JP6840980B2 - 電子機器、表示システム、時刻同期方法、及びプログラム - Google Patents

電子機器、表示システム、時刻同期方法、及びプログラム Download PDF

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本発明は、電子機器、表示システム、時刻同期方法、及びプログラムに関する。
プロジェクタやディスプレイ等の複数の表示装置を組み合わせて大画面を表示する表示システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、このような表示システムにおいて、複数の表示装置間で同じタイミングで所定の映像を表示するための時刻の同期方法としてNTP(Network Time Protocol)と呼ばれるネットワークプロトコルが知られている。また、時刻同期における同期パケットの伝搬遅延時間による影響を低減するために、同期パケットの伝搬遅延時間が平均値から大きく外れるパケットを除去して時刻の同期を行うクライアント装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
例えば、複数の表示装置を組み合わせて大画面を表示する表示システムでは、各表示装置の時刻情報に誤差があると、表示装置間で表示タイミングがずれてしまうという問題がある。
しかし、従来の時刻同期方法では、時刻同期を行うための時刻同期サーバとの通信の往路と復路の遅延時間のばらつきに影響され、時刻同期の精度が落ちる。そのため、例えば、無線LAN(Local Area Network)等、通信の往路と復路の遅延時間に差が発生し易いネットワーク環境では、誤った時刻情報に更新されてしまう場合があり、時刻情報の誤差を所定の範囲内に収めることには困難を伴っていた。なお、このような課題は、表示装置に限られず、他の機器と時刻を同期して所定の処理を実行する様々な電子機器に共通に存在する。
本発明の実施の形態は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、通信の往路と復路の遅延時間に差が発生し易いネットワーク環境でも、時刻同期による時刻の誤差を所定の範囲内に収めることを容易にする電子機器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一実施形態に係る電子機器は、基準となる時刻を管理する時刻管理装置と時刻を同期する電子機器であって、前記時刻管理装置に送信した第1の時刻同期パケットに応じて前記時刻管理装置から送信される第2の時刻同期パケットを受信する同期パケット受信部と、前記第2の時刻同期パケットに含まれる時刻情報に基づいて、前記時刻管理装置が管理する前記基準となる時刻に、前記電子機器が管理する時刻を同期させる時刻同期部と、前記第2の時刻同期パケットに含まれる時刻情報に基づいて、前記第1の時刻同期パケットの送信と前記第2の時刻同期パケットの送信とに要した往復遅延時間を算出する遅延時間算出部と、前記往復遅延時間の最小値である最小遅延時間を記憶する最小遅延時間記憶部と、前記遅延時間算出部で算出された前記往復遅延時間と、前記最小遅延時間記憶部が記憶した前記最小遅延時間との差である遅延誤差を算出する遅延誤差算出部と、前記遅延誤差算出部によって算出された前記遅延誤差が、予め定められた閾値より大きい場合、前記時刻同期部による時刻の同期を中止する時刻同期判断部と、 前記時刻管理装置から受信した、コンテンツ情報および投影エリアの情報および投影開始時刻を含む投影開始要求に基づき、前記コンテンツ情報によって指定されたコンテンツの、前記投影エリアの情報によって指定された表示領域を、前記投影開始時刻によって指定された時刻に投影開始する表示制御部と、を有する。
本発明の実施の形態によれば、通信の往路と復路の遅延時間に差が発生し易いネットワーク環境でも、時刻同期による時刻の誤差を所定の範囲内に収めることを容易にする電子機器を提供することができる。
一実施形態に係る表示システムのシステム構成の一例を示す図である。 一実施形態に係るプロジェクタのハードウェア構成の例を示す図である。 一実施形態に係る表示システムの機能構成の一例を示す図である。 一実施形態に係る表示システムの機能構成の別の一例を示す図である。 一実施形態に係る時刻同期クライアント部の機能構成図である。 一実施形態に係るNTPの概要について説明するための図である。 一実施形態に係る最小遅延時間、及び遅延誤差について説明するための図である。 第1の実施形態に係る時刻同期処理の例を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る時刻同期処理の例を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る時刻同期処理の例を示すフローチャートである。 一実施形態に係るマルチ投影処理の例を示すシーケンス図である。
以下に、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
<システムの構成>
図1は一実施形態に係る表示システムの構成の一例を示す図である。図1に示す表示システム100は、例えば、無線LAN(Local Area Network)や、有線LAN等のネットワーク103によって通信可能に接続された複数のプロジェクタ101−1〜101−3、及び情報端末102を有する。なお、以下の説明の中で、複数のプロジェクタのうち、任意のプロジェクタを示す場合「プロジェクタ101」を用いる。また、複数のプロジェクタ101−1〜101−3の数は一例であり、2台以上の他の数であっても良い。
プロジェクタ101は、複数の表示装置を用いて所定の画像を表示する表示システム100で用いられる表示装置の一例である。表示システム100で用いられる表示装置は、例えば、液晶ディスプレイ等の他の表示装置であっても良い。
