JP2007011060A - 光コネクタ及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 非接続時にあっても、レーザ光の漏出を防止する。
【解決手段】 ハウジング11と、光ファイバ12と、光ファイバ12を支持するファイバ支持部13と、ファイバ支持部13に支持されている光ファイバ12の端部からの出射光の光路を変更する全反射部24と、全反射部24で反射され光路が変更された出射光を遮蔽する光路遮蔽部27とを備える。
【選択図】 図3
【解決手段】 ハウジング11と、光ファイバ12と、光ファイバ12を支持するファイバ支持部13と、ファイバ支持部13に支持されている光ファイバ12の端部からの出射光の光路を変更する全反射部24と、全反射部24で反射され光路が変更された出射光を遮蔽する光路遮蔽部27とを備える。
【選択図】 図3
Description
本発明は、光コネクタ及びこの光コネクタが接続される接続部を有した据え置き型の電子機器に関する。
光ファイバ通信システムにおいて、光ケーブル相互間又は光ケーブルと電子機器との間で着脱可能な接続を行なうために、光コネクタが一般的に用いられている。光コネクタの接続面からは信号光が出射されるが、一般的に用いられる半導体レーザ光源の波長は近赤外域であるため出射光の視認ができない。このような背景から、JIS(Japan Industrial Standard) C 6802又はIEC(International Electrotechnical Commission) 60825−1では、作業者に対するレーザ製品の安全規格が規定されている。光コネクタにおいては、この安全規格の中で最も安全なクラス1を満たすことが望ましい。
図21(A)及び図21(B)は、特許文献1の光コネクタであり、多心光コネクタである。この特許文献1は、2つの光コネクタプラグ111,112を結合アダプタ113の両側から差し込んで、端面同士を突き合わせて接続を行なう。2つの光コネクタプラグ111,112の端面の突き合わせは、光コネクタプラグ111に設けられたガイドピン111bが光コネクタプラグ112に設けられた図示しないガイドピン孔に挿入されて、位置合わせが行なわれ、図21(B)に示すように、端面に配列された光ファイバ111a,112a同士の光接続が行なわれる。図21(B)に示すように、2つの光コネクタプラグ111,112が接続された状態では、光ファイバ111a,112aを伝送される光が外部に漏出することは無いため、レーザ光による危険は無い。しかしながら、図21(A)に示す非接続時においては、送信側の光コネクタの端面からレーザ光が出射されることになり、作業者の安全を十分に確保することができない。
この点を改良したものとして、特許文献2に示した光コネクタがある。この光コネクタプラグ121も、他のコネクタとの接続に当たって、結合アダプタ122が用いられる。この特許文献2では、結合アダプタ122に、シャッタ123を設け、光コネクタプラグ121が挿入されていない状態ではシャッタ123により光路が遮断され、光コネクタプラグ121が挿入されると光コネクタプラグ121によりシャッタ123が押し倒されて光路が開放され、他方側の光コネクタとの光接続が可能になる。
しかしながら、この図22に示す光コネクタでは、結合アダプタ122側にシャッタ123が取り付けられているため、非接続時の光コネクタプラグ121から出射されるレーザ光による作業者の安全性を十分に確保することはできない。
また、特許文献1では、図23(A)及び図23(B)に示すように、結合アダプタ131側ではなく光コネクタプラグ132側にシャッタ133を設けた例が示されている。この例では、光コネクタプラグ132の先端部にシャッタ133を設けることにより、結合アダプタ131に挿入されていない状態ではシャッタ133により光路が遮断され、結合アダプタ131に挿入されると結合アダプタ131との干渉によりシャッタ133が開いて光路が開放され、他方側の光コネクタプラグ132との光接続が可能になる。
しかしながら、図23の例では、光コネクタプラグ132側にシャッタ133が取り付けられているため、結合アダプタ131に光コネクタプラグ132が片側のみ接続された際に、結合アダプタ131の他方側の挿入口から出射されるレーザ光による作業者の安全性を十分に確保することはできない。
したがって、非接続状態の光コネクタ及び片側接続状態の結合アダプタの双方において安全性を十分に確保するには、光コネクタプラグ及び結合アダプタと共にシャッタを設けなければならず、構造が複雑になるだけでなく、部品点数が増え高コストとなる。また、特に光コネクタ側に設けられるシャッタは、構造上手動で容易に開閉できるため、一般消費者が扱う用途には注意を要すという問題がある。
