた。サンプルをRTまで冷却すると、微細な残渣がはっきりと確認された。サンプルを濾過し、残留安息香酸を除去した。得られた透明で無色の流体は、トリメチル末端保護を有するアミノ官能性ポリジメチルシロキサンであった。このアミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、2000〜3000cPの粘度、0.1%のアミン含有量、及び水を基準として100%の透過率を有した。このアミノ官能性ポリジメチルシロキサンは、RTでのエージング後2ヶ月間安定であった。アンモニア臭は検出されなかった。
上記のように調製されたアミノプロピル官能性ポリジメチルシロキサンの安定性を、参照例に記載のとおりに評価した。安定性は粘度と周期的な含有量を参照する。以下の表2に示すように、サンプルをRTで2年間エージングした後、最小の粘度変動(viscosity drift)が観察された。アミノプロピル官能性ポリジメチルシロキサンの周期的な含有量は、以下の表3に示すように、RTで2年間エージングした後、<0.1%であった。
Figure 0006841974
Figure 0006841974
反応を触媒するために使用される安息香酸の量は、3000ppm〜6000ppmであった。以下の表4の結果は、濾過後に上述したように生成されたアミノ官能性ポリジメチルシロキサン中の残留酸の濃度を示す。
Figure 0006841974
参照例−試験方法
上記の実施例で調製したアミノ官能性ポリジメチルシロキサンの粘度を、Brookfield DV−III Ultra(CPE−52スピンドル)を用いてRTで測定した。結果をcP単位で報告した。
上記の実施例で調製したアミノ官能性ポリジメチルシロキサンのアミン含有量を、アミン滴定によりRTで測定した。
上記実施例で調製したアミノ官能性ポリジメチルシロキサンの透過率を、Spectronic 21:Milton Royを用いて、水を基準にして測定した。
アンモニア臭を、Hydrion(登録商標)紙ストリップを用いて試験した。サンプルをエージングした後、試験を実施した。
THF中で分析されたポリスチレン標準に基づいて、従来のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて、Mnを測定した。サンプルをTHF(5mLの溶媒中のサンプル30mg)中で分析し、無水酢酸で保護し、0.45マイクロメートルのPTFEシリンジで濾過し、ポリスチレン標準に対して分析した。クロマトグラフィー装置は、真空脱気装置を具備したWaters 2695 Separations Module、Waters 2410示差屈折計、及びガードカラムが前に設置された2つ(300mm×7.5mm)のPolymer Laboratories Mixed Cカラム(分子量分離範囲:200〜3,000,000)であった。
1.0mL/分で流れるようにプログラムされた認定グレードのTHFを用いて分離を行い、注入量を100マイクロリットルに設定し、カラム及び検出器を35℃まで加熱した。データ収集は25分間行い、処理は、Atlas/Cirrusソフトウェアを用いて行った。イオンクロマトグラフィーを用いて酸分析を行った。10mLの塩化メチレンで2gのサンプルを処理し、室温で1時間振盪することにより、10mLの脱イオン水で抽出することによって、サンプルを調製した。抽出混合物を、遠心分離して相分離を補助し、0.45μmのナイロンシリンジフィルタを通して水相を濾過し、濾過した水相を脱イオン水で100倍に希釈し、手で振盪して分散させ、導電率検出によるイオンクロマトグラフィーによって分析した。アニオン分析を、2mm×250mmのAS11カラム、25マイクロリットルのサンプルループ、及び導電率検出器を備えたイオンクロマトグラフで実施した。等張の25mM KOHを、溶離剤とした。流量=0.35mL/分、オーブン=30℃、サプレッサー=ASRS 300リサイクルモード、電流=50mA、DX−500。
サンプルの濾過を以下のように行った。サンプルを、35〜40psiで窒素を用いて室温で20ミクロンのナイロン濾過膜を通して濾過し、0.5〜1.0インチのCelite濾過補助剤によって補助した。受容容器を窒素パージした。
産業上の利用可能性