また、プロジェクタ101は、他のプロジェクタ101と時刻を同期して所定の処理(表示処理、音声出力処理等)を実行する電子機器の一例である。電子機器は、例えば、他の装置と時刻情報を同期して音声を出力する音声出力装置であっても良いし、他の装置と時刻情報を同期して撮影を行う撮影装置等であっても良い。ここでは、電子機器が、プロジェクタ101であるものとして、以下の説明を行う。
プロジェクタ101は、投影面104に投影画像を投影する画像投影装置である。表示システム100は、例えば図1に示すように、プロジェクタ101−1の投影領域(表示領域)105−1と、プロジェクタ101−2の投影領域105−2との一部が重複するように配置されている。また、プロジェクタ101−2の投影領域105−2と、プロジェクタ101−3の投影領域105−3との一部が重複するように配置されている。また、表示システム100は、3つの投影領域105−1〜105−3を用いて、各投影領域より広い投影領域に、1つ以上の投影画像(動画、又は静止画)106を表示するマルチ投影(マルチプロジェクション)を行うことができる。
また、プロジェクタ101は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の外部記憶装置や、ネットワーク103等を利用して、投影対象となる画像データを取得することができる。
情報端末102は、例えば、PC(Personal Computer)や、タブレット端末等の情報処理装置であり、複数のプロジェクタ101−1〜101−3と、ネットワーク103を介して、画像データや制御情報等の通信を行うことができる。なお、ネットワーク103は、複数のプロジェクタ101−1〜101−3と、情報端末102との間の通信手段の一例である。通信手段は、例えば、UWB(Ultra Wide Band)等の無線PAN(Personal Area Network)によるものであっても良いし、ケーブル等の有線通信によるもの等であっても良い。情報端末102は、複数のプロジェクタ101−1〜101−3を用いて、前述したマルチ投影の制御を行う。
上記の構成において、複数のプロジェクタ101−1〜101−3は、情報端末102からの制御情報に従って、同一のタイミングで各投影領域105−1〜105−3の画像を投影することで、1つの投影画像106を投影する。
各プロジェクタ101は、基準となる時刻を管理する時刻管理サーバの機能を有しており、例えば、情報端末102からの指示に従って、時刻管理サーバ(時刻管理装置)として機能する。また、各プロジェクタ101は、時刻管理サーバと通信を行い、時刻を同期する時刻同期クライアントの機能を有しており、例えば、情報端末102からの指示に従って、時刻同期クライアントとして機能する。
例えば、図1において、プロジェクタ101−1は、時刻管理サーバとして機能しており、プロジェクタ101−2、101−3は、時刻同期クライアントとして、プロジェクタ101−1と時刻を同期しているものとする。
これにより、複数のプロジェクタ101−1〜101−3は、例えば、情報端末102から指示されたスケジュールに従って、同一のタイミングで1つ以上のコンテンツ(動画、静止画等)を、投影面104に投影することができる。
なお、各プロジェクタ101の持つ時計の進み方は個体差があり、時間の経過と共に同一の時刻を保つことができなくなる。そのため、時刻同期クライアントとして機能するプロジェクタ101−2、101−3は、時刻管理サーバとして機能するプロジェクタ101−1に対して、周期的に時刻の同期処理を実行する。
このとき、例えば、ネットワーク経由の時刻同期プロトコルであるNTP(Network Time Protocol)を用いて、時刻の同期を行うことができる。しかし、NTPを用いた時刻の同期処理では、時刻管理サーバと時刻同期クライアントの間で送受信される時刻同期パケットの往復遅延時間を用いて、往路と復路の遅延時間が同じであると仮定して時刻同期クライアントの時刻差を算出する。従って、例えば、無線LAN等において、ネットワーク103の往路の遅延時間と復路の遅延時間との間に差が生じてしまった場合、正確に時刻管理サーバと時刻を同期することができず、各プロジェクタ101の表示タイミングが、ずれてしまう場合がある。
そこで、本実施形態に係るプロジェクタ(電子機器)101は、時刻同期パケットの往復遅延時間の最小値を最適なネットワーク環境の情報として保持する機能を有している。また、時刻同期クライアントとして機能するプロジェクタ101は、時刻同期パケットの往復に要した往復遅延時間と、往復遅延時間の最小値との差である遅延誤差が、予め定められた閾値より大きい場合、時刻の同期処理を中止する。
好ましくは、上記の予め定められた閾値は、プロジェクタ101(又は表示システム100)で許容される時刻の誤差である許容誤差に基づいて定められている。例えば、予め定められた閾値は、許容誤差の2倍の値、又は2倍以下の値に定められている。
これは、NTPでは、時刻同期パケットの往路の遅延時間と復路の遅延時間とが同じであることを仮定して時刻同期を行うため、往復遅延時間と、往復遅延時間の最小値との差の半分が、時刻同期クライアントにおける時刻の誤差の最大値として生じ得るためである。なお、プロジェクタ101で許容される許容誤差の2倍の値は、時刻情報の誤差を所定の範囲内に収めるための閾値の一例である。
上記の構成により、本実施形態によれば、通信の往路と復路の遅延時間に差が発生し易いネットワーク環境でも、時刻の誤差を所定の範囲内に収めることを容易にする電子機器(プロジェクタ101)を提供することができる。
なお、上記の説明では、時刻管理サーバの機能をプロジェクタ101−1が有しているものとして説明を行ったが、時刻管理サーバの機能は情報端末102や、ネットワーク103上の他の情報処理装置が有しているものであっても良い。
<ハードウェア構成>
(プロジェクタのハードウェア構成)
ここでは、本実施形態に係る電子機器の一例であるプロジェクタ101のハードウェア構成について説明する。
