以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.応用例
3.変形例
<1.実施の形態>
[電子機器および光ケーブルの構成例]
図1は、実施の形態としての電子機器100および光ケーブル200の構成例を示している。電子機器100は、送受信部110を備える。送受信部110は、送信部120および受信部130を有し、通信が可能に構成されている。また、送受信部110は、レセプタクルとしての光コネクタ10Bを備えている。送受信部110は、光コネクタ10Bにより、送信データを光信号として送信し、また、受信データを光信号として受信する。
光ケーブル200は、光ケーブル本体201と、プラグとしての光コネクタ10Aを備えている。光ケーブル200は、電子機器100と他の電子機器やインターネット等の通信網との間で光信号を伝送する。
なお、電子機器100は、例えば、携帯電話、スマートフォン、PHS、PDA、タブレットPC、ラップトップコンピューター、ビデオカメラ、ICレコーダ、携帯メディアプレーヤ、電子手帳、電子辞書、電卓、携帯ゲーム機等のモバイル電子機器や、デスクトップコンピューター、ディスプレイ装置、テレビ受信機、ラジオ受信機、ビデオレコーダ、プリンタ、カーナビゲーションシステム、ゲーム機、ルータ、ハブ、光回線終端装置(ONU)等の他の電子機器であることができる。あるいは、電子機器100は、冷蔵庫、洗濯機、時計、インターホン、空調設備、加湿器、空気清浄器、照明器具、調理器具等の電気製品または後述するような車両の一部または全部を構成することができる。
「プラグ、レセプタクルとして機能する光コネクタの構成例」
図2は、光コネクタ10Aの構成例を示している。この光コネクタ10Aは、光ケーブル本体201の端部に設けられるプラグとして機能する。光コネクタ10Aは、筒状のコネクタ外装11Aと、レンズ121Aが装着されたレンズブロック12Aと、プリズム13Aを有している。なお、光コネクタ10Aは、上述した構成の他、各部材の位置決めのための位置決め部材、各部材を保護するための保護部材、各部材を担持するためのケーシング等を適宜備えることができる。
レンズブロック12Aは、コネクタ外装11Aの一端側に内蔵されている。レンズ121Aは、コネクタ外装11Aの他端側に向けて装着されている。レンズ121Aは、光軸方向が、コネクタ外装11Aの長手方向と一致するように、レンズブロック12Aに装着されている。レンズ121Aは、光信号を送信する場合には、光出射部を構成し、一方、レンズ121Aは、光信号を受信する場合には、光入射部を構成する。
なお、図中には2つのレンズ121Aが記載されているが、図示の態様に限定されず、光伝送路202Aの数に応じて1以上の任意の数のレンズ121Aがレンズブロック12Aに装着されていてもよい。例えば、レンズブロック12Aには、光コネクタ10Aの厚さ方向(図中上下方向)、幅方向(図中奥行方向)にレンズが配列されたレンズアレイが装着されたものであってもよい。
レンズ121Aは、光出射部を構成する場合、光伝送路202Aから出力される光(レーザー光)をコリメートして出射する。また、レンズ121Aは、光入射部を構成する場合、入射されるコリメート光(レーザー光)を集光して光伝送路202Aに入力する。
プリズム13Aは、レンズブロック12Aに装着された各レンズ121Aに対応して上記他端側に配置されている。プリズム13Aは、レンズブロック12A側に、屈折面131Aとしての2つの谷斜面を有すると共に、レンズブロック12A側とは逆の側に平面133Aを有している。また、プリズム13Aは、コネクタ外装11Aの内壁側に、反射面132Aを有している。
レンズ121Aが光出射部を構成する場合、プリズム13Aは、屈折面131Aで、レンズ121Aからコネクタ外装11Aの長手方向に出射されるコリメート光(レーザー光)をコネクタ外装11Aの内壁側に屈折させる。また、この場合、プリズム13Aは、屈折面131Aで屈折されたコリメート光のうち、反射面132Aに照射される光に関してはコネクタ外装11Aの長手方向に対して傾斜した方向に反射して平面133Aから出射し、その他の光に関してはそのまま平面133Aから出射する。図示の例では、屈折面131Aで屈折されたコリメート光の全てがそのまま平面133Aから出射するようにされている。
また、レンズ121Aが光入射部を構成する場合、プリズム13Aは、レセプタクル側の光コネクタ10Bからのコリメート光(レーザー光)をレンズ121Aに入射するために、当該コリメート光を、適宜、反射し、屈折させる。この場合、平面133Aから入射して光反射面132Aに照射される光に関しては屈折面131A側に反射しこの屈折面131Aで屈折して出射し、その他の平面133Aから入射して直接屈折面131Aに照射される光に関しては、この屈折面131Aで屈折して出射する。図示の例では、レセプタクル側の光コネクタ10Bからのコリメート光の全てが平面133Aから入射して直接屈折面131Aに照射されている。
コネクタ外装11Aのコリメート光が照射され得る部位に、光拡散部111Aが形成されている。これにより、レンズ121Aから出射されてコネクタ外装11Aの内壁に照射されたコリメート光は拡散され、抜去時のレーザーハザードが防止される。光拡散部111Aは、光を拡散させるものであれば特に限定されないが、例えば、粗面またはアルマイト層などの多孔質膜であってもよい。アルマイト層は、簡便かつ安価に形成できるとともに、光の拡散性に優れている。光拡散部111Aがアルマイト層である場合、コネクタ外装11Aはアルミニウムで構成されている。
図3は、光コネクタ10Bの構成例を示している。この光コネクタ10Bは、電子機器100の筐体に設けられるレセプタクルとして機能する。光コネクタ10Bは、筒状のコネクタ外装11Bと、レンズ121Bが装着されたレンズブロック12Bと、プリズム13Bを有している。なお、光コネクタ10Bは、上述した構成の他、各部材の位置決めのための位置決め部材、各部材を保護するための保護部材、各部材を担持するためのケーシング等を適宜備えることができる。
レンズブロック12Bは、コネクタ外装11Bの一端側に内蔵されている。レンズ121Bは、コネクタ外装11Bの他端側に向けて装着されている。レンズ121Bは、光軸方向が、コネクタ外装11Bの長手方向と一致するように、レンズブロック12Bに装着されている。レンズ121Bは、光信号を送信する場合には、光出射部を構成し、一方、レンズ121Bは、光信号を受信する場合には、光入射部を構成する。
なお、図中には2つのレンズ121Bが記載されているが、図示の態様に限定されず、光伝送路202Bの数に応じて1以上の任意の数のレンズ121Bがレンズブロック12Bに装着されていてもよい。例えば、レンズブロック12Bには、光コネクタ10Bの厚さ方向(図中上下方向)、幅方向(図中奥行方向)にレンズが配列されたレンズアレイが装着されたものであってもよい。
レンズ121Bは、光出射部を構成する場合、光伝送路202Bから出力される光(レーザー光)をコリメートして出射する。また、レンズ121Bは、光入射部を構成する場合、入射されるコリメート光(レーザー光)を集光して光伝送路202Bに入力する。