本明細書に記載の方法によって調製したアミノ官能性ポリジオルガノシロキサンは、ヘアケア及び織物処理用途において有用である。理論に束縛されるものではないが、本明細書に記載される方法を使用することで、出発原料の添加順序が異なり、残留酸含有量が<500ppmに低下しない従来の方法で製造されたアミノ官能性ポリジオルガノシロキサンと比較して、アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンに1つ以上の利点:i)経時的な黄変の減少、ii)経時的なアミン臭気の減少、iii)経時的な粘度変動の減少、iv)経時的な環状シロキサン(D4及び/又はD5など)の生成の減少、及びv)高い透過率(例えば、上記参照例に従って測定した場合、95%〜100%、あるいは99%〜100%)などがもたらされると考えられる。
用語の定義及び用法
本出願で使用される略語は、表Xに記載される意味を有する。
Figure 0006841974
全ての量、比、及びパーセンテージは、明細書の文脈により別途記載のない限り、重量によるものである。組成物中の、又は方法で使用される全出発原料の量は、合計で100重量%である。発明の概要及び要約書は、参照により本明細書に組み込まれる。冠詞「a」、「an」、及び「the」は、それぞれ明細書の文脈によって特に指示されない限り、1つ以上を指す。範囲の開示は、その範囲自体及び範囲内に包含される任意のもの、並びに端点を含む。例えば、1〜12という範囲の開示には、端点を含む1〜12という範囲だけでなく、1、2、3、4、6、10、及び12を個別に、並びにその範囲内に包含される、任意の他の数も含まれる。更に、例えば、1〜12という範囲の開示には、例えば1〜3、2〜6、10〜12、及び2〜6の部分集合、並びにその範囲内に包含される任意の他の部分集合も含まれる。同様に、マーカッシュ群の開示は、その群全体を含み、そこに包含される任意の個別の要素及び下位群も含む。例えば、マーカッシュ群「水素原子、アルキル基、アルケニル基又はアリール基」の開示には、その要素である個々のアルキル、下位群である水素、アルキル、アリール、下位群である水素及びアルキル、並びに任意の他の個々の要素及びその中に包含される下位群を包含する。
「アルキル」は、分枝状又は非分枝状の飽和一価炭化水素基を意味する。アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル(n−プロピル及び/又はイソプロピルを含む)、ブチル(イソブチル、n−ブチル、tert−ブチル、及び/又はsec−ブチルを含む)、ペンチル(イソ−ペンチル、ネオペンチル、及び/又はtert−ペンチルを含む);ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル及びデシル、並びに6個以上の炭素原子を有する分枝状飽和一価炭化水素基が挙げられる。アルキル基は、少なくとも1個の炭素原子を有する。あるいは、アルキル基は、1〜12個の炭素原子、あるいは1〜10個の炭素原子、あるいは1〜6個の炭素原子、あるいは1〜4個の炭素原子、あるいは1〜2個の炭素原子、あるいは1個の炭素原子を有してもよい。
「アラルキル」及び「アルカリール」は、それぞれ、ペンダント及び/若しくは末端アリール基を有するアルキル基、又はペンダントアルキル基を有するアリール基を指す。例示的なアラルキル基としては、ベンジル、トリル、キシリル、フェニルエチル、フェニルプロピル及びフェニルブチルが挙げられる。アラルキル基は、少なくとも7個の炭素原子を有する。単環式アラルキル基は7〜12個の炭素原子、あるいは7〜9個の炭素原子、あるいは7〜8個の炭素原子を有してもよい。多環式アラルキル基は、7〜17個の炭素原子、あるいは7〜14個の炭素原子、あるいは9〜10個の炭素原子を有していてよい。
「アルケニル」は、二重結合を有する、分枝状又は非分枝状一価炭化水素基を意味する。アルケニル基としては、ビニル、アリル、及びヘキセニルが挙げられる。アルケニル基は少なくとも2個の炭素原子を有する。あるいは、アルケニル基は、2〜12個の炭素原子、あるいは2〜10個の炭素原子、あるいは2〜6個の炭素原子、あるいは2〜4個の炭素原子、あるいは2個の炭素原子を有してもよい。
「アルキニル」は、三重結合を有する、分枝状又は非分枝状一価炭化水素基を意味する。アルキニル基としては、エチニル及びプロピニルが挙げられる。アルキニル基は、少なくとも2個の炭素原子を有する。あるいは、アルキニル基は、2〜12個の炭素原子、あるいは2〜10個の炭素原子、あるいは2〜6個の炭素原子、あるいは2〜4個の炭素原子、あるいは2個の炭素原子を有してもよい。