図2は、一実施形態に係るプロジェクタのハードウェア構成例を示す図である。プロジェクタ101は、一般的なコンピュータの構成を有しており、例えば、CPU(Central Processing Unit)201、メモリ202、ストレージ部203、ネットワークI/F(Interface)204、外部接続I/F205、RTC(Real Time Clock)206、画像処理部207、音声出力部208、画像投影部209、及び操作部210等を有する。
CPU201は、メモリ202やストレージ部203等からプログラムやデータを読出し、処理を実行することでプロジェクタ101が備える各機能を実現する演算装置である。メモリ202は、例えば、CPU201のワークエリア等として使用されるRAM(Random Access Memory)や、プロジェクタ101の起動プログラム等を格納するROM(Read Only Memory)等を含む記憶デバイスである。
ストレージ部203は、プロジェクタ101のプログラムや、画像データ等を記憶する大容量の記憶手段であり、例えば、SSD(Solid State Drive)や、HDD(Hard Disk Drive)等によって構成される。
ネットワークI/F204は、プロジェクタ101をネットワーク103に接続し、情報端末102や、他のプロジェクタ101等と通信を行うための、例えば、無線LAN、有線LAN等の通信インタフェースである。
外部機器I/F405は、プロジェクタ101に外部機器を接続するためのインタフェースである。外部機器には、例えば、USBメモリ、メモリカード、光学ディスク等の記録媒体や、他のプロジェクタ101等が含まれる。
RTC206は、現在の日付、時刻等を計時する時計機能を提供するデバイスである。
画像処理部207は、投影対象となる画像データに対して、例えば、デコードや、変倍、切り出し等の様々な画像処理を実行する、GPU(Graphics Processing Unit)や、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって構成される。
音声出力部208は、画像データ(例えば、動画データ)に含まれる音声を出力する音声回路や、スピーカ等によって構成される。
画像投影部209は、画像を投影面104に投影するための、光源、表示素子、投影レンズ等によって構成される。操作部210は、利用者の操作を受け付けるための、キーや、タッチパネル等の入力デバイスである。バス211は、上記各構成に接続され、アドレス信号、データ信号、各種制御信号等を伝達する。
(情報端末のハードウェア構成)
情報端末102は、PC等の汎用の情報処理装置であり、一般的なコンピュータの構成を有している。例えば、情報端末102は、図2に示すプロジェクタ101と同様に、CPU、メモリ、ストレージ部、ネットワークI/F、外部接続I/F、RTC等を有している。
<機能構成>
(表示システムの機能構成)
図3は、一の実施形態に係る表示システムの機能構成の一例を示す図である。図3は、図1に示す表示システム100の機能構成の一例を示している。図3において、表示システム100は、3台のプロジェクタ101−1〜101−3と、情報端末102を含む。なお、図3に示すプロジェクタ101の数は一例である。
各プロジェクタ101は、情報端末102等から、時刻管理サーバとして機能することを指示する要求情報を受信すると、時刻管理サーバ部302を有効にして、時刻管理サーバとして機能する。
また、各プロジェクタ101は、情報端末102等から、時刻管理サーバとの時刻の同期を指示する要求情報を受信すると、時刻同期クライアント部301を有効にして、時刻同期クライアントとして機能する。
図3の例では、プロジェクタ101−1は、時刻管理サーバとして機能しており、時刻管理サーバ部302、及び表示制御部303を含む。
時刻管理サーバ部302は、例えば、図2のCPU201で実行されるプログラムによって実現され、プロジェクタ101を、基準となる時刻を管理する時刻管理サーバ(時刻管理装置)として機能させる。例えば、時刻管理サーバ部302は、一般的なNTPサーバの機能を有しており、電子機器(プロジェクタ101−2、101−3)から発信時刻t0を含む時刻同期パケットを受信すると、受信時刻t1、及び返信時刻t2を含む時刻同期パケットを返信する。なお、発信時刻t0、受信時刻t1、及び返信時刻t2については後述する。
表示制御部303は、例えば、図2のCPU201で実行されるプログラムによって実現され、情報端末102からの制御信号に従って、画像処理部207、画像投影部209等を制御して、指示された画像を投影面104に投影(表示)させる。
図3の例では、プロジェクタ101−2、101−3は、時刻同期クライアントとして機能しており、時刻同期クライアント部301、及び表示制御部303を有している。
時刻同期クライアント部301は、例えば、図2のCPU201で実行されるプログラムによって実現され、プロジェクタ101−2、101−3を、時刻管理サーバと時刻を同期する時刻同期クライアントとして機能させる。例えば、プロジェクタ101−2の時刻同期クライアント部301は、時刻同期パケットを時刻管理サーバ部302に送信し、返信された時刻管理パケットに含まれる時刻情報t0、t1、t2を用いて、プロジェクタ101−2の時刻を同期させる。なお、時刻同期クライアント部301の詳細な機能構成については、図5を用いて後述する。
プロジェクタ101−2の時刻同期クライアント部301は、時刻管理サーバ部302と、ネットワーク103を介して通信を行うものであっても良いし、ネットワーク103とは異なる通信経路103aを介して通信を行うものであっても良い。同様に、プロジェクタ101−3の時刻同期クライアント部301は、時刻管理サーバ部302と、ネットワーク103を介して通信を行うものであっても良いし、ネットワーク103とは異なる通信経路103bを介して通信を行うものであっても良い。
なお、ネットワーク103とは異なる通信経路103a、103bには、例えば、ケーブル接続による有線通信や、各種の近距離無線通信等が含まれる。ここでは、時刻同期クライアント部301は、ネットワーク103を介して時刻管理サーバ部302と通信を行うものとして、以下の説明を行う。