プリズム13Bは、レンズブロック12Bに装着された各レンズ121Bに対応して上記他端側に配置されている。プリズム13Bは、レンズブロック12B側に、屈折面131Bとしての2つの谷斜面を有すると共に、レンズブロック12B側とは逆の側に平面133Bを有している。また、プリズム13Bは、コネクタ外装11Bの内壁側に、反射面132Bを有している。
レンズ121Bが光出射部を構成する場合、プリズム13Bは、屈折面131Bで、レンズ121Bからコネクタ外装11Bの長手方向に出射されるコリメート光(レーザー光)をコネクタ外装11Bの内壁側に屈折させる。また、この場合、プリズム13Bは、屈折面131Bで屈折されたコリメート光のうち、反射面132Bに照射される光に関してはコネクタ外装11Bの長手方向に対して傾斜した方向に反射して平面133Bから出射し、その他の光に関してはそのまま平面133Bから出射する。
図示の例では、屈折面131Bで屈折されたコリメート光の全てが反射面132Bに照射されてコネクタ外装11Bの長手方向に対して傾斜した方向に反射され、平面133Bから出射するようにされている。すなわち、プリズム13Bは、レンズ121Bから出射されて屈折面131Bで屈折されたコリメート光の全部を反射面132Bで反射可能な長さdを有している。
また、レンズ121Bが光入射部を構成する場合、プリズム13Bは、プラグ側の光コネクタ10Aからのコリメート光(レーザー光)をレンズ121Bに入射するために、当該コリメート光を、適宜、反射し、屈折させる。この場合、平面133Bから入射して光反射面132Bに照射される光に関しては屈折面131B側に反射しこの屈折面131Bで屈折して出射し、その他の平面133Bから入射して直接屈折面131Bに照射される光に関しては、この屈折面131Bで屈折して出射する。図示の例では、レセプタクル側の光コネクタ10Bからのコリメート光の全てが、平面133Bから入射されて反射面132Bに照射されて反射され、屈折面131Bで屈折して出射するようにされている。
コネクタ外装11Bのコリメート光が照射され得る部位に、光拡散部111Bが形成されている。光拡散部111Bは、光を拡散させるものであれば特に限定されないが、例えば、粗面またはアルマイト層などの多孔質膜であってもよい。アルマイト層は、簡便かつ安価に形成できるとともに、光の拡散性に優れている。光拡散部111Bがアルマイト層である場合、コネクタ外装11Bはアルミニウムで構成されている。
コネクタ外装11Bは、プリズム132Bの反射面で反射されるコリメート光の少なくとも一部が内壁に照射され得る長さDを有する。すなわち、この場合、レンズ121Bから出射され、プリズム13Bの反射面132Bで反射されたコリメート光LB1の少なくとも一部がコネクタ外装11Bの内側に照射されて、拡散される。図示の例においては、全部が照射される例を示している。これにより、抜去時のレーザーハザードが防止される。
図4は、光コネクタ10Bに光コネクタ10Aが挿入され、光コネクタ10A、10Bが接続された状態を示している。この場合、光コネクタ10Aのプリズム13Aの平面133Aと光コネクタ10Bのプリズム13Bの平面133Bとが接触した状態となり、一方の光コネクタのレンズから出射されたコリメート光(レーザ光)は、プリズム13A,13Bで屈折、反射、さらに屈折されて他方の光コネクタのレンズに入射され、光信号の伝送が行われる。
図示の例では、例えば、光コネクタ10Bのレンズ121Bが光出射部を構成しており、光コネクタ10Aのレンズ121Aが光入射部を構成している。光コネクタ10Bの図中下部に装着されたレンズ121Bから出射されたコリメート光は、プリズム13Bの図中下部の屈折面131Bで屈折され、その図中下部の反射面132Bで反射され、さらにプリズム13Aの図中下部の屈折面131Aで屈折されて、光コネクタ10Aの図中下部に装着されたレンズ121Aに入射される。
また、光コネクタ10Bの図中上部に装着されたレンズ121Bから出射されたコリメート光は、プリズム13Bの図中上部の屈折面131Bで屈折され、その図中上部の反射面132Bで反射され、さらにプリズム13Aの図中上部の屈折面131Aで屈折されて、光コネクタ10Aの図中上部に装着されたレンズ121Aに入射される。
なお、光コネクタ10Aのレンズ121Aが光出射部を構成しており、光コネクタ10Bのレンズ121Bが光入射部を構成する例も同様に考えられる。また、光コネクタ10Aの複数のレンズ121Aの一部が光出射部を構成し、その他部が光入射部を構成し、これに対応して光コネクタ10Bの複数のレンズ121Bの一部が光入射部を構成し、その他部が光出射部を構成する例も同様に考えられる。
上述したように、図2、図3に示す光コネクタ10A、10Bは、非接続時に光出射部としてのレンズ121A、121Bから出射されるコリメート光(レーザ光)の少なくとも一部は、コネクタ外装11A、11Bの内側の光拡散部111A、111Bに照射されて拡散され、安全基準で規定されている距離において光強度は十分に下がり、安全基準を満たすようになる。つまり、光コネクタ10A、10Bは、非接続時(抜去時)のレーザーハザードを簡単な構造で防止できる。
なお、上述では、プラグを構成する光コネクタ10Aのプリズム13Aの長さが短く、レセプタクルを構成する光コネクタ10Bのプリズム13Bの長さが長い例を示した。逆に、プラグを構成する光コネクタ10Aのプリズムの長さが長く、レセプタクルを構成する光コネクタ10Bのプリズムの長さが短い例も考えられる。
「電子機器の構成例」
電子機器100の構成例について説明する。電子機器100は、図1に示すように、送受信部110を備えている。送受信部110は、光信号を送信する送信部120と、光信号を受信する受信部130と、光コネクタ10Bを備えている。
送信部120は、送信データを電気信号から光信号に変換し、光伝送路202Bを介して光コネクタ10Bに送る。また、受信部130は、光コネクタ10Bから光伝送路202Bを介して送られてくる光信号を電気信号に変換して受信データを得る。
図5は、電子機器100のハードウェア構成の一例を示している。なお、電子機器100のハードウェア構成は、これに限定されないことは勿論である。
電子機器100は、主に、CPU901と、ROM902と、RAM903と、を備える。また、電子機器100は、更に、ホストバス907と、ブリッジ909と、外部バス911と、インタフェース913と、入力装置915と、出力装置917と、ストレージ装置919と、ドライブ921と、接続ポート923と、通信装置925とを備える。
CPU901は、演算処理装置および制御装置として機能し、ROM902、RAM903、ストレージ装置919、またはリムーバブル記録媒体927に記録された各種プログラムに従って、電子機器100内の動作全般またはその一部を制御する。ROM902は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM903は、CPU901が使用するプログラムや、プログラムの実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらはCPUバス等の内部バスにより構成されるホストバス907により相互に接続されている。
