JP6828720B2 - 屋外空気調和装置 - Google Patents

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空気調和装置に関し、特には屋外で使用される空気調和装置に関する。
従来、特許文献1(特開2006−242510号公報)のように、単一のケーシング内に蒸発器及び凝縮器を収容した空気調和装置が知られている。
このような空気調和装置では、装置の小型化や運転効率等の観点から、特許文献1(特開2006−242510号公報)においても看取されるように、蒸発器の冷媒流路容積が凝縮器の冷媒流路容積に比べて大幅に小さく設計される。
しかし、蒸発器の冷媒流路容積を凝縮器の冷媒流路容積に比べて大幅に小さく構成した場合、運転条件等によっては余剰冷媒量が多くなり、圧縮機吸入側に液冷媒が供給される不具合が発生しやすくなることを本願発明者は見出した。
第1観点の屋外空気調和装置は、圧縮機と、第1熱交換器と、第2熱交換器と、第1ファンと、第2ファンと、屋外に設置されるケーシングと、を備える。圧縮機は、冷媒を圧縮する。第1熱交換器は、内部を冷媒が流れる冷媒伝熱管を有し、蒸発器として機能する。第2熱交換器は、内部を冷媒が流れる冷媒伝熱管を有し、凝縮器として機能する。第1ファンは、第1熱交換器を空気が通過するように気流を生成する。第2ファンは、第2熱交換器を空気が通過するように気流を生成する。ケーシングは、圧縮機、第1熱交換器、第2熱交換器、第1ファン、及び第2ファンを収容する。第1熱交換器の冷媒伝熱管の、通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計は、第2熱交換器の冷媒伝熱管の、通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計の70%以上130%以下である。
なお、ケーシングは、支柱と、底板と、天板と、を有していることが好ましい。
第1観点の屋外空気調和装置では、蒸発器として機能する第1熱交換器の冷媒伝熱管の有効長部分(通風空気と熱交換する部分)の内部容積の合計が、凝縮器として機能する第2熱交換器の冷媒伝熱管の有効長部分の内部容積の合計の70%以上130%以下である。そのため、本屋外空気調和装置では、圧縮機吸入側に液冷媒が供給される不具合の発生を抑制することができる。
第2観点の屋外空気調和装置は、第1観点の屋外空気調和装置であって、第1熱交換器の冷媒伝熱管の、通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計は、第2熱交換器の冷媒伝熱管の、通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計の85%以上115%以下である。
第2観点の屋外空気調和装置では、圧縮機吸入側に液冷媒が供給される不具合の発生が抑制されやすい。
第3観点の屋外空気調和装置は、第1観点又は第2観点の屋外空気調和装置であって、第1熱交換器の液側冷媒出入口と第2熱交換器の液側冷媒出入口とを接続する連絡配管を更に有する。連絡配管の長さは、1.5m以下である。
本屋外空気調和装置は、ケーシング内に第1熱交換器及び第2熱交換器が収容される、連絡配管の長さが短い装置である。そのため、連絡配管の長さが比較的長い場合に比べ、圧縮機に液冷媒が供給される不具合が発生しやすい。
しかし、ここでは屋外空気調和装置を第1観点又は第2観点のような構成とすることで、このような不具合の発生を抑制することができる。
第4観点の屋外空気調和装置は、第1観点から第3観点のいずれかの屋外空気調和装置であって、冷媒流向切換機構を更に備える。冷媒流向切換機構は、圧縮機から吐出される冷媒の流れ方向を切り換えて、屋外空気調和装置の運転状態を、第1運転状態と、第2運転状態と、の間で切り換える。第1運転状態では、第1熱交換器が蒸発器として機能させられ、第2熱交換器が凝縮器として機能させられる。第2運転状態では、第1熱交換器が凝縮器として機能させられ、第2熱交換器が蒸発器として機能させられる。
本屋外空気調和装置は、第1熱交換器及び第2熱交換器の機能が切換可能に構成されている。このような装置において第1熱交換器の冷媒伝熱管の有効長部分の内部容積の合計を、第2熱交換器の冷媒伝熱管の有効長部分の内部容積の合計に対して小さくし過ぎた場合には、第2運転状態における運転効率が低下しやすい。
これに対し、第1熱交換器の冷媒伝熱管の有効長部分の内部容積の合計の、第2熱交換器の冷媒伝熱管の有効長部分の内部容積の合計に対する割合を上記のように構成したので、第2運転状態においても高い運転効率が得られやすい。
第5観点の屋外空気調和装置は、第1観点から第4観点のいずれかの屋外空気調和装置であって、第1熱交換器では、冷媒伝熱管が第1ファンの生成する気流の方向に1列又は2列に並べられている。第2熱交換器では、冷媒伝熱管が第2ファンの生成する気流の方向に1列又は2列に並べられている。
第6観点の屋外空気調和装置は、第1観点から第5観点のいずれかの屋外空気調和装置であって、第1熱交換器は、冷媒伝熱管により形成される、第1ファンの生成する気流が通過する熱交換面を複数有する。第2熱交換器は、冷媒伝熱管により形成される、第2ファンの生成する気流が通過する熱交換面を複数有する。
第7観点の屋外空気調和装置は、第1観点から第6観点のいずれかの屋外空気調和装置であって、圧縮機は定速の圧縮機である。
第7観点の屋外空気調和装置は、定速の圧縮機を使用しているため、屋外空気調和装置の運転を圧縮機の回転数を変更することで制御することができない。このような屋外空気調和装置においても、蒸発器の冷媒伝熱管の有効長部分の内部容積の合計の、凝縮器の冷媒伝熱管の有効長部分の内部容積の合計に対する割合を上記のように構成することで、圧縮機吸入側に液冷媒が供給される不具合の発生を抑制できる。
一実施形態に係る屋外空気調和装置の概略外観斜視図である。 図1の屋外空気調和装置の冷媒回路を概略的に示す図である。 図1の屋外空気調和装置のケーシングの内部の構成を示す斜視図である。 図1の屋外空気調和装置のケーシングの内部の構成を示す概略側面図であり、一部の構成については断面を示している。 図1の屋外空気調和装置のケーシングの吹出エリア周辺の部分拡大図である。 図1の屋外空気調和装置の利用側熱交換器の下方に配置されるドレンパンの平面図である。 図1の屋外空気調和装置の利用側熱交換器及び熱源側熱交換器の構造を示すための利用側熱交換器及び熱源側熱交換器部の部分模式図であり、説明の都合上、L字状に形成された熱交換器本体の熱交換部群を平面的に描画している。 図1の屋外空気調和装置の利用側熱交換器の概略平面図である。 図1の屋外空気調和装置の熱源側熱交換器の概略平面図である。
一実施形態に係る屋外空気調和装置100について、図面を参照しながら、以下に説明する。
なお、以下では、位置や方向を説明するために「上」「下」「前(正面)」「後(背面)」「左」「右」等の表現を用いる場合がある。これらの表現は、特記無き場合、図面に示した「上」「下」「前」「後」「左」「右」の矢印の向きに従う。
(1)全体概要
図1は、屋外空気調和装置100の外観斜視図である。図2は、屋外空気調和装置100の冷媒回路20を概略的に示す図である。
屋外空気調和装置100は、屋外に設置され、屋外で空気調和を行う空気調和装置である。ここで、屋外とは、少なくとも一部が外気にさらされる空間を意味する。屋外には、例えば、公園、野外の競技場など、屋根や壁の無い場所を含む。ただし、屋外は、屋根及び壁の無い場所に限定されるものではなく、屋根のある戸外空間やオープンテラス、東屋のような場所や、周囲を壁に囲まれた屋根の無い中庭のような場所等、少なくとも一部が屋外に開放している空間も含む。
屋外空気調和装置100は、蒸気圧縮冷凍サイクルを利用して屋外の冷房、除湿、暖房等を行う。屋外空気調和装置100において用いられる冷媒は、限定するものではないが、例えば、R32単体、又はR32を含む混合冷媒である。R32を含む混合冷媒の具体例には、R452B、R410A、R454B、及びHFO混合冷媒を含む。なお、R452Bは、R32を67.0wt%、R125を7.0wt%、R1234yfを26.0wt%含む混合冷媒である。R410Aは、R32を50wt%、R125を50wt%含む混合冷媒である。R454Bは、R32を72.5wt%、R1234yfを27.5wt%含む混合冷媒である。HFO混合冷媒には、HFO−1123を45.0wt%、R32を55.0wt%含むものの他、HFO−1123を40.0wt%、R32を60.0wt%含むものも含む。
本実施形態では、屋外空気調和装置100は、冷房/除湿及び暖房を行うことが可能な装置である。
ただし、屋外空気調和装置100は、冷房/除湿及び暖房を行うことが可能な装置に限定されるものではない。例えば、屋外空気調和装置100は、冷房/除湿のみを行うことが可能な冷房専用機であってもよい。また、例えば、屋外空気調和装置100は、暖房のみを行うことが可能な暖房専用機であってもよい。なお、屋外空気調和装置100が冷房専用機である場合、屋外空気調和装置100は、後述する冷媒流向切換機構12を有していなくてもよい。また、屋外空気調和装置100が暖房専用機である場合にも、屋外空気調和装置100は冷媒流向切換機構12を有していなくてもよい。ただし、屋外空気調和装置100が後述する熱源側熱交換器40の除霜のために逆サイクルデフロスト運転を行うものであれば、冷媒流向切換機構12を有することが好ましい。
屋外空気調和装置100は、図2に示すように、圧縮機10、冷媒流向切換機構12、利用側熱交換器30、膨張機構16、及び熱源側熱交換器40等の機器を配管で接続した冷媒回路20を有する。屋外空気調和装置100は、ケーシング90(図1参照)内に、冷媒回路20の全体を収容している。また、屋外空気調和装置100は、利用側熱交換器30を空気が通過するように気流を生成する利用側ファン50と、熱源側熱交換器40を空気が通過するように気流を生成する熱源側ファン60と、を有する(図2参照)。利用側ファン50及び熱源側ファン60は、ケーシング90内に収容されている。屋外空気調和装置100の動作は、制御装置70(図2参照)により制御される。
(2)詳細説明
