JP6827767B2 - 分離回収装置及びガスハイドレートの回収システム - Google Patents

分離回収装置及びガスハイドレートの回収システム Download PDF

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Description

この発明は、分離回収装置及びガスハイドレートの回収システムに関する。
メタンハイドレートなどのガスハイドレートを回収する回収システムにおいては、一般に、海底などの水底で採掘されたガスハイドレートを、ライザー管等を通じて水上に汲み上げることが行われている。
メタンハイドレートは、低温高圧状態でメタン分子が水分子に囲まれた、氷状の固体である。このようにメタンハイドレートの重量の大半が水分であるため、海底でメタンハイドレートからメタンを分離して、メタンガスとして回収して揚収効率を向上することが望まれている。
ガスハイドレートからのガス分離には、加熱又は減圧が必要となる。しかし、深海底では、雰囲気圧が非常に高くガスハイドレートの減圧には技術的な課題も多い。そのため、加熱又は化学的な安定状態を変化させるインヒビターを用いた方法が現実的であると考えられている。
特許文献1には、メタンハイドレートを加熱するための熱エネルギーとしてレーザー光線を海上から海底へ供給するシステムが開示されている。この特許文献1では、海底でメタンハイドレートにレーザー光線を照射加熱してメタンハイドレートからメタンガスを分離させ、浮上するメタンガスを収集するようにしている。
特許文献2には、海底では無く水上でメタンハイドレートからメタンガスを分離させる設備が記載されている。この特許文献2の設備では、外部からのエネルギー供給を無くすために原動機の排熱を利用してメタンハイドレートを加熱している。
特許第3506696号公報 特許第4968998号公報
上述した特許文献1に記載のシステムは、ガスハイドレートを加熱するためにレーザー光線を用いているが、レーザー光源の駆動エネルギーが大きくなってしまい、効率向上が困難であるという課題がある。
一方、特許文献2に記載のシステムは、排熱を利用して効率向上を図っているが、排熱利用だけではガス分離に十分な熱エネルギーを得られず、他の熱エネルギーを注入する必要が有る。
また、特許文献2で利用する排熱は、深海底などの水底に導く途中で冷却されてしまう。そのため、特許文献2に記載のシステムを、海底で行うガス分離に適用することは困難となっている。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、更なる効率向上が可能な分離回収装置及びガスハイドレートの回収システムを提供するものである。
上記の課題を解決するために以下の構成を採用する。
この発明の第一態様によれば、分離回収装置は、内部に分離空間を形成する収容部と、往復駆動されることで前記分離空間の容積を往復変化させる往復移動部と、前記往復移動部を往復駆動させる駆動部と、を備え、前記収容部は、前記往復移動部が第一位置にある際に、開状態となって前記分離空間内にガスハイドレートを含む堆積物を導入する導入ポートと、前記往復移動部が前記第一位置にある状態よりも前記分離空間の容積が大きくなって減圧状態となる第二位置にある際に開状態となって、前記ガスハイドレートから分離したガスを回収する回収ポートと、前記往復移動部が前記第二位置から前記第一位置に移動する際に、前記分離空間で前記ガスハイドレートが分離された後の堆積物を排出する排出ポートと、を備える。
このように構成することで、分離空間内に導入ポートを介してガスハイドレートを含む堆積物が導入される。そして、この状態で往復移動部を第一位置から第二位置に移動させることで分離空間が減圧される。この減圧により、ガスハイドレートからガスを分離させることができる。さらに、第二位置に往復移動部が移動して回収ポートが開状態となりガスハイドレートから分離されたガスを、回収ポートを介して回収できる。また、ガスを回収ポートから回収した後、往復移動部を第二位置から第一位置へさせることで分離空間に残存しているガスが分離された堆積物を排出ポートから排出することができる。
したがって、ガスハイドレートから主に加熱によってガスを分離させる場合と比較して、減圧により効率よくガスを分離させることができる。また、往復移動部による往復動によって減圧を行うため、深海底などであっても容易且つ確実に分離空間を減圧することができる。
この発明の第二態様によれば、第一態様に係る分離回収装置において、前記分離空間に導入されたガスハイドレートを加熱可能な加熱部を備えていてもよい。
このように構成することで、ガスハイドレートの減圧と加熱とを両方行うことができる。その結果、ガスハイドレートからガスを効率よく分離させることができる。
この発明の第三態様によれば、第二態様に係る加熱部は、前記分離空間に、燃焼可能な気体を供給する燃焼気体供給部と、前記燃焼気体供給部によって供給された前記気体に着火する着火部と、を備えていてもよい。
このようにすることで、分離空間に供給された燃焼可能な気体に着火可能となる。そのため、気体を燃焼させて、この気体の燃焼によりガスハイドレートを加熱することができる。
この発明の第四態様によれば、第三態様に係る燃焼可能な気体は、ガスハイドレートから分離させたガスの一部を含むようにしても良い。
このようにすることで、ガスハイドレートから分離したガスを燃料として、ガスハイドレートを加熱することができる。そのため、例えば、水上等の外部から加熱用の燃料を供給する場合と比較して、外部からの燃料供給を抑制して省エネルギー化を図ることができる。