情報端末102は、表示管理部304を有する。表示管理部304は、情報端末102のCPUで実行されるプログラム等によって実現され、3台のプロジェクタ101−1〜101−3を用いて、投影面104に1つの投影画像106を表示するマルチ投影の管理、及び制御を行う。
このとき、表示管理部304は、3台のプロジェクタ101−1〜101−3のうちの1台(例えば、プロジェクタ101−1)に対して、時刻管理サーバとして機能することを要求する要求情報を送信する。また、表示管理部304は、3台のプロジェクタ101−1〜101−3のうち、他の2台(例えば、プロジェクタ101−2、101−3)に対して、時刻管理サーバとの時刻の同期を要求する要求情報を送信する。
図4は、一の実施形態に係る表示システムの機能構成の別の一例を示す図である。図4に示すように、時刻管理サーバ部302は、情報端末102に含まれていても良い。この場合、情報端末102が時刻管理サーバとして機能し、3台のプロジェクタ101−1〜101−3は、時刻同期クライアントとして機能する。
さらに、表示システム100は、時刻管理サーバ部302を必ずしも有していなくて良い。この場合、3台のプロジェクタ101−1〜101−3は、時刻同期クライアントとして、ネットワーク103を介して接続される外部のNTPサーバ等に対して、時刻を同期する。
(時刻同期クライアント部の機能構成)
図5は、一実施形態に係る時刻同期クライアント部の機能構成図である。図5において、時刻管理サーバ部302は一般的なNTPサーバとして機能し、時刻同期クライアント部301は、例えば、NTPのプロトコルを利用して時刻管理サーバ部302と時刻の同期を行うものとして、以下の説明を行う。
時刻同期クライアント部301は、同期パケット送信部501、同期パケット受信部502、時刻同期情報算出部503、遅延時間算出部504、最小遅延時間記憶部505、遅延誤差算出部506、時刻同期判断部507、許容誤差記憶部508、時刻同期部509、時刻管理部510、初期化部511、及び動作モード管理部512を含む。
同期パケット送信部501は、時刻の同期を行うための時刻同期パケット(第1の時刻同期パケット)を、時刻管理サーバ部302に送信する。この第1の時刻同期パケットには、同期パケット送信部501が時刻同期パケットを送信した送信時刻t0の情報が含まれる。
同期パケット受信部502は、同期パケット送信部501が送信した時刻同期パケットに応じて、時刻管理サーバ部302から送信される時刻同期パケット(第2の時刻同期パケット)を受信する。なお、時刻管理サーバ部302から送信される第2の時刻同期パケットには、時刻管理サーバ部302が、第1の時刻同期パケットを受信した受信時刻t1、及び第2の時刻同期パケットを返信した返信時刻t2の情報が含まれる。さらに、第2の時刻同期パケットには、時刻同期クライアント部301が第1の時刻同期パケットを送信した送信時刻t0の情報が含まれる。
同期パケット受信部502は、受信した第2の時刻同期パケットに含まれるt0、t1、t2、及び同期パケット受信部502が第2の時刻同期パケットを受信した時刻t3等の情報を、時刻同期情報算出部503及び遅延時間算出部504に通知する。
時刻同期情報算出部503は、同期パケット受信部502から受け付けた時刻情報t0、t1、t2、及びt3を用いて、時刻管理サーバ部302が管理する時刻に、時刻同期クライアント部301の時刻を同期させるための時刻同期情報を算出する。例えば、時刻同期情報算出部503は、時刻管理サーバ部302が管理する基準となる時刻と、時刻同期クライアント部301が管理する時刻との時刻差を算出する。
図6は、一実施形態に係るNTPの概要について説明するための図である。NTPは、時刻同期クライアントが、ネットワークを介して接続された時刻管理サーバと時刻を同期させるためのプロトコルである。
図6の時刻t0において、時刻同期クライアント部301の同期パケット送信部501は、送信時刻t0を含む第1の時刻同期パケット601を、時刻管理サーバ部302に送信する。
なお、図6において、第1の同期パケットを送信したときの時刻同期クライアント部301の時刻をt0、時刻管理サーバ部302の時刻をt0'とする。第1の時刻同期パケット601には、時刻同期クライアント部301側の送信時刻をt0が含まれる。
時刻管理サーバ部302側の時刻t1おいて、時刻管理サーバ部302は第1の時刻同期パケット601を受信する。
また、時刻管理サーバ部302側の時刻t2おいて、時刻管理サーバ部302は、時刻情報t0、t1、及びt2を含む第2の時刻同期パケット602を、時刻同期クライアント部301に送信する。
時刻同期クライアント部301側の時刻t3において、時刻同期クライアント部301側の同期パケット受信部502は、第2の時刻同期パケット602を受信する。
このとき、第1の時刻同期パケットの送信に要した往路の遅延時間をd1、第2の時刻同期パケットの送信に要した復路の遅延時間をd2、時刻同期パケットの往復に要した往復遅延時間をdiとすると、往復遅延時間diは、次の式(1)で表される。
di=d1+d2=(t3−t0)−(t2−t1)…(1)
また、往路の遅延時間d1と復路の遅延時間d2とに差がないと仮定すると、時刻管理サーバ部302側の時刻t0'と、時刻同期クライアント部301側の時刻t0との時刻差ciは、次の式(2)で表される。
ci=t0'−t0=((t1+t2)−(t0+t3))/2
=((t1−t0)+(t2−t3))/2…(2)
時刻同期情報算出部503は、例えば、この時刻管理サーバ部302側の時刻t0'と、時刻同期クライアント部301側の時刻t0との時刻差ciを算出する。
ここで、図5に戻り、時刻同期クライアント部301の機能構成の説明を続ける。
遅延時間算出部504は、同期パケット受信部502から受け付けた時刻情報t0、t1、t2、及びt3と、上記の式(1)とを用いて、往復遅延時間diを算出する。
最小遅延時間記憶部505は、往復遅延時間の最小値である最小遅延時間を、例えば、図2のストレージ部203、又はメモリ202等に記憶する。
