JP6829122B2 - リュックサック - Google Patents
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Description
このウエストリュックは、リュックサック部分側のショルダーベルトを外す一方で、ウエストポーチ部分側のウエスベルトは外されず、そのウエスベルトに沿ってウエストリュックを胴回りに回転させる。これにより、背中側(後側)にあったウエストリュックを、腹部側(前側)に移動させることができる、というものである。
そして、前記回動手段は、前記袋部と前記背板部とのいずれか一方に設定され回動中心となる円柱状の凸部と、前記袋部と前記背板部とのいずれか他方に設定されて前記凸部の外周面に回動自在に嵌合する凹部とよりなるものとすることができる。
図1は、リュックサック1を、荷物を収納する袋部10と背板部30とに分解して示した分解斜視図である。背板部30の正面側に袋部10がセットされることで、リュックサック1が形成される。背板部30の背面側には左右一対の背負いベルト40、40が接続されている。
各背負いベルト40には、上下方向で対称的に肩当てクッション41a、41bが配置されている。従来のリュックサックとは異なり、このように上側の肩当てクッション41aと下側の肩当てクッション41bとを同様に設けてある理由は、後述する説明から明らかとなる。
なお、各背負いベルト40には長さ調整用のアジャスタ42が取付けられており、これによりリュックサック1を使う使用者(ユーザ)が適宜に背負いベルト40の長さ調整を行えるようになっている。
には、好適な構成として板状補強部材15が配置されている。板状補強部材15は袋部10の背面側で背板部30と対面するように設定されている。板状補強部材15は袋部10の形態維持や補強等の機能を果たすと共に、上記背板部30との接続構造部としての機能も果している。
袋部10の板状補強部材15の背面側には円柱状の凹部16が形成されている。この凹部16の直径は任意でよいが、背板部30に対して袋部10を確実かつ、安定的に回動させるという観点から、ある程度大きく設定しておくのが好ましい。凹部16の直径は、例えばリュックサック1の横幅の50%以上とするのが好ましく、70〜80%とするのがより好ましい。
この回動手段について、より詳細な構成として、上記凹部16と凸部35とが嵌合された後には、容易には外れない構造であるのが好ましい。よって、ここでは凸部35の外周に、外側へ徐々に広がるテーパ面46を有する係止部47が設けてある。これに対して、板状補強部材15の凹部16の内周面には、上記係止部47と係合する環状の受け溝部17が設けてある。これら係止部47と受け溝部17とにより、背板部30の凸部35を回動中心として袋部10が安定に回動する状態を保証することができる(図2(b)参照)。
上記板状補強部材15や背板部30は、所定の剛性を備えつつ軽量である素材を採用するのが好ましく、例えばアルミニウムなどの軽量金属や、耐久性を要する部品に採用されているポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、繊維強化樹脂(FRP)などから適宜に選択して採用できる。なお、板状補強部材15と背板部30とについて同じ素材を採用する必要はなく、一方を金属、他方を樹脂としてもよい。上記凹部16内に凸部35を嵌め込む際には適宜の治具を使用してよいが、例えば一方を加熱することにより弾性を付与してから行うこともできる。
また、上記背板部30の背面側(使用者の背中が当る側)には使者保護用の背当シートを貼合しておくのがより好ましい。
図3は、上記凸部35に対して上記凹部16の回動動作を規定する回動規制手段の一構造例を示した図である。
板状補強部材15には、凹部16の上記受け溝部17を避けた位置の内面から下端に向って、貫通孔18が設けられている。貫通孔18の下端部には標準的な貫通孔18の直径より大きく形成した収容室19が設けてある。
規制棒20は、ツマミ部21が板状補強部材15の下端に接触しているとき、凹部16の内周からその先端部20aが突出するような長さに設定されている。
そして、背板部30の凸部35側の所定位置には、前記先端部20aを受入れる凹部49−1が形成してある。より具体的には、リュックサック1の袋部10と背板部30とが標準的な位置にあるとき(図1参照)に凹部49−1が下端に位置しており、この凹部49−1に先端部20aが挿入されることで回動動作ができない規制状態が実現されている。
よって、ツマミ部21を手前に引いて、凹部49−1から先端部20aを外さない限り、凹部16と凸部35とによって構成されている回動手段は回動できない。
背板部30の凸部35に形成されている凹部49−1は、袋部10と背板部30とが標準的姿勢であるときに回動を規制するために設定してある第1の規制用凹部となっている。
一方の背負いベルト40だけ(例えば、左側の肩に掛っていた背負いベルト40)を外し、右側の肩に掛ったままの他方の背負いベルト40を基点てして、リュックサック1を前側(すなわち、腹部側)へと回し込む。そして、再び、背負いベルト40を左肩に掛ける。この動作は、簡単、スムーズに行うことができる。
そして、回動操作を開始した後、ツマミ21を離すとコイルばねの付勢力が作用する。袋部10がちょうど180度回転した位置には上記第2の凹部49−2があるので、規制棒20の先端部20aが挿入されて、再び回動できない状態となる。このようにして、袋部10は標準的な姿勢(線ファスナ11が上に位置している姿勢)に復帰することができる。この最後の状態を示したのが図4の右図である。よって、使用者は袋部10内の荷物を簡単に取り出すことができる。
そのため、本リュックサック1にあっては、逆転姿勢での使用にも備えて、背負いベルト40の下側にも肩当てクッション41bを対称的に配置してある。よって、使用者は違和感なくリュックサック1を前側でも保持することができる。
上述した例では袋部10の背面側に板状補強部材15を設定しているが、板状補強部材15は必須でない。袋部10の材質が十分な剛性を備えている場合、袋部10の素材と背板部30との間に回動手段を設けてもよい。
また、上記例では回動手段を構成している凹部16を板状補強部材15側、凸部35を背板部30側としてあるが凹凸部の配置は逆でもよい。
また、上記では回動規制手段として、貫通孔18、規制棒20コイルばね22、凹部49−1、49−2等によって構成した場合の構造例を示したが、この構造には限らない。
10 袋部
11 線ファスナ
15 板状補強部材
16 凹部
17 受け溝部
18 貫通孔
19 収容室
20 規制棒
20a 先端部
21 ツマミ
22 コイルばね
23 鍔部
30 背板部
35 凸部
40 背負いベルト
41 肩当てクッション
42 アジャスタ
46 テーパ面
47 係止部
49−1、49−2 凹部
Claims (5)
- 荷物を収納するための袋部と、
前記袋部がセットされる背板部と、
前記袋部がセットされる側とは反対側で、前記背板部に接続された一対の背負いベルトと、
前記袋部と前記背板部との間で、前記背板部と対面している姿勢を維持しつつ前記袋部を回動可能にしている回動手段とを有する、ことを特徴とするリュックサック。 - 前記袋部は、当該袋部の背面側で前記背板部と対面する位置に板状補強部材を有している、ことを特徴とする請求項1に記載のリュックサック。
- 前記回動手段による回動動作を規制する回動規制手段を更に有する、ことを特徴とする請求項1または2に記載のリュックサック。
- 前記回動手段は、前記袋部と前記背板部とのいずれか一方に設定され回動中心となる円柱状の凸部と、前記袋部と前記背板部とのいずれか他方に設定されて前記凸部の外周面に回動自在に嵌合する凹部とよりなる、ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のリュックサック。
- 前記一対の背負いベルトのそれぞれには、上下方向で対称的に肩当てクッションが配置してある、ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のリュックサック。
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