JP6836353B2 - 電気機器用ラック - Google Patents

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本発明は、複数の電気機器を設置することが可能なラックに関する。
電気機器用ラックとして、複数の電気機器を設置することが可能なものは、従来から多く存在する(例えば、特許文献1参照)。ラックに設置された複数の電気機器は、落下防止のためにラックに固定されることが好ましい。一般的には、電気機器は、ラックの支柱に固定具(例えば、金属製の固定ネジでのネジ留め)により固定される。
特開2015−133345号公報
しかしながら、従来の電気機器用ラックでは、ネジ留めに用いられた固定ネジ等の固定具は、固定箇所において、頭部等の一部が露出した状態で放置されていた。このため、固定ネジが腐食し易い環境下にラックが設置された場合、後にラックから電気機器を取り外そうとしたときに、腐食が原因となって固定ネジを緩めることが困難になるという問題があった。
そこで本発明の目的は、固定ネジ等の固定具の腐食を防止することが可能な電気機器用ラックを提供することである。
本発明に係る電気機器用ラックは、ラック部と、カバーと、取付け機構と、を備える。ラック部は、電気機器が設置されるものであり、当該電気機器が固定具で固定される。カバーは、電気機器の固定状態において固定具のうちのラック部の外面に露出する露出部分を覆い隠すものであり、当該露出部分を覆い隠すカバー正面と、当該カバー正面の背面側に設けられた取付け面と、を有する。取付け機構は、カバーをラック部に着脱可能に取り付ける機構であって、ラック部の外面の一部である被取付け面と、カバーの取付け面と、に設けられている。具体的には、取付け機構は、係合部材と、当該係合部材との係合が可能な係合受け部と、から構成されている。係合部材は、突起と、当接部材と、弾性部材と、を有する。突起は、ロッドと、当該ロッドの一端に設けられた頭部と、を含む。当接部材には、ロッドが挿入される当接孔が設けられており、当接孔は、ロッドの軸方向における当接部材の移動を可能にする一方で突起の頭部は通ることのできない孔である。弾性部材は、当接部材を頭部の方へ付勢する。係合受け部は、頭部を通すが当接部材は通さない第1孔部と、頭部及び当接部材の何れをも通さない第2孔部と、を有する。そして、第1孔部と第2孔部とは、これらの間をロッドがカバーのスライドに応じて相対的に移動することが可能となる様に、繋がっている。
上記電気機器用ラックによれば、固定具の腐食を促す物質(メッキ液等)が飛散する環境下に当該ラックが設置された場合であっても、ラック部の外面からの固定具の露出部分がカバーで覆われることにより、腐食を促す物質から固定具が保護される。
本発明によれば、固定具の腐食を防止することが可能となる。
本発明の実施形態に係る電源システムを正面側から見て示した斜視図である。 (A)(B)電源システムが備える電源装置を正面側及び背面側のそれぞれから見て示した斜視図である。 電源システムの分解斜視図である。 電気機器用ラックが備えるカバーの一部を背面側から見て示した斜視図である。 電気機器用ラックが備える取付け機構を背面側から見て示した斜視図である。 (A)(B)取付け機構を構成する係合部材の縦断面図及び分解図、及び(C)図6(A)に示されるVIC−VIC線に沿う断面図である。 (A)(B)取付け機構を構成する係合受け部と係合部材の各部との大きさの関係を示した正面図である。 カバーの取付け過程の第1段階における取付け機構の状態を示した断面図である。 (A)(B)カバーの取付け過程の第2段階における取付け機構の状態を示した断面図及び斜視図である。 (A)(B)カバーの取付け過程の第3段階における取付け機構の状態を示した断面図及び斜視図を示した図である。 カバーの取付け過程の第4段階における取付け機構の状態を示した断面図である。 電気機器用ラックが備える取付け機構の他の例を示した断面図である。
図1は、本発明の実施形態に係る電源システムを正面側から見て示した斜視図である。図1に示される様に、電源システムは、6つの電源装置1(特許請求の範囲に記載の「電気機器」に相当)と、これらが設置される電気機器用ラック2と、を備える。尚、電気機器用ラック2は、6つに限定されない複数の電源装置1の設置が可能なものであってもよい。