以下に、ケーシング90と、冷媒回路20と、冷媒回路20に含まれる、圧縮機10、冷媒流向切換機構12、熱源側熱交換器40、利用側熱交換器30及び膨張機構16と、利用側ファン50と、熱源側ファン60と、制御装置70とについて以下に説明する。
(2−1)ケーシング
屋外空気調和装置100のケーシング90、及びケーシング90内の機器の配置について、図1、図3、図4及び図5を参照しながら以下に説明する。
図3は、屋外空気調和装置100のケーシング90の内部の構成を示す斜視図である。図3は、ケーシング90の化粧板91や一部の支柱(支柱92b)等が取り除かれた状態の屋外空気調和装置100を描画しており、ケーシング90の内部の機器の配置を描画している。図4は、屋外空気調和装置100のケーシング90の内部の構成を示す概略側面図である。図4では、一部の構成(利用側熱交換器30,熱源側熱交換器40,利用側ファン50等)については断面を示している。図5は、屋外空気調和装置100のケーシング90の吹出エリアA21周辺の部分拡大図である。
本実施形態の屋外空気調和装置100では、ケーシング90には、圧縮機10、利用側熱交換器30、熱源側熱交換器40、利用側ファン50、及び熱源側ファン60が収容される(図3参照)。本実施形態では、ケーシング90は、平面視が略正方形状の略直方体形状を有している(図1参照)。ただし、ケーシング90の形状は、平面視が略正方形状の略直方体形状に限定されるものではなく、平面視が長方形形状の直方体形状を有していてもよい。また、ケーシング90は、平面視が多角形形状の多角柱形状を有していてもよく、平面視が円形状の円柱形状や、楕円形状の楕円柱形状を有していてもよい。ケーシング90の形状は、適宜決定されればよい。
好ましくは、ケーシング90の下面にはキャスター95が取り付けられ、屋外空気調和装置100は移動可能に構成される(図3参照)。また、好ましくは、ケーシング90の下部には、転倒防止用の支持脚93が設けられる(図1参照)。支持脚93は、ケーシング90に対して着脱可能であることが好ましい。
ケーシング90は、4本の支柱92a〜92dと、天板94と、底板96とを有している(図1,図3及び図5参照)。
4本の支柱92a〜92dは、平面視において略正方形形状のケーシング90の四隅に、鉛直方向に延びるように配置されている。天板94及び底板96は、4本の支柱92a〜92dに固定されている。天板94には、その中央部に熱源側熱交換器40を通過した空気をケーシング90外に排出するための排気口84が形成されている。つまり、天板94には、その中央部に熱源側熱交換器40を流れる冷媒と熱交換をした空気をケーシング90外に排出するための排気口84が形成されている。排気口84の上方には、メッシュ状のファンガード(図示省略)が配置されている。底板96上には、圧縮機10や、屋外空気調和装置100の各種電装品を収容している電装品ボックス2(図3参照)等が設置されている。
ケーシング90の内部には、仕切部98a,98bが配置されている。仕切部98aは、支柱92a〜92dに固定されたドレンパン46を含む。また、仕切部98bは、支柱92a〜92dに固定されたドレンパン36を含む。ドレンパン36は、利用側熱交換器30で発生する結露水等を受ける、底部36aの周縁が側壁36bで囲まれている部材である(図4参照)。ドレンパン46は、熱源側熱交換器40で発生する結露水や雨水等を受ける、底部46aの周縁が側壁46bで囲まれている部材である(図4参照)。仕切部98aは、仕切部98aの上方に配置される熱源エリアA1と、仕切部98aの下方に配置される利用エリアA2とを仕切っている(図4参照)。仕切部98aにより、熱源側熱交換器40を通過した直後の空気が利用エリアA2に直接流入したり、利用側熱交換器30を通過した直後の空気が熱源エリアA1に直接流入したりすることが抑制される。つまり、仕切部98aにより、熱源エリアA1の空気が利用エリアA2に直接流入したり、利用エリアA2の空気が熱源エリアA1に直接流入したりすることが抑制される。仕切部98bは、仕切部98bの上方に配置される利用エリアA2と、仕切部98bの下方に配置される機械室エリアA3とを仕切っている(図4参照)。
熱源エリアA1には、主に熱源側熱交換器40及び熱源側ファン60が配置されている(図4参照)。熱源エリアA1には、仕切部98aのドレンパン46の上方、かつ、ドレンパン46に隣接して熱源側熱交換器40が配置されている(図4参照)。熱源側熱交換器40は、ドレンパン46の底部46aに隣接して配置されている(図4参照)。また、熱源エリアA1には、熱源側熱交換器40の上方に熱源側ファン60が配置されている。
利用エリアA2には、主に利用側熱交換器30及び利用側ファン50が配置されている(図4参照)。利用エリアA2は、支柱92a〜92dに固定された中間板98cにより、中間板98cの上方に配置される吹出エリアA21と、中間板98cの下方に配置される熱交換器エリアA22と、に更に区画されている(図4参照)。
吹出エリアA21には、主に利用側ファン50が配置されている(図4参照)。吹出エリアA21には、利用側熱交換器30を通過した空気の流路FPが形成される(図4参照)。流路FPには、利用側熱交換器30を通過した空気がケーシング90外へと吹き出す吹出口82を含む。吹出口82は、吹出エリアA21を囲むケーシング90の側面の、隣接する支柱間に形成されている。具体的には、吹出口82は4つの吹出口82a〜82dを含む。支柱92aと支柱92bとの間(右側面)に吹出口82aが、支柱92bと支柱92cとの間(前面)に吹出口82bが、支柱92cと支柱92dとの間(左側面)に吹出口82cが、支柱92dと支柱92aとの間(後面)に吹出口82dが、それぞれ形成される(図5参照)。吹出口82は、熱源側熱交換器40と利用側熱交換器30との間に配置される(図4参照)。利用側熱交換器30において冷媒と熱交換した空気は、流路FPを通過して、流路FPの吹出口82a〜82dからケーシング90の外へと吹き出す。ここでは、ケーシング90の4つの側面に吹出口82a〜82dが形成されていることから、流路FPを通過した空気は、ケーシング90から複数方向に(四方に)吹き出す。
なお、吹出口82a,82cには、それぞれ水平方向(前後方向)及び/又は上下方向の風向調整のためのフラップ(図示せず)が配置されることが好ましい。また、吹出口82b,82dには、それぞれ水平方向(左右方向)及び/又は上下方向の風向調整のためのフラップ(図示せず)が配置されることが好ましい。なお、これらのフラップは、吹出口82a〜82dを閉鎖することが可能で、フラップを閉鎖することで、そのフラップの設けられた吹出口82a〜82dからの空気の吹き出しを停止することが可能であることが好ましい。
熱交換器エリアA22には、仕切部98bのドレンパン36の上方、かつ、ドレンパン36に隣接して利用側熱交換器30が配置されている(図4参照)。利用側熱交換器30は、ドレンパン36の底部36aに隣接して配置されている(図4参照)。
機械室エリアA3には、主に圧縮機10や、屋外空気調和装置100の各種電装品を収容している電装品ボックス2等が配置されている(図3参照)。
ケーシング90の側面には、隣接する支柱の間を塞ぐように、化粧板91が取り付けられている(図1参照)。具体的には、ケーシング90の側面には、支柱92aと支柱92bとの間、支柱92bと支柱92cとの間、支柱92cと支柱92dとの間、支柱92dと支柱92aとの間、をそれぞれ塞ぐように化粧板91が取り付けられている(図1参照)。化粧板91には、メッシュ状に複数の開口が形成されており、開口を通じて空気が流通可能になっている。後述するように熱源側ファン60及び利用側ファン50により外部からケーシング90の内部に取り込まれる空気は、化粧板91に形成された開口(図示省略)を通過してケーシング90の外部から内部に流入する。なお、ケーシング90の各側面には、側面毎に1枚の化粧板が配置されてもよいし、各側面に上下方向及び/又は水平方向に分割された複数の化粧板が配置されてもよい。
なお、屋外空気調和装置100には、4本の支柱92a〜92dの少なくとも1つ(本実施形態では支柱92b)に隣接して、機械室エリアA3から熱源側熱交換器40の高さ位置まで上方に延びる配管スペースPSが形成されることが好ましい。配管スペースPSには、後述する連絡配管20c,20d,20e等が配置される。配管スペースPSを形成するため、概ね正方形状の仕切部98bのドレンパン36の1つの角部(支柱92bに隣接して配置される角部)が切り欠かれている(図6参照)。仕切部98aのドレンパン46についても同様である(図示省略)。熱源エリアA1及び利用エリアA2から配管スペースPSへの空気の流入が抑制されるように、配管スペースPSは、上下方向に延びる仕切板99a,99b,99c(図3及び図5参照)により、熱源側ファン60及び利用側ファン50が生成する気流が通過する空間と仕切られることが好ましい。
(2−2)冷媒回路
屋外空気調和装置100は、上述したように圧縮機10、冷媒流向切換機構12、利用側熱交換器30、膨張機構16、及び熱源側熱交換器40等の機器が配管で接続した冷媒回路20を有する。
ここでは、冷媒回路20における機器の接続について説明する。屋外空気調和装置100は、冷媒回路20を構成する機器を接続する配管として、主に、吸入管20aと、吐出管20bと、第1ガス連絡配管20cと、液連絡配管20dと、第2ガス連絡配管20eと、を含む(図2参照)。
吸入管20aは、冷媒流向切換機構12と圧縮機10の吸入側の配管接続部(図示省略)とを接続する(図2参照)。
吐出管20bは、圧縮機10の吐出側の配管接続部(図示省略)と冷媒流向切換機構12とを接続する(図2参照)。
第1ガス連絡配管20cは、冷媒流向切換機構12と、熱源側熱交換器40のガス側冷媒出入口とを接続する。より具体的には、第1ガス連絡配管20cは、冷媒流向切換機構12と、熱源側熱交換器40の、ガス側に配置される集合管44の冷媒出入口44aと、を接続する(図2参照)。なお、集合管44は、熱源側熱交換器40の後述する複数の冷媒伝熱管43が接続され、第1ガス連絡配管20cを熱源側熱交換器40に向かって流れてきた冷媒を接続されている複数の冷媒伝熱管43に分流させる機構である。また、集合管44は、接続されている複数の冷媒伝熱管43を集合管44に向かって流れてきた冷媒を合流させて、第1ガス連絡配管20cへと流出させる機構である。