更に、図21乃至図23に示すような従来の光コネクタにおいては、光ファイバの端面同士を光軸ずれのないように突き合わせて接続する必要があるため、光コネクタの構成部品に極めて高い寸法精度が要求される。また、光コネクタの端面に塵埃等の異物が付着した場合には、異物により光ファイバの端面間に間隙が生じたり、異物が光路を遮ったりすることにより損失が発生し易くなり、場合によっては光ファイバの端面が損傷したりするおそれがある。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、非接続時にあっても、レーザ光の漏出を防止して作業者の安全性を十分に確保することができる光コネクタを提供することにある。
また、本発明は、塵埃等の異物による損失が発生し難い光コネクタを提供することにある。
本発明に係る光コネクタは、光伝送媒体と、上記光伝送媒体を支持する媒体支持部と、上記媒体支持部に支持されている光伝送媒体の端部からの出射光の光路を変更する全反射部と、上記全反射部で反射され光路が変更された反射光を遮蔽する光路遮蔽部とを備える。
また、本発明に係る電子機器は、機器本体に光コネクタの接続部が設けられた据え置き型の電子機器である。上記接続部は、上記機器本体内の光電変換部に接続される光伝送媒体と、上記光伝送媒体を支持する媒体支持部と、上記媒体支持部に支持されている光伝送媒体の端部からの出射光の光路を変更する全反射部と、上記全反射部で反射され光路が変更された反射光を遮蔽する光路遮蔽部とを有する。そして、上記全反射部で反射された反射光の反射方向が上記機器本体の下側を向いている。
本発明によれば、全反射部により光路が変更され、光路遮蔽部が備えられていることから、他の光コネクタと結合されていない状態において光伝送媒体からの出射光が出射されても、直接外部に漏出することを防止することができる。
以下、本発明を適用した光コネクタについて図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明に係る光コネクタは、光コネクタプラグ1aや光コネクタプラグ1aに接続される光コネクタジャック1bに適用される。光コネクタプラグ1aと光コネクタジャック1bとは、光ファイバ12の中心軸線方向、すなわち、図3中矢印A方向が挿抜方向となっている。なお、以下、光コネクタプラグ1aと光コネクタジャック1bとは、ハウジング11の嵌合形状を除き略同じ構成を有するので、光コネクタプラグ1aを例に取り説明する。
図1乃至図4に示すように、本発明を適用した光コネクタプラグ1aは、外筐を構成するハウジング11を有し、このハウジング11内に、光ファイバ12を支持するファイバ支持部13と、光ファイバ12をファイバ支持部13に押さえるファイバ押さえ部14とを備えてなる。
光コネクタプラグ1aのハウジング11は、合成樹脂等により形成され、一面に例えば略矩形の開口部15が形成され、この開口部15の周囲に、光コネクタジャック1bの開口部15に嵌合される嵌合凸部16が形成されている。そして、開口部15の内部には、光コネクタジャック1bと接続するための光結合部17が外部に臨まされている。また、この光結合部17の両側には、光コネクタプラグ1aと光コネクタジャック1bとを密着結合させるための突き当て部18,18が設けられている。突き当て部18,18は、図示しないがハウジング11に内蔵されたコイルバネ等の付勢部材により外部に突出する方向に付勢されており、光コネクタジャック1b側の同じ構成の突き当て部に密着される。
突き当て部18,18の突き当て面18a,18aには、ガイド孔19,19が形成されている。ガイド孔19,19は、例えば光コネクタジャック1b側の突き当て部18,18にも同様に形成されており、互いのガイドピンを挿入することによって、光結合系の位置決めを行ないながら挿抜ガイドを行なうことができるようになっている。なお、光コネクタプラグ1a、光コネクタジャック1bの何れか一方の突き当て部18,18に、ガイドピンを一体に形成し、他方にガイド孔を形成する構成としても良い。また、光コネクタプラグ1a、光コネクタジャック1b双方の片側のみにガイドピンを一体に形成しても良い。
このような突き当て部18,18は、光ファイバ12を支持するファイバ支持部13と一体的に形成されている。これにより、光コネクタプラグ1aと光コネクタジャック1bは、上述のガイドピンが光コネクタプラグ1a,光コネクタジャック1b双方のガイド孔19,19に挿入されることで、光軸が合わされることになる。