図2(A)及び(B)は、電源装置1を正面側及び背面側のそれぞれから見て示した斜視図である。図2(A)及び(B)に示される様に、電源装置1の各々は、箱型形状を呈した筐体11と、筐体11内に構築された電源回路(不図示)と、を備える。電源回路は、平滑回路やコンバータ回路等、冷却を要する電子部品(スイッチング素子等)が組み込まれた回路を含んでいる。
電源回路の冷却を可能にするべく、筐体11の前壁11A(正面側の壁)には吸気口11aが設けられ(図2(A)参照)、筐体11の後壁11B(背面側の壁)には排気口11bが設けられている(図2(B)参照)。そして、ファン等の送風機(不図示)の駆動により、冷却風が、吸気口11aから筐体11内へ流れ込み、筐体11内を通って排気口11bから排出される。よって、吸気口11a及び排気口11bは、電気機器用ラック2で塞がれずに、開放された状態で維持されることが好ましい。
電源システムでは、6つの電源装置1は、一例として、メッキ処理装置用の電源として利用される。メッキ処理を行う環境下では、メッキ液が飛散し易い。このため、腐食し易い金属製のネジ等の部品は、飛散するメッキ液の付着から保護されることが好ましい。
図1に示される様に、電気機器用ラック2は、ラック部21と、2つのカバー22と、を備える。ラック部21は、電源装置1が設置される設置棚211を、高さ方向Dtにおいて6枚設けて構成されている。具体的には、ラック部21は、設置棚211の全てを、2本の前支柱212Aと2本の後支柱212Bとを含む4本の支柱で保持して構成されている。そして、2本の前支柱212Aのそれぞれに、2つのカバー22が着脱可能に取り付けられている。尚、ラック部21の構成は、これに限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、ラック部21は、6枚に限定されない複数の設置棚211で構成されていてもよい。
上述の通り、電源装置1の各々において、吸気口11a及び排気口11bは、塞がれずに開放された状態で維持されることが好ましい。よって、ラック部21は、電源装置1を冷却する冷却風の吸入側及び排出側(ラック部21の正面側及び背面側)が開放されていることが好ましい。
図3は、電気機器用ラック2の分解斜視図であり、ラック部21から2つのカバー22が取り外された状態を示している。図3に示される様に、設置棚211の各々に設置される電源装置1は、固定機構によりラック部21に固定される。具体的には、固定機構は、電源装置1に取り付けられた左右2つのL字状の金具121と、4つの金属製の固定ネジ122(特許請求の範囲に記載の「固定具」に相当)と、から構成されている。本実施形態では、図2(A)及び(B)に示される様に、電源装置1の左右の側壁11Cのそれぞれに金具121が取り付けられている。又、金具121の各々には、固定ネジ122の軸部が挿通又は螺合される貫通孔123が2つ設けられている。
電源装置1の左右の側壁11Cのそれぞれにおいて、金具121は、前壁11Aに近い位置に配されている。具体的には、金具121は、設置棚211に電源装置1が設置されたとき、前後に2本ずつ配された4本の支柱のうちの前側を支える2本の前支柱212Aのそれぞれの前面(ラック部21の正面側を向いた面)に対向する様に(図3参照)、筐体11に対して取り付けられている。そして、左右2つの金具121のそれぞれに設けられている貫通孔123を通じて、固定ネジ122が2本の前支柱212Aに捻じ込まれ、これにより、電源装置1がラック部21に固定される(図3参照)。
尚、固定機構の構成は、上記構成に限定されるものではなく、ピンやクリップ等の固定具を用いて実現可能な種々の構成に変更されてもよい。
ラック部21に電源装置1を固定した状態のままでは、固定ネジ122の頭部が、ラック部21の正面に露出することになる。固定ネジ122が露出した状態のまま、メッキ処理等を行う環境下に電源システムが設置された場合、飛散するメッキ液の付着により固定ネジ122が腐食することになる。
そこで、固定ネジ122の腐食を促す物質(メッキ液等)から当該固定ネジ122を保護すべく、2つのカバー22が設けられている。即ち、カバー22により、固定ネジ122のうちの前支柱212Aの正面に露出する頭部(露出部分)が覆い隠される。本実施形態では、2つのカバー22は、前側を支える2本の前支柱212Aのそれぞれに対応させて、左右対称に設けられている(図3参照)。
具体的には、左右2つのカバー22は、何れもが高さ方向Dtに延在しており、ラック部21への6つの電源装置1の固定状態において前支柱212Aの正面に露出する固定ネジ122の全ての頭部(露出部分)を覆い隠す(図1及び図3参照)。
