JP6826458B2 - 医療用コネクタ及び輸液セット - Google Patents

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Description

本発明は、医療用コネクタ及び輸液セットに関する。
従来から、輸液、輸血、人工透析などを行う場合は、医療用チューブを用いて液体を体内へ送る。そして、医療用チューブ内の液体に薬液などの別の液体を合流させる場合には、シリンジやルアーテーパ部材等のオスコネクタと医療用チューブとを液密に接続可能な医療用コネクタが利用される。
このようなオスコネクタを接続可能な医療用コネクタは、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されている医療用コネクタは、筒状のハウジング内にスリットが形成されたディスク状の弾性弁体を配置して、該弾性弁体の外周部分を該ハウジングに支持させて装着したものである。具体的に、特許文献1の弾性弁体の内外両面には、周方向に延びる環状溝が形成されており、この環状溝それぞれにハウジングの係止突部が係止される。
国際公開第2014/046271号
特許文献1に開示の医療用コネクタでは、弾性弁体のスリットを、中央部分から外周側に向かって放射状に延びる3本以上の切込みで構成することにより、オスコネクタの挿入時における弾性弁体のハウジングからの脱落を抑制しているが、依然として改善の余地がある。
本発明の目的は、オスコネクタの挿入時における弾性弁体のハウジングからの脱落を抑制可能な医療用コネクタ及び輸液セットを提供することである。
本発明の第1の態様としての医療用コネクタは、オスコネクタを挿入可能な挿入開口を区画するハウジングと、前記挿入開口を閉塞する弾性弁体と、を備え、前記ハウジングは、前記弾性弁体の天面及び前記天面の反対側の底面、に接触して前記弾性弁体を挟持する挟持部を備え、前記弾性弁体は、前記挟持部により挟持されている被挟持部と、前記被挟持部よりも径方向の外側に位置する周縁部と、前記被挟持部よりも径方向の内側に位置し、スリットが形成されている中央部と、を備え、前記ハウジングは前記周縁部を収容する収容空間を区画しており、前記収容空間を区画する内壁に、前記周縁部と当接する凸部及び凹部の少なくとも一方が設けられている。
本発明の1つの実施形態として、前記少なくとも一方には前記凸部を含み、前記凸部は、前記周縁部に形成された周縁凹部に嵌り込んでいる、又は、前記周縁部を押し込み凹状に変形させていることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記少なくとも一方には前記凹部を含み、前記凹部には、前記周縁部に形成された周縁凸部が嵌り込んでいる、又は、前記周縁部が凸状に変形して押し込まれていることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記収容空間を区画する内壁は、前記周縁部の前記径方向の内側を覆う内周壁部を備え、前記少なくとも一方は、前記内周壁部のうち、前記被挟持部の位置よりも前記オスコネクタの抜去方向側の位置に設けられていることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記収容空間を区画する内壁は、前記周縁部の前記径方向の外側を覆う外周壁部を備え、前記少なくとも一方は、前記外周壁部のうち、前記被挟持部の位置よりも前記オスコネクタの挿入方向側の位置に設けられていることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記収容空間を区画する内壁には、前記凸部又は前記凹部で構成される第1係合部と、前記凸部又は前記凹部で構成される第2係合部と、が設けられており、前記収容空間を区画する内壁は、前記周縁部の前記径方向の内側を覆う内周壁部と、前記周縁部の前記径方向の外側を覆う外周壁部と、を備え、前記第1係合部は、前記内周壁部のうち、前記被挟持部の位置よりも前記オスコネクタの抜去方向側の位置に設けられ、前記第2係合部は、前記外周壁部のうち、前記被挟持部の位置よりも前記オスコネクタの挿入方向側の位置に設けられていることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記凸部は、前記弾性弁体の周方向に沿って延在する環状の突出部であることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記凹部は、前記弾性弁体の周方向に沿って延在する環状の溝部であることが好ましい。
本発明の第2の態様としての輸液セットは、上記医療用コネクタと、前記医療用コネクタに接続可能な医療用チューブと、を備える。
本発明によれば、オスコネクタの挿入時における弾性弁体のハウジングからの脱落を抑制可能な医療用コネクタ及び輸液セットを提供することができる。
本発明の一実施形態としての医療用コネクタの斜視図である。 図1に示すコネクタを弾性弁体の天面側から見た図である。 図2のI−I断面図である。 図1に示す弾性弁体単体の斜視図である。 図5(a)は、図4の弾性弁体単体を天面側から見た図であり、図5(b)は、図4の弾性弁体単体を底面側から見た図である。 図6(a)は、図5(b)における弾性弁体を矢印II方向に見た側面図であり、図6(b)は、図5(b)における弾性弁体を矢印III方向に見た側面図である。 図7(a)は、図5(b)におけるIV−IV断面図であり、図7(b)は、図5(b)におけるV−V断面図である。 図3の弾性弁体近傍を示す拡大断面図である。 図1に示すコネクタの変形例を示す断面図である。 図1に示すコネクタの変形例を示す断面図である。 オスコネクタが挿入開口に挿入されている状態のコネクタを示す図である。 本発明の一実施形態である輸液セットを示す図である。 図1に示すコネクタの変形例を示す断面図である。 比較例としての医療用コネクタの断面図である。
以下、本発明に係る医療用コネクタ及び輸液セットの実施形態について、図1〜図14を参照して説明する。なお、各図において共通する部材・部位には、同一の符号を付している。
まず、本発明に係る医療用コネクタの1つの実施形態について説明する。図1は、本実施形態としての医療用コネクタ1(以下、単に「コネクタ1」と記載する。)を示す斜視図である。図1に示すように、コネクタ1は、ハウジング2と、このハウジング2の取り付けられる弾性弁体3と、を備えている。
図2は、コネクタ1を弾性弁体3の天面3a側から見た図である。図3は、図2のI−I断面図である。図3に示すように、ハウジング2は、中空部4を区画している。そして、弾性弁体3は、中空部4に位置している。中空部4は、オスコネクタ100(図11参照)が外方から挿入可能な挿入開口5及びこの挿入開口5と連通する流路6を有し、弾性弁体3は、挿入開口5を閉塞する。なお、「挿入開口と連通する流路」とは、挿入開口と直接繋がる流路のみならず、挿入開口と別の空間を介して繋がる流路をも含む意味である。本実施形態の流路6は、挿入開口5と直接繋がる流路である。
ハウジング2は、オスコネクタ100(図11参照)が外方から挿入される挿入開口5を区画するキャップ7と、流路6を区画すると共に、キャップ7を支持するホルダ8とを備える。
