JP6830076B2 - 真空断熱配管の内部配管構造 - Google Patents

真空断熱配管の内部配管構造 Download PDF

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Description

本発明は、真空断熱配管の内部配管構造に関し、特に、内部配管内を極低温流体が流通する際の熱収縮を吸収する真空断熱配管の内部配管構造に関する。
なお、本明細書において、真空断熱配管の内部配管構造を、単に「内部配管構造」という場合がある。また、本発明において、極低温流体として液体窒素、液体ヘリウムなどが例示でき、極低温流体の種類には特に限定はない。
従来より、真空に保持する真空外管の内部に設置された内部配管に液体窒素等の極低温流体を流通させる真空断熱配管においては、極低温流体から冷熱を受けて内部配管が熱収縮し、該熱収縮による応力集中を回避するために、前記熱収縮を吸収する筒状のベローズを備えてなる内部配管構造が用いられている。
例えば、図4に示す真空断熱配管の内部配管構造31は、真空外管33の内部に設置されて低温流体が流通する内部配管35である管37及び管39と、管37と管39とを連結して軸方向に伸縮するベローズ41を備え、ベローズ41が管37及び管39の熱収縮量と同じ長さ伸びることで前記熱収縮を吸収するものである。
また、内部配管構造31においては、管37と管39に極低温流体を流通させると、真空に保持されている真空外管33の内部に比べて管37及び管39の内圧が高くなるため、図4に示すように、ベローズ41においては軸方向外側に向かう推力が生じる。したがって、当該推力によるベローズ41の伸びを抑制するために、前記推力を受けとめることが必要となる。
そこで、図4に示す内部配管構造31においては、前記推力を受け止める推力受け止め部材43として、管37と管39それぞれの外周面に立設された支持部45及び支持部47と、支持部45と支持部47とを接続するタイロッドボルト49とが設けられている。
また、真空断熱配管の内部配管構造の他の従来例としては、図5に示すような内部配管構造61がある。図4に示す内部配管構造31と同様に、内部配管構造61は管37と管39とを接続するベローズ41により熱収縮を吸収するものであるが、内部配管構造61においては、図5に示すように、管37及び管39のそれぞれの外周面に設けられた内側ストッパー63と、真空外管33の内周面に設けられた外側ストッパー65とからなる推力受け止め部材67が設けられている。
内部配管構造61においては、ベローズ41に推力が作用して管37と管39とがそれぞれ軸方向外側に移動すると、内側ストッパー63が外側ストッパー65に当接することで前記推力を受け止めることができる。また、内部配管構造61は、ベローズ41よりも周方向の外側にタイロッドボルトを設置するものではないために、真空外管33の径を小型化することが可能である。
図5に示す内部配管構造61と同様の構造を有するものとして、特許文献1には、極低温流体を流通させる配管の収縮を吸収するベローズが設けられた極低温配管が開示されている。特許文献1に開示されている極低温配管は、配管の外周に突設した突起と、該突起の両側に設けられた抑止金具とからなる収縮制限部とを備えたものであり、該収縮制限部は、極低温流体が流通している前記配管が収縮してベローズが伸びたときに、該ベローズが伸び過ぎないように、前記突起の移動を前記抑止金具により停止させるものである。
実公昭58−9164号公報
図4に示す内部配管構造31においては、内部配管35とともにベローズ41が極低温流体が流通する流路Fを形成しているが、極低温流体が凹凸のあるベローズ41の内面に接触することにより圧力損失が増加する。そこで、該極低温流体がベローズ41を通過する際の圧力損失を低減させるために、ベローズ41には管37および管39よりも径の大きいものが用いられている。このような場合、タイロッドボルト49をベローズ41よりも周方向のさらに外側に配設させることになり、さらなる真空外管33の径の大型化を招くことになってしまう。