この光コネクタプラグ1aは、光ファイバ12が複数本、ここでは4本用いられる。ファイバ支持部13には、例えば断面V字状に形成された光ファイバ12を位置決め支持する位置決め溝21が形成されており、光ファイバ12は、位置決め溝21に係合支持されることによって、位置決めされる。そして、光ファイバ12は、位置決め溝21に位置決めされた状態でファイバ押さえ部14がファイバ支持部13の接合面に接着剤等によって固定されることによって、位置決め溝21に押さえ付けられ、位置決めされた状態で固定されることになる。なお、各光ファイバ12のコアの直径は、例えば10μmから62.5μmである。
突出した突き当て部18,18の間に位置するファイバ支持部13の端部は、光コネクタジャック1bとの光結合部17となる部分であり、光学素子部22が一体的に形成されている。光学素子部22は、ハウジング11の嵌合凸部16の先端面より低く形成されることによって、光の漏出が防止されていると共に、ハウジング11の嵌合凸部16によって周囲が囲まれることで保護が図られている。光学素子部22を含むファイバ支持部13は、光ファイバ12と屈折率等の光学特性を略同じくした透明樹脂材料で形成されている。光学素子部22は、ファイバ支持部13の端部のやや上方に形成され、光ファイバ12の中心軸と略垂直なファイバ突き当て面23を有し、更に、この突き当て面23に対して略45度傾斜した全反射部24が形成されている。光ファイバ12の端面は、突き当て面23に接合できるように鏡面加工され、光学的損失を少なくしている。そして、光ファイバ12の端面と突き当て面23は、間に生じる隙間を屈折率整合の取れた接着剤等で充填する。なお、間隙が発生しないのであれば、この接着剤は特に必要となるものではない。
光ファイバ12の取付は、具体的に、ファイバ支持部13の位置決め溝21に係合支持させながら光ファイバ12の端面を突き当て面23に突き当て、接着剤で同時に固定するようにして行われる。
なお、光ファイバ12は、突き当て面23に取付孔を設け、この取付孔に、光ファイバ12の端部を挿入して固定するようにしても良い。
また、光学素子部22の全反射部24は、光ファイバ12が突き当てられた突き当て面23に対して略45度傾斜して形成されている。この全反射部24は、光ファイバ12の端部から出射された光を反射し光路を略90度変更する。
光学素子部22は、更に、突き当て面23に対して略垂直にレンズ面25が形成され、レンズ面25には、コリメータレンズ26が一体的に形成されている。コリメータレンズ26は、全反射部24で反射された光を平行光にする。コリメータレンズ26は、例えば、コアの直径が10μm〜62.5μmの光ファイバ12から出射された光を数百μmの平行光とする。また、このコリメータレンズ26の表面には、挿入損失を少なくするため反射防止膜(ARコート(Anti Reflection Coating))を形成することができる。
したがって、コリメータレンズ26からの光の光路上には、ハウジング11の嵌合凸部16の内面が位置することになる。嵌合凸部16の内面であってコリメータレンズ26からの光の光路と交わる位置は、コリメータレンズ26からの光を遮蔽する光路遮蔽部27となっている。ハウジング11は、嵌合凸部16の内面内に、光ファイバ12からの出射光の光路を位置させることによって、この位置を光路遮蔽部27とし、光コネクタジャック1bとの結合時にも、更に、非接続の状態にあっても、光が直接的にハウジング11の外部に漏洩しないようにしている。更に、この光路遮蔽部27には、反射防止部27aを形成するようにしても良い。反射防止部27aは、光路遮蔽部27上に、光吸収体を貼付したり、光路遮蔽部27の表面を粗面加工し入射した光を乱反射するようにすることで構成することができる。なお、光吸収体としては、例えば、アンリツ(株)製の「ウルトラブラック」を挙げることができる。
以上のようなファイバ支持部13は、光ファイバ12の突き当て面23、全反射部24、コリメータレンズ26で構成された光学素子部22が光ファイバ12と屈折率等の光学特性の整合の取れた透明な樹脂材料で一体的に形成されていることから、光学部品の部品点数の削減を図ると共に、光軸調整等の光学部品の位置調整作業等も無くすことができ製造効率の向上を図ることができる。また、光ファイバ12の端部が光学素子部22の突き当て面23に突き当てられ、光ファイバ12の端面と突き当て面18a,18aとの隙間が光学接着剤で充填されることにより、コリメータレンズ26までの間に空気層が介在することが無くなり、これらの間において、光学特性の劣化を防止することができる。なお、本発明では、ファイバ支持部13と光学素子部22とを別部材とし、また、光学素子部22のコリメータレンズ26等を別部材としても、光の漏洩等の問題は解決することができる。