キャップ7は天面キャップ9と底面キャップ10とを有しており、弾性弁体3は、天面キャップ9及び底面キャップ10により圧縮、挟持されて中空部4内、具体的には挿入開口5内での位置が固定されている。
ホルダ8は、流路6を区画すると共に、天面キャップ9及び底面キャップ10を支持する部材である。なお、本実施形態では天面キャップ9及び底面キャップ10の両方がホルダ8に接触して支持される構成であるが、底面キャップ10を天面キャップ9に保持させて、天面キャップ9のみをホルダ8に接触させてホルダ8に支持させる構成としてもよい。また逆に天面キャップ9を底面キャップ10に保持させて、底面キャップ10のみをホルダ8に接触させてホルダ8に支持させる構成としてもよい。
なお、本実施形態では、天面キャップ9及び底面キャップ10は、挿入開口5を区画している。また、ホルダ8は、挿入開口5の一部と、流路6と、を区画している。
ハウジング2のホルダ8、天面キャップ9及び底面キャップ10の材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン;エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA);ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリスチレン;ポリアミド;ポリイミド;ポリアミドイミド;ポリカーボネート;ポリ−(4−メチルペンテン−1);アイオノマー;アクリル樹脂;ポリメチルメタクリレート;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂);アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂);ブタジエン−スチレン共重合体;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル;ポリエーテル;ポリエーテルケトン(PEK);ポリエーテルエーテルケトン(PEEK);ポリエーテルイミド;ポリアセタール(POM);ポリフェニレンオキシド;変性ポリフェニレンオキシド;ポリサルフォン;ポリエーテルサルフォン;ポリフェニレンサルファイド;ポリアリレート;芳香族ポリエステル(液晶ポリマー);ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂;などの各種樹脂材料が挙げられる。また、これらのうちの1種以上を含むブレンド体やポリマーアロイなどでもよい。その他に、各種ガラス材、セラミックス材料、金属材料であってもよい。
弾性弁体3は、オスコネクタ100(図11参照)がコネクタ1に着脱される際に弾性変形して開閉することができるようにスリット11を有し、キャップ7としての天面キャップ9及び底面キャップ10により区画された挿入開口5を閉塞するように配置されている。具体的に、弾性弁体3は、天面キャップ9と底面キャップ10とで構成される挟持部48により挟持されて、コネクタ1内での位置が固定される。
弾性弁体3は、金型成形され、弾性変形可能に形成される。この弾性弁体3の材料としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、ヒドリンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムのような各種ゴム材料や、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合したものであってもよい。
また、弾性弁体3の硬度は、20〜60°(A硬度)であることが好ましい。これにより、弾性弁体3に適度な弾性力を確保することができるため、弾性弁体3に後述する弾性変形を生じさせることができる。
以下に本実施形態における各部材及び各部材により構成される特徴部の詳細について説明する。
[弾性弁体3]
図4は、弾性弁体3単体の斜視図である。図5(a)は、弾性弁体3単体を天面3a側から見た図であり、図5(b)は、弾性弁体3単体を底面3b側から見た図である。図6(a)は、図5(b)における弾性弁体3を矢印II方向に見た側面図であり、図6(b)は、図5(b)における弾性弁体3を矢印III方向に見た側面図である。図7(a)は、図5(b)におけるIV−IV断面図であり、図7(b)は、図5(b)におけるV−V断面図である。なお、弾性弁体3の天面3aとは、弾性弁体3がハウジング2に取り付けられた状態で少なくとも一部が外方に露出される面を意味する。また、弾性弁体3の底面3bとは、天面3aの反対側の面である。
図4〜図7に示すように、弾性弁体3は、天面3a側から見た場合に略円形の外形を有する扁平なディスク状弁体である。また、図4に示すように、弾性弁体3は、後述するハウジング2の挟持部48(図3参照)により挟持される括れ部12と、径方向Aにおいて挟持部48により挟持される位置よりも内側に位置する中央部13と、径方向Aにおいて挟持部48により挟持される位置よりも外側に位置する周縁部14と、を備えている。
弾性弁体3の天面3aは、中央部13の中央部天面領域15と、この中央部天面領域15よりも径方向Aにおいて外側に位置する括れ部12の括れ部天面領域16と、この括れ部天面領域16よりも径方向Aにおいて更に外側に位置する周縁部14の周縁部天面領域17と、で構成されている。
図4〜図7に示すように、中央部天面領域15は、括れ部天面領域16及び周縁部天面領域17よりも、弾性弁体3の厚さ方向Bの外方(図6、図7の上方)の位置で、厚さ方向Bと直交する平面で構成される中央平面部18を有している。
中央平面部18の中央には一文字状の上述したスリット11が形成されている。このスリット11は金型成形されるものであり、成形時には底面3bまで貫通しておらず、金型成形後の例えば最初のオスコネクタ100(図11参照)の挿入時において、底面3bまで貫通する構成としている。なお、スリット11を貫通させる工程を金型成形が完了した後に製造工程の一部として実行することも可能である。
また、図5(a)に示すように、中央部天面領域15は、弾性弁体3が挿入開口5(図3参照)に収容されていない状態で、スリット11の長手方向(図5(a)において上下方向)側に短軸を有し、スリット11の長手方向と直交する方向(図5(a)において左右方向)に長軸を有する楕円形状に形成されている。弾性弁体3が挿入開口5に収容されると、中央部天面領域15の楕円の長軸方向(図5(a)においてスリット11の長手方向と直交する方向)において、後述する括れ部天面領域16の側壁部19が、天面キャップ9の挿入開口5を区画する内壁42(図3参照)により押圧される。これにより、中央部天面領域15の外形は、弾性弁体3が挿入開口5に収容されることで、楕円形から円形へと変形する。また、この変形に伴い、スリット11の内面同士が密着して閉じられる。なお、図1〜図3等においては、スリット11を、構成の理解を容易にするため、密着して閉じられた状態として描いていないが、実際は内面同士が密着して閉じた状態となっている。