好ましくは、最小遅延時間記憶部505は、遅延時間算出部504が算出した往復遅延時間diが、最小遅延時間記憶部505が記憶している最小遅延時間より短い場合、算出された往復遅延時間diを最小遅延時間として記憶する。
遅延誤差算出部506は、遅延時間算出部504が算出した往復遅延時間diと、最小遅延時間記憶部505が記憶している最小遅延時間との差である遅延誤差を算出する。
図7は、一実施形態に係る最小遅延時間、及び遅延誤差について説明するための図である。図7の時刻T1において、最小遅延時間記憶部505には最小遅延時間1が記憶されているものとする。
時刻T2において、遅延時間算出部504によって算出された往復遅延時間711と、最小遅延時間記憶部505に記憶された最小遅延時間(最小遅延時間1)との差を、遅延誤差721とする。時刻T2では、最小遅延時間記憶部505は、遅延時間算出部504が算出した往復遅延時間711が、最小遅延時間記憶部505が記憶している最小遅延時間(最小遅延時間1)より長いので、算出された往復遅延時間711を最小遅延時間として記憶しない。また、遅延誤差算出部506は、遅延時間算出部504によって算出された往復遅延時間711と、最小遅延時間記憶部505に記憶された最小遅延時間(最小遅延時間1)との差を、遅延誤差721として算出する。
時刻T3において、遅延時間算出部504によって算出された往復遅延時間712は、最小遅延時間記憶部505に記憶された最小遅延時間(最小遅延時間1)より時間が短い。この場合、最小遅延時間記憶部505は、遅延時間算出部504によって算出された往復遅延時間712を、新たな最小遅延時間(最小遅延時間2)として記憶する。
時刻T4において、遅延時間算出部504によって算出された往復遅延時間713は、最小遅延時間記憶部505に記憶された最小遅延時間(最小遅延時間2)より時間が長い。この場合、最小遅延時間記憶部505は、遅延時間算出部504によって算出された往復遅延時間713を、最小遅延時間として記憶しない。また、遅延誤差算出部506は、遅延時間算出部504によって算出された往復遅延時間713と、最小遅延時間記憶部505に記憶された最小遅延時間(最小遅延時間2)との差を、遅延誤差722として算出する。
ここで、再び図5に戻り、時刻同期クライアント部301の説明をさらに続ける。
時刻同期判断部507は、遅延誤差算出部506によって算出された遅延誤差が、予め定められた閾値より大きい場合、時刻同期部509による時刻同期処理を中止させる。一方、時刻同期判断部507は、遅延誤差算出部506によって算出された遅延誤差が、予め定められた閾値以下である場合、時刻同期部509に時刻同期処理を実行させる。
例えば、時刻同期判断部507は、表1に示すような判断条件を示す情報を、例えば、図2のストレージ部203、又はメモリ202等に予め記憶しておく。
Figure 0006840980
表1の例では、時刻同期判断部507による判断の条件となる閾値は、時刻同期クライアント部301(又は表示システム100)で許容される時刻の誤差である許容誤差の2倍の値に定められている。これは、NTPにおいて、図6で説明したように、往路の遅延時間d1と復路の遅延時間d2とに差がないと仮定して、時刻同期クライアント部301側の時刻t0との時刻差ciを算出するため、最大で遅延誤差の半分が時刻差ciの誤差として生じる可能性があるためである。
なお、判断の条件となる閾値は、許容誤差の2倍以下の値であれば良く、例えば、誤差やマージン等により、許容誤差は2倍より小さい値が設定されているものであっても良い。
時刻同期部509は、時刻同期情報算出部503によって算出された時刻差ciを用いて、時刻管理サーバ部302の時刻に、時刻同期クライアント部301の時刻を同期する。例えば、時刻同期部509は、時刻管理部510が管理する時刻に、時刻差ciを加算(又は減算)することにより、時刻同期クライアント部301の時刻を補正する。
時刻管理部510は、時刻同期クライアント部301の時刻を、例えば、図2のRTC206や、OSの機能等を利用して管理する。
初期化部511は、例えば、ネットワーク環境が変化した場合等に、必要に応じて最小遅延時間記憶部505が記憶している最小遅延時間を初期化する。
動作モード管理部512は、本実施形態に係る時刻同期方法を実行するか否かを示す動作モードの設定を管理する。例えば、動作モード管理部512は、利用者等によって予め設定された設定情報、又は情報端末102から通知された設定情報等により、動作モードが有効に設定されている場合、時刻同期クライアント部301に、本実施形態に係る時刻同期方法を実行させる。一方、動作モード管理部512は、動作モードが無効に設定されている場合、時刻同期クライアント部301に、本実施形態に係る時刻同期方法を実行させずに、通常のNTPによる時刻同期を実行させる。
上記の構成により、例えば、図3に示すプロジェクタ101−2、101−3の時刻同期クライアント部301は、周期的に時刻管理サーバ部302に時刻同期パケットを送信して、時刻同期処理を実行する。
なお、プロジェクタ101は、本実施形態に係る電子機器の一例である。本実施形態に係る電子機器は、例えば、液晶ディスプレイ等を用いた表示装置、音声出力装置、撮影装置等の様々な機器が含まれる。
<処理の流れ>
続いて、本実施形態に係る時刻同期方法の処理の流れについて説明する。
[第1の実施形態]
図8は、第1の実施形態に係る時刻同期処理の例を示すフローチャートである。図3において、プロジェクタ101−2、102−3に含まれる時刻同期クライアント部301は、例えば、周期的に図8に示す時刻同期処理を実行する。
ステップS801において、時刻同期クライアント部301の同期パケット送信部501は、例えば、プロジェクタ101−1に含まれる時刻管理サーバ部302に、時刻同期パケット(第1の時刻同期パケット)を送信する。この第1の時刻同期パケットには、前述したように、第1の時刻同期パケットを送信した送信時刻t0の情報が含まれる。
