JP6827344B2 - 二重環縫いミシン - Google Patents

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Description

本発明は、車両用内装部材を縫製するための二重環縫いミシンに関する。
本発明において、前後とは車両用内装部材が送られる方向(以下、送り方向)における前後方向をいい、左右とはミシンを正面から見たときの左右方向をいう。また上下とはミシンの上下方向をいう。
従来、自動車の車室内に搭載されるインストルメントパネルやドアトリムなどの内装部材(以下、内装部材)に、装飾としてのステッチを施すことがされている。このステッチは本縫い目が一般的で、ステッチを形成するためのミシンとして、ポストベッドタイプやシリンダーベッドタイプの本縫いミシンがよく用いられる。
本縫いミシンの下糸はボビンによって供給されるため、内装部材のように長尺の被縫製部材を縫製すると、ボビンに巻かれる下糸の量が少ないため、ボビン交換を頻繁に行わなくてはならず、よって生産性が著しく低下するという問題があった。
また、本縫い目は厳密には一直線状に形成されず、装飾としての高級感をやや欠くという問題もある。すなわち、本縫いミシンによる縫い目形成のプロセス上、一針一針のステッチは被縫製部材の送り方向に対して傾斜して連なるため、見栄えが悪くなるというものである。
そこで、近年は内装部材への装飾として、環縫いミシンによるステッチが注目されている。環縫いミシンでは下糸の供給にボビンが不要で、かつ一針一針のステッチが被縫製部材の送り方向と平行となりステッチ全体が一直線状に形成されるため、前述した本縫いミシンによる問題が解消されるものである。
また、近年では内装部材の形状やデザインの多様化が進み、従来のポストベッドタイプやシリンダーベッドタイプのミシンでは縫製が難しい箇所にステッチを施すようなデザインも提案されるようになっている。上記デザインの一例として、内装部材に折れ曲がった折り曲げ部があって折り曲げ部の稜線を挟んで内装部材の少なくとも一部が対向しており、この内装部材の対向する面の一方かつ稜線の近傍を稜線に沿ってステッチが施されるものが挙げられる。上記例のステッチをミシンによって施すには、上述した内装部材の対向する面の一方を上方に向け、ルーパやボビンが配置されるミシンのベッド部を内装部材の上下対向面の間に挿入し、かつベッド部の針落ちをステッチを施したい箇所の直下にまで到達させる必要がある。そうすると、従来公知の一般的なポストベッドタイプのミシンではそのベッド形状から必然にベッドを所望の箇所にセットできず、また従来のシリンダーベッドタイプのミシンでは、シリンダーベッド部分の高さ寸法が上述した内装部材の上下対向面の間隔(以下、上下幅)よりも大だと、やはりベッドを所望の箇所にセットできないことになる。
上記デザイン例のステッチを施すためのミシンとして、ポストベッドの先端側を水平方向に延伸させたものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1のミシンはポストベッドタイプの環縫いミシンで、ポスト部は先端が右側水平に延伸された形状となっており、この水平に延伸されたポスト部先端の右側上面に、図示しない針落ちを有する針板が固定されている。上記例の内装部材にステッチを施すには、前記折り曲げ部の稜線(頂点)を右側に向け、前記上下対向面の間にポスト部先端を挿入、セットした後、ミシンを駆動させると共に内装部材を公知の送り手段によって水平後ろ方向へ送り出して縫製を行う。
特許文献1に記載の実施例のミシンでは、ロータリールーパまたはオフセットルーパを備えるルーパ機構が採用されている。ロータリールーパの採用例では、ロータリールーパは回転軸の先端に取り付けられると共に針落ちの下方に配置され、回転軸はポスト部先端内に該ポスト部先端の延伸方向に沿って配置されている。
オフセットルーパの採用例では、柱状に上下に延びて形成されるポスト部の底部に下軸が配置され、ポスト部にはルーパアームが配置されている。ルーパアームは上下に延びて形成され、ルーパアームの基端は下軸に連結され、ルーパアームの先端にはオフセットルーパが取り付けられている。オフセットルーパは一部が右側に延びて形成されポスト部先端に配置されている。そして、ミシンの駆動時にオフセットルーパは下軸を回転中心としてルーパアームと共に前後揺動する。
特表2014−520602号(第1、4−5図)