「アリール」とは、環炭素原子からの水素原子の除去により、アレーンから誘導された炭化水素基を意味する。アリールは、フェニル及びナフチルによって例示されるが、これらに限定されない。アリール基は、少なくとも5個の炭素原子を有する。単環式アリール基は、5〜9個の炭素原子、あるいは6〜7個の炭素原子、あるいは6個の炭素原子を有してもよい。多環式アリール基は、10〜17個の炭素原子、あるいは10〜14個の炭素原子、あるいは12〜14個の炭素原子を有してもよい。
「炭素環」及び「炭素環式」は、炭化水素環を指す。炭素環は、単環式でも多環式でもよく、例えば、2環式又は2個を超える環を有するものでもよい。2環式炭素環は、縮合環、橋かけ環又はスピロ多環式環でもよい。炭素環は、少なくとも3個の炭素原子を有する。単環式炭素環は、3〜9個の炭素原子、あるいは4〜7個の炭素原子、あるいは5〜6個の炭素原子を有してもよい。多環式炭素環は、7〜17個の炭素原子、あるいは7〜14個の炭素原子、あるいは9〜10個の炭素原子を有してもよい。炭素環は、飽和(例えば、シクロペンタン又はシクロヘキサン)、部分不飽和(例えば、シクロペンテン又はシクロヘキセン)、又は完全不飽和(例えば、シクロペンタジエン又はシクロヘプタトリエン)であってもよい。
「シクロアルキル」は、炭素環を含む飽和炭化水素基を指す。シクロアルキル基は、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びメチルシクロヘキシルによって例示される。シクロアルキル基は、少なくとも3個の炭素原子を有する。単環式シクロアルキル基は、3〜9個の炭素原子、あるいは4〜7個の炭素原子、あるいは5〜6個の炭素原子を有してもよい。多環式シクロアルキル基は、7〜17個の炭素原子、あるいは7〜14個の炭素原子、あるいは9〜10個の炭素原子を有してもよい。
「二価炭化水素基」は、水素原子及び炭素原子からなる二価の基を意味する。「二価炭化水素基」としては、エチレン、プロピレン(イソプロピレン及びn−プロピレンを含む)及びブチレン(n−ブチレン、t−ブチレン及びイソブチレンを含む)、及びペンチレン、ヘキシレン、へプチレン、オクチレン、並びにこれらの分枝状及び直鎖状異性体などのアルキレン基;フェニレン、例えばオルトフェニレンなどのアリーレン基;並びに
Figure 0006841974
などのアルカラルキレン基が挙げられる。あるいは、各二価炭化水素基は、エチレン、プロピレン、ブチレン又はヘキシレンであり得る。あるいは、各二価炭化水素基は、エチレン又はプロピレンであり得る。
「ハロゲン化炭化水素基」は、炭素原子に結合した1つ以上の水素原子が式としてハロゲン原子で置換されている炭化水素を意味する。一価ハロゲン化炭化水素基としては、ハロアルキル基、ハロゲン化炭素環式基及びハロアルケニル基が挙げられる。ハロアルキル基としては、フッ素化アルキル基、例えば、トリフルオロメチル(CF)、フルオロメチル、トリフルオロエチル、2−フルオロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、4,4,4−トリフルオロブチル、4,4,4,3,3−ペンタフルオロブチル、5,5,5,4,4,3,3−ヘプタフルオロペンチル、6,6,6,5,5,4,4,3,3−ノナフルオロヘキシル、8,8,8,7,7−ペンタフルオロオクチル、2,2−ジフルオロシクロプロピル、2,3−ジフルオロシクロブチル、3,4−ジフルオロシクロヘキシル、及び3,4−ジフルオロ−5−メチルシクロヘプチル、並びに塩素化アルキル基、例えば、クロロメチル、3−クロロプロピル、2,2−ジクロロシクロプロピル、2,3−ジクロロシクロペンチルが挙げられる。ハロアルケニル基としては、クロロアリル基が挙げられる。
「一価炭化水素基」は、水素原子及び炭素原子からなる一価の基を意味する。一価炭化水素基としては、上記のアルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、及び上記のシクロアルキル基などの炭素環式基が挙げられる。