液連絡配管20dは、熱源側熱交換器40の液側冷媒出入口と、利用側熱交換器30の液側冷媒出入口と、を接続する。より具体的には、液連絡配管20dは、熱源側熱交換器40の、液側に配置される分流器42の冷媒出入口42aと、利用側熱交換器30の、液側に配置される分流器32の冷媒出入口32aと、を接続する(図2参照)。なお、熱源側熱交換器40が、分流器42に代えて後述する複数の冷媒伝熱管43が(直接又は間接的に)接続される液側集合管(図示省略)を有し、利用側熱交換器30が、分流器32に代えて後述する複数の冷媒伝熱管33が(直接又は間接的に)接続される液側集合管(図示省略)を有する場合には、液連絡配管20dは、熱源側熱交換器40の液側集合管の冷媒出入口と、利用側熱交換器30の液側集合管の冷媒出入口と、を接続する。なお、分流器42に代えて設けられる液側集合管は、液連絡配管20dを熱源側熱交換器40に向かって流れてきた冷媒を接続されている複数の冷媒伝熱管43に分流させる機構である。また、分流器42に代えて設けられる液側集合管は、接続されている複数の冷媒伝熱管43を分流器42に向かって流れてきた冷媒を合流させて、液連絡配管20dへと流出させる機構である。また、分流器32に代えて設けられる液側集合管は、液連絡配管20dを利用側熱交換器30に向かって流れてきた冷媒を接続されている複数の冷媒伝熱管33に分流させる機構である。また、分流器32に代えて設けられる液側集合管は、接続されている複数の冷媒伝熱管33を分流器32に向かって流れてきた冷媒を合流させて、液連絡配管20dへと流出させる機構である。液連絡配管20dには、膨張機構16が配置される。
第2ガス連絡配管20eは、利用側熱交換器30のガス側冷媒出入口と、冷媒流向切換機構12と、を接続する。より具体的には、第2ガス連絡配管20eは、利用側熱交換器30のガス側に配置される集合管34の冷媒出入口34aと、冷媒流向切換機構12と、を接続する(図2参照)。なお、利用側熱交換器30の集合管34は、利用側熱交換器30の後述する複数の冷媒伝熱管33が接続され、第2ガス連絡配管20eを利用側熱交換器30に向かって流れてきた冷媒を接続されている複数の冷媒伝熱管33に分流させる機構である。また、利用側熱交換器30の集合管34は、接続されている複数の冷媒伝熱管33を集合管34に向かって流れてきた冷媒を合流させて、第2ガス連絡配管20eへと流出させる機構である。
屋外空気調和装置100は、冷媒回路20が単一のケーシング90内に配置されるものであることから、装置の小型化等の観点から、液連絡配管20dの長さは1.5m以下であることが好ましい。なお、屋外空気調和装置100の各種部品をケーシング90内の適切な位置に配置するためには、液連絡配管20dの長さは、0.3m以上であることが好ましい。液連絡配管20dは、限定するものではないが、例えば、管径が6.35mm、肉厚が0.5mmの配管である。
また、吸入管20a、吐出管20b、第1ガス連絡配管20c、及び第2ガス連絡配管20eの合計長さも、装置の小型化等の観点から1.5m以下であることが好ましい。また、屋外空気調和装置100の各種部品をケーシング90内の適切な位置に配置するためには、吸入管20a、吐出管20b、第1ガス連絡配管20c、及び第2ガス連絡配管20eの合計長さは、0.3m以上であることが好ましい。なお、屋外空気調和装置100が例えば冷房専用機で、冷媒流向切換機構12を有さない場合には、利用側熱交換器30の集合管34の冷媒出入口34aと圧縮機10の吸入側の配管接続部とを接続する配管及び圧縮機10の吐出側の配管接続部と熱源側熱交換器40の集合管44の冷媒出入口44aとを接続する配管の合計長さは、0.3m以上1.5m以下であることが好ましい。吸入管20a、吐出管20b、第1ガス連絡配管20c、及び第2ガス連絡配管20eからなる液側連絡配管は、限定するものではないが、例えば、管径が12.7mm、肉厚が0.9mmの配管である。なお、吸入管20a、吐出管20b、第1ガス連絡配管20c、及び第2ガス連絡配管20eの管径及び肉厚は、全てが同一でなくてもよい。
(2−3)圧縮機
圧縮機10は、冷媒を圧縮する機器である。圧縮機10は、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を圧縮して、冷凍サイクルにおける高圧にまで加圧する。
圧縮機10は、タイプを限定するものでは無いが、例えば、ロータリ式やスクロール式等の容積圧縮機である。圧縮機10の圧縮機構(図示せず)は、モータ11(図2参照)によって駆動される。圧縮機10は、装置コストの低減の観点からは、定容量の圧縮機(非インバータ圧縮機)であることが好ましい。ただし、これに限定されるものではなく、圧縮機は、容量可変の圧縮機(インバータ圧縮機)であってもよい。
なお、圧縮機10の吸入側(吸入管20a)には、液冷媒の圧縮機10への流入を抑制するためアキュムレータ(図示せず)が設けられてもよい。アキュムレータを設ける場合、装置コストの低減や装置の小型等の観点から、アキュムレータはできるだけ小型であることが好ましい。
(2−4)冷媒流向切換機構
冷媒流向切換機構12は、圧縮機10から吐出される冷媒の流れ方向を切り換えて、屋外空気調和装置100の運転状態を、第1運転状態と、第2運転状態と、の間で切り換える機構である。第1運転状態では、利用側熱交換器30が蒸発器として機能させられ、熱源側熱交換器40が凝縮器として機能させられる。第2運転状態では、利用側熱交換器30が凝縮器として機能させられ、熱源側熱交換器40が蒸発器として機能させられる。
冷媒流向切換機構12は、冷房/除湿運転時には、屋外空気調和装置100の運転状態を第1運転状態に切り換える。具体的には、冷房/除湿運転時には、冷媒流向切換機構12は、吸入管20aを第2ガス連絡配管20eと連通させ、吐出管20bを第1ガス連絡配管20cと連通させる(図2の冷媒流向切換機構12中の実線参照)。つまり、冷媒流向切換機構12は、冷房/除湿運転時に、圧縮機10の吸入側を吸入管20a及び第2ガス連絡配管20eを通じて利用側熱交換器30のガス側端に連通させ、かつ、圧縮機10の吐出側を吐出管20b及び第1ガス連絡配管20cを通じて熱源側熱交換器40のガス側端に連通させる。
冷媒流向切換機構12は、暖房運転時には、屋外空気調和装置100の運転状態を第2運転状態に切り換える。具体的には、暖房運転時には、冷媒流向切換機構12は、吸入管20aを第1ガス連絡配管20cと連通させ、吐出管20bを第2ガス連絡配管20eと連通させる(図2の冷媒流向切換機構12中の破線参照)。つまり、冷媒流向切換機構12は、暖房運転時に、圧縮機10の吸入側を吸入管20a及び第1ガス連絡配管20cを通じて熱源側熱交換器40のガス側端に連通させ、かつ、圧縮機10の吐出側を吐出管20b及び第2ガス連絡配管20eを通じて利用側熱交換器30のガス側端に連通させる。
本実施形態では、冷媒流向切換機構12は、四路切換弁である。しかし、冷媒流向切換機構12は、四路切換弁に限られるものではなく、複数の電磁弁及び冷媒管を組み合わせ、上記のような冷媒の流れ方向の切り換えを実現できるように構成されてもよい。
(2−5)熱源側熱交換器
熱源側熱交換器40は、冷媒と屋外空気との間で熱交換が行われる熱交換器である。屋外空気調和装置100の運転状態が第1運転状態にある時には、熱源側熱交換器40は凝縮器として機能する。屋外空気調和装置100の運転状態が第2運転状態にある時には、熱源側熱交換器40は蒸発器として機能する。
熱源側熱交換器40では、その液側端に液連絡配管20dが接続されており、そのガス側端に第1ガス連絡配管20cが接続されている。より具体的には、熱源側熱交換器40では、液側に配置される分流器42の冷媒出入口42aに液連絡配管20dが接続され、ガス側に配置される集合管44の冷媒出入口44aに第1ガス連絡配管20cが接続されている(図2参照)。
熱源側熱交換器40は、ガス側に配置される集合管44と、液側に配置される分流器42と、熱交換器本体41と、を主に有する。
熱交換器本体41は、図7のように、内部を冷媒が流れる冷媒伝熱管43と、多数の伝熱フィン45と、を主に有するフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。なお、後述のように熱交換器本体41では、冷媒伝熱管43がL字状に曲げられているが、図7では、説明の都合上、屈曲していない冷媒伝熱管43(直管状の冷媒伝熱管43)を描画している。熱交換器本体41は、図2〜図4に示すように、ドレンパン46の上方に、ドレンパン46と隣接して配置される。なお、熱交換器本体41がドレンパン46と隣接して配置されるとは、熱交換器本体41がドレンパン46の底部46aの上面の近傍に配置されることを意味する。例えば、熱交換器本体41の下端は、ドレンパン46の側壁46bの上端より下方に配置されることが好ましい。また、熱交換器本体41がドレンパン46と隣接して配置されるとは、熱交換器本体41の下端の少なくとも一部と、ドレンパン46の底部46aの上面との間に、他の部材が存在しないことを意味する。
なお、熱源側熱交換器40が蒸発器として機能する時に、熱交換器本体41で生じる結露水や、熱交換器本体41に付着した霜を後述するデフロスト運転時に溶かした時に生じる水や、排気口84等から流入する雨水等は、ドレンパン46に流入する。ドレンパン46に流入した水は、例えば支柱92a〜92dの少なくとも1つの内部に形成される、又は、支柱92a〜92dの少なくとも1つに隣接して配置される、排水経路(図示せず)を介して、屋外空気調和装置100の下部から排出される。
また、屋外空気調和装置100では、機械室エリアA3にドレン水タンク(図示せず)が配置されてもよい。そして、ドレンパン46に流入した水は、例えば支柱92a〜92dの少なくとも1つの内部に形成された又は支柱92a〜92dの少なくとも1つに隣接して配置される排水経路(図示せず)を介してドレン水タンクに流入するよう構成されてもよい。ドレン水タンクは、内部の水の廃水等のために、屋外空気調和装置100から着脱可能であることが好ましい。なお、屋外空気調和装置100は、ドレン水タンクに流入した水を送水するためのポンプ(図示せず)を更に備えてもよい。そして、ドレン水タンクに流入した水は、熱源側熱交換器40が凝縮器として機能する時に、冷媒の冷却を補助するために、ポンプによって熱源側熱交換器40の上部に供給されるように構成されてもよい。