ホストバス907は、ブリッジ909を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス911に接続されている。
入力装置915は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチおよびレバーなどユーザが操作する操作手段である。また、入力装置915は、例えば、赤外線やその他の電波を利用したリモートコントロール手段(いわゆる、リモコン)であってもよいし、電子機器100の操作に対応した携帯電話やPDA等の外部接続機器929であってもよい。さらに、入力装置915は、例えば、上記の操作手段を用いてユーザにより入力された情報に基づいて入力信号を生成し、CPU901に出力する入力制御回路などから構成されている。電子機器100のユーザは、この入力装置915を操作することにより、電子機器100に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
出力装置917は、取得した情報をユーザに対して視覚的または聴覚的に通知することが可能な装置で構成される。このような装置として、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、ELディスプレイ装置およびランプなどの表示装置や、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置や、プリンタ装置、携帯電話、ファクシミリなどがある。出力装置917は、例えば、電子機器100が行った各種処理により得られた結果を出力する。具体的には、表示装置は、電子機器100が行った各種処理により得られた結果を、テキストまたはイメージで表示する。他方、音声出力装置は、再生された音声データや音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して出力する。
ストレージ装置919は、電子機器100の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置919は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶部デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイス等により構成される。このストレージ装置919は、CPU901が実行するプログラムや各種データ、および外部から取得した各種のデータなどを格納する。
ドライブ921は、記録媒体用リーダライタであり、電子機器100に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ921は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体927に記録されている情報を読み出して、RAM903に出力する。また、ドライブ921は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体927に記録を書き込むことも可能である。
リムーバブル記録媒体927は、例えば、DVDメディア、HD−DVDメディア、Blu−rayメディア等である。また、リムーバブル記録媒体927は、コンパクトフラッシュ(登録商標)(CompactFlash:CF)、フラッシュメモリ、または、SDメモリカード(Secure Digital memory card)等であってもよい。また、リムーバブル記録媒体927は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード(Integrated Circuit card)または電子機器等であってもよい。
接続ポート923は、機器を電子機器100に直接接続するためのポートである。接続ポート923の一例として、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポート等がある。接続ポート923の別の例として、RS−232Cポート、光デジタル端子、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)ポート等がある。この接続ポート923に外部接続機器929を接続することで、電子機器100は、外部接続機器929から直接各種のデータを取得したり、外部接続機器929に各種のデータを提供したりする。なお、上記の光デジタル端子を上述した光通信コネクタ10Bを含む光送受信部110として構成してもよい。
通信装置925は、例えば、通信網931に接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。本実施形態において、通信装置925は、上述した光通信コネクタ10Bを含む光送受信部110を含んで構成されている。通信装置925は、光通信用のルータであってもよい。また、通信装置925は、例えば、有線または無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、またはWUSB(Wireless USB)用の通信カード等をさらに含んでもよい。
また、通信装置925は、DSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、または、各種通信用のモデム等を含んで構成されていてもよい。この通信装置925は、例えば、インターネットや他の通信機器との間で、例えばFTTR、FTTB、FTTH、FTTD等のFTTxや、TCP/IP等の所定のプロトコルに則して信号等を送受信することができる。また、通信装置925に接続される通信網931は、有線または無線によって接続されたネットワーク等により構成され、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、ラジオ波通信または衛星通信等であってもよい。
「光ケーブルの構成例」
光ケーブル200の構成例について説明する。光ケーブル200は、図1に示すように、光ケーブル本体201と、光コネクタ10Aを備えている。ケーブル本体201は、内部に光伝送路202A(図2参照)を有している。光伝送路202Aは、例えば、光ファイバである。なお、光伝送路202Aは、光を伝送可能なものであれば特に限定されず、光ファイバ以外のものであってもよい。光伝送路202Aは、その外周面に適宜被覆がなされている。また、光伝送路202Aの先端側には光コネクタ10Aが接続されている。
このような光ケーブル200は、上述したような電子機器100等の電子機器と他の機器との間の光通信のための接続に使用され得る。
「プラグ、レセプタクルとして機能する光コネクタの他の構成例」