この発明の第五態様によれば、第一から第四態様の何れか一つの態様に係る駆動部は、前記ガスハイドレートから分離したガスの一部を燃料として駆動する内燃機関であってもよい。
このようにすることで、ガスハイドレートから分離したガスを燃料として、往復移動部を移動させることができる。そのため、例えば、水上等の外部から加熱用の燃料を供給する場合と比較して、外部からの燃料供給を抑制して省エネルギー化を図ることができる。
この発明の第六態様によれば、第一から第五態様の何れか一つの態様に係る分離回収装置において、前記駆動部で生じる排熱と、前記分離空間へ導入前の前記ガスハイドレートとの間で熱交換させる熱交換部を備えていてもよい。
この熱交換部により、駆動部の排熱を回収してガスハイドレートを加熱することができる。
この発明の第七態様によれば、第一から第六態様の何れか一つの態様に係る分離回収装置において、前記収容部から前記導入ポートへの逆流を防ぐバルブ、及び前記排出ポートから前記収容部への逆流を防ぐバルブを更に備えていてもよい。
この発明の第八態様によれば、ガスハイドレート回収システムは、第一から第七態様の何れか一つの態様に係る分離回収装置と、前記ガスハイドレートを採掘する採掘装置と、前記採掘装置により採掘した前記ガスハイドレートを前記分離回収装置へ移送する移送管と、前記分離回収装置で回収されたガスを揚収する揚収管と、を備える。
このように構成することで、採掘したガスハイドレートからガスを分離して、この分離したガスを、揚収管を介して水上等に移動させて回収することができる。
したがって、堆積物を水上まで上げる必要が無いため、ガス回収の効率を向上することができる。
上記分離回収装置及びガスハイドレート回収システムによれば、更なる効率向上が可能となる。
この実施形態のガスハイドレート回収システムの概略構成を示す構成図である。 この発明の第一実施形態における分離回収装置の概略構成図である。 この発明の第一実施形態における分離回収装置の導入工程を示す図である。 この発明の第一実施形態における分離回収装置の減圧工程を示す図である。 この発明の第一実施形態における分離回収装置の回収工程を示す図である。 この発明の第一実施形態における分離回収装置の排出工程を示す図である。 この発明の第一実施形態の変形例における図2に相当する概略構成図である。 この発明の参考例におけるガスハイドレート回収システムの概略構成を示す構成図である。 この発明の参考例における分離回収装置の概略構成図である。 この発明の参考例におけるインデューサの翼を径方向外側から見た展開図である。 この発明の参考例の変形例における分離回収装置の概略構成図である。 この発明の参考例の他の態様における分離回収装置の概略構成図である。
次に、この発明の第一実施形態における分離回収装置及びガスハイドレート回収システムを図面に基づき説明する。
(第一実施形態)
図1は、この実施形態のガスハイドレート回収システムの概略構成を示す構成図である。
この第一実施形態においては、ガスハイドレートとしてメタンハイドレートからガスを回収するガスハイドレート回収システムを一例に説明する。また、この第一実施形態においては、深海底(例えば、水深1000m程度)に存在するメタンハイドレートを土砂とともに掘削して採取する場合について説明する。なお、採取されるメタンハイドレートは、砂層形、表層型の何れであっても良い。
図1に示すように、この第一実施形態のガスハイドレート回収システム1は、採掘機(採掘装置)2と、移送管3と、分離回収装置4と、ライザー管(揚収管)5と、揚収母船6と、を主に備えている。
採掘機2は、海底に堆積するメタンハイドレートを含む堆積物を破砕して吸入する。また採掘機2は、吸入した堆積物を粉砕して、この粉砕した堆積物を、移送管3を介して分離回収装置4へ供給する。
移送管3は、採掘機2によって採掘され粉砕されたガスハイドレートを含む堆積物を、分離回収装置4へ移送するための配管である。この移送管3は、粉砕された堆積物を円滑に移送可能な内径を有し、海底で用いるのに十分な耐圧性能を有している。ここで、移送管3の入口には、堆積物を圧送するためのポンプ等を設けてもよいが、分離回収装置4の自給作用が十分に得られる場合には移送管3のポンプは省略できる。
分離回収装置4は、移送管3を介して移送されてきた堆積物に含まれるメタンハイドレートからメタンガスを分離させる。さらに、分離回収装置4は、メタンガスが分離された堆積物T2を外部に排出する。また、分離回収装置4は、分離されたメタンガスをライザー管5へ送り出す。
図2は、この発明の第一実施形態における分離回収装置の概略構成図である。
図2に示すように、この第一実施形態における分離回収装置4は、分離装置本体部7と、駆動部8と、加熱部9と、を備えている。なお、図2においては、図示都合上、分離装置本体部7の上下を反転して示している。
この第一実施形態における分離回収装置4は、複数の分離装置本体部7、より具体的には3つの分離装置本体部7を備えている。
分離装置本体部7は、収容部10と、往復移動部11と、を主に備えている。
収容部10は、その内部に分離空間Bを形成する。ここで、分離空間Bとは、メタンハイドレートからメタンガスを分離させるための空間を意味している。
より具体的には、収容部10は、例えば、有底円筒状に形成され、その内周面10aと往復移動部11の端面11aとによって分離空間Bを形成する。
収容部10は、導入ポートP1と、回収ポートP2と、排出ポートP3と、を有している。