用語「含む(comprise)」又はその派生語、例えば「含むこと(comprising)」又は「含む(comprises)」は、本明細書において、それらの最も広い意味で、「含むこと(including)」、「含む(include)」、「から本質的になる(consist(ing)essentially of)」、及び「からなる(consist(ing)of)」)という見解を意味し、包含するように使用されている。実例を列記する「例えば(for example)」「例えば(e.g.,)」、「例えば(such as)」及び「が挙げられる(including)」の使用は、列記されている例のみに限定しない。したがって、「例えば(for example)」又は「例えば(such as)」は、「例えば、それらに限定されないが(for example,but not limited to)」又は「例えば、それらに限定されないが(such as,but not limited to)」を意味し、他の類似した、又は同等の例を包含する。
一般的に、本明細書で使用されている、ある範囲の値におけるハイフン「−」又はダッシュ「−」は、「まで(to)」又は「から(through)」であり、「>」は「〜を上回る(above)」又は「超(greater-than)」であり、「≧」は「少なくとも(at least)」又は「以上(greater-than or equal to)」であり、「<」は「〜を下回る(below)」又は「未満(less-than)」であり、「≦」は「多くとも(at most)」又は「以下(less-than or equal to)」である。
前述の特許出願、特許、及び/又は特許公開のそれぞれは、個別の基準で、特に1つ以上の非限定的な実施形態における参照により明示的にその全体を本明細書に組み込む。
添付の特許請求の範囲は、詳細な説明に記載されている表現、及び特定の化合物、組成物又は方法に限定されず、これらは、添付の特許請求の範囲内にある特定の実施形態の間で変化し得ることが、理解されるべきである。本明細書で様々な実施形態の具体的な特徴又は態様の記述が依拠している任意のマーカッシュ群に関して、異なる、特殊な及び/又は不測の結果が、全ての他のマーカッシュ群の要素から独立して、それぞれのマーカッシュ群の各要素から得られる場合がある。マーカッシュ群の各要素は、個々に、及び、又は組み合わされて依拠とされ得、添付の特許請求の範囲内で、特定の実施形態を十分に裏付けることができる。
本発明の実施形態
1.アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンを調製するための方法は、
1)50℃〜160℃の温度で、出発原料を混合及び加熱することであって、出発原料が、
A)シラノール官能性ポリジオルガノシロキサンと、
B)アミノアルキル官能性アルコキシシランと、
C)全出発原料の合計重量に基づいて、0〜0.5重量%の、トリオルガノシリル基を有する末端封鎖剤と、を含み、
出発原料A)及びB)の量は、アルコキシ基に対してモル過剰のシラノール基が存在するような量である、出発原料を混合及び加熱することと、その後、
2)出発原料B)の重量に基づいて、0.01重量%〜5重量%の出発原料D)固体カルボン酸を準備することにより、反応混合物を形成することと、
3)反応生成物を形成する条件下で、反応混合物を混合及び加熱することと、
4)残留酸の全て又は一部分を除去することにより、アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの重量に基づいて、残留酸の量を0〜<500ppmに低減することと、を含む。
2.アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンを調製するための方法は、
1)50℃〜160℃の温度で、出発原料を混合及び加熱することであって、出発原料が、
A)シラノール官能性ポリジオルガノシロキサンと、
B)アミノアルキル官能性アルコキシシランと、
C)全出発原料の合計重量に基づいて、0〜0.5重量%の、トリオルガノシリル基を有する末端封鎖剤と、を含み、
出発原料A)及びB)の量は、アルコキシ基に対してモル過剰のシラノール基が存在するような量である、出発原料を混合及び加熱することと、その後、
2)出発原料B)の重量に基づいて、0.01重量%〜5重量%の出発原料D)酸無水物を準備することにより、反応混合物を形成することであって、但し、E)酸無水物に加えて水が存在する、形成することと、
3)反応生成物を形成する条件下で、反応混合物を混合及び加熱することと、
4)残留酸の全て又は一部分を除去することにより、アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの重量に基づいて、残留酸の量を0〜<500ppmに低減することと、を含む。
3.水が出発原料として添加される、実施形態2に記載の方法。
4.水が出発原料A)中に副生成物として存在する、実施形態2に記載の方法。
