JP6835321B2 - 骨を固定するためのプレート - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも部分的に離間した骨を固定するためのプレートに関する。
従来から、略平面状のT字プレートを使用した高位脛骨骨切り術(HTO)が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特表第2017−511194号公報
本発明者らは、プレートに生じる応力を分散させることが可能な、固定性に優れた、骨への負担が少ない、形状(代表的には湾曲面を備える)のプレートを見出した。
本発明者らが創出したプレートの形状は、内側脛骨稜に適合する形状を有することから、本発明のプレートを用いた骨切り術において、当該プレートは、骨切りステップと、適宜の挿入物を挿入するステップとの後、内側脛骨稜に適用され離間した骨が固定される。従来のT字型プレートなどのように、形状の制約から比較的広い平面が連続する脛骨近位前方内側面に適用する術式に比べて、支持強度が飛躍的に強化され、術後経過も良好である。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
少なくとも部分的に離間した骨を固定するためのプレートであって、前記骨は、骨欠損部、近位骨部および遠位骨部を有し、前記プレートは、
前記近位骨部に対応する第1の端部と、
前記遠位骨部に対応する第2の端部と、
前記骨の略周方向に沿った第1の湾曲面と
を備え、
前記プレートは、前記骨の凸面の表面に沿った形状を有する、プレート。
(項目2)
前記骨の凸面は、脛骨の内側脛骨稜である、項目1に記載のプレート。
(項目3)
前記第1の湾曲面は、少なくとも、前記第1の端部において第1の曲率を有し、前記第2の端部において前記第1の曲率より大きい第2の曲率を有する、項目1または2に記載のプレート。
(項目4)
前記プレートは、前記プレートを前記骨に固定するための少なくとも1つの固定部を備え、前記少なくとも1つの固定部は、前記第1の端部に近接されて配置された第1の固定部と、前記第2の端部に近接して配置された第2の固定部とを含み、前記第1の固定部、および/または、前記第2の固定部は、前記略周方向に沿って配置されている、項目1〜3のいずれか一項に記載のプレート。
(項目5)
前記少なくとも1つの固定部は、骨ねじを刺入するための孔を含む、項目4に記載のプレート。
(項目6)
前記プレートは、前記第2の端部から前記第1の端部に向かって、扇状に略周方向に拡張した形状を有する、項目1〜5のいずれか一項に記載のプレート。
(項目7)
少なくとも部分的に離間した骨を固定するためのキットであって、前記キットは、
項目1〜6のいずれか一項に記載のプレートと、
前記プレートを前記骨に固定するための少なくとも1つの骨ねじと、
前記プレートと鏡像関係の形状を有する第2のプレートと
を備える、キット。
(項目8)
高位脛骨骨切り術用の、項目7に記載のキット。
(項目9)
項目1〜6のいずれか一項に記載のプレートのセットであって、
前記プレートのセットは、第1のプレートと、第2のプレートとを少なくとも含み、
前記第1のプレートは、第1の骨の凸面の表面に沿った形状を有し、
前記第2のプレートは、前記第1の骨と異なる第2の骨の凸面の表面に沿った形状を有する、プレートのセット。
(項目10)
前記プレートのセットは、サイズ、曲率、厚さ、および、孔の数の少なくとも1つのパラメータにおいて異なるプレートを含む、項目9に記載のプレートのセット。
本発明によれば、少なくとも部分的に離間した骨を固定するためのプレートおよびキットを提供することが可能である。一実施形態では、本発明者らが創出したプレートの形状は、内側脛骨稜に適合する形状を有することから、本発明のプレートを用いた骨切り術において、当該プレートは、骨切りステップと、適宜の挿入物を挿入するステップとの後、内側脛骨稜に適用され離間した骨が固定される。従来のT字型プレートなどのように、形状の制約から比較的広い平面が連続する脛骨近位前方内側面に適用する術式に比べて、支持強度が飛躍的に強化され、術後経過も良好である。
少なくとも部分的に離間した骨を固定するための本発明のプレートの形態の一例を示す内側斜視図。 少なくとも部分的に離間した骨を固定するための本発明のプレートの形態の一例を示す外側斜視図。 少なくとも部分的に離間した骨を固定するための本発明のプレートの形態の一例を示す平面図。 少なくとも部分的に離間した骨を固定するための本発明のプレートの形態の一例を示す側面図。 プレート100が脛骨に固定された高位脛骨骨切り術後の状態の一例を示す図。 内側脛骨稜を含む脛骨の断面図。 プレートの形状の変形例を示す図。 プレート100の外観の一例を示す図。 脛骨のくさび状切込み部(骨欠損部)にプレートが取り付けられた状態で膝関節に圧縮力を適用した場合にプレートに発生する応力の比較(表面のみ)を示す図。 脛骨のくさび状切込み部(骨欠損部)にプレートが取り付けられた状態で膝関節に圧縮力を適用した場合にプレートに発生する応力の比較(表面および裏面)を示す図。 脛骨のくさび状切込み部(骨欠損部)にプレートが取り付けられた状態で膝関節に旋回力を適用した場合にプレートおよび骨の表面に発生する応力の比較を示す図。 プレート100を脛骨側の膝関節面近位部の骨折治療に適用した例を示す図。
以下、本発明を最良の形態の一例を示しながら説明する。本明細書の全体にわたり、単数形の表現は、特に言及されない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。従って、単数形の冠詞(例えば、英語の場合は「a」、「an」、「the」など)は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。また、本明細書において使用される用語は、特に言及されない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および科学技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。矛盾する場合、(定義を含めて)本明細書の記載が優先される。
以下、本明細書において用いられる用語を定義する。
骨に関して、用語「内側」とは、ヒトの身体の長手方向中心軸(脊柱)により近い側をいう。
骨に関して、用語「外側」とは、ヒトの身体の長手方向中心軸(脊柱)からより遠い側をいう。
用語「近位」とは、四肢に関しては体幹により近い部分をいい、プレートに関しては装着されたときに四肢の体幹により近い部分に配置される部分をいう。
用語「遠位」とは、四肢に関しては体幹からより遠い部分をいい、プレートに関しては装着されたときに四肢の体幹からより遠い部分に配置される部分をいう。
