最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の実施の形態に係る管理システムは、第1サーバと、第2サーバと、端末装置とを備え、前記端末装置は、接続先の初期値として前記第1サーバを不揮発的に記憶し、自己の識別情報を含む接続要求を前記第1サーバへ送信し、前記第1サーバは、前記端末装置から送信された前記接続要求を受信し、受信した前記接続要求に含まれる前記識別情報に基づいて前記端末装置を判別し、前記端末装置の接続先とすべき前記第2サーバを判別結果に応じて選択し、選択した前記第2サーバを前記端末装置に通知し、前記端末装置は、接続先の初期値を、前記第1サーバから通知された前記第2サーバに変更して不揮発的に記憶する。
このような構成により、端末装置に書き込まれた接続先の初期値が、ユーザによる端末装置の起動後、当該端末装置の識別情報に応じて選択された第2サーバに変更される。このため、端末装置の出荷前においては、出荷先の事業者に関わらず、端末装置に書き込まれるファームウェア等を共通化することができる。したがって、サーバによって遠隔管理される各端末装置の動作設定を容易に行うことができる。
(2)好ましくは、前記第2サーバは、アプリケーションを配信するアプリサーバを、接続先として前記端末装置に通知する遠隔管理サーバであり、前記第1サーバは、前記接続要求に含まれる前記識別情報が所定の識別情報である場合、前記第2サーバを前記端末装置に通知せず、アプリケーションを配信するアプリサーバを前記端末装置に通知する。
このような構成により、所定の識別情報を有する端末装置は、接続先の初期値を維持したまま、接続先の初期値である第1サーバにより通知されたアプリサーバから、アプリケーションのインストールを行うことができる。
(3)好ましくは、前記第1サーバは、複数の前記第2サーバと、複数の前記端末装置の各々の識別情報との対応関係を示す対応情報を記憶する。
このような構成により、第1サーバにおいて、端末装置から受信した接続要求に含まれる識別情報を確認することで、当該端末装置に通知すべき第2サーバを容易に特定することができる。
(4)好ましくは、前記第2サーバは、アプリケーションを配信するアプリサーバを、接続先として前記端末装置に通知する遠隔管理サーバであり、前記端末装置は、前記第1サーバから通知された前記第2サーバへの接続要求を定期的に送信し、前記第2サーバから所定情報を受信した場合に前記第2サーバとの接続を切断し、前記第2サーバは、前記端末装置が前記アプリサーバとの接続実績を有する場合、前記端末装置による前記接続要求の送信間隔を、前記接続実績の無い場合と比べて大きい値に設定する。
このような構成により、端末装置とアプリサーバとの接続実績が無い状態では、当該端末装置による接続要求の送信間隔を小さい値に設定することにより、当該端末装置とアプリサーバとの通信接続の確立が失敗した場合であっても、当該通信接続の確立が早期に試みられる。一方、当該端末装置とアプリサーバとの接続実績が有る状態では、当該端末装置による接続要求の送信間隔を大きい値に設定することにより、当該端末装置による接続要求の送信が高い頻度で行われることを避けることができる。
(5)本発明の実施の形態に係る管理方法は、第1サーバと、第2サーバと、端末装置とを備える管理システムにおける管理方法であって、前記端末装置が、自己の識別情報を含む接続要求を、接続先の初期値として記憶している第1サーバへ送信するステップと、前記第1サーバが、前記端末装置から受信した前記接続要求に含まれる前記識別情報に基づいて前記端末装置を判別するステップと、前記第1サーバが、判別結果に応じて前記端末装置の接続先となる前記第2サーバを選択し、選択した前記第2サーバを前記端末装置に通知するステップと、前記端末装置が、接続先の初期値を、前記第1サーバから通知された前記第2サーバに変更して不揮発的に記憶するステップとを含む。
このような方法により、端末装置に書き込まれた接続先の初期値が、ユーザによる端末装置の起動後、当該端末装置の識別情報に応じて選択された第2サーバに変更される。このため、端末装置の出荷前においては、出荷先の事業者に関わらず、端末装置に書き込まれるファームウェア等を共通化することができる。したがって、サーバによって遠隔管理される各端末装置の動作設定を容易に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施の形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
<構成および基本動作>
[全体構成]
図1は、本発明の実施の形態に係る管理システムの構成を示す図である。
図1を参照して、管理システム201は、1または複数の端末装置101と、第1遠隔管理サーバ(第1サーバ)121と、第1アプリ配信サーバ(アプリサーバ)131と、1または複数の第2遠隔管理サーバ(第2サーバ)122と、1または複数の第2アプリ配信サーバ(アプリサーバ)132とを備える。
図1では、一例として、2つの端末装置101、1つの第2遠隔管理サーバ122、および1つの第2アプリ配信サーバ132を示している。2つの端末装置101の一方を「端末装置101X」とし、他方を「端末装置101A」とする。なお、端末装置101Xおよび端末装置101Aの各々を「端末装置101」とも称する。
端末装置101は、たとえば、HEMS(Home Energy Management System)であり、家庭内に設けられた1または複数の家電機器と通信を行うことにより、これらの家電機器に関する1または複数種類のスマートホームサービスの提供を行う。