特許文献1のミシンにおいて、ロータリールーパは水平軸周りに回動し、オフセットルーパは自身と上下方向に離れた位置にある回転軸周りに揺動するので、ミシン駆動時にそれらルーパに上下方向の変位が生じる。そのため、それらルーパが収容されるポスト部先端には上述の上下方向の変位を許容するだけの高さ寸法が必要となる。したがって、上記デザイン例の内装部材において折り曲げ部の上下幅が狭くなると、特許文献1のミシンであってもポスト部先端を所定の位置にセットできず、よって所望のステッチを施せない場合があった。
したがって、本発明の課題は、上記デザイン例の内装部材、すなわち折れ曲がった折り曲げ部があって折り曲げ部の稜線を挟んで少なくとも一部が対向する内装部材に対し、この内装部材の対向する面の一方かつ稜線の近傍を稜線に沿ってステッチを形成させることが可能であって、かつ内装部材の上下対向面間の間に挿入されるベッド部の高さ寸法を従来ミシンよりも小さくすることが可能な、二重環縫いミシンを提供することにある。
上記目的を達成する為に、請求項1に係る発明の二重環縫いミシンは、
ミシンの外殻を構成するアーム及びベッドと、
前記ベッドに回転可能に支持される主軸と、
前記アームに上下動可能に支持される針棒と、
前記針棒の下端に取り付けられ、前記主軸の回転に連動して上下動する針と、
基端が前記ベッドに固定され、基端から側方に延びる先端がアームの下方に位置する針板ブラケットと、
前記針板ブラケットの先端に固定され、前記針の上下動時に前記針が貫通する針落ち孔が設けられる針板と、
前記ベッドに配置されるとともに前記主軸に連結され、前記主軸の回転に連動して駆動するルーパ台駆動機構と、
一端が前記針板の下方に位置し、一端から側方に延びる他端に前記ルーパ台駆動機構が連結されるルーパ台と、
前記針との協働により縫い目を形成するルーパとを備え、
前記ルーパが、基部と剣先部とから構成され、
前記基部が、前記ルーパ台の一端に連結され、
前記基部から一方向に延びる前記剣先部が、水平かつ前後方向に沿って配置され、
前記ルーパ台及び前記ルーパが、前記主軸の回転に連動して、水平面を、左右方向に揺動しつつ、前後方向に進退移動することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1の二重環縫いミシンにおいて、
前記ルーパ台駆動機構が、
前記ルーパ台の他端に固定される作動片と、
前記作動片に連結され、前記ルーパ台を前後方向に移動させる前後動機構と、
前記作動片に連結され、前記ルーパ台を左右方向に移動させる左右動機構とを備えることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2の二重環縫いミシンにおいて、
前記前後動機構は、前記主軸に固定される前後動カムの作用によって動作し、
前記左右動機構は、前記主軸に固定される左右動カムの作用によって動作することを特徴とする。
本発明の二重環縫いミシンによれば、ルーパ駆動時に該ルーパに上下方向の変位が生じないから、ベッドの高さ寸法を従来公知の環縫いミシンよりも小さくすることができ、よって従来公知の環縫いミシンでは縫製できないような上下幅が狭い内装部材であっても、ミシンのベッドを所定の位置にセットすることが可能である。また、ルーパは水平面を左右方向に揺動しつつ、前後方向に進退移動するから、内装部材の折り曲げ部の対向する面の一方かつ折り曲げ部の稜線の近傍を、稜線に沿って縫製することが可能である。
本発明に係る二重環縫いミシンの概略正面図。 同ミシンの要部を示す拡大斜視図。 同ミシンのルーパ進出位置を示す平面図。 同ミシンのルーパ後退位置を示す平面図。 同ミシンのルーパ台駆動機構の要部を示す平面図。 同ミシンの主軸角度と前後・左右動カム,前後・左右動従動駒及び各リンクの位置関係を示す概略図。 同ミシンの主軸角度と針・ルーパの位置関係を示す概略図。 同ミシンの縫製過程における要部を示す概略正面図。
以下、本発明の実施形態の二重環縫いミシンについて図面により説明する。
図1は二重環縫いミシンの概略正面図であり、図2は同ミシンの要部を示す拡大斜視図である。二重環縫いミシン1はミシンの外殻を構成するアーム2及びベッド3を備えている。ベッド3は水平に延出して設けられ、主軸5がベッド3に、軸心回りに回転可能に支持されている。ベッド3の上面にはベッドカバー3aが取り付けられている。ベッド3の左右方向における一端側の上面にアーム2の柱部2aが立脚し、アーム2は柱部2aからベッド3の延出方向と平行かつ同じ向きに延出している。また、アーム2はベッド3に比べて左右方向に長尺となっている。アーム2先端の下方には、針棒10がアーム2に上下動可能に支持されている。針棒10の下端には、左右に並設された2本の針6,6が取り付けられている。針棒10はアーム2内に配置される図示しない公知の針棒駆動機構に連結され、針棒駆動機構は主軸5に連結されている。そして、針棒10及び針6,6は主軸5の回転に連動して上下動する。
