以下、本発明による給与明細送信装置について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。本実施の形態による給与明細送信装置は、従業員ごとに、給与明細をネットワーク上で閲覧するのか、給与明細を電子メールで受け取るのかを設定できるものである。
図1は、本実施の形態による給与明細送信装置1を含む通信システムの構成を示す図である。図1において、本実施の形態による通信システムは、給与明細送信装置1と、複数のパーソナルコンピュータ(PC)2と、複数の携帯端末3とを備えている。PC2及び携帯端末3は、従業員が給与明細の情報を見るために用いられる通信端末である。給与明細送信装置1と、複数のPC2及び複数の携帯端末3とは、有線または無線の通信回線500によって通信可能に接続されている。なお、通信回線500は、例えば、インターネット、イントラネット、または、公有電話回線網等であってもよい。携帯端末3は、携帯可能な情報通信端末であり、例えば、スマートフォンやフィーチャーフォンなどの携帯電話、タブレット端末等であってもよい。携帯端末3は、PC2よりも電子メールの受信等に関して機能が制限されている通信端末をも含むものである。
本実施の形態による給与明細送信装置1は、設定情報記憶部11と、給与明細対応情報記憶部12と、公開日時情報記憶部13と、閲覧情報生成部14と、閲覧情報記憶部15と、受信部16と、閲覧情報送信部17と、電子メール送信部18と、送信日時情報管理部19とを備える。
設定情報記憶部11では、従業員ごとの設定に関する情報である複数の設定情報が記憶される。設定情報は、従業員の識別子である従業員識別子と、その従業員の給与明細をネットワーク上で閲覧できるようにするか、その従業員の給与明細を電子メールで送信するかを示すフラグと、その従業員識別子によって識別される従業員の区分と、その従業員識別子によって識別される従業員の送信先に関する送信先情報とを対応付ける情報であってもよい。従業員識別子は、従業員を識別できるものであればどのようなものであってもよく、例えば、社員IDや、その他の識別子等であってもよい。ネットワークは、例えば、インターネットやイントラネット等であってもよい。ネットワークは、例えば、通信回線500であると考えてもよい。また、フラグは、給与明細をネット上で閲覧可能にするのか、電子メールで送信するのかが分かるのであれば、どのようなフラグであってもよい。例えば、フラグは、給与明細をネットワーク上で閲覧できるようにするかどうかを示す閲覧フラグと、給与明細を電子メールで送信するかどうかを示す送信フラグとを含んでいてもよく、または、いずれか一方のみを含むものであってもよい。なお、後者の場合には、1個のフラグによって、給与明細のネットワーク上での閲覧と、給与明細の電子メールでの送信とが排他的に示されることになり、例えば、その1個のフラグが閲覧フラグであれば、その閲覧フラグによってネットワーク上で閲覧できるようにしないことが設定されているときには、給与明細を電子メールで送信することが設定されていることになる。本実施の形態では、フラグに閲覧フラグとメールフラグとが含まれる場合について主に説明する。従業員の区分は、従業員を区別して分けることができるものであれば、どのような区分であってもよい。例えば、従業員の区分は、正規雇用(正社員)、非正規雇用(パート、アルバイト)などの雇用区分であってもよく、役職なし、係長、課長、部長、取締役などの役職区分であってもよく、公認会計士、税理士等の資格区分であってもよく、国民健康保険、社会保険等の保険区分であってもよく、給与の程度に応じた給与区分であってもよく、その他の区分であってもよい。送信先情報は、例えば、電子メールの送信先の通信端末に関する情報を含んでいてもよい。より具体的には、送信先情報は、送信先の通信端末の種類を示す情報、すなわち、電子メールを受信する通信端末が、PC2であるのか、または、携帯電話などの携帯端末3であるのかを示す情報を含んでいてもよい。また、送信先情報は、例えば、電子メールの送信先のメールアドレスを含んでいてもよく、また、給与明細情報を電子メールで送信する際の暗号化に用いられるパスワードを含んでいてもよく、その他の情報を含んでいてもよい。本実施の形態では、送信先情報に、送信先の通信端末の種類を示す情報やメールアドレス等が含まれる場合について主に説明する。
設定情報記憶部11に複数の設定情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して複数の設定情報が設定情報記憶部11で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された複数の設定情報が設定情報記憶部11で記憶されるようになってもよく、または、入力デバイスを介して入力された複数の設定情報が設定情報記憶部11で記憶されるようになってもよい。設定情報記憶部11での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、または、長期的な記憶でもよい。設定情報記憶部11は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスクなど)によって実現されうる。また、設定情報記憶部11で記憶されている設定情報は、管理者等によって適宜、変更できるようになっていてもよい。例えば、従業員が、フラグの設定や、メールアドレス等を変更したいこともあるからである。また、従業員が直接、自らの設定情報を変更できるようにしてもよい。
ここで、「従業員識別子と、フラグ等とを対応付ける」とは、一方の情報から、他方の情報を取得できればよいという意味である。したがって、設定情報は、従業員識別子とフラグ等とをグループとして含む情報であってもよく、従業員識別子とフラグ等とをリンク付ける情報であってもよい。本実施の形態では、前者の場合について主に説明する。また、それらの情報は、直接対応付けられていなくてもよい。例えば、第3の情報を介して対応付けられていてもよい。なお、このことは、以下の説明において、2以上の情報が対応付けられている場合においても同様であるとする。
給与明細対応情報記憶部12では、従業員識別子と、その従業員識別子によって識別される従業員の給与明細の情報である給与明細情報と、その給与明細情報が送信された日時を示す情報である送信日時情報とを対応付ける情報である複数の給与明細対応情報が記憶される。給与明細情報は、例えば、2017年4月の給与明細情報、2017年5月の給与明細情報などのように、月ごとの情報となっていてもよい。また、給与明細情報は、例えば、従業員の氏名、勤怠の情報、給与の支給額に関する情報、給与の控除に関する情報、給与の振込額等の通常の給与明細に含まれる情報であってもよい。なお、給与明細情報には、それらの情報のうち、一部の情報が含まれていなくてもよい。例えば、給与明細情報に勤怠の情報が含まれていてもよい。また、給与明細情報のデータ形式は問わない。給与明細情報は、例えば、テキスト形式であってもよく、スプレッドシート形式やCSV形式であってもよく、データベースなどのテーブル形式等であってもよい。送信日時情報に含まれる送信日時は、閲覧情報の送信による給与明細情報の送信、及び、電子メールの送信による給与明細情報の送信ごとの日時であってもよい。また、例えば、閲覧情報、電子メールごとに、送信の設定が行われていないことを示す情報(例えば、「非送信設定」等)、送信日時等がまだ確定していないこと(すなわち、送信が未確定であること)を示す情報(例えば、「−」等)、送信された日時を示す情報(例えば、2017年4月25日6:00等)のいずれかが入力されるようになっていてもよい。また、給与明細情報の電子メールの受領が確認された日時である受領確認の日時が、送信日時情報に含まれてもよい。その場合には、受領確認の日時によって、電子メールによって送信された給与明細情報が従業員によって確認されたことを知ることができるようになる。なお、受領確認の日時は、電子メールの開封確認によって取得されてもよい。すなわち、受領確認の日時は、例えば、電子メールの開封確認に含まれる日時であってもよく、その開封確認が受信部16によって受信された日時であってもよい。また、受領確認の日時は、従業員が電子メールに添付された添付ファイルを開封した日時であってもよい。その場合には、電子メールに添付される添付ファイルは、その添付ファイルが開けられた際に、給与明細送信装置1に受領確認の送信を行う設定になっているファイルであってもよい。より具体的には、添付ファイルを実行ファイルとして構成しておき、その実行ファイルが実行されることによって、給与明細送信装置1への受信確認の送信と、給与明細情報の展開とを行うように構成されていてもよい。