図6は、光コネクタ20Aの構成例を示している。この光コネクタ20Aは、上述の光コネクタ10Aと同様に、光ケーブル本体201の端部に設けられるプラグとして機能する。光コネクタ20Aは、筒状のコネクタ外装21Aと、レンズ221Aが装着されたレンズブロック22Aと、プリズム23Aを有している。なお、光コネクタ20Aは、上述した構成の他、各部材の位置決めのための位置決め部材、各部材を保護するための保護部材、各部材を担持するためのケーシング等を適宜備えることができる。
レンズブロック22Aは、コネクタ外装21Aの一端側に内蔵されている。レンズ221Aは、コネクタ外装21Aの他端側に向けて装着されている。レンズ221Aは、光軸方向が、コネクタ外装21Aの長手方向と一致するように、レンズブロック22Aに装着されている。レンズ221Aは、光信号を送信する場合には、光出射部を構成し、一方、レンズ221Aは、光信号を受信する場合には、光入射部を構成する。
なお、図中には2つのレンズ221Aが記載されているが、図示の態様に限定されず、光伝送路202Aの数に応じて1以上の任意の数のレンズ221Aがレンズブロック22Aに装着されていてもよい。例えば、レンズブロック22Aには、光コネクタ20Aの厚さ方向(図中上下方向)、幅方向(図中奥行方向)にレンズが配列されたレンズアレイが装着されたものであってもよい。
レンズ221Aは、光出射部を構成する場合、光伝送路202Aから出力される光(レーザー光)をコリメートして出射する。また、レンズ221Aは、光入射部を構成する場合、入射されるコリメート光(レーザー光)を集光して光伝送路202Aに入力する。
プリズム23Aは、レンズブロック22Aに装着された各レンズ221Aに対応して上記他端側に配置されている。プリズム23Aは、レンズブロック22A側に、屈折面231Aとしての2つの谷斜面を有すると共に、レンズブロック22A側とは逆の側に平面233Aを有している。また、プリズム23Aは、コネクタ外装21Aの内壁側に、反射面232Aを有している。
レンズ221Aが光出射部を構成する場合、プリズム23Aは、屈折面231Aで、レンズ221Aからコネクタ外装21Aの長手方向に出射されるコリメート光(レーザー光)をコネクタ外装21Aの内壁側に屈折させる。また、この場合、プリズム23Aは、屈折面231Aで屈折されたコリメート光のうち、反射面232Aに照射される光に関してはコネクタ外装21Aの長手方向に対して傾斜した方向に反射して平面233Aから出射し、その他の光に関してはそのまま平面233Aから出射する。図示の例では、屈折面231Aで屈折されたコリメート光のうち、一部は反射面232Aに照射され、コネクタ外装21Aの長手方向に対して傾斜した方向に反射されて平面233Aから出射され、他の一部はそのまま平面233Aから出射するようにされている。
また、レンズ221Aが光入射部を構成する場合、プリズム23Aは、レセプタクル側の光コネクタ20Bからのコリメート光(レーザー光)をレンズ221Aに入射するために、当該コリメート光を、適宜、反射し、屈折させる。この場合、平面233Aから入射して光反射面232Aに照射される光に関しては屈折面231A側に反射しこの屈折面231Aで屈折して出射し、その他の平面233Aから入射して直接屈折面231Aに照射される光に関しては、この屈折面231Aで屈折して出射する。
コネクタ外装21Aのコリメート光が照射され得る部位に、光拡散部211Aが形成されている。これにより、レンズ221Aから出射されてコネクタ外装21Aの内壁に照射されたコリメート光は拡散され、抜去時のレーザーハザードが防止される。光拡散部211Aは、光を拡散させるものであれば特に限定されないが、例えば、粗面またはアルマイト層などの多孔質膜であってもよい。アルマイト層は、簡便かつ安価に形成できるとともに、光の拡散性に優れている。光拡散部211Aがアルマイト層である場合、コネクタ外装21Aはアルミニウムで構成されている。
図7は、光コネクタ20Bの構成例を示している。この光コネクタ20Bは、上述の光コネクタ10Bと同様に、電子機器100の筐体に設けられるレセプタクルとして機能する。光コネクタ20Bは、筒状のコネクタ外装21Bと、レンズ221Bが装着されたレンズブロック22Bと、プリズム23Bを有している。なお、光コネクタ20Bは、上述した構成の他、各部材の位置決めのための位置決め部材、各部材を保護するための保護部材、各部材を担持するためのケーシング等を適宜備えることができる。
レンズブロック22Bは、コネクタ外装21Bの一端側に内蔵されている。レンズ221Bは、コネクタ外装21Bの他端側に向けて装着されている。レンズ221Bは、光軸方向が、コネクタ外装21Bの長手方向と一致するように、レンズブロック22Bに装着されている。レンズ221Bは、光信号を送信する場合には、光出射部を構成し、一方、レンズ221Bは、光信号を受信する場合には、光入射部を構成する。
なお、図中には2つのレンズ221Bが記載されているが、図示の態様に限定されず、光伝送路202Bの数に応じて1以上の任意の数のレンズ221Bがレンズブロック22Bに装着されていてもよい。例えば、レンズブロック22Bには、光コネクタ20Bの厚さ方向(図中上下方向)、幅方向(図中奥行方向)にレンズが配列されたレンズアレイが装着されたものであってもよい。
レンズ221Bは、光出射部を構成する場合、光伝送路202Bから出力される光(レーザー光)をコリメートして出射する。また、レンズ221Bは、光入射部を構成する場合、入射されるコリメート光(レーザー光)を集光して光伝送路202Bに入力する。
プリズム23Bは、レンズブロッ22Bに装着された各レンズ221Bに対応して上記他端側に配置されている。プリズム23Bは、レンズブロック22B側に、屈折面231Bとしての2つの谷斜面を有すると共に、レンズブロック22B側とは逆の側に平面233Bを有している。また、プリズム23Bは、コネクタ外装21Bの内壁側に、反射面232Bを有している。
レンズ221Bが光出射部を構成する場合、プリズム23Bは、屈折面231Bで、レンズ221Bからコネクタ外装21Bの長手方向に出射されるコリメート光(レーザー光)をコネクタ外装21Bの内壁側に屈折させる。また、この場合、プリズム23Bは、屈折面231Bで屈折されたコリメート光のうち、反射面232Bに照射される光に関してはコネクタ外装21Bの長手方向に対して傾斜した方向に反射して平面233Bから出射し、その他の光に関してはそのまま平面233Bから出射する。図示の例では、屈折面231Bで屈折されたコリメート光のうち、一部は反射面232Bに照射され、コネクタ外装21Bの長手方向に対して傾斜した方向に反射されて平面233Bから出射され、他の一部はそのまま平面233Bから出射するようにされている。
また、レンズ221Bが光入射部を構成する場合、プリズム23Bは、プラグ側の光コネクタ20Aからのコリメート光(レーザー光)をレンズ221Bに入射するために、当該コリメート光を、適宜、反射し、屈折させる。この場合、平面233Bから入射して光反射面232Bに照射される光に関しては屈折面231B側に反射しこの屈折面231Bで屈折して出射し、その他の平面233Bから入射して直接屈折面231Bに照射される光に関しては、この屈折面231Bで屈折して出射する。