ここで、図4〜図7に示すように、中央部天面領域15は、上述の中央平面部18以外に、中央平面部18の外縁と後述する側壁部19とを接続する曲面部20を有する。具体的に、曲面部20は、スリット11の長手方向と直交する断面(例えば図7(a)に示す断面)の断面視で円弧形状を有しており、この曲面部20を介して中央平面部18と側壁部19とが接続されている。このように曲面部20を設けることにより、弾性弁体3がハウジング2に取り付けられた状態で、挿入されていたオスコネクタ100(図11参照)が抜去され、ハウジング2(図1等参照)内に押し込まれていた弾性弁体3が復元力により所定の位置に戻る際に、弾性弁体3の天面3aが、挿入開口5の入口近傍に位置するハウジング2の内壁42(図3参照)に引っかかりにくくなる。更に、本実施形態では、図5(a)に示すように、楕円形の中央部天面領域15の長軸方向において、スリット11から遠い位置まで延在する曲面部20ほど、同方向における長さLが長い構成となっている。中央部天面領域15の中央平面部18の外縁のうち、楕円形の中央部天面領域15の長軸方向においてスリット11からの距離が遠い位置にある外縁ほど、弾性弁体3が復元力により所定の位置に戻る際に、ハウジング2の内壁42と引っかかり易い。しかしながら、長さLの関係を上述のようにすれば、スリット11からの距離が遠い位置にある外縁であっても引っかかり難くすることができる。
なお、図7(b)に示すように、本実施形態では、スリット11を含む、スリット11の長手方向に平行な断面で弾性弁体3を見た場合、中央平面部18の両端には円弧形状の曲面部20が設けられておらず、中央平面部18と後述する側壁部19とが、略直角の角度で直接接続されている。しかしながら、曲面部20を、中央平面部18の外縁全域に亘って設ける、すなわち弾性弁体3を天面3a側から見た場合に中央平面部18の周囲を取り囲むように設けるようにしてもよい。
周縁部14の周縁部天面領域17は、図5及び図7に示すように、厚さ方向Bと直交する環状平面で構成される周縁平面部21を備える。
括れ部12の括れ部天面領域16は、上述した中央部天面領域15と連続する環状の側壁部19と、上述した周縁部天面領域17と連続する環状の側壁部22と、径方向Aにおいて側壁部19及び側壁部22の間に位置する環状底部24と、を備える。換言すれば、括れ部天面領域16は、側壁部19及び側壁部22を対向する環状の溝壁とし、環状底部24を溝底とする天面環状溝23である。後述する天面キャップ9の係止突起41(図8参照)は、この天面環状溝23に入り込んで環状底部24と接触し、後述する底面キャップ10の係止突起45(図8参照)と共に、弾性弁体3を圧縮して挟持部48を形成する。
側壁部19は、厚さ方向Bに沿う弾性弁体3の断面視(図7参照)において、中央部天面領域15と連続し、厚さ方向Bに延在する円筒状の側壁本体部19aと、この側壁本体部19aと連続し、厚さ方向Bで底面3b側に向かうにつれて径方向Aの外側に広がるように延在する円弧状のテーパー部19bと、を備えている。テーパー部19bは、換言すれば、厚さ方向Bで底面3b側に向かうにつれて径方向Aの径が漸増する傾斜環状面である。側壁部19にテーパー部19bを設けることにより、側壁部19が側壁本体部19aのみで構成される場合と比較して、オスコネクタ100(図11参照)を抜去した際の弾性弁体3の復元性能を向上させることができる。
また、側壁部22には、第1周縁凹部14aが形成されている。具体的に、本実施形態の側壁部22は径方向Aの内側に面しており、この側壁部22には、厚さ方向Bの両側に溝壁を有すると共に径方向A外側に溝底を有する、第1周縁凹部14aとしての環状溝が形成されている。側壁部22に第1周縁凹部14aを設ければ、弾性弁体3を組み付ける際に、天面キャップ9の係止突起41(図8参照)が、天面環状溝23に入り込みつつ、係止突起41に形成された後述の第1凸部71a(図8参照)が、第1周縁凹部14aに入り込む。これにより、コネクタ1にオスコネクタ100(図11参照)を挿入する際に、弾性弁体3の周縁部14が、ハウジング2が区画する後述の収容空間S(図8参照)から挟持部48の間を通過し、挿入開口5側へと抜け落ちることが抑制される。この詳細は後述する(図8参照)。なお、図7に示すように、本実施形態の第1周縁凹部14aとしての環状溝の一方の溝壁は、環状底部24により構成されているが、環状底部24とは別の溝壁を有する構成としてもよい。
弾性弁体3の底面3bは、中央部13の中央部底面領域25と、この中央部底面領域25よりも径方向Aにおいて外側に位置する括れ部12の括れ部底面領域26と、この括れ部底面領域26よりも径方向Aにおいて更に外側に位置する周縁部14の周縁部底面領域27と、で構成されている。
中央部底面領域25は、天面3a側の中央平面部18と平行な面である底面3b側の中央平面部28と、この中央平面部28よりも径方向Aの外側に位置すると共に、中央平面部28よりも厚さ方向Bの外方(図6及び図7において下方)に突出する中央突出部29と、を備えている。
底面3b側の中央平面部28には、スリット11は形成されていないが、上述したとおり、例えば最初のオスコネクタ100(図11参照)の挿入時において、弾性弁体3の天面3a側の中央平面部18に形成されているスリット11の先端部と底面3b側の中央平面部28との間の部分が裂けることによって、スリット11は天面3a側の中央平面部18から底面3b側の中央平面部28まで連通する。なお、図5(b)には、説明の便宜上、天面3a側にあるスリット11の位置を破線で示している。
中央突出部29は、中央平面部28よりも外方に突出しているため、天面3a側の中央平面部18と底面3b側の中央平面部28との厚さ方向Bにおける肉厚よりも、天面3a側の中央平面部18と中央突出部29の頂部との厚さ方向Bにおける肉厚の方が厚い。中央突出部29を設けない構成の場合には、オスコネクタ100の挿入時や抜去時などに弾性弁体3に過剰な負荷がかかってしまう時や、オスコネクタ100が繰り返し挿入及び抜去される場合に、連通したスリット11の底面3b側の長手方向端部が裂けてしまうという問題があるが、中央突出部29を設けることによりスリット11の長手方向端部が補強されて上述の問題の発生を抑制することができる。なお、本実施形態では、弾性弁体3を底面3b側から見た場合に、中央平面部28を取り囲むように環状の中央突出部29が形成され、その中でも天面3aに形成されたスリット11の長手方向の両側に対応する部分の肉厚が最も厚く形成されている。このような構成とすることにより、貫通したスリット11の長手方向における端部が裂けることを抑制すると共に、弾性弁体3のオスコネクタ挿入性の良さと弾性復元力の維持とを両立することが可能となる。
また、中央突出部29の径方向A外側の側壁部30には、厚さ方向Bに沿う断面視で厚さ方向Bに略平行な面と、厚さ方向Bに沿う断面視で厚さ方向Bに対して傾斜した面と、が周方向Cにおいて交互に形成されている。具体的に、図7(a)に示すように、中央突出部29の側壁部30のうちスリット11に対してスリット11の長手方向に直交する方向(図5(b)において短軸方向)に位置する部分は、厚さ方向Bに略平行な面で構成されている。また、図7(b)に示すように、中央突出部29の側壁部30のうちスリット11に対してスリット11の長手方向(図5(b)において長軸方向)に位置する部分は、厚さ方向Bで天面3a側に向かうにつれて、径方向Aにおける径が漸増する面で構成されている。
周縁部底面領域27は、図7に示すように、厚さ方向Bと略直交する平面状の周縁平面部31を備える。