また、端末装置101は、複数のサービスで共通して必要となる機能、たとえば各種通信プロトコル、規約に従うインタフェース、および遠隔管理が行われるための機能などを製造工場から出荷される前において標準搭載している。また、端末装置101は、サービスごとに固有の機能については、たとえばユーザの宅内に設置された後、ユーザの指示に従いアプリケーションをインストールすることにより具備する。
端末装置101は、アプリケーションのインストールを可能にするための仕組みとして、たとえば、Java(登録商標)を用いたソフトウェアモジュールの実行環境であるOSGi(Open Services Gateway initiative)を用いる。
このOSGiでは、OS(Operating System)上でJava VM(Virtual Machine)がプロセスとして実行され、そのプロセス上でJava言語により記述されたミドルウェアであるOSGi FW(Framework)が動作し、さらにこの上に、1または複数のアプリケーションがインストールされて実行される。
第1遠隔管理サーバ121および第1アプリ配信サーバ131は第1クラウド161に含まれ、第2遠隔管理サーバ122および第2アプリ配信サーバ132は第2クラウド162に含まれる。第1クラウド161は、端末装置101Xに対するサービスの提供を行う事業者により管理され、第2クラウド162は、端末装置101Aに対するサービスの提供を行う事業者により管理される。
第1遠隔管理サーバ121および第2遠隔管理サーバ122は、たとえば、TR−069により定義されたプロトコルに従い、端末装置101に対して遠隔地から種々の管理を行う。具体的には、第1遠隔管理サーバ121および第2遠隔管理サーバ122は、端末装置101の故障状況の診断、端末装置101におけるファームウェアの更新、端末装置101の設定確認、端末装置101の設定変更または端末装置101の設定リセットなどの管理を行う。
第1アプリ配信サーバ131は、端末装置101Xに対するアプリケーションの配信、および端末装置101Xにインストールされたアプリケーションの設定変更などを行う。第2アプリ配信サーバ132は、端末装置101Aに対するアプリケーションの配信、および端末装置101Aにインストールされたアプリケーションの設定変更などを行う。
[第1遠隔管理サーバ]
ここでは、第1クラウド161の管理を行う事業者は、端末装置101の製造および出荷を行う製造事業者であるとする。この場合、第1遠隔管理サーバ121は、製造事業者により製造された1または複数の端末装置101の各々の識別情報を記憶している。たとえば、第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101のシリアル番号の一覧を示すテーブルT1を保持している。
図2は、本発明の実施の形態に係る第1遠隔管理サーバが保持しているテーブルT1の一例を示す図である。
図2を参照して、具体的には、テーブルT1には、各端末装置101のシリアル番号「1111」、「2222」、・・・が含まれている。
図3は、本発明の実施の形態に係る第1遠隔管理サーバが保持しているテーブルT2の一例を示す図である。
図4は、本発明の実施の形態に係る第1遠隔管理サーバが保持しているテーブルT3の一例を示す図である。
第1遠隔管理サーバ121は、複数の端末装置101の各々のシリアル番号と、複数の第2遠隔管理サーバ122との対応関係を示す対応情報をさらに記憶している。
対応情報は、たとえば、事業者情報および接続情報を含む。事業者情報は、複数の端末装置101と、複数の事業者との対応関係を示す。接続情報は、事業者ごとの、第2遠隔管理サーバ122との接続を行うために必要な接続情報、具体的には第2遠隔管理サーバ122のURL(Uniform Resource Locator)、認証ID(Identification)およびパスワードを示す。
より詳細には、第1遠隔管理サーバ121は、事業者情報の内容を示すテーブルT2を保存している。また、第1遠隔管理サーバ121は、接続情報の内容を示すテーブルT3を保存している。
ここでは、シリアル番号「1111」の端末装置101、およびシリアル番号「2222」の端末装置101の遠隔管理を行う事業者がA社であり、シリアル番号「3333」の端末装置101の遠隔管理を行う事業者がB社であり、シリアル番号「4444」の端末装置101の遠隔管理を行う事業者が当該端末装置101の製造事業者であるとする。
この場合、図3に示すテーブルT2では、シリアル番号「1111」および「2222」に対して「A社」が対応付けられ、シリアル番号「3333」に対して「B社」が対応付けられ、シリアル番号「4444」に対して「自社」が対応付けられる。
また、ここでは、管理システム201が、A社の管理対象である第2遠隔管理サーバ122、およびB社の管理対象である第2遠隔管理サーバ122、C社の管理対象である第2遠隔管理サーバ122を備えているとする。
この場合、図4に示すテーブルT3には、A社の管理対象である第2遠隔管理サーバ122のURL、認証IDおよびパスワード、B社の管理対象である第2遠隔管理サーバ122のURL、認証IDおよびパスワード、ならびにC社の管理対象である第2遠隔管理サーバ122のURL、認証IDおよびパスワードが含まれる。
再び図1を参照して、第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101から送信された接続要求を受信して、受信した接続要求に基づいて当該端末装置101を判別する。
より詳細には、端末装置101から送信される接続要求には、たとえば、当該端末装置101のシリアル番号が含まれている。