コネクタ外装21Bのコリメート光が照射され得る部位に、光拡散部211Bが形成されている。光拡散部211Bは、光を拡散させるものであれば特に限定されないが、例えば、粗面またはアルマイト層などの多孔質膜であってもよい。アルマイト層は、簡便かつ安価に形成できるとともに、光の拡散性に優れている。光拡散部211Bがアルマイト層である場合、コネクタ外装21Bはアルミニウムで構成されている。
図8は、光コネクタ20Bに光コネクタ20Aが挿入され、光コネクタ20A、20Bが接続された状態を示している。この場合、光コネクタ20Aのプリズム23Aの平面233Aと光コネクタ20Bのプリズム23Bの平面233Bとが接触した状態となり、一方の光コネクタのレンズから出射されたコリメート光(レーザ光)は、プリズム23A,23Bで屈折、反射、さらに屈折されて他方の光コネクタのレンズに入射され、光信号の伝送が行われる。
図示の例では、例えば、光コネクタ20Bのレンズ221Bが光出射部を構成しており、光コネクタ20Aのレンズ221Aが光入射部を構成している。光コネクタ20Bの図中下部に装着されたレンズ221Bから出射されたコリメート光は、プリズム23Bの図中下部の屈折面231Bで屈折され、その図中下部の反射面232Bおよびプリズム23Aの図中下部の反射面232Aで反射され、さらにプリズム23Aの図中下部の屈折面231Aで屈折されて、光コネクタ20Aの図中下部に装着されたレンズ221Aに入射される。
また、光コネクタ20Bの図中上部に装着されたレンズ221Bから出射されたコリメート光は、プリズム23Bの図中上部の屈折面231Bで屈折され、その図中上部の反射面232Bおよびプリズム23Aの図中上部の反射面232Aで反射され、さらにプリズム23Aの図中上部の屈折面231Aで屈折されて、光コネクタ20Aの図中上部に装着されたレンズ221Aに入射される。
なお、光コネクタ20Aのレンズ221Aが光出射部を構成しており、光コネクタ20Bのレンズ221Bが光入射部を構成する例も同様に考えられる。また、光コネクタ20Aの複数のレンズ221Aの一部が光出射部を構成し、その他部が光入射部を構成し、これに対応して光コネクタ20Bの複数のレンズ221Bの一部が光入射部を構成し、その他部が光出射部を構成する例も同様に考えられる。
上述したように、図6、図7に示す光コネクタ20A、20Bは、非接続時に光出射部としてのレンズ221A、221Bから出射されるコリメート光(レーザ光)の少なくとも一部は、コネクタ外装21A、21Bの内側の光拡散部211A、211Bに照射されて拡散され、安全基準で規定されている距離において光強度は十分に下がり、安全基準を満たすようになる。つまり、光コネクタ20A、20Bは、非接続時(抜去時)のレーザーハザードを簡単な構造で防止できる。
<2.応用例>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット、建設機械、農業機械(トラクター)などのいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
図9は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システム7000の概略的な構成例を示すブロック図である。車両制御システム7000は、通信ネットワーク7010を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図9に示した例では、車両制御システム7000は、駆動系制御ユニット7100、ボディ系制御ユニット7200、バッテリ制御ユニット7300、車外情報検出ユニット7400、車内情報検出ユニット7500、及び統合制御ユニット7600を備える。これらの複数の制御ユニットを接続する通信ネットワーク7010は、例えば、CAN(Controller Area Network)、LIN(Local Interconnect Network)、LAN(Local Area Network)又はFlexRay(登録商標)等の任意の規格に準拠した車載通信ネットワークであってよい。
各制御ユニットは、各種プログラムにしたがって演算処理を行うマイクロコンピュータと、マイクロコンピュータにより実行されるプログラム又は各種演算に用いられるパラメータ等を記憶する記憶部と、各種制御対象の装置を駆動する駆動回路とを備える。各制御ユニットは、通信ネットワーク7010を介して他の制御ユニットとの間で通信を行うためのネットワークI/Fを備えるとともに、車内外の装置又はセンサ等との間で、有線通信又は無線通信により通信を行うための通信I/Fを備える。図9では、統合制御ユニット7600の機能構成として、マイクロコンピュータ7610、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660、音声画像出力部7670、車載ネットワークI/F7680及び記憶部7690が図示されている。他の制御ユニットも同様に、マイクロコンピュータ、通信I/F及び記憶部等を備える。
駆動系制御ユニット7100は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット7100は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。駆動系制御ユニット7100は、ABS(Antilock Brake System)又はESC(Electronic Stability Control)等の制御装置としての機能を有してもよい。
駆動系制御ユニット7100には、車両状態検出部7110が接続される。車両状態検出部7110には、例えば、車体の軸回転運動の角速度を検出するジャイロセンサ、車両の加速度を検出する加速度センサ、あるいは、アクセルペダルの操作量、ブレーキペダルの操作量、ステアリングホイールの操舵角、エンジン回転数又は車輪の回転速度等を検出するためのセンサのうちの少なくとも一つが含まれる。駆動系制御ユニット7100は、車両状態検出部7110から入力される信号を用いて演算処理を行い、内燃機関、駆動用モータ、電動パワーステアリング装置又はブレーキ装置等を制御する。
ボディ系制御ユニット7200は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット7200は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット7200には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット7200は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
バッテリ制御ユニット7300は、各種プログラムにしたがって駆動用モータの電力供給源である二次電池7310を制御する。例えば、バッテリ制御ユニット7300には、二次電池7310を備えたバッテリ装置から、バッテリ温度、バッテリ出力電圧又はバッテリの残存容量等の情報が入力される。バッテリ制御ユニット7300は、これらの信号を用いて演算処理を行い、二次電池7310の温度調節制御又はバッテリ装置に備えられた冷却装置等の制御を行う。