ステップS802において、時刻同期クライアント部301の同期パケット受信部502は、ステップS801で送信した第1の時刻同期パケットに応じて、時刻管理サーバ部302から送信される時刻同期パケット(第2の時刻同期パケット)を受信する。この第2の時刻同期パケットには、前述したように、送信時刻t0、受信時刻t1、返信時刻t2等の情報が含まれる。
ステップS803において、時刻同期クライアント部301の時刻同期情報算出部503は、同期パケット受信部502が受信した第2の時刻同期パケットに含まれる時刻情報を用いて、時刻同期情報を算出する。例えば、時刻同期情報算出部503は、前述した式(2)を用いて、時刻管理サーバ部302側の時刻t0'と、時刻同期クライアント部301側の時刻t0との時刻差ciを算出する。
ステップS804において、時刻同期クライアント部301の遅延時間算出部504は、同期パケット受信部502が受信した第2の時刻同期パケットに含まれる時刻情報と、前述した式(1)とを用いて、往復遅延時間diを算出する。
ステップS805において、時刻同期クライアント部301の最小遅延時間記憶部505は、遅延時間算出部504によって算出された往復遅延時間diが、最小遅延時間記憶部505が記憶している最小遅延時間より短いかを判断する。
算出された往復遅延時間diが最小遅延時間より短い場合、最小遅延時間記憶部505は、ステップS806において、算出された往復遅延時間diを、最小遅延時間として記憶する。
一方、算出された往復遅延時間diが最小遅延時間以上の長さである場合、最小遅延時間記憶部505は、最小遅延時間を更新せず、処理をステップS807に移行させる。
ステップS807に移行すると、時刻同期クライアント部301の遅延誤差算出部506は、最小遅延時間記憶部505が記憶している最小遅延時間と、算出された往復遅延時間diとの差である遅延誤差を算出する。
ステップS807において、時刻同期判断部507は、算出した遅延誤差が、予め定められた閾値(例えば、許容誤差の2倍の値)より大きいかを判断する。
算出した遅延誤差が閾値以下である場合、時刻同期判断部507は、ステップS809において、最後に時刻同期を行った時刻を示す最終同期時刻を更新し、ステップS810において、時刻同期部509に時刻の同期処理を実行させる。
一方、算出した遅延誤差が閾値より大きい場合、時刻同期判断部507は、ステップS811において、時刻同期部509による時刻の同期処理を中止させる。
上記の処理により、時刻同期クライアント部301は、表示システム100、又は時刻同期クライアント部301で許容される時刻の誤差である許容誤差の範囲内で時刻の同期を行い、許容誤差の範囲を超えた場合、時刻の同期を中止する。
これにより、本実施形態によれば、通信の往路と復路の遅延時間に差が発生し易いネットワーク環境でも、時刻の誤差を所定の範囲内に収めることを容易にする電子機器(プロジェクタ101−2、101−3)を提供することができる。
なお、図8に示す処理の流れは一例である。例えば、ステップS804に示す処理は、ステップS803に示す処理の前に実行されるものであっても良いし、ステップS803に示す処理と並行して実行されるものであっても良い。
[第2の実施形態]
図8に示す時刻同期処理は、例えば、無線LAN等、時刻同期パケットの往路の遅延時間d1と復路の遅延時間d2とに差がある場合に有効である。一方、接続されている端末が少ない有線LAN等、時刻同期パケットの往路の遅延時間d1と復路の遅延時間d2とに差が少ない場合には、通常のNTPによる時刻同期で十分な場合もある。
第2の実施形態では、動作モードの設定により、利用者が図8に示す時刻同期処理の有効にするか、無効にするかを選択可能にする場合の例について説明する。
図9は、第2の実施形態に係る時刻同期処理の例を示す図である。なお、図9のステップS801〜803、及びステップS804〜S811の処理は、図8に示す第1の実施形態に係る時刻同期処理と同様なので、ここでは、第1の実施形態との相違点を中心に説明を行う。
ステップS901において、時刻同期クライアント部301の動作モード管理部512は、本実施形態に係る時刻同期方法を実行するか否かを示す動作モードの設定が、有効に設定されているかを判断する。
動作モードの設定が有効に設定されている場合、動作モード管理部512は、遅延時間算出部504、最小遅延時間記憶部505、遅延誤差算出部506、及び時刻同期判断部507等に、ステップS804以降の処理を実行させる。
一方、動作モードの設定が無効に設定されている場合、ステップS902において、例えば、最小遅延時間記憶部505に記憶された最小遅延時間等のデータをリセットし、ステップS810において、時刻同期部509に通常の時刻の同期処理を実行させる。
上記の処理により、例えば、ネットワーク103の環境が悪い場合、又はマルチ投影のタイミングに差がある場合等に、利用者は、選択的に本実施形態に係る時刻同期処理を実行させることができるようになる。これにより、ネットワーク103の環境が良い場合、動作モードの設定が無効に設定することにより、図9のステップS804〜S809の処理を省略し、プロジェクタ101の負荷を軽減させることができる。
なお、図9に示す処理は一例である。例えば、ステップS804の処理は、ステップS901の前に実行されるものであっても良いし、ステップS803の前に実行されるものであっても良い。
[第3の実施形態]
時刻同期クライアント部301は、ネットワークの環境が変更された場合、最小遅延時間記憶部505が記憶した最小遅延時間を初期化することが望ましい。これは、ネットワークの環境が変ると、最小遅延時間の値が変るためである。
なお、ネットワークの環境の変更には、例えば、無線LANと有線LANとの間の接続変更、無線LANのアクセスポイントの変更、有線LANの接続先の変更、IPアドレス、プロジェクタ101の電源のオン、オフ等が含まれる。
図10は、第3の実施形態に係る時刻同期処理の例を示すフローチャートである。
ステップS1001において、時刻同期クライアント部301の初期化部511は、ネットワーク環境が変更されているかを判断する。例えば、初期化部511は、プロジェクタ101が新たなネットワークに接続した場合、無線LANで接続しているアクセスポイントが変更された場合、IPアドレスが変更された場合等に、ネットワーク環境が変更されたと判断する。
