JP6835635B2 - 折り畳まれた使い捨ておむつとその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、折り畳まれた使い捨ておむつとその製造方法に関するものである。
従来、様々な種類の使い捨ておむつが知られており、これらの使い捨ておむつは、通常、着用者の腹側に当てる前腹部と着用者の背側に当てる後背部とこれらの間に位置し着用者の股間に当てる股部を有しており、少なくとも股部に吸収体が設けられている。使い捨ておむつとしては、例えば、後背部の左右両側に一対の止着部材が設けられ、当該止着部材により着用時にパンツ形状に形成するテープタイプの使い捨ておむつや、前腹部と後背部とが接合されてウェスト開口部と一対の脚開口部とが形成されたパンツタイプの使い捨ておむつが広く知られている。またこれら以外にも、特許文献1〜3には、おむつ本体の前腹部と後背部とがベルト部材を介して繋がれた使い捨ておむつが開示されている。特許文献1〜3に開示された使い捨ておむつは、おむつ本体の前側縁と後側縁が、おむつの幅方向の外方かつ前後方向の内方に延びる傾斜辺部を含んで形成されており、この前側縁と後側縁の傾斜辺部に伸縮性のベルト部材が取り付けられている。このように使い捨ておむつが形成されることにより、ベルト部材をおむつ本体の外面側に位置させたり、おむつの着用の際には、ベルト部材を着用者の腰回りに位置させたりすることができるようになっている。
特開平9−10261号公報 特開平9−290003号公報 特開2004−236850号公報
特許文献1〜3に開示された使い捨ておむつは、製造時にベルト部材をおむつ本体の外面側に重ねて取り付けることにより、簡便に製造することができる。しかし、このように形成された使い捨ておむつは、実際の使用状態の使い捨ておむつとは形状が大きく異なるため、使い捨ておむつを製品として梱包等する際に、使用者が使い捨ておむつをどのように使用するか容易に理解できるように折り畳むことが望ましい。本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、おむつ本体の前腹部と後背部とがベルト部材を介して繋がれた使い捨ておむつであって、使用者が容易に使用できるように折り畳まれた使い捨ておむつとその製造方法を提供することにある。
前記課題を解決することができた本発明の使い捨ておむつとは、折り畳まれた使い捨ておむつであって;使い捨ておむつは、前後方向に前腹部と後背部とこれらの間に位置する股部を有するおむつ本体の外面側に、前腹部と後背部とに接合された伸縮性のベルト部材がおむつ本体の幅方向の一方側と他方側にそれぞれ設けられて構成されており;ベルト部材は、前腹部に固定された前側固定領域と、後背部に固定された後側固定領域と、これらの間に位置しおむつ本体に固定されないベルト中間領域とを有し、前側固定領域とベルト中間領域とは前側境界線によって区分され、後側固定領域とベルト中間領域とは後側境界線によって区分され;前側境界線は、幅方向の内方かつ前後方向の外方に向かって延びる前側傾斜線を含んで形成され;後側境界線は、幅方向の内方かつ前後方向の外方に向かって延びる後側傾斜線を含んで形成され;おむつ本体が、前腹部と股部と後背部とが前後方向に並んで展開された状態で幅方向の両側部が肌面側を内側にして折り返され、さらに前側境界線と後側境界線の間で前後方向に肌面側を内側にして折り返されているところに特徴を有する。
本発明の使い捨ておむつは、おむつ本体の外面側に前腹部と後背部とに接合された伸縮性のベルト部材が取り付けられて構成され、おむつ本体が、前腹部と股部と後背部とが前後方向に並ぶように展開された状態で幅方向の両側部が肌面側を内側にして折り返され、さらに前後方向に肌面側を内側にして折り返されているため、使い捨ておむつを折り畳んだ状態から使用状態に容易に変形することができる。使い捨ておむつを折り畳んだ状態でベルト部材の収縮力が強く作用する場合は、ベルト部材のベルト中間領域が折り畳まれたおむつ本体と重なるように位置するのではなく、折り畳まれたおむつ本体の幅方向の外方に位置するようにずれることで、使い捨ておむつを安定して折り畳むことができる。そのため、本発明の使い捨ておむつは取り扱い性に優れるものとなる。
おむつ本体は、両側部が、前側境界線および/または後側境界線と交差する折り曲げ線で折り返されていることが好ましい。この場合、ベルト部材がおむつ本体とともに幅方向に折り返されることとなるため、ベルト部材が折り畳まれたおむつ本体に保持されやすくなる。そのため、使い捨ておむつを折り畳んだ際にベルト部材がおむつ本体から大きくはみ出なくなり、折り畳まれた使い捨ておむつの取り扱い性が向上する。
おむつ本体の前側縁および/または後側縁は幅方向に延びる直線部を含み、当該直線部はおむつ本体の幅方向の長さの50%以上を有することが好ましい。このようにおむつ本体が形成されていれば、使い捨ておむつが略矩形状に折り畳まれやすくなり、折り畳まれた使い捨ておむつの取り扱い性が向上する。
前側傾斜線が前後方向に対してなす角を角αとし、後側傾斜線が前後方向に対してなす角を角βとしたときに、角αと角βはいずれも40°以上75°以下であることが好ましい。このようにベルト部材がおむつ本体に取り付けられていれば、おむつを着用した際にベルト中間領域が略水平方向または斜め上方に延びるように形成され、おむつを着用した際に、着用者の腰回りでおむつが安定して保持されやすくなる。
おむつ本体には、股部から前腹部および/または後背部に延在して吸収体が設けられ、前側境界線および/または後側境界線が吸収体と重なって形成されていることが好ましい。このように使い捨ておむつが形成されていれば、使い捨ておむつを折り畳む際にベルト部材が前後方向に収縮しても、前側境界線や後側境界線でおむつ本体が折れ曲がりにくくなり、使い捨ておむつの折り畳みが容易になる。