また、図5に示す内部配管構造61は、前述のとおり、真空外管の径を小型化することは可能ではあるものの、極低温流体を流通させて生じた推力により内側ストッパー63が軸方向外側に移動して外側ストッパー65に当接すると、該当接した部位における固体熱伝導により真空外管33から管37及び管39への入熱が増加するという問題がある。このような固体熱伝導による内部配管への入熱は、特許文献1に開示されている極低温配管においても、該極低温配管に設けられた収縮制限部の突起と抑止金具との間で生じるものと考えられる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、内部配管とベローズとを内部に設置する真空外管の径を小型化することができる真空断熱配管の内部配管構造を提供することを目的とする。また、本発明は、当該目的に加え、前記真空外管から前記内部配管への入熱を抑制することをも目的とする。
(1)本発明に係る真空断熱配管の内部配管構造は、真空に保持した真空外管の内部に設置されて極低温流体が流通する内部配管と、該内部配管を構成する管と管との間に設けられ、前記内部配管に極低温流体が流通する際に生じる該内部配管の熱収縮を吸収するベローズと、前記内部配管に極低温流体が流通するときの内圧により該内部配管に発生する推力を受け止める推力受け止め部材とを備えたものであって、前記内部配管の一方の管は、その端部側において拡径した拡径部を有し、前記内部配管の他方の管は、その端部が前記一方の管の拡径部に所定の間隙を設けて挿入され、前記ベローズは、前記拡径部に挿入された他方の管の端部の外周面に沿って配設され、かつ、その各端部が前記他方の管の管端と前記拡径部の先端に接続されていることを特徴とするものである。
(2)上記(1)に記載のものにおいて、前記推力受け止め部材は、前記拡径部に挿入される前記他方の管の外周面に立設された支持部と、該支持部と前記拡径部とを接続する接続部材とからなるものであることを特徴とするものである。
(3)上記(1)に記載のものにおいて、前記推力受け止め部材は、前記拡径部を挟んで前記一方の管と前記他方の管それぞれの外周面に立設された支持部と、該支持部同士を接続する接続部材とからなるものであることを特徴とするものである。
(4)上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のものにおいて、前記接続部材は、その材質がインバー合金であることを特徴とするものである。
(5)上記(1)乃至(4)のいずれかに記載のものにおいて、前記接続部材は、管状の部材であることを特徴とするものである。
(6)上記(1)乃至(5)のいずれかに記載のものにおいて、前記一方の管と前記他方の管との間に設けられた前記間隙は、前記ベローズの収縮をガイド可能に設定されていることを特徴とするものである。
本発明においては、真空に保持した真空外管の内部に設置されて極低温流体が流通する内部配管と、該内部配管を構成する管と管との間に設けられ、前記内部配管に極低温流体が流通する際に生じる該内部配管の熱収縮を吸収するベローズと、前記内部配管に極低温流体が流通するときの内圧により該内部配管に発生する推力を受け止める推力受け止め部材とを備えたものであって、前記内部配管の一方の管は、その端部側において拡径した拡径部を有し、前記内部配管の他方の管は、その端部が前記一方の管の拡径部に所定の間隙を設けて挿入され、前記ベローズは、前記拡径部に挿入された他方の管の端部の外周面に沿って配設され、かつ、その各端部が前記他方の管の管端と前記拡径部の先端に接続されている備えることにより、前記ベローズの径を小さくすることで前記真空外管の径を小型化することができる。さらに、本発明においては、前記推力受け止め部材を前記内部配管に設けることにより、前記真空外管から前記内部配管への入熱を抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係る真空断熱配管の内部配管構造の概略を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る真空断熱配管の内部配管構造において、低温流体により冷却された内部配管の熱収縮をベローズにより吸収する原理を説明する図である。 本発明の実施の形態2に係る真空断熱配管の内部配管構造の概略を示す図である。 従来の真空断熱配管の内部配管構造の一例を説明する図である。 従来の真空断熱配管の内部配管構造の他の例を説明する図である。
本発明の実施の形態1及び2に係る真空断熱配管の内部配管構造について、以下に説明する。
なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、実施の形態1及び2に示す寸法その他具体的な数値等は、本発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、本発明を限定するものではない。
<実施の形態1>
本実施の形態1に係る真空断熱配管の内部配管構造1は、図1に示すように、真空外管3の内部に設置されて極低温流体が流通する内部配管5と、内部配管5を構成する一方の管7と他方の管9との間に設けられたベローズ11と、内部配管5に極低温流体が流通するときの内圧により内部配管5に発生する推力を受け止める推力受け止め部材13とを備え、推力受け止め部材13は、支持部15と接続部材17とからなるものである。
以下、各構成について説明する。
真空外管3は、その内部が略真空(〜-0.1013MPaG)に保持されたものであり、内部に設置された内部配管5を真空断熱する。なお、真空外管3においては、内部配管5の外側に積層断熱材(図示なし)が設置されていてもよい。
内部配管5は、真空外管3の内部に設置されて極低温流体が流通する流路Fとなるものであり、図1においては、2つの管7、管9とからなる。
一方の管7は、その端部側において拡径した拡径部7aを有する。
他方の管9は、その端部が管7の拡径部7aに所定の間隙を設けて挿入されている。
また、内部配管5は、真空外管3と二重管構造を形成するものであり、構造上、真空外管3の内部に内部配管5を固定する必要がある。そのため、図1において、内部配管5である管7は、内管サポート19により固定されている。
ベローズ11は、拡径部7aに挿入された管9の外周面に沿って前記間隙に配設され、かつ、その各端部が拡径部7aの先端7bと管9の管端9aに接続されている。
推力受け止め部材13は、拡径部7aに挿入された管9の外周面に立設された支持部15と、支持部15と拡径部7aの先端7bとを接続する接続部材17とを備えてなるものであり、管7と管9に極低温流体が流通したときの内圧による推力(図2参照)を受け止めるものである。
接続部材17としては、従来の内部配管構造31(図4)と同様、タイロッドボルトを用いることができ、該タイロッドボルトの両端を拡径部7aと支持部15にネジ等により接合すればよい。
また、本実施の形態1では、接続部材17は、その材質をインバー合金とするのが好ましい。インバー合金を用いることで、内部配管5を流通する極低温流体によって接続部材17が冷却されて熱収縮しないので、拡径部7aと支持部15との間のスパン長の変化をより確実に防止できる。
なお、管7と管9に極低温流体が流通したときの内圧による推力とは、極低温流体の供給により内部配管5に生じた内圧と、略真空に減圧した真空外管3の内部における圧力との圧力差により、ベローズ11を中心として軸方向外側に向かう荷重のことをいう。
例えば、呼び径100Aの内部配管に極低温流体を供給したときの推力は、真空外管の内部が真空(-0.1013MPaG)であって内部配管の内圧が大気圧(0MPaG)の場合においては1000N、内部配管の内圧が1.9MPaGの場合においては20000Nと概算される(図4、図5参照)。
次に、本実施の形態1に係る真空断熱配管の内部配管構造1による作用効果について説明する。
本実施の形態1に係る真空断熱配管の内部配管構造1においては、極低温流体が流通する内部配管5の流路Fに対して、管7の先端7bと管9の管端9aとの間がベローズ11を介して折り返された折り返し構造となっており、従来の内部配管構造31(図4参照)とは異なり、ベローズ11が流路Fに面していない。そのため、ベローズ11における圧力損失を考慮する必要がなく、ベローズ11の径を内部配管5の外径程度まで小さくすることが可能となり、従来の内部配管構造31よりも小型化することが可能となる。
また、本実施の形態1に係る真空断熱配管の内部配管構造1においては、管7の外周面に支持部を立設させず、接続部材29の一端が拡径部7aの先端7bに接続されている。そのため、後述の実施の形態2に係る内部配管構造1と比較して、接続部材17を内部配管5の外周面に近づけて設置することができ、真空外管3の径をさらに小型化することができる。