ネットワーク環境が変更されている場合、初期化部511は、最小遅延時間記憶部505が記憶している最小遅延時間を初期化する(例えば、最小遅延時間の最大値に設定する)。
ステップS1003において、時刻同期クライアント部301は、例えば、図8、又は図9に示した時刻同期処理を実行する。
上記の処理により、時刻同期クライアント部301は、ネットワークの環境が変化した場合、最小遅延時間を初期化して、新たなネットワーク環境に応じた時刻同期処理を開始することができるようになる。
(マルチ投影処理の例)
図11は、一実施形態に係るマルチ投影処理の例を示すシーケンス図である。この処理は、例えば、図1に示すように、複数のプロジェクタ101−1〜101−3を用いて、投影面104に1つの投影画像(動画、又は静止画)106を投影するマルチ投影を行う場合の処理の概要を示している。なお、図11に示す処理の開始時点において、プロジェクタ101−1〜101−3、及び情報端末102は、ネットワーク103を介して接続されており、情報端末102には、プロジェクタ101−1〜101−3の宛先情報(IPアドレス等)が設定されているものとする。
ステップS1101において、ユーザは、情報端末102に対して、マルチ投影を開始されるためのマルチ投影操作を行う。
ステップS1102において、情報端末102の表示管理部304は、ユーザによるマルチ投影操作を受け付けると、例えば、プロジェクタ101−1に、時刻管理サーバとして機能することを要求する時刻管理サーバ起動要求を送信する。
ステップS1103において、プロジェクタ101−1の表示制御部303は、時刻管理サーバ部302を起動させて、時刻管理サーバの機能を有効にする。
ステップS1104において、プロジェクタ101−1の表示制御部303は、時刻管理サーバとしての機能を有効にしたことを示す完了通知を、情報端末102に送信する。
ステップS1105において、情報端末102の表示管理部304は、例えば、プロジェクタ101−2に、時刻管理サーバ(プロジェクタ101−1)との時刻の同期を指示する時刻同期要求を送信する。この時刻同期要求には、時刻管理サーバの宛先情報(例えば、プロジェクタ101−1のIPアドレス、MACアドレス等)が含まれる。
ステップS1106において、プロジェクタ101−2の時刻同期クライアント部301は、時刻管理サーバとして指定されたプロジェクタ101−1に、時刻同期パケット(第1の時刻同期パケット)を送信する。
ステップS1107において、プロジェクタ101−1の時刻管理サーバ部302は、プロジェクタ101−2から時刻同期パケットを受信すると、時刻同期パケット(第2の時刻同期パケット)をプロジェクタ101−2に返信する。
ステップS1108において、プロジェクタ101−2の時刻同期クライアント部301は、例えば、図8のステップS803〜S811に示す時刻同期処理を実行する。
ステップS1109において、プロジェクタ101−2の時刻同期クライアント部301は、時刻同期処理を終えると、時刻同期処理が完了したことを示す完了通知を情報端末102に送信する。
同様に、ステップS1110において、情報端末102の表示管理部304は、例えば、プロジェクタ101−3に、時刻管理サーバ(プロジェクタ101−1)との時刻の同期を指示する時刻同期要求を送信する。
ステップS1111において、プロジェクタ101−3の時刻同期クライアント部301は、時刻管理サーバとして指定されたプロジェクタ101−1に、時刻同期パケット(第1の時刻同期パケット)を送信する。
ステップS1112において、プロジェクタ101−1の時刻管理サーバ部302は、プロジェクタ101−3から時刻同期パケットを受信すると、時刻同期パケット(第2の時刻同期パケット)を、プロジェクタ101−3に返信する。
ステップS1113において、プロジェクタ101−3の時刻同期クライアント部301は、例えば、図8のステップS803〜S811に示す時刻同期処理を実行する。
ステップS1114において、プロジェクタ101−3の時刻同期クライアント部301は、時刻同期処理を終えると、時刻同期処理が完了したことを示す完了通知を情報端末102に送信する。
ステップS1115〜S1117において、情報端末102の表示管理部304は、プロジェクタ101−1〜101−3に、マルチ投影の開始を要求する投影開始要求を送信する。この投影開始要求には、例えば、投影を行うコンテンツ(動画、静止画等)を特定するコンテンツ情報、投影するエリアを指定する投影エリアの情報、及び投影を開始する時刻を示す投影開始時刻の情報等が含まれる。
ステップS1118〜S1120において、プロジェクタ101−1〜101−3の表示制御部303は、投影開始時刻になると、指定されたコンテンツの指定されたエリアの投影を開始する。
上記の処理により、プロジェクタ101−2、101−3は、プロジェクタ101−1と時刻を同期し、同じタイミングで指定されたコンテンツの投影を開始することができるようになる。
また、本実施形態に係るプロジェクタ101−2、101−3は、表示システム100で許容される時刻の誤差である許容誤差の範囲内で時刻の同期を行い、許容誤差の範囲を超えた場合、時刻の同期を行わない。これにより、本実施形態に係る表示システム100は、ネットワークの環境が悪化した場合でも、プロジェクタ101間の表示タイミングに時間差が発生することを低減することができる。
100 表示システム
101 プロジェクタ(電子機器、表示装置、コンピュータ)
101−1 プロジェクタ(時刻管理装置の一例)
101−2、101−3 プロジェクタ(電子機器)
102 情報端末(時刻管理装置の別の一例)
502 同期パケット受信部
504 遅延時間算出部
505 最小遅延時間記憶部
506 遅延誤差算出部
507 時刻同期判断部
509 時刻同期部
511 初期化部
特開2015−167341号公報 特開2009−77207号公報