本発明はまた、折り畳まれた使い捨ておむつの製造方法も提供する。本発明の折り畳まれた使い捨ておむつの製造方法は;使い捨ておむつが、前後方向に前腹部と後背部とこれらの間に位置する股部を有するおむつ本体の外面側に、前腹部と後背部とに接合された伸縮性のベルト部材がおむつ本体の幅方向の一方側と他方側にそれぞれ設けられて構成され;ベルト部材は、前腹部に固定された前側固定領域と、後背部に固定された後側固定領域と、これらの間に位置しおむつ本体に固定されないベルト中間領域とを有し、前側固定領域とベルト中間領域とは前側境界線によって区分され、後側固定領域とベルト中間領域とは後側境界線によって区分され;前側境界線は、幅方向の内方かつ前後方向の外方に向かって延びる前側傾斜線を含んで形成され;後側境界線は、幅方向の内方かつ前後方向の外方に向かって延びる後側傾斜線を含んで形成されており;おむつ本体が前腹部と股部と後背部とが前後方向に並んで展開されて、おむつ本体の外面側にベルト部材のベルト中間領域が重ねられた状態で、おむつ本体の幅方向の両側部を肌面側を内側にして折り返す第1折り返し工程と;第1折り返し工程の後で、おむつ本体を、前側境界線と後側境界線の間で前後方向に肌面側を内側にして折り返す第2折り返し工程とを有する。本発明の使い捨ておむつの製造方法によれば、本発明の折り畳まれた使い捨ておむつを容易に製造することができる。
本発明の使い捨ておむつは、おむつ本体の外面側に前腹部と後背部とに接合された伸縮性のベルト部材が取り付けられて構成され、おむつ本体が、前腹部と股部と後背部とが前後方向に並ぶように展開された状態で幅方向の両側部が肌面側を内側にして折り返され、さらに前後方向に肌面側を内側にして折り返されているため、使い捨ておむつを折り畳んだ状態で安定して保持することができ、また、使い捨ておむつを折り畳んだ状態から使用状態に容易に変形することができる。そのため、本発明の使い捨ておむつは取り扱い性に優れるものとなる。また、本発明の使い捨ておむつの製造方法によれば、本発明の折り畳まれた使い捨ておむつを容易に製造することができる。
本発明の使い捨ておむつの使用状態の正面斜視図を表す。 図1に示した使い捨ておむつのベルト部材を切断して平面状に展開した状態で使い捨ておむつをバックシート側から見た平面図を表す。 図1に示した使い捨ておむつのベルト部材をおむつ本体の外面側に移動させた状態で使い捨ておむつをバックシート側から見た平面図を表す。 図3に示した使い捨ておむつをトップシート側から見た平面図を表す。 図3および図4に示した使い捨ておむつのV−V断面図を表す。 図3に示した使い捨ておむつを折り畳む際の折り返し位置を示したおむつの平面図を表す。 図6に示した使い捨ておむつを幅方向に3つ折りした状態の平面図を表す。 図7に示した使い捨ておむつをさらに前後方向に2つ折りした状態の平面図の一例を表す。 図7に示した使い捨ておむつをさらに前後方向に2つ折りした状態の平面図の他の例を表す。
本発明は、折り畳まれた使い捨ておむつに関するものであり、詳細には、おむつ本体の前腹部と後背部とがベルト部材を介して繋がれた使い捨ておむつが所定の折り曲げ線で折り返されて形成された折り畳まれた使い捨ておむつに関するものである。
まず、本発明で用いられる使い捨ておむつの構成について、図面を参照して説明する。なお本発明は、図面に示された実施態様に限定されるものではない。図1は、使い捨ておむつの使用状態の正面斜視図を表し、図2は、図1に示した使い捨ておむつのベルト部材を切断して平面状に展開した状態での使い捨ておむつをバックシート側から見た平面図を表し、図3は、図1に示した使い捨ておむつのベルト部材の表裏を反転させておむつ本体の外面側に移動させた状態での使い捨ておむつをバックシート側から見た平面図を表し、図4は、図3に示した使い捨ておむつをトップシート側から見た平面図を表し、図5は、図3および図4に示した使い捨ておむつのV−V断面図を表す。本願の図では、矢印xが幅方向、矢印yが前後方向を表し、矢印x,yにより形成される面に対して垂直方向が厚み方向zを表す。なお図2〜図4では、図面の上側がおむつの前側に相当し、図面の下側がおむつの後側に相当する。
使い捨ておむつ1は、おむつ本体2とベルト部材11とを有する。おむつ本体2は、おむつ着用の際に着用者の股間を覆うように装着される部分であり、ベルト部材11は、おむつ着用の際に着用者の左右の腰回りを覆うように装着される部分である。
使い捨ておむつ1およびおむつ本体2は、前後方向yと幅方向xとを有する。前後方向yは、おむつを着用した際に着用者の股間の前後方向に延びる方向に相当する。幅方向xは、使い捨ておむつ1(特におむつ本体2)と同一面上にあり前後方向yと直交する方向を意味し、おむつを着用した際の着用者の左右方向に相当する。使い捨ておむつ1はまた、肌面側と外面側を有する。肌面側とは、おむつを着用した際の着用者の肌に向く側を意味し、外面側とは、おむつを着用した際の着用者とは反対に向く側を意味する。
おむつ本体2は、前後方向yに対して、前腹部Pと股部Rと後背部Qを有する。前腹部Pは、おむつ着用の際に着用者の腹側に当てる部分に相当し、後背部Qは、おむつ着用の際に着用者の背側に当てる部分に相当する。また、前腹部Pと後背部Qとの間に位置し、着用者の股間に当てる部分を股部Rと称する。前腹部Pと股部Rと後背部Qは、おむつ本体2を前後方向yに3分割したときに、ベルト部材11が固定される部分が前腹部Pおよび後背部Qに含まれ、前腹部Pと後背部Qの間のベルト部材11が固定されない部分を股部Rとすることができる。
おむつ本体2には、股部Rに吸収体5が設けられることが好ましく、より好ましくは吸収体5は股部Rから前腹部Pおよび/または後背部Qに延在して設けられる。おむつ本体2は、厚み方向zに対して、吸収体5がトップシート3とバックシート4との間に配されることが好ましい。トップシート3はおむつを着用した際に着用者側に位置するシートであり、吸収体5の肌面側に配される。トップシート3は液透過性であることが好ましい。バックシート4は、おむつを着用した際に着用者とは反対側、すなわち外側に位置するシートであり、吸収体5の外面側に配される。バックシート4は液不透過性であることが好ましい。着用者から排泄された尿等はトップシート3を透過して吸収体5により収容され、バックシート4は排泄物が外部へ漏れるのを防ぐ。
液透過性のトップシート3としては、例えば、セルロース、レーヨン、コットン等の親水性繊維から形成された不織布や、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、PET)、ポリアミド(例えば、ナイロン)等の疎水性繊維から形成された不織布であって、疎水性繊維の表面が界面活性剤により親水化されたもの等を用いることができる。また、トップシート3として、織布、編布、有孔プラスチックフィルム等を用いてもよい。