例えば、図2に示すように、内部配管5(管7及び管9)の呼び径が100Aであり、管9の外周面に設置するベローズ11に呼び径125Aのものを用いた場合、ベローズ11の外径はd1=168mmとなる。そして、拡径部7aと管9の間隙にベローズ11を設置するためには拡径部7aの外径を189mm程度に設定すればよい。そして、接続部材17の外径d1(図1)も拡径部7aの外径と同程度にすることができるので、真空外管3には呼び径200A(od216.3mm)のものを用いることができる。
さらに、内部配管構造1は、管7と管9に発生する推力を受け止める推力受け止め部材13として、管9の外周面に立設された支持部15と、支持部15と管7の拡径部7aとを接続する接続部材17が設けられている。そのため、内部配管構造1においては、従来の内部配管構造61(図5)とは異なり、真空外管3と内部配管5との間での固体熱伝導を生じさせるものではない。
以上より、本実施の形態1に係る真空断熱配管の内部配管構造1においては、極低温流体を流通させたときに内部配管5に生じる熱収縮をベローズ11により吸収するとともに、真空外管3から内部配管5への入熱を増加させずに真空外管3の径を小型化することができる。
なお、内部配管構造1においては、内部配管5に極低温流体が流通する場合、管7と管9はそれぞれ図2中の矢印に示す方向に熱収縮する。このとき、接続部材17は拡径部7aの先端7bと支持部15との間を接続されているため(図2参照)、ベローズ11は、管7の熱収縮の影響は受けず、管7の熱収縮のみにより収縮することになる。
そのため、内部配管構造1においては、管9の先端9aと支持部15との間が熱収縮を考慮するスパン長となり、該スパン長の変化量がベローズ11による吸収量となる。これに対し、拡径部7aの先端7bと内管サポート19との間(長さL1)、熱収縮により小さくなり、該熱収縮は、内管サポート19と真空外管3との間のクリアランスや、管9の曲げで吸収される。
よって、図1に示す管7のような曲がり部を有する内部配管5にあっては、熱収縮が吸収されない範囲を少なくするために、管7と管9との間にベローズ11を設ける位置を可能な限り管7の曲がり部の近傍とすることが望ましい。
もっとも、本実施の形態1に係る内部配管構造は、一方の管7と他方の管9のいずれについても、拡径部7aの近傍に図1に示すようなエルボを有するものに限らず、管7と管9の双方とも直管形状のものであってもよい。
本実施の形態1に係る内部配管構造が直管形状の管と管とからなる内部配管を備えたものである場合、直管形状の管を複数繋げることで内部配管の全長を長くすることができる。
なお、接続部材17の材質については、上記の説明ではインバー合金を用いたものであったが、冷却されても熱収縮が小さい低熱膨張率の部材であればよい(後述の実施形態2においても同様)。
また、接続部材17の形状については、タイロッドボルトのように棒状の部材に限るものではなく、管状の部材であってもよく、その形状については特に限定はない。もっとも、接続部材17を管状の部材とすることで、軸方向におけるたわみを防止することができて好ましい(後述の実施形態2においても同様)。
また、上記の説明において、接続部材17は拡径部7aの先端7bに接続するものであったが、接続部材17と拡径部7aの接続位置は先端7bに限るものではなく、拡径部7aの任意の位置であってもよい。
さらに、拡径部7aにおいて管7と管9との間に設ける間隙は、ベローズ11が収縮可能に設置されるものとし、管9の外周面と拡径部7aの内周面とによりベローズ11の収縮がガイド可能となるように前記間隙が設定されていることがより好ましい(後述の実施形態2においても同様)。
なお、本実施の形態1に係る内部配管構造1において極低温流体が流れる方向は、管9から管7に流れる方向、又は、管7から管9に流れる方向のどちらであってもよいが、圧力損失の観点からは、拡径部7aに挿入されている管9から管7に流れる方向の方が好ましい(後述の実施形態2においても同様)。
<実施の形態2>
本実施の形態2に係る真空断熱配管の内部配管構造21は、図3に示すように、真空外管3の内部に設置されて極低温流体が流通する内部配管5と、内部配管5を構成する一方の管7と他方の管9との間に設けられたベローズ11と、内部配管5に極低温流体が流通するときの内圧により内部配管5に発生する推力を受け止める推力受け止め部材23とを備え、推力受け止め部材23は、支持部25及び支持部27と接続部材29とからなるものである。