第1遠隔管理サーバ121は、受信した接続要求に含まれるシリアル番号がテーブルT1に含まれているか否かを確認する。また、第1遠隔管理サーバ121は、当該端末装置101のシリアル番号がテーブルT1に含まれている場合、テーブルT2を参照して、当該端末装置101の遠隔管理を行う事業者を特定する。
また、第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101の接続先とすべきサーバを、当該端末装置101の判別結果に応じて選択する。
具体的には、第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101の遠隔管理を行う事業者がA社であると特定した場合、当該端末装置101の接続先とすべきサーバとして、A社の管理対象である第2遠隔管理サーバ122を選択する。そして、第1遠隔管理サーバ121は、テーブルT3を参照して、A社によるサービス用の設定を当該端末装置101に配信する。
すなわち、第1遠隔管理サーバ121は、A社の管理対象である第2遠隔管理サーバ122のURL、認証IDおよびパスワードを当該端末装置101に通知する。
また、第1遠隔管理サーバ121は、第1アプリ配信サーバ131のURL、認証IDおよびパスワードを記憶している。第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101からの接続要求に含まれるシリアル番号が所定のシリアル番号である場合、第2遠隔管理サーバ122の通知を行わず、製造事業者によるサービス用の設定を当該端末装置101に配信する。
すなわち、第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101の判別処理において、当該端末装置101の管理を行う事業者が製造事業者であると特定した場合、製造事業者の管理対象である第1アプリ配信サーバ131のURL、認証IDおよびパスワードを当該端末装置101に通知する。
[第2遠隔管理サーバ]
第2遠隔管理サーバ122は、第2アプリ配信サーバ132のURL、認証IDおよびパスワードを記憶している。たとえば、A社の管理対象である第2遠隔管理サーバ122は、A社の管理対象である第2アプリ配信サーバ132のURL、認証IDおよびパスワードを記憶している。
また、第2遠隔管理サーバ122は、端末装置101から送信された、所定の認証IDおよび所定のパスワードを含む接続要求を受信した場合、当該接続要求を許可する。そして、第2遠隔管理サーバ122は、当該端末装置101と第2アプリ配信サーバ132との接続実績の有無を確認する。
そして、第2遠隔管理サーバ122は、当該端末装置101が第2アプリ配信サーバ132との接続実績を有する場合、当該端末装置101による接続要求の送信間隔を変更する。
たとえば、端末装置101は、第2アプリ配信サーバ132との通信接続が確立すると、アプリケーションの配信等が完了した後も当該通信接続を継続する。
端末装置101と第2アプリ配信サーバ132との接続実績が無い場合、すなわち端末装置101と第2アプリ配信サーバ132との通信接続が確立されていない状態では、当該端末装置101による接続要求の送信間隔が短く設定されている。これにより、端末装置101と第2アプリ配信サーバ132との接続処理が失敗したとしても、当該接続処理が早期に再び行われる。この送信間隔は、たとえば15分であり、端末装置101に保存されている。
これに対して、端末装置101と第2アプリ配信サーバ132との接続実績が有る場合、すなわち端末装置101と第2アプリ配信サーバ132との通信接続が確立されている状態では、当該端末装置101による接続要求の送信が高い頻度で行われる必要がない。
このため、第2遠隔管理サーバ122は、端末装置101による接続要求の送信間隔を、端末装置101と第2アプリ配信サーバ132との接続実績が無い場合と比べて大きい値、たとえば24時間に設定する。そして、第2遠隔管理サーバ122は、変更後の送信間隔を端末装置101に通知する。
なお、端末装置101は、第2アプリ配信サーバ132からアプリケーション等の所定情報を受信した場合、第2アプリ配信サーバ132との通信接続を切断する構成であってもよい。この場合、第2アプリ配信サーバ132は、端末装置101との接続実績を保持する。第2遠隔管理サーバ122は、第2アプリ配信サーバ132の保持する接続実績を確認することにより、端末装置101と第2アプリ配信サーバ132との接続実績の有無を把握することができる。
また、第2遠隔管理サーバ122は、端末装置101と第2アプリ配信サーバ132との接続実績の実績が無い場合、当該第2アプリ配信サーバ132のURL、認証IDおよびパスワードを当該端末装置101に通知する。
なお、端末装置101は、所定の認証IDおよび所定のパスワードを含む接続要求を第2遠隔管理サーバ122へ送信する構成に限らず、たとえば、自己のシリアル番号を含む接続要求を第2遠隔管理サーバ122へ送信する構成であってもよい。
この場合、第2遠隔管理サーバ122は、たとえば、遠隔管理の対象となる1または複数の端末装置101のシリアル番号の一覧を記憶している。そして、第2遠隔管理サーバ122は、端末装置101からの接続要求に含まれるシリアル番号が、記憶しているシリアル番号の一覧に含まれている場合、当該接続要求を許可する。
[第1アプリ配信サーバおよび第2アプリ配信サーバ]
第1アプリ配信サーバ131および第2アプリ配信サーバ132は、端末装置101から送信された、所定の認証IDおよび所定のパスワードを含む接続要求を受信した場合、当該端末装置101に対するアプリケーションの配信などを行う。
たとえば、ユーザが、端末装置101Xと第1アプリ配信サーバ131との通信接続が確立した後、アプリケーションのインストールを指示する操作を端末装置101Xに対して行ったとする。この場合、端末装置101Xは、ユーザによる操作内容を示す操作情報を第1アプリ配信サーバ131へ送信する。