熱交換器本体41は、熱交換部41a及び熱交換部41bを有する(図4参照)。熱交換部41a,41bのそれぞれでは、熱源側ファン60の生成する、ケーシング90の外側からケーシング90の内部へと向かう気流Fbの方向に交差する方向に冷媒伝熱管43が並べられている。本実施形態では、熱交換部41a,41bのそれぞれにおいて、上下方向に冷媒伝熱管43が並べられている(図7参照)。そして、熱交換器本体41では、熱交換部41a及び熱交換部41bが、熱源側ファン60の生成する気流Fbの方向に2列に並べて配置される(図4参照)。言い換えれば、熱源側熱交換器40の熱交換器本体41では、上下方向に並べられた冷媒伝熱管43が、熱源側ファン60の生成する気流Fbの方向に2列に並べて配置される。熱交換部41aは、熱源側ファン60の生成する気流Fbの方向の下流側に(内側に)配置され、熱交換部41bは、熱源側ファン60の生成する気流Fbの方向の上流側に(外側に)配置される(図4参照)。
なお、熱交換器本体41は、熱交換部41a及び熱交換部41bからなる2つの熱交換部群48a,48bを有する(図9参照)。熱交換部群48a,48bは、平面視に置いてL字状に形成され、熱交換部41aが内側に、熱交換部41bが外側に配置されている(図9参照)。例えば、熱交換部群48a,48bは、平板状に延びる熱交換部41a,41bを重ねて並べ、熱交換部41aの冷媒伝熱管43同士、熱交換部41bの冷媒伝熱管43同士、及び/又は、熱交換部41aの冷媒伝熱管43と熱交換部41bの冷媒伝熱管43とをU字管43a等で適宜接続した後、熱交換部41a,41bの一端側を固定した状態で、熱交換部41aが内側に、熱交換部41bが外側に配置されるように折り曲げて製造される。ただし、熱交換器本体41の製造方法は例示であって、熱交換部群48a,48bの製造方法は例示の方法に限定されるものではない。
2つの熱交換部群48a,48bは、図9のように、熱交換部群48a,48bが四辺形形状を形成するように配置される。この結果、熱源側熱交換器40において、冷媒伝熱管43により、熱源側ファン60の生成する気流Fbが通過する複数の熱交換面HSb1〜HSb4が形成される(図9参照)。熱源側熱交換器40の熱交換面HSb1〜HSb4は、ケーシング90の化粧板91に隣接して配置される。熱源側熱交換器40の熱交換面HSb1〜HSb4と化粧板91との間には他の部材は配置されないことが好ましい。熱交換面HSb1は、屋外空気調和装置100の後方側に配置され、上下方向及び左右方向に広がる。熱交換面HSb2は、屋外空気調和装置100の右方側に配置され、上下方向及び前後方向に広がる。熱交換面HSb3は、屋外空気調和装置100の前方側に配置され、上下方向及び左右方向に広がる。熱交換面HSb4は、屋外空気調和装置100の左方側に配置され、上下方向及び前後方向に広がる。
なお、熱交換部群48bの構造は、熱交換部群48aの構造と同一であることが好ましい。また、各熱交換部群48a,48bを構成する熱交換部41a,41bは、曲げ部分の曲率を除き、その構造が互いに同一であることが好ましい。このように構成されることで、部品の共通化を図ることが可能で、装置コストの低減を図ることができる。
熱源側ファン60が運転されると、熱源側ファン60の生成する気流Fbによりケーシング90の外部から、化粧板91の開口(図示せず)を通過して取り込まれた空気は、熱交換器本体41の熱交換面HSb1〜HSb4を通過し、熱交換器本体41の冷媒伝熱管43の内部を流れる冷媒と熱交換する。熱交換器本体41において冷媒と熱交換した空気は、熱源側ファン60の生成する気流Fbにより、ケーシング90内の上部に配置されたベルマウス64を通過して、ケーシング90の上部に形成された排気口84から上方に排気される。
集合管44には、第1ガス連絡配管20cが接続される。また、集合管44には、熱交換器本体41の複数の冷媒伝熱管43が直接又は間接的に接続される。集合管44は、熱源側熱交換器40が凝縮器として機能する時に、圧縮機10側から熱源側熱交換器40に向かって第1ガス連絡配管20cを流れ、集合管44の冷媒出入口44aから流入する冷媒を分流し、集合管44に接続されている複数の冷媒伝熱管43に流入させる機構である。また、集合管44は、熱源側熱交換器40が蒸発器として機能する時に、集合管44に接続されている複数の冷媒伝熱管43を流れる冷媒を合流させ、合流後の冷媒を、冷媒出入口44aを介して第1ガス連絡配管20cに導く機構である。
分流器42には、液連絡配管20dが接続される。また、分流器42には、熱交換器本体41の複数の冷媒伝熱管43が直接又は間接的に接続される。分流器42は、熱源側熱交換器40が凝縮器として機能する時、すなわち屋外空気調和装置100の運転状態が第1運転状態にある時に、分流器42に接続されている複数の冷媒伝熱管43を流れる冷媒を合流させ、合流後の冷媒を、分流器42の冷媒出入口42aを介して液連絡配管20dに導く機構である。また、分流器42は、熱源側熱交換器40が蒸発器として機能する時、すなわち屋外空気調和装置100の運転状態が第2運転状態にある時に、利用側熱交換器30側から熱源側熱交換器40に向かって液連絡配管20dを流れ、分流器42の冷媒出入口42aから流入する冷媒を分流し、分流器42に接続されている複数の冷媒伝熱管43に流入させる機構である。
(2−6)利用側熱交換器
利用側熱交換器30は、冷媒と屋外空気との間で熱交換が行われる熱交換器である。屋外空気調和装置100の運転状態が第1運転状態にある時には、利用側熱交換器30は蒸発器として機能する。屋外空気調和装置100の運転状態が第2運転状態にある時には、利用側熱交換器30は凝縮器として機能する。
利用側熱交換器30では、その液側端に液連絡配管20dが接続されており、そのガス側端に第2ガス連絡配管20eが接続されている。より具体的には、利用側熱交換器30では、液側に配置される分流器32の冷媒出入口32aに液連絡配管20dが接続され、ガス側に配置される集合管34の冷媒出入口34aに第2ガス連絡配管20eが接続されている。
利用側熱交換器30は、ガス側に配置される集合管34と、液側に配置される分流器32と、熱交換器本体31と、を有する。
熱交換器本体31は、図7のように、内部を冷媒が流れる冷媒伝熱管33と、多数の伝熱フィン35と、を有するフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。なお、後述のように熱交換器本体31では、冷媒伝熱管33がL字状に曲げられているが、図7では、説明の都合上、屈曲していない冷媒伝熱管33(直管状の冷媒伝熱管33)を描画している。熱交換器本体31は、図2〜図4に示すように、ドレンパン36の上方に、ドレンパン36と隣接して配置される。なお、熱交換器本体31がドレンパン36と隣接して配置されるとは、熱交換器本体31がドレンパン36の底部36aの上面の近傍に配置されることを意味する。例えば、熱交換器本体31の下端は、ドレンパン36の側壁36bの上端より下方に配置されることが好ましい。また、熱交換器本体31がドレンパン36と隣接して配置されるとは、熱交換器本体31の下端の少なくとも一部と、ドレンパン36の底部36aの上面との間に、他の部材が存在しないことを意味する。
なお、利用側熱交換器30が蒸発器として機能する時に、熱交換器本体31で生じる結露水等は、ドレンパン36に流入する。ドレンパン36に流入した水は、例えば支柱92a〜92dの少なくとも1つの内部に形成される、又は、支柱92a〜92dの少なくとも1つに隣接して配置される、排水経路(図示せず)を介して、屋外空気調和装置100の下部から排出される。
また、屋外空気調和装置100では、機械室エリアA3にドレン水タンク(図示せず)が配置されてもよい。そして、ドレンパン36に流入した水は、例えば支柱92a〜92dの少なくとも1つの内部に形成された又は支柱92a〜92dの少なくとも1つに隣接して配置される排水経路(図示せず)を介してドレン水タンクに流入するよう構成されてもよい。ドレン水タンクは、内部の水の廃水等のために、屋外空気調和装置100から着脱可能であることが好ましい。なお、屋外空気調和装置100は、ドレン水タンクに流入した水を送水するためのポンプ(図示せず)を更に備えてもよい。そして、そして、ドレン水タンクに流入した水は、熱源側熱交換器40が凝縮器として機能する時に、冷媒の冷却を補助するために、ポンプによって熱源側熱交換器40の上部へと供給されるように構成されてもよい。
熱交換器本体31は、熱交換部31a及び熱交換部31bを有する(図4参照)。熱交換部31a,31bのそれぞれでは、利用側ファン50の生成する、ケーシング90の外側からケーシング90の内部へと向かう気流Faの方向に交差する方向に冷媒伝熱管33が並べられている。本実施形態では、熱交換部31a,31bのそれぞれにおいて、上下方向に冷媒伝熱管33が並べられている(図7参照)。そして、熱交換器本体31では、熱交換部31a及び熱交換部31bが、利用側ファン50の生成する気流Faの方向に2列に並べて配置される(図4参照)。言い換えれば、利用側熱交換器30の熱交換器本体31では、上下方向に並べられた冷媒伝熱管33が、利用側ファン50の生成する気流Faの方向に2列に並べて配置される。熱交換部31aは、利用側ファン50の生成する気流Faの方向の下流側に(内側に)配置され、熱交換部31bは、利用側ファン50の生成する気流Faの方向の上流側に(外側に)配置される(図4参照)。
なお、熱交換器本体31は、熱交換部31a及び熱交換部31bからなる2つの熱交換部群38a,38bを有する(図8参照)。熱交換部群38a,38bは、平面視に置いてL字状に形成され、熱交換部31aが内側に、熱交換部31bが外側に配置されている(図8参照)。例えば、熱交換部群38a,38bは、平板状に延びる熱交換部31a,31bを重ねて並べ、熱交換部31aの冷媒伝熱管33同士、熱交換部31bの冷媒伝熱管33同士、及び/又は、熱交換部31aの冷媒伝熱管33と熱交換部31bの冷媒伝熱管33とをU字管33a等で適宜接続した後、熱交換部31a,31bの一端側を固定した状態で、熱交換部31aが内側に、熱交換部31bが外側に配置されるように折り曲げて製造される。ただし、熱交換器本体31の製造方法は例示であって、熱交換部群38a,38bの製造方法は例示の方法に限定されるものではない。