液不透過性のバックシート4としては、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、PET)、ポリアミド(例えば、ナイロン)等の疎水性繊維から形成された不織布や、プラスチックフィルム等を用いることができる。バックシート4は2以上のシートの積層体から構成されていてもよく、例えば、不織布とプラスチックフィルムとの積層体を用いてもよい。この場合、積層体を構成する少なくとも1つのシートが液不透過性であればよく、また積層体を構成する各シートは同じ大きさであっても異なる大きさであってもよい。液不透過性には撥水性の意味も含まれる。
吸収体5は、尿等の排泄物を吸収できる吸収性材料を含むものであれば特に限定されない。吸収体5としては、例えば、吸収性材料を所定形状に成形した成形体を用いることができる。吸収体5は、紙シート(例えば、ティッシュペーパーや薄葉紙)や液透過性不織布等の被覆シートで覆われてもよい。吸収性材料としては、例えば、パルプ繊維等の親水性繊維や、ポリアクリル酸系、ポリアスパラギン酸系、セルロース系、デンプン・アクリロニトリル系等の吸水性樹脂等が挙げられる。また、吸水性材料には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン繊維や、PET等のポリエステル繊維、ポリアミド繊維等の熱融着性繊維が含まれてもよい。これらの熱融着性繊維は、尿等との親和性を高めるために、界面活性剤等により親水化処理がされていてもよい。
吸収性材料は、尿等の吸収速度を高める点から、親水性繊維を含むことが好ましい。また、吸収容量を高める点からは、吸収性材料は吸水性樹脂を含むことが好ましい。従って、吸収体は親水性繊維(特にパルプ繊維)と吸水性樹脂を含むことが好ましい。この場合、例えば、親水性繊維の集合体に吸水性樹脂を混合または散布したものを用いることが好ましい。
吸収体5はシート状吸収体であってもよい。シート状吸収体としては、不織布間に吸水性樹脂を有しパルプ繊維を有しないように形成されたものが挙げられる。このように形成されたシート状吸収体は不織布間に吸水性樹脂を有するため、高い吸収容量を実現できる。また、シート状吸収体は不織布間にパルプ繊維を有しないため、嵩張らず薄型に形成することができる。
シート状吸収体は、吸収性材料として吸水性繊維を用いたものであってもよい。この場合もまた、シート状吸収体が嵩張らず薄型に形成される。吸水性繊維としては、プロトン化または塩形成したカルボキシル基を含有する繊維が挙げられる。例えば、アクリル繊維を加水分解して、アクリル繊維に含まれるニトリル基をカルボキシル基に変換することにより、吸水性繊維を得ることができる。このとき、吸水性繊維に含まれるカルボキシル基は、アルカリ金属塩またはアンモニア塩を形成していることが好ましい。また吸水性繊維は、親水性繊維をアクリル酸に浸漬し、繊維表面でアクリル酸を析出させることにより製造することができる。
吸収体5の形状(平面形状)は特に限定されない。吸収体5の形状は、用途に応じて適宜決定すればよく、例えば、長方形、砂時計形、羽子板形等が挙げられる。なお、吸収体5は、着用者の大腿部に挟まれて幅方向xに圧迫されても歪みにくくする点から、砂時計形に形成されることが好ましい。すなわち、吸収体5が前後方向yに前側部と後側部とこれらの間の中間部を有し、中間部が前側部と後側部よりも幅狭に形成されていることが好ましい。
トップシート3の幅方向xの両側には、立ち上がりフラップ6が設けられることが好ましい(図5を参照)。立ち上がりフラップ6を設けることにより、尿等の排泄物の横漏れを防ぐことができる。立ち上がりフラップ6は、例えば、トップシート3の幅方向xの両側に、前後方向yに延在するサイドシート7を接合し、サイドシート7の幅方向xの内方側に起立用弾性部材8を設けることにより形成することができる。このようにサイドシート7と起立用弾性部材8を設けることで、起立用弾性部材8の収縮力によりサイドシート7の幅方向xの内方側が着用者の肌に向かって立ち上がり、立ち上がりフラップ6が形成される。立ち上がりフラップ6またはサイドシート7はバックシート4に使用可能なシート材料から構成することができ、例えば、液不透過性のプラスチックフィルムや液不透過性の不織布等により構成されることが好ましい。
立ち上がりフラップ6(すなわちサイドシート7の幅方向xの内方側)は前後方向yの端部の内面がトップシート3上に接合されてもよく、これにより尿等の前後方向yの外方への漏れが防止される。
上記に説明した各シート材料として不織布を用いる場合、不織布としては、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、メルトブロー不織布、エアレイド不織布、SMS不織布等を用いることが好ましい。各シートの単位面積あたりの質量は、10g/m以上が好ましく、12g/m以上がより好ましく、また40g/m以下が好ましく、30g/m以下がより好ましい。
おむつ本体2の股部Rの幅方向xの両側には、前後方向yに延びる脚用弾性部材が設けられてもよい(図示せず)。脚用弾性部材を設けることにより、着用者の脚回りにギャザーを形成して脚回りのフィット性を高めたり、横漏れを防止することができる。脚用弾性部材は、少なくとも一部が吸収体5よりも幅方向xの外方に位置するように設けられることが好ましい。
使い捨ておむつ1に設けられる弾性部材としては、ポリウレタン糸、ポリウレタンフィルム、天然ゴム等の通常の使い捨ておむつに用いられる弾性伸縮材料を用いることができる。弾性部材は、接着剤(例えば、ホットメルト接着剤)や溶着(例えば、超音波溶着)等の公知の接合手段を用いて、伸張状態で取り付けられることが好ましい。例えば、繊度40〜1,240dtexのポリウレタン糸を、倍率1.1〜5.0倍に伸張して配設し、固定する。接合手段としては、好ましくは、ゴム系のホットメルト接着剤が用いられる。なお、前記倍率は、非伸張状態を1.0倍とする。