5.アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンを調製するための方法は、
I)50℃〜160℃の温度で、出発原料を混合及び加熱することであって、出発原料が、
A)シラノール官能性ポリジオルガノシロキサンと、
D)酸無水物と、
E)水と、を含む、出発原料を混合及び加熱することと、その後
II)出発原料B)アミノアルキル官能性アルコキシシランを添加することであって、
出発原料A)及びB)の量は、アルコキシ基に対してモル過剰のシラノール基が存在するような量である、添加することと、
所望により、全出発原料の合計重量に基づいて、0〜0.5重量%の、出発原料C)トリオルガノシリル基を有する末端封鎖剤を添加することにより、
反応混合物を形成することと、
3)反応生成物を形成する条件下で、反応混合物を混合及び加熱することと、
4)残留酸の全て又は一部分を除去することにより、アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの重量に基づいて、残留酸の量を0〜<500ppmに低減することと、を含む。
6.アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンを調製するための方法は、
1)50℃〜160℃の温度で、出発原料を混合及び加熱することであって、出発原料が、
A)シラノール官能性ポリジオルガノシロキサンと、
B)アミノアルキル官能性アルコキシシランと、
C)全出発原料の合計重量に基づいて、0〜0.5重量%の、トリオルガノシリル基を有する末端封鎖剤と、
出発原料B)の重量に基づいて、0.01重量%〜5重量%の出発原料D)固体カルボン酸と、を含み、
出発原料A)及びB)の量は、アルコキシ基に対してモル過剰のシラノール基が存在するような量である、出発原料を混合及び加熱することによって、反応混合物を形成することと、
2)反応生成物及び水を副生成物として生成する条件下で、反応混合物を混合及び加熱することと、その後
3)酸無水物を添加することと、
4)残留酸の全て又は一部分を除去することにより、アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの重量に基づいて、残留酸の量を0〜<500ppmに低減することと、を含む。
7.工程4)において、アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの重量に基づいて、残留酸の量を0〜<300ppmに低減する、実施形態1〜6のいずれか1つに記載の方法。
8.出発原料A)が、
A1)30cP〜70cPの粘度を有するシラノール末端封鎖ポリジメチルシロキサン、及び
A2)4〜1000の重合度を有するシラノール末端封鎖ポリジメチルシロキサン、からなる群から選択される、実施形態1〜7のいずれか1つに記載の方法。
9.出発原料B)が、
B1)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
B2)3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、
B3)アミノエチル−アミノイソブチルメチルジメトキシシラン、
B4)アミノエチル−アミノイソブチルメチルジエトキシシラン、
B5)3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、
B6)3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、
B7)3−(2−アミノエチルアミノ)プロピル−ジメトキシメチルシラン、
B8)3−(2−アミノエチルアミノ)プロピル−ジエトキシメチルシラン、
B9)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
B10)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、及び
B11)B1)〜B10)のうちの2つ以上の組み合わせ、からなる群から選択される、実施形態1〜8のいずれか1つに記載の方法。
10.出発原料C)が少なくとも0.1重量%の量で存在し、出発原料C)が、
C1)ヘキサメチルジシラザン、
C2)トリメチルメトキシシラン、
C3)トリメチルエトキシシラン、並びに
C4)C1)、C2)、及びC3)のうちの2つ以上の組み合わせ、からなる群から選択される、実施形態1〜9のいずれか1つに記載の方法。