用語「骨欠損近位骨部」とは、骨欠損部に隣接した骨部であって骨欠損部より近位にある骨部をいう。
用語「骨欠損遠位骨部」とは、骨欠損部に隣接した骨部であって骨欠損部より遠位にある骨部をいう。
用語「金属生体適合性材料」とは、生体適合性を有する金属材料をいう。
用語「高位脛骨骨切り術」(HTO)とは、脛骨近位部に切り込みを入れることにより、大腿骨乃至脛骨のアラインメントを正常にするための手術をいう。大腿骨乃至脛骨のアラインメントを正常にすることは、例えば、下肢をO脚状態からややX脚状態にすることを含む。
本発明のプレートは、骨の凸面の表面(例えば、内側脛骨稜)に沿った形状を有する。内側脛骨稜には通常、骨切りの切断面において最大の離間距離を有する部分が含まれる。
脛骨の近位前方内側面は、脛骨の中央部から近位部前方内側の比較的平坦な面に連なる部位であり、骨切りの切断面において最大の離間距離を有する部分とは異なる。本発明のプレートは、脛骨の近位前方内側面の一部、脛骨の後面の一部、およびそれらの間の内側脛骨稜を支持するように配置されることが可能なように構成されている。従来の典型的なプレートは、脛骨の近位前方内側面のみを支持するように配置される構成であったので、本発明のプレートはこの点において従来のプレートと異なる。
プレートの「高さ」とは、プレートの軸方向の長さのうち最大の長さをいう。
用語「約」とは、他の態様で明示されない限り、示された値の±10%を指す。
句「少なくとも部分的に離間した骨」は、本来は離間していない骨の部分と部分が離間している任意の状態の骨をいい、(例えば、手術において)意図的に離間させた骨も、(例えば、事故が原因で、または、先天的に)意図せずに離間された骨も含む。
以下に本発明の好ましい実施形態を説明する。以下に提供される実施形態は、本発明のよりよい理解のために提供されるものであり、本発明の範囲は以下の記載に限定されるべきでない。従って、当業者は、本明細書中の記載を参酌して、本発明の範囲内で適宜改変を行うことができることは明らかである。また、本発明の以下の実施形態は単独でも使用されあるいはそれらを組み合わせて使用することができる。
1.少なくとも部分的に離間した骨を固定するためのプレート
本発明は、少なくとも部分的に離間した骨を固定するためのプレートに関する。本発明における少なくとも部分的に離間した骨は、手術によって意図的に離間させた骨であってもよいし、先天性や事故によって意図せずに離間させたものであってもよい。代表的には、本発明のプレートは、手術によって意図的に骨に欠損部を作製することによって部分的に離間させた骨を対象とするものであり、骨欠損部に対して近位骨部から、骨欠損部を通って遠位骨部までを支持するものであり得る。代表的には、本発明のプレートは高位脛骨骨切り術(HTO)用であり得る。
図1Aは、少なくとも部分的に離間した骨を固定するための本発明のプレートの形態の一例を示す内側斜視図である。図1Bは、少なくとも部分的に離間した骨を固定するための本発明のプレートの形態の一例を示す外側斜視図である。図1Cは、少なくとも部分的に離間した骨を固定するための本発明のプレートの形態の一例を示す平面図である。図1Dは、少なくとも部分的に離間した骨を固定するための本発明のプレートの形態の一例を示す側面図である。
図1A〜図1Dに例示されるように、プレート100は、骨の略軸方向に沿って端部101(すなわち、プレート100の近位端)および端部102(すなわち、プレート100の遠位端)と、湾曲面103とを備える。プレート100の端部101側は骨欠損部近位骨部を支持する。この骨欠損部近位骨部を支持する部分を、プレート100の近位部(図1Aにおける近位部105)という。プレート100の端部102側は骨欠損部遠位骨部を支持する。この骨欠損部遠位骨部を支持する部分を、プレート100の遠位部(図1Aにおける遠位部106)という。
湾曲面103は、端部101において周方向に第1の曲率を有するように湾曲しており、端部102において周方向に、第2の曲率を有するように湾曲している。湾曲面103は、端部101から端部102まで曲率が複合的に変化するように構成され得る。湾曲面103は、端部101から端部102まで曲率が連続的に変化するように構成されていてもよい。湾曲面103の第1の曲率半径は、湾曲面103の第2の曲率半径と多くの場合に異なっているが、同一であってもよい。典型的には、第2の曲率半径は第1の曲率半径より小さく、好ましくは、第1の曲率半径は、第2の曲率半径の約1.3〜5倍である。
湾曲面103の第1の曲率の曲率半径は、約1〜250mmであり、好ましくは、約10〜40mmである。これにより、プレート100が接触する骨表面とプレート100との間の間隙を小さくし、固定力を高めることが可能である。なお、プレート100の端部101に固定時に隣接する日本人の脛骨の曲率半径の実測値は約22〜26mmであるため、湾曲面103の第1の曲率の曲率半径は、約20〜30mmであることがより好ましい。なお、第1の曲率の曲率半径の値は、端部101全体における曲率半径の平均値であり得る。
湾曲面103の第2の曲率の曲率半径は、約1〜100mmであり、好ましくは、約5〜40mmである。これにより、プレート100が接触する骨表面とプレート100との間の間隙を小さくし、固定力を高めることが可能である。なお、プレート100の端部102に固定時に隣接する日本人の脛骨の曲率半径の実測値は約9.5〜12mmであるため、湾曲面103の第2の曲率の曲率半径は、約8〜15mmであることがより好ましい。なお、第2の曲率の曲率半径の値は、端部102全体における曲率半径の平均値であり得る。
プレート100は、端部101において略周方向に第1の長さを有し、端部102において略周方向に第2の長さを有する。第2の長さは、第1の長さと異なってもよいし、同一であってもよい。好ましくは、端部102の第2の長さは、端部101の第1の長さより小さいが、これに限定されない。これにより、プレート100は、端部102から端部101に向かって扇状に略周方向に拡張した形状を有する。それ故、プレート100は、骨の固定すべき部分を包み込むように固定することが可能である。なお、「扇状に略周方向に拡張した形状」とは、厳密に扇状に略周方向に拡張したものだけでなく、縁部がわずかに端部102から端部101に向かって拡張していなくても、全体として軸方向両縁の約70%以上が端部102から端部101に向かって拡張している場合には、本明細書では「扇状に略周方向に拡張した形状」ということに留意されたい(図1Aおよび図1Bを参照)。第2の長さが第1の長さと同一である場合、プレート100は、長方形状平板を湾曲させて形成された形状を有し、正面視のシルエットは扇状形状である。