なお、以上、光コネクタプラグ1aを例に取り説明したが、ここで光コネクタプラグ1aが接続される光コネクタジャック1bについて説明すると、図1に示すように、光コネクタジャック1bは、ハウジング11の開口部15が光コネクタプラグ1aの嵌合凸部16が嵌合される嵌合孔となっており、図5に示すように、嵌合凸部16が係合される係合段部28が形成されている。また、光コネクタジャック1bでは、光学素子部22の構成が光コネクタプラグ1aと逆向きの構成となっており、コリメータレンズ26同士が離間して対向するような構成となっている。したがって、光コネクタジャック1bのハウジング11内に形成される光路遮蔽部27は、係合段部28内の光コネクタプラグ1aの光路遮蔽部27と反対側に形成されることになる。また、光コネクタジャック1bは、ハウジング11を除く部品が光コネクタプラグ1aと共通化されている。勿論、また、上記図21に示したように、結合アダプタを用いて2つの光コネクタを接続するようにし、ハウジング11を光コネクタプラグ1aと光コネクタジャック1bとで共通化しても良い。
次に、図1に示す光コネクタプラグ1aと光コネクタジャック1bとが結合されたときの状態について図5を参照して説明する。図5に示すように、光コネクタプラグ1aのハウジング11に形成された嵌合凸部16は、光コネクタジャック1bの係合段部28に係合して開口部15に嵌合される。これと同時に、光コネクタプラグ1aと光コネクタジャック1bの突き当て部18,18に形成されたガイド孔19,19には、図示しないガイドピンが挿入され、更に、光コネクタプラグ1aの突き当て部18,18と光コネクタジャック1bの突き当て部18,18とが図示しない付勢部材の付勢力によって突き当てられることにより、位置決めされて結合される。これにより、光コネクタプラグ1aのコリメータレンズ26と光コネクタジャック1bのコリメータレンズ26とは、離間し光軸が一致した状態で対向する。
ここで、以下、光コネクタプラグ1aを出射側とし、光コネクタジャック1bを入射側として説明する。光コネクタプラグ1a側の光ファイバ12の端部から出射された出射光は、ファイバ支持部13に一体的に形成された光学素子部22の全反射部24で全反射され光路が略90度変更されると、コリメータレンズ26に入射し平行光とされる。光コネクタプラグ1aのコリメータレンズ26からの出射光は、光コネクタジャック1b側のコリメータレンズ26に入射され集光され、全反射部24で全反射されて、光コネクタジャック1b側の光ファイバ12に入射されることになる。これにより、光コネクタプラグ1aと光コネクタジャック1bとの光結合が確立され、光信号が伝送される。
ここで、出射側となる光コネクタプラグ1a側のコリメータレンズ26は、光ファイバ12からの出射光の口径を大きくすることができ、これにより、光ファイバ12の端面同士を突き合わせる場合と比較して、コリメータレンズ26の表面に付着した塵埃等の異物による影響を小さくすることができる。また、光軸ずれに対する感度が減少することによって光コネクタプラグ1aや光コネクタジャック1bに対する部品の精度要求が小さくなり、組立を容易にすることができる。
また、光コネクタプラグ1a及び光コネクタジャック1bにおいて、光ファイバ12の端部が光学素子部22の突き当て面23に突き当てられ、光ファイバ12の端面と突き当て面18a,18aとの隙間が光学接着剤で充填されることから、コリメータレンズ26と突き当て面23との間に空気層が介在することが無くなり、これらの間において、光学特性の劣化を防止することができる。
なお、以上の例では、光コネクタプラグ1a側を出射側とし、光コネクタジャック1b側を入射側としたが、これとは逆に、光コネクタジャック1b側を出射側とし、光コネクタプラグ1a側を入射側としても良い。また、同一の光コネクタ内において入射側と出射側とが混在していても良い。例えば、ここでは4本の光ファイバ12を用いたが、このうち3本を入射用、残りの1本を出射用としても良い。また、上記図21に示したように、結合アダプタを用いて2つの光コネクタを接続するようにしても良い。
図6は、光コネクタジャック1bが結合されていない状態で光コネクタプラグ1aから出射光が出射された状態を示す。この図6の状態において、光コネクタプラグ1aは、光学素子部22のコリメータレンズ26から出射光が出射されていても、光路上に、ハウジング11の光路遮蔽部27が設けられ、更に、光路遮蔽部27には、反射防止部27aが形成されていることから、開口部15からコリメータレンズ26からの出射光が直接外部に出射されることがなくなり、更に、反射防止部27aによって、出射光が反射防止部27aで反射してハウジング11の外部に漏出することを防止することができる。