おむつ本体2の形状(平面形状)は特に限定されない。おむつ本体2の形状は、例えば、長方形、砂時計形、羽子板形等が挙げられる。なお、おむつ本体2は、着用者の大腿部に挟まれて幅方向xに圧迫されても歪みにくくする点から、砂時計形に形成されていることが好ましい。すなわち、股部Rが前腹部Pと後背部Qよりも幅狭に形成されていることが好ましい。
おむつ本体2の外面側には、幅方向xの一方側と他方側にそれぞれベルト部材11が設けられる。具体的には、右側ベルト部材11Aと左側ベルト部材11Bがおむつ本体2の外面側に設けられる。図面に示した使い捨ておむつ1では、おむつ本体2の外面側がバックシート4から構成されており、バックシート4にベルト部材11が取り付けられている。ベルト部材11はおむつ本体2の前腹部Pと後背部Qとに接合され、前腹部Pと後背部Qとに繋がって設けられる。前腹部Pと後背部Qと右側ベルト部材11Aと左側ベルト部材11Bによって着用者の胴を通すためのウェスト開口部が形成可能となっており、股部Rと右側ベルト部材11Aまたは左側ベルト部材11Bによって着用者の脚を通すための脚開口部が形成可能となっている。
ベルト部材11は、前後方向yの一方側が前腹部Pに固定され、前後方向yの他方側が後背部Qに固定されている。ベルト部材11は、前腹部Pに固定された前側固定領域12と、後背部Qに固定された後側固定領域13と、これらの間に位置しおむつ本体2に固定されないベルト中間領域14とを有し、前側固定領域12とベルト中間領域14とは前側境界線15によって区分され、後側固定領域13とベルト中間領域14とは後側境界線16によって区分されている。図3では、前側固定領域12と後側固定領域13がクロスハッチングで示されている。そして、前側境界線15は、幅方向xの内方かつ前後方向yの外方に向かって延びる傾斜線(以下、当該傾斜線を「前側傾斜線」と称する)を含むように形成され、後側境界線16は、幅方向xの内方かつ前後方向yの外方に向かって延びる傾斜線(以下、当該傾斜線を「後側傾斜線」と称する)を含むように形成される。ベルト部材11はこのようにおむつ本体2に取り付けられることにより、図3に示すようにベルト部材11をおむつ本体2の外面側に位置させたり、ベルト部材11を図3に示した状態からベルト中間領域14の表裏を反転させて折り返すことにより、図1や図2に示すように、ベルト部材11を使い捨ておむつ1の腰回りに位置させることができる。
ベルト部材11は伸縮性を有しており、これにより使い捨ておむつ1の腰回りのフィット性を高めることができる。伸縮性のベルト部材11は、例えば、シート材料に弾性部材を配したり、ベルト部材11を弾性シートから構成することにより、形成することができる。シート材料としては、トップシート3やバックシート4に使用可能なシート材料を用いることができる。ベルト部材11は、少なくともベルト中間領域14において前後方向yに伸縮性を有していればよく、例えば、少なくともベルト中間領域14に前後方向yに延びるベルト用弾性部材を設けることによりベルト部材11を形成すればよい。
おむつ本体2の幅方向xの両側に脚用弾性部材が設けられる場合は、ベルト用弾性部材は脚用弾性部材よりも強い収縮力で設けられることが好ましい。このようにベルト用弾性部材と脚用弾性部材を設けることにより、おむつ着用の際に、着用者の腰回りでのフィット性が高まるとともに、着用者の脚回りでは脚用弾性部材が強く当たりにくくなり、おむつの着用感を向上することができる。なお、各弾性部材の収縮力は、次のように測定する。まず、使い捨ておむつに取り付けられた弾性部材を伸張させて、使い捨ておむつを図3に示すように完全に広げた状態で、弾性部材の伸張長さLを測定する。次いで、当該弾性部材を使い捨ておむつから取り外して長さLまで伸ばしたときの収縮力を測定することにより、弾性部材の収縮力を求める。各弾性部材が複数本設けられている場合は、複数本の弾性部材の収縮力を求める。
ベルト部材11の前後方向yの長さは、おむつ本体2の前後方向yの長さと同じか、それよりも短く形成されることが好ましい。なお、ベルト部材11の前後方向yの長さは、ベルト部材11を伸張した状態での長さを意味する。
ベルト部材11の前側固定領域12と後側固定領域13は、ベルト部材11がおむつ本体2に固定される領域であり、ベルト部材11のおむつ本体2への固定は公知の接合手段により行えばよい。ベルト部材11の前側固定領域12と後側固定領域13は、例えば、接着剤によりおむつ本体2に接着されてもよく、ヒートシールや超音波溶着によって、おむつ本体2に溶着されてもよい。これらは組み合わせて用いてもよい。一方、ベルト中間領域14は、ベルト部材11の前側固定領域12と後側固定領域13の間に位置し、ベルト部材11は当該領域でおむつ本体2に固定されない。
前側固定領域12と後側固定領域13では、当該領域の全面でベルト部材11がおむつ本体2に接合されていてもよく、ベルト部材11が部分的に(例えば、所定の接合パターンで)おむつ本体2に接合されていてもよい。ベルト部材11を接着剤によりおむつ本体2に接合する場合は、前側固定領域12と後側固定領域13で接着剤が全面塗布されてもよいし、網状や線状や散点状等の所定のパターンで塗布されてもよい。例えば、接着剤を線状の接着パターンで塗布する場合は、線状の接着パターンは、直線状であってもよく、曲線状(例えば、蛇行線状やスパイラル状)であってもよく、これらの組み合わせであってもよい。