括れ部12の括れ部底面領域26は、上述した中央突出部29の側壁部30と、上述した周縁部底面領域27と連続する環状の側壁部32と、径方向Aにおいて側壁部30及び側壁部32の間に位置する環状底部34と、を備える。換言すれば、括れ部底面領域26は、側壁部30及び側壁部32を対向する環状の溝壁とし、環状底部34を溝底とする底面環状溝33である。後述する底面キャップ10の係止突起45(図8参照)は、この底面環状溝33に入り込んで環状底部34と接触し、後述する天面キャップ9の係止突起41(図8参照)と共に、弾性弁体3を圧縮して挟持部48を形成する。
本実施形態の側壁部30は、上述したように、中央突出部29の径方向A外側の外周面により構成されているが、この構成に限られるものではなく、中央突出部29の径方向A外側の外周面とは別に形成された側壁部としてもよい。
側壁部32は、図7の断面視において厚さ方向Bに延在する構成であるが、厚さ方向Bにおいて天面3a側に向かうにつれて、径方向Aにおける径が漸減する構成としてもよい。このような構成とすれば、後述するように、弾性弁体3を組み付ける際に、底面キャップ10の係止突起45(図8参照)が、側壁部32によって、側壁部30に接触するように、更には、側壁部30を押圧するようにガイドされ、弾性弁体3のうち挟持部48(図3参照)によって挟持される径方向Aにおける位置がばらつくことが抑制される。更に、底面キャップ10の係止突起45は、側壁部32によって、側壁部30と接触するように、更には側壁部30を径方向A内側に押圧するようにガイドされるので、弾性弁体3を挟持部48(図3参照)により挟持する際に、挟持部48により圧縮された部分が挿入開口5側に流れて、弾性弁体3の中央部13の底面3b側で弛みが生じることを一層抑制することができる。
なお、図4〜図7に示すように、弾性弁体3の天面3aにおける周縁部天面領域17の径方向Aにおける外縁と、底面3bにおける周縁部底面領域27の径方向Aにおける外縁とは、天面3a及び底面3bと共に弾性弁体3の外壁を構成する環状の側壁部35により接続されている。
側壁部35には、第2周縁凹部14bが形成されている。本実施形態の第2周縁凹部14bは、厚さ方向Bの両側に溝壁を有すると共に径方向Aの内側に溝底を有する環状溝である。この第2周縁凹部14bとしての環状溝には、後述する収容空間S(図8参照)を区画する天面キャップ9の内壁に形成された第2凸部71b(図8参照)が入り込む。これにより、コネクタ1にオスコネクタ100(図11参照)を挿入する際に、弾性弁体3の周縁部14が、ハウジング2が区画する後述の収容空間S(図8参照)から挟持部48の間を通過し、挿入開口5側へと抜け落ちることが抑制される。この詳細は後述する(図8参照)。
なお、本実施形態の側壁部35のうち第2周縁凹部14bが形成されていない位置は、図6、図7に示すように、厚さ方向Bに平行する外周面となっている。
[天面キャップ9]
図8は、上述した弾性弁体3が、天面キャップ9と底面キャップ10とに挟持されている状態を示す拡大断面図である。以下、図3及び図8を参照しながら天面キャップ9、底面キャップ10、及びホルダ8の構成を以下に説明する。
図3に示すように、天面キャップ9は、略円筒状の中空筒部36と、この中空筒部36の一端側に設けられたフランジ部37と、を備える。また、図8に示すように、中空筒部36の他端側は、オスコネクタ100の挿入方向D及びこの挿入方向Dの逆方向である抜去方向Eと直交する方向(弾性弁体3の厚さ方向Bと直交する方向と同じ方向)に延在する平面状の上端面38となっている。この上端面38には、オスコネクタ100が外方より挿入される挿入開口5の一端を区画する略円形の縁39が含まれる。中空筒部36の外周面にはISO594で規定されたロックコネクタと螺合することができるようにねじ山40が形成されている。フランジ部37は、中空筒部36と一体で型成形された部位であり、フランジ部37が後述するホルダ8と係合することにより天面キャップ9がホルダ8に保持される。
図8に示すように、中空筒部36の内壁のうち縁39の近傍には、オスコネクタ100の挿入方向Dに向かって突出し、上述した弾性弁体3の天面環状溝23(図7参照)に入り込んで、底面キャップ10の係止突起45と共に弾性弁体3を圧縮する係止突起41が設けられている。縁39と係止突起41の間に形成される、天面キャップ9の環状の内壁42は、オスコネクタ100が挿入されていない状態では上述した弾性弁体3の側壁部19(図7等参照)と接触し、オスコネクタ100が挿入されている状態(図11参照)ではオスコネクタ100と接触するように構成されている。つまり、オスコネクタ100が挿入されていない状態では、弾性弁体3の括れ部12の側壁部19(図7等参照)及び中央部13の中央平面部18(図7等参照)が内壁42により囲まれる略円柱状の空間に嵌り込み、オスコネクタ100が挿入されている状態ではオスコネクタ100が円筒状の内壁42により天面キャップ9と嵌合する。なお、本実施形態における内壁42は、挿入方向Dに対して平行な円筒状であるが、オスコネクタ100の外形に応じて、挿入方向Dに向かって漸減的に内径が小さくなるテーパー状としてもよい。
ここで、挿入方向Dに向かって突出する係止突起41には、径方向A(本実施形態では中空筒部36の径方向と同じ方向)の外側に向かって突出する第1凸部71aが形成されている。なお、本実施形態の第1凸部71aは、係止突起41の先端部から径方向Aの外側に向かって突出する突出部により構成されているが、この構成に限られるものではなく、例えば、係止突起41の先端部ではなく、係止突起41の径方向Aの外側の側面から径方向Aの外側に向かって突設された突出部としてもよい。また、本実施形態の第1凸部71aは周方向C全域に亘って延在する環状の突出部であるが、周方向Cに間隔を隔てて配置された複数の突出部としてもよい。但し、本実施形態の第1凸部71aのように環状の突出部とすれば、環状の突出部としない場合と比較して、弾性弁体3の周方向C全域で、第1凸部71aと弾性弁体3の第1周縁凹部14aとを嵌合させることができるため、周縁部14の挿入開口5側への抜け落ちを抑制することができる。
なお、天面キャップ9の内壁には、上述した第1凸部71aの他に、弾性弁体3の周縁部14に形成されている第2周縁凹部14bに嵌合する第2凸部71bが設けられている。第1凸部71aに加えて、第2凸部71bを有する構成とすれば、周縁部14の挿入開口5側への抜け落ちをより一層抑制することができる。第1凸部71a及び第2凸部71bの詳細は後述する。
[底面キャップ10]
図3に示すように、底面キャップ10は、天面キャップ9と同様、略円筒状の中空筒部43と、中空筒部43の一端側に設けられたフランジ部44と、を備える。中空筒部43の他端側には、オスコネクタ100の抜去方向Eに向かって突出し、上述した弾性弁体3の底面環状溝33(図7等参照)に入り込んで、天面キャップ9の係止突起41と共に弾性弁体3を圧縮し、挟持する係止突起45が設けられている(図8参照)。
底面キャップ10は、天面キャップ9の中空筒部36の内面及び/又はフランジ部37の下面(図3における下面)に超音波接着等されることにより天面キャップ9により保持され、更に底面キャップ10のフランジ部44を後述するホルダ8により支持することにより位置が固定されている。
[ホルダ8]