これは、図7に示すように、光コネクタジャック1bを出射側としたときも同様である。すなわち、光コネクタジャック1bの光学素子部22のコリメータレンズ26から出射光が出射されていても、光路上には、ハウジング11の光路遮蔽部27が設けられ、更に、光路遮蔽部27には、反射防止部27aが形成されていることから、開口部15からコリメータレンズ26からの出射光が直接外部に出射されることがなくなり、更に、反射防止部27aによって、出射光が反射防止部27aで反射してハウジング11の外部に漏出することを防止することができる。
次に、本発明が適用された光コネクタプラグ1a及び光コネクタジャック1bの変形例について、図8乃至図10を参照して説明する。光コネクタプラグ1a及び光コネクタジャック1bの変形例となる光コネクタプラグ31a及び光コネクタジャック31bは、ファイバ支持部32の光学素子部33にコリメータレンズ35を一体的に設け、全反射部38を別部材となるベース37に形成したことを特徴とする。
図8の光コネクタプラグ31aを例に説明すると、この光コネクタプラグ31aは、ファイバ支持部32に一体的に形成された光学素子部33に、光ファイバ12の端部を突き当てる光ファイバ12の中心軸と略垂直なファイバ突き当て面34が形成されると共に、この突き当て面34と対向する面に、コリメータレンズ35が形成されている。
また、ハウジング11内には、ファイバ支持部32上に光ファイバ12を固定するファイバ押さえ部36が取り付けられ、更に、このファイバ押さえ部36上に、ベース37が設けられている。このベース37には、光学素子部33のコリメータレンズ35から出射された出射光を全反射する全反射部38がアルミ蒸着等により形成されている。この全反射部38は、コリメータレンズ35で平行光にされた出射光の光路を略90度変更する。そして、全反射部38で反射された出射光の光路上には、ハウジング11に形成された光路遮蔽部27が形成され、更に、反射防止部27aが形成されている。
なお、光コネクタプラグ31aが接続される光コネクタジャック31bについて図9を参照して説明すると、光コネクタジャック31bは、光学素子部33及びベース37の取付位置が光コネクタプラグ31aと逆向きの構成となっており、光コネクタプラグ31aとの部品の共通化が図られている。
次に、図8に示す光コネクタプラグ31aと図9に示す光コネクタジャック31bとが結合された状態を図10を参照して説明する。以下、光コネクタプラグ31aを出射側とし、光コネクタジャック31bを入射側として説明する。
図8に示す光コネクタプラグ31aのハウジング11に形成された嵌合凸部16は、図9に示す光コネクタジャック31bの開口部15に嵌合される。これにより、光コネクタプラグ31aの全反射部38で全反射された出射光は、光コネクタジャック31bの全反射部38に入射されるようになる。そして、光コネクタプラグ31a側の光ファイバ12の端部から出射された出射光は、ファイバ支持部32に一体的に形成された光学素子部33のコリメータレンズ35で平行光にされ、空気層を介して全反射部38で全反射され光路が略90度変更される。すると、光コネクタプラグ31a側の出射光は、光コネクタジャック1b側の全反射部38に入射され光路が略90度変更され、光学素子部33のコリメータレンズ35で集光され、光コネクタジャック31b側の光ファイバ12に入射されることになる。これにより、光コネクタプラグ31aと光コネクタジャック31bとの光結合が確立され、光信号が伝送される。
なお、以上の例では、光コネクタプラグ31a側を出射側とし、光コネクタジャック31b側を入射側としたが、これとは逆に、光コネクタジャック31b側を出射側とし、光コネクタプラグ31a側を入射側としても良い。また、上述のように、同一の光コネクタ内において入射側と出射側とが混在していても良い。また、上記図21に示したように、結合アダプタを用いて2つの光コネクタを接続するようにしても良い。
図8は、光コネクタジャック31bが結合されていない状態で光コネクタプラグ31aから出射光が出射された状態を示す。この図8の状態において、光コネクタプラグ31aは、光学素子部33のコリメータレンズ35から出射光が出射され、全反射部38で全反射されていても、光路上に、ハウジング11の光路遮蔽部27が設けられ、更に、光路遮蔽部27には、反射防止部27aが形成されていることから、開口部15から出射光が直接外部に出射されることがなくなり、更に、反射防止部27aによって、出射光が反射防止部27aで反射してハウジング11の外部に漏出することを防止することができる。