プレート100は、内側脛骨稜を含む骨表面に沿った形状を有する。プレート100の正面視の形状は、例えば以下に示される様々な形状(例えば、逆台形状、長方形状、側辺に対して突出した部分を有する形状)をとり得る。すなわち、プレート100の正面視の形状は、プレート100を骨に固定するためのスクリューの位置や本数、および/または、プレート100が骨表面を支持すべき範囲などに応じて、任意に設計変更されることが可能である。
上記のように第1の曲率および第2の曲率を有することにより、本発明のプレート100は、脛骨の内側脛骨稜において、骨欠損に対して近位側の骨表面を第1の曲率を有する近位部105が、骨欠損に対して遠位側の骨表面を第2の曲率を有する遠位部106が効率的に支持し得る。これによって、骨欠損部に負荷を働かせることなく、プレートに印加される負荷をプレートの近位部および遠位部に分散させることが可能である。これにより、プレートの変形や破損、骨への負担のリスクを低減させることが可能である。
湾曲面103の表面は、詳細には、従来のプレートのような平板に近い(一定の曲率を有する)面ではなく、湾曲面103全体にわたって連なるように様々な大きさおよび形状を有する複数の小凹凸面によって構成されることもあり得る。このような複数の小湾曲面により、複雑な立体形状を有する骨によりフィットした形状を達成し得る。
骨の凸面(例えば、脛骨の脛骨稜)に沿った湾曲面の曲率と長さとの分布に基づいて、統計的手法を用いて、湾曲面の曲率と長さとを含むプレートの形状の類型化を行うことが可能である。
プレートの形状の類型化の一例として、骨の凸面(例えば、脛骨の脛骨稜)に沿った湾曲面103の第1の曲率および第2の曲率について、本発明者らが鋭意研究を重ねた結果、湾曲面の曲率と患者の人数とを軸にとった2峰型正規分布曲線(すなわち、極大値が2箇所存在する正規分布曲線)が統計的に得られた。第1の極大値は、骨の凸面の曲率半径が小さい骨(すなわち、尖った形状の骨)に対応し、第2の極大値は、骨の凸面の曲率半径が大きい骨(すなわち、丸い形状の骨)に対応する。この結果を踏まえて、本発明者らは、以下の示されるプレート100の4タイプの汎用モデルを用意した。これらの4タイプの汎用モデルは、プレートの軸方向中心軸に対して対称形(すなわち、左右同形状の鏡面体の構造)を有し得る。これらの4タイプの汎用モデルを利用することにより、大部分の患者に本発明のプレート100を適用することが可能である。
・第1のタイプ:曲率半径が第1の極大値である骨の凸面に沿った形状を有するプレート・第2のタイプ:第1のタイプのプレートと鏡像関係にある形状を有するプレート
・第3のタイプ:曲率半径が第2の極大値である骨の凸面に沿った形状を有するプレート・第4のタイプ:第2のタイプのプレートと鏡像関係にある形状を有するプレート
上記第1のタイプと第3のタイプとの組み合わせ、または上記第2のタイプと第4のタイプとの組み合わせを、キットにしてもよい。あるいは、両足を同時に手術するときに使用されるように、上記第1のタイプと第2のタイプとの組み合わせ、または上記第3のタイプと第4のタイプとの組み合わせを、キットにしてもよい。なお、これらの組み合わせは、それぞれ、複数のサイズのセットを含み得る。
上記のとおり、湾曲面103は、周方向の第1の曲率および第2の曲率を有するが、軸方向には、湾曲していてもよいし湾曲していなくてもよい。例えば、1つの実施形態において、湾曲面103は、近位部105と遠位部106との間において、骨の骨欠損近位骨部を支持するための第3の曲率の湾曲をさらに有してもよい。代表的には、湾曲面103は、近位部105付近において、骨に装着したときに内側に凸なように第3の曲率の湾曲を有する。第3の曲率の曲率半径は、約1〜160mmであり、好ましくは、約10〜40mmである。これにより、骨欠損近位骨部の負荷を効果的にプレートの近位部において受け止め、応力分散させること、および/または、固定力を高めることが可能である。しかしながら、近位部105は必ずしも湾曲していなくてもよく、近位部105は平坦であってもよい。なお、第3の曲率の曲率半径の値は、近位部105付近における曲率半径の平均値であり得る。
湾曲面103は、近位部105と遠位部106との間において、第3の曲率の湾曲に続いて、骨欠損遠位骨部を支持するための第4の曲率の湾曲をさらに有してもよい。代表的には、第3の曲率の遠位部106付近において、骨に装着したときに内側に凸なように湾曲を有する。湾曲面103は、第3の湾曲と第4の湾曲との接続部において外側に凸な湾曲を有していてもよい。第4の曲率の曲率半径は、約5〜60mmであり、好ましくは、約14〜35mmである。これにより、近位部からの負荷を遠位部において効率的に受け止め、応力分散させること、および/または、固定力を高めることが可能である。しかしながら、遠位部106は必ずしも湾曲していなくてもよく、遠位部106は平坦であってもよい。なお、第4の曲率の曲率半径の値は、近位部105と遠位部106との間(代表的には、遠位部106付近)における曲率半径の平均値であり得る。
また、湾曲面103において、第3の曲率を有する部分と第4の曲率を有する部分との間には、中間部が設けられてもよい。典型的には、中間部は骨欠損部を横断する部分であり得る。中間部は、第3の曲率および第4の曲率に応じて形成され、設計上は多くの場合凸面であるが、凹面であってもよいし、平坦面であってもプレート100の本来の機能(すなわち、プレート100の固定力)を失するものではない。
また、湾曲面103は、端部101付近に、骨の骨欠損近位骨部をより十分に支持するための第5の曲率(図1D参照)をさらに有するように湾曲していてもよい。湾曲面104の第5の曲率の曲率半径は、約5〜50mmであり、好ましくは、約10〜30mmである。これにより、プレート100による骨の骨欠損近位骨部の支持をさらに強化することが可能であり、ひいては、プレート100の安定性を高めることが可能である。
本発明のプレート100は、プレート100を骨に固定するための少なくとも1つの固定部をさらに備える。プレート100の固定部は、骨に接触させられる面であり、例えば骨ねじまたはチタンねじを用いて、プレート100を骨に固定することが可能である。また、本発明のプレート100の少なくとも1つの固定部は、骨ねじまたはチタンねじを刺入するための孔を含む。骨ねじまたはチタンねじが孔を通して骨へ刺入されることによって、プレート100は、少なくとも1つの固定部において、骨に固定されることが可能である。なお、本明細書において、「骨ねじ」とは、生体適合性材料製であり、かつ、ねじ山が切られたものをいう。
プレート100は、端部101に近接されて配置された近位部105と、端部102に近接して配置された遠位部106とにおいてそれぞれ固定部をさらに備え得る。図1A〜図1Dに示される例では、固定部は、プレート100の近位部105および遠位部106にそれぞれ配置された、複数の骨ねじを刺入するための複数の孔107である。図1A〜図1Dに示される例では、近位部105および遠位部106における孔107は、それぞれ略周方向に沿って配置されている。これにより、略平面的な従来のプレートと比較して、スクリュー挿入位置が制限されることがないため、固定に必要十分な数の孔を配置することができる。これによって、保護したい骨欠損部周辺に骨ねじを刺入する必要がなくなり、骨への負担が低減され得る。また、本発明のプレート100では、湾曲したプレートの剛性が従来のプレートよりも高いため、より少ない数の孔および骨ねじを使用することにより十分な固定強度が発揮され得る。