給与明細対応情報記憶部12に複数の給与明細対応情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して複数の給与明細対応情報が給与明細対応情報記憶部12で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された複数の給与明細対応情報が給与明細対応情報記憶部12で記憶されるようになってもよく、または、入力デバイスを介して入力された複数の給与明細対応情報が給与明細対応情報記憶部12で記憶されるようになってもよい。例えば、給与計算等を行うサーバ等から複数の給与明細対応情報が受け付けられて給与明細対応情報記憶部12に蓄積されてもよい。給与明細対応情報記憶部12での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、または、長期的な記憶でもよい。給与明細対応情報記憶部12は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスクなど)によって実現されうる。
公開日時情報記憶部13では、従業員の区分と、その従業員の区分に応じた給与明細の公開日時とを対応付ける情報である複数の公開日時情報が記憶される。その従業員の区分は、設定情報で用いられる従業員の区分と同じ種類のものであるとする。すなわち、設定情報における従業員の区分が雇用区分である場合には、公開日時情報における従業員の区分も雇用区分であるとする。また、公開日時は、給与の支給タイミングごとに繰り返される日時である。公開日時は、例えば、毎月25日の午前6時であってもよく、月末の午前6時であってもよい。なお、ある月において、公開日時が土曜日や休日に該当する場合には、その公開日時の日にちが、土曜日や休日に該当しない日に繰り上げられてもよく、または繰り下げられてもよい。また、公開日時が月末の日である場合には、繰り下げを行うと、別の月になってしまうため、繰り上げを行うようにしてもよい。
公開日時情報記憶部13に複数の公開日時情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して複数の公開日時情報が公開日時情報記憶部13で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された複数の公開日時情報が公開日時情報記憶部13で記憶されるようになってもよく、または、入力デバイスを介して入力された複数の公開日時情報が公開日時情報記憶部13で記憶されるようになってもよい。公開日時情報記憶部13での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、または、長期的な記憶でもよい。公開日時情報記憶部13は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスクなど)によって実現されうる。
閲覧情報生成部14は、給与明細をネットワーク上で閲覧できるようにする旨のフラグに対応付けられている従業員識別子に対応する給与明細情報をネットワーク上で閲覧できるようにするための情報である閲覧情報を生成し、その閲覧情報を閲覧情報記憶部15に蓄積する。その閲覧情報は、例えば、HTMLやXMLなどのマークアップ言語によって記述された情報であってもよい。閲覧情報生成部14は、テンプレート等のあらかじめ決められた雛形を用いて、給与明細情報から閲覧情報を生成してもよい。その閲覧情報に含まれる情報は、給与明細情報と実質的に同様の情報である。閲覧情報は、その閲覧情報にアクセスするために用いられるアドレスと対応付けられて閲覧情報記憶部15で記憶されてもよい。そのアドレスは、例えば、ウェブサイトのアドレスであってもよい。その場合には、例えば、閲覧情報記憶部15と、受信部16と、閲覧情報送信部17とによって、ウェブサーバが構成されていると考えてもよい。閲覧情報生成部14は、例えば、ある給与明細情報の閲覧情報を生成した際に、その閲覧情報を、その給与明細情報に対応する従業員識別子や、その給与明細情報の年月に対応付けて閲覧情報記憶部15に蓄積してもよい。また、本実施の形態では、後述する送信要求情報が受信される前に、あらかじめ閲覧情報生成部14が閲覧情報を生成する場合について説明するが、そうでなくてもよい。送信要求情報の受信に応じて、閲覧情報生成部14がリアルタイムで閲覧情報を生成するようにしてもよい。
閲覧情報記憶部15では、閲覧情報生成部14によって生成された閲覧情報が記憶される。閲覧情報記憶部15での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、または、長期的な記憶でもよい。例えば、リアルタイムで閲覧情報が生成される場合には、閲覧情報記憶部15は、一時的に閲覧情報を記憶するものであってもよい。閲覧情報記憶部15は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスクなど)によって実現されうる。
受信部16は、従業員識別子を含む情報であり、従業員識別子に対応する閲覧情報の送信を要求する情報である送信要求情報を受信する。送信要求情報は、例えば、閲覧情報に対応付けられたウェブサイトのアドレスを含む情報であってもよい。また、送信要求情報には、送信を要求する閲覧情報に対応する年月が含まれていてもよい。また、ウェブサイトのアドレスや年月等は、従業員識別子と一緒に受信されてもよく、または、別々に受信されてもよい。後者の場合には、例えば、受信部16が従業員識別子を受信したことに応じて、その従業員識別子で識別される従業員のログインが行われ、そのログインの後に、受信部16が、送信要求の対象となる閲覧情報を特定するアドレスや年月を受信してもよい。その場合には、別々に受信された従業員識別子やアドレス等が全体として、送信要求情報を構成すると考えてもよい。また、実質的に従業員を識別することができる情報であれば、すなわち、従業員識別子と紐付けられている情報であれば、設定情報等に含まれる従業員識別子とは別の情報が、従業員識別子として送信要求情報に含まれていてもよい。また、受信部16は、電子メールの受領確認を受信してもよい。その受領確認は、例えば、開封確認であってもよい。
なお、受信部16は、受信を行うための有線または無線の受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、または含まなくてもよい。また、受信部16は、ハードウェアによって実現されてもよく、または受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
閲覧情報送信部17は、受信部16によって送信要求情報が受信された場合に、その送信要求情報に含まれる従業員識別子に対応する閲覧情報を送信する。その送信要求情報によって、送信対象の閲覧情報の年月等が指定されている場合には、閲覧情報送信部17は、その年月に応じた閲覧情報を送信することが好適である。従業員識別子に対応する閲覧情報とは、その従業員識別子に対応付けられている給与明細情報を用いて生成された閲覧情報のことである。なお、閲覧情報送信部17は、送信要求情報に含まれる従業員識別子に対応する従業員の区分に対応付けられた公開日時以降に閲覧情報を送信するものとする。あらかじめ決められた日時よりも前に、閲覧情報にアクセスできることを防止するためである。公開日時以降に閲覧情報を送信するとは、ある年月(例えば、2017年5月)に対応する閲覧情報を送信する場合に、その年月における公開日時以降(例えば、2017年5月25日6:00以降)に送信することである。また、そのように、あらかじめ区分ごとに設定された公開日時以降に閲覧情報を送信するようにするため、例えば、公開日時以降に送信要求情報が受信されるように設定してもよく、公開日時以降に閲覧情報が生成されるように制御してもよく、公開日時以降に送信が行われるように制御してもよい。本実施の形態では、閲覧情報送信部17が、公開日時以前に生成された閲覧情報を、公開日時以降にのみ送信するように動作する場合について説明する。