導入ポートP1は、往復移動部11が第一位置(後述する)にある際に、バルブ(後述する)が開状態となるポートである。導入ポートP1には、移送管3が連通されており、導入ポートP1のバルブが開状態となることで、分離空間B内にメタンハイドレートを含む堆積物が導入可能となる。ここで、この堆積物には、海水も含まれている。
回収ポートP2は、メタンハイドレートから分離されたメタンガスを収容部10の外部に排出するためのポートである。この回収ポートP2は、往復移動部11が第一位置にある状態よりも分離空間Bの容積が大きくなって減圧状態となる第二位置にある際に、開状態となる。回収ポートP2には、ライザー管5が接続されており、回収ポートP2が開状態となることで、分離空間B内のメタンガスMがライザー管5に流入するようになっている。
排出ポートP3は、収容部10内でメタンガスMが分離された後の堆積物T2(海水を含む)を外部に排出するためのポートである。この排出ポートP3は、排出管12と連通しており、往復移動部11が第二位置から第一位置に移動する際に、バルブ(後述する)が開状態となり、堆積物T2を外部に排出する。この排出管12は、堆積物T2を、例えば、採掘機2から離れた海底の上などに放出する。
往復移動部11は、収容部10に収容されている。この往復移動部11は、収容部10の内部で往復動が可能となっている。この第一実施形態における往復移動部11は、いわゆるピストンであって、ピストンロッド11bを介して駆動される。この往復移動部11が往復駆動されることで、分離空間Bの容積を往復変化させることができる。
駆動部8は、上述した往復移動部11を往復駆動させる。より具体的には、駆動部8は、ピストンロッド11bが連係されたクランクシャフト13を回動するための回転エネルギーを発生させる。この第一実施形態における駆動部8は、水中電動機である。なお、駆動部8は、電動機に限られず、内燃機関を用いても良い。また、図2においては、図示都合上、駆動部8がクランクシャフト13に直接接続されているが、駆動部8の回転エネルギーは、通常、減速機等を介してクランクシャフト13に伝達される。
加熱部9は、分離空間Bに導入された堆積物を加熱する。加熱部9は、燃焼気体供給部14と、着火部15と、を備えている。
燃焼気体供給部14は、メタンハイドレートから分離したメタンガスMの一部を含む燃焼可能な気体を、分離空間Bに供給する。この第一実施形態における燃焼気体供給部14は、燃焼気体供給配管16と、メタンガス分岐配管17と、を備えている。
燃焼気体供給配管16は、例えば、助燃性のキャリアガスを分離空間Bに供給する。この第一実施形態における燃焼気体供給配管16は、助燃性のキャリアガスとして酸素を分離空間Bに供給する。さらに、この第一実施形態における燃焼気体供給配管16は、揚収母船6からキャリアガスを供給する場合を例示している。
メタンガス分岐配管17は、ライザー管5によって揚収される前のメタンガスの一部を燃焼気体供給配管16に流れるキャリアガスに合流させる。つまり、この第一実施形態における燃焼気体とは、キャリアガスである酸素とメタンガスMとを混合した気体である。
着火部15は、燃焼気体供給部14によって分離空間Bに供給された燃焼気体に着火する。着火部15としては、例えば、スパークプラグを用いることができる。なお、着火部15による燃焼気体への着火は、分離空間B内での着火に限られず、例えば、分離空間Bとは別の空間で生成した火炎を分離空間Bに導入して燃焼気体に着火させるようにしても良い。
ライザー管5は、上述した分離装置本体部7と、揚収母船6との間を接続する配管である。この実施形態におけるライザー管5は、複数の分離装置本体部7で分離したメタンガスを集合させた後、コンプレッサ18により圧送する。
揚収母船6は、ライザー管5により揚収されたメタンガスを一時的に貯留するタンクTを備える。さらに、揚収母船6は、上述した燃焼気体供給配管16に供給するキャリアガスを生成する設備(図示せず)等も有している。また、揚収母船6は、回収したメタンガスを液化する液化設備を備えていても良い。この揚収母船6に貯留されたメタンガスは、例えば、輸送船(図示せず)に移し替えて陸上の設備等に運搬される。
この第一実施形態のガスハイドレート回収システム1は、上述した構成を備えている。次に、上述した分離回収装置4の動作を、図面を参照しながら説明する。
図3は、この発明の第一実施形態における分離回収装置の導入工程を示す図である。図4は、この発明の第一実施形態における分離回収装置の減圧工程を示す図である。図5は、この発明の第一実施形態における分離回収装置の回収工程を示す図である。図6は、この発明の第一実施形態における分離回収装置の排出工程を示す図である。なお、図3から図6においては、図示都合上、上述した着火部15の図示を省略している。
まず、駆動部8により往復移動部11の往復動を開始する。そして、導入工程を行う。すなわち、分離回収装置4において、往復移動部11が図3に示す第一位置に配置されているときに、導入ポートP1のバルブV1を開放する。これにより、メタンハイドレートを含む堆積物T1が収容部10内の分離空間Bに導入される。ここで、上述した往復移動部11の第一位置は、往復移動部11の上死点としても良いが、分離空間Bの容積が小さくなる側の往復移動部11のストロークエンド付近であればどの位置であっても良い。なお、堆積物T1を分離空間Bに円滑に導入するために、排出ポートP3のバルブV3を僅かに開放するようにしても良い。