ここで、内部配管構造21における管7、管9、ベローズ11は、前述した実施の形態1に係る内部配管構造1と同様であるため、以下、推力受け止め部材23について説明する。
推力受け止め部材23は、管7の外周面に立設された支持部25と、管9の外周面に立設された支持部27と、支持部25と支持部27とを接続する接続部材29とを備えてなり、管7と管9に極低温流体が流通したときの内圧による推力(図2参照)を受け止めるものである。
支持部25及び支持部27は、内部配管5の軸方向において拡径部7aを挟んで管7と管9のそれぞれの外周面に立設されている。
接続部材29は、支持部25と支持部27とを接続し、管7と管9に極低温流体が流通したときの内圧による推力を受け止めるものである。
接続部材29としては、例えばタイロッドボルトを用いることができ、該タイロッドボルトの両端を支持部25及び支持部27にネジ等により接合すればよい。
また、本実施の形態2では、接続部材29は、その材質をインバー合金とするのが好ましい。インバー合金を用いることで、内部配管5を流通する極低温流体によって接続部材29が冷却されて熱収縮しないので、支持部25との支持部27との間のスパン長の変化をより確実に防止できる。
次に、本実施の形態2に係る内部配管構造21による作用効果について、前述した従来の内部配管構造31(図4)と対比することにより説明する。
従来の内部配管構造31は、管37と管39の熱収縮をベローズ41の伸長により吸収するものであるが、管37と管39に極低温流体が流通すると支持部45、47を通じてタイロッドボルト49自体が冷却される。そして、一般的にタイロッドボルト49にはステンレス製のものが用いられているため、タイロッドボルト49が冷却されると収縮するので、該収縮によって内部配管35に応力集中を与えない対策が必要となる。
具体的には、支持部45、47を可能な限り長くして内部配管35の外周面に取り付けられている根元部とタイロッドボルト49が接続される先端部との温度差を確保することが行なわれている。これに加えて、支持部45、47とタイロッドボルト49との間の熱伝導を制限するために断熱材51を設置したり、内部配管35の外周面とタイロッドボルト49との間の熱伝達を抑制するために内部配管35の外周面側に積層断熱材が設置される場合がある。
しかしながら、支持部45、47を長くすることにより、タイロッドボルト49で接続された内部配管35を収容する真空外管33の径を大きくすることが必要となる。例えば、例えば図4に示す内部配管構造31においては、呼び径100Aの内部配管35に対して支持部45、47を介して設けられたタイロッドボルト49を含めた外径は270mm程度であり、真空外管33には呼び径300Aのものが選定されており、タイロッドボルトの分だけ真空外管の径がより大きくなっている。
また、支持部45、47を長くすることは、タイロッドボルト49が熱収縮したときにの支持部45、47における曲げモーメントが大きくなってしまうことになり、構造上、好ましくない。
そこで、内部配管35に立設される支持部45、47を必要以上に長くせずに真空外管33を小型化するためには、タイロッドボルト49に熱膨張率が小さい材質のものを用いることで、タイロッドボルト49を内部配管35に近づけて設置することができ、真空外管を小型化することが可能となる。
しかしながら、内部配管構造31においては、管37及び管39とベローズ41により極低温流体が流通する流路Fが形成されており、前述のとおり、ベローズ41の内面に極低温流体は接触することで圧力損失が大きくなってしまう。そこで、ベローズ41における圧力損失の影響を直管である管37及び管39とほぼ等しくするために、ベローズ41には管37及び管39よりも径が大きいものが用いられている。
例えば、図4に示すように、呼び径100Aの内部配管に対して、呼び径125Aのベローズ41が例示されている。そのため、仮に接続部材としてのタイロッドボルト49に熱膨張率の小さい部材を用いたとしても、タイロッドボルト49の設置位置(支持部45、47の高さ)はベローズ41の径に左右されることになり、真空外管33を小型化できる範囲には制限があった。