11.固体カルボン酸が、1〜7のpKa値、及び101kPaで40℃〜170℃の融解温度を有する、実施形態1又は6に記載の方法。
12.カルボン酸が、D2)安息香酸、D3)クエン酸、D4)マレイン酸、D5)ミリスチン酸、D6)サリチル酸、並びにD7)D2)、D3)、D4)、D5)、及びD6)のうちの2つ以上の組み合わせ、からなる群から選択される、実施形態11に記載の方法。
13.カルボン酸が、D2)安息香酸、D3)クエン酸、D5)ミリスチン酸、D6)サリチル酸、並びにD7)D2)、D3)、D5)、及びD6)のうちの2つ以上の組み合わせ、からなる群から選択される、実施形態1、6、10、11、又は12に記載の方法。
14.固体酸無水物が、D7)無水コハク酸、D8)無水マレイン酸、並びにD8)及びD9の両方、からなる群から選択される、実施形態2〜5のいずれか1つに記載の方法。
15.出発原料A)及びB)が、シラノール基とアルコキシ基とのモル比が少なくとも1.1:1であるような量で存在する、実施形態1〜14のいずれか1つに記載の方法。
16.モル比が1.2:1〜2.0:1の範囲である、実施形態15に記載の方法。
17.触媒が安息香酸であり、工程3)が、少なくとも80℃の温度で、<50mmHgの圧力で少なくとも2時間、反応生成物を加熱することによって実施される、実施形態1又は6に記載の方法。
18.工程3)が、90℃〜110℃の温度で、0〜<50mmHgの圧力で2〜8時間、反応生成物を加熱することによって実施される、実施形態1〜17のいずれか1つに記載の方法。
19.工程4)が、反応生成物を冷却することと、その後、反応生成物を濾過及び/又は遠心分離することと、を含む、実施形態1〜18のいずれか1つに記載の方法。
20.反応生成物を0℃〜25℃まで冷却する、実施形態19に記載の方法。

Claims (15)

  1. アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンを調製するための方法であって、
    1)50℃〜160℃の温度で、出発原料を混合及び加熱することであって、前記出発原料が、
    A)シラノール官能性ポリジオルガノシロキサンと、
    B)アミノアルキル官能性アルコキシシランと、

    C)全出発原料の合計重量に基づいて、0〜0.5重量%の、トリオルガノシリル基を有する末端封鎖剤と、を含み、
    出発原料A)及びB)の量が、アルコキシ基に対してモル過剰のシラノール基が存在するような量である、出発原料を混合及び加熱することと、その後、
    2)出発原料B)の重量に基づいて、0.01重量%〜5重量%の出発原料D)固体(20℃〜25℃及び101kPaの条件で)のプレ触媒を準備することであって、前記プレ触媒は、カルボン酸、酸無水物、及び前記カルボン酸及び前記酸無水物の両方の組み合わせからなる群から選択され、前記プレ触媒が1つ以上の他の出発原料又は副生成物と反応することを可能にする条件下で、触媒を形成する、準備することと、これにより、反応混合物を形成することと、
    3)前記反応生成物を形成する条件下で、前記反応混合物を混合及び加熱することと、
    4)前記反応生成物を冷却することを含む技術によって、残留酸の全て又は一部分を除去することにより、前記アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの重量に基づいて、前記残留酸の量を0〜<500ppmに低減することと、を含む、方法。
  2. 工程4)において、前記アミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの重量に基づいて、前記残留酸の量を0〜<300ppmに低減する、請求項1に記載の方法。
  3. 出発原料B)が、
    B1)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
    B2)3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、
    B3)アミノエチル−アミノイソブチルメチルジメトキシシラン、
    B4)アミノエチル−アミノイソブチルメチルジエトキシシラン、
    B5)3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、