車外情報検出ユニット7400は、車両制御システム7000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット7400には、撮像部7410及び車外情報検出部7420のうちの少なくとも一方が接続される。撮像部7410には、ToF(Time Of Flight)カメラ、ステレオカメラ、単眼カメラ、赤外線カメラ及びその他のカメラのうちの少なくとも一つが含まれる。車外情報検出部7420には、例えば、現在の天候又は気象を検出するための環境センサ、あるいは、車両制御システム7000を搭載した車両の周囲の他の車両、障害物又は歩行者等を検出するための周囲情報検出センサのうちの少なくとも一つが含まれる。
環境センサは、例えば、雨天を検出する雨滴センサ、霧を検出する霧センサ、日照度合いを検出する日照センサ、及び降雪を検出する雪センサのうちの少なくとも一つであってよい。周囲情報検出センサは、超音波センサ、レーダ装置及びLIDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)装置のうちの少なくとも一つであってよい。これらの撮像部7410及び車外情報検出部7420は、それぞれ独立したセンサないし装置として備えられてもよいし、複数のセンサないし装置が統合された装置として備えられてもよい。
ここで、図10は、撮像部7410及び車外情報検出部7420の設置位置の例を示す。撮像部7910,7912,7914,7916,7918は、例えば、車両7900のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部のうちの少なくとも一つの位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部7910及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部7918は、主として車両7900の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部7912,7914は、主として車両7900の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部7916は、主として車両7900の後方の画像を取得する。車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部7918は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
なお、図10には、それぞれの撮像部7910,7912,7914,7916の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲aは、フロントノーズに設けられた撮像部7910の撮像範囲を示し、撮像範囲b,cは、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部7912,7914の撮像範囲を示し、撮像範囲dは、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部7916の撮像範囲を示す。例えば、撮像部7910,7912,7914,7916で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両7900を上方から見た俯瞰画像が得られる。
車両7900のフロント、リア、サイド、コーナ及び車室内のフロントガラスの上部に設けられる車外情報検出部7920,7922,7924,7926,7928,7930は、例えば超音波センサ又はレーダ装置であってよい。車両7900のフロントノーズ、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部に設けられる車外情報検出部7920,7926,7928,7930は、例えばLIDAR装置であってよい。これらの車外情報検出部7920〜7930は、主として先行車両、歩行者又は障害物等の検出に用いられる。
図9に戻って説明を続ける。車外情報検出ユニット7400は、撮像部7410に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像データを受信する。また、車外情報検出ユニット7400は、接続されている車外情報検出部7420から検出情報を受信する。車外情報検出部7420が超音波センサ、レーダ装置又はLIDAR装置である場合には、車外情報検出ユニット7400は、超音波又は電磁波等を発信させるとともに、受信された反射波の情報を受信する。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、降雨、霧又は路面状況等を認識する環境認識処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、車外の物体までの距離を算出してもよい。
また、車外情報検出ユニット7400は、受信した画像データに基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等を認識する画像認識処理又は距離検出処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した画像データに対して歪補正又は位置合わせ等の処理を行うとともに、異なる撮像部7410により撮像された画像データを合成して、俯瞰画像又はパノラマ画像を生成してもよい。車外情報検出ユニット7400は、異なる撮像部7410により撮像された画像データを用いて、視点変換処理を行ってもよい。
車内情報検出ユニット7500は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット7500には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部7510が接続される。運転者状態検出部7510は、運転者を撮像するカメラ、運転者の生体情報を検出する生体センサ又は車室内の音声を集音するマイク等を含んでもよい。生体センサは、例えば、座面又はステアリングホイール等に設けられ、座席に座った搭乗者又はステアリングホイールを握る運転者の生体情報を検出する。車内情報検出ユニット7500は、運転者状態検出部7510から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。車内情報検出ユニット7500は、集音された音声信号に対してノイズキャンセリング処理等の処理を行ってもよい。