前側固定領域12は、前後方向yの後側縁が前側境界線15を規定するように形成され、後側固定領域13は、前後方向yの前側縁が後側境界線16を規定するように形成される。前側境界線15は、幅方向xの内方かつ前後方向yの外方に向かって延びる前側傾斜線を含んで形成され、ベルト部材11は前側傾斜線で折り返し可能に形成される。後側境界線16は、幅方向xの内方かつ前後方向yの外方に向かって延びる後側傾斜線を含んで形成され、ベルト部材11は後側傾斜線で折り返し可能に形成される。ベルト部材11は、前側傾斜線と後側傾斜線で折り返さない場合は、ベルト中間領域14がおむつ本体2の股部Rに重なって配され、前側傾斜線と後側傾斜線に沿って折り返すことにより、ベルト中間領域14を使い捨ておむつ1の腰回りに位置させることができる。このようなベルト部材11の折り返しを容易にするために、前側境界線15はその全長の70%以上が前側傾斜線から形成されることが好ましく、当該割合は80%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましい。前側境界線15は、図2や図3に示されるように、全部が前側傾斜線から形成されることが特に好ましい。同様に、後側境界線16はその全長の70%以上が後側傾斜線から形成されることが好ましく、当該割合は80%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましい。後側境界線16は、図2や図3に示されるように、全部が後側傾斜線から形成されることが特に好ましい。前側境界線15と後側境界線16が前側傾斜線または後側傾斜線を含んで所望の形状で形成することを容易にする点からは、前側境界線15と後側境界線16でベルト部材11がおむつ本体2に溶着されていることが好ましい。
ベルト中間領域14は、ベルト部材11において、前側境界線15と後側境界線16を基点としておむつ本体2に対して移動可能に形成される部分であり、使い捨ておむつ1の着用の際に、着用者の左右の腰回りに位置するように使用される。ベルト部材11は、おむつを着用した際にベルト中間領域14が略水平方向または斜め上方に延びるように、おむつ本体2に取り付けられることが好ましい。具体的には、前側境界線15の前側傾斜線が前後方向yに対してなす角を角αとし、後側境界線16の後側傾斜線が前後方向yに対してなす角を角βとしたときに、角αと角βがいずれも40°以上75°以下であることが好ましい。このようにベルト部材11がおむつ本体2に取り付けられていれば、おむつを着用の際、着用者の腰回りでおむつが安定して保持されやすくなる。ベルト部材11は、おむつを着用した際にベルト中間領域14が斜め上方に延びるように取り付けられることが好ましく、これによりおむつ本体2がベルト部材11によって吊り下げられる形となり、使い捨ておむつ1が着用者の股間で安定して保持されやすくなる。また、おむつ本体2の股部Rとベルト部材11によって形成される脚開口部を大きく形成することが容易になる。この場合の角αと角βは、45°より大きいことが好ましく、48°以上がより好ましく、50°以上がさらに好ましく、また70°以下がより好ましく、65°以下がさらに好ましい。角αと角βは互いに同一であっても異なっていてもよい。
本発明において、使い捨ておむつの様々な長さや位置や角度は、使い捨ておむつに設けられる弾性部材を完全に伸張させた状態、すなわち、弾性部材を除去した状態あるいは弾性部材を細かく切断するなどして収縮力が発現しない状態で測定する。
上記のように形成された使い捨ておむつ1は、図3に示すように、製造時にベルト部材11をおむつ本体2の外面側に重ねるようにして取り付けることにより、簡便に製造することができる。例えば、おむつ本体2を製造する際のおむつ本体2の搬送方向(トップシート3やバックシート4の搬送方向を含む)と、おむつ本体2にベルト部材11を取り付ける際のベルト部材11の搬送方向とを一致させることにより、製造設備の簡略化を図ることができる。しかし、図3に示す状態の使い捨ておむつは、図1に示すような使用状態の使い捨ておむつとは形状が大きく異なるため、製造状態から製品の状態(例えば梱包状態)に移るまでに、使い捨ておむつをコンパクトに折り畳みながら、使い捨ておむつをできるだけ使用状態の形状に近付けるようにすることが望ましい。このように使い捨ておむつを折り畳むことにより、使用者が使い捨ておむつを容易に使用できるようになり、使い捨ておむつの取り扱い性を向上することができる。
そこで本発明では、使い捨ておむつを幅方向に3つに折り畳んだ上で、さらに前後方向に折り畳むことで、使い捨ておむつの取り扱い性を向上させている。これについて、図6〜図9を参照して説明する。図6は、図3に示した使い捨ておむつを例にとり、使い捨ておむつを折り畳む際の折り返し位置を示したおむつの平面図を表し、図7は、図6に示した使い捨ておむつを幅方向に3つ折りした状態の平面図を表し、図8および図9は、図7に示した使い捨ておむつをさらに前後方向に2つ折りした状態の平面図を表す。図6〜図9では、前側固定領域12と後側固定領域13がクロスハッチングで示されている。
使い捨ておむつ1は、図6に示すように、おむつ本体2が前腹部Pと股部Rと後背部Qとが前後方向yに並ぶように展開されて、おむつ本体2の外面側にベルト部材11のベルト中間領域14が重ねられた状態で、図7に示すように、おむつ本体2の幅方向xの両側部が肌面側を内側にして折り返される(第1折り返し工程)。具体的には、おむつ本体2を幅方向xに3分割し、幅方向xの両側部とその間の中央部とに区分したときに、おむつ本体2を展開した状態(すなわち前腹部Pと股部Rと後背部Qとがこの順で前後方向yに並ぶように展開した状態)で、おむつ本体2の幅方向xの両側部が肌面側を内側にして折り返されて中央部と重ねられる。このとき、おむつ本体2は、幅方向xの両側部の一方が第1折り曲げ線F1に沿って折り返され、幅方向xの両側部の他方が第2折り曲げ線F2に沿って折り返される。おむつ本体2は、第1折り曲げ線F1または第2折り曲げ線F2よりも幅方向xの外方の部分が両側部となり、第1折り曲げ線F1と第2折り曲げ線F2の間の部分が中央部となる。次いで、使い捨ておむつ1は、図7に示すように、おむつ本体2が前側境界線15と後側境界線16の間で前後方向yに肌面側を内側にして折り返される(第2折り返し工程)。このとき、おむつ本体2は、前側境界線15と後側境界線16の間で第3折り曲げ線F3に沿って前後方向yに折り返される。このように折り返された使い捨ておむつ1は、図8や図9に示すように折り畳まれることとなる。ベルト部材11は、図8に示すように、おむつ本体2とともに第3折り曲げ線F3で折り返されて、この状態を維持するように使い捨ておむつ1が折り畳まれてもよい。あるいは、使い捨ておむつ1を折り畳んだ状態でベルト部材11の収縮力が強く作用する場合は、図9に示すように、おむつ本体2が第3折り曲げ線F3で折り返される際にベルト部材11が前後方向yに収縮して、ベルト中間領域14がおむつ本体2の幅方向xの外方に位置するようにずれてもよく、このように使い捨ておむつ1が折り畳まれてもよい。この際、おむつ本体2の幅方向xの外方に位置するベルト中間領域14は、ベルト部材11の収縮力によって一部が表裏反転していてもよく、また図9に示すように、ベルト中間領域14が表裏反転せずにおむつ本体2の幅方向xの外方に位置していてもよい。