2つの熱交換部群38a,38bは、図8のように、熱交換部群38a,38bが四辺形形状を形成するように配置される。この結果、利用側熱交換器30において、冷媒伝熱管33により、利用側ファン50の生成する気流Faが通過する複数の熱交換面HSa1〜HSa4が形成される。利用側熱交換器30の熱交換面HSa1〜HSa4は、ケーシング90の化粧板91に隣接して配置される。利用側熱交換器30の熱交換面HSa1〜HSa4と化粧板91との間には他の部材は配置されないことが好ましい。熱交換面HSa1は、屋外空気調和装置100の後方側に配置され、上下方向及び左右方向に広がる。熱交換面HSa2は、屋外空気調和装置100の右方側に配置され、上下方向及び前後方向に広がる。熱交換面HSa3は、屋外空気調和装置100の前方側に配置され、上下方向及び左右方向に広がる。熱交換面HSa4は、屋外空気調和装置100の左方側に配置され、上下方向及び前後方向に広がる。
なお、熱交換部群38bの構造は、熱交換部群38aの構造と同一であることが好ましい。また、各熱交換部群38a,38bを構成する熱交換部31a,31bは、曲げ部分の曲率を除き、その構造が互いに同一であることが好ましい。このように構成されることで、部品の共通化を図ることが可能で、装置コストの低減を図ることができる。
利用側ファン50が運転されると、利用側ファン50の生成する気流Faによりケーシング90の外部から、化粧板91の開口(図示せず)を通過して取り込まれた空気は、熱交換器本体31の熱交換面HSa1〜HSa4を通過し、熱交換器本体31の冷媒伝熱管33の内部を流れる冷媒と熱交換する。熱交換器本体31において冷媒と熱交換した空気は、利用側ファン50の生成する気流Faにより、中間板98cの上方に配置されたベルマウス54、利用側ファン50を通過して、吹出エリアA21内に形成される利用側熱交換器30を通過した空気の流路FPを流れる。そして利用側熱交換器30を通過した空気は、流路FPの一部を構成する吹出口82から、ケーシング90外へと吹き出す。本実施形態では、吹出口82が略直方体形状のケーシング90の4つの側面(前面、後面、右面、左面)に設けられていることから、利用側熱交換器30を通過した空気は、ケーシング90から複数方向に(四方に)吹き出す。
集合管34には、第2ガス連絡配管20eが接続される。また、集合管34には、熱交換器本体41の複数の冷媒伝熱管33が直接又は間接的に接続される。集合管34は、利用側熱交換器30が蒸発器として機能する時に、集合管34に接続されている複数の冷媒伝熱管33を流れる冷媒を合流させ、合流後の冷媒を、集合管34の冷媒出入口34aを介して第2ガス連絡配管20eに導く機構である。また、集合管34は、利用側熱交換器30が凝縮器として機能する時に、圧縮機10側から利用側熱交換器30に向かって第2ガス連絡配管20eを流れ、集合管34の冷媒出入口34aから流入する冷媒を分流し、集合管34に接続されている複数の冷媒伝熱管33に流入させる機構である。
分流器32には、液連絡配管20dが接続される。また、分流器32には、熱交換器本体31の複数の冷媒伝熱管33が直接又は間接的に接続される。分流器32は、利用側熱交換器30が蒸発器として機能する時に、熱源側熱交換器40側から利用側熱交換器30に向かって液連絡配管20dを流れ、分流器32の冷媒出入口32aから流入する冷媒を分流し、分流器32に接続されている複数の冷媒伝熱管33に流入させる機構である。また、分流器32は、利用側熱交換器30が凝縮器として機能する時に、分流器32に接続されている複数の冷媒伝熱管33を流れた冷媒を合流させ、合流後の冷媒を、冷媒出入口32aを介して液連絡配管20dに導く機構である。
(2−7)膨張機構
膨張機構16は、絞り膨張作用により、冷凍サイクルにおける高圧の冷媒の圧力を下げる機構である。本実施形態では、膨張機構16は電子膨張弁である。ただし、膨張機構16は、開度調節が可能な電子膨張弁に限定されるものではなく、感熱筒と共に用いられる機械式膨張弁であってもよい。
(2−8)熱源側ファン
熱源側ファン60は、熱源側熱交換器40を空気が通過するように気流Fbを生成する機構である。熱源側ファン60は、モータ62により駆動される。モータ62が運転され熱源側ファン60が気流Fbを生成すると、ケーシング90の側面から化粧板91の開口を通過してケーシング90の内部に空気が取り込まれる。本実施形態では、熱源側ファン60が気流Fbを生成すると、吹出口82a〜82dより上方から、化粧板91の開口を通過してケーシング90の内部に空気が取り込まれる。ケーシング90の内部に取り込まれた空気は、熱源側熱交換器40を通過し、その後、熱源側ファン60及びベルマウス64を通過して、ケーシング90の上部の排気口84から流出する。
熱源側ファン60は、本実施形態ではプロペラファンである。ただし、熱源側ファン60の種類はプロペラファンに限定されるものではない。上述したような気流を生成可能であれば、熱源側ファン60のタイプは適宜決定されればよい。例えば、熱源側ファン60は、ターボファンやシロッコファンであってもよい。
また、本実施形態では、熱源側ファン60は、熱源側ファン60が生成する気流Fbの方向において、熱源側熱交換器40より下流側に配置されるが、これに限定されるものではない。空気の流路等の設計に応じて、熱源側ファン60は、熱源側ファン60が生成する気流Fbの方向において、熱源側熱交換器40より上流側に配置されてもよい。
また、本実施形態では、熱源側ファン60は、ケーシング90の上部(熱源側熱交換器40の上方)に配置されるが、熱源側ファン60の配置は、熱源側ファン60のタイプ等に応じて適宜決定されればよい。
(2−9)利用側ファン
利用側ファン50は、利用側熱交換器30を空気が通過するように気流Faを生成する機構である。利用側ファン50は、モータ52により駆動される。モータ52が運転され利用側ファン50が気流Faを生成すると、ケーシング90の側面から化粧板91の開口を通過してケーシング90の内部に空気が取り込まれる。本実施形態では、利用側ファン50が気流Faを生成すると、吹出口82a〜82dより下方から、化粧板91の開口を通過してケーシング90の内部に空気が取り込まれる。ケーシング90の内部に取り込まれた空気は、利用側熱交換器30を通過し、その後、ベルマウス54及び利用側ファン50を通過して、ケーシング90の側面に設けられた吹出口82a〜82dから吹き出される。
利用側ファン50は、本実施形態ではターボファンである。ただし、利用側ファン50の種類はターボファンに限定されるものではない。上述したような気流を生成可能であれば、利用側ファン50のタイプは適宜決定されればよい。例えば、利用側ファン50は、プロペラファンやシロッコファンであってもよい。
また、本実施形態では、利用側ファン50は、利用側ファン50が生成する気流Faの方向において、利用側熱交換器30より下流側に配置されるが、これに限定されるものではない。空気の流路等の設計に応じて、利用側ファン50は、利用側ファン50が生成する気流Faの方向において、熱源側熱交換器40より上流側に配置されてもよい。
また、本実施形態では、利用側ファン50は、利用側熱交換器30より上方の吹出エリアA21に配置されるが、利用側ファン50の配置は、利用側ファン50のタイプ等に応じて適宜決定されればよい。
(2−10)制御装置
制御装置70は、屋外空気調和装置100を構成する各部の動作を制御する。制御装置70は、CPUやメモリ等の部品を有するマイクロコンピュータを含む。制御装置70は、圧縮機10、冷媒流向切換機構12、膨張機構16、利用側ファン50及び熱源側ファン60を含む屋外空気調和装置100の各種部品と電気的に接続されている(図2の破線参照)。また、制御装置70は、屋外空気調和装置100の各部に設けられた図示しない温度センサとも電気的に接続されている。温度センサには、例えば、冷媒回路20の各部の冷媒の温度を計測する温度センサや、外気温度を計測する温度センサ等を含む。なお、コスト低減の観点からは、屋外空気調和装置100には圧力センサが設けられないことが好ましい。ただし、これに限定されるものではなく、屋外空気調和装置100の冷媒回路20の各部に、冷媒の圧力を測定するための圧力センサが設けられてもよい。屋外空気調和装置100に圧力センサが設けられる場合、圧力センサには、例えば、吸入管20aに設けられる吸入圧センサや、吐出管20bに設けられる吐出圧センサを含む。制御装置70は、マイクロコンピュータにおいて、CPUがメモリに記憶されたプログラムを実行することで、屋外空気調和装置100の動作の制御を行う。
なお、本実施形態の制御装置70は、屋外空気調和装置100の動作を制御する制御装置の一例にすぎない。制御装置は、本実施形態の制御装置70が発揮する機能と同様の機能を、論理回路等のハードウェアにより実現してもよいし、ハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実現してもよい。
次に、制御装置70により制御される屋外空気調和装置100の冷房/除湿運転時、暖房運転時、デフロスト運転時の動作について説明する。
<冷房/除湿運転>
操作スイッチ(図示せず)等からの指示によって冷房/除湿運転の指示がなされると、制御装置70は、屋外空気調和装置100の運転状態が第1運転状態になるように冷媒流向切換機構12を制御する(図2の冷媒流向切換機構12中の実線参照)。また、制御装置70は、圧縮機10、熱源側ファン60及び利用側ファン50の運転を開始し、圧縮機10、膨張機構16、熱源側ファン60及び利用側ファン50の動作を適宜制御する。
このように屋外空気調和装置100の動作が制御される結果、冷媒回路20内の冷凍サイクルにおける低圧のガス冷媒は、圧縮機10に吸入されて圧縮され、冷凍サイクルにおける高圧のガス冷媒となる。圧縮機10で圧縮されたガス冷媒は、冷媒流向切換機構12を通じて熱源側熱交換器40に送られる。熱源側熱交換器40に送られた冷凍サイクルにおける高圧のガス冷媒は、凝縮器として機能する熱源側熱交換器40において、熱源側ファン60によって供給される屋外空気と熱交換を行って冷却されて凝縮し、高圧の液冷媒となる。一方、凝縮器として機能する熱源側熱交換器40で加熱された空気は、ケーシング90の上部の排気口84からケーシング90外へと排出される。熱源側熱交換器40で凝縮した液冷媒は、膨張機構16で減圧されて膨張し、利用側熱交換器30に送られる。利用側熱交換器30に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、蒸発器として機能する利用側熱交換器30において、利用側ファン50によって供給される屋外空気と熱交換を行って蒸発し、低圧のガス冷媒となる。低圧のガス冷媒は、第2ガス連絡配管20e及び吸入管20aを通じて圧縮機10に送られ、圧縮機10に再び吸入される。一方、蒸発器として機能する利用側熱交換器30で冷却された空気は、ケーシング90の側面の吹出口82a〜82dを通ってケーシング90の四方へと吹き出す。