なお、閲覧情報送信部17は、例えば、送信要求情報を送信した通信端末に、閲覧情報を送信してもよい。すなわち、閲覧情報送信部17は、送信要求情報の送信元を閲覧情報の送信先として、閲覧情報を送信してもよい。また、閲覧情報送信部17は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、または含まなくてもよい。また、閲覧情報送信部17は、ハードウェアによって実現されてもよく、または送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
電子メール送信部18は、給与明細を電子メールで送信する旨のフラグに対応付けられている従業員識別子に対応する給与明細情報を電子メールによって送信する。電子メール送信部18は、送信対象の給与明細情報に対応付けられた従業員識別子に対応する従業員の区分に対応付けられた公開日時以降に給与明細情報を送信するものとする。公開日時以降に給与明細情報を送信するとは、ある年月(例えば、2017年5月)に対応する給与明細情報の電子メールを送信する場合に、その年月における公開日時以降(例えば、2017年5月25日6:00以降)に送信することである。その場合に、電子メール送信部18は、公開日時以降であればどのようなタイミングで送信を行ってもよいが、できるだけ公開日時に近いタイミングで送信を行うことが好適である。従業員が、あらかじめ決められた日時の直後に給与明細情報を含む電子メールを受信できるようにするためである。また、電子メール送信部18は、送信対象の給与明細情報に対応する従業員識別子に対応付けられている送信先情報ごとに、異なる形式によって給与明細情報を送信する。異なる形式とは、例えば、給与明細情報を提供する形式(例えば、添付ファイル、電子メールの本文など)が異なることであってもよく、給与明細情報に関する情報の形式(例えば、ある情報が含まれているのかどうかなど)が異なることであってもよい。本実施の形態では、前者の場合について主に説明し、後者の場合については後述する。なお、送信先情報ごとに、異なる形式によって給与明細情報を送信するとは、送信先情報に含まれる所定の情報ごとに、異なる形式によって給与明細情報を送信することであってもよい。例えば、電子メール送信部18は、送信先情報に含まれる送信先の通信端末の種類ごとに、異なる形式で給与明細情報を送信してもよい。より具体的には、送信先情報によって、電子メールを受信する装置がPC2であることが示される場合には、電子メール送信部18は、給与明細情報を示すPDF等の添付ファイルの添付された電子メールを送信してもよい。その添付ファイルは、例えば、従業員ごとのパスワードによって暗号化されていてもよい。また、添付ファイルが添付される場合には、電子メールの本文には、給与明細情報が含まれていなくてもよい。また、例えば、送信先情報によって、電子メールを受信する装置が携帯端末3であることが示される場合には、電子メール送信部18は、プレーンテキストで構成された給与明細情報を本文に含む電子メールを送信してもよい。なお、電子メールを受信する装置が携帯端末3である場合であっても、電子メールに給与明細情報を示す添付ファイルをも添付して送信してもよい。添付ファイルを開けることができる携帯端末3も存在するからである。このように、送信先情報によって示される送信先の通信端末の種類ごとに異なる形式で電子メールを送信することにより、電子メールを受信した従業員が、その電子メールによって給与明細情報を見ることができないといった事態を回避することができる。また、送信先の通信端末の種類に応じて、セキュリティーを確保することもできるようになる。なお、電子メールによって送信される給与明細情報は、給与明細対応情報によって従業員識別子に対応付けられている給与明細情報そのものであってもよく、または、その給与明細情報が加工された情報であってもよい。後者の場合には、レイアウトの順番等が加工されてもよく、または、給与明細対応情報によって従業員識別子に対応付けられている給与明細情報に含まれる情報から、一部の情報が抜き出されてもよい。電子メール送信部18が添付ファイルの添付された電子メールを送信する場合には、その添付ファイルは、例えば、電子メール送信部18が生成してもよく、または、他の構成要素によって構成されてもよい。その添付ファイルは、例えば、閲覧情報と同様の情報であってもよく、または、異なる情報であってもよい。また、給与明細情報が電子メールの本文で送信される場合であっても、また電子メールの添付ファイルとして送信される場合であっても、送信される給与明細情報は、給与明細対応情報において、従業員識別子に対応付けられている給与明細情報そのものであってもよく、または、その給与明細情報と、テンプレート等のあらかじめ決められた雛形とを用いて生成された情報であってもよい。なお、給与明細情報がどのような形式の電子メールによって送信される場合であっても、給与明細情報に含まれる情報が、その電子メールに含まれていることが好適である。
なお、電子メール送信部18は、例えば、設定情報に設定されているメールアドレスを送信先として電子メールを送信してもよい。また、電子メール送信部18は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、または含まなくてもよい。また、電子メール送信部18は、ハードウェアによって実現されてもよく、または送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
送信日時情報管理部19は、給与明細対応情報における送信日時情報を管理する。送信日時情報管理部19は、例えば、閲覧情報の送信や、電子メールの送信、その電子メールに関する受領確認の受信等に応じて、送信日時情報を更新してもよい。送信日時情報の更新とは、送信日時情報に閲覧送信日時や電子メール送信日時、受領確認日時を追加することであってもよい。閲覧情報や電子メールが送信された場合には、送信日時情報管理部19は、その時点の日時を、図示しないカレンダー部や時計部から取得し、送信された閲覧情報や電子メールに対応する給与明細情報に対応付けて蓄積してもよい。また、受領確認が受信された場合には、送信日時情報管理部19は、その受領確認の受信の日時を、図示しないカレンダー部や時計部から取得し、その受領確認に対応する電子メールで送信された給与明細情報に対応付けて蓄積してもよく、その受領確認に含まれる日時を、その受領確認に対応する電子メールで送信された給与明細情報に対応付けて蓄積してもよい。また、送信日時情報管理部19は、電子メールの送信や閲覧情報の送信が行われない設定である場合には、例えば、「非送信設定」などの情報を送信日時情報に追加してもよい。
なお、設定情報記憶部11と、給与明細対応情報記憶部12と、公開日時情報記憶部13と、閲覧情報記憶部15とのうち、任意の2以上の記憶部は、同一の記録媒体によって実現されてもよく、または、別々の記録媒体によって実現されてもよい。前者の場合には、例えば、設定情報を記憶している領域が設定情報記憶部11となり、給与明細対応情報を記憶している領域が給与明細対応情報記憶部12となってもよい。
次に、給与明細送信装置1の動作について図2A,図2Bのフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)閲覧情報生成部14は、閲覧情報を生成するかどうか判断する。そして、閲覧情報を生成する場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、ステップS108に進む。閲覧情報生成部14は、例えば、給与明細対応情報記憶部12に、新たな月の給与明細情報が蓄積された場合に、閲覧情報を生成すると判断してもよく、閲覧情報の公開日時の直前(例えば、1時間前など)に閲覧情報を生成すると判断してもよい。