さらに、本発明のプレート100では、湾曲面103を備える3次元立体形状に複数の孔107が設けられているため、複数の骨ねじは、プレート100の複数の孔107を通して骨へ複数の三次元方向に(すなわち、複数の骨ねじの刺入方向が、同一面内に存在しないように)刺入され、これにより、プレート100が骨に固定される。このこともまた、より少ない数の孔および骨ねじを使用して十分な固定強度を発揮させることに寄与している。このように、複数の孔は、固定力を高めるために、複数の孔の向きがいずれも同一面内に存在しないように構成されるのが望ましい。また、複数の骨ねじのそれぞれの長さは、複数のパラメータ(例えば、複数の孔107に対向する皮質骨と骨ねじが接触する(または貫通する)か否か(すなわち、骨ねじの長さが、孔から対向する皮質骨までの距離より大きいか否か)、および/または、複数の孔107に対向する皮質骨と骨ねじが貫通する場合における貫通の程度)に依存して、決定されてもよい。複数の骨ねじの長さは、それぞれ同じであってもよいし、少なくとも一部が同一であってもよいし、全て異なってもよい。
また、孔の直径および数は、例えば幾何学的条件または臨床的条件に応じて、変化され得る。孔の数は、例えば、近位部および遠位部において、それぞれ少なくとも2つずつ存在する。あるいは、(近位部における孔の数,遠位部における孔の数)の組み合わせは、例えば、(2,2)、(3,3)、(4,4)、(3,2)、(4,2)、(4,3)などであるが、これらに限定されない。好ましくは、近位部における孔の数の方が遠位部における孔の数よりも多い。また、孔の直径は、好ましくは、約3〜10mmであり、より好ましくは、約5〜7mmである。
本発明のプレート100は、骨ねじが固定力を効果的に発揮することが可能なように骨ねじを特定の方向に向けられるように構成されている。なお、骨ねじが向く特定の方向は、骨ねじの取り付け位置に応じて異なり得る。また、本発明のプレート100は、骨ねじをプレート100に固定するためのロッキング機構(図示せず)を介して骨ねじと一体化されることが可能なように構成されている。
本発明のプレート100は、略平面的な従来のプレート(T字型プレート)と比較して、より小さい軸方向長さ(例えば、従来のプレートの軸方向長さの約3分の1)で骨に固定されることが可能である。なぜなら、上述したように、プレート100は、骨の固定すべき部分を包み込むように、扇状に略周方向に拡張した形状を有しているからである。
プレート100の高さは、約30〜70mmであり、好ましくは、約30〜60mmであり、より好ましくは、約40〜50mmである。(プレート100の高さ)=(骨欠損部の高さ)+(骨欠損部近位骨部を支持するプレート部分の高さ)+(骨欠損部遠位骨部を支持するプレート部分の高さ)であり、骨欠損部の高さは典型的には約10〜20mmであり、骨欠損部近位骨部および骨欠損部遠位骨部をそれぞれ支持するプレート部分の高さは約10〜25mm、または約10〜20mm、好ましくは約10〜15mmであり得る。プレート100の端部101および端部102付近において複数の骨ねじを周方向に配置することが可能であることから、プレート100は、従来のプレートと比較してその高さを短くするように設計可能である。これにより、従来のT字型プレートと比較して、プレート100を骨に設置するための開創幅および開創長さをより小さくし、より低侵襲性を有するようにすることが可能である。また、プレート100の高さを小さくし、かつ、プレート100の半径方向の厚さをより薄くした場合であっても、複数の骨ねじがプレート100に周方向に配置されることによって、プレート100の剛性を高め、固定力を高めることが可能である。本発明のプレート100の高さが約30〜50mmである場合、患部へのプレート100の取り付け処置を容易に行うことが可能である。また、プレート100の周方向の幅は、プレート100の剛性を高め、かつ、複数の骨ねじをプレート100に周方向同一面内に配置することができるように、少なくとも約30mmであり、好ましくは、約40〜50mmである。プレート100の周方向の幅は、プレート100の高さより短い長さ(プレート100が長方形を成す長さ、または、プレート100が扇形を成す長さ)であってもよいし、プレート100の高さと同一の長さ(プレート100が正方形を成す長さ)であってもよい。
プレート100の厚さは、様々なパラメータに基づいて決定される。具体的には、プレート100の半径方向の厚さは、約1〜5mmであり、好ましくは、約2〜3mmである。様々なパラメータの一例は、脛骨に作用する外力に起因してプレート内に生じた応力の値であり、プレート100の厚さは、数値シミュレーションを用いて、その応力値が閾値(例えば、プレート100の許容可能強度値)以下になるように決定され得る。様々なパラメータの他の一例は、骨ねじに起因してプレート内に生じた応力の値であり、プレート100の厚さは、骨ねじによる応力でプレート100が変形しないように決定され得る。プレート100の厚さが大きすぎる(例えば、5mmより大きい)場合には、プレート100の強度が高い一方で臨床的には患者の骨(例えば、脛骨)に設置しづらくなり、プレート100の厚さが小さすぎる(例えば、1mm未満である)場合には、臨床的には患者の骨(例えば、脛骨)に設置し易い一方でプレート100の強度が低い。
なお、上述の数値は、力学的もしくは臨床的な理由、または、性別もしくは人種による骨形態の違いに起因する理由に応じて、上述した範囲を超えて適宜変更され得る。したがって、プレート100の全体形状、大きさ、種々の曲率、孔の数、厚さなどもまた、様々なパラメータ(例えば、プレート内に生じた応力がどの程度分散されたかを示す値)に基づいて、閾値判定などによって決定され得る。
本発明のプレートは、好ましくは、金属生体適合性材料製(例えば、チタン製、チタン合金製、コバルトクロム合金製)であるが、本発明はこれに限定されない。本発明のプレートの材料は、骨を固定するための強度を有する生体適合性材料である限りにおいて任意である。本発明のプレート100は、例えば、高位脛骨骨切り術において使用されるプレートである。
なお、プレート100の製造方法は任意である。プレート100は、例えば、3D積層造形法を用いて個々の骨の形状に適合するように製造されてもよいし、板曲げのように塑性変形することにより成形されてもよいし、曲げ加工した板状素形材を用いて刃物(例えば、ボールエンドミル)による機械加工仕上げによって製造されてもよい。