これは、図9に示すように、光コネクタジャック31bを出射側としたときも同様である。すなわち、光コネクタジャック31bの光学素子部33の全反射部38で出射光が全反射されていても、光路上には、ハウジング11の光路遮蔽部27が設けられ、更に、光路遮蔽部27には、反射防止部27aが形成されていることから、開口部15から出射光が直接外部に出射されることがなくなり、更に、反射防止部27aによって、出射光が反射防止部27aで反射してハウジング11の外部に漏出することを防止することができる。
次に、更に本発明が適用された光コネクタプラグ1a及び光コネクタジャック1bの更に変形例について、図11乃至図13を参照して説明する。光コネクタプラグ1a及び光コネクタジャック1bの変形例となる光コネクタプラグ41a及び光コネクタジャック41bは、光ファイバ12がファイバ支持部42に一体的に形成された光学素子部43の突き当て面44に光ファイバ12の座屈力によって突き当てられている。
図11の光コネクタプラグ41aを例に取り説明すると、光コネクタプラグ41aでは、光ファイバ12の端部がファイバ把持部45により把持されており、光ファイバ12を把持したファイバ把持部45が光学素子部43と離間して形成されている取付凹部46に接着剤等で固定されている。そして、ファイバ把持部45と光学素子部43との間には、光ファイバ12の端部12aを撓ませるための空間部45aが形成されている。
ファイバ支持部42の端部に一体的に形成される光学素子部43は、上述した光コネクタプラグ1aの光学素子部22と略同じ構成であり、突き当て面44に加え、全反射部47及びコリメータレンズ48が形成されている。突き当て面44には、光ファイバ12の端部12aの挿入孔49が形成されている。この挿入孔49は、奥部49aが光ファイバ12の端部12aと同径に形成され、開口端側が奥部49aに対して拡径する拡径部49bとなっている。
光ファイバ12の端部12aは、ファイバ把持部45と光学素子部43の突き当て面44の距離より長くなるようにファイバ把持部45から導出している。ファイバ把持部45から導出した光ファイバ12の端部12aは、挿入孔49に接続される際、拡径部49bによってガイドされて内部に挿入され、奥部49aに嵌合される。この際、光ファイバ12の端部12aは、ファイバ把持部45と光学素子部43の突き当て面44の距離より長くなっていることで、空間部45a内で撓み、この撓みによって座屈力を発生させて、挿入孔49の奥部49aに空気層となる間隙が形成されないように突き当てられることになる。これによれば、突き当て面44への突き当てが光学接着剤等の充填剤を使用せずに光ファイバ12の端部12aを挿入孔49に挿入されることによって行なわれることから、組立が容易になる。また、挿入孔49との接続に当たって、接着剤等の充填剤を使用しないため、充填剤の長期信頼性に対する懸念が無くなる。なお、挿入孔49への固定を確実に行うために、屈折率整合の取れた接着剤等で光ファイバ12の端部12aを挿入孔49に固定するようにしても良い。
なお、光コネクタプラグ41aが接続される光コネクタジャック41bについて図12を参照して説明すると、光コネクタジャック41bは、光学素子部43及びファイバ把持部45の取付位置が光コネクタプラグ41aと逆向きの構成となっており、光コネクタプラグ41aとの部品の共通化が図られている。
次に、図11に示す光コネクタプラグ41aと図12に示す光コネクタジャック41bとが結合された状態を図13を参照して説明する。以下、光コネクタプラグ41aを出射側とし、光コネクタジャック41bを入射側として説明する。
図11に示す光コネクタプラグ41aのハウジング11に形成された嵌合凸部16は、図12に示す光コネクタジャック41bの開口部15に嵌合される。これにより、光コネクタプラグ41aのコリメータレンズ48と光コネクタジャック41bのコリメータレンズ48とは、離間し光軸が一致した状態で対向する。
光コネクタプラグ41a側の光ファイバ12の端部12aから出射された出射光は、ファイバ支持部42に一体的に形成された光学素子部43の全反射部47で全反射され光路が略90度変更されると、コリメータレンズ48に入射し平行光とされる。光コネクタプラグ41aのコリメータレンズ48からの出射光は、光コネクタジャック41b側のコリメータレンズ48に入射され集光され、全反射部47で全反射されて、光コネクタジャック41b側の光ファイバ12に入射されることになる。これにより、光コネクタプラグ41aと光コネクタジャック41bとの光結合が確立され、光信号が伝送される。