第1アプリ配信サーバ131は、端末装置101Xから送信された操作情報を受信した場合、当該操作情報に基づいて、ユーザにより指定されたアプリケーションを把握し、端末装置101Xに対して当該アプリケーションの配信を行う。
また、第1アプリ配信サーバ131は、端末装置101Xへ配信したアプリケーションに関する設定の変更が必要である場合、端末装置101Xに対して設定変更を通知する。
第2アプリ配信サーバ132の構成および動作は、第1アプリ配信サーバ131の構成および動作と同様である。
なお、第1遠隔管理サーバ121および第1アプリ配信サーバ131は、一体化されてもよい。また、第2遠隔管理サーバ122および第2アプリ配信サーバ132は、一体化されてもよい。
[端末装置]
図5は、本発明の実施の形態に係る端末装置の構成を示す図である。
図5を参照して、端末装置101は、設定管理部11と、アプリ管理部12と、遠隔管理部13とを含む。
遠隔管理部13は、たとえば、ユーザの操作により自己の端末装置101の電源がオンに切り替わり、インターネットに接続されると、TR−069により定義されるプロトコルに従って第1遠隔管理サーバ121に対して接続要求を送信する。
より詳細には、設定管理部11は、たとえばフラッシュメモリを含み、自己の端末装置101の出荷時において、接続先の初期値として第1遠隔管理サーバ121のURLを不揮発的に記憶している。
遠隔管理部13は、第1遠隔管理サーバ121のURLを設定管理部11から読み出し、自己の識別情報、たとえばシリアル番号を含む接続要求を、第1遠隔管理サーバ121へ送信する。
また、遠隔管理部13は、第1遠隔管理サーバ121との通信接続が確立し、第1遠隔管理サーバ121から、第2遠隔管理サーバ122のURL、認証IDおよびパスワードの通知を受けた場合、通知されたURL、認証IDおよびパスワードを設定管理部11に保存する。
より詳細には、遠隔管理部13は、設定管理部11に保存されている接続先の初期値を、第1遠隔管理サーバ121から第2遠隔管理サーバ122へ変更する。そして、遠隔管理部13は、第1遠隔管理サーバ121との通信接続を切断する。
また、遠隔管理部13は、第1遠隔管理サーバ121との通信接続が確立し、第1遠隔管理サーバ121から、第1アプリ配信サーバ131のURL、認証IDおよびパスワードの通知を受けたとする。この場合、遠隔管理部13は、第1遠隔管理サーバ121から通知されたURL、認証IDおよびパスワードを設定管理部11に保存し、第1遠隔管理サーバ121との通信接続を切断する。
また、遠隔管理部13は、接続先の初期値を第2遠隔管理サーバ122に変更した場合、第2遠隔管理サーバ122のURL、認証IDおよびパスワードを設定管理部11から読み出す。そして、遠隔管理部13は、読み出した認証IDおよびパスワードを含む接続要求を、たとえばTR−069により定義されるプロトコルに従い、定期的に第2遠隔管理サーバ122へ送信する。接続要求の送信間隔は、設定管理部11に保存されている。
そして、遠隔管理部13は、第2遠隔管理サーバ122との通信接続が確立し、当該第2遠隔管理サーバ122から所定情報を受信した場合、第2遠隔管理サーバ122との通信接続を切断する。より詳細には、遠隔管理部13は、第2遠隔管理サーバ122から、第2アプリ配信サーバ132のURL、認証IDおよびパスワードの通知を受けた場合、通知されたURL、認証IDおよびパスワードを設定管理部11に保存し、第2遠隔管理サーバ122との通信接続を切断する。
また、遠隔管理部13は、第1遠隔管理サーバ121または第2遠隔管理サーバ122により接続要求の送信間隔の変更が判断され、変更後の送信間隔の通知を受けると、通知された送信間隔を設定管理部11に保存する。そして、遠隔管理部13は、送信間隔の通知元である第1遠隔管理サーバ121または第2遠隔管理サーバ122との通信接続を切断し、設定管理部11に保存した送信間隔で接続要求の送信を行う。
アプリ管理部12は、たとえばユーザにより所定の操作が行われると、設定管理部11に保存されている、第1アプリ配信サーバ131または第2アプリ配信サーバ132のURL、認証IDおよびパスワードを読み出す。そして、アプリ管理部12は、読み出した認証IDおよびパスワードを含む接続要求を、読み出したURLに対応する、第1アプリ配信サーバ131または第2アプリ配信サーバ132へ送信する。
また、ユーザが、端末装置101と、第1アプリ配信サーバ131または第2アプリ配信サーバ132との通信接続が確立した後、端末装置101に対してアプリケーションのインストールを指示する操作を行ったとする。
この場合、当該端末装置101におけるアプリ管理部12は、ユーザによる操作内容を示す操作情報を、自己との通信接続が確立している第1アプリ配信サーバ131または第2アプリ配信サーバ132へ送信する。そして、アプリ管理部12は、第1アプリ配信サーバ131または第2アプリ配信サーバ132から配信されたアプリケーションをインストールする。
また、アプリ管理部12は、第1アプリ配信サーバ131または第2アプリ配信サーバ132から、アプリケーションに関する設定変更の通知を受けた場合、通知された内容に基づいて、自己の各アプリケーションのうち、対応するアプリケーションの設定を変更する。
なお、上述した例では、管理システム201は、製造事業者により遠隔管理される端末装置101に対してアプリケーションを配信する第1アプリ配信サーバ131を備える構成であるとしたが、このような構成に限定されない。
管理システム201は、第1アプリ配信サーバ131を備えず、管理システム201に含まれる複数の端末装置101はいずれも、製造事業者とは異なる事業者により管理されるサーバからアプリケーションをインストールする構成であってもよい。