統合制御ユニット7600は、各種プログラムにしたがって車両制御システム7000内の動作全般を制御する。統合制御ユニット7600には、入力部7800が接続されている。入力部7800は、例えば、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチ又はレバー等、搭乗者によって入力操作され得る装置によって実現される。統合制御ユニット7600には、マイクロフォンにより入力される音声を音声認識することにより得たデータが入力されてもよい。入力部7800は、例えば、赤外線又はその他の電波を利用したリモートコントロール装置であってもよいし、車両制御システム7000の操作に対応した携帯電話又はPDA(Personal Digital Assistant)等の外部接続機器であってもよい。入力部7800は、例えばカメラであってもよく、その場合搭乗者はジェスチャにより情報を入力することができる。あるいは、搭乗者が装着したウェアラブル装置の動きを検出することで得られたデータが入力されてもよい。さらに、入力部7800は、例えば、上記の入力部7800を用いて搭乗者等により入力された情報に基づいて入力信号を生成し、統合制御ユニット7600に出力する入力制御回路などを含んでもよい。搭乗者等は、この入力部7800を操作することにより、車両制御システム7000に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりする。
記憶部7690は、マイクロコンピュータ7610により実行される各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、及び各種パラメータ、演算結果又はセンサ値等を記憶するRAM(Random Access Memory)を含んでいてもよい。また、記憶部7690は、HDD(Hard Disc Drive)等の磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス又は光磁気記憶デバイス等によって実現してもよい。
汎用通信I/F7620は、外部環境7750に存在する様々な機器との間の通信を仲介する汎用的な通信I/Fである。汎用通信I/F7620は、GSM(Global System of Mobile communications)、WiMAX、LTE(Long Term Evolution)若しくはLTE−A(LTE−Advanced)などのセルラー通信プロトコル、又は無線LAN(Wi−Fi(登録商標)ともいう)、Bluetooth(登録商標)などのその他の無線通信プロトコルを実装してよい。汎用通信I/F7620は、例えば、基地局又はアクセスポイントを介して、外部ネットワーク(例えば、インターネット、クラウドネットワーク又は事業者固有のネットワーク)上に存在する機器(例えば、アプリケーションサーバ又は制御サーバ)へ接続してもよい。また、汎用通信I/F7620は、例えばP2P(Peer To Peer)技術を用いて、車両の近傍に存在する端末(例えば、運転者、歩行者若しくは店舗の端末、又はMTC(Machine Type Communication)端末)と接続してもよい。
専用通信I/F7630は、車両における使用を目的として策定された通信プロトコルをサポートする通信I/Fである。専用通信I/F7630は、例えば、下位レイヤのIEEE802.11pと上位レイヤのIEEE1609との組合せであるWAVE(Wireless Access in Vehicle Environment)、DSRC(Dedicated Short Range Communications)、又はセルラー通信プロトコルといった標準プロトコルを実装してよい。専用通信I/F7630は、典型的には、車車間(Vehicle to Vehicle)通信、路車間(Vehicle to Infrastructure)通信、車両と家との間(Vehicle to Home)の通信及び歩車間(Vehicle to Pedestrian)通信のうちの1つ以上を含む概念であるV2X通信を遂行する。
測位部7640は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)衛星からのGNSS信号(例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号)を受信して測位を実行し、車両の緯度、経度及び高度を含む位置情報を生成する。なお、測位部7640は、無線アクセスポイントとの信号の交換により現在位置を特定してもよく、又は測位機能を有する携帯電話、PHS若しくはスマートフォンといった端末から位置情報を取得してもよい。
ビーコン受信部7650は、例えば、道路上に設置された無線局等から発信される電波あるいは電磁波を受信し、現在位置、渋滞、通行止め又は所要時間等の情報を取得する。なお、ビーコン受信部7650の機能は、上述した専用通信I/F7630に含まれてもよい。
車内機器I/F7660は、マイクロコンピュータ7610と車内に存在する様々な車内機器7760との間の接続を仲介する通信インタフェースである。車内機器I/F7660は、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)又はWUSB(Wireless USB)といった無線通信プロトコルを用いて無線接続を確立してもよい。また、車内機器I/F7660は、図示しない接続端子(及び、必要であればケーブル)を介して、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)、又はMHL(Mobile High-definition Link)等の有線接続を確立してもよい。車内機器7760は、例えば、搭乗者が有するモバイル機器若しくはウェアラブル機器、又は車両に搬入され若しくは取り付けられる情報機器のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。また、車内機器7760は、任意の目的地までの経路探索を行うナビゲーション装置を含んでいてもよい。車内機器I/F7660は、これらの車内機器7760との間で、制御信号又はデータ信号を交換する。
車載ネットワークI/F7680は、マイクロコンピュータ7610と通信ネットワーク7010との間の通信を仲介するインタフェースである。車載ネットワークI/F7680は、通信ネットワーク7010によりサポートされる所定のプロトコルに則して、信号等を送受信する。
統合制御ユニット7600のマイクロコンピュータ7610は、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660及び車載ネットワークI/F7680のうちの少なくとも一つを介して取得される情報に基づき、各種プログラムにしたがって、車両制御システム7000を制御する。例えば、マイクロコンピュータ7610は、取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット7100に対して制御指令を出力してもよい。例えば、マイクロコンピュータ7610は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行ってもよい。また、マイクロコンピュータ7610は、取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行ってもよい。