例えば、3D積層造形法を用いて個々の骨の形状に適合するようにプレート100を製造する場合、プレート100は、例えば、以下の手順で製造される:
ステップ1:患者の脛骨上の部分であってくさび状に骨切りを行う部分のCT画像を撮影する。
ステップ2:撮影されたCT画像に基づいて、その患者の脛骨の3次元画像を取得する。
ステップ3:取得された3次元画像上で、脛骨近位部にくさび状に切込みを入れることにより大腿骨乃至脛骨の正常なアラインメントを得ることができる切込みの開角を決定する。切込みの開角の決定後、3次元画像上では、決定された開角で脛骨近位部がくさび状に切り込まれた状態が維持される。
ステップ4:くさび状切込みを横断して脛骨表面にフィットした3次元曲面を生成する。
ステップ5:生成された3次元曲面に基づいて、プレート100の3次元画像を生成する。具体的には、生成された3次元曲面に厚さ(例えば、3mmを例に以下記載する)を付け加え、厚さ3mmの3次元曲面上で、離間した脛骨近位部および脛骨遠位部に配置される孔の位置を決定し、厚さ3mmの3次元曲面上の決定された位置に孔を設ける。
ステップ6:生成されたプレート100の3次元画像をSTLファイルに変換する。
ステップ7:変換されたSTLファイルに基づいて、積層造形装置を用いて、チタン合金製のプレート100を製造する。
ステップ8:製造されたプレート100の表面に付着している不完全溶融のチタン粒子を除去するように、研磨装置を用いて、製造されたプレート100を研磨する。
あるいは、上述したステップ6〜8に代えて、ステップ6’において、生成されたプレート100の3次元画像に基づいて、CAD/CAM専用ソフトウエアを用いて、素材を機械加工することによって、プレート100を製造してもよい。
このように製造された複数のプレートのうちの代表的な複数のプレートをプレートのセットとして構築してもよい。代表的な複数のプレートのセットは、それぞれ、異なる特徴的な形状を有する骨(例えば、脛骨)にフィットした湾曲面を備える。代表的な複数のプレートのセットに含まれるプレートの数は、2以上の任意の整数であり得、例えば、9個、16個、25個などであるが、これらに限定されない。例えば、3つの異なるサイズ、サイズごとに3つの異なる曲率を用意する場合9種類のプレートセットを用意することができる。
代表的な複数のプレートのセットのうちのどのプレートを患者に適用するかは、例えば、プレートの接触面と骨の表面との接触率を特定するための接触率解析、および/または、プレートを固定するための骨ねじおよびプレートに印加される応力の大きさや位置を解析するための応力解析を事前に行うことによって決定されてもよい。例えば、患者の骨(例えば、脛骨)を走査することが可能な走査装置が、患者の骨(例えば、脛骨)を走査し、患者の骨(例えば、脛骨)の走査データを取得し、走査装置と通信可能なように構成されているサーバ装置に患者の骨の走査データを送信し、サーバ装置が、サーバ装置に接続されているデータベース部を参照して、そのデータベース部に格納されている代表的な複数のプレートのそれぞれに関する情報(例えば、プレート100について上述したパラメータ)と、患者の骨の走査データとに基づいて、代表的な複数のプレートのセットに含まれるプレートのうち、患者の骨との接触率が最も高いプレートを、患者に適用すべきプレートとして特定することによって、代表的な複数のプレートのセットの中から、患者に適用すべきプレートが特定されてもよい。なお、上述した接触率解析において、プレートの接触面と骨の表面と間の距離が所定の距離以下である場合に、プレートと骨とが「接触」しているとする。所定の距離は、例えば、0.7mm、0.5mm、0.3mmであるが、これらに限定されない。
また、骨欠損部における骨癒合を促進させるために、リン酸カルシウム系セラミック製ブロック(例えば、β−TCP)が、骨欠損部に補填されてもよい。
図2Aは、プレート100が脛骨に固定された高位脛骨骨切り術後の状態の一例を示す。図2Bは、内側脛骨稜を含む脛骨の断面図である。
骨には、骨のアラインメントが正常になるように骨欠損部が形成されており、プレート100は、骨の骨欠損近位骨部(離間した骨の近位骨部)と骨の骨欠損部と骨の骨欠損遠位骨部(離間した骨の遠位骨部)とにわたって固定され、骨のアラインメントの正常な状態を維持するように構成されている。
プレート100は、骨(例えば、脛骨)の表面(凸面)に沿った形状を有するように構成されている。例えば、骨が脛骨である場合、プレート100は、脛骨の脛骨稜の表面に沿った形状を有する。なお、「骨の表面に沿った形状」とは、骨の意図される固定部位に当てたときに、欠損部を除く骨の表面と、プレートの湾曲面103において欠損部に対応する箇所を除いた部分との間の距離が、湾曲面103の面積(欠損部に対応する箇所を除く)の90%以上にわたって5mm以下であることをいう。例えば、「脛骨の内側脛骨稜を含む表面に沿った形状」を有するプレートは、その内側脛骨稜にプレートを当てたときに、プレートの内面(湾曲面)と骨の表面との間の距離が、骨欠損部に対応する箇所を除いて、内面の90%以上にわたって5mm以下であることをいう。
図2Aに示される例では、プレート100は、脛骨の近位前方内側面の略平面上に配置される従来のプレート(T字型プレート)とは異なり、脛骨内側の脛骨稜の表面に沿うように内側脛骨稜(脛骨後方内側)に配置されることが可能なように構成されている。より具体的には、図2Bを参照して、プレート100は、脛骨の略平坦な近位前方内側面の一部、脛骨の略平坦な後面の一部、およびそれらの間の凸面の内側脛骨稜を支持するように配置されることが可能なように構成されている。従来の典型的なプレートは、脛骨の近位前方内側面のみを支持するように配置される構成であったので、本発明のプレート100はこの点において従来のプレートと異なる。プレート100が脛骨後方内側に配置可能であることは、骨切り術後に負荷が最も大きく印加される脛骨後方内側を立体的に支持することが可能であるという点で、従来の平板型プレートよりも利点を有し得る。また、負荷が最も大きく印加される脛骨後方内側を支持することにより、骨欠損部(または骨欠損部に充填された充填材)に応力が生じず、プレート100および患部の安定性を高めることが可能である。さらに、1つの実施形態においては、プレート100は、脛骨内側の脛骨稜の表面に沿った形状を有することにより、従来の略平板プレート(T字型プレート)よりも剛性が高いことに起因して曲げやねじりに対抗できる強度を備える。また、プレート100の寸法(例えば、幅、高さ、外形状)は、患者の患部の寸法(例えば、大きさ、表面形状)に応じて決定されることが可能であるため、プレート100の形状設計の自由度が高い。