また、上述した例では、第1遠隔管理サーバ121は、複数の端末装置101の各々のシリアル番号と、複数の第2遠隔管理サーバ122との対応関係を示す対応情報を記憶している構成であるとしたが、このような構成に限定されない。
第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101のシリアル番号に基づく判別結果に応じて、当該端末装置101の接続先とすべき第2遠隔管理サーバ122の選択を行う構成であればよく、対応情報を記憶しなくてもよい。
また、上述した例では、第2遠隔管理サーバ122は、端末装置101と第2アプリ配信サーバ132との接続実績が有る場合、当該端末装置101による接続要求の送信間隔を、当該端末装置101と第2アプリ配信サーバ132との接続実績が無い場合と比べて大きい値に設定する構成であるとしたが、このような構成に限定されない。
端末装置101と第2アプリ配信サーバ132との接続実績の有無に関わらず、当該端末装置101による接続要求の送信間隔が維持される構成であってもよい。
<動作の流れ>
管理システム201における各装置は、コンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のシーケンス図の各ステップの一部または全部を含むプログラムを図示しないメモリから読み出して実行する。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、外部からインストールすることができる。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、記録媒体に格納された状態で流通する。
[例1]
図6は、本発明の実施の形態に係る管理システムの動作の流れの一例(その1)を示すシーケンス図である。ここでは、A社により遠隔管理されるシリアル番号「1111」の端末装置101A、第1遠隔管理サーバ121、第2遠隔管理サーバ122および第2アプリ配信サーバ132の動作の流れについて説明する。
図6を参照して、まず、第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101の出荷前において、図2に示すテーブルT1に、製造事業者により製造された1または複数の端末装置101のシリアル番号を登録する(ステップS11)。
次に、第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101の出荷前において、図3に示すテーブルT3に、端末装置101ごとの、納品先の事業者を登録する(ステップS12)。
次に、端末装置101Aにおける遠隔管理部13は、たとえば、自己の端末装置101Aがユーザの宅内に設置された後にユーザの操作により電源がオンに切り替わり、インターネットに接続されると、設定管理部11に保存されている接続先の初期値、すなわち第1遠隔管理サーバ121のURLを読み出す(ステップS13)。
次に、遠隔管理部13は、自己の端末装置101Aのシリアル番号を含む接続要求を第1遠隔管理サーバ121へ送信する(ステップS14)。
次に、第1遠隔管理サーバ121は、遠隔管理部13から送信された接続要求を受信し、受信した接続要求に含まれるシリアル番号「1111」を用いて端末装置101Aの判別処理を行う。具体的には、第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101Aの判別処理として、認証処理、および事業者の特定処理を行う。
すなわち、第1遠隔管理サーバ121は、受信した接続要求に含まれるシリアル番号「1111」がテーブルT1に含まれているか否かを確認することにより、当該接続要求を許可するか否かを決定する認証処理を行う。ここでは、第1遠隔管理サーバ121は、シリアル番号「1111」がテーブルT1に含まれているため、受信した接続要求を許可する(ステップS15)。
次に、第1遠隔管理サーバ121は、テーブルT2を参照して、シリアル番号「1111」に対応する事業者の特定処理を行う。ここでは、第1遠隔管理サーバ121は、シリアル番号「1111」に対応する事業者がA社であることを確認する(ステップS16)。
次に、第1遠隔管理サーバ121は、テーブルT3を参照して、A社の管理対象である第2遠隔管理サーバ122のURL、認証IDおよびパスワードを取得し、これらURL、認証IDおよびパスワードを端末装置101Aに通知する(ステップS17)。
次に、端末装置101Aにおける遠隔管理部13は、第1遠隔管理サーバ121から、第2遠隔管理サーバ122のURL、認証IDおよびパスワードの通知を受けると、通知されたURL、認証IDおよびパスワードを設定管理部11に保存する。より詳細には、遠隔管理部13は、設定管理部11に不揮発的に記憶されている接続先の初期値を、第1遠隔管理サーバ121から第2遠隔管理サーバ122へ変更する(ステップS18)。
次に、遠隔管理部13は、第1遠隔管理サーバ121との通信接続を切断する(ステップS19)。
次に、遠隔管理部13は、設定管理部11に保存されている第2遠隔管理サーバ122のURL、認証IDおよびパスワードを読み出し(ステップS20)、読み出した認証IDおよびパスワードを含む接続要求を第2遠隔管理サーバ122へ送信する(ステップS21)。
次に、第2遠隔管理サーバ122は、端末装置101から送信された接続要求を受信すると、当該接続要求に含まれる認証IDおよびパスワードの認証処理を行う。すなわち、第2遠隔管理サーバ122は、当該接続要求に含まれる認証IDおよびパスワードが所定の認証IDおよび所定のパスワードである場合、当該接続要求を許可する(ステップS22)。