電気機器用ラック2は、各カバー22をこれに対応する前支柱212Aに着脱可能に取り付ける取付け機構3を備える。
図4は、左右2つのカバー22のうちの左側のカバー22の上部を背面側から見て示した斜視図である。又、図5は、取付け機構3を背面側から見て示した斜視図である。図5に示される様に、取付け機構3は、係合部材31と、当該係合部材31との係合が可能な係合受け部32と、から構成されている。本実施形態では、前支柱212Aの正面(ラック部21の外面)の一部である被取付け面に係合部材31が設けられ、後述するカバー22の取付け面222に係合受け部32が設けられている。より具体的には、各前支柱212Aの前面における上下2箇所(被取付け面)に係合部材31が1つずつ設けられ(図3参照)、各カバー22の取付け時に上下2つの係合部材31のそれぞれと対向する2箇所(取付け面)に係合受け部32が1つずつ設けられている。
図6(A)及び(B)はそれぞれ、係合部材31の縦断面図及び分解図である。又、図6(C)は、図6(A)に示されるVIC−VIC線に沿う断面図である。図6(A)及び(B)に示される様に、係合部材31は、突起311と、軸部312と、当接部材313と、弾性部材314と、を有する。尚、図6(C)では、弾性部材314の図示が省略されている。
突起311は、ロッド311aと、当該ロッド311aの一端に設けられた頭部311bと、を含む。一例として、ロッド311aは、周面にネジ溝が形成された棒状部材であり、頭部311bは、ロッド311aの一端にてワッシャ状に形成されている。軸部312は、ロッド311aが挿入される軸孔312aが中心に設けられた筒状の部材である。当接部材313は、ロッド311a及び軸部312が挿入される当接孔313aが中心に設けられた円盤状の部材である。弾性部材314は、本実施形態では圧縮コイルバネである。
図6(C)に示される様に、係合部材31において、当接部材313の外径が最も大きい。当接孔313aは、軸部312の挿入が可能となる様に、内径が軸部312の外径より僅かに大きい。突起311の頭部311bは、外径が当接孔313aの内径より大きい。従って、頭部311bは、当接孔313aを通ることができない。軸部312の外径は、当接孔313aの内径より僅かに小さく、且つ、頭部311bの外径より小さい。軸孔312aは、内径がロッド311aの外径より僅かに大きい。又、図6(A)に示される様に、弾性部材314である圧縮コイルバネは、直径が、軸部312の外径及び当接孔313aの内径の何れの径よりも大きく、且つ、当接部材313の外径より小さい。
そして、係合部材31の各部は、図6(A)に示される様に、被取付け面(本実施形態では、前支柱212Aの正面)に対し次の様に設けられる。当接部材313が、図6(A)の紙面における軸部312の左端部が当接孔313aに挿入された状態で、配される。又、当接部材313の右側において、弾性部材314が、軸部312を取り巻く様に配される。そして、左側からロッド311aが軸孔312a及び当接孔313aに挿入され、当該ロッド311aの他端部(頭部311bとは反対側の端部。図6(A)の紙面において右端部)が前支柱212Aの正面に捻じ込まれることにより、突起311が被取付け面に固定される。尚、突起311には、被取付け面への固定が可能なものであれば、ロッド311aの他端部にのみネジ溝が形成されたものや、抜止めが形成されたピン状のもの等が用いられてもよい。
突起311が被取付け面に固定される際、突起311は、頭部311bと被取付け面との間においてロッド311aの軸方向に軸部312が僅かに移動できる様に(即ち、遊びが生じる様に)、被取付け面へのロッド311aの捻込み量が調整される。尚、軸部312は、遊びがない状態で配されてもよい。
被取付け面への係合部材31の設置状態において、当接部材313は、当接孔313aに軸部312が挿入された状態で、突起311の頭部311bと弾性部材314及び前支柱212Aとの間に配される。これにより、当接部材313は、ロッド311aと略同軸となる様に軸部312によって保持され、且つ、ロッド311aの軸方向における移動が可能な状態となる。一方、突起311の頭部311bは、外径が当接孔313aの内径より大きいため、当接孔313aを通ることができず、従って、前支柱212Aの正面から離れる方向への当接部材313の移動が、頭部311bにより規制される。