<暖房運転>
操作スイッチ(図示せず)等からの指示によって暖房運転の指示がなされると、制御装置70は、屋外空気調和装置100の運転状態が第2運転状態になるように冷媒流向切換機構12を制御する(図2の冷媒流向切換機構12中の破線参照)。また、制御装置70は、圧縮機10、熱源側ファン60及び利用側ファン50の運転を開始し、圧縮機10、膨張機構16、熱源側ファン60及び利用側ファン50の動作を適宜制御する。
このように屋外空気調和装置100の動作が制御される結果、冷媒回路20内の低圧の冷凍サイクルにおけるガス冷媒は、圧縮機10に吸入されて圧縮され、冷凍サイクルにおける高圧のガス冷媒となる。圧縮機10で圧縮されたガス冷媒は、冷媒流向切換機構12を通じて利用側熱交換器30に送られる。利用側熱交換器30に送られた冷凍サイクルにおける高圧のガス冷媒は、凝縮器として機能する利用側熱交換器30において、利用側ファン50によって供給される屋外空気と熱交換を行って冷却されて凝縮し、高圧の液冷媒となる。一方、凝縮器として機能する利用側熱交換器30で加熱された空気は、ケーシング90の側面の吹出口82a〜82dを通ってケーシング90の四方へと吹き出す。利用側熱交換器30で凝縮した液冷媒は、膨張機構16で減圧されて膨張し、熱源側熱交換器40に送られる。熱源側熱交換器40に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、蒸発器として機能する熱源側熱交換器40において、熱源側ファン60によって供給される屋外空気と熱交換を行って蒸発し、低圧のガス冷媒となる。低圧のガス冷媒は、第1ガス連絡配管20c及び吸入管20aを通じて圧縮機10に送られ、圧縮機10に再び吸入される。一方、蒸発器として機能する熱源側熱交換器40で冷却された空気は、ケーシング90の上部の排気口84からケーシング90外へと排出される。
<デフロスト運転>
屋外空気調和装置100の暖房運転時に、温度センサにより計測される熱源側熱交換器40を流れる冷媒の温度が所定温度を下回ると、及び/又は、暖房運転の継続時間が所定時間を超えると、制御装置70は、屋外空気調和装置100の運転状態が第1運転状態になるように冷媒流向切換機構12を制御する(図2の冷媒流向切換機構12中の実線参照)。デフロスト運転時の冷媒回路20における冷媒の流れは、冷房/除湿運転時の冷媒回路20における冷媒の流れと同様である。また、制御装置70は、圧縮機10、膨張機構16、熱源側ファン60及び利用側ファン50の動作を適宜制御する。
このように屋外空気調和装置100の動作が制御される結果、圧縮機10で圧縮された高温のガス冷媒は、熱源側熱交換器40に送られ、熱源側熱交換器40の熱交換器本体41に付着した霜を溶かす。制御装置70は、図示しない温度センサにより計測される熱源側熱交換器40を流れる冷媒の温度が所定温度を上回ると、及び/又は、デフロスト運転の継続時間が所定時間を超えると、暖房運転に復帰する。
(3)熱源側熱交換器の冷媒伝熱管の内部容積の合計と利用側熱交換器の冷媒伝熱管の内部容積の合計との関係
次に、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の内部容積の合計と、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の内部容積の合計との関係について説明する。
なお、屋外空気調和装置100の運転状態が第1運転状態にある時、利用側熱交換器30は蒸発器として機能する熱交換器であり、熱源側熱交換器40は凝縮器として機能する熱交換器である。また、屋外空気調和装置100の運転状態が第2運転状態にある時、利用側熱交換器30は凝縮器として機能する熱交換器であり、熱源側熱交換器40は蒸発器として機能する熱交換器である。
なお、以下で説明する熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の内部容積の合計と、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の内部容積の合計との関係は、屋外空気調和装置100が、冷房/除湿及び暖房を行うことが可能な装置である場合だけではなく、屋外空気調和装置100が冷房専用機である場合にも同様に成り立つことが好ましい。
なお、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の内部容積とは、冷媒伝熱管43の有効長部分(伝熱フィン45が設けられた部分)の冷媒伝熱管43の内部容積を意味する。図7を用いて説明すれば、二点鎖線の矢印で示される範囲の冷媒伝熱管43の内部容積を意味する。例えば、冷媒伝熱管43の伝熱フィン45が設けられた部分の長さ(有効長)がLh[m]で、冷媒伝熱管43の流路断面積がAh[m]であるとすると、その冷媒伝熱管43の内部容積Vh[m]は、
Vh=Lh×Ah
という式で算出できる。そして、例えば、熱源側熱交換器40の全ての冷媒伝熱管43の内部容積Vhが同一で、熱源側熱交換器40がNh本の冷媒伝熱管43を有するとすれば、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の内部容積の合計Vht[m]は、
Vht=Vh×Nh
という式で算出できる。
なお、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の内部容積が同一で無い場合には、全ての冷媒伝熱管43について冷媒伝熱管43の内部容積を足し合わせることで、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の内部容積の合計Vht[m]を算出できる。
また、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の内部容積とは、冷媒伝熱管33の有効長部分(伝熱フィン35が設けられた部分)の冷媒伝熱管33の内部容積を意味する。図7を用いて説明すれば、二点鎖線の矢印で示される範囲の冷媒伝熱管33の内部容積を意味する。例えば、冷媒伝熱管33の伝熱フィン35が設けられた部分の長さ(有効長)がLu[m]で、冷媒伝熱管33の流路断面積がAu[m]であるとすると、その冷媒伝熱管33の内部容積Vu[m]は、
Vu=Lu×Au
という式で算出できる。そして、例えば、利用側熱交換器30の全ての冷媒伝熱管33の内部容積Vuが同一で、利用側熱交換器30がNu本の冷媒伝熱管33を有するとすれば、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の内部容積の合計Vut[m]は、
Vut=Vu×Nu
という式で算出できる。
なお、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の内部容積が同一で無い場合には、全ての冷媒伝熱管33について冷媒伝熱管33の内部容積を足し合わせることで、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の内部容積の合計Vut[m]を算出できる。
さて、冷房/除湿運転時に蒸発器として機能する利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の内部容積の合計Vutと、冷房/除湿運転時に凝縮器として機能する熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の内部容積の合計Vhtとの間には、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の内部容積の合計Vutが、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の内部容積の合計Vhtの70%以上130%以下であるという関係があることが好ましい。より好ましくは、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の内部容積の合計Vutと、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の内部容積の合計Vhtとの間には、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の内部容積の合計Vutが、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の内部容積の合計Vhtの85%以上115%以下であるという関係があることが好ましい。
仮に、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の有効長Lu及び流路断面積Auと、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の有効長Lh及び流路断面積Ahとが同一であるとすると、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の総本数Nuは、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の総本数Nhの70%以上130%以下、好ましくは85%以上115%以下という関係にある。