(ステップS102)閲覧情報生成部14は、カウンタiを1に設定する。
(ステップS103)閲覧情報生成部14は、設定情報記憶部11で記憶されているi番目の設定情報を参照し、給与明細をネットワーク上で閲覧できるようにすることを示す閲覧フラグが設定されているかどうか判断する。給与明細をネットワーク上で閲覧できるようにすることを示す閲覧フラグが設定されている場合には、閲覧情報が送信されることになり、そうでない場合には、閲覧情報が送信されないことになる。そして、その閲覧フラグが設定されている場合には、ステップS104に進み、そうでない場合には、ステップS105に進む。
(ステップS104)閲覧情報生成部14は、i番目の設定情報に含まれる従業員識別子を読み出し、その従業員識別子を検索キーとして給与明細対応情報を検索する。そして、ヒットした給与明細対応情報から、最新の給与明細情報を読み出し、その給与明細情報を用いて閲覧情報を生成する。なお、閲覧情報の生成は、例えば、テンプレートなどのあらかじめ決められた形式に、給与明細情報に含まれる各情報を追加することによって行われてもよい。閲覧情報生成部14は、生成した閲覧情報を閲覧情報記憶部15に蓄積する。閲覧情報が蓄積される際に、例えば、i番目の設定情報に含まれる従業員識別子や、その生成で用いられた最新の給与明細情報の年月に対応付けられて蓄積されてもよい。
(ステップS105)送信日時情報管理部19は、i番目の設定情報に含まれる従業員識別子に対応する最新の給与明細情報について、ステップS104における閲覧情報の生成が行われなかった場合には、その最新の給与明細情報に対応する送信日時情報の閲覧送信日時として、「非送信設定」を追加する。なお、最新の給与明細情報について、ステップS104における閲覧情報の生成が行われた場合には、送信日時情報管理部19は、その最新の給与明細情報に対応する送信日時情報の閲覧送信日時として、「未送信」を追加してもよく、または、何も追加しなくてもよい。本実施の形態では、後者の場合について主に説明する。
(ステップS106)閲覧情報生成部14は、カウンタiを1だけインクリメントする。
(ステップS107)閲覧情報生成部14は、i番目の設定情報が存在するかどうか判断する。そして、i番目の設定情報が存在する場合には、ステップS103に戻り、そうでない場合には、ステップS101に戻る。
(ステップS108)電子メール送信部18は、電子メールの送信処理を行うかどうか判断する。そして、電子メールの送信処理を行う場合には、ステップS109に進み、そうでない場合には、ステップS117に進む。なお、公開日時情報記憶部13で記憶されているいずれかの公開日時が到来した場合、すなわち、現在の日時が公開日時を過ぎた場合には、電子メール送信部18は、電子メールの送信処理を行うと判断してもよい。また、その月におけるステップS108の判断処理において、日時が到来したとすでに判断した公開日時については、判断対象に含めないことが好適である。同じ送信先に同じ電子メールを複数回送信することを回避するためである。
(ステップS109)電子メール送信部18は、ステップS108において、日時が到来したと判断した公開日時に対応する従業員の区分を取得する。
(ステップS110)電子メール送信部18は、カウンタiを1に設定する。
(ステップS111)電子メール送信部18は、設定情報記憶部11で記憶されているi番目の設定情報を参照し、給与明細を電子メールで送信する旨のメールフラグが設定されているかどうか判断する。そして、そのメールフラグが設定されている場合には、ステップS112に進み、そうでない場合には、ステップS114に進む。
(ステップS112)電子メール送信部18は、そのi番目の設定情報に含まれる従業員の区分が、ステップS109で取得した従業員の区分と一致するかどうか判断する。そして、一致する場合には、ステップS113に進み、そうでない場合には、ステップS114に進む。
(ステップS113)電子メール送信部18は、i番目の設定情報に含まれる従業員識別子を読み出し、その従業員識別子を検索キーとして給与明細対応情報を検索する。そして、ヒットした給与明細対応情報から、最新の給与明細情報を読み出し、その給与明細情報を用いて電子メールを生成する。その際に、電子メール送信部18は、i番目の設定情報に含まれる送信先情報を参照し、その送信先情報に含まれる送信先の通信端末の種類に応じた電子メールとなるように電子メールを構成するものとする。例えば、電子メール送信部18は、送信先の通信端末の種類がPC2である場合には、給与明細情報の添付ファイルを含む電子メールを構成し、送信先の通信端末の種類が携帯端末3である場合には、プレーンテキストで構成された給与明細情報を本文に含む電子メールを構成してもよい。そして、電子メール送信部18は、その構成した電子メールを送信する。その送信先のアドレスは、例えば、i番目の設定情報の送信先情報に含まれるものを用いてもよい。
(ステップS114)送信日時情報管理部19は、i番目の設定情報に含まれる従業員識別子に対応する最新の給与明細情報について、ステップS113における電子メールの送信を行った場合には、その最新の給与明細情報に対応する送信日時情報の電子メール送信日時として、その時点の日時を追加する。なお、ステップS111において、電子メールの送信を行わないと判断された場合には、送信日時情報管理部19は、その最新の給与明細情報に対応する送信日時情報の電子メール送信日時やそれに対応する受領確認日時として、「非送信設定」や「非受領設定」を追加する。
(ステップS115)電子メール送信部18は、カウンタiを1だけインクリメントする。
(ステップS116)電子メール送信部18は、i番目の設定情報が存在するかどうか判断する。そして、i番目の設定情報が存在する場合には、ステップS111に戻り、そうでない場合には、ステップS101に戻る。
(ステップS117)受信部16は、送信要求情報を受信したかどうか判断する。そして、送信要求情報を受信した場合には、ステップS118に進み、そうでない場合には、ステップS123に進む。ここでは、その送信要求情報に、送信を要求する閲覧情報に対応する年月も含まれている場合について説明する。
(ステップS118)閲覧情報送信部17は、設定情報記憶部11で記憶されている設定情報を参照し、受信部16によって受信された送信要求情報に含まれる従業員識別子に対応する従業員の区分を取得する。
(ステップS119)閲覧情報送信部17は、公開日時情報記憶部13で記憶されている公開日時情報を参照し、ステップS118で取得した区分に対応する公開日時を特定し、現在の日時が、送信要求情報に含まれる年月における特定した公開日時以降であるかどうか判断する。例えば、送信要求情報に含まれる年月が「2017年5月」であり、特定された公開日時が「25日6:00」である場合には、閲覧情報送信部17は、現在の日時が、2017年5月25日6:00以降であるかどうか判断する。そして、現在の日時がその公開日時以降である場合には、ステップS120に進み、そうでない場合には、ステップS101に戻る。
(ステップS120)閲覧情報送信部17は、受信部16によって受信された送信要求情報に含まれる従業員識別子に対応する給与明細情報から生成された閲覧情報のうち、送信要求情報に含まれる年月に対応するものが、閲覧情報記憶部15で記憶されているかどうか判断する。そして、その閲覧情報が記憶されている場合には、ステップS121に進み、そうでない場合には、ステップS101に戻る。
(ステップS121)閲覧情報送信部17は、受信部16によって受信された送信要求情報に含まれる従業員識別子に対応する給与明細情報から生成された閲覧情報のうち、送信要求情報に含まれる年月に対応する閲覧情報を閲覧情報記憶部15から読み出し、送信要求情報の送信元を送信先として送信する。