図3に示すように、ホルダ8は、天面キャップ9及び底面キャップ10を支持し、その内部に流路6を区画している。本実施形態のホルダ8は、天面キャップ9及び底面キャップ10と直接接触することにより両者を支持しているが、例えばホルダ8が天面キャップ9とは接触せずに底面キャップ10のみと直接接触し、天面キャップ9は底面キャップ10に接触、支持させる構成としてもよい。すなわちホルダ8が天面キャップ9と底面キャップ10とのいずれか一方と直接接触して支持し、他方とは直接接触しない構成としてもよい。なお、直接接触する部材同士は、例えば超音波接着などにより接着するようにすることが好ましい。
また、詳細は後述するが、コネクタ1にオスコネクタ100が挿入されるときは、オスコネクタ100の先端部101(図11参照)が挿入開口5を通って流路6内又はその近傍まで入り込み、オスコネクタ100内の液体流路とホルダ8の流路6とが連通する。
更に図3に示すように、本実施形態におけるホルダ8は、内周面にロックコネクタ用のねじ山が設けられた略円筒状の外筒部46と、この外筒部46が区画する中空部に設けられたオスルアー部47と、を備えるものであるが、このホルダ8の形状に限定されるものではなく各種ホルダが使用可能であり、ユーザーの使用用途等に応じて適宜変更可能である。例えば、図9に示すような、ホルダ80を備えるコネクタ110が挙げられる。ホルダ80は、中空部を内部に有する略円筒状の筐体からなるホルダ本体61と、ホルダ本体61の外周面から突出した円筒状の上流ポート部62及び下流ポート部63とを備える。ホルダ本体61内部の中空は、上流ポート部62から下流ポート部63に達する液体流路64の一部を担っている。またホルダ80の外壁上に天面キャップ9及び底面キャップ10が支持されている。図9に示すホルダ80は、内部の液体流路の形状や、液体流路の形状に伴う外形が、ホルダ8とは異なるが、弾性弁体3、天面キャップ9、底面キャップ10は上述したものと同一のものが使用可能である。
また更に、上述のホルダ80の他に、図10に示すような、ホルダ800を、ホルダ8に代えて用いることも可能である。図10は、コネクタ120としての三方活栓を示す。この三方活栓におけるホルダ800は、コック601を内部に収容する略円筒状のホルダ本体602と、ホルダ本体602の外壁に設けられた、略円筒状の上流ポート部603と、ホルダ本体602を挟み、上流ポート部603とは反対側の位置でホルダ本体602の外壁に設けられた、略円筒状の下流ポート部604と、上流ポート部603及び下流ポート部604の位置とは異なる位置で、ホルダ本体602の外壁に設けられた分岐ポート部605と、を備える。ホルダ800の内部には、図10において矢印で示すような液体流路606を形成することができる。弾性弁体3、天面キャップ9、及び底面キャップ10は、図10に示すホルダ800の分岐ポート部605の端部に設けられ、ホルダ800により支持される。
ここで、本実施形態では、弾性弁体3を、キャップ7の天面キャップ9と底面キャップ10とにより挟持する構成としているが、このような構成に限られるものではない。例えば、底面キャップ10とホルダ8とを単一の部材で構成し、ホルダ8自体に底面キャップ10の機能を持たせ、キャップ7を構成する天面キャップ9と、ホルダ8と、で弾性弁体3を挟持するようにしてもよい。また、ホルダ8の形状の代わりにホルダ80の形状を用いて、底面キャップ10とホルダ80とを単一の部材で構成するようにしてもよいし、ホルダ8の形状の代わりにホルダ800の形状を用いて、底面キャップ10とホルダ800とを単一の部材で構成するようにしてもよい。
[弾性弁体3を挟持する挟持部48]
ハウジング2(図3参照)は、弾性弁体3の天面3a及び底面3bに接触して弾性弁体3を挟持する挟持部48を備えている。以下、挟持部48について詳しく説明する。
図8に示すように、弾性弁体3は、天面キャップ9の中空筒部36及び底面キャップ10の中空筒部43により区画される挿入開口5を閉塞するように取り付けられている。具体的に、係止突起41及び係止突起45で構成される挟持部48が、弾性弁体3のスリット11が形成された天面3a及び底面3bに接触して、弾性弁体3を圧縮及び挟持することにより、弾性弁体3の挿入開口5内での位置が固定される。より具体的には、天面キャップ9の係止突起41が弾性弁体3の天面環状溝23(図7等参照)に入り込むと共に、底面キャップ10の係止突起45が弾性弁体3の底面環状溝33(図7等参照)に入り込む。そして、弾性弁体3を天面3aの環状底部24(図7等参照)及び底面3bの環状底部34の位置で、両方の係止突起41及び45により、厚さ方向Bに圧縮することで、弾性弁体3を挟持する挟持部48を形成する。これにより、弾性弁体3の挿入開口5内の位置が固定される。なお、本実施形態における弾性弁体3の括れ部12は、挟持部48により挟持される前の状態で厚さ方向Bにおいて1.0mm程度の厚みを有するものであるが、挟持部48の圧縮によって、厚さ方向Bにおいて弾性変形できなくなる薄さ(例えば0.2〜0.3mm)になるまで圧縮される。但し、この圧縮量は一例であって、弾性弁体の形状や大きさ等に応じて適宜変更することが可能である。
ここで挟持部48は、弾性弁体3の天面3aに接触する天面側挟持部49と、弾性弁体3の底面3bに接触して、天面側挟持部49と共に弾性弁体3を挟持する底面側挟持部50とで構成され、弾性弁体3を天面3a側から見た場合に、挟持部48はスリット11を取り囲むように略円形に設けられている。なお、本実施形態における天面側挟持部49は、天面キャップ9の係止突起41の先端部であり、底面側挟持部50は、底面キャップ10の係止突起45の先端部である。また、弾性弁体3を「天面3a側から見た場合」とは、弾性弁体3を天面3a側から見た仮想平面上に天面側挟持部49と底面側挟持部50とを投影した場合を意味しており、実際に目視できるか否かを意味するものではない。
弾性弁体3は、括れ部12の位置で、挟持部48により挟持される。以下、括れ部12のうち挟持部48により挟持される部分を「被挟持部12a」と記載する。
なお、ハウジング2(図3参照)は、弾性弁体3が挟持部48に挟持されている状態において周縁部14を収容する収容空間Sを区画している。具体的に、ハウジング2の天面キャップ9の内壁の一部及び底面キャップ10の外壁の一部が、収容空間Sを区画している。収容空間Sの詳細は後述する(図8参照)。
また、本実施形態における挟持部48は、弾性弁体3を天面3a側から見た場合に、弾性弁体3の周方向C(図5参照)全域に亘って設けられているが、例えば、櫛歯状の突起により周方向Cにおいて所定間隔ごと離して配置するなど、周方向Cの一部のみに設けられる構成としてもよい。但し、挟持部48を、本実施形態のように周方向C全域に設け、周方向C全域において弾性弁体3の天面3a及び底面3bと接触するよう構成すれば、挟持部が周方向Cの一部のみに設けられている構成と比較して、オスコネクタ100の挿入及び抜去の繰り返しに対して弾性弁体3の括れ部12及び周縁部14が、挿入開口5側へと移動することを一層抑制することができる。
[収容空間S]
上述したように、弾性弁体3の被挟持部12aが挟持部48により挟持されている状態で、弾性弁体3の周縁部14は、収容空間S内に収容される。図8に示すように、収容空間Sは、挟持部48に対して径方向Aの外側に連続し、周方向Cにおいて環状に延在する空間である。ここで、収容空間Sを区画する内壁には、周縁部14と当接する第1凸部71a及び第2凸部71bが設けられている。具体的に、本実施形態では、収容空間Sを区画する天面キャップ9の内壁に、第1凸部71a及び第2凸部71bが設けられている。