次いで、分離回収装置4において、往復移動部11が上死点を過ぎて下死点に向けて移動し始めたら、言い換えれば、往復移動部11が第一位置から第二位置に向けて移動し始めたら、分離工程を行う。すなわち、図4に示すように、バルブV1,V3を閉塞する。これにより、密閉された分離空間Bの容積が大きくなって、分離空間Bが減圧される。そして、この減圧によりメタンハイドレートの圧力が安定領域から外れて、メタンハイドレートからメタンガスMと水とがそれぞれ分離する。ここで、上記分離工程においては、メタンハイドレートの圧力が安定領域から外れた状態で、所定時間維持されるように、往復移動部11の移動は、時間を掛けてゆっくりと行われる。
この際、この第一実施形態においては、加熱部9によるメタンハイドレートの加熱を行っている。すなわち、導入ポートP1から堆積物T1と共に、燃焼気体を分離空間Bへ供給し、この燃焼気体に着火してメタンハイドレートを加熱する。この加熱によりメタンハイドレートの温度が安定領域から外れ易くなり、メタンハイドレートから、より一層メタンガスMと水とが分離し易くなる。
その後、分離回収装置4において、図5に示す回収工程を行う。すなわち、第二位置に往復移動部11が到達すると、回収ポートP2が開放する。分離空間Bの内部で分離したメタンガスMは、土砂や海水を含む堆積物T2や分離した水よりも比重が小さく、また、分離により体積も増大しているため、この開放した回収ポートP2から自然に排出され、ライザー管5に供給される。
そして、回収工程が完了すると、再び往復移動部11が上死点(又は、第一位置)に向けて移動を開始し、まず、回収ポートP2が閉塞される。その後、排出工程を行う。すなわち、図6に示すように、排出ポートP3のバルブV3を開放して、往復移動部11により堆積物T2を圧縮して、排出ポートP3から堆積物T2を排出管12へ押し出す。この排出管12へ押し出された堆積物T2は、上記各工程を繰り返し行うことで、徐々に排出管12の端部開口へ向かって移動して、この端部開口から海底等へと放出される。
したがって、上述した第一実施形態によれば、分離空間B内に導入ポートP1を介してメタンハイドレートを含む堆積物T1を導入することができる。そして、この状態で往復移動部11を第一位置から第二位置に移動させることで分離空間Bを減圧できる。さらに、この減圧により、メタンハイドレートからメタンガスMを分離させることができる。
また、第二位置に往復移動部11が移動して回収ポートP2が開状態となりメタンハイドレートから分離されたメタンガスMを、回収ポートP2を介して回収できる。さらに、ガスを回収ポートP2から回収した後、往復移動部11を第二位置から第一位置へさせることで分離空間Bに残存している堆積物T2を排出ポートP3から排出することができる。
その結果、メタンハイドレートから主に加熱によってメタンガスMを分離させる場合と比較して、減圧により効率よくメタンガスMを分離させることができる。また、往復移動部11による往復動によって減圧を行うため、深海底などであっても容易且つ確実に分離空間Bを減圧することができる。
また、加熱部9を備えていることで、メタンハイドレートの減圧と加熱とを両方行うことができる。その結果、メタンハイドレートからメタンガスMを効率よく分離させることができる。
さらに、分離空間Bに供給された燃焼気体に着火して、メタンハイドレートを効率よく加熱することができる。また、メタンハイドレートから分離させたメタンガスMの一部を燃料として加熱することができる。そのため、揚収母船6等の外部から加熱用の燃料を供給する場合と比較して、外部からの燃料供給を抑制できるため、省エネルギー化を図ることができる。
また、採掘したメタンハイドレートからメタンガスMを分離して、この分離したメタンガスMを、ライザー管5を介して海上の揚収母船6に移動させて回収することができる。これにより、堆積物T1を揚収母船6上にまで上げる必要が無く、ガス回収の効率を向上することができる。
(第一実施形態の変形例)
次に、この発明の第一実施形態の変形例を図面に基づき説明する。なお、この第一実施形態の変形例は、上述した第一実施形態と、駆動部8が内燃機関である点と、予熱用の熱交換器を備える点とでのみ相違する。そのため、上述した第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
図7は、この発明の第一実施形態の変形例における図2に相当する概略構成図である。
図7に示すように、この発明の第一実施形態の変形例におけるガスハイドレート回収システム1Bの分離回収装置4Bは、分離装置本体部7と、駆動部8Bと、加熱部9と、予熱部(熱交換部)20と、を備えている。
駆動部8Bは、上述した第一実施形態の駆動部8と同様に、往復移動部11を駆動するための回転エネルギーを発生する。この変形例における駆動部8Bは、内燃機関であって、上述したクランクシャフト13に対して、クラッチや減速機等の伝達機構Dを介して回転エネルギーを伝達可能とされている。内燃機関としては、例えば、レシプロエンジンを用いることができる。さらに、この駆動部8Bは、メタンガスを燃料として駆動可能なガスエンジンである。
駆動部8Bは、分離装置本体部7で分離されたメタンガスの一部が分岐配管19を介して燃料として供給される。駆動部8Bの排気ポート(図示せず)には、予熱部20へ排気ガスを供給する排気配管21が接続されている。
予熱部20は、移送管3によって移送されるメタンハイドレートを含む堆積物を予熱する。より具体的には、堆積物に含まれるメタンハイドレートの温度が安定領域から外れない程度に加熱する。つまり、この加熱によってメタンハイドレートからメタンガスは分離しないようになっている。この実施形態における予熱部20は、熱源として、駆動部8Bの排気ガスを利用している。この予熱部20は、メタンハイドレートを含む堆積物と排気ガスとを熱交換させている。