針6,6の下方には針板7が配置されている。針板7は針板ブラケット9を介してベッド3に連結されている。針板ブラケット9の基端はベッド3の左側面にネジ8により固定されている。針板ブラケット9は基端からアーム2先端の下方まで側方(左方向)に延びて形成され、針板ブラケット9の先端に針板7が固定されている。針板7には針6,6の上下動時に針6,6が貫通する針落ち孔7a,7aが設けられている。針板ブラケット9はその先端部分近傍において高さ寸法が極力小さくされるのが好ましい。なお、針板7の下方には送り機構を有さず、内装部材は針板7の下方以外に設けられる公知の送り機構によって送り方向Fに沿ってミシンの後方向に送られる。
針板7の下方には、針6,6との協働により縫い目を形成するルーパ12が配置されている。ルーパ12は基部12aと剣先部12b,12bとから構成されている。剣先部12b,12bはそれぞれが基部12aから一方向に延び、水平かつ前後方向に沿って配置されている。本実施例では、剣先部12b,12bは基部12aから手前側に延びるようにして配置されている。基部12aは針板7の下方に位置するルーパ台13の一端に連結されている。ルーパ台13の一端から側方(右方向)に延びる他端がルーパ台駆動機構14に連結されている。後述するルーパ台駆動機構14の駆動によって、ルーパ台13及びルーパ12は主軸5の回転に連動して、水平面を、左右方向に揺動しつつ、前後方向に進退移動する。なお、ルーパ12やルーパ台13の左端部分近傍において高さ寸法が極力小さくされるのが好ましい。
図3はルーパ進出位置を示す平面図であり、図4はルーパ後退位置を示す平面図である。なお、図3及び図4はベッドカバー3aが外された状態を示している。内蓋15はベッド3内の一部を覆うように配置され、ベッド3に固定されている。ベッド3に回転可能に支持される主軸5には、前後動カム20と左右動カム30が、所定の間隔をもって左右に並設、固定されている。前後動カム20及び左右動カム30は、互いが対向する面にそれぞれカム面20aとカム面30aを有する。そして、カム面20aには、基準面20aaと基準面20aaから右側へ凹状となる作用面20abを有する。また、カム面30aには、基準面30aaと基準面30aaから左側へ凹状となる作用面30abを有する。
ルーパ台駆動機構14は、ルーパ台13の他端に固定される作動片16と、作動片16に連結されルーパ台13を前後方向に移動させる前後動機構19と、作動片16に連結されルーパ台13を左右方向に移動させる左右動機構27とを備えている。前後動機構19は前述した前後動カム20の作用によって動作し、左右動機構27は前述した左右動カム30の作用によって動作する。以下に、前後動機構19と左右動機構27について説明する。
まず、前後動機構19の主な構成について説明する。
前後動従動駒21は円筒状に形成され、その円周側面の一部がカム面20aにコイルばね40によって圧接されるようにして配置されている。前後動従動駒21の上面にリンク22の一端がネジ23aを介して互いに縦軸回りの回動可能に連結されている。リンク22はL字板状に形成されているとともに、内蓋15の下方に位置している。また、リンク22は上述した前後動従動駒21との連結部分は内蓋15から露出しているが、それ以外の部分は内蓋15に覆われている。リンク22はL字のコーナー部分においてネジ23bにより内蓋15の下面に連結されている。そして、リンク22はネジ23bを中心とする軸回りの揺動可能にされている。リンク22の他端には、リンク24の一端がネジ23cにより連結されている。リンク24は直線板状に形成されている。リンク24の他端は内蓋15を上下に貫通する穴15aを通じてネジ23dを介して作動片16の基端と連結されている。作動片16は基端から左に延びて形成配置され、その先端にルーパ台13の他端がネジ17,17によって固定されている。
次に、左右動機構27の主な構成について説明する。