さらに好ましくは、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の内部容積の合計Vutは、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の内部容積の合計Vhtと等しい。なお、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の内部容積の合計Vutが、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の内部容積の合計Vhtと等しいとは、完全に一致する場合だけではなく、実質的に一致する場合も含む。なお、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の内部容積の合計Vutと、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の内部容積の合計Vhtとが等しい場合に、利用側熱交換器30の熱交換器本体31の熱交換部群38a,38bの構造と、熱源側熱交換器40の熱交換器本体41の熱交換部群48a,48bの構造とは同一であることが好ましい。このように構成されることで、利用側熱交換器30と熱源側熱交換器40との間で部品の共通化を図ることが可能で、装置コストの低減を図ることができる。
なお、限定されるものではないが、本実施形態では、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の内部容積の合計Vutは、例えば、1500〜2000cmの範囲内の値に設計される。なお、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の内部容積の合計Vutの値は、屋外空気調和装置100に求められる能力に応じて、適宜決定されればよい。
(4)特徴
(4−1)
本実施形態の屋外空気調和装置100は、圧縮機10と、利用側熱交換器30と、熱源側熱交換器40と、利用側ファン50と、熱源側ファン60と、屋外に設置されるケーシング90と、を備える。圧縮機10は、冷媒を圧縮する。利用側熱交換器30は、内部を冷媒が流れる冷媒伝熱管33を有し、冷房/除湿運転時に蒸発器として機能する。熱源側熱交換器40は、内部を冷媒が流れる冷媒伝熱管33を有し、冷房/除湿運転時に凝縮器として機能する。利用側ファン50は、利用側熱交換器30を空気が通過するように気流を生成する。熱源側ファン60は、熱源側熱交換器40を空気が通過するように気流を生成する。ケーシング90は、圧縮機10、利用側熱交換器30、熱源側熱交換器40、利用側ファン50、及び熱源側ファン60を収容する。利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計Vutは、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計Vhtの70%以上130%以下である。
空気調和装置では、効率の観点からは、蒸発器に流入した気液二相の冷媒が、蒸発器から流出する直前に気相だけの冷媒となるように設計されることが好ましい。言い換えれば、効率の観点からは、蒸発器の冷媒流路容積が、凝縮器の冷媒流路容積に比べて大幅に小さく(例えば半分程度に)設計されることが好ましい。
しかし、蒸発器の冷媒流路容積を凝縮器の冷媒流路容積に比べて大幅に小さく構成した場合、運転条件等によっては余剰冷媒量が多くなり、圧縮機吸入側に液冷媒が供給される不具合が発生しやすくなる。
これに対し、本実施形態の屋外空気調和装置100では、冷房/除湿運転時に蒸発器として機能する利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の有効長部分(通風空気と熱交換する部分)の内部容積の合計Vutが、冷房/除湿運転時に凝縮器として機能する熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の有効長部分の内部容積の合計Vhtの70%以上130%以下である。そのため、本屋外空気調和装置100では、圧縮機10の吸入側に液冷媒が供給される不具合の発生を抑制することができる。
好ましくは、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計Vutは、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計Vhtの85%以上115%以下である。さらに好ましくは、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計Vutは、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計Vhtと概ね等しい。
このような構成では、圧縮機10の吸入側に液冷媒が供給される不具合の発生が抑制されやすい。
なお、ここでは、屋外空気調和装置100が、冷房/除湿及び暖房を行うことが可能な装置である場合について説明をしたが、屋外空気調和装置100が冷房専用機である場合にも同様に構成されればよい。
また、屋外空気調和装置100が暖房専用機である場合には以下の様に構成される。
屋外空気調和装置100が暖房専用機である場合、暖房運転中、利用側熱交換器30は凝縮器として機能し、熱源側熱交換器40は蒸発器として機能する。この場合には、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計Vhtは、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計Vutの70%以上130%以下であり、好ましくは85%以上115%以下である。熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計Vhtは、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計Vutと概ね等しいことがさらに好ましい。なお、限定されるものではないが、この場合の利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の内部容積の合計Vutも、例えば、1500〜2000cmの範囲内の値に設計される。なお、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の内部容積の合計Vutの値は、屋外空気調和装置100に求められる能力に応じて、適宜決定されればよい。
(4−2)
上記実施形態の屋外空気調和装置100は、利用側熱交換器30の液側冷媒出入口(分流器32の冷媒出入口32a)と熱源側熱交換器40の液側冷媒出入口(分流器42の冷媒出入口42a)とを接続する液連絡配管20dを有する。液連絡配管20dの長さは、好ましくは1.5m以下である。また、吸入管20a、吐出管20b、第1ガス連絡配管20c、及び第2ガス連絡配管20eの合計長さも、好ましくは1.5m以下である。
本屋外空気調和装置100は、ケーシング90内に圧縮機10、利用側熱交換器30、及び熱源側熱交換器40が収容される。本屋外空気調和装置100では、装置サイズの小型化等の観点から連絡配管の長さは短いことが好ましい。連絡配管の長さが短い場合、連絡配管の長さが比較的長い場合に比べ、圧縮機10に対して液冷媒が供給される不具合が発生しやすい。
しかし、ここでは、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計Vutと、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計Vhtと、が上述の関係を有することで、このような不具合の発生を抑制することができる。
(4−3)
上記実施形態の屋外空気調和装置100は、冷媒流向切換機構12を備える。冷媒流向切換機構12は、圧縮機10から吐出される冷媒の流れ方向を切り換えて、屋外空気調和装置100の運転状態を、第1運転状態(冷房/除湿運転状態)と、第2運転状態(暖房運転状態)と、の間で切り換える。第1運転状態では、利用側熱交換器30が蒸発器として機能させられ、熱源側熱交換器40が凝縮器として機能させられる。第2運転状態では、利用側熱交換器30が凝縮器として機能させられ、熱源側熱交換器40が蒸発器として機能させられる。
本屋外空気調和装置100は、利用側熱交換器30及び熱源側熱交換器40の機能が切換可能に構成されている。このような装置において利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の有効長部分の内部容積の合計Vutを、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の有効長部分の内部容積の合計Vhtに対して小さくし過ぎた場合には、第2運転状態(暖房運転状態)における運転効率が低下しやすい。
これに対し、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の有効長部分の内部容積の合計Vutの、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の有効長部分の内部容積の合計Vhtに対する割合を上記のように構成したので、第2運転状態においても高い運転効率が得られやすい。
(4−4)
上記実施形態の屋外空気調和装置100では、圧縮機10は定速の圧縮機である。
本屋外空気調和装置100は、定速の圧縮機10を使用しているため、屋外空気調和装置100の運転を圧縮機10の回転数(圧縮機10の容量)を変更することで制御することができない。このような屋外空気調和装置100においても、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計Vutと、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計Vhtとの割合を上記のように構成することで、圧縮機10の吸入側に液冷媒が供給される不具合の発生を抑制できる。
また、上記実施形態の屋外空気調和装置100では、冷媒回路20には、圧縮機10の吸入側に吸入圧を測定する圧力センサが配置されない。このような屋外空気調和装置100では、圧縮機10の吸入側に液冷媒が供給される不具合の発生は、圧縮機10の吸入側に設けられた温度センサ(サーミスタ)により検知されることになる。そのため、屋外空気調和装置100では、圧縮機10の吸入側に液冷媒が供給される不具合の発生を迅速に検知することが困難である。しかし、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計Vutと、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計Vhtと、の割合を上記のように構成しているため、そもそも圧縮機10の吸入側に液冷媒が供給される不具合の発生自体が抑制されやすい。