したがって、上述した第一実施形態の変形例によれば、駆動部8Bの排熱を回収してメタンハイドレートを加熱することができる。そのため、分離装置本体部7において、メタンハイドレートからメタンガスMを分離させる際に、上述した第一実施形態よりも更に効率よく分離させることができる。
さらに、分離装置本体部7で分離させたメタンガスMを燃料として駆動部8Bを駆動できるため、海上の揚収母船6等から燃料や電力を送給する場合と比較して、燃料や電力の送給に掛かる設備やエネルギーを削減できる。
なお、第一実施形態の変形例においては、予熱部20が駆動部8Bの排熱を利用する場合を一例にして説明したが、他の熱源から熱媒体を供給するようにしても良い。例えば、電動機の冷却水を予熱部20に供給しても良い。さらに、駆動部8Bの燃料は、分離装置本体部7で分離されたメタンガスMに限られない。また、駆動部8Bは、ガスエンジンに限られない。
参考例
次に、この発明の参考例における分離回収装置及びガスハイドレート回収システムを図面に基づき説明する。
図8は、この発明の参考例におけるガスハイドレート回収システムの概略構成を示す構成図である。
この参考例においては、ガスハイドレートとしてメタンハイドレートからガスを回収するガスハイドレート回収システムを一例に説明する。また、この参考例においては、深海底(例えば、水深1000m程度)に存在するメタンハイドレートを土砂とともに掘削して採取する場合について説明する。なお、採取されるメタンハイドレートは、砂層形、表層型の何れであっても良い。
図8に示すように、この参考例のガスハイドレート回収システム100は、採掘機102と、移送管103と、分離回収装置104と、ライザー管(揚収管)105と、揚収母船106と、を主に備えている。
採掘機102は、海底に堆積するメタンハイドレートを含む堆積物を破砕して吸入する。また採掘機102は、吸入した堆積物を粉砕して、この粉砕した堆積物を、移送管3を介して分離回収装置104へ供給する。
移送管103は、採掘機102によって採掘され粉砕されたガスハイドレートを含む堆積物と海水とを含む流体F1を分離回収装置104へ移送するための配管である。この移送管103は、堆積物を含む流体F1を円滑に移送可能な内径を有し、海底で用いるのに十分な耐圧性能を有している。ここで、移送管103の入口には、堆積物を圧送するためのポンプ等を設けてもよいが、分離回収装置104の自給作用が十分に得られる場合には移送管3のポンプは省略できる。
分離回収装置104は、移送管103を介して移送されてきた堆積物に含まれるメタンハイドレートからメタンガスを分離させる。さらに、分離回収装置104は、メタンガスが分離された堆積物である土砂と海水を含む堆積物T2をそれぞれ外部に排出する。また、分離回収装置104は、分離されたメタンガスを、ライザー管105を介して圧送する。
図9は、この発明の参考例における分離回収装置の概略構成図である。
図9に示すように、この第一実施形態における分離回収装置104は、分離装置本体部107と、駆動部108と、を備えている。
分離装置本体部107は、分離管109と、インデューサ110と、排出管111と、圧送部112と、回収管113と、を備えている。
分離管109は、メタンハイドレートを含む堆積物及び海水を含む流体F1が、上述した移送管103を介して導入される。この分離管109は、インデューサ110と圧送部112とを収容している。分離管109の軸線O方向で、移送管103に近い側から、インデューサ110、圧送部112の順でそれぞれ並んで配置されている。これにより、分離管109に導入された流体F1は、最初にインデューサ110に吸い込まれる。また、分離管109は、インデューサ110と圧送部112との間に、スリット部Sを有している。このスリット部Sは、複数の細いスリットを備えており、圧送部112に向かってメタンガスMは通過可能としつつ、土砂が圧送部112へ流入することを防止している。なお、スリット部Sを一例に説明したが、土砂の流入を防止する構造を有していればよく、例えば、網状の部材など、スリット部S以外の構造を採用しても良い。
インデューサ110は、分離管109の軸線O回りに回転することで、流体F1の流れに剥離を発生させてメタンハイドレードからメタンガスMを分離させる。このインデューサ110は、駆動部108によって高速回転される。インデューサ110は、そのボス121の外周面から径方向外側に向かって突出する翼114を備えている。
図10は、この発明の参考例におけるインデューサの翼を径方向外側から見た展開図である。なお、この図10においては、説明の都合上、翼形状を単純化して示している。
図10に示すように、翼114は、複数設けられ、インデューサ110の軸線O方向にそれぞれ間隔を空けて配置されるとともに、インデューサ110の周方向に互いに等距離ずらして配置されている。周方向Aにインデューサ110を回転させると、軸線O方向の上流側から流れてきた流体F1が、翼114に向かって進入する。
インデューサ110の翼114には、大きな迎え角θが設定されている。そのため、翼114において、流体F1の前縁剥離が誘起されて、翼114の前縁114a付近の流体F1が剥離する。言い換えれば、翼114は、その前縁付近で流体F1の剥離を生じさせて、メタンガスMを分離させるのに十分な減圧が得られるような角度で形成されている。なお、メタンガスMを分離させるのに十分な減圧が得られる迎え角θは、例えば、予め設定されたインデューサ11の回転数や翼の形状などの種々のパラメータに基づき、シミュレーション等により求めることができる。