    B6)3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、
    B7)3−(2−アミノエチルアミノ)プロピル−ジメトキシメチルシラン、
    B8)3−(2−アミノエチルアミノ)プロピル−ジエトキシメチルシラン、
    B9)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
    B10)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、及び
    B11)B1)〜B10)のうちの2つ以上の組み合わせ、からなる群から選択される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 出発原料C)が少なくとも0.1重量%の量で存在し、出発原料C)が、
    C1)ヘキサメチルジシラザン、
    C2)トリメチルメトキシシラン、
    C3)トリメチルエトキシシラン、並びに
    C4)C1)、C2)、及びC3)のうちの2つ以上の組み合わせ、からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記固体カルボン酸が、1〜7のpKa値、及び101kPaで40℃〜170℃の融解温度を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記カルボン酸が、D2)安息香酸、D3)クエン酸、D4)マレイン酸、D5)ミリスチン酸、D6)サリチル酸、並びにD7)D2)、D3)、D4)、D5)、及びD6)のうちの2つ以上の組み合わせ、からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記プレ触媒が前記酸無水物を含み、前記方法が、前記酸無水物を水と組み合わせること、を更に含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記固体酸無水物が、D)無水コハク酸、D)無水マレイン酸、並びにD8)及びD9の両方、からなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記水がその場で存在する、請求項8又は7に記載の方法。
  10. B)前記アミノアルキル官能性アルコキシシランを添加する前に、水が前記酸無水物に添加される、請求項8又は7に記載の方法。
  11. i)出発原料C)の全て又は一部分が工程1)において添加されるか、ii)出発原料D)の全て又は一部分が工程2)において添加されるか、又はi)及びii)の両方である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. i)出発原料C)の一部分が工程1)において添加されるか、ii)出発原料D)の一部分が工程2)において添加されるか、又はi)及びii)の両方であり;前記方法が、iii)出発原料C)の第2の部分を添加すること、iv)出発原料D)の第2の部分を添加すること、又はiii)及びiv)の両方を、工程4)の前に前記方法に追加される追加の工程において、更に含む、請求項11に記載の方法。
  13. 出発原料C)の全てが工程1)において添加され、出発原料D)の全てが工程2)において添加される、請求項11に記載の方法。
  14. 前記触媒が安息香酸であり、工程3)が、少なくとも80℃の温度で、<50mmHgの圧力で、少なくとも2時間、前記反応生成物を加熱することによって実施されるか、又は工程3)が、90℃〜110℃の温度で、0〜<50mmHgの圧力で、2〜8時間、前記反応生成物を加熱することによって実施される、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 水が出発原料A)中の副生成物として存在し、所望により、出発原料D1)前記カルボン酸が、工程2)において添加され、D8)前記酸無水物が、前記カルボン酸が添加された後、及び水が副生成物として形成された後に添加される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
JP2020517458A 2018-05-31 2019-04-03 除去可能な固体触媒を使用したアミノ官能性ポリジオルガノシロキサンの製造方法 Active JP6841974B2 (ja)

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