更に、弾性部材314は、軸部312を取り巻く様に配されることにより、ロッド311aと略同軸となる様に軸部312によって保持される。又、弾性部材314は、ロッド311aの軸方向における移動が当接部材313によって規制されることにより、適度に圧縮された状態で当接部材313と前支柱212Aとの間に配される。よって、弾性部材314は、突起311の頭部311bの方へ当接部材313を付勢する。そして、当接部材313が被取付け面の方へ移動することにより、弾性部材314が圧縮され、その結果として当接部材313への付勢力が大きくなる。
図4及び図5に示される様に、カバー22は、固定ネジ122を覆い隠すカバー正面221と、当該カバー正面221の背面側に設けられた取付け面222と、を有する。そして、係合受け部32は、取付け面222に設けられている。
本実施形態において、取付け面222は、カバー正面221の背面側における上下2箇所に1つずつ設けられている。具体的には、上下2つの取付け面222はそれぞれ、ラック部21へのカバー22の取付け状態において、前支柱212Aに設けられた2つの係合部材31と重なる位置に設けられている。一例として、取付け面222は何れも、カバー正面221の背面側に立設された台座223に支持されており、台座223と一体となってL字状を呈している。尚、図4には、上側の取付け面222のみが示されている。
図7(A)及び(B)は、係合受け部32と係合部材31の各部との大きさの関係を示した正面図である。図7(A)及び(B)に示される様に、係合受け部32は、第1孔部321と、第2孔部322と、を有する。第1孔部321は、突起311の頭部311b及び軸部312の何れをも通すが、当接部材313は通さない(図7(A)参照)。一方、第2孔部322は、軸部312は通すが、突起311の頭部311b及び当接部材313の何れをも通さない(図7(B)参照)。即ち、当接部材313は、係合受け部32の第1孔部321の開口領域より大きい形状を呈しており、第1孔部321及び第2孔部322の何れをも通ることができない。そして、第1孔部321と第2孔部322とは、これらの間を軸部312がカバー22のスライドに応じて相対的に移動することが可能となる様に、繋がっている。
カバー22が高さ方向Dtに延在した状態において、第1孔部321を係合部材31に対向させたカバー22の位置が、ラック部21に対する着脱可能な位置である。そして、カバー22に対する次の様な一連の操作で係合受け部32に係合部材31を係合させることが可能となる様に、係合受け部32は形成されている。先ず、着脱可能な位置で、カバー22をラック部21の方へ移動させることにより、第1孔部321に突起311の頭部311bを挿入する(図8参照)。そして、軸部312が第1孔部321に挿通された状態となるまで、カバー22を押し込む(図9(A)及び(B)参照)。その後、軸部312が第2孔部322を貫通した状態となる様に、カバー22を下方へスライド(降下)させる(図10(A)及び(B)参照)。そして、この様に係合受け部32に軸部312が貫通した状態でカバー22を下方へスライド(降下)させることが可能となる様に、第1孔部321と第2孔部322とが互いに連通している。
上記取付け機構3によれば、次の様な取付け過程を経て、カバー22をラック部21に取り付けることができる。図8〜図11は、その取付け過程を第1段階から第4段階まで順に示した図である。
先ず、図8に示される様に(図7(A)も参照)、係合受け部32の第1孔部321に係合部材31の突起311の頭部311bを通すと共に、当接部材313をカバー22の取付け面222に当接させる(第1段階)。
その後、図9(A)及び(B)に示される様に、カバー22を、弾性部材314の付勢力に抗して、前支柱212Aの正面に向けて押圧する(第2段階)。これにより、当接部材313は、弾性部材314を圧縮して前支柱212Aの正面に近づくと共に、突起311の頭部311bが第1孔部321からカバー正面221側へ突出し、軸部312が第1孔部321に挿通された状態となる。
次に、図10(A)及び(B)に示される様に、カバー22を、高さ方向Dtにおいて下方へスライド(降下)させる(第3段階)。これにより、係合部材31の軸部312が、係合受け部32内を、第1孔部321から第2孔部322へ相対的に移動する。これに伴って、突起311の頭部311bは、通過することができない第2孔部322と対向することになる。即ち、第2孔部322の位置において、カバー22の取付け面222が、突起311の頭部311bと当接部材313との間に、当接部材313が当接した状態で配される。