図9に示すように、排出管111は、インデューサ110の径方向外側で分離管109に接続されている。この排出管111は、インデューサ110が回転することによる遠心分離によって、径方向外側へ移動した流体F1を、例えば、海底などの外部に排出する。ここで、インデューサ110による遠心分離は、流体F1に含まれる土砂や海水を分離管109の内壁に近い径方向外側へ移動させる。その一方で、分離管109の内壁に近い径方向外側には土砂や海水が移動するため、上述した剥離によってメタンハイドレートから分離されたメタンガスMは、分離管109の径方向内側に移動して、圧送部112へと導入される。
圧送部112は、分離管109内におけるインデューサ110の下流側に設けられている。この参考例における圧送部112は、インデューサ110と回転軸122を共用しており、駆動部108によって回転駆動される。この参考例で例示する圧送部112は、複数段のインペラI1〜I3を備える圧縮機であって、軸線O回りに回転することで、メタンハイドレードから分離したメタンガスMを圧縮する。メタンガスMには、微量の海水が含まれる場合が想定され、圧送部112としては、ウェットガスコンプレッサ、もしくは混相流ポンプを用いることができる。
回収管113は、圧送部112の下流側で分離管109に接続されて、圧縮されたメタンガスMを回収する。言い換えれば、回収管113は、圧縮されたメタンガスMを、ライザー管105へ向けて送り出す。圧縮されたメタンガスMは、ライザー管105を介して揚収母船106に送り込まれる。
駆動部108は、インデューサ110と、圧送部112とを、回転軸122を介してそれぞれ軸線O回りに回転させる。この参考例では、駆動部108として水中電動機を用いる場合を例示していが、内燃機関等を用いても良い。
したがって、上述した参考例の分離回収装置及びガスハイドレート回収システムによれば、インデューサ110によって流体F1の流れに剥離を発生させることで、流体F1に含まれるメタンハイドレートが減圧される。そのため、メタンハイドレートからメタンガスMを分離させることができる。
さらに、インデューサ110による遠心分離によって相対的に比重の大きい堆積物である土砂や海水がインデューサ110の径方向外側に移動する一方で、相対的に比重の小さいメタンガスMがインデューサ110の径方向内側に移動する。そして、遠心分離された堆積物T2である土砂や海水は、インデューサ110の径方向外側の排出管111から外部に排出される。
また、メタンハイドレートから分離されたメタンガスMは、圧送部112に送り込まれる。そして、圧送部112によって圧送されて、回収管113を介して、例えば、海上の揚収母船106に送られる。
その結果、メタンハイドレートから主に加熱によってメタンガスMを分離させる場合と比較して、減圧により効率よくメタンガスMを分離させることができる。また、インデューサ110の回転による流体F1の剥離を利用してメタンハイドレートの減圧を行うため、深海底などであっても容易且つ確実にメタンハイドレートを減圧することができる。
また、第一実施形態のように酸素を供給する必要が無く電力だけでよいため、構成が複雑化することを抑制できる。
参考例の変形例)
次に、この発明の参考例の変形例を図面に基づき説明する。なお、この参考例の変形例は、上述した参考例と、加熱部を備える点でのみ相違する。そのため、図8を援用するとともに、上述した参考例と同一部分に同一符号を付して説明する。また、参考例と同一部分の重複説明については省略する。
図11は、この発明の参考例の変形例における分離回収装置の概略構成図である。
図8に示すように、この参考例の変形例におけるガスハイドレート回収システム100Bの分離回収装置104Bは、移送管103を介して移送されてきた堆積物に含まれるメタンハイドレートからメタンガスMを分離させる。さらに、分離回収装置104Bは、メタンガスMが分離された堆積物である土砂と海水をそれぞれ外部に排出する。また、分離回収装置104Bは、分離されたメタンガスMを、ライザー管105を介して圧送する。
そして、図11に示すように、分離回収装置104Bは、分離装置本体部107Bと、駆動部108Bと、加熱部120と、を備えている。
分離装置本体部107Bは、分離管109と、インデューサ110Bと、排出管111と、圧送部112と、回収管113と、を備えている。なお、図11においては、図示都合上、圧送部112と回収管113とを省略している。
インデューサ110Bは、軸線O回りに回転することで、流体F1の流れに剥離を発生させてメタンハイドレードからメタンガスMを分離させる。このインデューサ110Bは、駆動部108Bによって高速回転される。インデューサ110は、そのボス121の外周面から径方向外側に向かって突出する翼114を備えている。翼114は、複数設けられ、インデューサ110Bの軸線O方向にそれぞれ間隔を空けて配置されるとともに、インデューサ110の周方向に互いに等距離ずらして配置されている。
ボス121は、回転軸122を介して駆動部108Bに接続されている。
回転軸122は、軸線O回りに回転することで、駆動部108Bから出力される回転エネルギーを、ボス121に伝達する。
駆動部108Bは、インデューサ110Bと、圧送部112(図示せず)とをそれぞれ軸線O回りに回転させる。この参考例の変形例では、駆動部108Bとして水中電動機を用いている。