本実施形態の周縁部14には第1周縁凹部14aが形成されており、第1凸部71aは、第1周縁凹部14aに嵌り込んでいる。また、周縁部14には第2周縁凹部14bが形成されており、第2凸部71bは、第2周縁凹部14bに嵌り込んでいる。そのため、収容空間S内で弾性弁体3の周縁部14が移動及び変形しようとすると、第1凸部71a及び第1周縁凹部14aの嵌合、並びに、第2凸部71b及び第2周縁凹部14bの嵌合、により、弾性弁体3の周縁部14の収容空間S内での移動及び変形が規制される。これにより、オスコネクタ100の挿入時において、弾性弁体3の周縁部14が、挟持部48の間を通じて挿入開口5側へと移動することを抑制することができる。
本実施形態では、天面キャップ9に第1凸部71a及び第2凸部71bを設けたが、周縁部14を収容する収容空間Sを区画するハウジング2(図3参照)の内壁に設けられていればよく、天面キャップ9に設ける構成に限られるものではない。したがって、底面キャップ10に凸部を設けてもよい。
また、本実施形態では、第1凸部71a及び第2凸部71bの2つの凸部を設けているが、いずれか1つであってもよい。但し、周縁部14と当接する凸部の数を多くすれば、周縁部14の収容空間S内での移動及び変形を抑制することができる。更に、本実施形態では、収容空間Sを区画する内壁に凸部を設けているが、周縁部14と当接する凹部としてもよい(図13参照)。この他に、凸部と凹部との両方を設ける構成としてもよい。このように、収容空間Sを区画する内壁に、周縁部14に当接する凹部及び凸部の少なくとも一方が設けられていればよく、個数としては複数設けられていることがより好ましい。
また更に、本実施形態の弾性弁体3には、第1凸部71a及び第2凸部71bに嵌合する第1周縁凹部14a及び第2周縁凹部14bが形成されているが、この構成に限られるものではない。周縁部14に、第1周縁凹部14a及び第2周縁凹部14bが設けられておらず、第1凸部71aや第2凸部71bが、周縁部14を押し込んで凹状に弾性変形させる構成であってもよい。
同様に、収容空間Sを区画する内壁に、弾性弁体3の周縁部14と当接する凹部が設けられている場合には、弾性弁体3の周縁部14に、上述の凹部と嵌合する周縁凸部を形成すればよいが、弾性弁体3の周縁部14に周縁凸部を設けずに、周縁部14の一部を凸状に弾性変形させて上述の凹部内に押し込む構成としてもよい。但し、収容空間Sを区画する内壁に、周縁部14と当接する凸部及び凹部の少なくとも一方を設ける場合には、この凸部及び凹部の少なくとも一方と嵌合可能な周縁凹部又は周縁凸部を予め設けることが好ましい。このようにすれば、凹凸による嵌合状態が安定的に維持され易く、収容空間S内での周縁部14の移動及び変形をより抑制することができる。
また、収容空間Sを区画する内壁に周縁部14と当接する凸部及び凹部の少なくとも一方を設けた構成とした上で、収容空間Sを区画する内壁に、この内壁と周縁部14とを接着する接着剤を塗布してもよい。収容空間Sを区画する内壁には凹部及び凸部の少なくとも一方が設けられているため、凹部及び凸部が無い構成と比較して、接着剤が塗布される面積を大きく確保することができ、接着力を高めることができる。
次に、収容空間Sを区画する内壁のうち、第1凸部71a及び第2凸部71bが設けられる位置について説明する。まず、第1凸部71a及び第2凸部71bの位置について説明する前に、オスコネクタ100が挿入される際の弾性弁体3の変形について説明する。
図11は、オスコネクタ100が挿入開口5(図9参照)に挿入されている状態のコネクタ110を示す図である。なお、図11は、ホルダ8の代わりに上述したホルダ80を備えるコネクタ110(図9参照)を示しているが、ホルダ8を備えるコネクタ1としてもよく、図10に示すホルダ800を備えるコネクタ120としてもよい。なお、コネクタ1、110及び120はいずれも、弾性弁体3、天面キャップ9、底面キャップ10の構成については共通している。また、図11では、オスコネクタ100のうち、コネクタ110の挿入開口5に挿入される筒部のみを示しているが、オスコネクタ100は、ISO594で規定されたロック式のオスコネクタであっても、スリップ式のオスコネクタであってもよい。
オスコネクタ100がコネクタ110に挿入されると、オスコネクタ100の先端部101が弾性弁体3をコネクタ110内へと押し込むように弾性変形させ、貫通したスリット11を通じてホルダ本体61内の液体流路64内又はその近傍に到達する。
弾性弁体3は、オスコネクタ100の挿入により弾性変形し、底面キャップ10の内壁とオスコネクタ100の外壁との間に入り込み、オスコネクタ100の外面に密着した状態となる。これにより、コネクタ110とオスコネクタ100とが液密に接続され、コネクタ110から外部へ薬液等の液体が漏れることが抑制される。
オスコネクタ100の先端部101は、ホルダ本体61の上面に形成された位置決め部65に対して弾性弁体3を挟んだ状態で突き当たり、オスコネクタ100の挿入方向Dでの位置決めがされる。なお、オスコネクタ100の外面と底面キャップ10の内壁との間に弾性弁体3を挟んだ状態ではあるが、弾性弁体3には貫通したスリット11が設けられているため、オスコネクタ100内の液体流路はスリット11を通じて液体流路64と連通した状態となる。
このように、オスコネクタ100の挿入時には、主に、弾性弁体3の中央部13が弾性変形する。しかしながら、中央部13が挿入方向Dに押し込まれると、被挟持部12a及び周縁部14も、挟持部48(図3等参照)間を通じて挿入開口5(図3等参照)側に向かって引っ張られることになる。図14は、比較例としての医療用コネクタ200に対して、オスコネクタ100が挿入された際の、挟持部248間を通じて挿入開口205側に引っ張られる周縁部214の様子を示す図である。図14に示す比較例としての医療用コネクタ200の収容空間S´を区画する内壁には、弾性弁体203の周縁部214と当接する凸部や凹部は設けられていない。
図14に示すように、中央部213が挿入方向Dに押し込まれると、周縁部214は、抜去方向E側が径方向Aの内側へ倒れるように、かつ、挿入方向D側が径方向Aの外側へ倒れるように、移動又は変形し易い。このような移動や変形が発生した状態で、例えば弾性弁体203の中央部213の周方向Cの一部に挿入方向Dに向かう局所的な過度な荷重が加わると、周縁部214のうち被挟持部212aよりも抜去方向E側の部分が、係止突起241と摺動しながら弾性変形し、挟持部248間を挿入開口205側へと抜け落ちる現象が生じるおそれがある。
そのため、本実施形態のコネクタ1や、コネクタ1の変形例としての図9及び図10に示すコネクタ110及び120では、周縁部14に上述の倒れを生じ難くするように、又は、周縁部14に生じる上述の倒れを一定量で制限するように、周縁部14と当接する第1凸部71a及び第2凸部71bを設けている。
具体的に、収容空間Sを区画する内壁は、周縁部14の径方向Aの内側を覆う内周壁部81を備えており、第1凸部71aは、内周壁部81のうち、被挟持部12aの位置よりもオスコネクタ100の抜去方向E側の位置に設けられている。そのため、周縁部14の抜去方向E側が径方向Aの内側へと倒れ難くする、又は、所定の倒れ量に規制することができる。