(ステップS122)送信日時情報管理部19は、受信部16によって受信された送信要求情報に含まれる従業員識別子と、その送信要求情報に含まれる年月とに対応付けられている給与明細情報に対応する送信日時情報の閲覧送信日時として、その時点の日時を追加する。そして、ステップS101に戻る。
(ステップS123)受信部16は、送信された電子メールに対する受領確認を受信したかどうか判断する。そして、受領確認を受信した場合には、ステップS124に進み、そうでない場合には、ステップS101に戻る。
(ステップS124)送信日時情報管理部19は、受信部16によって受信された受領確認に対応する電子メールで送信された給与明細情報に対応する送信日時情報の受領確認日時に、その時点の日時、または受領確認に含まれている日時を追加する。そして、ステップS101に戻る。なお、受領確認には、例えば、その受領確認に対応する、電子メール送信部18によって送信された電子メールを特定する情報が含まれていてもよい。また、例えば、電子メール送信部18が送信した電子メールと、その電子メールによって送信された給与明細情報との対応関係を示す情報が電子メール送信部18等によって管理されていてもよい。そして、送信日時情報管理部19は、例えば、それらの情報を用いることによって、受領確認に対応する給与明細情報を特定してもよい。
なお、図2Aのフローチャートでは、閲覧情報を事前に生成しておき、送信要求情報の受信に応じて、事前に生成していた閲覧情報を読み出して送信する場合について説明したが、送信要求情報の受信に応じて閲覧情報を生成して送信するようにしてもよい。また、図2A,図2Bのフローチャートにおける処理の順序は一例であり、同様の結果を得られるのであれば、各ステップの順序を変更してもよい。また、図2A,図2Bのフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
次に、本実施の形態による給与明細送信装置1の動作について、具体例を用いて説明する。この具体例において、設定情報記憶部11では、図3で示される設定情報が記憶されているものとする。図3の各設定情報には、従業員識別子と、フラグと、従業員の区分と、送信先情報とが含まれている。なお、1個の設定情報に含まれる従業員識別子等が、それぞれ対応する情報となる。また、フラグには、閲覧フラグと、メールフラグとが含まれている。閲覧フラグ「0」によって、給与明細をネットワーク上で閲覧できるようにしないことが示され、閲覧フラグ「1」によって、給与明細をネットワーク上で閲覧できるようにすることが示される。したがって、閲覧フラグが「0」の場合には、閲覧情報が生成されず、閲覧フラグが「1」の場合には、閲覧情報が生成されることになる。また、メールフラグ「0」によって、給与明細を電子メールで送信しないことが示され、メールフラグ「1」によって、給与明細を電子メールで送信することが示される。したがって、メールフラグが「0」の場合には、給与明細情報が電子メールで送信されず、メールフラグが「1」の場合には、給与明細情報が電子メールで送信されることになる。なお、従業員識別子「E004」に対応するフラグで示されるように、この具体例では、閲覧フラグとメールフラグの両方を「1」に設定することも可能である。その場合には、従業員は、ネットワーク上で給与明細を閲覧することもでき、また、給与明細の電子メールをも受信することができることになる。また、この具体例における従業員の区分は、雇用区分であるとする。また、送信先情報には、送信先がPC2か携帯端末3かを示す、送信先の通信端末の種類と、送信先のメールアドレスと、送信先がPC2である場合に添付ファイルの暗号化に用いられるパスワードとが含まれている。例えば、従業員識別子「E001」を含む設定情報では、電子メールによって給与明細を送信すること、従業員識別子「E001」で識別される従業員(以下、この従業員を「従業員E001」と呼ぶこともある。)の区分が「正社員」であること、送信先の装置の種類がPCであり、そのメールアドレスが「E001@abc...com」であること、電子メールによって送信する給与明細情報の添付ファイルの暗号化のパスワードが「PASS123」であることが示されている。
また、この具体例において、給与明細対応情報記憶部12では、図4Aで示される給与明細対応情報が記憶されているものとする。図4Aの給与明細対応情報には、従業員識別子と、給与明細情報と、送信日時情報とが含まれている。給与明細情報は、月ごとの情報であり、例えば、給与明細情報「P001_1704」は、従業員E001に関する2017年4月分の給与明細情報であり、給与明細情報「P001_1705」は、従業員E001に関する2017年5月分の給与明細情報である。なお、給与明細情報「P001_1704」には、例えば、勤怠や給与支給額、控除額等の情報が含まれているものとする。また、送信日時情報には、閲覧送信日時と、電子メール送信日時と、受領確認日時とが含まれている。閲覧送信日時は、閲覧情報が送信された日時であり、電子メール送信日時は、電子メールが送信された日時であり、受領確認日時は、受領確認が受信された日時、または受領確認に含まれている日時である。例えば、給与明細情報「P001_1704」に対応する送信日時情報では、閲覧送信日時「非送信設定」によって、閲覧情報の送信がなされない設定となっていること、電子メール送信日時「2017年4月25日6:00」によって、給与明細情報「P001_1704」の電子メールが2017年4月25日の6:00に送信されたこと、受領確認日時「2017年4月25日9:25」によって、給与明細情報「P001_1704」の電子メールが2017年4月25日の9:25に受領されたことが示されている。
また、この具体例において、公開日時情報記憶部13では、図5で示される公開日時情報が記憶されている。図5の公開日時情報には、従業員の区分と、公開日時とが含まれている。図5の公開日時情報によって、雇用区分が「正社員」である従業員の公開日時は、各月の25日の6:00であり、雇用区分が「パート」である従業員の公開日時は、各月の月末の6:00であることが示されている。なお、この具体例では、その公開日時が土曜日や休日に該当する場合には、繰り上げられた日の同じ時刻が公開日時となるものとする。
また、この具体例では、給与明細情報が電子メールで送信される際に、送信先の通信端末の種類がPCであれば、暗号化した添付ファイルである給与明細情報を含む電子メールが送信され、送信先の通信端末の種類が携帯端末であれば、プレーンテキストで構成された給与明細情報を本文に含む電子メールが送信されるものとする。
まず、2017年5月分の各従業員の給与明細情報が図4Aで示されるように給与明細対応情報記憶部12に蓄積されたとすると、閲覧情報生成部14は、そのことを検知し、閲覧情報を生成すると判断する(ステップS101)。そして、閲覧情報生成部14は、1番目の設定情報の閲覧フラグ「0」を参照し、給与明細をネットワーク上で閲覧できるようにすることを示す閲覧フラグが設定されていないと判断し、その旨を送信日時情報管理部19に渡す(ステップS102,S103)。1番目の設定情報において給与明細をネットワーク上で閲覧できるようにすることを示す閲覧フラグが設定されていない旨を受け取ると、送信日時情報管理部19は、1番目の設定情報に含まれる従業員識別子「E001」を検索キーとして給与明細対応情報を検索し、ヒットしたレコードに含まれる最新の給与明細情報「P001_1705」に対応する送信日時情報の閲覧送信日時に「非送信設定」を追加する(ステップS105)。
次に、閲覧情報生成部14は、2番目の設定情報の閲覧フラグ「1」を参照し、給与明細をネットワーク上で閲覧できるようにすることを示す閲覧フラグが設定されていると判断する(ステップS106,S107,S103)。そして、閲覧情報生成部14は、2番目の設定情報に含まれる従業員識別子「E002」を検索キーとして給与明細対応情報を検索し、ヒットしたレコードに含まれる最新の給与明細情報「P002_1705」を用いて閲覧情報を生成し、その生成した閲覧情報を、従業員識別子「E002」と、2017年5月とに対応付けて閲覧情報記憶部15に蓄積する(ステップS104)。なお、この場合には、閲覧情報の生成が行われたため、給与明細情報「P002_1705」に対応する送信日時情報の更新は行われないことになる(ステップS105)。