左右動従動駒31は円筒状に形成され、その円周側面の一部がカム面30aにコイルばね40によって圧接されるようにして配置されている。左右動従動駒31の上面にはリンク32の一端がネジ33aを介して互いに縦軸回りの回動可能に連結されている。リンク32は直線板状に形成されているとともに、内蓋15の下方に位置している。リンク32は上述した左右動従動駒31との連結部分は内蓋15から露出しているが、それ以外の部分は内蓋15に覆われている。リンク32は中途部分においてネジ33bにより内蓋15の下面に連結されている。そして、リンク32はネジ33bを中心とする軸回りの揺動可能にされている。作動片16の左右方向における中途には左右に延びる長穴16bと一部が後方に突出する突起部16aがそれぞれ形成されている。リンク32の他端は内蓋15を上下に貫通する穴15bを通じてネジ33cを介して作動片16の突起部16aと連結されている。作動片16の長穴16bには角駒35が摺接、嵌挿されている。作動片16は長穴16bにおいて角駒35に案内されることによって、長穴16bの範囲で移動可能となっている。角駒35の上面には押え板36が配置されており、作動片16の一部と角駒35は押え板36と内蓋15で挟持されている。ネジ37は押え板36と角駒35を挿通し、押え板36はネジ37によって内蓋15に固定されている。内蓋15と押え板36に挟持された角駒35はネジ37を回動中心として回動可能にされている。
図5に示すように、コイルばね40はリンク22とリンク32との間に介在する。リンク22の一端のリンク32と対向する側面には円板状の座金28がピンネジ29によって固定され、リンク32の一端のリンク22と対向する側面には円板状の座金38がピンネジ39によって固定されている。ピンネジ29とピンネジ39は互いに対向する側に軸部が延びて形成されており、両軸部にコイルばね40の両端がそれぞれ装着されている。座金28,38は外径がコイルばね40の外径よりも大きく設定されており、コイルばね40は座金28,38を押圧する。以上の構成により、前後動従動駒21は前後動カム20のカム面20aに、左右動従動駒31は左右動カム30のカム面30aに、それぞれ常に圧接されるようになっている。
また、内蓋15上面におけるネジ23b近傍には、ネジ41aによりコイルばね42の一端が固定されている。コイルばね42の他端はルーパ台13の一端にネジ41bによって固定されており、コイルばね42はルーパ台13を右後方へ引っ張るよう作用する。
さらに、ベッド3内の左側後部の内側面には、ネジ43aによりコイルばね44の一端が固定されている。コイルばね44の他端はルーパ台13の一端にネジ43bによって固定されており、コイルばね44はルーパ台13を後方へ引っ張るよう作用する。
以上のように構成されたルーパ台駆動機構14の駆動について、以下説明する。まず、主軸5が回転すると、前後動カム20及び左右動カム30が主軸5の軸心回りに回転し、前後動従動駒21は前後動カム20の回転に伴い縦軸回りに回転しつつ、カム面20aの基準面20aaまたは作用面20abに沿って左右に揺動する。そして、リンク22が前後動従動駒21の左右揺動に伴いネジ23bを揺動中心として揺動することで、リンク24が略前後動する。また、左右動従動駒31は左右動カム30の回転に伴い縦軸回りに回転しつつ、カム面30aの基準面30aaまたは作用面30abに沿って左右に揺動する。そして、リンク32が左右動従動駒31の左右揺動に伴いネジ33bを揺動中心として揺動する。上記のリンク24,32の揺動に伴い、作動片16が長穴16b内の角駒35によって案内されながら左右に揺動しつつ、ネジ37を中心として縦軸回りに回転揺動する。作動片16の上述した駆動により、ルーパ台13の他端及びルーパ12は主軸5の回転に連動して、水平面を、左右方向に揺動しつつ、前後方向に進退移動する。
図6は、主軸5のある軸角度(以下、主軸角度)における前後・左右動カム,前後・左右動従動駒及び両従動駒に連結されるリンクの位置関係を示したもので、図7は、ある主軸角度における針とルーパとの位置関係を示す(a)左側面図と(b)平面図である。図6及び図7は一部の構成及び符号を省略した概略図であり、図7では左右一対の針,ルーパの剣先部のうち1つのみを表示している。また、ここで言う主軸角度とは、針が上死点の時を0°とし、ミシン駆動時に主軸が回転する単一回転方向に、主軸が何度回転した位置にあるかを0°〜360°の範囲で示したものである。