特に、本実施形態の第1凸部71aは、係止突起41に形成された、径方向Aの外側に突出する環状の突出部であり、周縁部14には、この第1凸部71aと嵌合する第1周縁凹部14aが形成されている。そのため、周縁部14の抜去方向E側が径方向Aの内側へと倒れるように移動又は変形しようとしても、第1凸部71aの抜去方向E側の上面が、第1周縁凹部14aの抜去方向E側の溝壁と突き当たる。したがって、嵌合する凹凸を予め形成しておく本実施形態の構成は、嵌合する凹凸を予め形成していない構成と比較して、倒れを抑制する突き当て面を形成し易く、周縁部14の抜去方向E側の部分の径方向A内側への倒れを、より抑制することができる。
また、収容空間Sを区画する内壁は、周縁部14の径方向Aの外側を覆う外周壁部82を備えており、第2凸部71bは、外周壁部82のうち、被挟持部12aの位置よりもオスコネクタ100の挿入方向D側の位置に設けられている。そのため、周縁部14の挿入方向D側が径方向Aの外側へと倒れ難くする、又は、所定の倒れ量に規制する、ことができる。
特に、本実施形態の第2凸部71bは、外周壁部82に形成された、径方向Aの内側に突出する環状の突出部であり、周縁部14には、この第2凸部71bと嵌合する第2周縁凹部14bが形成されている。そのため、周縁部14の挿入方向D側が径方向Aの外側へと倒れるように移動又は変形しようとしても、第2凸部71bの挿入方向D側の下面が、第2周縁凹部14bの挿入方向D側の溝壁と突き当たる。したがって、嵌合する凹凸を予め形成しておく本実施形態の構成は、嵌合する凹凸を予め形成していない構成と比較して、倒れを抑制する突き当て面を形成し易く、周縁部14の挿入方向D側の部分の径方向A外側への倒れを、より抑制することができる。
図14に示す比較例としての医療用コネクタ200において、周縁部214に上述の倒れが生じると、上述したように、周縁部214のうち、被挟持部212aよりも抜去方向E側の部分が、挿入方向D側の部分よりも、挟持部248間を挿入開口205側へと抜け落ち易い。そのため、少なくとも第1凸部71aを設けることが好ましい。
但し、本実施形態のように、第1凸部71a及び第2凸部71bの両方を設けることが特に好ましい。換言すれば、収容空間Sを区画する内壁は、内周壁部81のうち被挟持部12aの位置よりもオスコネクタ100の抜去方向E側の位置に設けられた、凸部又は凹部で構成された第1係合部90と、内周壁部81のうち被挟持部12aの位置よりもオスコネクタ100の挿入方向D側の位置に設けられた、凸部又は凹部で構成された第2係合部91と、を備えることが特に好ましい。
なお、本実施形態では第1係合部90として第1凸部71aを設け、第2係合部91として第2凸部71bを設けているが、この構成に限られるものではなく、例えば、第1係合部90や第2係合部91として凹部を設けてもよい。また、第1係合部90や第2係合部91として、凸部及び凹部の両方を含む構成としてもよい。
ここで、図8に示すように、本実施形態の収容空間Sを区画する内壁は、上述の内周壁部81及び外周壁部82に加えて、周縁部14の挿入方向D側を覆い、内周壁部81及び外周壁部82を繋ぐ第1接続壁部83と、周縁部14の抜去方向E側を覆い、内周壁部81及び外周壁部82を繋ぐ第2接続壁部84と、を備えており、第1接続壁部83や第2接続壁部84に、周縁部14と当接する凸部又は凹部を設けてもよい。但し、本実施形態のように、内周壁部81のうち被挟持部12aの位置よりもオスコネクタ100の抜去方向E側の位置や、外周壁部82のうち被挟持部12aの位置よりもオスコネクタ100の挿入方向D側の位置に、凸部又は凹部を設ける方が好ましい。これらの位置であれば、周縁部14に上述の倒れが生じようとすると、周縁部14は、凸部又は凹部に押圧されることになる。つまり、周縁部14と、収容空間Sを区画する内壁に設けられた凸部又は凹部と、がより密着した状態となり、周縁部14の上述の倒れをより安定的に抑制することができる。
なお、本実施形態の内周壁部81のうち、被挟持部12aの位置よりもオスコネクタ100の挿入方向D側の部分は、底面キャップ10の係止突起45の径方向A外側の側面により構成されている。また、本実施形態の内周壁部81のうち、被挟持部12aの位置よりもオスコネクタ100の抜去方向E側の部分は、天面キャップ9の係止突起41の径方向A外側の側面により構成されている。更に、本実施形態の外周壁部82及び第2接続壁部84は、天面キャップ9の中空筒部36の内壁により構成されている。また更に、本実施形態の第1接続壁部83は、底面キャップ10の中空筒部43の外壁により構成されている。但し、内周壁部81、外周壁部82、第1接続壁部83及び第2接続壁部84をどの部材で構成するかは設計に応じて適宜変更することが可能である。
[コネクタ110を備える輸液セット130]
最後に、図12を用いて、本発明の1つの実施形態である、コネクタ110を備える輸液セット130について説明する。ここでは上述したホルダ80を用いたコネクタ110を備える輸液セット130について説明するが、ホルダの形状は輸液セットの使用用途等に応じて適宜変更可能であり、上述したホルダ8を有するコネクタ1や、ホルダ800を有するコネクタ120を備える輸液セットとすることも可能である。
図12に示すように、輸液セット130は、液体を収容する輸液バッグに挿入するびん針131と、びん針131の基部に連結され、液体流路を形成する第1のチューブ132と、第1のチューブ132の液体流路下流側に連結された点滴筒133と、点滴筒133に連結され、点滴筒133から排出される液体の液体流路を形成する第2のチューブ134と、第2のチューブ134の外周面に取り付けられ、第2のチューブ134を通過する液体の流量を調整可能なクランプ135と、クランプ135の設置位置よりも液体流路下流側に位置する第2のチューブ134の端部と連結される上流ポート部62を有するホルダ80を備えたコネクタ110と、コネクタ110の下流ポート部63と連結し、液体流路を形成する第3のチューブ136と、第3のチューブ136の液体流路の下流側端部に連結されたISO594で規定されたロック式のオスコネクタ137と、を備えている。
この輸液セット130では、第3のチューブ136が、コネクタ110とオスコネクタ137とを連結する構成となっているが、コネクタ110とオスコネクタ137との間に、別のコネクタ110を追加して、連結するチューブも追加するような構成としてもよい。またクランプ135についても個数を追加することや、別の位置に配置することも可能であり、輸液セット130の構成要素やその構成要素の位置は、ユーザーの使用用途に応じて当業者が適宜変更して組み合わせることが可能なものであって、上記輸液セット130の構成に限定されるものではない。
また、第1〜第3のチューブ132、134、136と、これらチューブに接続される各構成要素とは、ロックコネクタにより連結されることが好ましい。
輸液セット130はコネクタ110を備えるため、びん針131が接続される輸液バッグからの液体とは別の液体を、コネクタ110を通じて輸液ラインに供給することが可能となり、体内に供給したい液体ごとにそれぞれ異なる輸液ラインを設ける必要がなくなる。
本発明に係る医療用コネクタ及び輸液セットは、上述した実施形態で特定された構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