(5)変形例
(5−1)変形例A
上記実施形態では、利用側熱交換器30及び熱源側熱交換器40は、フィン・アンド・チューブ型の熱交換器であるが、これに限定されるものではなく、他のタイプの熱交換器であってもよい。例えば、利用側熱交換器30及び熱源側熱交換器40は、冷媒伝熱管としての複数の扁平管(扁平多孔管)と、扁平管に差し込まれた複数のフィンと、を備えたマイクロチャネル型の熱交換器であってもよい。
(5−2)変形例B
上記実施形態では、熱源側熱交換器40において、熱交換部41a,41bが、熱源側ファン60の生成する気流Fbの方向に2列並べて配置される(図4参照)。言い換えれば、熱源側熱交換器40では、上下方向に並べられた冷媒伝熱管43が、熱源側ファン60の生成する気流Fbの方向に2列に並べて配置される。ただし、これに限定されるものではなく、熱源側熱交換器40は、単一の熱交換部を有し、熱源側ファン60の生成する気流Fbの方向に1列だけ冷媒伝熱管43が配置されてもよい。
また、他の例では、熱源側熱交換器40は、熱源側ファン60の生成する気流Fbの方向に3列以上の冷媒伝熱管43(熱交換部)が並べて配置されてもよい。
同様に、上記実施形態では、利用側熱交換器30において、熱交換部31a,31bが、利用側ファン50の生成する気流Faの方向に2列並べて配置される(図4参照)。言い換えれば、利用側熱交換器30では、上下方向に並べられた冷媒伝熱管33が、利用側ファン50の生成する気流Faの方向に2列に並べて配置される。ただし、これに限定されるものではなく、利用側熱交換器30は、単一の熱交換部を有し、利用側ファン50の生成する気流Faの方向に1列だけ冷媒伝熱管33が配置されてもよい。
また、他の例では、利用側熱交換器30は、利用側ファン50の生成する気流Faの方向に3列以上の冷媒伝熱管33(熱交換部)が配置されてもよい。
(5−3)変形例C
上記実施形態では、熱源側熱交換器40において、平面視でL字状に形成された2つの熱交換部群48a,48bが四辺形形状を形成するように配置されており、4つの熱交換面HSb1〜HSb4を有するがこれに限定されるものではない。
例えば、熱源側熱交換器40は、平面視でU字状に形成された単一の熱交換部群を有し、3つの熱交換面を有するものであってもよい。言い換えれば、熱源側ファン60が運転された時に、熱源側熱交換器40を通過する空気は、平面視において四角形状のケーシング90の3つの面から取り込まれてもよい。
また、熱源側熱交換器40は、平面視でL字状に形成された単一の熱交換部群を有し、2つの熱交換面を有するものであってもよい。言い換えれば、熱源側ファン60が運転された時に、熱源側熱交換器40を通過する空気は、平面視において四角形状のケーシング90の2つの面から取り込まれてもよい。
また、熱源側熱交換器40は、平面視でI字状に形成された単一の熱交換部群を有し、1つの熱交換面を有するものであってもよい。言い換えれば、熱源側ファン60が運転された時に、熱源側熱交換器40を通過する空気は、平面視において四角形状のケーシング90の1つの面から取り込まれてもよい。
また、熱源側熱交換器40は、平面視において全体として多角形形状(例えば、五角形形状、六角形形状等)に形成され、5つ以上の熱交換面を有するものであってもよい。
利用側熱交換器30についても同様である。説明は省略する。
(5−4)変形例D
上記実施形態では、熱源側熱交換器40において、平面視でL字状に形成された2つの熱交換部群48a,48bが四辺形形状を形成するように配置されているがこれに限定されるものではない。例えば、熱源側熱交換器40は、平面視で四辺形形状(ロの字状)に形成された単一の熱交換部群を有するものであってもよい。
利用側熱交換器30についても同様である。説明は省略する。
(5−5)変形例E
上記実施形態では、平面視において四角形形状のケーシング90の4つの側面の全てに、それぞれ吹出口82a〜82dが形成されている場合について説明した。ただし、これに限定されるものではなく、平面視において四角形形状のケーシング90の4つの側面の一部には吹出口が形成されなくてもよい。
また、上記実施形態では、平面視において四角形形状のケーシング90の側面のそれぞれに独立した単一の吹出口82a〜82dが形成される。ただし、これに限定されるものではなく、ケーシング90には、2つ以上の側面にわたる吹出口が形成され、各吹出口からは2方向以上に空気が吹き出すように構成されてもよい。例えば、ケーシング90には、前面と左面とにわたる吹出口と、後面と右面とにわたる吹出口と、が形成され、前面と左面とにわたる吹出口からは前方及び左方(左前方を含む)に空気が吹き出し、後面と右面とにわたる吹出口からは後方及び右方(右後方を含む)に空気が吹き出してもよい。
(5−6)変形例F
上記実施形態では、利用側熱交換器30は熱源側熱交換器40の下方に配置されているが、これに限定されるものではない。
例えば、利用側熱交換器30は熱源側熱交換器40の上方に配置されてもよい。例えば、このような構成では冷房/除湿運転時に次のようなメリットがある。冷房/除湿運転時には、蒸発器として機能する利用側熱交換器30において凝縮水が発生する。この凝縮水を熱源側熱交換器40に垂らす事で、屋外空気調和装置100の効率が向上する。利用側熱交換器30を熱源側熱交換器40の上方に配置することで、ポンプを利用せずとも利用側熱交換器30において発生した凝縮水を熱源側熱交換器40上に供給することができる。
また、例えば、利用側熱交換器30は、熱源側熱交換器40と同一高さに、熱源側熱交換器40と水平方向に並べて配置されてもよい。なお、このように構成した場合の空気の流路や、排気口及び吹出口の位置は、適宜設計されればよい。
(5−7)変形例G
上記実施形態の屋外空気調和装置100では、膨張機構16は電子膨張弁であるが、装置コストの低減等の観点からは、膨張機構16は減圧の程度や流量を調整できないキャピラリチューブであってもよい。このような屋外空気調和装置100では、圧縮機10の吸入側に液冷媒が供給される不具合の発生を膨張機構16で抑制することができない。しかし、利用側熱交換器30の冷媒伝熱管33の通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計Vutと、熱源側熱交換器40の冷媒伝熱管43の通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計Vhtとの割合を上記実施形態のように構成することで、圧縮機10の吸入側に液冷媒が供給される不具合の発生を抑制できる。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
10 圧縮機
12 冷媒流向切換機構
20d 液連絡配管(連絡配管)
30 利用側熱交換器(第1熱交換器、第2熱交換器)
32a 冷媒出入口(液側冷媒出入口)
33 冷媒伝熱管
40 熱源側熱交換器(第2熱交換器、第1熱交換器)
42a 冷媒出入口(液側冷媒出入口)
43 冷媒伝熱管
50 利用側ファン(第1ファン、第2ファン)
60 熱源側ファン(第2ファン、第1ファン)
90 ケーシング
100 屋外空気調和装置
HSa1,HSa2,HSa3,HSa4 熱交換面
HSb1,HSb2,HSb3,HSb4 熱交換面
特開2006−242510号公報

Claims (5)

  1. 冷媒を圧縮する、定速の圧縮機(10)と、
    内部を冷媒が流れる冷媒伝熱管(33,43)を有し、蒸発器として機能する第1熱交換器(30,40)と、
    内部を冷媒が流れる冷媒伝熱管を(43,33)有し、凝縮器として機能する第2熱交換器(40,30)と、
    前記第1熱交換器を空気が通過するように気流を生成する第1ファン(50,60)と、
    前記第2熱交換器を空気が通過するように気流を生成する第2ファン(60,50)と、
    前記圧縮機、前記第1熱交換器、前記第2熱交換器、前記第1ファン、及び前記第2ファンを収容する屋外に設置されるケーシング(90)と、
    凝縮器から蒸発器へと流れる冷媒を膨張させる機構としてのキャピラリチューブと、
    を備え、
    前記第1熱交換器の前記冷媒伝熱管の、通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計は、前記第2熱交換器の前記冷媒伝熱管の、通風空気と熱交換する部分の内部容積の合計の85%以上115%以下である、
    屋外空気調和装置(100)。
  2. 前記第1熱交換器の液側冷媒出入口(32a)と前記第2熱交換器の液側冷媒出入口(42a)とを接続する連絡配管(20d)を更に有し、
    前記連絡配管の長さは、1.5m以下である、
    請求項1に記載の屋外空気調和装置。
  3. 前記圧縮機から吐出される冷媒の流れ方向を切り換えて、前記屋外空気調和装置の運転状態を、前記第1熱交換器を蒸発器として機能させ、前記第2熱交換器を凝縮器として機能させる第1運転状態と、前記第1熱交換器を凝縮器として機能させ、前記第2熱交換器を蒸発器として機能させる第2運転状態と、の間で切り換える冷媒流向切換機構(12)を更に備える、
    請求項1又は2に記載の屋外空気調和装置。
  4. 前記第1熱交換器では、前記冷媒伝熱管が前記第1ファンの生成する気流の方向に1列又は2列に並べられ、
    前記第2熱交換器では、前記冷媒伝熱管が前記第2ファンの生成する気流の方向に1列又は2列に並べられている、
    請求項1からのいずれか1項に記載の屋外空気調和装置。
  5. 前記第1熱交換器は、前記冷媒伝熱管により形成される、前記第1ファンの生成する気流が通過する熱交換面(HSa1,HSa2,HSa3,HSa4)を複数有し、
    前記第2熱交換器は、前記冷媒伝熱管により形成される、前記第2ファンの生成する気流が通過する熱交換面(HSb1,HSb2,HSb3,HSb4)を複数有する、
    請求項1からのいずれか1項に記載の屋外空気調和装置。
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