その後、図11に示される様に、カバー22を、前支柱212Aの正面へ向けた押圧から解放する(第4段階)。これにより、カバー22は、弾性部材314の付勢力によって、当接部材313を介して前支柱212Aの正面とは反対側へ押し戻される。その結果、係合部材31と係合受け部32とが互いに係合し、前後方向におけるカバー22の位置が、第2孔部322の開口領域を形成する縁部が突起311の頭部311bに当接する所定位置に位置決めされる。本実施形態では、ラック部21へのカバー22の取付け状態においてカバー22の前面と電源装置1の前面とが略同一平面で揃う様に、上記所定位置が調整されている。
この様にラック部21の前支柱212Aとカバー22との互いの対向面に取付け機構3を構築することにより、取付け機構3を構成するネジ等の金具がラック部21やカバー22の外面に露出することがない。
上記電気機器用ラック2によれば、ラック部21への6つの電源装置1の固定状態において前支柱212Aの正面に露出する固定ネジ122の全ての頭部(露出部分)が、カバー22によって覆い隠される。よって、固定ネジ122の腐食を促す物質(メッキ液等)が飛散する環境下(例えば、メッキ処理等を行う環境下)に電源システムが設置された場合であっても、固定ネジ122は、腐食を促す物質から保護される。よって、固定ネジ122の腐食が防止される。
又、係合部材31において、軸部312は当接孔313aに挿入されており、当接部材313は、軸部312に沿って移動することが可能である。従って、取付け時にカバー22に加えられる力は、軸部312には伝わらずに、殆どが当接部材313を介して弾性部材314で受け止められる。よって、ラック部21には、取付け時の衝撃が加わり難い。
更に、上記取付け機構3によれば、ユーザは、ネジ等の部品を用いずに、ラック部21へのカバー22の取付けを行うことができる。よって、ユーザは、カバー22の着脱作業を容易に行うことができる。
更に又、取付け状態におけるカバー22は、弾性部材314によって前方へ付勢された状態で、前後方向における所定位置に位置決めされる。よって、カバー22には、ガタツキが生じ難い。又、カバー22が前支柱212Aの正面(ラック部21)の方へ押圧されたとき、弾性部材314の付勢力に抗して前支柱212Aの方へカバー22を移動させつつ、加えられた力を弾性部材314で吸収することができる。よって、カバー22を、ラック部21への衝撃を緩和するダンパーとして機能させることができる。本実施形態では、電気機器用ラック2の前面側の左右の角部がカバー22により覆われている(図1参照)。前面側の左右の角部は、他の機器が接触し易い箇所であるため、本実施形態の構成によれば、高い耐衝撃性が発揮されることになる。
尚、上記実施形態は一例であり、種々の変形が可能である。図12は、電気機器用ラックが備える取付け機構3の他の例を示した断面図である。図12に示される様に、突起311のロッド311aは、頭部311bとの境界から他端部311cとの境界までの部分であって外径が他端部311cより大きい胴部311dを有していてもよい。この構成において、突起311は、上述した軸部312がロッド311aに一体化されたものに相当し、胴部311dが、当接部材313及び弾性部材314を保持する軸部312として機能する。従って、胴部311dの周面にはネジ溝は形成されず、小径部である他端部311cにのみネジ溝が形成されることが好ましい。又、胴部311dの外径は、軸部312の外径と同等であることが好ましい。
更なる他の例として、ラック部21の正面に限らず、ラック部21の外面(天面、背面、側面等)に固定ネジ122を捻じ込むことにより、電源装置1がラック部21に固定されてもよい。このとき、固定ネジ122の位置に応じて、当該固定ネジ122を覆い隠すことが可能となる様に、カバー22の取付け位置が適宜変更される。
カバーの数は、2つに限定されず、1つであってもよし、3つ以上であってもよい。又、上記実施形態の様に複数の固定ネジ122を1つのカバーで纏めて覆い隠してもよいし、固定ネジ122ごと又は幾つかグループごとにカバーで覆ってもよい。