脛骨前方内側に配置される従来のプレートでは、脛骨後方への負荷を支えきれずに脛骨後方への傾斜が大きくなりすぎてしまう症例が散見されている一方で、本発明のプレート100では、プレート100が脛骨後方の脛骨稜の表面に沿うように配置されるため、そのような症例を低減できる。
図3は、プレートの形状の変形例を示す。
図3(a)は、プレート下部の大きさを大きくした例を示す。図3(a)に示される例では、脛骨は、脛骨内側顆部(すなわち、骨欠損近位骨部)1と、内側脛骨稜(すなわち、骨欠損遠位骨部)2と、骨欠損部3とを備える。図3(a)に示される例では、プレート100は、脛骨面に沿った凹面を内側に有し、脛骨稜4を横断する幅を有し、上側1と下側2とを結合するように配置されている。プレートの近位部(すなわち、近位部105)には、3つの孔107が設けられており、プレートの遠位部(すなわち、遠位部106)には、プレートの長手方向軸を境にして両側に孔107が2つずつ設けられている。孔107にロッキング機構(図示せず)を通してプレートを脛骨に固定することにより、プレートは高い固定力で脛骨に固定される。プレートを変形させることにより、孔107の数を増大させることが可能である。
図3(b)は、プレートの板厚を薄くし、孔107の周辺にのみ突出部108を設けた例である。孔107の周辺にのみ突出部108を設けることにより、ロッキング機構(図示せず)を孔107に設けることが可能である。なお、強度の観点から、プレートの板厚は1mm以上であることが好ましい。
2.プレートを用いた手術・治療
本発明のプレート100を用いた手術の術式として、「従来(脛骨の近位前方内側面)よりも後方(例えば、内側脛骨稜付近)に切開部が設けられること」という条件を少なくとも満たす任意の骨切り手術が採用可能である。
本発明のプレート100を用いた手術の術式の一例として、オープンウェッジ法(open wedge HTO)、または、脛骨近位部の骨折に対する骨接合術が採用される。いずれの術式であっても、
A)皮膚等を切開し脛骨を露出するステップと、
B)脛骨の適切な部分で骨切りを行うステップと、
C)必要に応じてレントゲン等により得られた情報に基づいて求めた角度であることを確認した後、人工骨の挿入(補綴)を行い、その後、本発明のプレートおよび骨ねじで離間した骨を固定するステップと
D)切開面を癒合するステップと
を包含する。
ここで、C)ステップにおいて、従来のプレートでは、脛骨の近位前方内側面に適用され固定されていたところ、本発明のプレートでは、内側脛骨稜に適用され固定される。
あるいは、事前に(例えば、術前に)解析を用いて、代表的な複数のプレートのセットの中から選択された、患者の骨に最もフィットするプレートを、患者の骨に設置してもよい。より具体的には、患者の骨(例えば、脛骨)を走査することが可能な走査装置を用いて、患者の骨(例えば、脛骨)を走査することにより、患者の骨(例えば、脛骨)のCT画像を取得し、患者の骨のCT画像を用いて、患者の骨の表面と代表的な複数のプレートのセットに含まれるプレートの表面との間の接触率を算出するために接触率解析を行い、代表的な複数のプレートの中から、患者の骨の表面との接触率が最も高い(すなわち、患者の骨の表面と最も接触している)プレートを選択し、従来よりも後方に切開部を設ける任意の骨切り手術において、皮膚等を切開して脛骨を露出させ、脛骨の必要な骨切りを行い、選択されたプレートを患者の骨に設置してもよい。なお、上述した接触率解析において、プレートの接触面と骨の表面と間の距離が所定の距離以下である場合に、プレートと骨とが「接触」しているとする。所定の距離は、例えば、0.7mm、0.5mm、0.3mmであるが、これらに限定されない。
上述した代表的な複数のプレートのセットの一例は、9個のプレート100である。9個のプレート100は、それぞれ、プレートのサイズの組み合わせ(拡大サイズ,基準サイズ、縮小サイズ)とプレートの湾曲面の曲率の組み合わせ(曲率A,基準曲率,曲率B)との組み合わせによって決定されるものであり得る。ここで、拡大サイズは、基準サイズをアスペクト比固定で拡大(例えば、110%拡大)したサイズをいい、縮小サイズは、基準サイズをアスペクト比固定で拡大(例えば、90%縮小)したサイズをいい、曲率Aは、基準曲率より小さい曲率をいい、曲率Bは、基準曲率より大きい曲率をいう。例えば、曲率Aを有するプレートは、第1の骨(例えば、第1の患者の脛骨)の凸面の表面に沿った形状を有し得、曲率を有するプレートは、第2の骨(例えば、第2の患者の脛骨)の凸面の表面に沿った形状を有し得る。
なお、9個のプレート100のセットのそれぞれのプレートを決定するためのパラメータは、プレートのサイズおよびプレートの湾曲面の曲率に限定されない。例えば、プレートのサイズおよびプレートの湾曲面の曲率に加えて、または、プレートのサイズおよびプレートの湾曲面の曲率に代えて、プレートの厚さ、プレートの重量、孔の位置、孔のサイズ、孔の数などが、9個のプレート100のセットのそれぞれのプレートを決定するためのパラメータとして設定されていてもよい。
3.キット
本発明は、少なくとも部分的に離間した骨を固定するためのキットも提供する。本発明のキットは、上述したプレート100と、プレート100を骨に固定するための少なくとも1本の骨ねじとを備える。本発明のキットは、第1のプレートと、それと鏡像関係の形状を有する第2のプレートとを含み得る。本発明のキットは、少なくとも1本の骨ねじとプレート100とを一体化させるためのロッキング機構をさらに備えていてもよい。
以上、本発明を、理解の容易のために好ましい実施形態を示して説明してきた。以下に、実施例に基づいて本発明を説明するが、上述の説明および以下の実施例は、例示の目的のみに提供され、本発明を限定する目的で提供したのではない。従って、本発明の範囲は、本明細書に具体的に記載された実施形態にも実施例にも限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。
図4は、プレート100の外観の一例を示す。
プレートの設計者は、患者の下肢X線写真から膝関節面が正常に近くなるように、脛骨近位部から切除されるくさび形状を決定した後、膝近位部の画像に基づいて、脛骨内側の脛骨稜を含む部位に取り付けられるプレートの外形状を決定した。本実施例においては、次いで設計者は、プレートの厚さを3mmと仮定して、取り付け部位周辺の脛骨面形状と同一の形状の湾曲面を有する3次元形状をCAD上で決定した。本実施例においては、この三次元形状に基づいて、プレートを積層造形によって製造した。使用された積層造形装置はEosint M270であり、プレートの原材料として粒径45μm以下のチタン粉末を使用した。また、積層造形装置の設定条件は、レーザー光出力が150Wであり、レーザー光走査速度が200mm/sであり、レーザー光走査間隔は120μmであった。造形されたプレート表面に付着したチタン粒子を除去した後、バレル研磨装置を用いてプレート100の表面を研磨した。その後、図4に示されるように、脛骨に刺入する方向に向かって、プレートの近位部に3つの孔107を設け、プレートの遠位部に2つの孔107を設けるように、機械加工を行った。