上記のように形成された折り畳まれた使い捨ておむつ1は、おむつ本体2が、前腹部Pと股部Rと後背部Qとが前後方向yに並んで展開された状態で幅方向xの両側部が肌面側を内側にして折り返され、さらに前側境界線15と後側境界線16の間で前後方向yに肌面側を内側にして折り返されたものとなる。このように折り返された使い捨ておむつ1は、おむつ本体2の前腹部Pの幅方向xの両側部と後背部Qの幅方向xの両側部がそれぞれ肌面側を内側にして折り返された状態で、前腹部Pの幅方向xの両側部の外面側と後背部Qの幅方向xの両側部の外面側とが互いに対向するように折り畳まれたものとなる。
図8や図9に示すように折り畳まれた使い捨ておむつ1は、前腹部Pと後背部Qを互いに離間させるように広げて、さらにおむつ本体2の幅方向xの両側部の折り返しを広げることで、図1に示すような使用状態の使い捨ておむつ1に容易に変形することができる。図8に示すように、ベルト部材11がおむつ本体2とともに第3折り曲げ線F3で折り返された状態で使い捨ておむつ1が折り畳まれている場合でも、ベルト部材11は伸縮性であるため、折り畳まれた使い捨ておむつ1を前記に説明したように広げる間にベルト部材11が前後方向yに収縮して、ベルト中間領域14がおむつ本体2の幅方向xの外方に移動し、使用状態の使い捨ておむつ1に自然に近付けることができる。
第1折り曲げ線F1と第2折り曲げ線F2は、おむつ本体2の前腹部Pと股部Rと後背部Qとに延在して形成されることが好ましく、おむつ本体2の前側縁9から後側縁10まで連続して形成されることが好ましい。第1折り曲げ線F1と第2折り曲げ線F2は略前後方向yに延びるように形成されていればよく、このとき、第1折り曲げ線F1と第2折り曲げ線F2は前後方向yに対して±10°以内の角度で延在していることが好ましく、±5°以内がより好ましい。このように第1折り曲げ線F1と第2折り曲げ線F2が形成されていれば、使い捨ておむつ1が略矩形状に折り畳まれやすくなり、折り畳まれた使い捨ておむつ1の取り扱い性が向上する。
第1折り曲げ線F1と第2折り曲げ線F2は、図6に示すように、少なくとも前腹部Pと後背部Qで吸収体5と重なって形成されることが好ましい。このように第1折り曲げ線F1と第2折り曲げ線F2が形成されていれば、折り畳まれた使い捨ておむつ1の保形性が高まり、折り畳んだ状態での使い捨ておむつ1の取り扱い性が向上する。第1折り曲げ線F1と第2折り曲げ線F2は、股部Rにおいても吸収体5と重なるように形成されてもよく、また吸収体5の全体を前後方向yに横切るように設けられてもよい。あるいは、股部Rの少なくとも一部においては、吸収体5の幅方向xの外縁に沿って、それよりも外方側(例えば、吸収体5の幅方向xの外縁から幅方向xの外方10mm以内)の部分に第1折り曲げ線F1と第2折り曲げ線F2が形成されてもよい。
第1折り曲げ線F1と第2折り曲げ線F2は、前側境界線15および/または後側境界線16と交差して形成されることが好ましい。すなわち、おむつ本体2は、両側部が、前側境界線15および/または後側境界線16と交差する折り曲げ線で折り返されていることが好ましい。この場合、ベルト部材11がおむつ本体2とともに第1折り曲げ線F1と第2折り曲げ線F2で折り返されることとなるため、ベルト部材11が折り畳まれたおむつ本体2に保持されやすくなる。そのため、使い捨ておむつ1を折り畳んだ際にベルト部材11がおむつ本体2から大きくはみ出なくなり、折り畳まれた使い捨ておむつ1の取り扱い性が向上する。好ましくは、第1折り曲げ線F1と第2折り曲げ線F2は、前側境界線15と後側境界線16の両方と交差して形成される。
おむつ本体2は、前側縁9および/または後側縁10が幅方向xに延びる直線部を含み、当該直線部はおむつ本体2の幅方向xの長さの50%以上を有することが好ましい。このようにおむつ本体2が形成されていれば、使い捨ておむつ1が略矩形状に折り畳まれやすくなり、折り畳まれた使い捨ておむつ1の取り扱い性が向上する。また、折り畳まれた使い捨ておむつ1の前側縁9および/または後側縁10での保形性が向上する。おむつ本体2の前側縁9および/または後側縁10に含まれる幅方向xに延びる直線部は、好ましくはおむつ本体2の幅方向xの長さの60%以上の長さを有し、70%以上がより好ましく、80%以上がさらに好ましい。また、おむつ本体2の前側縁9および/または後側縁10は、第1折り曲げ線F1と第2折り曲げ線F2の間の部分の全部が幅方向xに延びる直線部から形成されることも好ましい。さらに、おむつ本体2の前側縁9および/または後側縁10は全部が幅方向xに延びる直線部から形成されていてもよい。おむつ本体2はまた、前側縁9と後側縁10の両方が前記直線部を有することが好ましい。なお、ここで説明した直線部の長さは、直線部が連続的に延びる長さを意味する。また直線部は、おむつ本体2の幅方向xの中心を通るように形成されることが好ましい。
おむつ本体2には、股部Rから前腹部Pおよび/または後背部Qに延在して吸収体5が設けられ、前側境界線15および/または後側境界線16が吸収体5と重なって形成されていることが好ましい。このように前側境界線15および/または後側境界線16が形成されていれば、おむつ本体2の前側境界線15や後側境界線16での剛性が高まる。そのため、使い捨ておむつ1を折り畳む際にベルト部材11が前後方向yに収縮しても、前側境界線15や後側境界線16でおむつ本体2が折れ曲がりにくくなり、使い捨ておむつ1の折り畳みが容易になる。また、ベルト部材11がおむつ本体2に安定して固定されやすくなり、ベルト部材11が、使い捨ておむつ1が折り畳まれた状態でおむつ本体2に保持されやすくなる。好ましくは、吸収体5が股部Rから前腹部Pおよび後背部Qに延在して設けられ、前側境界線15と後側境界線16の両方が吸収体5と重なって形成される。