主軸角度が0°の時、前後動従動駒21は前後動カム20の基準面20aaに係合している。この時、前後動従動駒21及びリンク22の一端は、それぞれの左右揺動範囲における左死点に位置し、リンク24及び作動片16の基端は前後の揺動範囲における後死点に位置する。一方、作動片16に連結されるルーパ台13の先端は前後の揺動範囲における前死点に位置している(図3参照)。
また、左右動従動駒31は左右動カム30の基準面30aaに係合している。左右動従動駒31及びリンク32の一端は、それぞれの左右揺動範囲における右死点に位置し、リンク32に連結される作動片16及び作動片16に連結されるルーパ台13は、左右の揺動範囲における左死点に位置する(図3参照)。
そして、図7に示すように、針6は上死点に、ルーパ12は前死点に位置し、ルーパ12の剣先部12bは、係合する針6の左側に位置する。
主軸5を主軸角度0°から主軸角度90°まで回転させる過程において、前後動従動駒21は前後動カム20の作用面20abに係合することによって、自身がネジ23aを中心とし回転しつつ、右側へ移動する。すると、リンク22は上から見てネジ23bを中心として時計回り方向に回転し、リンク24を介してリンク22に連結された作動片16の基端はネジ37を中心として上から見て時計回り方向に回転する。この時、ばね44が作動片16に連結されるルーパ台13の一端を後方へ引っ張るよう作用しているので、前述した作動片16の回転が円滑に行なわれる。
また、左右動従動駒31は左右動カム30の作用面30abに係合することによって、自身がネジ33aを中心とし回転しつつ、左側へ移動する。すると、リンク32は上から見てネジ33bを中心とし反時計回り方向に回転し、作動片16は長穴16b内の角駒35によって案内されながら右方向に移動する。この時、ばね42が作動片16に連結されるルーパ台13の一端を右後方へ引っ張るよう作用しているので、前述した作動片16の移動が円滑に行なわれる。
以上説明した両カム20,30の作用により、主軸角度が0°から90°に至る過程において、作動片16と作動片16に連結されるルーパ台13はネジ37を中心として上から見て時計回り方向に回転しつつ、右方向に移動する。この時、針6は上死点から下降し、ルーパ12の剣先部12bは係合する針6の左側から右側に移動しつつ後方向に後退する。そして、主軸角度が90°の時、針6の先端はルーパ12の下方に位置し、ルーパ12は左右揺動範囲の右死点に位置する。
主軸角度180°の時、前後動従動駒21は前後動カム20の作用面20abに継続して係合している。作用面20abはその左右位置が最右となっており、したがって、前後動従動駒21及びリンク22の一端は左右揺動範囲における右死点に位置し、リンク22に連結されるリンク24とともに作動片16の基端は前後揺動範囲における前死点に位置する。一方、作動片16に連結されるルーパ台13の先端は前後の揺動範囲における後死点に位置している(図4参照)。
また、左右動従動駒31は左右動カム30の基準面30aaに係合している。そして、左右動従動駒31及びリンク32の一端は左右揺動範囲における右死点に位置し、リンク32の他端に連結される作動片16は左右の揺動範囲における左死点に位置している(図4参照)。
この時、針6は下死点に位置し、ルーパ12は後死点に位置し、かつルーパ12の剣先部12bは、係合する針6の左側に位置する。
主軸5を主軸角度180°から主軸角度225°まで回転させる過程において、前後動従動駒21は前後動カム20の作用面20abに継続して係合しており、作用面20abの左右位置が漸次左へ移るのに伴い、前後動従動駒21は自身がネジ23aを中心とし回転しつつ、左側へ移動する。すると、リンク22は上から見てネジ23bを中心とし反時計回り方向に回転し、リンク24を介してリンク22に連結された作動片16の基端はネジ37を中心として上から見て反時計回り方向に回転する。
また、左右動従動駒31は左右動カム30の基準面30aaに係合している。左右動従動駒31及びリンク32の一端は左右揺動範囲における右死点の位置を保持し、リンク32に連結される作動片16は左右の揺動範囲における左死点に位置している。
以上説明した両カムの作用により、作動片16と作動片16に連結されるルーパ台13はネジ37を中心として上から見て反時計回り方向に回転する。この時、針6は下死点から上昇し、ルーパ12の剣先部12bは係合する針6の左側にて前方向に進出する。そして、ルーパ12の剣先部12bが針6の左側を通る時、針6の上昇により生じる針糸ループ(図示しない)をルーパ12が捕捉する。