図4に示される例では、プレート100は、変形性膝関節症患者の脛骨3DCTを参考にして、後方内側の骨形状に対応する3次元かつ軸方向に短い形状を有し、脛骨内側の脛骨稜を含む脛骨表面に沿った湾曲面を有し、関節面(すなわち、骨欠損近位骨部)に近づくほど曲率が大きい形状であり、複数の骨ねじを用いてくさび状骨欠損部の両側を固定することが可能であることを特徴としている。
骨ねじ刺入用の孔は、脛骨稜を境にして両側に設けた。これにより、プレートの固定力を分散させ、脛骨稜の稜線を跨いで両側からプレートの固定力を作用させることが可能である。また、複数の骨ねじの刺入方向は、固定力を高めるために、同一面内に存在しないように設けた。本実施例のプレートは、骨ねじをプレートに固定するためのロッキング機構(図示せず)を備えていたため、プレートが骨に固定された後、複数の骨ねじは、プレートと一体化され、これにより、複数の骨ねじの刺入方向は変化しない。
従来のT字プレートと本発明のプレート100とを比較した2つのFEM(有限要素法)解析実験を以下に説明する。
(1)脛骨のくさび状切込み部(骨欠損部)にプレートが取り付けられた状態で膝関節に圧縮力を適用した場合にプレートに発生する変形および応力を検証した実験
(2)脛骨のくさび状切込み部にプレートが取り付けられた状態で膝関節に旋回力を適用した場合にプレートに発生する変形および応力を検証した実験
図5は、脛骨のくさび状切込み部にプレートが取り付けられた状態で膝関節に圧縮力を適用した場合にプレートに発生する応力の比較(表面のみ)を示す。図6は、脛骨のくさび状切込み部にプレートが取り付けられた状態で膝関節に圧縮力を適用した場合にプレートに発生する応力の比較(表面および裏面)を示す。図7は、脛骨のくさび状切込み部にプレートが取り付けられた状態で膝関節に旋回力を適用した場合にプレートに発生する応力の比較を示す。
なお、FEM解析には、解析ソフト「メカニカルファインダー」が使用された。また、想定されたプレートの材料は、純チタンである。また、実験に使用された従来のプレートおよび本発明のプレート100の各種寸法および解析条件は、以下に示されるとおりである。

実験の結果、以下のことが明らかになった。
(1)圧縮力適用実験
・プレートに生じる応力:従来のプレートでは、膝関節への圧縮力によってプレートに生じる応力が1ヶ所に集中する一方で、本発明のプレートでは、膝関節への圧縮力によってプレートに生じる応力が分散され、応力集中が緩和された。
・骨に生じる応力:従来のプレートでは、固定された箇所の骨の変位量は小さくできるが、固定されていない箇所の骨の変位量は大きい。これにより、従来のプレートでは、膝関節への圧縮力による骨への応力が集中する箇所が発生した。一方で、本発明のプレートでは、骨の全体的な変位量は従来のプレートよりも(0.02mm程度)大きいが、一定の箇所にのみ骨の変位量が大きくなることはない。これにより、本発明のプレートでは、骨への応力集中が緩和された。
(2)旋回力適用実験
・プレートに生じる応力:従来のプレートでは、旋回により孔に応力が集中した一方で、本発明のプレートでは、膝関節への旋回力によってプレートに生じる応力が分散され、応力集中が緩和された。前方の骨ねじに印加される応力より後方の骨ねじに印加される応力の方が大きかった。
・骨に生じる応力:従来のプレートでは、骨の変位量が大きい箇所および骨の変位量が小さい箇所が発生し、一定箇所への応力の集中も見られた。一方で、本発明のプレートでは、骨の全体的な変位が従来のプレートよりも均一であり、骨に生じる応力の集中が緩和された。
考察
従来のプレートは、幅16mmおよび厚さ3mmの板状形状であって長さ100mmを有する形状であるため、プレートに圧縮力が発生すると、プレートに曲げが発生し、また、ねじり力に対して抗することなくねじれてしまう。これにより、応力の1ヶ所への集中が発生した。
一方で、本発明のプレートは、幅が広く、脛骨表面に沿うように湾曲していることから、プレートの剛性が高く、変形し難い。従って、本発明のプレートでは、プレート単体であっても骨に固定された状態における強度に優れており、垂直圧縮力および旋回力に対して従来のプレートを上回る固定力が得られると考えられる。また、骨ねじの一部(すなわち、より大きな応力が印加される骨ねじ)を、他の骨ねじよりも強度が高い骨ねじとすることにより、耐久性の高い安定したプレートを提供することができる。
また、本発明のプレートは、約11cmの開創部が必要であった従来のプレートと比較して、プレート長(すなわち、長手方向長さ)が短いため、傷口が目立たない程度のより小さい開創部(例えば、約4cm〜約5cm)で手術することが可能である。実際、本発明のプレートは、従来のプレートの約半分程度の開創部を通して患部に設置されることができた。
以上のことから、本発明のプレート100によれば、臨床上、以下に示される点でメリットがある。
・力学的に応力が最も適用される後方内側にプレート100を配置することにより、骨欠損部の安定性を図ることが可能であり、それ故、早期の社会復帰を果たすことが可能である。
・プレート100は、脛骨後方内側の脛骨稜に沿った形状を有するため、応力がプレート100に集中せず、それ故、プレート100は、従来のプレートの3分の1の軸方向長さで従来のプレート以上の固定力を有する。
・プレート100は高さが小さいため、小皮切・低侵襲での手術が可能であり、その結果、患者の苦痛を緩和し、早期離床とリハビリテーションによる早期社会復帰とを図ることが可能である。
・プレート100は、骨欠損部にわたって後方の内側脛骨稜に設置されるため、脛骨関節面の後方への過度な傾斜を防止することが可能である。
・プレート100は、後方の内側脛骨稜に設置されるため、患者は、皮下でプレート100に触れにくくなり、それ故、痛みを感じにくくなる。
(高位脛骨骨切り術(HTO)以外への適用)
本発明のプレート100を脛骨側の膝関節面近位部の骨折治療に従来よりも有効に適用可能であることを以下に説明する。
図8は、プレート100を脛骨側の膝関節面近位部の骨折治療に適用した例を示す。
図8(a)は、脛骨の後方内側へ骨折線が及んでいる症例を示す。図8(b)は、図8(a)に示される状態にプレート100を適用した例を示す。
図8(a)に示されるような脛骨の後方内側へ骨折線が及んでいる症例において、骨欠損近位骨部の外形状に適合するプレート100を積層造形法を用いて製作することにより、プレート100は、図8(b)に示されるように、脛骨と骨折部の骨片とを一体的に把持することが可能であり、骨ねじを用いてねじ留めすることによって脛骨と骨折部の骨片と一体化することが可能である。これにより、手術時の手間を少なくすることが可能であり、脛骨近位部の正確な復元および関節面の確保も可能である。