ここで、光コネクタプラグ41aと光コネクタジャック41bにおいて、挿入孔49に挿入された光ファイバ12の端部12aの中心軸は、ファイバ把持部45に把持されている光ファイバ12の中心軸Pに対して互いに逆向きに偏倚し、ファイバ把持部45に把持されている光ファイバ12の中心軸Pは一致している。したがって、光コネクタプラグ41aと光コネクタジャック41bから外方に導出されるケーブル部は、ハウジング11からの導出位置を同じにすることができ、すなわち段差が無くなり、光コネクタプラグ41aと光コネクタジャック41bの結合部分の見栄えや取り扱い性を向上させることができる。
なお、以上の例では、光コネクタプラグ41a側を出射側とし、光コネクタジャック41b側を入射側としたが、これとは逆に、光コネクタジャック41b側を出射側とし、光コネクタプラグ41a側を入射側としても良い。また、上述のように、同一の光コネクタ内において入射側と出射側とが混在していても良い。また、上記図21に示したように、結合アダプタを用いて2つの光コネクタを接続するようにしても良い。
図11は、光コネクタジャック41bが結合されていない状態で光コネクタプラグ41aから出射光が出射された状態を示す。この図11の状態において、光コネクタプラグ41aは、光学素子部43のコリメータレンズ48から出射光が出射されていても、光路上に、ハウジング11の光路遮蔽部27が設けられ、更に、光路遮蔽部27には、反射防止部27aが形成されていることから、開口部15からコリメータレンズ26からの出射光が直接外部に出射されることがなくなり、更に、反射防止部27aによって、出射光が反射防止部27aで反射してハウジング11の外部に漏出することを防止することができる。
これは、図12に示すように、光コネクタジャック41bを出射側としたときも同様である。すなわち、光コネクタジャック41bの光学素子部43のコリメータレンズ48から出射光が出射されていても、光路上には、ハウジング11の光路遮蔽部27が設けられ、更に、光路遮蔽部27には、反射防止部27aが形成されていることから、開口部15からコリメータレンズ26からの出射光が直接外部に出射されることがなくなり、更に、反射防止部27aによって、出射光が反射防止部27aで反射してハウジング11の外部に漏出することを防止することができる。
以上説明した光コネクタプラグ1a,31a,41aのハウジング11は、図14に示すように、一面に例えば略矩形の開口部15が形成され、この開口部15の周囲に、光コネクタジャック1bの開口部15に嵌合される嵌合凸部16が形成されている。また、ハウジング11内には、光結合部17の両側に突き当て部18,18が形成され、この突き当て部18,18の突き当て面18a,18aにガイド孔19,19が形成され、ガイド孔19,19にガイドピン20が挿入可能となっている。一方、図15に示すように、光コネクタジャック1b,31b,41bのハウジング11は、開口部15が光コネクタプラグ1aの嵌合凸部16が嵌合される嵌合孔となっており、嵌合凸部16が係合される係合段部28が形成されている。
以上のような光コネクタプラグ1a,31a,41aと光コネクタジャック1b,31b,41bは、図16に示すように結合されると、光コネクタプラグ1aのハウジング11に形成された嵌合凸部16が光コネクタジャック1bの係合段部28に係合して開口部15に嵌合される。この際、光コネクタプラグ1a,31a,41aの突き当て部18,18の突き当て面18a,18a及び/又は光コネクタジャック1b,31b,41bの突き当て部18,18の突き当て面18a,18aや嵌合凸部16の内面に塵埃等の異物3が付着していると、図16に示すように、光コネクタプラグ1a,31a,41aの突き当て面18a,18aと光コネクタジャック1b,31b,41bの突き当て面18a,18aとが密着せず、間に間隙4が発生してしまうことがある。光コネクタプラグ1a,31a,41aの突き当て面18a,18aと光コネクタジャック1b,31b,41bの突き当て面18a,18aとの間に間隙4が発生すると、光コネクタプラグ1a,31a,41aと光コネクタジャック1b,31b,41bとで光軸ずれが発生してしまい、損失が発生してしまうおそれがある。
そこで、図17に示すように、光コネクタプラグ1a,31a,41aの突き当て部18,18の突き当て面18a,18aには、ハウジング11の嵌合凸部16の内側に、凹部でなる異物収容部5を設けるようにする。また、図18に示すように、光コネクタジャック1b,31b,41bの突き当て部18,18の突き当て面18a,18aにも係合段部28の内側に、凹部でなる異物収容部5を設けるようにする。