Claims (9)

  1. 基準となる時刻を管理する時刻管理装置と時刻を同期する電子機器であって、
    前記時刻管理装置に送信した第1の時刻同期パケットに応じて前記時刻管理装置から送信される第2の時刻同期パケットを受信する同期パケット受信部と、
    前記第2の時刻同期パケットに含まれる時刻情報に基づいて、前記時刻管理装置が管理する前記基準となる時刻に、前記電子機器が管理する時刻を同期させる時刻同期部と、
    前記第2の時刻同期パケットに含まれる時刻情報に基づいて、前記第1の時刻同期パケットの送信と前記第2の時刻同期パケットの送信とに要した往復遅延時間を算出する遅延時間算出部と、
    前記往復遅延時間の最小値である最小遅延時間を記憶する最小遅延時間記憶部と、
    前記遅延時間算出部で算出された前記往復遅延時間と、前記最小遅延時間記憶部が記憶した前記最小遅延時間との差である遅延誤差を算出する遅延誤差算出部と、
    前記遅延誤差算出部によって算出された前記遅延誤差が、予め定められた閾値より大きい場合、前記時刻同期部による時刻の同期を中止する時刻同期判断部と、
    前記時刻管理装置から受信した、コンテンツ情報および投影エリアの情報および投影開始時刻を含む投影開始要求に基づき、前記コンテンツ情報によって指定されたコンテンツの、前記投影エリアの情報によって指定された表示領域を、前記投影開始時刻によって指定された時刻に投影開始する表示制御部と、
    を有する電子機器。
  2. 前記予め設定された閾値は、
    前記電子機器で許容される時刻の誤差である許容誤差に基づいて定められていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記予め設定された閾値は、
    前記許容誤差の2倍の値であることを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
  4. 前記最小遅延時間記憶部は、
    前記最小遅延時間記憶部が記憶している前記最小遅延時間より、前記遅延時間算出部によって算出された前記往復遅延時間が短い場合、算出された前記往復遅延時間を前記最小遅延時間として記憶する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子機器。
  5. 前記電子機器は、
    前記時刻管理装置とネットワークを介して接続され、
    前記ネットワークの構成が変更された場合、前記最小遅延時間記憶部が記憶している前記最小遅延時間を初期化する初期化部を有する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電子機器。
  6. 請求項1乃至5に記載の複数の表示装置を含み、
    前記複数の表示装置を用いて、前記表示装置の各々の表示領域より広い一の表示領域に所定の画像を表示させる表示システム。
  7. 前記表示装置は、プロジェクタであることを特徴とする請求項1乃至6に記載の表示システム。
  8. 基準となる時刻を管理する時刻管理装置と時刻を同期する電子機器を、
    前記時刻管理装置に送信した第1の時刻同期パケットに応じて前記時刻管理装置から送信される第2の時刻同期パケットを受信する同期パケット受信部と、
    前記第2の時刻同期パケットに含まれる時刻情報に基づいて、前記時刻管理装置が管理する前記基準となる時刻に、前記電子機器が管理する時刻を同期させる時刻同期部と、
    前記第2の時刻同期パケットに含まれる時刻情報に基づいて、前記第1の時刻同期パケットの送信と前記第2の時刻同期パケットの送信とに要した往復遅延時間を算出する遅延時間算出部と、
    前記往復遅延時間の最小値である最小遅延時間を記憶する最小遅延時間記憶部と、
    前記遅延時間算出部で算出された前記往復遅延時間と、前記最小遅延時間記憶部が記憶した前記最小遅延時間との差である遅延誤差を算出する遅延誤差算出部と、
    前記遅延誤差算出部によって算出された前記遅延誤差が、予め定められた閾値より大きい場合、前記時刻同期部による時刻の同期を中止する時刻同期判断部と、
    前記時刻管理装置から受信した、コンテンツ情報および投影エリアの情報および投影開始時刻を含む投影開始要求に基づき、前記コンテンツ情報によって指定されたコンテンツの、前記投影エリアの情報によって指定された表示領域を、前記投影開始時刻によって指定された時刻に投影開始する表示制御部と、
    して機能させるためのプログラム。
  9. 基準となる時刻を管理する時刻管理装置と時刻を同期するコンピュータによる時刻同期方法であって、
    前記コンピュータが、
    前記時刻管理装置に送信した第1の時刻同期パケットに応じて前記時刻管理装置から送信される第2の時刻同期パケットを受信するステップと、
    前記第2の時刻同期パケットに含まれる時刻情報に基づいて、前記第1の時刻同期パケットの送信と前記第2の時刻同期パケットの送信とに要した往復遅延時間を算出するステップと、
    前記算出された往復遅延時間と、前記往復遅延時間の最小値である最小遅延時間との差である遅延誤差を算出するステップと、
    前記算出された遅延誤差が、予め定められた閾値以下である場合、前記第2の時刻同期パケットに含まれる時刻情報に基づいて、前記時刻管理装置が管理する前記基準となる時刻に、前記コンピュータが管理する時刻を同期させるステップと、
    前記算出された遅延誤差が、予め定められた閾値より大きい場合、前記第2の時刻同期パケットに含まれる時刻情報に基づく時刻の同期を中止するステップと、
    前記時刻管理装置から受信した、コンテンツ情報および投影エリアの情報および投影開始時刻を含む投影開始要求に基づき、前記コンテンツ情報によって指定されたコンテンツの、前記投影エリアの情報によって指定された表示領域を、前記投影開始時刻によって指定された時刻に開始するステップと、
    を含む時刻同期方法。
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