なお、上述した実施形態では、ヒト(患者)の骨に対する本発明のプレート100の適用を説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明のプレート100は、任意の哺乳動物の骨に適用することが可能である。
(プレート100のセット)
上述した代表的な複数のプレートのセットの一例として、9個の本発明のプレート100を1つのセットとして構築してもよい。9個のプレート100は、例えば、図1A〜図1Dに示される基準のプレートに対するプレートのサイズとプレートの湾曲面の曲率との組み合わせによって決定されるものであり得る。すなわち、9個のプレート100は、それぞれ、プレートのサイズの組み合わせ(拡大サイズ,基準サイズ、縮小サイズ)とプレートの湾曲面の曲率の組み合わせ(曲率A,基準曲率,曲率B)との組み合わせによって決定されるものであり得る。ここで、拡大サイズは、基準サイズをアスペクト比固定で拡大(例えば、110%拡大)したサイズをいい、縮小サイズは、基準サイズをアスペクト比固定で拡大(例えば、90%縮小)したサイズをいい、曲率Aは、基準曲率より小さい曲率をいい、曲率Bは、基準曲率より大きい曲率をいう。例えば、曲率Aを有するプレートは、第1の骨(例えば、第1の患者の脛骨)の凸面の表面に沿った形状を有し得、曲率を有するプレートは、第2の骨(例えば、第2の患者の脛骨)の凸面の表面に沿った形状を有し得る。このようなプレートのサイズとプレートの湾曲面の曲率と組み合わせによって構成される9個のプレート100をセットで提供(例えば、販売)することにより、様々な患者の様々な凸面形状を有する骨(例えば、脛骨)に最もフィットするプレートをその9個のプレート100のセットの中から特定することができる。
なお、9個のプレート100のセットのそれぞれのプレートを決定するためのパラメータは、プレートのサイズおよびプレートの湾曲面の曲率に限定されない。例えば、プレートのサイズおよびプレートの湾曲面の曲率に加えて、または、プレートのサイズおよびプレートの湾曲面の曲率に代えて、プレートの重量、孔の位置、孔のサイズ、孔の数などが、9個のプレート100のセットのそれぞれのプレートを決定するためのパラメータとして設定されていてもよい。
(解析による最適なプレートの選択)
例えば、事前に(例えば、術前に)解析を用いて、代表的な複数のプレートのセットの中から、患者の骨にフィットするプレートを選択してもよい。より具体的には、患者の骨(例えば、脛骨)を走査することが可能な走査装置を用いて、患者の骨(例えば、脛骨)を走査することにより、患者の骨(例えば、脛骨)のCT画像を取得し、患者の骨のCT画像を用いて、患者の骨の表面と代表的な複数のプレートのセットに含まれるプレートの表面との間の接触率を算出するために接触率解析を行い、代表的な複数のプレートの中から、患者の骨の表面との接触率が最も高い(すなわち、患者の骨の表面と最も接触している)プレートを選択してもよい。骨の表面とプレートの表面との接触率が高いことにより、プレートの固定力が高まるため、有意である。なお、上述した接触率解析において、プレートの接触面と骨の表面と間の距離が所定の距離以下である場合に、プレートと骨とが「接触」しているとする。所定の距離は、例えば、0.7mm、0.5mm、0.3mmであるが、これらに限定されない。
上述した接触率解析は、例えば、以下の手順で実行され得る:
A)プレートの脛骨側の表面を脛骨表面とし、その脛骨表面の面積を脛骨表面積として算出する;
B)脛骨表面近傍のプレート表面の面積を接触面積として算出する;
C)接触面積を分子としかつ脛骨表面積を分母とした100分率を接触率として算出する。
本発明は、少なくとも部分的に離間した骨を固定するためのプレートおよびキット等を提供するものとして有用である。
100 プレート
101 端部
102 端部
103 湾曲面
104 湾曲面
105 近位部
106 遠位部
107 孔
108 突出部

Claims (9)

  1. 少なくとも部分的に離間した脛骨を固定するためのプレートであって、前記脛骨は、骨欠損部、近位骨部および遠位骨部を有し、前記プレートは、
    前記近位骨部に対応する第1の端部と、
    前記遠位骨部に対応する第2の端部と、
    前記脛骨の略周方向に沿った第1の湾曲面と
    を備え、
    前記プレートは、前記脛骨の近位部の内側脛骨稜の凸面を横断するように前記内側脛骨稜の凸面の表面に沿った形状を有する、プレート。
  2. 前記第1の湾曲面は、少なくとも、前記第1の端部において第1の曲率を有し、前記第2の端部において前記第1の曲率より大きい第2の曲率を有する、請求項に記載のプレート。
  3. 前記プレートは、前記プレートを前記脛骨に固定するための少なくとも1つの固定部を備え、前記少なくとも1つの固定部は、前記第1の端部に近接されて配置された第1の固定部と、前記第2の端部に近接して配置された第2の固定部とを含み、前記第1の固定部、および/または、前記第2の固定部は、前記略周方向に沿って配置されている、請求項1または2に記載のプレート。
  4. 前記少なくとも1つの固定部は、骨ねじを刺入するための孔を含む、請求項に記載のプレート。
  5. 前記プレートは、前記第2の端部から前記第1の端部に向かって、扇状に略周方向に拡張した形状を有する、請求項1〜のいずれか一項に記載のプレート。
  6. 少なくとも部分的に離間した脛骨を固定するためのキットであって、前記キットは、
    請求項1〜のいずれか一項に記載のプレートと、
    前記プレートを前記脛骨に固定するための少なくとも1つの骨ねじと、
    前記プレートと鏡像関係の形状を有する第2のプレートと
    を備える、キット。
  7. 高位脛骨骨切り術用の、請求項に記載のキット。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載のプレートのセットであって、
    前記プレートのセットは、第1のプレートと、第2のプレートとを少なくとも含み、
    前記第1のプレートは、前記脛骨の近位部の内側脛骨稜の第1の部分の凸面を横断するように前記第1の部分の凸面の表面に沿った形状を有し、
    前記第2のプレートは、前記脛骨の近位部の前記内側脛骨稜の第2の部分の凸面を横断するように前記第2の部分の凸面の表面に沿った形状を有し、前記第2の部分は、前記第1の部分と異なる、プレートのセット。
  9. 前記プレートのセットは、サイズ、曲率、厚さ、および、孔の数の少なくとも1つのパラメータにおいて異なるプレートを含む、請求項に記載のプレートのセット。
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