次に、第2遠隔管理サーバ122は、認証処理において接続要求を許可した場合、端末装置101Aと第2アプリ配信サーバ132との接続実績の確認を行う。ここでは、端末装置101Aが第2アプリ配信サーバ132との接続実績を有していないとする(ステップS23)。
次に、第2遠隔管理サーバ122は、予め記憶する第2アプリ配信サーバ132のURL、認証IDおよびパスワードを端末装置101Aに通知する(ステップS24)。
次に、端末装置101Aにおける遠隔管理部13は、第2遠隔管理サーバ122から、第2アプリ配信サーバ132のURL、認証IDおよびパスワードの通知を受けると、通知されたURL、認証IDおよびパスワードを設定管理部11に保存し(ステップS25)、第2遠隔管理サーバ122との通信接続を切断する(ステップS26)。
次に、アプリ管理部12は、たとえばユーザにより所定の操作が行われると、設定管理部11に保存されている第2アプリ配信サーバ132のURL、認証IDおよびパスワードを読み出し(ステップS27)、読み出した認証IDおよびパスワードを含む接続要求を第2アプリ配信サーバ132へ送信する(ステップS28)。
次に、第2アプリ配信サーバ132は、端末装置101Aから送信された接続要求を受信して、受信した接続要求に含まれる認証IDおよびパスワードの認証処理を行う。すなわち、第2アプリ配信サーバ132は、当該接続要求に含まれる認証IDおよびパスワードが所定の認証IDおよび所定のパスワードである場合、当該接続要求を許可する(ステップS29)。
次に、第2アプリ配信サーバ132は、接続要求を許可した場合、たとえば、端末装置101Aに対するアプリケーションの配信を行う(ステップS30)。そして、端末装置101Aにおけるアプリ管理部12は、第2アプリ配信サーバ132から配信されたアプリケーションをインストールする。
次に、第2アプリ配信サーバ132は、たとえば、端末装置101Aへ配信したアプリケーションのうち、設定変更が必要であるアプリケーションがある場合、設定変更を端末装置101Aに通知する(ステップS31)。そして、端末装置101Aにおけるアプリ管理部12は、第2アプリ配信サーバ132から通知された内容に基づいて、自己の各アプリケーションのうち、対応するアプリケーションの設定を変更する。
次に、遠隔管理部13は、たとえば、前回の接続要求の送信から送信間隔が経過した場合、またはユーザにより端末装置101Aに対して所定の操作が行われた場合など、接続イベントが発生した場合(ステップS32)、第2遠隔管理サーバ122の認証IDおよびパスワードを含む接続要求を第2遠隔管理サーバ122へ送信する(ステップS33)。
次に、第2遠隔管理サーバ122は、端末装置101Aから送信された接続要求を受信すると、当該接続要求に含まれる認証IDおよびパスワードの認証処理を行う(ステップS34)。
次に、第2遠隔管理サーバ122は、認証処理において接続要求を許可した場合、端末装置101Aと第2アプリ配信サーバ132との接続実績の確認を行う。ここでは、第2遠隔管理サーバ122は、端末装置101Aが第2アプリ配信サーバ132との接続実績を有していることを確認する(ステップS35)。
次に、第2遠隔管理サーバ122は、端末装置101Aによる接続要求の送信間隔の変更を決定し、変更後の送信間隔を端末装置101に通知する(ステップS36)。
次に、端末装置101における遠隔管理部13は、第2遠隔管理サーバ122から変更後の送信間隔の通知を受けると、通知された送信間隔を設定管理部11に保存し(ステップS37)、第2遠隔管理サーバ122との通信接続を切断する(ステップS38)。
[例2]
図7は、本発明の実施の形態の変形例に係る管理システムの動作の流れの一例(その2)を示すシーケンス図である。ここでは、製造事業者により遠隔管理されるシリアル番号「4444」の端末装置101X、第1遠隔管理サーバ121および第1アプリ配信サーバ131の動作の流れについて説明する。
図7を参照して、まず、第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101の出荷前において、図2に示すテーブルT1に、製造事業者により製造された1または複数の端末装置101のシリアル番号を登録する(ステップS41)。
次に、第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101の出荷前において、図3に示すテーブルT3に、端末装置101ごとの、納品先の事業者を登録する(ステップS42)。
次に、端末装置101Xにおける遠隔管理部13は、たとえば、自己の端末装置101Xがユーザの宅内に設置された後にユーザの操作により電源がオンに切り替わり、インターネットに接続されると、設定管理部11に保存されている接続先の初期値、すなわち第1遠隔管理サーバ121のURLを読み出す(ステップS43)。
次に、遠隔管理部13は、自己の端末装置101Xのシリアル番号を含む接続要求を第1遠隔管理サーバ121へ送信する(ステップS44)。
次に、第1遠隔管理サーバ121は、遠隔管理部13から送信された接続要求を受信し、受信した接続要求に含まれるシリアル番号「4444」を用いて端末装置101Xの判別処理を行う。具体的には、第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101Xの判別処理として、認証処理、および事業者の特定処理を行う。
ここでは、第1遠隔管理サーバ121は、受信した接続要求に含まれるシリアル番号「4444」がテーブルT1に含まれているため、当該接続要求を許可する(ステップS45)。