折り畳まれた使い捨ておむつ1は、幅方向xに対しては、第1折り曲げ線F1と第2折り曲げ線F2のみで折り返されていることが好ましい。折り畳まれた使い捨ておむつ1の幅方向xの長さは、折り畳む前の使い捨ておむつ1の幅方向xの長さの40%以上であることが好ましく、50%以上がより好ましく、また70%以下が好ましく、65%以下がより好ましく、60%以下がさらに好ましい。
第3折り曲げ線F3は、前側境界線15と後側境界線16の間で、略幅方向xに延びるように形成されていればよく、第3折り曲げ線F3は幅方向xに対して±10°以内の角度で延在していることが好ましく、±5°以内がより好ましい。このように第3折り曲げ線F3が形成されていれば、使い捨ておむつ1が略矩形状に折り畳まれやすくなり、折り畳まれた使い捨ておむつ1の取り扱い性が向上する。おむつ本体2が第3折り曲げ線F3で折り返されることにより、幅方向xの両側部が折り返されたおむつ本体2が前後方向yに2つ折りされることとなる。
第3折り曲げ線F3は、おむつ本体2の前後方向yの相対位置として前側縁9を0%とし後側縁10を100%としたときに、おむつ本体2の前後方向yの30%〜70%の位置にあることが好ましく、40%〜60%の位置にあることがより好ましく、45%〜55%の位置にあることがさらに好ましい。なお、図面には示されていないが、使い捨ておむつ1は、第3折り曲げ線F3で前後方向yに折り返された後に、さらに前後方向yに折り返されてもよく、これにより使い捨ておむつ1をよりコンパクトに折り畳むことができる。
使い捨ておむつ1は、ベルト中間領域14の前後方向yの長さがおむつ本体2の前後方向yの長さよりも短く形成されていることが好ましい。具体的には、おむつ本体2の前側境界線15の前側端から後側境界線16の後側端までの前後方向yの長さが、おむつ本体2の前後方向yの長さの95%以下となるように形成されていることが好ましい。ベルト部材11は、使い捨ておむつ1を着用した際の腰回りのフィット性を高めるために伸縮性を有しているが、ベルト部材11の収縮力が強すぎると、使い捨ておむつ1をきれいに折り畳むことが困難となりやすくなる。しかしながら、おむつ本体2の前側境界線15の前側端から後側境界線16の後側端までの前後方向yの長さが、おむつ本体2の前後方向yの長さの95%以下となるように形成されていれば、ベルト部材11の収縮力を過剰に強くせずに腰回りのフィット性を高めることが可能となり、また使い捨ておむつ1の折り畳みも容易になる。さらに、おむつ本体2が着用者の股間を含む腹側から背側に至る広い範囲を覆うように形成することもできる。前側境界線15の前側端から後側境界線16の後側端までの前後方向yの長さは、おむつ本体2の前後方向yの長さの93%以下が好ましく、90%以下がより好ましく、87%以下がさらに好ましい。一方、使い捨ておむつ1の腰回りの長さを確保する点から、前側境界線15の前側端から後側境界線16の後側端までの前後方向yの長さは、おむつ本体2の前後方向yの長さの50%以上であることが好ましく、60%以上がより好ましく、70%以上がさらに好ましく、75%以上がさらにより好ましい。なお、前側境界線15の前側端から後側境界線16の後側端までの前後方向yの長さとは、前側固定領域12の後側縁の最前部から後側固定領域13の前側縁の最後部までの長さを意味する。
ベルト部材11は、前側境界線15の前側端がおむつ本体2の前側縁9よりも前後方向yの内方に位置するように、おむつ本体2に取り付けられていることが好ましい。また、ベルト部材11は、後側境界線16の後側端がおむつ本体2の後側縁10よりも前後方向yの内方に位置するように、おむつ本体2に取り付けられていることが好ましい。このようにベルト部材11がおむつ本体2に取り付けられていれば、おむつ本体2の前腹部Pや後背部Qが着用者の腹側や背側を広く覆うことができる。前側境界線15の前側端は、おむつ本体2の前側縁9よりも前後方向yの10mm以上内方(より好ましくは25mm以上内方であり、さらに好ましくは50mm以上内方)に位置することが好ましい。後側境界線16の後側端は、おむつ本体2の後側縁10よりも前後方向yの10mm以上内方(より好ましくは20mm以上内方であり、さらに好ましくは30mm以上内方)に位置することが好ましい。なお、ここで説明した前側境界線15の前側端のおむつ本体2の前側縁9からの長さは、前側境界線15の前側端を起点に前後方向yに延ばした直線がおむつ本体2の前側縁9に到達するまでの当該直線の長さを意味する。同様に、後側境界線16の後側端のおむつ本体2の後側縁10からの長さは、後側境界線16の後側端を起点に前後方向yに延ばした直線がおむつ本体2の後側縁10に到達するまでの当該直線の長さを意味する。
前側固定領域12および/または後側固定領域13は、前後方向yの長さが幅方向xの内方側よりも外方側の方が長く形成されていることが好ましい。このようにベルト部材11がおむつ本体2に取り付けられていれば、おむつ本体2の幅方向xの両側部を折り返す際にベルト部材11に負荷がかかっても、ベルト部材11がおむつ本体2から剥がれにくくなる。好ましくは、前側固定領域12と後側固定領域13の両方が、前後方向yの長さが幅方向xの内方側よりも外方側の方が長く形成される。第1折り曲げ線F1と第2折り曲げ線F2が前側境界線15および/または後側境界線16と交差して形成される場合は、前側固定領域12および/または後側固定領域13は、前後方向yの長さが、第1折り曲げ線F1および第2折り曲げ線F2の幅方向xの内方側よりも、第1折り曲げ線F1および第2折り曲げ線F2の幅方向xの外方側の方が長く形成されていることが好ましい。
ベルト部材11の幅方向xの長さ(右側ベルト部材11Aと左側ベルト部材11Bのそれぞれの幅方向xの長さ)はおむつ本体2の幅方向xの長さの50%以下であることが好ましく、右側ベルト部材11Aと左側ベルト部材11Bは互いに重ならないようにおむつ本体2に設けられることが好ましい。右側ベルト部材11Aと左側ベルト部材11Bはまた、おむつ本体2の幅方向xの長さの3%以上離間して設けられることが好ましい。このようにベルト部材11が設けられれば、使い捨ておむつ1の製造の際、ベルト部材11をおむつ本体2に取り付けやすくなる。また、使い捨ておむつ1を折り畳んだ際や折り畳んだ使い捨ておむつ1を広げる際に、右側ベルト部材11Aと左側ベルト部材11Bの両方がおむつ本体2の幅方向xの外方に移動しやすくなり、使い捨ておむつ1を使用状態の形状に近付けることが容易になる。なお、ベルト部材11の幅方向xの長さはおむつ本体2の幅方向xの長さの20%以上であることが好ましく、30%以上がより好ましく、35%以上がさらに好ましい。また、右側ベルト部材11Aと左側ベルト部材11Bの離間距離は、おむつ本体2の幅方向xの長さの5%以上であることがより好ましく、また50%以下が好ましく、40%以下がより好ましく、30%以下がさらに好ましい。なお、ここで説明した右側ベルト部材11Aと左側ベルト部材11Bの離間距離とは、右側ベルト部材11Aと左側ベルト部材11Bが幅方向xに最も近接した部分での離間距離を意味する。