上述の本実施形態では、第1凸部71aとして、径方向Aの外側に突出し、周方向Cの全域に設けられた環状の突出部を用いているが、例えば、周方向Cの一部のみに設けられた突出部としてもよい。また、上述の本実施形態では、第2凸部71bとして、径方向Aの内側に突出し、周方向Cの全域に設けられた環状の突出部を用いているが、例えば、周方向Cの一部のみに設けられた凸部としてもよい。更に、上述の本実施形態では、第1係合部90及び第2係合部91として凸部(具体的には第1凸部71a及び第2凸部71b)を用いているが、図13に示すように、第1係合部90及び第2係合部91として、第1凹部72a及び第2凹部72bを用いてもよい。なお、図13に示す第1凹部72a及び第2凹部72bは、弾性弁体3の周方向Cに沿って延在する環状の溝部であるが、周方向Cの一部のみに設けられた凹部としてもよい。また、第1係合部90及び第2係合部91のいずれか一方を周方向Cの一部のみに設け、他方を周方向C全域に設ける構成としてもよい。但し、凸部であるか凹部であるかにかかわらず、上述の実施形態や図13に示す例のように、弾性弁体3の周方向C全域に亘って延在する環状の構成とすることが好ましい。このようにすれば、環状の構成としない場合と比較して、弾性弁体3の周方向C全域で、凹凸嵌合を実現できるため、周縁部14の挿入開口5側への抜け落ちをより抑制することができる。
なお、図13に示すように、第1係合部90及び第2係合部91として第1凹部72a及び第2凹部72bを用いる場合であっても、周縁部14側に、第1凹部72aに嵌合する第1周縁凸部14c、及び、第2凹部72bに嵌合する第2周縁凸部14dを形成しておくことが好ましい。このようにすれば、周縁部14の倒れを抑制する突き当て面を形成し易く、周縁部14の抜去方向E側の部分の径方向A内側への倒れ、及び、周縁部14の挿入方向D側の部分の径方向A外側への倒れ、をより抑制することができる。
このように、収容空間S(図8等参照)を区画する内壁に凸部及び凹部の少なくとも一方を設けると共に、周縁部14に上記少なくとも一方と嵌合する周縁凹部又は周縁凸部を設けることが好ましい。換言すれば、収容空間S(図8等参照)を区画する内壁と、周縁部14と、の間で凹凸嵌合で係合する係合部を少なくとも1つ設けることが好ましい。
なお、ここで用いられる「天面キャップ」とは、弾性弁体3の天面3aに接触するキャップを意味している。同様に、「底面キャップ」とは、弾性弁体3の底面3bに接触するキャップを意味するものである。
本発明は、医療用コネクタ及び輸液セットに関する。
1、110、120:医療用コネクタ
2:ハウジング
3:弾性弁体
3a:弾性弁体の天面
3b:弾性弁体の底面
4:中空部
5:挿入開口
6:流路
7:キャップ
8:ホルダ
9:天面キャップ
10:底面キャップ
11:スリット
12:括れ部
12a:被挟持部
13:中央部
14:周縁部
14a:第1周縁凹部
14b:第2周縁凹部
14c:第1周縁凸部
14d:第2周縁凸部
15:中央天面領域
16:括れ部天面領域
17:周縁部天面領域
18:中央平面部
19:側壁部
19a:側壁本体部
19b:テーパー部
20:曲面部
21:周縁平面部
22:側壁部
23:天面環状溝
24:環状底部
25:中央部底面領域
26:括れ部底面領域
27:周縁部底面領域
28:中央平面部
29:中央突出部
30:側壁部
31:周縁平面部
32:側壁部
33:底面環状溝
34:環状底部
35:側壁部
36:中空筒部
37:フランジ部
38:上端面
39:縁
40:ねじ山
41:係止突起
42:挿入開口を区画する天面キャップの内壁
43:中空筒部
44:フランジ部
45:係止突起
46:外筒部
47:オスルアー部
48:挟持部
49:天面側挟持部
50:底面側挟持部
61:ホルダ本体
62:上流ポート部
63:下流ポート部
64:液体流路
65:位置決め部
71a:第1凸部
71b:第2凸部
72a:第1凹部
72b:第2凹部
80:800:ホルダ
81:内周壁部
82:外周壁部
83:第1接続壁部
84:第2接続壁部
90:第1係合部
91:第2係合部
100:オスコネクタ
101:先端部
130:輸液セット
131:びん針
132:第1のチューブ
133:点滴筒
134:第2のチューブ
135:クランプ
136:第3のチューブ
137:オスコネクタ
200:医療用コネクタ
203:弾性弁体
205:挿入開口
212a:被挟持部
213:中央部
214:周縁部
241:係止突起
248:挟持部
601:コック
602:ホルダ本体
603:上流ポート部
604:下流ポート部
605:分岐ポート部
606:液体流路
A:弾性弁体の径方向
B:弾性弁体の厚さ方向
C:弾性弁体の周方向
D:オスコネクタの挿入方向
E:オスコネクタの抜去方向
L:楕円形の天面平面部の長軸方向における曲面部の長さ
S、S´:収容空間

Claims (6)

  1. オスコネクタを挿入可能な挿入開口を区画するハウジングと、
    前記挿入開口を閉塞する弾性弁体と、を備え、
    前記ハウジングは、前記弾性弁体の天面及び前記天面の反対側の底面、に接触して前記弾性弁体を挟持する挟持部を備え、
    前記弾性弁体は、前記挟持部により挟持されている被挟持部と、前記被挟持部よりも径方向の外側に位置する周縁部と、前記被挟持部よりも径方向の内側に位置し、スリットが形成されている中央部と、を備え、
    前記ハウジングは前記周縁部を収容する収容空間を区画しており、前記収容空間を区画する内壁に、前記周縁部と当接する凸部及び凹部の少なくとも一方が設けられており、
    前記収容空間を区画する内壁には、前記凸部又は前記凹部で構成される第1係合部と、前記凸部又は前記凹部で構成される第2係合部と、が設けられており、
    前記収容空間を区画する内壁は、前記周縁部の前記径方向の内側を覆う内周壁部と、前記周縁部の前記径方向の外側を覆う外周壁部と、を備え、
    前記第1係合部は、前記内周壁部のうち、前記被挟持部の位置よりも前記オスコネクタの抜去方向側の位置に設けられ、
    前記第2係合部は、前記外周壁部のうち、前記被挟持部の位置よりも前記オスコネクタの挿入方向側の位置に設けられている医療用コネクタ。
  2. 前記少なくとも一方には前記凸部を含み、
    前記凸部は、前記周縁部に形成された周縁凹部に嵌り込んでいる、又は、前記周縁部を押し込み凹状に変形させている、請求項1に記載の医療用コネクタ。
  3. 前記少なくとも一方には前記凹部を含み、
    前記凹部には、前記周縁部に形成された周縁凸部が嵌り込んでいる、又は、前記周縁部が凸状に変形して押し込まれている、請求項1又は2に記載の医療用コネクタ。
  4. 前記凸部は、前記弾性弁体の周方向に沿って延在する環状の突出部である、請求項1から3のいずれか1つに記載の医療用コネクタ。
  5. 前記凹部は、前記弾性弁体の周方向に沿って延在する環状の溝部である、請求項1から4のいずれか1つに記載の医療用コネクタ。
  6. 請求項1から5のいずれか1つに記載の医療用コネクタと、前記医療用コネクタに接続可能な医療用チューブと、を備える輸液セット。


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