加熱部120は、分離管109に導入された流体F1を加熱可能となっている。この参考例における加熱部120は、第一加熱回路123と、第二加熱回路124と、断熱材D1と、をそれぞれ備えている。なお、加熱部120は、第一加熱回路123と第二加熱回路124との何れか一方のみ備えるようにしても良い。
第一加熱回路123は、駆動部108Bのロータ108Baの熱を、回転軸122を介してボス121に伝達する。この伝達された熱によりボス121が温度上昇し、このボス121の温度上昇により、インデューサ110Bに接触した流体F1が加熱される。この参考例では、第一加熱回路123が熱媒体を駆動部108Bとボス121との間を循環させている。具体的には、第一加熱回路123は、回転軸122の外周面に近い側を通る複数の第一流路125と、回転軸122の径方向中心に近い側を通る第二流路126と、によって熱媒体を循環させている。
複数の第一流路125には、第二流路126が駆動部108Bのロータ108Baの内部で分岐するようにして接続されている。
第二流路126には、複数の第一流路125がインデューサ110Bのボス121の内部で合流するようにして接続されている。
上記第一加熱回路123によれば、まず、ロータ108Ba内においてロータ108Baの発熱により加熱された第二流路126の熱媒体が膨張して、それぞれ第一流路125に流入する。その後、第一流路125を介して熱媒体がボス121の内部に到達する。すると、熱媒体と流体F1との間で熱交換されて、熱媒体が冷却される。これにより熱媒体が熱収縮して第一流路125から第二流路126へと流入する。そして、第二流路126を介して熱媒体がロータ108Ba内に到達し、上述した熱媒体の加熱と冷却が繰り返される。
第二加熱回路124は、駆動部108Bのステータ108Bbの熱を、流体F1に伝達する。第二加熱回路124は、循環配管127と、第一熱交換器128と、第二熱交換器129と、ポンプ130とを備えている。
循環配管127は、内部に熱媒体が流れる流路を形成する。また、循環配管127は、熱媒体を、駆動部108Bとインデューサ110B近傍の分離管109との間で循環させる循環流路を形成している。この分離管109の途中にはポンプ130が設けてあり、このポンプ130の出力により熱媒体を循環させている場合を例示している。
第一熱交換器128は、ステータ108Bbと熱媒体とを熱交換させる。つまり、ステータ108Bbにより熱媒体が加熱される。この加熱された熱媒体は、循環配管127を介して第二熱交換器129へ送り込まれる。
第二熱交換器129は、軸線O方向でインデューサ110Bが配置される位置の分離管109の外壁と熱媒体とを熱交換させる。つまり、この第二熱交換器129によって、分離管109に熱媒体の熱が伝達される。この熱は、分離管109を介して流体F1に伝達され、インデューサ110B近傍の流体F1が加熱される。
ここで、上述した第一加熱回路123及び第二加熱回路124で用いる熱媒体は、駆動部108Bのロータ108Ba及びステータ108Bbをそれぞれ冷却する冷却液と呼ぶこともできる。なお、上記熱媒体は、液体に限られず、気体であっても良い。
断熱材D1は、第二加熱回路124から外部に熱エネルギーが逃げないように断熱している。断熱材D1は、主に駆動部108Bと、第二加熱回路124と、分離管109とを覆っている。
したがって、参考例の変形例によれば、駆動部108Bの排熱を有効利用してインデューサ110Bでメタンハイドレートの加熱することができる。これにより、インデューサ110Bによる流体F1の減圧に加えて、流体F1の加熱も並行して行うことができるため、メタンハイドレートからメタンガスを、より一層、効率よく分離させることができる。
この発明は上述した各実施形態の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。
例えば、第一実施形態においては、メタンハイドレートから分離させたメタンガスMを燃料としてメタンハイドレートを加熱する場合について説明した。しかし、揚収母船106等の外部からメタンハイドレートを加熱するための燃料を別途供給しても良い。
また、第一実施形態においては、メタンハイドレートを加熱部9により加熱する場合について説明したが、加熱部9によるメタンハイドレートの加熱は適宜行えばよく省略しても良い。
さらに、第一実施形態では、収容部10内で往復移動部11を往復動させる、いわゆるピストン方式の分離装置本体部7を用いる場合について説明した。しかし、分離装置本体部7は、ピストン方式に限られない。内部の容積を容易に増加できればよく、例えば、ダイヤフラムを用いたダイヤフラム方式の分離装置本体部7を用いるようにしても良い。
また、第一実施形態では、ライザー管5にコンプレッサ18を設ける場合について説明したが、分離したメタンガスMを揚収できればよく、コンプレッサ18を用いて揚収する構成に限られるものでは無い。例えば、コンプレッサ18を用いずに揚収するようにしても良い。
また、分離装置本体部7の設置数は、第一実施形態で説明した3つに限られない。分離装置本体部7を1つだけ設けたり、4つ以上設けたりしても良い。
さらに、参考例において、圧送部112がインペラによる遠心段を、三段備える場合を例示したが、遠心段の段数は三段に限られない。例えば、一段であったり、四段以上であったりしてもよい。
さらに、図12に示す参考例の他の態様のように、インデューサ110と圧送部112との間の回転軸122の途中に増速器131を設けるようにしても良い。この増速器131によりインデューサ110の回転数を圧送部112の回転数よりも高めることができる。なお、増速器131としては、例えば、遊星ギヤ状のインライン形を用いることができる。