取付け機構3は、ラック部21へのカバー22の取付けを可能にする種々の機構に変更することができる。例えば、突起311のロッド311aには、周面にネジ溝が形成されたものに限らず、ネジ溝を持たない棒状のピンが用いられてもよい。この場合、ピンには、被取付け面(前支柱212Aの正面等)からの突起311の脱落を防止するべく、抜止め用の突起等が形成されていることが好ましい。又、取付け機構3は、被取付け面に係合部材31を設け、カバー22の取付け面222に係合受け部32を設けたものに限らず、被取付け面に係合受け部32を設け、カバー22の取付け面222に係合部材31を設けたものであってもよい。
上記電気機器用ラック2の各部構成は、電源装置1に限定されない種々の電気機器が設置されるラックに適用することができる。
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。更に、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 電源装置
2 電気機器用ラック
3 取付け機構
11 筐体
11A 前壁
11B 後壁
11C 側壁
11a 吸気口
11b 排気口
21 ラック部
22 カバー
31 係合部材
32 係合受け部
Dt 高さ方向
121 金具
122 固定ネジ
123 貫通孔
211 設置棚
212A 前支柱
212B 後支柱
221 カバー正面
222 取付け面
223 台座
311 突起
311a ロッド
311b 頭部
311c 他端部
311d 胴部
312 軸部
312a 軸孔
313 当接部材
313a 当接孔
314 弾性部材
321 第1孔部
322 第2孔部

Claims (5)

  1. 電気機器が設置され、当該電気機器が固定具で固定されるラック部と、
    前記電気機器の固定状態において前記固定具のうちの前記ラック部の外面に露出する露出部分を覆い隠すカバーであって、当該露出部分を覆い隠すカバー正面と、当該カバー正面の背面側に設けられた取付け面と、を有するカバーと、
    前記カバーを前記ラック部に着脱可能に取り付ける機構であって、前記ラック部の外面の一部である被取付け面と、前記カバーの前記取付け面と、に設けられた取付け機構と、
    を備え、
    前記取付け機構は、係合部材と、当該係合部材との係合が可能な係合受け部と、から構成されており、
    前記係合部材は、
    ロッドと、当該ロッドの一端に設けられた頭部と、を含む突起と、
    前記ロッドが挿入される当接孔が設けられた当接部材であって、前記当接孔は、前記ロッドの軸方向における前記当接部材の移動を可能にする一方で前記頭部は通ることのできない孔である、当接部材と、
    前記当接部材を前記頭部の方へ付勢する弾性部材であり、前記ロッドを取り巻くコイルバネと、
    前記コイルバネ及び前記当接部材が前記ロッドと略同軸となる様に前記コイルバネ及び前記当接部材を保持する軸部と、
    を有し、
    前記係合受け部は、
    前記頭部を通すが前記当接部材は通さない第1孔部と、
    前記頭部及び前記当接部材の何れをも通さない第2孔部と、
    を有し、
    前記軸部は、前記当接孔、前記第1孔部、及び前記第2孔部の何れをも通ることが可能であり、
    前記第1孔部と前記第2孔部とは、これらの間を前記軸部が前記カバーのスライドに応じて相対的に移動することが可能となる様に、繋がっている、電気機器用ラック。
  2. 前記ロッドを前記第1孔部に通した後に前記第2孔部へ相対的に移動させることにより、前記係合部材と前記係合受け部とが係合し、それにより前記ラック部に前記カバーが取り付けられ、その状態において、当該カバーは、前記弾性部材の付勢力に抗して前記当接部材を前記ロッドに沿って移動させることにより前記被取付け面の方へ移動することが可能である、請求項1に記載の電気機器用ラック。
  3. 前記ラック部は、高さ方向に複数設けられた設置棚を複数の支柱で保持して構成されており、これらの設置棚に設置される電気機器のそれぞれが、前記支柱の少なくとも1つに前記固定具で固定されており、
    前記カバーは、前記高さ方向に延在し、複数の前記固定具における前記露出部分を覆い隠す、請求項1又は2に記載の電気機器用ラック。
  4. 前記被取付け面に前記係合部材が設けられ、前記取付け面に前記係合受け部が設けられている、請求項1〜の何れかに記載の電気機器用ラック。
  5. 前記被取付け面に前記係合受け部が設けられ、前記取付け面に前記係合部材が設けられている、請求項1〜の何れかに記載の電気機器用ラック。
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