主軸角度270°の時、前後動従動駒21は前後動カム20の基準面20aaに係合している。前後動従動駒21及びリンク22の一端は左右揺動範囲における左死点に位置する。リンク22に連結されるリンク24とともに作動片16の基端は前後の揺動範囲における後死点に位置する。一方、作動片16に連結されるルーパ台13の先端は前後の揺動範囲における前死点に位置する。
また、左右動従動駒31は左右動カム30の基準面30aaに係合している。左右動従動駒31及びリンク32の一端は左右揺動範囲における右死点に位置し、リンク32に連結される作動片16は左右の揺動範囲における左死点に位置する。
この時、針6は上昇中であり、ルーパ12の剣先部12bは前死点かつ係合する針6より左側に位置する。
主軸角度を270°から360°まで進める過程においては、ルーパ12は静止して動かず、針6のみ上昇を続ける。
以上のように、本実施例の二重環縫いミシン1においては、内装部材47として、送り方向Fに沿って折り曲げ部を有し、折り曲げ部の稜線を挟んで内装部材47の少なくとも一部が対向しており、この内装部材47の対向する面の一方かつ稜線の近傍を稜線に沿って縫製することができる。さらに、本実施例の二重環縫いミシン1によれば、ルーパ12駆動時にルーパ12に上下方向の変位が生じないから、ベッドの高さ寸法を従来公知の環縫いミシンよりも小さくすることができ、よって、図8に示すような、従来公知の環縫いミシンでは縫製できないような上下幅が狭い内装部材であっても、内装部材47を二重環縫いミシン1の所定の位置にセットすることが可能である。また、ルーパ12は水平面を左右方向に揺動しつつ、前後方向に進退移動するから、内装部材47の折り曲げ部の対向する面の一方かつ折り曲げ部の稜線の近傍を、稜線に沿って縫製することが可能である。
なお、本発明の実施例の二重環縫いミシン1では、2本針二重環縫いミシンを例示したが、これ以外に例えば1本針や3本針の二重環縫いミシンでも同等の作用効果を奏することができる。本発明は以上説明した実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しないものであれば、実施例と同様の効果を奏するものである。
1 二重環縫いミシン
2 アーム
3 ベッド
3a ベッドカバー
5 主軸
6,6 針
7 針板
9 針板ブラケット
12 ルーパ
13 ルーパ台
14 ルーパ台駆動機構
15 内蓋
16 作動片
19 前後動機構
20 前後動カム
21 前後動従動駒
27 左右動機構
30 左右動カム
31 左右動従動駒
35 角駒
F 送り方向

Claims (3)

  1. ミシンの外殻を構成するアーム及びベッドと、
    前記ベッドに回転可能に支持される主軸と、
    前記アームに上下動可能に支持される針棒と、
    前記針棒の下端に取り付けられ、前記主軸の回転に連動して上下動する針と、
    基端が前記ベッドに固定され、基端から側方に延びる先端がアームの下方に位置する針板ブラケットと、
    前記針板ブラケットの先端に固定され、前記針の上下動時に前記針が貫通する針落ち孔が設けられる針板と、
    前記ベッドに配置されるとともに前記主軸に連結され、前記主軸の回転に連動して駆動するルーパ台駆動機構と、
    一端が前記針板の下方に位置し、一端から側方に延びる他端に前記ルーパ台駆動機構が連結されるルーパ台と、
    前記針との協働により縫い目を形成するルーパとを備え、
    前記ルーパが、基部と剣先部とから構成され、
    前記基部が、前記ルーパ台の一端に連結され、
    前記基部から一方向に延びる前記剣先部が、水平かつ前後方向に沿って配置され、
    前記ルーパ台及び前記ルーパが、前記主軸の回転に連動して、水平面を、左右方向に揺動しつつ、前後方向に進退移動することを特徴とする二重環縫いミシン。
  2. 前記ルーパ台駆動機構が、
    前記ルーパ台の他端に固定される作動片と、
    前記作動片に連結され、前記ルーパ台を前後方向に移動させる前後動機構と、
    前記作動片に連結され、前記ルーパ台を左右方向に移動させる左右動機構とを備える、
    請求項1の二重環縫いミシン。
  3. 前記前後動機構は、前記主軸に固定される前後動カムの作用によって動作し、
    前記左右動機構は、前記主軸に固定される左右動カムの作用によって動作する、
    請求項2の二重環縫いミシン。
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