次に、閲覧情報生成部14は、3番目の従業員E003に関しても、1番目の従業員E001と同様に閲覧情報の生成を行わない(ステップS106,S107,S103)。また、送信日時情報管理部19は、3番目の設定情報に含まれる従業員識別子「E003」に対応する最新の給与明細情報「P003_1705」に対応付けられている送信日時情報の閲覧送信日時に「非送信設定」を追加する(ステップS105)。このようにして、各従業員について、閲覧情報の生成や送信日時情報の更新等の処理が行われることになる。その結果、給与明細対応情報は、図4Bで示されるように更新される。
その後、2017年5月25日の午前6時になると、電子メール送信部18は、図5で示される公開日時情報を参照し、従業員の区分「正社員」に対応する公開日時「25日6:00」が到来したため、電子メールの送信処理を行うと判断し、その公開日時に対応する区分「正社員」を取得する(ステップS108,S109)。そして、1番目の設定情報のメールフラグ「1」を参照し、給与明細を電子メールで送信することを示すメールフラグが設定されていると判断する(ステップS110,S111)。また、電子メール送信部18は、1番目の設定情報に含まれる従業員の区分「正社員」が、取得した区分「正社員」と一致すると判断して(ステップS112)、1番目の設定情報に含まれる従業員識別子「E001」と、送信先情報とを読み出す。そして、電子メール送信部18は、その従業員識別子「E001」を検索キーとして給与明細対応情報を検索し、ヒットしたレコードに含まれる最新の給与明細情報「P001_1705」を読み出す。読み出した送信先情報によって送信先の通信端末の種類がPCであることが示されるため、電子メール送信部18は、最新の給与明細情報「P001_1705」に応じた添付ファイルを作成し、その添付ファイルを読み出した送信先情報に含まれるパスワード「PASS123」で暗号化する。その後、電子メール送信部18は、暗号化した添付ファイルの添付された電子メールを、読み出した送信先情報に含まれるメールアドレス「E001@abc...com」を送信先として送信し、給与明細情報「P001_1705」に関して電子メールを送信した旨を送信日時情報管理部19に渡す(ステップS113)。すると、送信日時情報管理部19は、給与明細情報「P001_1705」に対応する送信日時情報の電子メール送信日時に、その時点の日時「2017年5月25日6:00」を追加する(ステップS114)。
次に、電子メール送信部18は、2番目の設定情報のメールフラグ「0」を参照し、給与明細を電子メールで送信することを示すメールフラグが設定されていないと判断し、その旨を送信日時情報管理部19に渡す(ステップS115,S116,S111)。2番目の設定情報において給与明細を電子メールで送信することを示すメールフラグが設定されていない旨を受け取ると、送信日時情報管理部19は、2番目の設定情報に含まれる従業員識別子「E002」を検索キーとして給与明細対応情報を検索し、ヒットしたレコードに含まれる最新の給与明細情報「P002_1705」に対応する送信日時情報に「非送信設定」を追加し、受領確認日時に「非受領設定」を追加する(ステップS114)。その結果、給与明細対応情報は、図4Cで示されるように更新される。
次に、電子メール送信部18は、3番目の設定情報のメールフラグ「1」を参照し、給与明細を電子メールで送信することを示すメールフラグが設定されていると判断する(ステップS115,S116,S111)。また、電子メール送信部18は、3番目の設定情報に含まれる従業員の区分「パート」が、取得した区分「正社員」と一致しないと判断し、その旨を送信日時情報管理部19に渡す(ステップS112)。この場合には、区分が異なるだけであるため、送信日時情報管理部19は、送信日時情報の更新を行わない(ステップS114)。このようにして、各従業員について、電子メールの送信や送信日時情報の更新等の処理が行われることになる。
その後、従業員E002が、PC2を操作して、従業員識別子「E002」を用いて給与明細送信装置1にログインし、2017年5月分の給与明細を閲覧する旨の指示を入力したとする。すると、受信部16は、従業員識別子「E002」と、2017年5月分の給与明細を閲覧する旨の指示とを含む送信要求情報を受信したと判断し(ステップS117)、従業員識別子「E002」と、2017年5月分の給与明細を閲覧する旨の指示とを閲覧情報送信部17に渡す。それらの情報を受け取ると、閲覧情報送信部17は、設定情報において、従業員識別子「E002」に対応する従業員の区分「正社員」を取得する(ステップS118)。また、閲覧情報送信部17は、公開日時情報を参照し、その区分「正社員」に対応する公開日時「25日6:00」を特定し、その時点が、2017年5月25日6:00以降であるかどうか判断する(ステップS119)。その時点が、2017年5月25日の9:10であるとすると、閲覧情報送信部17は、公開日時以降であると判断する。また、閲覧情報記憶部15に、従業員識別子「E002」と、2017年5月とに対応する閲覧情報が記憶されているため(ステップS120)、閲覧情報送信部17は、閲覧情報記憶部15で記憶されている、従業員識別子「E002」と、2017年5月とに対応する閲覧情報を読み出して、受信部16で受信された送信要求情報の送信元を、その閲覧情報の送信先として送信し、従業員識別子「E002」と、2017年5月とに対応する閲覧情報を送信した旨を送信日時情報管理部19に渡す(ステップS121)。それらの情報を受け取ると、送信日時情報管理部19は、従業員識別子「E002」と、2017年5月とに対応する給与明細情報「P002_1705」に対応付けられている送信日時情報の閲覧送信日時に、その時点の日時「2017年5月25日9:10」を追加する(ステップS122)。その結果、給与明細対応情報は、図4Dで示されるように更新される。
なお、従業員E002が操作しているPC2は、給与明細送信装置1から送信された閲覧情報を受信し、その閲覧情報を解釈実行してディスプレイに表示する。その結果、図6で示される給与明細書の表示が行われる。その表示において、従業員E002が「PDF出力」のボタンを選択すると、表示されている内容と同内容のPDFが、PC2において保存されることになる。また、従業員E002が、プルダウンメニューによって2017年5月分以外の給与明細を選択すると、その選択に応じた給与明細の情報を送信する旨の指示が給与明細送信装置1に送信され、上記説明と同様にして、選択対象の給与明細に応じた閲覧情報の送信が行われることになる。なお、その際にも、送信日時情報が更新されることになる。また、送信が指示された閲覧情報の送信が過去にもなされていた場合であっても、送信日時情報の更新は、閲覧送信日時の上書きではなく、追加によってなされることが好適である。閲覧情報へのアクセスが行われたすべての記録を残すことがセキュリティーの管理上、好適であると考えられるからである。
その後、従業員E001がPC2を操作して、給与明細送信装置1から送信された電子メールを受信し、その電子メールに添付されている添付ファイルの給与明細情報を閲覧したとする。その添付ファイルは、図6で示される給与明細書と同様の形式のものである。なお、その電子メールの開封に応じて、開封確認が送信される。そして、給与明細送信装置1の受信部16がその開封確認を受信すると、その開封確認が送信日時情報管理部19に渡される(ステップS123)。開封確認を受け取ると、送信日時情報管理部19は、その開封確認が、従業員E001に対して送信された2017年5月の給与明細情報の電子メールに対するものであると判断し、その時点の日時「2017年5月25日9:35」を、給与明細対応情報における従業員識別子「E001」と、2017年5月とに対応する給与明細情報「P001_1705」に対応付けられている受領確認日時に追加する(ステップS124)。その結果、給与明細対応情報は、図4Eで示されるように更新される。