次に、第1遠隔管理サーバ121は、テーブルT2を参照して、シリアル番号「4444」に対応する事業者の特定処理を行う。ここでは、第1遠隔管理サーバ121は、シリアル番号「4444」の端末装置101に対応する事業者が製造事業者であることを確認する(ステップS46)。
次に、第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101と第1アプリ配信サーバ131との接続実績の確認を行う。ここでは、端末装置101が第1アプリ配信サーバ131との接続実績を有していないとする(ステップS47)。
次に、第1遠隔管理サーバ121は、予め記憶する第1アプリ配信サーバ131のURL、認証IDおよびパスワードを端末装置101Xに通知する(ステップS48)。
次に、端末装置101Xにおける遠隔管理部13は、第1遠隔管理サーバ121から、第1アプリ配信サーバ131のURL、認証IDおよびパスワードの通知を受けると、通知されたURL、認証IDおよびパスワードを設定管理部11に保存し(ステップS49)、第1遠隔管理サーバ121との通信接続を切断する(ステップS50)。
次に、アプリ管理部12は、たとえばユーザにより所定の操作が行われると、設定管理部11に保存されている第1アプリ配信サーバ131のURL、認証IDおよびパスワードを読み出し(ステップS51)、読み出した認証IDおよびパスワードを含む接続要求を第1アプリ配信サーバ131へ送信する(ステップS52)。
次に、第1アプリ配信サーバ131は、端末装置101Xから送信された接続要求を受信して、受信した接続要求に含まれる認証IDおよびパスワードの認証処理を行う。すなわち、第1アプリ配信サーバ131は、当該接続要求に含まれる認証IDおよびパスワードが所定の認証IDおよび所定のパスワードである場合、当該接続要求を許可する(ステップS53)。
次に、第1アプリ配信サーバ131は、接続要求を許可した場合、たとえば、端末装置101Xに対するアプリケーションの配信を行う(ステップS54)。そして、端末装置101Xにおけるアプリ管理部12は、第1アプリ配信サーバ131から配信されたアプリケーションをインストールする。
次に、第1アプリ配信サーバ131は、たとえば、端末装置101Xへ配信したアプリケーションのうち、設定変更が必要であるアプリケーションがある場合、設定変更を端末装置101Xに通知する(ステップS55)。そして、端末装置101Xにおけるアプリ管理部12は、第1アプリ配信サーバ131から通知された内容に基づいて、自己の各アプリケーションのうち、対応するアプリケーションの設定を変更する。
次に、遠隔管理部13は、たとえば、前回の接続要求の送信から送信間隔が経過した場合、またはユーザにより端末装置101Xに対して所定の操作が行われた場合など、接続イベントが発生した場合(ステップS56)、自己の端末装置101Xのシリアル番号「4444」を含む接続要求を第1遠隔管理サーバ121へ送信する(ステップS57)。
次に、第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101Xから送信された接続要求を受信すると、当該接続要求に含まれるシリアル番号に基づいて認証処理を行う(ステップS58)。
次に、第1遠隔管理サーバ121は、認証処理において接続要求を許可した場合、テーブルT2を参照して、接続要求に含まれるシリアル番号に対応する事業者の特定処理を行う(ステップS59)。
次に、第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101Xと第1アプリ配信サーバ131との接続実績の確認を行う。ここでは、第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101Xが第1アプリ配信サーバ131との接続実績を有していることを確認する(ステップS60)。
次に、第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101Xによる接続要求の送信間隔の変更を決定し、変更後の送信間隔を端末装置101に通知する(ステップS61)。
次に、端末装置101における遠隔管理部13は、第1遠隔管理サーバ121から変更後の送信間隔の通知を受けると、通知された送信間隔を設定管理部11に保存し(ステップS62)、第2遠隔管理サーバ122との通信接続を切断する(ステップS63)。
ところで、遠隔管理を行う管理サーバは、サービス事業者間で異なる場合が多いため、ユーザが端末装置を起動すると特定のサービス事業者の管理サーバに接続するように、当該端末装置の動作設定を行っておく必要がある。
このような場合、製造工場等において、出荷前の端末装置に、たとえば納品先のサービス事業者に応じた異なるファームウェアの書き込みを行う必要が生じる。
このようにサービス事業者に応じて異なるファームウェアの書き込みを行うためには、少数の端末装置を出荷する場合であっても端末装置ごとに書き込むべきファームウェアを指示したり、工場において各ファームウェアの動作を検証したりする必要があり、多くの手間を要する。また、端末装置に誤ったファームウェアが書き込まれる可能性もある。
これに対して、本発明の実施の形態に係る管理システム201では、端末装置101は、接続先の初期値として第1遠隔管理サーバ121を不揮発的に記憶し、自己のシリアル番号を含む接続要求を第1遠隔管理サーバ121へ送信する。第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101から送信された接続要求を受信し、受信した接続要求に含まれるシリアル番号に基づいて端末装置101を判別する。また、第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101の接続先とすべき第2遠隔管理サーバ122を判別結果に応じて選択し、選択した第2遠隔管理サーバ122を端末装置101に通知する。端末装置101は、接続先の初期値を、第1遠隔管理サーバ121から通知された第2遠隔管理サーバ122に変更して不揮発的に記憶する。