また、参考例の変形例において、第一加熱回路123が熱媒体を、何ら動力を用いずに循環させる場合について説明した。しかし、第一加熱回路123に熱媒体を循環させるアクチュエータ等の動力源を設けても良い。また、参考例の変形例において、第二加熱回路124がポンプ130を用いて熱媒体を循環させる場合について説明した。しかし、この構成に限られず、例えば、ポンプ130を用いる以外の方法により第二加熱回路124の熱媒体を循環させるようにしても良い。
さらに、参考例の変形例において、駆動部108Bの排熱により流体F1を加熱する場合について説明した。しかし、流体F1を加熱するための熱源は、駆動部108Bに限られない。
また、上述した参考例の変形例においては、軸線O方向で、インデューサ110B、圧送部112、駆動部108Bの順に並んで配置される場合について説明した。しかし、インデューサ110B、圧送部112、駆動部108Bの配列は、この配列に限られない。例えば、インデューサ110B、駆動部108B、圧送部112の順で配置するようにしても良い。このように配列することで、インデューサ110Bと駆動部108Bとの距離を短くすることができる。その結果、熱媒体の温度低下を抑制して、駆動部108Bの排熱を効率よく流体F1へ伝達させることができる。
さらに、インデューサ110B、駆動部108B、圧送部112の順で配置するようにした場合、駆動部108Bと圧送部112との間に減速機を設けても良い。このようにすることで、圧送部112の回転数を駆動部108Bの回転数よりも低くできる。これにより、駆動部108Bを高速化できるため、例えば、高速モータを使用して駆動部108Bを小型化することができる。なお、減速機としては、例えば、遊星ギヤ状のインライン形を用いることができる。
1 ガスハイドレート回収システム
2 採掘機
3 移送管
4 分離回収装置
5 ライザー管
6 揚収母船
7 分離装置本体部
8 駆動部
9 加熱部
10 収容部
10a 内周面
11 往復移動部
11a 端面
11b ピストンロッド
12 排出管
13 クランクシャフト
14 燃焼気体供給部
15 着火部
16 燃焼気体供給配管
17 メタンガス分岐配管
18 コンプレッサ
19 分岐配管
20 予熱部
21 排気配管
100,100B ガスハイドレート回収システム
102 採掘機
103 移送管
104 分離回収装置
105 ライザー管
106 揚収母船
107 分離装置本体部
108,108B 駆動部
108Ba ロータ
108Bb ステータ
109 分離管
110,110B インデューサ
111 排出管
112 圧送部
113 回収管
114 翼
120 加熱部
121 ボス
122 回転軸
123 第一加熱回路
124 第二加熱回路
125 第一流路
126 第二流路
127 循環配管
128 第一熱交換器
129 第二熱交換器
130 ポンプ
131 増速器
D 伝達機構
D1,D2 断熱材
M メタンガス
P1 導入ポート
P2 回収ポート
P3 排出ポート
T1,T2 堆積物

Claims (8)

  1. 内部に分離空間を形成する収容部と、
    往復駆動されることで前記分離空間の容積を往復変化させる往復移動部と、
    前記往復移動部を往復駆動させる駆動部と、を備え、
    前記収容部は、
    前記往復移動部が第一位置にある際に、開状態となって前記分離空間内にガスハイドレートを含む堆積物を導入する導入ポートと、
    前記往復移動部が前記第一位置にある状態よりも前記分離空間の容積が大きくなって減圧状態となる第二位置にある際に開状態となって、前記ガスハイドレートから分離したガスを回収する回収ポートと、
    前記往復移動部が前記第二位置から前記第一位置に移動する際に、前記分離空間で前記ガスハイドレートが分離された後の堆積物を排出する排出ポートと、
    を備える分離回収装置。
  2. 前記分離空間に導入されたガスハイドレートを加熱可能な加熱部を備える請求項1に記載の分離回収装置。
  3. 前記加熱部は、
    前記分離空間に、燃焼可能な気体を供給する燃焼気体供給部と、
    前記燃焼気体供給部によって供給された前記気体に着火する着火部と、を備える請求項2に記載の分離回収装置。
  4. 前記燃焼可能な気体は、前記ガスハイドレートから分離したガスの一部を含む請求項3に記載の分離回収装置。
  5. 前記駆動部は、前記ガスハイドレートから分離したガスの一部を燃料として駆動する内燃機関である請求項1から4の何れか一項に記載の分離回収装置。
  6. 前記駆動部で生じる排熱と、前記分離空間へ導入前の前記ガスハイドレートとの間で熱交換させる熱交換部を備える請求項1から5の何れか一項に記載の分離回収装置。
  7. 前記収容部から前記導入ポートへの逆流を防ぐバルブ、及び前記排出ポートから前記収容部への逆流を防ぐバルブを更に備える請求項1から6の何れか一項に記載の分離回収装置。
  8. 請求項1から7の何れか一項に記載の分離回収装置と、
    前記ガスハイドレートを採掘する採掘装置と、
    前記採掘装置により採掘した前記ガスハイドレートを前記分離回収装置へ移送する移送管と、
    前記分離回収装置で回収されたガスを揚収する揚収管と、
    を備えるガスハイドレート回収システム。
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