ベルト部材11は例えば略矩形に形成されることが好ましく、これにより使い捨ておむつ1を簡便に製造することができる。ベルト部材11はまた、ベルト中間領域14がおむつ本体2の外面側に位置する状態で、ベルト中間領域14の幅方向xの内方縁が幅方向xの外方に膨らんだ形状に形成されることも好ましい。この場合、ベルト中間領域14は、例えば、幅方向xの内方縁が幅方向xの外方に湾曲する部分を含むように形成される。ベルト中間領域14の幅方向xの内方縁は、おむつを着用した際に着用者の腰回りでベルト部材11の上方縁を形成するため、このようにベルト中間領域14を形成することにより、おむつ着用の際にベルト部材11の上方縁が下方に折れ曲がりにくくなり、おむつの着用感を向上することができる。
なお、図面に示した使い捨ておむつ1では、おむつ本体2の前側縁9と後側縁10が幅方向xに延びる直線部から形成され、ベルト部材11の前側境界線15と後側境界線16がおむつ本体2の前側縁9および後側縁10から前後方向yの内方に位置するように形成されていたが、本発明の使い捨ておむつは、おむつ本体の前側縁と後側縁がおむつの幅方向の外方かつ前後方向の内方に延びる傾斜辺部を含んで形成され、この前側縁と後側縁の傾斜辺部に沿ってベルト部材がおむつ本体に取り付けられているものであってもよい。
1:使い捨ておむつ
2:おむつ本体
3:トップシート
4:バックシート
5:吸収体
11:ベルト部材、11A:右側ベルト部材、11B:左側ベルト部材
12:前側固定領域
13:後側固定領域
14:ベルト中間領域
15:前側境界線
16:後側境界線
F1:第1折り曲げ線
F2:第2折り曲げ線
F3:第3折り曲げ線

Claims (5)

  1. 折り畳まれた使い捨ておむつであって、
    前記使い捨ておむつは、前後方向に前腹部と後背部とこれらの間に位置する股部を有するおむつ本体の外面側に、前記前腹部と前記後背部とに接合された伸縮性のベルト部材が前記おむつ本体の幅方向の一方側と他方側にそれぞれ設けられて構成されており、
    前記ベルト部材は、前記前腹部に固定された前側固定領域と、前記後背部に固定された後側固定領域と、これらの間に位置し前記おむつ本体に固定されないベルト中間領域とを有し、前記前側固定領域と前記ベルト中間領域とは前側境界線によって区分され、前記後側固定領域と前記ベルト中間領域とは後側境界線によって区分され、
    前記前側境界線は、前記幅方向の内方かつ前記前後方向の外方に向かって延びる前側傾斜線を含んで形成され、
    前記後側境界線は、前記幅方向の内方かつ前記前後方向の外方に向かって延びる後側傾斜線を含んで形成され、
    前記おむつ本体は、前記前腹部と前記股部と前記後背部とが前記前後方向に並んで展開された状態で前記幅方向の両側部が肌面側を内側にして前記前側境界線および/または前記後側境界線と交差する折り曲げ線で折り返され、さらに前記前側境界線と前記後側境界線の間で前記前後方向に肌面側を内側にして折り返されていることを特徴とする使い捨ておむつ。
  2. 前記おむつ本体の前側縁および/または後側縁は前記幅方向に延びる直線部を含み、前記直線部は前記おむつ本体の前記幅方向の長さの50%以上を有する請求項1に記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記前側傾斜線が前記前後方向に対してなす角を角αとし、前記後側傾斜線が前記前後方向に対してなす角を角βとしたときに、角αと角βはいずれも40°以上75°以下である請求項1または2に記載の使い捨ておむつ。
  4. 前記おむつ本体には、前記股部から前記前腹部および/または前記後背部に延在して吸収体が設けられ、前記前側境界線および/または前記後側境界線が前記吸収体と重なって形成されている請求項1〜のいずれか一項に記載の使い捨ておむつ。
  5. 折り畳まれた使い捨ておむつの製造方法であって、
    前記使い捨ておむつは、前後方向に前腹部と後背部とこれらの間に位置する股部を有するおむつ本体の外面側に、前記前腹部と前記後背部とに接合された伸縮性のベルト部材が前記おむつ本体の幅方向の一方側と他方側にそれぞれ設けられて構成されており、
    前記ベルト部材は、前記前腹部に固定された前側固定領域と、前記後背部に固定された後側固定領域と、これらの間に位置し前記おむつ本体に固定されないベルト中間領域とを有し、前記前側固定領域と前記ベルト中間領域とは前側境界線によって区分され、前記後側固定領域と前記ベルト中間領域とは後側境界線によって区分され、
    前記前側境界線は、前記幅方向の内方かつ前記前後方向の外方に向かって延びる前側傾斜線を含んで形成され、
    前記後側境界線は、前記幅方向の内方かつ前記前後方向の外方に向かって延びる後側傾斜線を含んで形成されており、
    前記おむつ本体が前記前腹部と前記股部と前記後背部とが前記前後方向に並んで展開されて、前記おむつ本体の外面側に前記ベルト部材の前記ベルト中間領域が重ねられた状態で、前記おむつ本体の前記幅方向の両側部を肌面側を内側にして前記前側境界線および/または前記後側境界線と交差する折り曲げ線で折り返す第1折り返し工程と、
    前記第1折り返し工程の後で、前記おむつ本体を、前記前側境界線と前記後側境界線の間で前記前後方向に肌面側を内側にして折り返す第2折り返し工程とを有することを特徴とする折り畳まれた使い捨ておむつの製造方法。
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