これに対し、本実施の形態2に係る内部配管構造21においては、ベローズ11は、管9の端部の外周面に沿って管7と管9との間隙に設置されているために極低温流体の流路Fに面していない。そのため、ベローズ11における圧力損失を考慮する必要がなく、ベローズ11の径を内部配管5の外径程度まで小さくすることが可能となる。これにより、接続部材17の外径d2(図3)を拡径部7aの外径程度にすることができ、従来の内部配管構造31よりも小型化することが可能となる。
以上より、本実施の形態2に係る真空断熱配管の内部配管構造21においても、極低温流体を流通させたときに内部配管5に生じる熱収縮をベローズ11により吸収するとともに、真空外管の径を小さくして小型化することができる。
なお、内部配管構造21において、管7と管9とを拡径部7a及びベローズ11を介して接続する位置は、接続部材17の両端が固定される支持部45と支持部47との間であればよく、管7と管9とを接続する位置を変更しても、支持部45、47同士の間における内部配管5の熱収縮をベローズ11により吸収させることができる。
また、支持部25、27は、外周面に腕状の部材を立設されたものや、フランジのように円板状のものを外周面に立設させたものであってもよい。
なお、図3に示す管7は、略垂直に立ち上がって拡径部7a側が水平方向に曲げられた曲がり部(エルボ)を有する形状となっている。この場合、支持部25と支持部27との間の熱収縮はベローズ11により吸収されるが、管7における曲がり部(図3中のL2の範囲)の熱収縮は、管7を支持する内管サポート19と真空外管3とのクリアランス、あるいは管7の曲り部における曲げにより吸収される。
もっとも、本発明は、内部配管5である一方の管7と他方の管9のいずれについても、拡径部7aの近傍に図3に示すようなエルボを有するものであるか否かによって本発明の効果に差異が生じるものではなく、管7と管9の双方とも直管形状のものであってもよい。そして、直管形状の内部配管を用いて全長を長くする場合においては、本実施の形態2に係る内部配管構造を複数繋げればよい。
1 真空断熱配管の内部配管構造
3 真空外管
5 内部配管
7 管
7a 拡径部
7b 先端
9 管
9a 管端
11 ベローズ
13 推力受け止め部材
15 支持部
17 接続部材
19 内管サポート
21 真空断熱配管の内部配管構造
23 推力受け止め部材
25、27 支持部
29 接続部材
31 真空断熱配管の内部配管構造(従来例)
33 真空外管
35 内部配管
37、39 管
41 ベローズ
43 推力受け止め部材
45、47 支持部
49 タイロッドボルト
51 断熱材
61 真空断熱配管の内部配管構造(従来例)
63 内側ストッパー
65 外側ストッパー
67 推力受け止め部材

Claims (4)

  1. 真空に保持した真空外管の内部に設置されて極低温流体が流通する内部配管と、該内部配管を構成する管と管との間に設けられ、前記内部配管に極低温流体が流通する際に生じる該内部配管の熱収縮を吸収するベローズと、前記内部配管に極低温流体が流通するときの内圧により該内部配管に発生する推力を受け止める推力受け止め部材とを備えた真空断熱配管の内部配管構造であって、
    前記内部配管の一方の管は、その端部側において拡径した拡径部を有し、
    前記内部配管の他方の管は、その端部が前記一方の管の拡径部に所定の間隙を設けて挿入され、
    前記ベローズは、前記拡径部に挿入された他方の管の端部の外周面に沿って配設され、かつ、その各端部が前記他方の管の管端と前記拡径部の先端に接続されており、
    前記推力受け止め部材は、前記拡径部に挿入される前記他方の管の外周面に立設された支持部と、該支持部と前記拡径部とを接続する接続部材とを備えてなることを特徴とする真空断熱配管の内部配管構造。
  2. 前記接続部材は、その材質がインバー合金であることを特徴とする請求項1に記載の真空断熱配管の内部配管構造。
  3. 前記接続部材は、管状の部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の真空断熱配管の内部配管構造。
  4. 前記一方の管と前記他方の管との間に設けられた前記間隙は、前記ベローズの収縮をガイド可能に設定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の真空断熱配管の内部配管構造。
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