その後、2017年5月31日の午前6時になると、電子メール送信部18は、図5で示される公開日時情報を参照し、従業員の区分「パート」に対応する公開日時「月末6:00」が到来したため、電子メールの送信処理を行うと判断し、その公開日時に対応する区分「パート」を取得する(ステップS108,S109)。そして、1番目の設定情報のメールフラグ「1」を参照し、給与明細を電子メールで送信することを示すメールフラグが設定されていると判断する(ステップS110,S111)。なお、電子メール送信部18は、1番目の設定情報に含まれる従業員の区分「正社員」が、取得した区分「パート」と一致しないと判断し(ステップS112)、その旨を送信日時情報管理部19に渡す(ステップS112)。この場合には、区分が異なるだけであるため、送信日時情報管理部19は、送信日時情報の更新を行わない(ステップS114)。
次に、電子メール送信部18は、2番目の設定情報のメールフラグ「0」を参照し、給与明細を電子メールで送信することを示すメールフラグが設定されていないと判断し、その旨を送信日時情報管理部19に渡す(ステップS115,S116,S111)。2番目の設定情報において給与明細を電子メールで送信することを示すメールフラグが設定されていない旨を受け取ると、送信日時情報管理部19は、2番目の設定情報に含まれる従業員識別子「E002」を検索キーとして給与明細対応情報を検索する。なお、この場合には、ヒットしたレコードに含まれる最新の給与明細情報「P002_1705」に対応する送信日時情報にすでに「非送信設定」等が含まれているため、送信日時情報管理部19は、送信日時情報の更新を行わない。
次に、電子メール送信部18は、3番目の設定情報のメールフラグ「1」を参照し、給与明細を電子メールで送信することを示すメールフラグが設定されていると判断する(ステップS115,S116,S111)。また、電子メール送信部18は、3番目の設定情報に含まれる従業員の区分「パート」が、取得した区分「パート」と一致すると判断して(ステップS112)、3番目の設定情報に含まれる従業員識別子「E003」と、送信先情報とを読み出す。そして、電子メール送信部18は、その従業員識別子「E003」を検索キーとして給与明細対応情報を検索し、ヒットしたレコードに含まれる最新の給与明細情報「P003_1705」を読み出す。読み出した送信先情報によって送信先の通信端末の種類が携帯端末であることが示されるため、電子メール送信部18は、最新の給与明細情報「P003_1705」に応じたプレーンテキストの本文を含む電子メールを、読み出した送信先情報に含まれるメールアドレス「ABC111@mobile...com」を送信先として送信し、給与明細情報「P003_1705」に関して電子メールを送信した旨を送信日時情報管理部19に渡す(ステップS113)。すると、送信日時情報管理部19は、給与明細情報「P003_1705」に対応する送信日時情報の電子メール送信日時に、その時点の日時「2017年5月31日6:00」を追加する(ステップS114)。このようにして、各従業員について、電子メールの送信や送信日時情報の更新等の処理が行われることになる。また、給与明細対応情報は、図4Fで示されるように更新される。
その後、従業員E003に送信された給与明細情報の電子メールが携帯端末3で受信され、閲覧されたとする。図7は、その電子メールを示す図である。その電子メールの開封に応じて、開封確認が給与明細送信装置1に送信され、その開封確認の受信に応じて、図4Gで示されるように、従業員「E003」に対応する受領日時情報「2017年5月31日9:05」が追加されることになる(ステップS123,S124)。このようにして、各従業員は、それぞれの設定に応じて、給与明細をネットワーク上で閲覧したり、電子メールによって受信したりすることができるようになる。
以上のように、本実施の形態による給与明細送信装置1によれば、給与明細の情報を送信する方法として、ネットワーク上で閲覧するための閲覧情報の送信または電子メールによる送信を従業員ごとに設定することができる。そのため、各従業員は、自らの有する通信端末に適した方法によって給与明細の情報にアクセスすることができるようになり、従業員の利便性が向上されることになる。なお、従業員の利便性を向上させるため、例えば、従業員ごとに、給与明細のネットワーク上での閲覧と、電子メールでの受信との両方を行うことができるようにデフォルトで設定することも考えられるが、そのようにすると、従業員がネットワーク上で給与明細を閲覧しない場合であっても、給与明細を閲覧できる状況が継続されることになる。そのような場合には、悪意のある第三者による不正アクセスを招来することとなり、好ましくない。一方、本実施の形態による給与明細送信装置1のように、設定に応じて、ネットワーク上で閲覧できるようにしたり、電子メールを送信したりすることによって、セキュリティーを向上できることになる。また、設定情報におけるフラグの設定において、給与明細のネットワーク上での閲覧と電子メールでの受け取りとの一方しか選択できない設定とすることによって、よりセキュリティーを向上させることができると考えられる。給与明細のネットワーク上での閲覧と電子メールでの受け取りとの両方を設定できるようにした場合には、そのような設定を行った従業員によっては、一方の方法によってのみ給与明細を見ることになり、他の方法が放置されることによって、セキュリティーが低下する可能性もあり得るからである。また、従業員の区分に応じて公開日時を変更することによって、その区分に応じた公開日時の細かい設定が可能となる。また、送信先情報に応じて、送信する電子メールの形式を変更することによって、電子メールを受信する装置に適した方法で電子メールを送信することができるようになり、電子メールを受信した装置において給与明細を見ることができないといった事態を回避することができる。
なお、本実施の形態では、従業員の区分ごとに公開日時を設定する場合について説明したが、そうでなくてもよい。すべての従業員について同じ公開日時を採用するようにしてもよい。その場合には、例えば、公開日時情報記憶部13では、給与明細の公開日時を含む情報である公開日時情報が記憶されてもよい。また、閲覧情報送信部17は、その公開日時以降に閲覧情報を送信してもよい。また、電子メール送信部18は、その公開日時以降に給与明細情報を送信してもよい。そのように、従業員の区分に応じた公開日時の設定を行わない場合には、設定情報において、従業員識別子に従業員の区分が対応付けられていなくてもよい。
また、上記説明では、公開日時以降に閲覧情報の送信や、電子メールの送信が行われる場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、新たな給与明細情報が準備され、閲覧情報の生成や、電子メールの送信が可能となった場合には、公開日時を待つことなく、閲覧情報の生成や送信を行うようにしてもよく、給与明細情報の電子メールでの送信を行うようにしてもよい。
また、本実施の形態では、送信先情報が、電子メールを受信する装置がPCであるのか、携帯端末であるのかを示す情報、すなわち送信先の通信端末の種類を示す情報を含む場合について主に説明したが、そうでなくてもよい。送信先情報は、それ以外の情報、例えば、送信先の従業員の属性に関する情報等であってもよい。例えば、送信先情報は、送信先の従業員に、扶養家族があるかどうかなどの情報であってもよい。そして、電子メール送信部18は、送信先情報によって示される扶養家族の有無に応じて異なる形式によって給与明細情報を送信してもよい。その場合の異なる形式は、給与明細情報の形式が異なることであってもよい。具体的には、電子メール送信部18は、送信先情報によって扶養家族があることが示される場合には、家族手当の欄を含む給与明細情報を電子メールで送信し、送信先情報によって扶養家族がないことが示される場合には、家族手当の欄を含まない給与明細情報を電子メールで送信してもよい。また、閲覧情報生成部14も、送信先情報ごとに、異なる形式によって給与明細情報に応じた閲覧情報を生成するようにしてもよい。例えば、電子メール送信部18は、送信先情報によって扶養家族があることが示される場合には、家族手当の欄を含む閲覧情報を生成し、送信先情報によって扶養家族がないことが示される場合には、家族手当の欄を含まない閲覧情報を生成してもよい。