マイクロコンピュータ7610は、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660及び車載ネットワークI/F7680のうちの少なくとも一つを介して取得される情報に基づき、車両と周辺の構造物や人物等の物体との間の3次元距離情報を生成し、車両の現在位置の周辺情報を含むローカル地図情報を作成してもよい。また、マイクロコンピュータ7610は、取得される情報に基づき、車両の衝突、歩行者等の近接又は通行止めの道路への進入等の危険を予測し、警告用信号を生成してもよい。警告用信号は、例えば、警告音を発生させたり、警告ランプを点灯させたりするための信号であってよい。
音声画像出力部7670は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図9の例では、出力装置として、オーディオスピーカ7710、表示部7720及びインストルメントパネル7730が例示されている。表示部7720は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。表示部7720は、AR(Augmented Reality)表示機能を有していてもよい。出力装置は、これらの装置以外の、ヘッドホン、搭乗者が装着する眼鏡型ディスプレイ等のウェアラブルデバイス、プロジェクタ又はランプ等の他の装置であってもよい。出力装置が表示装置の場合、表示装置は、マイクロコンピュータ7610が行った各種処理により得られた結果又は他の制御ユニットから受信された情報を、テキスト、イメージ、表、グラフ等、様々な形式で視覚的に表示する。また、出力装置が音声出力装置の場合、音声出力装置は、再生された音声データ又は音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して聴覚的に出力する。
なお、図9に示した例において、通信ネットワーク7010を介して接続された少なくとも二つの制御ユニットが一つの制御ユニットとして一体化されてもよい。あるいは、個々の制御ユニットが、複数の制御ユニットにより構成されてもよい。さらに、車両制御システム7000が、図示されていない別の制御ユニットを備えてもよい。また、上記の説明において、いずれかの制御ユニットが担う機能の一部又は全部を、他の制御ユニットに持たせてもよい。つまり、通信ネットワーク7010を介して情報の送受信がされるようになっていれば、所定の演算処理が、いずれかの制御ユニットで行われるようになってもよい。同様に、いずれかの制御ユニットに接続されているセンサ又は装置が、他の制御ユニットに接続されるとともに、複数の制御ユニットが、通信ネットワーク7010を介して相互に検出情報を送受信してもよい。
なお、図1、図5を用いて説明した本実施形態に係る電子機器100の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを、いずれかの制御ユニット等に実装することができる。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供することもできる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等である。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信されてもよい。
以上説明した車両制御システム7000において、図1〜図8を用いて説明した光コネクタ10A,20A,10B,20Bは、図9に示した各種インタフェースに適用することができる。例えば、光コネクタ10A,20A,10B,20Bは、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、車内機器I/F7660、音声画像出力部7670、車載ネットワークI/F7680や、これに対応する外部環境7750、車内機器7760、オーディオスピーカ7710、表示部7720、インストルメントパネル7730、通信ネットワーク7010等における通信コネクタとして適用可能である。また、本開示に係る電子機器、例えば電子機器100は、例えば統合制御ユニット7600に適用することができる。さらに、本開示に係る光ケーブル、例えば光ケーブル200は、通信ネットワーク7010の他、車両制御システム7000内外の各インタフェースおよび機器との接続に適用可能である。
また、図1、図5を用いて説明した電子機器100の少なくとも一部の構成要素は、図9に示した統合制御ユニット7600のためのモジュール(例えば、一つのダイで構成される集積回路モジュール)において実現されてもよい。あるいは、図5を用いて説明した電子機器100が、図9に示した車両制御システム7000の複数の制御ユニットによって実現されてもよい。
<3.変形例>
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)筒状のコネクタ外装と、
上記コネクタ外装の一端側に内蔵され、上記コネクタ外装の他端側に向けてレンズが装着されたレンズブロックと、
上記レンズブロックの上記他端側に配置されたプリズムを備え、
上記プリズムは、上記レンズブロック側に、上記レンズから出射されるコリメート光を上記コネクタ外装の内壁側に屈折させる屈折面を有する
光コネクタ。
(2)上記プリズムは、上記コネクタ外装の内壁側に、上記屈折面で屈折されたコリメート光を上記コネクタ外装の長手方向に対して傾斜した方向に反射する反射面をさらに有する
前記(1)に記載の光コネクタ。
(3)上記プリズムは、上記レンズから出射されて上記屈折面で屈折されたコリメート光の全部を上記反射面で反射可能な長さを有する
前記(2)に記載の光コネクタ。
(4)上記コネクタ外装は、上記反射面で反射されたコリメート光の少なくとも一部が内壁に照射され得る長さを有する
前記(3)に記載の光コネクタ。
(5)上記コリメート光が照射される上記コネクタ外装の内壁に光拡散部が設けられる
前記(1)から(4)のいずれかに記載の光コネクタ。
(6)プラグとしての光コネクタを有する光ケーブルであって、
上記光コネクタは、
筒状のコネクタ外装と、
上記コネクタ外装の一端側に内蔵され、上記コネクタ外装の他端側に向けてレンズが装着されたレンズブロックと、
上記レンズブロックの上記他端側に配置されたプリズムを備え、
上記プリズムは、上記レンズブロック側に、上記レンズから出射されるコリメート光を少なくとも上記コネクタ外装の内壁側に屈折させる屈折面を有する
光ケーブル。
(7)レセプタクルとしての光コネクタを有する電子機器であって、
上記光コネクタは、
筒状のコネクタ外装と、
上記コネクタ外装の一端側に内蔵され、上記コネクタ外装の他端側に向けてレンズが装着されたレンズブロックと、
上記レンズブロックの上記他端側に配置されたプリズムを備え、
上記プリズムは、上記レンズブロック側に、上記レンズから出射されるコリメート光を少なくとも上記コネクタ外装の内壁側に屈折させる屈折面を有する
電子機器。