このような構成により、端末装置101に書き込まれた接続先の初期値が、ユーザによる端末装置101の起動後、当該端末装置101のシリアル番号に応じて選択された第2遠隔管理サーバ122に変更される。このため、端末装置101の出荷前においては、出荷先の事業者に関わらず、端末装置101に書き込まれるファームウェア等を共通化することができる。したがって、サーバによって遠隔管理される各端末装置101の動作設定を容易に行うことができる。
また、本発明の実施の形態に係る管理システム201では、第2遠隔管理サーバ122は、アプリケーションを配信する第2アプリ配信サーバ132を、接続先として端末装置101に通知する。第1遠隔管理サーバ121は、端末装置101からの接続要求に含まれるシリアル番号が所定のシリアル番号である場合、第2遠隔管理サーバ122を端末装置101に通知せず、アプリケーションを配信する第1アプリ配信サーバ131を端末装置101に通知する。
このような構成により、所定のシリアル番号の端末装置101は、接続先の初期値を維持したまま、接続先の初期値である第1遠隔管理サーバ121により通知された第1アプリ配信サーバ131から、アプリケーションのインストールを行うことができる。
また、本発明の実施の形態に係る管理システム201では、第1遠隔管理サーバ121は、複数の第2遠隔管理サーバ122と、複数の端末装置101の各々のシリアル番号との対応関係を示す対応情報を記憶する。
このような構成により、第1遠隔管理サーバ121において、端末装置101から受信した接続要求に含まれるシリアル番号を確認することで、当該端末装置101に通知すべき第2遠隔管理サーバ122を容易に特定することができる。
また、本発明の実施の形態に係る管理システム201では、端末装置101は、第1遠隔管理サーバ121から通知された第2遠隔管理サーバ122への接続要求を定期的に送信する。また、端末装置101は、第2遠隔管理サーバ122から所定情報を受信した場合に第2遠隔管理サーバ122との通信接続を切断する。第2遠隔管理サーバ122は、端末装置101が第2アプリ配信サーバ132との接続実績を有する場合、端末装置101による接続要求の送信間隔を、接続実績の無い場合と比べて大きい値に設定する。
このような構成により、端末装置101と第2アプリ配信サーバ132との接続実績が無い状態では、当該端末装置101による接続要求の送信間隔を小さい値に設定することにより、当該端末装置101と第2アプリ配信サーバ132との通信接続の確立が失敗した場合であっても、当該通信接続の確立が早期に試みられる。一方、当該端末装置101と第2アプリ配信サーバ132との接続実績が有る状態では、当該端末装置101による接続要求の送信間隔を大きい値に設定することにより、当該端末装置101による接続要求の送信が高い頻度で行われることを避けることができる。
また、本発明の実施の形態に係る管理システム201では、まず、端末装置101が、自己のシリアル番号を含む接続要求を、接続先の初期値として記憶している第1遠隔管理サーバ121へ送信する。次に、第1遠隔管理サーバ121が、端末装置101から受信した接続要求に含まれるシリアル番号に基づいて端末装置101を判別する。次に、第1遠隔管理サーバ121が、判別結果に応じて端末装置101の接続先となる第2遠隔管理サーバ122を選択し、選択した第2遠隔管理サーバ122を端末装置101に通知する。次に、端末装置101が、接続先の初期値を、第1遠隔管理サーバ121から通知された第2遠隔管理サーバ122に変更して不揮発的に記憶する。
このような方法により、端末装置に書き込まれた接続先の初期値が、ユーザによる端末装置の起動後、当該端末装置101のシリアル番号に応じて選択された第2遠隔管理サーバ122に変更される。このため、端末装置101の出荷前においては、出荷先の事業者に関わらず、端末装置101に書き込まれるファームウェア等を共通化することができる。したがって、サーバによって遠隔管理される各端末装置101の動作設定を容易に行うことができる。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
[付記1]
第1サーバと、
第2サーバと、
端末装置とを備え、
前記端末装置は、接続先の初期値として前記第1サーバを不揮発的に記憶し、自己の識別情報を含む接続要求を前記第1サーバへ送信し、
前記第1サーバは、前記端末装置から送信された前記接続要求を受信し、受信した前記接続要求に含まれる前記識別情報に基づいて前記端末装置を判別し、前記端末装置の接続先とすべき前記第2サーバを判別結果に応じて選択し、選択した前記第2サーバを前記端末装置に通知し、
前記端末装置は、接続先の初期値を、前記第1サーバから通知された前記第2サーバに変更して不揮発的に記憶し、
前記第1サーバは、前記端末装置の製造事業者により管理されるサーバであり、
前記第2サーバは、前記端末装置の出荷後において前記端末装置の遠隔管理を行うサーバであり、
前記端末装置は、HEMS(Home Energy Management System)であり、
前記接続要求に含まれる前記識別情報は、前記端末装置のシリアル番号であり、
前記第1サーバは、前記接続要求に含まれる前記シリアル番号に基づいて、前記端末装置の遠隔管理を行う事業者を特定し、特定した事業者により管理される前記第2サーバを、前記端末装置の接続先とすべきサーバとして選択する、管理システム。