また、閲覧情報送信部17は、閲覧情報を送信する際に、その閲覧情報に対応する給与明細情報に対応付けられている閲覧送信日時を読み出し、その閲覧送信日時を含む閲覧情報を送信してもよい。そして、従業員がその閲覧情報を閲覧する際には、その閲覧送信日時が表示されるようになってもよい。そのようにすることで、例えば、従業員がアクセスしていない日時の閲覧送信日時が表示された場合に、第三者が不正アクセスをしたことを知ることができ、そのような不正アクセスを容易に検知することができるようになる。
また、本実施の形態では、給与明細対応情報において、給与明細情報に送信日時情報が対応付けられている場合について説明したが、そうでなくてもよい。給与明細情報に、送信日時情報が対応付けられていなくてもよい。その場合には、給与明細送信装置1は、送信日時情報管理部19を備えていなくてもよい。
また、閲覧情報生成部14が給与明細情報から閲覧情報を生成する場合に、その給与明細情報に対応する従業員識別子で識別される従業員の氏名等の従業員に関する情報を従業員のデータベースから取得して閲覧情報に含めるようにしてもよい。電子メール送信部18が給与明細情報から添付ファイルや電子メールの本文を生成する場合にも同様である。
また、閲覧情報送信部17が閲覧情報を送信する際や、電子メール送信部18が電子メールを送信する際には、あらかじめ決められた会報等を含めて送信を行うようにしてもよい。そのようにすることによって、給与明細の配布と共に、会報等も配布することができるようになる。
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、または、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素間で行われる情報の受け渡しは、例えば、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に異なるものである場合には、一方の構成要素による情報の出力と、他方の構成要素による情報の受け付けとによって行われてもよく、または、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に同じものである場合には、一方の構成要素に対応する処理のフェーズから、他方の構成要素に対応する処理のフェーズに移ることによって行われてもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いる閾値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していなくても、図示しない記録媒体において、一時的に、または長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、または、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、または、図示しない読み出し部が行ってもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いる閾値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していなくても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、または、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
また、上記実施の形態において、給与明細送信装置1に含まれる2以上の構成要素が通信デバイスや入力デバイス等を有する場合に、2以上の構成要素が物理的に単一のデバイスを有してもよく、または、別々のデバイスを有してもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、または、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。その実行時に、プログラム実行部は、記憶部や記録媒体にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。なお、上記実施の形態における給与明細送信装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、従業員の識別子である従業員識別子と、従業員の給与明細をネットワーク上で閲覧できるようにするか、従業員の給与明細を電子メールで送信するかを示すフラグとを対応付ける情報である設定情報が記憶される設定情報記憶部と、従業員識別子と、従業員識別子によって識別される従業員の給与明細の情報である給与明細情報とを対応付ける情報である給与明細対応情報が記憶される給与明細対応情報記憶部とにアクセス可能なコンピュータを、給与明細をネットワーク上で閲覧できるようにする旨のフラグに対応付けられている従業員識別子に対応する給与明細情報をネットワーク上で閲覧できるようにするための情報である閲覧情報を生成する閲覧情報生成部、従業員識別子を含む情報であり、従業員識別子に対応する閲覧情報の送信を要求する情報である送信要求情報を受信する受信部、受信部によって送信要求情報が受信された場合に、送信要求情報に含まれる従業員識別子に対応する閲覧情報を送信する閲覧情報送信部、給与明細を電子メールで送信する旨のフラグに対応付けられている従業員識別子に対応する給与明細情報を電子メールによって送信する電子メール送信部として機能させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を受信する受信部や、情報を送信する送信部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には少なくとも含まれない。
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、または分散処理を行ってもよい。
図8は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による給与明細送信装置1を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
図8において、コンピュータシステム900は、CD−ROMドライブ905を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図9は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図9において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANやWAN等への接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による給与明細送信装置1の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921に記憶されて、CD−ROMドライブ905に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。また、CD−ROM921に代えて他の記録媒体(例えば、DVD等)を介して、プログラムがコンピュータシステム900に読み込まれてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による給与明細送信装置1の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能やモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。