上述のように、光コネクタプラグ1a,31a,41aと光コネクタジャック1b,31b,41bとは逆向きの構成となっていることから、図19に示すように、光コネクタプラグ1a,31a,41aと光コネクタジャック1b,31b,41bとは、互いに結合されると、突き当て面18a,18aに付着した塵埃等の異物は、異物収容部5に押し込まれることになる。これにより、光コネクタプラグ1a,31a,41aの突き当て面18a,18aと光コネクタジャック1b,31b,41b突き当て面18a,18aとは、互いに押圧され密着し、光軸ずれの発生を防止することができる。
ところで、以上のような光コネクタプラグや光コネクタジャックを備えた光ケーブルは、例えば、テレビジョン受像機と映像信号記録装置との間の映像信号の伝送等に用いられる。図20には、上記光コネクタプラグ1aが据え置き型の電子機器51に接続される状態を示す。電子機器51には、光コネクタプラグ1aとの接続部として、上記光コネクタジャック1bが配設されている。この電子機器51の光コネクタジャック1bは、コリメータレンズ26が下向きとなるように設けられている。そして、光コネクタジャック1bの光ファイバ12の端部12aは、光電変換部52に接続され、伝送された光信号を電気信号に変換するようになっている。また、この電子機器51が伝送側となるとき、全反射部24で反射した反射光の反射方向を下向きにしている。
電子機器51に設けられた光コネクタジャック1bは、コリメータレンズ26が下向きに設けられていることから、長期間に亘ってコリメータレンズ26が外部に露出していたときであってもコリメータレンズ26に塵埃等の異物が付着することを防止することができる。
なお、本発明においては、光ファイバ12に代わって光導波路等他の光伝送媒体を用いても良い。また、以上の例では、全反射部で光路を略90度変更する例を説明したが本発明では、全反射部で反射された光の光路が光路遮蔽部をはみ出ない程度であれば、全反射部での反射角は特に限定されるものではない。また、以上例では、ハウジングの一部を光路遮蔽部としたが、光路遮蔽部を設ける位置は、これに限定されず、ファイバ支持部やハウジング以外の部材、例えば図20の電子機器51の筐体に一体的又は別に設けるようにしても良い。
1a 光コネクタプラグ、1b 光コネクタジャック、11 ハウジング、12 光ファイバ、13 ファイバ支持部、14 ファイバ押さえ部、15 開口部、16 嵌合凸部、17 光結合部、18 突き当て部、18a 突き当て面、22 光学素子部、23 突き当て面、24 全反射部、26 コリメータレンズ、27 光路遮蔽部、27a 反射防止部、28 係合段部
Claims (9)
- 光伝送媒体と、
上記光伝送媒体を支持する媒体支持部と、
上記媒体支持部に支持されている光伝送媒体の端部からの出射光の光路を変更する全反射部と、
上記全反射部で反射され光路が変更された反射光を遮蔽する光路遮蔽部とを備えることを特徴とする光コネクタ。 - 上記媒体支持部は、光透過性を有し、
上記光伝送媒体の端部は、上記媒体支持部に突き当てられていることを特徴とする請求項1記載の光コネクタ。 - 更に、上記光伝送媒体からの出射光路又は入射光路上にコリメータレンズが配設されることを特徴とする請求項1記載の光コネクタ。
- 上記光路遮蔽部には、更に、反射防止処理が施されていることを特徴とする請求項1記載の光コネクタ。
- 上記媒体支持部と上記全反射部と上記コリメータレンズとは一体に形成され、
上記光伝送媒体の端部の上記媒体支持部への突き当て面と上記コリメータレンズが設けられた面とのなす角が略90度であり、上記コリメータレンズが設けられた面と上記全反射部とのなす角が略45度であることを特徴とする請求項3記載の光コネクタ。 - 上記光伝送媒体の端部は、上記媒体支持部への突き当て面に対して座屈力によって突き当てられていることを特徴とする請求項2記載の光コネクタ。
- 上記光伝送媒体は、中心軸が、上記媒体支持部への突き当て面に係る位置と上記媒体支持部によって支持されている部分とでずれるように配置されていることを特徴とする請求項6記載の光コネクタ。
- 他の光コネクタが突き当てられる突き当て面には、異物収容部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の光コネクタ。
- 機器本体に光コネクタの接続部が設けられた据え置き型の電子機器であって、
上記接続部は、上記機器本体内の光電変換部に接続される光伝送媒体と、上記光伝送媒体を支持する媒体支持部と、上記媒体支持部に支持されている光伝送媒体の端部からの出射光の光路を変更する全反射部と、上記全反射部で反射され光路が変更された反射光を遮蔽する光路遮蔽部とを有し、
上記全反射部で反射された反射光の反射方向が上記機器本体の下側を向いていることを特徴とする電子機器。
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